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特開2022-163888情報処理装置および情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163888
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】情報処理装置および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221020BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20221020BHJP
【FI】
G06Q30/06 350
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069001
(22)【出願日】2021-04-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520123032
【氏名又は名称】株式会社KINTO
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】北村 聡
(72)【発明者】
【氏名】祖父江 雄介
(72)【発明者】
【氏名】中田 聖良
(72)【発明者】
【氏名】森 麻美
(72)【発明者】
【氏名】森嶋 聖人
(72)【発明者】
【氏名】布川 康之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049BB68
(57)【要約】
【課題】車両の貸与サービスを利用するユーザに対してインセンティブを与える。
【解決手段】移動に関連する第一のサービスをオンラインで提供する情報処理装置。車両の貸与サービスである第二のサービスを利用しているユーザが、貸与された第一の車両によって、前記第一のサービスを利用して移動を行った場合に、前記ユーザに対して、少なくとも前記第二のサービスに関するインセンティブを提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動に関連する第一のサービスをオンラインで提供することと、
車両の貸与サービスである第二のサービスを利用しているユーザが、貸与された第一の車両によって、前記第一のサービスを利用して移動を行った場合に、前記ユーザに対して、少なくとも前記第二のサービスに関するインセンティブを提供することと、
を実行する制御部を有する、情報処理装置。
【請求項2】
前記第一のサービスは、移動に関連する情報を提供、または、移動に関連した手続きを代行するプラットフォームサービスである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第一のサービスの運営者は、前記第二のサービスの運営者と同一、または、関連のある事業者である、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第二のサービスは、所定の期間ごとに前記ユーザから料金の支払いを受けることで、前記第一の車両を前記ユーザに利用させるサービスであり、前記インセンティブは、前記料金の減額である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第二のサービスは、所定の期間における前記第一の車両の走行距離に上限があるサービスであって、前記インセンティブは、前記上限の延長である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記インセンティブは、前記上限を、前記第一のサービスを利用して移動した距離に基づいて延長するものである、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第一のサービスは、前記ユーザが移動中に立ち寄る一つ以上のスポットの予約を受け付けるサービスを含む、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記インセンティブは、前記スポットにおいて受けられる無料サービスまたは割引サービスを含む、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
複数の前記インセンティブの内容を、複数の前記スポットとそれぞれ関連付けて記憶する記憶部をさらに有する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記ユーザが移動中に立ち寄り可能なスポットであって、前記インセンティブの提供を受けられるスポットを前記ユーザに提案する、
請求項8または9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記インセンティブは、所定のスポットにおいて、前記第一の車両のメンテナンスを受ける権利を含む、
請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記インセンティブは、所定のスポットにおいて、前記第一の車両を駐車する権利を含
む、
請求項1から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記ユーザに前記第一のサービスを提供する際に、提供可能なインセンティブの内容を提示する、
請求項1から12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記ユーザの、前記第二のサービスの利用状況に関するデータをさらに取得し、前記データに基づいて、提供可能な前記インセンティブの内容を判定する、
請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記制御部は、前記インセンティブの内容を表すデータを生成し、外部装置へ送信する、
請求項1から14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
移動に関連する第一のサービスをオンラインで提供する第一の装置と、車両の貸与サービスである第二のサービスに関連付いた第二の装置とを含む情報処理システムであって、
前記第二の装置は、ユーザの、前記第二のサービスの利用状況に関するデータを前記第一の装置に提供し、
