(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164133
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】情報表示システム、情報表示装置及び情報表示方法
(51)【国際特許分類】
H04B 1/59 20060101AFI20221020BHJP
G01G 23/36 20060101ALI20221020BHJP
G06F 1/26 20060101ALI20221020BHJP
H02J 50/20 20160101ALI20221020BHJP
【FI】
H04B1/59
G01G23/36 J
G06F1/26 306
H02J50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069430
(22)【出願日】2021-04-16
(71)【出願人】
【識別番号】591186176
【氏名又は名称】株式会社 ゼンショーホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】水野 誠一
【テーマコード(参考)】
5B011
【Fターム(参考)】
5B011DA01
5B011DA13
5B011EA05
5B011EA06
5B011EB09
5B011JB10
(57)【要約】
【課題】所定の高機能化を図ることができる情報表示システム、情報表示装置及び情報表示方法を提供する。
【解決手段】情報表示システムは、無線タグから給電されると共に、無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換える不揮発性表示装置と、無線タグに対して無線給電を行うと共に、無線タグに対して第2信号を送信するリーダ装置と、リーダ装置から無線給電される電力に基づいて不揮発性表示装置に給電すると共に、リーダ装置から送信される第2信号に基づいて、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報に応じた第1信号を不揮発性表示装置に送信する無線タグと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線タグから給電されると共に、前記無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換える不揮発性表示装置と、
前記無線タグに対して無線給電を行うと共に、前記無線タグに対して第2信号を送信するリーダ装置と、
前記リーダ装置から無線給電される電力に基づいて前記不揮発性表示装置に給電すると共に、前記リーダ装置から送信される第2信号に基づいて、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報に応じた第1信号を前記不揮発性表示装置に送信する前記無線タグと、
を備える情報表示システム。
【請求項2】
前記リーダ装置は、第2信号として、前記外部計測装置に対する計測演算を行うよう指示する情報と、前記外部計測装置から送信される計測情報に基づいて前記不揮発性表示装置の表示を書き換えるよう指示する情報とを含む信号を前記無線タグに対して送信する
請求項1に記載の情報表示システム。
【請求項3】
前記無線タグは、第2信号に基づいて前記外部計測装置に対して計測演算を行うよう指示する情報を含む第3信号を送信すると共に、第3信号に応じて前記外部計測装置から送信される計測情報を取得する
請求項1又は2に記載の情報表示システム。
【請求項4】
前記外部計測装置は、
前記無線タグと通信を行う通信部と、
所定領域に配される計測対象物の重量を計測する重量計測部と、
前記重量計測部によって計測される重量に基づいて所定の演算を行い、演算結果としての計測対象物に関する数値を取得する演算部と、
前記演算部によって演算される計測対象物に関する数値を取得して、当該取得の結果を計測情報に含ませて前記無線タグに送信するよう前記通信部を制御する通信制御部と、
を備える請求項3に記載の情報表示システム。
【請求項5】
前記重量計測部は、所定領域に配される計測対象物として、棚に配される飲食物の在庫の重量を計測し、
前記演算部は、前記重量計測部によって計測される重量と、飲食物の予め設定される基準重量とに基づいて、計測対象物に関する数値として飲食物の数量を演算し、
前記通信制御部は、前記演算部によって演算される飲食物の数量を計測情報に含ませて送信するよう前記通信部を制御する
請求項4に記載の情報表示システム。
【請求項6】
前記重量計測部は、所定領域に配される計測対象物として、飲食店で使用される什器の在庫の重量を計測し、
前記演算部は、前記重量計測部によって計測される重量と、什器の予め設定される基準重量とに基づいて什器の数量を演算し、什器の数量が予め設定される閾値数量以下になると数量の警告に関する警告情報を生成し、
前記通信制御部は、計測対象物に関する数値としての什器の数量、及び、警告情報を計測情報に含ませて送信するよう前記通信部を制御する
請求項4に記載の情報表示システム。
【請求項7】
前記外部計測装置は、
少なくとも2つの空間である第1空間及び第2空間を有し、前記第1空間と前記第2空間とが流路を介して接続される厨房装置を備え、
前記重量計測部は、所定領域としての第2空間に配される計測対象物の重量を計測し、
前記演算部は、前記第1空間へ挿入される計測対象物に対応する重量と、第1空間へ挿入される計測対象物が前記流路を介して第2空間へ移動した場合に前記重量計測部によって計測される前記第2空間に配される計測対象物の重量とに基づいて重量の変化量を演算し、当該変化量が減少を示す場合に、計測対象物の漏洩があるとする推定結果を取得し、
前記通信制御部は、重量の変化量及び推定結果の少なくとも一方を計測情報に含ませて送信するよう前記通信部を制御する
請求項4に記載の情報表示システム。
【請求項8】
無線タグから給電されると共に、前記無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換える不揮発性表示装置と、
外部から無線給電される電力に基づいて前記不揮発性表示装置に給電すると共に、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報に応じた第1信号を前記不揮発性表示装置に送信する前記無線タグと、
を備える情報表示装置。
【請求項9】
不揮発性表示装置、リーダ装置及び無線タグを備える情報表示システムにおいて行われる情報表示方法であって、
前記不揮発性表示装置が、前記無線タグから給電されると共に、前記無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換えるステップと、
前記リーダ装置が、前記無線タグに対して無線給電を行うと共に、前記無線タグに対して第2信号を送信するステップと、
前記無線タグが、前記リーダ装置から無線給電される電力に基づいて前記不揮発性表示装置に給電すると共に、前記リーダ装置から送信される第2信号に基づいて、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報に応じた第1信号を前記不揮発性表示装置に送信するステップと、
