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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163240
(43)【公開日】2022-10-26
(54)【発明の名称】構造体
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/06 20060101AFI20221019BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20221019BHJP
   E05B 19/00 20060101ALN20221019BHJP
【FI】
H05K5/06 D
H05K5/02 P
E05B19/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2019164696
(22)【出願日】2019-09-10
(71)【出願人】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 亮
【テーマコード(参考)】
4E360
【Fターム(参考)】
4E360AB12
4E360AB33
4E360AB42
4E360BA11
4E360BC06
4E360CA01
4E360EA03
4E360EA27
4E360GA29
4E360GB89
4E360GC08
(57)【要約】
【課題】上側ケースと下側ケースとの間で弾性シートを挟持する構成を有する構造体において、部品精度のばらつき等が生じた場合に、弾性シートから上側ケースおよび下側ケースに加わる反力を抑制すること。
【解決手段】構造体は、上側ケースと、上側ケースに組み合わされて一体化することにより、上側ケースとともに内部に収容空間を有する下側ケースと、上側ケースと下側ケースとの間に位置し、上側ケースおよび下側ケースの少なくともいずれか一方に密着することにより、収容空間への水の浸入を防止する弾性シートとを備え、上側ケースおよび下側ケースの少なくともいずれか一方には、弾性シートを押し潰すリブが設けられ、リブは、上下方向に弾性変形可能な弾性変形部を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側ケースと、
前記上側ケースに組み合わされて一体化することにより、前記上側ケースとともに内部に収容空間を有する下側ケースと、
前記上側ケースと前記下側ケースとの間に位置し、前記上側ケースおよび前記下側ケースの少なくともいずれか一方に密着することにより、前記収容空間への水の浸入を防止する弾性シートと
を備え、
前記上側ケースおよび前記下側ケースの少なくともいずれか一方には、前記弾性シートを押し潰すリブが設けられ、
前記リブは、
上下方向に弾性変形可能な弾性変形部を有する
ことを特徴とする構造体。
【請求項2】
前記弾性変形部は、
上下方向に弾性変形可能な板バネ状であり、前記リブの先端部に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
前記リブは、
上方からの平面視において互いに連続する直線領域と角領域とを有し、前記角領域に、前記弾性変形部を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の構造体。
【請求項4】
前記上側ケースと前記下側ケースとは、スナップイン機構によって互いに係合し、
前記リブが前記弾性シートを押し潰すことによって、前記上側ケースおよび前記下側ケースが前記弾性シートから受ける反力が、前記スナップイン機構による前記上側ケースと前記下側ケースとの係合力より小さい
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の構造体。
【請求項5】
前記反力は、10[N]~70[N]に設定されており、
前記係合力は、80[N]~100[N]に設定されている
ことを特徴とする請求項4に記載の構造体。
【請求項6】
前記上側ケースと前記下側ケースとの係合を解除するために必要な外力の最大値は、90[N]以下に設定されている
ことを特徴とする請求項4または5に記載の構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記特許文献1には、上カバーとプリント基板との間に設けられたキーシートによって、操作部の周辺から内部に水が浸入しないように構成された携帯端末装置において、プリント基板に当接する凸形状のリブをキーシートに設け、キーシートに当接する凸形状のリブを上カバーに設ける技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-151772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、例えば、部品精度のばらつき等によってキーシートの厚さ寸法が増加した場合、キーシートから上側カバーにより大きな反力が加わる。このため、例えば、上側ケースと下側ケースとの間で弾性シートを挟持する構成を有する構造体に対し、上記特許文献1の技術を適用した場合、上側カバーと下側カバーとの係合が、落下等の衝撃によって容易に解除されてしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態の構造体は、上側ケースと、上側ケースに組み合わされて一体化することにより、上側ケースとともに内部に収容空間を有する下側ケースと、上側ケースと下側ケースとの間に位置し、上側ケースおよび下側ケースの少なくともいずれか一方に密着することにより、収容空間への水の浸入を防止する弾性シートとを備え、上側ケースおよび下側ケースの少なくともいずれか一方には、弾性シートを押し潰すリブが設けられ、リブは、上下方向に弾性変形可能な弾性変形部を有する。
