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特開2022-16278多層誘電体共振器アンテナおよびアンテナモジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022016278
(43)【公開日】2022-01-21
(54)【発明の名称】多層誘電体共振器アンテナおよびアンテナモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01Q 13/24 20060101AFI20220114BHJP
   H01Q 13/08 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
H01Q13/24
H01Q13/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021032118
(22)【出願日】2021-03-01
(31)【優先権主張番号】10-2020-0084184
(32)【優先日】2020-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0119293
(32)【優先日】2020-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ハン、ミョン ウー
(72)【発明者】
【氏名】ヒュル、ヨウンシク
(72)【発明者】
【氏名】リョー、ジョンキ
(72)【発明者】
【氏名】リー、ヒュンジン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ウォンチョル
(72)【発明者】
【氏名】キム、ウォンギ
【テーマコード(参考)】
5J045
【Fターム(参考)】
5J045AA02
5J045AA05
5J045DA10
5J045DA18
5J045EA07
5J045EA10
5J045HA02
5J045LA03
5J045NA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】利得および帯域幅を向上させることができる多層誘電体共振器アンテナとアンテナモジュールを提供する。
【解決手段】誘電体共振器アンテナ100は、第1誘電体ブロック101と、第1誘電体ブロック101上に第1方向Zの単一方向に積層される少なくとも一つの第2誘電体ブロック102と、第1誘電体ブロック101に形成される第1給電ビア107及び第2給電ビア108と、を含む。第1誘電体ブロック101は、第2誘電体ブロック102と対向する上面と第2誘電体ブロック102と対向せず上面と角部を共有する側面を含む。第1誘電体ブロック101の側面は、外部に露出する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1誘電体ブロック;
前記第1誘電体ブロック上に第1方向の単一方向に積層された少なくとも一つの第2誘電体ブロック;および
前記第1誘電体ブロックに形成される給電部
を含み、
前記第1誘電体ブロックは前記第1方向と交差する第2方向に向かう側面が外部に露出するように構成された、誘電体共振器アンテナ。
【請求項2】
前記第1誘電体ブロックと前記第2誘電体ブロックは、ポリマー層を介在して接合された、請求項1に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項3】
前記第1誘電体ブロックと前記第2誘電体ブロックの互いに隣接する少なくとも一対の側面は同一平面上に位置するように互いに整列して配置された、請求項1に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項4】
前記第2誘電体ブロックは、前記第1誘電体ブロックと積層平面上で重なるように同じ積層平面形状を有する、請求項1に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項5】
前記第1誘電体ブロックと前記第2誘電体ブロックは、互いに異なる誘電率を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項6】
前記給電部は、前記第1誘電体ブロック内で前記第1方向に延びた給電ビアを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項7】
前記給電ビアは、前記第1誘電体ブロック内で互いに離隔して配置された第1給電ビアと第2給電ビアを含む、請求項6に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項8】
前記給電部は、前記第1誘電体ブロックの外側表面で前記第1方向に延びた給電ストリップを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項9】
前記第2誘電体ブロック内で前記第1方向に延びた金属ビアを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項10】
前記金属ビアは前記第2誘電体ブロックの内部に複数個を含み、
前記複数個の金属ビアは前記第2誘電体ブロックの周囲に沿って配列されてビアウォールを形成する、請求項9に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項11】
前記第2誘電体ブロックの周囲に沿って外部の側面を覆うように金属壁体が形成された、請求項1から4のいずれか一項に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項12】
前記第1誘電体ブロックの上面に金属パッチが形成され、
前記金属パッチは前記給電部と連結された、請求項1から4のいずれか一項に記載の誘電体共振器アンテナ。
【請求項13】
基板;
前記基板に位置する第1誘電体ブロック;
前記第1誘電体ブロック上に第1方向の単一方向に積層された少なくとも一つの第2誘電体ブロック;および
前記第1誘電体ブロックに形成される給電部
を含み、
前記第1誘電体ブロックは前記第1方向と交差する第2方向に向かう側面が露出するように構成された、誘電体共振器アンテナモジュール。
【請求項14】
前記基板は積層平面を含み、
前記第1方向は前記積層平面に垂直である方向である、請求項13に記載の誘電体共振器アンテナモジュール。
【請求項15】
前記第2誘電体ブロックは、前記第1誘電体ブロックとの間にポリマーを介在して積層された、請求項13に記載の誘電体共振器アンテナモジュール。
【請求項16】
前記給電部は、前記基板に位置した給電配線と連結されて前記第1誘電体ブロック内で前記第1方向に延びた給電ビアを含む、請求項13に記載の誘電体共振器アンテナモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は誘電体共振器アンテナおよびそれを含むアンテナモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの開発はこの20年間我らのライフスタイルを大きく変化させた。マルチメディア装置、モノのインターネット(Internet of Things)および知能型運送システムのような潜在的な無線アプリケーションプログラムを支援するためには秒当たりギガビットデータ速度を有する高級モバイルシステムが求められる。これは現在4世代通信システムでは制限的な帯域幅により実現することが不可能である。帯域幅制限の問題を克服するために国際電気通信連合(International Telecommunication Union)は潜在的な5世代(5G)応用範囲に対してミリメータ波(mmWave)のスペクトルを許可した。その後、学界および産業界のすべてにおいてmmWaveアンテナに対する研究に多くの関心が集まっている実情である。
【0003】
最近モバイル用mmWave 5Gアンテナモジュール大きさは小型化が求められている。5G用アンテナは放射特性を考慮すると、携帯電話の最外郭の側面部に位置するので、大画面薄型化される携帯電話の構造におけるアンテナモジュールの片面の長さはますます減る傾向である。
【0004】
したがって、アンテナモジュールの大きさが小さくなることによりアンテナ利得および帯域幅など性能が低下する現象を確認することができる。したがって、このような性能低下を最小化するために既存のアンテナおよび給電配線そしてパッケージ構造に対する新たな構造が必要である。
【0005】
また、mmWave 5G小型アンテナを設計するためには高誘電率を有する基板を使用することが有利であるが、既存の高誘電率基板を使用したパッチアンテナでは金属パッチの導体損失が増加してアンテナ放射効率が劣り帯域幅が狭くなる問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