を行う情報表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示システム、情報表示装置及び情報表示方法に係り、表示部の外部で取得する情報をその表示部に表示する情報表示システム、情報表示装置及び情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から電気泳動を利用した表示装置(電子ペーパ)が存在する。特許文献1に記載される技術は、そのような電子ペーパに関連する技術であり、RFIDタグ及び表示部を備える。RFIDタグは、ループアンテナ及び集積回路を備える。RFIDタグは、ループアンテナを利用して外部からの電磁波を受信することにより生じる電力によって駆動する。すなわち、RFIDタグは、外部から無線給電される電力によって自機が搭載する集積回路を駆動する。集積回路は、電子ペーパの表示部を制御し、その制御に基づいて表示部に表示される画面の変更等を行う。すなわち、RFIDタグは、外部から無線給電される電力に基づいて集積回路が動作し、その動作に基づいて表示部に初期画面を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年は、高機能化が求められており、電子ペーパに配される集積回路を利用して、種々の演算が行われ、その演算結果を表示部に表示することが望まれる場合が有った。しかしながら、上述したような電子ペーパの高機能化を図る場合、電子ペーパに無線給電が行われる電力では、種々の演算を行ってその演算の結果に基づく表示の書き換えを行うには足りず、電子ペーパの高機能化を図ることができないでいた。
【0005】
本発明は、相対的に低消費電力で所定の高機能化を図ることができる情報表示システム、情報表示装置及び情報表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報表示システムは、無線タグから給電されると共に、無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換える不揮発性表示装置と、無線タグに対して無線給電を行うと共に、無線タグに対して第2信号を送信するリーダ装置と、リーダ装置から無線給電される電力に基づいて不揮発性表示装置に給電すると共に、リーダ装置から送信される第2信号に基づいて、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報に応じた第1信号を不揮発性表示装置に送信する無線タグと、を備える。
【0007】
一態様の情報表示装置は、無線タグから給電されると共に、無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換える不揮発性表示装置と、外部から無線給電される電力に基づいて不揮発性表示装置に給電すると共に、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報に応じた第1信号を前記不揮発性表示装置に送信する無線タグと、を備える。
【0008】
一態様の情報表示方法では、不揮発性表示装置、リーダ装置及び無線タグを備える情報表示システムにおいて行われる方法であって、不揮発性表示装置が、無線タグから給電されると共に、無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換えるステップと、リーダ装置が、無線タグに対して無線給電を行うと共に、無線タグに対して第2信号を送信するステップと、無線タグが、リーダ装置から無線給電される電力に基づいて不揮発性表示装置に給電すると共に、リーダ装置から送信される第2信号に基づいて、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報に応じた第1信号を不揮発性表示装置に送信するステップと、を行う。
【発明の効果】
【0009】
一態様の情報表示システムは、無線タグから給電されると共に、無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換える不揮発性表示装置と、無線タグに対して無線給電を行うと共に、無線タグに対して第2信号を送信するリーダ装置と、リーダ装置から無線給電される電力を不揮発性表示装置に送電すると共に、第2信号に基づいて、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報を含む第1信号を不揮発性表示装置に送信する無線タグと、を備えるので、相対的に低消費電力で所定の高機能化を図ることができる。
一態様の情報表示装置及び情報表示方法では、上述した一態様の情報表示システムと同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態に係る情報表示システムについて説明するための図である。
【
図2】一実施形態に係る無線タグについて説明するためのブロック図である。
【
図3】一実施形態に係る外部計測装置について説明するためのブロック図である。
【
図4】外部計測装置の第1具体例について説明するための図である。
【
図5】外部計測装置の第3具体例について説明するための図である。
【
図6】一実施形態に係る情報表示方法について説明するための第1のタイミングチャートである。
【
図7】一実施形態に係る情報表示方法について説明するための第2のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0012】
[情報表示システム1の概略]
まず、一実施形態に係る情報表示システム1の概略について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報表示システム1について説明するための図である。
【0013】
情報表示システム1は、不揮発性表示装置100、リーダ装置200、外部計測装置300及び無線タグ400を備える。リーダ装置200及び無線タグ400によって情報表示装置が構成されてもよい。また、リーダ装置200、外部計測装置300及び無線タグ400によって情報表示装置が構成されてもよい。
【0014】
不揮発性表示装置100は、例えば、電子ペーパ等であってもよい。このような不揮発性表示装置100は、無線タグ400から電力が供給されると共に、その無線タグ400から送信される第1信号を受け付ける。不揮発性表示装置100は、第1信号に基づいて、表示部101の表示を書き換える。
ここで、第1信号は、高周波の信号であってもよい。この場合、不揮発性表示装置100には、例えば、第1信号の高周波の電磁波に基づいて無線給電が行われてもよい。
【0015】
リーダ装置200は、例えば、ラップトップ、タブレット及びスマートフォン等であってもよい。リーダ装置200は、無線タグ400に対して無線給電を行う。また、リーダ装置200は、無線タグ400に対して、不揮発性表示装置100に表示される画像の書き換えを指示するための情報を含む第2信号を送信する。リーダ装置200は、例えば、第2信号として、外部計測装置300で計測される物理量の計測結果及びその物理量に関する演算結果等を不揮発性表示装置100に表示させるよう指示するための情報を含む信号を無線タグ400に送信してもよい。
【0016】
外部計測装置300は、例えば、所定の物理量の計測及び演算を行い、計測結果及び演算結果を不揮発性表示装置100に表示させるための情報、すなわち、不揮発性表示装置100の表示部101を演算結果に基づいて書き換えるよう指示する情報(計測情報)を含む第4信号を無線タグ400に送信する。
