(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163151
(43)【公開日】2022-10-25
(54)【発明の名称】マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20221018BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20221018BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127334
(22)【出願日】2022-08-09
(62)【分割の表示】P 2020543875の分割
【原出願日】2020-05-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0072430
(32)【優先日】2019-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】イ、チェ ミン
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン ギュ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置及びその方法を提供する。
【解決手段】マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置1であって、マイクロウエーブを生成するマイクロウエーブヒータ13と、エアロゾル生成装置内に位置し、エアロゾル生成基質を含むシガレット2が挿入され、マイクロウエーブによってシガレットから生成されたエアロゾルを通過させるための少なくても1つ以上の流出口を含むマイクロウェーブキャビティ(microwave cavity)と、マイクロウェーブキャビティ外部に位置し、生成されたマイクロウエーブをマイクロウェーブキャビティの既設定の有効面積範囲に送出するマイクロウエーブアンテナと、を含むマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置であって、
マイクロウエーブを生成するマイクロウエーブ生成部と、
前記エアロゾル生成装置内に位置し、エアロゾル生成基質を含むシガレットが挿入され、前記生成されたマイクロウエーブによって前記シガレットが加熱されて生成されたエアロゾルを通過させるための少なくても1つ以上の流出口を含むマイクロウェーブキャビティ(microwave cavity)と、
前記マイクロウェーブキャビティの外部に位置し、前記生成されたマイクロウエーブを前記マイクロウェーブキャビティの既設定の有効面積範囲に送出するマイクロウエーブアンテナと、を含むマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記マイクロウエーブアンテナの数は、少なくとも2つ以上であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記マイクロウェーブキャビティは、
シガレットが前記マイクロウェーブキャビティに挿入される方向の反対方向に行くほど断面積が狭くなる円筒状であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記マイクロウエーブ生成部は、
少なくとも1つ以上のマグネトロン(magnetron)を含むことを特徴とする請求項1に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記マイクロウエーブ生成部は、少なくとも1つ以上のマグネトロンを含み、
前記マイクロウエーブアンテナは、前記マグネトロンと一対一に対応する数によって配置されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記マイクロウエーブ生成部は、少なくとも2つ以上のマグネトロンで構成され、
前記マグネトロンは、互いに異なる周波数のマイクロウエーブを生成することを特徴とする請求項1に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記マイクロウエーブ生成部は、1つのマグネトロンで構成され、
前記マイクロウエーブアンテナは、少なくとも2つ以上であって、互いに異なる長さを有することを特徴とする請求項1に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記マイクロウエーブアンテナは、第1アンテナ及び第2アンテナを含み、
前記第1アンテナの長さは、前記第2アンテナの長さの1.5倍であることを特徴とする請求項7に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記マイクロウエーブアンテナは、
前記マイクロウエーブアンテナから送出されたマイクロウエーブが前記マイクロウェーブキャビティの内部で少なくとも2回以上反射するように、マイクロウエーブを送出することを特徴とする請求項1に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置。
【請求項10】
マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法であって、
マイクロウエーブを生成するマイクロウエーブ生成段階と、
シガレットから生成されたエアロゾルを通過させるための少なくても1つ以上の流出口を含むマイクロウェーブキャビティに、エアロゾル生成基質を含むシガレットが挿入されることを感知するシガレット挿入感知段階と、
前記シガレットが前記マイクロウェーブキャビティに挿入されたことを感知すれば、マイクロウエーブアンテナが前記マイクロウェーブキャビティの有効面積範囲に前記生成されたマイクロウエーブを送出するマイクロウエーブ送出段階と、を含む、マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法。
【請求項11】
前記マイクロウエーブアンテナの数は、少なくとも2つ以上であることを特徴とする 請求項10に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法。
【請求項12】
前記マイクロウェーブキャビティは、
前記シガレットが前記マイクロウェーブキャビティに挿入される方向の反対方向に行くほど断面積が狭くなる円筒状であることを特徴とする請求項10に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法。
【請求項13】
前記マイクロウエーブ生成段階は、
少なくとも1つ以上のマグネトロン(magnetron)によってマイクロウエーブが生成されることを特徴とする請求項10に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法。
【請求項14】
前記マイクロウエーブ生成段階は、
少なくとも1つ以上のマグネトロンによって前記マイクロウエーブが生成され、
前記マイクロウエーブ送出段階は、
前記マグネトロンと一対一に対応する数によって配置されている前記マイクロウエーブアンテナがマイクロウエーブを送出することを特徴とする請求項10に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法。
【請求項15】
前記マイクロウエーブ生成段階は、
少なくとも2つ以上のマグネトロンによって互いに異なる周波数のマイクロウエーブを生成することを特徴とする請求項10に記載のマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置及びその方法に係り、さらに具体的には、エアロゾル生成基質を含むシガレットをマイクロウエーブを通じて非接触方式で加熱してエアロゾルを生成することができるエアロゾル生成装置及びその装置を具現するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に関する需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではなく、シガレット内のエアロゾル生成物質が加熱されることにより、エアロゾルを生成する方法に関する需要が増加している。これにより、加熱式シガレットまたは、加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【0003】
