(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163864
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】出張サービス仲介システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20221020BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20221020BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06 312
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021068957
(22)【出願日】2021-04-15
(71)【出願人】
【識別番号】521163525
【氏名又は名称】株式会社SBY19
(74)【代理人】
【識別番号】100087664
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 宏行
(72)【発明者】
【氏名】朽木 智寿
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB53
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】出張サービス業者が独自のアイデアを活かし、個人対個人のビジネス形態に適した新規な出張サービス仲介システムを提供する。
【解決手段】出張サービス仲介システムは、顧客側端末とサービス提供者側端末とこれらの端末と通信する仲介サーバとで構成され、サービス提供者データベースと、出張サービスの予約成否を含む自由なメッセージ交換を可能にするメッセージ交換支援手段と、一対のサービス予約情報を生成し顧客側端末、サービス提供者側端末に送信するサービス予約情報生成手段と、サービスの実施を記録するサービス記録手段とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客側端末及びサービス提供者側端末と通信して出張サービス仲介を行う出張サービス仲介システムにおいて、
前記顧客側端末に対して複数のサービス提供者のプロフィール情報を提供するサービス提供者データベースと、
前記顧客側端末と、前記サービス提供者側端末との間で出張サービスの予約成否を含む自由なメッセージ交換を可能にするメッセージ交換支援手段と、
前記出張サービスの予約合意がなされたことを判別すると一対のサービス予約情報を生成しそのそれぞれを前記顧客側端末、前記サービス提供者側端末に送信するサービス予約情報生成手段と、
前記サービス提供者側端末で前記一対のサービス予約情報の結合がなされたことを判別するとそのサービスの実施を記録するサービス記録手段とを備えることを特徴とする出張サービス仲介システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記サービス予約情報生成手段が前記一対のサービス予約情報を送信した時点で顧客に対する仲介手数料の課金を確定させることを特徴とする出張サービス仲介システム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記サービス提供者側端末における前記一対のサービス予約情報の結合操作は、サービス料金の決済処理の際になされることを特徴とする出張サービス仲介システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項において、
前記一対のサービス予約情報の結合を判別した後、前記顧客側端末からサービス提供者の評価情報の書込みを可能にすることを特徴とする出張サービス仲介システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項において、
前記一対のサービス予約情報の結合を判別した後、前記サービス提供者側端末から顧客の評価情報の書込みを可能にすることを特徴とする出張サービス仲介システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客側端末及びサービス提供者側端末と通信して出張サービスの仲介を行う出張サービス仲介システムに関する。
【背景技術】
【0002】
