(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163594
(43)【公開日】2022-10-26
(54)【発明の名称】光制御部材
(51)【国際特許分類】
A01G 7/00 20060101AFI20221019BHJP
【FI】
A01G7/00 601B
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021068611
(22)【出願日】2021-04-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】519247903
【氏名又は名称】山内 敏郎
(74)【代理人】
【識別番号】100089509
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 清光
(72)【発明者】
【氏名】山内 敏郎
【テーマコード(参考)】
2B022
【Fターム(参考)】
2B022AB15
2B022DA05
2B022DA06
(57)【要約】
【課題】分離部を挟む一方の分離端部に設けた係合凸部を、他方の分離端部に設けた係合凹部へ重ねて押し込むことにより係合するようにした光制御板において、係合凸部を係合凹部へ押し込むとき、係合凹部側の抵抗が大きく、容易に押し込みできない。
【解決手段】円板状の平面部材30に、中心から径方向へ延びて外周へ達する分離部27を設け、この分離部27を挟む一方の分離端部28Aに係合凸部34を設け、他方の分離端部28Bに係合凹部35を設ける。係合凹部35は連続する斜め溝36と横溝37により分離端部28Aから分離された係合爪38を有する。係合凹部35は径方向の縦溝40を備え、その径方向外側端部40aは開放されている。縦溝40と分離部27の間は曲げ自在部42をなす。係合爪38を曲げ自在部42に重ねて軽い力で押すと、曲げ自在部42が容易に曲がり、縦溝40を大きく開口し、係合爪38を抵抗なく通して係合させる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面を反射面とする円形の本体部(20a)と、その中心から径方向に延びて外周に達し、ここで開放されている溝状の分離部(27)とを備え、この分離部(27)を挟んで対向する一対の分離端部のうち、一方の分離端部(28A)に係合凸部(34)を設け、他方の分離端部(28B)に係合凹部(35)を設け、一方の分離端部(28A)を他方の分離端部(28B)に重ねて係合凸部(34)を係合凹部(35)に合わせて押し込んで係合させることにより、略円錐形の立体形状となる光制御部材において、
前記係合凸部(34)は、径方向内側へ突出する係合爪(38)を備え、
前記係合凹部(35)は、前記係合爪(38)を通す径方向の縦溝(40)を備え、
この縦溝(40)の径方向外側端部(40a)は、外周にて開放され、これら縦溝(40)と分離部(27)に挟まれた部分が曲げ自在部(42)をなすとともに、
この曲げ自在部(42)は、押されたときその外周部が前記分離端部(28B)の外周部から分離されて開くように折れ曲がることを特徴とする光制御部材。
【請求項2】
前記係合凸部(34)は、径方向の溝(36)とこの径方向内側端部に接続して周方向に前記分離部(27)へ向かって延びて前記分離部(27)へ開放されている横溝(37)とにより、前記係合爪(38)が前記分離部(27)から分離されるとともに、
前記径方向の溝(36)の径方向外側端部と、前記縦溝(40)の径方向内側端部とが、それぞれ共通の同心円(E1)上に設けられていることを特徴とする請求項1の光制御部材。
【請求項3】
前記径方向の溝(36)の径方向外側端部が止め穴(39)をなし、前記縦溝(40)の径方向内側端部が止め穴(41)をなすことを特徴とする請求項2の光制御部材。
【請求項4】
前記径方向の溝(36)は、径方向に対して傾斜する斜め溝になっていることを特徴とする請求項2又は3の光制御部材。
【請求項5】
前記係合凹部(35)が周方向へ所定間隔で複数設けられていることを特徴とする請求項1の光制御部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、植物に照射する反射光等を制御してその育成を促すようにした光制御部材に関する。
【背景技術】
【0002】
果実に適正な反射光を照射するため、植物の最適場所へ着脱自在に取付けるようにした反射材がある(特許文献1)。