実施形態の一側面は、誘電体共振器アンテナを多層に積層することによって多重共振を形成して利得および帯域幅を向上させることができる多層誘電体共振器アンテナとアンテナモジュールを提供しようとする。
【0007】
しかし、実施形態が解決しようとする課題は、上述した課題に限定されず実施形態に含まれた技術的思想の範囲で多様に拡張することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態による誘電体共振器アンテナは、第1誘電体ブロックと、前記第1誘電体ブロック上に第1方向の単一方向に積層された少なくとも一つの第2誘電体ブロックと、前記第1誘電体ブロックに形成される給電部を含み得る。
【0009】
前記第1誘電体ブロックは前記第1方向と交差する第2方向に向かう側面が外部に露出するように構成され得る。すなわち、前記第1誘電体ブロックは前記第2誘電体ブロックと対向する上面と、前記第2誘電体ブロックと対向せず前記上面と角部を共有する側面を含み、前記第1誘電体ブロックの側面は外部に露出するように構成され得る。
【0010】
前記第1誘電体ブロックと第2誘電体ブロックはポリマー層を介在して接合されて積層され得る。すなわち、前記ポリマー層は前記第1誘電体ブロックと第2誘電体ブロックの間に位置し得る。
【0011】
前記第1誘電体ブロックと第2誘電体ブロックの互いに隣接する少なくとも一対の側面は同一平面上に位置するように互いに整列して配置され得る。
【0012】
前記第2誘電体ブロックは、前記第1誘電体ブロックと積層平面上で重なるように同じ積層平面形状を有し得る。
【0013】
前記第1誘電体ブロックと第2誘電体ブロックは互いに異なる誘電率を有し得る。
【0014】
前記給電部は前記第1誘電体ブロック内で前記第1方向に延びる給電ビアを含み得る。前記給電ビアは前記第1誘電体ブロック内で互いに離隔して配置される第1給電ビアと第2給電ビアを含み得る。
【0015】
前記給電部は前記第1誘電体ブロックの外側表面に付着して前記第1方向に延びる給電ストリップを含み得る。前記給電ストリップは前記第1誘電体ブロックの互いに異なる側面に配置される第1給電ストリップと第2給電ストリップを含み得る。
【0016】
前記第2誘電体ブロック内には前記第1方向に延びる金属ビアが形成され得る。前記金属ビアは複数個からなり、前記第2誘電体ブロックの周囲に沿って内部に複数個が配置されてビアウォールを形成し得る。
【0017】
前記第2誘電体ブロックの周囲に沿って外部の側面を覆うように金属壁体が形成され得る。
【0018】
前記第1誘電体ブロックの上面に金属パッチが形成され、前記金属パッチは前記給電部と連結されるように配置され得る。前記金属パッチはポリマー層の下に位置し得、前記第1誘電体ブロックの平面積よりさらに小さい面積で形成され得る。
【0019】
他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールは、基板と、前記基板に位置する第1誘電体ブロックと、前記第1誘電体ブロック上に第1方向の単一方向に積層された少なくとも一つの第2誘電体ブロック、および前記第1誘電体ブロックに形成される給電部を含み得る。
【0020】
前記第1誘電体ブロックは前記第1方向と交差する第2方向に向かう側面が露出するように構成され得る。すなわち、前記第1誘電体ブロックは前記第2誘電体ブロックと対向する上面と、前記第2誘電体ブロックと対向せず前記上面と角部を共有する側面を含み、前記第1誘電体ブロックの側面は露出するように構成され得る。
【0021】
前記基板は積層平面を含み、前記第1方向は前記積層平面に垂直である方向であり得る。
【0022】
前記第2誘電体ブロックは、前記第1誘電体ブロックとの間にポリマーを介在して積層され得る。
【0023】
前記給電部は、前記基板に位置した給電配線と連結され、前記第1誘電体ブロック内で前記第1方向に延びた給電ビアを含み得る。
【発明の効果】
【0024】
実施形態によれば、誘電体ブロックを単一方向に複数層を積層してインピーダンス整合することにより多重の共振を形成して利得および帯域幅を向上させることができる効果がある。
【0025】
ポリマー層を介在して複数の誘電体ブロックを単一方向に積層する誘電体共振器アンテナの製造方法は既存の工程技術を用いて製作することが可能である。
【0026】
金属パッチを使用しない場合は金属パッチによる導体損失を減らすことができ、結果的にアンテナ利得を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】一実施形態による誘電体共振器アンテナを示す斜視図である。
図2】他の実施形態による誘電体共振器アンテナを示す斜視図である。
図3図2に示す誘電体共振器アンテナが基板に取り付けられたアンテナモジュールを示す斜視図である。
図4図3に示す誘電体共振器アンテナモジュールを示す平面図である。
図5図4のV-V線に沿って切って本誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図6図3に示す誘電体共振器アンテナモジュールの変形例を示す断面図である。
図7図3に示す誘電体共振器アンテナモジュールのシミュレーション結果として小信号反射特性を示すグラフである。
図8図3に示す誘電体共振器アンテナモジュールのシミュレーション結果として放射特性を示すグラフである。
図9】他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図10図9に示す誘電体共振器アンテナモジュールを示す平面図である。
図11】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図12図11に示す誘電体共振器アンテナモジュールを示す平面図である。
図13】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す斜視図である。
図14図13のXIV-XIV線に沿って切って本誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図15】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す平面図である。
図16】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す斜視図である。
図17図16に示す誘電体共振器アンテナモジュールの側面図である。
図18】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す側面図である。
図19】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す斜視図である。
図20図19に示す誘電体共振器アンテナモジュールの側面図である。
図21】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図22図21に示す誘電体共振器アンテナモジュールの平面図である。
図23】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図24】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図25】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図26】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図27】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図28】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図29】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図30】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図31】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図32】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図33】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図34】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図35】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図36】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図37】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図38】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図39】また他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