前記第一の装置は、前記第二のサービスを利用している前記ユーザが、貸与された第一の車両によって、前記第一のサービスを利用して移動を行った場合に、前記ユーザに対して、少なくとも前記第二のサービスに関するインセンティブを提供する、
情報処理システム。
【請求項17】
前記第一のサービスは、移動に関連する情報を提供、または、移動に関連した手続きを代行するプラットフォームサービスである、
請求項16に記載の情報処理システム。
【請求項18】
前記第一のサービスの運営者は、前記第二のサービスの運営者と同一、または、関連のある事業者である、
請求項16または17に記載の情報処理システム。
【請求項19】
前記第一の装置は、前記ユーザに前記第一のサービスを提供する際に、提供可能なインセンティブの内容を提示する、
請求項16から18のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項20】
前記第一の装置は、前記インセンティブの内容を表すデータを生成し、外部装置へ送信する、
請求項16から19のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両の貸与サービスに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザに車両を一定期間貸与する契約形態が知られている。このような契約形態は、リース契約、サブスクリプション契約などとも呼ばれる。これに関する発明として、例えば、特許文献1には、リース契約の有無に応じて、ユーザに対して洗車サービスを無料で提供するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-122107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、車両の貸与サービスを利用するユーザに対してインセンティブを与えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第一の態様に係る情報処理装置は、
移動に関連する第一のサービスをオンラインで提供することと、車両の貸与サービスである第二のサービスを利用しているユーザが、貸与された第一の車両によって、前記第一のサービスを利用して移動を行った場合に、前記ユーザに対して、少なくとも前記第二のサービスに関するインセンティブを提供することと、を実行する制御部を有する。
【0006】
また、本開示の第二の態様に係る情報処理システムは、
移動に関連する第一のサービスをオンラインで提供する第一の装置と、車両の貸与サービスである第二のサービスに関連付いた第二の装置とを含む情報処理システムであって、前記第二の装置は、ユーザの、前記第二のサービスの利用状況に関するデータを前記第一の装置に提供し、前記第一の装置は、前記第二のサービスを利用している前記ユーザが、貸与された第一の車両によって、前記第一のサービスを利用して移動を行った場合に、前記ユーザに対して、少なくとも前記第二のサービスに関するインセンティブを提供する。
【0007】
また、本開示の他の態様は、上記の情報処理装置が実行する方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、または、該プログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、車両の貸与サービスを利用するユーザに対してインセンティブを与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】予約システムの概要を説明する図。
図2】予約サーバおよびユーザ端末の構成を説明する図。
図3】記憶部に記憶される契約データの例。
図4】ユーザに関連付いた旅程を説明する図。
図5】記憶部に記憶されるスポットデータの例。
図6】記憶部に記憶されるプランデータの例。
図7】記憶部に記憶されるインセンティブデータの例。
図8】予約サーバによって生成される予約データの例。
図9】第一の実施形態において制御部が行う処理のフローチャート。
図10】スポットの検索を行う画面の一例。
図11】プランの検索を行う画面の一例。
図12】プランを選択する画面の一例。
図13】第一の実施形態において制御部が行う処理のフローチャート。
図14】交通手段を選択する画面の一例。
図15】第一の実施形態の変形例において制御部が行う処理のフローチャート。
図16】第一の実施形態の変形例に係る旅行商品データの一例。
図17】第一の実施形態の変形例においてユーザに提供される画面の一例。
図18】第二の実施形態において制御部が行う処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、移動に関連する第一のサービスをオンラインで提供することと、車両の貸与サービスである第二のサービスを利用しているユーザが、貸与された第一の車両によって、前記第一のサービスを利用して移動を行った場合に、前記ユーザに対して、少なくとも前記第二のサービスに関するインセンティブを提供することと、を実行する制御部を有する。
【0011】
契約期間中において、定期的に料金を支払うことでユーザに車両を貸与する契約形態(リース、サブスクリプションとも呼ばれる)が知られている。
また、貸与中の車両を活用してもらうため、車両の貸与を行っているのと同一の事業者が、移動に関するサービス(第一のサービス)を提供する形態が考えられる。第一のサービスとして、例えば、旅行プランを生成するサービスや、旅行中に立ち寄る複数のスポットの予約を一括して行うサービス等が挙げられる。なお、本明細書における旅行とは、娯楽目的の移動のみならず、単純な移動を含む概念である。
【0012】
情報処理装置は、第二のサービスを利用している(車両の貸与を受けている)ユーザが、第一のサービスを利用して移動を行った場合、かつ、貸与された車両によって移動を行った場合に、ユーザに対して、第二のサービスに関するインセンティブを提供する。
第一のサービスを利用した移動とは、第一のサービスを利用して作成した旅行プランによる移動や、第一のサービスを利用して予約したスポットへの訪問、または、第一のサービスを利用して購入した旅行商品による移動などを含む。
これにより、ユーザに対して、車両の貸与サービスを利用するための動機を与えることができる。
【0013】
なお、前記第一のサービスは、移動に関連する情報を提供、または、移動に関連した手続きを代行するプラットフォームサービスであることを特徴としてもよい。
