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特開2022-163750パワーモジュール、パワーモジュールに搭載可能な回路ブロック、回路定数の調整方法及びパワーモジュールの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163750
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】パワーモジュール、パワーモジュールに搭載可能な回路ブロック、回路定数の調整方法及びパワーモジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20221020BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20221020BHJP
   H02M 7/48 20070101ALN20221020BHJP
【FI】
H01L25/04 C
H01L25/00 B
H02M7/48 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021068765
(22)【出願日】2021-04-15
(71)【出願人】
【識別番号】000002037
【氏名又は名称】新電元工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110858
【弁理士】
【氏名又は名称】柳瀬 睦肇
(74)【代理人】
【識別番号】100172627
【弁理士】
【氏名又は名称】宮澤 亘
(72)【発明者】
【氏名】湧口 純弥
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770DA03
5H770DA41
5H770HA02X
5H770KA05X
5H770LA02X
5H770QA01
5H770QA06
5H770QA08
5H770QA27
(57)【要約】
【課題】寄生インダクタンスに対する回路定数の設定を容易にしたパワーモジュールを提供する。
【解決手段】本発明は、絶縁基板11上に配置され、第1回路素子を有するモジュール内部回路と、前記絶縁基板上に配置された第1導電部及び第2導電部と、前記第1回路素子の一方端側に位置する前記第1導電部に一端が接合された第1接続ピン16と、前記第1回路素子の他方端側に位置する前記第2導電部に一端が接合された第2接続ピン17と、前記モジュール内部回路等を封止した第1樹脂18と、第1回路素子に交換可能に電気的に接続された回路ブロック19を含み、回路ブロックは、第2回路素子21を有し、第1接続ピンの他端16b側及び第2接続ピンの他端17b側は、第1樹脂から突出され、回路ブロックは、第1接続ピン及び第2接続ピンにより接続されるパワーモジュールである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板と、
前記絶縁基板上に配置され、第1回路素子を有するモジュール内部回路と、
前記絶縁基板上に配置され、前記第1回路素子の一方端に電気的に接続された第1導電部と、
前記絶縁基板上に配置され、前記第1回路素子の他方端に電気的に接続された第2導電部と、
前記第1導電部における前記第1回路素子の一方端側に位置し、前記第1導電部に一端が接合された第1接続ピンと、
前記第2導電部における前記第1回路素子の他方端側に位置し、前記第2導電部に一端が接合された第2接続ピンと、
前記モジュール内部回路、前記第1導電部、前記第2導電部、前記第1接続ピンの一端側、及び、前記第2接続ピンの一端側を封止した第1樹脂と、
前記第1回路素子に交換可能に電気的に接続された回路ブロックと、
を含み、
前記回路ブロックは、第2回路素子を有し、
前記第1接続ピンの他端側及び前記第2接続ピンの他端側は、前記第1樹脂から突出され、
前記回路ブロックは、前記第1接続ピン及び前記第2接続ピンにより接続されることを特徴とするパワーモジュール。
【請求項2】
請求項1において、
前記第2回路素子の一方端は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続され、
前記第2回路素子の他方端は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続され、
前記回路ブロックは、前記パワーモジュール上で第2樹脂により封止されていることを特徴とするパワーモジュール。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記第2回路素子は、コンデンサと抵抗を有し、
前記抵抗の一端は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記抵抗の他端は前記コンデンサの第1電極に電気的に接続され、前記コンデンサの第2電極は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュール。
【請求項4】
請求項3において、
前記第1回路素子は、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3導電部及び第4導電部を有し、
前記第1スイッチング素子の一方端は前記第1導電部に電気的に接続され、前記第1スイッチング素子の他方端は前記第2導電部に電気的に接続され、前記第2導電部は前記第3導電部に電気的に接続され、前記第3導電部は前記第2スイッチング素子の一方端に電気的に接続され、前記第2スイッチング素子の他方端は前記第4導電部に電気的に接続されていることを特徴とするパワーモジュール。
