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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163693
(43)【公開日】2022-10-26
(54)【発明の名称】投影装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20221019BHJP
   G03B 21/28 20060101ALI20221019BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20221019BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20221019BHJP
【FI】
G03B21/14 E
G03B21/28
G03B21/00 D
H04N5/74 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041109
(22)【出願日】2022-03-16
(31)【優先権主張番号】202110400549.X
(32)【優先日】2021-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110591601.4
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】500093133
【氏名又は名称】中強光電股▲ふん▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】522105698
【氏名又は名称】中光電創境股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 俊賢
(72)【発明者】
【氏名】徐 崑禎
(72)【発明者】
【氏名】林 世康
(72)【発明者】
【氏名】謝 榮雅
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
【Fターム(参考)】
2K203GC05
2K203GC20
2K203GC22
2K203GC30
2K203HA02
2K203HB04
2K203HB08
2K203HB25
2K203KA07
2K203KA46
2K203KA50
2K203KA52
2K203KA74
2K203MA21
5C058BA35
5C058EA01
5C058EA02
5C058EA32
(57)【要約】
【課題】本発明は複数の投影モードを提供するための投影装置に関する。
【解決手段】投影装置はハウジングモジュール及び投影モジュールを含む。ハウジングモジュールは表示壁及び複数の保護壁を含む。表示壁は表示曲面を含む。投影モジュールは光機アセンブリ及び導光アセンブリを含む。第1投影モードにおいて、光機アセンブリは第1軸線に沿って画像光束を導光アセンブリまで投射する。導光アセンブリは第2軸線に沿って画像光束を表示曲面まで投射し、第1軸線と第2軸線が平行ではない。第2投影モードにおいて、導光アセンブリは画像光束の伝達経路から移出され、画像光束が投影装置から直接射出される本発明の投影装置は複数の投影モードを提供することができる。
【選択図】図1D
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投影装置であって、
前記投影装置は複数の投影モードを提供し、
前記投影装置はハウジングモジュール及び投影モジュールを含み、
前記ハウジングモジュールは表示壁及び複数の保護壁を含み、前記表示壁及び前記複数の保護壁に囲まれて格納空間が形成され、前記表示壁が表示曲面を含み、
前記投影モジュールは前記格納空間中に設置され、かつ光機アセンブリ及び導光アセンブリを含み、前記導光アセンブリが移動可能に前記複数の保護壁中の一つに設置され、
第1投影モードにおいて、前記光機アセンブリが第1軸線に沿って画像光束を前記導光アセンブリまで投射し、前記導光アセンブリが前記画像光束を第2軸線に沿って前記表示曲面まで投射させ、前記第1軸線と前記第2軸線が平行ではなく、
第2投影モードにおいて、前記導光アセンブリが前記画像光束の伝達経路から移出され、前記光機アセンブリが前記第1軸線に沿って投射した前記画像光束が前記投影装置から直接射出されることを特徴とする、投影装置。
【請求項2】
