(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164023
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】インクジェットプリンタ
(51)【国際特許分類】
B41J 2/175 20060101AFI20221020BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
B41J2/175 153
B41J2/01 451
B41J2/175 301
B41J2/175 131
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069228
(22)【出願日】2021-04-15
(71)【出願人】
【識別番号】000116057
【氏名又は名称】ローランドディー.ジー.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100189887
【弁理士】
【氏名又は名称】古市 昭博
(72)【発明者】
【氏名】松永 翔
(72)【発明者】
【氏名】松岡 久弥
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA16
2C056EA20
2C056EB15
2C056EB44
2C056EB51
2C056FA03
2C056KC02
2C056KC05
(57)【要約】
【課題】補充容器によってインクを補充可能なインクジェットプリンタにおいて、補充容器がインク収容部に接続されているかどうかを検出するセンサやセンサに接続された配線がインクを浴びることを抑制する。
【解決手段】インクジェットプリンタは、インクを収容可能なインク収容部と、インクが収容された補充容器が接続されるように構成され、少なくとも補充容器が接続された状態ではインク収容部に連通する接続部70と、インク収容部に接続され、インク収容部に収容されたインクを吐出するインクヘッドと、接続部70に補充容器が接続されているかどうかを検出するセンサ83と、少なくともセンサ83と接続部70との間に延在するように設けられた隔離壁60と、を備えている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクを収容可能なインク収容部と、
インクが収容された補充容器が接続されるように構成され、少なくとも前記補充容器が接続された状態では前記インク収容部に連通する接続部と、
前記インク収容部に接続され、前記インク収容部に収容されたインクを吐出するインクヘッドと、
前記接続部に前記補充容器が接続されているかどうかを検出するセンサと、
少なくとも前記センサと前記接続部との間に延在するように設けられた隔離壁と、
を備えた、インクジェットプリンタ。
【請求項2】
前記隔離壁は、前記接続部に接続された状態の前記補充容器を支持可能なように構成されている、
請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】
前記隔離壁は、前記接続部が設けられた第1区域と前記センサが設けられた第2区域とを区画しており、
前記隔離壁を貫通し、前記第1区域と前記第2区域とを連通させる開口部と、
前記開口部に挿通された検出体と、をさらに備え、
前記検出体は、前記第1区域内に配置された当接部と、前記第2区域内に配置された被検出部と、を備え、前記接続部に前記補充容器が接続されると前記当接部が前記補充容器に当接することによって移動するように構成されており、
前記センサは、前記第2区域のうち前記開口部の貫通方向視において前記開口部と重ならない位置に配置され、前記被検出部の移動を検出する、
請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項4】
前記隔離壁は、前記接続部が設けられた第1区域と、前記センサが設けられた第2区域とを区画しており、
前記補充容器は、磁性体を含む磁性体部を有し、
前記磁性体部は、前記補充容器が前記接続部に接続された状態で前記第1区域に位置するように設けられ、
前記センサは、磁性体を検知するセンサであり、前記補充容器が前記接続部に接続された状態で前記隔離壁越しに前記磁性体部を検出可能なように構成されている、
請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項5】
前記隔離壁は、前記接続部が設けられた第1区域と、前記センサが設けられた第2区域とを区画しており、
前記センサは、前記第1区域の少なくとも一部の静電容量を前記隔離壁越しに測定するセンサであり、
前記センサの測定結果に基づいて前記接続部に前記補充容器が接続されているかどうかを判定する判定装置を備え、
前記判定装置は、
前記センサが測定する静電容量についての第1閾値が登録された第1登録部と、
前記センサが測定する静電容量が前記第1閾値を上回った場合に、インクが収容された前記補充容器が前記接続部に接続されていると判定する第1判定部と、
を備えている、
請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項6】
前記判定装置は、
前記センサが測定する静電容量についての閾値であって前記第1閾値よりも小さい第2閾値が登録された第2登録部と、
前記センサが測定する静電容量が前記第2閾値以上であって前記第1閾値以下である場合に、前記補充容器が前記接続部に接続されておりかつ前記補充容器内にインクが収容されていないと判定する第2判定部と、
を備えている、
請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項7】
前記判定装置は、前記センサが測定する静電容量が前記第2閾値よりも小さい場合に、前記補充容器が前記接続部に接続されていないと判定する第3判定部と、
を備えている、
請求項6に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項8】
前記隔離壁は、前記接続部が設けられた第1区域と、前記センサが設けられた第2区域とを区画しており、
前記隔離壁とともに前記第2区域を囲うカバーをさらに備えている、
請求項1~7のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
インクタンクに収容されたインクをプリントヘッドから吐出することによって画像を形成するインクジェットプリンタが従来から知られている。インクジェットプリンタの中には、インクが収容されたインクボトルをインクタンクに装着することによりインクタンクにインクを補充できるものが存在する。例えば特許文献1には、インクボトルのインクを注入する液体注入口を備え、液面位置を視認可能なインクタンクを備えたインクジェットプリンタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ボトルなどの補充容器がインクタンクに装着されたかどうかを確認するためのセンサをインクジェットプリンタに設けることにより、例えば、補充容器の装着ミスの予防や、インク補充終了後にユーザーが補充容器を外すのを忘れた場合の警告などが可能となる。そのため、インクジェットプリンタは、補充容器がインクタンクに装着されたかどうかを検出するセンサを備えてもよい。ただし、補充容器の装着および取り外し時には、補充容器や、インクタンクと補充容器との接続部からインクが飛散するおそれがある。飛散したインクをセンサやセンサに接続された配線が浴びると、センサが故障したり、補充容器が装着されているかどうかを正しく検出できなくなったりするおそれがある。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、補充容器によってインクを補充可能なインクジェットプリンタであって、補充容器がインク収容部に接続されているかどうかを検出するセンサやセンサに接続された配線がインクを浴びることを抑制できるインクジェットプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示するインクジェットプリンタは、インクを収容可能なインク収容部と、インクが収容された補充容器が接続されるように構成され、少なくとも前記補充容器が接続された状態では前記インク収容部に連通する接続部と、前記インク収容部に接続され、前記インク収容部に収容されたインクを吐出するインクヘッドと、前記接続部に前記補充容器が接続されているかどうかを検出するセンサと、少なくとも前記センサと前記接続部との間に延在するように設けられた隔離壁と、を備えている。