出張サービス仲介システムの先行例として次の特許文献には、出張サービス業者から送信されてきた広告情報の内、ユーザから指定された業務内容に適合するものを選択してユーザに送信するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら前記特許文献に記載されているシステムは、運営業者が主体となって出張サービス業者を雇用管理するビジネスモデルであり、運用業者がサービス内容や料金を定めている。そのため近時増加しているフリーランスや個人事業主等が自らのアイデアを活かしてサービスを提供するような個人対個人のビジネス形態に適したものとは云い難い。
【0005】
これに対して本発明は、サービス提供者が自らのアイデアを活かしたサービスを提供できる個人対個人のビジネス形態に適した新規な出張サービス仲介システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、顧客側端末及びサービス提供者側端末と通信して出張サービス仲介を行う出張サービス仲介システムにおいて、顧客側端末に対して複数のサービス提供者のプロフィール情報を提供するサービス提供者データベースと、前記顧客側端末と、前記サービス提供者側端末との間で出張サービスの予約成否を含む自由なメッセージ交換を可能にするメッセージ交換支援手段と、前記出張サービスの予約合意がなされたことを判別すると、一対のサービス予約情報を生成し、そのそれぞれを前記顧客側端末、前記サービス提供者側端末に送信するサービス予約情報生成手段と、前記サービス提供者側端末で前記一対のサービス予約情報の結合がなされたことを判別するとそのサービスの実施を記録するサービス記録手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、顧客とサービス提供者との間で出張サービス提供の前に自由なメッセージ交換を行うようにしているので、顧客、サービス提供者の双方がサービス内容や料金について互いに納得した質の高いサービスが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】出張サービス仲介システムの基本的な構成図である。
【
図2】サービス仲介システムの基本的な処理フロー図である。
【
図2A】(a)、(b)はそれぞれ顧客側端末、サービス提供者側端末の処理フロー図である。
【
図4】サービス提供者のプロフィール情報の表示画面及びメッセージ交換画面の例である
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、出張サービス仲介システムの基本的な構成図である。
出張サービス仲介システムSは、顧客側端末10、サービス提供者側端末20及びこれらの端末と通信する仲介サーバ30とで構成されている。更に仲介サーバ30を管理するシステムの運営業者の端末40もシステムSの要素である。
【0010】
出張サービスの種別は特に制限されず、例えば買い物代行、家具の組み立て、宴会コンパニオン、マッサージ、デリヘル等が考えられるが、これ以外ももちろん可能である。また、この仲介システムでは、サービス料金も基本的にシステムの運営業者ではなくサービス提供者が自分で決定するようになっている。なお顧客、サービス提供者はいずれもシステムSの会員として予め登録されている。
【0011】
顧客側端末10及びサービス提供者側端末20は、任意の場所でネットワーク通信が可能なスマートフォンやタブレットであって、このサービスの専用アプリケーションが予めインストールされている。なお専用アプリケーションに替えてブラウザーを用いることも可能である。すなわちJavaScript(登録商標)等によってブラウザーに専用アプリケーションと同等の機能を持たせればよい。
【0012】
仲介サーバ30は、例えばレンタルサーバ業者が提供する専用サーバ装置を用いてもよいが、クラウド業者が提供するクラウド31によって構成された仮想サーバであってもよい。後者の場合はクラウド内に予め準備されたソフトウェア部品を利用できるのでシステム構築が容易になる。
【0013】
仲介サーバ30はその構成要素として、顧客側端末10に対して複数のサービス提供者のプロフィール情報を提供するサービス提供者データベース32と、顧客側端末10とサービス提供者側端末20との間で出張サービスの予約成否を含む自由なメッセージ交換を可能にするメッセージ交換支援手段33と、メッセージ交換によって出張サービス予約の合意がなされたことを判別すると一対のサービス予約情報を生成し、そのそれぞれを顧客側端末10、サービス提供者側端末20に送信するサービス予約情報生成手段34と、サービス提供者側端末20で前記一対のサービス予約情報の結合がなされたことを判別するとそのサービスの実施を記録するサービス記録手段35とを備える。仲介サーバ30は更に顧客のプロフィール情報を蓄積した顧客データベース36を備えてもよい。