エアロゾル生成装置でエアロゾルが生成されるためには、エアロゾル生成基質がヒータによって一定温度以上に一定時間加熱されることが要求される。エアロゾル生成基質を含んでいるエアロゾル生成装置用のシガレットが非接触方式で十分に加熱されるためには、効率的な方式が必要であり、そのうち、広く知られた方式として、誘導コイルを用いる方式がある。
【0004】
ただし、誘導コイルを用いる方式によれば、誘導コイルがエアロゾル生成基質を加熱させるための物性を有するためには、一定サイズ以上にならねばならない限界点があり、誘導コイルを一定サイズ以上に保持するしかないために、誘導コイルを用いるエアロゾル生成装置は、小型化が困難であるという問題点も存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、エアロゾル生成装置のシガレットをマイクロウエーブを通じて加熱してエアロゾルを生成させるエアロゾル生成装置及びその装置を具現するための方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施例による装置は、マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置であって、マイクロウエーブを生成するマイクロウエーブ生成部と、前記エアロゾル生成装置内に位置し、エアロゾル生成基質を含むシガレットが挿入され、前記生成されたマイクロウエーブによって前記シガレットが加熱されて生成されたエアロゾルを通過させるための少なくても1つ以上の流出口を含むマイクロウェーブキャビティ(microwave cavity)と、前記マイクロウェーブキャビティ外部に位置し、前記生成されたマイクロウエーブを前記マイクロウェーブキャビティの既設定の有効面積範囲に送出するマイクロウエーブアンテナと、を含む。
【0007】
前記技術的課題を解決するための本発明の他の一実施例による方法は、マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法であって、マイクロウエーブを生成するマイクロウエーブ生成段階と、シガレットから生成されたエアロゾルを通過させるための少なくても1つ以上の流出口を含むマイクロウェーブキャビティに前記エアロゾル生成基質を含むシガレットが挿入されることを感知するシガレット挿入感知段階と、前記シガレットが前記マイクロウェーブキャビティに挿入されたことを感知すれば、マイクロウエーブアンテナが前記マイクロウェーブキャビティの有効面積範囲に前記生成されたマイクロウエーブを送出するマイクロウエーブ送出段階と、を含む。
【0008】
本発明の一実施例は、前記方法を実行させるためのプログラムを保存しているコンピュータで読み取り可能な記録媒体を開示する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、マイクロウエーブを介してシガレットを加熱可能となり、エアロゾル生成装置において誘導コイルを排除することができ、エアロゾル生成装置の小型化が可能である。
【0010】
また、エアロゾル生成装置を小型化しなくとも、エアロゾル生成装置内部をさらに容易に活用することができ、エアロゾル生成装置内部でエアギャップ(air gap)を確保する方式などを通じてエアロゾル生成装置の発熱を効果的に低めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図6】本発明によるエアロゾル生成装置の一例を図式的に示すブロック図である。
【
図7】本発明によるエアロゾル生成装置の他の一例のブロック図を示す図面である。
【
図8】本発明によるエアロゾル生成装置のさらに他の一例を示すブロック図である。
【
図9】本発明のエアロゾル生成装置で複数のマイクロウエーブアンテナが使用されてエアロゾルが生成される一例を図式的に示す図面である。
【
図10】本発明のエアロゾル生成装置において複数のマイクロウエーブアンテナが使用されてエアロゾルが生成される他の一例を図式的に示す図面である。
【
図11】本発明によるマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施例による装置は、マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置であって、マイクロウエーブを生成するマイクロウエーブ生成部と、前記エアロゾル生成装置内に位置し、エアロゾル生成基質を含むシガレットが挿入され、前記生成されたマイクロウエーブによって前記シガレットが加熱されて生成されたエアロゾルを通過させるための少なくても1つ以上の流出口を含むマイクロウェーブキャビティ(microwave cavity)と、前記マイクロウェーブキャビティの外部に位置し、前記生成されたマイクロウエーブを前記マイクロウェーブキャビティの既設定の有効面積範囲に送出するマイクロウエーブアンテナと、を含む。
【0013】
前記装置において、前記マイクロウエーブアンテナの数は、少なくとも2つ以上であることを特徴とする。
【0014】
前記装置において、前記マイクロウェーブキャビティは、シガレットが前記マイクロウェーブキャビティに挿入される方向の反対方向に行くほど断面積が狭くなる円筒状であることを特徴とする。
【0015】
前記装置において、前記マイクロウエーブ生成部は、少なくとも1つ以上のマグネトロン(magnetron)を含むことを特徴とする。
【0016】
前記装置において、前記マイクロウエーブ生成部は、少なくとも1つ以上のマグネトロンを含み、前記マイクロウエーブアンテナは、前記マグネトロンと一対一に対応する数によって配置されていることを特徴とする。
【0017】
前記装置において、前記マイクロウエーブ生成部は、少なくとも2つ以上のマグネトロンで構成され、前記マグネトロンは、互いに異なる周波数のマイクロウエーブを生成することを特徴とする。
【0018】
前記装置において、前記マイクロウエーブ生成部は、1つのマグネトロンで構成され、前記マイクロウエーブアンテナは、少なくとも2つ以上であって、互いに異なる長さを有することを特徴とする。
【0019】
前記装置において、前記マイクロウエーブアンテナは、第1アンテナ及び第2アンテナを含み、前記第1アンテナの長さは、前記第2アンテナの長さの1.5倍であることを特徴とする。
【0020】
前記装置において、前記マイクロウエーブアンテナは、前記マイクロウエーブアンテナから送出されたマイクロウエーブが前記マイクロウェーブキャビティの内部で少なくとも2回以上反射するように、マイクロウエーブを送出することを特徴とする。
【0021】
前記技術的課題を解決するための本発明の他の一実施例による方法は、マイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法であって、マイクロウエーブを生成するマイクロウエーブ生成段階と、シガレットから生成されたエアロゾルを通過させるための少なくても1つ以上の流出口を含むマイクロウェーブキャビティにエアロゾル生成基質を含むシガレットが挿入されることを感知するシガレット挿入感知段階と、前記シガレットが前記マイクロウェーブキャビティに挿入されたことを感知すれば、マイクロウエーブアンテナが前記マイクロウェーブキャビティの有効面積範囲に前記生成されたマイクロウエーブを送出するマイクロウエーブ送出段階と、を含む。
【0022】
前記方法において、前記マイクロウエーブアンテナの数は、少なくとも2つ以上であることを特徴とする。
【0023】
前記方法において、前記マイクロウェーブキャビティは、前記シガレットが前記マイクロウェーブキャビティに挿入される方向の反対方向に行くほど断面積が狭くなる円筒状であることを特徴とする。
【0024】
前記方法において、前記マイクロウエーブ生成段階は、少なくとも1つ以上のマグネトロン(magnetron)によってマイクロウエーブが生成されることを特徴とする。
