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特開2022-163298フロント内に設ける車両の死角解消構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163298
(43)【公開日】2022-10-26
(54)【発明の名称】フロント内に設ける車両の死角解消構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/08 20060101AFI20221019BHJP
【FI】
B60R1/08 B
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021068151
(22)【出願日】2021-04-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-08-11
(71)【出願人】
【識別番号】513276765
【氏名又は名称】合同会社ICグロー
(72)【発明者】
【氏名】石黒 安男
(57)【要約】
【課題】
運転者が直接目視できない死角エリアを見る為のミラーやプリズムを、従来の車体外側に大きく突出させる形状では無く、また、ミラーやプリズムに映る鏡像を運転席から見やすい前方位置に設置するとともに、運転時の車幅感覚の向上を図ること。
【解決手段】
ミラーやプリズムをボディフロント上ではなく、フロントの周囲面の内側に収めて設けるとともに、該ミラーやプリズムに映った外側の路面等の周囲の鏡像を、フロント内に光を遮る障害物が無い光路スペースと、該鏡像を見る為の覗窓を車室のダッシュボード又はフロント上面に設けて、運転者が該覗窓から周囲の死角エリアや風景とともに、フロントの車幅端側の一部も目視出来るようにして、周囲状況及び車両幅感覚の向上も出来るようにした。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体前部を構成するフロントの左右の側面及び前面のフロント周囲面の何れかに又は複数箇所に又は全周面に、外の光を取り入れる開口部あるいは外の光を取り入れる透明板で外面を塞いだ開口部を周囲側窓として設けるとともに、該周囲側窓に又は該周囲側窓の内側の近辺に、路面等の外側周囲を映すミラー又はプリズムを設けるとともに、該ミラー又はプリズムに映る鏡像の光を運転者側に反射させる面の向きを前記フロントの内側を経由する向きにして、該フロントのフロント上面又はフロントガラスの下部につながる車室のダッシュボード又は其の両方に、前記ミラー又は前記プリズムと前記運転者の目線の直線上に交わる位置に、前記フロントの内側を前記運転者が覗ける覗窓を設けるとともに、該覗窓から前記ミラー又は前記プリズムまでの前記直線上の前記フロント内の光路エリアを、光を遮る障害物が無い光路スペースとして設けて、前記運転者が、前記覗窓から見える前記ミラー又は前記プリズムに映る周囲の鏡像を目視出来るようにしたことを特徴としたフロント内に設けた車両の死角解消構造。
【請求項2】
請求項1において、該請求項1の前記ミラー又は前記プリズムを外側の周囲を映す一番目のミラー又はプリズムとして、該一番目の前記ミラー又は前記プリズムに映る鏡像の反射光を見る為に運転者の前記目線の直線上に設けることとした前記フロント内の前記光路に、再反射用のミラー又はプリズムを更に設置して又は併用設置して設けて、前記一番目の前記ミラー又は前記プリズムから運転者の頭部までの目線の前記直線上の位置に設けることとした前記フロント内の前記光路とは異なる反射角度の光路に変更できるようにして、変更した該光路に前記光路スペースを前記フロント内に設けて、更に設置した前記ミラー又は前記プリズムの鏡像を見る為の前記フロント上面又は前記ダッシュボード又は其の両方に設ける前記覗窓の設置位置を、任意の位置に設けることができるようにしたことを特徴としたフロント内に設けた車両の死角解消構造。
【請求項3】