例えば、第一のサービスは、ユーザが訪問する複数のスポットを紹介するサービス、当該スポットにて利用できるクーポン等を配布するサービス、当該スポットの予約を代行するするサービス等であってもよい。
【0014】
また、前記第一のサービスの運営者は、前記第二のサービスの運営者と同一、または、関連のある事業者であってもよい。
関連のある事業者として、例えば、グループ企業同士、資本関係のある企業同士、親会社と子会社、契約を締結した事業者同士などが挙げられる。
【0015】
また、前記第二のサービスは、所定の期間ごとに前記ユーザから料金の支払いを受ける
ことで、前記第一の車両を前記ユーザに利用させるサービスであり、前記インセンティブは、前記料金の減額であることを特徴としてもよい。
また、前記第二のサービスは、所定の期間における前記第一の車両の走行距離に上限があるサービスであって、前記インセンティブは、前記上限の延長であることを特徴としてもよい。また、前記インセンティブは、前記上限を、前記第一のサービスを利用して移動した距離に基づいて延長するものであることを特徴としてもよい。
【0016】
例えば、毎月一定額を支払うことで車両を利用できるサービスにおいて、月額料金の割引を行うようにしてもよい。また、一ヶ月あたりの走行距離等に制限がある場合、当該制限を緩和するようにしてもよい。例えば、第一のサービスを利用して移動する場合、当該移動については走行距離をカウントしない、走行距離を一律割り引くといったことができる。
【0017】
また、前記インセンティブは、前記スポットにおいて受けられる無料サービスまたは割引サービスであることを特徴としてもよい。
また、情報処理装置は、複数の前記インセンティブの内容を、複数の前記スポットとそれぞれ関連付けて記憶する記憶部をさらに有することを特徴としてもよい。
例えば、対象のスポットが宿泊施設であれば、宿泊料金の割引や食事の無料提供、飲食店であれば、飲食代金の割引、料理やドリンクの無料提供などを行うようにしてもよい。これらのインセンティブは、複数のスポットのそれぞれと関連付けられて記憶されることが好ましい。
【0018】
また、前記制御部は、前記ユーザが移動中に立ち寄り可能なスポットであって、前記インセンティブの提供を受けられるスポットを前記ユーザに提案することを特徴としてもよい。
例えば、ユーザに対して、インセンティブの提供を受けられるスポットを優先的に案内することで、ユーザビリティを向上させることができる。
【0019】
また、前記インセンティブは、所定のスポットにおいて、前記第一の車両のメンテナンスを受ける権利を含んでもよい。
車両のメンテナンスとして、例えば、洗車、タイヤの空気圧調整、給油、車内の掃除などを例示することができる。
【0020】
また、前記インセンティブは、所定のスポットにおいて、前記第一の車両を駐車する権利を含んでもよい。
かかる形態によると、駐車料金を心配することなく旅行を楽しむことが可能になる。
【0021】
また、前記制御部は、前記ユーザに前記第一のサービスを提供する際に、提供可能なインセンティブの内容を提示することを特徴としてもよい。
インセンティブの内容を予め提示することで、よりユーザに適したスポットを決定することができる。
【0022】
また、前記制御部は、前記ユーザの、前記第二のサービスの利用状況に関するデータをさらに取得し、前記データに基づいて、提供可能な前記インセンティブの内容を判定することを特徴としてもよい。
貸与サービスの利用状況に関するデータは、例えば、車両の貸与契約を管理する外部装置から取得するようにしてもよい。また、貸与サービスの利用状況と、提供可能なインセンティブの内容とを関連付けたデータを事前に作成し、装置に記憶させてもよい。
【0023】
また、前記制御部は、前記インセンティブの内容を表すデータを生成し、外部装置へ送
信することを特徴としてもよい。
例えば、インセンティブが、第一の車両の貸与契約に関するものである場合、外部装置は、第一の車両の貸与契約を管理するサーバ装置とすることができる。また、インセンティブが、スポットにおいて提供されるサービスである場合、外部装置は、当該スポットを管理する装置などであってもよい。
【0024】
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。各実施形態に記載されているハードウェア構成、モジュール構成、機能構成等は、特に記載がない限りは開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0025】
(第一の実施形態)
第一の実施形態に係る予約システムの概要について、図1を参照しながら説明する。本実施形態に係る予約システムは、複数のスポット(例えば、宿泊施設や飲食店)の予約を一括して行う予約サーバ100と、ユーザ端末200と、車両のリース契約を管理する契約管理サーバ300と、を含んで構成される。
なお、以下の説明においては、車両の貸与契約をリース契約と称する。
【0026】
予約サーバ100は、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、予め登録された複数のスポットを予約するための予約データを生成する装置である。予約サーバ100は、複数のスポットや、これらのスポットにおいて提供されるプランを管理しており、ユーザからのリクエストに基づいて、これらのスポットやプランを予約することができる。さらに、予約サーバ100は、契約管理サーバに300から、車両のリース契約に関する情報を取得し、当該情報に基づいて、ユーザに対するインセンティブを提供する。
予約サーバ100が提供する予約サービスは、第一の事業者によって運営される。
【0027】
ユーザ端末200は、予約サービスを利用するユーザが所持するコンピュータである。ユーザは、ユーザ端末200を介して予約サーバ100にアクセスし、複数のスポットの予約をリクエストすることができる。なお、ユーザは、希望条件(例えば、希望する地域、希望するスポットの属性、出発時刻など)を予約サーバ100に送信してもよい。
【0028】
契約管理サーバ300は、ユーザが第一の事業者と結んでいる、車両のリース契約を管理するサーバ装置である。本実施形態では、車両のリース契約とは、ユーザが毎月の利用料金を支払うことで、第一の事業者が所有している車両の使用者として当該ユーザを公的機関に登録する契約である。契約の期間は、事前に定められ、例えば、一ヶ月程度から数年とすることができる。