なお、外部計測装置300は、例えば、所定のタイミングで、計測結果及び演算結果を含む計測情報(第4信号)を無線タグ400に送信してもよい。所定のタイミングは、例えば、所定の期間毎のタイミング、又は、無線タグ400から第2信号に対応する第3信号を受信するタイミングであってもよい。
【0017】
無線タグ400は、例えば、信号のハブとして機能する。無線タグ400は、リーダ装置200から第2信号を受信する場合、外部計測装置300において行われる計測及び演算の結果(計測情報)を第1信号に含ませて不揮発性表示装置100に送信する。
この場合、無線タグ400は、例えば、外部計測装置300から送信される計測情報を予め受信する場合、リーダ装置200から第2信号を受信すると、計測情報を第1信号に含ませて不揮発性表示装置100に送信してもよい。
又は、無線タグ400は、例えば、リーダ装置200から第2信号を受信する場合、その第2信号を第3信号として外部計測装置300に送信してもよい。無線タグ400は、外部計測装置300から計測情報を含む第4信号を受信した場合、第4信号を第1信号として不揮発性表示装置100に送信する。
また、無線タグ400は、例えば、リーダ装置200から無線給電された場合、その電力を不揮発性表示装置100に給電する。
無線タグ400の一例は、RFIDタグ等であってもよい。
【0018】
[情報表示システム1の詳細]
次に、一実施形態に係る情報表示システム1の詳細について説明する。
【0019】
[不揮発性表示装置100]
不揮発性表示装置100は、無線タグ400から給電されると共に、無線タグ400から送信される第1信号に基づいて表示を書き換える。
不揮発性表示装置100は、例えば、電気泳動方式等を始めとする種々の方式を利用する電子ペーパ等であってもよい。不揮発性表示装置100は、例えば、電子ペーパを利用することにより、表示部101への表示中に電力を消費せず(又は、相対的に極小の電力で済み)、表示部101の表示を書き換える時にも消費電力を相対的にとても少なくすることを可能にする。
不揮発性表示装置100は、無線タグ400から電力の供給を受ける場合に、その無線タグ400から送信される、表示部101の表示を書き換える第1信号を受け付けると、第1信号に基づいて表示部101に表示される画像等を書き換える。その後、不揮発性表示装置100は、電力の供給が停止された場合でも、表示部101に表示される画像等を維持して、その表示を続ける。
不揮発性表示装置100は、例えば、無線タグ400から無線給電を受けてもよく、無線タグ400から有線で電力供給を受けてもよい。
【0020】
[リーダ装置200]
リーダ装置200は、無線タグ400に対して無線給電を行うと共に、無線タグ400に対して第2信号を送信する。
【0021】
第2信号は、例えば、外部計測装置300から送信される計測情報を無線タグ400が記憶する場合、無線タグ400に対して、計測情報に基づく第1信号を不揮発性表示装置100に送信するよう指示する情報を含んでいてもよい。
【0022】
又は、第2信号は、例えば、無線タグ400を介して、外部計測装置300に対して、所定の物理量の計測及び演算を指示すると共に、演算結果(第4信号)を無線タグ400に送信するよう指示する情報を含んでいてもよい。又は、第2信号は、無線タグ400を介して、外部計測装置300に対して、後述する記憶部312(
図3参照)に記憶する所定の物理量の計測及び演算の結果(第4信号)を無線タグ400に送信するよう指示する情報を含んでいてもよい。第4信号については、後述する。この場合、第2信号は、例えば、無線タグ400に対して、外部計測装置300から演算結果(第4信号)を取得する場合に、演算結果(第4信号)に対応する第1信号を不揮発性表示装置100に送信するよう指示する情報を含んでいてもよい。
すなわち、リーダ装置200は、外部計測装置300に対する計測演算を行うよう指示する情報と、外部計測装置300から送信される計測情報に基づいて不揮発性表示装置100の表示を書き換えるよう指示する情報とを含む第2信号を無線タグ400に対して送信することとしてもよい。
【0023】
リーダ装置200は、例えば、無線給電として、高周波の電磁波を出力する構成であってもよい。この場合、無線タグ400は、例えば、その高周波を受け付け、誘導起電力により電力を取得する構成であってもよい。
リーダ装置200は、例えば、無線給電のための高周波の電磁波に第2信号を含ませて無線タグ400に送信してもよいし、高周波の電磁波と第2信号とを別々にして無線タグ400に送信してもよい。
【0024】
[無線タグ400]
図2は、一実施形態に係る無線タグ400について説明するためのブロック図である。
【0025】
無線タグ400は、例えば、信号のハブとしての機能、すなわち、一方の装置から送信される信号を受信して、その信号を他方の装置に送信する機能を有していてもよい。無線タグ400は、例えば、パッシブ方式等であってもよい。
【0026】
そのような、無線タグ400は、通信部402、記憶部403及び制御部401を備える。
【0027】
通信部402は、無線タグ400の外部にある装置との間で通信を行う。すなわち、通信部402は、リーダ装置200、外部計測装置300及び不揮発性表示装置100との間で情報(信号)の送受信を行う。通信部402は、リーダ装置200からの無線給電が可能なように、コイル(図示せず)を備えてもよい。
【0028】
記憶部403は、例えば、種々の情報及びプログラムを記憶する。記憶部403は、例えば、外部計測装置300から送信される計測情報を記憶してもよい。記憶部403は、例えば、リーダ装置200から送信される指示(情報)等を記憶してもよい。
【0029】
制御部401は、例えば、上述する通信部402及び記憶部403を始めとする無線タグ400全体を制御する。制御部401は、例えば、演算処理装置等によって構成されてもよい
【0030】
上述するような無線タグ400は、リーダ装置200から無線給電される電力を不揮発性表示装置100に送電する。上述したように、一例として、無線タグ400は、リーダ装置200から高周波を受け付け、誘導起電力により電力を取得する構成であってもよい。無線タグ400は、その電力を不揮発性表示装置100に供給する。無線タグ400は、例えば、リーダ装置200から無線給電される場合、無線又は有線を利用した種々の方式を利用して、リーダ装置200から無線給電される電力に基づいて不揮発性表示装置100に給電することが可能である。一例として、無線タグ400は、電力を無線により不揮発性表示装置100に供給する場合、高周波の電磁波を利用して不揮発性表示装置100に無線給電を行うこととしてもよい。なお一例として、無線タグ400は、後述する第1信号を不揮発性表示装置100に送信する場合、第1信号を高周波の信号として送信することにより、第1信号の高周波により不揮発性表示装置100に給電(無線給電)してもよい。
【0031】
無線タグ400は、リーダ装置200から送信される第2信号に基づいて、外部計測装置300において行われる計測に関連する計測情報(第4信号)を取得して、計測情報を含む第1信号を不揮発性表示装置100に送信する。すなわち、制御部401は、第1信号を不揮発性表示装置100に送信するよう通信部402を制御する。
