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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162775
(43)【公開日】2022-10-25
(54)【発明の名称】機能性素材
(51)【国際特許分類】
   B32B 9/00 20060101AFI20221018BHJP
【FI】
B32B9/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021067765
(22)【出願日】2021-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】000235783
【氏名又は名称】尾池工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥西 徹
【テーマコード(参考)】
4F100
【Fターム(参考)】
4F100AA20B
4F100AH06B
4F100AK01A
4F100AK42A
4F100AT00A
4F100BA02
4F100DG06A
4F100DG10B
4F100EH66B
4F100JB06
4F100JB06B
4F100YY00A
4F100YY00B
(57)【要約】
【課題】優れた撥水性、撥油性を発揮する機能性素材を提供する。
【解決手段】基材と、基材上に積層された機能性層とを有し、基材は、繊維材料またはプラスチックフィルムのいずれかであり、機能性層は、SiOxCyHzからなる炭素含有酸化ケイ素を有し、SiOxCyHzにおけるxが1.30~1.80、yが0.90~1.50である、機能性素材。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、前記基材上に積層された機能性層とを有し、
前記基材は、繊維材料またはプラスチックフィルムのいずれかであり、
前記機能性層は、SiOxCyHzからなる炭素含有酸化ケイ素を有し、
SiOxCyHzにおけるxが1.30~1.80、yが0.90~1.50である、機能性素材。
【請求項2】
前記機能性素材は、水接触角が90°以上であり、かつ、オレイン酸接触角が40°以上である、請求項1記載の機能性素材。
【請求項3】
前記機能性層の厚みは、5~1500nmである、請求項1または2記載の機能性素材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能性素材に関する。より詳細には、本発明は、水や油を弾いて、衣服の汚れを弾いたり落ちやすくするための加工が施された機能性素材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撥水性や撥油性を有した糸などを用いて撥水性を有する布帛、生地が知られている。このような生地を用いることにより、撥水性等を付与した衣服が得られる。一般的には、撥水剤、撥油剤として、パーフルオロオクタン酸(PFOA)などのフッ素系加工剤が使用される。特許文献1には、フッ素系加工剤を繊維に浸透させ、加工することにより、撥水性、撥油性を付与した撥水紙が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5961650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の撥水紙は、フッ素加工剤を用いているため、地球環境への影響が懸念された。また、フッ素加工剤を用いているため、撥水紙は、質感が失われやすかった。
【0005】
本発明は、このような従来の発明に鑑みてなされたものであり、地球環境への影響が少なく、得られる製品の質感が優れ、優れた撥水性、撥油性を発揮する機能性素材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、鋭意検討した結果、繊維材料またはプラスチックフィルムのいずれかである基材上に、SiOxCyHzからなる炭素含有酸化ケイ素を有した機能性層を設けることにより、地球環境への影響が少なく、得られる製品の質感が優れ、優れた撥水性、撥油性を発揮する機能性素材を提供し得ることを見いだし、本発明を完成させた。すなわち、上記課題を解決する本発明の機能性素材には、以下の構成が主に含まれる。
【0007】
(1)基材と、前記基材上に積層された機能性層とを有し、前記基材は、繊維材料またはプラスチックフィルムのいずれかであり、前記機能性層は、SiOxCyHzからなる炭素含有酸化ケイ素を有し、SiOxCyHzにおけるxが1.30~1.80、yが0.90~1.50である。
【0008】
このような構成によれば、機能性素材は、基材表面に機能性層が積層されている。また、基材は、繊維材料またはプラスチックフィルムのいずれかである。さらに、機能性層は、SiOxCyHzからなる炭素含有酸化ケイ素を有し、SiOxCyHzにおけるxが1.30~1.80、yが0.90~1.50である。このような機能性素材は、地球環境への影響が少なく、得られる製品の質感が優れ、優れた撥水性、撥油性を発揮する。
【0009】
(2)前記機能性素材は、水接触角が90°以上であり、かつ、オレイン酸接触角が40°以上である、(1)記載の機能性素材。
【0010】
このような構成によれば、機能性素材は、特に撥水性、撥油性が優れる。
【0011】
(3)前記機能性層の厚みは、5~1500nmである、(1)または(2)記載の機能性素材。