契約管理サーバ300は、予約サーバ100に対して、車両のリース契約に関する情報を提供する。
【0029】
なお、本実施形態では、予約サービスを提供する事業者と、車両のリースサービスを提供する事業者は同一の事業者であるものとするが、両者は実質的に同一であってもよい。このような関係として、例えば、グループ企業同士、資本関係のある企業同士、親会社と子会社などが挙げられる。本開示における「同一の事業者」には、このような関係も含まれる。なお、予約サービスを提供する事業者と、車両のリースサービスを提供する事業者は、互いに関連の無い事業者同士であってもよい。
なお、予約サーバ100が提供する予約サービスは、車両のリース契約の有無にかかわらず利用することができる。
【0030】
図2は、本実施形態に係る情報処理システムに含まれる、予約サーバ100およびユーザ端末200の構成要素をより詳細に示した図である。ここではまず、ユーザ端末200について説明する。
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、個人情報端末といった、個人が利用するコンピュータである。ユーザ端末200は、制御部201、記憶部202、通信部203、および入出力部204を含んで構成される。
【0031】
制御部201は、ユーザ端末200が行う制御を司る演算装置である。制御部201は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置によって実現することができ
る。
制御部201は、予約サーバ100にアクセスしてインタラクションを行う機能を実行する。当該機能は、ユーザ端末200で動作するウェブブラウザや、専用のアプリケーションソフトウェアによって実現されてもよい。
【0032】
記憶部202は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部201によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部201において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。補助記憶装置には、制御部201で実行されるプログラムをアプリケーションとしてパッケージ化したものを記憶してもよい。また、これらのアプリケーションを実行するためのオペレーティングシステムを記憶してもよい。補助記憶装置に記憶されたプログラムが主記憶装置にロードされ、制御部201によって実行されることで、以降に説明する処理が行われる。
【0033】
主記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含んでもよい。また、補助記憶装置は、EPROM(Erasable Programmable ROM)やハード
ディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)を含んでもよい。さらに、補助記憶装置
は、リムーバブルメディア、すなわち可搬記録媒体を含んでもよい。
【0034】
通信部203は、ユーザ端末200をネットワークに接続するための無線通信インタフェースである。通信部203は、例えば、無線LANや3G、LTE、5G等の移動体通信サービスを介して、予約サーバ100と通信可能に構成される。
入出力部204は、ユーザが行った入力操作を受け付け、ユーザに対して情報を提示するユニットである。本実施形態では一つのタッチパネルディスプレイからなる。すなわち、液晶ディスプレイとその制御手段、タッチパネルとその制御手段から構成される。
【0035】
次に、予約サーバ100について説明する。
予約サーバ100は、複数のスポットおよびプランの内容をユーザに提示し、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、これらのスポットの予約を行うサーバ装置である。
【0036】
本実施形態では、予約サーバ100は、ユーザ端末200とのインタラクションを行うためのWebサーバを実行可能に構成されてもよい。この場合、例えば、ユーザ端末200が、ブラウザを用いてWebサーバにアクセスすることで、ユーザが、スポットの予約を行うことができる。なお、予約サーバ100は、Webサーバ以外の手段によってサービスを提供してもよい。例えば、ユーザ端末200にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアと所定のプロトコルによって対話するサービスを予約サーバ100において実行してもよい。
【0037】
予約サーバ100は、汎用のコンピュータにより構成することができる。すなわち、予約サーバ100は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータとして構成することができる。補助記憶装置には、オペレーティングシステム
(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを主記憶装置の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、後述するような、所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0038】
制御部101は、予約サーバ100が行う制御を司る演算装置である。制御部101は、CPUなどの演算処理装置によって実現することができる。
制御部101は、契約データ取得部1011、プラン決定部1012、および、インセンティブ管理部1013の3つの機能モジュールを有して構成される。各機能モジュールは、記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0039】
契約データ取得部1011は、契約管理サーバ300から、ユーザが結んでいる、リース車両の契約に関するデータ(以下、契約データ)を取得する。具体的には、予約サーバ100にログインしているユーザが、第一の事業者と車両のリース契約を結んでいるか否かを契約管理サーバ300に問い合わせ、これに応答して契約管理サーバ300から送信された契約データを受信する。
図3は、契約データの例である。契約データは、例えば、ユーザの識別子、契約された車両の識別子、契約期間、契約開始日および契約終了日、利用料金、契約の種別や利用条件などに関する情報などを含んでいてもよい。
