(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163727
(43)【公開日】2022-10-26
(54)【発明の名称】演出出力玩具
(51)【国際特許分類】
A63H 33/00 20060101AFI20221019BHJP
A63H 33/22 20060101ALI20221019BHJP
【FI】
A63H33/00 303A
A63H33/00 P
A63H33/22 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109359
(22)【出願日】2022-07-06
(62)【分割の表示】P 2021068676の分割
【原出願日】2021-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】山本 洋平
(72)【発明者】
【氏名】沼田 怜於奈
(72)【発明者】
【氏名】片岡 小百合
(72)【発明者】
【氏名】森實 千賀
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA12
2C150BB01
2C150CA26
2C150DF01
2C150DG01
2C150DK17
2C150ED42
(57)【要約】
【課題】操作入力の回数を計数する演出出力玩具の興趣性を向上させる。
【解決手段】操作入力部3と、操作入力部3への入力を検出する検出部と、検出部で検出する第1操作入力と、第1操作入力の次の第2操作入力との時間間隔を計時する計時部と、計時部で計時した時間間隔が所定の第1時間未満であることに応じて、第1操作入力と第2操作入力とを連続操作入力であると判定する判定部と、判定部で連続操作入力であると判定した操作入力の回数を加算することで、操作入力の連続回数を計数する計数部と、計数部で計数した連続操作回数に基づいて所定の演出を出力する演出出力部と、を備える、演出出力玩具1を用いる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作入力部と、
前記操作入力部への入力を検出する検出部と、
前記検出部で検出する第1操作入力と、前記第1操作入力の次の第2操作入力との時間間隔を計時する計時部と、
前記計時部で計時した時間間隔が所定の第1時間未満であることに応じて、前記第1操作入力と前記第2操作入力とを連続操作入力であると判定する判定部と、
前記判定部で連続操作入力であると判定した操作入力の回数を加算することで、操作入力の連続回数を計数する計数部と、
前記計数部で計数した連続操作回数に基づいて所定の演出を出力する演出出力部と、
を備える、演出出力玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の演出出力玩具において、
前記演出出力部は、前記計数部で計数した連続操作回数が所定の回数以上であるときと、前記計数部で計数した連続操作回数が当該所定の回数未満であるときとで、出力する演出内容を異ならせる、演出出力玩具。
【請求項3】
請求項1または2に記載の演出出力玩具において、
玩具本体部と、
前記玩具本体部に設けられた、前記操作入力部である回転部と、
を備え、
前記第1操作入力および前記第2操作入力のそれぞれは、前記回転部の回転操作である、演出出力玩具。
【請求項4】
請求項3に記載の演出出力玩具において、
前記検出部はスイッチであり、前記回転部の回転に応じて前記スイッチがオフ状態からオン状態に変化することで、前記操作入力部への入力が行われる、演出出力玩具。
【請求項5】
請求項3または4に記載の演出出力玩具において、
前記検出部は、押圧スイッチとして前記玩具本体部の内部に設けられ、
前記回転部は、円盤状であって前記玩具本体部の前記内部側に入力用突起を有し、
前記回転部の前記回転操作に応じて前記入力用突起が前記押圧スイッチを押圧することで、前記操作入力部への入力が行われる、演出出力玩具。
【請求項6】
請求項5に記載の演出出力玩具において、
円盤状の前記回転部の径方向における中心を挟んで対向する位置に設けられた2つの前記入力用突起を有する、演出出力玩具。
【請求項7】