【0012】
このような構成によれば、機能性素材は、機能性層によって基材が充分に被覆され、かつ、クラックなどを生じにくく、所望の機能が得られやすい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、地球環境への影響が少なく、得られる製品の質感が優れ、優れた撥水性、撥油性を発揮する機能性素材を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<機能性素材>
本発明の一実施形態の機能性素材は、基材と、基材上に積層された機能性層とを有する。基材は、繊維材料またはプラスチックフィルムのいずれかである。機能性層は、SiOxCyHzからなる炭素含有酸化ケイ素を有している。SiOxCyHzにおけるxは、1.30~1.80であり、yは、0.90~1.50である。以下、それぞれの構成について説明する。
【0015】
(基材)
基材は、繊維材料またはプラスチックフィルムである。一例を挙げると、基材は、一般的な布や紙などの繊維材料、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリエチレン(PE)、ポリイミド(PI)等のプラスチックフィルムである。これらの中でも、基材は、プラスチックフィルムのようなフレキシブル性(柔軟性)を有する材料であることが好ましい。繊維材料は、織物、編物、不織布、フェルト、キルティング様の綿を不織布や織編物でサンドした物、あるいは綿そのものをシート状に加工した物などであってもよい。綿を構成する素材は、例えば、綿、麻、キュプラ繊維やレーヨン繊維、アセテート繊維等のセルロース系繊維;羊毛、毛、絹等のタンパク質繊維;アクリル繊維、ポリパラフェニレン繊維、ビニロン繊維、ポリウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維等の合成繊維等が挙げられる。紙は、グラシン紙、上質紙、クラフト紙等である。
【0016】
基材がプラスチックフィルムである場合において、プラスチックフィルムの厚みは特に限定されない。一例を挙げると、プラスチックフィルムの厚みは、12μm以上であることが好ましく、23μm以上であることがより好ましい。また、プラスチックフィルムの厚みは、200μm以下であることが好ましく、188μm以下であることがより好ましい。プラスチックフィルムの厚みが上記範囲内であることにより、得られる機能性素材は、適度な剛性や強度を示し得る。
【0017】
基材が繊維材料である場合において、繊維材料の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、繊維材料の太さは、0.01mm以上であることが好ましく、0.03mm以上であることがより好ましい。また、繊維材料の厚みは、50mm以下であることが好ましく、1mm以下であることがより好ましい。繊維素材の厚みが上記範囲内であることにより、機能性素材は、製造しやすく、寸法安定性が優れる。また、機能性素材は、適切なコストで製造されやすい。繊維材料は、必要に応じて染色、樹脂加工などの種々の加工処理が施されてもよい。
【0018】
(機能性層)
機能性層は、基材上に積層される層である。機能性層が設けられることにより、機能性素材は、基材に撥水性、撥油性等の機能が付与され得る。たとえば、撥水性を示す機能性層が設けられることにより、機能性素材は、水分の付着、浸透を防ぐことが出来る。
【0019】
機能性層は、フッ素樹脂を含まないことが好ましい。本実施形態の機能性素材は、フッ素樹脂を含んでいなくても優れた撥水性や撥油性を発揮し得る。この場合、機能性素材は、地球環境への影響が小さい。
【0020】
機能性層は、炭素含有酸化ケイ素(SiOxCyHz)を有する。炭素含有酸化ケイ素からなる機能性層を有する機能性素材は、撥水性、撥油性が同時に発揮され得る。
【0021】
SiOxCyHzにおけるxは、1.30以上であればよく、1.38以上であることが好ましい。また、xは、1.80以下であればよく、1.71以下であることが好ましい。また、SiOxCyHzにおけるyは、0.90以上であればよく、0.95以上であることが好ましい。また、yは、1.50以下であればよく、1.40以下であることが好ましい。SiOxCyHzにおけるx、yの値が上記範囲であることにより、機能性素材は、より一層、撥水性、撥油性が優れる。なお、本実施形態において、SiOxCyHzにおけるx、yの値は、X線光電子分光分析装置(PHI5000 VersaProbe2、アルバック・ファイ社製)を用いて、X線光電子分光法(XPS)により含有原子の比率を測定することにより算出し得る。
【0022】
炭素含有酸化ケイ素(SiOxCyHz)において、xが1.80より大きく、yが0.90未満である場合、機能性素材は、機能性層中のC原子濃度が低くなり、親水性、親油性が高まる、撥水性、撥油性が劣る。また、xが1.30未満であり、yが1.50より大きい場合、機能性素材は、機能性層中のO原子の濃度が低くなり、透明性が低下する、基材本来の風合いを損なうおそれがある。本実施形態において、炭素含有炭化ケイ素(SiOxCyHz)は、xが1.30以上、1.80以下であり、yが0.90以上、1.50以下である。この場合、機能性素材は、基材本来の風合いを保ちつつ、優れた撥水性および撥油性を発揮する。尚、本明細書においてzの値は特に限定されない。一例を挙げると、zの値は、原料を適切に膜化し得る点から、0~6.0であることが好ましい。
