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特開2022-163663マスク補助具及びそれを備えた衛生用マスク
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163663
(43)【公開日】2022-10-26
(54)【発明の名称】マスク補助具及びそれを備えた衛生用マスク
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20221019BHJP
   A62B 18/02 20060101ALI20221019BHJP
   A62B 18/08 20060101ALI20221019BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A41D13/11 B
A62B18/02 C
A62B18/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021092607
(22)【出願日】2021-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】507389060
【氏名又は名称】石井 義郎
(72)【発明者】
【氏名】石井 義郎
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA20
2E185CC32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】人間の顔に装着する衛生用マスク裏面に配設して口元周辺に空間を作り、前記空間によって口や皮膚に接触せず、唇の動きの阻害や女性の口紅やファンデーションが衛生用マスクへの付着を回避して装着が可能で、低コストでマスク補助具及びそれを配設した衛生用マスクを提供する。
【解決手段】衛生用マスクにおいて、プリーツ型不織布マスク10にあっては板体左右の抜け止め部4がプリーツ11内側で挟まれて固定し、また立体型布マスクにあっては板体左右に備えた爪部がマスク布の左右縫製部分に当接して、更に板体左右に備えた挟持部でマスク布左右の外周を外方から挟んで固定し、人間の顔に装着した衛生用マスクが湾曲する事によって規制されて可撓性を有した合成樹脂材料で作製されマスク補助具が前方へ反る事により衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させる事で、人間の口元周辺に空間を作る事を特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の顔に装着する衛生用マスク裏面に配設して衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて人間の顔の口元周辺に空間を作るマスク補助具であって、
衛生用マスクとしてのプリーツ加工が施されたプリーツ型不織布マスクを構成する不織布を左右の縁において熱溶着して固定する左右固定部に、可撓性を有した合成樹脂材料で作製され、横長の平板状の板体と、前記板体の左右の端縁部に前記プリーツ型不織布マスクのプリーツ内側において該プリーツとプリーツ型不織布マスクの不織布の素地に挟まれて脱落を防止する抜け止め部と、で構成したマスク補助具で、
前記板体左右の前記端縁部間の長さが、前記左右固定部間の距離と同じ長さで、前記プリーツ内側の固定部に当接されて、人間の顔に装着して人間の鼻を中心に湾曲する前記プリーツ型不織布マスクと前記マスク補助具が共に湾曲して、前記プリーツ型不織布マスクの中間部を前方へ張り出させて人間の顔の口元周辺に空間を作る事を特徴とするマスク保持具。
【請求項2】
人間の顔に装着する衛生用マスク裏面に配設して衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて人間の口元周辺に空間を作るマスク補助具であって、
衛生用マスクとしての立体型布マスクのマスク布の外周において、前記マスク布と縁布とで縫製した、又は前記マスク布を内側に折り返して重ねて縫製した左右の縫製部分に、可撓性を有した合成樹脂材料で作製され、横長の平板状の板体と、前記板体左右の端縁部に、前記縫製部分の内方から前記マスク布と前記縁布の間、又は該マスク布と該マスク布を折り返した該マスク布の間から前記縫製部分に当接する爪部と、前記立体型布マスクの縫製された外周の左右の前記縫製部分をそれぞれ外方から挟んで脱落を防止する為の挟持部と、を前記板体の左右端縁部にそれぞれ備えて構成したマスク補助具で、
