(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162956
(43)【公開日】2022-10-25
(54)【発明の名称】医用画像処理装置、医用画像処理システム、方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 6/03 20060101AFI20221018BHJP
【FI】
A61B6/03 350U
A61B6/03 360D
A61B6/03 360Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021171912
(22)【出願日】2021-10-20
(31)【優先権主張番号】17/229,247
(32)【優先日】2021-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VISUAL BASIC
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュウリン・タン
(72)【発明者】
【氏名】リヤン・ツァイ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ・ユウ
(72)【発明者】
【氏名】ジエン・ジョウ
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA22
4C093CA08
4C093CA13
4C093FE01
4C093FE13
4C093FF28
4C093FF36
4C093FF37
4C093FF42
(57)【要約】
【課題】高精度に動き補正された再構成画像を得ること。
【解決手段】実施形態に係る医用画像処理装置は、受取回路と、処理回路とを備える。受取回路は、コンピュータ断層撮影装置で被検体の領域をスキャンすることにより作成されたスキャンデータを受け取るように構成される。処理回路は、スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(partial angle reconstruction:PAR)画像を作成する。また、処理回路は、複数のPAR画像の対応する特性を得て、得た対応する特性と複数のPAR画像とに基づいて、複数のPAR画像に対応マッピングを行い、対応マッピングは、対応マッピングデータを作成し、対応マッピングデータと、スキャンデータとPAR画像のうちの1つ又は両方と、に基づいて動き補正された再構成画像を作成する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ断層撮影装置で被検体の領域をスキャンすることにより作成されたスキャンデータを受け取るように構成される受取回路と、
前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(partial angle reconstruction:PAR)画像を作成し、
前記複数のPAR画像の対応する特性を得て、
前記得た対応する特性と前記複数のPAR画像とに基づいて、前記複数のPAR画像に対応マッピングを行い、前記対応マッピングは、対応マッピングデータを作成し、
前記対応マッピングデータと、前記スキャンデータと前記PAR画像のうちの1つ又は両方と、に基づいて動き補正された再構成画像を作成する、
ように構成される処理回路と、
を備える医用画像処理装置。
【請求項2】
前記スキャンデータは、スキャン角度の所定の範囲の投影のセットを含む、
請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項3】
前記スキャン角度の前記所定の範囲の少なくとも一部は、少なくとも部分的に重複する、
請求項2に記載の医用画像処理装置。
【請求項4】
前記対応マッピングは、前記複数のPAR画像の少なくとも一部にレジストレーションを行うことを含み、
動き補正された再構成画像の作成は、前記レジストレーションされた複数のPAR画像の合計処理を行うことを含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
【請求項5】
前記複数のPAR画像は3次元画像であり、
前記動き補正された再構成画像の作成は、前記3次元画像に基づく、
請求項1から4のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
【請求項6】
前記複数のPAR画像の作成は、
前記スキャンデータに基づいて再構成画像を再構成する処理と、
前記再構成画像の関心領域をセグメンテーションする処理と、
前記関心領域に対応する前記スキャンデータを特定する処理と、
を含み、
前記複数のPAR画像は、前記関心領域のPARであり、前記関心領域に対応する前記特定されたスキャンデータに基づいて作成される、
請求項1から5のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
【請求項7】
前記動き補正された再構成画像の作成は、
前記関心領域に対応する動き補正された再構成画像を作成する処理と、
前記関心領域に対応する前記動き補正された再構成画像と、前記再構成画像とを合成する処理と、
を含む、
請求項6に記載の医用画像処理装置。
【請求項8】
前記関心領域は血管または気管を含む、
請求項6に記載の医用画像処理装置。
【請求項9】
前記対応マッピングは、前記PAR画像の1つ又は複数に対して変換を行うことを含む、
請求項1から8のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
【請求項10】
前記複数のPAR画像の前記対応する特性を得ることは、前記複数のPAR画像のストリークアーチファクトの方向を得ることを含み、
前記変換は、前記複数のPAR画像の前記ストリークアーチファクトの前記方向をそろえる、
請求項9に記載の医用画像処理装置。
【請求項11】
前記変換は回転を含む、
請求項9または10に記載の医用画像処理装置。
【請求項12】
前記対応マッピングデータはモーションマップを含む
請求項9に記載の医用画像処理装置。
【請求項13】
前記動き補正された再構成画像の作成は前記モーションマップに基づく、
請求項12に記載の医用画像処理装置。
【請求項14】
前記モーションマップの作成は、前記変換の逆を行うことを含む、
請求項12または13に記載の医用画像処理装置。
【請求項15】
複数のスキャンデータセットを含むスキャンデータを受け取るように構成される受取回路と、
前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(PAR)画像を作成し、
1つ又は複数の変換されたPARを得るために、前記複数のスキャンデータセットの特性に基づいて、前記PAR画像のうちの少なくとも1つを変換し、
少なくとも前記変換されたPARに対して行われるレジストレーションに基づいて、モーションマップを作成し、
前記モーションマップの逆変換を作成して、変換されたモーションマップを作成する、
ように構成される処理回路と、
を備える医用画像処理装置。
【請求項16】
前記処理回路は、
前記変換されたモーションマップに基づいて、少なくとも1つの医用画像を作成するようにさらに構成される、
請求項15に記載の医用画像処理装置。
【請求項17】
スキャニング装置と、
医用画像処理装置と、を備え、
前記スキャニング装置は、被検体の領域をスキャンすることによりスキャンデータを取得し、
前記医用画像処理装置は、受取回路と、処理回路と、を備え、
前記受取回路は、前記スキャニング装置により取得されたスキャンデータを受け取り、
前記処理回路は、
前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(PAR)画像を作成し、
前記複数のPAR画像の対応する特性を得て、
前記得た対応する特性と前記複数のPAR画像とに基づいて、前記複数のPAR画像に対応マッピングを行い、前記対応マッピングは、対応マッピングデータを作成し、
前記対応マッピングデータと、前記スキャンデータと前記PAR画像のうちの1つ又は両方と、に基づいて動き補正された再構成画像を作成する、
医用画像処理システム。
【請求項18】
コンピュータ断層撮影装置で被検体の領域をスキャンすることにより作成されたスキャンデータを受け取り、
前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(PAR)画像を作成し、
前記複数のPAR画像の対応する特性を得て、
前記得た対応する特性と前記複数のPAR画像とに基づいて、前記複数のPAR画像に対応マッピングを行い、前記対応マッピングは、対応マッピングデータを作成し、
前記対応マッピングデータと、前記スキャンデータと前記PAR画像のうちの1つ又は両方と、に基づいて動き補正された再構成画像を作成する、
ことを含む方法。
【請求項19】
コンピュータ断層撮影装置で被検体の領域をスキャンすることにより作成されたスキャンデータを受け取り、
前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(PAR)画像を作成し、
前記複数のPAR画像の対応する特性を得て、
前記得た対応する特性と前記複数のPAR画像とに基づいて、前記複数のPAR画像に対応マッピングを行い、前記対応マッピングは、対応マッピングデータを作成し、
前記対応マッピングデータと、前記スキャンデータと前記PAR画像のうちの1つ又は両方と、に基づいて動き補正された再構成画像を作成する、
ことを含む操作を、1つ又は複数のコンピューティング装置に行わせるプログラム。
【請求項20】
複数のスキャンデータセットを含むスキャンデータを受け取り、
前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(PAR)画像を作成し、
少なくとも1つの変換されたPAR画像を得るために、前記複数のスキャンデータセットの特性に基づいて、前記PAR画像のうちの少なくとも1つを変換し、
前記少なくとも1つの変換されたPARに対して行われるレジストレーションに基づいて、モーションマップを作成し、
前記モーションマップの逆変換を作成して、変換されたモーションマップを作成する、
ことを含む方法。
【請求項21】
前記レジストレーションは前記PAR画像のうちの少なくとも1つに対して更に行われる、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの変換されたPAR画像は2つの変換されたPAR画像を含み、
前記レジストレーションは前記2つの変換されたPAR画像に対して行われる、
