(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163322
(43)【公開日】2022-10-26
(54)【発明の名称】徐放ユニットおよび徐放ユニットの使用方法
(51)【国際特許分類】
A01K 61/70 20170101AFI20221019BHJP
C09K 3/00 20060101ALI20221019BHJP
【FI】
A01K61/70
C09K3/00 110B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021068189
(22)【出願日】2021-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】510078757
【氏名又は名称】株式会社日本ソフケン
(71)【出願人】
【識別番号】000236610
【氏名又は名称】株式会社不動テトラ
(74)【代理人】
【識別番号】100181940
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 禎浩
(72)【発明者】
【氏名】飛田和 義行
(72)【発明者】
【氏名】石橋 定己
(72)【発明者】
【氏名】戸田 雄三
(72)【発明者】
【氏名】青田 徹
【テーマコード(参考)】
2B003
【Fターム(参考)】
2B003AA01
2B003BB01
(57)【要約】
【課題】 漁礁ブロックとの併用が容易な徐放ユニットおよび徐放ユニットの使用方法を提供する。
【解決手段】 中空2を有し、中空2に投入された徐放剤が、孔5を通じて外部に徐放可能なもので、弾性素材からなり、外周面には長手方向に延びる、突起4群からなる凸部が所定ピッチで形成され、前記凸部間に孔5があるものを徐放ユニット1とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空を有し、前記中空に投入された徐放剤が、孔を通じて外部に徐放可能な筒状の徐放ユニットであって、
前記徐放ユニットは弾性素材からなり、
前記徐放ユニットの外周面には、長手方向に延びる、突起群からなる凸部が複数形成され、
前記凸部間に前記孔が複数形成された徐放ユニット。
【請求項2】
中空を有し、前記中空に投入された徐放剤が、孔を通じて外部に徐放可能な筒状の徐放ユニットであって、
前記徐放ユニットは弾性素材からなり、
前記徐放ユニットの外周面には、長手方向に延びる、多孔構造の凸部が複数形成され、
前記凸部間に前記孔が複数形成された徐放ユニット。
【請求項3】
前記徐放ユニット形状が多角柱状である請求項1または2に記載の徐放ユニット。
【請求項4】
前記徐放ユニットの両端開口部を嵌合部として、その一端から前記嵌合部に係る中空と略同形状の端部を有する連結棒を挿入し、
他端から前記中空に徐放剤を所望量投入してから前記連結棒と仕様を同じくする新たな連結棒の端部を挿入し、前記新たな連結棒の他端部を他の嵌合部に挿入する一連の操作を基本操作として請求項1から3のいずれか1項に記載の徐放ユニット同士を直列または環状に連結し、
所望の長さにして水中環境に配置する徐放ユニットの使用方法。
【請求項5】
前記徐放剤が透過可能な連結棒を所望の連結部分に用いる請求項4に記載の徐放ユニットの使用方法。
【請求項6】
前記連結棒に連結可能かつ徐放のための孔を有しない中空ユニットを連結対象に含め、所望の連結とする請求項5に記載の徐放ユニットの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海水等の水中に配置された時に、内部に充填された徐放剤が徐放される徐放ユニットおよび当該徐放ユニットの使用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題への意識の高まりから、海域や河川域の環境を改善しようとする試みが盛んになってきた。例えば、コンクリート製漁礁ブロックによる魚介類の増殖促進が挙げられる。また、植物などに不足しがちな鉄分を、キレート化した二価鉄イオンとして、海中に投与する試みが挙げられる。さらに、これらの施策の併用によって相乗的な効果を得ようとする試みもある。
【0003】
具体的には、鉄材から成る型枠をして、磁力を帯びさせたのち磁着材料を含む物質をこの型枠に投入し、型枠の内壁に磁着材料を含む物質を磁着させ、その状態で生コンクリートを注入し固化したのち型枠を除去することによって成るコンクリート製魚礁ブロックの製造方法がある(特許文献1)。
【0004】
しかしながら、コンクリート内に栄養成分を閉じ込めたプロックは栄養成分が徐放されない、徐放速度が非常に遅いという問題がある。そのため、人工漁礁と栄養成分の併用においては、栄養成分の保持と徐放を両立させることが課題となる。
【0005】
このような栄養成分の保持と徐放を行う技術としては、ポリ塩化ビニルを含む帯状ひも部材の内部に薬剤を包む薬剤徐放材がある(特許文献2)。