【0032】
無線タグ400は、例えば、外部計測装置300において所定の物理量が計測(演算)される場合、その計測(演算)に基づく計測情報(第4信号)を予め外部記憶装置から受け付けてもよい。無線タグ400は、例えば、外部計測装置300から無線給電がされることにより、制御部401の制御に基づいて、計測情報を記憶部403に記憶することが可能である。無線タグ400は、例えば、リーダ装置200から送信される第2信号を受け付けると、記憶部403に記憶される計測情報を含む第1信号を不揮発性表示装置100に送信してもよい。
【0033】
又は、一例として、無線タグ400は、例えば、第2信号に基づいて、外部計測装置300に対して第3信号を送信することとしてもよい。無線タグ400は、例えば、第3信号として、外部計測装置300に対して、所定の物理量の計測、その計測に基づく所定の演算、及び、その演算の結果の送信(演算結果に基づいて不揮発性表示装置100に表示する文字及び画像(表示情報)等の作成)等それぞれの指示の情報を含む信号を外部計測装置300に送信してもよい。すなわち、無線タグ400は、例えば、リーダ装置200から送信される第2信号を受け付けると、第2信号に対応する第3信号を外部計測装置300に送信する。
【0034】
この場合、無線タグ400は、例えば、第2信号をそのまま外部計測装置300に送信してもよい。すなわち、本実施形態では、「第2信号」を「第3信号」と言い換えているが、リーダ装置200から送信される第2信号をそのまま(便宜上「第2信号」を「第3信号」と言い換えて)外部計測装置300に送信してもよい。
又は、無線タグ400は、例えば、リーダ装置200から送信される第2信号に対して、所定の情報の追加又は削除等の処理を行った後、第3信号としてリーダ装置200に送信してもよい。
【0035】
無線タグ400は、第3信号に応じて外部計測装置300から送信される計測情報(第4信号)を取得することとしてもよい。無線タグ400は、外部計測装置300から送信される計測情報(第4信号)を受信する場合、計測情報(第4信号)に対応する第1信号を不揮発性表示装置100に送信する。
【0036】
この場合、無線タグ400は、例えば、第4信号をそのまま不揮発性表示装置100に送信してもよい。すなわち、本実施形態では、「第4信号」を「第1信号」と言い換えているが、外部計測装置300から送信される第4信号をそのまま(便宜上「第4信号」を「第1信号」と言い換えて)不揮発性表示装置100に送信してもよい。
【0037】
又は、無線タグ400は、例えば、外部計測装置300から送信される第4信号に対して、所定の情報の追加又は削除等の処理を行った後、第1信号として不揮発性表示装置100に送信してもよい。この場合、無線タグ400は、例えば、第4信号(外部計測装置300における演算結果の情報を含む信号)に対して、不揮発性表示装置100に対する表示の書き換えを指示する情報を追加して、第1信号として不揮発性表示装置100に送信してもよい。
【0038】
すなわち、第1信号は、例えば、外部計測装置300において行われる計測演算の結果を示す情報と、不揮発性表示装置100の表示内容を、その計測演算の結果に応じて書き換えるよう指示する情報とを含んでいてもよい。
【0039】
無線タグ400は、例えば、上述した一例のように不揮発性表示装置100に高周波の電磁波を送信する場合、その電磁波に第1信号を含ませてもよい。又は、無線タグ400は、例えば、第1信号を高周波の信号(電磁波)として、不揮発性表示装置100に送信してもよい。これにより、不揮発性表示装置100は、第1信号に基づいて無線給電が可能になる。
【0040】
[外部計測装置300]
図3は、一実施形態に係る外部計測装置300について説明するためのブロック図である。
【0041】
外部計測装置300は、通信部311、記憶部312、計測部313、計測制御部302、演算部303及び通信制御部304を備える。計測部313及び計測制御部302は、重量計測部320として機能する。計測制御部302、演算部303及び通信制御部304は、外部計測装置300の制御部301(例えば、演算処理装置等)の一機能として実現されてもよい。外部計測装置300は、電源330を備え、その電源330によって種々の動作(処理)を行うことが可能である。電源330は、例えば、一次電池、二次電池又は商用電源等であってもよい。
【0042】
通信部311は、通信制御部304の制御に基づいて、無線タグ400と通信を行う。通信部311は、例えば、無線タグ400から第3信号を受信する。また、通信部311は、例えば、第4信号を無線タグ400に送信する。
【0043】
記憶部312は、例えば、種々の情報及びプログラム等を記憶する。記憶部312は、例えば、重量計測部320による重量の計測結果を記憶してもよい。記憶部312は、例えば、演算部303による演算の結果を記憶してもよい。記憶部312は、例えば、演算部303において演算に使用される基準重量情報を記憶してもよい。
【0044】
重量計測部320は、所定領域に配される計測対象物の重量を計測する。所定領域の一例は、棚、及び、流体を入れることが可能な空間等を始めとする、種々の領域であってもよい。計測対象物は、飲食店等で提供される在庫商品及び材料品、飲食店等を始めとする種々の店舗で販売される商品、飲食店で使用される食器等を始めとする什器、及び、店舗で使用される種々の流体等の種々の物体であってもよい。
【0045】
そのような重量計測部320は、計測部313及び計測制御部302を備える。
計測部313は、所定領域に配され、計測対象物の重量を計測する。計測部313は、例えば、重量計測センサを備えてもよい。
計測制御部302は、計測部313を制御する。計測制御部302は、例えば、所定のタイミングで重量計測を行うよう計測部313を制御してもよい。所定のタイミングの一例は、外部計測装置300が第3信号を受け付けるタイミング、予め設定されるタイミング及び所定時間毎のタイミング等を始めとする種々のタイミングであってもよい。
なお、計測制御部302は、重量計測の結果を記憶部312に記憶してもよい。
【0046】
演算部303は、重量計測部320によって計測される重量に基づいて所定の演算を行い、演算結果としての計測対象物に関する数値を取得する。すなわち、演算部303は、例えば、重量計測部320によって重量が計測されると、所定の演算を行う。演算部303は、例えば、所定の演算として、所定の領域に配される計測対象物の数量を算出する演算を行ってもよく、計測対象物の変化量を取得する演算を行ってもよい。
演算部303は、例えば、記憶部312に記憶される基準重量情報、及び、重量計測部320によって計測される重量に基づいて、計測対象物の数量を取得することが可能である。この場合、基準重量情報は、例えば、計測対象物の基準数量(例えば、1個等)当たりの重量に関する情報であってもよい。
又は、演算部303は、例えば、記憶部312に記憶される基準重量情報、及び、重量計測部320によって計測される重量に基づいて、時間的に前後する計測対象物の重量に関する変化量を取得することが可能である。この場合、基準重量情報は、例えば、時間的に前の(例えば、重量が変化する前の)計測対象物の重量であってもよい。
