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特開2022-162850情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162850
(43)【公開日】2022-10-25
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20221018BHJP
   G06Q 50/00 20120101ALI20221018BHJP
【FI】
G06Q30/02
G06Q50/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021067883
(22)【出願日】2021-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】515315026
【氏名又は名称】株式会社クロス・マーケティンググループ
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】熊田 誠
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB01
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】文章の分析とそれに関する調査を同じプラットフォーム上で提供すること。
【解決手段】情報処理システムは、通信部と制御部を有する。上記通信部は、ユーザのユーザ端末と通信可能である。上記制御部は、ネットワーク上から収集された複数の文章中から、前記ユーザ端末を介して入力されたキーワードに関連する文章を抽出し、当該文章を分析して異なる話題ごとに分類する。さらに制御部は、前記文章を前記話題ごとに選択表示可能な文章表示欄と、当該話題に関するインターネットを介した調査を指示するための調査用ユーザインタフェースとを有する分析結果表示画面を生成して前記ユーザ端末へ送信する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのユーザ端末と通信可能な通信部と、
ネットワーク上から収集された複数の文章中から、前記ユーザ端末を介して入力されたキーワードに関連する文章を抽出し、当該文章を分析して異なる話題ごとに分類し、
前記文章を前記話題ごとに選択表示可能な文章表示欄と、当該話題に関するインターネットを介した調査を指示するための調査用ユーザインタフェースとを有する分析結果表示画面を生成して前記ユーザ端末へ送信する
制御部と
を具備する情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記調査用ユーザインタフェースに対する入力を受け付けた場合、前記話題に関する調査の調査票の作成画面を生成して前記ユーザ端末へ送信し、当該作成画面上で前記調査票が作成され調査の開始要求を受け付けた場合に、複数の消費者の端末へ調査依頼を送信する
情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記複数の消費者の端末から前記調査の回答を受信した場合、当該回答を集計した結果を示す調査結果表示画面を生成して前記ユーザ端末へ送信する
情報処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記調査結果表示画面上に、前記複数の消費者のうち前記回答の送信元であるいずれかの消費者の端末とチャットを開始するためのチャット用ユーザインタフェースを配置する
情報処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記チャット用ユーザインタフェースに対する入力を受け付けた場合、前記回答の送信元である複数の消費者の端末のうち現在チャット可能な端末を検索し、当該検索された端末と前記ユーザ端末とを接続する
情報処理システム。
【請求項6】
請求項2乃至4のいずれに記載の情報処理システムであって、
属性の異なる複数の消費者に関する消費者データベースを記憶する記憶部をさらに具備し、
前記制御部は、前記調査依頼の送信対象となる複数の消費者を前記消費者データベースから選択するとともに、前記分類された話題に対するラベルの付与処理を担当する複数の消費者の属性を前記消費者データベースから前記ユーザに選択させる画面を生成して前記ユーザ端末へ送信する
情報処理システム。
【請求項7】
ネットワーク上から収集された複数の文章中から、ユーザのユーザ端末を介して入力されたキーワードに関連する文章を抽出し、
前記文章を分析して異なる話題ごとに分類し、
前記文章を前記話題ごとに選択表示可能な文章表示欄と、当該話題に関するインターネットを介した調査を指示するための調査用ユーザインタフェースとを有する分析結果表示画面を生成して前記ユーザ端末へ送信する
情報処理方法。
【請求項8】
情報処理装置に、
ネットワーク上から収集された複数の文章中から、ユーザのユーザ端末を介して入力されたキーワードに関連する文章を抽出するステップと、