請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用画像処理装置、医用画像処理システム、方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医用イメージングは、患者の身体の内部部材の画像を生成することができる。例えば、コンピュータ断層撮影(computed tomography:CT)スキャンは、異なる角度から撮られたオブジェクトの複数のX線画像を使用して、当該オブジェクトの内部の1つの画像を作成する。他の画像診断法には、例えば、X線検査法、超音波検査法、磁気共鳴映像法(magnetic-resonance imaging:MRI)、陽電子放出断層撮影法(positron emission tomography:PET)などがある。画像が生成されると、医師は患者のけが又は病気を診断するために当該画像を使用できる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Joscha Maier, Sergej Lebedev, Elias Eulig, Stefan Sawall, Eric Fournie, Karl Stierstorfer, Marc Kachelries著「Coronary Artery Motion Compensation for Short-Scan Cardiac CT Using a Spatial Transformer Network」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、高精度に動き補正された再構成画像を得ることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
医用画像処理装置のいくつかの実施形態は、コンピュータ断層撮影装置で被検体の領域をスキャンすることにより作成されたスキャンデータを受け取るように構成される受取回路と、下記を行うように構成される処理回路と備える。前記処理回路は、前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(partial angle reconstruction:PAR)画像を作成し、前記複数のPAR画像の対応する特性を得て、前記得た対応する特性と前記複数のPAR画像とに基づいて、前記複数のPAR画像に対応マッピングを行い、前記対応マッピングは、対応マッピングデータを作成し、前記対応マッピングデータと、前記スキャンデータと前記PAR画像のうちの1つ又は両方と、に基づいて動き補正された再構成画像を作成する。
【0006】
医用画像処理装置のいくつかの実施形態は、複数のスキャンデータセットを含むスキャンデータを受け取るように構成される受取回路と、下記を行うように構成される処理回路と備える。前記処理回路は、前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(PAR)画像を作成し、1つ又は複数の変換されたPARを得るために、前記複数のスキャンデータセットの特性に基づいて、前記PAR画像のうちの少なくとも1つを変換し、少なくとも前記変換されたPARに対して行われるレジストレーション(image registration)に基づいて、モーションマップを作成し、前記モーションマップの逆変換を作成して、変換されたモーションマップを作成する。
【0007】
医用画像処理システムのいくつかの実施形態は、医用画像内のモーションアーチファクトを補正する1つ又は複数の医用画像処理装置を備える。前記1つ又は複数の医用画像処理装置のそれぞれは、1つ又は複数の個別のコンピュータ読み取り可能媒体と1つ又は複数の個別のプロセッサとを備える。前記1つ又は複数の医用画像処理装置の前記1つ又は複数の個別のコンピュータ読み取り可能媒体と前記1つ又は複数の個別のプロセッサは、下記を含む操作を行うように協働する。前記操作は、コンピュータ断層撮影装置で被検体の領域をスキャンすることにより作成されたスキャンデータを受け取り、前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(PAR)画像を作成し、前記複数のPAR画像の対応する特性を得て、前記得た対応する特性と前記複数のPAR画像とに基づいて、前記複数のPAR画像に対応マッピングを行い、前記対応マッピングは、対応マッピングデータを作成し、前記対応マッピングデータと、前記スキャンデータと前記PAR画像のうちの1つ又は両方と、に基づいて動き補正された再構成画像を作成する、ことを含む。
【0008】
方法のいくつかの実施形態は、コンピュータ断層撮影装置で被検体の領域をスキャンすることにより作成されたスキャンデータを受け取り、前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(PAR)画像を作成し、前記複数のPAR画像の対応する特性を得て、前記得た対応する特性と前記複数のPAR画像とに基づいて、前記複数のPAR画像に対応マッピングを行い、前記対応マッピングは、対応マッピングデータを作成し、前記対応マッピングデータと、前記スキャンデータと前記PAR画像のうちの1つ又は両方と、に基づいて動き補正された再構成画像を作成する、ことを含む。
【0009】
1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体のいくつかの実施形態は、命令を記憶する。1つ又は複数のコンピューティング装置により前記命令が実行されると、コンピュータ断層撮影装置で被検体の領域をスキャンすることにより作成されたスキャンデータを受け取り、前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(PAR)画像を作成し、前記複数のPAR画像の対応する特性を得て、前記得た対応する特性と前記複数のPAR画像とに基づいて、前記複数のPAR画像に対応マッピングを行い、前記対応マッピングは、対応マッピングデータを作成し、前記対応マッピングデータと、前記スキャンデータと前記PAR画像のうちの1つ又は両方と、に基づいて動き補正された再構成画像を作成する、ことを含む操作を、前記1つ又は複数のコンピューティング装置に行わせる。
【0010】
方法のいくつかの実施形態は、複数のスキャンデータセットを含むスキャンデータを受け取り、前記スキャンデータに基づいて複数の部分角度再構成(PAR)画像を作成し、少なくとも1つの変換されたPAR画像を得るために、前記複数のスキャンデータセットの特性に基づいて、前記PAR画像のうちの少なくとも1つを変換し、前記少なくとも1つの変換されたPARに対して行われるレジストレーションに基づいて、モーションマップを作成し、前記モーションマップの逆変換を作成して、変換されたモーションマップを作成する、ことを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】
図1Aは、医用イメージングシステムの例示的な実施形態を示す。
【
図1B】
図1Bは、スキャニング装置の例示的な実施形態を示す。
【
図2】
図2は、医用イメージングシステム内の情報フローの例示的な実施形態を示す。
【
図3】
図3は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。
【
図4】
図4は、部分角度再構成(partial angle reconstruction:PAR)と、PARそれぞれにおける共通特徴(feature)の個別のロケーションの例示的な実施形態を示す。
【
図5】
図5は、位置合わせされた部分角度再構成(partial angle reconstruction:PAR)と、PARそれぞれにおける共通特徴の個別のロケーションの例示的な実施形態を示す。
【
図6】
図6は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。
【
図7C】
図7Cは、
図7Bのパッチの部分角度再構成(partial angle reconstruction:PAR)を示す。
【
図8】
図8は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。
【
図9A】
図9Aは、動くオブジェクトによって生じるトラックの輪郭の例示的な実施形態を示す。
【
図10】
図10は、パッチの動き補正された再構成の作成の例示的な実施形態を示す。
【
図11】
図11は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。
【
図12】
図12は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。
【
図13】
図13は、ストリークアーチファクトを含む部分角度再構成(partial angle reconstruction:PAR)の例を示す。
【
図14】
図14は、スキャンデータ取得中に動いたオブジェクト内の点の例示的な実施形態を示す。
【
図17】
図17は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。
【
図18】
図18は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。
【
図19】
図19は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。
【
図21】
図21は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。
【
図22】
図22は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。
【
図23】
図23は、医用イメージングシステムの例示的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の段落で説明のための実施形態について記載する。その他の実施形態は、代替例、等価例、および変形例を含み得る。また、説明のための実施形態はいくつかの新しい特徴を含むかもしれない、そして、特定の特徴はここに記載する装置、システム、方法のいくつかの実施形態において必須でなくてもよい。さらに、いくつかの実施形態は、下記の説明のための実施形態のうちの2つ以上からの特徴を含む。
【0013】
また、ここでは、接続詞「または」は一般的には包括の「または」を意味するが、排他的「または」であると明示される場合または文脈から排他的「または」でなければならない場合は、「または」は排他的「または」を意味する。
【0014】
