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特開2022-163177モジュラ構造およびモジュラ構造建物のためのフレーム、基本フレームワーク、モジュール、プロファイル、および建造物要素のセット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163177
(43)【公開日】2022-10-25
(54)【発明の名称】モジュラ構造およびモジュラ構造建物のためのフレーム、基本フレームワーク、モジュール、プロファイル、および建造物要素のセット
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/348 20060101AFI20221018BHJP
【FI】
E04B1/348 H
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022128873
(22)【出願日】2022-08-12
(62)【分割の表示】P 2020508994の分割
【原出願日】2017-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】510094539
【氏名又は名称】クナウフ ギプス カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヨアヒム ビンダー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】モジュラ構造のための自己支持することを意図したモジュールの基本フレームワークを提供する。
【解決手段】2つの支柱プロファイル2を備え、支柱プロファイル2が本質的に垂直に配置され得、支柱プロファイル2の上端が天井プロファイル3を介して互いに接続され得、支柱プロファイル2の下端が床プロファイル4を介して互いに接続され得る、フレームワークとする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム、特に、壁フレームであって、モジュラ構造のためのモジュールの基本フレームワークを好ましくは支持する、優先的には自己支持することを意図し、かつ2つの支柱プロファイルを備え、前記支柱プロファイルが本質的に垂直に配置され得るか、または本質的に垂直に配置され、前記支柱プロファイルの上端が、天井プロファイルを介して互いに接続され得るか、または接続され、前記支柱プロファイルの下端が、床プロファイルを介して互いに接続され得るか、または接続され、
前記支柱プロファイル(2)、前記天井プロファイル(3)、および前記床プロファイル(4)が各々、異なるように構成された断面プロファイルを有することを特徴とする、フレーム。
【請求項2】
前記断面プロファイルの各々が、本質的に、または特定の領域において、中空プロファイルの形態で設計されている、請求項1に記載のフレーム。
【請求項3】
前記断面プロファイルの各々が、本質的に、金属シートが形成作業に供されることによって形成されている、請求項2に記載のフレーム。
【請求項4】
前記支柱プロファイル(2)が、互いに角度をなす2つの天井プロファイル(3)および/または床プロファイル(4)の接続を可能にするためにコーナプロファイルの形態で設計されている、請求項1~3のうちの一項に記載のフレーム。
【請求項5】
前記支柱プロファイル(2)が、少なくとも1つのスロットガイド(26)を有し、前記少なくとも1つのスロットガイド(26)が、前記支柱プロファイル(2)の長手方向の少なくとも一部分にわたって延在し、前記少なくとも1つのスロットガイド(26)内に、天井プロファイル(3)および/または床プロファイル(4)の接続のための少なくとも1つの接続要素(5)が挿入および保持される、請求項1~4のうちの一項に記載のフレーム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのスロットガイド(26)が、前記支柱プロファイル(2)の前記断面プロファイルに組み込まれている、請求項5に記載のフレーム。
【請求項7】
前記支柱プロファイル(2)の前記断面プロファイルが、互いに角度をなして配向された開口方向を有する少なくとも2つのスロットガイド(26)を有する、請求項4および6に記載のフレーム。
【請求項8】
前記支柱プロファイル(2)の前記断面プロファイルが、少なくとも1つの断面平面において、本質的に、矩形の、好ましくは本質的に正方形の輪郭を有し、前記断面平面の隣接する側面の輪郭のうちの2つに存在する凹部が、それぞれのスロットガイド(26)の断面を形成する、請求項7に記載のフレーム。
【請求項9】
前記スロットガイド(26)の断面が、ダブテール形状である、請求項5~8のうちの一項に記載のフレーム。
【請求項10】
前記接続要素(5)が形状適合方式で締結される、特に掛止されるように、前記スロットガイド(26)が準備される、請求項5~9のうちの一項に記載のフレーム。
【請求項11】
好ましくは前記、好ましくは各接続要素(5)が、本質的に垂直に配置される接続プレートの形態で本質的に設計されている、請求項5~10のうちの一項に記載のフレーム。
【請求項12】
前記天井プロファイル(3)および前記床プロファイル(4)が各々、本質的に二重T字形状の断面プロファイルを有し、前記二重T字形状の断面プロファイルの横材(12、19)が、本質的に垂直な配置のために提供され、前記横材(12、19)の頂部および底部に存在する横方向端部が、前記二重T字形状を形成するために、厚くなったヘッド部分(10、17)および/または厚くなったフット部分(11、18)の形態で設計されており、前記床プロファイル(4)の前記断面プロファイルにおける厚くなったフット部分(11、18)が、好ましくは、前記天井プロファイル(3)の前記厚くなったフットの垂直範囲よりも大きい垂直範囲を有する、請求項1~11のうちの一項に記載のフレーム。
【請求項13】
前記床プロファイル(4)の前記厚くなったヘッド部分(17)と前記厚くなったフット部分(18)とが、ほぼ等しいサイズであり、好ましくは前記厚くなったフット部分(18)が、幾分より広範であるように設計されている、請求項12に記載のフレーム。
【請求項14】
前記天井プロファイル(3)の前記厚くなったヘッド部分(10)が、前記プロファイルの前記厚くなったフット部分(11)よりも大きいように設計されている、請求項12または13に記載のフレーム。
【請求項15】
前記厚くなったヘッド部分(10、17)および/または前記厚くなったフット部分(11、18)が、本質的に断面が箱形である、請求項2、および請求項12~14のうちの一項に記載のフレーム。
【請求項16】
前記横材(12、19)の高さ、および/または前記厚くなったヘッド部分(10、17)の外面と前記厚くなったフット部分(11、18)の外面との間の距離が、少なくとも1つの側面上に、パネルまたは前記パネルの一部の少なくとも1つの層を有する、好ましくは絶縁された乾式壁構造(6、8、14、15、16、21、22、23、24)のための空間として利用可能である、請求項12~15のうちの一項に記載のフレーム。
【請求項17】
少なくとも1つの乾式壁構造プロファイル(6、8)が前記横材(12、19)に対してほぼ直角に形状適合方式で挿入されるように、前記厚くなったヘッド部分(10、17)、前記厚くなったフット部分(11、18)、および前記横材(12、19)によって境界されており、かつ断面プロファイルが本質的にU字形状である、自由空間が、マウント(13、20)の形態で提供される、請求項16に記載のフレーム。
【請求項18】
モジュラ構造のためのモジュールの基本フレームワークであって、
前記フレームワークが、請求項1~17のうちの一項以上に記載の2つのフレーム(1)を備え、それぞれの前記支柱プロファイル(2)が、請求項4に記載のコーナプロファイルの形態で設計されており、前記2つのフレーム(1)が、互いに対して平行に配置され、第1のフレームの1つの前記コーナプロファイルが、天井プロファイル(3)および床プロファイル(4)をそれぞれ介して第2のフレームの前記コーナプロファイルに接続されていることを特徴とする、基本フレームワーク。
【請求項19】
前記フレーム(1)を構築するために使用される前記天井プロファイル(3)および前記床プロファイル(4)が、前記フレーム(1)を互いに接続するために使用される前記天井プロファイル(3)および前記床プロファイル(4)とは異なる長さである、請求項18に記載の基本フレームワーク。