【請求項5】
請求項1又は2において、
前記第2回路素子は、ゲートドライバーを有し、
前記第2接続ピンの一端は前記第1回路素子の制御端子に電気的に接続され、
前記ゲートドライバーの制御入力端子は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記ゲートドライバーの出力端子は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュール。
【請求項6】
請求項1又は2において、
前記第2回路素子は、第3スイッチング素子を有し、
前記第2接続ピンの一端は前記第1回路素子の制御端子に電気的に接続され、
前記第3スイッチング素子の第1電極は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記第3スイッチング素子の第2電極は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュール。
【請求項7】
請求項1又は2において、
前記第1回路素子は、抵抗、ホール素子及びカレントトランスを備えた電流検出回路を有し、
前記第2回路素子は、過電流検出回路を有し、
前記第1接続ピンの一端は前記電流検出回路の第1端子に電気的に接続され、前記第2接続ピンの一端は前記電流検出回路の第2端子に電気的に接続され、
前記過電流検出回路の第1端子は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記過電流検出回路の第2端子は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュール。
【請求項8】
第1接続ピン及び第2接続ピンそれぞれの他端が突出した、回路ブロック交換可能なパワーモジュールに電気的に接続される回路ブロックであり、
前記回路ブロックは第2回路素子を有し、
前記第2回路素子の一方端は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、
前記第2回路素子の他方端は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュールに搭載可能な回路ブロック。
【請求項9】
請求項8において、
前記第2回路素子は、コンデンサと抵抗を有し、
前記抵抗の一端は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記抵抗の他端は前記コンデンサの第1電極に電気的に接続され、前記コンデンサの第2電極は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュールに搭載可能な回路ブロック。
【請求項10】
請求項8において、
前記第2回路素子は、ゲートドライバーを有し、
前記ゲートドライバーの制御入力端子は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記ゲートドライバーの出力端子は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュールに搭載可能な回路ブロック。
【請求項11】
請求項8において、
前記第2回路素子は、第3スイッチング素子を有し、
前記第3スイッチング素子の第1電極は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記第3スイッチング素子の第2電極は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュールに搭載可能な回路ブロック。
【請求項12】
請求項8において、
前記第2回路素子は、過電流検出回路を有し、
前記過電流検出回路の第1端子は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記過電流検出回路の第2端子は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュールに搭載可能な回路ブロック。
【請求項13】
回路ブロック交換可能なパワーモジュールに、請求項8から12のいずれか一項に記載の回路ブロックを前記第1接続ピン及び前記第2接続ピンによって電気的に接続する工程(a)と、
前記工程(a)に記載の回路ブロックの前記第2回路素子を調整する工程(b)と、
前記工程(b)によって調整された第2回路素子を有する回路ブロックを、前記第1接続ピン及び前記第2接続ピンによって前記工程(a)に記載のパワーモジュールに電気的に接続する工程(c)と、
を有することを特徴とする回路定数の調整方法。
【請求項14】
回路ブロック交換可能なパワーモジュールに、請求項8から12のいずれか一項に記載の回路ブロックを前記第1接続ピン及び前記第2接続ピンによって電気的に接続する工程(a)と、
前記パワーモジュール上で前記回路ブロックを第2樹脂により封止する工程(b)と、
を有することを特徴とするパワーモジュールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーモジュール、パワーモジュールに搭載可能な回路ブロック、回路定数の調整方法及びパワーモジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパワーモジュールは、例えばパワー半導体、回路部品(回路ブロック)、放熱板、絶縁材、基板、絶縁用樹脂等から構成されている。具体的な従来のパワーモジュールは、チップ状態のパワー半導体と回路部品を最短距離で接続し、絶縁機能を持ったコンパクトな電力変換回路を構成することができる。
【0003】
