IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ネクストレミティ ソルーションズ インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022016375
(43)【公開日】2022-01-21
(54)【発明の名称】骨用の楔デバイス及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/16 20060101AFI20220114BHJP
【FI】
A61B17/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021113271
(22)【出願日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】63/049,243
(32)【優先日】2020-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521301079
【氏名又は名称】ネクストレミティ ソルーションズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NEXTREMITY SOLUTIONS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100090251
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 憲一
(72)【発明者】
【氏名】マシュー コイン
(72)【発明者】
【氏名】アダム フィンリー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL01
4C160LL08
4C160LL21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】扁平足などのような足の変形を治療するための改善された骨切り術インプラントデバイスを提供する。
【解決手段】骨切り術インプラントデバイスは、キャビティを画成しており該キャビティを通って伸びる中心面を有するハウジングを備えている。ハウジングは、第1の骨係合表面及び第2の骨係合表面を備えている。第2の骨係合表面は、中心面の第1の骨係合表面とは反対の側面上に配置されている。骨切り術インプラントデバイスはさらに切削部材も備えている。切削部材はハウジングに回動可能に結合されている。切削部材は、軸の周りで第1の配置状態と第2の配置状態との間で回動可能である。切削部材は、第1の配置状態において、第1の骨係合表面と第2の骨係合表面との間のキャビティ内に全体が配置される。切削部材の一部分は、第2の配置状態において、ハウジングの少なくとも第1の骨係合表面又は第2の骨係合表面を越えて伸びる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨切り術インプラントデバイスであって、前記骨切り術インプラントデバイスは、
楔形状のハウジングであって、前記楔形状のハウジングはキャビティを画成しておりかつ該キャビティを通って伸びる中心面を有しており、前記楔形状のハウジングは第1の骨係合表面及び第2の骨係合表面を備え、第1の骨係合表面は前記楔形状のハウジングの第1の側面において中心面に対して鋭角に伸び、第2の骨係合表面は前記楔形状のハウジングの第2の側面において第1の骨係合表面から中心面の反対側に配置されている、楔形状のハウジング、並びに
切削部材であって、前記切削部材は前記楔形状のハウジングに回動可能に結合されており、前記切削部材は軸の周りで第1の配置状態と第2の配置状態との間で回動可能であり、前記切削部材は第1の配置状態において第1の側面と第2の側面との間のキャビティ内に全体が配置され、前記切削部材の一部分は、第2の配置状態において前記楔形状のハウジングの少なくとも第1の側面又は第2の側面を越えて伸びる、切削部材
を具備している骨切り術インプラントデバイス。
【請求項2】
前記切削部材は、駆動シャフト、及び軸から径方向に外側へ伸びる複数のフィンを備えている、請求項1に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項3】
駆動シャフトは前記楔形状のハウジングに回動可能に結合され、かつ複数のフィンは駆動シャフトとともに回動可能である、請求項2に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項4】
駆動シャフトは受口を形成する頭部を備え、該受口は、前記切削部材を回動させる助けとなるドライバを受承するように構成されている、請求項3に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項5】
複数のフィンは各々が基端部及び先端部を備え、複数のフィンのうち少なくとも1つの先端部は、使用時に前記骨切り術インプラントデバイスを適所に保持するように適合されたフック部分を備えている、請求項2に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項6】
