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  • 特開-帯締め留め具、および帯締め収納具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164158
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】帯締め留め具、および帯締め収納具
(51)【国際特許分類】
   A41F 19/00 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
A41F19/00 114
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069471
(22)【出願日】2021-04-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】721002370
【氏名又は名称】鳥居 美千代
(72)【発明者】
【氏名】鳥居 美千代
(57)【要約】
【課題】本発明は、シンプルな構造で扱いが簡単ながらも、帯締めの品質を保護し、整然と帯締めを保管できる収納具を提案する。
【解決手段】本発明は、本体1に配された第1の紐2と第2の紐3とで、折畳んだ状態の帯締め9を挟み、第1の紐2に設けられた係止部4に第2の紐3を係止させることで、帯締め9を本体1に固定させる。この状態の本体1を保管容器10に嵌合挿入することにより、帯締め9の撚れやねじれ等を防ぎ、品質を保護しながら整然と保管することが可能となる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手を有する略矩形の平板状の本体と、
両端が前記本体に接続された、弾力性を有する第1の紐と、
前記第1の紐に、前記本体の幅方向に対向するように配置され、両端が前記本体に接続された、弾力性を有する第2の紐と、
前記第1の紐に挿通された係止部とを含み、
前記第1の紐と前記第2の紐とで、折り畳んだ状態の帯締めを挟み、その状態で前記係止部に前記第2の紐を係止させることにより、前記帯締めを前記本体に取り付ける帯締め留め具。
【請求項2】
前記係止部は、玉である請求項1に記載の帯締め留め具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の帯締め留め具と、
前記帯締め留め具および当該帯締め留め具に留められた帯締めとを収容する保管容器と、を備えた帯締め収納具にあって、
前記本体を前記保管容器に嵌合挿入してなる帯締め収納具。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯締め留め具、および帯締め収納具に関する。
【背景技術】
【0002】
帯締めの房は、房の乱れを防ぐため購入時には紙やシートで覆われているが、一度はがしてしまうと再利用が出来ない。そこで変形防止の機能がついた器具を使用し房の形を整えてから容器に収納できる特許文献1のような房保持具が考えられている。
【0003】
また、帯締めの房部分と紐部分の両方を布またはシートで被うことで形を整える特許文献2のような収納具も考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6-73120号公報
【特許文献2】特開2013-167041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
帯締めは、細くて繊細な紐を組み合わせて出来ているため、品質の低下を防ぐ目的で、さまざまな、房を保護する収納具が考案されている。前述特許文献1の考案品もそのひとつで、器具を使って房を整え容器に保管する「房の変形を防止する保持具」である。この器具を使えば房をきれいに保つことが出来るだろう。しかし房保持具が、押圧片を備え、プラスチック材の蓋が付いた、堅牢な立方体の器具に見えることから、使用前に使い方や価格面など気構えてしまい、手軽さや汎用性に欠けるところがある。
【0006】
帯締めは房だけで無く紐部分も同様に繊細である。そこで前述特許文献2の「1枚のシートで房と紐部分を一体的に収納できる収納具」が考案されている。確かに1枚のシートで帯締めの保護収納が出来れば便利であるが、その1枚のシートに4か所の面テープが配置されており、それぞれの面テープの役割に沿って、順番に巻き込んで固定し収納する構造になっているため、手順が煩雑で扱いづらい。すなわち帯締めを簡単に保護し、且つ整然と保管できる収納具が望まれているのである。
【0007】
そこで、本発明の目的は、シンプルな構造、且つ手軽で扱いが簡単ながらも、しっかりと帯締めの形状を整え、品質を保護する帯締め留め具、および整然と保管ができる帯締め収納具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態は、長手を有する略矩形の平板状の本体と、両端が前記本体に接続された、弾力性を有する第1の紐と、前記第1の紐に、前記本体の幅方向に対向するように配置され、両端が前記本体に接続された、弾力性を有する第2の紐と、前記第1の紐に挿通された係止部とを含み、前記第1の紐と前記第2の紐とで、折り畳んだ状態の帯締めを挟み、その状態で前記係止部に前記第2の紐を係止させることにより、前記帯締めを前記本体に取り付ける帯締め留め具を提供する。
