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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163284
(43)【公開日】2022-10-26
(54)【発明の名称】集塵装置
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/16 20060101AFI20221019BHJP
   B01D 45/14 20060101ALI20221019BHJP
【FI】
A47L9/16
B01D45/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021068129
(22)【出願日】2021-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】521160889
【氏名又は名称】佐藤 克行
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 克行
【テーマコード(参考)】
3B062
4D031
【Fターム(参考)】
3B062AH03
4D031AC05
4D031BA01
4D031BA03
4D031BA06
4D031BA10
4D031BB10
4D031DA05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】塵埃を含んだ空気が外部に排出されてしまう事態を低減させることができる集塵装置を提供する。
【解決手段】外部からの空気Kを吸い込む吸気管5と、吸気管5によって吸い込まれた空気K内に存する塵埃Fを集塵する集塵ケース30と、集塵ケース30を回転駆動させるモータ31と、を有し、モータ31にて集塵ケース30を回転駆動させることによって発生する遠心力によって、空気K内に存する塵埃Fを遠心分離し、該集塵ケース30内にその遠心分離した塵埃Fを集塵してなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの空気を吸い込む吸気部と、
前記吸気部によって吸い込まれた空気内に存する塵埃を集塵する集塵ケースと、
前記集塵ケースを回転駆動させる駆動手段と、を有し、
前記駆動手段にて前記集塵ケースを回転駆動させることによって発生する遠心力によって、前記空気内に存する塵埃を遠心分離し、該集塵ケース内にその遠心分離した塵埃を集塵してなる集塵装置。
【請求項2】
前記集塵ケース内には、前記塵埃を誘導する誘導板が設けられてなる請求項1に記載の集塵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除機、空気清浄機、サーキュレータ等の集塵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、集塵装置として、例えば、電気掃除機が知られている。この種の電気掃除機は、電動送風機を収容した本体ケースと、この本体ケースに対して着脱可能に取り付けられる集塵装置とを備えている。この集塵装置は、いわゆる集塵カップであり、電動送風機の駆動により吸い込んだ含塵空気から塵埃を分離して捕集するものである。このような集塵装置として、近年、含塵空気を内部で旋回させることにより塵埃を遠心分離(サイクロン分離)する、いわゆるサイクロン分離式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-40443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のようなサイクロン分離式のものは、含塵空気を内部で旋回させることにより塵埃を遠心分離するものであるから、遠心分離されなかった塵埃を含んだ空気が外部に排出されてしまう可能性があるといった問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、塵埃を含んだ空気が外部に排出されてしまう事態を低減させることができる集塵装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
請求項1の発明によれば、外部からの空気(K)を吸い込む吸気部(吸気管5、吸気口3Ca1、吸気口3Dd)と、
前記吸気部(吸気管5、吸気口3Ca1、吸気口3Dd)によって吸い込まれた空気(K)内に存する塵埃(F)を集塵する集塵ケース(30,30A,30B,30C,30D)と、
前記集塵ケース(30,30A,30B,30C,30D)を回転駆動させる駆動手段(モータ31、モータ23、モータ31C)と、を有し、
