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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162614
(43)【公開日】2022-10-25
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221018BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021067504
(22)【出願日】2021-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520123032
【氏名又は名称】株式会社KINTO
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】北村 聡
(72)【発明者】
【氏名】祖父江 雄介
(72)【発明者】
【氏名】中田 聖良
(72)【発明者】
【氏名】森 麻美
(72)【発明者】
【氏名】森嶋 聖人
(72)【発明者】
【氏名】布川 康之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】車両の貸与サービスを利用するユーザに対してインセンティブを与える。
【解決手段】複数の施設の予約を仲介する第一のサービスをオンラインで提供する情報処理装置。ユーザが、前記第一のサービスを利用して、自動車の運転技能の習得を目的とした前記施設の予約を行った場合に、前記ユーザに対して、前記第一のサービスの運営者と関連のある事業者による車両の貸与サービスに関連するインセンティブを提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の施設の予約を仲介する第一のサービスをオンラインで提供することと、
ユーザが、前記第一のサービスを利用して、自動車の運転技能の習得を目的とした前記施設の予約を行った場合に、前記ユーザに対して、前記第一のサービスの運営者と関連のある事業者による車両の貸与サービスに関連するインセンティブを提供することと、
を実行する制御部を有する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両の貸与サービスに関する。
【背景技術】
【0002】
運転免許の取得を見据えて、ユーザにカーライフプランを提案するサービスがある。これに関する発明として、例えば、特許文献1には、車両の取得費用と、運転免許の取得費用に係るローンのプランを生成するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-220005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、車両の貸与サービスを利用するユーザに対してインセンティブを与えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第一の態様に係る情報処理装置は、
複数の施設の予約を仲介する第一のサービスをオンラインで提供することと、ユーザが、前記第一のサービスを利用して、自動車の運転技能の習得を目的とした前記施設の予約を行った場合に、前記ユーザに対して、前記第一のサービスの運営者と関連のある事業者による車両の貸与サービスに関連するインセンティブを提供することと、を実行する制御部を有する。
【0006】
また、本開示の他の態様は、上記の情報処理装置が実行する方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、または、該プログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、車両の貸与サービスを利用するユーザに対してインセンティブを与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】予約システムの概要を説明する図。
図2】予約サーバおよびユーザ端末の構成を説明する図。
図3】記憶部に記憶されるスポットデータの例。
図4】記憶部に記憶されるプランデータの例。
図5】記憶部に記憶されるインセンティブデータの例。
図6】予約サーバによって生成される予約データの例。
図7】予約サーバが有する制御部が行う処理のフローチャート。
図8】スポットの検索を行う画面の一例。
図9】スポットの検索を行う画面の一例。
図10】予約サーバが有する制御部が行う処理のフローチャート。
図11】プランの選択を行う画面の一例。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、複数の施設の予約を仲介する第一のサービスをオンラインで提供することと、ユーザが、前記第一のサービスを利用して、自動車の運転技能の習得を目的とした前記施設の予約を行った場合に、前記ユーザに対して、前記第一のサービスの運営者と関連のある事業者による車両の貸与サービスに関連するインセンティブを提供することと、を実行する。
【0010】
契約期間中において、定期的に料金を支払うことでユーザに車両を貸与する契約形態(リース、サブスクリプションとも呼ばれる)が知られている。
また、貸与中の車両を活用してもらうため、車両の貸与を行っているのと関連のある事業者が、移動に関するオンラインサービス(例えば、Webサービス)を提供する形態が考えられる。このようなサービスの典型的な例として、移動先で利用する施設の予約を行うサービス等が挙げられる。