【発明の効果】
【0006】
一実施形態によれば、上側ケースと下側ケースとの間で弾性シートを挟持する構成を有する構造体において、部品精度のばらつき等が生じた場合に、弾性シートから上側ケースおよび下側ケースに加わる反力を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態に係る電子キーの外観斜視図
図2】一実施形態に係る電子キーの分解斜視図
図3図1に示す電子キーのA-A断面斜視図
図4】一実施形態に係る電子キーの弾性変形部が形成されている部分の一部拡大断面図
図5】一実施形態に係る電子キーの弾性変形部が形成されている部分の一部拡大断面図
図6】一実施形態に係る電子キーの非弾性変形部が形成されている部分の一部拡大断面図
図7】一実施形態に係る電子キーの平面図
図8】リブによる弾性シートの押圧面積の違いを説明するための図
図9】上側ケースと下側ケースとの間に生じる力を表す図
図10】一実施形態に係る電子キーのラバー反力と、係合を解除するのに必要な外力との関係の一実施例を示す図
図11】一実施形態に係る弾性変形部の第1変形例を示す図
図12】一実施形態に係る弾性変形部の第2変形例を示す図
図13】一実施形態に係る弾性変形部の第3変形例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、一実施形態について説明する。
【0009】
(電子キー10の概要)
図1は、一実施形態に係る電子キー10の外観斜視図である。なお、以降の説明では、便宜上、図中X軸方向(ケース12の長手方向)を前後方向とし、図中Y軸方向(ケース12の短手方向)を左右方向とし、図中Z軸方向(ケース12の厚さ方向)を上下方向とする。ただし、本発明は、これらの方向に限定されるものではなく、相対的な部品の位置関係が同じであれば、いずれの方向においても、設置および使用が可能である。
【0010】
図1に示す電子キー10は、「構造体」の一例である。電子キー10は、ユーザによって携帯される携帯型キー装置であって、車両に搭載される車載機(図示省略)とともに、電子キーシステムを構成する装置である。電子キー10は、ユーザ操作に応じて、車載機と無線通信を行うことにより、車両ドアのロック機構の施錠および解錠を遠隔操作することが可能である。
【0011】
図1に示すように、電子キー10は、ケース12と、キープレート14とを備えている。ケース12は、ABS樹脂,PC樹脂等の樹脂素材から形成される、概ね薄型の直方体形状を有する容器状の部品である。ケース12は、上側ケース101と下側ケース102とが互いに組み合わされることによって形成され、すなわち、上側ケース101と下側ケース102とに分割可能に構成されている。
【0012】
ケース12の上面には、ノブ141aおよびノブ141bが露出して設けられている。ノブ141aおよびノブ141bは、いずれもユーザによる押下操作が可能である。電子キー10は、ノブ141aまたはノブ141bがユーザによって押下されると、車載機との無線通信により、車載機へ車両ドアのロック機構を施錠または解錠するための操作信号を送信する。
【0013】
キープレート14は、ケース12の前側(X軸正側)の側面から、前方(X軸正方向)に直線状に延在する、金属製且つ細長い板状の部品である。キープレート14は、車両に設けられたキーシリンダーに挿し込まれることにより、当該キーシリンダーを機械的に回転可能にする。
【0014】
(電子キー10の構成)
図2は、一実施形態に係る電子キー10の構成を示す分解斜視図である。図2に示すように、電子キー10は、図中上方から順に、上側ケース101、弾性シート140、回路基板130、および下側ケース102を備える。
【0015】
上側ケース101は、ケース12の上側の部分を構成する部材である。下側ケース102は、ケース12の下側の部分を構成する部材である。上側ケース101および下側ケース102は、互いに組み合わされることにより、図1に示す容器状のケース12を形成する。
【0016】
上側ケース101の上面には、開口部101Aが形成されている。開口部101Aには、上側ケース101の裏側から、弾性シート140に形成されたノブ141aおよびノブ141bが嵌め込まれる。これにより、ノブ141aおよびノブ141bは、上側ケース101の上面から露出して、押下操作可能となる。
【0017】
