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  • 特開-積載量測定システムおよび運搬車 図1
  • 特開-積載量測定システムおよび運搬車 図2
  • 特開-積載量測定システムおよび運搬車 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164175
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】積載量測定システムおよび運搬車
(51)【国際特許分類】
   B60P 1/04 20060101AFI20221020BHJP
   G01G 19/10 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
B60P1/04 G
G01G19/10 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069501
(22)【出願日】2021-04-16
(71)【出願人】
【識別番号】000140719
【氏名又は名称】株式会社加藤製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000512
【氏名又は名称】弁理士法人山田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石山 賢治
(72)【発明者】
【氏名】笹山 詠祐
(57)【要約】
【課題】運搬車への積込み作業を簡便に行い得る積載量測定システムおよび運搬車を提供する。
【解決手段】運搬車1に取り付けられた荷台3と、該荷台3を車体2に対して起伏させる起伏装置6と、該起伏装置6に生じる圧力を測定する圧力センサ10と、荷台3と、車体2をなすフレーム5との接触を検出する接触センサ7とを備え、荷台3がフレーム5に対し浮いた状態で、圧力センサ10の測定値に基づき積載量を算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運搬車に取り付けられた荷台と、
該荷台を車体に対して起伏させる起伏装置と、
該起伏装置に生じる圧力を測定する圧力センサと、
前記荷台と、前記車体をなすフレームとの接触を検出する接触センサとを備え、
前記荷台が前記フレームに対し浮いた状態で、前記圧力センサの測定値に基づき積載量を算出するよう構成されていること
を特徴とする積載量測定システム。
【請求項2】
前記荷台が前記フレームに対し浮いていない状態を初期状態とし、
初期状態から前記起伏装置により前記荷台を上昇させ、
前記接触センサにより前記荷台が前記フレームに対して浮いたことを把握した段階で取得した前記圧力センサの測定値に基づき積載量の算出を行うよう構成されていること
を特徴とする請求項1に記載の積載量測定システム。
【請求項3】
警報装置をさらに備え、算出された積載量に応じて警報を発報するよう構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の積載量測定システム。
【請求項4】
前記警報装置は、外部に対して警報を発報するよう構成されていることを特徴とする請求項3に記載の積載量測定システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の積載量測定システムを備えたことを特徴とする運搬車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運搬車における積荷の積載量を測定するためのシステム、およびこれを備えた運搬車に関する。
【背景技術】
【0002】