【請求項20】
少なくとも2つの部屋を有する、および/または2つ以上の基本フレームワークで作製された少なくとも1つの大きい部屋を有する建物の基本フレームワークを実現するために、構築ブロックを構成する少なくとも2つの基本フレームワークが、互いに上下に、互いに左右に、および/または互いに前後に接続され得る、請求項18または19のいずれかに記載の基本フレームワーク。
【請求項21】
モジュラ構造のためのモジュールであって、
請求項1~17のうちの一項以上に記載の少なくとも1つのフレーム(1)によって、および/または請求項18~20のうちの一項以上に記載の少なくとも1つの基本フレームワークによって特徴付けられる、モジュール。
【請求項22】
フレーム(1)および/または基本フレームワークによって画定された表面のうちの少なくとも1つを閉鎖および/または充填するための、少なくとも1つの乾式壁構造(6、8、14、15、16、21、22、23、24)を備える、請求項21に記載のモジュール。
【請求項23】
フレーム(1)および/または基本フレームワークによって画定される表面のうちの少なくとも1つを閉鎖および/または充填するための乾式壁構造(6、8、14、15、16、21、22、23、24)の少なくとも1つの乾式壁構造プロファイル(6、8)を備える、請求項22に記載のモジュール。
【請求項24】
前記少なくとも1つの乾式壁構造プロファイル(6、8)が、そのそれぞれの端部を、2つの相互に反対の、本質的に平行な天井プロファイル(3)または床プロファイル(4)に対して本質的に直交して、形状適合方式で、マウント(13、20)に挿入および装着され、前記マウントは、断面プロファイルがほぼU字形状であり、かつ前記天井プロファイル(3)または前記床プロファイル(4)に属する、請求項23に記載のモジュール。
【請求項25】
前記少なくとも1つの乾式壁構造プロファイル(6、8)が、少なくとも1つの側面上にパネルの少なくとも1つの層を有する、請求項23または24に記載のモジュール。
【請求項26】
前記基本フレームワークによって画定される少なくとも前記天井面と、床面と、4つの側面のうちの少なくとも1つとが、閉鎖および/または充填される、請求項21~25のうちの一項に記載のモジュール。
【請求項27】
前記モジュールが、設備を備えて提供され、仕上げられている、請求項21~26のうちの一項に記載のモジュール。
【請求項28】
ゾーンを構成する少なくとも2つのモジュールが、少なくとも2つの部屋を有する、および/または少なくとも1つの大きな部屋を有する建物を実現するために、互いに上下に、互いに左右に、および/または互いに前後に接続され得る、請求項21~27のうちの一項に記載のモジュール。
【請求項29】
モジュラ構造の建物であって、
請求項1~17のうちの一項以上に記載の少なくとも1つのフレーム(1)によって、および/または請求項18~20のうちの一項以上に記載の少なくとも1つの基本フレームワークによって、および/または請求項21~28のうちの一項以上に記載のモジュールによって特徴付けられるモジュラ構造の建物。
【請求項30】
好ましくは、モジュラ構造のためのモジュールの基本フレームワークのために、負荷に供され得る、プロファイル、特に、支持プロファイルであって、
好ましくは、請求項1~17のうちの一項以上に記載のフレーム(1)、および/または請求項18~20のうちの一項以上に記載の基本フレームワーク、および/または請求項21~28のうちの一項以上に記載のモジュールに対して、ほぼ垂直に配置され得る支柱プロファイル(2)の形態で設計されていることを特徴とする、プロファイル。
【請求項31】
前記支柱プロファイル(2)が、互いに角度をなす2つの天井プロファイル(3)および/または2つの床プロファイル(4)の可能な接続のためのコーナプロファイルの形態で設計されていることを特徴とする、請求項30に記載のプロファイル。
【請求項32】
前記支柱プロファイル(2)が、前記支柱プロファイル(2)の長手方向の少なくとも一部分にわたって延在する少なくとも1つのスロットガイド(26)を有し、前記少なくとも1つのスロットガイド(26)の中に、天井プロファイル(3)および/または床プロファイル(4)の接続のための少なくとも1つの接続要素(5)が挿入および保持され得る、請求項31に記載のプロファイル。
【請求項33】
前記少なくとも1つのスロットガイド(26)が、前記支柱プロファイル(2)の断面プロファイルに組み込まれている、請求項32に記載のプロファイル。
【請求項34】
前記支柱プロファイル(2)の断面プロファイルが、互いに角度をなして配向された開口方向を有する少なくとも2つのスロットガイド(26)を有する、請求項31および33に記載のプロファイル。
【請求項35】
前記支柱プロファイル(2)の断面プロファイルが、少なくとも断面平面において、本質的に、矩形の、好ましくは本質的に正方形の輪郭を有し、前記断面平面の隣接する側面の輪郭のうちの2つに存在する凹部が、それぞれの前記スロットガイド(26)の断面を形成する、請求項34に記載のプロファイル。
【請求項36】
前記スロットガイド(26)の断面がほぼダブテール形状である、請求項30~35のうちの一項に記載のプロファイル。
【請求項37】
前記スロットガイド(26)が、接続要素(5)、好ましくは、本質的に垂直に配置され得る接続フランジが形状適合方式で締結され得るように、特に掛止され得るように、準備されている、請求項30~36のうちの一項に記載のプロファイル。
【請求項38】
プロファイル、特に、支持プロファイルであって、好ましくは、モジュラ構造のためのモジュールの基本フレームワークのために、負荷に供され得、
好ましくは、請求項1~17のうちの一項以上に記載のフレーム(1)、および/または請求項18~20のうちの一項以上に記載の基本フレームワーク、および/または請求項21~28のうちの一項以上に記載のモジュールのために、2つの支柱プロファイル(2)、好ましくは請求項30~37のうちの一項以上に記載の支柱プロファイル(2)を互いにほぼ水平に接続して配置され得るプロファイル(3、4)の形態で設計されていることを特徴とする、プロファイル。
【請求項39】
前記プロファイル(3,4)が本質的に二重T字形状の断面プロファイルを有し、前記二重T字形状の断面プロファイルの横材(12、19)がほぼ垂直な配置に提供され、前記横材(12、19)の上下に存在する横方向端部が、二重T字形状を形成するために、厚くなったヘッド部分(10、17)および/または厚くなったフット部分(11、18)の形態で設計されている、請求項38に記載のプロファイル。
【請求項40】
前記プロファイルが、天井プロファイル(3)の形態で設計されており、前記天井プロファイル(3)の前記厚くなったヘッド部分(10)が、前記プロファイルの前記厚くなったフット部分(11)よりも大きいように設計されている、請求項39に記載のプロファイル。
【請求項41】
前記プロファイルが、床プロファイル(4)の形態で設計されており、前記床プロファイル(4)の前記厚くなったヘッド部分(17)および前記厚くなったフット部分(18)がほぼ等しいサイズであり、好ましくは、前記厚くなったフット部分(18)が幾分より広範であるように設計されている、請求項40に記載のプロファイル。
【請求項42】
前記厚くなったヘッド部分(10、11)および/または前記厚くなったフット部分(17、18)が、断面が本質的に箱形である、請求項38~41のうちの一項に記載のプロファイル。
【請求項43】
前記横材(12、19)の高さ、および/または前記厚くなったヘッド部分(10、17)の外面と前記厚くなったフット部分(11、18)の外面との間の距離が、少なくとも1つの側面上に、または乾式壁構造の一部として、パネルの少なくとも1つの層を有する、好ましくは絶縁された乾式壁構造(6、8、14、15、16、21、22、23、24)のための空間として利用可能である、請求項38~42のうちの一項に記載のプロファイル。
【請求項44】
少なくとも1つの乾式壁構造プロファイル(6、8)が前記横材(12、19)に対してほぼ直角に形状適合方式で挿入されるように、前記厚くなったヘッド部分(10、17)、前記厚くなったフット部分(11、18)、および前記横材(12、19)によって境界され、かつ断面プロファイルが本質的にU字形状である自由空間が、マウント(13、20)の形態で提供されている、請求項43に記載のプロファイル。