前記板体左右端縁部の前記左右爪部の先端間の長さが、前記マスク布の前記左右縫製部分間の距離と同じ長さ又は1ミリメートル超から2ミリメートル長い長さで、左右の前記縫製部分に左右の前記爪部がそれぞれ内方から当接して、前記立体型布マスク裏面に配設する事で規制されて前方へ反る事により、前記立体型布マスクの前記中間部を前方へ張り出させて人間の口元周辺に空間を作る事を特徴とするマスク補助具。
【請求項3】
前記板体と別体で、前記爪部と前記挟持部と、から成る装着部と、前記板体に連結する為の開口部と保持部とレバーと、から成る連結部と、で構成した装着体を、前記板体左右に連結した事を特徴とする前記請求項2に記載のマスク補助具。
【請求項4】
前記空間の上部又は下部を拡大させる為の突出体を、前記板体の中央部分の左右で上方向又は下方向に突出するように設けて、前記空間を更に拡大する事を特徴とする前記請求項1乃至3のいずれかに記載のマスク補助具。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のマスク補助具を前記衛生用マスク裏面に配設した事を特徴とする衛生用マスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間の顔に装着する衛生用マスクの裏面に配設して衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて人間の口元周辺に空間を作るマスク補助具であって、衛生用マスクを構成するプリーツ型不織布マスク又は立体型布マスクにおいて人間の顔に装着して人間の鼻を中心に湾曲する衛生用マスクと衛生用マスクの裏面に配設されたマスク補助具と、が共に湾曲して衛生用マスクの中間部を前方へ張り出して人間の口元周辺に空間を作る事を特徴とするマスク補助具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
衛生用マスクに、立体的にリブを構成して衛生用マスクの裏面に配設するもので、立体的な形状によってマスクと顔の間に空間を保ってマスクが顔に触れる事を回避する技術が知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1の「マスク用インナーフレーム」や特許文献2の「マスク用補助具」が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3229909号公報
【特許文献2】特許第6780150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の「マスク用インナーフレーム」は、立体構造を成しているリブの輪郭部分が常に人間の顔に接触しているために圧迫感があり、会話の際の口元に違和感を生じると共に、女性においてはファンデーションがマスク用インナーフレームのリブへの接触によって落ちてしまう不都合がある。
【0006】
また、特許文献2の「マスク用補助具」は、衛生用マスクの右又は左に固定するためのクリップとガード部で左右を個々に構成して、中央で左右のガード部が重なった部分を保持部で挟んで固定して連結する構造のマスク用補助具であって、不織布マスクの不織布をクリップで挟んで固定し、中央でガード部が重なる部分でスライドさせて左右の長さを変える事が出来るもので、2枚の板を重ねて支持部で固定している為に柔軟性を欠いてしまい不織布マスクに沿った湾曲は難しく、また、左右に備えられたクリップは、マスク用補助具を湾曲させた状態で左右のクリップで固定して維持するためのもので、湾曲したマスク補助具が元に戻ろうとする力が常に働き、不織布マスクから脱落する外方向への力が常にクリップへ加わるために、不織布を挟み込み固定するための強い力が必要で、その力を持続的に維持するためには締め付け力が強力なクリップを構成する必要がある。また、湾曲したマスク補助具が元に戻ろうとする力を生じさせないためにはガード部が湾曲した状態を維持する構造にするためには針金等を装填する必要がある。以上の点から勘案してマスク自体の重量が増加して装着時の重量的負担が増してしまうと共に、マスク用補助具を構成する部品構造が複雑で、且つ部品数が多くなる事で生産効率が低くなり低コストでの提供が困難であると考えられる。
【0007】
そこで、本発明では、衛生用マスクの裏面で、衛生用マスクの左右の固定部間又は縫製部分間にそれぞれ内方から当接して規制されて前方へ反ることにより衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて人間の口元周辺に空間を作り、唇や口元周辺の皮膚に接触する事を回避し、衛生用マスク装着時の不都合や不便を解消して快適に装着が出来ると共に、低コストのマスク補助具とマスク補助具を配設したマスクを提供する事を目的とする。