【0007】
上記インクジェットプリンタによれば、接続部または補充容器からインクが飛散しても、センサと接続部との間に延在するように設けられた隔離壁によって飛散したインクが遮られる。よって、上記インクジェットプリンタによれば、センサやセンサに接続された配線がインクを浴びることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係るプリンタを示す正面図である。
【
図4】カバーを取り外した状態のインクタンクの上面を示す斜視図である。
【
図6】サプライボトルが装着されていない状態のボトル装着部の断面図である。
【
図7】ボトル装着部の断面図であって、ストッパ、第2スプリング、および解除ボタンを蓋体に組み付ける手順を示す図である。
【
図8】サプライボトルが装着された状態のボトル装着部の断面図である。
【
図9】磁気センサによるサプライボトルの検知を示す模式図である。
【
図10】静電容量センサによるサプライボトルの検知を示す模式図であって、ボトル装着部を側方から見た図である。
【
図11】静電容量センサによるサプライボトルの検知を示す模式図であって、ボトル装着部を上方から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係るインクジェットプリンタについて説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。以下の説明では、インクジェットプリンタを正面から見たときに、インクジェットプリンタから遠ざかる方を前方、インクジェットプリンタに近づく方を後方とする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、インクジェットプリンタの設置態様等を限定するものではない。
【0010】
[第1実施形態]
図1は、一実施形態に係る大判のインクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」とする。)10の正面図である。プリンタ10は、ロール状の記録媒体5を前後方向に移動させるとともに、左右方向に移動するキャリッジ20に搭載された複数のインクヘッド21からインクを吐出することによって、記録媒体5上に画像を印刷する。
【0011】
本実施形態では、プリンタ10は、インクジェット方式のプリンタである。本実施形態において、「インクジェット方式」とは、二値偏向方式または連続偏向方式などの各種の連続方式、および、サーマル方式または圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を含む従来公知の各種の手法によるインクジェット式のことをいう。
【0012】
図1に示すように、プリンタ本体11には、記録媒体5を支持するプラテン12と、キャリッジ20と、インクを吐出するインクヘッド21と、キャリッジ20を左右方向に移動させるキャリッジ移動装置22と、記録媒体5を前後方向に搬送する搬送装置23と、インクヘッド21にインクを供給するインク供給システム30(
図2参照)と、制御装置100と、が設けられている。
【0013】
キャリッジ20には複数のインクヘッド21が設けられている。複数のインクヘッド21は、キャリッジ20の下面に設けられている。本実施形態では、インクヘッド21の数は8つである。複数のインクヘッド21は、キャリッジ20において左右方向に並んで配置されている。各インクヘッド21は、インクを吐出するノズル21A(
図2参照)が複数形成されたノズル面を有している。複数のノズル21Aは、前後方向に並んでノズル列を形成している。
【0014】
図2は、インク供給システム30の概念図である。
図2に示すように、本実施形態に係るインク供給システム30は、インクが収容された複数のインクタンク40と、複数のインクタンク40と複数のインクヘッド21とをそれぞれ接続する複数のインク供給路31と、複数のインク供給路31にそれぞれ設けられた送液ポンプ32と、を備えている。
図2に示すように、各インクヘッド21は、インク供給路31を介して、1つのインクタンク40のインク収容部41に接続されている。各インクヘッド21は、接続されたインク収容部41に収容されているインクを吐出する。
図1に示すように、ここでは、インクタンク40は8つ設けられている。インクヘッド21の数とインクタンク40の数とは同じである(ただし、
図2では、2つの系統以外は図示省略)。なお、本実施形態では1つのインクヘッド21には1つのノズル列が設けられ、1つのインクタンク40が接続されているが、インクヘッドおよびインク供給システムの構成は、それには限定されない。1つのインクヘッドには複数のノズル列が形成されていてもよく、ノズル列と同数のインクタンクが接続されてもよい。その場合、1つのノズル列のノズルからは、当該ノズル列に接続されたインクタンクに収容されたインクが吐出されてもよい。
【0015】
インクの材料は何ら限定されず、従来からインクジェットプリンタのインクの材料として用いられている各種の材料を使用することができる。上記インクは、例えば、ソルベント系(溶剤系)顔料インクや水性顔料インク、または水性染料インクであってもよい。
【0016】
[インクタンクの構成]
図3は、インクタンク40の斜視図である。
図4は、カバー90を取り外した状態のインクタンク40の上面を示す斜視図である。
図3および
図4に示すように、インクタンク40は、インクを収容可能なインク収容部41と、蓋体42と、蓋体42に設けられたボトル装着部50と、カバー90とを備えている。詳しくは後述するが、ボトル装着部50は、インクが収容されたサプライボトル200(
図2参照)が装着される機構である。サプライボトル200は、インクタンク40のインク収容部41にインクを補充する補充容器の一例である。サプライボトル200をボトル装着部50に装着することにより、サプライボトル200に収容されたインクがインク収容部41に移動される。また、サプライボトル200をボトル装着部50から取り外すことにより、空になったサプライボトル200を回収することができる。
【0017】
図3に示すように、インク収容部41は、左右方向よりも前後方向に長い扁平な形状に構成されている。インク収容部41は、左右方向視において、下方に向かうほど前後方向の長さが小さくなる略台形の形状を有している。インク収容部41の底部近くの背面には、インク供給路31(
図2参照)が接続されている。インク収容部41は、上面が開口した箱状に構成されている。蓋体42は平板状に構成され、インク収容部41の上面の開口部を覆うようにインク収容部41に装着されている。
【0018】
図4に示すように、蓋体42には、ボトル装着部50が設けられている。
図5は、ボトル装着部50の平面図である。
図6は、サプライボトル200が装着されていない状態のボトル装着部50の断面図である。
図4~
図6に示すように、ボトル装着部50は、隔離壁60と、接続部70と、ストッパ機構80と、を備えている。
【0019】
図4に示すように、隔離壁60は、蓋体42の上面から上方に向かって延びている。隔離壁60は、蓋体42の上面に略鉛直に立つ壁部である。