この反射材は、略円板状をなす本体部の一部に中心から径方向に延びて外周に達する分離部を設け、この分離部を挟んで対向する一対の縁部のうち、一方の縁部近傍に係合凸部を設け、他方の縁部近傍に係合凹部を設けるとともに、一方の縁部を他方の縁部近傍に重ね、係合凸部を係合凹部に合わせて押し込むことにより、係合凸部を係合凹部へ係合して略円錐状の立体形状にするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記反射材の係合凹部は、径方向の縦溝とこの径方向中間部に直交する横溝からなる略T字形の溝を設けたものである。係合凸部を押し込むときは、縦溝と横溝に囲まれた部分で、横溝を挟んで対向する一対の部分(開閉部という)に対して、その上に係合凸部を重ねて下方へ押しつけることにより、開閉部を折り曲げながら押し開き、この押し広げられてできる開口へ係合凸部を押し込むことになる。
したがって、係合凸部を押し込むとき開閉部からの摩擦抵抗が大きくなり、係合に際して比較的大きな力を指先に集中させなければならず、係合が容易ではなかった。
特に、農園における大量な植物に対して取付作業をするような場合には、係合を容易かつ迅速とし、効率的な係合作業を可能にすることが求められるが、係合に手間取り作業時間を長くしていた。
また、素材をある程度の強風に対抗できるような硬く強度のあるものにした場合は、摩擦抵抗に加えて材料自体の大きな曲げ抵抗も加わることになり、より一層係合に手間取ることになった。
さらに、手袋を嵌めて作業したい場合でも、手袋の指先部分の面積が大きくなるため、係合凸部に対して押しつける力が分散してより大きな力を必要としたり、押しつける場所を正確に決定できないため、押しつけが不十分になるなどの不都合があり、手早く作業するために手袋を外して作業せざるを得ない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、表面を反射面とする円形の本体部(20a)と、その中心から径方向に延びて外周に達し、ここで開放されている溝状の分離部(27)とを備え、この分離部(27)を挟んで対向する一対の分離端部のうち、一方の分離端部(28A)に係合凸部(34)を設け、他方の分離端部(28B)に係合凹部(35)を設け、一方の分離端部(28A)を他方の分離端部(28B)に重ねて係合凸部(34)を係合凹部(35)に合わせて押し込んで係合させることにより、略円錐形の立体形状となる光制御部材において、
前記係合凸部(34)は、径方向内側へ突出する係合爪(38)を備え、
前記係合凹部(35)は、前記係合爪(38)を通す径方向の縦溝(40)を備え、
この縦溝(40)の径方向外側端部(40a)は、外周にて開放され、これら縦溝(40)と分離部(27)に挟まれた部分が曲げ自在部(42)をなすとともに、
この曲げ自在部(42)は、押されたときその外周部が前記分離端部(28B)の外周部から分離されて開くように折れ曲がることを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は上記請求項1において、前記係合凸部(34)は、径方向の溝(36)とこの径方向内側端部に接続して周方向に前記分離部(27)へ向かって延びて前記分離部(27)へ開放されている横溝(37)とにより、前記係合爪(38)が前記分離部(27)から分離されるとともに、
前記径方向の溝(36)の径方向外側端部と、前記縦溝(40)の径方向内側端部とが、それぞれ共通の同心円(E1)上に設けられていることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は上記請求項2において、さらに、前記径方向の溝(36)の径方向外側端部が止め穴(39)をなし、前記縦溝(40)の径方向内側端部が止め穴(41)をなすことを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、上記請求項2又は3において、前記径方向の溝(36)は、径方向に対して傾斜する斜め溝になっていることを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、上記請求項1において、前記係合凹部(35)が周方向へ所定間隔で複数設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、係合凹部(35)に径方向の縦溝(40)を設け、この縦溝(40)の径方向外側端部(40a)を外周にて開放し、これら縦溝(40)と分離部(27)に挟まれた部分を曲げ自在部(42)とした。
そこで、一方の分離端部(28A)を他方の分離端部(28B)に重ね、係合凸部(34)を曲げ自在部(42)の上に置いて係合爪(38)を押すと、係合爪(38)がその下のその曲げ自在部(42)を押す。
【0011】
すると、曲げ自在部(42)はそれぞれが外周部で開放された縦溝(40)と分離部(27)の間に形成され、曲がり易くなっているので、曲げ自在部(42)の外周部は、分離端部(28B)の外周部から分離されて開くように折れ曲がる。
これにより、縦溝(40)は分離端部(28B)の面に沿う方向に対して大きく開口し、係合爪(38)はこの開口をほとんど抵抗なく通って、分離端部(28B)の裏側へ出て係合凹部(35)へ係合する。
