(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163789
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】ボード材の移送補助具
(51)【国際特許分類】
B66F 9/06 20060101AFI20221020BHJP
E04G 21/16 20060101ALI20221020BHJP
E04G 1/20 20060101ALI20221020BHJP
B66F 11/04 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
B66F9/06 Z
E04G21/16
E04G1/20 Z
B66F11/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021068826
(22)【出願日】2021-04-15
(71)【出願人】
【識別番号】594052755
【氏名又は名称】サンレイズ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099977
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 章吾
(74)【代理人】
【識別番号】100104259
【弁理士】
【氏名又は名称】寒川 潔
(72)【発明者】
【氏名】西澤 賢志
【テーマコード(参考)】
2E003
2E174
3F333
【Fターム(参考)】
2E003AB00
2E003CC00
2E003EB03
2E174BA01
2E174CA02
2E174CA06
2E174CA11
3F333AA08
3F333AA15
3F333AB05
3F333AC11
3F333AE18
3F333AE38
3F333AE40
3F333AF03
(57)【要約】
【課題】ボード材Bを施工する作業スペースを確保しつつボード材を天井近くまで容易に移送できるボード材の移送補助具を提供する。
【解決手段】昇降式の足場装置100の昇降動作を利用してボード材Bを高所に移送する移送補助具であって、ボード材Bを起立状態で載置する載置台2と、載置台2の高さ位置を調節する係合孔32を備えたガイド部材3と、ガイド部材3を足場装置100の手摺104に着脱可能に装着する取付部4とを備えて構成される。使用にあたっては、取付部4を手摺104に取り付けた状態で載置台2にボード材Bを立てかるように載置し、その状態で足場101を昇降させることによってボード材Bを所望の高さ位置まで移送する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降式の足場装置の昇降動作を利用してボード材を高所に移送する移送補助具であって、
前記ボード材を載置する載置台と、
前記載置台の高さ位置を調節できる構造を備えたガイド部材と、
前記ガイド部材を前記足場装置に着脱可能に装着する取付部とを備えている
ことを特徴とするボード材の移送補助具。
【請求項2】
前記ガイド部材は、前記載置台を着脱可能に装着するための係合孔が上下方向に複数備えられており、前記載置台を装着する係合孔を変更することによって前記載置台の高さ位置を変更できるように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のボード材の移送補助具。
【請求項3】
前記載置台は、下端部が断面略コ字状を呈する形態とされ、このコ字状部分によって前記ボード材の端部を支持するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のボード材の移送補助具。
【請求項4】
前記取付部は、前記足場装置の手摺に係合する構造とされていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のボード材の移送補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ボード材の移送補助具に関し、より詳細には、足場が昇降する足場装置を用いてボード材を高所に移送するのに用いる移送補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線・電磁波の遮蔽、遮音など特定の機能を有する部屋(具体的には、放射線室、シールドルーム、防音室など)を構築する場合、その部屋の壁面には特定の機能を付与するボード材が貼り付けられる。たとえば、放射線室を構築する場合、放射線室の壁面には放射線遮蔽材(たとえば、鉛板)を備えたボード材が隙間なく貼り付けられる。
