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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164181
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】壁パネル
(51)【国際特許分類】
   E04C 2/40 20060101AFI20221020BHJP
   E04C 2/24 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
E04C2/40 G
E04C2/24 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069510
(22)【出願日】2021-04-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】517124930
【氏名又は名称】グローバルストーンマテリアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(72)【発明者】
【氏名】井出 寛
【テーマコード(参考)】
2E162
【Fターム(参考)】
2E162CC02
2E162CE01
2E162FB02
(57)【要約】
【課題】マグネットシートから木製ピースを簡単に分離でき、マグネットシートと木製ピースの再利用が可能であって、廃棄処分時に有毒なガスが発生しないような壁パネルを提供する。
【解決手段】マグネットシート22の裏面からコ字状の金属針24を打込むことにより、マグネットシート22に木製ピース21を固定する。金属針24を引抜くことで、マグネットシート22と木製ピース21とを分離することができる。マグネットシート22と木製ピース21とに穴が残るものの、マグネットシート22と木製ピース21の再利用は可能である。結合に接着剤を使用しないので、廃棄処分時に有毒なガスが発生することはない。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気吸着により壁に取り外し可能に取付ける壁パネルであって、
薄くて前記壁に磁気吸着するマグネットシートと、このマグネットシートのおもて面に当てられる複数個の木製ピースと、前記マグネットシートの裏面から前記木製ピースへ打込まれ又はねじ込まれ前記マグネットシートに前記木製ピースを機械的に結合する金属製結合片と、からなることを特徴とする壁パネル。
【請求項2】
請求項1記載の壁パネルであって、
前記金属製結合片は、コ字状の金属針であることを特徴とする壁パネル。
【請求項3】
請求項1記載の壁パネルであって、
前記金属製結合片は、木ねじ、釘、頭付きピンの何れかであることを特徴とする壁パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の壁などに磁気吸着させる壁パネルに関する。
なお、漢字で表記した「表面」は、物の外表面の全てと、裏面の反対面との二通りに解され、不明瞭である。本書では、「裏面」の反対面を「おもて面」と表記して明瞭化を図る。
【背景技術】
【0002】
ガラスや石などのタイルを、マグネットシートを用いて建物の壁などに磁気吸着させる技術が知られている(例えば、特許文献1(図3)参照)。
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図12は従来の壁パネルの基本構成を説明する図である。
壁パネル100は、所定の大きさのマグネットシート101と、タイル102と、このタイル102をマグネットシート101に接着する接着剤層103とからなる。
【0004】
また、建物の壁104に磁性ペイント105が塗布されている。
壁パネル100は、建物の壁104に随時取付けることができると共に何時でも取外すことができるという利点を有する。
【0005】
しかし、このような構造の壁パネル100には、次に述べる欠点がある。
第1に、使用済みの壁パネル100を廃却するときの処理コストが嵩む。すなわち、接着剤層103の接着力が極めて大きいため、マグネットシート101とタイル102を簡単には分離することができない。そのため、分離コストが嵩む。
【0006】
第2に、分離できたとしても、マグネットシート101に接着剤層103の一部が残り、タイル102の接着剤層103の残部が残る。
【0007】
これらの接着剤の滓は、薬品で化学的に除去すると廃液の処理コストが嵩み、削って機械的に除去すると加工コストが嵩む。そのため、マグネットシート101の再利用やタイル102の再利用が難しくなる。
結果、汚れたマグネットシート101及び汚れたタイル102は廃棄処分することとなり、貴重な資源を捨てることになる。