さらに、本明細書および図面において、参照符号末尾のアルファベットは、当該参照符号により特定される特徴の1つ又は複数の特定なインスタンスを示すために使われることがある。例えば、部分角度再構成(partial angle reconstruction:PAR)は、部分角度再構成(partial angle reconstruction:PAR)が区別されない場合は、参照符号1021で特定されるだろう。しかし、1つ又は複数の特定のPARを特定するため、又は、当該1つ又は複数のPARが他のPARから区別される場合には、1021Aが使用されるだろう。
【0015】
図1Aは、医用イメージングシステム10の例示的な実施形態を示す。医用イメージングシステム10は、少なくとも1つのスキャニング装置100と、それぞれが特殊構成コンピューティング装置(例えば、特殊構成デスクトップコンピュータ、特殊構成ラップトップコンピュータ、特殊構成サーバ)である1つ又は複数の画像作成装置110と、表示装置120と、を備える。
【0016】
スキャニング装置100は、被検体(例えば患者)の領域(例えばエリア、ボリューム、スライス)をスキャニンすることによりスキャンデータを取得するように構成され、被検体の領域は1つ又は複数のオブジェクト(例えば臓器、血管)を含むかもしれない。スキャニングモダリティは、例えば、コンピュータ断層撮影法(computed tomography:CT)、陽電子放出断層撮影法(positron emission tomography:PET)、X線検査法、磁気共鳴映像法(magnetic-resonance imaging:MRI)、超音波検査法などであり得る。
【0017】
1つ又は複数の画像作成装置110は、スキャニング装置100からスキャンデータを得て、当該スキャンデータに基づいて当該スキャン領域の再構成を作成する。また、当該再構成は、当該スキャン領域の1つ又は複数の再構成画像を含む。当該再構成を作成するために、例えば、当該スキャンデータが異なる角度またはポジションで取得されたスキャンデータのグループを含むときは、1つ又は複数の画像作成装置110は当該スキャンデータに再構成処理を行う。再構成処理の例として、フィルタ補正逆投影法(filtered back projection)(例えば、ラドン変換)や逐次近似画像再構成法(iterative reconstruction)が含まれる。画像作成装置110は、本実施形態における医用画像処理装置の一例である。画像作成装置110は、医用画像内のモーションアーチファクトを補正する機能を備える。
【0018】
1つ又は複数の画像作成装置110がスキャン領域の再構成を作成した後、1つ又は複数の画像作成装置110は、当該再構成から1つ又は複数の再構成画像を表示する表示装置120に、当該再構成を送る。
【0019】
スキャン領域(例えば、被検体のスキャン領域)をスキャンするとき、スキャニング装置100のコンポーネントのいくつかが動くかもしれない。例えば、被検体を介して向かい側にある放射線エミッタと放射線検出器が、被検体をスキャンしている間に動くかもしれない。作成されたスキャンデータは、それぞれが個別の角度で取得されたスキャンデータのセット(例えばグループ)を含む。しかし、放射線エミッタと放射線検出器が移動しオブジェクトをスキャンする間に、オブジェクト(例えば、被検体の一部)が動くかもしれず、これによりオブジェクトが異なるポジションにいる間に、スキャンデータのグループにオブジェクトのスキャンデータを取得させるかもしれない。例えば、スキャニング装置100がCTスキャナであり、オブジェクトが鼓動する心臓または心臓血管(例えば、冠状動脈)である場合、CTスキャナが複数の角度からスキャンデータを取得する間に、心臓または心臓血管は動くかもしれない。従って、オブジェクトの再構成画像がぼやける。1つ又は複数の画像作成装置110は、再構成画像を作成するときに動き補正操作を行うように構成される。イメージングされるオブジェクトが肺、気管、または気管支であるときに、同じ問題が起こり得る。イメージングされるオブジェクトは、本実施形態における関心領域(region of interest:ROI)の一例である。本実施形態において、関心領域の具体例は、例えば心臓、心臓血管、肺、気管、および気管支等である。
【0020】
また、1つ又は複数の画像作成装置110のいくつかの実施形態は、動き補正を有効および無効にすることができる。例えば、スキャニング装置100のいくつかの実施形態は、スキャニングのときに心臓信号モニタリング(例えば、心電図記憶法)を使い、これがスキャン領域のモーションブラーを低減させるかもしれない。また、例えば、スキャニング装置100のいくつかの実施形態は、心臓が静穏期(quiet phase)にある、又は、近いときにスキャンデータのグループを撮影するために、心臓をスキャニングするときに心臓信号モニタリングを使用する。しかし、これにより、スキャニング処理にかかる時間が長くなる(操作が遅くなる)かもしれない。また、スキャニング中に心拍数が変わると、スキャンデータが取得される各時間で心臓が同じポジションにいるようなスキャンデータの取得タイミングは困難だろう。結果として、心臓信号モニタリングを用いて取得されるスキャンデータは、(モーションブラーが低減されるとしても)やはりモーションブラーを含む。このように、動き補正はさまざまな状況で求められ、または、求められていないため、1つ又は複数の画像作成装置110のいくつかの実施形態は、動き補正を有効および無効にすることができる。
【0021】
図1Bは、スキャニング装置100の例示的な実施形態を示す。スキャニング装置100は、被検体51を介して向かい側にある放射線エミッタ1001と放射線検出器1002とを有する。放射線エミッタ1001は、被検体51のスキャン領域を通過し放射線検出器1002に検出される放射線55(例えば、X線)を出射する。放射線検出器1002は、検出された放射線55に基づいて、スキャンデータ(例えば、スキャンデータのグループ1011)を作成する。本実施形態では、放射線エミッタ1001は、先細りビーム(例えば、長方錐、方錐、円錐、楕円錘)の形状の放射線を出射する。さらに、放射線検出器1002は湾曲した検出面を有する。しかし、いくつかの実施形態では、放射線エミッタ1001は平行ビームの形状の放射線を出射する、又は、放射線検出器1002は平坦な検出面を有する。
【0022】
また、放射線エミッタ1001と放射線検出器1002は、被検体51の周りを回転するように構成される。このように、被検体51に対して異なる角度で、放射線エミッタ1001は、被検体51のスキャン領域を通過し放射線検出器1002に検出される放射線55を出射する。また、角度のそれぞれで、放射線検出器1002はスキャンデータの個別のグループ1011を作成する。角度は、集合的にスキャニング角度範囲を定義する。例えば、いくつかの実施形態においてスキャニング角度範囲は0度から180度であり、いくつかの実施形態においてスキャニング角度範囲は0度から360度である。さらに、スキャニング装置100のいくつかの実施形態は、900から1200個の角度でスキャンデータの個別のグループを作成する。このように、例えば、スキャニング装置100が0度から180度にわたる等間隔の900個の角度でスキャンデータの個別のグループを作成する場合、角度間の増加分は0.2度となるだろう。また、例えば、スキャニング装置100が0度から360度にわたる等間隔の1200個の角度でスキャンデータのグループを作成する場合、角度間の増加分は0.3度となるだろう。スキャンデータの個別のグループ1011は、本実施形態におけるスキャン角度が所定の範囲の投影(projection)のセットの一例である。
【0023】
図2は、医用イメージングシステム内の情報フローの例示的な実施形態を示す。当該システムは、被検体51を介して向かい側にある放射線エミッタ1001と放射線検出器1002とを有する。放射線エミッタ1001は、被検体51のスキャン領域を通過し放射線検出器1002に検出される放射線55(例えば、X線)を出射する。放射線検出器1002は、検出された放射線55に基づいて、スキャンデータのグループ1011を作成する。
【0024】
例えば、
図2において、スキャンデータの第1グループ1011A内のスキャンデータは、放射線エミッタ1001と放射線検出器1002との間の軸60が角度θ
1であるときに出射され且つ検出された放射線に基づいて作成された。また、例えば、スキャンデータの第2グループ1011B内のスキャンデータは、放射線エミッタ1001と放射線検出器1002との間の軸60が角度θ
2であるときに出射され且つ検出された放射線に基づいて作成された。
【0025】
さらに、いくつかの実施形態において、スキャンデータのグループ1011は、角度範囲を超えて出射され且つ検出された放射線に基づいて作成される。例えば、いくつかの実施形態において、スキャンデータのグループ1011は、角度範囲0.6度を超えて出射され且つ検出された放射線に基づいて作成される。ここで使用されるように、スキャンデータのグループ1011の(またはPAR1021の)検出角度は、放射線が出射され且つ検出された単一の角度または角度範囲を指す。そして、スキャンデータの1つのグループ1011の検出角度は、スキャンデータの他の1つ又は複数のグループ1011の検出角度と重なってよい。例えば、スキャンデータの第2グループ1011Bの検出角度は、スキャンデータの第1グループ1011Aおよびスキャンデータの第3グループ1011Cの検出角度うちの一方または両方と重なってよい。
【0026】
次に、スキャン領域のPAR1021が、スキャンデータのグループ1011に基づき作成される。各PAR1021は、1つ又は複数の個別の画像(PAR画像)を含む。上述したように、再構成処理の例は、フィルタ補正逆投影法や逐次近似画像再構成法を含む。
図2の実施形態において、第1PAR1021Aはスキャンデータの第1グループ1011Aに基づいて作成され、第2PAR1021Bはスキャンデータの第2グループ1011Bに基づいて作成され、第3PAR1021Cはスキャンデータの第3グループ1011Cに基づいて作成され、第4PAR1021Dはスキャンデータの第4グループ1011Dに基づいて作成される。PAR画像は、2次元画像でも良いし、3次元画像(ボリュームデータ)でも良い。
【0027】
さらに、放射線エミッタ1001と放射線検出器1002が放射線を出射しスキャンデータを作成していたときに、オブジェクト(被検体または被検体の一部)が動いた(例えば、放射線エミッタ1001と放射線検出器1002が新しいポジションへ移動したときにオブジェクトのポジションが変化した)場合、オブジェクトのポジションがPAR1021のうち1つ又は複数で異なるかもしれない。そのため、PAR1021に基づく全(角度)再構成はブレまたは他のアーチファクトを含むかもしれない。
【0028】