【0003】
図5は、壁面Wへのボード材aの施工例を示している。
図5に示す壁面Wは、病院などの建物物で一般的なサイズの階高L1が4500mmの壁面であり、下段および中段に高さL2が1820mm、幅L3が910mmの大型のボード材a1を配設するとともに、ボード材a1では覆いきれない残余のスペースである上段に高さL4が710mm、幅L3が910mmの小型のボード材a2を貼り付ける場合を例示している。
【0004】
ところで、このような機能付きのボード材aは、特定の機能を付与する機能材(たとえば、放射線遮蔽材)を備えているため、小型のボード材a2であっても1枚あたりの重さが十数kgを超える。大型のボード材a1においては数十kg(たとえば、60kg)程度の重さになることがある。そのため、この種のボード材aを、壁面Wに貼り付けるにあたっては、足場cを任意の高さ位置に昇降させる昇降機構dを備えた昇降式の足場装置b(たとえば、特許文献1の「高所作業車」を参照)を用いている。
【0005】
出願人は、このような足場装置bの側方にボード材aを載せる載置台eを設け、
図5に示すように、この載置台eにボード材aを載せた状態で足場cを所望の高さ位置まで上昇させて、2段目より上の位置へのボード材aの貼り付けを行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来のやり方には以下の問題があった。
すなわち、載置台eにボード材aを載せて持ち上げる方法では、
図5(a)に示したように、天井までのスペースに余裕がある中段へのボード材a1の取り付け作業は、載置台eを中段の高さ位置(中段の施工ラインCL1)まで上昇させ、この状態でボード材a1を載置台eから壁面Wに移し替えながら壁面Wに貼り付けることができるが、天井までのスペースに余裕がなく、ダクトDなどの障害物もある上段へのボード材a2の取り付け作業では、ボード材aを上段の高さ位置(上段の施工ラインCL2)まで持ち上げようと足場cを上昇させると、足場cと天井との隙間が狭くなりすぎて作業員の作業スペースが確保できなくなったり、あるいは、足場装置bとダクトDとが接触干渉するなどして、足場cを所望の高さ位置まで上昇させることができない場合がある。
【0008】
そのため、現状では、上段へのボード材a2の取付作業にあたっては、
図5(b)に示すように、足場cを中段の施工ラインCL1よりやや高い位置で止め、そこから上段の高さ位置までボード材a2を人力で持ち上げて貼り付けており(
図5の右側の矢符参照)、重量のあるボード材aの上げ下ろしに多大の労力が必要であり、施工に伴う作業負担が大きかった。
【0009】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ボード材を施工する作業スペースを確保しつつボード材を天井近くまで容易に移送できるボード材の移送補助具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係るボード材の移送補助具は、昇降式の足場装置の昇降動作を利用してボード材を高所に移送する移送補助具であって、上記ボード材を載置する載置台と、上記載置台の高さ位置を調節できる構造を備えたガイド部材と、上記ガイド部材を上記足場装置に着脱可能に装着する取付部とを備えていることを特徴とする。
【0011】
そして、本発明は好適な実施態様として、以下の特徴を備えている。
(1)上記ガイド部材は、上記載置台を着脱可能に装着するための係合孔が上下方向に複数備えられており、上記載置台を装着する係合孔を変更することによって上記載置台の高さ位置を変更できるように構成されていることを特徴とする。
【0012】
(2)上記載置台は、下端部が断面略コ字状を呈する形態とされ、このコ字状部分によって上記ボード材の端部を支持するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
(3)上記取付部は、上記足場装置の手摺に係合する構造とされていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ボード材を載置する載置台の高さ位置を調節できる構造を備えたガイド部材が昇降式の足場装置に着脱可能に装着できるようになっているので、ガイド部材を足場装置に装着することによって、足場の昇降動作を利用してボード材を所望の高さ位置まで容易に持ち上げることができ、少ない労力で、壁面へのボード材の取付・施工作業を行うことができる。