第2の配置状態において、前記切削部材の少なくとも一部分は前記楔形状のハウジングの第1の側面を越えて伸び、かつ前記切削部材の少なくとも別の一部分は前記楔形状のハウジングの第2の側面を越えて伸びる、請求項1に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項7】
第1の配置状態において、前記切削部材の複数のフィンはほぼ中心面に沿って径方向に伸び、かつ第2の配置状態において、前記切削部材の複数のフィンは中心面に対して垂直に径方向に伸びる、請求項1に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項8】
前記ハウジングは軸からずれた位置に据付用開口部を画成している、請求項1に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項9】
骨切り術インプラントデバイスであって、前記骨切り術インプラントデバイスは、
楔形状のハウジングであって、前記楔形状のハウジングは、上面、底面、前側面、裏側面、右側面及び左側面を備えており、前記楔形状のハウジングは、上面及び底面を貫いて開口している内部キャビティを前側面、裏側面、右側面及び左側面によって画成しており、前記楔形状のハウジングは中心面を備えており、上面及び底面のうち少なくとも一方は中心面に対して鋭角に伸びている、楔形状のハウジング、
駆動シャフトであって、前記駆動シャフトは軸の周りで回動可能であり、前記駆動シャフトは前記楔形状のハウジングに回動可能に結合されており、前記駆動シャフトは頭部から先端部まで伸びる長尺状本体を備えており、前記駆動シャフトの頭部は前記楔形状のハウジングの前側面に形成された貫通開口部の内部で回動可能であり、前記駆動シャフトの先端部は前記楔形状のハウジングの裏側面のキャビティ壁に画成された開口部の中に回動可能に結合されている、駆動シャフト、並びに、
切削部材であって、前記切削部材は前記駆動シャフトに結合され、かつ前記駆動シャフトとともに第1の配置状態と第2の配置状態との間で回動可能であり、前記切削部材は、軸から径方向に外側へ第1の方向に伸びる第1のフィン一組及び軸から径方向に外側へ第2の方向に伸びる第2のフィン一組を備えており、第1の方向は第2の方向とは反対側であり、第1のフィン一組の各々のフィンは隣接するフィンから軸に沿って間隔をおいて配置されており、第2のフィン一組の各々のフィンは隣接するフィンから軸に沿って間隔をおいて配置されており、第1の配置状態において第1のフィン一組及び第2のフィン一組は上面と底面との間のキャビティ内に全体が配置され、第2の配置状態において第1のフィン一組の少なくとも一部分は上面を越えて伸び、かつ第2のフィン一組の少なくとも一部分は前記楔形状のハウジングの底面を越えて伸びる、切削部材
を具備している、骨切り術インプラントデバイス。
【請求項10】
第1のフィン一組及び第2のフィン一組のフィンは、第1の配置状態において、ほぼ中心面に沿って径方向に伸びている、請求項9に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項11】
第1のフィン一組及び第2のフィン一組の各々のフィンは先端部を備え、第1のフィン一組及び第2のフィン一組の各々においてフィンのうち少なくとも1つの先端部がフック部分を備えている、請求項10に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項12】
第2の配置状態において、第1のフィン一組及び第2のフィン一組のフィンは、前記楔形状のハウジングの中心面に対してほぼ垂直に径方向に伸びる、請求項9に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項13】
前記駆動シャフトは、軸に沿って前記切削部材により画成された中空チャネルを通って前記楔形状のハウジングの前側面と裏側面との間を伸びる、請求項9に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項14】
前記楔形状のハウジングの前側面に形成された貫通開口部は、該貫通開口部の内側に配置された可撓性の付属突起により画成された第1のチャネル及び第2のチャネルを備え、可撓性の付属突起は、前記駆動シャフトの頭部に形成された突部によって前記駆動シャフトの回動の結果として第1のチャネル又は第2のチャネルの中へと移動されるように構成されている、請求項10に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項15】
骨切り術インプラントデバイスであって、前記骨切り術インプラントデバイスは、
ハウジングであって、前記ハウジングはキャビティを画成しており該キャビティを通って伸びる中心面を有し、前記ハウジングは第1の側及び第2の側を備えており、第2の側は中心面の第1の側とは反対の側に配置されている、ハウジング、
駆動シャフトであって、前記ハウジングに回動可能に結合された駆動シャフト、並びに
切削部材であって、前記切削部材は前記駆動シャフトに結合され、かつ前記駆動シャフトとともに回動可能であり、前記切削部材は第1の配置状態と第2の配置状態との間で回動可能であり、前記切削部材は径方向に外側へ伸びる複数のフィンを備えており、第1の配置状態において複数のフィンは第1の側と第2の側との間のキャビティ内に全体が配置され、第2の配置状態において複数のフィンの少なくとも一部分は前記ハウジングの少なくとも第1の側又は第2の側を越えて伸びる、切削部材