【0008】
第3に、廃棄処分を焼却にて実施すると、接着剤層103から有害なガスが発生する。
【0009】
環境の保全や資源の再利用が求められ中、マグネットシートからタイルを簡単に分離でき、マグネットシートとタイルの再利用が可能であって、廃棄処分時に有毒なガスが発生しないような壁パネルが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実用新案登録第3230007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、マグネットシートからタイルに相当する木製ピースを簡単に分離でき、マグネットシートと木製ピースの再利用が可能であって、廃棄処分時に有毒なガスが発生しないような壁パネルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に係る発明は、磁気吸着により壁に取り外し可能に取付ける壁パネルであって、
薄くて前記壁に磁気吸着するマグネットシートと、このマグネットシートのおもて面に当てられる複数個の木製ピースと、前記マグネットシートの裏面から前記木製ピースへ打込まれ又はねじ込まれ前記マグネットシートに前記木製ピースを機械的に結合する金属製結合片と、からなることを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の壁パネルであって、
前記金属製結合片は、コ字状の金属針であることを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1記載の壁パネルであって、
前記金属製結合片は、木ねじ、釘、頭付きピンの何れかであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明では、マグネットシートと木製ピースは、金属製結合片で結合されている。金属製結合片を抜く又はねじることで、マグネットシートと木製ピースを分離することができる。
マグネットシートには、金属製結合片の貫通穴が残っているが、貫通穴はごく小規模であり、マグネットシートの大部分は健全であるため、マグネットシートの再利用は十分に可能である。
【0016】
また、木製ピースには、裏面に金属製結合片を抜いた穴が残っているが、この穴はおもて面からは見えないため、木製ピースの再利用は十分に可能である。
木製ピースやマグネットシートに接着剤が付着していないため、仮に木製ピースやマグネットシートを焼却しても有毒なガスは発生しない。
よって、本発明によれば、マグネットシートから木製ピースを簡単に分離でき、マグネットシートと木製ピースの再利用が可能であって、廃棄処分時に有毒なガスが発生しないような壁パネルが提供される。
【0017】
請求項2では、金属製結合片は、コ字状の金属針である。
近年、薄手の内装材は、ステープル(staple)と呼ばれるコ字状の金属針で躯体壁に固定される。コ字状の金属針は、ガンタッカー、タッカー又はステープラー(stapler)と呼ばれる打込み器で打込まれる。
本発明では、ステープルと呼ばれるコ字状の金属針で、マグネットシートに木製ピースを固定する。コ字状の金属針及び打込み器は、汎用品であり、入手が容易で安価である。
よって、本発明により、壁パネルが容易に且つ低コストで提供される。
【0018】
請求項3では、金属製結合片は、木ねじ、釘、頭付きピンの何れかである。
本発明では、木ねじ、釘、頭付きピンの何れかで、マグネットシートに木製ピースを固定する。木ねじ、釘、頭付きピンは、汎用品であり、入手が容易で安価である。
よって、本発明により、壁パネルが容易に且つ低コストで提供される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る壁パネルの作成手順を説明する図である。
図2】本発明に係る壁パネルの正面図である。
図3】本発明に係る壁パネルの背面図である。
図4】金属針の別の配置例を示す背面図である。
図5図3の5-5線断面図である。
図6】壁パネルを分解するときの手順を説明する図である。
図7】金属製結合片の諸形態を説明する図である。
図8】本発明の壁パネルと従来の壁パネルの作用を比較説明する図である。
図9】意匠性を高めた壁パネルの斜視図である。
図10図9の10-10線断面図である。
図11】意匠性を高めた壁パネルの変更例を説明する断面図である。
図12】従来の壁パネルの基本構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
【実施例0021】
図1に示すように、作業台10に、直方体状の木製ピース21を並べる。木製ピース21の裏面にマグネットシート22を載せる。次に、マグネットシート22の裏面22aから木製ピース21へ金属製結合片23としてのコ字状の金属針24を打込む。
