(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162730
(43)【公開日】2022-10-25
(54)【発明の名称】ロールスクリーン
(51)【国際特許分類】
E06B 9/64 20060101AFI20221018BHJP
E06B 9/50 20060101ALI20221018BHJP
E06B 9/42 20060101ALI20221018BHJP
E06B 9/24 20060101ALN20221018BHJP
【FI】
E06B9/64
E06B9/50
E06B9/42 Z
E06B9/24 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021067700
(22)【出願日】2021-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】000134958
【氏名又は名称】株式会社ニチベイ
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(72)【発明者】
【氏名】日比 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】津久井 隆史
【テーマコード(参考)】
2E042
【Fターム(参考)】
2E042AA06
2E042BA01
2E042CA04
(57)【要約】
【課題】スクリーンの折り返し部に設けられるウエイトバーが耐久性を有するロールスクリーンを提供する。
【解決手段】ロールスクリーン1Srは、巻取りパイプPrにスクリーンScの一端部を巻取り及び巻解き可能に連結し、スクリーンScの他端部が巻取りパイプPrから垂下してウエイトバー10で折り返し巻取りパイプPrの近傍に設けた固定部材Mfに連結している。ウエイトバー10は、スクリーンScの折り返し部に支持された回転パイプ11と、回転パイプ11を回転可能に支持するサイドキャップ21と、を有する。サイドキャップ21には軸受部21sを設け、回転パイプ11は、端部の外周面が軸受部21sに包囲された状態で、回転可能に支持されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能な巻取りパイプにスクリーンの一端部を巻取り及び巻解き可能に連結し、前記スクリーンの他端部が前記巻取りパイプから垂下してウエイトバーで折り返し前記巻取りパイプの近傍に設けた固定部材に連結しているロールスクリーンであって、
前記ウエイトバーは、
前記スクリーンの折り返し部に支持された回転パイプと、
前記回転パイプを回転可能に支持するサイドキャップと、を有し、
前記サイドキャップには軸受部を設け、
前記回転パイプは、端部の外周面が前記軸受部に包囲された状態で、回転可能に支持されている、ロールスクリーン。
【請求項2】
前記サイドキャップは、前記軸受部を支持するベースを更に有し、前記ベースに対して前記軸受部を取り付けている、請求項1記載のロールスクリーン。
【請求項3】
前記回転パイプの端部には、外周面に前記回転パイプと略同径の円筒部を有するパイプキャップを設け、前記円筒部が前記軸受部に支持されている、請求項1又は2記載のロールスクリーン。
【請求項4】
前記回転パイプで折り返した前記スクリーンは、幅方向の縁部が前記パイプキャップの円筒部上に位置している、請求項3記載のロールスクリーン。
【請求項5】
前記軸受部は、前記サイドキャップの他の箇所よりも摺動性の高い材料で構成している、請求項2から4のいずれかに記載のロールスクリーン。
【請求項6】
前記軸受部は、ベアリングで構成している、請求項2から4のいずれかに記載のロールスクリーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールスクリーンに関する。特に、巻取りパイプから垂れ下がったスクリーンをウエイトバーで折り返して、セットフレームに連結したロールスクリーンの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