【0025】
前記方法において、前記マイクロウエーブ生成段階は、少なくとも1つ以上のマグネトロンによって前記マイクロウエーブが生成され、前記マイクロウエーブ送出段階は、前記マグネトロンと一対一に対応する数によって配置されている前記マイクロウエーブアンテナがマイクロウエーブを送出することを特徴とする。
【0026】
前記方法において、前記マイクロウエーブ生成段階は、少なくとも2つ以上のマグネトロンによって互いに異なる周波数のマイクロウエーブを生成することを特徴とする。
【0027】
前記方法において、前記マイクロウエーブ生成段階は、1つのマグネトロンによって前記マイクロウエーブを生成し、前記マイクロウエーブ送出段階は、少なくとも2つ以上の互いに異なる長さを有する前記マイクロウエーブアンテナが前記生成されたマイクロウエーブを送出することを特徴とする。
【0028】
前記方法において、前記マイクロウエーブアンテナは、第1アンテナ及び第2アンテナを含み、前記第1アンテナの長さは、前記第2アンテナの長さの1.5倍であることを特徴とする。
【0029】
前記方法において、前記マイクロウエーブ送出段階は、前記マイクロウエーブアンテナから送出されたマイクロウエーブが前記マイクロウェーブキャビティの内部で少なくとも2回以上反射するようにマイクロウエーブを送出することを特徴とする。
【0030】
本発明の一実施例は、前記方法を実行させるためのプログラムを保存しているコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
【0031】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されねばならない。
【0032】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0033】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態に具現されもし、ここで説明する実施例に限定されない。
【0034】
以下では、図面に基づいて、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0035】
図1ないし
図3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0036】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12及びヒータ13を含む。
図2及び
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、蒸気化器14をさらに含む。また、エアロゾル生成装置1の内部空間には、シガレット2が挿入される。
【0037】
図1ないし
図3に示されたエアロゾル生成装置1には、本実施例と係わる構成要素が示されている。したがって、
図1ないし
図3に示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置1にさらに含まれることを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解することができるであろう。
【0038】
また、
図2及び
図3には、エアロゾル生成装置1にヒータ13が含まれていると示されているが、必要に応じて、ヒータ13は、省略されてもよい。
【0039】
図1には、バッテリ11、制御部12及びヒータ13が一列に配置されていると示されている。また、
図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14及びヒータ13が一列に配置されていると示されている。また、
図3には、蒸気化器14及びヒータ13が並列に配置されていると示されている。しかし、エアロゾル生成装置1の内部構造は、
図1ないし
図3に示されているところに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置1の設計によって、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14の配置は、変更されうる。
【0040】
シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13及び蒸気化器14の少なくとも1つを作動させ、エアロゾルを発生させることができる。ヒータ13及び蒸気化器14の少なくとも1つによって発生したエアロゾルは、シガレット2を通過してユーザに伝達される。
【0041】
必要に応じて、シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されていない場合にもエアロゾル生成装置1は、ヒータ13を加熱することができる。
【0042】
バッテリ11は、エアロゾル生成装置1の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒータ13または、蒸気化器14が加熱されるように電力を供給し、制御部12の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ11は、エアロゾル生成装置1に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0043】
制御部12は、エアロゾル生成装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12は、バッテリ11、ヒータ13及び蒸気化器14だけでなくエアロゾル生成装置1に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル生成装置1の構成のそれぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置1が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0044】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとして具現されもし、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組み合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアとして具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0045】
ヒータ13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱される。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置1に挿入されれば、ヒータ13は、シガレットの外部に位置する。したがって、加熱されたヒータ13は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0046】
ヒータ13は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13には、電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13が加熱される。しかし、ヒータ13は、前記例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当する。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置1に既に設定されていてもよく、ユーザによって所望温度に設定されてもよい。
【0047】
一方、他の例で、ヒータ13は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ13には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを含んでもよい。
【0048】
