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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022016374
(43)【公開日】2022-01-21
(54)【発明の名称】単結晶基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C30B 29/38 20060101AFI20220114BHJP
   C30B 33/00 20060101ALI20220114BHJP
   C30B 25/02 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
C30B29/38 D
C30B33/00
C30B25/02
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021113209
(22)【出願日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】10-2020-0084854
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512272731
【氏名又は名称】ルミジエヌテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ ヘヨン
(72)【発明者】
【氏名】チェ ヨンジュン
(72)【発明者】
【氏名】オ ヘゴン
【テーマコード(参考)】
4G077
【Fターム(参考)】
4G077AA02
4G077BE15
4G077DB04
4G077DB05
4G077DB08
4G077ED04
4G077EF01
4G077FH08
4G077FJ03
4G077HA12
(57)【要約】
【課題】単結晶層の不良の発生を抑制もしくは防止することのできる単結晶基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態に係る単結晶基板の製造方法は、単結晶成長装置内に装入されたベースの上にシード層を形成する過程と、前記シード層が形成されたベースを前記単結晶成長装置の外に搬出し、前記ベースの下側からシード層に向かってレーザーを照射して、複数の空隙を有する分離層を形成する過程と、前記分離層が形成されたベースを前記単結晶成長装置内に装入して、前記分離層の上に単結晶層を形成する過程と、前記分離層及び単結晶層が形成されたベースを前記単結晶成長装置の外に搬出して、前記単結晶層を前記ベースから分離する分離過程と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単結晶成長装置内に装入されたベースの上にシード層を形成する過程と、
前記シード層が形成されたベースを前記単結晶成長装置の外に搬出し、前記ベースの下側からシード層に向かってレーザーを照射して、複数の空隙を有する分離層を形成する過程と、
前記分離層が形成されたベースを前記単結晶成長装置内に装入して、前記分離層の上に単結晶層を形成する過程と、
前記分離層及び単結晶層が形成されたベースを前記単結晶成長装置の外に搬出して、前記単結晶層を前記ベースから分離する分離過程と、
を含む単結晶基板の製造方法。
【請求項2】
前記分離層を形成するに当たって、前記空隙は、前記ベースと分離層との間の界面に形成される請求項1に記載の単結晶基板の製造方法。
【請求項3】
前記ベースの下側からシード層に向かってレーザーを照射する過程は、
前記シード層の延在方向にレーザーを不連続的に照射する過程を含む請求項1に記載の単結晶基板の製造方法。
【請求項4】
前記シード層の延在方向にレーザーを不連続的に照射する過程は、
開口部と閉鎖部とが交互に複数設けられたマスクを設ける過程と、
前記シード層の反対側に前記ベースと向かい合うように前記マスクを位置させる過程と、
前記マスク及びベースを通過するようにレーザーを放射する過程と、
を含む請求項3に記載の単結晶基板の製造方法。
【請求項5】
前記マスクを設けるに当たって、前記開口部の長さと閉鎖部の長さとの比が2:1~1:5になるように設ける請求項4に記載の単結晶基板の製造方法。
【請求項6】
前記マスクを設けるに当たって、前記開口部の長さが1μm~100μmになるように設ける請求項5に記載の単結晶基板の製造方法。
【請求項7】
前記シード層の延在方向にレーザーを不連続的に照射する過程は、
前記シード層が形成されたベースを水平移動させる過程と、
水平移動させられる前記ベースに形成された前記シード層の反対側から前記ベースに向かってレーザーを照射し、照射を中止する動作を交互に複数回繰り返し行う過程と、
を含む請求項3に記載の単結晶基板の製造方法。
【請求項8】
前記分離過程は、前記分離層が前記ベースから単結晶層の積層方向に分かれる過程を含む請求項1に記載の単結晶基板の製造方法。
【請求項9】
前記シード層及び単結晶層は、GaN層を備える請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の単結晶基板の製造方法。
