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特開2022-163961添付品入力業務支援装置、添付品入力業務支援方法および添付品入力業務支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022163961
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】添付品入力業務支援装置、添付品入力業務支援方法および添付品入力業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20221020BHJP
【FI】
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069125
(22)【出願日】2021-04-15
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大谷 昂平
(72)【発明者】
【氏名】上山 健一
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC03
(57)【要約】
【課題】添付品の受注明細を受注入力画面に自動セットできる添付品入力業務支援装置等の提供を課題とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)マスタから、入力された得意先CD及び納入先CD並びに入力された受注明細中の受注商品の商品CDと紐づく基準数量、同一商品用添付数量及び外内区分を取得し、(2)取得した外内区分が外添付区分の場合、受注商品の商品CDと、前記取得した同一商品用添付数量を前記取得した基準数量に基づき変換した値である外添付数量と、を含む添付品の受注明細を受注入力画面に自動セットし、取得した外内区分が内添付区分の場合、受注商品の商品CDと、前記取得した同一商品用添付数量を前記取得した基準数量に基づき変換した値である内添付数量と、を含む添付品の受注明細を受注入力画面に自動セットすると共に、受注商品の受注数量を、当該受注数量から前記内添付数量を減じた値に更新する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部および記憶部を備える添付品入力業務支援装置であって、
前記記憶部には、
得意先識別データと、納入先識別データと、商品識別データと、受注商品に関する基準数量と、前記受注商品に添付して販売される商品である添付品のうち前記受注商品と同じものについての前記基準数量に対応する添付数量である同一商品用添付数量と、外内区分と、を含む添付条件設定マスタが格納されており、
前記外内区分は、前記添付品が前記受注商品と同じものである場合に、前記基準数量分の前記受注商品に加えて前記添付数量分の前記添付品を添付する外添付をすることを意味する外添付区分または前記基準数量分の前記受注商品のうち前記添付数量分を前記添付品として扱う内添付をすることを意味する内添付区分であり、
前記制御部は、
前記添付条件設定マスタと、受注入力画面のヘッダ部に入力された得意先識別データおよび納入先識別データと、前記受注入力画面の明細部に入力された前記受注商品についての受注明細データと、に基づいて、前記添付条件設定マスタから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量および外内区分を取得する取得手段と、
前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットするセット手段と、
を備え、
前記セット手段は、
前記取得した前記外内区分が前記外添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記外添付される前記添付品の数量である外添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットし、
前記取得した前記外内区分が前記内添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記内添付される前記添付品の数量である内添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットすると共に、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量を、当該受注数量から前記内添付数量を減じた値に更新すること、
を特徴とする添付品入力業務支援装置。
【請求項2】
前記添付条件設定マスタは、商品同別区分と、前記添付品のうち前記受注商品と別のものを識別するための別商品識別データと、当該別のものについての前記基準数量に対応する添付数量である別商品用添付数量と、を更に含み、
前記商品同別区分は、前記添付品が前記受注商品と同じものであることを意味する同一商品区分または前記添付品が前記受注商品と別のものであることを意味する別商品区分であり、
前記取得手段は、
前記添付条件設定マスタから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量、外内区分、商品同別区分、別商品識別データおよび別商品用添付数量を取得し、
前記セット手段は、
前記取得した前記外内区分が前記外添付区分であり、かつ、前記取得した前記商品同別区分が前記別商品区分である場合、前記取得した別商品識別データと、前記別商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記外添付される前記添付品の数量である外添付数量と、含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットすること、
を特徴とする請求項1に記載の添付品入力業務支援装置。
【請求項3】
前記制御部は、
メーカー側での販売店からの受注に関する受注入力がなされると、前記得意先識別データ、前記納入先識別データおよび前記商品識別データの組合せ毎に前記受注数量、前記外添付数量および前記内添付数量をそれぞれ集計した値を含む受注データを生成する受注データ生成手段と、
前記メーカーから前記販売店への売上に関する売上入力がなされると、前記受注データに基づいて、前記組合せ毎の前記受注数量、前記外添付数量および前記内添付数量をそれぞれ含む売上実績データを生成する売上実績データ生成手段と、
前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記添付数量を、前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記受注数量に前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記添付数量を加算して算出される前記組合せ毎の前記メーカーから前記販売店への出荷数で割ることにより、前記組合せ毎の添付率を算出する添付率算出手段と、
前記組合せ毎の前記販売店の顧客に対する販売数である対顧客販売数と、前記組合せ毎の前記出荷数から前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記添付数量を減じた値である前記組合せ毎の対販売店実質売上数と、に基づいて、前記対顧客販売数を前記対販売店実質売上数で割ることにより、前記組合せ毎の販売率を算出する販売率算出手段と、
を更に備えること、
を特徴とする請求項1または2に記載の添付品入力業務支援装置。
【請求項4】
制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される添付品入力業務支援方法であって、
前記記憶部には、
得意先識別データと、納入先識別データと、商品識別データと、受注商品に関する基準数量と、前記受注商品に添付して販売される商品である添付品のうち前記受注商品と同じものについての前記基準数量に対応する添付数量である同一商品用添付数量と、外内区分と、を含む添付条件設定マスタが格納されており、
前記外内区分は、前記添付品が前記受注商品と同じものである場合に、前記基準数量分の前記受注商品に加えて前記添付数量分の前記添付品を添付する外添付をすることを意味する外添付区分または前記基準数量分の前記受注商品のうち前記添付数量分を前記添付品として扱う内添付をすることを意味する内添付区分であり、