を具備している骨切り術インプラントデバイス。
【請求項16】
前記切削部材は長手方向軸を有しており、前記切削部材は、第1の方向に該長手方向軸から径方向に外側へ伸びており該長手方向軸に沿って互いに間隔を置いて配置された少なくとも3つのフィンと、第2の方向に該長手方向軸から径方向に外側へ伸びており該長手方向軸に沿って互いに間隔を置いて配置された少なくとも3つのフィンとを備えており、第1の方向は第2の方向とは反対側である、請求項15に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項17】
複数のフィンの各々が先端側自由端を有し、複数のフィンのうち少なくとも1つの先端側自由端はフック部分を備えている、請求項16に記載の骨切り術インプラントデバイス。
【請求項18】
足の楔状骨切り術のための方法であって、前記方法は、
足の一部分を露出させるステップと、
骨切り術インプラントデバイスを提供するステップであって、前記骨切り術インプラントデバイスは、
ハウジングであって、前記ハウジングはキャビティを画成しており該キャビティを通って伸びる中心面を有し、前記ハウジングは第1の側及び第2の側を備え、第2の側は中心面の第1の側とは反対の側に配置されている、ハウジング、
駆動シャフトであって、前記駆動シャフトは前記ハウジングに回動可能に結合されており、駆動シャフトは受口を画成している頭部を備えている、駆動シャフト、並びに
切削部材であって、前記切削部材は前記駆動シャフトに結合され、かつ前記駆動シャフトとともに回動可能であり、前記切削部材は第1の配置状態と第2の配置状態との間で回動可能であり、前記切削部材は径方向に外側へ伸びる複数のフィンを備えており、複数のフィンは第1の配置状態において第1の側と第2の側との間のキャビティ内に全体が配置され、複数のフィンの少なくとも一部分は、第2の配置状態において前記ハウジングの少なくとも第1の側又は第2の側を越えて伸びる、切削部材
を具備している、ステップと、
足の露出部分の骨内へ第1の配置状態の骨切り術インプラントデバイスを挿入するステップと、
前記駆動シャフトの頭部の受口の中にドライバを挿入するステップと、
複数のフィンが骨に係合するように、前記駆動シャフト及び切削部材を第2の配置状態に向かって回転させるドライバを回転させるステップと
を含む方法。
【請求項19】
複数のフィンのうち少なくとも1つはフィンの先端部にフック部分を備えている、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2020年7月8日に出願された米国仮特許出願第63/049,243号に基づく優先権を主張するものであり、米国仮特許出願第63/049,243号は参照によりその全体が本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
≪本発明の分野≫
本出願は外科用器具に関連したデバイス及び方法に関し、より詳細には骨インプラントのためのデバイス及び方法に関する。
【0003】
≪関連技術の説明≫
足の解剖学的構造、及び足の骨の適正な位置調整は、適正な体重負荷、バランス、及び可動性がもたらされるためには重要である。扁平足(flatfoot)として一般に知られている扁平足(pes planus)は、立位時に足底のアーチがない場合に生じる姿勢の変形であり、長時間の立位、長距離の歩行、及び/又は走行のような身体活動の実施時に痛みを伴う可能性がある。様々な足の問題、例えば骨の発生異常、後脛骨筋腱機能不全(PTTD)、関節炎、外傷、又は糖尿病性虚脱が、扁平足の原因となりうる。多くの場合、矯正器具、支持具、及び/又は理学療法が、扁平足を治療するために使用される。しかしながら場合によっては、扁平足に関連した解剖学的異常を矯正し、かつ適正な骨の位置調整を行って疼痛の軽減及び可動性の改善をもたらすために、付加的な外科手術が必要な場合もある。
【0004】
骨の配列状態の短縮、延長、又はその他の変更をもたらすために骨が切削される外科手術である骨切り術は、扁平足を治療するために使用されることが多い。扁平足を治療するための通常の外科的技法にはエヴァンス踵骨骨切り術又はコットン骨切り術が含まれるが、これらは骨を開大してその骨開大部に自家骨(患者の体から採取された骨)、同種異型移植骨(骨バンクから得られた骨)、又は合成の楔を配置するために使用される骨切り術である。エヴァンス踵骨骨切り術は、踵骨すなわちかかとの骨の外側面に台形形状のインプラントすなわち楔を挿入して外側支柱延長術を行うために使用可能である。コットン骨切り術は内側楔状開大式骨切り術であって、中足部の内側に位置する骨である内側楔状骨に台形形状のインプラントすなわち楔を挿入して中足部の外転を低減するために使用可能である。
【0005】
多くの場合、外科的に挿入された楔には骨から高い圧縮力が加わる。楔を所望の配置状態に維持するために、既存の方法では楔を適所に係止するために外科用ステープル、金属のネジ及びプレートのような様々なハードウェアが使用される。しかしながら患者によっては、楔の配置状態を維持するために使用されるステープル、ネジ、及びプレートのようなハードウェアは、突き出てしまうこともあれば、付近の腱又は他の軟組織を刺激することもあり、これが腫脹や炎症をもたらす場合がある。