【請求項10】
前記シード層を形成するに当たって、2μm~30μmの厚さに形成する請求項8に記載の単結晶基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単結晶基板の製造方法に係り、さらに詳しくは、単結晶層の不良の発生を抑制もしくは防止することのできる単結晶基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
窒化ガリウム(GaN)単結晶基板は、サファイア基板の上にGaN単結晶層を成長させた後、GaN単結晶層をサファイア基板から分離する過程を経て製造される。ここで、通常、サファイア基板から分離されたGaN単結晶層をGaN単結晶基板と称する。
【0003】
GaN単結晶層をサファイア基板から分離する方法として、冷却過程を経て自然に分離する方法が挙げられる。冷却過程を経て自然に分離する方法は、サファイア基板とGaN単結晶層との間に複数の空隙(Void)を有する弱層(weak layer)を形成し、前記弱層を用いて分離する方法である。すなわち、サファイア基板の上に、複数の空隙を有する弱層及びGaN単結晶層を積層した後、冷却させると、サファイア基板とGaN単結晶層との間の熱膨張係数の差により、弱層に応力が生じる。このとき、弱層がサファイア基板からGaN単結晶層の積層方向に分離または分かれ、このため、GaN単結晶層がサファイア基板から分離される。
【0004】
一方、複数の空隙(Void)を有する弱層を設けるに当たって、従来には、サファイア基板の上に薄膜を形成した後、化学的なエッチング法で前記薄膜の一部を除去するなどして設けていた。また、別の方法として、サファイア基板の上に第1の薄膜を形成した後、前記第1の薄膜の上に選択的に第2の薄膜を形成する方法が挙げられる。これらの方法は、弱層の厚さ方向の中心に空隙が位置するように設ける方法である。このため、GaN単結晶層が形成されるべき弱層の上部の表面が空隙により平らに形成できない。
【0005】
また、平らではない弱層の上にGaNを成長させる場合、結晶性が悪く、これにより、不良な品質の基板が製造される虞がある。このため、平らではない弱層の上部の表面を平坦化させる工程、例えば、エピタキシャル横成長(ELG:Epitaxial Lateral Growth)工程をさらに行う。ところが、弱層を形成した後に、平坦化工程が伴われることに起因して工程が複雑になり、しかも、工程時間が長引いてしまうという不都合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】大韓民国登録特許KR1379290号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ベースから単結晶層を分離して単結晶基板を製造するに当たって、単結晶層の不良の発生を抑制もしくは防止することのできる単結晶基板の製造方法を提供する。
【0008】
また、本発明は、ベースから単結晶層を分離して単結晶基板を製造するに当たって、製造時間を短縮することのできる単結晶基板の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態に係る基板の製造方法は、単結晶成長装置内に装入されたベースの上にシード層を形成する過程と、前記シード層が形成されたベースを前記単結晶成長装置の外に搬出し、前記ベースの下側からシード層に向かってレーザーを照射して、複数の空隙を有する分離層を形成する過程と、前記分離層が形成されたベースを前記単結晶成長装置内に装入して、前記分離層の上に単結晶層を形成する過程と、前記分離層及び単結晶層が形成されたベースを前記単結晶成長装置の外に搬出して、前記単結晶層を前記ベースから分離する分離過程と、を含む。
【0010】
前記分離層を形成するに当たって、前記空隙は、前記ベースと分離層との間の界面に形成されてもよい。
【0011】
前記ベースの下側からシード層に向かってレーザーを照射する過程は、前記シード層の延在方向にレーザーを不連続的に照射する過程を含んでいてもよい。
【0012】
前記シード層の延在方向にレーザーを不連続的に照射する過程は、開口部と閉鎖部とが交互に複数設けられたマスクを設ける過程と、前記シード層の反対側に前記ベースと向かい合うように前記マスクを位置させる過程と、前記マスク及びベースを通過するようにレーザーを放射する過程と、を含んでいてもよい。
【0013】
前記マスクを設けるに当たって、前記開口部の長さと閉鎖部の長さとの比が2:1~1:5になるように設けてもよい。
【0014】
前記マスクを設けるに当たって、前記開口部の長さが1μm~100μmになるように設けてもよい。
【0015】
前記シード層の延在方向にレーザーを不連続的に照射する過程は、前記シード層が形成されたベースを水平移動させる過程と、水平移動させられる前記ベースに形成された前記シード層の反対側から前記ベースに向かってレーザーを照射し、照射を中止する動作を交互に複数回繰り返し行う過程と、を含んでいてもよい。