【請求項45】
前記プロファイル(2、3、4)が、本質的に、または特定の領域において、中空プロファイルの形態で設計されている、請求項30~44のうちの一項に記載のプロファイル。
【請求項46】
前記プロファイル(2、3、4)が、本質的に、金属シートが形成作業に供されて形成されている、請求項45に記載のプロファイル。
【請求項47】
モジュラ構造のためのモジュールの基本フレームワークを好ましくは支持する、優先的には自己支持することを意図され、かつ2つの支柱プロファイルを備え、前記支柱プロファイルが本質的に垂直に配置され得るか、または垂直に配置され、前記支柱プロファイルの上端が、天井プロファイルを介して互いに接続され得るか、または接続され、前記支柱プロファイルの下端が、床プロファイルを介して互いに接続され得るか、または接続される、建造物要素のセットであって、
請求項30~46のうちの一項以上に記載の少なくとも1つのプロファイル(2、3、4)、および/または請求項1~17のうちの一項以上に記載の少なくとも1つのフレーム(1)によって特徴付けられる建造物要素のセット。
【請求項48】
少なくとも1つの接続要素(5)を備え、前記少なくとも1つの接続要素(5)によって、ほぼ水平に配置され得る天井プロファイル(3)および/または床プロファイル(4)が、ほぼ垂直に配置され得る支柱プロファイル(2)に接続される、請求項47に記載の建造物要素のセット。
【請求項49】
前記少なくとも1つの接続要素(5)が、好ましくは本質的にほぼ垂直に配置され得る本質的に平坦な接続プレートとして設計されている、請求項48に記載の建造物要素のセット。
【請求項50】
前記少なくとも1つの接続要素(5)が、支柱プロファイル(2)との掛止接続を確立するための少なくとも1つの締結要素(27)を有する、請求項48または49に記載の建造物要素のセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレーム、特に壁フレームであって、モジュラ構造のためのモジュールの基本フレームワークを好ましくは支持、優先的には自己支持することを意図し、かつ2つの支柱プロファイルを備え、この支柱プロファイルが本質的に垂直に配置され得るか、または本質的に垂直に配置され、この支柱プロファイルの上端が、天井プロファイルを介して互いに接続され得るか、または接続され、この支柱プロファイルの下端が、床プロファイルを介して互いに接続され得るか、または接続される、フレームに関する。
【0002】
本発明はまた、モジュラ構造のための、基本フレームワーク、モジュール、プロファイル、および建造物要素のセットに関し、ならびにさらにはモジュラ構造建物に関する。
【0003】
モジュラ構造に関する多数の提案が数十年にわたって行われてきた。
【0004】
特に、問題の種類のフレームが、EP1055036B1から知られている。同様のフレームがGB1350631によって開示されている。
【0005】
しかしながら、既知のフレーム、および特にケージのような建築ブロックフレームワークを形成するためのフレームのさらなる開発には、依然として非常に高いレベルの組み立て費用が必要である。モジュラ構造の概念は、それぞれの建設現場がこの組み立て費用を大幅に節約することを意味するが、後者は削減されるのではなく、単に産業用のプレハブ段階にシフトされる。しかしながら、このことは、ケージのような建築ブロックフレームワークのための組み立て費用、すなわち、最も広い意味での鉄骨工事にだけでなく、必要な部屋の壁、床、ラミネート、絶縁材、窓、ドア、および特に、例えば通信、電力、暖房、水道水、廃水、他の衛生用途などのための供給設備および廃棄設備を有する完成ゾーンを形成する、これらの建築ブロックフレームワークのさらなる開発にも当てはまる。
【0006】
モジュラ構造の目的は、完全なモジュールまたはモジュール部品を可能な限り形成するために、部屋ユニットまたはこれらのユニットのエリアをプレハブ方式で作製し、仕上げることであるべきであり、これにより、建設現場において、必要とされることは、これらの部屋ユニットを組み立てて建物を形成し、標準化と個々の設計との合理的なバランスを正確に取ることのみである。同時に、このことは、本発明の一般的な問題が基づく原理を形成する。
【0007】
具体的に言えば、本発明は、建造物要素、建造物ユニット、および/またはモジュラ構造のためのモジュールをさらに開発する問題に基づいており、可能な限り少ない数の新規な適切に設計された建造物要素を使用して、また好ましくは、必要に応じて乾式壁構造に共通の建造物要素に加えて、比較的低いレベルの組み立て費用で、完成した部屋ユニットまたは上記のユニットのエリアを製造し、およびプレハブ方式で作製し、これを好ましくは支持機能と組み合わせて、完全な建物、例えば都市部の比較的高層の建物でさえも形成することが可能であるようになっている。
【0008】
この問題は、本発明によるフレームに関して、それぞれ異なるように構成された断面プロファイルを有する支柱プロファイル、天井プロファイル、および床プロファイルによって、本発明により有利かつ驚くべき態様で解決される。
【0009】
本発明によれば、好ましくは4つの基本建造物要素、すなわち2つの支柱プロファイル、天井プロファイル、および床プロファイルからフレームが提供される。これらの4つの建造物要素は、たった3つの異なる建造物部分形状をなし、したがって、好ましくは、一種のモジュラ構造システムの基本要素を形成する。3つの建造物部分形状は、それら建造物部分形状のそれぞれの目的に応じて最適に設計されていると同時に、モジュラ構造システムの他の建造物要素との概して標準化された接続および組み合わせを提供する特定のキー形状を有する。より高いシステムレベルでは、基本フレームワークの場合、基本フレームワークに応じて製造される本発明によるフレーム自体が、今度は基本的な建造物要素になる。本発明により得られる基本フレームワークは、さらに高いシステムレベルでは、モジュールの基本的な建造物ユニットである。
【0010】
本発明によるフレームは、フレームが基本フレームワークおよびモジュールの支持能力および自己支持能力を既に既定および確保している限り、重要な基本要素である。この発明の成果は、さらに詳細に説明され、本発明のそれぞれの実施形態と共に以下で明らかにされる。しかしながら、本発明によるフレームが、完全な部屋の壁を形成して仕上げるために閉鎖すること、および/または建設現場ではなく産業上の製造フェーズ内ではあるが後の段階で自由に行われる設計決定を、有利に可能にすることは、想定済みである。後続の基本フレームワークのどの側面を閉鎖または充填すべきかの決定は、モジュールおよびフレームワークの支持機能とは関係ない。これはまた、最終的に、基本フレームワークまたはモジュールによって、囲まれた部屋または部屋の一部へと形成されるように、またはさらに開放された側面を介して他の基本フレームワークまたはモジュールに接続されてより大きい部屋を形成するように、提供される、部屋ユニットまたはエリア、特に壁および/または天井および/または床に対する設計の自由度を提供する。完全な部屋セクションが、産業的に製造され、完全な建物エリアの全ての表面、要素、および設備が装備され、建設現場において、必要とされることは、これらをはめ込み、および接続することのみであることが、本発明により好ましくかつ非常に有利に可能になるということを、再度強調しておく。したがって、特に、乾式壁作業および設置作業は、建設現場から産業上の製造フェーズに有利に移行され得る。
【0011】
また、閉鎖または充填された側面が、例えば窓、ドア、階段などの(区切られた)開口部を有することも可能であることを指摘しておく。
【0012】
本発明によるフレームの3つの異なるプロファイル形状は、それらプロファイル形状の目的に応じて、すなわちモジュール天井、モジュール床、またはモジュール壁を構成する準備として有利に設計され得る。また、異なる建造物部分形状により、これらのプロファイルが明確になり、このことにより、訓練を受けていない人員でもフレームの組み立てが大幅に簡素化され、高速化される。同時に、プロファイルは、必要な強度および支持能力を有するように構成され得る。これに加えて、既に述べたように、プロファイルの設計において「キー形状」を使用することができ、これらのキー形状は、他の建造物要素に接続するためのインターフェースとして標準化され得る。ここで使用可能な材料は、特に鋼、好ましくは軽量鋼である。