前記駆動手段(モータ31、モータ23、モータ31C)にて前記集塵ケース(30,30A,30B,30C,30D)を回転駆動させることによって発生する遠心力によって、前記空気(K)内に存する塵埃(F)を遠心分離し、該集塵ケース(30,30A,30B,30C,30D)内にその遠心分離した塵埃(F)を集塵してなることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2の発明によれば、上記請求項1に記載の集塵装置(1,1A,1B,1C,1D)において、前記集塵ケース(30,30A,30B,30C,30D)内には、前記塵埃(F)を誘導する誘導板(33)が設けられてなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0010】
請求項1に係る発明によれば、従来のサイクロン分離式のように、含塵空気を内部で旋回させることにより塵埃を遠心分離するものではなく、集塵ケース(30,30A,30B,30C,30D)を回転駆動させることによって発生する遠心力によって、空気(K)内に存する塵埃(F)を遠心分離し、該集塵ケース(30,30A,30B,30C,30D)内にその遠心分離した塵埃(F)を集塵するようにしている。これにより、空気(K)自体を内部で旋回させるものに比べ、集塵ケース(30,30A,30B,30C,30D)を回転させた方が遠心分離した塵埃(F)を集塵し易くなるから、塵埃を含んだ空気が外部に排出されてしまう事態を低減させることができる。
【0011】
また、請求項2に係る発明によれば、集塵ケース(30,30A,30B,30C,30D)内には、塵埃(F)を誘導する誘導板(33)が設けられているから、集塵した塵埃(F)を誘導し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る電気掃除機を例にした集塵装置を示す縦断面図である。
図2】(a)は同実施形態に係る集塵ケース内に誘導板を設けた場合の側面図、(b)は同実施形態に係る集塵ケース内に誘導板を設けた場合の底面図である。
図3図1とは異なる電気掃除機を例にした集塵装置を示す縦断面図である。
図4図1及び図3とは異なる電気掃除機を例にした集塵装置を示す縦断面図である。
図5】空気清浄機を例にした集塵装置を示す縦断面図である。
図6】サーキュレータを例にした集塵装置を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る集塵装置の一実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0014】
図1に示す集塵装置1は、電気掃除機を例にしたものである。この集塵装置1は、図1に示すように本体2と、集塵部3と、で主に構成されている。この本体2は、断面視矩形状に形成されており、左側面2aには、本体2内と集塵部3内とを連結する連結管4が取り付けられており、右側面2bには、外部に空気を排気する排気口2b1が設けられている。そしてこのような本体2内には、左側面2a側に、メッシュ状に形成されている微細な塵埃Fを除去するためのフィルタ20が配置されている。そしてこのフィルタ20の後部(図示右側)には、回転ファン21が配置されている。この回転ファン21には、本体2内に配置されているモータ23の軸部23aが連結されており、モータ23が回転駆動することにより、回転ファン21が回転し(図1に示す矢印Y1方向参照)、この回転によって回転ファン21の中心部が負圧となって、吸引力が発生することとなる。また、この回転ファン21の後部(図示右側)には、固定ファン22が配置されている。この固定ファン22は、回転ファン21から出力された空気を誘導してモータ23側に送る役割をするものである。これにより、モータ23側に送られた空気は、排気口2b1より排気されることとなる。
【0015】
集塵部3は、図1に示すように、断面視矩形状に形成されており、下面3a中央部には、本体2内と集塵部3内とを連結する連結管4が取り付けられている。そしてさらに、集塵部3の下面3a中央部には、図1に示すように、吸気管5が取り付けられている。この吸気管5は、回転ファン21の回転によって発生した吸引力によって、外部(集塵装置1外)からの空気Kを吸い込むことができるようになっている。なお、この吸い込んだ空気Kには、塵埃Fが存在している。
【0016】