前記第1軸線と前記複数の保護壁が垂直ではなく、前記第2軸線と前記複数の保護壁が垂直ではないことを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項3】
前記表示曲面は完全な球面または球面の一部であることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項4】
前記表示壁はさらに上蓋を含み、
前記上蓋は前記表示曲面と前記複数の保護壁との間に接続され、前記上蓋の材質が高反射率の材質を含むことを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項5】
前記上蓋と前記複数の保護壁のうち前記導光アセンブリを設置した一つの保護壁との間の夾角は60度から80度の範囲内にあることを特徴とする、請求項4に記載の投影装置。
【請求項6】
前記導光アセンブリはさらに、反射面を有する反射鏡を含み、
前記反射面と前記上蓋との間の夾角は50度から70度の範囲内にあることを特徴とする、請求項4に記載の投影装置。
【請求項7】
前記表示曲面は重なり合った透明基板と拡散層を含み、
前記拡散層のヘーズは60%から80%の範囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項8】
前記表示曲面は複数の拡散粒子が混合された透明基板を含み、
前記複数の拡散粒子の粒子直径が3μmから20μmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項9】
前記表示壁は取り外し可能、または移動可能な部材であり、
第3投影モードにおいて、前記表示壁が前記画像光束の伝達経路から移出され、前記光機アセンブリが前記第1軸線に沿って前記画像光束を前記導光アセンブリまで投射し、前記画像光束がさらに前記導光アセンブリを経由し、前記第2軸線に沿って前記投影装置から直接射出されることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項10】
前記複数の保護壁はさらに外側壁を含み、
前記外側壁はスライド可能に前記複数の保護壁中の少なくとも一つの保護壁の外側に套設され、
前記導光アセンブリは前記外側壁に設置され、前記外側壁が前記複数の保護壁に対しスライドすることにより、前記導光アセンブリが前記画像光束の伝達経路から移出または移入されることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項11】
前記導光アセンブリは前記保護壁に対しスライドまたは回転することができ、または、前記導光アセンブリは前記保護壁と分離することができることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項12】
前記投影装置はさらにセンサーを含み、
前記センサーは前記格納空間内に設置され、前記センサーは入力信号を生成し、前記投影装置は前記入力信号に基づいて前記導光アセンブリの投影パラメータを調整することができることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項13】
前記表示壁はさらに上蓋を含み、
前記上蓋は前記表示曲面と前記複数の保護壁との間に接続され、前記上蓋と前記複数の保護壁のうち前記導光アセンブリが設置された一つの保護壁とが互いに垂直であることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項14】
前記導光アセンブリはさらに、反射面を有する反射鏡を含み、
前記反射面と前記上蓋との間の夾角が35度から55度の範囲内にあることを特徴とする、請求項13に記載の投影装置。
【請求項15】
前記複数の保護壁のうち前記導光アセンブリが設置された一つの保護壁は、第1平面部及び第2平面部を含み、
前記導光アセンブリはスライド可能に前記第2平面部の外側に套設され、前記導光アセンブリが前記第2平面部に対しスライドすることにより、前記導光アセンブリが前記画像光束の伝達経路から移出または移入されることを特徴とする、請求項1に記載の投影装置。
【請求項16】
前記導光アセンブリはさらに、反射面を有する反射鏡を含み、前記反射面と前記第1平面部との間の夾角が35度から55度の範囲内にあることを特徴とする、請求項15に記載の投影装置。
【請求項17】
前記第2平面部は透光平板を含み、