ブロックB210において、PAR1021の1つ又は複数の個別の特性(characteristic)1019が得られる。特性1019は、PAR1021の個別のメタデータ(例えば、検出角度)、PAR1021の個別のストリーク角度、PAR1021内の特徴(feature)の個別ロケーション(例えば、血管中心、気管の中心)、PAR1021内で特徴が通った経路と、を含むかもしれない。
【0029】
次に、B220において、特性1019とPAR1021とに基づいて、PAR1021に対応マッピングが行われる。いくつかの実施形態において、対応マッピングの実行は、1つ又は複数の変換(例えば、回転、平行移動)の実行、または、レジストレーション(image registration)の実行を含む。B220の対応マッピングは、対応マッピングデータ1024を出力する。対応マッピングデータ1024の例は、位置合わせデータとモーションマップ(例えば、ワーピング場(warping field))を含む。
【0030】
その後、B230において、対応マッピングデータ1024と、スキャンデータ1011と、または、PAR1021と、または、スキャンデータ1011とPAR1021の両方と、に基づいて、動き補正された再構成操作が行われる。ブロックB230の動き補正された再構成操作は、再構成1031を出力する。
【0031】
図3は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。ここで記載される本操作フローと他の操作フローは、それぞれ所与の順番で示されるが、いくつかの実施形態では、操作の少なくとも一部を、示された順番とは異なる順番で行ってよい。異なる順番の例には、並列、並行、重複、再順序付け、同時、漸進、交互の順番を含む。このように、ここで記載される操作フローの他の実施形態は、ブロックの省略、ブロックの追加、ブロックの順番変更、ブロックの合併、又はブロックをより多くのブロックに分割、を行ってよい。例えば、
図3のいくつかの実施形態において、ブロックB340は、
図12のブロックB1220に含まれる操作を含む。
【0032】
また、ここで記載される本操作フローと他の操作フローは、1つの画像作成装置110によって行われるが、これらの操作フローのいくつかの実施形態は、2つ以上の画像作成装置によって、又は、1つ又は複数の他の特殊構成コンピューティング装置によって行われる。
【0033】
フローはブロックB300で開始してブロックB310へ移り、画像作成装置110は、個別の検出角度で撮影されたスキャンデータのグループを含むスキャンデータを得る。次に、ブロックB320において、画像作成装置110は、スキャンデータのグループに基づいて、スキャン領域のPARを作成する。各PARは、スキャンデータのグループの1つ又は複数の個別のグループに基づいて作成される。また、いくつかの実施形態において、スキャンデータの各グループは、単一であり唯一であるPARの作成中に用いられる。
【0034】
その後フローはブロックB330へ進み、画像作成装置110は、PARの個別の特性を得る。
図3において、ブロックB330はブロックB332を含む。ブロックB332において、画像作成装置110は、共通特徴の個別のロケーションを各PARで特定する。共通特徴は、PARのそれぞれに共通する(それぞれにある)特徴である。
図4は、PAR1021と、PARのそれぞれにおける共通特徴の個別のロケーション1023との例示的な実施形態を示す。本例では、共通特徴は気管の血管(例えば、動脈、静脈)である。また、残りのPARと容易に区別される共通特徴を用いることで、共通特徴の個別のロケーションが見つけやすくなる。
図4において、血管は、血管をPARのその他の部分から区別する手助けとなる造影剤を運ぶ。
【0035】
図4は、第1PAR1021Aにおける血管の個別のロケーション1023Aを示し、第2PAR1021Bにおける血管の個別のロケーション1023Bを示し、第3PAR1021Cにおける血管の個別のロケーション1023Cを示す。血管がスキャンデータ作成中に動いたため、PAR1021における個別のロケーション1023は異なる。このように、共通特徴の個別のロケーション1023は、PAR1021のそれぞれにおいて異なる座標にある。
【0036】
異常検出装置のいくつかの実施形態は、最高または最大ハウンズフィールド単位(Hounsfield unit:HU)値を有するPAR内のピクセルまたはボクセルを選択することにより、又は、特徴の質量中心を探すことにより、又は、法線方向(スキャン範囲に平行)に沿ったプロファイルを用いることにより、当該PAR内の特徴のロケーションを特定する。そして、異常検出装置のいくつかの実施形態は、PARにおける特徴のロケーションを特定するために、他の安定的解析法(stable analytical method)または機械学習法(例えば、ニューラルネットワーク)などの他の方法を使う。ハウンズフィールド単位をPAR画像の特性の一例としても良い。また、PAR画像の輝度をPAR画像の特性の一例としても良い。
【0037】
次に、ブロックB340において、画像作成装置110は、PARに対応マッピングを行い、それにより対応マッピングデータを作成する。例えば、画像作成装置110はPARにおける共通特徴の相対ロケーションを決定するかもしれない、そして、対応マッピングデータは当該相対ロケーションを示すかもしれない。例えば、対応マッピングデータは、共通特徴の相対ロケーションを位置合わせするために、PARに行われ得る平行移動を含むかもしれない。そのような実施形態の一例では、対応マッピングデータは、第2から第6再構成1021B~Fにおけるロケーション1023B~Fを、第1再構成1021Aのロケーション1023Aに位置合わせするように行われ得る平行移動を含む。
【0038】
その後、ブロックB350において、画像作成装置110は、対応マッピングデータに部分的に基づいて、動き補正された再構成を作成する。ブロックB350は、画像作成装置110が対応マッピングデータに基づいてPARを位置合わせするブロックB352を含む。
図5は、位置合わせされたPAR1021と、PARそれぞれにおける共通特徴の個別のロケーション1023の例示的な実施形態を示す。
図5において、第2、第3、第4PAR1021B~Dは、第1PAR1021Aに位置合わせされる。その結果、第1PAR1021Aにおける共通特徴のロケーション1023Aは、位置合わせにより変化しないが、第2、第3、第4PAR1021B~Dにおける共通特徴の他のロケーション1023B~Dは位置合わせにより変化する。また、位置合わせ後、ロケーション1023A~Dは、同一の座標で記述され得る。その後、画像作成装置110は、位置合わせされたPARに基づいて、いくつかの実施形態においては、スキャンデータにも基づいて、動き補正された再構成を作成する。最後に、フローはブロックB360で終了する。
【0039】
図6は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。フローはブロックB600でスタートしてブロックB605へ移り、画像作成装置110は、個別の検出角度で撮影されたスキャンデータのグループを含むスキャンデータを得る。次に、ブロックB610にて、画像作成装置110は、スキャンデータに基づいて半再構成を作成する。いくつかの実施形態において、画像作成装置110は全再構成(または他の再構成)を作成する。
【0040】
その後フローはブロックB615へ移り、画像作成装置110は、半再構成において、オブジェクトまたはオブジェクトの一部を含む1つ又は複数のパッチを特定する。例えば、
図7Aは、半再構成1025の例示的な実施形態を示す。また、
図7Aはオブジェクトまたはオブジェクトの一部を含むパッチ1027を示す。本実施形態において、オブジェクトは血管(例えば、右冠状動脈)である。
図7Bは、
図7Aからのパッチ1027を示す。1つ又は複数のパッチは、画像作成装置110により2次元の領域として特定されても良いし、3次元の領域として特定されても良い。
【0041】
次に、ブロックB620において、画像作成装置110は、スキャンデータのグループに基づいて、パッチのPARを作成する。各PARは、スキャンデータのグループのうちの、1つ又は複数の個別のグループに基づいて作成される。また、いくつかの実施形態において、スキャンデータの各グループは、単一であり唯一のPARの作成中に用いられる。例えば、
図7Cは
図7BのパッチのPARを示す。
【0042】
その後フローはブロックB625へ進み、画像作成装置110は、PARの個別の特性を得る。ブロックB625はブロックB627を含む。ブロックB627において、画像作成装置110は、共通特徴の個別のロケーションを各PARで特定する。例えば、
図7Cにおいて、共通特徴は血管の中心である。
図7Cは、PAR1021における血管中心の個別のロケーション1023を示す。血管がスキャンデータの作成中に動いたため、PAR1021における個別のロケーション1023は異なる。このように、個別のロケーション1023は、PAR1021のそれぞれにおいて異なる座標にある。
【0043】
その後フローはブロックB630へ移り、画像作成装置110は、個別の特性に基づいて、PARに対応マッピングを行い、対応マッピングデータ(例えば、1つ又は複数の平行移動(または他の変換)を定義するデータ)を作成する。
【0044】
次に、ブロックB635において、画像作成装置110は、対応マッピングデータに基づいて、パッチの動き補正された再構成を作成する。ブロックB635は、画像作成装置110が対応マッピングデータに基づいてPARを位置合わせする(例えば、PARに1つ又は複数の平行移動を行う)ブロックB637を含む。
【0045】
その後、ブロックB640において、画像作成装置110は、スキャンデータに基づいて全再構成を作成する。フローはその後ブロックB645へ移動し、画像作成装置110は、パッチの動き補正された再構成を全再構成に加える。画像作成装置110は、例えばパッチの動き補正された再構成を全再構成にブレンドするために、フェザリングまたは補間操作を行うかもしれない。
【0046】
さらに、いくつかの実施形態はB640を削除し、ブロックB645で全再構成の代わりに半再構成を用いる。
【0047】
最後に、フローはブロックB650で終了する。
【0048】
図8は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。フローはブロックB800でスタートしてブロックB805へ移り、画像作成装置110は、個別の検出角度で撮影されたスキャンデータのグループを含むスキャンデータを得る。次に、ブロックB810にて、画像作成装置110は、スキャンデータに基づいて半再構成を作成する。
【0049】