一方、図1に示すように、集塵部3内には、集塵ケース30が配置されている。この集塵ケース30は、図1に示すように、上面30aが閉止され下面30bが開放された略楕円状に形成されている。そして、この集塵ケース30内には、図1に示すように、連結管4の一端部4aが配置されると共に、吸気管5の一端部5aが配置されている。そしてさらに、この集塵ケース30の上面30aには、集塵部3内の上面3b側に配置されているモータ31の軸部31aが連結されている。しかして、モータ31が回転駆動すると、これに伴い、集塵ケース30が回転することとなる(図1に示す矢印Y2方向参照)。しかるに、集塵ケース30が回転することに伴い遠心力が発生し、この遠心力によって、吸気管5にて吸い込んだ空気Kから塵埃Fが分離されることとなり、もって、集塵ケース30内に塵埃Fが集塵されることとなる。
【0017】
ところで、集塵ケース30内に集塵された塵埃Fは、集塵ケース30が回転することに伴い発生している遠心力によって、落下することはない。しかしながら、集塵ケース30の回転が停止或いは低速になると、遠心力が発生しないか、或いは、弱まり、集塵ケース30内に集塵された塵埃Fは、重力によって、落下することとなる。この際、集塵ケース30の下面30bは開放されているから、集塵ケース30内に集塵された塵埃Fは、集塵部3の下面3aに落下することとなる。そして、集塵部3の下面3aに落下した塵埃Fは、図1に示す集塵部3の左側面3d側に設けられているダストボックス32に貯留されることとなる。なお、集塵部3の下面3aは、集塵部3の下面3aに落下した塵埃Fがダストボックス32に誘導されるよう、集塵部3の右側面3cから左側面3dに向かって下り勾配となっている。
【0018】
かくして、上記のように構成される集塵装置1は、以下のように使用される。
【0019】
すなわち、まず、図1に示すモータ23を回転駆動し、回転ファン21を回転(図1に示す矢印Y1方向参照)させて、吸引力を発生させる。これにより、吸気管5は、外部(集塵装置1外)からの空気Kを吸い込むことができるようになる。そして、吸気管5にて吸い込んだ空気Kは、吸気管5の一端部5aより集塵ケース30内に排出され、もって、集塵ケース30内に排出された空気Kは、モータ31が回転駆動することによって回転している集塵ケース30の遠心力によって、空気Kに存在している塵埃Fが分離されることとなる。これにより、集塵ケース30内に塵埃Fが集塵され、空気Kは、連結管4の一端部4aから、連結管4内を通って、本体2内に導かれることとなる。
【0020】
かくして、本体2内に導かれた空気Kは、フィルタ20によって、微細な塵埃Fが除去され、回転ファン21及び固定ファン22を通って、排気口2b1より排気されることとなる。
【0021】
しかして、以上説明した本実施形態によれば、従来のサイクロン分離式のように、含塵空気を内部で旋回させることにより塵埃を遠心分離するものではなく、集塵ケース30を回転させることによって、遠心力を発生させ、吸気管5にて吸い込んだ空気Kから塵埃Fを遠心分離させて、集塵ケース30内に塵埃Fを集塵するようにしている。これにより、空気K自体を内部で旋回させるものに比べ、集塵ケース30を回転させた方が遠心分離した塵埃Fを集塵し易くなるから、塵埃Fを含んだ空気Kが外部に排出されてしまう事態を低減させることができる。
【0022】
なお、本実施形態において示した集塵装置1は、あくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において種々の変形・変更が可能である。例えば、本実施形態においては、集塵ケース30内に連結管4の一端部4a及び吸気管5の一端部5aを配置している例を示したが、それに限らず、図2に示すように、誘導板33を設けるようにしても良い。この誘導板33は、集塵ケース30内に集塵した塵埃Fが、集塵ケース30の下面30bより落下し易くなる役割を担うものである。そのため、図2(b)に示すように、中心点Oを基点として、周方向に複数の誘導板33が適当間隔置きに傾斜状(図2(a)も参照)に配置されている。これにより、集塵ケース30内に集塵した塵埃Fが、集塵ケース30の下面30bより落下し易くなる。
【0023】
一方、集塵装置1の電気掃除機の例としては、図1に示すものに限らず、図3に示すようなものでも良い。以下、図3を参照して具体的に説明する。なお、図1と同一の構成ついては、同一の符号を付し、説明は省略することとする。
【0024】
図3に示す集塵装置1Aは、本体2Aと、集塵部3Aと、が一体的に設けられている。この本体2Aは、断面視矩形状に形成されており、回転ファン21が配置されている。この回転ファン21には、本体2A内に配置されているモータ23の軸部23aが連結されており、モータ23が回転駆動することにより、回転ファン21が回転し(図3に示す矢印Y10方向参照)、この回転によって回転ファン21の中心部が負圧となって、吸引力が発生することとなる。なお、本体2Aの右側面2aAには、この回転ファン21の右側面側に位置する部分に、排気口2aA1が設けられている。