【0011】
一方で、運転免許を取得していないユーザを、車両のリース契約につなげたいという要望がある。
本開示の一態様に係る情報処理装置は、ユーザが、第一のサービスを介して、自動車の運転技能の習得を目的とした施設を予約した場合に、当該ユーザに対して、車両の貸与契約に関連するインセンティブを提供する。これにより、運転免許を未取得であるユーザに対して、車両の貸与サービスを契約するための動機を与えることができる。
【0012】
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。各実施形態に記載されているハードウェア構成、モジュール構成、機能構成等は、特に記載がない限りは開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0013】
(第一の実施形態)
本実施形態に係る予約システムの概要について、図1を参照しながら説明する。本実施形態に係る予約システムは、複数のスポット(例えば、飲食店やプレイスポット)の予約を一括して行う予約サーバ100と、ユーザ端末200と、車両のリース契約を管理する契約管理サーバ300と、を含んで構成される。
なお、以下の説明においては、車両の貸与契約をリース契約と称する。
【0014】
予約サーバ100は、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、予め登録された複数のスポットを予約するための予約データを生成する装置である。予約サーバ100は、複数のスポットや、これらのスポットにおいて提供されるサービスのプランを管理しており、ユーザからのリクエストに基づいて、これらのスポットやプランを予約することができる。さらに、予約サーバ100は、スポットを予約したユーザに対して、各種のインセンティブ(後述)を提供する。
予約サーバ100が提供する予約サービスは、第一の事業者によって運営される。
【0015】
ユーザ端末200は、予約サービスを利用するユーザが所持するコンピュータである。ユーザは、ユーザ端末200を介して予約サーバ100にアクセスし、複数のスポットの予約をリクエストすることができる。なお、ユーザは、希望条件(例えば、希望する地域、希望するスポットの属性、利用日時など)を予約サーバ100に送信してもよい。
【0016】
契約管理サーバ300は、ユーザが第一の事業者と結んでいる、車両のリース契約を管理するサーバ装置である。本実施形態では、車両のリース契約とは、ユーザが毎月の利用料金を支払うことで、第一の事業者が所有している車両の使用者として当該ユーザを公的機関に登録する契約である。契約の期間は、事前に定められ、例えば、一ヶ月程度から数年とすることができる。
【0017】
なお、本実施形態では、予約サービスを提供する事業者と、車両のリースサービスを提供する事業者は同一の事業者であるものとするが、両者は所定の関連を有する事業者同士であってもよい。このような関係として、例えば、グループ企業同士、資本関係のある企業同士、提携先同士などが挙げられる。本開示における「関連のある事業者」には、このような関係も含まれる。
なお、予約サーバ100が提供する予約サービスは、車両のリース契約の有無にかかわらず利用することができる。
【0018】
図2は、本実施形態に係る情報処理システムに含まれる、予約サーバ100およびユーザ端末200の構成要素をより詳細に示した図である。ここではまず、ユーザ端末200について説明する。
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、個人情報端末といった、個人が利用するコンピュータである。ユーザ端末200は、制御部201、記憶部202、通信部203、および入出力部204を含んで構成される。
【0019】
制御部201は、ユーザ端末200が行う制御を司る演算装置である。制御部201は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置によって実現することができ
る。
制御部201は、予約サーバ100にアクセスしてインタラクションを行う機能を実行する。当該機能は、ユーザ端末200で動作するウェブブラウザや、専用のアプリケーションソフトウェアによって実現されてもよい。
【0020】
記憶部202は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部201によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部201において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。補助記憶装置には、制御部201で実行されるプログラムをアプリケーションとしてパッケージ化したものを記憶してもよい。また、これらのアプリケーションを実行するためのオペレーティングシステムを記憶してもよい。補助記憶装置に記憶されたプログラムが主記憶装置にロードされ、制御部201によって実行されることで、以降に説明する処理が行われる。
【0021】
主記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含んでもよい。また、補助記憶装置は、EPROM(Erasable Programmable ROM)やハード
ディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)を含んでもよい。さらに、補助記憶装置
は、リムーバブルメディア、すなわち可搬記録媒体を含んでもよい。
【0022】
通信部203は、ユーザ端末200をネットワークに接続するための無線通信インタフェースである。通信部203は、例えば、無線LANや3G、LTE、5G等の移動体通信サービスを介して、予約サーバ100と通信可能に構成される。
入出力部204は、ユーザが行った入力操作を受け付け、ユーザに対して情報を提示するユニットである。本実施形態では一つのタッチパネルディスプレイからなる。すなわち、液晶ディスプレイとその制御手段、タッチパネルとその制御手段から構成される。
【0023】
次に、予約サーバ100について説明する。
予約サーバ100は、複数のスポットおよびプランの内容をユーザに提示し、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、これらのスポットの予約を行うサーバ装置である。
【0024】
本実施形態では、予約サーバ100は、ユーザ端末200とのインタラクションを行う
ためのWebサーバを実行可能に構成されてもよい。この場合、例えば、ユーザ端末200が、ブラウザを用いてWebサーバにアクセスすることで、ユーザが、スポットの予約を行うことができる。なお、予約サーバ100は、Webサーバ以外の手段によってサービスを提供してもよい。例えば、ユーザ端末200にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアと所定のプロトコルによって対話するサービスを予約サーバ100において実行してもよい。
【0025】
予約サーバ100は、汎用のコンピュータにより構成することができる。すなわち、予約サーバ100は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータとして構成することができる。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを主記憶装置の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、後述するような、所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0026】
制御部101は、予約サーバ100が行う制御を司る演算装置である。制御部101は、CPUなどの演算処理装置によって実現することができる。
制御部101は、プラン決定部1011、および、インセンティブ管理部1012の2つの機能モジュールを有して構成される。各機能モジュールは、記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0027】
プラン決定部1011は、ユーザ端末200とインタラクションを行った結果に基づいて、ユーザが利用するスポットおよびプランを決定し、予約データを生成する。
本実施形態において、スポットとは、ユーザが利用する施設である。スポットの例として、例えば、宿泊施設、飲食店、娯楽施設などが挙げられる。また、スポットは、駐車場、洗車場、ガソリンスタンドなど、自動車に関するサービスを提供する施設であってもよい。さらに、スポットは、アクティビティや体験を提供する施設(体験型施設)であってもよい。さらに、スポットは、自動車の運転技能教習を行う施設(自動車教習所、ドライビングスクール)であってもよい。
【0028】
また、本実施形態において、プランとは、複数のスポットのそれぞれが提供するサービスを識別するものである。例えば、スポットが宿泊施設である場合、プランは、客室に関連付いたものであってもよい。また、スポットが飲食店である場合、プランは、提供される料理に関連付いたものであってもよい。また、スポットが自動車教習所である場合、プランは、教習を行う車種に関連付いたものであってもよい。
この他にも、個々のスポットにおいて提供されるサービスを識別できるものであれば、プランはどのように設定されてもよい。
【0029】
プラン決定部1011は、ユーザが利用するスポット、および、各スポットにおいて利用するプランの組み合わせを決定する。プラン決定部1011は、このような組み合わせを決定したのち、スポットの予約を行うためのデータ(予約データ)を生成し、各スポットに対応する外部装置に送信する。これによりユーザは、利用を希望する施設等の予約を一括して行うことができる。
【0030】
インセンティブ管理部1012は、ユーザに与えるインセンティブを管理する。
本実施形態に係る予約サービスは、車両のリースサービスを提供する事業者によって運営される。そこで、車両のリース契約を促すため、予約サーバ100は、所定の条件を満たしたユーザに対してインセンティブを提供する。
【0031】
本実施形態では、インセンティブとして、以下の二種類を例示する。
(1)スポットにおいて提供されるもの
このようなインセンティブの例として、例えば、宿泊施設や飲食店などにおける無料(または割引)サービスの提供が挙げられる。例えば、客室のアップグレード、商品やサービスの無料提供(または割引価格での提供)などをインセンティブとすることができる。また、利用するスポットが駐車場である場合、駐車や洗車の無料(または割引)サービスをインセンティブとすることができる。