図5に示すように、隔離壁60は、差込口側壁61と、第1仕切壁62と、第2仕切壁63と、を有している。差込口側壁61、第1仕切壁62、および第2仕切壁63は、繋がって隔離壁60を構成している。差込口側壁61、第1仕切壁62、および第2仕切壁63は、ここでは、一体に形成されている。
【0020】
差込口側壁61は、一部が切れた円筒状に構成されている。
図5に示すように、差込口側壁61は、上方から見て、左方側の一部が切れた円環状である。円筒の一部が切れることにより、差込口側壁61には、上下方向に通貫した非連続部61aが形成されている。非連続部61aは、差込口側壁61内にインクがこぼれた場合にインクを排出するための流路である。例えば、サプライボトル200からインクタンク40にインクを注ぎ足している途中でサプライボトル200を抜いた場合などには、差込口側壁61内にインクが大量にこぼれることがあり得る。本実施形態では、非連続部61aから流れ出たインクは、インクタンク40の背面まで蓋体42上を流れ、インクタンク40の外部に流れ出る。インクタンク40の外部には、インクを吸収する吸収シート(図示せず)が設けられている。差込口側壁61の内方の空間は、サプライボトル200が挿入される差込口50aを構成している。詳しくは後述するが、サプライボトル200は円筒状の部材であり、ボトル装着部50に装着されるときには差込口50aに挿入される。
【0021】
図4に示すように、差込口側壁61は、前方側の壁面に開口部61bを備えている。開口部61bは、差込口側壁61を前後方向に貫通している。開口部61bは、前後方向視において矩形に構成されている。開口部61bは、ここでは、差込口側壁61の上端まで到達している。開口部61bは、上方が切り抜けている。ただし、開口部61bの形状は特に限定されない。開口部61bは、例えば、切り抜けのない通常の貫通孔であってもよい。
【0022】
図5に示すように、第1仕切壁62は、差込口側壁61の左方に設けられている。より詳しくは、第1仕切壁62は、差込口側壁61の左方側の壁部のうち非連続部61aよりも前方側に位置する壁部の後方側の縁部(非連続部61aの前方側の縁部と言ってもよい)に接続するように設けられている。第1仕切壁62は、差込口側壁61との接続部から左斜め前方に向かって延びている。言い換えると、隔離壁60は、差込口側壁61と第1仕切壁62との接続部において左斜め前方に屈折している。
図4に示すように、第1仕切壁62の高さは、差込口側壁61の高さよりも低く構成されている。
【0023】
図5に示すように、第2仕切壁63は、差込口側壁61の左方側の壁部のうち非連続部61aよりも後方側に位置する壁部の前方側の縁部(非連続部61aの後方側の縁部と言ってもよい)に接続するように設けられている。第2仕切壁63は、差込口側壁61との接続部から左斜め前方に向かって延びている。第2仕切壁63は、第1仕切壁62に対向するように設けられている。言い換えると、隔離壁60は、差込口側壁61と第2仕切壁63との接続部において左斜め前方に屈折している。
図4に示すように、第2仕切壁63の高さも、差込口側壁61の高さより低く構成されている。
【0024】
第1仕切壁62および第2仕切壁63は、前方側に延びることにより、カバー90の蓋96が開放されたときに、インクタンク40の第1仕切壁62および第2仕切壁63よりも後方側に光が差し込むことを抑制している。また、第1仕切壁62および第2仕切壁63は、差込口側壁61内にこぼれたインクがスムーズに流れるよう、曲面に構成されている。
【0025】
接続部70は、
図5に示すように、平面視において差込口側壁61の内方に設けられている。
図6に示すように、接続部70は、差込口50aの底部に設けられている。接続部70は、差込口50aに挿入されたサプライボトル200が接続される機構である。接続部70は、弁体71と第1スプリング72とを備えている。弁体71は、差込口50aの底部に設けられた装着孔50a1に挿通されている。弁体71は、装着孔50a1に沿って上下方向に摺動可能なように構成されている。
【0026】
図6に示すように、弁体71は、先端部71aと、流路71bと、シール部71cとを有している。先端部71aは、弁体71の上端部に設けられ、略円錐状に形成されている。
図5および
図6に示すように、先端部71aは、上端が鋭角に構成されたプレートが上方から見て十字に組み合わされた形状を有している。詳しくは後述するが、サプライボトル200は、封止フィルム220によってインクの注入口212aが封止されている(
図2参照)。弁体71の先端部71aは、サプライボトル200がボトル装着部50に装着されるときには、封止フィルム220を突き破る。流路71bは、
図6に示すように、先端部71aの下方に設けられ、上下方向に延びている。流路71bは、弁体71を上下方向に貫通する貫通孔である。流路71bは、サプライボトル200から流れ出たインクが通る流路である。また、
図6に示すように、差込口50aの底面にも、サプライボトル200から漏れ出た少量のインクが通る複数の排出孔42c(ただし、図示は1つのみ)が設けられている。
【0027】
シール部71cは、弁体71の下部に設けられている。
図6に示すように、シール部71cは、装着孔50a1よりも下方に配置されている。シール部71cは、円板状に構成され、平面視において装着孔50a1よりも大きい。シール部71cは、装着孔50a1の外方に設けられたタンク側シール部42aに密着することにより、タンク側シール部42aとの間を封止する。シール部71cとタンク側シール部42aとが密着した状態では、流路71bとインク収容部41とは遮断される。シール部71cとタンク側シール部42aとが離れると、流路71bとインク収容部41とは連通する。
【0028】
第1スプリング72は、弁体71を上方に向かって付勢している。第1スプリング72の付勢力により、シール部71cはタンク側シール部42aに押し当てられている。サプライボトル200を接続部70に接続すると、弁体71は、サプライボトル200によって下方に押されることにより、第1スプリング72の付勢力に抗して下方に移動する。これにより、シール部71cとタンク側シール部42aとが離れ、流路71bとインク収容部41とが連通する。接続部70は、サプライボトル200が接続された状態ではインク収容部41に連通するように構成されている。このような構成により、インク収容部41からのインクの揮発、インク収容部41への埃や光の侵入などが防止されている。ただし、接続部70は、少なくともサプライボトル200が接続された状態でインク収容部41に連通すればよく、それ以上限定されない。接続部70は、例えば、サプライボトル200が接続されない状態でもインク収容部41に連通していてもよい。
【0029】
隔離壁60は、接続部70が設けられサプライボトル200が挿入される区域(以下、第1区域A1)と、第1区域A1外の区域(以下、第2区域A2)とを区画している。
図5に示すように、第1区域A1は、ここでは、差込口側壁61の内方(差込口50a)と、第1仕切壁62と第2仕切壁63とによって前後方向に挟まれた部分と、によって構成されている。開口部61bは、隔離壁60を貫通し、第1区域A1と第2区域A2とを連通させている。
【0030】
ストッパ機構80は、サプライボトル200が接続部70に接続された状態を維持するように、サプライボトル200を保持する機構である。
図5に示すように、ストッパ機構80は、ストッパ81と、第2スプリング82と、光学式センサ83と、解除ボタン84と、を備えている。
【0031】
ストッパ81は、接続部70に接続された状態を維持するようにサプライボトル200を押さえる部材であると同時に、サプライボトル200が接続部70に接続されたことを検出するための検出体である。
図6に示すように、ストッパ81は、隔離壁60の開口部61bに挿通されている。