【0015】
また、ガイド部材が載置台の高さ位置を調節できる構造を備えているので、足場装置上での載置台の高さ位置を調節することができる。そのため、足場装置におけるボード材の相対的な高さ位置を自由に調節でき、天井との隙間が狭い場所などへもボード材を容易に移送することができる。
【0016】
しかも、載置台の高さ位置の調節にあたり、ガイド部材の上下方向に複数の係合孔を設け、この係合孔に載置台を装着することで載置台の高さ位置を調節するように構成することで、シンプルかつ安価な構成で載置台の高さ位置を自由に調節できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係るボード材の移送補助具の一例を示した斜視図である。
【
図2】同ボード材の移送補助具において、載置台をガイド部材の下端付近に装着した移送補助具を昇降式の足場装置に取り付けた状態を示しており、
図2(a)は足場の高さ位置を下げた状態を、
図2(b)は足場の高さ位置を上げた状態をそれぞれ示している。
【
図3】同ボード材の移送補助具において、載置台をガイド部材の中間付近に装着した移送補助具を昇降式の足場装置に取り付けた状態を示しており、
図3(a)は足場の高さ位置を下げた状態を、
図3(b)は足場の高さ位置を上げた状態をそれぞれ示している。
【
図4】同ボード材の移送補助具を用いたボード材の施工状況を模式的に示した説明図であり、
図4(a)は中段の高さ位置にボード材を施工する状態を、
図4(b)は上段の高さ位置にボード材を施工する状態をそれぞれ示している。
【
図5】従来のボード材の施工方法を模式的に示した説明図であり、
図5(a)は中段の高さ位置にボード材を施工する状態を、
図5(b)は上段の高さ位置にボード材を施工する状態をそれぞれ示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明に係るボード材の移送補助具1は、昇降式の足場装置100の昇降動作を利用してボード材Bを高所に移送するための装置であって、ボード材Bを載置する載置台2と、載置台2の高さ位置を調節できる構造を備えたガイド部材3と、ガイド部材3を足場装置100に着脱可能に装着する取付部4とを主要部として備えている。
【0019】
載置台2は、ボード材Bを載置するための部材であって、具体的には、ボード材Bの端部を載せることができる構造、本実施形態では、矩形状の金属板の下端部を曲折してボード材Bの端部を載せる断面略コ字状を呈する受け部21を形成した金具で構成されている。そして、載置台2の背面には、後述するガイド部材3の係合孔32と着脱可能に係合する係合突起(図示せず)が備えられており、この係合突起をガイド部材3の係合孔32に係合させることで、載置台2をガイド部材3に装着できるようになっている。
【0020】
ガイド部材3は、載置台2の高さ位置を調節可能に保持する部材であって、本実施形態では、一対のガイドバー31,31で構成されている。ガイドバー31は、
図1に示すように、細長い金属製の金具(図示例では、L型アングルを採用)で構成されており、それぞれ長手方向に複数の係合孔32,32,…が一定間隔で設けられている。係合孔32は、上述した載置台2の係合突起と着脱可能に係合するよう構成されており、係合突起を装着する係合孔32を変えることによって、載置台2の高さ位置を調節できるようになっている。
【0021】
取付部4は、ガイド部材3を足場装置100に着脱可能に装着するための金具であって、本実施形態では、昇降式の足場装置100の手摺104に装着可能な構造を備えている。
【0022】
ここで、昇降式の足場装置100の概略構成について
図2および
図3を参照しつつ説明する。これらの図に示すように、足場装置100は、足場101が昇降機構102によって昇降可能に構成された装置であって、図示の足場装置100では、足場101を水平方向に移動できるように走行機構103が備えられている。
【0023】
足場101は、作業員が作業するスペースを構成する平坦な足場であって、この足場101の周囲には作業員の落下防止等を目的とする手摺104が備えられている。図示の足場装置100では、手摺104は金属製のパイプ材(棒状の部材)を縦横に配設することによって構成されている。
【0024】