【0040】
プラン決定部1012は、ユーザ端末200とインタラクションを行った結果に基づいて、旅行中においてユーザが利用するスポットおよびプランを決定し、予約データを生成する。
本実施形態において、スポットとは、ユーザが利用する施設である。スポットの例として、例えば、宿泊施設、飲食店、娯楽施設などが挙げられる。さらに、スポットは、駐車場、洗車場、ガソリンスタンドなど、自動車に関するサービスを提供する施設であってもよい。さらに、スポットは、アクティビティや体験を提供する施設(体験型施設)であってもよい。このような施設として、例えば、農業をはじめとする特定の職業、スポーツ、クルージング、遊覧飛行などを体験できる施設が挙げられる。
【0041】
また、本実施形態において、プランとは、複数のスポットのそれぞれが提供するサービスを識別するものである。スポットが宿泊施設である場合、プランの例として、例えば、「シングルルーム1泊」、「シングルルーム1泊(朝食つき)」、「ダブルルーム1泊」などが挙げられる。また、スポットが飲食店である場合、プランの例として、例えば、「コース料理(ランチ)」、「コース料理(ディナー)」などが挙げられる。この他にも、個々のスポットにおいて提供されるサービスを識別できるものであれば、プランはどのように設定されてもよい。
【0042】
プラン決定部1012は、ユーザが、旅行中において利用するスポット、および、各スポットにおいて利用するプランの組み合わせを決定する。決定したプランには、当該スポットを利用する日時が関連付いている。これらの情報を「旅程」と称する。
図4は、旅程の一例を図示したものである。図示した例は、ユーザが、レンタカーを借りて出発し、目的地においてレストランで夕食をとり、ホテルで一泊し、翌日の昼に別のレストランで昼食をとり、出発地へ戻る旅程を示したものである。
プラン決定部1012は、このような旅程を決定したのち、スポットの予約を行うためのデータ(予約データ)を生成し、各スポットに対応する外部装置に送信する。図4の例では、4つのスポットに対して予約データをそれぞれ送信する。これによりユーザは、旅行中において利用する施設等の予約を一括して行うことができる。
【0043】
インセンティブ管理部1013は、スポットを利用する際にユーザに与えるインセンティブを管理する。
本実施形態に係る予約サービスは、車両のリースサービスを提供する事業者によって運営される。そこで、車両のリース契約を促すため、予約サーバ100は、所定の条件を満たしたユーザに対して、移動中に利用できるインセンティブを提供する。
具体的には、インセンティブ管理部1013は、車両のリース契約を結んでいるユーザが、予約サービスによってスポットの予約を行った場合であって、かつ、当該ユーザが、契約中の車両で旅行に出発する場合に、所定のインセンティブを提供する。
【0044】
第一の実施形態では、インセンティブとは、各スポットに関連付いた、無料サービスまたは割引サービスである。
インセンティブの例として、例えば、宿泊施設や飲食店などにおける無料(または割引)サービスの提供が挙げられる。例えば、客室のアップグレード、商品やサービスの無料提供(または割引価格での提供)などをインセンティブとすることができる。また、利用するスポットが駐車場である場合、駐車や洗車の無料(または割引)サービスをインセンティブとすることができる。
【0045】
インセンティブ管理部1013は、条件を満たすユーザが、インセンティブが設定されたスポットを予約する際に、予約データに、インセンティブの提供を指示する旨のデータを付加する。これによりユーザは、出先において各種のサービスを受けることができる。
【0046】
記憶部102は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部101によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部101において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。
【0047】
また、記憶部102は、スポットデータ102A、プランデータ102B、インセンティブデータ102C、および、予約データ102Dを記憶する。
【0048】
スポットデータ102Aは、ユーザが利用する複数のスポットを定義したデータである。図5は、スポットデータ102Aの例である。スポットデータ102Aには、例えば、スポットの識別子、スポットの名称、スポットに対応する位置情報、ジャンルに関する情報などが含まれる。
【0049】
プランデータ102Bは、複数のスポットのそれぞれにおいて提供されるサービス(プラン)を定義したデータである。図6は、プランデータ102Bの例である。プランデータ102Bには、例えば、スポットの識別子、プランの識別子、サービスの内容や料金に関するデータなどが含まれる。
【0050】
なお、各スポットにおいて提供可能なサービスのリソース(例えば、客室数や客席数)に限りがある場合、予約を受け付ける前に、空き状況の確認が必要な場合がある。これに対応するため、プランデータ102Bに、予約の可否を判定するためのデータを含ませてもよい。このようなデータとして、例えば、予約台帳へのリファレンスが例示できる。当該データを介して予約台帳にアクセスすることで、プラン決定部1012は、ユーザに対して予約の可否を提示することができる。予約台帳は、予約サーバ100が有していてもよいし、各スポットに対応する外部装置が有していてもよい。
【0051】
インセンティブデータ102Cは、複数のスポットにおいてユーザに提供されるインセンティブを定義したデータである。図7(A)は、第一の実施形態におけるインセンティブデータ102Cの例である。インセンティブデータ102Cには、例えば、スポットの
識別子、インセンティブの識別子、インセンティブの種別、インセンティブの内容に関するデータなどが含まれる。インセンティブの種別は、例えば、無料サービス、割引サービスなどを含む。
なお、インセンティブデータ102Cは、インセンティブの提供を受けるためにユーザが満たすべき条件に関するデータを含んでもよい。このようなデータとして、例えば、契約している車両の種類、車両の契約期間などが挙げられる。これにより、例えば、短期契約のユーザはインセンティブの対象外とするといった対応が可能になる。