前記第2投影モードにおいて、前記画像光束が前記透光平板を透過して前記投影装置から射出されることを特徴とする、請求項15に記載の投影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学装置に関し、特に投影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の投影技術はフロント投影またはリア投影の方法を利用して、投影機と一定距離を有する投影スクリーンに画像光束を投射し、投影スクリーンに投射された画像情報をユーザに見せるようにする。しかし、前記方法は比較的に大きな設置空間を必要とする。小範囲での画像展示のみが目的である場合、または投影機を用いて部分的なインテリアを作り上げたい場合には、従来の投影機の形態があまり適していない。そのため、外観物体に直接投影して現像する技術も発展し、例えば、外観物体に投影光束を投射するヘーズ球体を利用して、リア投影の原理によって画像を球体上に表示する。これにより、当該装置全体を展示が必要な空間に置くだけで、空間を極めて小さく抑えるとともに、球体で様々な画像を展示してユーザの目を引くことができる。
【0003】
しかし、前記球体投影の方式は、空間問題を解決できるものの、球体投影の機能しかなく、従来の投影機のように大きなスクリーンに投影する機能が欠けている。ユーザからすれば、単一の球体投影機能のために専用の装置を購入しても、使用頻度が低く、コストに見合わない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は複数の投影モードを提供できる投影装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施例は、複数の投影モードを提供するための投影装置を提供する。投影装置はハウジングモジュール及び投影モジュールを含む。ハウジングモジュールは表示壁及び複数の保護壁を含み、表示壁及び複数の保護壁に囲まれて格納空間が形成される。表示壁は表示曲面を含む。投影モジュールは格納空間中に設置され、かつ、光機アセンブリ及び導光アセンブリを含み、導光アセンブリが移動可能に複数の保護壁中の一つに設置される。第1投影モードにおいて、光機アセンブリは第1軸線に沿って画像光束を導光アセンブリまで投射する。導光アセンブリは、画像光束を第2軸線に沿って表示曲面まで投射させ、第1軸線と第2軸線が平行ではない。第2投影モードにおいて、導光アセンブリは画像光束の伝達経路から移出され、光機アセンブリが第1軸線に沿って投射した画像光束が投影装置から直接射出される。
【0006】
以上により、本発明の一実施例において、投影装置の導光アセンブリが移動可能に保護壁のうちの一つに設置される設計により、投影装置は複数の投影モードを提供できる。従来の球体投影機に比べて、本発明の一実施例の投影装置は、球体投影機の使用空間が比較的に小さい利点を有するほか、複数の投影モードを提供できるため、投影装置の使用率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】本発明の第1実施例による投影装置の立体概略図。
図1B】本発明の第1実施例による投影装置の別の視角からの立体概略図。
図1C】本発明の第1実施例による投影装置が第1投影モードにおける断面概略図。
図1D】本発明の第1実施例による投影装置が第2投影モードにおける断面概略図。
図2】本発明の第2実施例による投影装置が第2投影モードにおける断面概略図。
図3A】本発明の第3実施例による投影装置が第1投影モードにおける断面概略図。
図3B】本発明の第3実施例による投影装置が第2投影モードにおける断面概略図。
図4】本発明の第4実施例による投影装置が第3投影モードにおける断面概略図。
図5A】本発明の第5実施例による投影装置が第1投影モードにおける断面概略図。
図5B】本発明の第5実施例による投影装置が第2投影モードにおける断面概略図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1Aは本発明の第1実施例による投影装置の立体概略図である。図1Bは本発明の第1実施例による投影装置の別の視角からの立体概略図である。図1Cは本発明の第1実施例による投影装置が第1投影モードにおける断面概略図である。図1A図1B図1Cを参照すると、本発明の一実施例は複数の投影モードを提供するための投影装置10を提供する。投影装置10はハウジングモジュール100及び投影モジュール200を含む。ハウジングモジュール100は表示壁110及び複数の保護壁120を含み、複数の保護壁120は例えば保護壁120A、120B、120C、120D、120Eを含み、表示壁110及び保護壁120に囲まれて格納空間Sが形成される。本実施例において、投影装置10はさらに、表示壁110に設置された透明の保護蓋を含んでもよく、例えば、表示壁110に被せて、表示壁110を保護する。透明の保護蓋は例えば透明材質である。