【0014】
サービス提供者データベース32は、サービス提供者がシステムSに会員登録する際に提出したプロフィール情報を蓄積したデータベースであり、そのプロフィール情報は顧客側端末10によって自由に検索、閲覧される。
【0015】
プロフィール情報は、具体的には、サービス提供者の顔写真、ニックネーム、自己アピール、提供可能なサービス内容、料金、出張可能エリア等の情報である。プロフィール情報の様式は予め定められているが、サービス内容、料金、出張可能エリア、その他の付加サービス等は自由に設定可能とされている。そのためサービス提供者はプロフィール情報を介して、また自由なメッセージ交換によって自己のアイデアを盛り込んだセルフプロデュースが可能である。
【0016】
顧客側端末10へのプロフィール情報の提供は、例えば顧客側端末10においてサービス提供者の検索がなされたときに行われる。すなわち顧客側端末10の検索画面においてサービス提供者の検索操作がなされると、サービス提供者データベース32からヒットしたサービス提供者のプロフィール情報が顧客側端末10に伝送されてリスト表示あるいは詳細表示される。
【0017】
メッセージ交換支援手段33は、顧客側端末10において特定のサービス提供者がメッセージ交換の相手として選択されたときに、顧客側端末10と、サービス提供者側端末20との間でのメッセージ交換を可能にする。具体的には顧客側端末10、サービス提供者側端末20で相互呼出やメッセージ交換画面の表示が可能になり、またメッセージ交換支援手段33によるメッセージログの保存も開始される。
【0018】
メッセージ交換の具体的な方法は特に制限されず、例えば文字チャット、音声チャット、ビデオチャット等が可能である。
メッセージ交換では、顧客とサービス提供者との間で互いの自己紹介、日常会話に加えてサービス内容、日時、サービス実施場所等を選択し交渉がなされる。そして最終的には出張サービスの予約成否、すなわち顧客側からのサービス予約申込とこれに対するサービス提供者側の受諾(拒否)がなされる。ここでの出張サービスの予約合意は、出張サービス仲介の核心部分であって手数料を徴収すべき要点であるから、通常の会話とは異なる特別な操作、例えばサービス予約ボタン、受諾ボタン、拒否ボタン等の操作によってなされるようにするとよい。
【0019】
なお出張サービスの種別をマッサージと想定した場合、マッサージの施術時間は、サービスの程度をランク付けするための重要な指標である。またサービスの種別がマッサージではない場合でも、サービスの程度をランク付けする特徴的な指標はあるはずである。この点を考慮すると、出張サービスの予約合意には、そのようなサービスのランク指定、例えばAコース、Bコース、Cコースの指定を含むことが望ましい。このとき顧客の混乱を防止するため、サービスの程度とランクとの対応関係は、全てのサービス提供者でも共通にしておくとよい。例えばマッサージの場合、Aコースは30分、Bコースは45分、Cコースは1時間というように共通化し、更に仲介手数料もAコースは3,000円、Bコースは4,000円、Cコースは5,000円というようにコース毎に一律にすると明快である。一方のサービス料金は、サービス提供者のそれぞれが自由に決めるようにすれば、サービス提供者はその技能等に応じて高収入が得られるのでモチベーションも高められる。なおサービス料金は前記メッセージ交換によって事前に伝達されるはずであるから、顧客から苦情がくるという問題も生じないはずである。
【0020】
サービス予約情報生成手段34は、前記のような出張サービスの予約合意がなされたことを判別すると、一対のサービス予約情報を生成しそのそれぞれを顧客側端末10、サービス提供者側端末20に送信する。出張サービスの予約合意の判別は、サービス提供者側端末20で前記受諾ボタンが操作されたときにその通知がサービス予約情報生成手段34に伝送されればよい。
【0021】
顧客側端末10に送信されるサービス予約情報は、サービス提供者のニックネーム、サービス予定日時、第一の識別情報、サービスのランク指定を含んでいる。一方サービス提供者側端末20に送信されるサービス予約情報は、顧客のニックネーム、サービス予定日時、第二の識別情報、サービスのランク指定を含んでいる。