下側ケース102は、上部が開口した収容空間102Aを有する。収容空間102Aには、回路基板130へ電力を供給するボタン電池16が配置される。収容空間102Aの上部開口は、回路基板130が載置されることによって閉塞される。また、下側ケース102は、収容空間102Aを取り囲む周壁部102Bを有する。周壁部102Bは、上方からの平面視において、概ね矩形状を有する。
【0018】
周壁部102Bの上端部には、リブ150が形成されている。リブ150は、周壁部102Bの上端部から上方に突出した凸状を有する。リブ150は、収容空間102Aを取り囲むように、周壁部102Bの上端部に沿って途切れることなく環状に形成されている。リブ150は、上側ケース101と下側ケース102との間で、弾性シート140の外周部142が押圧されたときに、当該外周部142の裏面142Bにくい込んで密着することにより、当該リブ150に囲まれた収容空間102Aを封止し、収容空間102A内への水の浸入を防止する。
【0019】
回路基板130は、複数の電子部品が実装される平板状の部材である。回路基板130は、下側ケース102の収容空間102A上に載置される。例えば、回路基板130には、ガラスエポキシ等の絶縁性素材からなるPWB(Printed Wiring Board)が用いられる。回路基板130の表面130Aには、スイッチ131aおよびスイッチ131bが実装されている。
【0020】
例えば、回路基板130は、ノブ141aを介してスイッチ131aが押下された場合、車両ドアのロック機構を施錠するための操作信号を、通信回路(図示省略)を介して車載機へ無線送信する。また、例えば、回路基板130は、ノブ141bを介してスイッチ131bが押下された場合、車両ドアのロック機構を解錠するための操作信号を、通信回路を介して車載機へ無線送信する。
【0021】
回路基板130の裏面130Bには、下側ケース102の収容空間102Aに配置されたボタン電池16のプラス電極およびマイナス電極と電気的に接続するための、端子132a,132bが設けられている。
【0022】
弾性シート140は、弾性を有するシート状の部材である。弾性シート140は、回路基板130の表面130Aに重ねて配置されることにより、回路基板130の表面130Aを覆うとともに、下側ケース102の収容空間102Aを封止する。これにより、弾性シート140は、回路基板130および収容空間102Aへの水の浸入を防止する。例えば、弾性シート140は、シリコンゴム等の弾性素材によって形成される。
【0023】
弾性シート140は、上方からの平面視において、回路基板130および収容空間102Aと略同形状(すなわち、概ね矩形状)を有しており、且つ、回路基板130および収容空間102Aよりも一回り大きいサイズを有している。これにより、弾性シート140は、回路基板130および収容空間102Aを全域に亘って覆うことができ、よって、回路基板130および収容空間102Aへの水の浸入を防止することができる。
【0024】
弾性シート140は、ノブ141a、ノブ141b、および外周部142を有する。ノブ141aおよびノブ141bは、弾性シート140の中央部において、前後方向(X軸方向)に並べて設けられている。ノブ141aは、ユーザによって押下されることにより、弾性変形しつつ、当該ノブ141aの裏側に設けられているスイッチ131aを押下することができる。ノブ141bは、ユーザによって押下されることにより、弾性変形しつつ、当該ノブ141bの裏側に設けられているスイッチ131bを押下することができる。
【0025】
外周部142は、ノブ141a,141bを取り囲む、水平且つ板状の部分である。外周部142は、上側ケース101の裏面101Dと、下側ケース102の周壁部102Bの上端部のリブ150との間で挟持された状態で、上側ケース101から押圧されることにより、下側ケース102の周壁部102Bの上端部と密着し、よって、収容空間102Aへの水の浸入を防止することができる。
【0026】
図3は、図1に示す電子キー10のA-A断面斜視図である。図3に示すように、上側ケース101は、下側ケース102の上方から、下側ケース102に向って下方に押し込まれることにより、下側ケース102に組み合わされて、下側ケース102と一体化する。この際、上側ケース101の側壁部101Bの内壁面において内側に向って凸状に形成された係合爪101Cが、下側ケース102の周壁部102Bの側面において外側に向って凸状に形成された係合爪102Dと係合する。これにより、上側ケース101および下側ケース102は、容易に分離してしまわないように、互いに組み合わされて一体化した状態を維持する。係合爪101Cおよび係合爪102Dは、「スナップイン機構」を構成する。なお、電子キー10においては、周壁部102Bの周囲に、複数のスナップイン機構が設けられている。
【0027】
また、図3に示すように、下側ケース102の収容空間102Aは、当該収容空間102Aの上側に載置された回路基板130によって閉塞されている。さらに、周壁部102Bおよび回路基板130の上側には、弾性シート140が重ねて設けられている。図3に示すように、上側ケース101および下側ケース102が互いに組み合わされることにより、弾性シート140は、その外周部142において、上側ケース101の裏面101Dと、下側ケース102の周壁部102Bの上端部との間で押圧されて、周壁部102Bの上端部と密着する。これにより、弾性シート140は、収容空間102Aを封止し、収容空間102Aおよび回路基板130への水の浸入を防止する。