【0009】
本実施例において、保護壁120の材質はプラスチック、金属またはその他の適切な材質としてもよい。保護壁120A、保護壁120Bと表示壁110はそれぞれ保護壁120C、保護壁120Dと保護壁120Eに対向する。表示壁110は保護壁120A、120B、120C、120Dに接続され、かつ、保護壁120Cは表示壁110、保護壁120B、120D、120Eに接続される。本実施例において、保護壁120Aが保護壁120Eに対する高さHAは、保護壁120Cが保護壁120Eに対する高さHCより小さく、表示壁110が保護壁120Eに対し傾斜している。
【0010】
本実施例において、表示壁110は表示曲面112を有し、表示曲面112の曲率が正の値(例えば、凸曲面)、負の値(例えば凹曲面)、ゼロ(例えば、平面)または不定値(例えば、楕円球面または波形曲面)であってもよく、表示曲面112の曲率及び形状について特に限定しない。投影モジュール200は格納空間S中に設置され(第1投影モードにおいて)、かつ、光機アセンブリ210及び導光アセンブリ220を含む(第1投影モード及び第2投影モードにおいて、光機アセンブリ210が格納空間Sに設置される)。光機アセンブリ210は光源(図示せず)、光変調器(図示せず)、投影レンズ(図示せず)及び光路中の各種のコリメート、ビームエクスパンダ、ビームコンプレッサ、光点調整等の光学素子を含んでもよい。また、導光アセンブリ220は移動可能に複数の保護壁120A、120B、120C、120Dのうちの一つに設置される。本実施例において、保護壁120Cに開口Oが設けられ、導光アセンブリ220が保護壁120Cに設置され、かつ、開口Oを覆うまたは覆わない状態を切り替えることができる。
【0011】
詳しく言うと、本実施例の第1投影モードにおいて、導光アセンブリ220は開口Oを覆い、光機アセンブリ210は第1軸線L1に沿って画像光束Bを導光アセンブリ220まで投射する。導光アセンブリ220は画像光束Bを第2軸線L2に沿って表示曲面112まで投射し、第1軸線L1と第2軸線L2が平行ではない。なお、本発明の前記第1軸線とは光機アセンブリが画像光束を射出する方向を意味し、第1軸線及び第2軸線は即ち画像光束の主光束(または中心光束)の伝達方向である。
【0012】
図1Dは本発明の第1実施例による投影装置が第2投影モードにおける断面概略図である。図1Dを参照すると、第2投影モードにおいて、導光アセンブリ220は画像光束Bの伝達経路から移出され、即ち、導光アセンブリ220が開口Oを覆わず、光機アセンブリ210が第1軸線L1に沿って投射した画像光束Bは開口Oを通った後、投影装置10から直接射出される。本実施例において、導光アセンブリ220は、例えば保護壁120Cに対し回転した後、画像光束Bの伝達経路から移出される。導光アセンブリ220の一部は例えば回転軸、留め具、留め輪等の機構部材によって開口Oのところ(保護壁120C)に接続され、かつ、これらの機構部材が回転することで、導光アセンブリ220が画像光束Bの伝達経路から移出される。前記回転は例えば導光アセンブリ220が投影装置10の外部へ回転することである。
【0013】
本実施例において、第1軸線L1と保護壁120A、120B、120C、120D、120Eは互い垂直ではない。第2軸線L2と保護壁120A、120B、120C、120D、120Eは互いに垂直ではない。
【0014】
本実施例において、表示曲面112は球面の一部であり、例えば半球、1/3球、2/3球等である。しかし、本発明はこれに限定されず、別の実施例において、表示曲面が完全な球面であってもよい。
【0015】
本実施例において、表示壁110はさらに上蓋114を含む。上蓋114は表示曲面112及び保護壁120A、120B、120C、120Dの間に接続される。上蓋114は非透明材質であって、格納空間S内に設置された部品素子を遮蔽することが好ましい。上蓋114の材質は高反射率の材質、例えば反射鏡を含む。高反射率の材質(または反射鏡)は、例えば上蓋114の格納空間Sから離れた側の表面に設置される。投影装置10が第1投影モードの場合、高反射率の材質の上蓋114は、表示曲面112を透過した光の一部を反射することができるため、ユーザが投影装置10の外観を見た時に、視角拡張効果が生じて、投影効果を促進する。
【0016】