【0006】
しなしながら、帯状のひも部材のように薬剤を内包する方法では、薬剤の放出が速くなってしまい、薬剤がすぐに消失してしまうという問題がある。また、ひも部材の表面の隙間に微細な異物が付着した場合には、薬剤の放出が阻害されるという問題がある。また、海藻やビニールのような一定の大きさを有するものが徐放材に巻き付いた場合、覆われた部分から薬剤が徐放されないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平5-268854号公報
【特許文献2】特開2019-094386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする課題は、漁礁ブロックとの併用が容易な徐放ユニットおよび徐放ユニットの使用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明は、中空を有し、前記中空に投入された徐放剤が、孔を通じて外部に徐放可能な筒状の徐放ユニットであって、前記徐放ユニットは弾性素材からなり、前記徐放ユニットの外周面には、長手方向に延びる、突起群からなる凸部が複数で形成され、前記凸部間に前記孔が複数形成された徐放ユニットである。また、第2の発明は、中空を有し、前記中空に投入された徐放剤が、孔を通じて外部に徐放可能な筒状の徐放ユニットであって、前記徐放ユニットは弾性素材からなり、前記徐放ユニットの外周面には、長手方向に延びる、多孔構造の凸部が複数形成され、前記凸部間に前記孔が複数形成された徐放ユニットである。また、第3の発明は、前記徐放ユニット形状が多角柱状である第1または2の発明の徐放ユニットである。また、第4の発明は、前記徐放ユニットの両端開口部を嵌合部として、その一端から前記嵌合部に係る中空と略同形状の端部を有する連結棒を挿入し、他端から前記中空に徐放剤を所望量投入してから前記連結棒と仕様を同じくする新たな連結棒の端部を挿入し、前記新たな連結棒の他端部を他の嵌合部に挿入する一連の操作を基本操作として第1から3のいずれかの発明の徐放ユニット同士を直列または環状に連結し、所望の長さにして水中環境に配置する徐放ユニットの使用方法である。また、第5の発明は、前記徐放剤が透過可能な連結棒を所望の連結部分に用いる第4の発明の徐放ユニットの使用方法である。また、第6の発明は、前記連結棒に連結可能かつ徐放のための孔を有しない中空ユニットを連結対象に含め、所望の連結とする第5の発明の徐放ユニットの使用方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、徐放ユニットが弾性素材からなるため、コンクリート製人工漁礁などの構造物への巻付けなど、変形使用できる効果が期待できる。また、徐放ユニットの外周面に長手方向に延びる突起群(凸部)があることで、異物の付着を凸部上面にとどめ、孔からの徐放剤の放出を維持する効果が期待できる。また、凸部は、突起間に空隙を有するため、孔から放出された徐放剤が当該空隙を通じて拡散する効果が期待できる。また、徐放ユニット同士が連結棒によって嵌合連結されることで、所望の長さにて使用できる効果が期待できる。また、連結棒が徐放剤を透過可能であるため、特定の徐放ユニットの表面の孔が異物によってふさがれた場合にも、連結棒を介して徐放剤の放出を維持する効果が期待できる。また、孔を有しない中空ユニットを一部連結することで連結棒を介して、より長い期間徐放剤を外部に放出し続ける効果、すなわち、徐放性能の長期化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】徐放ユニットの一端を撮影した図である(穿孔前)。
【
図3】徐放ユニットの一端に連結棒を挿入したイメージ図である。
【
図4】徐放ユニットの長手方向を上下にしたときの凸部(突起群)と平坦部(穿孔後)の部分イメージ図である。
【
図5】2つの徐放ユニットの連結イメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施例1>
本発明の実施形態例を以下に示す。
【0013】
(1)徐放ユニット
本実施例における徐放ユニット1は、略円筒形状である。
図1は、徐放ユニット1の側面のイメージ図である。
図2は、徐放ユニット1(試作物)の一端を撮影したものである(本実施例に係る徐放ユニット1の底部は、便宜上、平坦に加工されている)。外径(凸部を含まない)は約40mm、内径は約30mm、長さは約1000mmである。徐放ユニット1の内部円筒状の空道部分(中空2)には大きく分けて2つの役割がある。一つ目は、徐放剤格納部としての役割である。2つ目は、徐放ユニット1の端部と連結棒3(後述)との嵌合によって複数の徐放ユニット1同士をつなぐ役割である。
図3は、徐放ユニット1の一端に連結棒3が挿入された状態をあらわす。徐放ユニット1は、徐放剤を徐放するための最小単位である。徐放ユニット1単体の使用においては、徐放ユニット1と両端に挿入される連結棒2つが必要である。ここで、本発明において、徐放剤とは、徐放成分、徐放成分の担体のどちらも意味する。