請求項3~6のいずれか1項に記載の演出出力玩具において、
前記回転部の前記玩具本体部側とは反対の外側の表面の縁近傍にマークが設けられている、演出出力玩具。
【請求項8】
請求項3~6のいずれか1項に記載の演出出力玩具において、
前記回転部の前記玩具本体部側とは反対の外側の表面には、前記回転部が回転していることを視認可能とするマークが設けられている、演出出力玩具。
【請求項9】
請求項7または8に記載の演出出力玩具において、
前記マークは、操作入力位置を規定する凹凸部である、演出出力玩具。
【請求項10】
請求項3~9のいずれか1項に記載の演出出力玩具において、
前記演出出力部は、所定の第2時間内において入力された操作のうち、前記計時部で計時した時間間隔が所定の第3時間未満である操作入力の回数が、前記計時部で計時した時間間隔が所定の第3時間以上である操作入力の回数に比べて多い場合と少ない場合とで、出力する演出内容を異ならせる、演出出力玩具。
【請求項11】
請求項3~10のいずれか1項に記載の演出出力玩具において、
前記回転部は、中心軸に沿う厚さ方向において厚さが比較的大きい第1部分と、前記第1部分よりも厚さが小さい第2部分とを有し、
光透過部である前記第2部分は、前記回転部の周縁部から、前記回転部の中心部に向かって弧を描いて延在し、
前記光透過部と、
前記玩具本体部と前記回転部との間に設けられ、前記回転部の周縁部に対向する位置か
ら、前記回転部の中心部に対向する位置に向かって弧を描いて延在する貫通孔を有する内部プレートと、
前記玩具本体部に設けられ、前記玩具本体部の内部側から前記内部プレートと前記回転部とに向けて発光する発光部と、
を備えた発光機構を含み、
前記回転部を回転させることにより、前記光透過部と前記貫通孔との重なり方が変わることで、前記発光部から前記光透過部に照射される光が、前記回転部の中心部側から周縁部側へと広がっていくように、または、周縁部側から中心部側に動いているように見える、演出出力玩具。
【請求項12】
請求項11に記載の演出出力玩具において、
平面視において、複数の前記光透過部により構成される第1渦巻と、複数の前記貫通孔により構成される第2渦巻とは、渦を巻く向きが逆である、演出出力玩具。
【請求項13】
請求項11または12に記載の演出出力玩具において、
前記光透過部は、前記回転部の前記玩具本体部の内部側の凹部により構成されている、演出出力玩具。
【請求項14】
請求項11~13のいずれか1項に記載の演出出力玩具において、
前記回転部の前記玩具本体部側とは反対の外側の表面には、凹凸により形成された形象物で構成される模様が設けられ、
前記模様は、前記光透過部が弧を描いて延在する方向に沿って延在している、演出出力玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演出出力玩具に関し、特に、使用者が行う操作に応答して演出を出力する演出出力玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操作入力部を回転させた回数を計数する玩具として、競技タイムの計数を開始させるとともに、ハンドルの操作回数を計数し、操作回数が閾値以上となった場合に、競技タイムの計数を停止してその競技タイムを出力する玩具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、スタートスイッチを入力することでハンドルの回転数の計数が開始される。これに対し、そのようなスタートスイッチの入力手順を省略できれば、より手軽に演出出力玩具の操作を楽しむことができ、演出出力玩具の興趣性を向上できる。
【0005】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0007】
一実施の形態における演出出力玩具は、操作入力部と、前記操作入力部への入力を検出する検出部と、前記検出部で検出する第1操作入力と、前記第1操作入力の次の第2操作入力との時間間隔を計時する計時部と、前記計時部で計時した時間間隔が所定の第1時間未満であることに応じて、前記第1操作入力と前記第2操作入力とを連続操作入力であると判定する判定部と、前記判定部で連続操作入力であると判定した操作入力の回数を加算することで、操作入力の連続回数を計数する計数部と、前記計数部で計数した連続操作回数に基づいて所定の演出を出力する演出出力部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