さらに言うと、上蓋114と、保護壁120A、120B、120C、120Dのうち導光アセンブリ220を設置した一つの保護壁(例えば、本実施例の保護壁120C)との間の夾角は60度から80度の範囲内にある。
【0017】
本実施例において、導光アセンブリ220は反射面220Rを有する反射鏡222を含み、かつ、反射鏡222を保護壁120Cの開口Oから移出または移入することができる。本実施例において、反射面220Rと上蓋114との間の夾角は50度から70度の範囲内にある。言い換えれば、反射面220Rと保護壁120Cは平行または非平行であってもよく、本発明はこれについて特に限定しない。本実施例において、導光アセンブリ220はさらに保護板224を含み、反射鏡222が保護板224に設置され、かつ、導光アセンブリ220は例えば保護板224を介して保護壁120Cに設置される。
【0018】
本実施例において、表示曲面112は好ましくは透光するとともに、ヘーズ(曇り度)を有するの材質によって構成され、表示曲面112の一方側に位置する観測者に、表示曲面112の他方側に設置された光機アセンブリ210が投射した画像光束Bを見せるようにする。例えば、表示曲面112は重なり合った透明基板及び拡散層を含む。拡散層のヘーズは60%から80%の範囲内にある。
【0019】
一実施例において、表示曲面112は複数の拡散粒子が混合されている透明基板を含んでもよい。複数の拡散粒子の粒子直径が3μmから20μmの範囲内にある。
【0020】
一実施例において、投影装置10はさらに制御素子300及びセンサー400(図1Cに示す)を含む。制御素子300とセンサー400は格納空間S内に設置され、制御素子300はセンサー400と光機アセンブリ210に電気的に接続される。
【0021】
一実施例において、制御素子300は例えば中央処理装置(central processing unit,CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor,DSP)、プログラマブルコントローラー、プログラマブルロジックデバイス(programmable logic device,PLD)またはその他の類似する装置、またはこれらの装置の組み合わせを含むが、本発明はこれについて制限しない。また、一実施例において、制御素子300の各機能を複数のソースコードで実現してもよい。これらのソースコードは記憶ユニットに保存され、制御素子300によってこれらのソースコードが実行される。また、一実施例において、制御素子300の各機能を一つの若しくは複数の電気回路で実現してもよい。本発明は、ソフトウェアまたはハードウェアの方式で制御素子300の各機能を実現することについて制限しない。
【0022】
また、一実施例において、センサー400は入力信号Iを生成し、投影装置10は入力信号Iに基づいて光機アセンブリ210の投影パラメータを調整してもよい。センサー400は例えば振動センサー、光センサー、音声センサーであり、入力信号Iは例えば振動、拍手、音声、接触等の方式で発生した信号であり、かつ、投影パラメータは例えばスイッチオンオフ、再生モードまたは再生内容等である。制御素子300がセンサー400からの入力信号Iを受信した場合、制御素子300は入力信号Iに基づいて光機アセンブリ210を制御し、光機アセンブリ210の投影パラメータを調整する。
【0023】
一実施例において、投影装置10はさらに操作素子500(図1Aが示す)を含む。操作素子500は保護壁120Aに設置されるが、本発明はこれについて特に制限せず、ユーザが操作し易い任意の位置に操作素子500を設置することができる。操作素子500は例えば回転ボタンである。制御素子300は操作素子500に電気的に接続される。従って、ユーザは制御素子300によって光機アセンブリ210の投影パラメータを切り替えることができる。
【0024】
前記内容によれば、本発明の一実施例において、投影装置10は表示壁110、保護壁120A、120B、120C、120D、120E、光機アセンブリ210及び導光アセンブリ220を含み、導光アセンブリ220が移動可能に保護壁120A、120B、120C、120D中の一つに設置される設計であるため、投影装置10は複数の投影モードを提供できる。例えば、第1投影モード(リア投影:球体投影モード)において、導光アセンブリ220によって画像光束Bを表示壁110の表示曲面112まで投射する。第2投影モード(直射投影モード)において、導光アセンブリ220は画像光束Bの伝達経路から移出され、画像光束Bが投影装置10から直接射出される。従来の球体投影機に比べて、本発明の一実施例の投影装置10は、球体投影機の使用空間が比較的に小さい利点を有し、かつ、複数の投影モードを提供できるため、投影装置10の使用率を高めることができる。