昇降機構102は、作業員の操作によって足場101を上下に昇降移動させる機構であって、本実施形態では、図示しない動力源を備えており、この動力源の操作によって足場101が上下に駆動するように構成されている。走行機構103は、台車105と、台車105を支える4個の車輪106,106,…とで構成されている。なお、図示の足場装置100では、走行機構103に自走用の動力源は備えていないが、動力で走行するように構成してもよい。
【0025】
このように、本実施形態では足場装置100の手摺104が金属製のパイプ材で構成されていることから、上述した取付部4は、このような金属製のパイプ材に装着可能な構造、具体的には、パイプ材と篏合する凹陥部41が形成されるように金属製の板材を断面略コ字状に曲折してなる形態とされており、水平に配設された手摺104に凹陥部41を篏合させることによって、取付部4を足場装置100に係合・装着できるようになっている。
【0026】
また、この取付部4は、上述した一対のガイドバー31,31を連結する連結部材の役割も果たしている。具体的には、取付部4の左右両端付近に、ガイドバー31,31の上端付近が一定の間隔をあけて取り付けられている。なお、ガイドバー31,31の連結にあたり、本実施形態に示すボード材の移送補助具1では、ガイドバー31,31の下端付近に両者を連結する連結板5が掛け渡されており(
図3参照)、取付部4および連結板5とによってガイドバー31,31が一定間隔をあけて連結されている。
【0027】
しかして、このように構成されたボード材の移送補助具1の使用方法について
図2乃至
図4を用いて説明する。
【0028】
本発明に係るボード材の移送補助具1の使用にあたっては、取付部4を足場装置100の手摺104の最上段に装着する(
図2,
図3参照)。このとき、ガイドバー31は、取付部4を介して足場装置100に装着した状態で、その下端が床面付近となり、上端が手摺104の最上段付近となるように、あらかじめ長さを調節しておく。つまり、足場101を昇降させた際に、ガイド部材3の上下の端部が天井や床面と可及的に近づく一方で、天井や床面とは接触干渉しないように、その長さをあらかじめ調整しておく。
【0029】
取付部4を手摺104に装着すると、次に、載置台2をガイドバー31に装着する。このとき、ガイドバー31には長手方向(上下方向)に複数の係合孔32,32,…が設けられているので、その中から載置台2が所望の高さ位置に配設される係合孔32を選んで載置台2の係合突起を係合させ、載置台2をガイド部材3に装着する。
【0030】
ここで、
図2は載置台2をガイドバー31の下端付近に装着した状態を示しており、
図3はガイドバー31の中間付近に装着した状態を示しており、
図2(a)および
図3(a)はそれぞれ足場装置100の足場101を下げた状態を、また、
図2(b)および
図3(b)はそれぞれ足場装置100の足場を上げた状態を示している。
【0031】
これらの図に示すように、載置台2を装着する高さ位置を変更することによって、足場装置100に対するボード材Bの保持位置を任意に変更できる。つまり、載置台2をガイドバー31の下端付近に装着することで、ボード材Bを足場101近くの高さ位置に保持した状態で足場101の上げ下げ、すなわち、ボード材Bを上げ下げができる一方、載置台2の装着位置を高くすることで、ボード材Bを高い位置で保持した状態でボード材Bの上げ下げができるようになる。
【0032】
図4はこのような特性を利用したボード材Bの壁面への施工作業の一例を模式的に示している。この図に示す施工例は、階高L1が4500mmの壁面Wに放射線遮蔽機能を備えたボード材Bを上下3段に取り付ける場合を示しており、下段および中段には高さL2が1820mm、幅L3が910mmの大型のボード材B1を取り付け、これら下段および中段のボード材B1によっては覆いきれない残余のスペースである上段には高さL4が710mm、幅L3が910mmの小型のボード材B2を取り付ける場合を例示している。
【0033】
詳細には、この
図4に示すように、天井までのスペースに余裕がある下段および中段へのボード材B1の取り付け作業にあたっては、
図4(a)に示すように、載置台2をガイドバー31の下端付近に装着し、載置台2の受け部21にボード材B1を載置して足場装置100を施工位置まで移動させる。そして、施工位置で足場装置100の足場101を所望の高さまで上昇させる。
【0034】
すなわち、