前記制御部で実行される、
前記添付条件設定マスタと、受注入力画面のヘッダ部に入力された得意先識別データおよび納入先識別データと、前記受注入力画面の明細部に入力された前記受注商品についての受注明細データと、に基づいて、前記添付条件設定マスタから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量および外内区分を取得する取得ステップと、
前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットするセットステップと、
を含み、
前記セットステップは、
前記取得した前記外内区分が前記外添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記外添付される前記添付品の数量である外添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットし、
前記取得した前記外内区分が前記内添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記内添付される前記添付品の数量である内添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットすると共に、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量を、当該受注数量から前記内添付数量を減じた値に更新すること、
を特徴とする添付品入力業務支援方法。
【請求項5】
制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための添付品入力業務支援プログラムであって、
前記記憶部には、
得意先識別データと、納入先識別データと、商品識別データと、受注商品に関する基準数量と、前記受注商品に添付して販売される商品である添付品のうち前記受注商品と同じものについての前記基準数量に対応する添付数量である同一商品用添付数量と、外内区分と、を含む添付条件設定マスタが格納されており、
前記外内区分は、前記添付品が前記受注商品と同じものである場合に、前記基準数量分の前記受注商品に加えて前記添付数量分の前記添付品を添付する外添付をすることを意味する外添付区分または前記基準数量分の前記受注商品のうち前記添付数量分を前記添付品として扱う内添付をすることを意味する内添付区分であり、
前記制御部に実行させるための、
前記添付条件設定マスタと、受注入力画面のヘッダ部に入力された得意先識別データおよび納入先識別データと、前記受注入力画面の明細部に入力された前記受注商品についての受注明細データと、に基づいて、前記添付条件設定マスタから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量および外内区分を取得する取得ステップと、
前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットするセットステップと、
を含み、
前記セットステップは、
前記取得した前記外内区分が前記外添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記外添付される前記添付品の数量である外添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットし、
前記取得した前記外内区分が前記内添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記内添付される前記添付品の数量である内添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットすると共に、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量を、当該受注数量から前記内添付数量を減じた値に更新すること、
を特徴とする添付品入力業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、添付品入力業務支援装置、添付品入力業務支援方法および添付品入力業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「本発明の観賞用植物の卸売り及び小売り販売システムによれば、観賞用植物の製造・卸売業者は、1束当りの商品の販売単価を下げずして、常にまとまった一定数の、観賞用植物の店頭販売業者への委託販売並びに自らによる小売りが期待できる。この場合、店頭販売業者が顧客に提供した『おまけ』相当分の商品代金は、全体として製造・卸売業者の商品販売数が増加するので問題ではなくなる。」と記載されている(特許文献1の0022段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-90533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載のように、ある一定量の商品を受注した際に、おまけや添付品をつけることがある。例えば、メーカーが、薬局やドラッグストアから、コンタクトの洗浄液A200個を受注した際に、当該受注数量200個の前記洗浄液Aに加えて10個の前記洗浄液Aを添付する(いわゆる外添付)場合や、当該受注数量200個の前記洗浄液Aのうち10個を添付品として扱う(いわゆる内添付)場合がある。
【0005】
従来においては、外添付と内添付のどちらの場合にしても、通常の受注(前段落の例では200個の受注)についての受注明細の入力とは別に、添付品についての受注明細もオペレータが手動で入力する必要があった。しかしながら、添付品の種類や個数は、取引先、受注商品、受注数量および出荷日等によって異なるため、添付品についての受注明細の入力業務は、作業負荷が大きい上に入力ミスのリスクもあった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、添付品についての受注明細を受注入力画面に自動でセットすることができる添付品入力業務支援装置、添付品入力業務支援方法および添付品入力業務支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る添付品入力業務支援装置は、制御部および記憶部を備える添付品入力業務支援装置であって、前記記憶部には、得意先識別データと、納入先識別データと、商品識別データと、受注商品に関する基準数量と、前記受注商品に添付して販売される商品である添付品のうち前記受注商品と同じものについての前記基準数量に対応する添付数量である同一商品用添付数量と、外内区分と、を含む添付条件設定マスタが格納されており、前記外内区分は、前記添付品が前記受注商品と同じものである場合に、前記基準数量分の前記受注商品に加えて前記添付数量分の前記添付品を添付する外添付をすることを意味する外添付区分または前記基準数量分の前記受注商品のうち前記添付数量分を前記添付品として扱う内添付をすることを意味する内添付区分であり、前記制御部が、前記添付条件設定マスタと、受注入力画面のヘッダ部に入力された得意先識別データおよび納入先識別データと、前記受注入力画面の明細部に入力された前記受注商品についての受注明細データと、に基づいて、前記添付条件設定マスタから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量および外内区分を取得する取得手段と、前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットするセット手段と、を備え、前記セット手段は、前記取得した前記外内区分が前記外添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記外添付される前記添付品の数量である外添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットし、前記取得した前記外内区分が前記内添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