又は、演算部303は、例えば、重量計測部320において所定時間毎に重量計測が行われる場合、最新のタイミング(T)で重量計測部320によって計測される重量と、過去のタイミング(T-1,T-2又はT-3…)で重量計測部320によって計測されることに基づいて記憶部312に記憶される重量(計測結果)とに基づいて、計測対象物の変化量を演算してもよい。この場合、演算部303は、例えば、上述したような計測対象物の基準数量当たりの重量に関する情報(基準重量情報)に基づいて、計測対象物の数量の変化量を演算してもよい。
演算部303は、例えば、演算結果を記憶部に記憶してもよい。
【0047】
通信制御部304は、例えば、所定のタイミングで演算部303による演算結果等を計測情報(第4信号)として無線タグ400に送信することが可能である。
通信制御部304は、例えば、予め設定されるタイミング、又は、所定の時間毎のタイミングで、計測情報(第4信号)を無線タグ400に送信してもよい。
ここで、一例として、通信制御部304は、所定のタイミングで重量計測部320によって重量計測が行われ、さらに演算部303によって演算が行われる場合、その演算の結果を計測情報として、所定のタイミングで無線タグ400に送信してもよい。
又は、一例として、通信制御部304は、所定のタイミングで重量計測部320によって重量計測が行われ、さらに演算部303によって演算が行われ、その演算の結果が記憶部312に記憶される場合、記憶部312に記憶される演算結果を計測情報として、所定のタイミングで無線タグ400に送信してもよい。
【0048】
又は、通信制御部304は、例えば、無線タグ400から第3信号を受け付ける場合、計測情報(第4信号)を無線タグ400に送信してもよい。
通信制御部304は、無線タグ400によって送信される第3信号を通信部311によって受信する場合、第3信号に基づいて演算部303によって演算される計測対象物に関する数値を取得して、その取得の結果を計測情報(第4信号)に含ませて無線タグ400に送信するよう通信部311を制御する。
すなわち、一例として、通信制御部304は、通信部311によって無線タグ400から送信される第3信号を受信すると、重量計測を行うよう重量計測部320に指示すると共に、重量計測の結果に基づいて演算を行うよう演算部303に指示する。この場合、通信制御部304は、例えば、演算部303による演算の結果を取得する。
又は、一例として、通信制御部304は、通信部311によって無線タグ400から送信される第3信号を受信すると、記憶部312に記憶される演算部303の演算結果を取得してもよい。この場合、通信制御部304は、例えば、重量計測部320によって所定時間毎に重量計測が行われることに基づいて、演算部303によって演算が行われて、その演算の結果が記憶部312に記憶される場合、時間的に最新の演算結果を記憶部312から取得してもよい。
【0049】
通信制御部304は、例えば、取得した演算結果を計測情報として第4信号に含ませて、その第4信号を無線タグ400に送信するよう通信部311を制御する。なお、通信制御部304は、例えば、計測情報に基づく文字、記号及び画像等を不揮発性表示装置100に表示させることが可能な形態の情報(表示情報)として、その計測情報(第4信号を)を無線タグ400に送信するよう通信部311を制御してもよい。
【0050】
[外部計測装置300の具体例]
次に、上述した外部計測装置300の具体例について説明する。
【0051】
[第1具体例]
図4は、外部計測装置300の第1具体例について説明するための図である。
【0052】
第1具体例として、外部計測装置300は、棚510に配される飲食物500の重量を計測してもよい。飲食物500は、例えば、飲食店等で提供される商品及び材料品の在庫、並びに、飲食店等を始めとする種々の店舗で販売される商品等の物品であってもよい。棚510は、上述した飲食物500(物品)が置かれる場所を指し、「棚」そのものに限定されるものではない。すなわち、この場合の「棚」は任意の領域の一例を指す意味である。
【0053】
重量計測部320は、所定領域に配される計測対象物として、棚510に配される飲食物500の在庫の重量を計測してもよい。重量計測部320を構成する計測部313は、例えば、棚510(水平方向にかけ渡される板511)の下面等に設置され、棚510に置かれる飲食物500の重量を計測する。
【0054】
演算部303は、重量計測部320によって計測される重量と、飲食物500の予め設定される基準重量(基準重量情報)とに基づいて、計測対象物に関する数値として飲食物500の数量を演算してもよい。
基準重量情報は、例えば、飲食物500毎に設定されてもよい。すなわち、基準重量情報は、例えば、飲食物500の種類に応じた、飲食物500の基準数量(例えば、1つ)当たりの重量に関する情報であってもよい。
演算部303は、そのような基準重量情報に基づいて、棚510(各板511の上)に保管される飲食物500の数量を演算する。
【0055】
通信制御部304は、演算部303によって演算される飲食物500の数量を計測情報に含ませて送信するよう通信部311を制御してもよい。すなわち、通信制御部304は、例えば、演算部303によって演算される飲食物500の数量を計測情報(第4信号)に含ませ、その第4信号を無線タグ400に送信してもよい。
【0056】
不揮発性表示装置100は、無線タグ400を介して第4信号に対応する第1信号を取得すると、飲食物500の数量を表示部101に表示する。これにより、飲食店の従業員は、例えば、飲食物500の在庫数を確認することが可能になる。
【0057】
[第2具体例]
第2具体例として、外部計測装置300は、棚に配される什器の重量を計測してもよい。什器は、例えば、飲食店で使用される食器等であってもよい。棚は、上述した什器(食器)が置かれる(保管される)場所を指し、「棚」そのものに限定されるものではない。すなわち、この場合の「棚」は任意の領域の一例を指す意味である。
【0058】
この場合、重量計測部320は、所定領域に配される計測対象物として、飲食店で使用される什器の在庫の重量を計測してもよい。計測部313は、例えば、什器の種類毎に所定領域を設定している場合、複数の所定領域毎(棚を構成し、水平方向にかけ渡される板毎)に配されてもよい。所定領域は、例えば、使用前の什器を保管する領域であってもよい。すなわち、所定領域は、例えば、顧客に提供する前の食器を保管する領域であってもよい。
【0059】
演算部303は、重量計測部320によって計測される重量と、什器の予め設定される基準重量(基準重量情報)とに基づいて什器の数量を演算し、什器の数量が予め設定される閾値数量以下になると数量の警告に関する警告情報を生成してもよい。
基準重量情報は、例えば、什器の種類毎に設定されてもよい。すなわち、基準重量情報は、例えば、什器の種類に応じた、什器の基準数量(例えば、1つ)当たりの重量に関する情報であってもよい。
閾値は、例えば、所定領域に保管される什器の数量が少なくなったことを通知する(警告)するためのものである。閾値は、例えば、所定領域毎(什器の種類毎)に設定されてもよい。