【0013】
本発明のさらなる利点は、本発明によるフレーム、したがってモジュール全体の分解も、このフレームの組み立てと全く同じくらい容易であることである。
【0014】
本発明によるフレームの実施形態は、本質的に、または特定の領域において、中空プロファイルの形態で設計される断面プロファイルの各々を提供する。この目的で、好ましくは、金属シートが形成操作に供されることによってプロファイルが形成され得る。金属シートは有利には冷間圧延されてもよい。
【0015】
中空プロファイルは、より軽量で、より少ない材料で、したがってより少ないリソースで実現でき、よりエコロジカルで費用対効果の高い態様で実現でき、その一方で、特に断面形状の結果として、十分かつ適切な安定性と、支持能力およびさらには機能性と、を提供することができる。金属シートからの製造は、この目的で特に便利であり、従来の形成技術、特に折り曲げ、曲げおよび/または圧延を利用することが可能である。曲げ半径または折り曲げ半径が既定されているため、材料またはワークピースの所望されない弱体化を確実になくすことが可能である。安定性および/または製造に関連する理由で、全ての領域が中空設計になるとは限らない場合がある。しかしながら、金属シートからの製造中に、例えば、同様に多層領域を伴って作業することも可能である。例えば、使用され得る鋼板の金属シートの厚さは、例えば、好ましくは3~5mm、好ましくは約4mmであり得る。
【0016】
プロファイルの中空領域は、供給ラインのチャネルとして使用できるが、このようなラインは、乾式壁構造に関しては、コンパートメント、他のプロファイル、シャフト、チャネル内に通常の態様でも収容され得る。
【0017】
第1の例では、本発明による異なる断面プロファイルの有利な実施形態が、これから以下で詳細に考慮され、説明される。
【0018】
本発明の実施形態は、2つの天井プロファイルおよび/または床プロファイルの接続を可能にするようにコーナプロファイルの形態で設計された支柱プロファイルによって特徴付けられる。プロファイルは、好ましくは、本質的に互いに角度をなして、特に好ましくは、互いに直角に接続される。角度は10°より大きく、好ましくは20°より大きく180°より小さい。
【0019】
したがって、本発明による支柱プロファイルは、基本フレームワークに対する正確なコーナ設計を有利に確保および提供する。同時に、支柱プロファイルは、フレームおよびフレームから作製された基本フレームワークの、コーナコラムとしての、建造物全体に対する支柱プロファイルの重要な支持能力タスクを実行することができる。したがって、支柱プロファイルは、特に、全ての建造物要素が正しい角度を有して高い寸法精度で構築されるための基礎を提供するコーナプロファイルでもあり、したがって、コーナプロファイルは、また、同時に信頼性を有する品質および再現性と共に、組み立て費用に対するプラスの効果を有する。
【0020】
本発明の実施形態は、支柱プロファイルが、支柱プロファイルの長手方向の少なくとも一部分にわたって延在する少なくとも1つのスロットガイドを有し、スロットガイド内に、天井プロファイルおよび/または床プロファイルを接続するための少なくとも1つの接続要素が挿入および保持されることを提供する。スロットガイドは、他の断面プロファイルを取り付けるための画定された頼性を有する境界面を提供し、好ましくは各組み立て操作が接合部で行われる方針で進行し得ることから、この境界面は、また、好ましくは、上記の他の断面プロファイルの正しい配向を確保する。本発明による支柱プロファイルの実施形態の場合、少なくとも1つのスロットガイドを支柱プロファイルの断面プロファイルに組み込むことも、好ましくは可能である。
【0021】
コーナ支持の形態で本発明による支柱プロファイルを設計するために、支柱プロファイルの断面プロファイルが、互いにある角度をなして、好ましくは本質的に直角をなして配向された開口方向を有する少なくとも2つのスロットガイドを有することが好ましくは提供される。既に説明したように、開口方向の配向は、好ましくは、開口部上に装着される他のプロファイルの正しい配向も確保する。
【0022】
本発明による支柱プロファイルおよび本発明によるフレームの好ましい特に有利な実施形態は、少なくとも断面平面における支柱プロファイルの断面プロファイルが、本質的に矩形、好ましくは本質的に正方形の輪郭を有し、断面プロファイルの、それぞれのスロットガイドの断面を形成する隣接する側面輪郭のうちの2つに存在する凹部を有することを提供する。このことにより、支柱プロファイルおよびフレームの安定性および支持能力と、フレームおよび結果として得られる基本フレームワークのコーナ形成と、他のプロファイルの正しく信頼性を有する取り付けが同時に確保される。そのことにより、また、支柱プロファイルを比較的迅速に、簡単に、および費用対効果の高い態様で製造することが可能になる。
【0023】
スロットガイドの断面がほぼダブテール形状である、好ましい支柱プロファイル設計は、一種の挿入漏斗または挿入コーンを提供することにより、主に接続要素を上記のスロットガイドに、より容易かつより円滑に挿入することを提供する。漏斗は、接続の最終的な正しい配向に悪影響を与えず、このことは、他の要素または機能によって確保され得る。例えば、接続要素が形状適合方式で締結され得るように、特に掛止され得るようにスロットガイドを準備することによって、正しい配向と信頼性を有する締結との両方を達成することが可能である。例えば、スロットガイドがスロットガイドのベース領域に挿入スロットを有することが可能であり、挿入スロット内に接続要素のフック要素が、挿入され、次に下向きの動きによって上方から掛止され得る。好ましくは、各接続要素は、本質的に垂直に配置され得る接続プレートの形態で本質的に簡単に設計され得る。
【0024】
本発明の別の実施形態は、各々が本質的に二重T字形状の断面プロファイルを有し、横材が本質的に垂直に配置される、天井プロファイルおよび床プロファイルによって特徴付けられる。二重T字形状を形成する横材の頂部および底部に存在する横方向端部は、厚くなったヘッド部分および/または厚くなったフット部分の形態で設計されている。床プロファイルの断面プロファイルにおける厚くなったフット部分は、好ましくは、天井プロファイルの厚くなったフットの垂直範囲よりも大きい垂直範囲を有する。
【0025】
したがって、本発明によれば、天井プロファイルおよび床プロファイルは、好ましくは、部分的に、特にそれらプロファイルの中央横材領域において、類似の建造物部分形状であり、このことにより相互運用性が促進される。しかしながら、一方で、それらはまた、それらの目的に応じて互いに異なる建造物部分形状である。それらプロファイルは両方とも、好ましくは、厚くなったヘッド部分と厚くなったフット部分とを有し、その結果、特に、それぞれのプロファイルの安定性および支持能力を既定し、および設定することが可能である。それらプロファイルの異なる目的を考慮すると、好ましくは、床プロファイルの厚くなったフット部分は、天井プロファイルのフット部分よりも大きい寸法であり、その結果、特に天井の領域では、重量が減少し、床の領域では、支持能力が高まる。組み立て中に、天井プロファイルおよび床プロファイルを接続して、互いに上下に配置される支持を形成することによって、支持能力を追加的に高めることができる。
【0026】
特に、実施形態が、床プロファイルの厚くなったヘッド部分と厚くなったフット部分とをほぼ同じサイズにし、好ましくは、厚くなったフット部分が幾分より広範であるように設計されることを提供することが可能である。
【0027】
天井プロファイルの実施形態は、好ましくは、天井プロファイルの厚くなったヘッド部分が、上記のプロファイルの厚くなったフット部分よりも大きくなるように設計されることを提供する。
【0028】
厚くなったヘッド部分および/または厚くなったフット部分の断面が本質的に箱形である場合、基本フレームワークおよびモジュールの形状にとって有利である。このことにより、プロファイルの製造が簡素化され、プロファイルの安定性および支持能力が確保される。
【0029】