このコ字状の金属針24はステープルと呼ばれ、ガンタッカーやステープラーと呼ばれる周知の打込み器で打込まれる。
打込むことで、本発明の壁パネル20が得られる。
【0022】
木製ピース21は、檜、杉、ヒバ、桂、桜などの自然木(天然木)を製材したときに発生する端材を、カットして得た直方体が好適である。木製ピース21は、木屑を圧縮して形成する合成材や、薄板を重ねた合板でもよい。ただし、燃焼時に有害なガスが発生しないことを考慮すると、自然木の端材がより好ましい。
【0023】
加えて、自然木は、空気中の有害化学物質を吸着することが期待される。さらに、自然木を燃やすと、二酸化炭素と水になり、これらが樹木の育成に再利用される。よって、自然木が好まれる。
【0024】
木製ピース21の大きさ(カット寸法)は、平面形状、断面形状、表面デザイン共に任意であるが、厚さが6~24mm、縦が30~200mm、横が30~200mmが推奨される。
【0025】
マグネットシート22は、ニトリルゴム(又は軟質プラスチック)にフェライト粉を混ぜて、0.5~2.0mm厚さの薄板に成形してなる。薄くて柔らかいため鋏などで容易に切断できる。フェライト粉を磁化処理するとマグネットシート22は、磁性ペイントが塗布されている壁や磁性材(単なる鉄板で可)が埋められている壁に磁気吸着する。
【0026】
本発明の壁パネル20の正面図を図2で説明し、背面図を図3で説明する。
図2に示すように、壁パネル20が躯体の壁12に磁気吸着されている。壁12は狭義の壁に留まらず、天井、床、家具・調度品の側面、屋外の構造物の側面など、磁気吸着可能な面を有する構造物であれば種類は問わない。
【0027】
この例では、木製ピース21の縦横寸法は各60mmである。木製ピース21の数は3×3の9個である。壁パネル20の縦横寸法は各180mmである。木製ピース21の数が5×5の25個であれば、壁パネル20の縦横寸法は各300mmとなる。
壁パネル20の縦横寸法は任意であるが、各300mmであれば、製造が容易で、運搬も容易である。
【0028】
コンクリート壁の場合、壁パネル20を磁気吸着させることで、無機質なコンクリート壁を人に優しい木質壁に替えすることができる。壁パネル20は着脱が容易であるため、季節毎やイベント毎に、交換することができる。
【0029】
図3に示すように、マグネットシート22に点在している金属針24が見える。この例では裏面から見て正方形を呈する木製ピース21の1個当たり、2本の金属針24が打込まれている。この例では、金属針24は水平線に対して約45°をなすように、斜めに配置される。これにより、マグネットシート22に対し、横方向及び上下方向の移動が阻止される。
【0030】
なお、図4(a)に示すように、金属針24は水平線に沿って延びるように配置してもよい。また、図4(b)に示すように、金属針24は中央に1本のみ配置してもよい。
すなわち、マグネットシート22に木製ピース21が結合されればよく、木製ピース21の1個当たりの金属針24(金属製結合片23)の本数や配置は任意である。
【0031】
図3の5-5線断面を図5に示す。
図5に示すように、金属針24は、一対の脚部25と、これらの脚部25の基部同士を連結するブリッジ部26とからなる。脚部25はマグネットシート22を貫通して木製ピース21の厚さ方向途中まで打込まれているので外からは見えない。対してブリッジ部26は露出している。
【0032】
マグネットシート22はゴム又は軟質プラスチックで構成されているため、ブリッジ部26で圧縮される。結果、ブリッジ部26のほぼ半分程度がマグネットシート22に潜る。ブリッジ部26の突出量が半減する。
マグネットシート22を壁に磁気吸着させるときに、ブリッジ部26の存在が吸着作用に影響するが、ブリッジ部26の突出量が半減されているため、吸着作用への影響は軽微である。
【0033】
経年劣化などにより、壁パネル20を廃棄することがある。
そのときには、図6に示すように、金属針24を抜く。
金属針24は変形し、このままでは再利用は困難である。しかし、金属屑として再溶解、再利用が可能である。
【0034】
また、マグネットシート22には、金属針24が貫通した貫通穴27が残っているが、貫通穴27はごく小規模である。マグネットシート22の大部分は健全であるため、マグネットシート22の再利用は十分に可能である。
【0035】
また、木製ピース21には、裏面に金属針24を抜いた穴28が残っているが、この穴28はおもて面からは見えないため、木製ピース21の再利用は十分に可能である。すなわち、マグネットシート22から分離した木製ピース21は、汚れを落とすだけで、再利用が可能となる。