図5に示すように、ストッパ81は、ストッパ本体81aと、アーム部81bと、被検出部81cと、係合シャフト81dと、を有している。
【0032】
ストッパ本体81aは、開口部61bの貫通方向(ここでは前後方向)に延びる角筒状に構成され、隔離壁60の開口部61bに挿通されている。ストッパ本体81aの後端部(以下、当接部と言う)81a1は、第1区域A1に配置されている。詳しくは、ストッパ本体81aの当接部81a1は、第1区域A1内のうち差込口50a内(差込口側壁61の内方)に配置されている。当接部81a1は、差込口50a内に突出している。
図6に示すように、当接部81a1は、差込口側壁61の径方向内方に向かうに従って下降傾斜する傾斜面を有している。詳しくは後述するが、当接部81a1は、接続部70にサプライボトル200が接続されるとサプライボトル200に当接し、サプライボトル200によって押される部分である。ストッパ本体81aの前端部は、差込口側壁61の外方、ここでは、差込口側壁61よりも前方に配置されている。
【0033】
ストッパ81は、接続部70にサプライボトル200が接続されると当接部81a1がサプライボトル200に当接することによって開口部61bの貫通方向(ここでは前後方向)に移動するように構成されている。蓋体42には、ストッパ本体81aの前後方向の移動をガイドするガイド部材42bが設けられている。ガイド部材42bは、ストッパ81の上方に設けられ、ストッパ81の上方への移動を規制している。
【0034】
図5に示すように、アーム部81bは、ストッパ本体81aの前端部から右方に延びている。被検出部81cは、アーム部81bの右端から後方に向かって延びている。アーム部81bおよび被検出部81cは、第2区域A2内に配置されている。被検出部81cは、光学式センサ83によって検出される部位である。被検出部81cは、アーム部81bによって右方に持ち出されることにより、第2区域A2のうち開口部61bの貫通方向視において開口部61bと重ならない位置に配置されている。ここでは、被検出部81cは、開口部61bの貫通方向視(前後方向視)において開口部61bよりも右方に位置している。被検出部81cは、ストッパ81が前後方向に移動すると、それに伴って前後方向に移動する。
【0035】
係合シャフト81dは、円柱状に構成され、左右方向に延びている。係合シャフト81dは、差込口側壁61の径方向外側、ここでは、差込口側壁61よりも前方に配置されている。
図6に示すように、係合シャフト81dは、解除ボタン84に係合している。
【0036】
第2スプリング82は、差込口側壁61の径方向外方から内方に向かって(前方から後方に向かって)ストッパ81を付勢している。ストッパ81は、第2スプリング82の付勢力によって開口部61bの貫通方向の所定位置(以下、アンロック位置P1と呼ぶ、
図5および
図6参照)に保持されている。
【0037】
光学式センサ83は、接続部70にサプライボトル200が接続されているかどうかを検出するセンサである。光学式センサ83は、ストッパ81の被検出部81cの移動を検出しており、それにより接続部70にサプライボトル200が接続されているかどうかを検出する。光学式センサ83は、第2区域A2内に設けられている。詳しくは、
図5に示すように、光学式センサ83は、平面視においてストッパ81の被検出部81cと重なるような位置に配置されている。第2区域A2における光学式センサ83の位置も、開口部61bの貫通方向視において開口部61bと重ならない位置である。光学式センサ83は、ストッパ本体81aを挟んで、差込口側壁61の非連続部61aとは逆側に配置されている。そのため、非連続部61aからインクが流れ出るような場合であっても、光学式センサ83にはインクが飛散しにくくなっている。
【0038】
光学式センサ83は、例えば、フォトインタラプタである。光学式センサ83は、投光器83aと受光器83bとを備えている。投光器83aは、物体検出用の光を照射するように構成されている。ここでは、投光器83aは、右方に向かって光を照射する。受光器83bは、投光器83aよりも右方に設けられ、投光器83aと向かい合っている。投光器83aと受光器83bとの間に遮蔽物がない場合には、投光器83aから照射された光は受光器83bに到達する。投光器83aと受光器83bとの間に遮蔽物がある場合には、遮蔽物によって光が遮られ、投光器83aから照射された光は受光器83bに到達しない。光学式センサ83は、投光器83aから照射された光が受光器83bに到達するかどうかによって物体の有無を検出するように構成されている。なお、投光器83aの位置と受光器83bの位置とは逆であってもよい。
【0039】
図5に示すように、ストッパ81の被検出部81cは、ストッパ81がアンロック位置P1に位置しているときには、投光器83aと受光器83bとの間に位置している。ストッパ81がアンロック位置P1に位置しているとき、光学式センサ83の投光器83aからの光は被検出部81cに遮られ、受光器83bに到達しない。
【0040】
詳しい動きは後述するが、サプライボトル200が接続部70に接続され、ストッパ81の当接部81a1がサプライボトル200に押されると、ストッパ81は、第2スプリング82の付勢力に抗して前方に移動する。これにより、ストッパ81は、開口部61bの貫通方向のロック位置P2(
図8参照)に移動する。ストッパ81がアンロック位置P1からロック位置P2に移動するのに伴って、ストッパ81の被検出部81cは、投光器83aと受光器83bとの間から離脱する。ストッパ81がロック位置P2に位置しているとき、光学式センサ83の受光器83bは、投光器83aからの光を受光している。光学式センサ83は、この被検出部81cの位置による受光状態の差により、ストッパ81がロック位置P2に位置しているかどうかを検出する。光学式センサ83は、これにより、接続部70にサプライボトル200が接続されているかどうかを検出する。
【0041】
解除ボタン84は、押下することにより、ストッパ81を差込口側壁61の径方向外方に移動させることができるように構成されている。
図6に示すように、解除ボタン84は、上下方向に延びる棒状の部材である。解除ボタン84は、差込口側壁61の径方向外側、より詳しくは、ストッパ81の大部分よりも前方に設けられている。解除ボタン84は、上下方向に摺動可能に構成されている。解除ボタン84は、下部に構成されたスライド溝84aと、上端部に構成された押下部84bと、を備えている。
【0042】
図6に示すように、スライド溝84aは、左右方向視において、一定の幅を有しながら差込口側壁61に近づくにつれ下降傾斜するように形成された溝である。スライド溝84aには、ストッパ81の係合シャフト81dが係合している。係合シャフト81dがスライド溝84aに挿入されることにより、解除ボタン84がストッパ81から外れることが防止されている。解除ボタン84は、第2スプリング82の付勢力を受けて係合シャフト81dがスライド溝84aを後方に押すことにより直立し、かつ、ストッパ81から離脱しないように構成されている。例えば差込口50aにサプライボトル200が挿入され、ストッパ81が前方に移動すると、係合シャフト81dとスライド溝84aとがスライドし、解除ボタン84は下方に移動する(
図8参照)。
【0043】
かかる構造により、ストッパ81、第2スプリング82、および解除ボタン84を蓋体42に容易に組み付けることができる。
図7は、ボトル装着部50の断面図であって、ストッパ81、第2スプリング82、および解除ボタン84を蓋体42に組み付ける手順を示す図である。
図7の(a)に示すように、ストッパ81および解除ボタン84の蓋体42への組み付けにおいては、まず、ストッパ81を上方からストッパ81の台座部42dに載置する。台座部42dの上方のうちガイド部材42bが設けられていない部分はストッパ81を通すことができるため、このような作業が可能である。次いで、