このサービス予約情報にいう一対は、そのそれぞれのサービス予約情報が互いに排他的に組み合わせる第一の識別情報、第二の識別情報で特徴付けられるということであり、第一の識別情報に対応する第二の識別情報はただ一つしかなく、その逆も同様である。このような第一の識別情報、第二の識別情報はサービス予約情報生成手段34において相互に組付けて記憶される。
【0022】
またサービス予約情報生成手段34は、サービス予約情報を送信した時点で顧客に対する仲介手数料の課金を確定させる。つまり課金自体はサービス予約申込がなされた時点で仮実行してこのタイミングで確定させるのである。そうすればサービス予約申込からその受諾までタイムラグがあっても課金エラーが防止できる。要はサービス予約申込を受諾されない内に複数行うこともあり得るが、その場合でも全数分の課金が仮実行されるということである。なおサービス予約申込がサービス提供者から拒否された場合は、仮実行された課金は当然に取消し処理される。
仲介手数料の課金は、顧客が予め購入したシステム内電子マネーの消費によって行うようにすれば、すでに購入された電子マネーの範囲でしかサービス予約申込が行われないから顧客にとってもシステムの運営業者にとっても非常に安心であり、サービス提供者が顧客から仲介手数料を徴収する必要もないので非常に利便である。
【0023】
そして前記サービス予約情報が送信されてきた顧客側端末10、サービス提供者側端末20はそれぞれその情報を蓄積していつでもリスト表示、詳細表示させることが可能になる。サービス予約情報の表示形態は特に制限されないが、例えばチケット形態とすると直感的で理解しやすい。
また顧客側端末10での詳細表示ではそのサービス予約情報に含まれている第一の識別情報が表示されるように、サービス提供者側端末20での詳細表示では、その第一の識別情報を入力操作するための入力欄が表示されるようにする。なお顧客側端末10において第一の識別情報をバーコードで表示し、サービス提供者側端末20でそれをカメラ撮影して読み取るようにしてしてもよい。
【0024】
前記のようなサービス予約情報は、出張サービスの実施をシステムSに通知するために用いられる。すなわち顧客とサービス提供者とが出張サービスの予約合意において定められたサービス予定日時、場所で落ち合い、そしてサービスが実施される時点(サービスの前又は後)で、顧客はサービス料金をサービス提供者に現金、電子マネー、クレジットカード等の方法で支払い決済するとともに、顧客側端末10にサービス予約情報の詳細表示をさせてそこに表示された第一の識別情報をサービス提供者に通知する。
これに対してサービス提供者はそのサービス料金を受領するともに、サービス提供者側端末20にサービス予約情報の詳細表示をさせてそこにその第一の識別情報を入力操作する。これによりサービス提供者側端末20において、第一の識別情報と第二の識別情報とが同時に存在すること、すなわち一対のサービス予約情報が結合されたことになる。
【0025】
サービス記録手段35は、サービス提供者側端末20における前記一対のサービス予約情報の結合を検知した時点で、そのサービスが実施されたとみなして記録する。この記録によりサービス仲介サービスの一連の処理が完了したことになる。
【0026】
図2は出張サービス仲介システムの基本的な処理フロー図である。この図面では顧客側端末10、サービス提供者側端末20、仲介サーバ30のそれぞれの処理を点線囲みによって示し、これらの連携動作を矢印によって示している。なおステップ1~4の各処理は仲介サーバ30に焦点を当てた区分であって、ステップ1から4に向かって一連の処理が進行する。
【0027】
ステップ1は、サービス提供者データベース32が顧客側端末10からの要求に基づいてデータベース検索して複数のサービス提供者のプロフィール情報を顧客側端末10に返信し、顧客側端末10がその返信されてきたサービス提供者をリスト表示したり、プロフィール情報を詳細表示したりする処理である。
【0028】
ステップ2は、メッセージ交換支援手段33が、顧客側端末10でサービス提供者が選択されたときに、顧客側端末10とサービス提供者側端末20との間でメッセージ交換を可能にする処理である。このとき顧客側端末10、サービス提供者側端末20のそれぞれにメッセージ交換画面が表示される。メッセージ交換のログはメッセージ交換支援手段33に保存されるので、メッセージ交換は中断及び再開が可能である。このようなメッセージ交換によって出張サービスの予約合意がなされると、その通知がサービス予約情報生成手段34に送信される。
【0029】