【0012】
このため、曲げ自在部(42)を軽い力で容易に曲げて、係合爪(38)をほとんど抵抗なく係合させることができる。しかも、曲げ自在部(42)が曲がり易いため、係合爪(38)側の押す場所が多少アバウトでも係合できる。また、手袋を嵌めたままでも作業できる。
したがって、係合が容易かつ迅速になり、係合作業の効率を上げることができる。特に、大量の光制御部材を植物へ取り付ける作業に好適である。
【0013】
請求項2の発明によれば、係合凸部(34)の係合爪(38)を、連続する径方向の溝(36)と横溝(37)とにより分離部(27)から分離して形成した。また、横溝(37)を分離部(27)へ開放させたので、係合爪(38)を曲げて、横溝(37)に臨む端部を分離端部(28A)から離し、縦溝(40)内へ入れることができる。
【0014】
さらに、係合凸部(34)の径方向の溝(36)の径方向外側端部と、係合凹部(35)の縦溝(40)の径方向内側端部とを、それぞれ共通の同心円(E1)上に設けたので、
係合凸部(34)を係合凹部(35)に係合させるとき、係合爪(38)を縦溝(40)に通し、径方向の溝(36)の径方向外側端部を、縦溝(40)の径方向内側端部と一致させて係合させることができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、係合凸部(34)における径方向の溝(36)の径方向外側端部が止め穴(39)をなし、係合凹部(35)における縦溝(40)の径方向内側端部が止め穴(41)をなすので、各溝の端部における破損を止め穴で防止できるとともに、係合凸部(34)と係合凹部(35)の係合を、両止め穴相互の係合で確実におこなうことができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、係合凸部(34)における径方向の溝(36)が、径方向に対して傾斜する斜め溝になっているので、係合爪(38)の係合辺(38b)を斜めにして、係合凹部(35)との係合を強くすることができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、係合凹部(35)を周方向へ所定間隔で複数設けたので、係合凸部(34)との係合位置を周方向で調整でき、略円錐形の立体形状をなす光制御部材の傾斜角度を適切に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】光制御部材を果実植物に取付けた使用状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づいて一実施形態を説明する。
図1は、果実植物10に対して略円錐状をなす光制御部材20を取付けた状態を示す。
また、図中の丸囲み拡大部aに、植物へ取付けた状態にある光制御部材20の拡大断面を示す。なお、光制御部材20は直径方向の断面で示してある。
【0020】
この果実植物10は、リンゴや桃などの適宜の果実12を有する果樹や、トマトやパプリカ等の適宜の果実12を有する果菜類からなる。果菜類は、地面から高く離れた果実も照射できるようにするため、比較的高性になるものが好ましい。
【0021】
この果実植物10は茎(幹)14を、その周囲へ張り出す多数の枝16を備え、枝16に
は果実12が垂れ下がり状もしくは起立状等種々の形式で支持されている。また、この図では省略されているが、多数の葉も形成されている。
茎(幹)14や枝16には光制御部材20が直接取付けられている。茎(幹)14や枝1
6は本願発明における光制御部材の取付対象部である。
【0022】
光制御部材20は、ほぼ上方へ向かって拡開する傾斜面を有する略円錐状をなす部材であり、果実12へ向かって最適光量の反射光を照射する位置に設けられている。
なお、反射光は、光制御部材20の内面21により集光方向に形成される反射光R1と、外面22により拡散方向に形成される反射光R2を含む。
光制御部材20は、特定場所への集光や拡散、さらには遮光等することができ、特定場所に対する光量を制御するための部材である。
【0023】
光制御部材20の設置位置は、反射光R1が果実12を照射するのに最適な位置とする。
なお、光制御部材20は茎(幹)14及び枝16に対して着脱自在である。また茎(幹)14及び枝16の長さ方向に沿って移動することも自在であり、植物の成長に合わせて取付位置も適宜移動もしくは変更して調整できる。
【0024】
さらに、光制御部材20の茎(幹)14及び枝16に対する取付角度も自由に調整でき、茎(幹)14及び枝16に対して適当に傾けて取付けることにより、反射光の方向を最適となるように調整できる。
【0025】
図1の丸囲み部aに示すように、光制御部材20は本体部20aからなり、その円錐形をなす周壁が、円錐の中心を通る中心線CLに直交する水平面hに対してθなる傾きを有する傾斜面をなす。θは光制御部材20の傾斜角度である。