一実施の形態によれば、操作入力の回数を計数する演出出力玩具の興趣性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態における演出出力玩具を示す斜視図である。
【
図2】実施の形態における演出出力玩具から取り外した操作入力部を裏面側から見た斜視図である。
【
図3】実施の形態における演出出力玩具の本体内部を示す斜視図である。
【
図4】実施の形態における演出出力玩具の本体内部を示す斜視図である。
【
図5】実施の形態における演出出力玩具の本体の一部と、演出出力玩具から取り外した操作入力部とを示す平面図である。
【
図6】実施の形態における演出出力玩具の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なときを除き、同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
【0011】
また、本願において説明されるX方向、Y方向およびZ方向は互いに直交している。本願では説明を簡単にするために、Z方向をある構造体の上下方向、高さ方向または厚さ方向として説明する場合もある。
【0012】
また、X方向およびY方向から成る面は平面を成し、Z方向に垂直な平面である。本願において「平面視」と表現した場合、それは、Z方向からX方向およびY方向から成る面を見ることを意味し、Z方向と直交する面を見ることを意味する。
(実施の形態)
【0013】
本実施の形態の演出出力玩具は、演出出力玩具の表面に現れている操作入力部を回転させ、回転操作の内容に応じて異なる演出を出力する玩具である。
【0014】
<演出出力玩具の構成>
【0015】
以下に
図1~
図6を用いて、実施の形態における演出出力玩具1について説明する。
図1に示すように、演出出力玩具1は、本体部2と、本体部2に対して軸回転可能に設けられた回転部である操作入力部3とを有している。本体部2は、お椀型の第1容器2aと、お椀型の第2容器2bとのそれぞれの開口部を対向させて合わせた容器を含む本体部2を有している。第1容器2aは、本体部2の内部と外側との間で貫通する円形の開口部を有しいる。操作入力部3は、円盤型の形状を有している。操作入力部3の表側の面、つまり演出出力玩具1の外側に露出している面には、凹凸により構成されるマーク4が設けられている。ここでいう操作入力部3の表側の面とは、本体部2側とは反対の外側の表面である。マーク4が設けられている箇所は、操作入力部3の表側の面のうち、平面視における中心以外の位置であって、例えば円形の操作入力部3の縁近傍である。このようにマーク4が操作入力部3の縁近傍に設けられているため、マーク4を視認することで操作者は操作入力部3が回転していることを容易に認識できる。
【0016】
操作入力部3は、操作者が回転操作する部分である。マーク4は、具体的には、操作入力部3の表側の面から、本体部2側と反対の外側へ環状に突出した環状部と、当該環状部の中心側において本体部2側に凹んだ凹部とにより構成されている。操作者は、例えば当該凹部に指を押し当てた状態で回転方向に力を加えることで、操作入力部3を回転させることができる。また、操作者は、例えば棒状の道具を当該凹部に押し当てた状態で回転方向に力を加えることで、操作入力部3を回転させることもできる。このように、凹凸から成るマーク4は、操作者が操作入力部3に操作入力する際の位置を規定するものでもある。
【0017】
図3に、操作入力部3を裏面側から見た場合の斜視図を示す。操作入力部3の裏面とは、操作入力部3の表側の面の反対の面であり、本体部2(
図1参照)側の面である。
図3に示すように、操作入力部3は薄い円盤状の形状を有しており、その裏面の周縁部には、裏面側(本体部2側)に突出する入力用突起5が一対設けられている。2つの入力用突起5は、操作入力部3の径方向における中心を挟んで対向する位置に設けられている。