【0009】
また、本発明の実施形態では、前記係止部は玉である。
【0010】
また、本発明の実施形態は、請求項1または請求項2に記載の帯締め留め具と、前記帯締め留め具、および当該帯締め留め具に留められた帯締めとを収容する保管容器とを備えた帯締め収納具にあって、前記本体を前記保管容器に嵌合挿入してなる帯締め収納具である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、シンプルな構造で且つ扱い方法が簡便である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施例1の帯締め留め具の表面側の斜視図である。
図2】本発明の実施例1の帯締め留め具の裏面側の斜視図である。
図3】本発明の実施例1における帯締め留め具を用いて、帯締めを固定した状態の側面図である。
図4】本発明の実施例1の帯締め留め具を用いて帯締めを固定し、保管容器に収納した状態を示す斜視図である。
図5】本発明の実施例2の帯締め収納具の斜視図である。
図6】本発明の実施例2の帯締め留め具を用いて帯締めを固定し、保管容器に収納した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の帯締め留め具、および帯締め収納具について、最良の実施形態を以下に説明する。
【0014】
図1図2は、実施例1の帯締め留め具100の斜視図である。構成であるが、帯締め留め具100は、本体1と、弾力性を有する紐2,3と、紐通し口6a、6b、6c、6dと、係止部4と、押え金具7a、7bとを備えている。係止部4には、貫通穴5を備えている。本体1の表面側の中央部に、弾力性を有するリング状の第1の紐2と第2の紐3とが配置されている。第1の紐2と第2の紐3とは、本体1の上面に配された紐通し口6a、6b、6c、6dを通るよう構成されている。第1の紐2は、本体1に設けられた紐通し口6aと紐通し口6bによって本体1に接続されている。第2の紐3は、本体1に設けられた紐通し口6cと紐通し口6dによって本体1に接続されている。
【0015】
第1の紐2の途中部には、係止部4が設けられており、係止部4に設けられた貫通穴5に第1の紐2が挿通している。そのため、係止部4は、第1の紐2に沿って移動可能である。第1の紐2は、本体1の裏面の中央部を、紐通し口6bから紐通し口6cに到る第3の紐8により、第2の紐3に繋がっており、本体1に配置された、第1の紐2と、第2の紐3と、第3の紐8とは、1本の紐で構成されている。
【0016】
第1の紐2は端部2aを有し、押え金具7aにより紐通し口6aからの飛出しを防いでいる。第2の紐3は端部3aを有し、押え金具7bにより紐通し口6dからの飛出しを防いでいる。
【0017】
図3は、実施例1に係る帯締め留め具100の本体1に帯締め9を固定した状態を示す側面図であり、図4は、実施例1に係る帯締め留め具100を用いて帯締め9を固定し、保管容器10に収納した状態を示す帯締め収納具101の斜視図である。
【0018】
本発明の使用手順であるが、図3図4で示すように、帯締め留め具100の本体1に配された第1の紐2と第2の紐3とで、折畳んだ状態の帯締め9を挟み、第1の紐2に設けられた係止部4に第2の紐3を引掛けて係止させることで、帯締め9を本体1に留め固定している。この状態の帯締め留め具100を、保管容器10に嵌合挿入し、帯締め収納具101が完成する。
【0019】
帯締め9は、用途によって幅の広さや厚みが変わってくる。フォーマルな物ほど幅が広くなっており、夏用は薄い物が多い。帯締め留め具100に配された、リング状の第1の紐2と第2の紐3は、弾力性を有する1本の紐から出来ており、係止部4は、第1の紐2に沿って移動可能となっている。これは第1の紐2と第2の紐3を係止する際に、紐が有する弾力性により、帯締めの幅や厚みに合わせて、係止部4を当該帯締めの中央に据えるよう調整するためである。これにより、係止時の力を分散させることなく帯締めに直接伝達できるようになっていることから、帯締め9はしっかりと留められ、本体1に固定されるのである。
【0020】
帯締めは、公正競争規約にて大人用の長さが135~175cmと決められている組紐である。折り畳まれた状態の中央部分を、紙などで留められて販売されているが、一度その紙を剥がしてしまうと、剥がされた紙は再利用することが出来ない。このため収納庫で雑然とした状態で放置されている事も多く、品質の低下が生じかねない現状である。そこで図4で示すように、本発明の帯締め収納具101を使用することにより、購入時と同等の形状が保たれ、撚れたり捻じれたりすること無く、品質を保護しながら収納することが可能となる。さらに帯締め留め具100は、繰り返して使用できる。また本体1の大きさが保管容器10に嵌り合う大きさであることから、本体1およびそれに固定された帯締め9は、保管容器10の中でも動くことなくしっかりと固定され、整然とした状態で保管することが出来るのである。