【0014】
上述の通り、徐放ユニット1の外表面は、長手方向に延びる突起4群によって凸形状(凸部)となっている。
図4は、この凸部を含む徐放ユニット1上面の一部をあらわす(
図4は、徐放ユニット1の外表が平面として表現された便宜的なイメージ図である)。この凸部は、最上部の高さが約0.5~1mmの複数の突起4が徐放ユニット1の長手方向に連なって(連続的または断続的に配列されて)形成されるものである。
図4の上面図においては、台形状の突起4の並びとなっているが、これに限定されるものではない。この凸部の幅および当該凸部間の平坦な面の幅は、それぞれ約3mmである。ただし、本発明に係る徐放ユニット1の全体および各部のサイズはこれに限定されるものではない。
【0015】
徐放ユニット1の中空2から外表面にかけて複数の孔5が設けられる。本実施例における孔径は約1~6mm、各孔の間隔は約1~6mmである。徐放剤ユニット1の開口部である両端がふさがれた状態において、徐放剤はこれらの孔5を通じて外部に放出される。孔径が3mmを超える場合、孔5は、平坦部の幅を超えて凸部の一部を削り取る形になる。
【0016】
本実施例における徐放ユニット1の素材は、天然由来のゴムである。徐放ユニット1の素材は、弾性を維持することが重要である。弾性としては、使用時(後述)において、徐放ユニット1が伸縮性を有し、折れ曲がらない、中空2内での徐放剤の移動が妨げられないことが求められる。
【0017】
このような機能を実現するものであれば、本発明に係る徐放ユニット1の素材、形状は限定されるものではない。例えば、素材としては、例えば、ニトリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンゴム、プロピレンゴム、クロロプレンゴムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、複数成分からなるものであってもよく、顔料や補強材が用いられていてもよい。徐放ユニット1の外形についても断面形状が四角形、五角形、六角形など、どのようなものでもよい。また、中空2の形状についても同様である。
【0018】
(2)連結棒
本実施例における連結棒3は、円柱形状で徐放ユニット1と同じ素材である。直径は約30mm、長さは約40mmである。連結棒3の役割は、徐放ユニット1同士を連結すること、中空2に投入された徐放剤(正確には徐放成分の担体)を内部にとどめておくことである。従って、徐放ユニット1の中空2の嵌合部分とほぼ同一の形状であること、または、同一の形状部分を有することが求められる。また、連結棒3の嵌合に係る部分の直径は、徐放ユニット1の内径と同程度であることが望ましい。連結棒3の素材については限定されるものではないが、徐放ユニット1と同じものであることが望ましい。
【0019】
(3)徐放ユニットの連結
まず、徐放ユニット1の一端から連結棒3が約20mm挿入される。次に、他端から徐放剤が投入される。徐放剤は、オガクズ、鉄粉、炭、クエン酸などが粒化されたものであり、一つの粒径は約5mmである。さらに、別の連結棒3が約20mm挿入され、徐放剤が充填された徐放ユニット1となる。この徐放ユニット1に挿入された連結棒3の未挿入部分に別の徐放ユニット1が連結されることで2つの徐放ユニット1が連結される。こうした操作の繰り返しによって、所望とする長さの徐放ユニット1の連結物が作られる(
図5:2つの徐放ユニット1の連結をあらわす)。徐放ユニット1の連結物は、環状のもの、直線状のもの(直線状の場合、その両端部には連結棒3が挿入された状態となる)の2パターンがある。
【0020】
(4)徐放ユニット連結物の使用
上記(3)の徐放ユニット1の連結物は、数百kg~数十トンの各種テトラポットへの巻き付けによっても、徐放ユニット1の折れ、分離などの不具合は確認されなかった。
【0021】
<実施例2>
実施例1の結果を踏まえて、以下、考察、検証した。
【0022】
(5)徐放ユニットの凸部について
徐放ユニット1の外表面に凸部がない場合(全面に起伏がない滑らかな場合)、次の不具合がある。すなわち、徐放ユニット1にビニールなどの浮遊物が絡みつき、密着することで、孔5をふさいでしまう。これにより当該部分の孔5は、徐放剤放出機能を失う。すなわち、徐放ユニット1中の徐放剤放出機能を備えた孔5の数が少なくなってしまい、徐放剤の徐放速度が予定よりも遅くなることが想定される。
【0023】
これに対し、徐放ユニット1の外表面に凸部がある場合、徐放ユニット1にビニールなどの浮遊物が絡みついたとしても、凸部間にある孔5の部分は空隙が保持され易く、徐放剤の放出が阻害され難い。また、凸部自体も複数の突起4で構成されていることから突起4間の空隙が保持される。こうした空隙は、徐放剤の拡散経路になり得る。このため、凸部がない場合に比べて、徐放ユニット1の徐放機能が低下することなく、徐放剤を放出し続けることが可能になる。