【0025】
集塵部3Aは、図3に示すように、断面視矩形状に形成されており、下面3Aa中央部には、本体2A内と集塵部3A内とを連通する連通孔3Aa1が設けられている。そして、集塵部3Aの上面3Abには、吸気管5が取り付けられている。
【0026】
一方、図3に示すように、集塵部3A内には、集塵ケース30Aが配置されている。この集塵ケース30Aは、上面30Aaが開放され下面30Abが閉止された略凹状に形成されている。そして、この集塵ケース30A内には、吸気管5の一端部5aが配置されている。そしてさらに、この集塵ケース30Aの下面30Abには、モータ23の軸部23aが連結されている。しかして、モータ23が回転駆動すると、これに伴い、集塵ケース30Aも回転することとなる(図3に示す矢印Y11方向参照)。
【0027】
かくして、上記のように構成される集塵装置1Aは、以下のように使用される。
【0028】
すなわち、まず、図3に示すモータ23を回転駆動し、回転ファン21を回転(図3に示す矢印Y10方向参照)させて、吸引力を発生させる。これにより、吸気管5は、外部(集塵装置1A外)からの空気Kを吸い込むことができるようになる。そして、吸気管5にて吸い込んだ空気Kは、吸気管5の一端部5aより集塵ケース30A内に排出され、もって、集塵ケース30A内に排出された空気Kは、モータ23が回転駆動することによって回転している集塵ケース30Aの遠心力によって、空気Kに存在している塵埃Fが分離されることとなる。これにより、集塵ケース30A内に塵埃Fが集塵され、空気Kは、集塵ケース30Aの上面30Aaから、連通孔3Aa1を通って、本体2A内に導かれることとなる。
【0029】
かくして、本体2A内に導かれた空気Kは、回転ファン21の回転によって、排気口2aA1より排気されることとなる。
【0030】
しかして、以上説明した本実施形態においても、集塵ケース30Aを回転させることにより、塵埃Fを遠心分離し集塵しているから、塵埃Fを含んだ空気Kが外部に排出されてしまう事態を低減させることができる。
【0031】
また一方、図1及び図3に示すものに限らず、図4に示すようなものでも良い。以下、図4を参照して具体的に説明する。なお、図1と同一の構成ついては、同一の符号を付し、説明は省略することとする。
【0032】
図4に示す集塵装置1Bは、本体2Bと、集塵部3Bと、が一体的に設けられている。この本体2Bは、断面視矩形状に形成されており、回転ファン21が配置されている。この回転ファン21には、本体2B内に配置されているモータ23の軸部23aが連結されており、モータ23が回転駆動することにより、回転ファン21が回転し(図4に示す矢印Y20方向参照)、この回転によって回転ファン21の中心部が負圧となって、吸引力が発生することとなる。なお、本体2Bの右側面2aBには、この回転ファン21の右側面側に位置する部分に、排気口2aB1が設けられている。
【0033】
集塵部3Bは、図4に示すように、断面視矩形状に形成されており、上面3Aa中央部には、本体2B内と集塵部3B内とを連通する連通孔3Ba1が設けられている。そして、集塵部3Bの左側面3Bbには、吸気管5が取り付けられている。
【0034】
一方、図4に示すように、集塵部3B内には、集塵ケース30Bが配置されている。この集塵ケース30Bは、上面30Baが閉止され下面30Bbが開放された略逆凹状に形成されている。そして、この集塵ケース30B内には、吸気管5の一端部5aが配置されている。そしてさらに、この集塵ケース30Bの上面30Baには、モータ23の軸部23aが連結されている。しかして、モータ23が回転駆動すると、これに伴い、集塵ケース30Bも回転することとなる(図4に示す矢印Y21方向参照)。なお、集塵ケース30Bの回転が停止或いは低速になると、遠心力が発生しないか、或いは、弱まり、集塵ケース30B内に集塵された塵埃Fは、重力によって、落下することとなる。この際、集塵ケース30Bの下面30Bbは開放されているから、集塵ケース30B内に集塵された塵埃Fは、集塵部3Bの下部に配置されているダストボックス32Bに貯留されることとなる。すなわち、このダストボックス32Bの上面32Baは、所定間隔置きに貫通孔32Ba1が形成されていることから、集塵ケース30Bより落下した塵埃Fは、この貫通孔32Ba1を通って、ダストボックス32Bに貯留されることとなる。なお、本実施形態においては、ダストボックス32Bに貯留された塵埃Fが、集塵ケース30Bの回転に伴って、ダストボックス32B外に舞い上がらないようにするために、集塵ケース30Bの下面30Bbよりも右側部分に貫通孔32Ba1を形成するようにしている。
【0035】