【0018】
操作入力部3の裏面には、凹凸により形成された、操作入力部3の軸方向に沿う厚さ方向において、比較的厚さが大きい第1部分3aと、第1部分よりも厚さ方向における厚さが小さい第2部分3bとが設けられている。第1部分3aと第2部分3bとは、操作入力部3の裏面の中心部を囲む周方向において交互に並んで配置されている。第1部分3aと第2部分3bとのそれぞれは、操作入力部3の裏面の周縁部から、前記回転部の周縁部から操作入力部3の裏面の中心部に向かって弧を描いて延在している。このため、第1部分3aと第2部分3bとは、操作入力部3の裏面側から見たときに渦巻状の形状を構成している。ここで、操作入力部3は光を透過し易い透過性素材から成る。このため、第1部分3aは厚さが大きいため、厚さ方向において比較的光が透過し難いが、第2部分3bは厚さが小さいため、光透過部として機能する。すなわち、光透過部は、操作入力部3の本体部2の内部側に位置する凹部により構成されている。
【0019】
図3および
図4に、本体部2(
図1参照)の内部構造を斜視図で示す。なお、
図3および
図4において、内部プレート6、ローラ7およびプリント基板9などを固定するための構造の図示は省略している場合がある。
図3に示す演出出力玩具1は、
図1の第1容器2aおよび操作入力部3を取り除いた構造を示すものである。
図4に示す演出出力玩具1は、
図1の第1容器2aおよび操作入力部3と、内部プレート6およびローラ7(
図3参照)を取り除いた構造を示すものである。
【0020】
図3および
図4に示すように、本体部2の内部には、プリント基板9が第2容器2bに対して固定されて設けられている。
図4に示すように、プリント基板9の表面側、つまり操作入力部3(
図1参照)側には、操作入力部3側に向けて発光する発光部10が実装されている。発光部10は、例えば、指向性が弱く広範囲に光を放出するLED(Light Emitting Diode)である。
【0021】
本体部2の内部には、プリント基板9と操作入力部3との間、つまり発光部10と操作入力部3との間において、内部プレート6が第2容器2bに対して固定されて設けられている。内部プレート6は、発光部10と操作入力部3の中心部との間に貫通孔6cを有している。また、内部プレート6は、平面視で貫通孔6cの周囲を囲むように、貫通孔6cの周方向に並ぶ貫通孔6bを有している。また、内部プレート6は、貫通孔6cの周方向において隣り合う貫通孔6b同士の間の支持部6aを有している。言い換えれば、貫通孔6cの周方向に並んで支持部6aが複数設けられており、当該方向で隣り合う支持部6a同士の間には、内部プレート6をプリント基板9側から操作入力部3側に向かって貫通する貫通孔6bが形成されている。
【0022】
支持部6aおよび貫通孔6bのそれぞれは、貫通孔6c側から外側に向かって弧を描いて延在している。発光部10、貫通孔6b、6cおよび操作入力部3は、平面視で重なる位置に配置されており、貫通孔6cと操作入力部3の中心部とは、平面視で重なる。操作入力部3の裏面と、貫通孔6b、6cが設けられた内部プレート6の表面とは対向しており、貫通孔6bおよび支持部6aのそれzそれは、操作入力部3の周縁部に対向する位置から、操作入力部3の中心部と対向する位置に向かって弧を描いて延在している。
【0023】
本体部2内において、貫通孔6b、6cが設けられた略円形の領域の周囲には、複数のローラ7が設けられている。ローラ7は、例えば内部プレート6に対して軸回転可能に取り付けられている。一部のローラ7は、操作入力部3の径方向に沿う回転軸を有し、操作入力部3の裏面と接する位置に配置されている。また、他の一部のローラ7は、操作入力部3の回転軸と平行な回転軸を有し、平面視において操作入力部3と隣接する位置に配置されており、当該ローラ7は、その周囲の側面が操作入力部3の周囲の側面と接するように配置されている。操作入力部3は、これらの複数のローラ7により裏面および側面を支持されており、また、操作入力部3の表側の面の周縁部は、第1容器2aに当接する。このため、操作入力部3は棒状の回転軸を備えていなくても、本体部2に対して軸回転が可能である。また、操作入力部3を、摩擦が大きく滑り難い素材で構成すれば、マーク4(