工事現場等において運搬車に土砂等の積込みを行う場合、過積載とならないように気を配る必要があり、そのためには例えば下記特許文献1に記載されているように、荷台にかかる荷重を検出することが有効である。下記特許文献1に記載の不整地運搬車では、積載質量の演算処理の開始後、ベッセルの上げ下げを行うベッセルシリンダを規定時間(例えば2秒程度)だけ伸長させ、その間にベッセルシリンダに生じる圧力に基づいて荷重を計算するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-190055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の不整地運搬車では、圧力の検出が済めばすぐに(開始から2秒程度で)ベッセルシリンダを収縮させてしまうので、連続した荷重の測定ができない。よって、過積載にならない範囲でなるべく多くの積荷を積み込むためには、例えばある程度の積荷を積み込んだ時点で一旦測定を行い、積載量に余裕があることを確認できたらさらに積込みを行う、という工程を繰り返す必要がある。つまり、荷重を確認するために積込みを都度中断する必要があり、積荷を測定しようとすれば積込みに係る作業が煩雑になると共に、余分な時間がかかる要因となってしまっていた。
【0005】
本発明は、斯かる実情に鑑み、運搬車への積込み作業を簡便に行い得る積載量測定システムおよび運搬車を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、運搬車に取り付けられた荷台と、該荷台を車体に対して起伏させる起伏装置と、該起伏装置に生じる圧力を測定する圧力センサと、前記荷台と、前記車体をなすフレームとの接触を検出する接触センサとを備え、前記荷台が前記フレームに対し浮いた状態で、前記圧力センサの測定値に基づき積載量を算出するよう構成されていることを特徴とする積載量測定システムにかかるものである。
【0007】
本発明の積載量測定システムは、前記荷台が前記フレームに対し浮いていない状態を初期状態とし、初期状態から前記起伏装置により前記荷台を上昇させ、前記接触センサにより前記荷台が前記フレームに対して浮いたことを把握した段階で取得した前記圧力センサの測定値に基づき積載量の算出を行うよう構成されていてもよい。
【0008】
本発明の積載量測定システムは、警報装置をさらに備え、算出された積載量に応じて警報を発報するよう構成されていてもよい。
【0009】
本発明の積載量測定システムにおいて、前記警報装置は、外部に対して警報を発報するよう構成されていてもよい。
【0010】
また、本発明は、上述の積載量測定システムを備えたことを特徴とする運搬車にかかるものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の積載量測定システムおよび運搬車によれば、運搬車への積込み作業を簡便に行い得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の適用される運搬車の形態の一例を示す側面図である。
図2】本発明の実施による積載量測定システムの構成の一例を示すブロック図である。
図3】本実施例の積載量測定システムによる積載量の測定手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0014】
図1は本発明の実施による積載量測定システムを備えた運搬車の一例を示しており、図2は前記積載量システムの構成の一例を示している。運搬車1は、図1に示す如く、車体2の後部に取り付けられ、土砂等の積荷Cを積載するよう構成された荷台3と、左右両側に取り付けられた走行装置としてのクローラ4を備えている。
【0015】
車体2をなすフレーム5の上面と、荷台3の下面との間には、荷台3の起伏を行う起伏装置としての流体圧シリンダ6が備えられている。流体圧シリンダ6は、基端部をフレーム5の上面に、先端部を荷台3の下面にそれぞれ回転可能に取り付けられており、フレーム5と荷台3の間で伸縮しつつ起伏することで、荷台3を車体2に対し起伏させるようになっている。
【0016】
また、フレーム5の上面と荷台3との間には、荷台3とフレーム5の接触を検出する接触センサ7が取り付けられている。本実施例の場合、接触センサ7の取付位置は、フレーム5の上面における流体圧シリンダ6の設置位置よりも前方である。尚、ここでは接触センサ7として物理接触式のスイッチを想定した場合を例示しているが、接触センサ7の構成はこれに限定されず、フレーム5と荷台3の接触を検出できるセンサであればどのような装置であってもよい。例えば、光学式のセンサ等を用いることもできる。
【0017】
流体圧シリンダ6の伸縮は、流体圧装置8を介して制御装置9により制御される(図2参照)。制御装置9は、運搬車1(図1参照)を構成する各部の機器類の動作状態を監視し、制御する情報処理装置である。流体圧装置8は、制御装置9から入力される指令信号に応じ、流体圧シリンダ6の伸び側(ボトム側)に対して流体圧を入力するようになっている。流体圧シリンダ6は、この流体圧によって伸縮し、また荷台3の重量を支持するようになっている。