記内添付される前記添付品の数量である内添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットすると共に、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量を、当該受注数量から前記内添付数量を減じた値に更新すること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る添付品入力業務支援装置は、前記添付条件設定マスタが、商品同別区分と、前記添付品のうち前記受注商品と別のものを識別するための別商品識別データと、当該別のものについての前記基準数量に対応する添付数量である別商品用添付数量と、を更に含み、前記商品同別区分は、前記添付品が前記受注商品と同じものであることを意味する同一商品区分または前記添付品が前記受注商品と別のものであることを意味する別商品区分であり、前記取得手段が、前記添付条件設定マスタから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量、外内区分、商品同別区分、別商品識別データおよび別商品用添付数量を取得し、前記セット手段が、前記取得した前記外内区分が前記外添付区分であり、かつ、前記取得した前記商品同別区分が前記別商品区分である場合、前記取得した別商品識別データと、前記別商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記外添付される前記添付品の数量である外添付数量と、含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットすること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る添付品入力業務支援装置は、前記制御部が、メーカー側での販売店からの受注に関する受注入力がなされると、前記得意先識別データ、前記納入先識別データおよび前記商品識別データの組合せ毎に前記受注数量、前記外添付数量および前記内添付数量をそれぞれ集計した値を含む受注データを生成する受注データ生成手段と、前記メーカーから前記販売店への売上に関する売上入力がなされると、前記受注データに基づいて、前記組合せ毎の前記受注数量、前記外添付数量および前記内添付数量をそれぞれ含む売上実績データを生成する売上実績データ生成手段と、前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記添付数量を、前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記受注数量に前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記添付数量を加算して算出される前記組合せ毎の前記メーカーから前記販売店への出荷数で割ることにより、前記組合せ毎の添付率を算出する添付率算出手段と、前記組合せ毎の前記販売店の顧客に対する販売数である対顧客販売数と、前記組合せ毎の前記出荷数から前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記添付数量を減じた値である前記組合せ毎の対販売店実質売上数と、に基づいて、前記対顧客販売数を前記対販売店実質売上数で割ることにより、前記組合せ毎の販売率を算出する販売率算出手段と、を更に備えること、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る添付品入力業務支援方法は、制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される添付品入力業務支援方法であって、前記記憶部には、得意先識別データと、納入先識別データと、商品識別データと、受注商品に関する基準数量と、前記受注商品に添付して販売される商品である添付品のうち前記受注商品と同じものについての前記基準数量に対応する添付数量である同一商品用添付数量と、外内区分と、を含む添付条件設定マスタが格納されており、前記外内区分は、前記添付品が前記受注商品と同じものである場合に、前記基準数量分の前記受注商品に加えて前記添付数量分の前記添付品を添付する外添付をすることを意味する外添付区分または前記基準数量分の前記受注商品のうち前記添付数量分を前記添付品として扱う内添付をすることを意味する内添付区分であり、前記制御部で実行される、前記添付条件設定マスタと、受注入力画面のヘッダ部に入力された得意先識別データおよび納入先識別データと、前記受注入力画面の明細部に入力された前記受注商品についての受注明細データと、に基づいて、前記添付条件設定マスタから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量および外内区分を取得する取得ステップと、前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットするセットステップと、を含み、前記セットステップは、前記取得した前記外内区分が前記外添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記外添付される前記添付品の数量である外添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットし、前記取得した前記外内区分が前記内添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記内添付される前記添付品の数量である内添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットすると共に、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量を、当該受注数量から前記内添付数量を減じた値に更新すること、を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る添付品入力業務支援プログラムは、制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための添付品入力業務支援プログラムであって、前記記憶部には、得意先識別データと、納入先識別データと、商品識別データと、受注商品に関する基準数量と、前記受注商品に添付して販売される商品である添付品のうち前記受注商品と同じものについての前記基準数量に対応する添付数量である同一商品用添付数量と、外内区分と、を含む添付条件設定マスタが格納されており、前記外内区分は、前記添付品が前記受注商品と同じものである場合に、前記基準数量分の前記受注商品に加えて前記添付数量分の前記添付品を添付する外添付をすることを意味する外添付区分または前記基準数量分の前記受注商品のうち前記添付数量分を前記添付品として扱う内添付をすることを意味する内添付区分であり、前記制御部に実行させるための、前記添付条件設定マスタと、受注入力画面のヘッダ部に入力された得意先識別データおよび納入先識別データと、前記受注入力画面の明細部に入力された前記受注商品についての受注明細データと、に基づいて、前記添付条件設定マスタから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量および外内区分を取得する取得ステップと、前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットするセットステップと、を含み、前記セットステップは、前記取得した前記外内区分が前記外添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記外添付される前記添付品の数量である外添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットし、前記取得した前記外内区分が前記内添付区分である場合、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記内添付される前記添付品の数量である内添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットすると共に、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量を、当該受注数量から前記内添付数量を減じた値に更新すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、添付品についての受注明細を受注入力画面に自動でセットすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、添付品入力業務支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、添付品(コンタクトレンズの洗浄液)の一例を示すイメージ図である。