【0006】
したがって、扁平足のような足の変形を治療するための改善されたデバイス及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
簡潔に述べると、本発明の1以上の態様に従って構築された骨切り術インプラントデバイスは、例えば、扁平足などのような足の変形を治療するための改善されたデバイスを提供する。
【0008】
1つの実施形態では、本発明の1以上の態様に従って構築された骨切り術インプラントデバイスは、楔形状のハウジング及び切削部材を備えている。楔形状のハウジングはキャビティを画成し、かつ該キャビティを通って伸びる中心面を有する。楔形状のハウジングは第1の骨係合表面及び第2の骨係合表面を備えている。第1の骨係合表面は、楔形状のハウジングの第1の側面において中心面に対して鋭角に広がる。第2の骨係合表面は、楔形状のハウジングの第2の側面において第1の骨係合表面に対して中心面の反対側に配置される。切削部材は、楔形状のハウジングに対して回動可能に結合される。切削部材は、軸の周りで第1の配置状態と第2の配置状態との間で回動可能である。切削部材は、第1の配置状態では第1の側面と第2の側面との間のキャビティ内に全体が配置される。切削部材の一部分は、第2の配置状態において楔形状のハウジングの少なくとも第1の側面又は第2の側面を越えて伸びる。
【0009】
1つの実施形態では、複数のフィンのうち少なくとも1つがフック部分を備えている。
【0010】
別の実施形態では、足の楔状骨切り術のための方法が提供される。該方法は、足の一部分を露出させるストップと、骨切り術インプラントデバイスを提供するストップとを含んでいる。骨切り術インプラントデバイスは、ハウジング、駆動シャフト及び切削部材を具備している。ハウジングはキャビティを画成し、かつ該キャビティを通って伸びる中心面を有する。ハウジングは第1の側面及び第2の側面を備えている。第2の側面は、第1の側面に対して中心面の反対側に配置される。駆動シャフトは、ハウジングに対して回動可能に結合されている。駆動シャフトは、受口を画成する頭部を備えている。切削部材は、駆動シャフトに結合されており駆動シャフトとともに回動可能である。切削部材は、第1の配置状態と第2の配置状態との間で回動可能である。切削部材は、径方向に外側へ伸びる複数のフィンを備えている。複数のフィンは、第1の配置状態において第1の側面と第2の側面との間のキャビティ内に全体が配置される。複数のフィンの少なくとも一部分は、第2の配置状態においてハウジングの少なくとも第1の側面又は第2の側面を越えて伸びる。該方法はさらに、第1の配置状態の骨切り術インプラントデバイスを足の露出部分の骨の中に挿入するステップと、前記駆動シャフトの頭部の受口にドライバを挿入するステップと、複数のフィンが骨に係合するように前記駆動シャフト及び切削部材を第2の配置状態へと回転するドライバを回転させるステップとを含む。
【0011】
本発明の上記及びその他の目的、特徴及び利点は、本発明の様々な態様についての以降の詳細な説明を添付図面と合わせれば明白となろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明は、本明細書中以下に記載の詳細な説明から、及び添付された本発明の好ましい実施形態の図面からより十分に理解されるであろうが、詳細な説明及び図面は、本発明を限定すると解釈されるべきではなく、単に説明及び理解のためのものである。
【0013】
図1】本開示の態様による、非係合状態の切削部材を有している骨用楔デバイスを示す第1の斜視図。
【0014】
図2】本開示の態様による、係合配置状態の切削部材を備えた図1のデバイスを示す第1の斜視図。
【0015】
図3】本開示の態様による、非係合状態の切削部材を有している図1のデバイスを示す第1の側面図。
【0016】
図4】本開示の態様による、係合配置状態の切削部材を有している図1のデバイスを示す第1の側面図。
【0017】
図5】本開示の態様による、非係合配置状態の切削部材を有している図1のデバイスを示す第2の側面図。
【0018】
図6】本開示の態様による、係合配置状態の切削部材を有している図1のデバイスを示す第2の側面図。
【0019】
図7】本開示の態様による、非係合配置状態の切削部材を備えた図1のデバイスを示す平面図。
【0020】
図8】本開示の態様による、係合配置状態の切削部材を備えた図1のデバイスを示す平面図。
【0021】
図9】本開示の態様による、図1のデバイスの立体分解図である第2の斜視図。
【0022】
図10】本開示の態様による図1のデバイスの断面側面図。
【0023】
図11】本開示の態様による図1のデバイスの楔状ハウジングを示す平面図。
【0024】
図12】本開示の態様による図1のデバイスの楔状ハウジングを示す第1の斜視図。
【0025】
図13】本開示の態様による図1のデバイスの楔状ハウジングを示す第1の側面図。
【0026】
図14】本開示の態様による図1のデバイスの楔状ハウジングを示す第2の側面図。
【0027】
図15】本開示の態様による図1のデバイスの駆動シャフトを示す平面図。
【0028】
