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特開2022-163159多孔質モノリスを含む液体輸送要素を有するエアロゾル送達装置およびエアロゾル送達装置を製造する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163159
(43)【公開日】2022-10-25
(54)【発明の名称】多孔質モノリスを含む液体輸送要素を有するエアロゾル送達装置およびエアロゾル送達装置を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/44 20200101AFI20221018BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20221018BHJP
【FI】
A24F40/44
A24F40/10
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127747
(22)【出願日】2022-08-10
(62)【分割の表示】P 2019502774の分割
【原出願日】2017-07-19
(31)【優先権主張番号】15/216,582
(32)【優先日】2016-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エフ・デイビス
(72)【発明者】
【氏名】パーシー・ディー・フィリップス
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・ダブリュ・ロジャース
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック・ピー・アンポリーニ
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・エイ・クレメンズ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・ケイ・カーペンター
(72)【発明者】
【氏名】オーウェン・エル・ジョイス
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エル・キング
(72)【発明者】
【氏名】ショーン・エム・アール
(57)【要約】      (修正有)
【課題】改善されたエアロゾル送達装置、そのような装置の製造方法およびそのような装置の要素を提供する。
【解決手段】エアロゾル送達装置204は、外側本体216と、外側本体内に収容された加熱要素222と、外側本体内に収容されたリザーバと、リザーバ内に少なくとも部分的に収容され、加熱要素と係合した液体輸送要素254とを含むエアロゾル送達装置204であって、液体輸送要素が多孔質モノリスを含む、エアロゾル送達装置204を提供する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
外側本体と、
外側本体内に収容された加熱要素と、
外側本体内に収容されたリザーバと、
リザーバ内に少なくとも部分的に収容され、加熱要素と係合した液体輸送要素と、
を含み、
液体輸送要素が多孔質モノリスを含む、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
加熱要素の長手方向軸が、外側本体の長手方向軸と実質的に平行である、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
多孔質モノリスが、多孔質セラミックおよび多孔質ガラスのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
加熱要素に連結された第1の加熱端子および第2の加熱端子をさらに含み、
第1の加熱端子および第2の加熱端子が、液体輸送要素とリザーバとの間に配置されている、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
液体輸送要素が、少なくとも部分的にそれを貫通する1つ以上のチャネルを画定する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
加熱要素が、1つ以上のチャネル内に少なくとも部分的に収容されている、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
加熱要素に連結され、1つ以上のチャネル内に少なくとも部分的に収容された第1の加熱端子および第2の加熱端子をさらに含む、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
1つ以上のチャネル内に少なくとも部分的に収容された電子部品をさらに含む、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
電子部品が、第1の加熱端子と第2の加熱端子との間に配置されている、請求項8に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
電子部品の長手方向軸が、外側本体の長手方向軸と実質的に平行に延びる、請求項8に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
液体輸送要素が、液体輸送要素の周りに少なくとも部分的に延びる、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
フローディレクタをさらに含み、
フローディレクタが、液体輸送要素の長手方向軸と実質的に平行に延びる長手方向軸を画定する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
外側本体と係合した基部と、リザーバと基部との間に配置された電子部品とをさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
電子部品の長手方向軸が、外側本体の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びる、請求項13に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
加熱要素に連結された第1の加熱端子および第2の加熱端子をさらに含み、
第1の加熱端子および第2の加熱端子が、電子部品の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びる、請求項13に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項16】
エアロゾル送達装置を製造する方法であって、方法が、
液体輸送要素がリザーバおよび加熱要素と接触するように、外側本体内に加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素を配置することを含み、
外側本体内に加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素を配置することが、加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素のそれぞれの長手方向軸を整列させることを含む、方法。
【請求項17】
リザーバ内に少なくとも部分的に液体輸送要素を配置することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
リザーバ内に少なくとも部分的に液体輸送要素を配置することが、リザーバによって液体輸送要素を包むことを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
液体輸送要素を少なくとも部分的に貫通するチャネルに加熱要素を挿入することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
液体輸送要素の外面に加熱要素を連結することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル送達装置に関し、さらに具体的には、エアロゾルの生成のために電気的に生成された熱を利用してもよい(例えば、一般に電子タバコと呼ばれる)エアロゾル送達装置に関する。エアロゾル送達装置は、タバコから製造され得るか、タバコに由来し得るか、そうでなければタバコを組み込み得る材料を組み込んでもよいエアロゾル前駆体を加熱するように構成されてもよく、前駆体は人間が摂取するための吸入可能な物質を形成することができる。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコを燃焼することを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、多くの装置が長年にわたって提案されてきた。これらの装置の多くは、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供するように設計されているが、タバコの燃焼に起因する相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することはないと言われている。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコをかなりの程度燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7726320号明細書、Griffith Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書およびSearsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載の背景技術に記載されている様々な代替品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照により本明細書に組み込まれるBlessらの米国特許出願公開第2015/0216236号明細書に記載の商標名および商業的供給元によって参照される様々なタイプの物品、エアロゾル送達装置および電気式発熱源を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7726320号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2015/0216236号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
エアロゾル送達装置に使用するためのエアロゾル前駆体組成物のためのリザーバおよび液体輸送要素を提供することが望ましいであろう。リザーバおよび液体輸送要素は、エアロゾル送達装置の形成を改善するために提供される。そのようなリザーバおよび液体輸送要素を利用するように製造されるエアロゾル送達装置を提供することもまた望ましいであろう。
【0005】
本開示は、エアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル送達装置に関し、このエアロゾル送達装置は、いくつかの実施形態では、電子タバコと呼ばれ得る。一態様では、エアロゾル送達装置が提供される。エアロゾル送達装置は外側本体を含んでもよい。加熱要素およびリザーバが外側本体内に収容されてもよい。液体輸送要素は、リザーバ内に少なくとも部分的に収容されてもよく、加熱要素と係合してもよい。液体輸送要素は多孔質モノリスを含んでもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、加熱要素の長手方向軸は、外側本体の長手方向軸と実質的に平行であってよい。多孔質モノリスは、多孔質セラミックおよび多孔質ガラスのうち少なくとも1つを含んでもよい。エアロゾル送達装置は、加熱要素に連結された第1の加熱端子および第2の加熱端子をさらに含んでもよい。第1の加熱端子および第2の加熱端子は、液体輸送要素とリザーバとの間に配置されてもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、液体輸送要素は、少なくとも部分的にそれを貫通する1つ以上のチャネルを画定してもよい。加熱要素は、1つ以上のチャネル内に少なくとも部分的に収容されてもよい。エアロゾル送達装置は、加熱要素に連結され、1つ以上のチャネル内に少なくとも部分的に収容された第1の加熱端子および第2の加熱端子をさらに含んでもよい。さらに、エアロゾル送達装置は、1つ以上のチャネル内に少なくとも部分的に収容された電子部品を含んでもよい。電子部品は、第1の加熱端子と第2の加熱端子との間に配置されてもよい。電子部品の長手方向軸は、外側本体の長手方向軸と実質的に平行に延びてもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、液体輸送要素は、液体輸送要素の周りに少なくとも部分的に延びてもよい。エアロゾル送達装置は、フローディレクタをさらに含んでもよい。フローディレクタは、液体輸送要素の長手方向軸と実質的に平行に延びる長手方向軸を画定してもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置は、外側本体と係合した基部と、リザーバと基部との間に配置された電子部品とをさらに含んでもよい。電子部品の長手方向軸は、外側本体の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよい。さらに、エアロゾル送達装置は、加熱要素に連結された第1の加熱端子および第2の加熱端子を含んでもよい。第1の加熱端子および第2の加熱端子は、電子部品の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよい。
【0010】
追加の態様では、エアロゾル送達装置を製造する方法が提供される。方法は、液体輸送要素がリザーバおよび加熱要素と接触するように、外側本体内に加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素を配置することを含んでもよい。外側本体内に加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素を配置することは、加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素のそれぞれの長手方向軸を整列させることを含んでもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、方法は、リザーバ内に少なくとも部分的に液体輸送要素を配置することをさらに含んでもよい。リザーバ内に少なくとも部分的に液体輸送要素を配置することは、リザーバによって液体輸送要素を包むことを含んでもよい。さらに、方法は、液体輸送要素を少なくとも部分的に貫通するチャネルに加熱要素を挿入することを含んでもよい。方法は、液体輸送要素の外面に加熱要素を連結することをさらに含んでもよい。
【0012】
したがって、本開示は、限定するものではないが、以下の実施形態を含む。
【0013】
実施形態1:エアロゾル送達装置であって、外側本体と、外側本体内に収容された加熱要素と、外側本体内に収容されたリザーバと、リザーバ内に少なくとも部分的に収容され、加熱要素と係合した液体輸送要素とを含み、液体輸送要素が多孔質モノリスを含むエアロゾル送達装置。
【0014】
実施形態2:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、加熱要素の長手方向軸が、外側本体の長手方向軸と実質的に平行である装置。
【0015】
実施形態3:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、多孔質モノリスが、多孔質セラミックおよび多孔質ガラスのうち少なくとも1つを含む装置。
【0016】
実施形態4:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、加熱要素に連結された第1の加熱端子および第2の加熱端子をさらに含み、第1の加熱端子および第2の加熱端子が、液体輸送要素とリザーバとの間に配置されている装置。
【0017】
実施形態5:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、液体輸送要素が、少なくとも部分的にそれを貫通する1つ以上のチャネルを画定する装置。
【0018】
実施形態6:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、加熱要素が、1つ以上のチャネル内に少なくとも部分的に収容されている装置。
【0019】
実施形態7:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、加熱要素に連結され、1つ以上のチャネル内に少なくとも部分的に収容された第1の加熱端子および第2の加熱端子をさらに含む装置。
【0020】
実施形態8:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、1つ以上のチャネル内に少なくとも部分的に収容された電子部品をさらに含む装置。