図7の(b)に示すように、解除ボタン84のスライド溝84aをストッパ81の係合シャフト81dに引っ掛ける。それから、
図7の(c)に示すように、解除ボタン84を上方に向かって起こし、さらに、縮めた状態の第2スプリング82をストッパ81の当接部81a1の前壁と壁部42eとの間(ストッパ81の内部空間)に挿入する。そうすると、前述したように、解除ボタン84は、第2スプリング82の付勢力を受けて係合シャフト81dがスライド溝84aを後方に押すことにより直立する。かかる作業は、ストッパ81の上方への移動をガイド部材42bが規制しているために可能である。このように、本実施形態では、ストッパ81、第2スプリング82、および解除ボタン84は、蓋体42に容易に組み付けることができるように構成されている。
【0044】
図3に示すように、解除ボタン84は、カバー90に形成されたボタン挿通孔95bに挿通されている。押下部84bは、カバー90の上方に突出している。押下部84bは、カバー90が装着された状態でも押下可能に構成されている。
図6から理解されるように、押下部84bが下方に向かって押下されると、係合シャフト81dとスライド溝84aとのスライドにより、ストッパ81は、差込口側壁61の径方向外方に移動される。
【0045】
カバー90は、インク収容部41および蓋体42の上方に装着され、ボトル装着部50を覆っている。カバー90は、底のない箱状に形成されている。
図3に示すように、カバー90は、前壁91と、左壁92と、右壁93と、後壁94と、天板95と、蓋96と、を備えている。前壁91は、左右方向に延びている。前壁91の左端からは左壁92が後方に向かって延びている。前壁91の右端からは右壁93が後方に向かって延びている。後壁94は、左壁92の後端と右壁93の後端とに接続され、左右方向に延びている。天板95は、前壁91、左壁92、右壁93、および後壁94の上端に接続され、水平方向に延びている。カバー90は、蓋体42に装着される。
【0046】
天板95には、ボトル挿入孔95aと、ボタン挿通孔95bとが設けられている。前述したように、ボタン挿通孔95bには、解除ボタン84が挿通されている。ボトル挿入孔95aは、
図6に示すように、差込口50aの上方に配置されている。ボトル挿入孔95aは、天板95を上下方向に貫通している。ボトル挿入孔95aは、サプライボトル200をボトル装着部50に装着する際に、サプライボトル200を挿通する貫通孔である。
【0047】
図6に示すように、ボトル挿入孔95aは、上方に向けて広がるように形成されたテーパ面95a1を有している。後述するが、サプライボトル200は、注入口212a(
図2参照)を下方に向けたときに下方に向けて狭まるように形成された連結部213(
図2参照)を有している。テーパ面95a1は、サプライボトル200がボトル装着部50に装着されたときにサプライボトル200の連結部213を支持する部位である。
【0048】
カバー90を蓋体42に装着すると、
図6に示すように、テーパ面95a1の下縁は、差込口側壁61の上端の開口部に装着される。これにより、カバー90と隔離壁60の差込口側壁61とが接続される。カバー90は、隔離壁60とともに、光学式センサ83が設けられた第2区域A2を囲っている。隔離壁60は、第2区域A2の後方側の境界を区画している。カバー90は、蓋体42に装着されると、第2区域A2の前方側、左方側、右方側、および上方側を囲う。
【0049】
図3に示すように、カバー90には、ボトル挿入孔95aを開閉する蓋96が設けられている。蓋96は、ここでは、後端部に回転軸を有しており、前後方向に開閉される。サプライボトル200をボトル装着部50に装着しないときには、蓋96を閉じておくとよい。
【0050】
[制御装置]
図1に示すように、プリンタ10は、制御装置100と、操作パネル120とを備えている。制御装置100は、印刷に係る各種制御を行うが、その中には、サプライボトル200が接続部70に接続されていることを報知することも含まれている。操作パネル120は、ここでは、サプライボトル200が接続部70に接続されていることを報知する報知装置としての機能も奏している。制御装置100は、光学式センサ83に接続され、光学式センサ83からの信号を受信している。光学式センサ83からの信号により、サプライボトル200が接続部70に接続されていることが認識されると、制御装置100は、操作パネル120にそのことを表示させる。また、制御装置100は、サプライボトル200が接続部70に接続された時点を起点として時間を計測する。制御装置100は、計測時間が所定の時間に満たない場合には、サプライボトル200からインクタンク40にインクが移動中である旨の表示を操作パネル120に表示させる。制御装置100は、計測時間が所定の時間を越えた場合には、サプライボトル200からインクタンク40へのインクの移動が完了した旨の表示を操作パネル120に表示させる。制御装置100は、サプライボトル200がインクタンクに装着された状態でも、印刷を開始できるように構成されている。ただし、制御装置100は、サプライボトル200がインクタンクに装着された状態では印刷を開始できず、これにより、サプライボトル200の外し忘れを防止するように構成されていてもよい。
【0051】
制御装置100は、例えばコンピュータであり、中央演算処理装置(以下、CPUという)と、CPUが実行するプログラムなどが格納されたROMと、RAMなどを備えていてもよい。制御装置100の各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。制御装置100の構成は特に限定されない。また、制御装置100の指令を受けてインク補充の状況を報知する報知装置は、操作パネル120には限定されない。報知装置は、例えばプリンタ10の本体に接続されたコンピュータであってもよく、例えばLEDランプやブザー等を備えた専用の報知装置であってもよい。
【0052】
[サプライボトルの構成]
サプライボトル200は、略円筒状の形状を有している。
図2に示すように、サプライボトル200は、本体210と、本体210の一端に構成された注入口212aを封止する封止フィルム220と、を備えている。以下のサプライボトル200の説明において使用される方向は、注入口212aを下方に向けた場合の方向である。注入口212aを下方に向けるサプライボトル200の向きは、サプライボトル200をインクタンク40に装着する際の向きである。
【0053】
図2に示すように、本体210は、大径部211と、大径部211よりも下方に設けられ大径部211よりも直径の小さい小径部212と、大径部211と小径部212とを繋ぐ連結部213とを備えている。大径部211は、円筒状に構成されている。連結部213は、大径部211の下端に接続され、下方に向かうほど狭まるようなテーパ状に形成されている。小径部212は、連結部213の下端に接続されている。
【0054】
小径部212は、
図2に示すように、他の部分よりも直径の大きいリング部212bを備えている。リング部212bは、小径部212の上下方向の中間部に設けられている。小径部212のうちリング部212bよりも上方部分、および、リング部212bよりも下方部分は、リング部212bよりも直径が小さい。ただし、本体210のリング部212bよりも下方部分は、リング部212bよりも直径が小さくなくてもよい。後述するように、ストッパ81は、リング部212bの上面に係止されることによりサプライボトル200をロックする。そのため、本体210のリング部212bよりも下方部分の直径は特に限定されない。また、本体210のリング部212bよりも下方部分の形状も円筒形には限定されない。本体210の小径部212の下端は開放され、インクが注入される注入口212aを構成している。注入口212aは、封止フィルム220によって封止されている。封止フィルム220は、例えば樹脂によって形成されている。