相互運用性のために、天井プロファイルおよび床プロファイルが、特に横材領域で同様の領域を有してもよいことを既に述べた。本発明の実施形態は、横材の高さ、および/または厚くなったヘッド部分の外面と厚くなったフット部分の外面との間の距離が、少なくとも1つの側面上に、パネルまたはパネルの一部の少なくとも1つの層を有する、好ましくは絶縁乾式壁構造のための空間として利用可能であることを提供する。少なくとも1つの乾式壁構造プロファイルを、横材に対してほぼ直角に形状適合方式で挿入するために、厚くなったヘッド部分、厚くなったフット部分、および横材によって境界され、断面プロファイルが本質的にU字形状である自由空間をマウントの形態で提供することが、好ましくは提供されてもよい。
【0030】
したがって、特にこの領域では、好ましくは、本発明の問題に関連して既に上述したように、必要に応じて、乾式壁構造に共通する追加の建造物要素の境界面(好ましくは標準化されている)を作製および提供することが可能である。ここでは、従来の非支持型乾式壁構造のプロファイルを使用するのではなく、軽量鋼構造のプロファイルを使用することが好ましく、軽量鋼構造が特別な種類の乾式壁構造とみなされるか、または別個の種類の構造であるとみなされるかどうかは基本的に重要でない。本発明と関連する範囲で、要件に応じて、非支持要素または支持要素を使用し得るため、このことに関連して、単純化のために、軽量鋼構造は特別な種類の乾式壁構造とみなされる。
【0031】
しかしながら、述べられた最も広い意味での乾式壁構造プロファイル、好ましくはCプロファイルを、本発明による天井プロファイルおよび床プロファイルに形成されたマウントに形状適合方式で挿入することが可能である。特に、天井または床の多層構造が想定される場合、上記の乾式壁構造プロファイルのパネルまたは任意の他の積層もしくはカバーが、それぞれのプロファイルの外面を使用することも可能である。
【0032】
好ましくは、本発明による天井プロファイルと、さらには本発明による床プロファイルとは、約100mmの横材高さを有するか、または、少なくとも、対応する寸法のCプロファイルに適切であることが可能である。要件または用途に応じて、特に異なる国の慣習または基準を考慮して、非常に異なる寸法の乾式壁構造プロファイルが有用であり得るため、本発明によるフレームおよびプロファイルの異なる実施形態に応じてそのような寸法を、製造公差としてではなく寸法の変更として、一方では例えば±3mmだけ、適切に変更することが可能である。他方では、寸法は、また、例えば約150、200、または250mmなどの程度の大きさだけ変化し得る。
【0033】
例えば、天井プロファイルの場合、厚くなったヘッド部分は、約30~42mm、好ましくは約36mmの高さを有し得る。厚くなったフット部分は、例えば、約10~18mm、好ましくは約14mmの高さを有し得る。
【0034】
床プロファイルの場合、例えば、厚くなったヘッド部分は、約40~56mm、好ましくは約48mmの高さを有し得る。厚くなったフット部分は、例えば、約40~64mm、好ましくは約52mmの高さを有し得る。
【0035】
2つのプロファイルの幅は、例えば、約60~80mmの範囲内にあり得、好ましくは約70mmであり得る。
【0036】
モジュラ構造のためのモジュールに属する、本発明による基本フレームワークについても独立した保護が求められており、基本フレームワークは、前述の問題に対する独立した解決策では、フレームワークが2つのフレームを備え、それぞれの支柱プロファイルがコーナプロファイルの形態で設計され、2つのフレームが互いに対して平行に配置され、第1のフレームのコーナプロファイルがそれぞれ天井プロファイルおよび床プロファイルを介して第2のフレームのコーナプロファイルに接続されることを特徴とする。
【0037】
言い換えれば、基本フレームワークは、本発明による2つのフレームを備え、このフレーム内でそれぞれの支柱プロファイルが、本発明によるコーナプロファイルの形態で設計されている。2つのフレームは互いに対して平行に、かつ互いに位置整合して(一致して)配置され、2つのフレームを接続する目的で、互いに反対側に位置する2つのフレームのコーナプロファイルはそれぞれの天井プロファイルとそれぞれの床プロファイルとを介して互いに接続される。
【0038】
したがって、好ましくは、より高いシステムレベルで、同じ原理に従って、本発明によるフレームが、このフレームの一部に建築ブロックまたはモジュールの部屋ユニットのスケルトンを形成する安定な基本フレームワークを形成するために、有利に使用される。2つのフレームが、このフレームの長さは異なり得るが、フレーム自体と同じ天井プロファイルおよび床プロファイルを有するコーナ支柱を介して接続されて、本質的に直方体のフレームワークを形成するということに留意する。接続後、4つの壁面の全てが最終的に同様のフレームとして現れるため、その場合に、元のフレームと上記の基本フレームワークの接続プロファイルとを作製することはできなくなる。複数のこのようなフレームワークの組み立ては、基本フレームワークの配向が安定性および支持能力の決定的な要因ではないため、アーキテクチャの多様性と開発可能性とにさらに寄与し得る。
【0039】
特に、本発明による基本フレームワークの実施形態によれば、例えば、フレームを互いに接続するために使用される天井プロファイルおよび床プロファイルとは異なる長さのフレームを構築するために使用される天井プロファイルおよび床プロファイルによって、任意の所望される横長比および直方体形状を(静的要件を考慮に入れて)達成することが可能である。つまり、2つのフレームが接続されると、元のフレームをそのようなものとして理解することができなくなる。
【0040】
既に上述したように、実施形態は、少なくとも2つの天井プロファイル部分および/または床プロファイル部分の長手方向の接続によって異なる有効長の天井プロファイルおよび/または床プロファイルを実現することによって特徴付けられてもよい。
【0041】
基本フレームワークは、既に説明したように、建築ブロックまたは部屋ユニットのスケルトンを形成するため、有利には、少なくとも2つの部屋を有する、または複数の基本フレームワークで作製された少なくとも1つの比較的大きい部屋を有する建物のための基本フレームワークを実現するために、建築ブロックを構成する少なくとも2つの基本フレームワークを互いに上下に、互いに左右に、および/または互いに前後に接続することができるようにすることが提供されてもよい。特に、また、基本フレームワークを、同じレベルだけでなく、異なるレベルを有するスタックにおいても、安定な支持態様で互いに接続することが可能である。有利なことに、上部の基本フレームワーク/モジュールが完全な床を提供し、下部の基本フレームワーク/モジュールが完全な床の下に天井を提供することが可能である。基本フレームワークは、特定の接続要素によって、またはさらに比較的簡単な接続プレートによって、互いに接続され得る。好ましくは、キー/ロック接続のための接続部品が使用される。したがって、例えば、積み重ね配置のために、接続部品が上下方向に形状適合体を有することが可能であり、上記の形状適合体を形状適合方式で導入し、例えばコーナプロファイルの上端面および下端面の対応するマウントに留めることが可能であり、場合によっては、例えば一種のハンドスパイクのような外部に取り付けられたツールによって回転させることが可能である。
【0042】
同様に、モジュラ構造を対象とする、本発明によるモジュールについて独立した保護が請求され、モジュールは、前述の問題に対する独立した解決策では、本発明による少なくとも1つのフレームおよび/または本発明による少なくとも1つの基本フレームワークによって特徴付けられる。
【0043】
本発明によるモジュールの実施形態は、好ましくは、フレームおよび/または基本フレームワークによって画定される表面のうちの少なくとも1つを閉鎖および/または充填するための少なくとも1つの乾式壁構造によって特徴付けられる。既に説明したように、原則として、共通の建造物要素をこの目的で使用することができる。どの表面が充填され、どの表面が開放されたままであるかは、空間を形成するための、それぞれのモジュールと隣接するモジュールとの所望される組み合わせに依存する。既に上述したように、本発明の好ましい実施形態によって提供されるように、必要な供給設備および廃棄設備を含めることも可能である。
【0044】