図3図3は、得意先別納入先別商品条件マスタ中の項目一覧の一例を示す図である。
図4図4は、得意先別納入先別商品条件マスタの一例を示す図である。
図5図5は、パターン1に対応する受注入力画面の一例を示す図である。
図6図6は、パターン2に対応する受注入力画面の一例を示す図である。
図7図7は、パターン3に対応する受注入力画面の一例を示す図である。
図8図8は、受注データの一例を示す図である。
図9図9は、売上入力画面の一例を示す図である。
図10図10は、売上実績データの一例を示す図である。
図11図11は、販売実績データの一例を示す図である。
図12図12は、売上分析データの一例を示す図である。
図13図13は、添付率と販売率の推移を表すグラフの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る添付品入力業務支援装置、添付品入力業務支援方法および添付品入力業務支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
(1)添付品の管理方法
メーカーが会員企業向けに製品を販売する際には、添付品や販促品を添付することがある。例えば、図2に示すように、コンタクトの洗浄液Aをある一定量受注した場合に、当該コンタクトの洗浄液Aを添付品や販促品として添付することがある。
【0016】
ここで、従来においては、例えば、取引先、商品、販売数量および期間等によって添付品および販促品の数量は異なるため、契約情報の管理や注文時の伝票入力が煩雑になり、現場作業の負荷が大きいという問題があった。
【0017】
そこで、本実施形態においては、例えば、得意先別納入先別商品条件マスタを新たに設けることで、伝票入力時に条件と一致する契約情報から添付品の明細を自動セットできるようにした。言い換えると、本実施形態においては、例えば、添付販売において、販売対象商品と同一品および異なる商品の添付方法および基準数あたりの添付数の取引先毎の条件設定に基づいて、取引の登録時に自動で添付品明細を展開できるようにした。これにより、現場担当者の入力負荷軽減を図るとともに、添付品のセット販売の契約情報が正確に反映された伝票登録を可能とした。
【0018】
(2)添付品を加味した利益の可視化
また、従来においては、添付品をセット販売することでどの程度の利益が出ているかを、経営者や現場責任者が定量的に観測することが難しいという問題があった。
【0019】
そこで、本実施形態においては、例えば、前記得意先別納入先別商品条件マスタを参照して伝票入力することで、取引先および商品毎に添付品のセット販売を含めた実績をデータ抽出することを可能とした。これにより、添付品および販促品でどのような効果が出ているのか、添付品および販促品も販売原価としてとらえることで、売上実績だけでなく利益目線での効果の分析が可能となった。また、本実施形態においては、例えば、売上実績データおよびエンドユーザ単位での販売実績データを得ることで、次期新商品についてどの分野に対し重点的に販促活動を行うか、新商品発売前後での仕掛けのタイミング、ならびに、販促グッズおよび添付品を原価としてとらえた際の投資効果(分岐点)を指標化することを可能とした。言い換えると、本実施形態においては、例えば、添付品も含めた販売情報分析をできるようにした。これにより、添付品を加味した上で、販売計画および生産計画を立てることが可能となった。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0020】
[2.構成]
本実施形態に係る添付品入力業務支援装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、添付品入力業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
添付品入力業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、添付品入力業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0022】
添付品入力業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。添付品入力業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0023】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、添付品入力業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、添付品入力業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0024】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0025】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0026】
記憶部106は、例えば、添付条件設定マスタとしての得意先別納入先別商品条件マスタ106a(以下、単に「マスタ106a」ということがある。)と、受注データ106bと、売上実績データ106cと、販売実績データ106dと、売上分析データ106eと、を備えている。
【0027】
ここで、本実施形態において、添付品とは、受注商品に添付して販売される商品のことである。添付品は、前記受注商品と同じものであってもよいし、前記受注商品と別のものであってもよい。
【0028】
マスタ106aは、添付品の契約情報を登録するためのマスタである。マスタ106aは、図4に示すように、例えば、得意先識別データ(得意先CD)と、納入先識別データ(納入先CD)と、商品識別データ(商品CD)と、適用開始日と、適用終了日と、前記受注商品に関する基準数量と、前記添付品のうち前記受注商品と同じものについての前記基準数量に対応する添付数量である同一商品用添付数量(添付数量)と、外内区分と、商品同別区分(外添付区分)と、前記添付品のうち前記受注商品と別のものを識別するための別商品識別データ(外添付商品CD)と、当該別のものについての前記基準数量に対応する添付数量である別商品用添付数量(外添付数量)と、コメントと、等を含む。マスタ106a中の各項目を一覧としてまとめた表を、図3に示す。
【0029】
前記適用開始日および前記適用終了日について説明する。後述する取得部102aは、受注入力画面に入力される出荷日が、前記適用開始日および前記適用終了日で定義される期間に属する場合にのみ、情報を取得してもよい。これにより、例えば、添付品をセット販売する期間を間違うことなく出荷することが可能となる。
【0030】
前記外内区分について説明する。前記外内区分は、添付品が前記受注商品と同じものである場合に、前記基準数量分の前記受注商品に加えて前記添付数量分の添付品を添付する外添付をすることを意味する外添付区分(図4では、「1:外添付」)または前記基準数量分の前記受注商品のうち前記添付数量分を添付品として扱う内添付をすることを意味する内添付区分(図4では、「3:内添付」)である。このように、本実施形態においては、二つの契約形態(外添付および内添付)に対応可能である。ここで、例えば、コンタクト洗浄液等の通常商品の添付を示す前記外内区分を「1:外添付」とし、コンタクトケース等の販促品の添付を示す前記外内区分を「2:販促外添付」とするという様に、同じ外添付であっても前記外内区分を分けることで、後の分析に活用することができる。