その後フローはブロックB815へ進み、画像作成装置110は、半再構成において、動くオブジェクト(例えば、スキャンデータのグループの撮影時に、または、スキャンデータの2つ以上のグループ間で、動いたオブジェクト)によって生じるトラックの輪郭を特定する。例えば輪郭は、1つ又は複数の機械学習モデル(例えば、ディープニューラルネットワーク)を用いて特定されるかもしれない。輪郭は、オブジェクトが動いた(2次元の)エリアまたは(3次元の)ボリュームをアウトライン化する。いくつかの実施形態において、輪郭は、動くオブジェクトのいずれの部分も輪郭の外側に出ないように決められる。例えば、
図9Aは、動くオブジェクトによって生じるトラックの輪郭1026の例示的な実施形態を示す。輪郭の特定対象であるオブジェクトは本例では血管であり、関心領域の一例である。
図9Aでは、輪郭1026はスキャンデータ撮影中に血管が動いた半再構成1025内のエリアを描く。当該トラックの輪郭を特定する処理は、本実施形態におけるセグメンテーションの一例である。
【0050】
次に、ブロックB820において、画像作成装置110は、輪郭を含むパッチのPARを作成する。例えば、
図9Aは、輪郭1026を含むパッチ1027を示す。
【0051】
その後フローはブロックB825へ移り、画像作成装置110は、PARの個別の特性を得る。ブロックB825はブロックB826~B828を含む。ブロックB826において、画像作成装置110は、PARのそれぞれにおいて輪郭の外側のエリア(またはボリューム)を除外するためのマスクとして、輪郭を使用する。その後、ブロックB827において、画像作成装置110は、マスクされたPARのそれぞれにおいて、オブジェクトの特徴の個別のロケーションを特定する。非輪郭エリアのマスキングは、特徴の誤検出を取り除くために役に立つ。例えば、オブジェクトが高いコントラストを有し特徴が最大HU値をもつピクセルまたはボクセルである場合、マスキングは、画像作成装置110が、輪郭の外側にあり最大HU値をもつピクセルまたはボクセルのロケーションを特定することを防ぐだろう。
【0052】
次に、ブロックB828において、画像作成装置110は、個別のロケーションに基づいてオブジェクトの経路を決定する。例えば、画像作成装置110は、特徴のロケーションが輪郭内のどこにあるか、および、特徴がこれらのロケーションを訪れた時間的順序を特定し、その後ロケーションを通る(例えば、ロケーションをつなぐ)経路を作成するかもしれない。ブロックB828は1つ又は複数の平滑操作を含んでよい。
図9Bは、
図9Aの輪郭内のオブジェクトの経路の例示的な実施形態を示す。経路1028は、
図7Cの特徴のロケーション1023A~Fに対応するロケーション1029A~Fを含む。また、アルファベット順A~Fは、スキャンデータ撮影中に特徴がこれらのロケーションを訪れた時間的順序を示す。例えば、特徴はロケーション1029Dを訪れる前にロケーション1029Cを訪れ、ロケーション1029Eを訪れる前にロケーション1029Dを訪れた。
【0053】
その後フローはブロックB830へ進み、画像作成装置110は、特性に基づいてPARに対応マッピングを行い、対応マッピングデータを作成する。
【0054】
次に、ブロックB835において、画像作成装置110は、対応マッピングデータとPARとに基づいて、パッチの動き補正された再構成を作成する。ブロックB835は、画像作成装置110が対応マッピングデータと、経路上のロケーションのうちの1つ又は複数のロケーションとに基づいて、PARを位置合わせするブロックB837を含む。例えば、画像作成装置110は、1つのPAR内の1つのロケーションを固定ロケーションとして用い、その他のロケーションを固定ロケーションにそろえるように他のPARを位置合わせするかもしれない。また、例えば、画像作成装置110は、
図9Bのロケーション1029Dを固定ロケーションとして用い、他のロケーション(1029A~C、1029E~F)をロケーション1029DにそろえるようにPARを位置合わせするかもしれない。画像作成装置110は、ユーザが固定ロケーションを選択できるようにしてよく、また、画像作成装置110は、ユーザ入力なしに固定ロケーションを選択してもよい。
【0055】
また、画像作成装置110のいくつかの実施形態は、位置合わせされたPARを合計する(summing)ことにより、パッチの動き補正された再構成を作成する。例えば、
図10はパッチの動き補正された再構成の作成の例示的な実施形態を示す。P
未補正は、パッチの初期の未補正再構成である。パッチの6つのPARが作成され、PARのうちの1つにおける特徴のロケーションが固定ロケーションとして選択され、その他の5つのPARの特徴ロケーションを固定ロケーションにそろえるように、他の5つのPARが位置合わせされた。P
C1は、他の5つのPARのうちの1つのPARの特徴ロケーションを固定ロケーションにそろえるように、当該PARを位置合わせしたパッチの再構成である。P
C2は、他の5つのPARのうちの2つのPARの特徴ロケーションを固定ロケーションにそろえるように、当該PARを位置合わせしたパッチの再構成である。P
C3は、他の5つのPARのうちの3つのPARの特徴ロケーションを固定ロケーションにそろえるように、当該PARを位置合わせしたパッチの再構成である。P
C4は、他の5つのPARのうちの4つのPARの特徴ロケーションを固定ロケーションにそろえるように、当該PARを位置合わせしたパッチの再構成である。最後に、P
補正済は、他の5つのPARの全ての特徴ロケーションを固定ロケーションにそろえるように、当該PARを位置合わせしたパッチの再構成である。
【0056】
図10に示すように、別のPARが位置合わせされる度にオブジェクト(本例では動脈)のモーションブラーが減少する。P
補正済では、オブジェクトにフォーカスが合う。このように、パッチの動き補正された再構成の作成は、リフォーカシング操作かもしれない。
【0057】
フローはブロックB835からブロックB840へ移り、画像作成装置110は、スキャンデータに基づいて全再構成(full reconstruction)を作成する。次に、ブロックB845において、画像作成装置110は、全再構成内の輪郭(またはパッチ)を、輪郭(またはパッチ)の動き補正された再構成に置換する。画像作成装置110は、輪郭(またはパッチ)の動き補正された再構成を全再構成へブレンドするために、フェザリングまたは補間を行うかもしれない。また、ブロックB837でPARが位置合わせされた固定ロケーションを、全再構成の固定ロケーションにそろえるように、輪郭(またはパッチ)の動き補正された再構成は、全再構成へ位置合わせされるかもしれない。例えば、ブロックB837においてPARが
図9Bのロケーション1029Bに位置合わせされる場合、輪郭(またはパッチ)の動き補正された再構成のロケーション1029Bを全再構成のロケーション1029Bにそろえるように、輪郭(またはパッチ)の動き補正された再構成が全再構成へ加えられるかもしれない。輪郭(またはパッチ)の動き補正された再構成は、関心領域に対応する動き補正された再構成画像の一例である。また、輪郭(またはパッチ)の動き補正された再構成が全再構成へ位置合わせされる処理は、関心領域に対応する動き補正された再構成画像(つまり、再構成画像のうちの関心領域に対応する部分)と再構成画像(再構成画像全体)とを合成する処理の一例である。
【0058】
そしてフローはブロックB850で終了する。
【0059】
また、いくつかの実施形態は、ブロックB845で半再構成を使用し、ブロックB840を省略する。そして、いくつかの実施形態は、ブロックB810で全再構成を作成し、ブロックB840を省略する。
【0060】
図11は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。フローはブロックB1100でスタートしてブロックB1105へ移り、画像作成装置110は、個別の検出角度で撮影されたスキャンデータのグループを含むスキャンデータを得る。次に、ブロックB1110にて、画像作成装置110はスキャンデータに基づいて半再構成を作成する。
【0061】
その後フローはブロックB1115へ進み、画像作成装置110は、半再構成において、動くオブジェクト(例えば、スキャンデータのグループの撮影時に、または、スキャンデータの2つ以上のグループの間で動いたオブジェクト)によって生じるトラックの輪郭を特定する。
【0062】
次に、ブロックB1120において、画像作成装置110は輪郭のPARを作成する。
【0063】
その後フローはブロックB1125へ移り、画像作成装置110はPARの個別の特性を得る。ブロックB1125は、ブロックB1126~B1127を含む。ブロックB1126において、画像作成装置110は、輪郭のPARそれぞれにおいて、オブジェクトの特徴の個別のロケーションを特定する。次に、ブロックB1127において、画像作成装置110は、個別のロケーションに基づいて、オブジェクトの経路を決定する。ブロックB1127は、1つ又は複数の平滑化操作を含むかもしれない。
【0064】
その後、フローはブロックB1130へ進み、画像作成装置110は、個別の特性に基づいて、PARに対応マッピングを行う。次に、ブロックB1135において、画像作成装置110は、対応マッピングデータに基づいて、輪郭の動き補正された再構成を作成する。ブロックB1135は、画像作成装置110が対応マッピングデータに基づいてPARを経路上のロケーションに位置合わせするブロックB1137を含む。
【0065】
その後フローはブロックB1140へ進み、画像作成装置110は、半再構成内の輪郭を、輪郭の動き補正された再構成に置換する。その後フローはブロックB1145で終了する。
【0066】
また、いくつかの実施形態において、画像作成装置110は、ブロックB1110で全再構成を作成し、ブロックB1140で当該全再構成を使用する。また、いくつかの実施形態において、画像作成装置110は、ブロックB1140で全再構成を作成し、全再構成内の輪郭を、輪郭の動き補正された再構成に置換する。
【0067】
図12は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。フローはブロックB1200で開始してブロックB1205へ移り、画像作成装置110は、個別の検出角度で撮影されたスキャンデータのグループを含むスキャンデータを得る。次に、ブロックB1210にて、画像作成装置110は、スキャンデータに基づいて第1PARと第2PARを作成する。PARは、ストリークアーチファクトなどのアーチファクトクトを含むかもしれない。例えば、
図13は、ストリークアーチファクトを含むPARの例を示す。PAR1021のストリーク方向は、矢印により示される。ストリークアーチファクトは、PAR間の登録を劣化させ、モーションマップに間違った結果を持ち込むかもしれない。
【0068】