【0026】
図2は円錐の頂点を水平面上に置き、開口側を上方へ向けて配置した状態における光制御部材20の斜視図である。この図に示すように、光制御部材20は本体部20aが上方へ開放されたは凹部を有する略円錐状の容器状をした立体形状をなす。
この状態において 凹部に臨む面を内面21とする。また、内面21の反対側は外面22であり、図の下方へ凸状をな部分の表面である。
【0027】
内面21は、光制御部材20からの反射光よりなる自然光や人工光もしくは他の種々な方向の入射光Lを中心線CL(
図1のa参照)方向へ集めるように反射する反射光R1とする集光面をなす。
【0028】
外面22は、逆に、中心線CLに沿う方向からの入射光を中心線CLから離れる方向へ反射して拡散させる反射光R2とする拡散面をなす。
外面22による拡散光は、植物の果実12や葉などへ局部的に光を集中させずに分散して照射することにより広範囲に照射して、果実12等の生育に光を有効利用する。
【0029】
光制御部材20の中心部には、中心穴23が貫通して形成され、ここに茎(幹)14や枝16を通すようになっている。中心穴23の直径は、取付対象として最小の細枝の直径よりもさらに小さい程度の小さなものである。
【0030】
図3(特に拡大部c)にも示すように、中心穴23の周囲には、放射方向へ複数の中心部スリット24が形成されている。中心部スリット24の一端は中心穴23に達して開放され、他端は止め穴25に達している。
【0031】
止め穴25は、中心部スリット24から周囲へ向かって破れが進まないようにするためのものであり、中心穴23を囲む共通の同心円(仮想)E2上に形成されている。
隣り合う中心部スリット24の間の部分は舌片状弁26をなす。この舌片状弁26は中心穴23に臨む先端部が自由端をなし、自由に変形できる。
【0032】
舌片状弁26を設けることにより、中心穴23より大きな直径の茎(幹)14や枝16を中心穴23に通しても、舌片状弁26が変形してこれを通すとともに、舌片状弁26が茎(幹)14や枝16の外周に密着して長さ方向への移動を阻止する。
このため、光制御部材20は中心穴23により、茎(幹)14及び枝16の外周へ直接固定される。
【0033】
また、舌片状弁26が変形自由なため、光制御部材20を茎(幹)14及び枝16へ直接取付けても、茎(幹)14及び枝16が傷付かないように保護される。
しかも、光制御部材20を長さ方向へ力を加えることにより、舌片状弁26を変形させて光制御部材20を移動させることができる。このため、光制御部材20を取り外すことなく、植物の成長に合わせて光制御部材20の取付位置を長さ方向へ移動及び変更調整可能になる。なお、中心部スリット24の数や長さは適宜に設定できる。
【0034】
なお、
図2及び
図3において、中心部スリット24、止め穴25及び舌片状弁26の符号指示は、煩雑さを避けるため、一部だけとし、他は省略している。符号Oは光制御部材20及び中心穴23の中心である。
【0035】
図3は、立体形状の光制御部材20になる前の状態である円板状をなす平面部材30の平面視形状を示す。平面部材30は原料部材31(後述)からカットされる。
平面部材30の径方向には、中心穴23から平面部材30の外周部まで連続して形成されるスリット状の分離部27が設けられ、分離部27に臨む一対の端縁33A、33Bを周方向へ分離している。
【0036】
この分離部27を設けることにより、平面部材30の外周外方から茎(幹)14及び枝16を分離部27へ入れ、さらに分離部27を通して径方向内方へ移動させ、中心穴23へ密に入れることができるようになっている。したがって、平面部材30を、茎(幹)14や枝16の側方へ取付けることができる。分離部27の大きさは自由である。但し、できるだけ狭い方が組立時の光制御面積を大きくできる。
【0037】
なお、平面部材30のうち分離部27の近傍部は分離端部28A、28Bをなす。分離端部28A、28Bは分離部27を挟んで対向し、一方側が端縁33Aを有する分離端部28Aをなし、他方側が端縁33Bを有する分離端部28Bをなす。
分離端部28Aには係合凸部34が形成され、分離端部28Bには係合凹部35が形成されている。係合凸部34及び係合凹部35は本願発明における係合部を構成する。
【0038】
係合凸部34及び係合凹部35は、中心穴23の同心円E1上に形成される。係合凸部34は一方の端縁33A近くに一つ形成される。
係合凹部35は他方の端縁33B近くから、同心円E1上に周方向へ一定間隔もしくは不等間隔の所定間隔で複数形成される。但し、係合凹部35の数は一つだけでもよい。
係合凹部35を複数設ければ、係合凸部34との係合位置を周方向で調整でき、略円錐形の立体形状をなす光制御部材の傾斜角度を適切に調整できる。
【0039】