【0008】
尚、本発明のマスク補助具とそれを備えた衛生用マスクの提供は、マスク補助具単体の提供でも、マスク補助具を配設した衛生用マスクとしての提供でも良い。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するためになされた第1の発明は、人間の顔に装着する衛生用マスクの裏面に配設して衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて前記人間の口元周辺に空間を作るマスク補助具であって、前記衛生用マスクとしてのプリーツ加工が施されたプリーツ型不織布マスクのマスク布を外周において熱溶着して固定された左右固定部に、可撓性を有した合成樹脂材料で作製され、横長の平板状の板体と、前記板体の左右の端縁部に前記プリーツ型不織布マスクのプリーツ内側において前記プリーツと前記プリーツ型不織布マスクの不織布の素地に挟まれて脱落を防止する抜け止め部と、で構成した前記マスク補助具で、前記板体左右の前記端縁部間の長さが、前記プリーツ型不織布マスクの左右の前記固定部間の距離と同じ長さで、前記プリーツ内側の左右の前記固定部に当接して規制され、前記人間の顔に装着して前記人間の鼻を中心に湾曲する前記衛生用マスクと前記衛生用マスク裏面に配設された前記マスク補助具が共に湾曲して、前記衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて前記人間の口元周辺に空間を作る事を特徴とする。
【0010】
第2の発明は、前記人間の顔に装着する衛生用マスクの裏面に配設して衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて前記人間の口元周辺に空間を作る前記マスク補助具であって、前記衛生用マスクとしての立体型布マスクのマスク布の外周部において、前記マスク布と縁布、又は前記マスク布を内側に折り返して重ねて縫製した左右の縫製部分に、可撓性を有した合成樹脂材料で作製され、横長の平板状の前記板体と、前記立体型布マスクの内方から前記マスク布と前記縁布の間、又は前記マスク布と前記マスク布を折り返した前記マスク布の間から前記縫製部分に当接する前記板体の左右の端の爪部と、布製マスクの縫製された外周の左右の前記縫製部分をそれぞれ外方から挟んで脱落を防止する為の挟持部と、を前記板体の左右にそれぞれ備えて構成したマスク補助具で、前記板体左右端縁部の左右前記爪部の先端間の長さが、立体型布マスクの前記マスク布の左右の前記縫製部分間の距離と同じ長さ、又は1ミリメートル超から2ミリメートル長い長さで、左右の前記爪部が左右の前記縫製部分にそれぞれ内方から当接して規制され、前方へ反る事により衛生用マスクの中間部を前方へ張り出す事を特徴とする。
【0011】
第3の発明は、第2の発明において、前記爪部と前記挟持部とで装着部を構成し、前記板体と前記装着部を別体で形成し、前記板体と連結するための開口部と保持部とレバーと、で連結部を成して、前記装着部と前記連結部とで装着体を構成して、前記板体の左右に前記装着体を連結するもので、左右に連結する前記装着体は共通で使用が可能で、長さを変えた前記板体の左右に連結する事で、大きさや形状の異なる衛生用マスクに装着する事を特徴とする。
【0012】
第4の発明は、第1乃至3のいずれかの発明において、前記空間の上部又は下部を拡大させるための突出部を前記板体の中間部の左右で上方向又は下方向に突出するように設けた事を特徴とする。
【0013】
第5の発明は、第1の発明において、前記マスク補助具を前記衛生用マスクの裏面に予め配設した事を特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明のマスク補助具は、前記衛生用マスク裏面の左右の前記固定部にそれぞれ内方から当接して規制されて前方へ反ることにより前記衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて前記人間の口元周辺に空間を作る事を可能にし、唇や口元周辺から頬に至るまでの皮膚への接触を防止して、会話のための唇の動作を阻害する事がなく、更に女性が使用する口紅やファンデーションが前記衛生用マスクの裏面に付着する事も回避が出来る。
【0015】