【0052】
インセンティブの内容は、スポットごとに設定される。例えば、スポットが宿泊施設である場合、部屋のアップグレード、食事の無料(または割引)サービス、その他の追加サービス(例えば、VODサービス、ルームサービス、ウェルカムドリンクサービス)などが提供されうる。また、例えば、スポットが飲食店である場合、料理の無料(または割引)サービス、利用時間の延長、その他の追加サービスなどが提供されうる。
【0053】
また、スポットが、駐車場、ガソリンスタンド、洗車場など、自動車に関するものである場合、自動車に関するサービスが提供されうる。このようなサービスとして、例えば、駐車料金の無料(または割引)サービス、洗車、給油、車内清掃等の無料(または割引)サービスなどが例示できる。
【0054】
予約データ102Dは、プラン決定部1012が生成した予約データである。生成された予約データは、外部装置に送信されるまでの間において記憶部102に一時的に記憶される。
図8は、予約データ102Dの例である。予約データ102Dには、スポット、プラン、ユーザの組み合わせを識別する情報のほか、付帯情報が含まれる。付帯情報とは、スポットに予約を申し込む際に必要な付帯的な情報である。付帯情報の例として、例えば、予約時刻(到着時刻、チェックイン時刻)、利用人数、利用者の年齢や性別、または、ユーザの連絡先などが挙げられる。
さらに、予約データ102Dには、ユーザが利用するインセンティブを識別するための情報(例えば、符号801)が含まれる。当該情報を設定することで、対応するスポットに対して、インセンティブの提供を指示することができる。
【0055】
前述した各データは、プロセッサによって実行されるデータベース管理システム(DBMS)のプログラムが、記憶装置に記憶されるデータを管理することで構築されてもよい。この場合、各データは、例えばリレーショナルデータベースとすることができる。
【0056】
通信部103は、予約サーバ100をネットワークに接続するための通信インタフェースである。通信部103は、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信インタフェースを含んで構成される。
【0057】
なお、図2に示した構成は一例であり、図示した機能の全部または一部は、専用に設計された回路を用いて実行されてもよい。また、図示した以外の、主記憶装置および補助記憶装置の組み合わせによってプログラムの記憶ないし実行を行ってもよい。
【0058】
図9は、予約サーバ100が実行する処理を示したフローチャートである。図9に示したフローチャートは、例えば、ユーザが予約サービスにログインしたタイミングで実行される。処理を開始するタイミングにおいて、予約サーバ100は、ユーザの識別が完了しているものとする。
【0059】
まず、ステップS11で、契約データ取得部1011が、ユーザに対応する契約データを、契約管理サーバ300から取得する。本ステップでは、契約データ取得部1011が
、予約サーバ100にログインしているユーザの契約に関するデータを契約管理サーバ300に要求し、これに応答して送信された契約データを取得する。
【0060】
次に、ステップS12Aで、契約データ取得部1011が、契約データに基づいて、ユーザが第一の事業者と車両のリース契約を結んでいるか否かを判定する。本ステップで肯定判定となった場合、処理はステップS12Bへ遷移する。ステップS12Aで否定判定となった場合、処理はステップS13へ進む。
ステップS12Bでは、インセンティブ管理部1013が、記憶部102に記憶されたインセンティブデータ102Cを取得する。
【0061】
ステップS13~S18は、プラン決定部1012が旅程の作成を行うステップである。
ステップS13およびS14は、利用する宿泊施設およびプランを決定するステップである。プラン決定部1012は、例えば、図10に示したような、宿泊施設の検索画面を提供し、利用可能な宿泊施設およびプランをユーザに検索させる。
なお、ステップS13で、ユーザが作成している旅程が日帰りであると判定された場合、宿泊施設の選択は行わず、処理はステップS15へ遷移する。旅程が日帰りであるか否かは、ユーザが行った入力に基づいて判定することができる。
【0062】
ステップS14では、ユーザの選択に基づいて、宿泊施設およびプランを決定する。
宿泊施設およびプランの検索は、既存の技術を用いて行うことができる。例えば、図10に例示した画面を介して入力された検索条件に応じて、図11に示したようなプランの一覧を提供し、ユーザに選択させてもよい。予約が可能なプランは、例えば、プランデータ102B、および、予約台帳を参照することで決定することができる。
【0063】
ステップS14においてプラン決定部1012が実行する処理について、図13を参照してより詳しく説明する。
【0064】
まず、ステップS141にて、利用するスポット、すなわち宿泊施設を決定する。
次に、ステップS142にて、利用に関する付帯的な情報(付帯情報)を取得する。スポットが宿泊施設である場合、付帯情報として、例えば、日時情報(本例では、チェックイン日およびチェックイン時刻)、宿泊者の人数、年齢、性別などを取得する。
ステップS143では、当該スポットに関連付いたインセンティブを提供可能であるか否かを判定する。当該判定は、ステップS12Bで取得したインセンティブデータ102Cを参照することで行うことができる。スポットに関連付いたインセンティブが設定されていない場合、または、ユーザが車両のリース契約を行っていない場合、本ステップは否定判定となる。スポットに関連付いたインセンティブが設定されており、かつ、ユーザが車両のリース契約を行っている場合、本ステップは肯定判定となる。
【0065】
ステップS143で否定判定となった場合、インセンティブに関する情報なしでプランの提示を行う(ステップS144)。
【0066】
一方、プラン決定部1012は、対応するスポットにおいてインセンティブが提供されている場合に、その旨をユーザに通知する。
ステップS143で肯定判定となった場合、インセンティブに関する情報を提供したうえでプランの提示を行う(ステップS145)。例えば、図11の符号1101で示したように、リストに目印(アイコン等)を付してもよい。
なお、インセンティブの有無は、スポットを検索する際に提示してもよい。例えば、ステップS141において、インセンティブが提供されるスポットが優先的にリスト表示されるようにしてもよい。また、スポットのリストに、インセンティブの有無を表すアイコ