【0028】
また、図3に示すように、周壁部102Bの上端部には、リブ150が形成されている。リブ150は、周壁部102Bの上端部から上方に突出した凸状を有する。リブ150は、上側ケース101と下側ケース102との間の係合力により、弾性シート140の外周部142の裏面142Bにくい込んで密着する。これにより、リブ150は、収容空間102Aに対して、より確実に水の浸入を防止することができる。
【0029】
なお、図3に示すように、弾性シート140において、ノブ141aおよびノブ141bの操作面の裏面には、上方に凹んだ凹み部140Aが形成されている。これにより、本実施形態の電子キー10は、図3に示すように、弾性シート140を回路基板130の表面130Aに重ねて配置したときに、外周部142を回路基板130の表面130Aに密着させたまま、凹み部140A内に、スイッチ131aおよびスイッチ131bを収容することができる。
【0030】
(弾性変形部151の構成)
図4および図5は、一実施形態に係る電子キー10の一部拡大断面図である。図4および図5では、電子キー10におけるリブ150の弾性変形部151が形成されている部分の断面構成を表している。図4は、弾性変形していない状態の弾性変形部151が示されている。図5は、弾性変形している状態の弾性変形部151が示されている。
【0031】
図4および図5に示すように、下側ケース102の周壁部102Bの上端部には、リブ150が一体的に形成されており、リブ150の先端部には、板バネ状の弾性変形部151が設けられている。弾性変形部151は、リブ150と一体的に形成されている。弾性変形部151は、収容空間102Aに対する水の浸入を防止しつつ、上下方向に弾性変形可能に構成されている。
【0032】
弾性変形部151は、板部151Aおよび凸部151Bを有する。板部151Aは、リブ150の先端部に延在する、板状の部分である。板部151Aの幅方向における収容空間102A側(図中Y軸負側)の端部は、リブ150の上端面に支持されている。板部151Aは、幅方向における外側(図中Y軸正側)に行くにつれて、徐々に高さ位置が高くなるように傾斜している。これにより、板部151Aは、収容空間102A側(図中Y軸負側)の端部を支点として、上下方向に弾性変形可能となっている。
【0033】
凸部151Bは、板部151Aの幅方向における外側(図中Y軸正側)の端部から、上方に突出して形成されている。凸部151Bは、板部151Aと同様に、平面視でリブ150に沿って延在して形成されている。凸部151Bは、上端部分がドーム状に湾曲した断面形状を有する。
【0034】
図4に示すように、上側ケース101および下側ケース102が互いに組み合わされることにより、弾性シート140の外周部142が、上側ケース101の裏面101Dと、弾性変形部151の凸部151Bとの間で挟持される。
【0035】
この際、図4に示すように、弾性変形部151の凸部151Bが、弾性シート140の外周部142の裏面142Bにくい込んで密着する。これにより、弾性変形部151は、収容空間102Aを封止し、収容空間102Aおよび回路基板130への水の浸入を防止する。
【0036】
なお、図4に示す例では、外周部142の厚さ寸法が、所定の許容寸法内に製造されている。このため、図4に示す例では、弾性変形部151は、下方に弾性変形することなく、外周部142の裏面142Bに凸部151Bがくい込んで密着し、収容空間102Aを封止している。
【0037】
一方、図5に示す例では、外周部142の厚さ寸法が、所定の許容寸法よりも大きく製造されている。このため、図5に示す例では、弾性変形部151は、外周部142の裏面142Bに凸部151Bがくい込んで密着した状態(すなわち、収容空間102Aを封止した状態)のまま、下方へ弾性変形している。
【0038】
このように、弾性変形部151は、上側ケース101、下側ケース102および、弾性シート140の部品寸法、特に弾性シート140の外周部142の厚さ寸法に応じて、上下方向に弾性変形することによって、外周部142の裏面142Bに密着できるため、外周部142の製造誤差等を吸収し、より確実に収容空間102Aを封止することができる。
【0039】
また、弾性変形部151は、弾性シート140の外周部142から過度に荷重が加えられた場合、当該荷重を下方に逃がすことができる。このため、弾性変形部151は、外周部142による過度な反力が生じてしまうことを抑制することができる。したがって、弾性変形部151は、外周部142の反力によって、上側ケース101の係合爪101Cと、下側ケース102の係合爪102Dとの係合が、容易に解除されてしまわないようにすることができる。
【0040】
(非弾性変形部152の構成)
図6は、一実施形態に係る電子キー10の一部拡大断面図である。図6では、電子キー10におけるリブ150の非弾性変形部152が形成されている部分の断面構成を表している。図6に示すように、非弾性変形部152は、リブ150の上面に対して、上方に突出した凸部151Bが一体的且つ固定的に形成されている。よって、非弾性変形部152は、上下方向に弾性変形しない。