しかし、従来のパワーモジュールは、基板を絶縁用樹脂で覆うため、内部の回路ブロックを変更してパワーモジュールの回路定数と定格を決定するための試行錯誤をすることが容易ではない。
【0004】
このような試行錯誤は、パワーモジュールが元々持っている接続端子で行うことが可能な場合もあるが、高周波の流れる回路部品を接続端子経由で実施しても、内部基板上の回路部品の接続位置と接続端子までの距離による寄生インダクタンスが加わるため、最適な回路定数を求めることが困難である。
【0005】
また、顧客毎に異なる回路定数のパワーモジュールが必要な場合に、回路ブロックを変更することが容易ではない。
なお、従来のパワーモジュールに関連する技術が特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014-72316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の種々の態様は、寄生インダクタンスに対する回路定数の設定を容易にしたパワーモジュールを提供することを目的とする。
また、本発明の種々の態様は、回路ブロックを変更するだけで、顧客毎に回路定数の異なるパワーモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下に本発明の種々の態様について説明する。
【0009】
[1]絶縁基板と、
前記絶縁基板上に配置され、第1回路素子を有するモジュール内部回路と、
前記絶縁基板上に配置され、前記第1回路素子の一方端に電気的に接続された第1導電部と、
前記絶縁基板上に配置され、前記第1回路素子の他方端に電気的に接続された第2導電部と、
前記第1導電部における前記第1回路素子の一方端側に位置し、前記第1導電部に一端が接合された第1接続ピンと、
前記第2導電部における前記第1回路素子の他方端側に位置し、前記第2導電部に一端が接合された第2接続ピンと、
前記モジュール内部回路、前記第1導電部、前記第2導電部、前記第1接続ピンの一端側、及び、前記第2接続ピンの一端側を封止した第1樹脂と、
前記第1回路素子に交換可能に電気的に接続された回路ブロックと、
を含み、
前記回路ブロックは、第2回路素子を有し、
前記第1接続ピンの他端側及び前記第2接続ピンの他端側は、前記第1樹脂から突出され、
前記回路ブロックは、前記第1接続ピン及び前記第2接続ピンにより接続されることを特徴とするパワーモジュール。
【0010】
[2]上記[1]において、
前記第2回路素子の一方端は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続され、
前記第2回路素子の他方端は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続され、
前記回路ブロックは、前記パワーモジュール上で第2樹脂により封止されていることを特徴とするパワーモジュール。
【0011】
[3]上記[1]又は[2]において、
前記第2回路素子は、コンデンサと抵抗を有し、
前記抵抗の一端は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記抵抗の他端は前記コンデンサの第1電極に電気的に接続され、前記コンデンサの第2電極は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュール。
【0012】
[4]上記[3]において、
前記第1回路素子は、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3導電部及び第4導電部を有し、
前記第1スイッチング素子の一方端は前記第1導電部に電気的に接続され、前記第1スイッチング素子の他方端は前記第2導電部に電気的に接続され、前記第2導電部は前記第3導電部に電気的に接続され、前記第3導電部は前記第2スイッチング素子の一方端に電気的に接続され、前記第2スイッチング素子の他方端は前記第4導電部に電気的に接続されていることを特徴とするパワーモジュール。
【0013】
[5]上記[1]又は[2]において、
前記第2回路素子は、ゲートドライバーを有し、
前記第2接続ピンの一端は前記第1回路素子の制御端子に電気的に接続され、
前記ゲートドライバーの制御入力端子は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記ゲートドライバーの出力端子は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュール。
【0014】
[6]上記[1]又は[2]において、
前記第2回路素子は、第3スイッチング素子を有し、
前記第2接続ピンの一端は前記第1回路素子の制御端子に電気的に接続され、
前記第3スイッチング素子の第1電極は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記第3スイッチング素子の第2電極は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュール。
【0015】
[7]上記[1]又は[2]において、
前記第1回路素子は、抵抗、ホール素子及びカレントトランスを備えた電流検出回路を有し、
前記第2回路素子は、過電流検出回路を有し、
前記第1接続ピンの一端は前記電流検出回路の第1端子に電気的に接続され、前記第2接続ピンの一端は前記電流検出回路の第2端子に電気的に接続され、
前記過電流検出回路の第1端子は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記過電流検出回路の第2端子は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュール。