【0018】
流体圧装置8から流体圧シリンダ6へ流体圧を入力する回路の途中には圧力センサ10が取り付けられており、荷台3の重量を支持するにあたり流体圧シリンダ6に生じる圧力を測定するようになっている。
【0019】
運搬車1(図1参照)の運転席には、表示装置11が備えられている(図2参照;図1には図示せず)。表示装置11は、制御装置9から入力される画像信号に応じ、各種の視覚情報を表示するディスプレイであり、例えば圧力センサ10によって検出される圧力の値や、それに基づいて算出される荷重、積載量等を表示することができるようになっている。
【0020】
また、運搬車1の適宜箇所には警報装置12が備えられている。警報装置12は、後述する積載量の測定の工程において、算出された積載量に応じて人に対し警報を発報する装置である。警報の発報は、例えば積載量が予め設定された閾値(例えば積載量の許容上限値、あるいは安全のためにそれより低く設定された値)に達したことを条件に実行される。
【0021】
本実施例の場合、図1に示すように、警報装置12として運転室の外側後部にランプが設けられ、車外の人員に対し警報が光として発報されるようになっている。尚、警報装置12としてはここに示した以外にも種々の構成や配置を採用することができる。例えば、表示装置11に警報装置12の機能を兼用させ、運搬車1の運転手に対し表示装置11を通じて警報を視覚情報として発報してもよいし、警報を聴覚情報として発報するブザーやスピーカーとして警報装置12を備えてもよい。
【0022】
また、運搬車1の運転席には、制御装置9に対して操作指令を入力する操作装置13が備えられている。操作装置13は、運搬車1の運転を人が操作するための装置であり、例えばクローラ4による走行や、流体圧シリンダ6による荷台3の上げ下げといった動作に関する操作を入力できるようになっている。また、操作装置13は、圧力センサ10を用いた荷重の測定を行う指令を入力できるようにもなっている。
【0023】
次に、上記した本実施例による積載量の測定手順について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
【0024】
本実施例では、接触センサ7への入力の有無により荷台3がフレーム5に対し浮いているか否かを判定し、荷台3が浮いた状態で圧力センサ10の測定値に基づき荷重を計算し、積載量を算出するようになっている。またその際、荷台3がフレーム5に対し浮いていない状態を初期状態とし、そこから荷台3を上昇させ、荷台3がフレーム5に対して浮いたことを接触センサ7により把握した段階で圧力センサ10の測定値を取得し、これに基づいて積載量の算出を行うようになっている。そして、積載量が予め設定された閾値に達した場合、その旨を警報装置12により運転手や外部の人員に報知するようになっている。
【0025】
まず、制御装置9では、操作装置13から積載量を測定する指令(計量指令)が入力されているか否かを判定する(ステップS1)。計量指令が入力されていなければ、そのままステップS1の判定を繰り返しつつ待機する。計量指令が入力されたら、操作装置13に走行操作が入力されていないか、また、荷台3がフレーム5に対して浮いた状態か否か(荷台3に浮きがあるか否か)を判定する(ステップS2)。
【0026】
操作装置13に走行操作が入力されている場合、運搬車1は積込みの作業を行うのに適した状態ではないと判断できるので、以降の工程は実行せず、ステップS1に戻る。また、荷台3がフレーム5に対して浮いた状態である場合も、やはり以降の工程は実行せず、ステップS1に戻る。荷台3がフレーム5に対して浮いた状態であるか否かは、接触センサ7への入力の有無により判定できるが、接触センサ7から得られる情報だけでは荷台3の姿勢を特定できず、積載量の測定に適した状態ではない可能性がある(例えば、荷台3を大きく傾けて荷降ろしを行っている状態である可能性がある)ためである。
【0027】