同様に既に述べ、上記で説明したように、フレームおよび/または基本フレームワークによって画定された表面のうちの少なくとも1つを閉鎖および/または充填するために、好ましくは少なくとも1つの乾式壁構造プロファイルを提供することが可能であり、好ましくは、少なくとも1つの乾式壁構造プロファイルが、このプロファイルのそれぞれの端部を、断面プロファイルがほぼU字形状であり、かつ上記の天井プロファイルまたは床プロファイルに属するマウントに、2つの相互に反対の本質的に平行な天井プロファイルまたは床プロファイルに対して、本質的に直交して、形状適合方式で挿入および装着されることが提供されてもよい。少なくとも1つの乾式壁構造プロファイルは、好ましくは、少なくとも一側面上に、パネルの少なくとも1つの層を有してもよい。
【0045】
本発明によるモジュールの好ましい実施形態は、少なくとも天井面、床面、および基本フレームワークによって画定された4つの側面のうちの少なくとも1つを閉鎖および/または充填することを提供し、それぞれ開放された側面は、他の部屋ユニットを接続して対応する部屋を形成するために機能し得る。したがって、特に、トンネルのようなモジュールを有することも可能であり、このモジュールを、2つの他のモジュール間の延長介在物として使用することができる。しかしながら、隣接する側面を開放されたままにして、例えば3つの同様のモジュールと共に、4倍のサイズの部屋を形成することも可能である。当然ながら、それにも関わらず、閉囲された部屋を形成するために全ての側面を閉鎖すること、または、全ての側面を開放されたままとすることも可能であり、例えば、後者の場合は、非常に大きい部屋またはホールを提供するために中央に配置され得るモジュールの場合である。
【0046】
既に述べたように、本発明によるモジュールの別の実施形態は、好ましくは、建物の部屋の特定の領域に必要である設備が備えられ、および仕上げられるモジュールによって特徴付けられ得る。
【0047】
本発明による基本フレームワークに関連して既に説明したように、少なくとも2つの部屋を有する、および/または少なくとも1つの比較的大きい部屋を有する建物を実現するために、好ましくは、ゾーンを構成する少なくとも2つのモジュールが、互いに上下に、互いに左右に、および/または互いに前後に接続できることが対応して可能である。
【0048】
また、本発明によるモジュラ構造建築物に対して独立した保護が特許請求され、モジュラ構造建築物は、前述の問題に対する独立した解決策において、本発明による少なくとも1つのフレームによって、および/または本発明による少なくとも1つの基本フレームワークによって、および/または本発明によるモジュールによって特徴付けられる。
【0049】
これに加えて、本発明によるプロファイルに対して独立した保護が特許請求され、プロファイルは、前述の問題に対する独立した解決策において、好ましくは、本発明による基本フレームワークおよび/または本発明によるモジュールのために、本質的に垂直に配置され得る支柱プロファイルの形態で設計されていることによって特徴付けられる。
【0050】
本発明によるこのような支柱プロファイルの好ましい実施形態は、既に上記で説明されており、不必要な繰り返しを避けるために、上記の説明が参照される。
【0051】
さらに、本発明によるプロファイルに対して、独立した保護が特許請求され、プロファイルは、前述の問題に対する独立した解決策において、本質的に水平に配置され得るプロファイルの形態で設計されていることによって特徴付けられ、かつ好ましくは本発明による基本フレームワークおよび/または本発明によるモジュールのために、2つの支柱プロファイル、好ましくは本発明による支柱プロファイルを互いに接続することが意図されている。
【0052】
本発明による天井プロファイルおよび/または床プロファイルの好ましい実施形態は、上記で同様に説明されており、したがって、この点でも不必要な繰り返しを避けるために、上記の説明が参照される。
【0053】
本発明による建造物要素のセットに対して、独立した保護が特許請求され、建造物要素のセットは、モジュラ構造のためのモジュールの基本フレームワークを、好ましくは支持、優先的には自己支持することが意図され、かつ2つの支柱プロファイルを備え、この支柱プロファイルが本質的に垂直に配置され得るか、または配置され、この支柱プロファイルの上端が、天井プロファイルを介して互いに接続され得るか、または接続され、この支柱プロファイルの下端が、床プロファイルを介して互いに接続され得るか、または接続される。建造物要素の上記のセットは、前述の問題に対する独立した解決策において、本発明による少なくとも1つのプロファイルおよび/または本発明による少なくとも1つのフレームによって特徴付けられる。
【0054】
既に上記で説明したように、本発明によれば、比較的少数の単純な構造要素を有し、特に、モジュラ構造のための、汎用性のある、信頼性を有する、安定な支持モジュールのための基本フレームワークを提供するために使用され得るモジュラ構造システムを提供することが可能であることが利点である。このことは、また、実際には、特に本発明による建造物要素のセットの形態で実現され得る。
【0055】
別の実施形態によれば、本発明による建造物要素のセットは、少なくとも1つの接続要素によって特徴付けられ、この接続要素によって、ほぼ水平に配置され得る天井プロファイルおよび/または床プロファイルを、本質的に垂直に配置された支持プロファイルに接続することができる。少なくとも1つの接続要素は、好ましくは、好ましくはほぼ垂直に配置され得る、大部分が平坦な接続プレートの形態で設計されていることが可能である。
【0056】
好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの接続要素は、支柱プロファイルとの掛止接続を確立するための少なくとも1つの締結要素を有する。
【0057】
さらなる発明の特徴を収集することができるが、基本的に単に例として与えられたとみなされるものであって、本発明の主題またはその保護の範囲を制限するものではない、例示的な実施形態を、図面に示す。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1】モジュラ構造のための、本発明によるフレームの側面図を示す。
図2図1による2つのフレームを備える、本発明による基本フレームワークの斜視図を示す。
図3図1によるフレームのための天井プロファイルの断面図を示す。
図4図1によるフレームのための床プロファイルの断面図を示す。
図5図1によるフレームのための支柱プロファイルの断面を示す。
図6図5による支柱プロファイルで使用するための接続要素の斜視図を示す。
【0059】
図1は、モジュラ構造のための、本発明によるフレーム1の側面図を示す。
【0060】
本発明によるフレーム1は、2つの垂直支柱プロファイル2、支柱プロファイル2の上端を互いに接続する水平天井プロファイル3、および支柱プロファイル2の下端を互いに接続する水平床プロファイル4を備える。
【0061】
フレーム1は、本質的に、モジュラ構造のためのモジュールの壁のためのフレームを形成することができる。同時に、フレーム1は、このようなモジュールのための本質的にほぼ直方体の基本フレームワークを構築するためのコンポーネントとして機能することができ、天井プロファイル3はこの場合にモジュールの天井の一部を形成し、床プロファイル4は床のモジュールの床の一部を形成する。
【0062】
支柱プロファイル2は、図1に示す床プロファイル4および天井プロファイル3に対して直交して配向された天井プロファイル3および床プロファイル4が、モジュールの他の壁を形成するために取り付けられ得るように、コーナプロファイルの形態で設計されている。
【0063】
天井プロファイル3および床プロファイル4は、本質的に板状の平坦な接続要素5を介して支柱プロファイル2に接続される。
【0064】
図2は、モジュラ構造のためのモジュールのための、本発明による基本フレームワークの斜視図を示す。
【0065】