図16】本開示の態様による図1のデバイスの駆動シャフトを示す第1の斜視図。
【0029】
図17】本開示の態様による図1のデバイスの駆動シャフトを示す第1の側面図。
【0030】
図18】本開示の態様による図1のデバイスの駆動シャフトを示す第2の側面図。
【0031】
図19】本開示の態様による図1のデバイスの切削部材を示す平面図。
【0032】
図20】本開示の態様による図1のデバイスの切削部材を示す第1の斜視図。
【0033】
図21】本開示の態様による図1のデバイスの切削部材を示す第1の側面図。
【0034】
図22】本開示の態様による図1のデバイスの切削部材を示す第2の側面図。
【0035】
図23】本開示の態様による、図1のデバイスのための別例の切削部材を示す第3の側面図。
【0036】
図24】本開示の態様による、図1のデバイスのための別例の切削部材を示す第3の斜視図。
【0037】
図25】本開示の態様による、図1のデバイスのための別例の切削部材を示す平面図。
【0038】
図26】本開示の態様による、図1のデバイスのための別例の切削部材を示す第1の斜視図。
【0039】
図27】本開示の態様による、図1のデバイスのための別例の切削部材を示す第1の側面図。
【0040】
図28】本開示の態様による、図1のデバイスのための別例の切削部材を示す第2の側面図。
【0041】
図29】本開示の態様による、患者の内側楔状骨に図1のデバイスが埋入された状態の患者の足を示す斜視図。
【0042】
図30】本開示の態様による、患者の踵骨に図1のデバイスが埋入された状態の患者の足を示す下面図。
【0043】
図31】本開示の態様による、患者の内側楔状骨及び患者の踵骨の両方に図1のデバイスが埋入された状態の患者の足を示す平面図。
【0044】
図32】本開示の態様による、患者の踵骨に図1のデバイスが埋入された状態の患者の足を示す第1の側面図。
【0045】
図33】本開示の態様による、患者の踵骨に図1のデバイスの切削部材が係合した状態の患者の足を示す第1の側面図。
【0046】
図34】本開示の態様による手術方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明について、添付図面を参照しながら本発明による様々な例示の実施形態に関して以下に詳細に議論する。以降の詳細な説明において、数多くの具体的詳細が本発明の完全な理解のために示される。しかしながら、本発明がそれらの具体的詳細を伴わずに実行されうることは当業者には明白であろう。他の実例では、周知の構造物は本発明を不必要に不明瞭とするのを回避するため詳細には示されない。
【0048】
したがって、以下に記載される実装は全て、当業者が本開示の実施形態を作製又は使用することを可能にするために提供される例示の実装であり、特許請求の範囲によって規定される本開示の範囲を限定するようには意図されていない。本明細書中で使用されるように、「例示の」又は「例証の」という語は、「例、実例、又は例証としての役割を果たしている」ことを意味する。「例示の」又は「例証の」として本明細書中に記載されたいかなる実装も、必ずしも他の実装より好適又は有利であると解釈すべきではない。さらに、本項の説明において、用語「上方」、「下方」、「左」、「後」、「右」、「前」、「垂直」、「水平」、及びこれらの派生語は、図1の方向に置かれた本発明に関するものとする。
【0049】
以下の説明は、足又は下肢に関する整形外科手術用の切削工具のためのシステム、方法及び装置について言及する。しかしながら、当業者は、筋骨格系の他の体肢、関節、及び部分も前述のシステム、方法及び装置と共に使用するのに適していることを認識するであろう。同様に、様々な図面、ステップ、手順、及び作業の流れは単に例として示されており、記載されたシステム、方法又は装置が異なる時間枠又は順序でそれぞれの役割を果たし又は結果を出すことを全く制限するものではない。本発明の教示は、手及びその他の上下肢に対するものなど任意の整形外科手術に適用可能であり、かつ同様の解剖学的な考慮事項を有する他の治療部位においても実施されることが可能である。
【0050】
更に、先述の技術分野、背景、概要、又は以降の詳細な説明において示されるどのような明示又は黙示の理論によっても拘束される意図はない。また、添付図面において例証され、かつ以降の明細書中に記載される具体的なデバイス及び方法は、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の概念の例示の実施形態にすぎないということも理解されるべきである。従って、本明細書中に開示された実施形態に関する具体的な寸法及びその他の物理的特性は、特許請求の範囲に明示的に別段の定めがないかぎり、限定と見なされるべきではない。
【0051】
下記に記載されるように、本発明にはヒトの足の変形を矯正するためのデバイス及び方法が含まれる。図1~33に示されるように、骨用の楔デバイス1000は、楔状ハウジング1100、駆動シャフト1200、及び切削部材1300を備えることができる。楔状ハウジング1100は、例えば、切削部材1300を収容するための中央キャビティ1128及び複数の開口部1123(図9)を備えうる。開口部1123は、例えば、駆動シャフト1200が開口部1123を通して挿入されうるように、駆動シャフト1200を受承するための大きさ及び形状に形成、すなわち構成されることが可能である。加えて、切削部材1300が例えば駆動シャフト1200を受承するための大きさ及び形状に形成、又は構成された中空チャネル1316(図9)を備えて、駆動シャフト1200が開口部1123だけでなく中空チャネル1316を通って挿入されうることにより切削部材1300を楔状ハウジング1100に取り付けることが可能となっていてもよい。