操作装置13に走行操作が入力されておらず、また荷台3がフレーム5に対して浮いた状態でない場合には、ステップS3に移る。ステップS3では、流体圧装置8に対し、流体圧シリンダ6に流体圧を入力して流体圧シリンダ6を伸長させる指令を出力する(荷台上昇出力)。そして、流体圧シリンダ6を伸長させる操作を行いつつ、荷台3が浮いたか否かの判定を行う(ステップS4)。この判定は、接触センサ7への入力の有無により行う。
【0028】
荷台3が浮いた状態になっていない場合は、ステップS3に戻って流体圧シリンダ6を伸長させる操作を続ける。流体圧シリンダ6に、荷重に抗して伸長するのに十分な流体圧が入力されると、荷台3がフレーム5に対して浮き上がり、これが接触センサ7により判定される。荷台3が浮いたと判定されたら、流体圧シリンダ6を伸長させる指令を停止し、荷台3の上昇操作を停止する(ステップS5)。
【0029】
この段階において、荷台3はフレーム5に対しわずかな角度で浮いた状態である。すなわち、荷台3はフレーム5に対し、流体圧シリンダ6と、その後方(図1における右側)の支点でのみ支持された状態であり、また、姿勢もほぼ水平である。この状態が、積載量の測定に最も適している。荷台3の荷重がフレーム5に分散せず、また荷台3がほぼ水平であるために積載された積荷Cが自重で移動するようなこともなく、さらに積荷Cの重心(図2中にPの符号にて示す)の位置が(積載状態によって前後左右にずれることは当然あるとしても)想定した位置から大きく外れてはいないことが期待できるからである。
【0030】
この状態で、圧力センサ10で検出される圧力値を取得し、これに基づいて積載量を算出する(ステップS6)。ここで、荷台3はフレーム5に対し、流体圧シリンダ6と、その後方の支点で支持されており、積荷Cの積載状態によっては重心Pの位置が前後し、流体圧シリンダ6と前記支点との間での荷重の配分が変化するため、正確な積載量を算出することはできない。しかしながら、積込み作業においては、積載量については必ずしも正確な値を把握する必要はなく、概算値が得られれば十分に積込みの目安とすることができる。よって、ここでは、積荷Cの重心Pが予め設定された位置にあると仮定し、圧力センサ10の値を用いて積載量を算出すればよい。
【0031】
積載量の算出後、計量を終了するか否かの判定を行う。まずステップS7にて、操作装置13から走行操作の入力、または積載量の測定を停止する指令(計量停止指令)の入力があるか否かを判定する。いずれかの入力があればステップS10に進むが(ステップS10以降の工程については後に説明する)、いずれの入力もなければステップS8に進む。
【0032】
ステップS8では、ステップS6で算出した積載量が、予め設定された閾値に達したか否かを判定する。ここで判定に用いる閾値とは、例えば許容積載量の上限値であってもよいし、過積載を未然に防止するためにそれより低い値に設定された値でもよい。尚、ここでは判定に用いるパラメータとして積載量を用いる場合を例示したが、積載量に関連する数値であれば他のパラメータを採用してもよい。例えば、圧力センサ10により測定された圧力値そのものや、圧力値に基づいて算出される荷重等と、予め設定された閾値を比較するようにしてもよい。
【0033】
積載量が閾値を下回っている場合は、ステップS6に戻り、再度積載量の算出を行う。積荷Cの計量と並行して積込み作業を行っている場合、積込みに伴い積荷Cの積載量が増えて閾値に達するまでは、ステップS6~S8が繰り返される。
【0034】
積載量が閾値に達すると、ステップS8からステップS9に移り、警報装置12から警報が発報される。警報は、例えば図1に示すように外部から視認できる形で取り付けられたランプである警報装置12から、外部の人員へ視覚情報として発報される。また、運転席に警報装置が設けられている場合は(尚、この場合の警報装置については図1中には図示していない)、運転手にも警報が発報される。
【0035】
警報を発報したら、流体圧装置8に対し、流体圧シリンダ6を収縮し、荷台3を下降させる指令を出力する(ステップS10、荷台下降出力)。荷台3を下降させつつ、荷台3がフレーム5に対し浮いた状態か否かの判定を行う(ステップS11)。この判定は接触センサ7への入力の有無で行い、荷台3が浮いた状態でなくなったと判定されるまで、荷台3を下降させる操作を継続する。荷台3が浮いた状態でなくなったと判定されたら(ステップS12)、計量を終了する。ステップS7で走行操作または計量停止指令の入力があった場合も、同様にステップS10以降の工程を実行し、計量を終了する。