前記文章を分析して異なる話題ごとに分類するステップと、
前記文章を前記話題ごとに選択表示可能な文章表示欄と、当該話題に関するインターネットを介した調査を指示するための調査用ユーザインタフェースとを有する分析結果表示画面を生成して前記ユーザ端末へ送信するステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のキーワードに関する文章データを分析し分析結果を提供可能な情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、SNS(Social Networking Service)等のインターネット上の文章を分析する技術が知られている。
【0003】
例えば下記特許文献1には、SNS等の一群の文章データを分割し、分割された文章データのそれぞれから特徴語を抽出し、抽出された特徴語と文章の性質を表す各ラベルとの関連性を表す関連値を算出し、算出された関連値を参照しつつ、一定の基準に基づいて分割された文章データにラベルを割り当てる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-126748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば企業の企画担当者等は、上記のようなSNS等の分析結果を元に、さらに適宜アンケート等の調査を実施して消費者のニーズを発見し、新たな商品やサービスの企画を立てることになる。
【0006】
しかしながら、従来、上記のようなSNS等の分析を行うサービスの事業者と、調査を行う事業者は別であることから、担当者は上記分析結果を閲覧した後、また別のサービスにアクセスして調査を依頼する必要がある。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、文章の分析とそれに関する調査を同じプラットフォーム上で提供することが可能な情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理システムは、通信部と制御部を有する。上記通信部は、ユーザのユーザ端末と通信可能である。上記制御部は、ネットワーク上から収集された複数の文章中から、前記ユーザ端末を介して入力されたキーワードに関連する文章を抽出し、当該文章を分析して異なる話題ごとに分類する。さらに制御部は、前記文章を前記話題ごとに選択表示可能な文章表示欄と、当該話題に関するインターネットを介した調査を指示するための調査用ユーザインタフェースとを有する分析結果表示画面を生成して前記ユーザ端末へ送信する。
制御部と
【0009】
これにより情報処理システムは、文章の分析とそれに関する調査を同じプラットフォーム(分析結果表示画面)上で提供することができる。ここで当該情報処理システムは、1または複数の情報処理装置で構成されうる。
【0010】
前記制御部は、前記調査用ユーザインタフェースに対する入力を受け付けた場合、前記話題に関する調査の調査票の作成画面を生成して前記ユーザ端末へ送信し、当該作成画面上で前記調査票が作成され調査の開始要求を受け付けた場合に、複数の消費者の端末へ調査依頼を送信してもよい。
【0011】
これにより、ユーザは文章の分析結果を閲覧した画面上から調査票を作成して調査を指示することができる。
【0012】
前記制御部は、前記複数の消費者の端末から前記調査の回答を受信した場合、当該回答を集計した結果を示す調査結果表示画面を生成して前記ユーザ端末へ送信してもよい。
【0013】
これにより情報処理システムは、分析結果を閲覧したのと同じプラットフォーム上からユーザに調査結果を閲覧させることができる。
【0014】
前記制御部は、前記調査結果表示画面上に、前記複数の消費者のうち前記回答の送信元であるいずれかの消費者の端末とチャットを開始するためのチャット用ユーザインタフェースを配置してもよい。
【0015】
前記制御部は、前記チャット用ユーザインタフェースに対する入力を受け付けた場合、前記回答の送信元である複数の消費者の端末のうち現在チャット可能な端末を検索し、当該検索された端末と前記ユーザ端末とを接続してもよい。
【0016】
これにより情報処理システムは、ユーザに、調査結果を閲覧したのと同じ画面上から調査の回答元の消費者とチャットを開始させることができる。
【0017】
上記情報処理システムは、属性の異なる複数の消費者に関する消費者データベースを記憶する記憶部をさらに有してもよい。この場合上記制御部は、上記調査依頼の送信対象となる複数の消費者を上記消費者データベースから選択するとともに、上記分類された話題に対するラベルの付与処理を担当する複数の消費者の属性を上記消費者データベースから上記ユーザに選択させる画面を生成して上記ユーザ端末へ送信してもよい。
【0018】
これにより情報処理システムは、ユーザに特定の属性の消費者をラベリング担当者として選択させることで、ユーザの意図に応じてラベリング手法にあえてバイアスをかけることができ、ラベリングを行っている他のシステムとの差別化を図ることができる。