図40】実施形態によるアンテナモジュールを含む電子機器の簡略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付する図面を参照して本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって同一又は類似の構成要素に対しては同じ参照符号を付けた。また、添付する図面は本明細書に開示された実施形態を容易に理解できるようにするためのものであり、本明細書に開示された技術的思想は添付する図面によって制限されず、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物または代替物を含むものとして理解しなければならない。さらに添付図面において一部の構成要素は誇張または省略するかまたは概略的に示し、各構成要素の大きさは実際の大きさを全面的に反映するものではない。
【0029】
第1、第2などのように序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために使用され得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。
【0030】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分「上に」または「の上に」あるという時、これは他の部分「すぐ上に」ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆にある部分が他の部分の「すぐ上に」あるという時には中間に他の部分が存在しないことを意味する。また、基準になる部分「上に」または「の上に」あるというのは基準になる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力の逆方向に向かって「上に」または「の上に」位置することを意味することではない。
【0031】
明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対の意味を示す記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0032】
以下では図面を参照して多様な実施形態と変形例を詳細に説明する。
【0033】
図1は一実施形態による誘電体共振器アンテナを示す斜視図である。
【0034】
本実施形態による誘電体共振器アンテナ(Dielectric Resonator Antenna,DRA)90は、第1誘電体ブロック91上に第2誘電体ブロック92が積層されて構成されることができる。第1誘電体ブロック91には積層平面(図面のxy平面)に垂直である方向(図面のz軸方向)に延びるように給電部である給電ビア(feeding via)97が挿入されており、給電ビア97は第1誘電体ブロック91内で設定された長さだけ延びたり第1誘電体ブロック91を貫くように構成されることができる。本実施形態で給電ビア97は一つ備えられる。
【0035】
第1誘電体ブロック91は、一例として直六面体形状を有するように形成され得、内部に給電ビア97が挿入され得るビアホールを備えることができる。ここでビアホールは第1誘電体ブロック91内で積層平面に垂直である方向に設定された長さだけ延びることができ、第1誘電体ブロック91の下面から上面まで貫くように形成されることもできる。
【0036】
第2誘電体ブロック92は、一例として第1誘電体ブロック91と同様に直六面体形状を有するように形成され得、第1誘電体ブロック91上に積層されてポリマー層93を介在して第1誘電体ブロック91に接合され得る。ここで第2誘電体ブロック92は第1誘電体ブロック91と平面上で重なるように同じ平面形状を有し得る。したがって、第2誘電体ブロック92が第1誘電体ブロック91上に積層されて接合されたとき、それぞれの側面、すなわち四対の側面はそれぞれ同一平面上(coplanar)に位置するように段差なしに滑らかに互いにつながる。
【0037】
ポリマー層93は第1誘電体ブロック91と第2誘電体ブロック92の間に介在してこの二つの誘電体ブロックを互いに接合させ得る。
【0038】
本実施形態で第1誘電体ブロック91と第2誘電体ブロック92は第1方向(図面のz軸方向)の単一方向に積層され得る。すなわち、第1誘電体ブロック91が基板上に実装される場合に第1誘電体ブロック91と第2誘電体ブロック92の接合面は基板に垂直である方向に位置することができる。
【0039】
このように積層される場合、第1誘電体ブロック91は第2誘電体ブロック92と対向する上面と、前記第1方向と交差する第2方向に向かう側面を含み、前記側面は外部に露出するように構成されることができる。ここで第1誘電体ブロック91の側面は第2誘電体ブロック92と対向せず前記上面と角部を共有する面であり得る。
【0040】
誘電体共振器アンテナ90が大気中にあるときには第1誘電体ブロック91の側面は空気と接するように形成されることができる。また、第2誘電体ブロック92は第1誘電体ブロック91に単一方向に積層されるので、第2誘電体ブロック92の側面も外部に露出され得、大気中にあるときには前記側面が空気と接するように形成されることができる。
【0041】
本実施形態による誘電体共振器アンテナ90において第1誘電体ブロック91と第2誘電体ブロック92はセラミック素材からなる。ポリマー層93は、PI、PMMA、PTFE、PPE、BCB、LCP系ポリマー中の少なくとも一つまたはそれ以上の組み合わせを含み得る。また、第2誘電体ブロック92の誘電率と第1誘電体ブロック91の誘電率は互いに同一であるかまたは異なる誘電率を有し得るが、一例として第2誘電体ブロック92が第1誘電体ブロック91より低い誘電率を有することができる。そして、ポリマー層93の誘電率は第1誘電体ブロック91および第2誘電体ブロック92の誘電率よりさらに低い誘電率を有することができる。
【0042】
図2は他の実施形態による誘電体共振器アンテナを示す斜視図である。
【0043】
本実施形態による誘電体共振器アンテナ(Dielectric Resonator Antenna,DRA)100は、第1誘電体ブロック101上に第2誘電体ブロック102が積層されて構成されることができる。第1誘電体ブロック101には積層平面(図面のxy平面)に垂直である方向(図面のz軸方向)に延びるように給電部である給電ビア(feeding via、107,108)が挿入されており、給電ビア107,108は第1誘電体ブロック101内で設定された長さだけ延びたり第1誘電体ブロック101を貫くように構成されることができる。
【0044】
第1誘電体ブロック101は、一例として直六面体形状を有するように形成され得、内部に給電ビア107,108が挿入され得るビアホールを備えることができる。ここで、ビアホールは第1誘電体ブロック101内で積層平面に垂直である方向に設定された長さだけ延びることができ、第1誘電体ブロック101の下面から上面まで貫くように形成されることもできる。
【0045】
第2誘電体ブロック102は、一例として第1誘電体ブロック101と同様に直六面体形状を有するように形成され得、第1誘電体ブロック101上に積層されてポリマー層103を介在して第1誘電体ブロック101に接合され得る。ここで第2誘電体ブロック102は第1誘電体ブロック101と平面上で重なるように同じ平面形状を有し得る。したがって、第2誘電体ブロック102が第1誘電体ブロック101上に積層されて接合されたときそれぞれの側面、すなわち四対の側面はそれぞれ同一平面上(coplanar)に位置するように段差なしに滑らかに互いにつながる。
【0046】
ポリマー層103は第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102の間に介在してこの二つの誘電体ブロックを互いに接合させ得る。
【0047】
本実施形態で第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102は第1方向(図面のz軸方向)の単一方向に積層され得る。第1誘電体ブロック101は第2誘電体ブロック102と対向する上面と、前記第1方向と交差する第2方向に向かう側面を含む。ここで第1誘電体ブロック101の側面は第2誘電体ブロック102と対向せず前記上面と角部を共有する面であり得る。このように積層される場合、第1誘電体ブロック101の側面は外部に露出し得る。