例えば、ヒータ13は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット2の内部または外部を加熱することができる。
【0049】
また、エアロゾル生成装置1には、ヒータ13が複数個配置されてもよい。この際、複数個のヒータ13は、シガレット2の内部に挿入されるように配置されても、シガレット2の外部に配置されてもよい。また、複数個のヒータ13のうち、一部は、シガレット2の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット2の外部に配置される。また、ヒータ13の形状は、
図1ないし
図3に示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0050】
蒸気化器14は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット2を通過してユーザに伝達される。すなわち、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置1の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成される。
【0051】
例えば、蒸気化器14は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含んでもよいが、それらに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置1に含まれてもよい。
【0052】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器14から脱着されるように作製され、蒸気化器14と一体として作製されてもよい。
【0053】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0054】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それに限定されない。
【0055】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置される。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成される。
【0056】
例えば、蒸気化器14は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されない。
【0057】
一方、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置1は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び触覚情報の出力のためのモータの少なくとも1つを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、少なくとも1つのセンサを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、シガレット2が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出可能な構造によっても作製される。
【0058】
図1ないし
図3には、示されていないが、エアロゾル生成装置1は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置1のバッテリ11の充電に用いられる。または、クレードルとエアロゾル生成装置1が結合された状態でヒータ13が加熱されてもよい。
【0059】
シガレット2は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、シガレット2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分される。または、シガレット2の第2部分にも、エアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0060】
エアロゾル生成装置1の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出される。または、エアロゾル生成装置1の内部に第1部分の一部だけ挿入され、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込む。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0061】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入される。例えば、エアロゾル生成装置1に形成された空気通路の開閉及び空気通路の大きさの少なくとも1つは、ユーザによって調節される。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節される。他の例として、外部空気は、シガレット2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介してシガレット2の内部に流入されてもよい。
【0062】
以下、
図4及び
図5を参照し、シガレット2の例を説明する。
【0063】
【0064】
図4を参照すれば、シガレット2は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。
図1ないし
図3を参照して上述した第1部分21は、タバコロッド21を含み、第2部分22は、フィルタロッド22を含む。
【0065】
図4には、フィルタロッド22が単一セグメントとして示されているが、それに限定されない。すなわち、フィルタロッド22は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却するセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングするセグメントを含んでもよい。また、必要に応じて、フィルタロッド22には、他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0066】
シガレット2は、少なくとも1枚のラッパ24によって包装される。ラッパ24には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。一例として、シガレット2は、1枚のラッパ24によって包装される。他の例として、シガレット2は、2以上のラッパ24によって重畳的に包装されてもよい。例えば、第1ラッパ241によってタバコロッド21が包装され、ラッパ242、243、244によってフィルタロッド22が包装される。そして、単一ラッパ245によってシガレット2全体が再包装される。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成されているならば、それぞれのセグメントがラッパ242、243、244によって包装される。
【0067】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び有機酸(organic acid)の少なくとも1つのような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド21に噴射されることによって添加される。
【0068】
タバコロッド21は、多様に作製される。例えば、タバコロッド21は、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によっても覆い包まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド21を覆い包む熱伝導物質は、タバコロッド21に伝達される熱を押し並べて分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ風味を向上させうる。また、タバコロッド21を覆い包む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が行える。この際、図面に示されていないが、タバコロッド21は、外部を覆い包む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0069】