図4(a)に示すように、ボード材B1を中段に施工する場合、ボード材Bの下端が中段の高さ(床面から1800mm程度の中段の施工ラインCL1)になるように足場101の高さ位置を調節し、この状態でボード材B1を壁面に取り付け作業を行う。これにより、足場101上の作業員は、ボード材B1を少し持ち上げながら壁面Wに移し替えるだけで、ボード材B1を中段の位置に配置することができ、貼り付け作業を容易に行うことができる。なお、下段への施工にあたっては、載置台2をガイドバー31の最下位置に装着し、載置台2にボード材B1を載置して施工位置まで移動して壁面への取付作業行う。つまり、昇降機構102による足場101の昇降は行わずに、貼り付け作業を行う。
【0035】
これに対して、天井までのスペースに余裕がない上段にボード材B2を取り付けるにあたっては、
図4(b)に示すように、載置台2をガイドバー31の上の方に装着して、小型のボード材B2を載置台2の受け部21に載置する。載置台2を装着する高さ位置は、足場101を上段の施工位置(上段の施工ラインCL2付近)まで上げたときに、ボード材B2の上端が天井につかえない程度の高さ位置にする。
【0036】
そして、足場101の高さ位置を調節してボード材B2が天井付近(具体的には施工ラインCL2付近)に配置さえるようにし、この状態でボード材B2を壁面に取り付ける。このとき、載置台2に載置されたボード材B2の上端は天井近くの高さ位置まで到達しているので、足場101上の作業員は、ボード材B2を少し持ち上げながら壁面Wに移し替えるだけで、ボード材B2を上段の位置に配置することができ、上段への貼り付け作業を容易に行うことができる。
【0037】
このように、本発明に係るボード材の移送補助具1を用いることにより、足場装置100の足場101の昇降動作を利用してボード材Bを所望の高さ位置、具体的にはボード材Bの施工ラインの直近まで容易に持ち上げることができるので、少ない労力で、壁面へのボード材の取付・施工作業を行うことができる。
【0038】
また、ガイド部材3が載置台2の高さ位置を調節できる構造を備えているので、足場装置100上における相対的な載置台2の高さ位置を自由に調節することができる。そのため、足場装置100に対するボード材Bの高さ位置を自由に調節でき、天井との隙間が狭い場所などへもボード材Bを容易に移送することができる。
【0039】
しかも、載置台2の高さ位置は、載置台2を装着する係合孔32を選択することで容易に調節できるので、シンプルかつ安価な構成で載置台2の高さ位置を調節できるようになる。
【0040】
なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可能である。
【0041】
たとえば、上述した実施形態では、載置台2として、先端部が略コ字状に曲折された金具を用いた場合を示したが、ボードBを載置可能な形状であればよく、たとえば、先端部が略L字状に曲折された金具や略ム字状に曲折された金具などで載置台2を構成してもよい。
【0042】
また、上述した実施形態では、載置台2に載置する資材として特定の機能付きのボードBを用いた場合を示したが、重量のある板状の資材であれば他の資材の運搬等に用いてもよい。また、上述した実施例では、ボード材Bとして、高さL2が1820mm、幅L3が910mmの大型のボードB1と、高さL4が710mm、幅L3が910mmの小型のボードB2を用いた場合を示したが、ボード材Baの大きさは勿論適宜変更可能である。
【0043】
また、上述した実施形態では、取付部4がガイド部材3を足場装置100の手摺104に取り付ける構造の場合を示したが、足場装置100の昇降機構102によってガイド部材3(載置台2)の高さ位置を変えることができるのであれば、取付部4は手摺104以外の部位(たとえば、足場101など)に装着する構造であってもよい。
【0044】
さらに、上述した実施形態では、ガイド部材3を一対のガイドバー31,31で構成した場合を示したが、ガイド部材3は載置台2の高さ位置を調節できる構造であれば他の構造、たとえば、ガイドバー31を1本、又は3本以上で構成してもよい。また、ガイド部材3への載置台2の着脱にあたり、上述した実施形態では係合孔32を用いた着脱構造を示したが、他の構造で載置台2を着脱するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 ボード材の移送補助具
2 載置台
3 ガイド部材
4 取付部
5 連結補助具
31 ガイドバー
32 係合孔
100 足場装置
101 足場
102 昇降機構
103 走行機構
104 手摺
B ボード材
W 壁面