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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163733
(43)【公開日】2022-10-26
(54)【発明の名称】玩具セット
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/08 20060101AFI20221019BHJP
   A63H 33/00 20060101ALI20221019BHJP
【FI】
A63H33/08 Z
A63H33/00 303A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125960
(22)【出願日】2022-08-05
(62)【分割の表示】P 2019047693の分割
【原出願日】2017-02-02
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(71)【出願人】
【識別番号】591108411
【氏名又は名称】株式会社プレックス
(72)【発明者】
【氏名】秋本 すみれ
(72)【発明者】
【氏名】小川 晃範
(72)【発明者】
【氏名】羽賀 恵美子
(72)【発明者】
【氏名】篠田 卓幸
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA12
2C150BA23
2C150EC03
2C150EH08
(57)【要約】
【課題】操作力が軽く、作動不良が生じ難くいブロック玩具を提供する。
【解決手段】台座部20に回転可能に支持されている回転部30の台座部20に対向する対向面34の少なくとも一部が台座部20に対して離間するようにした。このため、回転部30が回転する際に、台座部20との間に摩擦力が生じないので、操作力が軽く、作動不良が生じ難くいブロック玩具を提供することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座部と、前記台座部に接続される回転部と、を備えるブロック玩具であって、
前記回転部は、本体部と、前記本体部の周面から放射状に複数形成された突出部とを有し、
前記本体部の外縁部は、前記台座部上内に位置し、
前記突出部の先端部は、前記台座部上外に位置し、
前記回転部の前記台座部に対する対向面には、前記本体部から前記台座部上外に位置する前記突出部にまで亘る開口が形成され、
前記突出部は、隣接して配置される他のブロック玩具の隣接する突出部間に嵌ることが可能であるように形成され、
前記本体部の前記開口の縁は、前記台座部に接触可能であり、
前記突出部の前記開口の縁は、前記台座部から離間してなる、
ブロック玩具。
【請求項2】
請求項1に記載のブロック玩具であって、
前記回転部は、前記台座部及び前記回転部の接続方向に沿った線を回転中心として前記台座部に対して回転可能であるブロック玩具。
【請求項3】
請求項1または2に記載のブロック玩具であって、
前記回転部は前記台座部に取り付けられる取付部を有するとともに、前記取付部の前記台座部に対する対向面が前記台座部に接触してなるブロック玩具。
【請求項4】
請求項3に記載のブロック玩具であって、
前記台座部は、前記台座部及び前記回転部の接続方向に沿った線である回転中心に沿って突出し、前記取付部が取り付けられる軸部を有し、
前記取付部は前記軸部に係合する係合部を有するとともに、前記係合部の先端部が前記台座部に接触してなるブロック玩具。
【請求項5】
請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載のブロック玩具であって、
前記回転部は、その端部及びその端部近傍が前記台座部から離間してなるブロック玩具。
【請求項6】
請求項5に記載のブロック玩具であって、
前記回転部は、前記端部から前記端部近傍に向かって前記台座部に対して傾斜してなるブロック玩具。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1項に記載のブロック玩具であって、
前記回転部は、前記台座部に対して時計回り及び反時計回りに回転可能であるブロック玩具。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1項に記載のブロック玩具であって、
前記回転部は、前記台座部に対して離間方向に揺動可能であるブロック玩具。
【請求項9】
請求項1ないし8のうちのいずれか1項に記載のブロック玩具であって、
前記突出部は、前記台座部とは反対側の平面において、前記突出部の先端部近傍から先端に向かって前記台座部に対して傾斜してなるブロック玩具。
【請求項10】
請求項9に記載のブロック玩具であって、
前記反対側の平面における傾斜は、前記先端に向かって前記台座部に対して近付くような傾斜であって、
前記台座部に対して近付く前記反対側の平面における傾斜角は、前記台座部に対して傾斜する前記対向面の傾斜角よりも小さいブロック玩具。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のうちのいずれか1項に記載のブロック玩具であって、
前記台座部は、前記回転部とは反対側に設けられた係合凹部を有し、
前記係合凹部は、他のブロック玩具に設けられた係合凸部と係合可能であるブロック玩具。