【0016】
前記分離過程は、前記分離層が前記ベースから単結晶層の積層方向に分かれる過程を含んでいてもよい。
【0017】
前記シード層及び単結晶層は、GaN層を備えていてもよい。
【0018】
前記シード層を形成するに当たって、2μm~30μmの厚さに形成してもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施形態に係る単結晶基板の製造方法によれば、ベースの下側からシード層に向かってレーザーを照射して、ベースと分離層との間の界面に空隙を形成する。このため、たとえ分離層に空隙が形成されるとしても、単結晶層が成長される分離層の表面が平らに形成されることが可能になる。
【0020】
したがって、平らな分離層の表面の上に単結晶層を成長させることができて、結晶性に優れており、しかも、欠陥の発生が抑えられた単結晶基板を用意することができる。すなわち、平らな分離層の表面を平坦化させる平坦化工程を省略しながも、結晶性に優れており、しかも、欠陥の発生が抑えられた単結晶基板を用意することができる。
【0021】
また、空隙が単結晶層から遠くに位置するようにベースと分離層との間の界面に形成されることから、分離に際して単結晶層に加えられる応力またはストレスを抑制または極力抑えることができる。したがって、単結晶層に加えられる応力を減らすことができて、応力による単結晶層の不良の発生を抑制もしくは防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態に係る単結晶基板の製造方法を示す手順図である。
図2】本発明の実施形態に係る単結晶基板の製造方法を順次に示す概念図である。
図3】本発明の実施形態に係るマスクを説明するための図である。
図4】本発明の実施形態に係る方法により空隙が形成された分離層の一部を撮影した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態についてさらに詳しく説明する。しかしながら、本発明は以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。本発明の実施形態について説明するために、図面は誇張されていてもよく、図中、同じ符号は、同じ構成要素を指し示す。
【0024】
本発明は、ベースから単結晶層を分離して単結晶基板を製造するに当たって、単結晶層の不良の発生を抑制もしくは防止することのできる単結晶基板の製造方法に関する。また、本発明は、単結晶基板を製造する時間を短縮することのできる単結晶基板の製造方法に関する。
【0025】
以下、図1から図3に基づいて、本発明の実施形態に係る単結晶基板の製造方法について説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態に係る単結晶基板の製造方法を示す手順図である。図2は、本発明の実施形態に係る単結晶基板の製造方法を順次に示す概念図である。図3は、本発明の実施形態に係るマスクを説明するための図である。
【0027】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施形態に係る単結晶基板400の製造方法は、用意されたベース10の上に複数の空隙Vを有する分離層30を形成する過程(S100)と、分離層30の上に単結晶層40を形成する過程(S200)と、単結晶層40が形成されたベース10を冷却させてベース10から単結晶層40を分離する過程(S300)及び単結晶層40の表面を加工する過程(S400)を含む。
【0028】
ここで、通常、ベース10から分離された単結晶層40または表面加工が完了した単結晶層40を単結晶基板400と称する。
【0029】
図2を参照すると、ベース10は、その一方の面に薄膜が形成可能な所定の面積を有する板(plate)状のものであってもよい。また、ベース10としては、レーザー光(以下、レーザーと称する。)が透過可能な材質の基板が使用可能である。具体例を挙げると、ベース10としては、362nm以下の波長のレーザーが透過可能な基板が使用可能である。さらに具体的な例を挙げると、固体レーザーのうち、355nmの波長のレーザー及び266nmのレーザー、308nmの波長のXeClエキシマーレーザー、248nmの波長のKrFエキシマーレーザー、193nmの波長のArFエキシマーレーザーのうちのいずれか一つが透過可能な基板が用いられることが好ましく、例えば、サファイア(sapphire)基板が使用可能である。ここで、サファイア基板は、サファイアウェーハ(sapphire wafer)であってもよい。
【0030】
ベース10が設けられると、前記ベース10の上に分離層30を形成する(S100)。このために、まず、図2の(a)に示すように、ベース10の上にシード層20を形成する(S110)。シード層20は、後続して形成される単結晶層40と同じ材料から形成されてもよく、GaN層から形成されてもよい。このようなシード層20は、数μm~数十μmの厚さに形成されてもよく、2μm~30μmの厚さに形成されることがより好ましく、5μm~20μmの厚さに形成されることがさらに好ましい。