【0032】
(2)車両のリース契約に関するもの
車両のリース契約を結ぶ場合、ユーザは、月額の利用料を支払う必要がある。そこで、ユーザが予約サービスを利用した場合に、インセンティブとして、車両の利用料の減額を行うことができる。
また、リース契約においては、車両の利用に所定の制限が課せられる場合がある。例えば、月間の走行距離に上限が設けられる場合がある。かかる場合、設定された走行距離を超過した場合、追加料金が必要になる。そこで、インセンティブとして、当該制限の緩和を行うようにしてもよい。
【0033】
特に、本実施形態では、ユーザが、予約サービスによって、自動車教習所をはじめとする、運転技能の習得を目的としたスポットの予約を行った場合に、当該ユーザに対して、車両のリース契約に関するインセンティブを提供する。
これによりユーザは、運転免許を取得し、リース車両の利用を始めた後で、各種のサービスを享受することができる。
【0034】
インセンティブが、スポットにおいて提供されるものである場合、インセンティブ管理部1012は、予約データに、インセンティブの提供を指示する旨のデータを付加する。
また、インセンティブが、車両のリース契約に関するものである場合、インセンティブ管理部1012は、インセンティブの内容を含む通知を生成し、契約管理サーバ300に送信する。
【0035】
記憶部102は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部101によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部101において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。
【0036】
また、記憶部102は、スポットデータ102A、プランデータ102B、インセンティブデータ102C、および、予約データ102Dを記憶する。
【0037】
スポットデータ102Aは、ユーザが利用する複数のスポットを定義したデータである。図3は、スポットデータ102Aの例である。スポットデータ102Aには、例えば、スポットの識別子、スポットの名称、スポットに対応する位置情報、ジャンルに関する情報などが含まれる。
【0038】
プランデータ102Bは、複数のスポットのそれぞれにおいて提供されるサービス(プラン)を定義したデータである。図4は、プランデータ102Bの例である。プランデータ102Bには、例えば、スポットの識別子、プランの識別子、サービスの内容や料金に関するデータなどが含まれる。
【0039】
なお、各スポットにおいて提供可能なサービスのリソース(例えば、客室数や客席数)に限りがある場合、予約を受け付ける前に、空き状況の確認が必要な場合がある。これに
対応するため、プランデータ102Bに、予約の可否を判定するためのデータを含ませてもよい。このようなデータとして、例えば、予約台帳へのリファレンスが例示できる。当該データを介して予約台帳にアクセスすることで、プラン決定部1011は、ユーザに対して予約の可否を提示することができる。予約台帳は、予約サーバ100が有していてもよいし、各スポットに対応する外部装置が有していてもよい。
【0040】
インセンティブデータ102Cは、複数のスポットにおいてユーザに提供されるインセンティブを定義したデータである。図5は、本実施形態におけるインセンティブデータ102Cの例である。
インセンティブデータ102Cには、例えば、インセンティブの識別子、関連付いたスポットの識別子、インセンティブの種別、インセンティブの内容などに関するデータが含まれる。インセンティブとして優遇される金額は、一定額であってもよいし、各スポットに対して支払う金額に基づいて(例えば、総支払額の10%還元など)決定されてもよい。
なお、インセンティブデータ102Cは、インセンティブの提供を受けるためにユーザが満たすべき条件に関するデータを含んでもよい。このようなデータとして、例えば、契約対象である車両の種類、車両の契約期間などが挙げられる。これにより、例えば、短期契約のユーザはインセンティブの対象外とするといった対応が可能になる。
インセンティブの内容は、スポットごとに設定可能である。
【0041】
予約データ102Dは、プラン決定部1011が生成した予約データである。生成された予約データは、外部装置に送信されるまでの間において記憶部102に一時的に記憶される。
図6は、予約データ102Dの例である。予約データ102Dには、スポット、プラン、ユーザの組み合わせを識別する情報のほか、付帯情報が含まれる。付帯情報とは、スポットに予約を申し込む際に必要な付帯的な情報である。付帯情報の例として、例えば、日時情報(スポットの利用日時、到着日時、チェックイン日時等)、利用人数、利用者の年齢や性別、または、ユーザの連絡先などが挙げられる。
さらに、予約データ102Dは、ユーザが利用するインセンティブを識別するための情報を含んでいてもよい。スポットにおいてインセンティブが提供される場合、このような情報を付加することで、対応するスポットに対して、インセンティブの提供を指示することができる。
【0042】
前述した各データは、プロセッサによって実行されるデータベース管理システム(DBMS)のプログラムが、記憶装置に記憶されるデータを管理することで構築されてもよい。この場合、各データは、例えばリレーショナルデータベースとすることができる。
【0043】