【0052】
駆動シャフト1200は、楔状ハウジング1100の開口部1123のうち第1の円形開口部1124及び第2の円形開口部1126(図1~8)の内側で回動可能であってよい。特に、駆動シャフト1200は、楔状ハウジング1000の中心軸の周りで切削部材1300を回転させて、切削部材1300が骨901と、例えば患者の足900(図29~33)の内側楔状骨902(図29~33)及び/又は患者の足900の踵骨904(図29~33)と、係合状態に至るようになっていてもよい。切削部材1300(図1~8)は、足900(図29~33)の骨901(図29~33)に対する骨用楔デバイス1000の位置関係を保持するために、足900(図29~33)の骨901(図29~33)の中に切り込むことが可能であり、かつ切り込むように構成される(例えば形状及び寸法が作られる)ことが可能である。特に、切削部材1300(図1~8)は、骨用楔デバイス1000の移動を抑制し、かつ骨切り術が実施された時点での骨901(図29~33)の減圧による骨用楔デバイス1000の位置ずれを防止することができる。実施される骨切り術には、エヴァンス踵骨骨切り術及び/又はコットン骨切り術が挙げられる。
【0053】
図1~8に示されるように、骨用楔デバイス1000の楔状ハウジング1100は、第1の側面1102、第2の側面1106、第3の側面1108、第4の側面1104、上面1110、及び底面1112を備えることができる。第1の側面1102は、例えば図3~4に示されるような第1のチャネル1116及び第2のチャネル1118の内側を弾力的に移動するように例えば大きさ及び形状が形成、又は構成された、可撓性の付属突起1114を備えることができる。例えば、可撓性の付属突起1114は、駆動シャフト1200の回転運動の結果として駆動シャフト1200の頭部1204の突部1202により第2のチャネル1118の中へと動かされることが可能である。具体的には、駆動シャフト1200が例えば切削部材1300を係合させるために時計回りの方向に回されるとき、突部1202は駆動シャフト1200が回されるにつれて徐々に可撓性の付属突起1114に圧力を加え、可撓性の付属突起1114が第2のチャネル1118の中へと徐々に動かされるようになっていてもよい。駆動シャフト1200の頭部1204は、駆動シャフト1200を回すために使用されるドライバ(図示せず)又はその他のツールを受承するために例えば大きさ及び形状が形成、又は構成された、受口又は中空部1206を備えていてもよい。例えば、駆動シャフト1200の中空部1206は、ドライバ(図示せず)と係合するために凸部及び凹部を有する形状(tongue and groove shape)又はその他のかみ合いパターン、例えばパターン1208を備えて、駆動シャフト1200を回動させることができるようになっていてもよい。具体的には、駆動シャフト1200は、切削部材1300を例えば骨901(図29~33)と係合した状態に位置付けるために回転させることができる。
【0054】
駆動シャフト1200の回転は、楔状ハウジング1100のチャネル壁1119によって停止させることができる。チャネル壁1119は、可撓性の付属突起1114の突端部1121から少し距離をおいて第1のチャネル1116及び第2のチャネル1118の端部に位置していて、例えば駆動シャフト1200の頭部1204の突部1202を受承するように大きさ及び形状が形成された、又は構成された、ポケット1117を形成してもよい。駆動シャフト1200の回転が停止された時点で、例えば突部1202がチャネル壁1119にぶつかってポケット1117の中で静止したとき、可撓性の付属突起1114はチャネル1116に向かって跳ね戻り、最初の静止配置状態に復帰することができる。具体的には、最初の静止配置状態とは、駆動シャフト1200の回転の際に突部1202によって動かされる前に可撓性の付属突起1114が最初に位置していた場所であってよい。突部1202がポケット1117の中に位置付けられ、かつ可撓性の付属突起1114がその最初の配置状態に跳ね戻った時点で、この可撓性の付属突起1114の再配置により、駆動シャフト1200を適所に係止してその結果切削部材1300が例えば骨901(図29~33)との係合配置状態にとどまるようにすることができる。
【0055】
楔状ハウジング1100はさらに、据付具又はその他の道具(図示せず)を受承するために大きさ及び形状が形成された、又は構成された、据付用開口部1120を備えることができる。例えば、据付用開口部1120は、骨用楔デバイス1000の外科的挿入の際に据付具が係合しうるネジ山付き表面1122を備えることができる。
【0056】