【0031】
一方、シード層20の厚さが2μm未満である場合、空隙Vの形成のためにシード層20にレーザーを照射する後続過程において、シード層20がベース10から分離、すなわち、剥離される(peel off)虞がある。また、シード層20の厚さが30μmを超える場合、後続して、空隙Vの形成のためにシード層20にレーザーが照射されると、シード層20に大きな応力が加えられてしまう。この場合、空隙Vが形成されたシード層20、すなわち、分離層30の上に単結晶層40を成長させるとき、単結晶層40の成長の最中に分離層30から単結晶層40の少なくとも一部が剥げ落ちるなどの成長不良が生じる虞がある。
【0032】
このようなシード層20は、単結晶成長装置においてベース10の上にGaN層を成長させて形成してもよい。また、単結晶成長装置は、例えば、ハイドライド気相成長法(HVPE;Hydride Vapor Phase Epitaxial)でGaN層を成長させる装置であってもよい。ハイドライド気相成長法(HVPE)でGaN層のシード層20を形成する方法について簡略に説明すると、下記の通りである。
【0033】
まず、ベース10を単結晶成長装置の反応空間、すなわち、炉(furnace)の内部に装入し、炉内にGaソース原料とHClガスを供給する。すると、Gaソース原料とHClガスとの反応によりGaClガスが形成される。この後、NHガスを供給すると、GaClとNHとの反応によりGaN層が形成される。
【0034】
反応式1)
Ga + HCl(g) → GaCl(g) + 1/2H(g)
【0035】
反応式2)
GaCl(g) + NH → GaN(s) + HCl(g) + H(g)
【0036】
このとき、炉内の温度を950℃~1050℃に調節することが好ましい。
【0037】
一方、炉内の温度が950℃未満である場合、シード層20の結晶性が低下するという不都合が生じる虞がある。また、結晶性の低いシード層20にレーザーを照射して形成された分離層30の上に単結晶層40を形成すると、単結晶層40に欠陥が生じる虞がある。逆に、炉内の温度が1050℃を超えると、シード層20の成長速度が遅いため、前記シード層20に加えられる応力が大きくなってしまう。このため、ベース10の上にシード層20が成長される最中に、シード層20がベース10から分離、すなわち、剥離される(peel off)虞がある。
【0038】
シード層20を形成する方法は、ハイドライド気相成長法(HVPE)に何ら限定されるものではなく、化学気相蒸着法(CVD:chemical Vapor Deposition)、有機金属化学蒸着法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)など様々な方法でシード層20を形成することができる。
【0039】
ベース10の上にシード層20が形成されると、シード層20にレーザー(Laser)を照射して分離層30を形成する(S120)。すなわち、シード層20に分離層30を形成する。このために、まず、シード層20が形成されたベース10を単結晶成長装置の外に搬出する。
【0040】
そして、シード層20にレーザーを照射する。このために、例えば、シード層20が形成されたベース10をレーザーを照射するレーザー照射装置と向かい合うステージに支持する。また、図2の(b)に示すように、複数の穴(以下、開口部OAと称する。)を有するマスク(mask)Mをベース10の下側に位置させる。このため、マスクMの開口部OAを通過したレーザーは、ベース10を透過した後、シード層20に照射される。このとき、GaNのエネルギーバンドギャップが3.425eVであり、吸収波長が362nmであるため、362nm以下の波長を有するレーザーを用いることが好ましい。このため、シード層に照射されるレーザーとして、固体レーザーのうち、355nmの波長のレーザー(3.5eV)及び266nmのレーザー(4.68eV)、308nmの波長のXeClエキシマーレーザー(4.04eV)、248nmの波長のKrFエキシマーレーザー(5.02eV)、193nmの波長のArFエキシマーレーザー(6.45eV)のうちのいずれか一つが用いられることが好ましい。
【0041】
ベース10の下側から放射されたレーザーは、上述したように、マスクMに設けられた複数の開口部OAを通過した後、ベース10を透過してシード層20に照射される。このように、レーザーが互いに離れて設けられた複数の開口部OAを通過するように照射されることを別の言葉で言い表すと、ベース10またはシード層20の延在方向にレーザーを不連続的に照射することであると説明され得る。シード層20に照射されたレーザーは、前記シード層20の少なくとも一部を溶融させる。このとき、レーザーは、マスクMに設けられた複数の開口部OAを通過してシード層20に照射されるため、シード層20のうち、マスクMの複数の開口部OAと向かい合う領域が溶融され得る。すなわち、マスクMによりシード層20が選択的にまたは不連続的に溶融され得る。