【0021】
実施形態9:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、電子部品が、第1の加熱端子と第2の加熱端子との間に配置されている装置。
【0022】
実施形態10:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、電子部品の長手方向軸が、外側本体の長手方向軸と実質的に平行に延びる装置。
【0023】
実施形態11:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、液体輸送要素が、液体輸送要素の周りに少なくとも部分的に延びる装置。
【0024】
実施形態12:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、フローディレクタをさらに含み、フローディレクタが、液体輸送要素の長手方向軸と実質的に平行に延びる長手方向軸を画定する装置。
【0025】
実施形態13:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、外側本体と係合した基部と、リザーバと基部との間に配置された電子部品とをさらに含む装置。
【0026】
実施形態14:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、電子部品の長手方向軸が、外側本体の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びる装置。
【0027】
実施形態15:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの装置であって、加熱要素に連結された第1の加熱端子および第2の加熱端子をさらに含み、第1の加熱端子および第2の加熱端子が、電子部品の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びる装置。
【0028】
実施形態16:エアロゾル送達装置を製造する方法であって、方法が、液体輸送要素がリザーバおよび加熱要素と接触するように、外側本体内に加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素を配置することを含み、外側本体内に加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素を配置することが、加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素のそれぞれの長手方向軸を整列させることを含む、方法。
【0029】
実施形態17:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、リザーバ内に少なくとも部分的に液体輸送要素を配置することをさらに含む方法。
【0030】
実施形態18:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、リザーバ内に少なくとも部分的に液体輸送要素を配置することが、リザーバによって液体輸送要素を包むことを含む方法。
【0031】
実施形態19:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、液体輸送要素を少なくとも部分的に貫通するチャネルに加熱要素を挿入することをさらに含む方法。
【0032】
実施形態20:先行もしくは後続のいずれかの実施形態またはそれらの組合せの方法であって、液体輸送要素の外面に加熱要素を連結することをさらに含む方法。
【0033】
本開示のこれらならびに他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本開示は、そのような特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明または特許請求の範囲において明示的に組み合わされているか、そうでなければ列挙されているかどうかにかかわらず、本開示に説明されているか、請求項のうちいずれか1つ以上に列挙されている2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組合せを含む。本開示は、本開示の前後関係が明らかに他のことを指示しない限り、その態様および実施形態のいずれかにおいて、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が、組合せ可能であるように意図された通りに見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0034】
本開示は上述の一般的な用語で説明しており、添付の図面をこれから参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本開示の例示的な実施形態による、制御本体と、リザーバおよび液体輸送要素を含むカートリッジとを含むエアロゾル送達装置の縦断面図を示す。
図2】本開示の例示的な実施形態による、加熱要素を囲む一体型リザーバおよび液体輸送要素を含むエアロゾル送達装置用のカートリッジの斜視図による縦断面図を示す。
図3】本開示の例示的な実施形態による、図2の一体型リザーバおよび液体輸送要素の斜視図による横断面図を示す。
図4】本開示の例示的な実施形態による、マウスピースに近接し、その周りに加熱要素が延びる凸部を含む一体型リザーバおよび液体輸送要素を含むエアロゾル送達装置用のカートリッジの変形斜視図を示す。
図5】本開示の例示的な実施形態による、図4の一体型リザーバおよび液体移送要素の斜視図を示す。
図6】本開示の例示的な実施形態による、基部に近接してその周りに加熱要素が延びる凸部を含む一体型リザーバおよび液体輸送要素を含むエアロゾル送達装置用のカートリッジの変形斜視図を示す。
図7】本開示の例示的な実施形態による、図6のカートリッジの斜視図による変形横断面図を示す。
図8】本開示の例示的な実施形態による、図6の一体型リザーバおよび液体輸送要素の部分端面図を示す。
図9】本開示の例示的な実施形態による、図6のカートリッジの端子、電子部品および基部の斜視図を示す。
図10】本開示の例示的な実施形態による、一体型リザーバおよび液体輸送要素と、横方向に延びる電子部品とを含むエアロゾル送達装置用のカートリッジの変形斜視図を示す。
図11】本開示の例示的な実施形態による、図10のカートリッジの一体型リザーバおよび液体輸送要素の斜視図を示す。
図12】本開示の例示的な実施形態による、図10のカートリッジの端子、電子部品および基部の斜視図を示す。
図13】本開示の例示的な実施形態による、蒸気を生成する方法を概略的に示す。
図14】本開示の例示的な実施形態による、液体輸送要素内に収容された加熱要素および電子部品を含むエアロゾル送達装置用のカートリッジの斜視図の縦断面図を示し、ここで液体輸送要素はリザーバ内に収容されている。
図15図14の液体輸送要素の斜視図を示す。
図16】本開示の例示的な実施形態による、加熱要素が配置される凸部を画定する液体輸送要素を含むエアロゾル送達装置用のカートリッジの変形斜視図を示し、ここで液体輸送要素はリザーバ内に収容されている。
図17図16のカートリッジの斜視図による横断面図を示す。
図18】本開示の例示的な実施形態による、図16のカートリッジの液体輸送要素および電子部品の斜視図を示す。
図19】本開示の例示的な実施形態による、加熱要素が配置される凸部を画定してリザーバ内に収容された液体輸送要素と、横方向に延びる電子部品とを含むエアロゾル送達装置用のカートリッジの斜視図による変形縦断面図を示す。
図20図19のカートリッジの斜視図による横断面図を示す。
図21】本開示の例示的な実施形態による、加熱要素が配置される凸部を画定する液体輸送要素であって、液体輸送要素とフローディレクタとがリザーバ内に収容される液体輸送要素と、横方向に延びる電子部品とを含むエアロゾル送達装置用のカートリッジの変形斜視図を示す。
図22図21のカートリッジの斜視図による横断面図を示す。
図23】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置を製造する方法を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに詳細に説明される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に述べられる実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」は、前後関係により他に明確に指示されない限り、複数の変形例を含む。
【0037】
以下に説明されるように、本開示の実施形態は、エアロゾル送達システムに関する。本開示によるエアロゾル送達システムは、吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用して(好ましくは、材料をかなりの程度燃焼させることなく、および/または材料を著しく化学変化させることなく)材料を加熱し、そのようなシステムの構成要素は、最も好ましくは手持ち式装置と見なされるのに十分に小型の物品の形態を有する。すなわち、好ましいエアロゾル送達システムの構成要素を使用しても(すなわち、タバコの燃焼または熱分解の副産物から)煙が生成されず、むしろそれらの好ましいシステムを使用すると、その中に組み込まれた特定の成分の揮発または気化に起因する蒸気/エアロゾルが生成される。好ましい実施形態では、エアロゾル送達システムの構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコ由来成分を組み込み、ひいてはエアロゾル形態のタバコ由来成分を送達する。
【0038】
特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成部品は、そのいかなる成分も実質的に燃焼することなく、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の作法、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用作法、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)をもたらし得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が従来のタイプの喫煙品を使用するのと同じように、その部品を保持し使用し、その部品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその部品の一端を吸い、選択された時間間隔で吸煙する等々を行うことができる。しかし、本明細書に説明される装置は、従来の紙巻タバコのように実質的に形状および寸法が定められている装置に限定されない。むしろ、本発明の装置は任意の形状をとってもよく、従来の紙巻タバコよりも実質的に大きいものとすることができる。
【0039】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品として特徴付けることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように構成することができる。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)であり得る。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁液)であり得る。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態またはタイプの蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0040】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に、ハウジングと呼ばれ得る外側本体またはシェル内に設けられる多くの構成要素を含む。外側本体またはシェルの全体的な設計は変更可能であり、エアロゾル送達装置の全体的な寸法および形状を画定することができる外側本体の形式または構成は変更可能である。例示的な実施形態では、紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似する細長い本体が、単一の一体型のハウジングから形成されてもよいか、細長いハウジングが、2つ以上の分離可能な本体から形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、形状が実質的に管状であり得、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似し得る細長いシェルまたは本体を含むことができる。一実施形態では、エアロゾル送達装置のあらゆる構成要素が、1つのハウジング内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合され分離可能な2つ以上のハウジングを含むことができる。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の構成要素(例えば、その物品の動作を制御するためのバッテリおよび/またはコンデンサおよび様々な電子機器)を収容するハウジングを含む制御本体を一端に有し、エアロゾル形成構成要素(例えば、香味およびエアロゾル形成剤などの1つ以上のエアロゾル前駆体成分、1つ以上の加熱要素および/または1つ以上のウィック)を収容する取り外し可能に取り付けられた外側本体またはシェルを他端に有することができる。
【0041】
本開示のエアロゾル送達装置は、実質的に管状の形状ではないが、実質的にさらに大きい寸法に、すなわち、ユーザの手のひらに保持されるために実質的に「手のひらサイズ」に形成され得る外側ハウジングまたはシェルを含むことができる。ハウジングまたはシェルは、マウスピースを含むように構成することができ、および/またはエアロゾル前駆体組成物などの消耗要素を含むことができ、気化器または噴霧器を含むことができる別個のシェル(例えば、カートリッジ)を収容するように構成されてもよい。
【0042】
本開示のエアロゾル送達装置は、最も好ましくは、電源(すなわち、電力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源から物品の他の構成要素(例えば、マイクロコントローラまたはマイクロプロセッサ)への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および停止するための手段)、加熱要素または発熱部材(例えば、単独でまたは1つ以上の追加要素と組み合わせて、一般に「噴霧器」と呼ばれ得る電気抵抗加熱要素または他の構成要素)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、「スモークジュース(smoke juice)」、「e-リキッド(e-liquid)」および「e-ジュース(e-juice)」と一般に呼ばれる成分など、一般に、十分な熱を加えるとエアロゾルを生成することができる液体)ならびにエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置を吸引することを可能にするマウスピースおよび口元領域(例えば、生成されたエアロゾルが吸入によりそこから引き出され得るように、物品を通る画定された空気流路)の何らかの組合せを含む。
【0043】
本開示のエアロゾル送達システム内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、様々なエアロゾル送達システム構成要素の選択および配置は、本開示の背景技術の項で参照される代表的な製品などの市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して理解することができる。
【0044】
本開示によるエアロゾル送達装置に利用され得る構成要素を示すエアロゾル送達装置100の例示的な一実施形態が、図1に示されている。その中に示されている断面図に見られるように、エアロゾル送達装置100は、機能的関係で恒久的にまたは取り外し可能に位置合わせされ得る制御本体102およびカートリッジ104を含むことができる。制御本体102およびカートリッジ104は、(図示されるように)圧入、ねじ係合、締り嵌め、磁気吸引などによって係合することができる。特に、本明細書でさらに説明するような接続構成要素が使用されてもよい。例えば、制御本体は、カートリッジ上のコネクタと係合するように構成されたカプラを含んでもよい。
【0045】