さらに、図1~8に示されるように、駆動シャフト1200の回動により切削部材1300が楔状ハウジング1100の中心軸の周りで回動する。例えば、骨用楔デバイス1000が埋入されているときに切削部材1300を中心軸の周りで回転させることにより、骨用楔デバイス1000の適所への固定が容易となり、その結果骨用楔デバイス1000の配置状態が維持されて骨切り術の際に骨用楔状体デバイス1000が外れてしまうのを避けることができる。例えば、切削部材1300が楔状ハウジング1100の中心軸の周りで90°回転されて、骨に十分に係合し、かつ骨に対する骨用楔デバイス1000の移動を低減することができる。切削部材1300は、中央シリンダ1307(図7)から伸びる複数のフィン又はアーム1301(図2)を備えて、中央シリンダ1307が、例えば図7~8に示されるように、切削部材1300のアーム1301のうち第1のアーム1302から、切削部材1300のアーム1301のうち中央にある第2のアーム1304を通り、切削部材1300のアーム1301のうち第3のアーム1306へと、伸びていてもよい。第1のアーム1302は中央シリンダ1307の第1のセグメント1308によって第2のアーム1304から隔てられ、第2のアーム1304は中央シリンダ1307の第2のセグメント1310によって第3のアーム1306から隔てられていてもよい。加えて、第1の傾斜部分1312又は第1の傾斜部分1312の一部分が、第1のアーム1302を第1のセグメント1308に接続してもよいし、第2の傾斜部分1314又は第2の傾斜部分1314の一部分が、第3のアーム1306を第2のセグメント1310に接続してもよい。切削部材1300は、例えば、駆動シャフト1200が時計回りの方向に回転されることにより、時計回りに回転することができる。1つの実施形態によれば、第1のアーム1302及び第3のアーム1306は、第2のアーム1304に向かって内側に湾曲しているか又はフック状に曲がっていてもよい。第1のアーム1302及び第3のアーム1306のフック状の構成により、骨用楔デバイス1000を骨近くで保持することが容易となって、骨からの分離を妨げるか又は移動を阻止し、ひとたび埋入された骨用楔デバイス1000が外れるのを阻止し、かつ骨切り術による減圧を回避することができる。
【0057】
図9~10に示されるように、駆動シャフト1200は、楔状ハウジング1100の開口部1123のうち第1の円形開口部1124から入り、中央シリンダ1307の中空チャネル1316を通って、楔状ハウジング1100の開口部1123のうち第2の円形開口部1126の中へと挿入可能であって、結果として駆動シャフト1200の細い端部1210の複数の締結具1212、例えば締結具1211及び締結具1213が、楔状ハウジング1100の第3の側面1108に係合することになる。通路1214は、例えば通路1214が締結具1211を締結具1213から分離している図9に示されるように、各々の締結具1212を分離することができる。締結具1212は、例えば可撓性であって、該締結具が楔状ハウジング1100の第3の側面1108の第2の円形開口部1126の中に挿入されている間は通路1214の中に入り込むようになっていてもよい。第3の側面1108に完全に挿入された時点で、締結具1212の溝部1216が駆動シャフト1200を適所に部分的に係止して、駆動シャフト1200が第3の側面1108から外れるのは阻止されるがなおも楔状ハウジング1100の軸の周りで回動可能であるようになっていてもよい。切削部材1300は、例えば、駆動シャフト1200が楔状ハウジング1100を通して挿入される前に、中央キャビティ1128の中に挿入されるとよい。楔状ハウジング1100については図11~14にさらに示されている。図15~18に示されるように、駆動シャフト1200はさらに、中央シリンダ1307(図9~10)の中空チャネル1316(図9~10)の対応する内壁1317(図20~21)に係合するための、平坦又は比較的平面状のセグメント1220を備えたシャフト1218を備えることができる。加えて、シャフト1218はさらに、比較的平面状のセグメント1220に接続された、図16に示されるようなシャフト1218から外側に湾曲した凸状の丸みを帯びたセグメント1222を備えることができる。例えば、1つの実施形態によれば、中空チャネル1316の形状が長楕円形又は円筒形であって、比較的平面状のセグメント1220が駆動シャフト1200の回動の際に中空チャネル1316(図9~10)に係合し、切削部材1300(図9)も回動するようになっていてもよい。
【0058】
図19~22に示されるように、1つの実施形態によれば、切削部材1300のアーム1301のうち第1のアーム1302(図19)及びアーム1301のうち第3のアーム1306は、第2のアーム1304に向かって内側にフック状に曲がっていてもよく、かつアーム1301のうち第2のアーム1304は、比較的直線状である、すなわち図19に示されるように中央シリンジ1307にほぼ垂直な方向に配列されてよい。切削部材1300の前側面1318に配置された第1のアーム1302は、第1の切削フック1322及び第2の切削フック1324を備え、第2のアーム1304は第1の切削エッジ1326及び第2の切削エッジ1328を備え、かつ切削部材1300の後端部1320に配置された第3のアーム1306は、第3の切削フック1330及び第4の切削フック1332を備えることができる。別例の実施形態では、第2のアーム1304は例えば、第2のアーム1304が第1の切削フック1322に「T」形状及び第2の切削フック1324に別の「T」形状を有するような、両掛けフック状のエッジを備えることもできる。