【0042】
さらに、レーザーによるシード層20の選択的な溶融によりシード層20内に複数の空きスペースである複数の空隙(void)Vが形成される。すなわち、GaNからなるシード層20のうち、マスクMの複数の開口部OAと向かい合う領域がレーザーにより溶融され、この領域に空隙Vが形成され得る。すなわち、複数の空隙Vが不連続的に形成され得る。また、空隙Vは、図2の(c)に示すように、シード層20内においてベース10とシード層20との間の界面に形成される。換言すると、空隙Vは、シード層20とベース10との間の界面から前記界面とは反対の方向に所定の高さを有するように形成される。そして、このような空隙Vは、上述したように、シード層20とベース10との間の界面に形成されるため、後続して分離層30の上に形成される単結晶層40に比べてベース10と隣り合うように形成されるものと説明され得る。なお、空隙Vが形成されたシード層20を分離層300と称するため、空隙Vは、ベース10と分離層30との間の界面に形成されるものと説明され得る。
【0043】
空隙Vは、ベース10と分離層30との間の界面に形成されるが、その形状は種々であってもよい。すなわち、照射されるレーザーの強さ、ベース10が載置されたステージの移動速度、シード層20の厚さなどに応じて異なってくる。
【0044】
複数の空隙Vが形成されたシード層20、すなわち、分離層30は、前記分離層30の上に単結晶層40を形成した後、冷却させて単結晶層40をベース10から分離するとき、分離し易くするために形成される層である。すなわち、分離層30の上に単結晶層40を形成した後、これを冷却させるが、単結晶層40とベース10との間の熱膨張係数の差により、前記ベース10と単結晶層40との間にある分離層30に応力が加えられる。この応力は、分離層30を目安として、ベース10と単結晶層40の両方向に加えられることができ、このため、分離層30がベース10から単結晶層40の並べ方向または積層方向に分離または引きちぎれる。これにより、単結晶層40がベース10から分離され、このように、冷却により分離されることを自然分離と称する。
【0045】
冷却に際して、ベース10と単結晶層40との間の熱膨張係数の差による応力により分離層30がベース10から単結晶層40の並べ方向に分かれるようにするためには、前記分離層30が脆い必要がある。すなわち、熱膨張係数の差による応力により、分離層30がベース10から単結晶層40の並べ方向にまたは上下方向に容易に分かれるように、または分離されるように、または引きちぎれるように脆い必要がある。
【0046】
したがって、実施形態においては、複数の空隙Vを有するように分離層30を形成する。分離層30に複数の空隙Vが形成されると、前記空隙Vがないときに比べて、分離層30を構成する組織間の結合力が弱い。特に、空隙Vが形成された位置において組織間の結合力が弱い。このため、分離層30の上に単結晶層40を形成した後、冷却を行うと、ベース10と単結晶層40との間の熱膨張係数の差による応力により、分離層30が容易にベース10から単結晶層40の積層方向に分離される。これにより、冷却に際して単結晶層40に加えられる応力を減らすことができ、これによる単結晶層40の欠陥及びこれによる不良の発生を減らすことができる。
【0047】
さらにまた、ベース10と分離層30との間の界面に空隙Vが形成されることに伴い、単結晶層40を形成してから冷却させるときに、単結晶層40をさらに容易にベース10から分離することができる。すなわち、冷却により加えられる応力により分離層30が分かれるとき、ベース10と分離層30との間の界面に空隙Vが形成される場合、分離層30の厚さ方向の中心に空隙が形成されているときに比べて、相対的に小さな応力で分離層30を分離することができる。これは、同じ材料からなる層間の結合力に比べて、異種材料からなる層間の結合力の方が相対的に弱い可能性があり、中でも、異種材料からなる層間の界面または前記界面と隣り合う領域における結合力の方がさらに弱い可能性があるが、実施形態においては、異種材料であるベース10と分離層30との間の界面に空隙Vを形成することにより、前記ベース10と分離層との間の界面がより一層応力に弱くなるようにするからであると推察される。このため、単結晶層40に加えられる応力を減らすことができる。
【0048】
これらに加えて、空隙Vを中心として分離層30が分かれるが、空隙Vが単結晶層40から遠くに位置するようにベース10と分離層30との間の界面に形成されるため、分離に際して単結晶層40に加えられる応力またはストレスを抑制または極力抑えることができる。このように、単結晶層40に加えられる応力を減らすことができて、応力による単結晶層40の欠陥の発生を抑制もしくは防止することができる。
【0049】
以下、ベース10の下側からレーザーを照射する過程に戻って説明する。
【0050】
上述したように、ベース10の上にシード層20が形成されると、ベース10の下側にマスクMを位置させ、マスクMの下側からベース10に向かってレーザーを照射する。レーザーは、マスクMに設けられた複数の開口部OAを通過してベース10を透過した後、シード層20に照射される。このため、シード層20に複数の空隙Vが形成される。