フィルタロッド22は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0070】
また、フィルタロッド22には、少なくとも1つのカプセル23が含まれる。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行うこともできる。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル23は、球状または円筒状を有するが、それらに制限されない。
【0071】
図5を参照すれば、シガレット3は、前端プラグ33をさらに含んでもよい。前端プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に対向する一側に位置する。前端プラグ33は、タバコロッド31の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド31から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(
図1ないし
図3の1)に流れて行くことを防止することができる。
【0072】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含んでもよい。ここで、第1セグメント321は、
図4のフィルタロッド22の第1セグメントに対応し、第2セグメント322は、
図4のフィルタロッド22の第3セグメントに対応する。
【0073】
シガレット3の直径及び全長は、
図4のシガレット2の直径及び全長に対応する。
【0074】
シガレット3は、少なくとも1枚のラッパ35によって包装される。ラッパ35には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。例えば、第1ラッパ351によって前端プラグ33が包装され、第2ラッパ352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパ353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパ354によって第2セグメント322が包装される。そして、第5ラッパ355によってシガレット3全体が再包装される。
【0075】
また、第5ラッパ355には、少なくとも1つの穿孔36が形成される。例えば、穿孔36は、タバコロッド31を覆い包む領域に形成されるが、それに制限されない。穿孔36は、
図2及び
図3に示されたヒータ13によって形成された熱をタバコロッド31の内部に伝達する役割を行うことができる。
【0076】
また、第2セグメント322には、少なくとも1つのカプセル34が含まれる。ここで、カプセル34は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行うこともできる。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル34は、球状または円筒状を有するが、それに制限されない。
【0077】
図6は、本発明によるエアロゾル生成装置の一例を図式的に示すブロック図である。
【0078】
図6を参照すれば、本発明によるエアロゾル生成装置は、制御部110、バッテリ120、ヒータ130、パルス幅変調処理部140、ディスプレイ部150、モータ160、記憶装置170を含むことが分かる。
図6において、制御部110、バッテリ120、ヒータ130は、
図1ないし
図3で説明した制御部12、バッテリ11、ヒータ13とそれぞれ同一に対応すると見なす。
【0079】
制御部110は、エアロゾル生成装置に含まれているバッテリ120、ヒータ130、パルス幅変調処理部140、ディスプレイ部150、モータ160、記憶装置170を総括的に制御する。
図6に示されていないが、実施例によって、制御部110は、ユーザのボタン入力やタッチ入力を受信する入力受信部(図示せず)及びユーザ端末のような外部通信装置と通信可能な通信部(図示せず)をさらに含んでもよい。
図6に示されていないが、制御部110は、ヒータ130に対して比例積分微分制御(PID)を行うためのモジュールをさらに含んでもよい。
【0080】
特に、本発明において、制御部110は、前述したバッテリ120、ヒータ130、パルス幅変調処理部140、ディスプレイ部150、モータ160、記憶装置170を総括的に制御する以外にも、複数の地磁気センサからエアロゾル生成装置の内部磁場の大きさの変更を感知した結果を受信し、エアロゾル生成装置に脱着可能な要素が脱着されることをリアルタイムで感知し、ディスプレイ部150、モータ160などを通じてユーザにアラームを提供することができる。
【0081】
バッテリ120は、ヒータ130に電力を供給し、ヒータ130に供給される電力の大きさは、制御部110によって調節される。
【0082】
ヒータ130は、電流を印加すれば、固有抵抗によって発熱を行い、エアロゾル生成基質が加熱されたヒータに接触(結合)すれば、エアロゾルが生成される。
【0083】
パルス幅変調処理部140は、ヒータ130にPWM(pulse width modulation)信号を伝達する方式を通じて、制御部110がヒータ130に供給される電力を制御する。実施例によって、パルス幅変調処理部140は、制御部110に含まれる方式によって具現されてもよい。
【0084】
ディスプレイ部150は、エアロゾル生成装置で発生する各種アラームメッセージ(alarm message)を視覚的に出力して、エアロゾル生成装置を使用するユーザをして確認可能にする。ユーザは、ディスプレイ部150に出力されるバッテリ電力不足メッセージやヒータの過熱警告メッセージなどを確認し、エアロゾル生成装置の動作が止まるか、エアロゾル生成装置が破損される前に適切な措置を取ることができる。
【0085】
モータ160は、制御部110によって駆動されてエアロゾル生成装置の使用準備が完了されているという事実をユーザが触覚を通じて認知可能にする。
【0086】
記憶装置170は、制御部110がヒータ130に供給される電力を適切に制御し、エアロゾル生成装置を使用するユーザに多様な風味を提供するための各種情報を保存している。例えば、記憶装置170に保存される情報には、制御部110がヒータの温度を経時的に適切に加減制御するために参照する温度プロファイル(temperature profile)、後述する制御基準比率、比較制御値などを予め保存しており、制御部110の要請によって、制御部110に当該情報を送信することができる。記憶装置170は、フラッシュメモリ(flash memory)のように不揮発性メモリで構成されるだけではなく、さらに速いデータ入出力(I/O)速度を確保するために、通電時にのみ制限的にデータを保存する揮発性メモリで構成されてもよい。
【0087】
本発明の一実施例による制御部110、パルス幅変調処理部140、ディスプレイ部150及び記憶装置170は、少なくとも1つ以上のプロセッサ(processor)に該当するか、少なくとも1つ以上のプロセッサを含んでもよい。これにより、制御部110、パルス幅変調処理部140、ディスプレイ部150及び記憶装置170は、マイクロプロセッサや汎用コンピュータシステムのような他のハードウェア装置に含まれた形態によっても駆動される。
【0088】
図7は、本発明によるエアロゾル生成装置の他の一例のブロック図を示す図面である。
【0089】
さらに具体的に、
図6は、本発明によるエアロゾル生成装置に含まれる各種構成を概念的なブロック図として説明するための図面であれば、
図7は、本発明によるエアロゾル生成装置において、マイクロウエーブ(microwave)を通じてエアロゾルを生成する方法を具体的に説明するために、必要な構成を除いた残りの構成は、省略した図面と理解されうる。
【0090】
図7を参照すれば、本発明によるエアロゾル生成装置700は、シガレット710、マイクロウェーブキャビティ730、マイクロウエーブ生成装置750、バッテリ120を含むことが分かる。以下、