特定の実施形態では、制御本体102およびカートリッジ104の一方または両方は、使い捨て可能であるか、再使用可能であると称され得る。例えば、制御本体は、交換可能なバッテリまたは再充電可能なバッテリを有してもよく、したがって、典型的な電気コンセントへの接続、車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルなどを介したコンピュータへの接続を含む任意のタイプの再充電技術と一体であってよい。例えば、一端にUSBコネクタと、反対側の端に制御本体コネクタとを含むアダプタが、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に開示されている。さらに、いくつかの実施形態では、カートリッジは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8910639号明細書に開示されているような使い捨てカートリッジを含んでもよい。
【0046】
図1に示すように、制御本体102は外側本体106を含むことができる。制御構成要素108(例えば、プリント回路基板(PCB)、集積回路、メモリ部品、マイクロコントローラなど)、流量センサ110(例えば、圧力センサ)、バッテリ112および発光ダイオード(LED)114が、様々な配列のいずれかで外側本体106内に配置されてもよい。LED114に加えて、またはLED114の代替として、追加のインジケータ(例えば、触覚フィードバック構成要素、音声フィードバック構成要素など)を含めることができる。発光ダイオード(LED)構成要素など、視覚的刺激をもたらす構成要素、またはインジケータの追加の代表的なタイプならびにそれらの構成および使用は、参照により本明細書に組み込まれるSprinkelらの米国特許第5154192号明細書、Newtonの米国特許第8499766号明細書およびScatterdayの米国特許第8539959号明細書ならびにSearsらの米国特許出願公開第2015/0216233号明細書に記載されている。
【0047】
カートリッジ104は、外側本体116を含むことができる。外側本体116は、液体輸送要素120と流体連通するリザーバ118を囲んでもよい。液体輸送要素120は、リザーバハウジング内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を加熱要素122に吸い上げるか、そうでなければ輸送するように構成されている。抵抗加熱要素122を形成するために、それを通して電流が印加されると熱を生成するように構成された様々な実施形態の材料が使用されてもよい。ワイヤコイルを形成してもよい材料の例には、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、二珪化モリブデン(MoSi)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、チタン、白金、銀、パラジウム、黒鉛および黒鉛系材料(例えば、炭素系発泡体および糸)ならびにセラミック(例えば、正温度係数セラミックまたは負温度係数セラミック)が挙げられる。本明細書にさらに説明されるように、加熱要素は、レーザダイオードなど、電磁放射を提供するように構成された様々な材料を含んでもよい。
【0048】
形成されたエアロゾルがカートリッジ104から流出することを可能にするために、口元開口124が外側本体116内に(例えば、マウスエンドに)存在してもよい。そのような構成要素は、カートリッジ内に存在してもよい構成要素の代表であり、本開示に包含されるカートリッジ構成要素の範囲を限定することを意図するものではない。
【0049】
カートリッジ104はまた、集積回路、メモリ部品、センサなどを含み得る電子部品126を含んでもよい。カートリッジ104の電子部品126は、有線または無線手段によって、制御本体102の制御構成要素108および/または外部装置と通信するように構成されてもよい。電子部品126は、カートリッジ104内のどこに配置されてもよい。
【0050】
制御構成要素108および流量センサ110は別個に図示されているが、制御構成要素および流量センサは、空気流量センサが直接取り付けられた電子回路基板として一体であってよいことが理解される。さらに、電子回路基板は、電子回路基板が制御本体の中心軸に対して長さ方向に平行であり得るという点で、図1の図に対して水平に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、空気流量センサは、それが取り付けられ得るそれ自体の回路基板または他の基部要素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、フレキシブル回路基板が利用されてもよい。フレキシブル回路基板は、実質的に管状の形状を含む様々な形状に構成されてもよい。
【0051】
制御本体102およびカートリッジ104は、それらの間の流体係合を容易にするように構成された構成要素を含んでもよい。図1に示すように、制御本体102は、内部に画定されたキャビティ130を有するカプラ128を含むことができる。カートリッジ104は、カプラ128と係合するように構成された基部132を含むことができ、カプラ128によって画定されたキャビティ130内に嵌合するように構成された突出部134を含むことができる。このような係合は、制御本体102とカートリッジ104との間の安定した接続を容易にするとともに、制御本体内のバッテリ112および制御構成要素108とカートリッジ内の加熱要素122および電子部品126との間の電気的接続を確立することができる。さらに、外側本体106は、吸気口136を含むことができ、吸気口136はシェル内のノッチであってよく、ここでノッチはカプラ128に接続し、これにより、カプラ周辺の周囲空気が通過してシェル内に入り、次いでカプラのキャビティ130を通過し、突出部134を介してカートリッジ104内に入ることが可能になる。
【0052】
本開示による有用なカプラおよび基部は、Novakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例えば、図1に見られるように、カプラ128は、基部132の内周140と嵌合するように構成された外周138を画定してもよい。一実施形態では、基部の内周は、カプラの外周の半径と実質的に等しいか、それよりわずかに大きい半径を画定してもよい。さらに、カプラ128は、基部の内周に画定された1つ以上の凹部144と係合するように構成された1つ以上の凸部142を外周138に画定してもよい。しかし、様々な他の実施形態の構造、形状および構成要素を使用して、基部をカプラに連結してもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ104の基部132と制御本体102のカプラ128との間の接続が実質的に恒久的であってよいのに対して、他の実施形態では、それらの間の接続は、例えば、制御本体が、使い捨ておよび/または再充填可能であってよい1つ以上の追加のカートリッジとともに再利用され得るように、解放可能であってよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置100は、実質的に棒状または実質的に管状または実質的に円筒形状であってよい。他の実施形態では、追加の形状および寸法、例えば、長方形または三角形の断面、多面体形状、フォブ形状などが包含される。
【0054】
図1に示すリザーバ118は、液体を吸収および/または吸着するように構成された容器または塊など、液体を保持するように構成された任意の設計をとることができ、例えば、リザーバの既存の実施形態では、繊維状リザーバが使用されることが多い。あるいは、後述するように、リザーバ118は多孔質モノリスを含んでもよい。図1に示すように、リザーバ118は、外側本体116の内部を取り囲むチューブの形状に実質的に形成された不織繊維の1つ以上の層を含むことができる。リザーバ118内にエアロゾル前駆体組成物を保持することができる。
【0055】
リザーバ118は、液体輸送要素120と流体接続することができる。この実施形態では、液体輸送要素120は、毛細管作用を介して、金属ワイヤコイルの形態である加熱要素122に、リザーバ118に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を輸送することができる。このように、加熱要素122は液体輸送要素120を伴った加熱構成にある。既存のエアロゾル送達装置のいくつかの実施形態では、液体輸送要素は、ガラス繊維または他の繊維状材料を含む。しかし、後述するように、他の実施形態では、液体輸送要素は多孔質モノリスを含んでもよい。
【0056】
使用時に、ユーザが物品100を吸引すると、センサ110によって空気流が検出され、加熱要素122が作動し、加熱要素122によってエアロゾル前駆体組成物の成分が気化される。物品100のマウスエンドを吸引すると、周囲空気が吸気口136に入り、カプラ128内のキャビティ130と、カートリッジ104の基部132の突出部134内の中央開口とを通過する。カートリッジ104では、吸引された空気が形成された蒸気と混合して、エアロゾルを形成する。エアロゾルは、加熱要素122から吹き飛ばされるか、吸入されるか、そうでなければ吸引され、物品100のマウスエンド内の口元開口124から出る。
【0057】
エアロゾル送達装置には、入力装置(例えば、ユーザインターフェース)が含まれていてもよい。入力は、ユーザが装置の機能を制御し、および/またはユーザに対して情報を出力することを可能にするために含まれていてもよい。装置の機能を制御するための入力として、任意の構成要素または構成要素の組合せが利用されてもよい。例えば、参照により本明細書に組み込まれるWormらの米国特許出願公開第2015/0245658号明細書に記載されているように、1つ以上の押しボタンが使用されてもよい。同様に、参照により本明細書に組み込まれる2015年3月10日に出願されたSearsらの米国特許出願番号第14/643,626号明細書に記載されているように、タッチスクリーンが使用されてもよい。追加の例として、エアロゾル送達装置の特定の動きに基づくジェスチャ認識に適合した構成要素が、入力として使用されてもよい。例えば、参照により本明細書に組み込まれるHenryらの米国特許出願公開第2016/0158782号明細書を参照されたい。
【0058】
いくつかの実施形態では、入力は、スマートフォンまたはタブレットなどのコンピュータまたはコンピューティング装置を含んでもよい。具体的には、エアロゾル送達装置は、USBコネクタまたは類似のプロトコルの使用を介するなどして、コンピュータまたは他の装置に配線されてもよい。エアロゾル送達装置はまた、無線通信を介して入力として作用するコンピュータまたは他の装置と通信してもよい。例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれるAmpoliniらの米国特許出願公開第2016/0007651号明細書に記載されているような読み出し要求を介して装置を制御するためのシステムおよび方法を参照されたい。そのような実施形態では、コンピュータまたはコンピューティング装置に関連してアプリケーションまたは他のコンピュータプログラムを使用して、エアロゾル送達装置に制御命令を入力してもよく、そのような制御命令は、例えば、ニコチン含有量および/または含有される追加の香味の含有量を選択することによって、特定の組成のエアロゾルを形成する能力を含む。
【0059】
本開示によるエアロゾル送達装置の様々な構成要素は、当該技術分野に述べられ市販されている構成要素から選択することができる。代表的な市販品には、R.J.Reynolds Vapor CompanyのAVIGO、VUSE、VUSE CONNECT、VUSE FOBおよびVUSE HYBRIDが挙げられる。本開示に従って使用することができるバッテリの例は、Peckerarらの米国特許出願公開第2010/0028766号明細書に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0060】
上述のように、エアロゾル送達装置は、エアロゾル生成が所望される場合(例えば、使用中に吸引された場合)、加熱要素122への電力の供給を制御するためのセンサまたは検出器(例えば、流量センサ110)を組み込むことができる。このように、例えば、使用中にエアロゾル送達装置が吸引されていない場合に発熱要素への電力供給をオフにし、吸引中に発熱要素による発熱を作動させるか引き起こすために電力供給をオンにする様式または方法が提供される。追加の代表的なタイプの感知または検出機構、それらの構造および構成、それらの構成要素ならびにそれらの一般的な操作方法は、参照により本明細書に組み込まれるSprinkel,Jr.の米国特許第5261424号明細書、McCaffertyらの米国特許第5372148号明細書およびFlickのPCT国際公開第2010/003480号パンフレットに記載されている。
【0061】
エアロゾル送達装置は、吸引中に発熱要素への電力量を制御するための制御機構を組み込むことが最も好ましい。代表的なタイプの電子部品、それらの構造および構成、それらの特徴ならびにそれらの一般的な操作方法は、参照により本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4735217号明細書、Brooksらの米国特許第4947874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5372148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6040560号明細書、Nguyenらの米国特許第7040314号明細書およびPanの米国特許第8205622号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2009/0230117号明細書、Collettらの米国特許出願公開第2014/0060554号明細書およびAmpoliniらの米国特許出願公開第2014/0270727号明細書ならびにHenryらの米国特許出願公開第2015/0257445号明細書に記載されている。
【0062】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的なタイプの基材、リザーバまたは他の構成要素は、参照により本明細書に組み込まれるNewtonの米国特許第8528569号明細書、Chapmanらの米国特許出願公開第2014/0261487号明細書、Davisらの米国特許出願公開第2014/0059780号明細書およびBlessらの米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に記載されている。さらに、様々なウィッキング材料ならびに特定のタイプの電子タバコ内のそれらのウィッキング材料の構成および操作は、参照により本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許第8910640号明細書に記載されている。
【0063】
蒸気前駆体組成物とも呼ばれるエアロゾル前駆体組成物は、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物および/または風味料を含む様々な成分を含んでもよい。最も好ましくは、エアロゾル前駆体組成物は、様々な原料または成分の組合せまたは混合物から構成される。特定のエアロゾル前駆体成分の選択、および使用されるそれらの成分の相対量は、エアロゾル生成装置によって生成される主流エアロゾルの全体的な化学組成を制御するために変更されてもよい。特に興味深いのは、本質的に一般に液体であると特徴付けることができるエアロゾル前駆体組成物である。例えば、代表的な一般に液体のエアロゾル前駆体組成物は、溶液、粘性ゲル、混和性成分の混合物、または懸濁成分もしくは分散成分を組み込んだ液体の形態を有し得る。典型的なエアロゾル前駆体組成物は、本開示の特徴であるエアロゾル生成装置の使用中に経験される条件下で熱に曝されると気化することができ、ひいては、吸入することができる蒸気およびエアロゾルを生成することができる。
【0064】
電子タバコとして特徴付けられるエアロゾル送達システムでは、エアロゾル前駆体組成物は、タバコまたはタバコ由来成分を組み込むことが最も好ましい。ある点では、タバコは、微粉砕されたか、粉砕されたか、粉末状のタバコ薄片などのタバコの部分または片として提供されてもよい。別の点では、タバコは、タバコの水溶性成分の多くを組み込んだ噴霧乾燥抽出物などの抽出物(例えば、ニコチンが由来する抽出物)の形態で提供されてもよい。あるいは、タバコ抽出物は、タバコ由来の少量の他の抽出成分も組み込んだ比較的高濃度のニコチン含有抽出物の形態を有してもよい。別の点では、タバコに由来する特定の香味剤などの比較的純粋な形態で、タバコ由来成分が提供されてもよい。ある点では、タバコに由来し、高度に精製された形態または本質的に純粋な形態で使用され得る成分は、ニコチン(例えば、医薬品グレードのニコチン)である。
【0065】