【0019】
本発明の他の形態に係る情報処理方法は、
ネットワーク上から収集された複数の文章中から、ユーザのユーザ端末を介して入力されたキーワードに関連する文章を抽出し、
前記文章を分析して異なる話題ごとに分類し、
前記文章を前記話題ごとに選択表示可能な文章表示欄と、当該話題に関するインターネットを介した調査を指示するための調査用ユーザインタフェースとを有する分析結果表示画面を生成して前記ユーザ端末へ送信する、ことを含む。
【0020】
本発明の他の形態に係るプログラムは、情報処理装置に、
ネットワーク上から収集された複数の文章中から、ユーザのユーザ端末を介して入力されたキーワードに関連する文章を抽出するステップと、
前記文章を分析して異なる話題ごとに分類するステップと、
前記文章を前記話題ごとに選択表示可能な文章表示欄と、当該話題に関するインターネットを介した調査を指示するための調査用ユーザインタフェースとを有する分析結果表示画面を生成して前記ユーザ端末へ送信するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、文章の分析とそれに関する調査を同じプラットフォーム上で提供することができる。しかし、当該効果は本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態に係る企画支援システムの構成を示した図である。
図2】本発明の一実施形態に係る企画支援サーバのハードウェア構成を示した図である。
図3】本発明の一実施形態に係る企画支援サーバが有するデータベースの構成を示した図である。
図4】本発明の一実施形態に係る企画支援サーバによる、SNS分析結果及びアンケート結果表示処理の流れを示したフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態における企画支援ツールのホーム画面の例を示した図である。
図6】本発明の一実施形態における上記企画支援ツールによるSNS分析中に表示される画面の例を示した図である。
図7】本発明の一実施形態においてユーザ端末に表示されるSNS分析結果表示画面の例を示した図である。
図8】本発明の一実施形態においてユーザ端末に表示されるアンケート作成画面の例を示した図である。
図9】本発明の一実施形態においてユーザ端末に表示されるアンケート作成画面の例を示した図である。
図10】本発明の一実施形態においてユーザ端末に表示されるアンケート作成画面の例を示した図である。
図11】本発明の一実施形態においてユーザ端末に表示されるアンケート結果表示画面の例を示した図である。
図12】本発明の一実施形態においてユーザ端末に表示されるアンケート結果表示画面上でチャットが要求された場合の画面の例を示した図である。
図13】本発明の一実施形態においてチャット相手が見つかった場合の上記企画支援ツールの画面の例を示した図である。
図14】本発明の一実施形態において上記企画支援ツール上で表示されるチャット画面の例を示した図である。
図15】本発明の変形例において上記企画支援ツール上で表示されるラベリング担当者の設定画面の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0024】
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る企画支援システムの構成を示した図である。
【0025】
同図に示すように、このシステムは、インターネット50上の企画支援サーバ100と、複数のユーザ端末200と含む。
【0026】
企画支援サーバ100は、ウェブ上で企業の企画担当者向けの企画支援サービス(ウェブ上で実行可能な企画支援ツール)を提供するサーバである。企画支援サーバ100は、複数のユーザ端末200とインターネット50を介して接続されている。
【0027】
企画支援サーバ100は、具体的には、ユーザ端末200から指定されたキーワードに関するウェブ上のSNS等の投稿データを抽出・分析して話題ごとに分類し、SNS分析結果表示画面を生成してユーザ端末200へ送信する。また後述するが、当該SNS分析結果表示画面を介して、企画支援サーバ100の運営元が有するモニターへのアンケートやチャットも可能となっている。
【0028】
ユーザ端末200(200A,200B,200C...)は、ユーザ(例えば企業の企画担当者等)により使用される端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレットPC(Personal Computer)、ノートブックPC、デスクトップPC等である。
【0029】
ユーザ端末200は、ユーザの操作に基づいて上記企画支援ツール上にキーワードを入力し、SNS分析要求を企画支援サーバ100へ送信し、上記SNS分析結果等を表示するウェブページを受信してブラウザ等により画面に表示する。
【0030】
なお上記企画支援ツールはウェブアプリケーションとしてではなくユーザ端末200にインストールされるアプリケーションとして実現されても構わない。