ン等を付してもよい。
【0067】
ステップS146では、ユーザの入力に基づいて、利用するプランを決定する。例えば、ユーザがプランを選択すると、図12に示したような画面を経て、プランが決定される。なおこの際、符号1201で示したように、インセンティブの内容を提示してもよい。ユーザがインセンティブを利用する場合、当該インセンティブの内容が、スポットと関連付いて一時的に記憶される。
【0068】
図9に戻り、説明を続ける。
ステップS15では、宿泊施設以外のスポットを追加するか否かを決定する。本ステップでは、例えば、飲食店、娯楽施設、体験型施設、駐車場など、宿泊以外に係る施設の予約に関するリクエストをユーザから取得する。本ステップで肯定判定となった場合、処理はステップS16へ遷移する。本ステップで否定判定となった場合、処理はステップS17へ遷移する。
【0069】
ステップS16では、ステップS14と同様の処理によって、追加のスポットとプランを決定する。その処理内容は、図13を参照して説明したものと同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、付帯情報は、スポットの種別によって異なる。例えば、スポットが駐車場である場合、車両に関する情報が付帯情報となりうる。また、スポットが体験型施設である場合、参加者の年齢などに関する情報が付帯情報となりうる。
【0070】
なお、図9のフローチャートでは、宿泊施設と他のスポットを順次検索する例を挙げたが、旅程の作成を開始する前に、条件をユーザに指定させ、指定された条件に合致するスポットおよびプランの組み合わせを自動的に抽出し、提示するようにしてもよい。このような条件として、例えば、旅行対象のエリア、出発地、出発日時、訪問を希望するスポット、訪問を希望するスポットのジャンル、帰着日時などが挙げられる。これにより、おすすめの旅程を自動的に生成することもできる。生成された旅程は、ユーザによって編集可能であってもよい。例えば、スポットの追加、削除、差し替え、プランの差し替えなどをユーザに行わせてもよい。
【0071】
ステップS17では、交通手段の手配を行うか否かを決定する。
本ステップでは、ユーザに対して交通情報の手配要否を確認し、回答に基づいて、交通情報の手配要否を判定してもよい。また、リース車両の契約有無に基づいて、交通情報の手配要否を判定してもよい。例えば、ユーザがリース車両を契約している場合、当該車両が交通手段として利用されうる。よって、かかる場合、交通手段の手配は不要であると判定してもよい。
図14は、交通手段の手配要否を確認する画面の一例である。
【0072】
交通手段の手配を行う場合、ステップS18において、利用する交通手段を決定する。本ステップでは、出発地、目的地、経路、利用する交通手段などが決定される。なお、予約が必要な交通手段を利用する場合、本ステップにおいて、当該交通手段を管轄する外部装置と通信を行って予約を実行してもよい。交通手段の手配は、本システムに係る予約サービスとは別のサービス(例えば、鉄道や飛行機の予約サービス)を利用して行うこともできる。
【0073】
なお、旅行中において利用する交通手段は、二つ以上であってもよい。例えば、鉄道によって目的とするエリアまで移動したのちに、エリア内においてレンタカーによる移動を行ってもよい。この場合、交通手段を提供する施設(例えば、レンタカーの営業所など)をスポットとして扱ってもよい。この場合、ステップS14と同様の処理によって、スポットおよびプランを決定してもよい。これにより、レンタカー等の予約を行うことが可能
になる。
【0074】
ステップS19では、プラン決定部1012が、ユーザが利用するスポットを予約するためのデータ(予約データ)を生成する。本ステップでは、図8に例示したような予約データが生成され、ユーザが利用する一つ以上のスポットにそれぞれ対応する外部装置に送信される。
また、各スポットにおいてユーザがインセンティブを利用する場合、予約データに、インセンティブの内容を識別するデータ(符号801)が付加される。
なお、インセンティブの内容は、予約の確定前に、ユーザに再度提示されてもよい。
【0075】
以上説明したように、第一の実施形態に係る予約システムでは、ユーザが、第一の事業者と車両のリース契約を結んでいる場合に、旅行中における各種の優遇を提供することができる。これにより、ユーザに対して、車両の貸与サービスを利用するための動機を与えることができる。
【0076】
(第一の実施形態の変形例1)
第一の実施形態では、ユーザが指定した検索条件に合致するスポットにインセンティブが設定されている場合に、これをユーザに通知したが、インセンティブが設定されているスポットの存在をユーザに対して能動的に提案するようにしてもよい。例えば、ユーザが移動中に立ち寄り可能なスポットであって、インセンティブの提供を受けられるスポットがあった場合、当該スポットの利用をユーザに推奨するようにしてもよい。
【0077】
例えば、ステップS12Bで、インセンティブ管理部1013がインセンティブデータを取得した後、ユーザが訪問するエリアと、インセンティブを提供可能なスポットのリストを比較し、ユーザが立ち寄り可能なスポットを当該ユーザに提案してもよい。
例えば、特定のエリア内において、特定のスポットをユーザが検索した場合に、当該エリアに含まれるスポットであって、インセンティブの提供を受けられる他のスポットをユーザに提示してもよい。さらに、移動中においてユーザが立ち寄り可能と推定されるスポットがある場合、これを提案してもよい。例えば、ユーザの移動経路から所定の距離以内に、インセンティブを提供可能なスポットがある場合、当該スポットへの立ち寄りを推奨するメッセージを出力してもよい。
スポットを提案する場合、スポットの概要が記されたリストを出力してもよいし、地図上に、当該スポットの位置をプロットしてもよい。
【0078】
本変形例によると、ユーザが、より多くのインセンティブの提供を受けられるようになる。
【0079】
(第一の実施形態の変形例2)
第一の実施形態では、宿泊施設や飲食店といった複数のスポットをユーザが個別に予約する例を挙げたが、予約システムは、宿泊や食事、複数のアクティビティ等がセットになった旅行商品を提供してもよい。
【0080】
図15は、本変形例において予約サーバ100が実行する処理のフローチャートである。第一の実施形態と同様の処理については点線で図示し、詳細な説明は省略する。