なお、周方向(同心円E1に沿う方向)のうち、分離端部28Aにおいて端縁33Aから時計回り方向へ離れる部分を分離端部28Aの周方向内側ということにする。同様に、分離端部28Bにおいて端縁33Bから反時計回り方向へ離れる部分を、分離端部28Bの周方向内側ということにする。複数の係合凹部35は分離端部28Bの周方向内側へ向かって設けられる。
【0040】
次に、光制御部材20の成形方法を説明する。
図3は、平面部材30を成形する状態を示す。平面部材30は原反ロール等で供給されるシート状の原料部材31からカットされる。
原料部材31は、反射しやすい素材、例えば白色の平板状をなすシート状部材であり、復元弾性に富む、腰がありかつ軽い軟質フォーム材料からなり、例えばポリエチレンフォームや発泡スチロールからなる。
【0041】
ただし、適度な強度や反射率を備えて軽量である点より、ポリエチレンフォーム、ポリウレタンフォーム等適宜フォーム材料の使用が好ましい。また、雨に濡れても重くならないようにするため、独立気泡性のものが好ましい。
フォーム材料の場合は、発泡倍率により曲げ等の強度が変化する。そこで、厚さと発泡倍率を調節して、係合の容易性、全体強度、重量が最適となるように材料を選定する。
【0042】
このような原料部材31の材料として、特に、架橋高発泡ポリエチレンが、高強度、軽量及び強反射率のバランスがよく、本願の光制御板に好適である。この市販品としては商品名ソフトロンSシリーズ(積水化学工業株式会社)がある。
【0043】
なお、腰があるとは、所定大きさの外力(風など)に対して形状保持が可能な剛性を備え、かつ所定大きさを越えた外力により変形しても、この大きな外力が除かれると変形前の状態へ復元する弾力を有する状態を意味する。また、後述する係合部において係合時に曲げても、塑性変形して復元できない状態に折れ曲がるようなことがなく、曲げの力を除くと曲げる前の状態に復元できるような性質も含む。
【0044】
この原料部材31に対して、平面部材30の外径より若干大きな所定形状に形成されたパンチ型(図示省略)によりプレスカットすれば、略円板状の平面部材30が形成される。32はこのときの抜き溝である。平面部材30は本体部20aからなる部材であり、平板状をなす点で立体形状の光制御部材20と異なるだけである。
【0045】
なお、このプレスカット時において、中心穴23、中心部スリット24、止め穴25及び
分離部27並びに係合凸部34及び係合凹部35が同時に形成される。
係合凸部34は分離部27を挟んで位置する平面部材30の一部である一方の分離端部28A及び他方の分離端部28Bに形成される。
【0046】
このようにすると、平板状の部材をワンパンチでカットするだけで平面部材30の成形作業が済むので、製造が容易かつ短時間で済むことになり、製造コストも安価になる。
平面部材30のカット後、分離部27を挟む一方の分離端部28Aを他方の分離端部28Bに重ね、さらに係合凸部34を係合凹部35を重ね合わせて押し込んで係合することにより、平面部材30は略円錐形の立体形状をなす光制御部材20になる。
このため、平板状の平面部材30を用いて、略円錐形の立体形状をなす光制御部材20を容易に形成できるとともに、係合により簡単に組み立てることができる。
【0047】
次に、係合凸部34及び係合凹部35の構造について詳細に説明する。
図4は
図3の丸囲み部bにおける係合凸部34及び係合凹部35を拡大して示す。但し、説明を容易にするため同心円E1を直線で示してあり、係合凸部34及び係合凹部35を一直線上に並べて配置してある。
【0048】
係合凸部34は、分離端部28Aの同心円E1より径方向内方部分に形成される斜め溝36と横溝37により、分離端部28Aから切り離されて折り曲げ可能であり、径方向内側へ突出する係合爪部38を有する。
斜め溝36は傾斜して径方向へ延び、その径方向内側端部36aで屈曲して横溝37に連続する。
横溝37は端縁33Aに向かって周方向へ延び、その先端部37aは端縁33Aに達して分離部27へ開放されている。
【0049】
斜め溝36は径方向内側端部36aが端縁33Aから遠ざかるように傾斜(換言すれば、径方向外側端部が端縁33Aへ接近するように傾斜)し、その径方向外側端部は止め穴39に接続している。斜め溝36の径方向内側端部36aは、止め穴39に対して分離端部28Aの周方向内側となる位置に設けられる。
【0050】
係合爪部38の斜め溝36に臨む縁部が係合凹部35との係合辺38bになる。この係合辺38bの長さは、係合爪部38の角部38aと止め穴39との間の距離であり、ほぼ斜め溝36の長さと一致する。
係合辺38bが長いと係合凹部35との係合を強くする。但し、この係合辺38bの長さは、係合爪部38の角部38aが止め穴39より径方向内側へ突出する構成を有する範囲で任意に設定できる。
【0051】
係合爪部38の角部38aは、斜め溝36の径方向内側端部36aに臨む部分である。