図1参照)を押しながら操作入力部3を回転させることが容易となる。この場合、操作入力部3が、摩擦が大きく滑り難い素材で構成されていても、操作入力部3は複数のローラ7により支持されているため、滑らかに回転可能である。
【0024】
操作入力部3の光透過部である第2部分3bと、貫通孔6b、6cを有する内部プレート6と、本体部2の内部側から内部プレート6と操作入力部3とに向けて発光する発光部10とは、発光機構を構成している。
【0025】
ここで、
図5に示す平面図に、第1容器2aの開口部から見える内部プレート6および発光部10と、本体部2から取り外した操作入力部3とを示している。
図5では、操作入力部3の裏面の第1部分3aおよび第2部分3b(
図2参照)のそれぞれの輪郭を破線で示している。
図5に示すように、第1部分3aと第2部分3bとは、平面視において透過し見たとき、渦巻状の形状を構成している。また、貫通孔6b、6cのそれぞれは、平面視において渦巻状の形状を構成している。ただし、平面視において、第1部分3aおよび第2部分3bにより構成される渦巻と、貫通孔6b、6cにより構成される渦巻は、互いに重ねた際に渦を巻く向きが逆となっている。このため、操作者が操作入力部3を回転させた際、発光部10が発光していると、光透過部(第2部分3b)と前記貫通孔6bとの重なり方が変わることで、発光部10から光透過部に照射される光が、操作入力部3の中心部側から周縁部側へと広がっていくように、または、周縁部側から中心部側に動いているように見える。
【0026】
図1および
図5に示すように、操作入力部3の表側の面(本体部2側とは反対の外側の表面)には、凹凸により形成された形象物で構成され模様が設けられている。当該模様は、例えば渦巻状の模様である。この渦巻状の模様は、上記光透過部が弧を描いて延在する方向に沿って延在している。つまり、平面視において、当該模様と、第1部分3aおよび第2部分3bにより構成される渦巻とは、渦が巻いている方向が同じである。このような模様が設けられていることにより、発光部10から光透過部に照射される光の動きの興趣性を向上できる。また、このような模様が設けられていることにより、操作入力部3の回転を操作者が視認でき、かつ、操作入力部3を回転操作することの興趣性を向上させることができる。
【0027】
図3~
図5に示すように、本体部2内部において、プリント基板9には、検出部8が備えられている。検出部8は、例えば、操作入力部3の入力用突起5により押圧されて、操作入力部3の軸方向に摺動する摺動部を有する押圧スイッチである。すなわち、操作入力部3の回転操作に応じて、入力用突起5は、当該押圧スイッチを押圧する。これにより、操作入力部3を用いた入力が行われる。操作入力部3と接触する摺動部は、例えば三角形であり、その斜面が入力用突起5と接することで、操作入力部3の回転を遮ることなく摺動部が押圧される。摺動部は、内部プレート6よりも操作入力部3側に突出している。
【0028】
図6に、本実施の形態の演出出力玩具の構成を示す。
図6に示すように、演出出力玩具は、操作入力部3への入力を検出する検出部21と、検出部21で検出する第1操作入力と、第1操作入力の次の第2操作入力との時間間隔を計時する計時部23とを有している。また、演出出力玩具は、計時部23で計時した時間間隔が所定の第1時間未満であることに応じて、第1操作入力と第2操作入力とを連続操作入力であると判定する判定部24を有している。また、演出出力玩具は、判定部24で連続操作入力であると判定した操作入力の回数を加算することで、操作入力の連続回数を計数する計数部25と、計数部25で計数した連続操作回数に基づいて所定の演出を出力する演出出力部26と、を備えている。計時部23、判定部24および計数部25は、制御部22に含まれている。検出部21は制御部22に接続され、制御部22は演出出力部26に接続されている。
【0029】
検出部21は、例えば、
図3~
図5に示す検出部8に相当する。演出出力部26は、例えば
図5に示す発光部10であり、音声を出力するスピーカーであってもよい。検出部21、制御部22および演出出力部26は、いずれも