【0031】
[企画支援サーバのハードウェア構成]
図2は、上記企画支援サーバ100のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、企画支援サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。
【0032】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら企画支援サーバ100の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0033】
入出力インタフェース15には、表示部16、操作受付部17、記憶部18、通信部19等が接続される。
【0034】
表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
【0035】
操作受付部17は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部17がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部16と一体となり得る。
【0036】
記憶部18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0037】
特に本実施形態では、記憶部18は、各ユーザ端末200のユーザに関するユーザ情報やアンケート対象となるモニター情報、アンケート(調査票)情報等を記憶するとともに、これらのデータを用いて企画支援サーバ100がSNS分析結果及びアンケート結果表示処理を実行するためのアプリケーションその他のプログラムを記憶している。後述するが、記憶部18は、そのようなデータを含むデータベースとして、ユーザ情報データベース、モニター情報データベース、アンケート情報データベースを有している。
【0038】
通信部19は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)や無線LAN等の無線通信用の各種モジュールであり、上記ユーザ端末200との間の通信処理を担う。
【0039】
図示しないが、上記ユーザ端末200のハードウェア構成も上記企画支援サーバ100のハードウェア構成と同様である。またユーザ端末200には、上記企画支援サーバ100と接続して飲食店検索処理を実行するためのアプリケーションがインストールされている。
【0040】
[企画支援サーバのデータベース構成]
図3は、上記企画支援サーバ100が有するデータベースの構成を示した図である。
【0041】
同図に示すように、企画支援サーバ100は、記憶部18に、ユーザ情報データベース31、モニター情報データベース32、アンケート情報データベース33を有している。
【0042】
ユーザ情報データベース31は、ユーザ端末200を所有する、上記企画支援サーバ100が提供する企画支援サービスの利用者(会員)であるユーザに関する情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報データベース42は、ユーザID、パスワード、氏名、メールアドレス、会社名、電話番号、住所、年齢(層)、性別等の情報をユーザ毎に記憶している。
【0043】
モニター情報データベース32は、上記企画支援サーバ100の運営元とモニター契約を締結している消費者である異なる属性のモニターユーザに関する情報を記憶する。具体的には、モニター情報データベース42は、ユーザID、パスワード、氏名、メールアドレス、電話番号、住所(居住地)、年齢(層)、性別、家族構成(既婚/未婚、または家族の人数、子供の有無等)、職業(職種、学校)、年収(世帯年収、個人年収)、使用しているSNS、居住形態(戸建て、マンション、持ち家、賃貸など)、携帯電話(キャリア情報)、自動車の保有状況、免許の有無など、趣味の関心事項等の情報をモニター毎に記憶している。
【0044】
アンケート情報データベース33は、上記モニターを対象に作成されたアンケートに関する情報、すなわち、アンケートの調査票データや回答データ、アンケート結果に関する統計データ等を記憶している。
【0045】
これら各データベースは、後述する企画支援サーバ100による、SNS分析結果及びアンケート結果表示処理において、必要に応じて相互に参照されて用いられる。
【0046】
[企画支援サーバの動作]
次に、以上のように構成された企画支援サーバ100の動作について説明する。当該動作は、企画支援サーバ100のCPU11及び通信部19等のハードウェアと、記憶部18に記憶されたソフトウェアとの協働により実行される。以下の説明では、便宜上、CPU11を動作主体とする。
【0047】
図4は、企画支援サーバ100による、SNS分析結果及びアンケート結果表示処理の流れを示したフローチャートである。
【0048】
同図に示すように、企画支援サーバ100のCPU11はまず、ユーザ端末200から、キーワードと共にSNS分析要求を受信したか否かを判断する(ステップ41)。
【0049】