【0041】
(弾性変形部151および非弾性変形部152の形成位置)
図7は、一実施形態に係る電子キー10の平面図である。図7は、上側ケース101を取り外した状態の電子キー10が示されている。図7に示すように、上方からの平面視において、リブ150は、周壁部102Bと同様に、概ね矩形状を有している。すなわち、リブ150は、互いに連続する4つの角領域150A(図中点線で囲まれた部分)と、4つの直線領域150Bとを有して構成されている。上方からの平面視において、4つの角領域150Aの各々は、90°湾曲したカーブ状を有する。そして、リブ150は、4つの角領域150Aの各々に、図4および図5に示す弾性変形部151が設けられており、4つの直線領域150Bの各々に、図6に示す非弾性変形部152が設けられている。
【0042】
角領域150Aは、直線領域150Bに比べて、単位面積当たりの、弾性シート140の外周部142を押し潰す面積が大きくなるため、外周部142から受ける荷重が大きくなる(図8参照)。そこで、本実施形態の電子キー10は、外周部142から受ける荷重が比較的大きい角領域150Aに、この荷重を下方へ逃がすことが可能な弾性変形部151が設けられている。一方、本実施形態の電子キー10は、外周部142から受ける荷重が比較的小さい直線領域150Bには、非弾性変形部152が設けられている。これにより、本実施形態の電子キー10は、収容空間102Aの周囲を全域に亘って、リブ150によって封止しつつ、外周部142から上側ケース101に加わる反力を均一化することができる。
【0043】
図8は、直線領域150Bと角領域150Aとのリブ150による弾性シート140の押圧面積の違いを説明するための図である。図8(a)は、直線領域150Bにおけるリブ150による弾性シート140の押圧面積を表している。図8(b)は、角領域150Aにおけるリブ150による弾性シート140の押圧面積を表している。
【0044】
図8(a)に示す例では、直線領域150Bにおける、単位面積(5mm×5mm)あたりの、幅1mmのリブ150の凸部151Bによる弾性シート140の押圧面積は、5mmである。
【0045】
一方、図8(b)に示す例では、角領域150Aにおける、単位面積(5mm×5mm)あたりの、幅1mmのリブ150の凸部151Bによる弾性シート140の押圧面積は、6.28mmである。
【0046】
このように、角領域150Aは、直線領域150Bに比べて、単位面積当たりの、リブ150による弾性シート140の押圧面積が大きくなる。
【0047】
(実施例)
以下、図9および図10を参照して、一実施形態に係る電子キー10の一実施例を説明する。図9は、上側ケース101と下側ケース102との間に生じる力を表す図である。
【0048】
図9に示す矢印Aおよび矢印Bは、弾性シート140の反力を示す。従来の電子キーは、弾性シートの反力が、10[N]~100[N]である。一方、一実施形態に係る電子キー10は、弾性シート140の反力が、10[N]~70[N]である。すなわち、一実施形態に係る電子キー10は、リブ150に弾性変形部151を設けたことにより、従来の電子キーよりも、弾性シート140の反力の最大値を、30[N]減少させることができた。
【0049】
図9に示す矢印Cおよび矢印Dは、上側ケース101と下側ケース102との係合力を示す。上側ケース101と下側ケース102との係合が容易に解除されてしまわないようにするためには、上側ケース101と下側ケース102との係合力を、弾性シートの反力の最大値よりも、最低でも10[N]は多くする必要がある。従来の電子キーは、弾性シートの反力の最大値が100[N]であるため、上側ケースと下側ケースとの係合力は、最低でも110[N]が必要であり、さらに係合する部品の精度により発生するバラつきを20[N]程度考慮すると、結果として、110[N]~130[N]とする必要がある。一方、一実施形態に係る電子キー10は、弾性シート140の反力の最大値が70[N]であるため、上記と同様の条件で考慮すると、上側ケース101と下側ケース102との係合力を、80[N]~100[N]とすればよい。すなわち、一実施形態に係る電子キー10は、リブ150に弾性変形部151を設けたことにより、従来の電子キーよりも、上側ケース101と下側ケース102との必要な係合力を、30[N]減少させることができた。
【0050】
また、本実施形態では、上側ケース101と下側ケース102の隙間にマイナスドライバ20の先端を差し込んで互いを離間させることで、上側ケース101と下側ケース102との係合をユーザが解除することができる。図9に示す矢印Eおよび矢印Fは、マイナスドライバ20による上側ケース101と下側ケース102との係合を解除させようとする外力を示す。上側ケース101と下側ケース102との係合を解除するためには、弾性シート140の反力(矢印Aおよび矢印B)に加えて、マイナスドライバ20による外力(矢印Eおよび矢印F)を与えることにより、それらを合計した力が、上側ケース101と下側ケース102との係合力(矢印Cおよび矢印D)に打ち勝つ必要がある。
【0051】