ブロックB1210の後、フローはブロックB1215へ進み、画像作成装置110は、PARの個別の特性を得る。本実施形態において、特性は、第1および第2PARの個別の検出角度を含む、または、第1および第2PARのストリーク方向を含む。例えば、個別の検出角度は、スキャンデータを伴うメタデータから得られるかもしれない、また、ストリーク方向は、第1および第2PARの解析から得られるかもしれない。
【0069】
次に、ブロックB1220において、画像作成装置110は、個別の特性に基づいてPARに対応マッピングを行う。ブロックB1220は、ブロックB1221~B1223を含む。
【0070】
ブロックB1221において、画像作成装置110は、個別の特性に基づいて第1PARを変換する。いくつかの実施形態において、当該変換はアフィン変換または他の可逆変換である。下の例では、当該変換は回転である。例えば、第1PARが検出角度θ1(これは、個別の特性の例である)で撮影されたスキャンデータに基づいて作成され、第2PARが検出角度θ2(これは、個別の特性の例である)で撮影されたスキャンデータに基づいて作成された場合、第1PARは、その差と等しい(θr=θ2-θ1)回転角度θrで変換(回転)されるかもしれない。また、第1PARを回転せずに、第2PARが、その差(θr=θ2-θ1)と等しい回転角度θrで変換(回転)されるかもしれない。
【0071】
次に、ブロックB1222において、画像作成装置110は、変換された第1PARと第2PAR(未変換のPAR)との間のモーションマップ(例えば、ワーピング場)を作成する。モーションマップは、PAR内の1つ又は複数の点(例えば各点)の、または、領域の個別のモーション値(例えば、モーションベクトル)を含む。例えば、モーションマップは、ピクセル、ピクセル領域(2つ以上の連続するピクセルのグループ)、ボクセル、又は、ボクセル領域(2つ以上の連続するボクセルのグループ)それぞれの個別のモーションベクトルを含むかもしれない。ブロックB1222は、レジストレーションを含むかもしれない。いくつかの実施形態は、モーションマップを作成するために、Bスプラインとオプティカルフローを用いるフリーフォーム変形などの繰り返し探索法を使う。そして、いくつかの実施形態は、例えば、ディープニューラルネットワーク、ディープビリーフネットワーク、回帰型ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワークなどの1つ又は複数の深層学習アーキテクチャを使う。その後フローはブロックB1223へ移り、画像作成装置110は、逆変換(ブロックB1221で行った変換の逆)をモーションマップに対して行う。また、作成された対応マッピングデータは、(PAR内の1つ又は複数の点または領域の個別のモーション値(例えば、モーションベクトル)を含む)変換されたモーションマップを含む。
【0072】
例えば、
図14は、スキャンデータ撮影中に動いたオブジェクト内の点の例示的な実施形態を示す。
図14において、x
0のベクトルは、時間t
0での当該点のロケーションであり、モーションベクトル(
図14に示すMのベクトル)は時間t
0と時間t
1との間の当該点の動きであり、x
1のベクトルは時間t
1での当該点のロケーションである。つまり、モーションベクトルは下記の式(1)で表される。
【0073】
【0074】
図15は、
図14の点の変換の例を示す。
図15において、変換は回転であり、角度βは、時間t
0と時間t
1での検出角度間の差である。ロケーション(x
1のベクトル)で点を含むPAR1021Bは、ロケーション(x
0のベクトル)で点を含むPAR1021Aに対して-β回転した。それゆえ、PAR1021B内の点はロケーション(x
1のベクトル)から他のロケーション(x
1´のベクトル)へ移動する。従って、下記の式(2)となる。
【0075】
【0076】
また、回転により、ロケーション(x1のベクトル)(回転前のロケーション)を、例えば下記の式(3)により得ることができる。
【0077】
【0078】
このように、いくつかの実施形態では、モーションベクトルを下記の式(4)により記述することができる。
【0079】
【0080】
また、ワーピング場は、ピクセル、ボクセル、ピクセルのグループ、又は、ボクセルのグループそれぞれの個別のモーションベクトルを含んでよい。
【0081】
図16は、
図14の点の変換の別の例を示す。
図16において、可逆回転Tは、回転に限定されない(つまり、
図16は
図15よりも一般的な例である)。ロケーション(x
1のベクトル)で点を含むPAR1021Bが、変換された。変換Tは、少なくとも部分的に、PAR1021Bの検出角度と、1つ又は複数の他のPARの個別の検出角度(例えば、ロケーション(x
0のベクトル)で点を含むPARの検出角度)またはPAR内の1つ又は複数のストリーク角度に基づくかもしれない。変換Tは、当該点をロケーション(x
1のベクトル)から他のロケーション(x
1´のベクトル)へ移動する。ロケーション(x
1´のベクトル)は、下記の式(5)により記述することができる。
【0082】
【0083】
このように、いくつかの実施形態では、モーションベクトルを下記の式(6)により記述することができる。
【0084】
【0085】
図12において、ブロックB1220の後、フローはブロックB1225へ移り、画像作成装置110は、本実施形態において、スキャンデータと、ブロックB1221で用いられた変換の逆を用いてブロックB1223において作成されたモーションマップを含む対応マッピングデータ(「変換されたモーションマップ」)と、に基づき動き補正された再構成を作成する。例えば、画像作成装置110のいくつかの実施形態は、基準PAR(例えば、第1撮影PAR)を選択し、当該モーションマップ内のピクセルの個別のモーションベクトルに基づいて他のPARそれぞれの各ピクセルを基準PAR内のロケーションへ移動し、修正された(例えば、ワーピングさせた)PARと基準PARとを合計して動き補正された再構成を作成する。例えば、
図7Cにおいて、PAR1021Aが基準PARである場合、画像作成装置110は、当該モーションマップ内のピクセルの個別のモーションベクトルのそれぞれを使って、他のPAR1021B~F内の各ピクセルをPAR1021A内のロケーションへ移動することにより、ワーピングされたPARを作成するかもしれない。そして、画像作成装置110は、ワーピングされたPARと、PAR1021Aを合計して、動き補正された再構成を作成するかもしれない。
【0086】
最後に、フローはブロックB1230で終了する。
【0087】
図17は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。フローはブロックB1700で開始してブロックB1705へ移り、画像作成装置110は、スキャンデータに基づいて、N個のPARを作成する。その後、ブロックB1710にて、画像作成装置110はPARの個別の特性を得る。
【0088】
次に、ブロックB1715において、画像作成装置110は当該PARの中から基準PAR PAR0を選択する。本実施形態において、基準PAR PAR0は、変換されないPARである。
【0089】
その後フローはブロックB1720へ進み、画像作成装置110はインデックスiを1に設定する。その後ブロックB1725において、画像作成装置110は、変換されるN-1個のPAR(基準PAR PAR0に選ばれなかったPAR)のうちの、PAR PARiを選択する。次に、ブロックB1730において、画像作成装置110は、個別の特性に基づいて、選択されたPAR PARiに対応マッピングを行う。ブロックB1730はブロックB1731~B1733を含む。
【0090】
ブロックB1731において、画像作成装置110は、選択されたPAR PARiを変換Tに従って変換して、変換されたPAR TPARiを作成する。例えば、画像作成装置110は、選択されたPAR PARi内のストリーク方向を基準PAR PAR0内のストリーク方向にそろえる(または、より近づけてそろえる)ように、選択されたPAR PARiを変換する(回転する)かもしれない。ブロックB1732において、画像作成装置110は、変換されたPAR TPARiと基準PAR PAR0との間に、本実施形態ではワーピング場Wiである、モーションマップを作成する。そして、ブロックB1733において、画像作成装置110は、ブロックB1731で行った変換Tの逆をワーピング場Wiに行い、変換されたワーピング場TWiを作成する。
【0091】
フローはブロックB1730からブロックB1735へ移り、画像作成装置110は対応マッピングが行われていないPARがあるか(例えば、i<N-1かどうか)を判断する。画像作成装置110が、対応マッピングが行われていないPARがあると判断すると(B1735=Yes)、フローはブロックB1740へ進み、画像作成装置110はインデックスiを1つ増進させ、フローはブロックB1725へ戻る。画像作成装置110が、対応マッピングが行われていないPARはないと判断すると(B1735=No)、フローはブロックB1745へ進む。
【0092】
ブロックB1745において、画像作成装置110は、スキャンデータと変換されたワーピング場(TW1、TW2、・・・TWN-1)に基づいて、動き補正された再構成を作成する。最後に、フローはブロックB1750で終了する。
【0093】
図18は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。フローはブロックB1800で開始してブロックB1805へ移り、画像作成装置110は、スキャンデータに基づいてN個のPARを作成する。その後、フローはブロックB1810へ進み、画像作成装置110はPARの個別の特性を得る。
【0094】
次に、ブロックB1815において、画像作成装置110はインデックスiを1に設定する。また、PARは検出角度でソートされるかもしれない。例えば、PAR PAR1の検出角度がPAR PAR2の検出角度に最も近くなる(すなわち、PAR PAR1の検出角度とPAR PAR2の検出角度の間にある検出角度を有するPARがないように)、PARがソートされるかもしれない。
【0095】
その後、ブロックB1820において、画像作成装置110はPAR PARiを選択し、N個のPARのうちのPAR PARi+1選択する。次に、ブロックB1825において、画像作成装置110は、少なくとも部分的に特性に基づいて、PAR PARiとPAR PARi+1に対応マッピングを行う。ブロックB1825はブロックB1826~B1828を含む。
【0096】