特に請求項1に係る発明にあっては、プリーツ加工が施された前記プリーツ型不織布マスクの前記不織布を外周において熱溶着して固定された左右の前記固定部に、可撓性を有した合成樹脂材料で作製され、横長の平板状の前記板体と、前記板体の左右の前記端縁部に前記プリーツ型不織布マスクのプリーツ内側において前記プリーツと前記不織布の前記素地に挟まれて脱落を防止する前記抜け止め部と、で構成した前記マスク補助具で、前記板体左右の前記端縁部間の長さが、前記プリーツ型不織布マスクの左右の前記固定部間の距離と同じ長さで、前記プリーツ内側の左右の前記固定部に当接して規制され、前記人間の顔に装着して前記人間の鼻を中心に湾曲する前記衛生用マスクと前記衛生用マスク裏面に配設された前記マスク補助具が共に湾曲して、前記衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて前記人間の口元周辺に空間を作る事が出来る。
【0016】
また請求項2に係る発明にあっては、前記立体型布マスクの前記マスク布の外周において、前記マスク布と前記縁布、又は前記マスク布を内側に折り返して重ねて縫製した左右の前記縫製部分に、可撓性を有した合成樹脂材料で作製され、横長の平板状の前記板体と、前記立体型布マスクの内方から前記マスク布と前記縁布の間、又は前記マスク布と前記マスク布を折り返した前記マスク布の間から前記縫製部分に当接する前記板体の左右の端の前記爪部と、前記立体型布マスクの縫製された外周の左右の前記縫製部分をそれぞれ外方から挟んで脱落を防止する為の前記挟持部と、を前記板体の左右にそれぞれ備えて構成した前記マスク補助具で、前記板体左右の前記端縁部に設けた左右の前記爪部の先端間の長さが、前記立体型布マスクの前記マスク布の左右の前記縫製部分間の距離と同じ長さ、又は1ミリメートル超から2ミリメートル長い長さで、左右の前記爪部が左右の前記縫製部分にそれぞれ内方から当接し、前記立体型布マスクの裏面に配設することで規制されて、前方へ反る事により前記衛生用マスクの中間部を前方へ張り出す事が出来る。
【0017】
また、請求項3に係る発明にあっては、前記板体と別体で、前記爪部と前記挟持部とで前記装着部を成し、前記板体と連結するための開口部と保持部とレバーと、で連結部を成して、前記装着部と前記連結部とで装着体を構成して、前記板体の左右にそれぞれ前記装着体を連結して前記マスク補助具を成すもので、左右に連結する前記装着体は共通で使用が可能で、長さを変えた前記板体の左右に連結する事で、大きさや形状の異なる前記衛生用マスクに装着する事が出来る。
【0018】
また請求項4に係る発明にあっては、請求項1乃至3のいずれかに係る発明において、横長の平板状の前記板体の中央部分の左右にで、上方向又は下方向に突出した前記突出体を設けて、前記板体が前記衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて出来た前記人間の口元周辺の空間の上部又は下部を拡大する事が可能で、上方向に突出した前記突出体は前記人間の顔の鼻と唇間の空間を拡大させ、下方向に突出した前記突出体は前記人間の顔の唇の下方向を拡大させ事が可能で、前記衛生用マスクが口や唇に接触して前記人間の唇の動きに障害となる事を大きく改善する事が出来る。
【0019】
更に、上方向又は下方向の前記突出体と、前記板体に装着するためのクリップを備えた拡張体を構成し、請求項1乃至3のいずれかに係る発明における横長の平板状の前記板体に着脱自在に装着して、前記板体に装着した前記拡張体は左右への移動が可能で、衛生用マスクを装着する前記人間の要求や都合で自在に調整する事が出来る。
【0020】
請求項5に係る発明にあっては、請求項1に係る発明において、前記衛生用マスクのプリーツ加工が施された前記プリーツ型不織布マスクの裏面に前記マスク補助具が予め配設されている前記衛生用マスクで、前記衛生用マスクの生産過程で前記マスク補助具を装着するもので、前記プリーツ型不織布マスクと前記マスク補助具が一対として提供が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る第1の実施形態を示す斜視図である。
図2】本発明に係る衛生用マスクのプリーツ型不織布マスクの斜視図である。
図3】本発明に係る第1の実施形態の装着状態を示す斜視図である。
図4】本発明に係る第2の実施形態を示す斜視図である。
図5】本発明に係る第2の実施形態の装着状態を示す斜視図である。
図6】本発明に係る第2の実形形態の固定方法を示す斜視図である。
図7】本発明に係る第2の実形形態の固定方法を示す断面図である。
図8】本発明に係る第3の実施形態を示す斜視図である。
図9】本発明に係る第3の実施形態の連結方法を示す断面図である。
図10】本発明に係る第4の実施形態を示す斜視図である。
図11】本発明に係る第4の実施形態の変形例を示す断面図である。
図12】本発明に係る第4の実施形態の変形例の装着状態を示す斜視図である。
図13】本発明に係る第5の実施形態の第2の変形例の示す斜視図である。