【0059】
1つの実施形態によれば、骨用楔デバイス1000は、切削部材1300(図19~22)ではなく図23~28に示された加圧切削部材1700を備えることができる。加圧切削部材1700は、挿入された時点で、骨を骨用楔デバイス1000に向かって押すように患者の骨に圧力が加わるように、構成される(例えば大きさ及び形状が作られる)ことが可能である。具体的には、加圧切削部材1700は第1のアーム1702を備えることが可能であり、第1のアーム1702は切削部材1700の前側面1718に配置され、かつ第1のセグメント1708によって中央の第2のアーム1704から隔てられている。加圧切削部材1700はさらに、加圧切削部材1700の裏側面1720に配置されており第2のセグメント1710によって第2のアーム1704から隔てられた第3のアーム1706を備えてもよく、ここで第1のアーム1702及び第3のアーム1706は、切削部材1300(図19~22)の第1のアーム1302(図19~22)及び第3のアーム1306(図19~22)とは異なる切削軌道を通るように製作されている。加えて、第1の部分1712(図25)が第1のアーム1702を第1のセグメント1708に接続していてもよく、かつ第2の傾斜部分1714(図25)が第3のアーム1706を第2のセグメント1710に接続していてもよい。
【0060】
製作の際、第1の切削フック1722、第2の切削フック1724、第3の切削フック1730、及び第4の切削フック1732を切削する時に、中空チャネル1716の中心軸1740を中央から外して位置がずれた軸1742にすることができる。中空チャネル1716は、骨901に係合するための加圧切削部材1700の回転中に比較的平面状のセグメント1220(図15~18)と係合するための、内壁1717を備えることができる。中央から外して位置がずれた軸1742とすることにより、第1の切削フック1722の傾斜部1748を、第1の切削フック1722の中心軸が移された側である反対側の傾斜部1749よりも相対的に長い角度の付いた傾斜部とし、かつ第2の切削フック1724の傾斜部1750を、中心軸が移された側である反対側の傾斜部1751よりも長い角度の付いた傾斜部とすることが容易になる。同様に、中央から外して位置がずれた軸1742とすることにより、第3の切断フック1730の傾斜部1744を、中心軸が移された側である反対側の傾斜部1753よりも相対的に長い角度の付いた傾斜部とし、かつ第4の切断フック1732の傾斜部1746を、中心軸が移された側である反対側の傾斜部1755よりも相対的に長い角度の付いた傾斜部とすることが容易になる。第2のアーム1704は、相互に位置ずれしていない第1の切削エッジ1726及び第2の切削エッジ1728を備えることが可能であり、製作の際に中心軸1740を維持することができる。より長い角度の付いた傾斜部1744、1746、1748、1750を有していて第1の切削フック1722及び第2の切削フック1724の切削角度が中心から外れるようになっていることにより、1つの実施形態によれば、駆動シャフト1200の回転が開始された時の骨の離脱を阻止することができる。具体的には、より長い角度の付いた傾斜部1744、1746、1748、1750が、中心軸が移された側の傾斜部1749、1751とは異なる経路で骨に切り込むときに離脱が阻止されるが、このとき経路が異なることにより、一度挿入された骨用楔デバイス1000の配置状態を維持することが容易となりうる。
【0061】
図29~33は、足900の骨901へ埋入された骨用楔デバイス1000を示している。上記に示したように、骨901には、例えば、患者の内側楔状骨902及び/又は患者の踵骨904が挙げられる。図33はさらに、患者の踵骨904と係合した切削部材1300を示している。
【0062】
図34は、1つの実施形態による手術方法10を示す。この手術方法は、患者の下肢を位置決めするステップ20、及び手術域を準備するステップ30を含むことができる。手術域を準備するステップ30は、例えば、患者の内側楔状骨及び/又は患者の踵骨を露出させるために患者の足の一部分を外科的に露出させることを含みうる。手術方法は、患者の骨に骨用楔デバイス1000を挿入するためにドライバ(図示せず)を使用するステップ40を含むことができる。さらに、骨に係合するために切削部材を回転させることができる(ステップ50)。ドライバ(図示せず)を骨用楔デバイスから取り外し(ステップ60)、患者の切開部を閉止することができる(ステップ70)。
【0063】
本発明について少なくとも1つの実施形態に関して説明してきたが、本発明は、本開示の思想及び範囲の範囲内でさらに改変されることが可能である。したがって本出願は、本発明の一般的原則を使用する本発明のあらゆる変形物、使用法、又は適応物を対象とするように意図されている。さらに、本出願は、本開示内容からは逸脱するが本発明が属する分野において既知又は通常の実務に入るものも対象とするように意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
【外国語明細書】