上述のように、高度に精製されたタバコ由来のニコチン(例えば、98%超または99%超の純度を有する医薬品グレードのニコチン)またはその誘導体を本開示の装置に使用することができる。代表的なニコチン含有抽出物は、参照により本明細書に組み込まれるBrinkleyらの米国特許第5159942号明細書に記載の技術を用いて提供することができる。特定の実施形態では、本開示の生成物は、タバコ由来でも合成由来でも、あらゆる供給源から得られたあらゆる形態のニコチンを含むことができる。本開示の生成物に使用されるニコチン化合物は、遊離塩基形態、塩形態、複合体として、または溶媒和物としてのニコチンを含むことができる。例えば、参照により本明細書に組み込まれるHanssonの米国特許出願公開第2004/0191322号明細書に記載の遊離塩基形態のニコチンの説明を参照されたい。ニコチン化合物の少なくとも一部は、ニコチンポラクリレックスなど、ニコチンがイオン交換樹脂中に結合しているニコチンの樹脂複合体の形態で使用することができる。例えば、参照により本明細書に組み込まれるLichtneckertらの米国特許第3901248号明細書を参照されたい。ニコチンの少なくとも一部は塩の形態で使用することができる。ニコチンの塩は、Coxらの米国特許第2033909号明細書およびPerfetti,Beitrage Tabakforschung Int.、12、43~54(1983)に記載されているタイプの原料および技術を使用して提供することができる。さらに、ニコチンの塩は、Pfaltz and Bauer,Inc.およびK&K Laboratories、Division of ICN Biochemicals,Inc.などの供給元から入手可能である。例示的な薬学的に許容されるニコチンの塩には、酒石酸塩(例えば、ニコチン酒石酸塩およびニコチン酒石酸水素塩)、塩化化合物(例えば、ニコチン塩酸塩およびニコチン二塩酸塩)、硫酸塩、過塩素酸塩、アスコルビン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、アスパラギン酸塩、サリチル酸塩、トシラート、コハク酸塩、ピルビン酸塩のニコチンの塩など、ニコチン塩水和物(例えば、ニコチン塩化亜鉛一水和物)などが挙げられる。特定の実施形態では、ニコチン化合物の少なくとも一部は、参照により本明細書に組み込まれるBrinkleyらの米国特許出願公開第2011/0268809号明細書で説明されているように、レブリン酸を含むがこれに限定されない有機酸部分を有する塩の形態である。
【0066】
エアロゾル前駆体組成物はまた、いわゆる「エアロゾル形成材料」を組み込んでもよい。このような材料は、場合によっては、本開示の特徴であるエアロゾル生成装置の通常の使用中に経験される条件下で熱に曝されて気化した際に、目に見える(または目に見えない)エアロゾルを生成する能力を有してもよい。そのようなエアロゾル形成材料は、様々なポリオールまたは多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールおよびそれらの混合物)を含む。本開示の態様はまた、水、食塩水、湿気または水性液体として特徴付けることができるエアロゾル前駆体成分を組み込む。特定のエアロゾル生成装置の通常の使用状態では、それらのエアロゾル生成装置内に組み込まれた水が蒸発して、生成されたエアロゾルの成分をもたらすことができる。このように、本開示の目的では、エアロゾル前駆体組成物内に存在する水はエアロゾル形成材料であると考えられ得る。
【0067】
本開示のエアロゾル送達システムによって生成された吸引された主流エアロゾルの感覚的な特徴または性質を変化させる多種多様な任意の香味剤または材料を使用することが可能である。例えば、そのような任意の香味剤をエアロゾル前駆体組成物または物質内で使用して、エアロゾルの香味、香気および感覚刺激特性を変化させてもよい。特定の香味剤が、タバコ以外の供給源から提供されてもよい。例示的な香味剤は、天然または人工の性質のものであってよく、濃縮物または香味パッケージとして使用されてもよい。
【0068】
例示的な香味剤には、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、果実(例えば、リンゴ、チェリー、イチゴ、ピーチならびにライムおよびレモンを含む柑橘系の香味)、メープル、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、生姜、蜂蜜、アニス、セージ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、甘草ならびに紙巻タバコ、葉巻およびパイプタバコの香味剤に従来使用されるタイプおよび特徴の香味剤および香味パッケージが挙げられる。また、高果糖コーンシロップなどのシロップを使用することができる。最終エアロゾル前駆体混合物の調合の前に、特定の香味剤がエアロゾル形成材料内に組み込まれてもよい(例えば、特定の水溶性香味剤を水中に組み込むことができ、メントールをプロピレングリコール中に組み込むことができ、特定の複合香味パッケージをプロピレングリコール中に組み込むことができる)。しかし、本開示のいくつかの態様では、エアロゾル前駆体組成物は、いかなる風味料、香味特性または添加剤も含まない。
【0069】
エアロゾル前駆体組成物はまた、酸性または塩基性の特性を示す原料(例えば、有機酸、アンモニウム塩または有機アミン)を含んでもよい。例えば、ニコチンを組み込んだエアロゾル前駆体調合物中に、特定の有機酸(例えば、レブリン酸、コハク酸、乳酸およびピルビン酸)が、好ましくは(総有機酸含有量に基づいて)ニコチンと等モル量まで含まれてもよい。例えば、エアロゾル前駆体は、存在する有機酸の総量がエアロゾル前駆体組成物中に存在するニコチンの総量と等モルである濃度まで、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのレブリン酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのコハク酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルの乳酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのピルビン酸またはそれらの様々な順列および組合せを含んでもよい。しかし、本開示のいくつかの態様では、エアロゾル前駆体組成物は、いかなる酸性(または塩基性)の特性または添加剤も含まない。
【0070】
非限定的な一例として、代表的なエアロゾル前駆体組成物または物質は、グリセリン、プロピレングリコール、水、食塩水およびニコチンならびにこれらの成分のいずれかまたはあらゆる組合せまたは混合物を含むことができる。例えば、一例では、代表的なエアロゾル前駆体組成物は、(重量基準で)約70%~約100%のグリセリン、多くの場合、約80%~約90%のグリセリン、約5%~約25%の水、多くの場合、約10%~約20%の水、および約0.1%~約5%のニコチン、多くの場合、約2%~約3%のニコチンを含んでもよい。1つの特定の非限定的な例では、代表的なエアロゾル前駆体組成物は、約84%のグリセリン、約14%の水および約2%のニコチンを含んでもよい。代表的なエアロゾル前駆体組成物はまた、重量基準で様々な量のプロピレングリコール、任意の香味剤または他の添加剤を含んでもよい。場合によっては、エアロゾル前駆体組成物は、必要に応じてまたは所望に応じて、最大約100重量%のグリセリン、水および食塩水のいずれかを含んでもよい。
【0071】
代表的なタイプのエアロゾル前駆体成分および調合物もまた、Robinsonらの米国特許第7217320号明細書、Collettらの米国特許第8881737号明細書およびChongらの米国特許第9254002号明細書およびZhengらの米国特許出願公開第2013/0008457号明細書、Lipowiczらの米国特許出願公開第2015/0020823号明細書およびKollerの米国特許出願公開第2015/0020830号明細書ならびにBowenらの国際公開第2014/182736号パンフレットに記載され、特徴付けられており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。使用されてもよい他のエアロゾル前駆体には、R.J.Reynolds Vapor CompanyのVUSE(R)製品、Lorillard TechnologiesのBLU(TM)製品、Mistic EcigsのMISTIC MENTHOL製品およびCN Creative Ltd.のVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体が挙げられる。Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。
【0072】
エアロゾル送達システム内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成部品が許容可能な感覚および望ましい性能特性を提供するような量である。例えば、多くの点でタバコの煙の出現に似ている目に見える主流エアロゾルを生成するために、十分な量のエアロゾル形成材料(例えば、グリセリンおよび/またはプロピレングリコール)が使用されることが非常に好ましい。エアロゾル生成システム内のエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成部品当たりの所望の吸煙の数などの因子に依存してもよい。典型的には、エアロゾル送達システム内、特にエアロゾル生成部品内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、約2g未満、一般に約1.5g未満、多くの場合約1g未満、頻繁に約0.5g未満である。
【0073】
本開示のエアロゾル送達システムに組み込むことができるさらに他の特徴、制御部または構成要素は、参照により本明細書に組み込まれるHarrisらの米国特許第5967148号明細書、Watkinsらの米国特許第5934289号明細書、Countsらの米国特許第5954979号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6040560号明細書、Honの米国特許第8365742号明細書、Fernandoらの米国特許第8402976号明細書、Fernandoらの米国特許第8689804号明細書およびDePianoらの米国特許第9220302号明細書、Tuckerらの米国特許出願公開第2013/0192623号明細書、Levenらの米国特許出願公開第2013/0298905号明細書、Kimらの米国特許出願公開第2013/0180553号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書およびNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に記載されている。
【0074】
物品の使用の上述の説明は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして当業者には明らかであり得る軽微な変更を介して、本明細書に説明される様々な実施形態に適用され得る。しかし、上述の使用の説明は、物品の使用を限定することを意図するものではなく、本開示のすべての必要な開示要件に従うために提供される。図1に示されたか、そうでなければ上述に記載された物品に示された要素はいずれも、本開示によるエアロゾル送達装置に含まれ得る。
【0075】
1つ以上の実施形態では、本開示は、エアロゾル送達装置の1つ以上の構成要素内での多孔質モノリス材料の使用に関するものであり得る。本明細書で使用される場合、「多孔質モノリス材料」または「多孔質モノリス」は、いくつかの実施形態では、接合部または継ぎ目がなく、必ずしも剛性ではないが、実質的に全体が均一であるように形成されるか、構成されるか、作成された単一片であり得る実質的に単一のユニットを含むことを意味することを意図する。いくつかの実施形態では、本開示によるモノリスは、等質であり得、すなわち単一の材料から形成されてもよいか、焼結された集成体など、恒久的に組み合わされた複数のユニットから形成されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、多孔質モノリスは一体型多孔質モノリスを含んでもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、多孔質モノリスの使用は、エアロゾル送達装置の構成要素内での多孔質ガラスの使用に特に関連し得る。本明細書で使用される場合、「多孔質ガラス」は、三次元相互連結多孔質微細構造を有するガラスを指すことが意図されている。この用語は、ガラス繊維の束(すなわち、織布または不織布)からできている材料を特に除外することができる。したがって、多孔質ガラスは繊維状ガラスを除外することができる。多孔質ガラスは、制御された細孔ガラス(controlled pore glass)(CPG)とも呼ばれ得、商品名VYCOR(R)として知られている場合もある。本開示による使用に適した多孔質ガラスは、例えば、ホウケイ酸ガラス中での準安定相分離に続き、ゾル-ゲル法、またはガラス粉末の焼結によって、形成された相のうちの1つを液体抽出(例えば、酸性抽出または酸性およびアルカリ性抽出の組合せ)するなどの既知の方法によって調製することができる。多孔質ガラスは、特に、90重量%以上、95重量%、96重量%以上、または98重量%以上のシリカを含むような高シリカガラスであり得る。本開示による使用に好適であり得る多孔質ガラス材料、および多孔質ガラスの調製方法は、Hoodらの米国特許第2106744号明細書、Hoodらの米国特許第2215039号明細書、Chapmanらの米国特許第3485687号明細書、Nakashimaらの米国特許第4657875号明細書、Kotaniらの米国特許第9003833号明細書、Kotaniらの米国特許出願公開第2013/0045853号明細書、Zhangらの米国特許出願公開第2013/0067957号明細書、Takashimaらの米国特許出願公開第2013/0068725号明細書およびHimanshuの米国特許出願公開第2014/0075993号明細書に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。本明細書では多孔質「ガラス」という用語が使用され得るが、「ガラス」は様々なシリカ系材料を包含することができるという点で本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0077】
多孔質ガラスは、いくつかの実施形態では、その平均孔径に関して定義することができる。例えば、多孔質ガラスは、約1nm~約1000μm、約2nm~約500μm、約5nm~約200μmまたは約10nm~約100μmの平均孔径を有することができる。特定の実施形態では、本開示に従って使用するための多孔質ガラスは、平均孔径に基づいて区別することができる。例えば、小孔径の多孔質ガラスは1nmから500nmまでの平均孔径を有することができ、中間孔径の多孔質クラスは500nmから10μmまでの平均孔径を有することができ、大孔径の多孔質ガラスは10μmから1000μmまでの平均孔径を有することができる。いくつかの実施形態では、大孔径の多孔質ガラスは、好ましくは貯蔵要素として有用であり得、小孔径の多孔質ガラスおよび/または中間孔径の多孔質ガラスは、好ましくは輸送要素として有用であり得る。
【0078】
多孔質ガラスはまた、いくつかの実施形態では、その表面積に関して定義することができる。例えば、多孔質ガラスは、少なくとも100m/g、少なくとも150m/g、少なくとも200m/gまたは少なくとも250m/g、例えば、約100m/g~約600m/g、約150m/g~約500m/gまたは約200m/g~約450m/gの表面積を有することができる。
【0079】
多孔質ガラスは、いくつかの実施形態では、その多孔度(すなわち、孔を画定する材料の体積分率)に関して定義することができる。例えば、多孔質ガラスは、少なくとも20体積%、少なくとも25体積%または少なくとも30体積%、例えば、約20体積%~約80体積%、約25体積%~約70体積%または約30体積%~約60体積%の多孔度を有することができる。特定の実施形態では、約5体積%~約50体積%、約10体積%~約40体積%または約15体積%~約30体積%の多孔度など、比較的低い多孔度が望ましい場合がある。
【0080】
多孔質ガラスは、いくつかの実施形態では、その密度に関してさらに定義することができる。例えば、多孔質ガラスは、0.25g/cm~約3g/cm、約0.5g/cm~約2.5g/cmまたは約0.75g/cm~約2g/cmの密度を有することができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、多孔質モノリスの使用は、エアロゾル送達装置の構成要素内での多孔質セラミックの使用に特に関連し得る。本明細書で使用される場合、「多孔質セラミック」は、三次元相互連結多孔質微細構造を有するセラミック材料を指すことが意図されている。本開示による使用に適した多孔質セラミック材料、および多孔質セラミックの製造方法は、Schwartzwalderらの米国特許第3090094号明細書、Frischらの米国特許第3833386号明細書、Helferichの米国特許第4814300号明細書、Kawakamiの米国特許第5171720号明細書、Kunikazuらの米国特許第5185110号明細書、Andersonらの米国特許第5227342号明細書、Liuらの米国特許第5645891号明細書、Niiharaらの米国特許第5750449号明細書、Fleischmannらの米国特許第6753282号明細書、Otsukaらの米国特許第7208108号明細書、Matsunagaらの米国特許第7537716号明細書、Hottaらの米国特許第8609235号明細書に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。本明細書では多孔質「セラミック」という用語が使用され得るが、「セラミック」は様々なアルミナ系材料を包含することができるという点で本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0082】