【請求項12】
請求項1ないし請求項11のうちのいずれか1項に記載のブロック玩具であって、
前記回転部は、前記台座部とは反対側に設けられた係合凸部を有し、
前記係合凸部は、他のブロック玩具に設けられた係合凹部と係合可能であるブロック玩具。
【請求項13】
請求項12に記載のブロック玩具であって、
前記係合凹部及び前記係合凸部は、互いに対応する形状、寸法であるブロック玩具。
【請求項14】
請求項1ないし請求項13のうちのいずれか1項に記載のブロック玩具であって、
前記回転部には、前記台座部とは反対側にマークが設けられているブロック玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロック玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、子供がブロック状の複数のピースを組み合わせて動物や乗り物等、種々のものを組み立てて遊ぶブロック玩具が知られている。
そして、近年では、ベースプレートに組み込まれるブロック玩具として、台座部及び歯車を備え、台座部に対して歯車が回転可能なブロック玩具が提案されている。このような台座部及び歯車を備えたブロック玩具においては、台座部に対する歯車の回転抵抗が少なく、作動不良が生じ難くいことが求められている。
このような要望に対して、軸部に磁性体が組み込まれた歯車玩具が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の歯車玩具では、互いに噛み合う複数の歯車本体と、各歯車本体の回転中心に設けられて歯車本体を回転可能に支持する回転軸部材を有する。回転軸部材は、マグネットで磁着可能な磁性体である磁着可能面に磁着して取り付けられる。
これにより、面状の磁性体に対して回転軸部材を介して磁着させることにより、歯車本体を任意位置に配置できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-110119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の歯車玩具においては、磁力によって回転軸部材を面状の磁性体に固定しているので、任意位置に取り付けられる反面、位置保持性に乏しく、また、回転軸部材が傾いて動作が不安定になるという問題がある。
また、回転軸部材の先端を球面にして点接触するようになっているので、傾きやすく、操作力が要求されるという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、操作力が軽く、作動不良が生じ難いブロック玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るブロック玩具は、台座部と、前記台座部に接続される回転部と、を備え、前記回転部は、本体部と、前記本体部の周面から放射状に複数形成された突出部とを有し、前記本体部の外縁部は、前記台座部上内に位置し、前記突出部の先端部は、前記台座部上外に位置し、前記回転部の前記台座部に対する対向面には、前記本体部から前記台座部上外に位置する前記突出部にまで亘る開口が形成され、前記突出部は、隣接して配置される他のブロック玩具の隣接する突出部間に嵌ることが可能であるように形成され、前記本体部の前記開口の縁は、前記台座部に接触可能であり、前記突出部の前記開口の縁は、前記台座部から離間してなる。
【0008】
また、本発明に係るブロック玩具は、前記回転部は、前記台座部及び前記回転部の接続方向に沿った線を回転中心として前記台座部に対して回転可能であってもよい。
【0009】
また、本発明に係るブロック玩具は、前記回転部は前記台座部に取り付けられる取付部を有するとともに、前記取付部の前記台座部に対する対向面が前記台座部に接触してもよい。
【0010】
また、前記台座部は、前記台座部及び前記回転部の接続方向に沿った線である回転中心に沿って突出し、前記取付部が取り付けられる軸部を有し、前記取付部は前記軸部に係合する係合部を有するとともに、前記係合部の先端部が前記台座部に接触してもよい。
【0011】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記回転部は、その端部及びその端部近傍が前記台座部から離間してもよい。
【0012】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記回転部は、前記端部から前記端部近傍に向かって前記台座部に対して傾斜してもよい。
【0013】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記回転部は、前記台座部に対して時計回り及び反時計回りに回転可能であってもよい。
【0014】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記回転部は、前記台座部に対して離間方向に揺動可能であってもよい。
【0015】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記回転部には、前記台座部に対する対向面の少なくとも一部に開口が形成されてもよい。
【0016】
また、前記台座部に接触可能な前記本体部における前記台座部に対する対向面は、前記開口の縁であってもよい。
【0017】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記突出部の先端部は、前記台座部上外に位置してもよい。