かくして、上記のように構成される集塵装置1Bは、以下のように使用される。
【0036】
すなわち、まず、図4に示すモータ23を回転駆動し、回転ファン21を回転(図4に示す矢印Y20方向参照)させて、吸引力を発生させる。これにより、吸気管5は、外部(集塵装置1B外)からの空気Kを吸い込むことができるようになる。そして、吸気管5にて吸い込んだ空気Kは、吸気管5の一端部5aより集塵ケース30B内に排出され、もって、集塵ケース30B内に排出された空気Kは、モータ23が回転駆動することによって回転している集塵ケース30Bの遠心力によって、空気Kに存在している塵埃Fが分離されることとなる。これにより、集塵ケース30B内に塵埃Fが集塵され、空気Kは、集塵ケース30Bの下面30Bbから、連通孔3Ba1を通って、本体2B内に導かれることとなる。
【0037】
かくして、本体2B内に導かれた空気Kは、回転ファン21の回転によって、排気口2aB1より排気されることとなる。
【0038】
しかして、以上説明した本実施形態においても、集塵ケース30Bを回転させることにより、塵埃Fを遠心分離し集塵しているから、塵埃Fを含んだ空気Kが外部に排出されてしまう事態を低減させることができる。
【0039】
他方、図1図2図4においては、電気掃除機を例に説明したが、空気清浄機にも適用可能である。この点、図5を参照して具体的に説明する。なお、図1と同一の構成ついては、同一の符号を付し、説明は省略することとする。
【0040】
図5に示す集塵装置1Cは、空気清浄機を例にしたものである。具体的には、この集塵装置1Cは、本体2Cと、集塵部3Cと、が一体的に設けられている。この本体2Cは、断面視矩形状に形成されており、回転ファン21が配置されている。この回転ファン21には、本体2C内に配置されているモータ23の軸部23aが連結されており、モータ23が回転駆動することにより、回転ファン21が回転し(図5に示す矢印Y30方向参照)、この回転によって回転ファン21の中心部が負圧となって、吸引力が発生することとなる。また、本体2Cの下面2Ca中央部分には、モータ23を支持する支持部24Cが配置されており、モータ23と支持部24Cとの間には、フィルタ20が配置されている。そして、本体2Cの上面2Cbには、排気口2Cb1が設けられている。
【0041】
集塵部3Cは、図4に示すように、断面視矩形状に形成されており、下面3Caには、吸気口3Ca1が設けられており、この吸気口3Ca1より外部(集塵装置1C外)からの空気Kを吸い込むことができるようになっている。
【0042】
一方、図5に示すように、集塵部3C内には、集塵ケース30Cが配置されている。この集塵ケース30Cは、上面30Caが閉止され下面30Cbが開放された略逆凹状に形成されている。そして、この集塵ケース30C内には、吸気口3Ca1より吸い込まれた空気Kが排出されるようになっている。そしてさらに、この集塵ケース30Cの上面30Caには、モータ31Cの軸部31Caが連結されている。しかして、モータ31Cが回転駆動すると、これに伴い、集塵ケース30Cも回転することとなる(図5に示す矢印Y31方向参照)。なお、集塵ケース30Cの回転が停止或いは低速になると、遠心力が発生しないか、或いは、弱まり、集塵ケース30C内に集塵された塵埃Fは、重力によって、落下することとなる。この際、集塵ケース30Cの下面30Cbは開放されているから、集塵ケース30C内に集塵された塵埃Fは、集塵部3Cの下面3Ca左側面3Cc側に配置されているダストボックス32Cに貯留されることとなる。このダストボックス32Cの右側面32Caには、集塵部3Cの右側面3Cbから左側面3Cc側に向かって傾斜している案内板34Cが一体的に設けられている。これにより、集塵ケース30Cの下面30Cbより落下した塵埃Fは、案内板34Cにてダストボックス32C側に案内され、もって、ダストボックス32C内に貯留されることとなる。
【0043】
かくして、上記のように構成される集塵装置1Cは、以下のように使用される。
【0044】
すなわち、まず、図5に示すモータ23を回転駆動し、回転ファン21を回転(図5に示す矢印Y30方向参照)させて、吸引力を発生させる。これにより、吸気口3Ca1より外部(集塵装置1C外)からの空気Kを吸い込むことができるようになる。そして、吸気口3Ca1より吸い込んだ空気Kは、集塵ケース30C内に排出され、もって、集塵ケース30C内に排出された空気Kは、モータ31Cが回転駆動することによって回転している集塵ケース30Cの遠心力によって、空気Kに存在している塵埃Fが分離されることとなる。これにより、集塵ケース30C内に塵埃Fが集塵され、空気Kは、集塵ケース30Cの下面30Cbから、支持部24Cを通って、本体2C内に導かれることとなる。