演算部303は、そのような基準重量情報に基づいて、各所定領域に保管される什器(食器)の数量を演算する。さらに、演算部303は、什器の数量と閾値とに基づいて、什器の数量が閾値以下になるかを演算(判定)してもよい。演算部303は、所定領域毎に、閾値に基づいた演算(判定)を行ってもよい。演算部303は、什器の数量が閾値以下になると演算(判定)する場合、警告情報を生成する。警告情報は、例えば、所定領域に保管される什器の数量が少ないこと(閾値以下になること)を警告するための情報であってもよい。
【0060】
通信制御部304は、計測対象物に関する数値としての什器の数量、及び、警告情報を計測情報に含ませて送信するよう通信部311を制御してもよい。すなわち、通信制御部304は、例えば、演算部303によって演算される什器の数量を計測情報(第4信号)に含ませ、その第4信号を無線タグ400に送信してもよい。又は、通信制御部304は、例えば、演算部303によって警告情報が生成される場合、什器の数量と警告情報とを計測情報(第4信号)に含ませ、その第4信号を無線タグ400に送信してもよい。
【0061】
不揮発性表示装置100は、無線タグ400を介して第4信号に対応する第1信号を取得すると、什器の数量、及び、警告情報(什器の数量が少ないこと)を表示部101に表示する。これにより、飲食店の従業員は、例えば、什器を洗浄して、所定領域に補充することが可能になる。
【0062】
[第3具体例]
図5は、外部計測装置300の第3具体例について説明するための図である。
【0063】
第3具体例として、外部計測装置300は、飲食店の厨房で使用される厨房装置600であって、その厨房装置600の空間内に配される物体の重量を計測してもよい。この場合、外部計測装置300は、その重量の計測結果に応じて、厨房装置600の状態を推定することとしてもよい。
【0064】
すなわち、外部計測装置300は、少なくとも2つの空間である第1空間601及び第2空間602を有し、第1空間601と第2空間602とが流路603を介して接続される厨房装置600を備えてもよい。厨房装置600は、例えば、洗米炊飯器等の調理等に利用される装置であってもよい。一例としての洗米炊飯器は、貯米槽(第1空間601)及び洗米槽(第2空間602)を備える。洗米炊飯器は、例えば、貯米槽に貯留する米を洗米槽に供給し、洗米槽において水を利用して洗米を行う。
【0065】
なお、厨房装置600は、洗米炊飯器に限定されることはなく、種々の流路を備える厨房装置であってもよい。流体610は、例えば、液体、粒状の固体及び粉末、並びに、これらの混合物等であってもよい。液体は、例えば、水、油、調理用水、調理物を含む液体及び洗浄液等であってもよい。粒状の固体は、例えば、白米、現在及び麦等の穀粒であってもよい。粉末は、例えば、穀物を粉状にした物体(小麦粉等)、並びに、食塩及び砂糖等の調味料であってもよい。
【0066】
第1空間601には、所定量又は任意の量の流体610が供給されてもよい。第1空間601に所定量の流体610が供給される場合、第1空間601内の流体610の重量は、例えば、予め把握できる重量、すなわち、基準重量情報として外部計測装置300に設定することが可能な重量であってもよい。
【0067】
第1空間601内の流体610は、流路603を介して、第2空間602に供給される。この場合、流路603には、例えば、開閉バルブ(図示せず)が配されてもよい。開閉バルブは、「開」状態になることにより、所定量の流体610を第1空間601から第2空間602に供給することが可能である。この場合、上述した所定量は、予め把握できる量(重量)、すなわち、基準重量情報として外部計測装置300に設定することが可能な重量であってもよい。
【0068】
重量計測部320は、所定領域としての第2空間602に配される計測対象物の重量を計測してもよい。すなわち、重量計測部320は、第2空間602に供給される流体610の重量を計測する。
【0069】
演算部303は、第1空間601へ挿入される計測対象物に対応する重量と、第1空間601へ挿入される計測対象物が流路603を介して第2空間602へ移動した場合に重量計測部320によって計測される第2空間602に配される計測対象物の重量とに基づいて重量の変化量を演算し、その変化量が減少を示す場合に、計測対象物の漏洩があるとする推定結果を取得してもよい。
【0070】
第1空間601へ挿入される計測対象物に対応する重量は、例えば、第1空間601に所定量の流体610が供給される場合には、その所定量の流体610の重量であってもよい。又は、第1空間601へ挿入される計測対象物に対応する重量は、例えば、流路603に配される開閉バルブの制御によって、所定量の流体610が第1空間601から第2空間602に供給される場合には、開閉バルブによって調整されることに基づく所定量の流体610の重量であってもよい。すなわち、第1空間601へ挿入される計測対象物に対応する重量は、基準重量情報に記録される基準重量であってもよい。
【0071】
演算部303は、基準重量情報と、重量計測部320によって計測される第2空間602内の流体610の重量とに基づいて、流体610の重量の変化量を演算する。ここで、例えば、第2空間602等において流体610の漏洩がある場合、第2空間602内の流体610の重量は、上述した所定量の流体610の重量よりも減少する。演算部303は、例えば、基準重量情報に記録される所定量の流体610の重量から、第2空間602内の流体610の重量が減少している場合に、第2空間602等において流体610の漏洩があると推定してもよい。同様に、演算部303は、例えば、基準重量情報に記録される所定量の流体610の重量から、第2空間602内の流体610の重量が減少を示さない場合に、第2空間602等において流体610の漏洩がないと推定してもよい。
【0072】
通信制御部304は、重量の変化量及び推定結果の少なくとも一方を計測情報に含ませて送信するよう通信部311を制御してもよい。すなわち、通信制御部304は、例えば、演算部303によって演算される重量の変化量を計測情報(第4信号)に含ませ、その第4信号を無線タグ400に送信してもよい。又は、通信制御部304は、例えば、演算部303によって演算される重量の変化量と、流体610に漏洩がある(又は、漏洩がない)との推定結果とを計測情報(第4信号)に含ませ、その第4信号を無線タグ400に送信してもよい。又は、通信制御部304は、例えば、演算部303による流体610の漏洩の有無に関する推定結果を計測情報(第4信号)に含ませ、その第4信号を無線タグ400に送信してもよい。
【0073】
不揮発性表示装置100は、無線タグ400を介して第4信号に対応する第1信号を取得すると、流体610の重量の変化量及び推定結果の少なくとも一方を表示部101に表示する。これにより、飲食店の従業員は、例えば、厨房装置600に不具合があるか否かを把握することが可能になる。
【0074】
[情報表示方法]
次に、一実施形態に係る情報表示方法について説明する。
まず、第1の情報表示方法について説明する。
図6は、一実施形態に係る情報表示方法について説明するための第1のタイミングチャートである。
【0075】
ステップST101において、リーダ装置200は、外部計測装置300によって行われる計測及び演算の結果を不揮発性表示装置100に表示するよう指示する。
【0076】
ステップST102において、リーダ装置200は、ステップST101に応じて、無線タグ400に対して無線給電を行う。
【0077】