【0018】
また、前記本体部の外縁部は、前記台座部上に位置してもよい。
【0019】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記突出部は、前記台座部とは反対側の平面において、前記突出部の先端部近傍から先端に向かって前記台座部に対して傾斜してもよい。
【0020】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記台座部は、前記回転部とは反対側に設けられた係合凹部を有し、前記係合凹部は、他のブロック玩具に設けられた係合凸部と係合可能であってもよい。
【0021】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記回転部は、前記台座部とは反対側に設けられた係合凸部を有し、前記係合凸部は、他のブロック玩具に設けられた係合凹部と係合可能であってもよい。
【0022】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記係合凹部及び前記係合凸部は、互いに対応する形状、寸法であってもよい。
【0023】
また、本発明に係るブロック玩具においては、前記回転部には、前記台座部とは反対側にマークが設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、操作力が軽く、作動不良が生じ難いブロック玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態であるブロック玩具を用いたゲームの一例を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態であるブロック玩具の斜視図である。
図3】本発明の実施形態であるブロック玩具の平面図である。
図4図3中IV-IV位置の断面図である。
図5】(A)は本発明の実施形態であるブロック玩具の回転部を下方から見た底面図であり、(B)は斜め下方から見た回転部の斜視図である。
図6】回転部における突出部の先端の形状を示す説明図である。
図7】本発明の実施形態であるブロック玩具の変形例を示す斜視図である。
図8】本発明の実施形態であるブロック玩具の変形例を示す断面図である。
図9】本発明の実施形態であるブロック玩具をベースプレートに取り付けた状態を示す斜視図である。
図10】本発明の実施形態であるブロック玩具をベースプレートに対して垂直方向に連結して歯合した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[本発明の実施の形態]
図1には、本発明の実施形態のブロック玩具10を用いた遊園地100の一例が示されている。この遊園地100では、ベースプレート101に、複数のブロック玩具10を組み込んで、例えば風車102が回ったり、観覧車103が回ったりする遊園地が形成される。
【0027】
図2及び図3に示すように、本発明の実施形態のブロック玩具10は、ベースプレート101に組み付けられる台座部20と、台座部20に接続されて回転可能な回転部30とを有する。なお、以後の説明においては、図2に示すように、回転部30側を「上」とし、台座部20側を「下」として説明する。
【0028】
台座部20は、立方体の箱状を呈しており、上板21と、上板21の周縁部から下方に延びる4個の側壁22を有しており、下方に向かって開口している。そして、図4に示すように、台座部20における上板21の下方で側壁22の内側には、ベースプレート101に設けられている凸部104(図4中二点鎖線で表示)や他のブロック玩具に設けられた係合凸部36(図7参照)と係合可能である係合凹部23が形成されている。
【0029】
ベースプレート101に取り付ける際には、台座部20の内側全体を係合凹部23として、台座部20の四隅にベースプレート101の凸部104が接触することにより、ブロック玩具10をベースプレート101に取り付ける。
これにより、ブロック玩具10はベースプレート101に着脱可能に取り付けられる(図9参照)。
また、台座部20の上板21中心には、上方に突出する円筒形状をした軸部24が設けられている。
【0030】
図2及び図3に示すように、回転部30は、平面円形の本体部31と、本体部31の周面から放射状に複数形成された突出部32とを有する。隣接する突出部32の間には、突出部32が嵌る歯合空間37が形成される。回転部30は、台座部20における平面視の内接円Rに対して、本体部31の外縁部311が内側に位置(台座部20上に位置)し、突出部32の先端部321が外側に位置(台座部20上の外に位置)し得る。回転部30の上面における本体部31の外縁部311付近には、マーク35が設けられている。
【0031】
図4に示すように、本体部31は、中央に回転中心線(回転中心)CLを有しており、回転中心線CLに沿って下向きに突出する筒部33(係合部33)を有する。筒部33(係合部33)は、上端部付近に段部331を有しており、全体としてT字形状の内部空間を有する。筒部33(係合部33)は、台座部20の上面に設けられている軸部24に外嵌され、ねじ25を軸部24の内部にねじ込むことにより取り付けられる。
【0032】