多孔質セラミックも同様に、いくつかの実施形態では、その平均孔径に関して定義することができる。例えば、多孔質セラミックは、約1nm~約1000μm、約2nm~約500μm、約5nm~約200μmまたは約10nm~約100μmの平均孔径を有することができる。特定の実施形態では、本開示に従って使用するための多孔質セラミックは、平均孔径に基づいて区別することができる。例えば、小孔径の多孔質セラミックは1nmから500nmまでの平均孔径を有することができ、中間孔径の多孔質セラミックは500nmから10μmまでの平均孔径を有することができ、大孔径の多孔質セラミックは10μmから1000μmまでの平均孔径を有することができる。いくつかの実施形態では、大孔径の多孔質セラミックは、好ましくは貯蔵要素として有用であり得、小孔径の多孔質セラミックおよび/または中間孔径の多孔質セラミックは、好ましくは輸送要素として有用であり得る。
【0083】
多孔質セラミックはまた、いくつかの実施形態では、その表面積に関して定義することができる。例えば、多孔質セラミックは、少なくとも100m/g、少なくとも150m/g、少なくとも200m/gまたは少なくとも250m/g、例えば、約100m/g~約600m/g、約150m/g~約500m/gまたは約200m/g~約450m/gの表面積を有することができる。
【0084】
多孔質セラミックは、いくつかの実施形態では、その多孔度(すなわち、孔を画定する材料の体積分率)に関して定義することができる。例えば、多孔質セラミックは、少なくとも20体積%、少なくとも25体積%または少なくとも30体積%、例えば、約20体積%~約80体積%、約25体積%~約70体積%または約30体積%~約60体積%の多孔度を有することができる。特定の実施形態では、約5体積%~約50体積%、約10体積%~約40体積%または約15体積%~約30体積%の多孔度など、比較的低い多孔度が望ましい場合がある。
【0085】
多孔質セラミックは、いくつかの実施形態では、その密度に関してさらに定義することができる。例えば、多孔質セラミックは、0.25g/cm~約3g/cm、約0.5g/cm~約2.5g/cmまたは約0.75g/cm~約2g/cmの密度を有することができる。
【0086】
シリカ系材料(例えば、多孔質ガラス)およびアルミナ系材料(例えば、多孔質セラミック)は、本明細書では別個に説明され得るが、いくつかの実施形態では、多孔質モノリスが様々なアルミノケイ酸塩材料を含むことができることが理解される。例えば、本開示に従って、様々なゼオライトが利用されてもよい。したがって、例えば、本明細書で説明される多孔質モノリスは、複合材料として提供され得る多孔質ガラスおよび多孔質セラミックの一方または両方を含んでもよい。一実施形態では、そのような複合材料は、SiOおよびAlを含んでもよい。
【0087】
本開示に従って使用される多孔質モノリスは、様々な寸法および形状で提供することができる。好ましくは、多孔質モノリスは、実質的に細長い、実質的に平坦もしくは平面型、実質的に湾曲した(例えば、「U字型」)、実質的に壁を有する円筒の形態、または本開示による使用に適した他の形態であってよい。多孔質モノリスの追加の例示的な形状が、以下に説明され、図に示される。
【0088】
1つ以上の実施形態では、本開示による多孔質モノリスは、吸い上げ速度に関して特徴付けることができる。非限定的な例として、既知の液体の質量取り込みを測定することによって吸い上げ速度を計算することができ、マイクロバランステンシオメータまたは同様の機器を使用して速度(mg/s)を測定することができる。好ましくは、吸い上げ速度は、実質的に、多孔質モノリスを含むエアロゾル形成物品を用いた吸煙の持続時間にわたって生成される所望の質量のエアロゾルの範囲内にある。吸い上げ速度は、例えば、約0.05mg/s~約15mg/s、約0.1mg/s~約12mg/sまたは約0.5mg/s~約10mg/sの範囲であり得る。吸い上げ速度は、吸い上げられる液体に応じて変化し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に説明される吸い上げ速度は、実質的に純粋な水、実質的に純粋なグリセリン、実質的に純粋なプロピレングリコール、水とグリセリンとの混合物、水とプロピレングリコールとの混合物、グリセリンとプロピレングリコールとの混合物、または水、グリセリンおよびプロピレングリコールの混合物を基準とすることができる。また、吸い上げ速度は、多孔質モノリスの使用に応じて変化し得る。例えば、液体輸送要素として使用される多孔質モノリスは、リザーバとして使用される多孔質モノリスよりも大きい吸い上げ速度を有し得る。孔径、孔径分布および濡れ性のうち1つ以上を制御することによって、ならびに吸い上げられる材料の組成によって、吸い上げ速度を変化させてもよい。
【0089】
上述のように、エアロゾル送達装置のいくつかの既存の実施形態は、繊維状材料を含む液体輸送要素および/またはリザーバを含む。しかし、繊維状材料は、ある種の不利益を被り得る。この点に関して、加熱要素が液体輸送要素に近接して配置されることを考慮すると、繊維状液体輸送要素に焦げ付きが生じる可能性があり、これにより、生成されたエアロゾルの香味および/または液体輸送要素の構造的完全性に悪影響が及ぼされる可能性がある。構成要素の相対位置に応じて、繊維状リザーバでも焦げ付きが生じる可能性がある。
【0090】
さらに、繊維状材料は一般に比較的弱く、落下事象の繰り返しまたは他の深刻な事故の間に起こり得るような応力を受けた際に引裂きまたは他の故障を起こしやすい場合がある。さらに、空気流路内に繊維状材料を使用すると、緩んだ繊維が存在しないことを確実にすることに関して、組み立て中に課題が生じる可能性がある。繊維状材料の柔軟な性質のために、液体輸送要素およびリザーバを所望の形状に形成し、保持することも困難であり得る。
【0091】
したがって、本開示のエアロゾル送達装置は、多孔質モノリスを含むリザーバおよび/または液体輸送要素を含んでもよい。理解され得るように、多孔質モノリスを使用すると、上述の潜在的な不利益を被らない場合がある。この点に関して、多孔質ガラスまたは多孔質セラミックなどの裂けにくく、比較的耐久性が高い材料が選択されてもよい。さらに、そのような材料は焦げ付きにくい。さらに、多孔質モノリス中に繊維が存在しないことは、それを通して画定される空気流路中の繊維の移動に関する問題を排除する。さらに、多孔質モノリスは、実質的にあらゆる形状に形成されてもよく、形状が安定であり得る。
【0092】
例えば、図2は、エアロゾル送達装置用のカートリッジ204の変形断面図を示す。カートリッジ204は、上述したカートリッジ104(図1参照)の構成要素の一部または全部を含んでもよい。さらに、カートリッジ204は、上述した制御本体102および/または制御本体の他の実施形態とともに使用可能であり得る。
【0093】
図示されるように、カートリッジ204は、外側本体216と、外側本体の一端に連結された基部232とを含んでもよい。口元開口224は、外側本体216の反対側の端に配置されてもよい。電子部品226および加熱要素222は、外側本体216内に配置されてもよい。
【0094】
口元開口224は、基部232とは反対側の外側本体216の端部と係合してもよいマウスピース246内に画定されてもよい。第1の加熱端子248および第2の加熱端子250は、加熱要素222に連結されてもよい。さらに、電子部品端子252は、電子部品226と係合してもよい。第1および第2の加熱端子248、250もまた電子部品226と係合してもよい。端子248、250、252は、基部232内に延びて、上述のように制御本体との電気的接続を可能にしてもよい。
【0095】
さらに、カートリッジ204は、一体型リザーバおよび液体輸送要素254を含んでもよい。一体型リザーバおよび液体輸送要素254の状況に関して本明細書で使用される「一体型」という用語は、リザーバから液体輸送要素への継ぎ目のない移行を伴う、形成された連続片であるリザーバおよび液体輸送要素を指す。この点に関して、一体型リザーバおよび液体輸送要素254は、上述のような多孔質ガラスまたは多孔質セラミックなどの一体であってよい多孔質モノリスを含んでもよい。
【0096】
一体型リザーバおよび液体輸送要素254は、エアロゾル前駆体組成物を収容してもよい。一体型リザーバおよび液体輸送要素254は、加熱要素222に近接して配置されてもよい。それによって、加熱要素222は、一体型リザーバおよび液体輸送要素254に収容されたエアロゾル前駆体組成物を加熱して、蒸気を生成してもよい。
【0097】
図3は、一体型リザーバおよび液体輸送要素254の断面図を示す。図示されるように、いくつかの実施形態では、一体型リザーバおよび液体輸送要素254は、少なくとも部分的にそれを貫通する少なくとも1つのチャネル255を画定してもよい。加熱要素222は、チャネル255の第1の部分256内に配置されてもよい。それによって、加熱要素222が、一体型リザーバおよび液体輸送要素254によって実質的に囲まれ、それらと接触して、その中に収容されたエアロゾル前駆体組成物を加熱して蒸気を生成するようにしてもよい。いくつかの実施形態では、第1の加熱端子248および/または第2の加熱端子250は、チャネル255の第1の部分256内に延びて、加熱要素222の両端に係合してもよい。図示されるように、加熱要素222はコイル状ワイヤを含んでもよい。
【0098】
図3に示すように、一体型リザーバおよび液体輸送要素254を少なくとも部分的に貫通するチャネル255は、第2の部分258をさらに画定してもよい。図2に示すように、電子部品226は、チャネル255の第2の部分258内に収容されてもよい。この点に関して、電子部品226は、第1の加熱端子248と第2の加熱端子250との間に配置されてもよい。したがって、この実施形態では、加熱要素222、加熱端子248、250および電子部品226は、チャネル255内に少なくとも部分的に収容されている。後述するように、チャネル255の第1の部分256および第2の部分は、カートリッジを通る空気流チャネルを画定してもよい。
【0099】
加熱要素222は、長手方向中心軸を画定してもよく、長手方向中心軸は、外側本体216の長手方向軸と実質的に平行であり得る。例えば、加熱要素222の長手方向軸は、外側本体216の長手方向軸と同軸であってよい。さらに、電子部品226の長手方向軸は、外側本体226の長手方向軸と実質的に平行に延びてもよい。さらに、チャネル255は、外側本体226の長手方向軸と実質的に平行に延びてもよい。例えば、チャネル255は、外側本体226の長手方向軸と同軸であってよい。
【0100】
一体型リザーバおよび液体輸送要素254は、基端部260とマウスピース端部262との間に延びてもよい。チャネル255の第2の部分258は、一体型リザーバおよび液体輸送要素254の基端部260から、チャネル255の第1の部分256まで延びてもよい。チャネル255の第1の部分256は、チャネル255の第2の部分258から、一体型リザーバおよび液体輸送要素254のマウスピース端部262まで延びてもよい。
【0101】
それによって、カートリッジ204を通る空気流路が、一体型リザーバおよび液体輸送要素254を通って、基端部260からマウスピース端部262まで貫通してもよい。さらに具体的には、空気流路は、基部232を通り、チャネル255の第2の部分258内の電子部品226を通過し、チャネル255の第1の部分256内の加熱要素222を通過し、マウスピース246内に画定された口元開口224を通って外へ貫通してもよい。したがって、加熱要素222を用いて一体型リザーバおよび液体輸送要素254内に収容されたエアロゾル前駆体組成物を加熱することによって生成された蒸気が、空気と合流して、マウスピース246を通してユーザに導かれるエアロゾルを形成してもよい。
【0102】
それにより、加熱要素222はマウスピース246に近接して配置されてもよい。この構成では、加熱要素から口元開口224までの流路が比較的短いため、カートリッジ204内の加熱要素222によって生成された蒸気から流体が凝縮する可能性が低くなり得る。この点に関して、そのような凝縮は、ユーザに送達されるエアロゾルの効率を低下させ、カートリッジ204からの流体漏れに関して問題を引き起こす可能性がある。
【0103】
この実施形態では、一体型リザーバおよび液体輸送要素254が、カートリッジ204を通る空気流をそこに導き得ることに留意されたい。この点に関して、チャネル255は、加熱要素222に空気流を導いてもよく、加熱要素222は、一体型リザーバおよび液体輸送要素254によって実質的に囲まれてもよい。したがって、別個のフローディレクタの使用は必要とされない場合があり、これにより、カートリッジの部品点数および材料および/または組み立てコストを低減し得る。
【0104】
さらに、一体型リザーバおよび液体輸送要素254はエアロゾル前駆体組成物を収容し、エアロゾル前駆体組成物を加熱要素222に導く。したがって、別個のリザーバ118および液体輸送要素120(図1参照)の代わりに、一体型リザーバおよび液体輸送要素254が使用されてもよい。この点に関して、一体型リザーバおよび液体輸送要素254の多孔性は、それを通る流体の移動を可能にし得る。それにより、加熱要素222が、それに近接して配置された一体型リザーバおよび液体輸送要素254内のエアロゾル前駆体組成物を加熱すると、エアロゾル前駆体組成物が一体型リザーバおよび液体輸送要素内に(例えば、毛細管作用を介して)再分配されてもよい。したがって、一体型リザーバおよび液体輸送要素内の他の位置からのエアロゾル前駆体組成物によって、加熱要素222に近接した一体型リザーバおよび液体輸送要素254に、エアロゾル前駆体組成物が補充されてもよい。
【0105】
いくつかの実施形態では、一体型リザーバおよび液体輸送要素254は、可変多孔度を規定してもよい。言い換えれば、一体型リザーバおよび液体輸送要素254の多孔度は、その中の位置に応じて変化し得る。それによって、孔を画定する材料の体積分率が変化し得る。追加の例として、いくつかの実施形態では、体積単位当たりの孔の数および/または孔の大きさが変化し得る。本明細書で使用される場合、可変多孔度とは、多孔質モノリスの体積の個々の点での多孔度の固有の変化と区別することができ、その代わりに、その中の区間または領域の間に生じる多孔度勾配を指す。以下に説明するように、一体型リザーバおよび液体輸送要素254の多孔度を変化させることによって、一体型リザーバおよび液体輸送要素の特性は、その中の位置に応じて変化し得る。
【0106】
理解され得るように、一体型リザーバおよび液体輸送要素を含むカートリッジは他の形態を画定してもよい。この点に関して、図4は、本開示の追加の例示的な実施形態によるカートリッジ304を示す。図示されるように、カートリッジ304は、外側本体316と、外側本体の一端に連結された基部332とを含んでもよい。口元開口324は、外側本体316の反対側の端に配置されてもよい。加熱要素322は、外側本体316内に配置されてもよい。
【0107】
口元開口324は、基部332とは反対側の外側本体316の端部と係合してもよいマウスピース346内に画定されてもよい。第1の加熱端子348および第2の加熱端子350は、加熱要素322に連結されてもよい。電子部品326(図5参照)が第1の加熱端子348と第2の加熱端子350との間に配置されてもよく、上述のように、例えば図2に示すように、電子部品端子が電子部品に係合してもよい。さらに、端子は、基部332内に延びて、上述のように制御本体との電気的接続を可能にしてもよい。
【0108】
加えて、カートリッジ304は、エアロゾル前駆体組成物を収容する一体型リザーバおよび液体輸送要素354を含んでもよい。一体型リザーバおよび液体輸送要素354は、基端部360とマウスピース端部362との間に延びてもよい。一体型リザーバおよび液体輸送要素354は、多孔質ガラスまたは多孔質セラミックなどの多孔質モノリスを含んでもよく、いくつかの実施形態では、一体型リザーバおよび液体輸送要素は可変多孔度を規定してもよい。
【0109】
このように、カートリッジ304は、いくつかの点で図2のカートリッジ204と実質的に同様であり得る。したがって、簡潔にするために、図2のカートリッジ204と共通のカートリッジ304の詳細は繰り返して述べられない。しかし、カートリッジ304は、1つ以上の点で異なっていてもよい。