【0023】
機能性層の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、機能性層の厚みは、5nm以上であることが好ましく、15nm以上であることがより好ましい。機能性層の厚みが上記未満であると基材が充分に被覆されない、撥水性、撥油性が発揮されにくい。また、機能性層の厚みは、1500nm以下であることが好ましく、1200nm以下であることがより好ましい。機能性層の厚みが上記以上であると膜応力によりクラックが生じやすく、撥水性、撥油性を損なう恐れがある。機能性層の厚みが上記範囲内であることにより、機能性素材は、機能性層によって基材が充分に被覆され、かつ、クラックなどを生じにくく、撥水性、撥油性が発現しやすい。なお、機能性層の厚みを調整する方法は特に限定されない。一例を挙げると、機能性層の厚みは、成膜条件(ガスの種類、投入パワー)、成膜速度(nm/分)、成膜時間等を適宜調整することにより調整され得る。
【0024】
機能性層を基材上に設ける方法は特に限定されない。一例を挙げると、機能性層は、プラズマCVD法、熱CVD法、光CVD法、スパッタリング法等の方法により設けることができる。
【0025】
機能性素材全体の説明に戻り、機能性素材は、水接触角が90°以上であることが好ましく、かつ、オレイン酸接触角が40°以上であることが好ましい。水接触角は、120°以上であることがより好ましい。水接触角が上記範囲内であることにより、機能性素材は、優れた撥水性を発揮する。オレイン酸接触角は、50°以上であることがより好ましい。オレイン酸接触角が上記範囲内であることにより、機能性素材は、優れた撥油性を発揮する。なお、本実施形態において、水接触角は、接触角計(型番:DROPMASTER500、販売社名:協和界面化学(株))を用いて、静的接触角測定法により測定することができる。また、オレイン酸接触角は、接触角計(型番:DROPMASTER500、販売社名:協和界面化学(株))、静的接触角測定法により測定することができる。
【0026】
本実施形態の機能性素材は、上記水接触角およびオレイン酸接触角を同時に満たすことにより、撥水性および撥油性が同時に優れる。その結果、機能性素材は、水や油による汚れを防ぐ防汚性も優れる。
【0027】
本実施形態の機能性素材の用途は特に限定されない。一例を挙げると、機能性素材は、優れた撥水性、撥油性、防汚性を示すため、ジャケット、スカート、パンツ、下着などの衣料、スポーツ衣料、衣料資材、カーペット、ソファー、カーテンなどのインテリア製品、カーシートなどの車両内装品、化粧用具、化粧品マスク、ワイピングクロス、健康用品などの生活用途に好適である。また、機能性素材は、介護・医療用品、水漏れ防止シート、液体吸収シート、建築材料、包装材、紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材やペット用トイレシート等に用いられる水漏れ防止シート等に好適である。
【実施例0028】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。
【0029】
(実施例1)
PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム(厚み:50μm)を基材として、基材上に、機能性層として、HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)とO2ガスを用いたプラズマCVD法によりSiOxCyHz膜(厚み:246nm)を積層して機能性素材を作製した。
【0030】
(実施例2~6)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例1と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0031】
(実施例7)
グラシン紙(厚み:35μm)を基材として、基材上に、機能性層として、HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)とO2ガスを用いたプラズマCVD法によりSiOxCyHz膜(厚み:246nm)を積層して機能性素材を作製した。
【0032】
(実施例8~11)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例7と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0033】
(実施例12)
上質紙(厚み:80μm)を基材として、基材上に、機能性層として、HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)とO2ガスを用いたプラズマCVD法によりSiOxCyHz膜(厚み:246nm)を積層して機能性素材を作製した。
【0034】
(実施例13~15)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例12と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0035】
(実施例16)
PET(ポリエチレンテレフタレート)(厚み:80μm)を基材として、基材上に、機能性層として、HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)とO2ガスを用いたプラズマCVD法によりSiOxCyHz膜(厚み:246nm)を積層して機能性素材を作製した。