上述したとおり、従来の電子キーは、上側ケースと下側ケースとの係合力の最大値が、130[N]であり、弾性シートの反力の最小値が10[N]であるから、マイナスドライバによって加えるべき外力の最大値を、120[N](=130[N]-10[N])とする必要がある。
【0052】
一方、一実施形態に係る電子キー10は、上側ケース101と下側ケース102との係合力の最大値が、100[N]であり、弾性シート140の反力の最小値が10[N]であるから、マイナスドライバ20によって加えるべき外力の最大値は、90[N](=100[N]-10[N])である。
【0053】
すなわち、一実施形態に係る電子キー10は、リブ150に弾性変形部151を設けたことにより、従来の電子キーよりも、マイナスドライバ20によって加えるべき必要な外力を、30[N]減少させることができた。
【0054】
図10に示すグラフは、ラバー反力(横軸)と、そのラバー反力状態の場合の、係合を解除するのに必要な外力(縦軸)との関係を表す。ラバー反力は、図9に示す矢印Aおよび矢印Bに相当する。係合を解除するのに必要な外力は、図9に示す矢印Eおよび矢印Fに相当する。図10に示すグラフにおいて、実線は、一実施形態に係る電子キー10における、ラバー反力と必要な外力との関係を表す。また、図10に示すグラフにおいて、点線は、従来の電子キーにおける、ラバー反力と必要な外力との関係を表す。
【0055】
図10に示すように、従来の電子キーは、弾性シートの反力が、10[N]~100[N]である。ここで、防水のために弾性シートを所定量以上潰す必要があるため、弾性シートの反力の最小値は10[N]に設定されている。
【0056】
従来の電子キーは、弾性シートの反力が最大値の100[N]の場合であっても、落下衝撃等にて上側ケースと下側ケースとの係合が解除されないようにするため、部品精度のバラつきを考慮して、上側ケースと下側ケースとの係合力を、110[N]~130[N]に設定する必要があった。
【0057】
これに伴い、従来の電子キーは、弾性シートの反力が最小値の10[N]の場合では、上側ケースと下側ケースとの係合を解除させるために必要な外力の最小値を、100[N](=110「N」(上側ケースと下側ケースとの係合力の最小値)-10「N」(弾性シートの反力の最小値))とし、最大値を、120[N](=130「N」(上側ケースと下側ケースとの係合力の最大値)-10「N」(弾性シートの反力の最小値))とする必要があった。
【0058】
一方、図10に示すように、一実施形態に係る電子キー10は、リブ150に弾性変形部151を設けたことにより、弾性シート140の反力が、10[N]~70[N]である。なお、防水のために弾性シート140を所定量以上潰す必要があるため、弾性シート140の反力の最小値は従来と同じ10[N]に設定されている。
【0059】
すなわち、一実施形態に係る電子キー10は、リブ150に弾性変形部151を設けたことにより、従来の電子キーよりも、弾性シート140の反力の最大値を、30[N]減少させることができた。
【0060】
これに伴い、一実施形態に係る電子キー10は、弾性シート140の反力が最大値の70[N]の場合であっても、落下衝撃等にて上側ケース101と下側ケース102との係合が解除されないようにするため、部品精度のバラつきを考慮して、上側ケース101と下側ケース102との係合力を、80[N]~100[N]に設定することができた。
【0061】
これに伴い、一実施形態に係る電子キー10は、弾性シートの反力が最小値の10[N]の場合でも、上側ケース101と下側ケース102との係合を解除させるために必要な外力の最小値を、70[N](=80「N」(上側ケース101と下側ケース102との係合力の最小値)-10「N」(弾性シート140の反力の最小値))とし、最大値を、90[N](=100「N」(上側ケース101と下側ケース102との係合力の最大値)-10「N」(弾性シート140の反力の最小値))とすることができた。
【0062】
すなわち、一実施形態に係る電子キー10は、従来の電子キーと比較して、上側ケース101と下側ケース102との係合が衝撃等によって容易に解除されないようにしつつ、上側ケース101と下側ケース102との係合を解除させるために必要な外力を、30[N]減少させることができるため、ユーザにとって、上側ケース101と下側ケース102との係合を容易に解除することができる。
【0063】
(弾性変形部151の第1変形例)
図11は、一実施形態に係る弾性変形部151の第1変形例を示す図である。図11に示す弾性変形部151は、板部151Aの上面に、2つの凸部151Ba,151Bbが設けられている点で、図4および図5に示す弾性変形部151と異なる。
【0064】
凸部151Baは、板部151Aの幅方向における外側(図中Y軸正側)の端部から、上方に突出して形成されている。凸部151Bbは、板部151Aの幅方向における中央から、上方に突出して形成されている。
【0065】
凸部151Ba,151Bbは、板部151Aと同様に、平面視において周壁部102Bに沿って延在して形成されている。また、凸部151Ba,151Bbは、上端部分がドーム状に湾曲した断面形状を有する。
【0066】