透過部と不透過部が交互に配置されたスクリーンの一端部を、上部に配置されたセットフレームに両端支持された回転可能な巻取りパイプに固定し、巻取りパイプから垂れ下がったスクリーンをウエイトバーで折り返して、スクリーンの他端部をセットフレームに連結し、錘となるウエイトバーで折り返したスクリーンを張設したロールスクリーンが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によるウエイトバーは、C形チャンネル状のウエイトバー本体、回転パイプ、及び、錘バーを備えている。又、従来技術によるウエイトバーは、一対の固定キャップと一対の回転キャップを備えている。
【0005】
回転パイプは、スクリーンの折り返し部に支持されている。錘バーは、その重量によってスクリーンを張設している。一対の固定キャップは、ウエイトバー本体の両端部に固定されている。一対の固定キャップは、回転パイプと錘バーの両端部を相互に接続している。
【0006】
一対の回転キャップは、回転パイプの両端部に固定されている。固定キャップに形成した軸突出部が回転キャップの軸孔に接続することで、回転パイプが回転可能に支持されている。
【0007】
従来技術によるロールスクリーンは、スクリーンの一端部が巻取りパイプ上に巻き取られる、又は、巻取りパイプから巻き戻されることで、スクリーンの下方端部においてウエイトバーの回転キャップが回転して、前後のスクリーンを相対移動させ、スクリーンの透過部と不透過部との重なり合いを調整し、室内への採光量を調整することできる。
【0008】
しかしながら、特許文献1によるロールスクリーンは、回転パイプには錘バーの重量が作用することで、回転パイプを回転可能に支持する軸突出部には大きな負荷がかかるため、耐久性の面で問題があった。
【0009】
巻取りパイプから垂れ下がったスクリーンをウエイトバーで折り返して、セットフレームに連結したロールスクリーンであって、スクリーンの折り返し部に設けられるウエイトバーが耐久性を有するロールスクリーンが求められている。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
【0010】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、スクリーンの折り返し部に設けられるウエイトバーが耐久性を有するロールスクリーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、スクリーンの折り返し部に支持される回転パイプと、回転パイプを回転可能に支持するサイドキャップでウエイトバーを構成し、サイドキャップに軸受部を設け、回転パイプの端部の外周面が軸受部に包囲された状態で回転可能に支持されることで、耐久性を有するウエイトバーを実現できると考え、これにより以下のような新たなロールスクリーンを発明するに至った。
【0012】
(1)本発明によるロールスクリーンは、回転可能な巻取りパイプにスクリーンの一端部を巻取り及び巻解き可能に連結し、前記スクリーンの他端部が前記巻取りパイプから垂下してウエイトバーで折り返し前記巻取りパイプの近傍に設けた固定部材に連結しているロールスクリーンであって、前記ウエイトバーは、前記スクリーンの折り返し部に支持された回転パイプと、前記回転パイプを回転可能に支持するサイドキャップと、を有し、前記サイドキャップには軸受部を設け、前記回転パイプは、端部の外周面が前記軸受部に包囲された状態で、回転可能に支持されている。
【0013】
(2)前記サイドキャップは、前記軸受部を支持するベースを更に有し、前記ベースに対して前記軸受部を取り付けていることが好ましい。
【0014】
(3)前記回転パイプの端部には、外周面に前記回転パイプと略同径の円筒部を有するパイプキャップを設け、前記円筒部が前記軸受部に支持されていることが好ましい。
【0015】
(4)前記回転パイプで折り返した前記スクリーンは、幅方向の縁部が前記パイプキャップの円筒部上に位置していることが好ましい。
【0016】
(5)前記軸受部は、前記サイドキャップの他の箇所よりも摺動性の高い材料で構成していることが好ましい。
【0017】
(6)前記軸受部は、ベアリングで構成してもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によるロールスクリーンは、回転パイプの端部の円周面を包囲するように、回転パイプを軸受部で回転可能に支持するため、ウエイトバーの自重による負荷が分散されて安定した品質を確保できる。又、ウエイトバーは、軸受部と回転パイプとの接触面が大きくなるため、ウエイトバー本体、又は回転パイプの撓みを抑制でき、撓みの抑制によってスクリーンの巻乱れの発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態によるロールスクリーンの全体構成を示す正面図である。