図5は、上記企画支援サービスのホーム画面の例を示した図である。ユーザ端末200のユーザは、ID及びパスワードにより当該企業支援サービスにログインする。ログイン後にユーザ端末200で表示されるホーム画面上には、キーワード入力ボックス51及び分析要求ボタン52が表示される。またホーム画面の例えば左端には、ホーム画面に遷移するためのホームボタン53、SNS分析結果表示画面に遷移するための分析結果ボタン54、及び各種設定を行うための設定ボタン75が配置され、また上記キーワード入力ボックス51の下部には、現在の人気のキーワードを例えばランキング形式で表示する人気キーワード表示欄55と、ユーザが現在ウォッチング登録中のキーワードの人気度の経過をグラフで示すウォッチングキーワード欄55が掲載されている。
【0050】
同図に示すように、ユーザ端末200のユーザが上記キーワード入力ボックス51に所望のキーワード(例えば「ジーンズ」)を入力し、分析要求ボタン52を押下することで、ユーザ端末200から企画支援サーバ100へ、当該キーワードと共に上記SNS分析要求が送信される。
【0051】
上記SNS分析要求を受信したと判断した場合(ステップ41のYes)、CPU11は、所定のSNSの投稿データの中から当該キーワードに関する投稿データ(典型的には、当該キーワードを含む投稿データ)を抽出(収集)する(ステップ42)。この場合、抽出対象期間が直近数カ月、直近1年等の所定期間に限定されてもよい。
【0052】
続いてCPU11は、上記収集した投稿データを分析することで、異なる話題(トピック)毎に分類する(ステップ43)。具体的には、CPU11は、収集した投稿データに対して、独自の分析アルゴリズムによる自然言語処理を実行し、例えば頻繁に登場する特徴語を抽出したり当該特徴語とその他の言葉との関係を認識したりして、当該投稿データを、世の中に存在する主な話題ごとに分類する。当該分析・分類にはAI(Artificial Intelligence)によるディープラーニングが用いられてもよい。
【0053】
またCPU11は、当該各分類に、分類された話題を示す(要約する)ラベルを付与(ラベリング)する。当該ラベリングは、AIによって実行されてもよいし、企画支援サーバ100のオペレータが各話題の投稿を解釈して入力したものが用いられてもよい。
【0054】
図6は、上記企画支援サービスにおいてSNSの分析中に表示される画面の例を示した図である。この画面では、(1)投稿データの収集、(2)話題の分別、(3)話題の解釈(ラベリング)といった処理の進捗を確認可能な進捗状況表示欄57が表示される。同図ではそれら3つの段階の処理が全て完了し、分析結果が表示される直前の状態が示されている。
【0055】
CPU11は、上記分析・分類処理が完了、SNS分析結果表示画面を生成してユーザ端末200へ送信する(ステップ44)。
【0056】
図7は、ユーザ端末200において表示される当該SNS分析結果表示画面の例を示した図である。同図に示すように、当該SNS分析結果表示画面は、上記入力されたキーワードを表示するキーワード表示部58と、上記キーワードに関するSNSの投稿を上記分類された話題ごとに選択表示可能な投稿表示欄60を有する。
【0057】
当該投稿表示欄60は、キーワード話題に付与されたラベル毎のラベルタブ59により切り替えて表示させることが可能とされている。各ラベルタブ59は、例えば対応するラベルの投稿数が多い順に上から下へ配置されている。同図の例では、キーワード「ジーンズ」に関する2456件のSNS上の投稿が、「洗い方」「ダメージ」「欲しい」「記事」「ヴィンテージ」「数」といった話題に分類されていることが分かる。なお投稿表示欄60のいずれかの投稿がタップ等されると、その投稿の全文が拡大表示される。
【0058】
またユーザが入力したキーワードが複数存在する場合、上記キーワード表示部58もタブとして複数表示され、それぞれを選択することで各キーワードに関する投稿表示欄60及びこれ以降に説明する各画面をキーワード毎に切り替えて表示することが可能である。
【0059】
また当該SNS分析結果表示画面は、例えば投稿表示欄60の上部に、各ラベルの話題に関するインターネットを介したアンケート調査を指示するためのユーザインタフェースであるアンケートボタン61を有する。
【0060】
続いてCPU11は、上記アンケートボタン61がユーザ端末200のユーザの操作により押下されたか否かを判断する(ステップ45)。
【0061】
アンケートボタン61が押下されたと判断した場合(Yes)、CPU11は、アンケートの調査票を作成するためのアンケート作成画面を生成してユーザ端末200へ送信する(ステップ46)。
【0062】
図8は、ユーザ端末200に表示される当該アンケート作成画面の例を示した図である。同図に示すように、アンケート作成画面は、アンケートのタイトルの入力欄、アンケート対象となる性別や年代の選択欄、質問及び回答の入力欄等を有する調査票入力欄62と、調査票入力欄62への入力完了時に入力内容を確認表示するための入力内容確認ボタン63とを有する。