【0055】
[サプライボトルの着脱手順]
以下では、サプライボトル200をインクタンク40に装着し、インクタンク40から取り外す手順について説明する。
図8は、サプライボトル200が装着された状態のボトル装着部50の断面図である。
図8に示されるように、インクタンク40に装着される際、サプライボトル200は、上方から下方に向かって差込口50aに挿入される。言い換えると、サプライボトル200は、接続部70が設けられた第1区域A1に挿入される。
【0056】
図6と
図8との間の状態の図示は省略するが、サプライボトル200の小径部212が差込口50aに挿入されると、小径部212のリング部212bよりも下方部分212cがストッパ81の当接部81a1に当接する。サプライボトル200をさらに下方に押し込むと、ストッパ81の当接部81a1の傾斜面により、サプライボトル200を押し込む力の一部がストッパ81を前方に向かって押す力に変換される。これにより、ストッパ81が、第2スプリング82の付勢力に抗して前方に移動する。言い換えると、ストッパ81の差込口側壁61の内部への突出距離が小さくなる。サプライボトル200をさらに下方に押し込むと、ストッパ81の当接部81a1は、リング部212bに当接するようになり、さらに、
図8に示すように、小径部212のリング部212bよりも上方部分212dに当接する。
図8に示した状態におけるストッパ81の前後方向の位置がロック位置P2であり、このときサプライボトル200は接続部70に接続されている。
【0057】
なお、このとき、隔離壁60の差込口側壁61は、カバー90のテーパ面95a1とともに、サプライボトル200を支持している。差込口側壁61の内径は、サプライボトル200のリング部212bの外径と略同じに設定されており、差込口側壁61はサプライボトル200のリング部212bを支持する。隔離壁60は、接続部70に接続された状態のサプライボトル200を支持可能なように構成されている。
【0058】
図8に示すように、ストッパ81が小径部212のリング部212bよりも上方部分212dに当接しているとき、サプライボトル200の注入口212aは、接続部70に到達している。このとき、封止フィルム220(
図8では図示省略、
図2参照)は弁体71の先端部71aによって突き破られている。かつ、サプライボトル200が弁体71を下方に押すことにより、シール部71cとタンク側シール部42aとは、第1スプリング72の付勢力に抗して離れている。これにより、流路71bとインク収容部41とが連通している。サプライボトル200内のインクは封止フィルム220が突き破られたことにより差込口50a内に漏出し、弁体71の流路71bに流れ込む。インクは、流路71bおよびシール部71cとタンク側シール部42aとの間の隙間を通ってインク収容部41内に移動する。また、サプライボトル200が弁体71を下方に押すことにより、排出孔42cとインク収容部41とも連通する。そのため、サプライボトル200から漏れ出た少量のインクは、排出孔42cを通ってインク収容部41に移動する。
【0059】
この状態でサプライボトル200を下方に押し込むのを中止すると、接続部70の第1スプリング72の付勢力により、サプライボトル200は上方に向かって移動しようとする。
図8に示すように、このサプライボトル200の移動は、差込口側壁61の内部に突出したストッパ81にサプライボトル200のリング部212bの上面が突き当たることにより食い止められる。ストッパ機構80は、このようにして、接続部70にサプライボトル200が接続された状態を維持する。
【0060】
接続部70にサプライボトル200が接続された状態では、ストッパ81がロック位置P2に位置付けられるため、被検出部81cが光学式センサ83の投光器83aと受光器83bとの間から離脱する。その結果、投光器83aからの光が受光器83bに到達する。これにより、プリンタ10は、サプライボトル200が接続部70に接続されたことを検出する。
【0061】
サプライボトル200をインクタンク40から取り外すときには、解除ボタン84が押下される。解除ボタン84が押下されることにより、ストッパ81が前方に向かって移動する。ストッパ81の当接部81a1がリング部212bの外周部よりも前方まで移動すると、第1スプリング72の付勢力により、サプライボトル200が上方に移動される。リング部212bがストッパ81よりも上方まで移動されると、インクタンク40へのサプライボトル200の装着が解除される。なお、第1スプリング72の付勢力によりサプライボトル200が動き、リング部212bがストッパ81よりも上方まで移動した直後に解除ボタン84を離すと、ストッパ81は、サプライボトル200のリング部212bよりも下方部分212cに側方から当接する。ストッパ81は、第2スプリング82によって差込口50aの内方側に押されているため、第2スプリング82の付勢力によりサプライボトル200を押さえる。これにより、サプライボトル200が勢いよく差込口50aから飛び出すことが防止される。このときにストッパ81がサプライボトル200を押さえる力は、好適には、サプライボトル200の上方への移動が阻止され、かつ、ユーザーがサプライボトル200を引っ張ることによりサプライボトル200が差込口50aから抜けるような力に設定されているとよい。
【0062】
接続部70へのサプライボトル200の接続が解除されると、ストッパ81がアンロック位置P1に位置付けられる。これにより、被検出部81cが光学式センサ83の投光器83aと受光器83bとの間に移動する。その結果、投光器83aからの光が受光器83bに到達しなくなる。これにより、プリンタ10は、サプライボトル200が接続部70から取り外されたことを検出する。なお、解除ボタン84の下端が蓋体42に突き当たるまで解除ボタン84が押し切られた場合には、ストッパ81は差込口50aの外方に最も後退するが、ガイド部材42bは、その場合でもストッパ81を離脱させないように構成されている。具体的には、ガイド部材42bの前端は、ストッパ81が最も前方(差込口50aの外方)に移動したときのストッパ81の当接部81a1よりも前方にくるように設けられている。
【0063】
[第1実施形態の作用効果]
本実施形態では、インクタンク40へのサプライボトル200の装着および装着解除は、上記のように行われるが、サプライボトル200の装着および取り外し時には、インクタンク40とサプライボトル200との接続部70や、サプライボトル200からインクが飛散するおそれがある。本実施形態では、サプライボトル200は、第1スプリング72の付勢力により上方に素早く移動されながら、装着解除される。そのため、サプライボトル200の装着解除時には特に、サプライボトル200内に残留しているインクが飛散しやすい。接続部70にサプライボトル200が接続されているかどうかを検出する光学式センサ83や光学式センサ83の配線に飛散したインクが浴びせられると、光学式センサ83が故障したり、サプライボトル200が装着されているかどうかを正しく検出できなくなったりするおそれがある。
【0064】
本実施形態に係るプリンタ10は、かかる点に鑑みて考案されたものであり、光学式センサ83やその配線がインクを浴びることを抑制できるように構成されている。本実施形態に係るプリンタ10は、サプライボトル200が接続される接続部70と光学式センサ83との間に少なくとも延在する隔離壁60を備えている。かかるプリンタ10によれば、接続部70またはサプライボトル200からインクが飛散しても、光学式センサ83と接続部70との間に延在するように設けられた隔離壁60によって、飛散したインクが遮られる。よって、光学式センサ83やその配線がインクを浴びることを抑制できる。
【0065】