ステップ3は、予約情報生成手段が、前記通知を検知して一対のサービス予約情報を生成しそのそれぞれを顧客側端末10とサービス提供者側端末20とに送信する処理である。この段階で、顧客に対する仲介手数料の課金が確定される。サービス予約情報は、顧客側端末10及びサービス提供者側端末20に送信されたあと、それらの端末でいつでもリスト表示、詳細表示が可能になる。
【0030】
ステップ4は、サービス記録手段35がサービス提供者側端末20における一対の予約情報の結合を検知してサービスの実施を記録する処理である。なおサービス予定日時を過ぎてもサービスが実施されない場合は、何らかのトラブルが発生したということなので、システムの運営業者に対して電子メール等によるワーニングが発せられる。
【0031】
ここで更に、前記出張サービス仲介システムの基本的な処理を、顧客側端末10及びサービス提供者側端末に焦点を当てて説明する。
図2A(a)、(b)はそれぞれ顧客側端末、サービス提供者側端末の処理フロー図である。これらの処理フロー図では、同タイミングでなされる処理を横並びにして処理の同期性も表している。
【0032】
図2A(a)に示す顧客側端末10での処理フローでは、まず顧客がサービス提供者を選択する処理(ステップ10)が実行される。このとき顧客はサービス提供者を検索しその検索結果から特定のサービス提供者を選択することも、既にピックアップしたお気に入りの内から特定のサービス提供者を選択することもできる。
次いでそのサービス提供者とメッセージ交換する処理(ステップ11)が実行される。この処理は例えば特定のサービス提供者に対するコンタクト操作をトリガーとして開始される。メッセージ交換中に顧客が例えばサービス予約申込ボタンを操作すれば、そのサービス提供者に対するサービス予約申込の処理(ステップ12)が実行される。
その後顧客とサービス提供者とが落ち合って出張サービスが実施される時点で顧客の操作に基づいてサービス情報を表示する処理(ステップ13)が実行される。顧客はサービス提供者にサービス料金を支払い(ステップ14)、サービス情報に記載されている第一の識別情報をサービス提供者に口頭で、あるいは画面を見せて通知する。
そしてサービスが実施されたあと、顧客側端末10ではそのサービス提供者の評価情報をサービス提供者データベース32に書き込む処理(ステップ15)が実行可能になる。
【0033】
一方
図2A(b)に示すサービス提供者側端末20での処理フローでは、顧客側によるサービス提供者の選択がトリガーとなって、顧客とメッセージ交換する処理(ステップ20)が実行される。そして顧客側でサービス予約申込の処理(ステップ12)がなされると、その対応として、サービス提供者側端末20において受諾(拒否)の処理が実行される。
その後顧客とサービス提供者とが落ち合って出張サービスが実施される時点で、サービス提供者側端末20ではサービス提供者の操作に基づいてサービス情報を表示する処理(ステップ22)が実行される。そしてサービス提供者が顧客からサービス料金を受領(ステップ23)とともに、顧客から通知された第一の識別情報をサービス提供者側端末20に入力する処理(ステップ24)が実行される。
そしてサービスが実施されたあと、サービス提供者側端末20ではその顧客の評価情報を顧客データベース36に書き込む処理(ステップ25)が実行可能になる。
【0034】
本発明では、以上に説明したように、顧客とサービス提供者との間でサービス提供の前に自由なメッセージ交換を行うようにしているので、個人対個人のビジネス形態に非常に適しており、顧客、サービス提供者の双方がサービス内容や料金について互いに納得した質の高いサービスが得られる。
【0035】
次いで顧客側端末10またはサービス提供者側端末20に表示される各種画面を説明する。
【0036】
図3は顧客側端末に表示されるサービス提供者検索画面の例である。このサービス提供者検索画面W1は上部にワード入力検索欄A1が設けられている。
検索欄A1の下方は検索ヒットしたサービス提供者のリストA2がスクロール表示される領域になっている。サービス提供者のリストA2は、サービス提供者毎に顔アイコンA3、ニックネームA4、顧客からの評価A5(顧客から受けた星数平均)、オンライン又はオフラインのステータスA6が表示される。一部のサービス提供者の顔アイコンA3にオーバーレイ表示されたハートマークA7は、当該顧客が以前そのサービス提供者をお気に入りに登録したことを示している。また顔アイコンA3は、当該サービス提供者のプロフィール画面を呼出すための操作ボタンにもなっている。
【0037】