請求項1及び請求項2において、前記一番目である請求項1の前記ミラー又は前記プリズムを設けずに又は前記ミラー又は前記プリズムを前記周囲側窓を塞いで前記光路へ届く外の光を遮らない位置に設けて、さらに、前記光路の前記光路スペースを前記周囲側窓までに伸ばして、前記覗窓を覗いた運転者が請求項1の前記ミラー又は前記プリズムを介せずに、前記周囲側窓から外側の風景を目視できるようにしたことを特徴としたフロント内に収めて設けた車両の死角解消構造。
【請求項4】
請求項1及び請求項2及び請求項3において、前記フロント周囲面の前面側の左右又は該左右の何れかに設けた前記周囲側窓の窓枠の車幅外側端部が、前記フロントの車体幅外側端部と同様の車幅外側端位置となる様に設けるとともに、運転者が前記窓枠の前記車幅外側端部が外の風景とともに目視出来る様にして、車幅感覚の把握ができるようにしたことを特徴としたフロント内に設けた車両の死角解消構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両における運転者の死角を解消する為のフロント内に設ける死角解消構造。
【背景技術】
【0002】
従来、運転者が目視できない助手席側の前輪付近や直近側面の路面の死角を確認する為には、フロント側面の上端等に設けたミラーを見る方法と、フロントの周囲にカメラを設けて、該カメラの撮影映像を車内のモニター画面で見る方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-101607
【特許文献2】特開2010-030524
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、フロントガラス及びボンネットを含めたボディフロントが運転席から高く離れた形状で、該ボンネットも見えない死角エリアの広いデザインの車両が多く見受けられ、車幅等の車両感覚を把握することが困難と思われるもので、対策として、サイドのドアミラーの周囲に、更にミラーを設けて、死角エリアの鏡像を確認する方法があるが、フロント表面に突起物を多く設置することには、安全上に問題がある。
【0005】
また、カメラによる撮影を、モニター画面で撮像映像として見る方法では、設置するカメラの台数が複数である場合は、必要時にその都度の画面の切換が必要で、対策としてはモニター画面の分割や、増設した車室内のモニター画面又は新たな技術のフロントガラスに映す映像を、運転者からの死角方面の目線位置に映し出すなど、リアル感を演出する等のモニター技術が向上しているが、設置の費用も高額になるものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
死角となるエリアを無くす為の手段を、カメラ撮影によるモニター画面での映像表示ではなく、何時でも確実に目視できるミラーやプリズムの鏡像による死角解消構造の方式とした。
【0007】
本発明の請求項1は、車体前部を構成するフロントの左右の側面及び前面のフロント周囲面の何れかに又は複数箇所に又は全周面に、外の光を取り入れる開口部あるいは外の光を取り入れる透明板で外面を塞いだ開口部を周囲側窓として設けるとともに、該周囲側窓に又は該周囲側窓の内側の近辺に、路面等の外側周囲を映すミラー又はプリズムを設けるとともに、該ミラー又はプリズムに映る鏡像の光を運転者側に反射させる面の向きを前記フロントの内側を経由する向きにして、該フロントのフロント上面又はフロントガラスの下部につながる車室のダッシュボード又は其の両方に、前記ミラー又は前記プリズムと前記運転者の目線の直線上に交わる位置に、前記フロントの内側を前記運転者が覗ける覗窓を設けるとともに、該覗窓から前記ミラー又は前記プリズムまでの前記直線上の前記フロント内の光路エリアを、光を遮る障害物が無い光路スペースとして設けて、前記運転者が、前記覗窓から見える前記ミラー又は前記プリズムに映る周囲の鏡像を目視出来るようにしたことを特徴としたフロント内に設けた車両の死角解消構造。
【0008】
この場合、前記覗窓の設置位置は、従来型のセダンタイプでは、運転者が見やすいフロントガラス越しのフロント上面(ボンネットを含む車室外前方の上側一面)とすることになり、近来多い車両デザインの前記フロント上面が運転席から見渡しができないタイプの車両では、フロントガラスの下部からつながる車室のダッシュボードに設置することとなる。