【0016】
[8]第1接続ピン及び第2接続ピンそれぞれの他端が突出した、回路ブロック交換可能なパワーモジュールに電気的に接続される回路ブロックであり、
前記回路ブロックは第2回路素子を有し、
前記第2回路素子の一方端は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、
前記第2回路素子の他方端は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュールに搭載可能な回路ブロック。
【0017】
[9]上記[8]において、
前記第2回路素子は、コンデンサと抵抗を有し、
前記抵抗の一端は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記抵抗の他端は前記コンデンサの第1電極に電気的に接続され、前記コンデンサの第2電極は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュールに搭載可能な回路ブロック。
【0018】
[10]上記[8]において、
前記第2回路素子は、ゲートドライバーを有し、
前記ゲートドライバーの制御入力端子は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記ゲートドライバーの出力端子は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュールに搭載可能な回路ブロック。
【0019】
[11]上記[8]において、
前記第2回路素子は、第3スイッチング素子を有し、
前記第3スイッチング素子の第1電極は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記第3スイッチング素子の第2電極は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュールに搭載可能な回路ブロック。
【0020】
[12]上記[8]において、
前記第2回路素子は、過電流検出回路を有し、
前記過電流検出回路の第1端子は前記第1接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成され、前記過電流検出回路の第2端子は前記第2接続ピンの他端に電気的に接続可能に構成されていることを特徴とするパワーモジュールに搭載可能な回路ブロック。
【0021】
[13]回路ブロック交換可能なパワーモジュールに、請求項8から12のいずれか一項に記載の回路ブロックを前記第1接続ピン及び前記第2接続ピンによって電気的に接続する工程(a)と、
前記工程(a)に記載の回路ブロックの前記第2回路素子を調整する工程(b)と、
前記工程(b)によって調整された第2回路素子を有する回路ブロックを、前記第1接続ピン及び前記第2接続ピンによって前記工程(a)に記載のパワーモジュールに電気的に接続する工程(c)と、
を有することを特徴とする回路定数の調整方法。
【0022】
[14]回路ブロック交換可能なパワーモジュールに、請求項8から12のいずれか一項に記載の回路ブロックを前記第1接続ピン及び前記第2接続ピンによって電気的に接続する工程(a)と、
前記パワーモジュール上で前記回路ブロックを第2樹脂により封止する工程(b)と、
を有することを特徴とするパワーモジュールの製造方法。
【発明の効果】
【0023】
本発明の種々の態様によれば、寄生インダクタンスに対する回路定数の設定を容易にしたパワーモジュールを提供することができる。
また、本発明の種々の態様によれば、回路ブロックを変更するだけで、顧客毎に回路定数の異なるパワーモジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】(A)は、本発明の一態様に係るパワーモジュール21を模式的に示す斜視図、(B)は、(A)に示すパワーモジュール21及びそのパワーモジュール21に接続される回路ブロック19を示す断面図である。
図2】(A)は、モジュール内部回路を示す図であり、(B)は、モジュール内部回路と回路ブロックとの接続関係を説明する模式図である。
図3】(A)は、図1(A)に示すパワーモジュール20に図1(B)に示す回路ブロック19を取り付けた後に回路ブロック19を第2樹脂31で封止した状態を示す斜視図であり、(B)は、(A)に示す回路ブロック19が第2樹脂31で封止された状態を示す断面図である。
図4】モジュール内部回路13aであって、スイッチング回路の電源ラインのデカップリングコンデンサとダンパー抵抗を示す回路図である。
図5】(A)は、回路ブロック19がモジュール内部回路13bに接続される構成を説明するための模式的な回路図、(B)は、モジュール内部回路13bであって、ゲートドライバーを示す回路図である。
図6】過電流検出時のフェイルセーフの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0026】
図1(A)は、本発明の一態様に係るパワーモジュール21を模式的に示す斜視図であり、図1(B)は、図1(A)に示すパワーモジュール21及びそのパワーモジュール21に接続される回路ブロック19を示す断面図である。
【0027】
図1(A)、(B)に示すパワーモジュール20は絶縁基板11を有する。絶縁基板11上には、図2(A)、(B)に示す第1回路素子12を有するモジュール内部回路13が配置されている。第1回路素子12は第1スイッチング素子(例えばMOSFET)である。
【0028】