【0110】
この点に関して、図4に示すように、加熱要素322は、一体型リザーバおよび液体輸送要素354の周りに少なくとも部分的に延び、それらと接触してもよい。さらに具体的には、一体型リザーバおよび液体輸送要素354は、一体型リザーバおよび液体輸送要素の遠位端に配置され得る凸部364を画定してもよい。この実施形態では、凸部364は、一体型リザーバおよび液体輸送要素354のマウスピース端部362に配置されてもよい。図4に示すように、加熱要素322は、凸部364の周りに少なくとも部分的に延びてもよい。
【0111】
図5に示すように、一体型リザーバおよび液体輸送要素354は、少なくとも部分的にそれを貫通する1つ以上のチャネル355を画定してもよい。チャネル355はスロット366を画定してもよい。概略的に示されるように、電子部品326はスロット366内に収容されてもよい。さらに、チャネル355は、第1の溝368および第2の溝370を画定してもよい。溝368、370は、凸部364とスロット366との間の一体型リザーバおよび液体輸送要素354の両側に延びてもよい。
【0112】
図4に示すように、加熱端子348、350は、スロット366および溝368、370を通って延びてもよい。それによって、加熱端子348、350は、加熱要素322の端部と係合してもよい。さらに、電子部品326(図5参照)は、第1の加熱端子348と第2の加熱端子350との間のスロット366内に収容されてもよい。したがって、加熱端子348、350および電子部品326は、チャネル355内に少なくとも部分的に収容されてもよい。さらに、理解され得るように、空気流は、基部332を通り、スロット366および溝368、370を通って一体型リザーバおよび液体輸送要素354の周りを通り、蒸気が加えられる加熱要素322を通過し、口元開口324を通ってマウスピース346から外へ出る流路を画定してもよい。したがって、空気流は、一体型リザーバおよび液体輸送要素354を少なくとも部分的に貫通するチャネル355を通って導かれてもよい。
【0113】
図6は、本開示の追加の例示的な実施形態によるカートリッジ404を示す。図示されるように、カートリッジ404は、外側本体416と、外側本体の一端に連結された基部432とを含んでもよい。マウスピース446は、基部432とは反対側の外側本体416の端部と係合してもよい。マウスピース446は、上述のように口元開口を画定してもよい。
【0114】
加熱要素422は、外側本体416内に配置されてもよい。図7に示すように、カートリッジ404は、加熱要素422に連結され得る第1の加熱端子448および第2の加熱端子450をさらに含んでもよい。上述のように、例えば図2に示すように、電子部品426が第1の加熱端子448と第2の加熱端子450との間に配置されてもよく、電子部品端子が電子部品に係合してもよい。さらに、端子は、基部432内に延びて、上述のように制御本体との電気的接続を可能にしてもよい。
【0115】
加えて、図6に示すように、カートリッジ404は、エアロゾル前駆体組成物を収容する一体型リザーバおよび液体輸送要素454を含んでもよい。一体型リザーバおよび液体輸送要素454は、基端部460とマウスピース端部462との間に延びてもよい。一体型リザーバおよび液体輸送要素454は、加熱要素422がその周りに少なくとも部分的に延び、接触してもよい凸部464を画定してもよい。一体型リザーバおよび液体輸送要素454は、多孔質ガラスまたは多孔質セラミックなどの多孔質モノリスを含んでもよく、いくつかの実施形態では、一体型リザーバおよび液体輸送要素は可変多孔度を規定してもよい。
【0116】
このように、カートリッジ404は、いくつかの点で図4のカートリッジ304と実質的に同様であり得る。したがって、簡潔にするために、図4のカートリッジ304と共通のカートリッジ404の詳細は繰り返して述べられない。しかし、カートリッジ404は、1つ以上の点で異なっていてもよい。
【0117】
この点に関して、図6に示すように、一体型リザーバおよび液体輸送要素454によって画定される凸部464は、マウスピース端部462ではなく、その基端部460に配置されてもよい。さらに、一体型リザーバおよび液体輸送要素454は、1つ以上のチャネル455を含んでもよい。例えば、図8に示すように、チャネル455は区画458を画定してもよい。
【0118】
さらに、図8に示すように、チャネル455は凹部472を画定してもよい。凹部472は、一体型リザーバおよび液体輸送要素454の基端部460から、区画458への開口474まで延びてもよい。それによって、図7に示すように、加熱端子448、450および電子部品426は、凹部472を通って区画458内に延びてもよい。したがって、加熱端子448、450および電子部品426は、チャネル455内に少なくとも部分的に収容されてもよい。区画458を基端部まで延ばすのではなく、一体型リザーバおよび液体輸送要素454の基端部460で凹部472を使用することにより、加熱要素422が加熱端子448、450に係合することが可能になり得る。
【0119】
さらに、図6に示すように、チャネル455は、第1の溝468および第2の溝470を画定してもよい。溝468、470は、一体型リザーバおよび液体輸送要素454の両側に延びてもよい。具体的には、溝468、470は、凹部472に隣接する凸部464と係合している加熱要素422から始まり、一体型リザーバおよび液体輸送要素454のマウスピース端部462で終わってもよい。したがって、空気流は、基部432を通って凹部472(例えば、図8参照)に入り、蒸気が加えられる加熱要素422を通過し、溝468、470を通って一体型リザーバおよび液体輸送要素454の周りを通り、口元開口を通ってマウスピース446から外へ出る流路を画定してもよい。したがって、空気流は、一体型リザーバおよび液体輸送要素454を少なくとも部分的に貫通するチャネル455を通って導かれてもよい。
【0120】
上述のカートリッジ204、304、404の実施形態では、電子部品は、第1の加熱端子と第2の加熱端子との間に収容される。この構成は、例えば、図6のカートリッジ404に含まれる図9に示すアセンブリに示されている。図示されるように、加熱端子448、450は、それらの間に電子部品426を支持してもよい。
【0121】
この点に関して、図示されるように、加熱端子448、450はそれぞれ、電子部品426の両側に配置された横方向支持部476を画定してもよい。横方向支持部476は、第1の加熱端子448と第2の加熱端子450との間に延びる横方向への電子部品426の横方向の移動を抑制してもよい。さらに、加熱端子448、450はそれぞれ、電子部品426の後部主面426Aと係合してもよい主面支持部478を画定してもよい。
【0122】
電子部品端子452は、電子部品426の前部主面426Bと係合してもよい。さらに、いくつかの実施形態では、第1の加熱端子448は、電子部品426の前部主面426Bに電力を供給し、かつこれと係合するタブ480を含んでもよい。それにより、電子部品426の前方への移動は、電子部品端子452と、第1の加熱端子448のタブ480とによって抵抗され得る。逆に、電子部品426の後方への移動は、加熱端子448、450の主面支持部478によって抵抗されてもよい。
【0123】
しかし、後述するように、他の実施形態では、電子部品は異なる方法で配置され、支持されてもよい。この点に関して、図10は、本開示の追加の例示的な実施形態によるカートリッジ504を示す。図示されるように、カートリッジ504は、外側本体516と、外側本体の一端に連結された基部532とを含んでもよい。マウスピース546は、基部532とは反対側の外側本体516の端部と係合してもよい。マウスピース546は、上述のように口元開口を画定してもよい。
【0124】
加熱要素522は、外側本体516内に配置されてもよい。第1の加熱端子548および第2の加熱端子550は、加熱要素522に連結されてもよい。電子部品526は、外側本体516内に収容されてもよい。電子部品端子552(図12参照)は、電子部品526と係合してもよい。さらに、端子548、550、552は、基部532内に延びて、上述のように制御本体との電気的接続を可能にしてもよい。
【0125】
加えて、カートリッジ504は、エアロゾル前駆体組成物を収容する一体型リザーバおよび液体輸送要素554を含んでもよい。一体型リザーバおよび液体輸送要素554は、基端部560とマウスピース端部562との間に延びてもよい。一体型リザーバおよび液体輸送要素554は、加熱要素522がその周りに少なくとも部分的に延び、接触してもよい凸部564を画定してもよい。
【0126】
図11に示すように、一体型リザーバおよび液体輸送要素554は、少なくとも部分的にそれを貫通する1つ以上のチャネル555を含んでもよい。チャネル555は、第1の溝568および第2の溝570を画定してもよい。図10に示すように、第1の加熱端子548および第2の加熱端子550はそれぞれ、第1の溝568および第2の溝570内に延びてもよい。したがって、加熱端子548、550は、チャネル555内に少なくとも部分的に収容されてもよい。一体型リザーバおよび液体輸送要素554は、多孔質ガラスまたは多孔質セラミックなどの多孔質モノリスを含んでもよく、いくつかの実施形態では、一体型リザーバおよび液体輸送要素は可変多孔度を規定してもよい。
【0127】
このように、カートリッジ504は、いくつかの点で図4のカートリッジ304と実質的に同様であり得る。したがって、簡潔にするために、図4のカートリッジ304と共通のカートリッジ504の詳細は繰り返して述べられない。しかし、カートリッジ504は、1つ以上の点で異なっていてもよい。
【0128】
図10に示すように、電子部品526は、基部532と一体型リザーバおよび液体輸送要素554との間に配置されてもよい。この点に関して、電子部品526の長手方向軸は、外側本体516の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよい。さらに、図12に示すように、第1の加熱端子548および第2の加熱端子550は、電子部品526の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよい。この点に関して、図10に関して上述したように、加熱端子548、550は、一体型リザーバおよび液体輸送要素554内に画定された溝568、570内に収容されてもよい。しかし、図12に示すように、第1の加熱端子548はタブ548Aを画定してもよく、第2の加熱端子550はそこから横方向に延びるタブ550Aを画定してもよい。タブ548A、550Aおよび電子部品端子552は、電子部品526の主面と係合してもよい。それにより、加熱端子548、550によって画定されたタブ548A、550Aと、電子部品端子552とは、電子部品526を基部532に対して押圧して、電子部品が所定の位置に保持されるようにしてもよい。
【0129】
さらに、電子部品526は複数の接点を含んでもよい。第1の加熱端子548のタブ548Aは、第1の接点582Aと係合してもよい。第2の加熱端子550のタブ550Aは、第2の接点582Bと係合してもよい。さらに、電子部品端子552は、第3の接点582Cと係合してもよい。この点に関して、上述のように、加熱端子548、550は電子部品526に電力を供給してもよく、電子部品端子は、データがカートリッジ504(図10参照)と制御本体との間で転送され得るように、電子部品との電気的接続を確立してもよい。
【0130】
図10を参照すると、空気流は、基部532を通り、電子部品526を通過し、溝568、570を通って一体型リザーバおよび液体輸送要素554の周りを通り、蒸気が加えられる加熱要素522を通過し、口元開口を通ってマウスピース546から外へ出る流路を画定してもよい。したがって、空気流は、一体型リザーバおよび液体輸送要素554を少なくとも部分的に貫通するチャネル555(図11参照)を通って導かれてもよい。それにより、流路は一般に、電子部品526に沿ってではなく、横に延びてもよい。この点に関して、電子部品526は半円形を画定してもよく、その長手方向軸は外側本体516の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよく、空気流が、電子部品を通りぬけるまたは電子部品に沿ってではなく、横に延びるようにしてもよい。したがって、電子部品526は、カートリッジ504を通る空気流路から実質的に排除されてもよい。
【0131】
追加の実施形態では、蒸気を生成する方法が提供される。図13に示されるように、方法は、工程602において、一体型リザーバおよび液体輸送要素内にエアロゾル前駆体組成物を収容することを含んでもよい。さらに、方法は、工程604において、一体型リザーバおよび液体輸送要素で、エアロゾル前駆体組成物の少なくとも一部を気化させることを含んでもよい。
【0132】
いくつかの実施形態では、工程604において一体型リザーバおよび液体輸送要素でエアロゾル前駆体組成物の少なくとも一部を気化させることは、一体型リザーバおよび液体輸送要素によって実質的に囲まれた加熱要素に電流を導くことを含んでもよい。別の実施形態では、工程604において一体型リザーバおよび液体輸送要素でエアロゾル前駆体組成物の少なくとも一部を気化させることは、一体型リザーバおよび液体輸送要素の少なくとも一部の周りに延びる加熱要素に電流を導くことを含んでもよい。方法は、一体型リザーバおよび液体輸送要素を少なくとも部分的に貫通する1つ以上のチャネルを通して空気流を導くことをさらに含んでもよい。さらに、工程602において、一体型リザーバおよび液体輸送要素内にエアロゾル前駆体組成物を収容することは、一体型多孔質モノリス内にエアロゾル前駆体組成物を収容することを含んでもよい。
【0133】
追加の実施形態では、エアロゾル送達装置を製造する方法が提供される。方法は、多孔質モノリス材料から一体型リザーバおよび液体輸送要素を形成することを含んでもよい。さらに、方法は、加熱要素が一体型リザーバおよび液体輸送要素に近接するように、外側本体内に加熱要素ならびに一体型リザーバおよび液体輸送要素を配置することを含んでもよい。方法はさらに、一体型リザーバおよび液体輸送要素内にエアロゾル前駆体組成物を分配することを含んでもよい。
【0134】
いくつかの実施形態では、一体型リザーバおよび液体輸送要素を形成することは、一体型リザーバおよび液体輸送要素を射出成形することを含んでもよい。方法は、第1の加熱端子および第2の加熱端子と、加熱要素とを係合させることをさらに含んでもよい。多孔質モノリス材料から一体型リザーバおよび液体輸送要素を形成することは、加熱要素、第1の加熱端子および第2の加熱端子のうち少なくとも1つを一体型リザーバおよび液体輸送要素にインサート成形することを含んでもよい。さらに、いくつかの実施形態では、多孔質モノリス材料から一体型リザーバおよび液体輸送要素を形成することは、多孔質セラミックから一体型リザーバおよび液体輸送要素を形成することを含んでもよい。
【0135】
上述のように、本開示の実施形態は、一体型多孔質モノリスから形成された一体型リザーバおよび液体輸送要素を含む。しかし、後述するように、他の実施形態では、液体輸送要素およびリザーバは、別個の要素として提供されてもよい。
【0136】
この点に関して、図14は、本開示の追加の例示的な実施形態によるカートリッジ704を示す。図示されるように、カートリッジ704は、外側本体716と、外側本体の一端に連結された基部732とを含んでもよい。口元開口724は、外側本体716の反対側の端に配置されてもよい。加熱要素722は、外側本体716内に配置されてもよい。図示されるように、一実施形態では、加熱要素722の長手方向軸は、外側本体716の長手方向軸と実質的に平行であってよい。
【0137】
口元開口724は、基部732とは反対側の外側本体716の端部と係合してもよいマウスピース746内に画定されてもよい。第1の加熱端子748および第2の加熱端子750は、加熱要素722に連結されてもよい。電子部品726は、第1の加熱端子748と第2の加熱端子750との間に配置されてもよい。電子部品726の長手方向軸は、外側本体716の長手方向軸と実質的に平行に延びてもよい。電子部品端子752は、上述のように、例えば図9に示すように、電子部品726と係合してもよい。さらに、端子748、750、752は、基部732内に延びて、上述のように制御本体との電気的接続を可能にしてもよい。この点に関して、端子、電子部品および基部は、図9の対応する要素と実質的に同様であるか、同一であり得る。
【0138】
加えて、カートリッジ704は、外側本体716内に収容されたリザーバ718を含んでもよい。リザーバ718はエアロゾル前駆体組成物を収容してもよい。リザーバ728は管状の構成を画定してもよい。リザーバ718は、基端部718aとマウスピース端部718bとの間に延びてもよい。
【0139】
カートリッジ704は、液体輸送要素720をさらに含んでもよい。液体輸送要素720は、基端部720aとマウスピース端部720bとの間に延びてもよい。さらに、液体輸送要素720は、リザーバ718と加熱要素722との間に延びてもよい。この点に関して、液体輸送要素720は、リザーバ718内に少なくとも部分的に収容され、リザーバ718によって囲まれてもよい。