【0009】
さらに、死角エリアを映す前記ミラー又はプリズムの取付けは、前記周囲側窓の窓枠に取付けるか、該窓枠の内側の近辺に取付けることになり、また、該窓枠に取付ける場合には、前記透明板とともに一体的になるように接着して、該一体的になって窓を塞ぐ形状にしても良く、単独で外側向きに取付ける場合には、対人事故を想定して、突出を抑えた形状にして安全を図る事が望ましい。
【0010】
また、前記周囲側窓を設ける前記フロントの左右の側面及び前面のフロント周囲面とは、前記フロントの周囲の傾斜面を含めた面であって、横及び下側方向に向けた前記周囲側窓を構成する前記窓枠部及び前記透明板部も前記フロント周囲面とするものである。
【0011】
本発明の請求項2は、請求項1において、該請求項1の前記ミラー又は前記プリズムを外側の周囲を映す一番目のミラー又はプリズムとして、該一番目の前記ミラー又は前記プリズムに映る鏡像の反射光を見る為に運転者の目線の直線上に設けることとした前記フロント内の前記光路に、再反射用のミラー又はプリズムを更に設置して又は併用設置して設けて、前記一番目の前記ミラー又は前記プリズムから運転者の頭部までの目線の前記直線上の位置に設けることとした前記フロント内の前記光路とは異なる反射角度の光路に変更できるようにして、変更した該光路に前記光路スペースを前記フロント内に設けて、更に設置した前記ミラー又は前記プリズムの鏡像を見る為の前記フロント上面又は前記ダッシュボード又は其の両方に設ける前記覗窓の設置位置を、任意の位置に設けることができるようにしたことを特徴としたフロント内に設けた車両の死角解消構造。
【0012】
この場合、前記フロント内の前記光路の光路スペースを、周囲から隔離する黒色系の容器または板で囲みこんで、前記一番目に映った鏡像の反射光以外の光を排除することが好ましい。
【0013】
本発明の請求項3は、請求項1及び請求項2において、前記一番目である請求項1の前記ミラー又はプリズムを設けずに又は該ミラー又はプリズムを前記周囲側窓を塞いで前記光路へ届く外の光を遮らない位置に設けて、さらに、前記光路の前記光路スペースを前記周囲側窓までに伸ばして、前記覗窓を覗いた運転者が請求項1の前記ミラー又はプリズムを介せずに、前記周囲側窓から外側の風景を目視できるようにしたことを特徴としたフロント内に収めて設けた車両の死角解消構造。
【0014】
この場合、外側窓から目視出来るエリアは限られた方向のみとなるが、窓越しの原風景を見ることができる。
【0015】
本発明の請求項4は、請求項1及び請求項2及び請求項3において、前記フロント周囲面の前面側の左右又は該左右の何れかに設けた前記周囲側窓の窓枠の車幅外側端部が、前記フロントの車体幅外側端部と同様の車幅端位置となる様に設けるとともに、運転者が前記窓枠の前記車幅外側端部が外の風景とともに目視出来る様にして、車幅感覚の把握ができるようにしたことを特徴としたフロント内に設けた車両の死角解消構造。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る車両用ミラー又はプリズムは、停車時や発進時又は徐行時の際の車両前側の周囲や路面の状況確認が出来る安価なミラーから成る新たな安全運転支援装置として、また、歩行者等の対人にも安全な形状であり、多彩なデザインの車両にも対応できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】は死角解消構造の車両で、フロント上面(ボンネットを含めた)に覗窓を設けた車両の側面図。
図2】は死角解消構造の車両で、フロント上面(ボンネットを含めた)に覗窓を設けた車両の平面図。
図3】は死角解消構造の車両で、フロント上面(ボンネットを含めた)に覗窓を設けた車両の正面図。
図4】は図3と同じ正面図で外の風景の光を、ミラー及びプリズムで運転者に見せる光路を破線の矢印で示したイメージ図。
図5】は運転者がフロントガラス越しにフロント上面(ボンネットを含めた)の覗窓に視線を向けた場面のイメージ図。
図6】は死角解消構造の車両で、車室内のダッシュボードに覗窓を設けた車両の側面図。