図11に示す弾性変形部151によれば、上側ケース101から弾性シート140の外周部142を介して加えられた押圧力により、2つの凸部151Ba,151Bbを、外周部142の裏面142Bにくい込んで密着させることができる。これにより、図11に示す弾性変形部151は、収容空間102Aをより確実に封止することができる。
【0067】
(弾性変形部151の第2変形例)
図12は、一実施形態に係る弾性変形部151の第2変形例を示す図である。図12に示す弾性変形部151は、板部151Aの上面に、凹部151Cが設けられている点で、図4および図5に示す弾性変形部151と異なる。
【0068】
凹部151Cは、板部151Aの幅方向において、凸部151Bよりも収容空間102A側(図中Y軸負側)に設けられている。凹部151Cは、板部151Aの上面から、下方に凹んだ形状を有する。
【0069】
凹部151Cは、板部151Aおよび凸部151Bと同様に、平面視において周壁部102Bに沿って延在して形成されている。また、凹部151Cは、底部が椀型に湾曲した断面形状を有する。
【0070】
図12に示す弾性変形部151によれば、凹部151Cを設けたことにより、板部151Aの先端部分(凸部151Bが設けられている部分)を、図4および図5に示す弾性変形部151よりも低い荷重で、弾性変形させることができる。すなわち、図12に示す弾性変形部151は、凹部151Cを設けたことにより、荷重特性を比較的容易に調整することができる。なお、凹部151Cの形状、形成位置、および数は、図12に例示するものに限らず、目標とする荷重特性に応じて、適宜変更され得る。
【0071】
(弾性変形部151の第3変形例)
図13は、一実施形態に係る弾性変形部151の第3変形例を示す図である。図13に示す弾性変形部151は、蛇腹構造を有する点で、図4および図5に示す弾性変形部151と異なる。
【0072】
具体的には、図13に示す弾性変形部151は、板部151Aa、板部151Ab、および凸部151Bを有する。板部151Aa,151Abは、互いに重ねて設けられている。板部151Aa,151Abは、いずれも、平面視において周壁部102Bに沿って延在する、板状の部分である。
【0073】
板部151Aaの幅方向における外側(図中Y軸正側)の端部は、周壁部102Bの上端面に固定されている。板部151Aaは、幅方向における収容空間102A側(図中Y軸負側)に行くにつれて、徐々に高さ位置が高くなるように傾斜している。これにより、板部151Aaは、外側(図中Y軸正側)の端部を支点として、上下方向に弾性変形可能となっている。
【0074】
板部151Abは、板部151Aaの上側に重ねて設けられている。板部151Abの収容空間102A側(図中Y軸負側)の端部は、板部151Aaの収容空間102A側(図中Y軸負側)の端部に固定されている。板部151Abは、幅方向における外側(図中Y軸正側)に行くにつれて、徐々に高さ位置が高くなるように傾斜している。これにより、板部151Abは、収容空間102A側(図中Y軸負側)の端部を支点として、上下方向に弾性変形可能となっている。
【0075】
凸部151Bは、板部151Abの幅方向における外側(図中Y軸正側)の端部から、上方に突出して形成されている。また、凸部151Bは、板部151Aa,151Abと同様に、平面視において周壁部102Bに沿って延在して形成されている。凸部151Bは、上端部分がドーム状に湾曲した断面形状を有する。
【0076】
図13に示す弾性変形部151によれば、比較的簡単な構成で、上下方向への弾性変形量をより多く確保することができる。
【0077】
以上説明したように、一実施形態に係る電子キー10は、上側ケース101と、上側ケース101に組み合わされることにより、上側ケース101と一体化する下側ケース102と、上側ケース101と下側ケース102との間に挟持され、上側ケース101と下側ケース102とに密着することにより、下側ケース102の収容空間102Aを封止する弾性シート140と、下側ケース102に設けられ、弾性シート140を押し潰すリブ150とを備え、リブ150は、上下方向に弾性変形可能な弾性変形部151を有する。
【0078】
これにより、一実施形態に係る電子キー10は、弾性シート140の厚さ寸法等に応じて、弾性変形部151が上下方向に弾性変形することによって、リブ150を弾性シート140に密着させることができる。このため、一実施形態に係る電子キー10は、弾性変形部151によって、弾性シート140の厚さ寸法等の製造誤差等を吸収し、より確実に収容空間102Aを封止することができる。
【0079】
また、一実施形態に係る電子キー10は、弾性シート140からリブ150に加わる荷重を、弾性変形部151が弾性変形することによって下方へ逃がすことができる。このため、一実施形態に係る電子キー10は、弾性シート140の厚さ寸法等の製造誤差等によって、弾性シート140から上側ケース101および下側ケース102に過度な反力が加わることを抑制することができる。したがって、一実施形態に係る電子キー10によれば、落下衝撃等によって上側ケース101と下側ケース102との係合が容易に解除してしまわないようにすることができる。
【0080】