【0025】
図2は本発明の第2実施例による投影装置が第2投影モードにおける断面概略図である。図1C図2を参照すると、図2の投影装置10Aと図1Cの投影装置10の相違点は、導光アセンブリと保護壁120Cの接続方式のみにある。投影装置10Aの第1投影モードは図1Cの投影装置10の第1投影モードに類似するため、ここで省略する。投影装置10Aの第2投影モードと図1Dの投影装置10の第2投影モードの主な相違点は以下の通りである。本実施例において、投影装置10Aの導光アセンブリ(例えば、図1Cの導光アセンブリ220)と保護壁120Cが分離可能である。導光アセンブリは例えば磁気吸引またはポップアップ式の設計等の方式で開口Oに一時的に設置されるため(第1投影モード)、投影装置10Aが第2投影モードの場合、導光アセンブリ220と保護壁120Cを分離させて、導光アセンブリ220を画像光束Bの伝達経路から移出させる。投影装置10Aの利点は投影装置10に類似するため、ここで省略する。別の実施例において、投影装置10Aの導光アセンブリ220は保護壁120Cに対しスライドすることができ、例えば、導光アセンブリ220はスライドレールによって、光機アセンブリ210に沿って表示曲面112の方向/反対方向へスライドして、導光アセンブリ220が画像光束Bの伝達経路から移出される。
【0026】
図3Aは本発明の第3実施例による投影装置が第1投影モードにおける断面概略図である。図3Bは本発明の第3実施例による投影装置が第2投影モードにおける断面概略図である。図3A図3Bを参照すると、図3Aの投影装置10Bは図1Cの投影装置10に類似するが、主な相違点が以下の通りである。本実施例において、保護壁120はさらに外側壁122を含む。外側壁122はスライド可能に(例えば、スライドレールによって)保護壁120A、120B、120C、120D、120Eのうちの少なくとも一つの保護壁の外側に套設される。本実施例において、外側壁122は例えば保護壁120A、120C、120Eの外側に套設される(例えば、保護壁120に一つの開口Oが設置される。導光アセンブリ220は外側壁122に設置される。外側壁122が保護壁120A、120Cに対しスライドすることにより、導光アセンブリ220は画像光束Bの伝達経路から移出され、または移入される。導光アセンブリ220が画像光束Bの伝達経路に移入された時、図3Aが示すように、投影装置10Bは第1投影モードを提供する。導光アセンブリ220が画像光束Bの伝達経路から移出された時、図3Bが示すように、投影装置10Bは第2投影モードを提供する。
【0027】
以上により、前記本発明の実施例の投影装置10Bは例えばデスクまたは展示台の溝内に設置され、外側壁122は例えばデスクまたは展示台の溝の内壁であるが、これに限定されない。投影装置10Bがデスク面に上がってきた時に、直射投影(第2投影モード)を提供することができる。投影装置10Bが下がった時に、球体投影(第1投影モード)を提供することができる。投影装置10Bのその他の利点が投影装置10に類似するため、ここで省略する。
【0028】
図4は本発明の第4実施例による投影装置が第3投影モードにおける断面概略図である。図1C図4を参照すると、図4の投影装置10Cは図1Cの投影装置10に類似するが、主な相違点が以下の通りである。本実施例において、投影装置10Cの表示壁(例えば、図1Cの表示曲面112)は取り外し可能または移動可能であり、図4は投影装置10Cの表示壁が取り外され、または移動後の状態を示している。第3投影モードにおいて、表示壁は画像光束Bの伝達経路から移出され、光機アセンブリ210は第1軸線L1に沿って画像光束Bを導光アセンブリ220まで投射する。画像光束Bはさらに導光アセンブリ220を経由し、第2軸線L2に沿って投影装置10Cから直接射出される。第3投影モードを提供することもできるほか、投影装置10Cのその他の利点が投影装置10に類似するため、ここで省略する。
【0029】
図5Aは本発明の第5実施例による投影装置が第1投影モードにおける断面概略図である。図5Bは本発明の第5実施例による投影装置が第2投影モードにおける断面概略図である。図5A図5Bを参照すると、図5Aの投影装置10Dは図1Cの投影装置10に類似するが、主な相違点が以下の通りである。本実施例において、表示壁110の上蓋114と保護壁120A、120B、120C、120Dのうち導光アセンブリ220が設置されている一つの保護壁(例えば、本実施例の保護壁120C)とが互いに垂直になっている。さらに言うと、上蓋114は保護壁120A、120B、120C、120Dに対し全て垂直である。