【0036】
また、木製ピース21やマグネットシート22に接着剤が付着していないため、仮に木製ピース21やマグネットシート22を焼却しても有毒なガスは発生しない。
【0037】
以上の説明において、金属針24を、金属製結合片23の実施例としたが、金属製結合片23は金属針24に限定されない。その具体例を図7に基づいて説明する。
図7(a)に示すように、金属製結合片23は、木ねじ31であってもよい。木ねじ31には、皿木ねじと丸木ねじがあるが、頭が平らな皿木ねじが好適である。
【0038】
また、図7(b)に示すように、金属製結合片23は、頭が平らな釘32であってもよい。
また、図7(c)に示すように、金属製結合片23は、頭が平らな頭付きピン33であってもよい。
【0039】
木ねじ31、釘32及び頭付きピン33は、何れもこのままでは再利用はできないが、金属屑として再溶解すれば再利用が可能である。
【0040】
次に、木製ピース21の変形に対する本発明の優位性を、図8に基づいて説明する。
図8(a)に示す比較例では、マグネットシート101に、木製ピース21が接着剤層103で結合されている。接着剤層103の結合力は十分に大きい。自然木の端材をカットして得た場合、木製ピース21は乾燥の進行に伴って不可避的に湾曲化する。すると、平坦であったマグネットシート101が波打つ。
躯体の壁が平坦であれば、木製ピース21の中央の大部分が壁から離れ、磁気吸着されないことになる。
【0041】
図8(b)に示す実施例では、マグネットシート22に木製ピース21が木ねじ31で結合されている。木製ピース21が湾曲化すると、木ねじ31から離れた部位では、マグネットシート22が木製ピース21から離れる。木製ピース21が湾曲化しても、マグネットシート22は、ほぼ平坦のままとなる。躯体の壁にマグネットシート22が良好に磁気吸着される。
【0042】
図9に示すように、意匠性を高めた壁パネル20に、本発明を適用することができる。
すなわち、図9に示すように、レギュラーサイズの木製ピース21を中央と、左上と、右上と、左下と、右下とに配置し、厚さが半分の木製ピース21Bを、レギュラーサイズの木製ピース21の間に配置する。
【0043】
図9の10-10線断面図である図10に示すように、レギュラーサイズの木製ピース21は、脚部25が長い金属針24で固定し、厚さが半分の木製ピース21Bは、脚部25が短い金属針24Bで固定する。ただし、脚部25が短い金属針24Bをレギュラーサイズの木製ピース21に打込まないように、注意する必要があり、結合作業が煩雑になる。その対策の一例を図11に示す。
【0044】
図11に示すように、厚さが半分の木製ピース21Bは縦横寸法を若干大きくする。レギュラーサイズの木製ピース21には、厚さが半分の木製ピース21Bの一部を収納する凹部21a形成する。レギュラーサイズの木製ピース21は、脚部25が長い金属針24で固定する。凹部21aに差し込まれた厚さが半分の木製ピース21Bは、隣のレギュラーサイズの木製ピース21で保持される。
結果、金属針24は1種類のみで済み、結合作業は容易になる。
【0045】
尚、実施例では、木製ピース21は正面視で正方形としたが、正面視で長方形、三角形、正円、楕円、多角形、その他の形状にすることは差し支えない。
【0046】
長方形の場合は、図2において、縦並びに3個の木製ピース21を、1個の縦長の木製ピースとし、正方形状のマグネットシートに3個の縦長の木製ピースを並べてもよい。
【0047】
また、木製ピース21は、おもて面が平坦であるほか、幾何学模様や格子模様を施したり、縦筋や横筋を刻んでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、木製の壁パネルに好適である。
【符号の説明】
【0049】
12…壁(躯体の壁)、20…壁パネル、21、21B…木製ピース、22…マグネットシート、22a…裏面、23…金属製結合片、24…コ字状の金属針、31…木ねじ、32…釘、33…頭付きピン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2021-09-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気吸着により壁(12)に取り外し可能に取付ける壁パネル(20)であって、
薄くて前記壁(12)に磁気吸着するマグネットシート(22)と、このマグネットシート(22)のおもて面に当てられる複数個の木製ピース(21)と、前記マグネットシート(22)の裏面(22a)から前記木製ピース(21)へ打込まれ前記マグネットシート(22)に前記木製ピース(21)を機械的に結合する金属製結合片(23)と、からなり、