絶縁基板上11上には第1導電部14が配置されており、第1導電部14は第1スイッチング素子12の一方端12aに電気的に接続されている。図2(B)に示すように、第1導電部14は、例えば銅クリップにより形成されている。
【0029】
絶縁基板11上には第2導電部15が配置されており、第2導電部15は第1スイッチング素子12の他方端12bに電気的に接続されている。第2導電部15は、例えば銅パターンにより形成されている。なお、図2(B)に示す参照符号12a、12bは接続ピンの位置を示している。
【0030】
図2(A)、(B)に示すように、第1接続ピン16の一端16aは第1スイッチング素子12もしくは第1導電部14に接合されており、その接合部は第1導電部14における第1スイッチング素子12の一方端12a側に位置している。つまり、第1接続ピン16の一端16aは、第1導電部14における第1スイッチング素子12の一方端12a側に接合されている。
【0031】
また、第1接続ピン16の一端16aと第1導電部14との接合方法は、はんだ付け又は溶接による接合を用いることができる。また、接合ではなく、第1接続ピン16が第1導電部14と一体化して形成されてもよい。
【0032】
第2接続ピン17の一端17aは第2導電部15に接合されており、その接合部は第2導電部15における第1スイッチング素子12の他方端12b側に位置している。つまり、第2接続ピン17の一端17aは、第2導電部15における第1スイッチング素子12の他方端12b側に接合されている。
【0033】
また、第2接続ピン17の一端17aと第2導電部15との接合方法は、はんだ付け又は溶接による接合を用いることができる。また、接合ではなく、第2接続ピン17が第2導電部15と一体化して形成されてもよい。
【0034】
モジュール内部回路13、第1導電部14、第2導電部15、第1接続ピン16の一端16a側、及び、第2接続ピン17の一端17a側は、図1(A)、(B)に示す第1樹脂18により封止されている。
【0035】
なお、第1接続ピン16及び第2接続ピン17の各々は、導電性のある材料(例えば銅などの金属)により形成されているとよい。また、第1接続ピン16及び第2接続ピン17の各々の形状は、丸い棒状、四角い棒状などであるとよく、図1では直線形状の接続ピンを示しているが、曲げられている部分があっても良い。
【0036】
また、複数の接続端子52は第1樹脂18から突き出されており、複数の接続端子52の各々は絶縁基板11上に一端が接続されている(図1(A)、(B)、図3(A)、(B)参照)。
【0037】
図1(A)、(B)に示すように、回路ブロック19は、第1スイッチング素子12に交換可能に電気的に接続されている。別言すれば、パワーモジュール20は、交換可能に接続された回路ブロック19を有している。
【0038】
回路ブロック19は、第2回路素子21を有している(図1及び図2参照)。
【0039】
図1(A)、(B)に示すように、第1接続ピン16の他端16b側及び第2接続ピン17の他端17b側は、第1樹脂18から突出されている。
【0040】
回路ブロック19は、第1接続ピン16及び第2接続ピン17により接続される。
【0041】
本実施形態による回路ブロック交換可能なパワーモジュールによれば、モジュール内部回路13の第1回路素子12である第1スイッチング素子12の一方端12aに電気的に接続された第1接続ピン16及び第1スイッチング素子12の他方端12bに電気的に接続された第2接続ピン17それぞれの他端16b,17b側は前記第1樹脂18から突出している。そのため、第2回路素子21を有する回路ブロック19を用意することで、第1樹脂18から突出した第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロックの第2回路素子21を容易にパワーモジュールの第1スイッチング素子12に電気的に接続できる。第2回路素子21を調整した回路ブロック19を複数用意することで、パワーモジュールの回路定数を決定するための試行錯誤が容易になる。図2に示すように、第1導電部14の第1スイッチング素子12の一方端12a側に位置する部分に第1接続ピン16の一端16aを接合し、第2導電部15の第1スイッチング素子12の他方端12b側に位置する部分に第2接続ピン17の一端17aを接合することで、第1接続ピン16及び第2接続ピン17を第1スイッチング素子12と最短距離になるように設置する。これにより、寄生インダクタンスを低減できる。このような第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19の第2回路素子21と第1スイッチング素子12を接続するため、低減した寄生インダクタンスに対する回路定数の設定が可能となる。
【0042】
図2(B)に示すように、第2回路素子21の一方端21aは第1接続ピン16の他端16bに電気的に接続されている。
【0043】
第2回路素子21の他方端21bは第2接続ピン17の他端17bに電気的に接続されている。なお、図2(B)に示す参照符号21a、21bは接続ピンの位置を示している。
【0044】
図3(A)は、図1(A)に示すパワーモジュール20に図1(B)に示す回路ブロック19を取り付けた後に回路ブロック19を第2樹脂31で封止した状態を示す斜視図であり、図3(B)は、図3(A)に示す回路ブロック19が第2樹脂31で封止された状態を示す断面図である。
【0045】