本実施形態では、隔離壁60は、接続部70が設けられた第1区域A1と、光学式センサ83が設けられた第2区域A2と、を区画している。隔離壁60には、第1区域A1と第2区域A2と連通させる開口部61bが設けられている。開口部61bには、第1区域A1内に配置された当接部81a1と、第2区域A2内に配置された被検出部81cと、を備えたストッパ81が挿通されている。検出体としてのストッパ81は、接続部70にサプライボトル200が接続されると、当接部81a1がサプライボトル200に当接することによって移動するように構成されている。光学式センサ83は、被検出部81cの移動を検出することによって、サプライボトル200が接続部70に接続されたことを検出する。これにより、隔離壁60を設けながらも、サプライボトル200が接続部70に接続されたことを検出することができる。なお、光学式センサ83は安価なため、かかる構成は安価に実現することができる。
【0066】
さらに、本実施形態では、被検出部81cおよび光学式センサ83は、開口部61bの貫通方向視において開口部61bと重ならない位置に配置されている。かかる配置によれば、第1区域A1で飛散したインクが開口部61bとストッパ81との間の隙間を通って第2区域A2に到達したとしても、開口部61bの貫通方向視において開口部61bを避けた位置に被検出部81cおよび光学式センサ83が配置されているため、インクが被検出部81cおよび光学式センサ83に到達することはほとんどない。
【0067】
加えて、本実施形態では、カバー90が隔離壁60とともに第2区域A2を囲っている。そのため、例えば、インク収容部41にインクを移動し終わったサプライボトル200をボトル装着部50から取り外したときにサプライボトル200内に残ったインクが落下する等のことがあっても、インクはカバー90によって防がれるため、光学式センサ83には到達しない。その他、光学式センサ83がインクを浴びる様々な可能性が、かかるカバー90によって低減される。
【0068】
本実施形態では、隔離壁60は、接続部70に接続された状態のサプライボトル200を支持可能なように構成されている。かかる構成によれば、光学式センサ83を守る隔離壁60とサプライボトル200の支持部材とを共用することができるため、プリンタ10の部材を節減できる。
【0069】
なお、本実施形態では、サプライボトル200が接続部70に接続されていることを検出するセンサとして光学式センサが使用されたが、接触式のセンサ、例えばリミットスイッチなどが使用されてもよい。リミットスイッチなどの接触式センサも安価なため、かかるセンサの使用によっても、サプライボトル200が接続部70に接続されていることを検出する構成を安価に実現することができる。
【0070】
[第2実施形態]
第2実施形態では、サプライボトルが接続部に接続されていることを検出するセンサとして磁気センサが利用される。本実施形態では、第1実施形態のアーム部81bおよび被検出部81cに相当する構成は存在しなくてもよい。以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と共通する機能を奏する部材には第1実施形態と共通の符号を付すこととし、重複する説明は省略または簡略化する。第3実施形態についても同様である。
【0071】
図9は、磁気センサ86によるサプライボトル200の検知を示す模式図である。
図9に示すように、サプライボトル200は、磁性体部230を有している。磁性体部230は、例えば鉄などの磁性体を含み、磁性を有している。磁性体部230は、例えば、サプライボトル200の外周部に貼付された磁性体シールであってもよい。ただし、磁性体部230の素材は、磁性体を含むことを除いて特に限定されない。磁性体部230は、サプライボトル200の周方向の位置にかかわらず同じ方向に磁界を発生させるように、サプライボトル200の周方向の全周に形成されているとよい。ただし、磁性体部230のサプライボトル200における位置は限定されない。
【0072】
図9に示すように、本実施形態では、磁性体部230は、サプライボトル200の小径部212のうちリング部212bの上方部分212dに形成されている。そのため、磁性体部230は、サプライボトル200が接続部70に接続された状態で第1区域A1に位置する。
【0073】
本実施形態では、サプライボトル200が接続部70に接続されていることを検出するセンサとして、磁気センサ86が設けられている。磁気センサ86は、磁性体を検知するセンサであり、サプライボトル200が接続部70に接続された状態で隔離壁60越しに磁性体部230を検出可能なように構成されている。
図9に示すように、磁気センサ86は、ここでは、サプライボトル200が接続部70に接続された状態の磁性体部230の側方に設けられている。サプライボトル200が接続部70に接続された状態では、磁気センサ86は、隔離壁60越しに磁性体部230と向かい合っている。そのため、磁気センサ86は、サプライボトル200が接続部70に接続されると、隔離壁60越しに磁性体部230を検出することができる。また、ここでも、隔離壁60は、接続部70が設けられた第1区域A1と、磁気センサ86が設けられた第2区域A2とを区画している。隔離壁60により、第1区域A1で飛散したインクが磁気センサ86に届くことが防止されている。
【0074】
本実施形態では、磁気センサ86は、差込口側壁61の周方向に関してストッパ機構80とは異なる位置に配置されている。かかる構成によれば、磁気センサ86の位置は、ストッパ81が挿通される開口部61bの貫通方向視において開口部61bと重ならない。そのため、第1区域A1で飛散したインクが磁気センサ86に届くことはほとんどない。
【0075】
[第3実施形態]
第3実施形態では、サプライボトル200が接続部70に接続されていることを検出するセンサとして静電容量センサ87が利用される。
図10および
図11は、静電容量センサ87によるサプライボトル200の検知を示す模式図である。そのうち、
図10は、ボトル装着部50を側方から見た図である。
図11は、ボトル装着部50を上方から見た図である。ここでも、隔離壁60は、接続部70が設けられた第1区域A1と、静電容量センサ87が設けられた第2区域A2とを区画している。
図10に示すように、静電容量センサ87は、ここでは、接続部70に接続された状態のサプライボトル200の小径部212の側方に配置されている。後述する理由により、静電容量センサ87は、接続部70に接続された状態のサプライボトル200の下端(注入口212a)に近い上下方向の位置に配置されることが好ましい。
図11に示すように、静電容量センサ87は、ここでは、正極87Pと負極87Nとが左右方向に並ぶ構造を有している。
図10および
図11の符号SAは、静電容量センサ87の測定エリアである。
図10および
図11に示すように、静電容量センサ87は、第1区域A1のうち、正極87Pと負極87Nとの間の円柱状の部分の静電容量を隔離壁60越しに測定している。ただし、静電容量センサ87の構成は特に限定されない。静電容量センサ87は、例えば、第1区域A1を挟むように隔離壁60の両側に設けられ、第1区域A1全部の静電容量を隔離壁60越しに測定できるように構成されていてもよい。
【0076】
図10に示すように、本実施形態に係る制御装置100は、静電容量センサ87の測定結果に基づいて接続部70にサプライボトル200が接続されているかどうかを判定する判定部110を備えている。ただし、静電容量センサ87の測定結果に基づいて接続部70にサプライボトル200が接続されているかどうかを判定するものは、制御装置100とは別の判定装置であってもよい。判定装置の構成は特に限定されない。
図10に示すように、判定部110は、第1登録部111と、第1判定部112と、第2登録部113と、第2判定部114と、第3判定部115と、を備えている。
【0077】