また、一実施形態に係る電子キー10は、下側ケース102にリブ150が設けられているため、弾性シート140にリブを設けた場合と比較して、リブ150の幅方向の位置精度を高めることができるため、幅方向のリブ150の位置ずれを抑制することができる。したがって、一実施形態に係る電子キー10によれば、リブ150によって収容空間102Aをより確実に封止することができる。
【0081】
また、一実施形態に係る電子キー10において、弾性変形部151は、上下方向に弾性変形可能な板バネ状である。
【0082】
これにより、一実施形態に係る電子キー10は、下側ケース102に対して、比較的に容易に、上下方向に弾性変形可能なリブ150を形成することができる。
【0083】
また、一実施形態に係る電子キー10において、リブ150は、上方からの平面視において複数の角領域150Aを有し、複数の角領域150Aの各々に、弾性変形部151を有する。
【0084】
これにより、一実施形態に係る電子キー10は、弾性シート140から受ける荷重が比較的大きい角領域150Aにおいて、この荷重を弾性変形部151によって下方へ逃がすことができ、弾性シート140から受ける荷重が比較的小さいその他の部分において、この荷重を弾性変形部151によって下方へ逃がさないようにすることができる。このため、一実施形態に係る電子キー10は、収容空間102Aの周囲を全域に亘って、リブ150によって封止しつつ、弾性シート140から上側ケース101に加わる反力を均一化することができる。
【0085】
また、一実施形態に係る電子キー10において、上側ケース101と下側ケース102とは、スナップイン機構によって互いに係合し、リブ150が弾性シート140を押し潰すことによって、上側ケース101および下側ケース102が弾性シート140から受ける反力が、スナップイン機構による上側ケース101と下側ケース102との係合力より小さい。
【0086】
これにより、一実施形態に係る電子キー10は、弾性シート140が押し潰されることによって、下側ケース102の収容空間102Aをより確実に封止することができるとともに、弾性シート140から受ける反力によって、上側ケース101と下側ケース102との係合が解除されてしまうことを抑制することができる。
【0087】
また、一実施形態に係る電子キー10において、上側ケース101および下側ケース102が弾性シート140から受ける反力は、10[N]~70[N]に設定されており、上側ケース101と下側ケース102との係合力は、80[N]~100[N]に設定されている。
【0088】
これにより、一実施形態に係る電子キー10は、上側ケース101および下側ケース102が弾性シート140から受ける反力によって、上側ケース101と下側ケース102との係合が解除してしまわないようにすることができる。さらに、一実施形態に係る電子キー10は、従来よりも上側ケース101と下側ケース102との係合力を低く設定することができる。
【0089】
また、一実施形態に係る電子キー10において、上側ケース101と下側ケース102との係合を解除するために必要な外力の最大値は、90[N]以下に設定されている。
【0090】
これにより、一実施形態に係る電子キー10は、従来よりも上側ケース101と下側ケース102との係合を解除するために必要な外力の最大値を低く設定することができる。したがって、一実施形態に係る電子キー10によれば、ユーザが電池交換等を行う際に、従来よりも小さな外力で、上側ケース101と下側ケース102との係合を解除することができる。
【0091】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【0092】
例えば、上記実施形態では、弾性変形部151は、リブ150の角領域150Aのみに設けられているが、これに限らない。例えば、弾性変形部151は、リブ150の直線領域150Bにも設けられてもよい。また、例えば、弾性変形部151は、リブ150の全周に亘って設けられてもよい。
【0093】
また、上記実施形態では、下側ケース102の弾性シート140と当接する部分にリブ150が設けられているが、これに限らない。例えば、リブ150は、上側ケース101の弾性シート140と当接する部分に設けられてもよい。また、例えば、リブ150は、上側ケース101の弾性シート140と当接する部分と、下側ケース102の弾性シート140と当接する部分との双方に設けられてもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、本発明の電子キー10への適用例を説明したが、これに限らない。すなわち、本発明は、少なくとも上側ケースと下側ケースとの間で弾性シートを挟持する構成を有するものであれば、如何なる構造体にも適用可能である。
【符号の説明】
【0095】
10 電子キー(構造体)
12 ケース
14 キープレート
101 上側ケース
101A 開口部
102 下側ケース
102A 収容空間
102B 周壁部
130 回路基板
140 弾性シート
141a ノブ
141b ノブ
142 外周部
150 リブ
150A 角領域
150B 直線領域
151 弾性変形部
151A 板部
151B 凸部
152 非弾性変形部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13