角部38aは端縁33Aから離れるように周方向へ略鋭角状に突出する。この角部38aを設けることにより係合凹部35へ強く係合することができる。
但し、斜め溝36を径方向へ真っ直ぐ形成し、斜め溝36と横溝37を略直角に屈曲させ、この屈曲部に臨む係合爪部38の角部38aを略直角にしてもよい。この場合、斜め溝36は径方向溝と名称を変更する。
【0052】
止め穴39は同心円E1上に設けられ、斜め溝36の端部において亀裂が発生して破損されることを防止している。
止め穴39の直径は斜め溝36の幅より大きく、この例では、止め穴39の直径に対する斜め溝36の幅は、1/5~1/3程度である。横溝37の溝幅は斜め溝36と同程度である。
【0053】
係合凹部35は、分離端部28Bに設けられた、径方向に直線状をなす縦溝40と、その径方向内側端部をなす止め穴41と、これらと端縁33Bの間に形成される曲げ自在部42を備える。止め穴41は同心円E1上に設けられ、縦溝40が接続されている。
【0054】
止め穴41は止め穴39と同機能かつ同径の穴である。また、縦溝40の溝幅も係合凸部34における斜め溝36と同程度である。
また、止め穴39と同41を同心円E1上に設けたので、一方の端縁33Aを他方の同33Bの上に重ね、分離端部28Aを同28Bの上に重ねたとき、止め穴39を同41の上に重ねることができる。
【0055】
縦溝40の径方向外側端部40aは、分離端部28Bの外周に達し、ここで開放されている。この縦溝40が径方向外側端部40aを開放されていることにより、曲げ自在部42は、分離端部28Bの面に向かう押圧力で、速やかに押圧方向へ折れ曲げられるようになっている。
【0056】
他方の分離端部28Bにおける止め穴41より端縁33Bと周方向反対側部分を反端縁部43、止め穴41より径方向内側部分を内側部44とする。
一方の分離端部28Aも、止め穴39より端縁33A側かつ横溝41より径方向外側部分を外側部45とする。また、分離端部28Aの横溝41より径方向内側部分を内側部46とし、止め穴39より端縁33Aと周方向反対側部分を反端縁部47とする。
【0057】
図5は分離端部28Aを同28Bの上に重ね、係合凸部34を係合凹部35の上へ重ねて係合凹部35へ係合した状態における係合部の平面視を示す。
図6のAは、
図5のd矢示図方向図(径方向外方から係合部を示す図)、
図6のBは
図5の6-6線に沿う断面図である。
なお、
図5は光制御部材の表側を示し、
図2に示す内面21側でもある。紙面の下側が裏側となり、
図2に示す外面22側でもある。表側と裏側は
図6に矢示する。
【0058】
図6のAは、
図5のd矢示図であり、
図6のBは
図5における6-6線に沿う断面図である。
図6のAに示すように、係合爪部38は係合凹部35の縦溝40からへ裏側へ出て、分離端部28Bの反端縁部43の裏側へ重なる。また、係合爪部38の角部38a側は曲げ自在部42(内側部44)の裏側へ重なる。
分離端部28Aの内側部46は、分離端部28Bにおける内側部44の表側へ重なる。
【0059】
このとき、止め穴39と同41は、
図6のBに示すように、互いに係合する。このように止め穴39及び41を相互に係合させることで、両止め穴39及び41が反対方向へ引っ張られても相対的にずれて移動しないので、係合位置が正確になり強固に結合する。
【0060】
次に、係合凸部34と係合凹部35の係合について説明する。
図7~
図9は、係合工程を示し、各図においてAに係合対象部の平面視、Bに斜視図を示す。
図7のA及びBは、端縁33Aを同33Bの上に重ね、分離端部28Aを同28Bの上に重ねた段階の図である。端縁33Aは、縦溝40より端縁33B側に位置し、分離端部28Aの外側部45が分離端部28Bの曲げ自在部42に重なっている。
【0061】
図8のA及びBは、外側部45を曲げ自在部42と一緒に、分離端部28Aを同28Bの面に対して表側から裏側へ向かう方向すなわち面対向方向へ押し込んだ段階を示す。外側部45を面対向方向に押すと、曲げ自在部42は押されて外側部45と一緒に裏側へ曲げられ、縦溝40が大きく開き、係合爪部38をほぼ抵抗なく通すことができる程度に開口する。このとき縦溝40は、周方向から見たとき、分離端部28B(反端縁部43)と、裏側へ曲がった曲げ自在部42との間で、略V字状をなして大きく開口する。
【0062】
このとき、曲げ自在部42は、略平行する2つの溝である、縦溝40と分離部27とに挟まれ、かつ縦溝40の径方向外側端部40aが開放され、曲げ自在部42の外周部が曲がるときの自由端になっている。
このため、自己の曲げ弾性に見合う程度の軽い力で表側から裏側へ向かって押すと、曲げ自在部42の外周部は、分離端部28B(反端縁部43)の外周部及び分離端部28Aの外周部と分離し、あたかも花の花弁が開くように裏側へ向かって開く。別言すれば押し倒されるようにして容易に裏側へ曲がり、縦溝40を大きく開く。