【0036】
(実施例17~20)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例16と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0037】
(実施例21)
織布(ポリエステル製)(厚み:30μm)を基材として、基材上に、機能性層として、HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)とO2ガスを用いたプラズマCVD法によりSiOxCyHz膜(厚み:246nm)を積層して機能性素材を作製した。
【0038】
(実施例22~24)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例21と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0039】
(比較例1)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例1と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0040】
(比較例2)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例12と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0041】
(比較例3)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例16と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0042】
(比較例4)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例21と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0043】
(比較例5)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例1と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0044】
(比較例6)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例7と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0045】
(比較例7)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例12と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0046】
(比較例8)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例16と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0047】
(比較例9)
SiOxCyHz膜の膜厚が表1に記載の値となるように調整した以外は、実施例21と同様の方法により、機能性素材を作製した。
【0048】
(比較例10~14)
比較例10~14は、いずれも、表1に記載の基材のみを用いた。各基材は、上記実施例で用いたものと同様である。
【0049】
実施例1~24および比較例1~14で得られた機能性素材について、以下に示される測定方法により水接触角、オレイン酸接触角を測定した。また、SiOxCyHzにおけるxおよびyの値は、それぞれX線光電子分光分析装置(PHI5000 VersaProbe2、アルバック・ファイ社製)を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0050】
<接触角>
静的接触角測定法により、水またはオレイン酸の液滴を試料表面に接触させ、着滴させた時、液滴と試料表面のなす角を計測した。
【0051】
<機能性膜の組成>
機能性層の表面をX線光電子分光法(XPS)により測定した。XPSの測定は、X線光電子分光分析装置(PHI5000 VersaProbe2、アルバック・ファイ社製)を用いた。
【0052】
【表1】
【0053】
実施例1~24および比較例1~14で得られた機能性素材について、以下に示される評価方法により、質感、撥水性、撥油性を評価した。尚、比較例10~14はそれぞれ基材単独に対する接触角を示したものである。結果を表1に示す。
【0054】
<質感>
機能性層形成前後の質感を比較することにより、質感を評価した。評価基準を以下に示す。
(評価基準)
○:基材そのままの質感を保っていた。
×:基材の質感を保てていなかった。
【0055】
<撥水性>
水接触角の測定により、撥水性を評価した。評価基準を以下に示す。
(評価基準)
○:水接触角は、90°以上であった。
×:水接触角は、90°未満であったか、または、液滴が基材に染み込んだ。
【0056】
<撥油性>
オレイン酸接触角の測定により、撥油性を評価した。評価基準を以下に示す。
(評価基準)
○:オレイン酸接触角は、40°以上であった。
×:オレイン酸接触角は、40°未満であったか、または、液滴が基材に染み込んだ。