図4は顧客端末に表示されるサービス提供者のプロフィール画面及びメッセージ交換画面の例である。ここでは上半分がプロフィール画面W2、下半分がメッセージ交換画面W3になっている。
プロフィール画面W2は、サービス提供者の顔写真A8、ニックネームA4、年齢やサービス可能エリア等の属性情報A9、自己アピールA10、顧客からの評価A5、オンライン又はオフラインのステータスA6等が表示される。コンタクトボタンA11はこのサービス提供者とメッセージ交換をするための操作ボタンである。
メッセージ交換画面W3は、コンタクトボタンA11が操作されると表示される画面であり、コンタクトボタンA11が操作されるまでは何も表示されない空白状態である。このメッセージ交換画面W3では文字チャットが行われているが、音声チャットやビデオチャットも可能である。またメッセージ交換画面には、複数のサービス予約申込ボタンA12が設けられている。
なお図示及び詳細な説明を省略するが、サービス提供者側端末20でも、前記と類似した顧客のプロフィール画面とメッセージ交換画面が顧客とのメッセージ交換中に表示される。またサービス提供者側端末20に表示されるメッセージ交換画面は、顧客側のサービス予約申込ボタンA12に応答するための受諾ボタンと拒否ボタンとが設けられる。
【0038】
図5は顧客側端末に表示されるサービス予約情報画面の例である。このサービス予約情報画面W4は上部にサービス予約情報A14を選択的に表示させるための複数の操作ボタンA13が配置されており、その下方は複数のサービス情報A14がスクロール表示されるようになっている。
サービス予約情報A14のそれぞれはチケット表示され、そこにはサービス提供者の顔写真A8、ニックネームA4、コース指定A15、日時A16等が記載されている。なおサービスが実施される前の段階ではチケットの右側部分に第一の識別情報A17が表示されている。しかしその第一の識別情報がサービス提供者側端末20に入力操作されるとこの右側部分は非表示になる。
またサービス予約情報A14の下部分には、サービス提供者を評価するための操作ボタンA18が設けられており、これはサービスが実施されたあと操作可能になる。すなわち顧客、サービス提供者の一対のサービス予約情報A14の結合がなされたあとに顧客側端末10からサービス提供者を評価することが可能になる。またハートプラスボタンA19は、このサービス提供者をお気に入りに追加するための操作ボタンである
【0039】
図6はサービス提供者側端末に表示されるサービス予約情報画面の例である。このサービス予約情報画面W5も上部にサービス予約情報A14を選択的に表示させるための複数の操作ボタンA13が配置されており、その下方は複数のサービス情報A14がスクロール表示されるようになっている。
サービス予約情報A14のそれぞれはチケット表示され、そこには顧客の顔写真A8、ニックネームA4、コース指定A15、日時A16等が記載されている。なおサービスが実施される前の段階ではチケットの右側部分に識別情報の入力欄A20が表示されている。そして入力欄A20に顧客から通知された第一の識別情報が入力操作されると、この右側部分は非表示になる。
またサービス予約情報A14の下部分には、顧客を評価するための操作ボタンA18が設けられており、これはサービスが実施されたあと操作可能になる。すなわち顧客、サービス提供者の一対のサービス予約情報の結合がなされたあとにサービス提供者側端末20から顧客を評価することが可能になる。
【0040】
以上の実施形態では、サービス料金は、サービスが実施される際に顧客がサービス提供者に現金で支払いすることを基本としている。しかし、次のようにしてクレジット払いにすることもできる。
例えば
図5に示したサービス予約情報のチケット表示の右側部分にクレジット決済のためホームページへのリンクを設けておき、そのリンク先のホームページにおいて顧客によりクレジット決済手続が完了した時点で、第一の識別情報を有効化(可視化)させる方法等が可能である。この場合は、システムの運営業者と提携したクレジット会社がシステムの運営業者にサービス料金を立替え払いするので、そのサービス料金は一旦システムの運営業者の口座に振り込まれてからサービスの運営業者によってサービス提供者に支払われることになる。
【符号の説明】
【0041】
10 顧客側端末
20 サービス提供者側端末
32 サービス提供者データベース
33 メッセージ交換支援手段
34 サービス予約情報生成手段
35 サービス記録手段
A14 サービス予約情報
S 出張サービス仲介システム