【
図2】第1実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す縦断面図であり、
図1のA-A矢視断面図である。
【
図3】第1実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す正面図であり、要部を部分断面図で示している。
【
図4】第1実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す部分拡大縦断面図である。
【
図7】第1実施形態によるロールスクリーンに備わるサイドキャップの構成を示す斜視分解組立図である。
【
図8】第1実施形態によるロールスクリーンに備わる回転パイプの構成を示す斜視図であり、
図8(A)は、パイプ本体とパイプキャップが嵌合する前の状態図、
図8(B)は、パイプ本体とパイプキャップが嵌合した状態図である。
【
図9】第1実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す部分拡大斜視図である。
【
図10】第1実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す右側面断面図であり、
図10(A)は、ウエイトバーが最下端に位置している光の遮蔽状態図、
図10(B)は、
図10(A)に示した状態からスクリーンを巻き取った採光状態図である。
【
図11】本発明の第2実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す図であり、
図11(A)は、回転パイプの端部を軸受部に挿入した状態を示す縦断面図、
図11(B)は、
図11(A)のD-D矢視断面図である。
【
図12】本発明の第3実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す図であり、
図12(A)は、回転パイプの端部をベースに挿入した状態を示す縦断面図、
図12(B)は、
図12(A)のE-E矢視断面図である。
【
図13】本発明の第4実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す図であり、
図13(A)は、回転パイプの端部をボールベアリングに挿入した状態を示す縦断面図、
図13(B)は、
図13(A)のF-F矢視断面図である。
【
図14】本発明の第5施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す図であり、
図14(A)は、回転パイプの端部をニードルベアリングに挿入した状態を示す縦断面図、
図14(B)は、
図14(A)のG-G矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
【0021】
[第1実施形態]
(ロールスクリーンの構成)
(全体構成)
最初に、本発明の第1実施形態によるロールスクリーンの全体構成を説明する。
図1を参照すると、第1実施形態によるロールスクリーン1Srは、建物の窓枠などの矩形の開口部の内部に設置している。ロールスクリーン1Srは、建物の室外に対して、窓ガラス(図示せず)などで仕切った室内に設置している。
【0022】
図1を参照すると、ロールスクリーン1Srは、チャンネル状のセットフレームFs、シート状のスクリーンSc、及び、ウエイトバー10を備えている。セットフレームFsは、一組のブラケットBr・Brを用いて、窓枠などの開口部の上面に固定している。
【0023】
又、
図1を参照すると、セットフレームFsは、一対のサイドプレートPs・Psを両端部に固定している。一対のサイドプレートPs・Psは、巻取りパイプPrを回転自在に支持している。
【0024】
図2を参照すると、スクリーンScは、その一端部を巻取りパイプPrに連結している。又、スクリーンScは、その他端部が巻取りパイプPrから垂下して、ウエイトバー10で折り返し巻取りパイプPrの近傍に設けた固定部材Mfに連結している。より詳細には、スクリーンScの他端部には、固定板Pdを連結している。セットフレームFsの一部を構成する固定部材Mfの内部に、固定板Pdが収容されることで、スクリーンScの他端部が固定部材Mfに固定されている。
【0025】