【0063】
しかも、曲げ自在部42は押せば押すほど大きく曲げ変形し、縦溝40の開口をより大きくすることができる。
したがって、押しを強くすれば、曲げ自在部42の曲げを大きくし、縦溝40の開口をより大きくすることができ、押しの程度により縦溝40の開口の大きさを自由に調整できる。
【0064】
また、係合爪部38は、連続する斜め溝36及び横溝37からなる連続する溝により分離端部28Aから切り離され、かつ分離部27で分離端部28Bから分離され、そのうえ、横溝37の先端部37aは端縁33Aにて開放されている。このため、係合爪部38は斜め溝36及び横溝37から容易に曲がり、斜め溝36に臨む係合辺38b及び横溝37に臨む縁部38cは、反端縁部47及び内側部46から切り離されて浮き上がり、縦溝40へ入ることが可能になる。
【0065】
さらに、係合爪部38と連続し、かつ分離部27で分離端部28Bから分離されている分離部27Aの外側部45は、係合爪部38と共にこれらの曲げ弾性程度の軽い力で表側から裏側へ向かって押すと、係合爪部38と一緒に裏側へ容易に曲がる。
【0066】
そこで、分離部27Aの外側部45と係合爪部38を曲げ自在部42の上に重ね、軽い力で表側から裏側へ向かって押すと、外側部45と係合爪部38並びに曲げ自在部42は一緒になって押し倒されるように裏側へ容易に曲がり、縦溝40を大きく開いて、係合爪部38を周方向から通すことが可能になる。
【0067】
なお、この際における係合凸部34と係合凹部35の相対位置は、外側部45と係合爪部38の曲げにより変形した係合爪部38が、縦溝40の近傍に位置して、その中へスムーズに入り込めるようにするため、端縁33Aが縦溝40と端縁33Bの間になるように予め調整しておく。
【0068】
係合凸部34を押す位置は、外側部45と係合爪部38からなる部分におけるどの位置でもよい。特に、外側部45と係合爪部38が重なる曲げ自在部42が曲がり易くなっているので、外側部45と係合爪部38のどの位置を押しても、外側部45と係合爪部38並びに曲げ自在部42を容易に曲げることができる。したがって、押す位置が広くなってある程度アバウトでもよいことになり、それだけ係合作業が容易かつ迅速になる。
【0069】
図9のA及びBは、係合凸部34と係合凹部35の係合状態を示す。係合爪部38を大きく開かれた縦溝40へほぼ抵抗なく通して、外側部45を反端縁部43の裏側へ出し、係合爪部38及び外側部45を押していた力を解き、分離端部28Aを分離端部28B側に向かって周方向へ押し込む。これにより止め穴39が縦溝40へ入ったとき、径方向内方へずれさせると、止め穴39と同41が係合する。
【0070】
また、係合爪部38、外側部45及び曲げ自在部42は曲げ状態から復元し、係合爪部38及び外側部45は反端縁部43の裏側へ重なり、曲げ自在部42は分離端部28Aの反端縁部47の裏側へ重なる。
分離端部28A側の内側部46は、分離端部28B側の内側部44に対してその表側へ重なる。
これにより、係合凸部34と係合凹部35が係合し、分離端部28Aと同28Bが強固に連結し、立体形状の光制御部材20となる。
【0071】
次に、本実施形態の作用を説明する。
まず、平板状の平面部材30を植物へ取付ける。このとき平面部材30の分離部27を植物の取付対象部となる茎(幹)14や枝16の側部へ当て、分離部27内へ押し込み、舌片状弁26を変形させて中心穴23内へ入れる。
【0072】
この状態から、係合凸部34側の端縁33を係合凹部35側の端縁33の上へ重ね、さらに係合凸部34を係合凹部35の上へ重ね、係合凸部34を指(又は手袋の指部)で押すと、係合凸部34と係合凹部35が係合する。
これにより、平面部材30は略円錐形の立体形状をなす光制御部材20となり、かつ茎(幹)14又は枝16は、中心穴23内へ舌片状弁26の弾性変形により弾力的に支持されて直接固定される。
しかも、フォーム材等の使用により軽量になっているので、植物への直接取付が可能になる。
【0073】
また、中心穴23の周囲部分が変形自由な舌片状弁26となっているので、植物の取付対象部が太さを異にしても光制御部材20の直接取付を可能にするとともに、植物の取付対象部を傷つけないように保護できる。
【0074】
このようにして光制御部材20は、植物の光制御が必要とされる場所へ簡単かつ迅速に設置でき、最適な場所へ十分な光量の反射光を照射する等の光制御が可能になる。
また、この光制御は、植物の特定場所に対して、集光や散光もしくは遮光等して、光の強度を自由に調整するので、植物の効率的な生育を助長できる。
【0075】
なお、本実施形態では、複数の係合凹部35を設けてある。したがって、係合凹部35を選択して係合凸部34を係合すると、円錐形状が変化し、円板部21の傾斜角度θ(