【0051】
マスクMは、上述したように、レーザーが通過可能な複数の開口部OAを含むように設けられる。換言すると、マスクMは、図3に示すように、複数の開口部OA及び開口部OAの間の領域であり、開口されていない領域である閉鎖部CAを含むように設けられる。なお、開口部OAと閉鎖部CAとが交互に位置するように設けられる。
【0052】
実施形態においては、開口部OAと閉鎖部CAとの長さ比である「開口部の長さL:閉鎖部Lの長さ」が2:1~1:5になるように設ける。すなわち、開口部OAの長さLは、閉鎖部CAの長さLに比べて小さくても大きくてもよく、それに等しくてもよい。開口部OAの長さLが閉鎖部CAの長さLに比べて小さな場合、開口部OAの長さLは、閉鎖部CAの長さLの0.2以上、且つ、1未満と小さく形成されてもよい。また、開口部OAの長さLが閉鎖部CAの長さLに比べて大きな場合、開口部OAの長さLは、閉鎖部CAの長さLの1倍超え、且つ、2倍以下と大きく形成されてもよい。なお、開口部OAの長さLは、1μm~100μmに設けられることが好ましい。
【0053】
一方、開口部OAが閉鎖部CAに比べてその長さが小さく形成されるとき、開口部OAの長さLが閉鎖部CAの長さLの0.2未満と小さく形成されるか、あるいは、開口部OAの長さLが1μm未満である場合、冷却に際して、分離層30がベース10から単結晶層40の並べ方向に分かれない虞がある。これは、マスクMの開口部OAの長さまたは面積が小さ過ぎて、分離層30に形成される空隙Vの大きさが過剰に小さく形成されるからであると推察される。すなわち、空隙Vの大きさが小さ過ぎて、分離層30がベース10と単結晶層40との間の熱膨張係数の差による応力に強いからであると推察される。
【0054】
逆に、開口部OAが閉鎖部CAに比べてその長さが大きく形成されるとき、開口部OAの長さLが閉鎖部CAの長さLの2倍を超えるように大きいか、あるいは、開口部OAの長さLが100μmを超えるように大きな場合、レーザー照射に際してシード層20がベース10から剥離される(peel off)虞がある。
【0055】
以上においては、シード層20が形成されたベース10の下側にマスクMを位置させ、マスクMの下側からレーザーを照射すると説明した。しかしながら、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、レーザーをベース10の上側から照射してもよい。すなわち、シード層20が下側を見下ろすようにひっくり返した状態で、レーザー照射装置とベース10との間にマスクMを位置させ、マスクMの上側からレーザーを照射してもよい。
【0056】
また、以上においては、開口部OAと閉鎖部CAを有するマスクMを用いて、シード層20の延在方向にレーザーを不連続的に照射して分離層30を形成することについて説明した。しかしながら、マスクMを用いずに、シード層20の延在方向にレーザーを不連続的に照射してもよい。すなわち、シード層20が形成されたベース10が載置されたステージを水平移動させつつ、シード層20に向かってレーザーを照射(または、放射)(on)する、あるいは、照射(または、放射)を中止(off)する動作を交互に複数回繰り返し行うことにより、レーザーを不連続的に照射してもよい。ここで、「レーザーの照射を中止する」とは、レーザーを放射しないことを意味する。
【0057】
ベース10の上に分離層30が形成されると、前記分離層30の上に、図2の(d)に示すように、単結晶層40を形成する(S200)。換言すると、分離層30をシード(seed)として薄膜、すなわち、単結晶を成長させて単結晶層40を成長させる。このために、分離層30が形成されたベース10を単結晶成長装置に装入し、分離層30の上に単結晶層40を形成する。このとき、単結晶層40は、分離層30またはシード層20と同じ材料から形成され、例えば、GaNから形成されてもよい。なお、単結晶層40は、分離層30に比べて厚く、数百μm~数千μmの厚さに形成されるが、400μm以上の厚さに形成されることが好ましい。より好ましくは、400μm~2000μmの厚さに形成される。
【0058】
上述したように、ベース10の上にシード層20を形成した後、ベース10の下側にレーザーを照射することにより、ベース10とシード層20との間の界面に空隙Vが形成される。このため、ベース10と接する分離層30の一方の面の反対面であって、単結晶層40が成長される分離層30の他方の面は平らに形成される。このため、分離層30を形成した後、前記分離層30の他方の面を平坦化させる工程をさらに行う必要がない。したがって、分離層30を平坦化させる工程を省略しながらも、結晶性に優れており、しかも、欠陥の発生が抑えられた単結晶層40を形成することができる。
【0059】