図7】は死角解消構造の車両で、車室内のダッシュボードに覗窓を設けた車両の平面図。
図8】は死角解消構造の車両で、車室内のダッシュボードに覗窓を設けた車両の正面図。
図9】は車室内で、運転者がダッシュボードに設けた覗窓に視線を向けた場面のイメージ図。
図10】は箱型で、内側に光路スペースを設けた容器形状のボンネットの周囲側窓内のミラーが補う死角部及び目視出来るエリアを破線と破線の円形で示したイメージ図の平面図。
図11】は運転者が容器形状のボンネット内のミラー及び前方を目視している側面図。
図12】は容器形状のボンネットを上に開けて、エンジンルームを開放した状態の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
車両の運転に支障をきたす恐れの運転者の死角となるエリアを無くす為の手段として、カメラの撮像映像で見る方法ではなく、ミラーやプリズムに映る鏡像を見る方法で、フロントの周囲面に周囲側窓と、該周囲側窓に又は該周囲側窓の内側の近辺に、死角エリアを映すミラーやプリズムとを設けることと、該ミラーやプリズムに映る鏡像の反射光をフロント内からの運転者向きにして、該フロント内向きに反射された前記鏡像の反射光を運転者側から見る為の覗窓を、ボンネットを含むフロント上面又は車室内のダッシュボードの何れかの最適位置に設けることと、前記覗窓からフロント内に設けた光路スペースを通して前記鏡像を運転者が見ることの出来るようにしたフロント内部に設けた死角解消構造として図1から図12の説明を行う。説明では、構成要素には符号を付し、また、車両は所謂右ハンドルで、左右の方向の説明は運転者から見た方向とする。
【実施例0019】
図1から図5は、運転者Dが、ボンネット21を含めたフロント上面の全般を見渡せるセダンタイプの車両に、本発明の死角解消構造を備えた例で、図1から図3は、運転者Dからの目線Bを矢印の方向に表していて、フロント上面に設けた覗窓12から、フロントの周囲である車幅方向に左右側面とヘッドライトを設けた正面側との周囲3面に設けた周囲側窓11の内側の直近に収めたミラー18及びプリズム19に映る鏡像で、死角の路面や左右方向の風景が見える目視エリアを、破線Eと破線の円形Fで表したイメージ図で、覗窓12から周囲側窓11のミラー18及びプリズム19に至る光路の光路スペース13の確保は、まず、左側フロントの上面から上方にドーム型に突出させて運転者D側に開放部面を向けて設けた覗窓12からミラー18までの目線Bの直線上の光路となるフロント部分のフロント上面を、かまぼこ形状23に盛り上げて、トンネル様にして設けてフロント内の光路スペース13としていて、周囲側窓11の開放部と覗窓12の開放部には、窓ガラスの役目の透明板24を設けた窓枠14をはめ込んで、光路スペース13内への埃の侵入を防いでクリーン度を高めていて、次に、右側のフロントに設けた覗窓12の開放部からプリズム19までの目線Bの直線上の光路エリアとなる位置のフロント上面も前記左側のフロントの面と同様にフロント上面をかまぼこ形状23に盛り上げて、トンネル様にして設けて光路スペース13を確保していて、左右の周囲側窓11ともに下向きの路面方向に開放面を向けて、鏡像となる路面からの光を取り入れる形態を表している。
【0020】
また、運転者Dが目視しているボンネット21の中央部に設けた覗窓12からは、車両前側の中央先端部に、開放部を左右に向けて設けた2組の周囲側窓11の車幅方向の内側中央部分に設けた其々のミラー18と、該其々のミラー18から更に運転席側寄りの斜め上側にも其々2枚目のミラー18を設けて、其々の1枚目のミラー18の反射光を受光した其々の2枚目のミラー18の鏡像が運転者Dから見えるように設けている構成で、左右の光路スペース13には、左右の風景用に其々2枚ずつの合計4枚のミラー18で、左L右R方向の風景が見える目視エリアを、破線Eと破線の円形Fで表している。
【0021】