【0048】
したがって、誘電体共振器アンテナ100が大気中にあるときには第1誘電体ブロック101の側面は空気と接するように形成されることができる。また、第2誘電体ブロック102は第1誘電体ブロック101に単一方向に積層されるので、第2誘電体ブロック102の側面も外部に露出され得、大気中にあるときには前記側面が空気と接するように形成されることができる。
【0049】
第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102が単一方向に積層される構造の誘電体共振器アンテナ100は一方向に長く延びる構造からなるので、電子機器の枠に隣接して縁に沿って配置することが容易である。
【0050】
また、第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102が単一方向に積層される場合は製造上の利点を確保することができる。すなわち、第1誘電体ブロック101を製造するための誘電体基板上に複数のビアホールをあけて給電ビア107,108を形成し、第2誘電体ブロック102を製造するための他の誘電体基板をその上に積層して多層誘電体基板を準備することができる。この多層誘電体基板をそれぞれのアンテナユニット別に切断することによって多数の誘電体共振器アンテナ100を一括して製作することができる。この時、それぞれの誘電体共振器アンテナ100は第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102が単一方向に積層された構造を有する。
【0051】
一方、給電ビア107,108は第1誘電体ブロック101の平面上でその位置を設計条件に応じて変更して形成することができ、これにより設計自由度を確保することもできる。
【0052】
図3は他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す斜視図である。
【0053】
本実施形態による誘電体共振器アンテナ(Dielectric Resonator Antenna,DRA)モジュール110は、基板50上に第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102が積層されて構成されることができる。第1誘電体ブロック101には基板50の上面に垂直である方向に延びるように給電部である給電ビア(feeding via、107,108)が挿入されており、給電ビア107,108は基板50上で給電配線65が電気的に接続されて第1誘電体ブロック101を貫くように構成されることができる。
【0054】
基板50はプリント回路基板(Printed Circuit Board,PCB)上に接地電極60と給電配線65がパターニングされて互いに絶縁されるように形成されることができる。すなわち、アンテナのフィード信号を供給する給電配線65が基板50上に位置し、その周囲から基板50の縁付近まで接地電極60が拡張されることができる。
【0055】
第1誘電体ブロック101は、一例として直六面体形状を有するように形成され得、内部に給電ビア107,108が挿入され得るビアホールを備えることができる。ここで、ビアホールは第1誘電体ブロック101が基板50上に取り付けられるとき基板50の上面に垂直である方向に延びることができ、第1誘電体ブロック101の下面から上面まで貫くように形成されることができる。
【0056】
第2誘電体ブロック102は、一例として第1誘電体ブロック101と同様に直六面体形状を有するように形成され得、第1誘電体ブロック101上に積層されてポリマー層103を介在して第1誘電体ブロック101に接合され得る。ここで第2誘電体ブロック102は第1誘電体ブロック101と平面上で重なるように同じ平面形状を有し得る。したがって、第2誘電体ブロック102が第1誘電体ブロック101上に積層されて接合されたとき、それぞれの側面、すなわち四対の側面はそれぞれ同一平面上(coplanar)に位置するように段差なしに滑らかに互いにつながる。
【0057】
ポリマー層103は第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102の間に介在してこの二つの誘電体ブロックを互いに接合させ得る。
【0058】
本実施形態で第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102は第1方向(図面のz軸方向)の単一方向に積層され得る。すなわち、第1誘電体ブロック101が基板50上に実装される場合に第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102の接合面は基板50に垂直である方向に位置することができる。
【0059】
このように積層される場合、第1誘電体ブロック101は第2誘電体ブロック102と対向する上面と、前記第1方向と交差する第2方向に向かう側面を含み、前記側面は外部に露出し得る。ここで第1誘電体ブロック101の側面は第2誘電体ブロック102と対向せず前記上面と角部を共有する面であり得る。
【0060】
誘電体共振器アンテナモジュール110が大気中にあるときには第1誘電体ブロック101の側面は空気と接するように形成されることができる。また、第2誘電体ブロック102は第1誘電体ブロック101に単一方向に積層されるので、第2誘電体ブロック102の側面も外部に露出され得、大気中にあるときには前記側面が空気と接するように形成されることができる。
【0061】
図4図3に示す誘電体共振器アンテナモジュールを示す平面図であり、図5図4のV-V線に沿って切って本誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
【0062】
図4および図5を参照すると、給電部は第1給電ビア107と第2給電ビア108を含み得る。第1給電ビア107と第2給電ビア108は第1誘電体ブロック101内で互いに離隔して配置されて互いに並んで延び得る。すなわち、本実施形態で給電部は二重偏波(V-H polarization)構造で形成されることができる。一例として、第1給電ビア107は第1偏波(polarization) RF信号を伝達し、第2給電ビア108は第2偏波(polarization) RF信号を伝達し得る。第1偏波RF信号は、電波方向(例えば、z方向)に垂直であり、互いに垂直であるx方向とy方向にそれぞれ電界と磁界を形成する信号であり、第2偏波RF信号はx方向とy方向に対してそれぞれ磁界と電界を形成する信号であり得る。
【0063】
第1および第2給電ビア107,108を形成するために第1誘電体ブロック101は円筒形状のビアホールを備えることができる。このようなビアホールは第1誘電体ブロック101が基板50上に実装されるとき基板50の上面に垂直である方向に延びて第1誘電体ブロック101の下面から上面まで貫くように形成されることができる。第1および第2給電ビア107,108は、それぞれに対応するビアホール内部を金属物質で埋めて形成されるので、それぞれ円柱形状からなり、第1誘電体ブロック101の下面から上面まで内部で延びることができる。
【0064】
第1および第2給電ビア107,108は第1誘電体ブロック101の下面で露出し、このように露出した第1および第2給電ビア107,108の各端部には接続パッド107a,108aが形成され得る。接続パッド107a,108aはソルダボール80を介して基板50の給電配線65に接続されることによって第1および第2給電ビア107,108は基板50に電気的に接続されることができる。
【0065】
第1誘電体ブロック101を基板50に実装するとき第1および第2給電ビア107,108の接続パッド107a,108aを給電配線65に接続してから第1誘電体ブロック101と基板50の間の空間をアンダーフィル材70で埋めて硬化させることができる。硬化したアンダーフィル材70は接続パッド107a,108aがソルダボール80を介して基板50の給電配線65と連結された部分の周囲を囲むように形成されて第1誘電体ブロック101が基板50上に固く固定されるように支持することができる。また、アンダーフィル材70は第1誘電体ブロック101と基板50の間の空間を埋めて外部からのホコリや湿気が浸透して接続部での絶縁が破壊されたり誤作動することを防止することができる。
【0066】