前記金属製結合片(23)は、一対の脚部(25)と、これらの脚部(25)の基部同士を連結するブリッジ部(26)とからなるコ字状の金属針(24)であり、
このような壁パネル(20)を廃棄するときには、
前記壁(12)から取り外し、前記金属製結合片(23)を抜くことで、前記マグネットシート(22)と前記木製ピース(21)を分離し、
抜かれた前記金属製結合片(23)は金属屑として再溶解、再利用が可能で、
分離された前記木製ピース(21)は裏面に前記金属製結合片(23)を抜いた穴(28)が残っているが再利用が可能で、
分離された前記マグネットシート(22)は前記金属製結合片(23)が貫通した貫通穴(27)が残っているが再利用が可能であることを特徴とする壁パネル。
【請求項2】
磁気吸着により壁(12)に取り外し可能に取付ける壁パネル(20)であって、
薄くて前記壁(12)に磁気吸着するマグネットシート(22)と、このマグネットシート(22)のおもて面に当てられる複数個の木製ピース(21)と、前記マグネットシート(22)の裏面(22a)から前記木製ピース(21)へ打込まれ前記マグネットシート(22)に前記木製ピース(21)を機械的に結合する金属製結合片(23)と、からなり、
前記金属製結合片(23)は、一対の脚部(25)と、これらの脚部(25)の基部同士を連結するブリッジ部(26)とからなるコ字状の金属針(24)であり、
前記マグネットシート(22)はゴム又は軟質プラスチッで構成され、前記ブリッジ部(26)の半分程度が前記マグネットシート(22)に潜っており、
このような壁パネル(20)を廃棄するときには、
前記壁(12)から取り外し、前記金属製結合片(23)を抜くことで、前記マグネットシート(22)と前記木製ピース(21)を分離し、
抜かれた前記金属製結合片(23)は金属屑として再溶解、再利用が可能で、
分離された前記木製ピース(21)は裏面に前記金属製結合片(23)を抜いた穴(28)が残っているが再利用が可能で、
分離された前記マグネットシート(22)は前記金属製結合片(23)が貫通した貫通穴(27)が残っているが再利用が可能であることを特徴とする壁パネル。
【請求項3】
磁気吸着により壁(12)に取り外し可能に取付ける壁パネル(20)であって、
薄くて前記壁(12)に磁気吸着するマグネットシート(22)と、このマグネットシート(22)のおもて面に当てられる複数個の木製ピース(21)と、前記マグネットシート(22)の裏面(22a)から前記木製ピース(21)へ打込まれ又はねじ込まれ前記マグネットシート(22)に前記木製ピース(21)を機械的に結合する金属製結合片(23)と、からなり、
前記金属製結合片(23)は、頭が平らな皿木ねじ(31)頭が平らな(32)頭が平らな頭付きピン(33)の何れかであり、
前記マグネットシート(22)はゴム又は軟質プラスチッで構成され、前記皿木ねじ(31)の頭、前記釘(32)の頭、前記頭付きピン(33)の頭の何れかは、前記マグネットシート(22)に潜っており、
このような壁パネル(20)を廃棄するときには、
前記壁(12)から取り外し、前記金属製結合片(23)を抜くことで、前記マグネットシート(22)と前記木製ピース(21)を分離し、
抜かれた前記金属製結合片(23)は金属屑として再溶解、再利用が可能で、
分離された前記木製ピース(21)は裏面に前記金属製結合片(23)を抜いた穴(28)が残っているが再利用が可能で、
分離された前記マグネットシート(22)は前記金属製結合片(23)が貫通した貫通穴(27)が残っているが再利用が可能であることを特徴とする壁パネル。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
請求項1に係る発明は、磁気吸着により壁(12)に取り外し可能に取付ける壁パネル(20)であって、
薄くて前記壁(12)に磁気吸着するマグネットシート(22)と、このマグネットシート(22)のおもて面に当てられる複数個の木製ピース(21)と、前記マグネットシート(22)の裏面(22a)から前記木製ピース(21)へ打込まれ前記マグネットシート(22)に前記木製ピース(21)を機械的に結合する金属製結合片(23)と、からなり、
前記金属製結合片(23)は、一対の脚部(25)と、これらの脚部(25)の基部同士を連結するブリッジ部(26)とからなるコ字状の金属針(24)であり、
このような壁パネル(20)を廃棄するときには、
前記壁(12)から取り外し、前記金属製結合片(23)を抜くことで、前記マグネットシート(22)と前記木製ピース(21)を分離し、
抜かれた前記金属製結合片(23)は金属屑として再溶解、再利用が可能で、
分離された前記木製ピース(21)は裏面に前記金属製結合片(23)を抜いた穴(28)が残っているが再利用が可能で、