図4は、逆に外からの光が、フロント内のミラー18による反射又はプリズム19の反射と屈折での鏡像の光20を、遮蔽物が無いフロント内の光路スペース13から、更に運転者D向きに設けた覗窓12から直線的に運転者Dに見せる光路を通る光20を破線の矢印で示していて、左側フロントの周囲側窓11の内側には、ミラー18が設けられており、路面Gからの光20がミラー18で反射して、該反射光20はフロント内の上部に設けた光路スペース13を通過してから、左側の覗窓12から前記路面Gの鏡像を運転者Dに見せる構造で、
【0022】
右側フロントの周囲側窓11の内側には、プリズム19が設けられており、路面Gからの光20がプリズム19の下側向き面の入射面から入射して屈折してから該プリズム19の車幅外側方向き面の全反射面で内側方向に反射してから運転者側向き面の出射面から屈折して出射して、フロント内の上部に設けた光路スペース13を通過してから、右側の覗窓12から前記路面Gの鏡像を運転者Dに見せる構造で、左右の周囲側窓11からの光路スペース13の下部側と覗窓12は破線で表している。
【0023】
さらに、前面側の中央部に設けた、車両先端部の周囲側窓11からボンネット21上面に設けた覗窓12までの光路スペース13には、左L右Rの風景用に其々2枚ずつの合計4枚のミラー18を設けており、左L右R方向からの風景の光20を、まず下側の2枚のミラー18が左右で其々受けてから後方の斜め上に反射して、反射された該光20を、後方の上側に更に設けた左右用の2枚のミラー18の其々が、運転者D側に反射させて、フロント中央部の覗窓12から左L右Rの前記風景の鏡像を運転者Dに見せるようにしていて、この車両先端部の周囲側窓11から覗窓12までの光路スペース13の確保には、車両前面側の中央部に、両横に左右に向けた周囲側窓11を設けた筐体25を、車両ボディに固着して前記筐体25の前側面を、車両の前面側のフロント面として設けて、該筐体25の内側を光路スペース13とするとともに、該筐体25のボンネット21の先端部26が被さる運転者側の端部の面は光路スペース13用開放部としていて、フロント中央部の前記ボンネット21の覗窓12から前側の先端部26までの該ボンネット21上面を、前記筐体25の前記光路スペース13用開放部の形状に合わせて被さる様に、かまぼこ形状23に盛り上げたトンネル様にして設けて、前記筐体25側の周囲側窓11から覗窓12までのフロント内の光路スペース13を連続して確保しているもので、前記の左右のフロント上面及び前記ボンネット21上面の光路スペース13を確保する為の其々のかまぼこ形状23は、同一の形状ではなく、其々が前記確保に適した最適な形状としている。
【0024】
図5は、車室内の運転者Dが、フロントガラス22越しに、ボンネット21の中央に設けた左L右R遠方方向の鏡像を見る左右用の二つの覗窓12と、フロント上面の左右に設けた左右其々の近辺の路面Gの鏡像を見る覗窓12を目視している様子の目線Bを破線の矢印方向にして表したイメージ図である。
【0025】
図6から図9は、運転席からフロントの上面が見渡せないタイプの車両に本発明の死角解消構造を備えた例で、運転者Dの目線Bを破線の矢印方向で表していて、フロントガラス22の下部につながる車室内のダッシュボード27に設けた覗窓12から前方のフロント内に設けた光路スペース13から、さらに、該フロント周囲面のコーナー部のヘッドライトや補助ランプを収納したランプケース28の端部に、ミラー18を収納した筒様で開口部を透明板24で塞いだ透明な筒型窓枠構造31からなる周囲側窓11を密着させて固着して設けていて、該周囲側窓11の内側の前記ミラー18に映った鏡像で、死角エリアであった路面Gを目視しているエリアを破線の円形Fで表したイメージ図で、図7及び図8では、車両右側に設けた周囲側窓11の窓枠部29の右下側部分から外側へ突出させた車両の前方側下部を映すミラー18を設けて、死角エリア解消の増大を図っているが、該ミラー18の形状は、安全を考慮して外回りの縁を円形にしていて、図8では、筒型窓枠構造31の内側に設けているミラー18を破線で表していて、左側の周囲側窓11は下向きにしていて、右側の周囲側窓11は前記前方側下部を映すミラー18も目視出来る角度での下向きにしている。
【0026】
図9は、車室内の運転者Dが、フロントガラス22の下部につながるダッシュボード27の左右に設けた覗窓12を目視している様子の目線Bを破線の矢印方向にして表したイメージ図である。