通信部103は、予約サーバ100をネットワークに接続するための通信インタフェースである。通信部103は、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信インタフェースを含んで構成される。
【0044】
なお、図2に示した構成は一例であり、図示した機能の全部または一部は、専用に設計された回路を用いて実行されてもよい。また、図示した以外の、主記憶装置および補助記憶装置の組み合わせによってプログラムの記憶ないし実行を行ってもよい。
【0045】
図7は、予約サーバ100が実行する処理を示したフローチャートである。図7に示したフローチャートは、例えば、ユーザが予約サービスにログインしたタイミングで実行される。処理を開始するタイミングにおいて、予約サーバ100は、ユーザの識別が完了しているものとする。
【0046】
まず、ステップS11で、インセンティブ管理部1012が、記憶部102に記憶されたインセンティブデータ102Cを取得する。
【0047】
ステップS12およびS13は、ユーザが利用するスポットおよびプランを決定するステップである。プラン決定部1011は、例えば、図8に示したような、スポットの検索画面を提供し、利用可能なスポットをユーザに検索させる。
スポットの追加を行う場合、処理はステップS13へ遷移する。
【0048】
ステップS13では、ユーザの選択に基づいて、スポットおよびプランを決定する。
スポットおよびプランの検索は、既存の技術を用いて行うことができる。例えば、ユーザが入力した検索条件に応じて、図9に示したようなプランの一覧を提供し、ユーザに選択させてもよい。予約が可能なプランは、例えば、プランデータ102B、および、予約台帳を参照することで決定することができる。
【0049】
ステップS13においてプラン決定部1011が実行する処理について、図10を参照してより詳しく説明する。
【0050】
まず、ステップS131にて、ユーザが行った選択に基づいて、利用するスポットを決定する。
次に、ステップS132にて、利用に関する付帯的な情報(付帯情報)を取得する。付帯情報は、スポットの種別によって異なる。例えば、スポットが駐車場である場合、車両に関する情報が付帯情報となりうる。また、スポットが宿泊施設である場合、ユーザの連絡先、喫煙の有無や宿泊者の性別、年齢などに関する情報が付帯情報となりうる。
例えば、スポットが自動車教習所である場合、付帯情報として、例えば、入校希望日、所持している運転免許の種別などを取得する。
【0051】
ステップS133では、当該スポットに関連付いたインセンティブを提供可能であるか否かを判定する。当該判定は、ステップS11で取得したインセンティブデータ102Cを参照することで行うことができる。インセンティブを提供可能であるか否かは、以下の方法によって判定することができる。
【0052】
(1)スポットに関連付いたインセンティブが、当該スポットにおいて提供される場合
ユーザが車両のリース契約を既に結んでおり、かつ、スポットにおいて提供されるインセンティブが設定されている場合、当該インセンティブを提供可能であると判定することができる。
なお、ユーザが車両のリース契約を結んでいるか否かを判定するため、インセンティブ管理部1012は、契約管理サーバ300に対して、ログイン中のユーザが車両のリース契約を締結しているか否かを問い合わせてもよい。
例えば、契約管理サーバ300は、問い合わせに応答して、リース契約の詳細に関するデータを送信してもよい。このようなデータとして、例えば、ユーザの識別子、契約された車両の識別子、契約期間、契約日、貸与開始日および終了日、ユーザの運転免許の所持有無、月額利用料金、契約の種別や利用条件などを含むデータが挙げられる。
また、インセンティブ管理部1012は、当該データを参照して、インセンティブの提供可否を判定してもよい。例えば、リース契約の内容が、インセンティブデータ102Cに定義された提供条件と合致する場合、対応するインセンティブを提供することができると判定してもよい。
【0053】
(2)スポットに関連付いたインセンティブが、リース契約に関するものである場合
インセンティブが、車両のリース契約に関するものである場合、現在リース契約が締結されているか、または、事後的に締結することを条件として、当該インセンティブを提供
可能であると判定することができる。
【0054】
ステップS133で否定判定となった場合、インセンティブに関する情報なしでプランの提示を行う(ステップS134)。
【0055】
一方、ステップS133で肯定判定となった場合、インセンティブの内容に関する情報を提供したうえでプランの提示を行う(ステップS135)。例えば、図9に示したように、プランのリストに目印(アイコン等)を付してもよいし、プランの詳細を提示する画面に、インセンティブの詳細を記述してもよい。
なお、インセンティブの有無は、スポットを検索する際に提示してもよい。例えば、ステップS131において、インセンティブが提供されるスポットが優先的にリスト表示されるようにしてもよい。
【0056】
ステップS136では、ユーザの入力に基づいて、利用するプランを決定する。例えば、ユーザがプランを選択すると、図11に示したような画面を経て、プランが決定される。なおこの際、符号1101で示したように、インセンティブの内容を提示してもよい。ユーザがインセンティブを利用する場合、当該インセンティブの内容が、スポットと関連付いて一時的に記憶される。