このとき、筒部33(係合部33)の下端面(先端面)332は、台座部20の上板21に接触するとともに、段部331は、軸部24の上端面241よりも下側に位置する。このため、ねじ25を締め付けても、ねじ25は段部331に接触しない。また、軸部24の外周面と、筒部33(係合部33)の内周面との間には、下に向かって広がる狭い隙間Sが設けられている。
【0033】
これにより、ねじ25を軸部24にねじ込んだ際に、回転部30は台座部20に対して時計回り及び反時計回りに回転可能で且つ脱落しないように取り付けられる。
さらに、筒部33(係合部33)が隙間Sや段部331とねじ25との微小な隙間を動くことで、回転部30は、台座部20と対向する対向面34の少なくとも一部が台座部20に対して離間した状態を維持したまま、台座部20に対して離間方向に僅かに揺動可能に支持されることになる。
【0034】
図6に示すように、回転部30は、下面すなわち台座部20に対する対向面34が、回転中心線CL側の基端部341よりも回転中心線CL側とは反対側の先端部342において台座部20に対して離間している。すなわち、本体部31の下面は台座部20に近接又は接触しており、突出部32の下面は先端に向かって台座部20の上面から離れている。ここでは、突出部32の下面は、先端に向かって直線的に台座部20の上面から離れるように傾斜(角度θ1)している。
【0035】
また、突出部32は、台座部20とは反対側の平面である上面324において、本体部31側の基端部325から本体部31側とは反対側の先端部326に向かって(突出部32の先端部近傍から先端部に向かって)、台座部20に対して傾斜(角度θ2)してもよい。これにより、突出部32の上面324は、先端に向かって台座部20に接近する。
また、角度θ1と角度θ2との関係は、θ1>θ2であることが好ましい。このような関係を持つように回転部30を構成しておくことにより、図10に示すように、ベースプレート101に取り付けられているブロック玩具10に対して、ベースプレート101に直交する方向へブロック玩具10を配置する際に、両ブロック玩具10の突出部が歯合する領域を確保すると同時に、回転部30と台座部20との間に働く摩擦力を発生し難くすることが可能となる。
【0036】
図4及び図5に示すように、回転部30には、台座部20に対する対向面34の少なくとも一部に開口が形成されている。ここでは、本体部31の内部において、筒部33(係合部33)の外周面と、本体部31の外縁部311に沿って設けられている本体部開口縁312との間に、本体開口部313が設けられている。また、突出部32の内部には、突出部32の外形に沿って下方に設けられている突出部開口縁322の内側に、突出部開口部323が設けられている。本体部開口縁312は、台座部20の上面に接触可能であり、突出部開口縁322は、台座部20の上面から離間している
【0037】
次に、本実施形態のブロック玩具10の変形例について説明する。なお、前述したブロック玩具10と共通する部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
図7及び図8に示すように、変形例のブロック玩具11では、回転部30における台座部20とは反対側の上面に係合凸部36を設けた。この係合凸部36は、他のブロック玩具に設けられた係合凹部23と互いに対応する形状、寸法であり、係合可能である。
【0038】
例えば、ここでは、係合凸部36は、正六角形の形状をしており、回転部30の回転中心線CLまわりの本体部31に設けられている。そして、台座部20の係合凹部23には、係合凸部36と嵌合する形状及び寸法の係合部27を設けておく。これにより、係合凸部36が係合部27に嵌合し、接続することができる。
【0039】
図9に示すように、ブロック玩具10、11は、台座部20の内部に形成されている係合凹部23を、ベースプレート101の凸部104に嵌めることにより、着脱可能に取り付けられる。ブロック玩具10、11は、ベースプレート101に取り付けられると、隣接するブロック玩具10、11の台座部20の側壁22同士がほぼ接するかわずかな隙間をもって取り付けられる。
【0040】
そして、各ブロック玩具10、11の回転部30では、一方の突出部32が、他方の歯合空間37に侵入する。これにより、一方のブロック玩具10、11が回転すると、他方のブロック玩具11、10も回転する。
なお、図10に示すように、ベースプレート101に取り付けられているブロック玩具10、11に対して、ベースプレート101に直交する方向へブロック玩具10、11を配置して、両ブロック玩具10、11を歯合させることもできる。この場合には、ベースプレート101と直交し、かつ凸部104を有する部材、例えば図1に示す壁部材105のような部材が必要となる。
【0041】
図1に示すように、ベースプレート101の上に複数のブロック玩具10、11を歯合するように配置し、風車102や観覧車103に設けられているブロック玩具10、11を歯合させて遊園地100を組み立てる。そして、ハンドル106を回すと、各ブロック玩具10、11の回転部30が回転して、風車102や観覧車103を回転させることができる。
【0042】
以上、説明した本実施形態に係るブロック玩具10では、台座部20に回転可能に支持されている回転部30の台座部20に対向する対向面34の少なくとも一部が台座部20に対して離間するようにした。
このため、回転部30が回転する際に、台座部20との間に摩擦力が生じないので、操作力が軽く、作動不良が生じ難くいブロック玩具を提供することができる。