【0030】
本実施例において、導光アセンブリ220の反射面220Rと上蓋114との間の夾角が35度から55度の範囲内にある。かつ、反射面220Rと保護壁120A、120B、120C、120Dのうちの導光アセンブリ220が設置された一つの保護壁(例えば、本実施例の保護壁120C)との間の夾角が35度から55度の範囲内にある。
【0031】
本実施例において、保護壁120A、120B、120C、120Dのうちの導光アセンブリ220が設置された一つの保護壁(例えば、本実施例の保護壁120C)は第1平面部120C-1及び第2平面部120C-2を含む。具体的に言うと、保護壁120Cの第1平面部120C-1と上蓋114が接続され、かつ互いに垂直であり、第1平面部120C-1と第2平面部120C-2が接続され、導光アセンブリ220がスライド可能に第2平面部120C-2の外側に套設される。導光アセンブリ220が第2平面部120C-2に対しスライドすることにより、導光アセンブリ220は画像光束Bの伝達経路から移出され、または移入される。第1投影モードにおいて、導光アセンブリ220の反射面220Rと第1平面部120C-1との間の夾角が125度から145度の範囲内にあり、図5Aが示すように、反射面220Rが例えば第2平面部120C-2と平行である。第2投影モードにおいて、導光アセンブリ220の反射面220Rと第1平面部120C-1との間の夾角が35度から55度の範囲内にある(図5Bが示すように、反射面220Rは例えば第2平面120C-2と平行である平行)。かつ、第2平面部120C-2は透光平板120C-2Tを含む。第2投影モードにおいて、画像光束Bは透光平板120C-2Tを透過して、投影装置10Dから射出される。投影装置10Dの利点が投影装置10に類似するため、ここで省略とする。本実施例において導光アセンブリ220を三角形外観とし、スライド方式で移送することを示したが、本発明はこれに限定されない。本発明の導光アセンブリ220は、反射面220Rを有する反射鏡222を含んでいればよいとし、導光アセンブリ220の外観について特に限定せず、かつ、導光アセンブリ220の移動方式についても特に限定しない。
【0032】
以上を纏めると、本発明の一実施例において、投影装置は表示壁、保護壁、光機アセンブリ及び導光アセンブリを含み、導光アセンブリが移動可能に保護壁のうちの一つに設置される設計であるため、投影装置は複数の投影モードを提供することができる。従来の球体投影機に比べて、本発明の一実施例の投影装置は、球体投影機の使用空間が比較的に小さい利点を有し、かつ、複数の投影モードを提供できるため、投影装置の使用率を高めることができる。
【0033】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、これを以って本発明の実施範囲を制限すべきではない。即ち、本発明の請求の範囲及び発明の内容を基に行った簡単かつ等価な変更と修正はすべて本発明の範囲内に属する。また、本発明の任意の実施例または請求項は必ずしも本発明で開示されたすべての目的または利点または特徴を備えるとは限らない。また、要約書と発明の名称は特許文献検索に利用されるものであり、本発明の権利範囲を制限するものではない。また、明細書または請求の範囲で言及される「第1」、「第2」等の用語は素子(element)の名称を示し、または異なる実施例や範囲を区別するものであり、素子の数の上限または下限を制限するものではない。
【符号の説明】
【0034】
10、10A、10B、10C、10D 投影装置
100 ハウジングモジュール
110 表示壁
112 表示曲面
114 上蓋
120、120A、120B、120C、120D、120E:保護壁
120C-1 第1平面部
120C-2 第2平面部
120C-2T 透光平板
122 外側壁
200 投影モジュール
210 光機アセンブリ
220 導光アセンブリ
220R 反射面
222 反射鏡
224 保護板
300 制御素子
400 センサー
500 操作素子
B 画像光束
HA、HC 高さ
I 入力信号
L1 第1軸線
L2 第2軸線
O 開口
S 格納空間
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B