ブロックB1826において、画像作成装置110はPAR PARi+1を変換して、変換されたPAR TPARi+1を作成する。例えば、画像作成装置110は、PAR PARi+1内のストリーク方向をPAR PARi内のストリーク方向にそろえる(または、より近づけてそろえる)ように、PAR PARi+1を変換する(回転する)かもしれない。ブロックB1827において、画像作成装置110は、変換されたPAR TPARi+1とPAR PARiとの間に、本実施形態ではワーピング場Wiである、モーションマップを作成する。そして、ブロックB1828において、画像作成装置110は、逆変換(ブロックB1826で行われた変換の逆)をワーピング場Wiに行い、変換されたモーションマップ(変換されたワーピング場TWi)を含む対応マッピングデータを作成する。
【0097】
フローはブロックB1825からブロックB1830へ移り、画像作成装置110は、別の変換されたワーピング場を作成するか(例えば、i<N-1か)を判断する。例えば、検出角度によりPARがソートされる実施形態において、画像作成装置110は、隣接するPARの組のそれぞれで、変換されたワーピング場が作成されたかを判断するかもしれない。画像作成装置110が、別の変換されたワーピング場を作成すると決定すると(B1830=Yes)、フローはブロックB1835へ進み、画像作成装置110はインデックスiを1つ増進させ、フローはブロックB1820へ戻る。画像作成装置110が、別の変換されたワーピング場を作成しないと決定すると(B1830=No)、フローはブロックB1840へ進む。
【0098】
ブロックB1840において、画像作成装置110は、PAR(またはスキャンデータ)と、変換されたワーピング場(TW1、TW2、…TWN-1)を含む対応マッピングデータとに基づいて、動き補正された再構成を作成する。画像作成装置110のいくつかの実施形態は、PAR内のピクセルまたはボクセルを別のロケーションに移動するために、複数の変換されたワーピング場を使う。例えば、PAR PAR3内のピクセルをPAR PAR1内のピクセルのロケーションへ移動するために、画像作成装置110は、変換されたワーピング場TW1とTW2を使用するかもしれない(例えば、変換されたワーピング場TW1とTW2内の当該ピクセルの個別のモーションベクトルの合計を用いて)。
【0099】
最後に、フローはブロックB1845で終了する。
【0100】
図19は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。フローはブロックB1900で開始して、ブロックB1905へ移り、画像作成装置110は、個別の検出角度で撮影されたスキャンデータのグループを含むスキャンデータを得る。次に、ブロックB1910において、画像作成装置110はスキャンデータに基づいて第1PARと第2PARを作成する。そして、ブロックB1915において、画像作成装置110は、PARの個別の特性を得る。
【0101】
その後フローはブロックB1920へ進み、画像作成装置110はPARに対して対応マッピングを行う。ブロックB1920はブロックB1921~B1924を含む。
【0102】
ブロックB1921において、画像作成装置110は第1PARを変換する。その後、ブロックB1922において、画像作成装置110は第2PARを変換する。
【0103】
次に、ブロックB1923において、画像作成装置110は、変換された第1および第2PARの間に、本実施形態においてはワーピング場であるモーションマップを作成する。その後フローはブロックB1924に移り、画像作成装置110は逆変換(ブロックB1921またはブロックB1922で行われた変換の逆)をワーピング場に行う。
【0104】
例えば、
図20は、
図14の点の2つの変換の例を示す。ロケーション(x
0のベクトル)に当該点を含む第1PAR1021Aは、第1変換T
0に従って変換され、ロケーション(x
1のベクトル)に当該点を含む第2PAR1021Bは、第2変換T
1に従って変換された。第1変換T
0は第2変換T
1と同じであるかもしれない、または、異なるかもしれない。このように、第1PAR1021Aにおいて、当該点はロケーション(x
0のベクトル) から他のロケーション(x
0´のベクトル)へ移動し、第2PAR1021Bにおいて、当該点はロケーション(x
1のベクトル)から他のロケーション(x
1´のベクトル)へ移動する。ロケーション(x
0のベクトル)は下記の式(7)により記述されるかもしれない。
【0105】
【0106】
また、ロケーション(x1´のベクトル)は下記の式(8)、式(9)により記述されるかもしれない。
【0107】
【0108】
【0109】
このため、モーションベクトルを下記の式(10)のように記述することができる。
【0110】
【0111】
図19において、ブロックB1920の後、フローはブロックB1925へ移り、画像作成装置110は、スキャンデータと、変換されたワーピング場を含む対応マッピングデータとに基づき、動き補正された再構成を作成する。最後に、フローはブロックB1930で終了する。
【0112】
図21は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。フローはブロックB2100で開始してブロックB2105へ移り、画像作成装置110はスキャンデータに基づいてN個のPARを作成する。次に、ブロックB2110にて、画像作成装置110は当該PARの個別の特性を得る。
【0113】
その後、ブロックB2115において、画像作成装置110は基準PAR PAR0を選択する。そして、ブロックB2120において、画像作成装置110はインデックスiを1に設定する。その後フローはブロックB2125へ移り、画像作成装置110は、N-1個の非基準PARの中のPAR PARiを選択する。次に、ブロックB2130において、画像作成装置110は、少なくとも部分的に個別の特性に基づいて、基準PAR PAR0と選択されたPAR PARiに対応マッピングを行う。ブロックB2130はブロックB2131~B2134を含む。
【0114】
ブロックB2131において、画像作成装置110は、基準PAR PAR0を変換して、変換された基準PAR TPAR0を作成する。そして、ブロックB2132において、画像作成装置110は、選択されたPAR PARiを変換して、変換された選択PAR TPARiを作成する。ブロックB2131とB2132で用いられた変換は同じかもしれない、または、異なるかもしれない。また、ブロックB2131で用いられた変換は、繰り返しの全てで同一かもしれない、または、当該変換はブロックB2131の繰り返しの少なくとも一部で異なるかもしれない。同様に、ブロックB2132で用いられた変換は、繰り返しの全てで同一かもしれない、または、当該変換はブロックB2132の繰り返しの少なくとも一部で異なるかもしれない。
【0115】
次に、ブロックB2133において、画像作成装置110は、変換された基準PAR TPAR0と変換された選択PAR TPARiとの間に、本実施形態においてはワーピング場Wiであるモーションマップを作成する。そして、ブロックB2134において、画像作成装置110は、ワーピング場Wiに逆変換を行い、本実施形態においては変換されたワーピング場TWiを含む対応マッピングデータを作成する。本実施形態においては、逆変換はブロックB2132で行われた変換の逆であるが、いくつかの実施形態においては、逆変換はブロックB2131で行われた変換の逆である。
【0116】
フローはブロックB2130からブロックB2135へ移り、画像作成装置110は、別の変換されたワーピング場を作成するか(例えば、i<N-1か)を判断する。画像作成装置110が、別の変換されたワーピング場を作成すると決定すると(B2135=Yes)、フローはブロックB2140へ進み、画像作成装置110はインデックスiを1つ増進させ、フローはブロックB2125へ戻る。画像作成装置110が、別の変換されたワーピング場を作成しないと決定すると(B2135=No)、フローはブロックB2145へ進む。
【0117】
ブロックB2145において、画像作成装置110は、スキャンデータと、変換されたワーピング場(TW1、TW2、…TWN-1)に基づいて、動き補正された再構成を作成する。最後に、フローはブロックB2150で終了する。
【0118】
図22は、動き補正された再構成を作成するための操作フローの例示的な実施形態を示す。フローはブロックB2200で開始して、ブロックB2205へ移り、画像作成装置110は、スキャンデータに基づいてN個のPARを作成する。そして、ブロックB2210において、画像作成装置110は当該PARの個別の特性を得る。
【0119】
次に、ブロックB2215において、画像作成装置110はインデックスiを1に設定する。また、PARは検出角度でソートされるかもしれない。その後、ブロックB2220において、画像作成装置110は、N個のPARの中のPAR PARiを選択し、PAR PARi+1を選択する。次に、ブロックB2225において、画像作成装置110は、少なくとも部分的に個別の特性に基づいて、PAR PARiとPAR PARi+1に対応マッピングを行う。ブロックB2225はブロックB2226~B2229を含む。
【0120】
ブロックB2226において、画像作成装置110は、第1の選択されたPAR PARiを変換して、第1の変換されたPAR TPARiを作成する。ブロックB2227において、画像作成装置110は、第2の選択されたPAR PARi+1を変換して、第2の変換されたPAR TPARi+1を作成する。ブロックB2226とB2227で用いられた変換は同じかもしれない、または、異なるかもしれない。また、ブロックB2226で用いられた変換は、繰り返しの全てで同一かもしれない、または、当該変換はブロックB2226の繰り返しの少なくとも一部で異なるかもしれない。同様に、ブロックB2227で用いられた変換は、繰り返しの全てで同一かもしれない、または、当該変換はブロックB2227の繰り返しの少なくとも一部で異なるかもしれない。
【0121】
ブロックB2228において、画像作成装置110は、第1の変換されたPAR TPARiと第2の変換されたPAR TPARi+1との間に、本実施形態においてはワーピング場Wiであるモーションマップを作成する。そして、ブロックB2229において、画像作成装置110は、ワーピング場Wiに逆変換を行い、変換されたワーピング場TWiを作成する。逆変換はブロックB2226からの変換の逆かもしれない、または、逆変換はブロックB2227からの変換の逆かもしれない。
【0122】
フローはブロックB2225からブロックB2230へ移り、画像作成装置110は、別の変換されたワーピング場を作成するか(例えば、i<N-1か)を判断する。例えば、検出角度によりPARがソートされる実施形態において、画像作成装置110は、変換されたワーピング場が作成されたかを隣接するPARの組のそれぞれで判断するかもしれない。画像作成装置110が、別の変換されたワーピング場を作成すると決定すると(B2230=Yes)、フローはブロックB2235へ進み、画像作成装置110はインデックスiを1つ増進させ、フローはブロックB2220へ戻る。画像作成装置110が、別の変換されたワーピング場を作成しないと決定すると(B2230=No)、フローはブロックB2240へ進む。