図7でのエアロゾル生成装置700は、
図1ないし
図6で説明したエアロゾル生成装置1の一例と見なす。
【0091】
まず、バッテリ120は、
図6で説明したバッテリ120と同様に、エアロゾル生成装置700に含まれた各種構成に電力を供給する機能を行う。
【0092】
シガレット710は、
図7に示されたシガレット挿入方向にマイクロウェーブキャビティ730(microwave cavity)に挿入されてマイクロウエーブによって加熱されることで、エアロゾルを生成する。さらに具体的に、シガレット710がマイクロウェーブキャビティ730に予め設定されたシガレット挿入方向に一定以上の深さほど挿入された後、マイクロウエーブ生成装置750によってマイクロウエーブが生成され、そのような制御方式は、シガレット710がマイクロウェーブキャビティ730に挿入されていない状態で不要にマイクロウエーブが生成され、マイクロウェーブキャビティ730への送出を防止することができる。
【0093】
マイクロウェーブキャビティ730は、既定値によって一定の体積を有するサイズに作製され、エアロゾル生成装置1内部に挿入されるシガレット710を囲み込む機能を行う。マイクロウェーブキャビティ730は、マイクロウエーブ生成装置750から送出されたマイクロウエーブを受信し、マイクロウェーブキャビティ730の内壁において少なくとも1回以上の反射を誘導させることで、マイクロウェーブキャビティ730に挿入されているシガレット710を、反射されるマイクロウエーブによって加熱させる。マイクロウェーブキャビティ730は、シガレット710が挿入される方向に少なくとも1つ以上の流出口を含み、ユーザの吸入行為によってエアロゾル生成装置1で生成されたエアロゾルが流出口を通じて排出されるように設計されている。
【0094】
図7に示されていないが、マイクロウェーブキャビティ730は、シガレット710がシガレット挿入方向に正しく挿入されているか否かを確認するか、シガレット710に付着されている巻紙の特性や巻紙外部の材質、印刷されたパターンなどを感知し、シガレット710がエアロゾル生成装置1を動作させうる有効なシガレット710であるか否かを確認する機能を含み、そのような機能を具現するために、自体に少なくとも1つ以上のセンサ(sensor)を含んでもよい。
【0095】
マイクロウエーブ生成装置750は、バッテリ120に連結されて電力を供給されながら、マイクロウエーブを生成してマイクロウェーブキャビティ730に送出する機能を行う。マイクロウエーブ生成装置750は、マイクロウエーブを生成するマグネトロン(magnetron)、マグネトロンにバッテリ120の電力供給を制御する制御部、マグネトロンによって生成されたマイクロウエーブをマイクロウェーブキャビティ730に送出するマイクロウエーブアンテナで構成され、これについては、
図8を通じて後述する。
【0096】
本発明によるエアロゾル生成装置700の全体的な動作は、次のように要約することができる。まず、エアロゾル生成装置700の電源オン状態で、シガレット710がマイクロウェーブキャビティ730に入れ込まれる。ここで、マイクロウェーブキャビティ730に付着されているセンサは、シガレット710がエアロゾルを生成させるのに十分な程度でエアロゾル生成装置700のマイクロウェーブキャビティ730に完全に装着されているか否かを感知し、感知した結果をマイクロウエーブ生成装置750に伝達する。
【0097】
マイクロウエーブ生成装置750は、シガレット710がマイクロウェーブキャビティ730に入れ込まれたならば、ユーザの入力を受けて、マグネトロンにバッテリ120の電力が供給されるように制御することができる。バッテリ120の電力を供給されたマグネトロンは、マイクロウエーブを生成し、生成されたマイクロウエーブは、マイクロウエーブアンテナを介してマイクロウェーブキャビティ730に送出されて、シガレット710に浸透し、浸透したマイクロウエーブは、マイクロウェーブキャビティ730の内部壁によって数回反射しつつ、シガレット710を加熱させる。その過程で、マイクロウエーブは、単にマイクロウェーブキャビティ730の内部壁によって反射し続けるだけではなく、シガレット710を構成する刻みたばこ、各種保湿剤などによって乱反射(scttered reflection)される。マイクロウエーブによって既設定の温度以上に加熱されたシガレット710からエアロゾルが生成されれば、ユーザは、エアロゾルが生成されたということをエアロゾル生成装置700に備えられたLED(図示せず)や振動モータ(
図6の160)などを通じて認知してパフを行うことで、エアロゾルを吸い込むことができる。
【0098】
図8は、本発明によるエアロゾル生成装置のさらに他の一例を示すブロック図である。
【0099】
図8を参照すれば、
図8でのエアロゾル生成装置800は、マイクロウェーブキャビティ810、マイクロウエーブアンテナ830a、830b、アンテナ構成部830、マイクロウエーブ生成部850、マイクロウエーブ制御部870及びバッテリ120を含み、
図8を、
図7と比較して説明すれば、
図7のマイクロウエーブ生成装置750が、
図8では、マイクロウエーブアンテナ830a、830b、アンテナ構成部830、マイクロウエーブ生成部850、マイクロウエーブ制御部870にさらに細分化されて表示されている。
【0100】
マイクロウェーブキャビティ810は、
図7で説明した機能と同じ機能を行い、図面において直観性を高めるために、マイクロウェーブキャビティ810に挿入されるシガレットは、
図8で省略された。
【0101】
マイクロウエーブアンテナ830a、830bは、マイクロウエーブ生成部850で生成されたマイクロウエーブをマイクロウェーブキャビティ810に送出する。マイクロウエーブアンテナ830a、830bは、
図8において、2つと表示されているが、実施例によって、2つを超過してもよい。
【0102】
アンテナ構成部830は、マイクロウエーブ生成部850からマイクロウエーブを受信し、マイクロウエーブアンテナ830a、830bにマイクロウエーブを載せてマイクロウェーブキャビティ810に送出する。それに付け加えて、アンテナ構成部830は、マイクロウエーブを送出するアンテナの数を調整してもよい。さらに具体的な例として、アンテナ構成部830は、
図8に示された第1マイクロウエーブアンテナ830a、第2マイクロウエーブアンテナ830b以外に第3マイクロウエーブアンテナ(図示せず)をさらに立てて第1マイクロウエーブアンテナ830aないし第3マイクロウエーブアンテナ(図示せず)を介してマイクロウエーブがマイクロウェーブキャビティ810に送出されるように制御してもよい。
【0103】
マイクロウエーブ生成部850は、バッテリ120から電力を供給されてマイクロウエーブを生成する。マイクロウエーブ生成部850は、マイクロウエーブを生成するためのマグネトロン(magnetron)を含んでおり、マイクロウエーブ生成部850は、実施例によって、マイクロウエーブヒータ(microwave heater)とも呼称される。
【0104】
選択的一実施例であって、マイクロウエーブ生成部850は、少なくとも2つ以上の互いに異なるマグネトロンを含んでもよい。すなわち、この選択的実施例では、互いに異なるマグネトロンが互いに異なる周波数のマイクロウエーブを生成するように設計され、マイクロウエーブ生成部850は、単にマグネトロンそのものではなく、マグネトロンを含むICチップセット(IC chipset)を含んでもよい。例えば、マイクロウエーブ生成部850は、2つのマグネトロンを含み、それぞれ2.5GHz、2.7GHzのマイクロウエーブを生成し、2つのマイクロウエーブアンテナにそれぞれ載せて送出することができる。この際、マイクロウエーブアンテナ830a、830bは、マグネトロンと一対一に対応する数によって配置され、各マグネトロンで特定周波数のマイクロウエーブが生成されれば、予め対応して配置されたマイクロウエーブアンテナを介してマイクロウエーブがマイクロウェーブキャビティ810に送出される形にも具現される。
【0105】