図1に示す本体部2内に収められている。操作入力部3への入力は、検出部21であるスイッチが、操作入力部3の回転に応じてオフ状態からオン状態に変化することで行われる。
【0030】
<演出出力玩具の動作>
【0031】
本実施の形態の演出出力玩具は、操作入力部3を連続回転させることで演出を出力する玩具である。演出出力玩具が、操作されていない待機状態にあるとき、操作者が操作入力部3(回転部)を回転させ、入力用突起5が検出部8を押圧することで、第1操作入力が行われる。操作者がそのまま操作入力部3を回転させると、他方の入力用突起5が、再度検出部8を押圧し、これにより第2操作入力が行われる。
図6に示す計時部23は、第1操作入力と、第1操作入力の次の第2操作入力との時間間隔を計時し、その時間間隔が例えば0.3秒(第1時間)未満であった場合には、判定部24は、連続操作入力が行われたものと判定する。
【0032】
計数部25は、連続操作入力と判定された操作入力の回数を加算し、連続操作入力が連続で例えば6回以上行われたときには、演出出力部26は、比較的長い、または比較的派手な第1演出を出力する。この演出出力は、光または音声の一方または両方により行われる。また、連続操作入力が連続で例えば6回未満であったときには、演出出力部26は、第1演出よりも短い第2演出を出力する。6回の連続操作入力とは、操作入力部3が3回転することを意味する。連続回転数が多いほど(連続操作継続時間が長いほど)、長い演出または派手な演出が出力されることで興趣性が向上する。
【0033】
上記のように、演出出力部26は、計数部25で計数した連続操作回数が所定の回数以上であるときと、計数部25で計数した連続操作回数が当該所定の回数未満であるときとで、出力する演出内容を異ならせる。このようにして、本実施の形態の演出出力玩具は、操作入力部3以外への操作(起動操作)をせずに、操作入力部3に対する入力を使用者が所望する任意のタイミングで開始できるものであるため、手軽に操作が可能であり、連続操作の内容に応じて出力される異なる演出により高い興趣性を実現できるものである。
【0034】
本実施の形態の演出出力玩具の他の動作例としては、例えば、所定の第2時間内において入力された操作のうち、計時部23で計時した時間間隔が所定の第3時間未満である操作入力の回数が、計時部23で計時した時間間隔が所定の第3時間以上である操作入力の回数に比べて多い場合と少ない場合とで、出力する演出内容を異ならせることが考えられる。具体的には、所定のタイミングから4秒(第2時間)内に操作入力部3を回転させ、当該4秒の間に、計時部23で計時した時間間隔が0.4秒(第3時間)以上である操作回数が、計時部23で計時した時間間隔が0.4秒(第3時間)未満である操作回数よりも多い場合には、演出出力部26により比較的長いまたは派手な演出を出力する。一方、当該4秒の間に、計時部23で計時した時間間隔が0.4秒(第3時間)以上である操作回数が、計時部23で計時した時間間隔が0.4秒(第3時間)未満である操作回数よりも少ない場合には、演出出力部26により比較的短い演出を出力する。このように、所定時間内において速く回転させた回数と遅く回転させた回数とを比べ、その比に応じて異なる演出を出力してもよい。
【0035】
なお、本実施の形態において、入力用突起5は1つでもよいが、2以上設けることで、第1操作入力後に第2操作入力が行われるまでに操作入力部3を回転させる量を減らすことができる。これにより、操作入力部3を回転させることが不得手な操作者であっても、連続回転を成功させ易くなる。また、入力用突起5を2以上設けることで、連続回転を成功させるために必要な回転量のばらつきを抑えることができる。
【0036】
また、操作入力部3の回転方向は一定である必要はなく、連続回転中に回転方向を変えてもよい。
【0037】
以上、本願の発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本願の発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 演出出力玩具
2 本体部
3 操作入力部
4 マーク
5 入力用突起
6 内部プレート
6b 貫通孔
8 検出部
10 発光部