分離された前記マグネットシート(22)は前記金属製結合片(23)が貫通した貫通穴(27)が残っているが再利用が可能であることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項2に係る発明は、磁気吸着により壁(12)に取り外し可能に取付ける壁パネル(20)であって、
薄くて前記壁(12)に磁気吸着するマグネットシート(22)と、このマグネットシート(22)のおもて面に当てられる複数個の木製ピース(21)と、前記マグネットシート(22)の裏面(22a)から前記木製ピース(21)へ打込まれ前記マグネットシート(22)に前記木製ピース(21)を機械的に結合する金属製結合片(23)と、からなり、
前記金属製結合片(23)は、一対の脚部(25)と、これらの脚部(25)の基部同士を連結するブリッジ部(26)とからなるコ字状の金属針(24)であり、
前記マグネットシート(22)はゴム又は軟質プラスチッで構成され、前記ブリッジ部(26)の半分程度が前記マグネットシート(22)に潜っており、
このような壁パネル(20)を廃棄するときには、
前記壁(12)から取り外し、前記金属製結合片(23)を抜くことで、前記マグネットシート(22)と前記木製ピース(21)を分離し、
抜かれた前記金属製結合片(23)は金属屑として再溶解、再利用が可能で、
分離された前記木製ピース(21)は裏面に前記金属製結合片(23)を抜いた穴(28)が残っているが再利用が可能で、
分離された前記マグネットシート(22)は前記金属製結合片(23)が貫通した貫通穴(27)が残っているが再利用が可能であることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
請求項3に係る発明は、磁気吸着により壁(12)に取り外し可能に取付ける壁パネル(20)であって、
薄くて前記壁(12)に磁気吸着するマグネットシート(22)と、このマグネットシート(22)のおもて面に当てられる複数個の木製ピース(21)と、前記マグネットシート(22)の裏面(22a)から前記木製ピース(21)へ打込まれ又はねじ込まれ前記マグネットシート(22)に前記木製ピース(21)を機械的に結合する金属製結合片(23)と、からなり、
前記金属製結合片(23)は、頭が平らな皿木ねじ(31)頭が平らな(32)頭が平らな頭付きピン(33)の何れかであり、
前記マグネットシート(22)はゴム又は軟質プラスチッで構成され、前記皿木ねじ(31)の頭、前記釘(32)の頭、前記頭付きピン(33)の頭の何れかは、前記マグネットシート(22)に潜っており、
このような壁パネル(20)を廃棄するときには、
前記壁(12)から取り外し、前記金属製結合片(23)を抜くことで、前記マグネットシート(22)と前記木製ピース(21)を分離し、
抜かれた前記金属製結合片(23)は金属屑として再溶解、再利用が可能で、
分離された前記木製ピース(21)は裏面に前記金属製結合片(23)を抜いた穴(28)が残っているが再利用が可能で、
分離された前記マグネットシート(22)は前記金属製結合片(23)が貫通した貫通穴(27)が残っているが再利用が可能であることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
さらには、請求項では、金属製結合片は、コ字状の金属針である。
近年、薄手の内装材は、ステープル(staple)と呼ばれるコ字状の金属針で躯体壁に固定される。コ字状の金属針は、ガンタッカー、タッカー又はステープラー(stapler)と呼ばれる打込み器で打込まれる。
本発明では、ステープルと呼ばれるコ字状の金属針で、マグネットシートに木製ピースを固定する。コ字状の金属針及び打込み器は、汎用品であり、入手が容易で安価である。
よって、本発明により、壁パネルが容易に且つ低コストで提供される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明と同様の効果が発揮されることに加えて、次に述べる効果が発揮される。
すなわち、請求項2では、コ字状の金属針のブリッジ部は、半分程度がマグネットシートに潜っている。マグネットシートを壁に磁気吸着させるときに、ブリッジ部の存在が吸着作用に影響するが、ブリッジ部の突出量が半減されているため、吸着作用への影響は軽微である。
請求項3に係る発明では、請求項1に係る発明とほぼ同様の効果が発揮されることに加えて、次に述べる効果が発揮される。
すなわち、請求項3では、金属製結合片は、木ねじ、釘、頭付きピンの何れかである。
本発明では、木ねじ、釘、頭付きピンの何れかで、マグネットシートに木製ピースを固定する。木ねじ、釘、頭付きピンは、汎用品であり、入手が容易で安価である。
よって、本発明により、壁パネルが容易に且つ低コストで提供される。