図14】本発明に係る第5の実施形態の第2の変形例の装着状態を示す斜視図である。
図15】本発明に係る第6の実施形態を示す平面図である。
図16】本発明に係る第7の実施形態で、第1の実施形態を衛生用マスクのプリーツ型不織布マスクに配設して製品化した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明のマスク補助具1は、人間の顔に装着する衛生用マスクの裏面に配設して衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて人間の口元周辺に空間を作るマスク補助具1であり、以下に説明するすべての実施形態にあっては、ポリスチレン(PS)やポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニール(PVC)などの可撓性を有した合成樹脂材料で、厚さを0.5ミリメートル超から1ミリメートルで形成する事で更に柔軟性を有し、装着する衛生用マスクと共に湾曲する事を可能にしている。また、上記合成樹脂材料で押し出し成型された板を、打ち抜きプレスで加工して製造する事で、生産効率が高く、低コストで提供する事が出来る。
【0023】
尚、上記合成樹脂材料以外の合成樹脂材料や金属材料、又は竹などの木材を使用しても良く、更に押し出し成型された樹脂板を打ち抜き加工で製造する以外に射出成型で製造しても良い。
【0024】
初めに、本発明に係る第1の実施形態について、図1乃至3を用いて説明する。
【0025】
図1に示すように、可撓性を有した合成樹脂材料で作製されたマスク補助具1を、プリーツ型不織布マスク10の裏面に配設するもので、板体2左右の端縁部3に上方向又は下方向の抜け止め部4を備えてプリーツ11内側で脱落を防止してプリーツ型不織布マスク10の裏面に配設する事が出来る。
【0026】
図2に示すように、衛生用マスクにおけるプリーツ加工が施されたプリーツ型不織布マスク10で、外周が熱溶着で固定されている。
【0027】
図3に示すように、マスク補助具1をプリーツ加工が施されたプリーツ型不織布マスク10に配設するもので、プリーツ加工が施された前記プリーツ型不織布マスク10の不織布12を外周において熱溶着して固定された左右固定部14に、可撓性を有した合成樹脂材料で作製され、横長の平板状の前記板体2と、前記板体2の左右の端縁部3に前記プリーツ型不織布マスク10の前記プリーツ11内側において前記プリーツ11と前記不織布12の素地13、又は前記プリーツ11と前記プリーツ11に挟まれて脱落を防止する抜け止め部4と、で構成した前記マスク補助具1で、図1に示す板体2左右の前記端縁部3間の長さL1が、図2に示す前記プリーツ型不織布マスク10の左右の前記固定部14間の距離L2と同じ長さで、前記プリーツ11内側の左右の前記固定部14に当接して規制され、人間の顔に装着して人間の鼻を中心に湾曲する前記衛生用マスクと前記衛生用マスク裏面に配設されたマスク補助具1が共に湾曲して、前記衛生用マスクの中間部を前方へ張り出させて人間の口元周辺に空間を作る事が出来る。
【0028】
本発明に係る第2の実施形態について、図4乃至7を用いて説明する。
【0029】
図4に示すように、可撓性を有した合成樹脂材料で作製されたマスク補助具1を立体型布マスク15の裏面に配設するもので、前記板体2左右の前記端縁部3より左右方向の内側で、左右方向外向きの爪部5と、前記爪部5の上下方向外側の前記端縁部3から左右方向内向きの挟持部6と、を備えて前記立体型布マスク15の裏面に配設する事が出来る。
【0030】
図5又は図6に示すように、前記板体2の左右の端に設けた前記爪部5が、マスク布16の外周を縁布17で縫製した前記立体型布マスク15の左右の縁部分において縫製した部分より内方の縫製されていない前記縁布17と前記マスク布16との間にそれぞれ入り込むと共に前記挟持部6が前記マスク布16の外周の前記縁布17をそれぞれ外方から挟んで脱落を防止して固定し、立前記体型布マスク15の前記マスク布の左右縫製部分18間の距離L4より、板体2左右の端縁部3に設けた左右の爪部5の先端間の長さL3が同じ長さ又は1から2ミリメートル長い長さで、左右の前記縫製部分18に左右の前方爪部5がそれぞれ内方から当接して規制されて前方へ反ることにより衛生用マスクの中間部を前方へ張り出す事が出来る。
【0031】
図7に示すように、前記立体型布マスク15において図5又は図6に示すように、前記マスク布16の外周を前記縁布17とで縫製した前記立体型布マスク15と、前記マスク布16を折り返して縫製した前記立体型布マスク15があり、(A)は前記マスク布16の外周を前記縁布17で縫製した断面図で、(B)は前記マスク布16を折り返して縫製した断面で、縫製された2枚の布の間から前記縫製部分18に前記爪部5が当接し、前記挟持部6が前記マスク布16を外方から挟んで固定する事が出来る。