マイクロウエーブ制御部870は、マイクロウエーブ生成部850に供給されるバッテリ120の電力を制御することで、マイクロウエーブが生成されるか、生成されないように制御する機能を行う。
図8においてアンテナ構成部830、マイクロウエーブ生成部850、マイクロウエーブ制御部870は、いずれもマイクロウェーブキャビティ810の外部に位置する。
【0106】
図9は、本発明のエアロゾル生成装置で複数のマイクロウエーブアンテナが使用されてエアロゾルが生成される一例を図式的に示す図面である。
【0107】
図9では、説明の便宜上、シガレットは省略され、マイクロウェーブキャビティ810、第1マイクロウエーブアンテナ830a、第2マイクロウエーブアンテナ830b、アンテナ構成部830のみ示されており、
図8で説明した他の構成は、省略されている。以下では、
図8を参照して説明する。
【0108】
図9では、説明の便宜上、シガレットが省略され、マイクロウェーブキャビティ810、第1マイクロウエーブアンテナ830a、第2マイクロウエーブアンテナ830b、アンテナ構成部830のみ示されており、
図8で説明した他の構成は、省略されている。以下では、
図8を参照して説明する。
図9において、マイクロウエーブアンテナは、第1マイクロウエーブアンテナ830a及び第2マイクロウエーブアンテナ830bのみ示されているが、実施例によって、マイクロウエーブアンテナの数が3つ以上にもなるということは、当該分野の通常の技術者には、自明であろう。
【0109】
図8において説明したように、本発明は、マイクロウェーブキャビティ810の外部に位置しているマイクロウエーブ生成部850でマイクロウエーブを生成すれば、少なくとも2つ以上のマイクロウエーブアンテナを介してマイクロウェーブキャビティ810の内部にマイクロウエーブを送出する。この際、第1マイクロウエーブアンテナ830a、第2マイクロウエーブアンテナ830bは、マイクロウエーブがマイクロウェーブキャビティ810の既設定の有効面積範囲に送出されるように配置されるか、設定されうる。
【0110】
マイクロウェーブキャビティ810は、
図9に示されたように、シガレットがマイクロウェーブキャビティ810に挿入される方向の反対方向に行くほど、断面積が狭くなる円筒状でもある。
図8のような形状のマイクロウェーブキャビティ810を用いることにより、マイクロウエーブアンテナから送出されたマイクロウエーブがマイクロウェーブキャビティ810の内部壁に一回も反射されず、直ちにマイクロウェーブキャビティ810の流出口を通じて抜け出る場合を最小化するが、
図9の例示とは反対の例であって、マイクロウェーブキャビティ810は、シガレットがマイクロウェーブキャビティ810に挿入される方向に行くほど断面積が狭くなる円筒状でもある。マイクロウエーブがマイクロウェーブキャビティ810の流出口を通じて抜け出ることを防止するための他の方法として、シガレットのフィルタ部分に遮蔽材を挿入してもよい。
【0111】
マイクロウェーブキャビティ810にマイクロウエーブを送出するマイクロウエーブアンテナの数は、少なくとも2つ以上が望ましく、
図9のように2つのマイクロウエーブアンテナを採択する場合、マイクロウエーブの反射回数を十分に増やすために、第1マイクロウエーブアンテナ830a及び第2マイクロウエーブアンテナ830bは、マイクロウェーブキャビティ810の断面の中央から遠く離して配置し、マイクロウエーブをマイクロウェーブキャビティ810の内部で少なくとも2回以上反射させることが望ましい。
【0112】
アンテナ構成部830は、マイクロウエーブ生成部850からマイクロウエーブを伝達された後、第1マイクロウエーブアンテナ830a及び第2マイクロウエーブアンテナ830bを通じてマイクロウェーブキャビティ810の既設定の有効面積範囲に送出する。ここで、既設定の有効面積範囲は、マイクロウェーブキャビティ810にシガレットが挿入されているとき、マイクロウエーブによってシガレットのエアロゾル生成基質が効率的に加熱されるために、マイクロウエーブが送出されねばならないマイクロウェーブキャビティ810の内部特定位置を意味する。
【0113】
例えば、第1マイクロウエーブアンテナ830aから送出されたマイクロウエーブがエアロゾルが通過される流出口方向に送出されるならば、マイクロウエーブは、一回も反射されなくなって、シガレットに含まれたエアロゾル生成基質を効果的に加熱させることができない。他の例として、第2マイクロウエーブアンテナ830bから送出されたマイクロウエーブがマイクロウェーブキャビティ810の内部ではなく、エアロゾル生成装置に含まれた他の構成に向かってマイクロウエーブを送出する場合にも、アンテナから送出されたマイクロウエーブは、シガレットに含まれたエアロゾル生成基質の温度を上昇させるのに全く寄与することができない。
【0114】
すなわち、エアロゾルを生成させるために、マイクロウエーブアンテナ830a、830bから送出されるマイクロウエーブは、マイクロウェーブキャビティ810の内部で適切に反射しつつ、シガレットに含まれたエアロゾル生成基質を加熱させるように、マイクロウェーブキャビティ810の内部の適切な位置に送出されねばならず、その送出されねばならない位置を予め設定しておいたのが、既設定の有効面積範囲である。例えば、有効面積範囲は、円筒状であるマイクロウェーブキャビティ810の側面の表面積の全体または一部でもある。
【0115】
本発明において、マイクロウエーブアンテナを少なくとも2つ以上使用することは、エアロゾル生成基質中の1つのグリセリンの気化温度及びシガレットに含まれているエアロゾル生成基質に対するマイクロウエーブの浸透深さと関連している。
【0116】
まず、シガレットは、エアロゾル生成基質として、刻みたばこだけではなく、保湿剤、グリセリンなどを含んでおり、水の比熱が1であれば、グリセリンの比熱は、常温で約0.6程度と測定される。ここで、グリセリンの気化温度は、約290℃であり、グリセリン1gの気化に必要な熱量は、174cal程度と計算される。本発明によるエアロゾル生成装置に含まれているマグネトロンチップ(magnetron chip)の出力量は、30Vを供給する場合において、190W程度に集計され、実質的にエアロゾル生成装置に含まれるバッテリ120の電圧を30Vに昇圧させる場合、電力損失が過度に大きくなる問題が発生するので、15V程度のみ昇圧すると仮定すれば、少なくとも2つ以上のマイクロウエーブアンテナがあって初めて、グリセリンを安定して気化させることができるほどのマイクロウエーブが送出される。
【0117】
また、家庭用電子レンジで使用される2.5GHzの周波数のマイクロウエーブによっても加熱対象が均一に加熱されない問題点があり、全ての電子レンジには、回転板が備えられて、加熱対象にマイクロウエーブが均一に吸収されるようにするが、エアロゾル生成装置では、実質的にシガレットを回転させる方式を採択することができない限界がある。本発明では、被加熱体であるシガレットを均一に加熱するために、複数のマイクロウエーブアンテナを配置する。実施例によって、マイクロウエーブアンテナが送出するマイクロウエーブの周波数は、マイクロウエーブアンテナごとに互いに異なりもし、本実施例を具現するために、マグネトロンが少なくとも2つ以上にもなるということは、前述した通りである。
【0118】
選択的な一実施例であって、マイクロウエーブ生成部850は、少なくとも1つ以上のマグネトロンを含み、マイクロウエーブアンテナは、マグネトロンと一対一に対応する数によってエアロゾル生成装置内部に配置されてもよい。その場合、第1マグネトロンで生成されたマイクロウエーブは、第1マイクロウエーブアンテナ830aを通じて送出され、第2マグネトロンで生成されたマイクロウエーブは、第2マイクロウエーブアンテナ830bを通じて送出され、それぞれのマグネトロンの生成したマイクロウエーブは、互いに異なる周波数を有してもよい。
【0119】
図10は、本発明のエアロゾル生成装置で複数のマイクロウエーブアンテナが使用されてエアロゾルが生成される他の一例を図式的に示す図面である。
【0120】
図10では、説明の便宜上、シガレットは省略され、マイクロウェーブキャビティ810、第1マイクロウエーブアンテナ830a、第2マイクロウエーブアンテナ830b、アンテナ構成部830のみ示されており、