【0036】
以上のようなシステムを用いた計量手順によれば、運搬車1に対して積込みの作業を継続しつつ、並行して計量を続けることができる。例えば計量のために積込みを中断し、計量が済んで積載量の上限値に達していないことを確認してから積込みを再開する、といった煩雑な手順は不要である。また、積載量が閾値に達したことはシステム側からの警報の発報によりプッシュ型の通知として伝達されるので、積込みを中断して計量を行うような面倒な手順を経ることなく積込みを終えるタイミングを把握することができる。
【0037】
さらに、警報の形式によっては、積載量が閾値に達したことが運転手だけでなく、外部の作業者にも報知される。一般に、積込みの作業には運搬車だけでなく、その他の機械(例えばシャベルカーなど)も関わるが、従来、積載量を運搬車において把握することはできても、これを外部の人員にまで簡便に報知するような仕組みは実現されてこなかった。つまり、積込みの作業中、積載量が上限値に近づいたことを運搬車の運転手は把握できても、積荷Cを積み込んでいるシャベルカーの運転手はそれを即時に把握する術がなく、例えば運搬車の運転手からシャベルカーの運転手へ無線等の連絡手段により連絡がなされて初めて積込みの作業を停止する、といった事態が想定された。上記実施例の如きシステムによれば、積込みをしながらリアルタイムで積載量を把握でき、また適時に警報が発報されて積載量の目安を外部からも把握できるので、過積載に注意しつつ効率よく積込みを行うことができるのである。
【0038】
尚、上に説明した手順はあくまで一例であって、適宜変更することも可能である。例えば、ステップS8で判定に用いる閾値は複数あってよく、ステップS9で発報される警報の内容もそれに応じて変更してもよい。すなわち、例えば算出された積載量と対照する閾値を二段階設定しておき、積載量が低い方の閾値に達した段階では「注意」レベルの警報を発報し、高い方の閾値に達した段階で「警告」レベルの警報を発報する、といったことも可能である。
【0039】
以上のように、上記本実施例の積載量測定システムは、運搬車1に取り付けられた荷台3と、該荷台3を車体2に対して起伏させる起伏装置6と、該起伏装置6に生じる圧力を測定する圧力センサ10と、荷台3と、車体2をなすフレーム5との接触を検出する接触センサ7とを備え、荷台3がフレーム5に対し浮いた状態で、圧力センサ10の測定値に基づき積載量を算出するよう構成されている。このようにすれば、運搬車1に対して積込みの作業を継続しつつ、並行して計量を続けることができ、積載量や積込みを終えるタイミングの把握にあたって煩雑な手順を不要とすることができる。
【0040】
また、本実施例の積載量測定システムは、荷台3がフレーム5に対し浮いていない状態を初期状態とし、初期状態から起伏装置6により荷台3を上昇させ、接触センサ7により荷台3がフレーム5に対して浮いたことを把握した段階で取得した前記圧力センサの測定値に基づき積載量の算出を行うよう構成されている。このようにすれば、荷台3がフレーム5に対しわずかな角度で浮いた、積載量の測定に好適な状態で積載量の算出を行うことができる。
【0041】
また、本実施例の積載量測定システムは、警報装置12をさらに備え、算出された積載量に応じて警報を発報するよう構成されている。このようにすれば、積込み作業中、適時に警報が発報されるので、過積載に注意しつつ、効率よく積込みを行うことができる。
【0042】
また、本実施例の積載量測定システムにおいて、警報装置12は、外部に対して警報を発報するよう構成されている。このようにすれば、警報の発報により積載量の目安を外部からも把握できるので、過積載に注意しつつさらに効率よく積込みを行うことができる。
【0043】
また、本実施例の運搬車は、上述の積載量測定システムを備えているので、同様の作用効果を奏することができる。
【0044】
したがって、上記本実施例によれば、運搬車への積込み作業を簡便に行い得る。
【0045】
尚、本発明の積載量測定システムおよび運搬車は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0046】
1 運搬車
2 車体
3 荷台
5 フレーム
6 起伏装置(流体圧シリンダ)
7 接触センサ
10 圧力センサ
12 警報装置
図1
図2
図3