【0031】
前記商品同別区分について説明する。前記商品同別区分は、添付品が前記受注商品と同じものであることを意味する同一商品区分(図4では、「0:設定なし」)または添付品が前記受注商品とは別のものであることを意味する別商品区分(図4では、「2:販促外添付」)である。当該別商品区分を設定することで、受注商品と別の商品をセット販売することが可能となる。
【0032】
前記同一商品用添付数量について説明する。例えば、図4のマスタ106aにおける1行目(コンタクト洗浄液Aを含む行)においては、前記基準数量100に対して前記同一商品用添付数量5が設定されており、前記外内区分が前記外添付区分(「1:外添付」)である。この場合、仮にコンタクト洗浄液Aの受注数量が200であるとすると、当該200個のコンタクト洗浄液Aに加えて、10個(=5個×2)のコンタクト洗浄液Aを添付して出荷することになる。また、例えば、図4のマスタ106aにおける2行目(コンタクト洗浄液Bを含む行)においては、前記基準数量100に対して前記同一商品用添付数量5が設定されている点は1行目と同じであるが、前記外内区分が前記内添付区分(「3:内添付」)である。この場合、仮にコンタクト洗浄液Bの受注数量が200であるとすると、当該200個のコンタクト洗浄液Bのうち、10個(=5個×2)のコンタクト洗浄液Bは添付品として扱うことになる。
【0033】
前記別商品用添付数量について説明する。例えば、図4のマスタ106aにおける3行目(コンタクト洗浄液Cを含む行)においては、前記基準数量100に対して前記別商品用添付数量5が設定されており、前記商品同別区分が前記同一商品区分(図4では、「2:販促外添付」)であり、前記外内区分が前記外添付区分(「1:外添付」)である。この場合、仮にコンタクト洗浄液Cの受注数量が200であるとすると、当該200個のコンタクト洗浄液Cに加えて、10個(=5個×2)の別商品(図4では、コンタクトケース)を添付して出荷することになる。
【0034】
受注データ106bは、例えば、メーカーが、販売店(例えば、薬局およびドラッグストア等を指す。以下同じ。)から受注した場合の受注情報である。受注データ106bは、図8に示すように、例えば、受注番号と、同一受注番号内の行番号と、売上区分と、売上日と、前記得意先識別データ(得意先)と、前記納入先識別データ(納入先)と、前記商品識別データ(商品)と、受注数量(受注数)と、受注金額と、前記コメントと、等を含む。当該受注数量とは、前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量(図8では、1行目の受注数200、3行目の受注数190および5行目の受注数200)と、前記外添付数量(図8では、2行目の受注数10、6行目の受注数20および7行目の受注数4)と、前記内添付数量(図8では、4行目の受注数10)と、を指す。
【0035】
売上実績データ106cは、例えば、メーカーから販売店への売上の情報である。売上実績データ106cは、図10に示すように、例えば、売上番号と、同一売上番号内の行番号と、前記売上区分と、前記売上日と、前記得意先識別データ(得意先)と、前記納入先識別データ(納入先)と、前記商品識別データ(商品)と、売上数と、売上金額と、売上単価と、原価単価と、等を含む。当該売上数は、原則的には、受注データ106b中の前記受注数量と同じである。
【0036】
販売実績データ106dは、例えば、販売店から顧客(エンドユーザ)への売上の情報である。販売実績データ106dは、図11に示すように、例えば、販売実績番号と、販売店と、販売日と、前記商品識別データ(商品)と、販売数と、前記売上番号と、等を含む。
【0037】
売上分析データ106eは、例えば、メーカーが売上分析をするためのデータである。売上分析データ106eは、図12に示すように、例えば、前記売上番号と、前記得意先識別データ(得意先)と、前記納入先識別データ(納入先)と、前記商品識別データ(商品)と、売上(出荷)数と、添付数と、実質売上数と、販売数と、販売率と、添付率と、販売日と、原価単価と、実質原価単価と、売上単価と、粗利と、実質粗利と、添付経費と、売上金額と、粗利(利益)率と、実質粗利(利益)率と、等を含む。前記売上(出荷)数以降の各用語の意味等については、以下の[4.処理の具体例]の[4-2.売上入力および売上分析]において説明する。
【0038】
制御部102は、添付品入力業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0039】
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)前記添付条件設定マスタと、受注入力画面のヘッダ部に入力された得意先識別データおよび納入先識別データと、前記受注入力画面の明細部に入力された前記受注商品についての受注明細データと、に基づいて、前記添付条件設定マスタから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量および外内区分を取得する取得手段としての取得部102aと、(2)前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットするセット手段としてのセット部102bと、(3)メーカー側での販売店からの受注に関する受注入力がなされると、前記得意先識別データ、前記納入先識別データおよび前記商品識別データの組合せ毎に前記受注数量、前記外添付数量および前記内添付数量をそれぞれ集計した値を含む受注データを生成する受注データ生成手段としての受注データ生成部102cと、(4)前記メーカーから前記販売店への売上に関する売上入力がなされると、前記受注データに基づいて、前記組合せ毎の前記受注数量、前記外添付数量および前記内添付数量をそれぞれ含む売上実績データを生成する売上実績データ生成手段としての売上実績データ生成部102dと、(5)前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記添付数量を、前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記受注数量に前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記添付数量を加算して算出される前記組合せ毎の前記メーカーから前記販売店への出荷数で割ることにより、前記組合せ毎の添付率を算出する添付率算出手段としての添付率算出部102eと、(6)前記組合せ毎の前記販売店の顧客に対する販売数である対顧客販売数と、前記組合せ毎の前記出荷数から前記売上実績データ中の前記組合せ毎の前記添付数量を減じた値である前記組合せ毎の対販売店実質売上数と、に基づいて、前記対顧客販売数を前記対販売店実質売上数で割ることにより、前記組合せ毎の販売率を算出する販売率算出手段としての販売率算出部102fと、を備えている。
【0040】
取得部102aは、前記得意先識別データと前記納入先識別データと前記商品識別データと前記基準数量と前記同一商品用添付数量と前記外内区分とを含むマスタ106aと、受注入力画面のヘッダ部に入力された得意先識別データおよび納入先識別データと、前記受注入力画面の明細部に入力された前記受注商品についての受注明細データと、に基づいて、マスタ106aから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量および外内区分を取得する。
【0041】
マスタ106aが、前記商品同別区分と前記別商品識別データと前記別商品用添付数量とを更に含む場合、取得部102aは、マスタ106aから、前記入力された得意先識別データおよび納入先識別データならびに前記入力された前記受注明細データ中の前記受注商品についての商品識別データと紐づく基準数量、同一商品用添付数量、外内区分、商品同別区分、別商品識別データおよび別商品用添付数量を取得してもよい。
【0042】
セット部102bは、前記添付品が前記受注商品と同じものである場合には、以下の(1)または(2)の処理を実行し、前記添付品が前記受注商品と別のものである場合には、以下の(3)の処理を実行する。