一方、積層基板環境で高誘電率の基板と空気の間の境界面で大きな反射波が発生する。本実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール110は、境界面の大きな反射自体を利用して共振する構造である。誘電体共振器アンテナの誘電体ブロックと空気境界面の反射は二つの物質の誘電率差によって発生するが、このような誘電体境界面の反射除去のためには互いに異なる誘電率材質を使用してインピーダンストランスフォーマーできるアンテナ構造が必要である。
【0067】
図6図3に示す誘電体共振器アンテナモジュールの変形例を示す断面図である。
【0068】
図6を参照すると、本変形例による誘電体共振器アンテナモジュール110'は給電部として第1給電ビア107'と第2給電ビア108'を含み得る。第1給電ビア107'と第2給電ビア108'は第1誘電体ブロック101'内で互いに離隔して配置されて互いに並んで延び得る。
【0069】
第1および第2給電ビア107',108'を形成するために第1誘電体ブロック101はビアホールを備えることができる。このようなビアホールは第1誘電体ブロック101が基板50上に実装されるとき基板50の上面に垂直である方向に延びて第1誘電体ブロック101'の下面から上方と設定された長さだけ延びて形成されることができる。したがって、第1および第2給電ビア107',108'はそれぞれに対応するビアホール内部を金属物質で埋めて形成されるので、第1誘電体ブロック101'の下面から上方と設定された長さだけ内部で延びることができる。この時、第1および第2給電ビア107',108'は、アンテナの設計時所望するインピーダンスを合わせるために設定された長さを有するように形成され得、その延びる長さは第1誘電体ブロック101'の垂直高さより小さくてもよい。
【0070】
図3から図5に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール110を設計する過程を説明すると、次のとおりである。
【0071】
先に、第1誘電体ブロック101の大きさ(x,y,z軸方向各辺の長さ)と給電ビア107,108のインダクタンス成分を利用して50オームインピーダンス整合と最初の共振を形成することができる。次に、第1誘電体ブロック101と空気接触面をすべて考慮したアンテナ設計が必要であるため、第1誘電体ブロック101と異なる誘電率を有する第2誘電体ブロック102とポリマー層103を使用してインピーダンストランスフォーマーしてインピーダンス整合をすることができる。そして、第2誘電体ブロック102の大きさ(x,y,z軸方向各辺の長さ)を利用して二番目の共振を形成して広い帯域幅を得ることができる。
【0072】
本実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール110において、第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102はセラミック素材からなる。ポリマー層103は、PI、PMMA、PTFE、PPE、BCB、LCP系ポリマー中の少なくとも一つまたはそれ以上の組み合わせを含み得る。また、第2誘電体ブロック102の誘電率は第1誘電体ブロック101の誘電率と同じ誘電率を有することができる。そして、ポリマー層103の誘電率は第1誘電体ブロック101および第2誘電体ブロック102の誘電率よりさらに低い誘電率を有することができる。しかし、本発明はこれに限定されず、他の実施形態として第2誘電体ブロックの誘電率と第1誘電体ブロックの誘電率が互いに異なる誘電率を有してもよく、一例として第2誘電体ブロックの誘電率が第1誘電体ブロックの誘電率より低い誘電率を有してもよい。
【0073】
図7図3に示す誘電体共振器アンテナモジュールのシミュレーション結果として小信号反射特性を示すグラフである。
【0074】
図7では図3に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール110の小信号反射特性(実線)と単層の(すなわち、図3の実施形態で第1誘電体ブロックのみ形成された)誘電体共振器アンテナの小信号反射特性(点線)を対比して示す。
【0075】
単層の誘電体共振器アンテナの場合、概ね35GHz付近で単一の共振が発生していることに比べて、図3に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール110の場合、概ね27GHz付近と31GHz付近で二重の共振が発生することを確認することができ、そのため帯域幅が改善したことを確認することができる。
【0076】
図8図3に示す誘電体共振器アンテナモジュールのシミュレーション結果として放射特性を示すグラフである。
【0077】
図8でも図3に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール110の放射特性(実線)と単層の(すなわち、図3の実施形態で第1誘電体ブロックのみ形成された)誘電体共振器アンテナの放射特性(点線)を対比して示す。
【0078】
単層の誘電体共振器アンテナモジュールの場合、概ね0度付近で最大2dBを示している反面、図3に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール110の場合、概ね0度付近で最大5dBを示していることを確認することができる。
【0079】
図9は他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図であり、図10図9に示す誘電体共振器アンテナモジュールを示す平面図である。
【0080】
本実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール130は基本的に図3に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール110と類似の構成を有している。すなわち、基板50上に第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック132がポリマー層103を介在して積層され得、第1誘電体ブロック101には基板50の上面に垂直である方向に延びるように給電部が挿入され得る。給電部は内部で互いに離隔して配置される第1給電ビア107と第2給電ビア108を含み、これら第1および第2給電ビア107,108は基板50上で給電配線65と電気的に接続されて第1誘電体ブロック101を貫くように構成されることができる。
【0081】
本実施形態では第2誘電体ブロック102の平面上周囲に沿って内側に複数の金属ビア136が互いに離隔して配置され得る。すなわち、概ね長方形または正四角形の平面形状を有する第2誘電体ブロック132の四つの縁それぞれの内側に近接して複数個ずつ金属ビア136が間隔を置いて隣接して配列されてビアウォールを形成することができる。
【0082】
第2誘電体ブロック102に複数の金属ビア136を形成することによって、第2誘電体ブロック102の誘電率と厚さが増加する場合に発生する基板モードによる損失(第1誘電体ブロック101から放射されるエネルギが第2誘電体ブロック102の側方に放射されることによって発生するエネルギ損失)および放射パターンの変化などを改善することができる。
【0083】
金属ビア136は断面上で第2誘電体ブロック132を垂直方向に貫くように形成されることができる。したがって、金属ビア136はポリマー層103と接触する第2誘電体ブロック132の下面から上面まで延び得る。
【0084】
金属ビア136を形成するために第2誘電体ブロック132は、円筒形状のビアホールを備え、このようなビアホールは第2誘電体ブロック132が第1誘電体ブロック101上に積層されるとき基板50の上面に垂直である方向に延び得る。金属ビア136はビアホール内部を金属物質で埋めて形成されるので、それぞれは円柱形状からなり、第2誘電体ブロック132の下面から上面まで貫くように形成されることができる。
【0085】
本実施形態で金属ビア136は第2誘電体ブロック132の周囲に沿って内側に配列される構造を示したが、金属ビアはこのような配列構造に限定される必要はなく、第2誘電体ブロック132内の他の位置に配置することも可能であり、これもまた本発明の範囲に属する。
【0086】
図11はまた他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図であり、図12図11に示す誘電体共振器アンテナモジュールを示す平面図である。
【0087】