【0043】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、回転中心線CLに沿って突出するように台座部20に設けられている軸部24に、回転部30の筒部33(係合部33)を入れ子状に係合させることにより、回転部30を台座部20に回転可能に取り付ける。このとき、筒部33(係合部33)の下端面332が台座部20に接触するようにした。
このため、回転部30の筒部33(係合部33)以外の箇所を、台座部20から離間させることができる。
【0044】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、回転部30は、回転中心線CL側の基端部341よりも回転中心線CL側とは反対側の先端部342が台座部20に対して離間している。
このため、回転部30が回転する際に、台座部20との間に摩擦力が生じないので、操作力が軽く、作動不良が生じ難くいブロック玩具を提供することができる。
【0045】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、回転部30は、基端部341から先端部342に向かって(突出部32の先端部近傍から先端部に向かって)、台座部20に対して傾斜して離間するようにした。
このため、回転部30が回転する際に、台座部20との間に摩擦力が生じないので、操作力が軽く、作動不良が生じ難くいブロック玩具を提供することができる。
【0046】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、回転部30は、台座部20に対して時計回り及び反時計回りに回転できる。
【0047】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、回転部30は、対向面34の少なくとも一部が台座部20に対して離間した状態を維持したまま回転可能である。また、筒部33(係合部33)が隙間Sや段部331とねじ25との微小な隙間を動くことで、台座部20に対して離間方向に揺動可能であるので、例えば、幼児のようにブロック玩具を厳密に配置させることが困難な者でも、搖動可能な範囲内で回転部30を回転させブロック玩具10による遊戯を楽しむことが可能となる。
【0048】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、回転部30には、台座部20に対する対向面34の少なくとも一部に開口が形成されている。
このため、回転部30の軽量化及び低コスト化を図るとともに、台座部20との摩擦面を減らして摺動抵抗を小さくすることができる。
【0049】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、回転部30は、本体部31における本体部開口縁312が、台座部20に接触可能であるので、回転部30を回転可能に支持することができる。
また、突出部32における突出部開口縁322は、台座部20から離間しているので、回転時の摺動抵抗を減少することができる。
【0050】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、回転部30は、台座部20における平面視の内接円Rに対して、本体部31の外縁部311が内側に位置(台座部20上に位置)し、突出部32の先端部321が外側に位置(台座部20上の外に位置)し得る。
このため、隣接してブロック玩具10を取り付けた際に、回転部30同士を歯合させることができる。
【0051】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、突出部32は、台座部20とは反対側の上面324において、本体部31側の基端部325から本体部31側とは反対側の先端部326に向かって(突出部32の先端部近傍から先端部に向かって)台座部20に対して傾斜している。
このため、ブロック玩具10上に他のブロック玩具を積層して接続する際に、摩擦を低減して円滑に歯合することができる。
【0052】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、台座部20は、回転部30とは反対側に設けられた係合凹部23を有し、係合凹部23は、他のブロック玩具10に設けられた係合凸部36と係合可能である。
このため、ブロック玩具10や係合凸部36に対応する係合凸部を有するその他の形状のブロック玩具を上下方向に積層して接続することができる。
【0053】
また、本実施形態に係るブロック玩具11では、回転部30は、台座部20とは反対側に、他のブロック玩具10,11に設けられた係合凹部23と係合可能な係合凸部36を設けた。
このため、ブロック玩具10、11や係合凹部23に対応する係合凹部を有するその他の形状のブロック玩具を積層して接続することができる。
【0054】
また、本実施形態に係るブロック玩具10、11では、係合凹部23と係合凸部36は、互いに対応する形状及び寸法である。
このため、ブロック玩具10、11を積層して接続することができる。
【0055】
また、本実施形態に係るブロック玩具10では、回転部30には、台座部20とは反対側にマーク35が設けられている。
このため、回転部30が回転している状態を容易に視認することができる。
【0056】
本発明のブロック玩具10は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