【0057】
図7に戻り、説明を続ける。
ステップS12で、スポットの追加を行わないと判定した場合、処理はステップS14へ遷移する。
【0058】
ステップS14では、インセンティブ管理部1012が、ユーザに提供するインセンティブが、スポットにおいて提供されるものであるかを判定する。ここで、インセンティブが、スポットにおいて提供されるものである場合、処理はステップS17へ遷移する。それ以外の場合、処理はステップS15へ遷移する。
【0059】
ステップS15では、インセンティブ管理部1012が、ユーザに提供するインセンティブが、車両のリース契約に関するものであるかを判定する。ここで、インセンティブが、車両のリース契約に関するものである場合、処理はステップS16へ遷移し、インセンティブ管理部1012が、ユーザに与えるインセンティブの内容を契約管理サーバ300に通知する。
インセンティブが、車両のリース契約に関するものでない場合(すなわち、予約にかかるインセンティブが無い場合)、処理はステップS17へ遷移する。
【0060】
ステップS17では、プラン決定部1011が、ユーザが利用するスポットを予約するためのデータ(予約データ)を生成する。本ステップでは、図6に例示したような予約データが生成され、ユーザが利用する一つ以上のスポットにそれぞれ対応する外部装置に送信される。なお、ユーザに与えるインセンティブが、スポットにおいて提供されるものである場合、本ステップにおいて、予約データに、ユーザに提供するインセンティブを指示するためのデータを付加する。
【0061】
以上説明したように、第一の実施形態に係る予約システムでは、ユーザが、第一の事業者が提供する予約サービスを利用してスポットの予約を行った場合に、所定のインセンティブを提供する。特に、予約対象のスポットが、運転技能教習を受けることができる施設である場合に、車両のリース契約に関する各種の優遇を提供する。これにより、ユーザに対して、車両の貸与サービスを利用するための動機を与えることができる。
【0062】
なお、本実施形態では、車両のリース契約に関するインセンティブとして、走行距離制
限の緩和、および、月額利用料の割引を例示したが、リース車両、または、リース契約に関するものであれば、他のインセンティブを与えてもよい。例えば、所定期間の経過後にリース車両の買い取りが可能になる契約をユーザが結んでいる場合、買い取りに必要な金額を割り引くようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、運転免許を取得するためのプランを例示したが、ユーザが受ける教習は、時間単位で提供されるもの(例えば、ペーパードライバー教習)などであってもよい。
【0063】
(第一の実施形態の変形例1)
第一の実施形態では、ユーザが指定した検索条件に合致するスポットにインセンティブが設定されている場合に、これをユーザに通知したが、インセンティブが設定されているスポットの存在をユーザに対して能動的に提案するようにしてもよい。
【0064】
例えば、ユーザが、自動車教習所以外のスポットを検索した場合であり、かつ、当該ユーザが通学可能なエリアに、インセンティブの提供を受けられる自動車教習所があった場合に、当該自動車教習所の存在をユーザに通知してもよい。例えば、ユーザが検索したスポットの周辺(または、移動経路上)に、インセンティブが関連付けられた自動車教習所が存在する場合に、当該自動車教習所の利用を当該ユーザに提案してもよい。この場合、検索結果のリストに、当該自動車教習所を挿入してもよい。
【0065】
また、ユーザが、車両のリース契約を締結しておらず、リース契約を結ぶことでインセンティブの提供を受けられるようになる場合、スポットの予約と平行して、契約に関する案内をユーザに提供するようにしてもよい。例えば、ステップS16において、車両のリースサービスをユーザに紹介するようにしてもよい。
【0066】
(他の変形例)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0067】
また、実施形態の説明では、第一のサービスとして、予約サーバ100が複数のスポットの予約を一括して行う形態を例示したが、この形態に限られない。例えば、第一のサービスは、複数のスポットの紹介を行い、当該スポットについて予約サービスを提供する外部サイトにユーザを誘導するサービスであってもよい。
【0068】
また、実施形態の説明では、第一のサービスとして、複数のスポットの予約を行うサービスを例示したが、第一のサービスは、予約を伴わないサービスであってもよい。例えば、第一のサービスは、クーポンを提供している複数のスポットを検索するサービスであってもよい。
【0069】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0070】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコ
ンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0071】
100・・・予約サーバ
101,201・・・制御部
102,202・・・記憶部
103,203・・・通信部
200・・・ユーザ端末
204・・・入出力部
300・・・契約管理サーバ
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