【0043】
(1)前記取得した前記外内区分が前記外添付区分である場合(すなわち、外添付をする場合)、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記外添付される前記添付品の数量である外添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットする。
【0044】
(2)前記取得した前記外内区分が前記内添付区分である場合(すなわち、内添付をする場合)、前記受注商品についての商品識別データと同じ商品識別データと、前記同一商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記内添付される前記添付品の数量である内添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットすると共に、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量を、当該受注数量から前記内添付数量を減じた値に更新する。
【0045】
(3)前記取得した前記外内区分が前記外添付区分であり、かつ、前記取得した前記商品同別区分が前記別商品区分である場合(すなわち、外添付をし、かつ、別商品を添付する場合)、前記取得した別商品識別データと、前記別商品用添付数量を、前記受注商品についての前記受注明細データ中の前記受注商品についての受注数量に対応するように変換した数値であって前記外添付される前記添付品の数量である外添付数量と、を含む前記添付品についての受注明細データを前記受注入力画面の前記明細部にセットする。
【0046】
受注データ生成部102cは、メーカー側での販売店からの受注に関する受注入力がなされると、前記得意先識別データ、前記納入先識別データおよび前記商品識別データの組合せ毎に前記受注数量、前記外添付数量および前記内添付数量をそれぞれ集計した値を含む受注データ106bを生成する。
【0047】
売上実績データ生成部102dは、メーカーから販売店への売上に関する売上入力がなされると、受注データ106bに基づいて、前記組合せ毎の前記受注数量、前記外添付数量および前記内添付数量をそれぞれ含む売上実績データ106cを生成する。
【0048】
添付率算出部102eは、売上実績データ106c中の前記組合せ毎の前記添付数量を、売上実績データ106c中の前記組合せ毎の前記受注数量に売上実績データ106c中の前記組合せ毎の前記添付数量を加算して算出される前記組合せ毎の前記メーカーから前記販売店への出荷数で割ることにより、前記組合せ毎の添付率を算出する。
【0049】
販売率算出部102fは、前記組合せ毎の前記販売店の顧客に対する販売数である対顧客販売数と、前記組合せ毎の前記出荷数から売上実績データ106c中の前記組合せ毎の前記添付数量を減じた値である前記組合せ毎の対販売店実質売上数と、に基づいて、前記対顧客販売数を前記対販売店実質売上数で割ることにより、前記組合せ毎の販売率を算出する。
【0050】
[3.処理の概要]
本項目では、本実施形態に係る処理の概要を説明する。
【0051】
本実施形態においては、例えば、マスタ106aにおいて、取引先毎に、どの商品を購入した場合にどの商品をいくつ添付品としてセット販売するかを、契約情報として登録できるようにした。これにより、受注入力時に、取引先、出荷日および商品等の情報から、添付品の受注明細を自動セットし、契約情報を別で参照することなく受注伝票を登録することができるようにした。
【0052】
マスタ106aは、以下の(1)~(4)の特徴を有する。
【0053】
(1)まず、マスタ106aにおいては、得意先、納入先および商品単位で、添付品に関する情報を設定することが可能である。
【0054】
(2)また、マスタ106aにおいては、期間(適用開始日~適用終了日)の設定をすることが可能である。これにより、例えば、通常の添付品販売に重ねて、キャンペーン期間を設けて追加で、当該通常の添付品以外の商品も添付品として設定することが可能となる。
【0055】
(3)そして、マスタ106aにおいては、基準数量設定をすることが可能である。例えば、100個注文の際には5個添付するという契約条件を設定することが可能である。
【0056】
(4)更に、マスタ106aにおいては、添付品定義として、外添付と内添付の二契約体系を登録することができる。
【0057】
ここで、外添付時の売上数量は、「受注数量+外添付数」により算出することができる。また、外添付時の売上金額は、「受注数量×商品単価」により算出することができる。例えば、マスタ106aにおいて基準数100個あたりの外添付数量として5個が設定されており、かつ、受注数量(注文数量)が200個であるとする。この場合、売上数量は、「受注数量200個+外添付数量10個」により、210個となる。また、売上金額は、「受注数量200個×商品単価」により算出される値となる。
【0058】
一方で、内添付時の売上数量は、受注数量と等しくなる。これは、受注数量の中に既に内添付の数分が含まれているからである。また、内添付時の売上金額は、「(受注数量-内添付数量)×商品単価」により算出することができる。例えば、マスタ106aにおいて基準数100個あたりの内添付数量として5個が設定されており、かつ、受注数量(注文数量)が200個であるとする。この場合、売上数量は、受注数量200個と等しい200個となる。また、売上金額は、「(受注数量200個-内添付数量10個)×商品単価」により算出される値となる。
【0059】
[4.処理の具体例]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例を説明する。
【0060】
[4-1.受注入力]
本項目では、メーカーが販売店から受注した商品について、受注入力画面において受注入力する場合に、添付品についての明細が前記受注入力画面にどのように自動セットされるのかを主に説明する。
【0061】
本項目では、マスタ106aにおいて、図4に示すようにパターン1~3のレコードが設定されているものとし、以下においては、各レコードに対応する受注入力を説明する。
【0062】
(1)パターン1のレコードに対応する受注入力
まず、パターン1のレコードに対応する受注入力について、図4および図5を用いて説明する。本項目では、受注入力された商品と同じ商品を外添付する場合について説明する。
【0063】
図5の受注入力画面のヘッダ部に、得意先として「TOK001」が、納入先として「NOU001」が、出荷日として「2021/04/01」が入力される。また、図5の受注入力画面の明細部に、1行目の受注明細(商品CD「S1」および受注数量「200」)が入力される。
【0064】
(取得処理)
ここで、図4のマスタ106aを参照すると、前記入力された得意先「TOK001」および納入先「NOU001」を有し、適用開始日2020/04/01から適用終了日2031/03/31までの期間に前記入力された出荷日「2021/04/01」が属し、かつ、前記1行目の受注明細中の商品CD「S1」を有するレコードは、パターン1のレコードである。このため、取得部102aは、図4のマスタ106aから、パターン1のレコード中の基準数量「100」、添付数量「5」および外内区分「1:外添付」を取得する。
【0065】
(自動セット処理)
取得部102aで取得した外内区分が「1:外添付」であるため、セット部102bは、外添付する添付品についての受注明細を図5の受注入力画面の明細部における2行目に自動セットする。ここで、基準数量「100」に対応する添付数量は「5」であるため、受注入力された前記1行目の受注明細中の受注数量200に対応する外添付数量は、5×200/100=10である。このため、セット部102bは、図5の受注入力画面の明細部における2行目に、受注商品についての商品CDと同じ商品CDである「S1」と、外添付数量としての受注数量10と、等を含む添付品についての受注明細を自動セットする。
【0066】
なお、外添付時の伝票総数(売上数量)および伝票総額(売上金額)は、[3.処理の概要]の説明に従い、以下のように算出される。すなわち、図5に示すように、伝票総数は、受注数量200+外添付数量10=210と算出され、伝票総額は、受注数量200×売上単価500=100,000円に、消費税1,000円を加算して101,000円と算出される。