【0027】
図10から図12は、運転席からフロントの上面が見渡せないタイプの車両に,本発明の死角解消構造を備えた例で、車室内のダッシュボード27に、覗窓12を助手席側から運転席側に至る車両幅方向に横長にして設けて、該横長の覗窓12から、前方のフロント内であるボンネット30面の下部内側につながるエリアの全て(光路の妨げにならない仕切り板及び補強材を除く)を光路スペース13として設けていて、さらに、前記ボンネット30を10センチ程度の厚みの有る車両幅方向に長く前後に短い四角形様な内側にスペースがある箱型の容器形状にして、該ボンネット30の前記10センチ程度の厚みの有る周囲面の、車両幅方向の左右と車両前後方向の前側面の3面に周囲側窓11と、該周囲側窓11の窓枠部29又は内側の近辺に、周囲の死角を映すミラー18を設けるとともに、該ボンネット30内と該ボンネット30周囲面の車室側である車両前後方向の後側面も光路スペース13として開放していて、前記ダッシュボード27に横長にして設けた前記の覗窓12に至るフロント内の光路の光路スペース13と前記ボンネット30の内側が直線的につながった光路スペース13を確保している死角解消構造のボンネット30を搭載にした死角解消構造の車両としたものである。
【0028】
図10は、死角解消構造のボンネット30を搭載にした車両の運転者Dが、フロントガラス22の下部につながるダッシュボード27に設けた横長で透明板24で塞がれた覗窓12を目視している様子の目線Bを、破線の矢印の方向に表していて、容器形状の死角解消構造のボンネット30の車幅方向の左右に設けた周囲側窓11には、該左右ともに3個の透明な窓枠部29を設けていて、該の窓枠部29の其々にミラー18が設けられていて、該死角解消構造のボンネット30は左右対称の外見としていて、死角をカバーしている部分を破線の円形Fで示していて、該左右周囲からつづく前側の車幅中央部で前側に突き出す形状の先端部付近から左右の若干後方に後退した位置になる前側面車幅先端部までの横長で、前記の先端部が後退した分だけ左右が其々若干左右向きになって設けた前側左右の周囲側窓11の其々の該周囲側窓11が寄る車幅中央部の前記先端部となる内側に、左右方向の風景を映す2枚のミラー18が左右向きに設けられており、該車幅中央部の先端部側から後ろ方向に後退した若干斜めの周囲側窓11の窓枠部29構造で、車幅中央部の左右向きの前記ミラー18が左右の真横を見ることが出来るもので、図では、破線の矢印で右方向R側と左方向L側の風景を映す向きを表していて、2枚の該ミラー18から其々左右方向に横長に伸ばした該周囲側窓11には、視界を遮るものがない解放部となっていて、運転者Dが前方の風景を直接目視できる前方直接目視エリアMを表示している。
【0029】
図11は、車室内の運転者Dが、フロントガラス22の下部につながるダッシュボード27の覗窓12から容器形状の死角解消構造のボンネット30に設けたミラー18及び前方直接目視エリアMを目視している目線Bを破線の矢印で表した側面図でのイメージ図で、死角解消構造のボンネット30の左側側面が示されていて、4個の窓枠部29が表されていて、先端部の窓枠部29は前後方向の前側面の左側の周囲側窓11を構成するもので、左方向Lの遠方及び前方直接目視エリアMの目視用であり、該窓枠部29の左端部はフロントボディの車幅の端部と同程度の車幅端位置として、該窓枠部29の車幅端側の窓枠部29を、周囲の風景と共に目視することで車幅間隔の把握が出来る様にしていて、続いて後方に並ぶ3個の窓枠部29は、車幅方向の左側面の周囲側窓11を構成するもので、周囲の路面Gの目視用である。
【0030】