【0140】
リザーバ718および液体輸送要素720の一方または両方は、多孔質ガラスまたは多孔質セラミックなどの多孔質モノリスを含んでもよい。例示的な一実施形態では、液体輸送要素720は多孔質モノリスを含んでもよく、リザーバ718は繊維マット(例えば、酢酸セルロース)を含んでもよく、これをその周りに巻き付けてもよい。いくつかの実施形態では、液体輸送要素720は、リザーバ718よりも比較的多孔質であってよい。この点に関して、液体輸送要素720は、リザーバ718内に保持されたエアロゾル前駆体組成物を加熱要素722に引き寄せるように構成されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、リザーバ718および液体輸送要素720の一方または両方は、可変多孔度を規定してもよい。
【0141】
図15は液体輸送要素720を示す。図示されるように、液体輸送要素720は、少なくとも部分的にそれを貫通する少なくとも1つのチャネル755を画定してもよい。チャネル755は、第1の部分756および第2の部分766を含んでもよい。チャネル755の第1の部分756は、液体輸送要素720のマウスピース端部720bから、チャネルの第2の部分766まで延びてもよい。チャネル755の第2の部分766は、チャネルの第1の部分756から、液体輸送要素720の基端部720aまで延びてもよい。
【0142】
電子部品726は、液体輸送要素720の内側に少なくとも部分的に配置されてもよい。この点に関して、電子部品726は、チャネル755の第2の部分766内に収容されてもよい。さらに、加熱要素722は、液体輸送要素720の内側に少なくとも部分的に配置されてもよい。この点に関して、加熱要素722は、図示された実施形態では、チャネル755の第1の部分756内に配置され、それと接触している。
【0143】
さらに、図14に示すように、第1の加熱端子748および第2の加熱端子750の一方または両方は、液体輸送要素720を通って少なくとも部分的に延びてもよい。この点に関して、第1の加熱端子748および第2の加熱端子750は、基部732からチャネル755の第2の部分766を通って、チャネルの第1の部分756の加熱要素722まで延びてもよい。液体輸送要素720の長手方向軸は、第1の加熱端子748の長手方向軸および第2の加熱端子750の長手方向軸と実質的に平行であってよい。
【0144】
空気流は、基部732を通り、液体輸送要素720を通ってチャネル755の第2の部分766に入り、電子部品726を通過し、蒸気が加えられるチャネルの第1の部分756内の加熱要素722を通過し、口元開口724を通ってマウスピース746から外へ出る流路を画定してもよい。この点に関して、液体輸送要素720は、蒸気が生成される加熱要素722に空気を導くフローディレクタを画定してもよい。したがって、別個のフローディレクタの使用は必要とされない場合がある。
【0145】
蒸気の生成に関して、リザーバ718はエアロゾル前駆体組成物を収容してもよい。液体輸送要素720は、実質的にその全長にわたってリザーバ718と接触していてもよい。さらに、液体輸送要素720は、リザーバ718の内周の全部または一部の周りに延びてもよい。例えば、図示された実施形態では、液体輸送要素720は、マウスピース端部720bでリザーバ718によって画定された開口部784の内周全体と接触している。リザーバ718と液体輸送要素720との間に比較的大きな接触面積を設けることによって、リザーバから液体輸送要素720への流体伝達が改善され得る。同様に、液体輸送要素720は、加熱要素722を実質的に囲んで、蒸気の生成を改善してもよい。
【0146】
図16および図17は、本開示の追加の例示的な実施形態によるカートリッジ804を示す。図示されるように、カートリッジ804は、外側本体816と、外側本体の一端に連結された基部832とを含んでもよい。口元開口は、基部832とは反対側の外側本体816の端部と係合してもよいマウスピース846内に画定されてもよい。加熱要素822は、外側本体816内に配置されてもよい。図示されるように、一実施形態では、加熱要素822の長手方向軸は、外側本体816の長手方向軸と実質的に平行であってよい。
【0147】
第1の加熱端子848および第2の加熱端子850は、加熱要素822に連結されてもよい。電子部品826(図17および図18参照)は、第1の加熱端子848と第2の加熱端子850との間に配置されてもよい。電子部品826の長手方向軸は、一例として図14に関して上で説明し、図示したように、外側本体816の長手方向軸と実質的に平行に延びてもよい。電子部品端子852は、上述のように、例えば図9に示すように、電子部品826と係合してもよい。さらに、端子848、850、852は、基部832内に延びて、上述のように制御本体との電気的接続を可能にしてもよい。この点に関して、端子、電子部品および基部は、図9の対応する要素と実質的に同様であるか、同一であり得る。
【0148】
加えて、カートリッジ804は、外側本体816内に収容されたリザーバ818を含んでもよい。リザーバ818はエアロゾル前駆体組成物を収容してもよい。リザーバ818は、基端部818aとマウスピース端部818bとの間に延びてもよい。図17に示すように、リザーバ818は、管状の構成を画定し得、それを通って延びる開口部884を含んでもよい。
【0149】
カートリッジ804は、液体輸送要素820をさらに含んでもよい。液体輸送要素820は、基端部820aとマウスピース端部820bとの間に延びてもよい。さらに、液体輸送要素820は、リザーバ818と加熱要素822との間に延びて、リザーバから加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を輸送してもよい。この点に関して、液体輸送要素820は、リザーバ818を通して画定された開口部884(図17参照)内に少なくとも部分的に収容されてもよい。
【0150】
リザーバ818および液体輸送要素820の一方または両方は、多孔質ガラスまたは多孔質セラミックなどの多孔質モノリスを含んでもよい。例示的な一実施形態では、液体輸送要素820は多孔質モノリスを含んでもよく、リザーバ818は繊維マット(例えば、酢酸セルロース)を含んでもよく、これをその周りに巻き付けてもよい。いくつかの実施形態では、液体輸送要素820は、リザーバ818よりも比較的多孔質であってよい。この点に関して、液体輸送要素820は、リザーバ818内に保持されたエアロゾル前駆体組成物を加熱要素822に引き寄せるように構成されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、リザーバ818および液体輸送要素820の一方または両方は、可変多孔度を規定してもよい。
【0151】
図16に示すように、加熱要素822は、液体輸送要素820の周りに少なくとも部分的に延びてもよい。さらに具体的には、液体輸送要素820は、液体輸送要素の遠位端に配置され得る凸部864を画定してもよい。この実施形態では、凸部864は、液体輸送要素820のマウスピース端部820bに配置されてもよい。図16に示すように、加熱要素822は、凸部864の周りに少なくとも部分的に延び、それと接触してもよい。
【0152】
図18に示すように、液体輸送要素820は、少なくとも部分的にそれを貫通する1つ以上のチャネル855を画定してもよい。1つ以上のチャネル855はスロット866を含んでもよい。概略的に示されるように、電子部品826は、スロット866では、1つ以上のチャネル855内に収容されてもよい。さらに、液体輸送要素820内に画定された1つ以上のチャネル855は、第1の端子溝868(図17参照)および第2の端子溝870を含んでもよい。凸部864は、液体輸送要素820のマウスピース端部820bから端子溝868、870まで延びてもよい。端子溝868、870は、凸部864とスロット866との間の液体輸送要素820の両側に延びてもよい。スロット866は、端子溝868、870から液体輸送要素820の基端部820aまで延びてもよい。
【0153】
図16および図17に示すように、加熱端子848、850は、スロット866および端子溝868、870では、1つ以上のチャネル855(図18参照)を通って延びてもよい。この点に関して、第1の加熱端子848および第2の加熱端子850は、液体輸送要素820とリザーバ818との間に配置されてもよい。液体輸送要素820の長手方向軸は、第1の加熱端子848の長手方向軸および第2の加熱端子850の長手方向軸と実質的に平行であってよい。
【0154】
上述のように、電子部品826(例えば、図17および図18参照)は、液体輸送要素820の内側に少なくとも部分的に配置されてもよい。この点に関して、電子部品826は、第1の加熱端子848と第2の加熱端子850との間のスロット866では、1つ以上のチャネル855内に収容されてもよい。
【0155】
さらに、液体輸送要素820内に画定されたチャネル855は、1つ以上の空気流溝を含んでもよい。図示された実施形態では、液体輸送要素820は、第1の空気流溝886および第2の空気流溝888を画定する。空気流溝886、888は、端子溝868、870との間に配置され、その外面では、液体輸送要素820の長手方向長さに沿って延びてもよい。この点に関して、空気流は、基部832を通り、空気流溝886、888を通って液体輸送要素820の周りを通り、蒸気が加えられる加熱要素822を通過し、口元開口を通ってマウスピース846から外へ出る流路を画定してもよい。したがって、別個のフローディレクタの使用は必要とされない場合がある。
【0156】
蒸気の生成に関して、リザーバ818はエアロゾル前駆体組成物を収容してもよい。液体輸送要素820は、凸部864を除いて、実質的にその全長にわたってリザーバ818と接触していてもよい。さらに、液体輸送要素820は、リザーバ818を通って延びる開口部884の内周の比較的大きな部分(例えば、図17に示すように、図示された実施形態では基端部820aの約半分)に接触してもよい。リザーバ818と液体輸送要素820との間に比較的大きな接触面積を設けることによって、リザーバから液体輸送要素への流体伝達が改善され得る。同様に、加熱要素822は、凸部864で液体輸送要素820を実質的に囲んで、蒸気の生成を改善してもよい。
【0157】
図19および図20は、本開示の追加の例示的な実施形態によるカートリッジ904を示す。図示されるように、カートリッジ904は、外側本体916と、外側本体の一端に連結された基部932とを含んでもよい。口元開口924は、基部932とは反対側の外側本体916の端部と係合してもよいマウスピース946内に画定されてもよい。加熱要素922は、外側本体916内に配置されてもよい。図示されるように、一実施形態では、加熱要素922の長手方向軸は、外側本体916の長手方向軸と実質的に平行であってよい。
【0158】
第1の加熱端子948および第2の加熱端子950は、加熱要素922に連結されてもよい。電子部品926(図19参照)は、外側本体916内に収容されてもよい。電子部品926の長手方向軸は、外側本体916の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよい。さらに、第1の加熱端子948および第2の加熱端子950は、電子部品926の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよい。加熱端子948、950および電子部品端子は、電子部品926と係合してもよく、基部932内に延びて、上述のように制御本体との電気的接続を可能にしてもよい。この点に関して、図19の端子、基部および電子部品は、図12に示される端子、基部および電子部品と実質的に同様であるか、同一であり得る。したがって、これらの構成要素およびそれによって実行される機能に関する詳細は、簡潔にするために繰り返して述べられない。
【0159】
加えて、カートリッジ904は、外側本体916内に収容されたリザーバ918を含んでもよい。リザーバ918はエアロゾル前駆体組成物を収容してもよい。リザーバ918は、基端部918aとマウスピース端部918bとの間に延びてもよい。電子部品926は、リザーバ918の基端部918aと基部932との間に配置されてもよい。リザーバ918は、実質的に管状の構成を画定し得、それを通って延びる開口部984を含んでもよい(図20参照)。
【0160】
カートリッジ904は、液体輸送要素920をさらに含んでもよい。液体輸送要素920は、基端部920aとマウスピース端部920bとの間に延びてもよい。電子部品926は、基端部920aと基部932との間に配置されてもよい。さらに、液体輸送要素920は、リザーバ918と加熱要素922との間に延びて、リザーバから加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を輸送してもよい。この点に関して、液体輸送要素920は、リザーバ918を通して画定された開口部984内に少なくとも部分的に収容されてもよい。例えば、液体輸送要素920は、マウスピース端部920bでは、そこから外向きに延びる凸部964を有する円筒形構成を画定してもよい。
【0161】
リザーバ918および液体輸送要素920の一方または両方は、多孔質ガラスまたは多孔質セラミックなどの多孔質モノリスを含んでもよい。例示的な一実施形態では、液体輸送要素920は多孔質モノリスを含んでもよく、リザーバ918は繊維マット(例えば、酢酸セルロース)を含んでもよく、これをその周りに巻き付けてもよい。いくつかの実施形態では、液体輸送要素920は、リザーバ918よりも比較的多孔質であってよい。この点に関して、液体輸送要素920は、リザーバ918内に保持されたエアロゾル前駆体組成物を加熱要素922に引き寄せるように構成されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、リザーバ918および液体輸送要素920の一方または両方は、可変多孔度を規定してもよい。
【0162】
図19に示すように、加熱要素922は、液体輸送要素920の周りに少なくとも部分的に延びてもよい。さらに具体的には、液体輸送要素920が、リザーバ918を通して画定された開口部984(図20参照)から外に延びている部分で、凸部964の周りに、加熱要素922は少なくとも部分的に延び、それと接触してもよい。
【0163】
図20に示すように、加熱端子948、950は、リザーバ918を通して画定された開口部984を通って延びてもよい。この点に関して、第1の加熱端子948および第2の加熱端子950は、開口部984内で液体輸送要素920のそばに配置されてもよい。液体輸送要素920の長手方向軸は、第1の加熱端子948の長手方向軸および第2の加熱端子950の長手方向軸と実質的に平行であってよい。
【0164】
いくつかの実施形態では、空気流は、基部932を通り、リザーバ918を通って開口部984を通り、蒸気が加えられる加熱要素922を通過し、口元開口924を通ってマウスピース946から外へ出る流路を画定してもよい。しかし、他の実施形態では、空気流は、追加的にまたは代替的に、基部932を通り、リザーバ918の周りを通り、蒸気が加えられる加熱要素922を通過し、口元開口924を通ってマウスピース946から外へ出る流路を画定してもよい。
【0165】
これらの実施形態のそれぞれでは、空気がそれを通って流れる別個のフローディレクタの使用は必要とされない場合がある。しかし、図19および図20に示すように、カートリッジ904はさらにリザーバ管990を含んでもよい。リザーバ管990は、空気流がリザーバ管990と外側本体916との間に導かれるように、リザーバ918を囲んでもよい。この点に関して、リザーバ管990は、リザーバ918を管状の構成に保持し、リザーバを外側本体916から分離してそれらの間の空気流を可能にするように構成されてもよい。
【0166】
蒸気の生成に関して、リザーバ918はエアロゾル前駆体組成物を収容してもよい。液体輸送要素920は、凸部964を除いて、実質的にその全長にわたってリザーバ918と接触していてもよい。さらに、液体輸送要素920は、図20に示すように、リザーバ918の内周の比較的大きな部分に接触してもよい。リザーバ918と液体輸送要素920との間に比較的大きな接触面積を設けることによって、リザーバから液体輸送要素への流体伝達が改善され得る。同様に、加熱要素922は、凸部964で液体輸送要素920を実質的に囲んで、蒸気の生成を改善してもよい。
【0167】
図21および図22は、本開示の追加の例示的な実施形態によるカートリッジ1004を示す。図示されるように、カートリッジ1004は、外側本体1016と、外側本体の一端に連結された基部1032とを含んでもよい。口元開口1024は、基部1032とは反対側の外側本体1016の端部と係合してもよいマウスピース1046内に画定されてもよい。加熱要素1022は、外側本体1016内に配置されてもよい。図示されるように、一実施形態では、加熱要素1022の長手方向軸は、外側本体1016の長手方向軸と実質的に平行であってよい。