図1を参照すると、巻取りパイプPrは、一端部側に操作ユニットUcを設けている。操作ユニットUcは、プーリー(図示せず)を内部に配置している。巻取りパイプPrは、プーリーを一端部側に同軸上に固定している。プーリーは、操作チェーンとなるボールチェーンCbを巻き掛けしている。ループしたボールチェーンCbは、プーリーから垂下している。
【0026】
図1及び
図2を参照して、前方側(室内Ri側)に配置されたボールチェーンCbを下方に引くことで、巻取りパイプPrは、スクリーンScを巻き取ることができる。一方、後方側(室外Ro側)に配置されたボールチェーンCbを下方に引くことで、巻取りパイプPrは、スクリーンScを巻き解くことができる。ボールチェーンCbの操作を停止すれば、巻取りパイプPrは、その停止位置を維持できる。
【0027】
図2を参照すると、巻取りパイプPrから垂下したスクリーンScは、ウエイトバー10の前方側(室内Ri側)に位置し、ウエイトバー10で折り返されたスクリーンScは、ウエイトバー10の後方側(室外Ro側)に位置している。そして、巻取りパイプPrから巻解かれたスクリーンScは、前後方向に二重の状態で配置されている。又、スクリーンScは、ウエイトバー10の自重によりその折り返し部が下方に引っ張られることで、展張状態を維持している。
【0028】
図1又は
図10を参照すると、スクリーンScは、光をある程度透過する透過部Laと、透過部Laに比較して光の透過率が低い不透過部Lbとが上下方向に交互に連続して一定周期で形成している。透過部Laは、透明又は半透明の生地からなることが好ましく、不透過部Lbは、遮光生地からなることが好ましい。
【0029】
(ウエイトバーの構成)
次に、第1実施形態によるウエイトバー10の構成を説明する。
図2から
図9を参照すると、ウエイトバー10は、C形チャンネル状のウエイトバー本体1b、内部に空洞を有する回転パイプ11、及び、一対のサイドキャップ21・21を備えている。
【0030】
図3又は
図4を参照すると、ウエイトバー本体1bは、一対のサイドキャップ21・21が両端部に嵌合している。雄ねじ部材Smを用いて(
図4参照)、一対のサイドキャップ21・21をウエイトバー本体1bの両端部に着脱自在に固定できる。
【0031】
図2又は
図3を参照すると、回転パイプ11は、スクリーンScの折り返し部に支持されている。ボールチェーンCbを操作して、スクリーンScを巻取りパイプPrに巻き取り又は巻き解くことで、ウエイトバー本体1b及び一対のサイドキャップ21・21に対して、回転パイプ11を回転できる。
【0032】
図3又は
図4及び
図8又は
図9を参照すると、回転パイプ11は、内部が中空のパイプ本体11pと一対のパイプキャップ11c・11cを有している。パイプ本体11pは、一対のパイプキャップ11c・11cが両端部に嵌合している。パイプ本体11pの外周面には、その円周方向に等間隔に形成すると共に、長手方向に延びる複数の溝を形成している。
【0033】
図4を参照すると、パイプキャップ11cは、円筒部111と嵌合部112を有している。嵌合部112は、パイプ本体11pの端部から挿入され、パイプ本体11pに嵌合している(
図8(A)参照)。パイプキャップ11cは、パイプ本体11pの端部を塞いでいる。
図4又は
図8(B)を参照すると、円筒部111は、パイプ本体11pと略同径の外周面を有している。
【0034】
図4から
図7を参照すると、サイドキャップ21は、長円形状のキャップケース21c、ベース21b、及び、円筒状の軸受部21sを有している。ベース21bは、キャップケース21cの開口面を塞いだ状態で、キャップケース21cと篏合している。
【0035】
図7を参照すると、軸受部21sは、ベース21bの内面側に配置されている。軸受部21sは、ベース21bに取り付けられている。軸受部21sは、その一部がベース21bに開口した円形穴に挿入されている。軸受部21sは、回転パイプ11の円筒部111を回転可能に支持している(
図9参照)。
【0036】
図1から
図9を参照すると、実施形態によるロールスクリーン1Srは、回転パイプ11の端部の円周面を包囲するように、回転パイプ11を軸受部21sで回転可能に支持するため、ウエイトバー10の自重による負荷が分散されて安定した品質を確保できる。又、ウエイトバー10は、軸受部21sと回転パイプ11との接触面が大きくなるため、ウエイトバー本体1b、又は回転パイプ11の撓みを抑制でき、撓みの抑制によってスクリーンScの巻乱れの発生を防止できる。
【0037】