【0045】
かくして、本体2C内に導かれた空気Kは、フィルタ20によって、微細な塵埃Fが除去され、回転ファン21を通って、排気口2Cb1より排気されることとなる。
【0046】
しかして、以上説明した本実施形態においても、集塵ケース30Cを回転させることにより、塵埃Fを遠心分離し集塵しているから、塵埃Fを含んだ空気Kが外部に排出されてしまう事態を低減させることができる。
【0047】
一方、空気清浄機だけでなく、サーキュレータにも適用可能である。この点、図6を参照して具体的に説明する。なお、図1と同一の構成ついては、同一の符号を付し、説明は省略することとする。
【0048】
図6に示す集塵装置1Dは、サーキュレータを例にしたものである。具体的には、この集塵装置1Dは、本体2Dと、集塵部3Dと、が一体的に設けられている。この本体2Dは、断面視筒状に形成されており、回転ファン21が配置されている。この回転ファン21には、本体2D内に配置されているモータ23の軸部23aが連結されており、モータ23が回転駆動することにより、回転ファン21が回転し(図6に示す矢印Y40方向参照)、この回転によって回転ファン21の中心部が負圧となって、吸引力が発生することとなる。また、本体2Dの上面2Daには、排気口2Da1が設けられている。
【0049】
集塵部3Dは、図6に示すように、上方が開放された有底の筒状に形成されており、下面3Da側の右側面3Db及び左側面3Dcには、吸気口3Ddが設けられており、この吸気口3Ddより外部(集塵装置1D外)からの空気Kを吸い込むことができるようになっている。
【0050】
一方、図6に示すように、集塵部3D内には、集塵ケース30Dが配置されている。この集塵ケース30Dは、上面30Daが閉止され下面30Dbが開放された略逆凹状に形成されている。そして、この集塵ケース30D内には、吸気口3Ddより吸い込まれた空気Kが排出されるようになっている。そしてさらに、この集塵ケース30Dの上面30Daには、モータ23の軸部23aが連結されている。しかして、モータ23が回転駆動すると、これに伴い、集塵ケース30Dも回転することとなる(図6に示す矢印Y41方向参照)。なお、集塵ケース30Dの回転が停止或いは低速になると、遠心力が発生しないか、或いは、弱まり、集塵ケース30D内に集塵された塵埃Fは、重力によって、落下することとなる。この際、集塵ケース30Dの下面30Dbは開放されているから、集塵ケース30D内に集塵された塵埃Fは、集塵部3Dの下面3Da左側面3Dc側に配置されているダストボックス32Dに貯留されることとなる。このダストボックス32Dの右側面32Daには、集塵部3Dの右側面3Dbから左側面3Dc側に向かって傾斜している案内板34Dが一体的に設けられている。これにより、集塵ケース30Dの下面30Dbより落下した塵埃Fは、案内板34Dにてダストボックス32D側に案内され、もって、ダストボックス32D内に貯留されることとなる。
【0051】
かくして、上記のように構成される集塵装置1Dは、以下のように使用される。
【0052】
すなわち、図6に示すモータ23を回転駆動し、回転ファン21を回転(図6に示す矢印Y40方向参照)させて、吸引力を発生させる。これにより、吸気口3Ddより外部(集塵装置1D外)からの空気Kを吸い込むことができるようになる。そして、吸気口3Ddより吸い込んだ空気Kは、集塵ケース30D内に排出され、もって、集塵ケース30D内に排出された空気Kは、モータ23が回転駆動することによって回転している集塵ケース30Dの遠心力によって、空気Kに存在している塵埃Fが分離されることとなる。これにより、集塵ケース30D内に塵埃Fが集塵され、空気Kは、集塵ケース30Dの下面30Dbから、本体2D内に導かれることとなる。
【0053】
かくして、本体2D内に導かれた空気Kは、回転ファン21を通って、排気口2Da1より排気されることとなる。
【0054】
しかして、以上説明した本実施形態においても、集塵ケース30Dを回転させることにより、塵埃Fを遠心分離し集塵しているから、塵埃Fを含んだ空気Kが外部に排出されてしまう事態を低減させることができる。
【0055】
なお、図示はしないが、図3に示す集塵ケース30A、図4に示す集塵ケース30B、図5に示す集塵ケース30C、図6に示す集塵ケース30Dに、図2に示す誘導板33を設けても良い。
【符号の説明】
【0056】
1,1A,1B,1C,1D 集塵装置
3Ca1,3Dd 吸気口(吸気部)
5 吸気管(吸気部)
23,31,31C モータ
30,30A,30B,30C,30D 集塵ケース
33 誘導板
K 空気
F 塵埃
図1
図2
図3
図4
図5
図6