2つのフレーム1は、この基本フレームワークの長手方向の側壁フレームを形成する。図1に関連して既に説明したように、これらのフレーム1のそれぞれの支柱プロファイル2は、さらなる天井プロファイル3および床プロファイル4を介して横方向に互いに接続されて、直方体形状を形成する。しかしながら、細い側面および長手方向の側面の両方が本発明によるフレーム1を表すため、天井プロファイル3および床プロファイル4を介してフレームワークの細い側面を互いに長手方向に接続することも可能である。このことにより、基本フレームワークが静的な観点から特に安定し、基本フレームワークに、支持能力、全体的にはさらに自己支持機能が提供される。したがって、特に、多数のこのような基本フレームワークを積み重ねて互いに接続して、建物の階を形成し、したがって、これにより、真のモジュラ構造を提供することが可能である。このことは、図2に示すように、例えば1つのフレーム1が開放されている、つまりモジュール内でも充填されないままである場合でも可能であり、対応してミラー反転された態様で開放された基本フレームワークが、この開放された側に取り付けられて、単一の基本フレームワークによって形成される部屋のサイズの2倍ある連続した空間を作成することが可能である。複数の基本フレームワークを使用してさらに大きい空間を形成するために、2つ以上の側壁を開放されたままにすることが可能である。このことは、図1に示すようなフレーム1が壁を形成するために完成させたかどうかに関係なく、常に、所望される安定性および支持能力を確立する。このことは、好ましくは、それぞれのプロファイル2、3、4の断面プロファイルの特定の形状によって達成され、これについては以下でさらに詳細に考察される。
【0066】
図2で分かるように、接続要素5は、外側からそれぞれのプロファイル3、4に当接する。
【0067】
乾式壁構造のさらなる構造要素を提供するために、乾式壁構造プロファイル6、7、8、9、例えばCプロファイル、特に軽量鋼乾式壁構造プロファイルをフレームプロファイル2、3、4間に挿入することができる。フレームプロファイル2、3、4は、好ましくは鋼板から製造されている。
【0068】
図3は、図1によるフレーム1のための、本発明による天井プロファイル3の断面を示す。
【0069】
天井プロファイル3は、シート状の材料、好ましくは金属シート、好ましくは鋼板から形成されていることが分かる。断面が中空のプロファイル領域が形成されている。金属シートは、コーナ領域の材料の弱体化を避けるために、コーナ半径によって丸い形に曲げられるか、または角度が付けられている。
【0070】
プロファイルの安定性をさらに高める目的で、追加の溶接接続が考えられ、いくつかの領域、特にそれぞれのプロファイルの継ぎ目領域で可能である。
【0071】
天井プロファイル3は、本質的に二重T字断面形状に形成されている。中空の厚くなったヘッド部分10と中空の厚くなったフット部分11とが形成されている。フレーム1内で垂直に配向された、天井プロファイル3の横材12は、厚くなったヘッド部分10と厚くなったフット部分11との間に延在する。
【0072】
図3は、天井プロファイル3に沿って、および/または天井プロファイル3において、モジュールを完成させるための天井を形成するための、かつ図2による基本フレームワークの天井面を充填するための乾式壁構造要素を表す。
【0073】
この図は、乾式壁構造プロファイル6、特に軽量鋼構造プロファイルのほぼC字形状の断面を示し、その多くは図2でも分かる。このようなプロファイル6の端部側は、天井プロファイル3の、厚くなったヘッド部分10、厚くなったフット部分11、および横材12(図3に示されているものに直交して配向される)によって形成された、断面がほぼU字形状のマウント13に形状適合して挿入され、当該挿入操作は横材12まで行われ得る。
【0074】
図3は、プロファイル6における、例えばミネラルウール製の、絶縁材層14を表す。これに加えて、プロファイル6は、例えば石膏ボードなどのパネルボード15、16で両側がパネル処理されている。上部パネル15は1層であり、モジュールによって形成された部屋で見える天井面を形成する下部パネル16は2層化されている。絶縁材14、プロファイル6、パネル15および16、ならびに場合によっては他の建造物要素は、また、遮音および/または防火を提供することができる。
【0075】
図4は、図1によるフレーム1のための、本発明による床プロファイル4の断面を示す。
【0076】
床プロファイル4は、シート状の材料、好ましくは金属シート、好ましくは鋼板から形成されていることが分かる。断面が中空のプロファイル領域が形成されている。金属シートは、コーナ領域の材料の弱体化を避けるために、コーナ半径によって丸い形に曲げられるか、または角度が付けられている。
【0077】
プロファイルの安定性をさらに高める目的で、追加の溶接接続が考えられ、いくつかの領域、特にそれぞれのプロファイルの継ぎ目領域で可能である。
【0078】
床プロファイル4は、本質的に二重T字断面形状に形成されている。中空の厚くなったヘッド部分17と中空の厚くなったフット部分18とがここに形成されている。フレーム1内で垂直に配向された床プロファイル4の横材19は、厚くなったヘッド部分17と厚くなった床部分18との間に延在する。
【0079】
図4は、床プロファイル4に沿って、および/または床プロファイル4において、モジュールを完成させるための床を形成するための、かつ図2による基本フレームワークの床面を充填するための乾式壁構造要素を表す。
【0080】
この図は、乾式壁構造プロファイル8、特に軽量鋼構造プロファイルの本質的にC字形状の断面を示し、その多くは図2でも分かる。このようなプロファイル8の端部側は、床プロファイル4の、厚くなったヘッド部分17、厚くなったフット部分18、および横材19(図4に示されているものに直交して配向される)によって形成された、断面がほぼU字形状のマウント20に形状適合して挿入され、当該挿入操作は横材19まで行われ得る。
【0081】
図4は、プロファイル8における、例えばミネラルウール製の、絶縁材層14を表す。これに加えて、プロファイル8は、例えば、石膏ボードおよび/もしくは木質材料ボード、または当業者に知られている任意の他の好適な建築ボードなどのパネルボード21、22で両側がパネル処理されている。2つのパネル21、22は1つの層に形成されている。これに加えて、図4に示す例示的な実施形態では、床は3つのさらなる層23、24、25を有し、このさらなる層の最上層25は、モジュールによって形成された部屋で見える床面を形成する。絶縁材14、プロファイル8、パネル21、22、および層23、24、25、ならびに場合によっては他の建造物要素はまた、遮音および/または防火を提供することができる。
【0082】
モジュールの側壁は、例えば、図3による天井と同様に形成およびパネル処理されてもよい。
【0083】
図5は、コーナプロファイルの形態で設計されており、かつ図1によるフレーム1を対象とする、本発明による支柱プロファイル2の断面を示す。
【0084】
支柱プロファイル2は、シート状材料、好ましくは金属シート、好ましくは鋼板から形成されていることが分かる。断面が中空のプロファイル領域が形成されている。金属シートは、コーナ領域の材料の弱体化を避けるために、コーナ半径によって丸い形に曲げられるか、または角度が付けられている。
【0085】
プロファイルの安定性をさらに高める目的で、追加の溶接接続が考えられ、いくつかの領域、特にそれぞれのプロファイルの継ぎ目領域で可能である。
【0086】
一例として、図5に示す支柱プロファイル2の断面は、ほぼ正方形である。
【0087】
安定性に関する理由で、断面がほぼダブテール形状であるスロットガイド26が、支柱プロファイルの2つの外面に組み込まれている。図5に表すように、スロットガイド26は、スロットガイド26に導入および固定される接続要素5のために機能し、したがって、接続要素は、コーナを形成するために互いに対して直交して配向される。
【0088】
図6は、図5による支柱プロファイル2で使用するための接続要素の斜視図を示す。
【0089】
接続要素5は、平坦な接続プレートの形態で設計されており、一端において、支柱プロファイル2(図示せず)のスロットガイド26の基部のスロットに掛止され得るフック27を有する。接続要素5は、追加的に、締結穴28を有し、それを通して、ねじまたは同様の締結手段は、接続要素5を天井プロファイル3または床プロファイル4の横材12または19にそれぞれ接続するために、案内され得る。
【0090】
図面に示すプロファイル2、3、4は、接続要素5と共に、迅速、簡単、正確、および特にさらには安定な、支持機能を有する基本フレームワークの構築を提供する、取り扱いが容易な建造物要素のセットまたはモジュラ構造システムを形成し、かつモジュラ構造のためのモジュールを形成するために互いに組み合わされ得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-09-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム、特に、壁フレームであって、2つの支柱プロファイル(2)を備え、前記支柱プロファイル(2)が垂直に配置され得るか、または垂直に配置され、前記支柱プロファイル(2)の上端が、天井プロファイル(3)を介して互いに接続され得るか、または接続され、前記支柱プロファイル(2)の下端が、床プロファイル(4)を介して互いに接続され得るか、または接続され、