次に、実施形態によるロールスクリーン1Srの動作を説明する。
図1又は
図2を参照して、ボールチェーンCbを操作して巻取りパイプPrを回転し、巻取りパイプPrから垂下するスクリーンScの長さを変化させると、
図10(A)に示すように、前後のスクリーンScの内、一方のスクリーンScの透過部Laが他方のスクリーンScの不透過部Lbと重なり合うと、スクリーンScは、遮蔽状態になる。
【0038】
一方、
図10(A)に示すように、ウエイトバー10が最下端に位置している状態から、ボールチェーンCbを操作して巻取りパイプPrを回転し、巻取りパイプPrがスクリーンScを巻き取ると、
図10(B)に示すように、前後のスクリーンScの内、一方のスクリーンScの透過部Laが他方のスクリーンScの透過部Laと重なり合うと、スクリーンScは、採光状態になる。
【0039】
このように、
図10を参照すると、透過部La同士の重なり合う度合いを変化させることにより、調光状態を変化させることができる。
図10(B)に示した状態では、
図10(A)に示した状態から、ウエイトバー10を距離D=35mm程度上昇する。
【0040】
(ロールスクリーンの作用)
次に、第1実施形態によるロールスクリーン1Srの作用及び効果を説明する。
図1から
図9を参照すると、第1実施形態によるロールスクリーン1Srは、ウエイトバー10が、スクリーンScの折り返し部に支持された回転パイプ11と、回転パイプ1を回転可能に支持する一対のサイドキャップ21・21と、を有し、サイドキャップ21には軸受部21sを設け、回転パイプ11は、その端部の外周面が軸受部21sに包囲された状態で、回転可能に支持されている。
【0041】
図1から
図9を参照すると、第1実施形態によるロールスクリーン1Srは、回転パイプ11の端部の円周面を包囲するように、回転パイプ11を軸受部21sで回転可能に支持するため、ウエイトバー10の自重による負荷が分散されて安定した品質を確保できる。又、ウエイトバー10は、軸受部21sと回転パイプ11との接触面が大きくなるため、ウエイトバー本体1b、又は回転パイプ11の撓みを抑制でき、撓みの抑制によってスクリーンScの巻乱れの発生を防止できる。
【0042】
又、
図3から
図9を参照すると、サイドキャップ21は、軸受部21sを支持するベース21bを更に有し、ベース21bに対して軸受部21sを取り付けているので、ベース21bと軸受部21sを別部品とすることができる。そして、ベース21bの構成にかかわらず、耐久性や回転性を向上させるための部品を軸受部21sに使用できる。
【0043】
更に、
図3から
図9を参照すると、回転パイプ11の端部には、外周面に回転パイプ11と略同径の円筒部111を有するパイプキャップ11cを設け、円筒部111が軸受部21sに支持されているので、回転パイプ11は、パイプ本体11pの形状にかかわらず、円筒部111によって安定した回転性を確保できる。
【0044】
又、
図3又は
図4を参照すると、回転パイプ11で折り返したスクリーンScは、幅方向の縁部がパイプキャップ11cの円筒部111上に位置しているので、スクリーンScの縁部がパイプ本体11pとパイプキャップ11cとの連結箇所(継ぎ目)に位置しないため、スクリーンScの端部がほつれたり、連結箇所に込んだりすることを防止できる。又、スクリーンScの幅を回転パイプ11の端部近傍まで広げることができる。
【0045】
[第2実施形態]
(ロールスクリーンの構成)
次に、第2実施形態によるロールスクリーンの構成を説明する。
図11を参照すると、第2実施形態によるロールスクリーンは、スクリーンScの折り返し部に支持された回転パイプ12と、回転パイプ12を回転可能に支持するサイドキャップ21を有するウエイトバー20を備えている。第2実施形態によるロールスクリーンは、ウエイトバー20の構成が第1実施形態によるウエイトバー10の構成と異なっている。なお、第1実施形態で付した符号と同じ符号を有する構成品は、その作用を同じにするので以下、説明を省略することがある。
【0046】
(ウエイトバーの構成)
次に、第2実施形態によるウエイトバー20の構成を説明する。
図11を参照すると、ウエイトバー20は、内部が中空の円筒状の回転パイプ12と一対のサイドキャップ21・21を備えている。
【0047】