ステップST103において、リーダ装置200は、ステップST101に応じて、無線タグ400に対して第2信号を送信する。第2信号は、例えば、後述する計測情報に基づく第1信号を不揮発性表示装置100に送信するよう指示する情報を少なくとも含んでもよい。
【0078】
ステップST104において、無線タグ400は、ステップST103で送信される第2信号に応じて、外部計測装置300における計測、及び、その計測に基づく演算の結果を送信するよう外部計測装置300に指示する。
【0079】
ステップST105において、無線タグ400は、ステップST104に応じて、外部計測装置300に対して第3信号を送信する。第3信号は、例えば、外部計測装置300における計測、及び、その計測に基づく演算の結果を送信するよう外部計測装置300に指示する情報を含んでもよい。
【0080】
ステップST106において、外部計測装置300は、ステップST105において送信される第3信号に基づいて、所定の物理量(例えば、重量等)に関する計測及び演算の結果、すなわち、計測対象物に関する数値を取得する。
【0081】
ステップST107において、外部計測装置300は、ステップST106で取得する計測及び演算の結果(計測対象物に関する数値)を計測情報(第4信号)に含ませて無線タグ400に送信する。
【0082】
ステップST108において、無線タグ400は、ステップST102の無線給電に応じて、不揮発性表示装置100に給電する。
【0083】
ステップST109において、無線タグ400は、ステップST107に応じて計測情報(第4信号)を取得すると、その計測情報を含む第1信号を不揮発性表示装置100に送信する。
【0084】
ステップST110において、不揮発性表示装置100は、ステップST108における無線タグ400からの給電、及び、ステップST109において送信される第1信号に基づいて、表示を書き換える。すなわち、不揮発性表示装置100は、計測情報に基づく表示を行う。
【0085】
次に、第2の情報表示方法について説明する。
図7は、一実施形態に係る情報表示方法について説明するための第2のタイミングチャートである。
【0086】
ステップST201において、外部計測装置300は、所定のタイミングで所定の物理量(例えば、重量等)を計測し、計測した結果に基づく演算を行う。すなわち、外部計測装置300は、計測対象物に関する数値を取得する。所定のタイミングは、例えば、所定の時間毎、又は、予め設定されるタイミング等であってもよい。
【0087】
ステップST202において、外部計測装置300は、ステップST201の計測及び演算に応じて、無線タグ400に対して無線給電(又は、有線を介した給電)を行う。
【0088】
ステップST203において、外部計測装置300は、ステップST201の計測及び演算に応じて、無線タグ400に対して計測情報を送信する。
【0089】
ステップST204において、無線タグ400は、ステップST203で送信される計測情報を記憶部403に記憶する。
【0090】
ステップST205において、リーダ装置200は、外部計測装置300によって行われる計測及び演算の結果を不揮発性表示装置100に表示するよう指示する。
【0091】
ステップST206において、リーダ装置200は、ステップST205に応じて、無線タグ400に対して無線給電を行う。
【0092】
ステップST207において、リーダ装置200は、ステップST205に応じて、無線タグ400に対して第2信号を送信する。第2信号は、例えば、計測情報に基づく第1信号を不揮発性表示装置100に送信するよう指示する情報を少なくとも含んでもよい。
【0093】
ステップST208において、無線タグ400は、ステップST206の無線給電に応じて、不揮発性表示装置100に給電する。
【0094】
ステップST209において、無線タグ400は、ステップST207で第2信号を受信すると、記憶部403に記憶する計測情報を読み出して、その計測情報を含む第1信号を不揮発性表示装置100に送信する。
【0095】
ステップST210において、不揮発性表示装置100は、ステップST208における無線タグ400からの給電、及び、ステップST209において送信される第1信号に基づいて、表示を書き換える。すなわち、不揮発性表示装置100は、計測情報に基づく表示を行う。
【0096】
上述した外部計測装置300の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、外部計測装置300の計測制御部302(重量計測部320)、演算部303及び通信制御部304(制御部301)は、コンピュータの演算処理装置等による計測制御機能(重量計測機能)、演算機能及び通信制御機能(制御機能)としてそれぞれ実現されてもよい。
外部計測プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。外部計測プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、外部計測装置300の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、外部計測装置300の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、外部計測装置300の計測制御部302(重量計測部320)、演算部303及び通信制御部304(制御部301)は、コンピュータの演算処理装置等を構成する計測制御回路(重量計測回路)、演算回路及び通信制御回路(制御回路)として実現されてもよい。
また、外部計測装置300の通信部311、記憶部312及び計測部313は、例えば、演算処理装置等の機能を含む通信機能、記憶機能及び計測機能として実現されもよい。また、外部計測装置300の通信部311、記憶部312及び計測部313は、例えば、集積回路等によって構成されることにより通信回路、記憶回路及び計測回路として実現されてもよい。また、外部計測装置300の通信部311、記憶部312及び計測部313は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより通信装置、記憶装置及び計測装置として構成されてもよい。
【0097】
[本実施形態の一態様及び効果]
次に、本実施形態の一態様及び各態様の効果について説明する。
【0098】
(態様1)
一態様の情報表示システムは、無線タグから給電されると共に、無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換える不揮発性表示装置と、無線タグに対して無線給電を行うと共に、無線タグに対して第2信号を送信するリーダ装置と、リーダ装置から無線給電される電力に基づいて不揮発性表示装置に給電すると共に、リーダ装置から送信される第2信号に基づいて、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報に応じた第1信号を不揮発性表示装置に送信する無線タグと、を備える。
これにより、情報表示システムは、無線タグを利用して、不揮発性表示装置、外部計測装置及び不揮発性表示装置の間で情報(信号)の送受信を行うことができる。また、情報表示システムは、無線タグから供給される電力を利用して不揮発性表示装置に表示される内容を書き換えることができる。よって、情報表示システムは、外部計測装置から出力される計測情報に基づく文字、記号及び画像等を不揮発性表示装置に表示することができ、相対的に低消費電力で、表示に関する高機能化を図ることができる。