【0021】
本発明の帯締め留め具100は、図4に示すように、第1の紐2と第2の紐3を用いて、折畳んだ状態の帯締め9の中央を係止部4により固定するというシンプルな構造でありながらも、帯締め9を容易に留めることができるものであり、扱い方法が簡単で操作手順も少なく、老若男女誰もが使い易い構造になっている。
【0022】
図5は、実施例2の帯締め収納具101の斜視図である。複数の帯締め9を同時に固定できる本体1を保管容器10に収納した状態を示している。帯締めは、着物や帯の格に合わせて多くの種類が販売されている。図6で示した実施例2における帯締め収納具101を、帯締めの色や形ごと、または使う用途別など、必要に合わせて区分けし使用すれば、整然と保管ができ利便性が高まるのである。
【0023】
上記実施例では、保管容器10として箱を用いた例を示したが、保管容器10は袋であっても同様の効果を奏するものである。
【符号の説明】
【0024】
1 本体
2 第1の紐
2a 第1の紐の端部
3 第2の紐
3a 第2の紐の端部
4 係止部
5 貫通穴
6a 紐通し口
6b 紐通し口
6c 紐通し口
6d 紐通し口
7a 押え金具
7b 押え金具
8 第3の紐
9 帯締め
10 保管容器
100 帯締め留め具
101 帯締め収納具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-10-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手を有する略矩形の平板状の本体と、
記本体の中央部に、両端が長手方向に間隔を隔てて接続された、弾力性を有する第 1の紐と、
前記第1の紐に、前記本体の幅方向に対向するように配置され、前記本体の中央部 に、両端が長手方向に間隔を隔てて接続された、弾力性を有する第2の紐と、
前記第1の紐に挿通された係止部とを含み、
前記第1の紐と前記第2の紐とで、折り畳んだ状態の帯締めを挟み、その状態で前 記係止部に前記第2の紐を係止させることにより、前記帯締めを前記本体に取り付け る帯締め留め具。
【請求項2】
前記係止部は、玉である請求項1に記載の帯締め留め具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の帯締め留め具と、
前記帯締め留め具および当該帯締め留め具に留められた帯締めとを収容する保管容器 と、を備えた帯締め収納具にあって、
前記本体を前記保管容器に嵌合挿入してなる帯締め収納具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明の実施形態は、長手を有する略矩形の平板状の本体と、前記本体の中央部に 、両端が長手方向に間隔を隔てて接続された、弾力性を有する第1の紐と、前記第1 の紐に、前記本体の幅方向に対向するように配置され、前記本体の中央部に、両端が 長手方向に間隔を隔てて接続された、弾力性を有する第2の紐と、前記第1の紐に挿 通された係止部とを含み、前記第1の紐と前記第2の紐とで、折り畳んだ状態の帯締 めを挟み、その状態で前記係止部に前記第2の紐を係止させることにより、前記帯締 めを前記本体に取り付ける帯締め留め具を提供する。

【手続補正書】
【提出日】2022-02-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手を有する略矩形の平板状の本体と、
前記本体の中央部に、両端が長手方向に間隔を隔てて接続された、弾力性を有する第1の紐と、
前記第1の紐に、前記本体の幅方向に対向するように配置され、前記本体の中央部に、両端が長手方向に間隔を隔てて接続された、弾力性を有する第2の紐と、
前記第1の紐に挿通された係止部とを含み、
前記第1の紐及び前記第2の紐は、その間に第3の紐を介して、1本の弾力性を有する紐で構成され、
前記第1の紐、前記第3の紐、及び前記第2の紐で構成される1本の弾力性を有する紐は、その両端部にそれぞれ、前記紐を前記本体からの飛出しを防ぐ押え金具を備えており、
前記第1の紐と前記第2の紐とで、折り畳んだ状態の帯締めを挟み、その状態で前記係止部に前記第2の紐を係止させることにより、前記帯締めを前記本体に取付ける帯締め留め具。
【請求項2】
前記係止部は、玉であり、
前記本体の中央部に間隔を隔てて4つの紐通し口を設けている請求項1に記載の帯締め留め具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の帯締め留め具と、
前記帯締め留め具および当該帯締め留め具に留められた帯締めとを収容する保管容器と、を備えた帯締め収納具にあって、前記本体を前記保管容器に嵌合挿入してなる帯締め収納具。