しかしながら、従来の方法のように、化学的なエッチング法でシード層の一部を除去するが、マスクを用いた選択的な成長方法でシード層内に空隙を形成して分離層を設ける場合、前記空隙は、分離層の厚さ方向の中心に位置するようになる。この場合、単結晶層が成長されるべき分離層の他方の面が平らではないため、分離層の他方の面を平坦化させる工程、例えば、エピタキシャル横成長(ELG:Epitaxial Lateral Growth)工程をさらに行わなければならないという不都合がある。このため、工程が複雑になり、しかも、長引いてしまうという不都合がある。
【0060】
一方、前述したように、単結晶層40がベース10から分離されるとき、分離層30がその厚さ方向に分かれるように分離される。このため、分離層30の一部は単結晶層40に付着し、残りはベース10に付着するように、単結晶層40がベース10から分離される。このため、単結晶層40がベース10から分離されると、少なくともベース10と向かい合っていた面であって、分離層30が付着している単結晶層40の一方の面を研磨加工する必要がある。このような表面加工が終わると、最終製品である単結晶基板400が用意される。
【0061】
単結晶層40の一方の面、すなわち、表面を研磨加工すると、単結晶層40の厚さが減少するが、安定的な単結晶基板400を得るためには、その厚さが350μm以上になる必要がある。ところが、分離層30の上に形成された単結晶層40の厚さが400μm未満である場合、表面加工の後に単結晶層40の厚さが350μm未満になる虞がある。すなわち、厚さが350μm未満である不安定な単結晶基板400が製造される虞がある。したがって、分離層30の上に単結晶層40を形成するに当たって、400μm以上の厚さを有するように形成する。
【0062】
単結晶層40は、シード層20の形成方法と同様にして形成してもよい。すなわち、分離層30が形成されたベース10が装入された反応空間、すなわち、炉にGaソース原料とHClガスを供給する。このため、Gaソース原料とHClガスとの反応によりGaClガスが形成され、後続して供給されたNHガスとGaClとの反応によりGaNからなる単結晶層40が形成される。
【0063】
単結晶層40の形成が終わると、ベース10を単結晶成長装置から搬出する。また、分離層30及び単結晶層40が形成されたベース10を単結晶成長装置から搬出して冷却させるが、常温まで冷却させることが好ましい。
【0064】
分離層30及び単結晶層40が形成されたベース10が冷却させられると、ベース10と単結晶層40との間の熱膨張係数の差により分離層30に応力が加えられる。このとき、応力は、熱膨張係数に差が出る方向、すなわち、ベース10と単結晶層40の並べ方向に働く。すなわち、分離層30を目安として、ベース10及び単結晶層40の両方向に応力が加えられる。
【0065】
このため、図2の(e)に示すように、分離層30の厚さ方向を目安として、ベース10と隣り合う下部はベース10側に、残りは単結晶層40側に分かれるように分離される。このような分離は、分離層30のうち、複数の空隙Vが形成された位置において起こる。すなわち、分離層30の厚さ方向を目安として、空隙Vが形成された領域において、一部がベース10側に、残りが単結晶層40側に分かれるように分離される。一つの空隙Vを目安として説明し直すと、前記一つの空隙Vの高さ方向を目安として、ベース10に近い下部領域はベース10側に、残りの領域は単結晶層40側に分かれるように分離される。
【0066】
この後、単結晶層40またはベース10に所定の衝撃を加えると、単結晶層40がベース10から完全に分離され得る。いうまでもなく、衝撃を加えなくても、冷却だけで単結晶層40がベース10から分離されることもできる。
【0067】
次いで、分離層30の一部が付着している単結晶層40の一方の面を研磨加工して(図2の(f)参照)、単結晶層40から分離層30を除去する。また、分離層30が付着している単結晶層40の一方の面の反対の面もまた研磨加工してもよい。このとき、機械的な研磨法であるグラインディング、ポリッシング法またはスラリーを用いた化学的な反応を用いて研磨する化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)法などで研磨して表面を加工してもよい。
【0068】
このような表面加工により、最終製品である単結晶基板400が用意される(図2の(g)参照)。
【0069】
図4は、本発明の実施形態に係る方法により空隙が形成された分離層の一部を撮影した写真である。
【0070】
以下、図2及び図4に基づいて、本発明の実施形態に係る単結晶基板の製造方法について一括して説明する。このとき、前述した内容と重複する内容は省略するか、あるいは、簡略に説明する。
【0071】
まず、図2の(a)に示すように、ベース10の上にシード層20を形成する(S110)。このために、ベース10を単結晶成長装置内に装入し、ベースの上にシード層20を形成する。このとき、ベース10はサファイアウェーハであってもよく、シード層20は、2μm~30μmの厚さに形成されたGaN層であってもよい。なお、シード層20は、950℃~1050℃の温度で形成されてもよい。
【0072】