【0063】
図9は、ユーザ端末200のユーザによる上記調査票入力欄62への入力が完了し上記入力内容確認ボタン63が押下された場合に表示される入力内容確認画面の例を示した図である。
【0064】
同図に示すように、当該入力内容確認画面は、入力内容表示欄64と、アンケートの開始を要求するためのアンケート開始ボタン65と、上記アンケート作成画面へ戻って入力をし直すためのキャンセルボタン66とを有する。
【0065】
続いてCPU11は、ユーザ端末200のユーザによる上記アンケート開始ボタン65の押下操作により、アンケートの開始要求を受け付けたか否かを判断する(ステップ47)。
【0066】
アンケートの開始要求を受け付けた場合(Yes)、CPU11は、上記モニター情報データベース32から、上記調査票入力欄62において選択されたアンケート対象に合致するモニターユーザを所定数抽出し、当該モニターの端末の連絡先(メールアドレスやメッセンジャーのID)へ、アンケート依頼を送信する(ステップ48)。
【0067】
図10は、上記アンケート開始要求に基づいてアンケート依頼がモニターへ送信された際に企画支援ツール上で表示される画面の例を示した図である。同図に示すように、当該画面では、アンケートが送信された旨、及び、アンケートが完了した場合にはその知らせがユーザ端末200のユーザに届く旨が表示される。なお作成されたアンケートの調査票データは上記アンケート情報データベース33へ記憶される。
【0068】
続いてCPU11は、上記アンケートが完了したか、すなわち、アンケートを送信した複数のモニターの端末のうち所定数または所定割合の端末から回答を受信したか否かを判断する(ステップ49)。
【0069】
アンケートが完了したと判断した場合(Yes)、CPU11は、複数のモニターの端末から受信した回答を集計し、当該集計結果を示すアンケート結果表示画面を生成してユーザ端末へ送信する(ステップ50)。
【0070】
図11は、ユーザ端末200に表示されるアンケート結果表示画面の例を示した図である。同図に示すように、アンケート結果表示画面は、アンケートの各設問に対する回答の集計結果をグラフ等で示すアンケート結果表示欄67と、ユーザが必要に応じてアンケート結果をダウンロードするためのダウンロードボタン68とを含む。さらにアンケート結果表示画面は、例えばその左端部に、アンケートの回答の送信元であるいずれかのモニターの端末とチャットを行うためのチャットボタン69を有する。
【0071】
当該アンケート結果表示画面に表示される結果を閲覧することで、ユーザは、上記SNS分析結果から発見したニーズ(話題)に関して、商品またはサービスの企画の仮説を立てることができる。
【0072】
続いてCPU11は、ユーザ端末200のユーザによる上記チャットボタン69の押下操作により、チャットの開始要求を受け付けたか否かを判断する(ステップ51)。
【0073】
上記チャットボタン69の押下操作があったと判断した場合(Yes)、CPU11は、上記モニターの端末のうち、現在チャット可能なモニターの端末を検索し、いずれかのモニターからチャット接続の了承を得た場合、当該モニターの端末とユーザ端末200とを接続してチャットを開始させる(ステップ52)。
【0074】
図12は、上記チャットボタン69が押され、チャット可能なモニターが見つかった場合の企画支援サービスの画面の例を示した図である。同図に示すように、チャット可能なモニターが見つかった場合には、その旨の情報とチャット画面へのハイパーリンク72を含むダイアログ71が表示される。
【0075】
図14は、上記ハイパーリンク72によりチャットが開始された後のチャット画面73の例を示した図である。ユーザ端末200のユーザは、当該チャット画面73を介してモニターにチャットでインタビューし、上記アンケート結果を基に立てた企画の確からしさを検証することができる。
【0076】
そしてCPU11は、上記ユーザ端末200またはモニターの端末からチャットの終了が指示されたか否かを判断し(ステップ53)、終了が指示されたと判断した場合(Yes)には両端末の接続を解除してチャットを終了する。
【0077】
なお当該企画支援サービスの画面上に、社内のビデオ通話用のボタンが設置されていてもよい。これにより、企画チームの他のメンバーとディスカッションし企画をより具現化することができる。
【0078】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、企画支援サーバ100は、ユーザが気になるキーワードに関するSNSの投稿の分析とそれに関するアンケート調査を同じプラットフォーム(分析結果表示画面)上で提供することができる。すなわち、従来では、商品・サービスに関する消費者ニーズを発見するためのSNS等の分析と、消費者ニーズ発見後の消費者へのアンケート・チャット等の調査は、異なる事業者による異なるプラットフォームで提供されていたが、本実施形態によれば、企画担当者は、消費者ニーズの発見から商品・サービスの企画化までの作業を、企画支援サーバ100が提供する1つのプラットフォーム上で実行することができる。