図12は、容器形状の死角解消構造のボンネット30の車両前後方向の後側であるフロントガラス22側を回転の支点(ヒンジ機構)にして、前側である先端部を上に持ち上げて開けて、フロント内のエンジンルームを開放した状態を表したイメージ図であるが、該死角解消構造のボンネット30の前記厚みや形状は、車両のデザインによってフロントの形状が変わるように、形状を特に定めたものではなく、ボンネット30の厚みを、窓枠部29を収めた先端側を更に分厚くしてミラー18を大きくして、より見やすくすることもでき、 更に対人事故を想定して、容器形状の死角解消構造のボンネット30の上面を、厚みの薄い鉄板等の柔軟な材料で構成して、衝突の衝撃で、前記ボンネット30の上面が内側に凹むようにして、衝撃を緩和できる様にしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0031】
現代は車社会であり、運転における安全性を、更に高めることで、生活はもちろん、産業の発展にも役立つものである。
【符号の説明】
【0032】
11 周囲側窓
12 覗窓
13 光路スペース
14 窓枠
18 ミラー
19 プリズム
20 光
21 ボンネット
22 フロントガラス
24 透明板
25 筐体
B 目線
D 運転者
E 破線
F 破線の円形
G 路面
R 右方向
L 左方向
M 前方直接目視エリア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2021-04-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
図10から図12は、運転席からフロントの上面が見渡せないタイプの車両に,本発明の死角解消構造を備えた例で、車室内のダッシュボード27に、覗窓12を助手席側から運転席側に至る車両幅方向に横長にして設けて、該横長の覗窓12から、前方のフロント内であるボンネット30面の下部内側につながるエリアの全て(光路の妨げにならない仕切り板及び補強材を除く)を光路スペース13として設けていて、さらに、前記ボンネット30を、内側に光路エリア用のスペースを有した箱型で、縦に10センチ程度又は光路スペース13の確保に合わせ形状又は厚みにして、車両幅方向の左右に長く前後に短い四角形様な内側にスペースがある箱型の容器形状にして、該ボンネット30の前記10センチ程度の厚みの有る周囲面の、車両幅方向の左右と車両前後方向の前側面の3面に周囲側窓11と、該周囲側窓11の窓枠部29又は内側の近辺に、周囲の死角を映すミラー18を設けるとともに、該ボンネット30内と該ボンネット30周囲面の車室側である車両前後方向の後側面も光路スペース13として開放していて、前記ダッシュボード27に横長にして設けた前記の覗窓12に至るフロント内の光路の光路スペース13と前記ボンネット30の内側が直線的につながった光路スペース13を確保している死角解消構造のボンネット30を搭載にした死角解消構造の車両としたものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
図10は、死角解消構造のボンネット30を搭載にした車両の運転者Dが、フロントガラス22の下部につながるダッシュボード27に設けた横長で透明板24で塞がれた覗窓12を目視している様子の目線Bを、破線の矢印の方向に表していて、容器形状の死角解消構造のボンネット30の車幅方向の左右の面に設けた周囲側窓11には、該左右ともに3個の透明な材質から成る窓枠部29を設けていて、該の窓枠部29の其々にミラー18が設けられていて、該死角解消構造のボンネット30は左右対称の外見としていて、死角をカバーしている部分を破線の円形Fで示していて、該左右周囲からつづく前側の車幅中央部で前側に突き出す形状の先端部付近から左右の若干後方に後退した位置になる前側面車幅先端部までの横長で、前記の先端部が後退した分だけ左右が其々若干左右向きになって設けた前側左右の周囲側窓11の其々の該周囲側窓11が寄る車幅中央部の前記先端部となる内側に、左右方向の風景を映す2枚のミラー18が左右向きに設けられており、該車幅中央部の先端部側から後ろ方向に後退した若干斜めの周囲側窓11の窓枠部29構造で、車幅中央部の左右向きの前記ミラー18が左右の真横を見ることが出来るもので、図では、破線の矢印で右方向R側と左方向L側の風景を映す向きを表していて、2枚の該ミラー18近辺から其々左右方向に横長に伸ばした該周囲側窓11には、視界を遮るものがない解放部となっていて、運転者Dが前方の風景を直接目視できる前方直接目視エリアMを破線で表示している。