【符号の説明】
【0057】
10、11 ブロック玩具
20 台座部
23 係合凹部
24 軸部
26 境界面
30 回転部
31 本体部
311 外縁部
312 本体部開口縁(本体部における開口縁)
32 突出部
321 先端部
322 突出部開口縁(突出部における開口縁)
325 基端部
326 先端部
33 筒部(係合部)
332 下端面(先端面)
34 対向面
35 マーク
36 係合凸部
CL 回転中心線(回転中心)
P 交点
R 内接円
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-09-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座部と、前記台座部に接続される回転部と、を備えるブロック玩具であって、
前記回転部は、本体部と、前記本体部の周面から放射状に複数形成された突出部とを有し、
前記本体部の外縁部は、前記台座部上内に位置し、
前記突出部の先端部は、前記台座部上外に位置し、
前記回転部の前記台座部に対する対向面には、前記本体部から前記台座部上外に位置する前記突出部にまで亘る開口が形成され、
前記突出部は、隣接して配置される他のブロック玩具の隣接する突出部間に嵌ることが可能であるように形成され、
前記本体部の前記開口の縁は、前記台座部に接触可能であり、
前記突出部の前記開口の縁は、前記台座部から離間してなる、
ブロック玩具。
【請求項2】
請求項1に記載のブロック玩具であって、
前記回転部は、前記台座部及び前記回転部の接続方向に沿った線を回転中心として前記台座部に対して回転可能であるブロック玩具。
【請求項3】
請求項1または2に記載のブロック玩具であって、
前記回転部は前記台座部に取り付けられる取付部を有するとともに、前記取付部の前記台座部に対する対向面が前記台座部に接触してなるブロック玩具。
【請求項4】
請求項3に記載のブロック玩具であって、
前記台座部は、前記台座部及び前記回転部の接続方向に沿った線である回転中心に沿って突出し、前記取付部が取り付けられる軸部を有し、
前記取付部は前記軸部に係合する係合部を有するとともに、前記係合部の先端部が前記台座部に接触してなるブロック玩具。
【請求項5】
請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載のブロック玩具であって、
前記回転部は、その端部及びその端部近傍が前記台座部から離間してなるブロック玩具。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のブロック玩具を含む玩具セットであって、
前記複数のブロック玩具はそれぞれ、台座部と、当該台座部に接続されて当該台座部に対して回転可能な回転部と、を備え、
前記回転部は、本体部と、前記本体部の周面から放射状に複数形成された突出部とを有し、
前記複数のブロック玩具は、前記台座部同士が隣接した状態で配置することにより、前記複数のブロック玩具の前記突出部同士が歯合可能である、
玩具セット。
【請求項2】
請求項1に記載の玩具セットは、さらに前記複数のブロック玩具を着脱可能に取り付け可能なベースプレートを含み、
前記複数のブロック玩具は、前記台座部同士が隣接した状態で前記ベースプレートに取り付けることにより、前記突出部同士が歯合可能である、
玩具セット。
【請求項3】
請求項1または2に記載の玩具セットであって、
前記台座部は、前記回転部に対向する対向面と当該対向面から延びる複数の側壁を有し、
前記複数のブロック玩具は、前記台座部同士が隣接した状態においては、当該台座部の前記側壁同士がほぼ接するかわずかな隙間をもって配置されている、
玩具セット。
【請求項4】
請求項2に記載の玩具セットであって、
前記ベースプレートには、前記複数のブロック玩具を取り付け可能な複数の係合凸部を有し、
前記複数のブロック玩具はそれぞれ、前記係合凸部に係合可能な係合凹部を有し、
前記複数のブロック玩具の前記係合凹部を前記係合凸部に係合させることに応じて、前記複数のブロック玩具は、前記台座部同士が隣接した状態とすることができる、
玩具セット。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明に係るブロック玩具は、台座部と、前記台座部に接続される回転部と、を備え、前記回転部は、本体部と、前記本体部の周面から放射状に複数形成された突出部とを有し、前記本体部の外縁部は、前記台座部上内に位置し、前記突出部の先端部は、前記台座部上外に位置し、前記回転部の前記台座部に対する対向面には、前記本体部から前記台座部上外に位置する前記突出部にまで亘る開口が形成され、前記突出部は、隣接して配置される他のブロック玩具の隣接する突出部間に嵌ることが可能であるように形成され、前記本体部の前記開口の縁は、前記台座部に接触可能であり、前記突出部の前記開口の縁は、前記台座部から離間してなる。また、本発明に係る玩具セットは、複数のブロック玩具を含む玩具セットであって、前記複数のブロック玩具はそれぞれ、台座部と、当該台座部に接続されて当該台座部に対して回転可能な回転部と、を備え、前記回転部は、本体部と、前記本体部の周面から放射状に複数形成された突出部とを有し、前記複数のブロック玩具は、前記台座部同士が隣接した状態で配置することにより、前記複数のブロック玩具の前記突出部同士が歯合可能である。