【0079】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0080】
上述の実施形態では、ユーザに入力されたキーワードについて分類された話題へのラベリングは、AIまたは企画支援サーバ100のオペレータによる入力に基づいて実行される例が示された。しかし、当該ラベリングは、上記モニター情報データベース32に記憶されているモニター(消費者)の入力に基づいて実行されてもよく、ユーザ端末200のユーザは、上記キーワードの入力に先立ち、当該ラベリングを担当するモニターの属性を企画支援ツール上で選択してもよい。
【0081】
図15は、上記企画支援ツール上で表示されるラベリング担当者の設定画面の例を示した図である。
【0082】
企画支援サーバ100は、例えばユーザによる上記キーワード入力ボックス51へのキーワードの入力後(分析要求ボタン52の押下後)であってSNS分析結果の表示前に、ユーザによりホーム画面上で設定ボタン75が押下された場合、同図に示すようなラベリング担当者設定画面を生成してユーザ端末200へ送信する。
【0083】
当該ラベリング担当者設定画面においては、キーワード選択画面81がまず表示され、当該キーワード選択画面81上でユーザがラベリング担当者の選択を実行したいキーワードを選択すると、同図に示すようなラベリング担当者決定画面82がポップアップ表示される。
【0084】
当該ラベリング担当者決定画面82において、ユーザは、ラベリング担当者のペルソナを選択・変更することができる。当該ペルソナとしては、上記モニター情報データベース32に記憶されている属性情報である、性別、年齢、居住地(都道府県、郵便番号)、職業(職種、学校)、年収(世帯年収、個人年収)、家族構成(婚姻状況、子供の有無、同居家族)、居住形態(戸建て、マンション、持ち家、賃貸など)、携帯電話(キャリア情報)、SNSの利用状況、自動車の保有状況、免許の有無、その他趣味の関心事項等が挙げられる。
【0085】
同図に示すように、ユーザは、ラベリングしてもらいたい属性のモニターを例えばラジオボタンで選択し、確認ボタンを押すことでラベリング担当者を決定することができる。企画支援サーバ100のCPU11は、当該選択された属性に合致するモニターの端末の連絡先をモニター情報データベース32から抽出し、当該連絡先へ、ラベリング処理要求を送信し、当該ラベリング処理結果をモニターの端末から受信する。
【0086】
これにより、ラベリングの結果に敢えてバイアスをかけ、企業(担当者)が希望する属性のモニターの考え方に寄せることで、同様のラベリングサービスを提供している他の競合サービスによるラベリング結果と差別化することができ、サービス間でラベリング結果が画一的になり、企画の独自性を担保できなくなる可能性を避けることができる。
【0087】
例えば、上記実施形態で入力されたキーワード「ジーンズ」に関して、ジーンズを製造するA社とB社が本実施形態に係る企画支援ツールを使用していた場合でも、A社は、ジーンズという検索キーワードのラベリングを、首都圏の女性に担当してもらうのに対して、B社は同じ検索キーワードのラベリングを、高年収の男性に担当してもらう、というように、それぞれの会社の製品のターゲット層にあったラベリング結果を提供することができる。
【0088】
上述の実施形態におけるアンケートボタン61、アンケート開始ボタン65、チャット開始ボタン69等のGUIは説明及び図示したものに限られず、その他の形態のボタンのほか、アイコン、文字、記号等、あらゆる形態のGUIが用いられてもよい。
【0089】
上述の実施形態においては、企画支援サーバ100のCPU11は、SNSを分析対象としたが、分析対象の文章はSNSに限られず、例えばブログ、商品レビュー等、その他の文章が分析対象とされてもよい。
【0090】
上述の実施形態で示した企画支援サーバ100は、その機能が複数のサーバや情報処理装置に分散されたシステムとして構成されていても構わない。
【0091】
本願の特許請求の範囲に記載された発明のうち、「情報処理方法」と記載された発明は、その各ステップを、ソフトウェアによる情報処理によりコンピュータ等の少なくとも1つの装置が自動的に行うものであり、人間がコンピュータ等の装置を用いて行うものではない。すなわち、当該「情報処理方法」は、コンピュータ・ソフトウェアによる情報処理方法であって、コンピュータという計算道具を人間が操作する方法ではない。
【符号の説明】
【0092】
11…CPU
18…記憶部
19…通信部
31…ユーザ情報データベース
32…モニター情報データベース
33…アンケート情報データベース
59…ラベルタブ
60…投稿表示欄
61…アンケートボタン
62…調査票入力欄
65…アンケート開始ボタン
67…アンケート結果表示欄
69…チャットボタン
82…ラベリング担当者設定画面
100…企画支援サーバ
200…ユーザ端末
図1
図2
図3
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