この後、シード層20にレーザーを照射して、複数の空隙Vを有する分離層30を形成する。このために、まず、シード層20が形成されたベース10を単結晶成長装置から搬出する。そして、図2の(b)に示すように、ベース10の下側に複数の開口部OA及び閉鎖部CAが設けられたマスクMを位置させ、マスクMの下側から362nm以下の波長を有するレーザー、より具体的には、355nmの波長を有する固体レーザーを放射する。
【0073】
このため、レーザーは、マスクMに設けられた複数の開口部OAを通過した後、ベース10を透過してシード層20に照射される。シード層20に照射されたレーザーは、前記シード層20の一部を溶融させる。このとき、レーザーは、マスクMに設けられた複数の開口部OAを通過してシード層20に照射されるので、シード層20のうち、マスクMの複数の開口部OAと向かい合う領域が溶融され得る。このような溶融により、図2の(c)及び図4に示すように、シード層20内に空きスペースである複数の空隙Vが形成される。また、マスクMの開口部OAと向かい合う(または、対向する)位置に空隙Vが形成されたことが分かる。このような空隙Vは、シード層20内においてベース10とシード層20との間の界面またはベース10と分離層30との間の界面に形成される。換言すると、空隙Vは、分離層30の上に、後続して形成されるべき単結晶層40よりもベース10の方と隣り合うように形成される。
【0074】
ベース10の上に複数の空隙Vが形成された分離層30が形成されると、分離層30が形成されたベース10を単結晶成長装置内に装入して、前記分離層30の上に、図2の(d)に示すように、単結晶層40を形成する(S200)。このとき、単結晶層40は、400μm~2000μmの厚さに形成されたGaN層であってもよい。なお、単結晶層40は、950℃~1050℃の温度で形成されてもよい。
【0075】
次いで、分離層30及び単結晶層40が形成されたベース10を単結晶成長装置から搬出して常温まで冷却させる。このため、ベース10と単結晶層40との間の熱膨張係数の差により分離層30に応力が加えられる。このとき、応力は、ベース10と単結晶層40の並べ方向に働く。このため、分離層30がベース10から単結晶層40の並べ方向、すなわち、厚さ方向に分かれるように分離される。すなわち、分離層30の厚さ方向を目安として、ベース10と隣り合う下部はベース側に、残りは単結晶層40側に分かれるように分離される。このとき、分離層30の厚さ方向を目安として、空隙Vが形成された領域において、一部がベース10側に、残りが単結晶層40側に分かれるように分離される。
【0076】
そして、単結晶層40またはベース10に所定の衝撃を加えると、単結晶層40がベース10から完全に分離可能である。いうまでもなく、衝撃を加えなくても、冷却だけで単結晶層がベースから分離されることも可能である(図2の(e)参照)。
【0077】
次いで、図2の(f)に示すように、分離層30が積層されている単結晶層40の一方の面を研磨加工して(S400)、単結晶層40から分離層30を除去する。このとき、単結晶層40の一方の面だけではなく、前記一方の面とは反対の表面である他方の面もまた加工することがさらに好ましい。このように、単結晶層の表面の加工が完了すると、単結晶基板400の製造が完了する(図2の(g)参照)。
【0078】
このように、本発明の実施形態に係る単結晶基板400の製造方法によれば、ベース10とシード層20との間の界面に空隙Vを形成する。このため、たとえ分離層30の内部に空隙Vが形成されるとしても、単結晶層40が成長される分離層30の他方の面が平らに形成可能である。したがって、平らな分離層30の他方の面の上に単結晶層40を成長させて、結晶性に優れており、しかも、欠陥の発生が抑えられた単結晶基板400を用意することができる。なお、分離層30の他方の面を平坦化させる工程を省略することができて、時間を短縮することができる。
【0079】
因みに、ベース10と分離層30との間の界面に空隙Vが形成されることに伴い、単結晶層40を形成してから冷却させるときに、単結晶層40をさらに容易にベース10から分離することができる。すなわち、冷却により加えられる応力により分離層30が分かれるとき、ベース10と分離層30との間の界面に空隙Vが形成される場合、分離層30の厚さ方向の中心に空隙が形成されているときに比べて、相対的に小さな応力で分離層30を分離することができる。このため、単結晶層40に加えられる応力を減らすことができる。また、空隙Vを中心として分離層30が分かれるが、空隙Vが単結晶層40から遠くに位置するようにベース10と分離層30との間の界面に形成されるので、分離に際して単結晶層40に加えられる応力またはストレスを抑制または極力抑えることができる。したがって、単結晶層40に加えられる応力を減らすことができて、応力による単結晶層40のひび割れ(クラック)及び割れなどの不良の発生を抑制もしくは防止することができる。
【符号の説明】
【0080】
10:ベース
20:シード層
30:分離層
V:空隙
40:単結晶層
400:単結晶基板
図1
図2
図3
図4