図11を参照すると、回転パイプ12は、内部が中空のパイプ本体12pと一対のパイプキャップ12c・12cを有している。パイプ本体12pは、一対のパイプキャップ12c・12cが両端部に嵌合している。第1実施形態による回転パイプ11は、円筒部111を有するパイプキャップ11cをパイプ本体11pの端部に取り付けていたが、第2実施形態による回転パイプ12は、パイプキャップ12cがパイプ本体12pの端部を蓋止している。そして、パイプ本体12pは、回転パイプ12の端部まで延長している。
【0048】
図11を参照すると、サイドキャップ21の構成は、第1実施形態と同じであるので詳細な説明を省略するが、軸受部21sは、パイプ本体12pの端部を回転可能に支持している。
【0049】
(ウエイトバーの作用)
次に、第2実施形態によるウエイトバー20の作用及び効果を説明する。第1実施形態によるウエイトバー10は、回転パイプ11をパイプ本体11pと円筒部111を有するパイプキャップ11cで構成していたが、第2実施形態によるウエイトバー20は、パイプ本体12pのみで構成している、という違いがある。第2実施形態によるウエイトバー20は、第1実施形態によるウエイトバー10と同様な効果を奏する他に、構成を簡易にできるという特別な効果がある。
【0050】
[第3実施形態]
(ロールスクリーンの構成)
次に、第3実施形態によるロールスクリーンの構成を説明する。
図12を参照すると、第3実施形態によるロールスクリーンは、スクリーンScの折り返し部に支持された回転パイプ11と、回転パイプ11を回転可能に支持するサイドキャップ23を有するウエイトバー30を備えている。第3実施形態によるロールスクリーンは、ウエイトバー30の構成が第1実施形態によるウエイトバー10の構成と異なっている。なお、第1実施形態で付した符号と同じ符号を有する構成品は、その作用を同じにするので以下、説明を省略することがある。
【0051】
(ウエイトバーの構成)
次に、第3実施形態によるウエイトバー30の構成を説明する。
図12を参照すると、ウエイトバー30は、内部が中空の円筒形状の回転パイプ11と一対のサイドキャップ23・23を備えている。
【0052】
図12を参照すると、回転パイプ11の構成は、第1実施形態と同じであるので詳細な説明を省略するが、回転パイプ11は、パイプ本体11pと円筒部111を有するパイプキャップ11cで構成している。
【0053】
図12を参照すると、サイドキャップ23は、長円形状のキャップケース23cとベース23bを備えている。ベース23bは、キャップケース23cの開口面を塞いだ状態で、キャップケース23cと篏合している。ベース23bは、回転パイプ11の円筒部111を回転可能に支持する軸受部23sを有している。
【0054】
(ウエイトバーの作用)
次に、第3実施形態によるウエイトバー30の作用及び効果を説明する。第1実施形態によるウエイトバー10は、キャップケース21c、ベース21b、及び、軸受部21sの三部品でサイドキャップ21を構成しているが、第3実施形態によるウエイトバー30は、キャップケース23cとベース23bでサイドキャップ23を構成している、という違いがある。つまり、第3実施形態によるウエイトバー30は、ベース23bと軸受部23sを一体で構成している。
【0055】
第3実施形態によるウエイトバー30は、第1及び第2実施形態によるウエイトバー10・20と同様な効果を奏する他に、構成を簡易にできるという特別な効果がある。なお、キャップケース23cとベース23bを一体で構成し、構成を更に簡易化できる。
【0056】
[第4実施形態]
(ロールスクリーンの構成)
次に、第4実施形態によるロールスクリーンの構成を説明する。
図13を参照すると、第4実施形態によるロールスクリーンは、スクリーンScの折り返し部に支持された回転パイプ11と、回転パイプ11を回転可能に支持するサイドキャップ24を有するウエイトバー40を備えている。第4実施形態によるロールスクリーンは、ウエイトバー40の構成が第1から第3実施形態によるウエイトバー10・20・30の構成と異なっている。なお、第1実施形態で付した符号と同じ符号を有する構成品は、その作用を同じにするので以下、説明を省略することがある。
【0057】
(ウエイトバーの構成)
次に、第4実施形態によるウエイトバー40の構成を説明する。
図13を参照すると、ウエイトバー40は、内部が中空の円筒形状の回転パイプ11と一対のサイドキャップ24・24を備えている。
【0058】
図13を参照すると、回転パイプ11の構成は、第1実施形態と同じであるので詳細な説明を省略するが、回転パイプ11は、パイプ本体11pと円筒部111を有するパイプキャップ11cで構成している。