【0067】
(2)パターン2のレコードに対応する受注入力
次に、パターン2のレコードに対応する受注入力について、図4および図6を用いて説明する。本項目では、受注入力された商品と同じ商品を内添付する場合について説明する。
【0068】
図6の受注入力画面のヘッダ部に、得意先として「TOK002」が、納入先として「NOU002」が、出荷日として「2021/04/02」が入力される。また、図6の受注入力画面の明細部に、1行目の受注明細(商品CD「S2」および受注数量「200」)が入力される。
【0069】
(取得処理)
ここで、図4のマスタ106aを参照すると、前記入力された得意先「TOK002」および納入先「NOU002」を有し、適用開始日2020/04/01から適用終了日2031/03/31までの期間に前記入力された出荷日「2021/04/02」が属し、かつ、前記1行目の受注明細中の商品CD「S2」を有するレコードは、パターン2のレコードである。このため、取得部102aは、図4のマスタ106aから、パターン2のレコード中の基準数量「100」、添付数量「5」および外内区分「3:内添付」を取得する。
【0070】
(自動セット処理)
取得部102aで取得した外内区分が「3:内添付」であるため、セット部102bは、内添付する添付品についての受注明細を図6の受注入力画面の明細部における2行目として自動セットする。ここで、基準数量「100」に対応する添付数量は「5」であるため、受注入力された前記1行目の受注明細中の受注数量200に対応する内添付数量は、5×200/100=10である。このため、セット部102bは、図6の受注入力画面の明細部における2行目に、受注商品についての商品CDと同じ商品CDである「S2」と、内添付数量としての受注数量10と、等を含む添付品についての受注明細を自動セットする。
【0071】
また、取得部102aで取得した外内区分が「3:内添付」であるため、受注数量200のうち10を添付品として扱う必要がある。このため、セット部102bは、図6の受注入力画面に示すように、前記1行目の受注明細中の受注数200を、当該受注数量200から内添付数量10を減じた値である190に更新する。
【0072】
なお、内添付時の伝票総数(売上数量)および伝票総額(売上金額)は、[3.処理の概要]の説明に従い、以下のように算出される。すなわち、図6に示すように、伝票総数は、受注数量200と等しい200となり、伝票総額は、「(受注数量200-内添付数量10)×売上単価500」により算出された95,000円に、消費税950円を加算して95,950円と算出される。
【0073】
(3)パターン3のレコードに対応する受注入力
最後に、パターン3のレコードに対応する受注入力について、図4および図7を用いて説明する。本項目では、受注入力された商品と同じ商品を外添付し、更に、受注入力された商品と別の商品も外添付する場合について説明する。
【0074】
図7の受注入力画面のヘッダ部に、得意先として「TOK003」が、納入先として「NOU003」が、出荷日として「2021/04/03」が入力される。また、図7の受注入力画面の明細部に、1行目の受注明細(商品CD「S3」および受注数量「200」)が入力される。
【0075】
(取得処理)
ここで、図4のマスタ106aを参照すると、前記入力された得意先「TOK003」および納入先「NOU003」を有し、適用開始日2021/04/01から適用終了日2021/06/30までの期間に前記入力された出荷日「2021/04/03」が属し、かつ、前記1行目の受注明細中の商品CD「S3」を有するレコードは、パターン3のレコードである。このため、取得部102aは、図4のマスタ106aから、パターン3のレコード中の基準数量「100」、添付数量「5」、外内区分「1:外添付」、外添付区分「2:販促外添付」、外添付商品CD「S4:コンタクトケース」および外添付数量「5」を取得する。
【0076】
(自動セット処理)
取得部102aで取得した外内区分が「1:外添付」であるため、セット部102bは、外添付する添付品についての受注明細を図7の受注入力画面の明細部における2行目に自動セットするが、自動セットの仕方は(1)のパターンの場合と同様であるため、説明を省略する。自動セットされた添付品についての受注明細を、図7の受注入力画面の明細部における2行目に示す。
【0077】
また、取得部102aで取得した外内区分が「1:外添付」であり、かつ、取得部102aで取得した外添付区分が「2:販促外添付」であるため、セット部102bは、受注商品とは別の商品である「S4:コンタクトケース」についての受注明細を図7の受注入力画面の明細部における3行目として自動セットする。ここで、基準数量「100」に対応する外添付数量は「5」であるため、受注入力された前記1行目の受注明細中の受注数量200に対応する外添付数量は、5×200/100=10である。このため、セット部102bは、図7の受注入力画面の明細部における3行目に、受注商品とは別の商品についての商品CDである「S4」と、外添付数量としての受注数量10と、等を含む添付品についての受注明細を自動セットする。
【0078】
なお、外添付時の伝票総数(売上数量)および伝票総額(売上金額)は、[3.処理の概要]の説明に従い、以下のように算出される。すなわち、図7に示すように、伝票総数は、受注数量200+外添付数量20+外添付数量10=230と算出され、伝票総額は、受注数量200×売上単価500=100,000円に、消費税1,000円を加算して101,000円と算出される。
【0079】
(4)受注データの生成
受注データ生成部102cは、(1)~(3)において受注入力された情報に基づいて、前記得意先識別データ、前記納入先識別データおよび前記商品識別データの組合せ毎に前記受注数量、前記外添付数量および前記内添付数量をそれぞれ集計した値を含む図8に示す受注データ106bを生成する。
【0080】
[4-2.売上入力および売上分析]
続いて、本項目では、メーカーが販売店から受注した商品について売上入力画面において売上入力する場面およびその後の売上分析の仕方について説明する。
【0081】
まず、図9の売上入力画面におけるヘッダ部において、受注番号として「JUC001~JUC003」が指定され、出荷日として「2021/04/01~2021/04/03」が指定されると、[4-1]で生成された受注データ106bが抽出されて、図9の売上入力画面における明細部に表示される。そして、図9の売上入力画面からの指示により、メーカーから販売店への売上がなされると、売上実績データ生成部102dは、前記抽出された受注データ106bに基づいて、前記得意先識別データ、前記納入先識別データおよび前記商品識別データの組合せ毎の前記受注数量、前記外添付数量および前記内添付数量をそれぞれ含む図10に示す売上実績データ106cを生成する。図10に示す売上実績データ106cは、メーカーから販売店への売上(つまり、対販売店売上)を含む売上データである。
【0082】
ここで、販売店から顧客(エンドユーザ)への売上がなされると、図11に示す販売実績データ106dが、販売店側で生成される。図11に示す販売実績データ106dは、販売店から顧客への売上(つまり、対顧客売上)を含む売上データである。メーカーは、例えば、EDI(Electronic Data Interchange)通信企業が収集している販売実績データ106dを購入することで、販売実績データ106dを入手することができる。
【0083】
そして、売上実績データ106cおよび販売実績データ106dに基づいて、売上分析データ106eを生成することで、メーカーの担当者は、売上分析をすることができる。
【0084】