図1)が変化する。すなわち、係合凸部34が端縁33Bから遠い係合凹部35と係合すると傾斜角度がきつくなる。したがって、円板部21の傾斜角度θを調整可能となり、使用目的に応じて反射光等の光量を調整する自由度を大きくできる。
【0076】
その後、植物の成長に応じて、必要により茎(幹)14や枝16の取付対象部に対する光制御部材20の取付角度を調整したり、茎(幹)14や枝16の長さ方向に沿って取付位置を調整すれば、光制御部材20の内面21による集光及び外面22による拡散光等の光量を調整して、成長に合わせた最適な光制御ができ、果実12の熟成や植物全体の育成が促進される。
【0077】
また、係合凹部35は、径方向の縦溝40を備え、その径方向外側端部40aを開放したので、この縦溝40と、やはり外周部が開放された分離部27の2つの溝に挟まれた曲げ自在部42は著しく曲がり易くなっている。
そこで、曲げ自在部42を押すと、曲げ自在部42の外周部は、分離端部28B(反端縁部43)の外周部及び分離端部28Aの外周部と分離して、曲げ自在部42だけがあたかも花の花弁を開くように開く。
【0078】
したがって、曲げ自在部42は、係合爪部38を押しつけたとき、分離端部28A及び同28Bから分離して押し倒されるようにスムーズに折れ曲がる。これにより縦溝40を大きく開口させ、この開口から係合爪部38を分離端部28B(反端縁部43)の面に沿う方向から通して、分離端部28B(反端縁部43)の裏面へほとんど抵抗なくスムーズに差し込むことができ、止め穴38を同41へ係合させることができる。
【0079】
しかも、曲げ自在部42が著しく容易に曲がるため、係合爪部38や外側部45を軽い力で押すだけで、曲げ自在部42を一緒に容易に曲げることができる。
このため係合爪部38や外側部45を押す場所は、正確にピンポイントを押すことを要求されず、かなりアバウトでも足りる。
【0080】
したがって、指や手袋の指部で係合凸部34(係合爪部38)を係合凹部35へ押し込んで係合させる形式のものであっても、容易かつ迅速に係合することができ、植物に対する取付時の作業性が向上する。
また、素材を硬く強度のあるものにした場合でも、係合を容易にできるので、より高強度の材料を用いることが容易になる。
【0081】
特に、植物に対して手袋をつけたままで作業する場合でも、手袋の指部で容易に係合させることができるようになるので、手袋を外さずに係合作業ができ、大量の光制御部材20を植物へ取付ける際の作業が効率化できる。
【0082】
また、斜め溝36の端部を止め穴39とし、この止め穴39を係合部にした。同様に、縦溝40の径方向内側端部を止め穴41とし、この止め穴41をを係合部にした。
このため、止め穴39及び同41を本来の斜め溝36及び縦溝40の端部における破損阻止として機能させると同時に、係合部として機能させることができる。
しかも、止め穴39と同41を係合させたので、より強い係合を実現できる。
【0083】
なお、本願は上記実施形態に限らず、種々変形可能である。
例えば、本願に係る光制御部材20は、特定の場所へ反射光を集中させる反射板としての使用だけでなく、逆に、強い外光を拡散して広範囲を照射する拡散板として、また外光をほとんど遮蔽する遮光板としても使用できる。
【0084】
係合凸部34の数は、複数であってもよい。この場合は
図3において、2個目の係合凸部を仮想線で示すように、横溝37を分離端部28Aの周方向内側へ延長し、斜め溝36と並ぶ別の斜め溝を分離端部28Aの周方向内側に設けて横溝37に接続させる。この別の斜め溝も同心円E1上に設けた別の止め穴へ接続させる。別の斜め溝は斜め溝36と傾斜を異ならせてもよい。
【0085】
なお、本例のように係合凸部34を分離端部28A内に設けず、分離端部28Aの外に設けてもよい。例えば、端縁33Aから周方向へ突出する横部材と、その先端から屈曲して径方向内側へ向かう縦部材からなる鈎形の係合凸部を分離端部28Aと一体に形成してもよい。
【0086】
係合凹部35も複数設けることができる。この場合、分離部27側から最初の係合凹部35は曲げ自在部42が縦溝40と分離部27の間に形成される。2番目以降は、隣接する2本の縦溝間に形成される。
【0087】
また、縦溝40は中心O(
図3)から放射方向に設けられるだけでなく、これに傾斜するように設けてもよい。この傾斜方向は同心円E1上の径方向内側端部が端縁33Bへ向かうよう傾斜するものと、逆に傾斜するもののいずれもが可能であり、傾斜程度は自由である。
【符号の説明】
【0088】
10:果実植物、12:果実、14:茎(幹)、16:枝、20:光制御部材、21:内面、22:外面、23:中心穴、24:中心部スリット、25:止め穴、27:分離部、28A・28B:分離端部、30:本体部、31:原料部材、34:係合凸部、35:係合凹部、36:斜め溝、37:横溝、38:係合爪、39:止め穴、40:縦溝、41:止め穴、42:曲げ自在部