本実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール140は基本的に図3に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールと類似の構成を有している。すなわち、基板50上に第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック142がポリマー層103を介在して積層され得、第1誘電体ブロック101には基板50面に垂直である方向に延びるように給電部が挿入され得る。給電部は内部で互いに離隔して配置される第1給電ビア107と第2給電ビア108を含み、これら第1および第2給電ビア107,108は基板50上で給電配線65と電気的に接続されて第1誘電体ブロック101を貫くように構成されることができる。
【0088】
本実施形態では第2誘電体ブロック142の平面上周囲に沿って側方外側表面に金属壁体146が形成され得る。すなわち、長方形または正四角形の平面形状を有する第2誘電体ブロック142の四つの縁それぞれの側方外側表面に沿って金属壁体146が形成され得る。
【0089】
また、金属壁体146は断面上で第2誘電体ブロック142を側面で囲むように形成されることができる。したがって、金属壁体146は第2誘電体ブロック142の下面から上面まで垂直方向に延び得る。
【0090】
本実施形態で金属壁体146は金属物質をパターニングして第2誘電体ブロック142の表面に形成することができ、したがって第2誘電体ブロック142とポリマー層103を含む六面体のどこでも遮断モードを形成しない限り金属物質をパターニングすることによって金属壁体の形成が可能であり、これにより帯域幅に大きな変化なしに放射パターンを向上させることができる。
【0091】
図13はまた他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す斜視図であり、図14図13のXIV-XIV線に沿って切って本誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
【0092】
本実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール150は基本的に図3に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールと類似の構成を有している。すなわち、基板50上に第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102がポリマー層153を介在して積層され得、第1誘電体ブロック101には基板50の上面に垂直である方向に延びるように給電部が挿入され得る。給電部は第1誘電体ブロック101の内部で互いに離隔して配置される第1給電ビア107と第2給電ビア108を含み基板50上で給電配線65と電気的に接続されて第1誘電体ブロック101を貫くように構成されることができる。
【0093】
本実施形態では第1誘電体ブロック101の上面に金属パッチ156が付着し得る。したがって、金属パッチ156は第2誘電体ブロック102とポリマー層153の下部に位置し得る。金属パッチ156は一例として長方形または正四角形の平面を有するように形成され得、第1誘電体ブロック101の平面積よりさらに小さくてもよい。
【0094】
金属パッチ156は第1および第2給電ビア107,108と接するように配置されて電気的に接続されることができる。すなわち、第1および第2給電ビア107,108は第1誘電体ブロック101を貫いて下面から上面まで延び、第1誘電体ブロック101の上面に位置した金属パッチ156と接するように形成され得る。したがって、第1および第2給電ビア107,108は金属パッチ156の下面に接触することができる。
【0095】
金属パッチ156はその大きさと形状を変更しながら第1および第2給電ビア107,108とともに組み合わさってアンテナの設計自由度を向上させることができる。
【0096】
図15はまた他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す平面図である。
【0097】
本実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール160は基本的に図3に示す実施形態による誘電体共振器アンテナと類似の構成を有している。すなわち、基板50上に第1誘電体ブロック101と第2誘電体ブロック102がポリマー層153を介在して積層され得、第1誘電体ブロック101には基板50の上面に垂直である方向に延びるように給電部が挿入され得る。給電部は第1誘電体ブロック101の内部で互いに離隔して配置される第1給電ビア107と第2給電ビア108を含み基板50上で給電配線65と電気的に接続されて第1誘電体ブロック101を貫くように構成されることができる。
【0098】
本実施形態では第1誘電体ブロック101の上面に第1給電ビア107と連結された第1パッチ167および第2給電ビア108と連結された第2パッチ168が形成され得る。したがって、第1および第2パッチ167,168は金属からなり、第2誘電体ブロック102とポリマー層153の下部に位置し得、一例として一方向に長い長方形平面を有するように形成されることができる。
【0099】
第1給電ビア107と第2給電ビア108にそれぞれ連結された第1および第2パッチ167,168は給電ビア107,108の位置を変更せず第1および第2パッチ167,168の長さや方向を変更設計することによってインピーダンス変化を追加的に調整することができる。
【0100】
図16はまた他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す斜視図であり、図17図16に示す誘電体共振器アンテナモジュールの側面図である。
【0101】
本実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール200は、基板50上に第1誘電体ブロック201と第2誘電体ブロック202がポリマー層203を介在して積層され得、第1誘電体ブロック201の側面には基板50の上面に垂直である方向に延びるように給電部が給電ストリップ205,206で備えられる。
【0102】
給電ストリップ205,206は第1誘電体ブロック201の外側表面に位置する第1給電ストリップ205と第2給電ストリップ206を含み得る。第1給電ストリップ205と第2給電ストリップ206は第1誘電体ブロック201の互いに異なる側面に配置されて互いに並んで延び得る。一例として、第1給電ストリップ205は第1偏波(polarization)RF信号を伝達し、第2給電ストリップ206は第2偏波(polarization)RF信号を伝達し得る。第1偏波RF信号は電波方向(例えば、z方向)に垂直であり、互いに垂直であるx方向とy方向にそれぞれ電界と磁界を形成する信号であり、第2偏波RF信号はx方向とy方向に対してそれぞれ磁界と電界を形成する信号であり得る。
【0103】
第1および第2給電ストリップ205,206は第1誘電体ブロック201の下面で各端部に接続パッド205a,206aが形成され得る。接続パッド205a,206aはソルダボール80を介して基板50の給電配線65に接続されることによって第1および第2給電ストリップ205,206を基板50に電気的に接続することができる。
【0104】
第1誘電体ブロック201を基板50に実装するとき第1および第2給電ストリップ205,206の接続パッド205a,206aを給電配線65に接続してから第1誘電体ブロック201と基板50の間の空間をアンダーフィル材70で埋めて硬化させることができる。硬化したアンダーフィル材70は接続パッド205a,206aがソルダボール80を介して基板50の配線と連結された部分の周囲を囲むように形成されて第1誘電体ブロック201が基板50上に固く固定されるように支持することができる。また、アンダーフィル材70は第1誘電体ブロック201と基板50の間の空間を埋めて外部からのホコリや湿気が浸透して接続部での絶縁が破壊されたり誤作動することを防止することができる。
【0105】
図18はまた他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す側面図である。
【0106】
本実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール220は図17に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール200と基本的に類似の構成を有している。すなわち、誘電体共振器アンテナモジュール220は基板50上に第1誘電体ブロック201と第2誘電体ブロック202がポリマー層223を介在して積層され得、第1誘電体ブロック201の側面には基板50面に垂直である方向に延びるように給電ストリップ205,206が備えられている。
【0107】