【0059】
図13を参照すると、サイドキャップ24は、長円形状のキャップケース24c、ベース24b、及び、ボールベアリング24bbを備えている。ベース24bは、キャップケース24cの開口面を塞いだ状態で、キャップケース24cと篏合している。ベース24bは、ボールベアリング24bbが圧入される軸受部24sを有している。ボールベアリング24bbは、回転パイプ11の円筒部111を回転可能に支持できる。
【0060】
次に、第4実施形態によるウエイトバー40の作用及び効果を説明する。
図13を参照すると、第4実施形態によるウエイトバー40は、回転パイプ11を回転可能に支持する軸受部24sにボールベアリング24bbを用いることで、回転パイプ11の回転性を高め、回転パイプ11で折り返されるスクリーンScの昇降動作を安定させることができる。
【0061】
更に、第4実施形態によるウエイトバー40は、軸受部24sにボールベアリング24bbを用いることで、摺動性を高め、静音性を向上できる効果もある。
【0062】
[第5実施形態]
(ロールスクリーンの構成)
次に、第5実施形態によるロールスクリーンの構成を説明する。
図14を参照すると、第5実施形態によるロールスクリーンは、スクリーンScの折り返し部に支持された回転パイプ11と、回転パイプ11を回転可能に支持するサイドキャップ25を有するウエイトバー50を備えている。第5実施形態によるロールスクリーンは、ウエイトバー50の構成が第1から第4実施形態によるウエイトバー10・20・30・40の構成と異なっている。なお、第1実施形態で付した符号と同じ符号を有する構成品は、その作用を同じにするので以下、説明を省略することがある。
【0063】
(ウエイトバーの構成)
次に、第5実施形態によるウエイトバー50の構成を説明する。
図14を参照すると、ウエイトバー50は、内部が中空の円筒形状の回転パイプ11と一対のサイドキャップ25・25を備えている。
【0064】
図14を参照すると、回転パイプ11の構成は、第1実施形態と同じであるので詳細な説明を省略するが、回転パイプ11は、パイプ本体11pと円筒部111を有するパイプキャップ11cで構成している。
【0065】
図14を参照すると、サイドキャップ25は、長円形状のキャップケース25c、ベース25b、及び、ニードルベアリング25nbを備えている。ベース25bは、キャップケース25cの開口面を塞いだ状態で、キャップケース25cと篏合している。ベース25bは、ニードルベアリング25nbが圧入される軸受部25sを有している。ニードルベアリング25nbは、回転パイプ11の円筒部111を回転可能に支持できる。
【0066】
次に、第5実施形態によるウエイトバー50の作用及び効果を説明する。
図14を参照すると、第5実施形態によるウエイトバー50は、回転パイプ11を回転可能に支持する軸受部25sにニードルベアリング25nbを用いることで、回転パイプ11の回転性を高め、回転パイプ11で折り返されるスクリーンScの昇降動作を安定させることができる。
【0067】
更に、第5実施形態によるウエイトバー50は、軸受部25sにニードルベアリング25nbを用いることで、摺動性を高め、静音性を向上できる効果もある。
【0068】
本発明によるロールスクリーンは、回転パイプの端部の円周面を包囲するように、回転パイプを軸受部で回転可能に支持するため、ウエイトバーの自重による負荷が分散されて安定した品質を確保できる。又、ウエイトバーは、軸受部と回転パイプとの接触面が大きくなるため、ウエイトバー本体、又は回転パイプの撓みを抑制でき、撓みの抑制によってスクリーンの巻乱れの発生を防止できる。
【0069】
又、本発明によるロールスクリーンは、ベースに対して軸受部を取り付けているので、ベースと軸受部を別部品とすることができる。そして、ベースの構成にかかわらず、耐久性や回転性を向上させるための部品を軸受部に使用できる。
【0070】
更に、本発明によるロールスクリーンは、回転パイプの端部には、外周面に回転パイプと略同径の円筒部を有するパイプキャップを設け、円筒部が軸受部に支持されているので、回転パイプは、パイプ本体の形状にかかわらず、円筒部によって安定した回転性を確保できる。
【符号の説明】
【0071】
1Sr ロールスクリーン
10 ウエイトバー
11 回転パイプ
21 サイドキャップ
21s 軸受部
Sc スクリーン
Pr 巻取りパイプ
Mf 固定部材