【0024】
一方、徐放ユニット1の外周面全体が突起4によって構成されたタイプが考えられる。しなしながら、微細な異物が徐放ユニット1の表面全体に付着することで、徐放剤の放出機能が低下することが懸念される。すなわち、徐放ユニット1は、外周面全体が隆起した形状のものよりも平坦な面を要所に備えたものである方が望ましいことが示唆される。このような構造の徐放ユニット1は、凸部の上部で異物をとらえ易く、側部への影響は少ない。
【0025】
本実施例では、平坦部の幅約3mmに対して、凸部の幅が約3mm、高さが0.5~1mmである。この各部のサイズまたは比率は、本発明に係る徐放ユニットの機能を備えるための条件として示唆される。例えば、徐放剤の放出維持に必要な凸部の高さは、凸部以外のサイズに変更がないとすると、本実施例を最低限のものとするものでもよい。
【0026】
また、凸部の空隙は徐放成分の拡散経路になり得る。このような凸部の機能を鑑みると、凸部は、必ずしも突起4群によって構成されている必要はない。すなわち、凸部が突起4群でない一体的な凸形状の隆起であっても、その側面に徐放剤拡散用の空隙を有しているものであれば、実施例1の場合と同様の効果を得られることが示唆される。突起4の形状についても、円柱状、多角柱状、半球状など、全体として凸部を形成するものであれば、どのようなものでも実施例1と同様の効果が得られると考えられる。
【0027】
また、上述の通り、実施例1の徐放ユニット1の外表面には、長手方向に沿って延びる直線的な凸部が形成されている。この凸部は、厳密には、連続的な直線状になっていなくてもよく、長手方向に直線的に形成されたものでなくてもよい。すなわち、孔5からの徐放剤の徐放機能が確保されていれば、凸部は、途切れていてもよく、また、例えば、徐放ユニット1の外周面を螺旋状に延びるものであってもよい。本発明において、徐放ユニット1の外表面に形成される凸部の概念は、このような例を含むものである。
【0028】
(6)連結棒の透過性について
実施例1において、連結棒3は、徐放ユニット1の連結にのみ使用されるものであり、徐放成分を透過させるものではなかった。この連結棒3は、多孔質なものなど、徐放成分が透過可能なものであってもよい。実施例1の場合だと、特定の徐放ユニット1の孔が全てふさがれた場合、徐放成分は行き場を失い、無駄になってしまう。これに対して、透過性の連結棒3によって徐放ユニット1が連結されている場合、徐放成分は連結棒3を通じて連結する他の徐放ユニット1に移動し、徐放機能を有する孔から放出可能である。
【0029】
また、徐放ユニット1と徐放のための孔を有しない中空ユニットとが連結されてもよい。これにより、徐放のための孔を有しないユニットの中空内の徐放成分は、連結棒3を通じて連結する徐放ユニット1に移動する。徐放成分が連結棒3内を透過する速度が小さいものであれば、徐放のための孔を有しないユニットには徐放成分が、より長い期間、中空内にとどまることになる。すなわち、当該ユニットは、徐放成分の保存機能の役割を果たすことが示唆される。
【0030】
ここで、徐放のための孔を有しない中空ユニットとは、徐放ユニット1の外表面に孔や凸形状が設けられていないものだけなく、連結棒によって連結可能な容器全般を含むものである。例えば、2~3mの長さのユニットにより、通常の徐放ユニット1の2~3倍の量の徐放剤を内部に蓄え、連結するユニットに供給することが可能になる。
【0031】
(徐放用の孔について)
実施例1において、孔5は、徐放ユニット1の平坦部に所定間隔で設けられたものであった。孔5の数や大きさは、想定される徐放速度に応じたものでよい。すなわち、より小さい徐放速度が望まれる場合は、孔5の間隔がより広いもの(孔5の数がより少ないもの)となり、より大きな徐放速度が望まれる場合は孔5の間隔がより狭いもの(孔5の数が多いもの)となる。孔5の大きさについても同様である。
【0032】
また、「孔」という言葉は、本発明においては徐放ユニット1の中空2から外表面に通じる隙間、徐放成分の徐放経路を意図する概念である。例えば、ナイフなどによって設けられた所定長さの切れ込みであってもよい(この場合、応力で徐放ユニット1が湾曲したときに、切れ込みが開いて、徐放成分が放出され易くなるという放出形態が想定される)。また、徐放成分の徐放経路として、中空2から外表面までの長さの中空部材などが用いられても良い。例えば、中空2と外部を貫通させる硬質な中空管が、徐放ユニット1の側面に埋め込まれたものでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、各種成分の徐放に係る分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 徐放ユニット
2 中空
3 連結棒
4 突起
5 孔
【手続補正書】
【提出日】2021-09-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】