本実施形態では第1誘電体ブロック201の上面に金属パッチ226が付着し得る。したがって、金属パッチ226は第2誘電体ブロック202とポリマー層223の下部に位置し得る。金属パッチ226は一例として長方形または正四角形の平面を有するように形成され得、第1誘電体ブロック201の平面積よりさらに小さくてもよい。
【0108】
金属パッチ226は第1および第2給電ストリップ205,206と接するように配置されて電気的に接続されることができる。一例として給電ストリップが互いに隣り合う第1誘電体ブロック201の二つの側面に配置される第1給電ストリップ205と第2給電ストリップ206を含む場合、金属パッチ226は第1誘電体ブロック201の前記二つの側面に縁が露出するように配置され得る。ここで第1および第2給電ストリップ205,206は第1誘電体ブロック201の上面に位置した金属パッチ226まで延びて接触するように形成されることができる。
【0109】
以上では第1誘電体ブロックにポリマー層を介在して第2誘電体ブロックが積層された構造を説明したが、本発明はN個の誘電体ブロックを一方向に積層して構成される誘電体共振器アンテナを含む(ここで、Nは2より大きい整数である)。N個の誘電体ブロックを有する誘電体共振器アンテナの各段階で積層された誘電体ブロックの間にそれぞれポリマー層が介在してN-1個のポリマー層が形成されることができる。以下ではこのようにN個の誘電体ブロックとN-1個のポリマー層を積層して構成された誘電体共振器アンテナで給電部とインピーダンス整合のための金属ビアを形成する多様な構造を説明する。
【0110】
図19はまた他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す斜視図であり、図20図19に示す誘電体共振器アンテナモジュールの側面図である。
【0111】
本実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール240は基板50上に5個の誘電体ブロック201,202,211,212,221を単一方向に積層して構成し、それぞれの誘電体ブロック201,202,211,212,221の間には4個のポリマー層203,209,213,219がそれぞれ介在し得る。
【0112】
本実施形態で5個の誘電体ブロック201,202,211,212,221の側面表面には基板50面に垂直である方向に延びるように給電ストリップ245,246が備えられる。ここで給電ストリップ245,246は5個の誘電体ブロック201,202,211,212,221の外側表面に位置する第1給電ストリップ245と第2給電ストリップ246を含み得る。第1給電ストリップ245と第2給電ストリップ246は5個の誘電体ブロック201,202,211,212,221の互いに異なる側面に配置されて互いに並んで延びることができ、最下位誘電体ブロック201の下面縁から最上位誘電体ブロック221の側面までつながる。
【0113】
本実施形態では5個の誘電体ブロックが積層される構造を説明したが、これを拡張してN個の誘電体ブロックとこれらの誘電体ブロックの間に介在するN-1個のポリマー層を含んで誘電体共振器アンテナを構成することができる(ここでNは2より大きい整数である)。この時、N個の誘電体ブロックの側面表面で基板の上面に垂直である方向に延びる給電ストリップを含み得、これもまた本発明の範囲に属する。
【0114】
図21から図33はまた他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す図面であり、図21図23から33は断面図であり、図22図21の誘電体共振器アンテナモジュールを示す平面図である。
【0115】
本実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール310,320,330,340,410,420,430,440,510,520,530,550は、基板50上にN個の誘電体ブロックを単一方向に積層して構成され、それぞれの誘電体ブロックの間にはN-1個のポリマー層がそれぞれ介在し得る(ここでNは2より大きい整数である)。すなわち、誘電体ブロックは基板50上に固定される最下位誘電体ブロック、最上層に位置した最上位誘電体ブロックおよびその間に積層されるN-2個の中間層誘電体ブロックを含み得る。
【0116】
本実施形態では最下位誘電体ブロックに基板50面に垂直である方向に延びるように給電ビアが挿入され得る。給電ビアは最下位誘電体ブロックの内部で互いに離隔して配置される第1給電ビアと第2給電ビアを含み得る。このような給電ビアは最下位誘電体ブロックを貫いて上端は最下位ポリマー層の下面に接して下端は基板上で給電配線65と電気的に接続されることができる。
【0117】
図21から図25に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール310,320,330,340では中間層誘電体ブロックまたは最上位誘電体ブロック内に金属ビアが挿入され得る。
【0118】
図21は最初の中間層誘電体ブロック311_2内に金属ビア315,316が挿入され、二番目以上の中間層誘電体ブロック311_3,311_4,311_N-1、最上位誘電体ブロック311_N内には金属ビア315,316が挿入されていない実施形態を示している。最下位誘電体ブロック311_1に基板50面に垂直である方向に延びるように給電ビア307,308が挿入され得る。給電ビア307,308は最下位誘電体ブロック311_1の内部で互いに離隔して配置される第1給電ビア307と第2給電ビア308を含み得る。このような給電ビア307,308は最下位誘電体ブロック311_1を貫いて上端は最下位ポリマー層313_1の下面に接して下端は基板50上で給電配線65と電気的に接続されることができる。図22を参照すると、金属ビア315,316は中間層誘電体ブロック311_2の平面上位置のどこにでも位置することができ、インピーダンス整合設計によって位置が決定される。
【0119】
ここで、最初の中間層誘電体ブロック311_2内に挿入された金属ビア315,316は基板50面に垂直である方向に延びて互いに離隔して配置される第1金属ビア315と第2金属ビア316を含み得る。そして、このような金属ビア315,316は、最初の中間層誘電体ブロック311_2を貫いて隣接するポリマー層313_1,313_2の下面または上面に接するように形成されることができる。
【0120】
図23は二番目の中間層誘電体ブロック321_3内に金属ビア325,326が挿入され、残りの中間層誘電体ブロック321_2,321_4,321_5と最上位誘電体ブロック321_N内には金属ビア325,326が挿入されていない実施形態を示している。
【0121】
図24は三番目の中間層誘電体ブロック331_4内に金属ビア335,336が挿入され、残りの中間層誘電体ブロック331_2,331_3,331_5と最上位誘電体ブロック331_N内には金属ビア335,336が挿入されていない実施形態を示している。
【0122】
図25は最上位誘電体ブロック341_N内に金属ビア345,346が挿入された実施形態を示している。ここで、最上位誘電体ブロック341_N内に挿入された金属ビア345,346は基板50面に垂直である方向に延びて互いに離隔して配置される第1金属ビア345と第2金属ビア346を含み得る。そして、このような金属ビア345,346は最上位誘電体ブロック341_Nを貫いて隣接するポリマー層343_N-1の上面にその下端が接するように形成されることができる。中間層誘電体ブロック341_2,341_3,341_4,341_N-1内には金属ビア345,346が挿入されない。
【0123】
図26から図29に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール410,420,430,440では中間層誘電体ブロック411_2,421_3,431_4または最上位誘電体ブロック441_N内に金属ビアが挿入され、このような金属ビアが隣接するポリマー層まで貫くように延びることができる。
【0124】
図26の実施形態では最初の中間層誘電体ブロック411_2内に金属ビア415,416が挿入されることにより、この金属ビア415,416が二番目のポリマー層413_2まで貫くように延びることができる。
【0125】
図27の実施形態では二番目の中間層誘電体ブロック421_3内に金属ビア425,426が挿入されることにより、この金属ビア425,426が三番目のポリマー層423_3まで延びることができる。
【0126】
図28の実施形態では三番目の中間層誘電体ブロック431_4内に金属ビア435,436が挿入されることにより、この金属ビア435,436が四番目のポリマー層433_4まで貫くように延びることができる。
【0127】
そして、図29の実施形態では最上位誘電体ブロック441_N内に金属ビア445,446が挿入され、この金属ビア445,446が真下側のポリマー層443_N-1まで貫くように延びることができる。