【0123】
ブロックB2240において、画像作成装置110は、スキャンデータと、変換されたワーピング場(TW1、TW2、…TWN-1)を含む対応マッピングデータとに基づいて、動き補正された再構成を作成する。最後に、フローはブロックブロックB2245で終了する。
【0124】
図12、17~19、21~22の操作フローでは、他の方法でレジストレーションが行えない場合でレジストレーションが可能であるかもしれない。そして、
図12、17~19、21~22の操作フローは、アーチファクトおよびその他の画像欠陥により直接的なレジストレーションの品質が落ちる場合に、より正確なレジストレーションを提供するかもしれない。
【0125】
図23は、医用イメージングシステムの例示的な実施形態を示す。医用イメージングシステム10は、スキャニング装置100と、特殊構成コンピューティング装置である画像作成装置110と、表示装置120と、を備える。本実施形態において、画像作成装置110とスキャニング装置100は、有線ネットワーク、無線ネットワーク、LAN、WAN、MAN、およびPANを含み得る、1つ又は複数のネットワーク199を介して通信する。
【0126】
画像作成装置110は、1つ又は複数のプロセッサ111と、1つ又は複数のI/Oコンポーネント112と、記憶部113と、を備える。そして、画像作成装置110のハードウェアコンポーネントは、1つ又は複数のバス114または他の電気的接続を介して通信する。バス114の例は、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus:USB)、IEEE1394バス、PCIバス、アクセラレイティッド・グラフィックス・ポート(Accelerated Graphics Port:AGP)バス、シリアルATアッタチメント(Serial AT Attachment:SATA)バス、スモールコンピュータシステムインターフェイス(Small Computer System Interface:SCSI)バスを含む。
【0127】
1つ又は複数のプロセッサ111は、マイクロプロセッサ(例えば、シングルコア・マイクロプロセッサ、マルチコア・マイクロプロセッサ)を含む1つ又は複数の中央演算装置(central processing unit:CPU)と、1つ又は複数のグラフィックスプロセッシングユニット(graphics processing units:GPU)と、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit:ASIC)と、1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable-gate array:FPGA)と、1つ又は複数のデジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor:DSP)または他の電子回路(例えば、他の集積回路)と、を備える。I/Oコンポーネント112は、表示装置120、ネットワーク199、スキャニング装置100、入力または出力装置(不図示)と通信する通信コンポーネント(例えば、GPU、ネットワークインターフェイス・コントローラ)を備える。入力または出力装置は、キーボード、マウス、印刷装置、タッチスクリーン、ライトペン、光学記憶装置、スキャナ、マイク、ドライブ、ジョイスティック、コントロールパッドを含み得る。
【0128】
記憶部113は、1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備える。ここでは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(例えば、フロッピーディスク(登録商標)、ハードディスク)、光学ディスク(例えば、CD、DVD、ブルーレイ)、光磁気ディスク、磁気テープ、半導体メモリ(例えば、不揮発性メモリカード、フラッシュメモリ、半導体ドライブ、SRAM、DRAM,EPROM,EEPROM)などの製造品を含むコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を指す。ROMとRAMの両方を備え得る記憶部113は、コンピュータ読み取り可能なデータまたはコンピュータ実行可能な命令を記憶できる。
【0129】
画像作成装置110は、データ取得モジュール113Aと、再構成モジュール113Bと、特性取得モジュール113Cと、対応マッピングモジュール113Dと、動き補正された再構成モジュール113Eと、通信モジュール113Fと、をさらに備える。モジュールは、論理的な、コンピュータ読み取り可能なデータまたはコンピュータ実行可能な命令を含む。
図23に示す実施形態において、モジュールはソフトウェア(例えば、Assembly、C、C++、C♯、Java(登録商標)、BASIC、Perl、Visual Basic)で実現される。これらのソフトウェアは、プログラムの一例である。しかし、いくつかの実施形態において、モジュールはハードウェア(例えば、カスタマイズされた回路)または、代替として、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実現される。少なくとも部分的にソフトウェアでモジュールが実現されると、当該ソフトウェアは記憶部113に記憶され得る。また、いくつかの実施形態において、画像作成装置110は追加の、または、より少ない数のモジュールを備え、当該モジュールはより少ない数のモジュールに組み合わせられる、または、当該モジュールはより多いモジュールに分割される。
【0130】
データ取得モジュール113Aは、画像作成装置110にスキャンデータをスキャニング装置100から取得させる命令を含む。例えば、データ取得モジュール113Aのいくつかの実施形態は、
図3のブロックB310、
図6のブロックB605、
図8のブロックB805、
図11のブロックB1105、
図12のブロックB1205、
図18のブロックB1805、
図19のブロックB1905、
図21のブロックB2105、
図22のブロックB2205に記載される操作の少なくとも一部を、画像作成装置110に行わせる命令を含む。
【0131】
再構成モジュール113Bは、画像作成装置110に、全再構成、半再構成、パッチPARおよび輪郭PARを含み得るPARを作成させる命令を含む。例えば、再構成モジュール113Bのいくつかの実施形態は、
図3のブロックB320、
図6のブロックB610とB620、
図8のブロックB810、B820、B840、
図11のブロックB1110とB1120、
図12のブロックB1210、
図17のブロックB1705、
図18のブロックB1805、
図19のブロックB1910、
図21のブロックB2105、
図22のブロックB2205に記載される操作の少なくとも一部を、画像作成装置110に行わせる命令を含む。
【0132】
特性取得モジュール113Cは、画像作成装置110に、1つ又は複数の再構成(例えば、PAR、半再構成、全再構成)の個別の特性を取得させる命令を含む。例えば、特性取得モジュール113Cのいくつかの実施形態は、
図2のブロックB210、
図3のブロックB330、
図6のブロックB625、
図8のブロックB825、
図11のブロックB1125、
図12のブロックB1215、
図17のブロックB1710、
図18のブロックB1810、
図19のブロックB1915、
図21のブロックB2110、
図22のブロックB2210に記載される操作の少なくとも一部を、画像作成装置110に行わせる命令を含む。
【0133】
対応マッピングモジュール113Dは、画像作成装置110に、少なくとも部分的にPARの特性に基づいて2つ以上のPARに対応マッピングを行わせる命令を含む。対応マッピングは、1つ又は複数の変換またはレジストレーションを行うことを含むかもしれない、そして、対応マッピングは1つ又は複数のモーションマップ(例えば、ワーピング場)と変換を含み得る対応マッピングデータを作成する。例えば、対応マッピングモジュール113Dのいくつかの実施形態は、
図2のブロックB220、
図3のブロックB340、
図6のブロックB630、
図8のブロックB830、
図11のブロックB1130、
図12のブロックB1220、
図17のブロックB1720~B1740、
図18のブロックB1815~B1835、
図19のブロックB1920、
図21のブロックB2120~B2140、
図22のブロックB2215~B2235に記載される操作の少なくとも一部を、画像作成装置110に行わせる命令を含む。
【0134】
動き補正された再構成モジュール113Eは、対応マッピングデータと、PARまたはスキャンデータとに基づいて、画像作成装置110に動き補正された再構成を作成させる命令を含む。例えば、動き補正された再構成モジュール113Eのいくつかの実施形態は、
図2のブロックB230、
図3のブロックB350、
図6のブロックB635とB645、
図8のブロックB835とB845、
図11のブロックB1135とB1140、
図12のブロックB1225、
図17のブロックB1745、
図18のブロックB1840、
図19のブロックB1925、
図21のブロックB2145、
図22のブロックB2240に記載される操作の少なくとも一部を、画像作成装置110に行わせる命令を含む。
【0135】
通信モジュール113Fは、画像作成装置110に、表示装置120、スキャニング装置100、その他のコンピューティング装置などの他の装置と通信させる命令を含む。例えば、通信モジュール113Fは、表示装置120上に再構成(例えば、動き補正された再構成)を画像作成装置110に表示させる命令を含む。
【0136】
特許請求の範囲は上述の実施形態に限定されない、また、特許請求の範囲は様々な変形例および等価なアレンジメントを含む。
【0137】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0138】
10 医用イメージングシステム
51 被検体
55 放射線
60 軸
100 スキャニング装置
110 画像作成装置
111 プロセッサ
112 I/Oコンポーネント
113 記憶部
113A データ取得モジュール
113B 再構成モジュール
113C 特性取得モジュール
113E 動き補正された再構成モジュール
113D 対応マッピングモジュール
113F 通信モジュール
114 バス
120 表示装置
199 ネットワーク
1001 放射線エミッタ
1002 放射線検出器