【0168】
第1の加熱端子1048および第2の加熱端子1050は、加熱要素1022に連結されてもよい。電子部品1026は、外側本体1016内に収容されてもよい。電子部品1026の長手方向軸は、外側本体1016の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよい。さらに、第1の加熱端子1048および第2の加熱端子1050は、電子部品1026の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよい。加熱端子1048、1050および電子部品端子は、電子部品1026と係合してもよく、基部1032内に延びて、上述のように制御本体との電気的接続を可能にしてもよい。この点に関して、図21の端子、基部および電子部品は、図12に示される端子、基部および電子部品と実質的に同様であるか、同一であり得る。したがって、これらの構成要素およびそれによって実行される機能に関する詳細は、簡潔にするために繰り返して述べられない。
【0169】
加えて、カートリッジ1004は、外側本体1016内に収容されたリザーバ1018を含んでもよい。リザーバ1018はエアロゾル前駆体組成物を収容してもよい。リザーバ1018は、基端部1018aとマウスピース端部1018bとの間に延びてもよい。電子部品1026は、リザーバ1018の基端部1018aと基部1032との間に配置されてもよい。リザーバ1018は、それを通って延びる開口1084を含む変形された管状の構成を画定してもよい(図22参照)。
【0170】
カートリッジ1004は、液体輸送要素1020をさらに含んでもよい。液体輸送要素1020は、基部1032に近接して配置された基端部とマウスピース1046に近接して配置されたマウスピース端部との間に延びてもよい。電子部品1026は、液体輸送要素1020の基端部と基部1032との間に配置されてもよい。さらに、液体輸送要素1020は、リザーバ1018と加熱要素1022との間に延びて、リザーバから加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を輸送してもよい。この点に関して、液体輸送要素1020は、リザーバ1018を通して画定された開口1084内に少なくとも部分的に収容されてもよい。例えば、液体輸送要素1020は、そのマウスピース端部では、そこから外向きに延びる凸部1064を有する円筒形構成を画定してもよい。
【0171】
リザーバ1018および液体輸送要素1020の一方または両方は、多孔質ガラスまたは多孔質セラミックなどの多孔質モノリスを含んでもよい。例示的な一実施形態では、液体輸送要素1020は多孔質モノリスを含んでもよく、リザーバ1018は繊維マット(例えば、酢酸セルロース)を含んでもよく、これをその周りに巻き付けてもよい。いくつかの実施形態では、液体輸送要素1020は、リザーバ1018よりも比較的多孔質であってよい。この点に関して、液体輸送要素1020は、リザーバ1018内に保持されたエアロゾル前駆体組成物を加熱要素1022に引き寄せるように構成されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、リザーバ1018および液体輸送要素1020の一方または両方は、可変多孔度を規定してもよい。
【0172】
図21に示すように、加熱要素1022は、液体輸送要素1020の周りに少なくとも部分的に延びてもよい。さらに具体的には、液体輸送要素1020が、リザーバ1018を通して画定された開口1084(図22参照)から外に延びている部分で、凸部1064の周りに、加熱要素1022は少なくとも部分的に延び、それと接触してもよい。
【0173】
図22に示すように、加熱端子1048、1050は、リザーバ1018を通して画定された開口1084を通って延びてもよい。この点に関して、第1の加熱端子1048および第2の加熱端子1050は、開口1084内で液体輸送要素1020のそばに配置されてもよい。液体輸送要素1020の長手方向軸は、第1の加熱端子1048の長手方向軸および第2の加熱端子1050の長手方向軸と実質的に平行であってよい。
【0174】
さらに、カートリッジ1004はフローディレクタ1092を含んでもよい。管状であり得るフローディレクタ1092は、リザーバ1018を通って延びてもよい。フローディレクタ1092は、図22に示すように、リザーバ1018を通って延びる開口1084内に収容されてもよいか、フローディレクタは、それを通って延びる別個の開口部内に収容されてもよい。フローディレクタ1092は、液体輸送要素1020の長手方向軸と実質的に平行にかつ外側本体1016の長手方向軸と実質的に平行に延びる長手方向軸を画定してもよい。しかし、図22に示すように、フローディレクタ1092は、外側本体1016の長手方向中心軸からずれていてもよく、液体輸送要素1020のそばに配置されてもよい。
【0175】
それにより、いくつかの実施形態では、空気流は、基部1032を通り、フローディレクタ1092を通り、蒸気が加えられる加熱要素1022を通過し、口元開口1024を通ってマウスピース1046から外へ出る流路を画定してもよい。したがって、いくつかの実施形態では、所望により、別個のフローディレクタを使用して、空気流を導いてもよい。
【0176】
蒸気の生成に関して、リザーバ1018はエアロゾル前駆体組成物を収容してもよい。液体輸送要素1020は、凸部1064を除いて、実質的にその全長にわたってリザーバ1018と接触していてもよい。さらに、液体輸送要素1020は、図22に示すように、リザーバ1018の内面の比較的大きな部分に接触してもよい。リザーバ1018と液体輸送要素1020との間に比較的大きな接触面積を設けることによって、リザーバから液体輸送要素への流体伝達が改善され得る。同様に、加熱要素1022は、凸部1064で液体輸送要素1020を実質的に囲んで、蒸気の生成を改善してもよい。
【0177】
追加の実施形態では、エアロゾル送達装置を製造する方法が提供される。図23に示すように、方法は、工程1102において、液体輸送要素がリザーバおよび加熱要素と接触するように、外側本体内に加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素を配置することを含んでもよい。工程1102において外側本体内に加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素を配置することは、工程1103において加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素のそれぞれの長手方向軸を整列させることを含んでもよい。
【0178】
いくつかの実施形態では、方法は、リザーバ内に少なくとも部分的に液体輸送要素を配置することをさらに含んでもよい。リザーバ内に少なくとも部分的に液体輸送要素を配置することは、リザーバによって液体輸送要素を包むことを含んでもよい。方法は、液体輸送要素を少なくとも部分的に貫通するチャネルに加熱要素を挿入することをさらに含んでもよい。別の実施形態では、方法は、液体輸送要素の外面に加熱要素を連結することをさらに含んでもよい。
【0179】
追加の実施形態では、エアロゾル送達装置を製造する方法が提供される。方法は、多孔質モノリス材料から液体輸送要素を形成することを含んでもよい。さらに、方法は、液体輸送要素がリザーバと接触し、加熱要素が液体輸送要素に近接するように、外側本体内に加熱要素、リザーバおよび液体輸送要素を配置することを含んでもよい。方法はさらに、リザーバ内にエアロゾル前駆体組成物を分配することを含んでもよい。
【0180】
いくつかの実施形態では、液体輸送要素を形成することは、液体輸送要素を射出成形することを含んでもよい。方法は、第1の加熱端子および第2の加熱端子と、加熱要素とを係合させることをさらに含んでもよい。多孔質モノリス材料から液体輸送要素を形成することは、加熱要素、第1の加熱端子および第2の加熱端子のうち少なくとも1つを液体輸送要素にインサート成形することを含んでもよい。さらに、多孔質モノリス材料から液体輸送要素を形成することは、多孔質セラミックから液体輸送要素を形成することを含んでもよい。
【0181】
本明細書に説明されるように、本開示のカートリッジの要素は多孔質モノリスを含んでもよい。この点に関して、本開示の一体型リザーバおよび液体輸送要素、リザーバおよび/または液体輸送要素は、多孔質モノリスを含んでもよい。多孔質モノリスは形状が安定であり得、それによりカートリッジの組み立てが容易になり得る。例えば、多孔質モノリスは実質的に剛性であり得る。さらに、形状が安定な多孔質モノリスは、カートリッジを通して空気流を導くのに好適であり得る。対照的に、ガラス繊維から形成された液体輸送要素および酢酸セルロースから形成されたリザーバの実施形態は、可撓性であり、接触するとその形状が変化するため、そのような構成要素を含むカートリッジの組み立ては比較的困難であり得、そのような構成要素は、カートリッジ内の圧力変化がその形状を変化させる可能性があるため、空気流を導くのに適していない可能性がある。さらに、多孔質モノリスを含む構成要素は、可撓性の材料から形成することが困難であり得る形状を画定するように成形されるか、そうでなければ形成されてもよい。
【0182】
本明細書にさらに説明されるように、本明細書に開示される多孔質モノリスのそれぞれは、可変多孔度を規定してもよい。可変多孔度の使用は、エアロゾル前駆体組成物を貯蔵し、多孔質モノリス内の所望の位置に導くために採用されてもよい。例えば、流体の貯蔵またはそれを通した輸送が望まれる場所では、比較的高い多孔度が採用されてもよい。逆に、多孔質モノリスからの漏れが比較的大きく懸念される場所では、比較的低い多孔度が採用されてもよい。したがって、例えば、一体型リザーバおよび液体移送要素を含むカートリッジの実施形態では、比較的多孔質な領域が、エアロゾル前駆体組成物を貯蔵し、加熱要素に導くように構成されてもよい。別個の要素としてリザーバと液体輸送要素とを含むカートリッジの実施形態では、リザーバ内の比較的多孔質な領域が、エアロゾル前駆体組成物を貯蔵し、液体輸送要素に引き寄せるように構成されてもよい。追加的または代替的に、液体輸送要素内の比較的多孔質な領域は、液体輸送要素内のエアロゾル前駆体組成物を加熱要素に引き寄せるように構成されてもよい。この点に関して、エアロゾル前駆体組成物は、比較的高い多孔度を規定する多孔質モノリスの部分を通って、比較的容易に流れ得る。
【0183】
したがって、多孔質モノリスの1つ以上の領域は、貯蔵に適応し、それを通るエアロゾル前駆体組成物の移動を促進するために、比較的高い多孔度を規定してもよい。そのような領域は、多孔質モノリスの長手方向長さの少なくとも一部に沿って延び、それによって、その端部に近接して配置されてもよい加熱要素へのエアロゾル前駆体組成物の移動を促進してもよい。さらに、多孔質モノリスからのエアロゾル前駆体組成物の漏れに抵抗するために、比較的多孔度が高いそのような領域が、比較的多孔度が低い領域によって部分的にまたは完全に囲まれてもよい。いくつかの実施形態では、漏れを最も受けやすい多孔質モノリスの部分は、カートリッジを通る空気流に曝される領域であり得、これは加熱要素に近接している場合がある。したがって、多孔質モノリスは加熱要素に近接して比較的小さい孔を含んでもよいのに対して、多孔質モノリスはリザーバに近接して比較的大きい孔を含んでもよい。この多孔度勾配は、孔が大きい領域から孔が小さい領域に液体エアロゾル前駆体組成物を自然に引き寄せるであろう。したがって、多孔質モノリスの多孔度を変化させることによって、その流体貯蔵および輸送特性が、その中の位置に応じて変化し得る。
【0184】
さらに、本明細書に説明されるように構成されたカートリッジの使用は、所与のカートリッジの大きさに対するエアロゾル前駆体組成物容量の増加に関して利点を提供し得る。例えば、図1に示されるカートリッジ104は、液体輸送要素120およびリザーバ118に対して、約0.6立方センチメートル(cc)の総エアロゾル前駆体組成物容量を有し得る。しかし、多孔質モノリスを含む液体輸送要素、リザーバまたは一体型リザーバおよび液体輸送要素の使用は、実質的に同一の外形寸法を有するカートリッジ内のエアロゾル前駆体組成物容量を増加させ得る。この点に関して、図2図4図6図10図14図16図19および図21に示されるカートリッジ204、304、404、504、704、804、904、1004の実施形態は、それぞれ1.1cc、0.9cc、1.1cc、1.0cc、1.1cc、1.1cc、0.9ccおよび1.1ccの総エアロゾル前駆体組成物容量を有し得る。この点に関して、本明細書に開示されるカートリッジの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物が収容される外側本体内の空間の使用が最大化される。
【0185】
さらに、本明細書に説明されるように構成されたカートリッジの使用は、改善された蒸気生成に関して利点を提供し得る。この点に関して、液体輸送要素120が比較的小さい直径を画定することを考慮すると、図1のカートリッジ104に含まれる加熱要素122が比較的小さいコイルを含むのに対して、図2図4図6図10図14図16図19および図21に示されるカートリッジ204、304、404、504、704、804、904、1004の加熱要素は、加熱要素を画定するワイヤの長さに関して約2倍の長さであってよい。この点に関して、液体輸送要素または一体型リザーバおよび液体輸送要素は、比較的大きな加熱要素を収容するように構成された増大した内部または外部寸法を画定してもよい。比較的大きな加熱要素を使用すると、比較的大量の熱を発生させ、それによって、さらに急速なおよび/またはさらに大量の蒸気を生成し得る。
【0186】
上述の説明および関連する図面に示された教示の利益を有し、本開示に関連する当業者には、本開示の多くの変更および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2022-09-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置のための噴霧器であって、
セラミックから形成され、チャネルを画定するリザーバを備える多孔質モノリスであって、リザーバは、チャネルに沿ってエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成され、実質的にその全体に沿ってリザーバのチャネルと接触する液体輸送要素を備え、液体輸送要素の一部を通してエアロゾル前駆体組成物を輸送するように構成されている、多孔質モノリスと、
エアロゾル前駆体組成物の気化のために構成されるように多孔質モノリスに対して配置された気化要素とを備える噴霧器。
【請求項2】
多孔質モノリスが、実質的に正方形または実質的に長方形の断面を有する、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項3】
気化要素がヒータである、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項4】
セラミックモノリスの第1の端部の少なくとも一部は、実質的に平坦であり、ヒータは、セラミックモノリスの実質的に平坦な部分上に少なくとも部分的に配置される、請求項3に記載の噴霧器。
【請求項5】
エアロゾル送達装置であって、
外側ハウジングと、
セラミックから形成され、外側ハウジング内に配置された多孔質モノリスであって、多孔質モノリスは、チャネルを画定するリザーバを備え、リザーバは、チャネルに沿ってエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成され、実質的にその全体に沿ってリザーバのチャネルと接触する液体輸送要素を備え、液体輸送要素の一部を通してエアロゾル前駆体組成物を輸送するように構成されている、多孔質モノリスと、
エアロゾル前駆体組成物を気化して蒸気を形成するために構成されるように多孔質モノリスに対して外側ハウジング内に配置された気化要素とを備える、エアロゾル送達装置。
【請求項6】
エアエントリと、マウス端部と、マウス端部において形成されたエアロゾルポートとをさらに備える、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
エアエントリとエアロゾルポートとの間を通過する空気流が、多孔質モノリスの表面を実質的に横切って通過するように構成される、請求項6に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
多孔質モノリスが、実質的に正方形または実質的に長方形の断面を有する、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
気化要素がヒータである、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
セラミックモノリスの第1の端部の少なくとも一部は、実質的に平坦であり、ヒータは、セラミックモノリスの実質的に平坦な部分上に少なくとも部分的に配置される、請求項9に記載のエアロゾル送達装置。