【0099】
(態様2)
一態様の情報表示システムでは、リーダ装置は、第2信号として、外部計測装置に対する計測演算を行うよう指示する情報と、外部計測装置から送信される計測情報に基づいて不揮発性表示装置の表示を書き換えるよう指示する情報とを含む信号を無線タグに対して送信することとしてもよい。
これにより、情報表示システムは、無線タグを信号のハブとして利用することができ、相対的に安い費用によって外部計測装置による計測結果を不揮発性表示装置に表示することができる。
【0100】
(態様3)
一態様の情報表示システムでは、無線タグは、第2信号に基づいて外部計測装置に対して計測演算を行うよう指示する情報を含む第3信号を送信すると共に、第3信号に応じて外部計測装置から送信される計測情報を取得することとしてもよい。
これにより、情報表示システムは、無線タグを信号のハブとして利用することができ、外部計測装置の計測結果を取得することができる。
【0101】
(態様4)
一態様の情報表示システムでは、外部計測装置は、無線タグと通信を行う通信部と、所定領域に配される計測対象物の重量を計測する重量計測部と、重量計測部によって計測される重量に基づいて所定の演算を行い、演算結果としての計測対象物に関する数値を取得する演算部と、演算部によって演算される計測対象物に関する数値を取得して、当該取得の結果を計測情報に含ませて無線タグに送信するよう通信部を制御する通信制御部と、を備えることとしてもよい。
これにより、情報表示システムは、外部計測装置における重量に関する計測結果を取得して、不揮発性表示装置に表示することができる。
なお、この態様において、通信制御部は、無線タグによって送信される第3信号を通信部によって受信する場合、第3信号に基づいて演算部によって演算される計測対象物に関する数値を取得して、当該取得の結果を計測情報に含ませて無線タグに送信するよう通信部を制御してもよい。
【0102】
(態様5)
一態様の情報表示システムでは、重量計測部は、所定領域に配される計測対象物として、棚に配される飲食物の在庫の重量を計測し、演算部は、重量計測部によって計測される重量と、飲食物の予め設定される基準重量とに基づいて、計測対象物に関する数値として飲食物の数量を演算し、通信制御部は、演算部によって演算される飲食物の数量を計測情報に含ませて送信するよう通信部を制御することとしてもよい。
これにより、情報表示システムは、例えば、飲食物の在庫管理を行うことができ、飲食店における従業員の作業を補助することができる。
【0103】
(態様6)
一態様の情報表示システムでは、重量計測部は、所定領域に配される計測対象物として、飲食店で使用される什器の在庫の重量を計測し、演算部は、重量計測部によって計測される重量と、什器の予め設定される基準重量とに基づいて什器の数量を演算し、什器の数量が予め設定される閾値数量以下になると数量の警告に関する警告情報を生成し、通信制御部は、計測対象物に関する数値としての什器の数量、及び、警告情報を計測情報に含ませて送信するよう通信部を制御することとしてもよい。
これにより、情報表示システムは、所定領域に配される什器の数量が少ないことを警告として不揮発性表示装置に表示することができ、飲食店における従業員の作業を補助することができる。
【0104】
(態様7)
一態様の情報表示システムでは、外部計測装置は、少なくとも2つの空間である第1空間及び第2空間を有し、第1空間と第2空間とが流路を介して接続される厨房装置を備え、重量計測部は、所定領域としての第2空間に配される計測対象物の重量を計測し、演算部は、第1空間へ挿入される計測対象物に対応する重量と、第1空間へ挿入される計測対象物が流路を介して第2空間へ移動した場合に重量計測部によって計測される第2空間に配される計測対象物の重量とに基づいて重量の変化量を演算し、当該変化量が減少を示す場合に、計測対象物の漏洩があるとする推定結果を取得し、通信制御部は、重量の変化量及び推定結果の少なくとも一方を計測情報に含ませて送信するよう通信部を制御することとしてもよい。
これにより、情報表示システムは、厨房装置に流体の漏洩に関する不具合があることを不揮発性表示装置に表示することができ、飲食店における従業員の作業を補助することができる。
【0105】
(態様8)
一態様の情報表示装置は、無線タグから給電されると共に、無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換える不揮発性表示装置と、外部から無線給電される電力に基づいて不揮発性表示装置に給電すると共に、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報に応じた第1信号を前記不揮発性表示装置に送信する無線タグと、を備える。
これにより、情報表示装置は、無線タグを利用して、不揮発性表示装置及び外部計測装置の間で情報(信号)の送受信を行うことができる。また、情報表示装置は、無線タグから供給される電力を利用して不揮発性表示装置に表示される内容を書き換えることができる。よって、情報表示装置は、外部計測装置から出力される計測情報に基づく文字、記号及び画像等を不揮発性表示装置に表示することができ、相対的に低消費電力で、表示に関する高機能化を図ることができる。
【0106】
(態様9)
一態様の情報表示方法では、不揮発性表示装置、リーダ装置及び無線タグを備える情報表示システムにおいて行われる方法であって、不揮発性表示装置が、無線タグから給電されると共に、無線タグから送信される第1信号に基づいて表示を書き換えるステップと、リーダ装置が、無線タグに対して無線給電を行うと共に、無線タグに対して第2信号を送信するステップと、無線タグが、リーダ装置から無線給電される電力に基づいて不揮発性表示装置に給電すると共に、リーダ装置から送信される第2信号に基づいて、外部計測装置において行われる計測に関連する計測情報を取得して、計測情報に応じた第1信号を不揮発性表示装置に送信するステップと、を行う。
これにより、情報表示方法は、上述した一態様の情報表示システムと同様の効果を奏することができる。
【0107】
[変形例]
上述した実施形態の外部計測装置では、外部計測装置の記憶部が予め基準重量情報を記憶し、演算部が基準重量情報と重量計測部による重量の計測結果に基づいて、計測対象物の重量の変化量を演算する例について説明した。
この実施形態の変形例として、外部計測装置は、外部から入力される基準重量情報に基づいて、計測対象物の重量の変化量を演算してもよい。この場合、外部計測装置は、例えば、時間的に前の(例えば、重量が変化する前の)計測対象物の重量(基準重量情報)がリーダ装置に入力される場合、第2信号及び第3信号を介して基準重量情報を取得してもよい。又は、外部計測装置は、自機の入力装置(図示せず)が操作されることに基づいて、基準重量情報が入力されてもよい。
【符号の説明】
【0108】
1 情報表示システム
100 不揮発性表示装置
200 リーダ装置
300 外部計測装置
301 制御部
302 計測制御部
303 演算部
304 通信制御部
311 通信部
312 記憶部
313 計測部
320 重量計測部
330 電源
400 無線タグ
401 制御部
402 通信部
403 記憶部