【0128】
図30から図33に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール510,520,530,540では複数の中間層誘電体ブロックまたは中間層誘電体ブロックと最上位誘電体ブロックにわたってその内部に金属ビアが挿入され、このような金属ビアが誘電体ブロックの間に介在したポリマー層まで貫くように延びることができる。
【0129】
図30の実施形態では最初および二番目の中間層誘電体ブロック511_2,511_3内に金属ビア515,516が挿入されることにより最初および二番目の中間層誘電体ブロック511_2,511_3の間に介在したポリマー層513_2まで貫くように延びることができる。
【0130】
図31の実施形態では二番目および三番目の中間層誘電体ブロック521_3,521_4内に金属ビア525,526が挿入されることにより、二番目および三番目の中間層誘電体ブロック521_3,521_4の間に介在したポリマー層523_3まで貫くように延びることができる。
【0131】
図32の実施形態では最上位誘電体ブロック531_Nとその下の中間層誘電体ブロック533_N-1内に金属ビア535,536が挿入されることにより、これら誘電体ブロックの間に介在したポリマー層533_N-1まで貫くように延びることができる。
【0132】
図33の実施形態では最下位誘電体ブロック551_1から最上位誘電体ブロック551_N内に金属ビア557,558が挿入されることにより、これら誘電体ブロックの間に介在したポリマー層553_1,553_2,553_3,553_N-1まで貫くように延びることができる。ここで最下位誘電体ブロック551_1に形成された金属ビア557,558は給電ビアの機能を遂行することができる。
【0133】
図34から図39はまた他の実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを示す断面図である。
【0134】
図34から図39に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール610,620,630,640,650,660は、基板50上に下部誘電体ブロック601と上部誘電体ブロック612,622,632,642,652,662がポリマー層603を介在して積層され得る。下部誘電体ブロック601には基板50面に垂直である方向に延びるように給電ビア607,608が挿入されており、給電ビア607,608は基板50上で給電配線65と電気的に接続されて下部誘電体ブロック601を貫くように構成されることができる。
【0135】
上部誘電体ブロック612,622,632,642,652,662の下面はポリマー層603を介在して下部誘電体ブロック601の上面と接合され得る。上部誘電体ブロック612,622,632,642,652,662は多様な形状を有するように形成され得、以下に各図面を参照して詳細に説明する。
【0136】
図34に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール610において、上部誘電体ブロック612は曲面状に膨らんで上に盛り上がる概ね半球形の形状を有することができる。
【0137】
図35に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール620において、上部誘電体ブロック622はそれぞれが上にいくほどテーパーした複数の先端部622aを有する形状を有することができる。
【0138】
図36に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール630において、上部誘電体ブロック632は上にいくほどテーパーした四角錐形状の形状を有することができる。
【0139】
図37に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール640において、上部誘電体ブロック642は左右に曲線型の先端部642a,642bを有して中央部に湾曲した凹部を有する形状を有することができる。
【0140】
図38に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール650において、上部誘電体ブロック652は上にいくほど平断面積が拡張されて上広下狭の四角錐台形状の形状を有することができる。
【0141】
図39に示す実施形態による誘電体共振器アンテナモジュール660において、上部誘電体ブロック662は縦断面が五角形である多面体形状の形状を有することができる。
【0142】
図34から図39に示す実施形態での上部誘電体ブロック612,622,632,642,652,662の形状をインピーダンス整合に適用する場合、アンテナの帯域幅と利得を改善することができ、放射される電波の直進性を向上させることができる。
【0143】
図40は実施形態による誘電体共振器アンテナモジュールを含む電子機器の簡略図である。
【0144】
図40を参照すると、実施形態による電子機器30はアンテナモジュール20を含み、アンテナモジュール20は電子機器30のセット基板35に配置され得る。電子機器30は多角形の辺を有することができ、アンテナモジュール20は電子機器30の複数の辺の少なくとも一部分に隣接して配置され得る。
【0145】
電子機器30はスマートフォン(smart phone)、個人情報端末(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニタ(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーチブ(Automotive)などであり得るが、これに限定されない
【0146】
実施形態によるアンテナモジュール20は複数の誘電体ブロックがポリマー層を介在して基板上に単一方向に積層されて前記基板に隣接する誘電体ブロックに給電ビアが形成される誘電体共振器アンテナを含み得る。すなわち、実施形態によるアンテナモジュール20は前記で図面を参照して説明した誘電体共振器アンテナモジュールから選択されたものを採択して適用することができる。
【0147】
このように複数の誘電体ブロックが単一方向に積層された誘電体共振器アンテナモジュール20は一方向に長く延びる構造からなることができるので、電子機器の枠に隣接して縁に沿って配置することが容易である。
【0148】
前記説明した実施形態では基板の上面に複数層の誘電体ブロックが実装される誘電体共振器アンテナモジュールの例を図示して説明したが、基板にキャビティ(cavity)を形成して複数層の誘電体ブロック中の少なくとも一つは前記キャビティ内に位置して基板に内蔵される構造も可能であり、これもまた本発明の範囲に属する。
【0149】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明および添付する図面の範囲の内で多様に変形して実施することが可能であり、これもまた本発明の範囲に属するのは当然である。
【符号の説明】
【0150】
50 基板
60 接地電極
65 給電配線
90,100 誘電体共振器アンテナ
91,101,201 第1誘電体ブロック
92,102,132,142,202 第2誘電体ブロック
93,103,153,203,209,213,219 ポリマー層
107,307 第1給電ビア
108,308 第2給電ビア
107a、108a 接続パッド
110,130,140,150,160,200,220,240 誘電体共振器アンテナモジュール
310,320,330,340,410,420,430,440,510,520,530,550 誘電体共振器アンテナモジュール
610,620,630,640,650,660 誘電体共振器アンテナモジュール
136 金属ビア
146 金属壁体
156,226 金属パッチ
167 第1パッチ
168 第2パッチ
205,245 第1給電ストリップ
206,246 第2給電ストリップ
205a,206a 接続パッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
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図26
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図32
図33
図34
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図37
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図40