図8で説明した他の構成は、省略されている。以下では、
図8を参照して説明する。
図9において、マイクロウエーブアンテナは、第1マイクロウエーブアンテナ830a及び第2マイクロウエーブアンテナ830bのみ示されているが、実施例によって、マイクロウエーブアンテナの数が3つ以上にもなるということは、当該分野の通常の技術者には、自明である。
【0121】
図10は、複数のマイクロウエーブアンテナを使用するという点では、
図9での説明と類似しているが、マイクロウエーブ生成部850に含まれているマグネトロンが1つであり、マイクロウェーブキャビティ810に挿入されているシガレット内部を多様な浸透深さで加熱するために、マイクロウエーブアンテナを変形させるという点で、互いに異なる。
【0122】
さらに具体的に、
図10において、アンテナ構成部830の出力端を基準にアンテナ構成部830に備えられたマイクロウエーブアンテナは、1つだけであり、
図10での大きなマイクロウエーブアンテナは、第1マイクロウエーブアンテナ830a及び第2マイクロウエーブアンテナ830bを含む。この選択的一実施例は、1つの出力端においてアンテナ長に基づいてマイクロウエーブの出力周波数を制御する方式を図式的に説明したものであって、同一マグネトロンで生成されたマイクロウエーブであるとしても、マイクロウエーブを送出するアンテナ長に差等をつけさせて互いに周波数のマイクロウエーブが得られるという点を用いる。
【0123】
マイクロウエーブの周波数に影響を与えるアンテナ長を測定する基準は、次のようである。まず、第1マイクロウエーブアンテナ830aの長さは、a+dである。同様に、第2マイクロウエーブアンテナ830bの長さは、a+b+cになる。
【0124】
【0125】
数式1は、第1マイクロウエーブアンテナ830aと第2マイクロウエーブアンテナ830bとの長さの比率であるkを算出するための数式を示す。数式1において、kは、第1マイクロウエーブアンテナ830aの長さに対する第2マイクロウエーブアンテナ830bの長さの比率であり、aないしdは、
図10において、第1マイクロウエーブアンテナ830aまたは第2マイクロウエーブアンテナ830bの長さを算出するための数値である。例えば、第2マイクロウエーブアンテナ830bの長さが15であり、第1マイクロウエーブアンテナ830aの長さが10であれば、kは、1.5になり、1.5に該当する数値がマイクロウエーブの周波数を変更させるパラメータとして作用することができる。すなわち、kの値が大きくなるほど、2つのアンテナから送出されたマイクロウエーブの周波数差は大きくなる。上記のような例によれば、第1マイクロウエーブアンテナ830aと第2マイクロウエーブアンテナ830bから送出されるマイクロウエーブは、同一マグネトロンで生成されたにもかかわらず、アンテナ長さ比率であるkによって互いに異なる周波数を有する。
【0126】
この選択的一実施例によれば、1つのマイクロウエーブ出力端においてアンテナの距離調整だけでも複数個のアンテナ出力が使用できるようになり、アンテナ数に比例する多様な周波数のマイクロウエーブを出力可能となることにより、シガレット内部をさらに容易かつ効率的に加熱することが可能である。また、実施例によって、kは、前述した1.5以外にも他の値にもなる。
【0127】
図11は、本発明によるマイクロウエーブを通じてエアロゾルを生成する方法の一例を示すフローチャートである。
【0128】
図11は、
図7または
図8によるエアロゾル生成装置によって具現されるので、以下では、
図7または
図8を参照して説明し、
図7及び
図8で説明した内容と重複する説明は、省略する。
【0129】
まず、マイクロウエーブ制御部870は、バッテリ120が装着された後、エアロゾル生成装置800の電源がオンになったことを確認し、マイクロウエーブ生成部850に対する電力供給を制御する(S1110)。段階S1110において、マイクロウエーブ制御部870は、エアロゾル生成装置800のマイクロウェーブキャビティ810に、次の段階を進行するのに適したシガレットが挿入されたか否かを判断することができる。
【0130】
マイクロウエーブ生成部850は、マイクロウエーブ制御部870の制御によってバッテリ120から電力を供給されてマイクロウエーブを生成する(S1130)。
【0131】
マイクロウエーブアンテナは、段階S1130で生成されたマイクロウエーブをマイクロウェーブキャビティの有効面積範囲に送出する(S1150)。
【0132】
本発明によれば、マイクロウエーブを介してシガレットを加熱可能とすることにより、エアロゾル生成装置において誘導コイルを排除することができ、エアロゾル生成装置の小型化が可能となる。
【0133】
また、エアロゾル生成装置を小型化しなくとも、エアロゾル生成装置内部をさらに容易に活用することができ、エアロゾル生成装置内部でエアギャップ(air gap)を確保する方式などを通じてエアロゾル生成装置の発熱を効率よく低めることができる。
【0134】
以上、説明された本発明による実施例は、コンピュータ上で多様な構成要素を通じて実行されるコンピュータプログラムの形態として具現され、そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータで読取り可能な媒体に記録される。この際、媒体は、ハードディスク、フロッピィーディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM及びDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気光媒体(magneto-optical medium)、及びROM、RAM、フラッシュメモリのようなプログラム命令語を保存し、実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含んでもよい。
【0135】
一方、前記コンピュータプログラムは、本発明のために特別に設計され、構成されたものであるか、コンピュータソフトウェア分野の当業者に公知されて使用可能なものである。コンピュータプログラムの例には、コンパイラによって作製される機械語コードだけではなく、インタープリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードも含まれる。
【0136】
本発明で説明する特定の実行は、一実施例であって、如何なる方法によっても、本発明の範囲を限定するものではない。明細書の簡潔さのために、従来の電子的な構成、制御システム、ソフトウェア、前記システムの他の機能的な側面の記載は、省略されている。また、図面に示された構成要素間の線の連結または連結部材は、機能的な連結及び物理的または回路的連結の少なくとも1つを例示的に示したものであって、実際装置では、代替可能であるか、あるいは追加されたりする多様な機能的な連結、物理的な連結、または回路連結として示される。また、「必須の」、「重要に」のように具体的な言及がなければ、本発明の適用のために必ずしも必要な構成要素ではない。
【0137】
本発明の明細書(特に特許請求の範囲において)において“前記”の用語及びそれと類似した指示用語の使用は、単数及び複数にいずれも該当しうる。また、本発明において範囲(range)を記載した場合、前記範囲に属する個別的な値を適用した発明を含むものであって(これに反する記載がなければ)、発明の詳細な説明に前記範囲を構成する各個別的な値を記載した通りである。最後に、本発明による方法を構成する段階について明白に順序を記載するか、反する記載がなければ、前記段階は、適当な順序によって行われうる。必ずしも前記段階の記載順序によって、本発明が限定されるものではない。本発明において全ての例または例示的な用語(例えば、など)の使用は、単に本発明を詳細に説明するためのものであって、特許請求の範囲によって限定されない限り、前記例または例示的な用語によって、本発明の範囲が限定されるものではない。また、当業者は、多様な修正、組合わせ及び変更が付け加えられた特許請求の範囲またはその均等物の範疇内で設計条件及びファクタによって構成されることが分かる。