図12の売上分析データ106e中の各用語の意味およびデータの取得元は、次のとおりである。売上(出荷)数とは、メーカーから販売店への売上(出荷)数を意味する。図12の売上分析データ106e中の例えば売上番号URI001の行における売上(出荷)数210は、図10の売上実績データ106c中の売上番号URI001の行における売上数200と売上数10の和に由来する。添付数とは、前記添付数量を意味する。図12の売上分析データ106e中の例えば売上番号URI001の行における添付数10は、図10の売上実績データ106c中の売上番号URI001かつ行番号2の行における売上数10に由来する。実質売上数とは、添付品を含まない売上数を意味し、前記売上(出荷)数から前記添付数を減じることにより算出可能である。販売数は、販売店で販売された数量である。図12の売上分析データ106e中の例えば売上番号URI001の行における販売数90は、図11の販売実績データ106d中の売上番号URI001の行における販売数20と販売数30と販売数40の和に由来する。
【0085】
また、図12の売上分析データ106e中の添付率および販売率は、以下のようにして算出可能である。添付率算出部102eは、「(添付数÷出荷数)×100」という計算式により、添付率(メーカーから販売店に出荷した数量に対して、添付品が占める割合)を算出することができる。例えば、添付率算出部102eは、図12に示すように、2021/04における売上番号URI001についての添付率を、(添付数10÷出荷数210)×100により約4%と算出し、2021/04における売上番号URI002についての添付率を、(添付数10÷出荷数200)×100により5%と算出し、2021/04における売上番号URI003についての添付率を、(添付数20÷出荷数220)×100により約9%と算出する。また、販売率算出部102fは、「(販売数÷実質売上数)×100」という計算式により、販売率(メーカーから販売店に出荷した数量のうち添付品を除いた数量に対して、販売店における販売数が占める割合)を算出することができる。例えば、販売率算出部102fは、図12に示すように、2021/04における売上番号URI001についての販売率を、(販売数90÷実質売上数200)×100により45%と算出し、2021/04における売上番号URI002についての販売率を、(販売数100÷実質売上数190)×100により約53%と算出し、2021/04における売上番号URI003についての販売率を、(販売数140÷実質売上数200)×100により70%と算出する。
【0086】
なお、図12の売上分析データ106e中の添付率および販売率以外の各数値は、以下の計算式により算出可能である。
・実質原価単価:(売上(出荷)数)×(原価単価)/(実質売上数)
・粗利:(売上(出荷)数)×(売上単価-原価単価)
・実質粗利:(実質売上数)×(売上単価-実質原価単価)
・添付経費:粗利-実質粗利
・粗利(利益)率:粗利/売上金額×100
・実質粗利(利益)率:実質粗利/売上金額×100
【0087】
そして、エクセルや外部分析ツール等を用いて、算出した添付率および販売率の推移を図13に示すようにグラフとして表示することで、売上分析に役立てることができる。図13のグラフにおいては、結合項目を得意先、納入先および商品とし、集約項目を得意先、納入先、商品および販売日としている。図13のグラフにおいては、図12の売上分析データ106e中の1行目(売上番号URI001の行)を取引Aと表現し、図12の売上分析データ106e中の2行目(売上番号URI002の行)を取引Bと表現し、図12の売上分析データ106e中の3行目(売上番号URI003の行)を取引Cと表現している。また、図13のグラフの横軸の「4月」のデータが、図12の売上分析データ106eに対応するデータである(図13のグラフの横軸の「1月」~「3月」のデータは、グラフの説明の便宜上示す仮定のデータである)。
【0088】
図13に示すグラフから、前記メーカーの担当者は、例えば、以下の(1)~(2)に例示する情報を読み取ることができる。
(1)取引Cについては、4月において、添付率が増加すると販売率も大きく増加しているため、前記販売店への出荷数を今後増やしていくために、商品の製造数を予定よりも増やす必要がある。
(2)取引AおよびBについては、4月において、添付率が増加しても販売率はさほど増加していないため、前記販売店への出荷数は予定通りでよい。
【0089】
このように、算出した添付率および販売率の推移を表すグラフを用いて売上分析を行うことで、特定の商品の製造数を増やすという対応や、生産計画や販売計画の変更(例えば、添付品のセット販売期間を延長するという変更)をすることが可能となる。言い換えると、販促品および添付品についての売上実績データ106cおよび販促品および添付品についての販売実績データ106dを紐づけることで、販促品および添付品をより効果的に販売するためのセット販売数やセット販売期間を予測することが可能となり、更に、新商品の販促活動の指標とすることも可能となる。そして、前記粗利(利益)率と前記販売率を結びつけることで、販促効果の分析補助として用いることが可能となる。
【0090】
[5.本実施形態のまとめ]
このように、本実施形態に係る添付品入力業務支援装置100によれば、添付品についての受注明細を受注入力画面に自動でセットすることができる。また、本実施形態に係る添付品入力業務支援装置100によれば、例えば、添付品をセット販売することでどの程度の利益が出ているかの売上分析を行うこともできる。
【0091】
[6.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0092】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0093】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0094】
[7.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0095】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0096】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0097】
また、添付品入力業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0098】
例えば、添付品入力業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて添付品入力業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0099】
また、このコンピュータプログラムは、添付品入力業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0100】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0101】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0102】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0103】
また、添付品入力業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、添付品入力業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0104】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明は、添付品や販促品を扱う業界において有用であり、例えば、会員企業向けに製品を販売するメーカー等において有用であり、特に、医薬品を扱う業界においては極めて有用である。
【符号の説明】
【0106】
100 添付品入力業務支援装置
102 制御部
102a 取得部
102b セット部
102c 受注データ生成部
102d 売上実績データ生成部
102e 添付率算出部
102f 販売率算出部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 得意先別納入先別商品条件マスタ
106b 受注データ
106c 売上実績データ
106d 販売実績データ
106e 売上分析データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13