第1登録部111には、静電容量センサ87が測定する静電容量についての第1閾値が登録されている。第1判定部112は、静電容量センサ87が測定する静電容量が第1閾値を上回った場合に、インクが収容されたサプライボトル200が接続部70に接続されていると判定する。第1閾値については後述する。
【0078】
第2登録部113には、静電容量センサ87が測定する静電容量についての閾値であって第1閾値よりも小さい第2閾値が登録されている。第2判定部114は、静電容量センサ87が測定する静電容量が第2閾値以上であって第1閾値以下である場合に、サプライボトル200が接続部70に接続されておりかつサプライボトル200内にインクが収容されていないと判定する。なお、第2判定部114の判定は判定に過ぎず、サプライボトル200内に僅かなインクも残っていないことを保証するものではない。また、第3判定部115は、静電容量センサ87が測定する静電容量が第2閾値よりも小さい場合に、サプライボトル200が接続部70に接続されていないと判定する。
【0079】
図10の(a)は、サプライボトル200が差込口側壁61内に挿入されていない状態を示している。このとき、静電容量センサ87は主として、正極87Pと負極87Nとの間に存在する空気の静電容量を測定している。空気の比誘電率(真空の誘電率を1とする比率)は、ほぼ1であり、非常に小さい。このとき、静電容量センサ87が測定する静電容量は、第1閾値および第2閾値よりもかなり小さい。
【0080】
図10の(b)は、インクが収容されたサプライボトル200が接続部70に接続された状態を示している。このとき、静電容量センサ87は主として、正極87Pと負極87Nとの間に存在するサプライボトル200およびインクの静電容量を測定している。サプライボトル200の材料、例えば樹脂の比誘電率およびインクの比誘電率は、空気の比誘電率よりも大きい。そのため、サプライボトル200をボトル装着部50に挿入すると、静電容量センサ87が測定する静電容量は、第1閾値よりも大きくなる。第1閾値は、インクが収容されたサプライボトル200が接続部70に接続されたことが判定可能なように設定された閾値である。
【0081】
図10の(c)は、インクが収容されたサプライボトル200が接続部70に接続され、かつ、ほぼ全てのインクがサプライボトル200内からインクタンク40に移動した後の状態を示している。このとき、静電容量センサ87は主として、正極87Pと負極87Nとの間に存在するサプライボトル200の静電容量を測定している。インクがサプライボトル200からなくなると、これまでインクであった部分が空気に置き換わるため、静電容量センサ87が測定する静電容量は、インクがサプライボトル200内にあったときよりも小さくなる。このとき、静電容量センサ87によって測定される静電容量は、第2閾値よりも大きく、第1閾値よりも小さくなる。第2閾値は、インクが収容されていないサプライボトル200が接続部70に接続されていることが判定可能なように設定された下限の閾値である。第1閾値は、インクが収容されていないサプライボトル200が接続部70に接続されていることが判定可能なように設定された上限の閾値でもある。なお、サプライボトル200内のインクができるだけ少なくなった状態でかかる判定を行うことができるようにするため、本実施形態では、静電容量センサ87は、サプライボトル200の下端(注入口212a)に近い上下方向の位置に配置されている。静電容量センサ87によって測定される静電容量が第2閾値よりも小さい場合には、サプライボトル200が接続部70に接続されていないと判断される。
【0082】
本実施形態に係るプリンタ10によれば、サプライボトル200が接続部70に接続されたことが検出可能であるとともに、第2実施形態と同様の理由により、静電容量センサ87がインクを浴びることが防止される。また、本実施形態に係るプリンタ10の判定部110によれば、サプライボトル200内にインクが収容された状態でなくなったことが検出可能である。そのため、インクのインク収容部41への移動が完了したことが把握できる。プリンタ10は、インクのインク収容部41への移動が完了したと判定部110によって判定された後には、その旨を操作パネル120(
図1参照)などの報知装置により報知してもよい。
【0083】
[他の実施形態]
以上、好適ないくつかの実施形態について説明した。しかし、ここに開示するインクジェットプリンタは、上記した実施形態に限定されない。
【0084】
例えば、上記した実施形態では、隔離壁60は、略円筒状の差込口側壁61を含み、接続部70の周囲を概ね囲むとともに、サプライボトル200を支持する機能も奏していた。しかし、隔離壁は、少なくともセンサと接続部との間に延在するように設けられていればよく、接続部を囲むように設けられていなくてもよい。例えば、隔離壁は、センサと接続部との間に設けられた平板状の壁部などであってもよい。隔離壁は、センサの方を囲むように構成されていてもよい。隔離壁は、また、サプライボトル等のインク補充容器を支持するように構成されていなくてもよい。
【0085】
補充容器が接続される接続部の構成は、上記したものに限定されない。接続部は、補充容器の封止部材に孔を開けてインクを取り出すような構成でなくてもよい。補充容器も特に限定されない。補充容器はボトルでなくてもよく、例えばパウチ状のものであってもよい。
【0086】
上記した実施形態では、インク収容部41と接続部70とは共通のインクタンク40に備えられていたが、接続部は、インクタンクから離れていてもよい。その場合、接続部は、例えばチューブなどの部材によってインク収容部に接続されていてもよい。
【0087】
上記した実施形態では、補充容器に当接する当接部とセンサによって検出される被検出部とを有する検出体はストッパ81であり、検出体は補充容器を接続部に接続された状態に保持する部材を兼ねていた。しかし、検出体は、補充容器を接続部に接続された状態に保持する部材を兼ねていなくてもよい。例えば、検出体と補充容器を接続部に接続された状態に保持する部材とは、別の部材であってもよい。あるいは、接続部によって補充容器が保持できる場合には、プリンタは、補充容器を接続部に接続された状態に保持する特別な部材を備えなくてもよい。その場合、検出体は、補充容器の接続部への接続を検出するためだけの部材であってもよい。上記した実施形態では、検出体としてのストッパ81は、開口部61bの貫通方向に移動されたが、検出体の移動の態様は限定されない。検出体は、例えば、補充容器に当接すると回動するように構成されていてもよい。
【0088】
磁気センサや静電容量センサなどの隔離壁越しに補充容器を検出可能なセンサの設置場所、設置向き、設置方法などは特に限定されない。例えば、これらのセンサは、補充容器の側方に配置されなくてもよく、例えば、補充容器が挿入される差込口の底部の下方などに設けられていてもよい。
【0089】
また、上記した実施形態では、プリンタ10はロール・トゥー・ロールタイプのインクジェットプリンタであったが、プリンタの構成は特に限定されない。例えば、ここに開示される技術は、フラットベッドタイプのインクジェットプリンタに対して適用されてもよい。プリンタは、他の装置と組み合わせることもできる。ここに開示される技術が適用される装置は、例えばカッティングヘッド付きインクジェットプリンタであってもよい。
【0090】
その他、特に言及されない限りにおいて実施形態は本発明を限定しない。
【符号の説明】
【0091】
10 インクジェットプリンタ
41 インク収容部
60 隔離壁
61b 開口部
70 接続部
81 ストッパ(検出体)
81c 被検出部
83 光学式センサ(センサ:第1実施形態)
86 磁気センサ(センサ:第2実施形態)
87 静電容量センサ(センサ:第3実施形態)
90 カバー
110 判定部(判定装置)
200 サプライボトル(補充容器)
A1 第1区域
A2 第2区域