第1接続ピン16の他端16bと第2回路素子21の一方端21aとの接続方法は、回路ブロック19をパワーモジュール20から交換可能とする場合、ソケット51a,51bを用いることができる。ソケット51aは第1接続ピン16の他端16b側が挿入され、ソケット51bは第2接続ピン17の他端17b側が挿入されるようになっている(図1(B)、図3(B)参照)。また、回路定数の設定等が終了した後であって、回路ブロック19を交換する必要がない場合は、第1接続ピン16の他端16bと第2回路素子21の一方端21aとの接合方法は、はんだ付け又は溶接による接合を用いることができる。また、接合ではなく、第1接続ピン16の他端16bが回路ブロック19と一体化して形成されてもよい。
【0046】
回路ブロック19は、パワーモジュール20上で第2樹脂31により封止されている(図3参照)。
【0047】
本実施形態のパワーモジュールによれば、寄生インダクタンスに対する好適な回路定数を設定できた回路ブロック19をパワーモジュール20の第1回路素子12に電気的に接続し、その回路ブロック19をパワーモジュール20上で第2樹脂により封止することで、顧客毎に違った回路定数のパワーモジュールを提供できる。
【0048】
図2(A)は、モジュール内部回路13であって、3相インバータのCRスナバを示す回路図である。図2(B)は、回路ブロック19がモジュール内部回路13に接続される構成を説明するための模式的な回路図である。図2(A)、(B)に示すように、第2回路素子21は、コンデンサ32と抵抗33を有している。
【0049】
図2(B)に示すように、抵抗33の一端は第1接続ピン16の他端16bに電気的に接続可能に構成されている。この抵抗33の他端はコンデンサ32の第1電極に電気的に接続されている。このコンデンサ32の第2電極は第2接続ピン17の他端17bに電気的に接続可能に構成されている。
【0050】
本実施形態によれば、CRスナバのコンデンサ32及び抵抗33を有する回路ブロック19を用意することで、図1に示す第1樹脂18から突出した第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19のコンデンサ32及び抵抗33を容易にパワーモジュールの第1スイッチング素子12に電気的に接続することができる。コンデンサ32及び抵抗33を調整した回路ブロック19を複数用意することで、パワーモジュールの回路定数を決定するための試行錯誤が容易になる。また、第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19のコンデンサ32及び抵抗33と第1スイッチング素子12を接続するため、低減した寄生インダクタンスに対する回路定数の設定が可能となる。
【0051】
図4は、モジュール内部回路13aであって、スイッチング回路の電源ラインのデカップリングコンデンサとダンパー抵抗を示す回路図である。図4に示す第1回路素子12dは、第1スイッチング素子34及び第2スイッチング素子35と、図2(B)に示す第3導電部36及び第4導電部37を有している。
【0052】
第1スイッチング素子34の一方端は、図2(B)に示すように、第1導電部14に電気的に接続され、第1スイッチング素子34の他方端は第2導電部15に電気的に接続されている。第2導電部15は第3導電部36に電気的に接続されている。第3導電部36は第2スイッチング素子35の一方端に電気的に接続され、第2スイッチング素子35の他方端は第4導電部37に電気的に接続されている。なお、第1導電部14及び第3導電部36それぞれは、例えば銅クリップにより形成されている。また、第2導電部15及び第4導電部37それぞれは、例えば銅パターンにより形成されている。
【0053】
本実施形態によれば、デカップリングコンデンサ32a及びダンパー抵抗33aを有する回路ブロック19を用意することで、図1に示す第1樹脂18から突出した第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19のデカップリングコンデンサ32a及びダンパー抵抗33aを容易にパワーモジュールの第1スイッチング素子34及び第2スイッチング素子35に電気的に接続することができる。デカップリングコンデンサ32a及びダンパー抵抗33aを調整した回路ブロック19を複数用意することで、パワーモジュールの回路定数を決定するための試行錯誤が容易になる。また、第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19のデカップリングコンデンサ32a及びダンパー抵抗33aと第1スイッチング素子34及び第2スイッチング素子35を接続するため、低減した寄生インダクタンスに対する回路定数の設定が可能となる。
【0054】
図5(A)は、回路ブロック19がモジュール内部回路13bに接続される構成を説明するための模式的な回路図である。図5(B)は、モジュール内部回路13bであって、ゲートドライバーを示す回路図である。第2回路素子21は、ゲートドライバー38を有している。
【0055】
図5(A)に示すように、第2接続ピン17の一端17aは第1スイッチング素子12の制御端子12cに電気的に接続されている。
【0056】
ゲートドライバー38の制御入力端子39は第1接続ピン16の他端16bに電気的に接続可能に構成されている。ゲートドライバー38の出力端子40は第2接続ピン17の他端17bに電気的に接続可能に構成されている。
【0057】
本実施形態によれば、ゲートドライバー38を有する回路ブロック19を用意することで、図1に示す第1樹脂18から突出した第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19のゲートドライバー38を容易にパワーモジュールの第1スイッチング素子12に電気的に接続することができる。ゲートドライバー38を調整した回路ブロック19を複数用意することで、パワーモジュールの回路定数を決定するための試行錯誤が容易になる。また、第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19のゲートドライバー38と第1スイッチング素子12を接続するため、低減した寄生インダクタンスに対する回路定数の設定が可能となる。