【0032】
本発明に係る第3の実施形態について、図8又は図9を用いて説明する。
【0033】
図8に示すように、前記板体2から独立して、前記爪部5と前記挟持部6とを備えて前記装着部7を構成し、更に前記板体2の左右の端に連結するための開口部21と保持部22とレバー23と、から成る連結部30を備えて装着体31を構成して、前記板体2の左右の端に前記装着体31を連結する前記マスク補助具1で、前記装着体31が共通して利用が可能で、長さ変えた前記板体2の左右の端に前記装着体31を連結する事で、大きさや形状の異なる衛生用マスクの裏面に配設する事が出来る。
【0034】
図9に示すように、前記板体2と前記装着体31の連結は、前記板体2が前記開口部21を挿通し、前記保持部22と前記レバー23で抑止して連結され、連結に工具や部品の追加の必要が無く、容易に連結する事が出来る。
【0035】
本発明に係る第4の実施形態について、図10乃至12を用いて説明する。
【0036】
図10に示すように、前記マスク補助具1で作る前記衛生用マスク内側の空間の上部又は下部を拡大するために、前記板体2の中央部近傍の左右で、上方向に突出した突出体20A、又は下方向に突出した突出体20Bを配したもので、前記突出体20Aは人間の顔の鼻と唇間から頬に至る空間を拡大させ、前記突出体20Bは人間の顔の唇の下部の空間を拡大させて、衛生用マスクが口や唇に接触して人間の唇の動きに障害となる事を大きく改善し、更に女性の口紅やファンデーションが衛生用マスク裏面に付着する事も回避が出来る。
【0037】
図11又は図12に示すように、前記板体2の中央部分が下方向に湾曲した曲線形状で形成された前記マスク補助具1で、前記プリーツ11の内側に配設して固定されて、人間の唇の下部に空間を作り、下方向に湾曲した曲線状の前記板体2が、図10で説明の下方向の前記突出体20Bと同等に人間の顔の唇の下部の空間を拡大させ、更に前記板体2の中央部近傍の左右において、人間の唇の左右の口角の位置に相当する位置で、上方向へ延伸する突出体20Cが人間の唇の横方向を拡大し、唇と鼻の間の空間も拡大して、更に前記突出体20Cの先端が中央寄りに傾斜して人間の顔の小鼻と唇との間まで延伸する事により、唇の上部と唇の横周辺の空間を拡大する事が出来る。
【0038】
本発明に係るマスク補助具1の第5の実施形態について、図13又は14を用いて説明する
図13又は図14に示すように、前記板体2左右の端の前記抜け止め部4が上方向に突出し、左右の前記端部3の外側に鋸刃状突起部29を備え、前記板体2の中央部近傍の左右で、上方向に突出した突出体20Dを備えた前記マスク補助具1で、前記プリーツ11が上から下向き方向に加工が施された前記プリーツ型不織布マスク10の裏面に配設して、前記プリーツ11の内側で前記固定部14に当接する前記端部3の外側に備えた前記鋸歯状突起部29で当接のズレを抑制して固定するもので、前記板体2の中央部分の左右に配した前記突出体20Dの先端が前記プリーツ型不織布マスク10裏面の素地13に当接して、更に脱落を防止して固定する事が出来る。
【0039】
本発明に係る第6の実施形態について、図15を用いて説明する。
【0040】
図15に示すように、上方向の突出体20E又は下方向の突出体20Fを有した拡張体25A又は拡張体25Bを、前記板体2と別体で構成し、前記拡張体25A又は前記拡張体25Bにそれぞれクリップ24を備えて前記板体2に着脱自在に装着する事を可能にしたもので、前記板体2に装着した前記拡張体25A又は前記拡張体25Bが左右に移動可能で、衛生用マスクを使用する人間の骨格の都合や好みに応じて、装着する人間が調整する事が出来る。
【0041】
本発明に係る第7の実施形態について、図16を用いて説明する。
【0042】
図16に示すように、前記プリーツ型不織布マスク10に本発明の前記マスク補助具1を生産過程で配設したもので、前記プリーツ型不織布マスク10と前記マスク補助具1を一対として提供する事が出来る。
【符号の説明】
【0043】
1 マスク補助具
2 板体
3 端縁部
4 抜け止め部
5 爪部
6 挟持部
7 装着部
10 プリーツ型不織布マスク
11 プリーツ
12 不織布
13 素地
14 固定部
15 立体型布マスク
16 マスク布
17 縁布
18 縫製部分
20 突出体
30 連結部
31 装着体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図16