前記支柱プロファイル(2)、前記天井プロファイル(3)、および前記床プロファイル(4)が各々、異なるように構成された断面プロファイルを有し、
前記天井プロファイル(3)および前記床プロファイル(4)が各々、二重T字形状の断面プロファイルを有し、前記二重T字形状の断面プロファイルの横材(12、19)が、垂直な配置のために提供され、前記横材(12、19)の頂部および底部に存在する横方向端部が、前記二重T字形状を形成するために、厚くなったヘッド部分(10、17)および/または厚くなったフット部分(11、18)の形態で設計されており、前記床プロファイル(4)の前記断面プロファイルにおける厚くなったフット部分(11、18)が、前記天井プロファイル(3)の前記厚くなったフットの垂直範囲よりも大きい垂直範囲を有することを特徴とする、フレーム。
【請求項2】
前記断面プロファイルの各々が、特定の領域において、中空プロファイルの形態で設計されており、かつ/または
前記断面プロファイルの各々が、金属シートが形成作業に供されることによって形成されている、請求項1に記載のフレーム。
【請求項3】
前記支柱プロファイル(2)が、少なくとも1つのスロットガイド(26)を有し、前記少なくとも1つのスロットガイド(26)が、前記支柱プロファイル(2)の長手方向の少なくとも一部分にわたって延在し、前記少なくとも1つのスロットガイド(26)内に、天井プロファイル(3)および/または床プロファイル(4)の接続のための少なくとも1つの接続要素(5)が挿入および保持される、請求項1または2に記載のフレーム。
【請求項4】
前記支柱プロファイル(2)の前記断面プロファイルが、少なくとも1つの断面平面において、矩の輪郭を有し、前記断面平面の隣接する側面の輪郭のうちの2つに存在する凹部が、それぞれのスロットガイド(26)の断面を形成する、請求項3に記載のフレーム。
【請求項5】
前記スロットガイド(26)の断面が、ダブテール形状であり、かつ
前記接続要素(5)が形状適合方式で締結される、特に掛止されるように、前記スロットガイド(26)が準備される、請求項3または4に記載のフレーム。
【請求項6】
記接続要素(5)が、垂直に配置される接続プレートの形態で設計されている、請求項3~5のうちの1項に記載のフレーム。
【請求項7】
前記横材(12、19)の高さ、および/または前記厚くなったヘッド部分(10、17)の外面と前記厚くなったフット部分(11、18)の外面との間の距離が、少なくとも1つの側面上に、パネルまたは前記パネルの一部の少なくとも1つの層を有する、絶縁された乾式壁構造(6、8、14、15、16、21、22、23、24)のための空間として利用可能である、請求項1~6のうちの1項に記載のフレーム。
【請求項8】
少なくとも1つの乾式壁構造プロファイル(6、8)が前記横材(12、19)に対してほぼ直角に形状適合方式で挿入されるように、前記厚くなったヘッド部分(10、17)、前記厚くなったフット部分(11、18)、および前記横材(12、19)によって境界されており、かつ断面プロファイルがU字形状である、自由空間が、マウント(13、20)の形態で提供される、請求項に記載のフレーム。
【請求項9】
モジュラ構造のためのモジュールの基本フレームワークであって、
前記フレームワークが、請求項1~のうちの1項以上に記載のフレーム(1)の2つを備え、それぞれの前記支柱プロファイル(2)が、コーナプロファイルの形態で設計されており、前記2つの前記フレーム(1)が、互いに対して平行に配置され、第1のフレームの前記コーナプロファイルが、天井プロファイル(3)および床プロファイル(4)をそれぞれ介して第2のフレームの前記コーナプロファイルに接続されていることを特徴とする、基本フレームワーク。
【請求項10】
少なくとも2つの部屋を有する、および/または2つ以上の基本フレームワークで作製された少なくとも1つの大きい部屋を有する建物の基本フレームワークを実現するために、構築ブロックを構成する少なくとも2つの基本フレームワークが、互いに上下に、互いに左右に、および/または互いに前後に接続され得る、請求項に記載の基本フレームワーク。
【請求項11】
モジュラ構造のためのモジュールであって、
請求項1~のうちの1項以上に記載のフレーム(1)の少なくとも1つによって、および/または請求項または10に記載の基本フレームワークの少なくとも1つによって特徴付けられ、
フレーム(1)および/または基本フレームワークによって画定された表面のうちの少なくとも1つを閉鎖および/または充填するための、少なくとも1つの乾式壁構造(6、8、14、15、16、21、22、23、24)を備える、モジュール。
【請求項12】
フレーム(1)および/または基本フレームワークによって画定される表面のうちの少なくとも1つを閉鎖および/または充填するための乾式壁構造(6、8、14、15、16、21、22、23、24)の少なくとも1つの乾式壁構造プロファイル(6、8)を備え、
前記少なくとも1つの乾式壁構造プロファイル(6、8)が、そのそれぞれの端部を、2つの相互に反対の、平行な天井プロファイル(3)または床プロファイル(4)に対して直交して、形状適合方式で、マウント(13、20)に挿入および装着され、前記マウントは、断面プロファイルがほぼU字形状であり、かつ前記天井プロファイル(3)または前記床プロファイル(4)に属する、請求項11に記載のモジュール。
【請求項13】
荷に供され得る、プロファイル、特に、支持プロファイルであって、
ほぼ垂直に配置され得る支柱プロファイル(2)の形態で設計されており、前記支柱プロファイル(2)が、前記支柱プロファイル(2)の長手方向の少なくとも一部分にわたって延在する少なくとも1つのスロットガイド(26)を有し、前記少なくとも1つのスロットガイド(26)の中に、天井プロファイル(3)および/または床プロファイル(4)の接続のための少なくとも1つの接続要素(5)が挿入および保持され得る、ことを特徴とする、プロファイル。
【請求項14】
プロファイル、特に、支持プロファイルであって
記プロファイル(3、4)は、2つの支柱プロファイル(2)を互いにほぼ水平に接続して配置され得るプロファイル(3、4)の形態で設計されており、前記プロファイル(3、4)は天井プロファイル(3)または床プロファイル(4)であり、前記天井プロファイル(3)または前記床プロファイル(4)が二重T字形状の断面プロファイルを有し、前記二重T字形状の断面プロファイルの横材(12、19)がほぼ垂直な配置に提供され、前記横材(12、19)の上下に存在する横方向端部が、二重T字形状を形成するために、厚くなったヘッド部分(10、17)および/または厚くなったフット部分(11、18)の形態で設計されており、前記床プロファイル(4)の前記断面プロファイルにおける厚くなったフット部分(11、18)が、前記天井プロファイル(3)の前記厚くなったフットの垂直範囲よりも大きい垂直範囲を有する、プロファイル。
【請求項15】
モジュラ構造のためのモジュールの基本フレームワークを支持することを意図され、かつ2つの支柱プロファイル(2)を備え、前記支柱プロファイル(2)が垂直に配置され得るか、または垂直に配置され、前記支柱プロファイル(2)の上端が、天井プロファイル(3)を介して互いに接続され得るか、または接続され、前記支柱プロファイル(2)の下端が、床プロファイル(4)を介して互いに接続され得るか、または接続される、建造物要素のセットであって、
前記天井プロファイル(3)および前記床プロファイル(4)が各々、二重T字形状の断面プロファイルを有し、前記二重T字形状の断面プロファイルの横材(12、19)が、垂直な配置のために提供され、前記横材(12、19)の頂部および底部に存在する横方向端部が、前記二重T字形状を形成するために、厚くなったヘッド部分(10、17)および/または厚くなったフット部分(11、18)の形態で設計されており、前記床プロファイル(4)の前記断面プロファイルにおける厚くなったフット部分(11、18)が、前記天井プロファイル(3)の前記厚くなったフットの垂直範囲よりも大きい垂直範囲を有る建造物要素のセット。
【外国語明細書】