【0058】
図6は、過電流検出時のフェイルセーフの回路図である。第2回路素子21は、第3スイッチング素子としてのバイポーラトランジスタ41を有している。
【0059】
第2接続ピン17の一端は第1回路素子としての第1スイッチング素子12の制御端子に電気的に接続されている。
【0060】
第3スイッチング素子としてのバイポーラトランジスタ41の第1電極としてのエミッタ電極43は第1接続ピン16の他端に電気的に接続可能に構成されている。第3スイッチング素子としてのバイポーラトランジスタ41の第2電極としてのコレクタ電極42は第2接続ピン17の他端に電気的に接続可能に構成されている。
【0061】
図6に示すモジュール内部回路は、抵抗、ホール素子及びカレントトランスを備えた第1回路素子としての電流検出回路45を有している。
【0062】
第2回路素子21は、過電流検出回路44を有している。
【0063】
図1に示す第1接続ピン16の一端16aは電流検出回路45の第1端子に電気的に接続されており、第2接続ピン17の一端17aは電流検出回路45の第2端子に電気的に接続されている。
【0064】
過電流検出回路44の第1端子は、図1に示す第1接続ピン16の他端16bに電気的に接続可能に構成されている。過電流検出回路44の第2端子は、図1に示す第2接続ピン17の他端17bに電気的に接続可能に構成されている。
【0065】
本実施形態によれば、過電流検出回路44を有する回路ブロック19を用意することで、図1に示す第1樹脂18から突出した第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19の過電流検出回路44を容易にパワーモジュールの電流検出回路45に電気的に接続することができる。過電流検出回路44を調整した回路ブロック19を複数用意することで、パワーモジュールの回路定数を決定するための試行錯誤が容易になる。また、第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19の過電流検出回路44と電流検出回路45を接続するため、低減した寄生インダクタンスに対する回路定数の設定が可能となる。
【0066】
図1に示すように、回路ブロック19は、回路ブロック交換可能なパワーモジュール20に電気的に接続されるものであり、そのパワーモジュール20は第1接続ピン16及び第2接続ピン17それぞれの他端16b,17bが突出している。
【0067】
回路ブロック19は第2回路素子21を有している(図1及び図2参照)。
【0068】
第2回路素子21の一方端21aは、第1接続ピン16の他端16bに電気的に接続可能に構成されている。
【0069】
第2回路素子21の他方端21bは前記第2接続ピン17の他端17bに電気的に接続可能に構成されている。
【0070】
本実施形態によれば、回路ブロック交換可能なパワーモジュール20を用意する。この回路ブロック交換可能なパワーモジュール20は、第1接続ピン16及び第2接続ピン17それぞれの他端16b,17bが突出している。第2回路素子21を有する回路ブロック19を用意し、第2回路素子21の一方端21aは第1接続ピン16の他端16aに電気的に接続可能に構成され、第2回路素子21の他方端21bは第2接続ピン17の他端17bに電気的に接続可能に構成されている。このような回路ブロック19は回路ブロック交換可能なパワーモジュール20に電気的に接続できるため、様々な回路ブロックを準備することができ、顧客毎に異なる回路定数のパワーモジュールを実現できる。
【0071】
図2(A)、(B)に示すように、第2回路素子21は、コンデンサ32と抵抗33を有している。
【0072】
図2(B)に示すように、抵抗33の一端は第1接続ピン16の他端16bに電気的に接続可能に構成されている。この抵抗33の他端はコンデンサ32の第1電極に電気的に接続されている。このコンデンサ32の第2電極は第2接続ピン17の他端17bに電気的に接続可能に構成されている。
【0073】
本実施形態によれば、CRスナバのコンデンサ32及び抵抗33を有する回路ブロック19を用意することで、図1に示す第1樹脂18から突出した第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19のコンデンサ32及び抵抗33を容易にパワーモジュールの第1スイッチング素子12に電気的に接続することができる。コンデンサ32及び抵抗33を調整した回路ブロック19を複数用意することで、パワーモジュールの回路定数を決定するための試行錯誤が容易になる。また、第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19のコンデンサ32及び抵抗33と第1スイッチング素子12を接続するため、低減した寄生インダクタンスに対する回路定数の設定が可能となる。
【0074】
図5(A)、(B)に示す第2回路素子21は、ゲートドライバー38を有している。
【0075】
ゲートドライバー38の制御入力端子39は第1接続ピン16の他端16bに電気的に接続可能に構成されている。ゲートドライバー38の出力端子40は第2接続ピン17の他端17bに電気的に接続可能に構成されている。
【0076】