本変形例では、ステップS14Aにおいて、プラン決定部1012が、旅行商品を決定する。記憶部102は、スポットデータ102Aおよびプランデータ102Bの代わりに、旅行商品の内容を定義したデータを記憶してもよい。図16は、旅行商品の内容を定義したデータの例である。
【0081】
図17は、旅行商品を決定する際にユーザに提供される画面の一例である。例えば、ユ
ーザが、希望するエリアを指定すると、プラン決定部1012が、指定されたエリアに対応する複数の旅行商品を取得し、その内容をユーザに提示する。ユーザは、それぞれの旅行商品に含まれる内容を検討し、購入する商品を決定することができる。
【0082】
複数の旅行商品のそれぞれには、インセンティブの内容が関連付いている。図7(B)は、本変形例におけるインセンティブデータ102Cの例である。インセンティブの内容は、例えば、図17の符号1701で示したように、旅行商品の詳細とともにユーザに提示される。
ステップS17以降の処理は、第一の実施形態と同様である。
【0083】
第一の実施形態にかかる予約システムは、このように、パッケージ商品を提供するシステムに適用することも可能である。
【0084】
(第二の実施形態)
第一の実施形態では、インセンティブとして、複数のスポットにおいて提供される無料ないし割引サービスを例示した。これに対し、第二の実施形態は、車両のリース契約に関するインセンティブをユーザに提供する実施形態である。
【0085】
車両のリース契約を結ぶ場合、ユーザは、月額の利用料を支払う必要がある。さらに、リース契約においては、車両の利用に所定の制限が課せられる場合がある。例えば、月間の走行距離に上限が設けられる場合がある。かかる場合、設定された走行距離を超過した場合、追加料金が必要になる。
第二の実施形態では、ユーザが予約サービスを利用して旅行を行った場合に、インセンティブとして、利用料の減額、ないし、制限の緩和を行う。
【0086】
第二の実施形態では、インセンティブデータが、スポットに関連付いたものではなく、車両のリース契約に関するものであるという点において第一の実施形態と相違する。
図7(C)は、第二の実施形態におけるインセンティブデータ102Cの例である。本実施形態におけるインセンティブデータ102Cには、例えば、インセンティブの識別子、インセンティブの種別、インセンティブの内容などに関するデータが含まれる。インセンティブの種別は、例えば、制限の緩和、利用料の割引などを含む。利用料の割引額は、一定額であってもよいし、旅行中に各スポットに対して支払う金額に基づいて(例えば、総支払額の10%還元など)決定されてもよい。
【0087】
また、走行距離制限を緩和する場合、ユーザが予約サービスを利用して移動した距離に基づいて、緩和の量を決定してもよい。例えば、ユーザが予約サービスを利用して旅程を組んだ場合、当該旅程について走行距離を算出し、算出した走行距離に基づいて、緩和の量を決定する。例えば、一回の旅行における走行距離が500kmであると見積もられた場合、500kmを緩和量としてもよいし、500kmに所定の係数を乗じた距離を緩和量としてもよい。
【0088】
図18は、第二の実施形態において予約サーバ100が実行する処理のフローチャートである。本実施形態では、予約サーバ100は、スポットおよびプランを決定する際に、インセンティブに関する処理は行わない。同様に、インセンティブの内容を識別するデータを予約データに付加する処理も行わない。
代わりに、予約データを生成した後で、インセンティブ管理部1013が、ユーザに提供するインセンティブの内容を決定し、決定した内容を契約管理サーバ300に通知する(ステップS20)。
インセンティブの内容は、図7(C)に例示したインセンティブデータ102Cに基づいて決定することができる。例えば、ユーザが結んでいる契約の内容が、インセンティブ
データ102Cに定義された提供条件と合致する場合、対応するインセンティブを提供することができる。
なお、インセンティブの内容は、予約の確定前にユーザに提示されてもよい。
【0089】
第二の実施形態によると、車両の利用に関するインセンティブをユーザに提供することができる。契約中の車両で旅行に出た場合、走行距離が伸びてしまうといったデメリットが発生するが、本実施形態によると、このようなデメリットを相殺することができるため、リース車両の利用を促すことができる。
【0090】
なお、本実施形態では、走行距離制限の緩和、および、月額利用料の割引を例示したが、リース車両、または、リース契約に関するものであれば、他のインセンティブを与えてもよい。例えば、所定期間の経過後にリース車両の買い取りが可能になる契約をユーザが結んでいる場合、買い取りに必要な金額を割り引くようにしてもよい。
【0091】
(変形例)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0092】
また、実施形態の説明では、第一のサービスとして、複数のスポットの予約を行うサービスを例示したが、第一のサービスは、予約を伴わないサービス(例えば、情報提供のみを行うサービス)であってもよい。例えば、第一のサービスは、クーポンを提供している複数のスポットを検索するサービスであってもよい。この場合、車両のリース契約を結んでいるユーザに対して、インセンティブとして、専用のクーポンを提供するようにしてもよい。
また、第一のサービスは、旅程を組む上でユーザがアクセスを必要とする複数のサイトへユーザを誘導するサービス等であってもよい。複数のサイトとして、例えば、航空会社、鉄道会社、旅行会社、宿泊施設などがそれぞれ運営する予約サイトなどが例示できる。
【0093】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0094】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0095】
100・・・予約サーバ
101,201・・・制御部
102,202・・・記憶部
103,203・・・通信部
200・・・ユーザ端末
204・・・入出力部
300・・・契約管理サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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