本実施形態によれば、ゲートドライバー38を有する回路ブロック19を用意することで、図1に示す第1樹脂18から突出した第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19のゲートドライバー38を容易にパワーモジュールの第1スイッチング素子12に電気的に接続することができる。ゲートドライバー38を調整した回路ブロック19を複数用意することで、パワーモジュールの回路定数を決定するための試行錯誤が容易になる。また、第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19のゲートドライバー38と第1スイッチング素子12を接続するため、低減した寄生インダクタンスに対する回路定数の設定が可能となる。
【0077】
図6に示す第2回路素子21は、第3スイッチング素子としてのバイポーラトランジスタ41を有している。
【0078】
第3スイッチング素子としてのバイポーラトランジスタ41の第1電極としてのエミッタ電極43は第1接続ピン16の他端に電気的に接続可能に構成されている。第3スイッチング素子としてのバイポーラトランジスタ41の第2電極としてのコレクタ電極42は第2接続ピン17の他端に電気的に接続可能に構成されている。
【0079】
図6に示す第2回路素子21は、過電流検出回路44を有している。
【0080】
過電流検出回路44の第1端子は、図1に示す第1接続ピン16の他端16bに電気的に接続可能に構成されている。過電流検出回路44の第2端子は、図1に示す第2接続ピン17の他端17bに電気的に接続可能に構成されている。
【0081】
本実施形態によれば、過電流検出回路44を有する回路ブロック19を用意することで、図1に示す第1樹脂18から突出した第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19の過電流検出回路44を容易にパワーモジュールの電流検出回路45に電気的に接続することができる。過電流検出回路44を調整した回路ブロック19を複数用意することで、パワーモジュールの回路定数を決定するための試行錯誤が容易になる。また、第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって回路ブロック19の過電流検出回路44と電流検出回路45を接続するため、低減した寄生インダクタンスに対する回路定数の設定が可能となる。
【0082】
以下に回路定数の調整方法について説明する。
【0083】
まず、回路ブロック交換可能なパワーモジュール20に、前述した回路ブロック19を第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって電気的に接続する(工程(a))。
【0084】
上記の工程(a)に記載の回路ブロック19の第2回路素子21を調整する(工程(b))。
【0085】
上記の工程(b)によって調整された第2回路素子21を有する回路ブロック19を、第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって工程(a)に記載のパワーモジュール20に電気的に接続する(工程(c))。
【0086】
上記の回路定数の調整方法によれば、回路ブロック19の第2回路素子21を調整する工程(b)を有するため、調整された第2回路素子21を有する回路ブロック19を、第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって工程(a)に記載のパワーモジュール20に電気的に接続することができる。従って、顧客毎に異なる回路定数のパワーモジュールを提供することができる。
【0087】
以下にパワーモジュールの製造方法について説明する。
【0088】
回路ブロック交換可能なパワーモジュール20に、請求項3に記載の回路ブロック19を第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって電気的に接続する(工程(a))。
【0089】
図3(A)、(B)に示すように、パワーモジュール20上で回路ブロック19を第2樹脂(31)により封止する(工程(b))。
【0090】
上記のパワーモジュールの製造方法によれば、回路ブロック交換可能なパワーモジュール20に、請求項3に記載の回路ブロック19を第1接続ピン16及び第2接続ピン17によって電気的に接続し、パワーモジュール20上で回路ブロック19を第2樹脂(31)により封止する。これにより、顧客毎に異なる回路定数のパワーモジュールが必要な場合でも、回路ブロックの変更だけで済むため、生産調整が容易になり、生産性が向上する。
【符号の説明】
【0091】
11 絶縁基板
12,12d 第1回路素子
12a 第1回路素子の一方端
12b 第1回路素子の他方端
12c 制御端子
13 モジュール内部回路
14 第1導電部
15 第2導電部
16 第1接続ピン
16a 第1接続ピンの一端
16b 第1接続ピンの他端
17 第2接続ピン
17a 第2接続ピンの一端
17b 第2接続ピンの他端
18 第1樹脂
19 回路ブロック
20 パワーモジュール
21 第2回路素子
21a 第2回路素子の一方端
21b 第2回路素子の他方端
31 第2樹脂
32,32a コンデンサ
33,33a 抵抗
34 第1スイッチング素子
35 第2スイッチング素子
36 第3導電部
37 第4導電部
38 ゲートドライバー
39 制御入力端子
40 ゲートドライバーの出力端子
41 第3スイッチング素子
42 第3スイッチング素子の第2電極
43 第3スイッチング素子の第1電極
44 過電流検出回路
45 電流検出回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6