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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164275
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】濾材の移載装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 39/00 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
B01D39/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069667
(22)【出願日】2021-04-16
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】三浦 学
(72)【発明者】
【氏名】藤田 陽佑
(72)【発明者】
【氏名】丸山 雄丞
【テーマコード(参考)】
4D019
【Fターム(参考)】
4D019AA01
4D019BB03
4D019BB05
4D019CA02
4D019CB07
(57)【要約】
【課題】搬送装置に対して濾材を移載することができる濾材の移載装置を提供する。
【解決手段】移載装置30は、搬送装置20よりも搬送方向Xの上流側に設けられ、濾材90を搬送する搬送面51を有する搬送台50と、第1ギア装置60と、第2ギア装置70とを備える。第1ギア65と第2ギア75とは互いに噛合するとともに反対方向に回転するように構成されている。第1ギア65は、自身の回転に伴って搬送面51上の濾材90の谷部93に第1歯65aを係合させて濾材90を持ち上げる。第1ギア65は、持ち上げた濾材90を第2ギア75の互いに隣り合う第2歯75a同士の間に当該谷部93を押し込むように構成されている。第2ギア75は、第2歯75aによって濾材90の山部92を支持するとともに、自身の回転に伴って濾材90の山部92を搬送装置20の矢部26に対して上方から受け渡すように構成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
襞折りされた濾材を前記濾材の襞の並び方向に搬送する搬送装置であって前記濾材の搬送方向に移動するとともに前記搬送方向に互いに間隔をおいて設けられ、前記濾材の複数の山部を下方から支持する複数の矢部を備える搬送装置に適用され、前記搬送装置に対して前記濾材を移載する濾材の移載装置において、
前記搬送装置よりも前記搬送方向の上流側に設けられ、前記濾材を搬送する搬送面を有する搬送台と、
前記搬送面の上方において前記搬送装置の幅方向に延びる第1軸線を中心に回転可能に設けられ、複数の第1歯を有する第1ギア及び前記第1ギアを回転駆動する第1駆動部を備える第1ギア装置と、
前記搬送台と前記搬送装置との間において前記搬送装置の幅方向に延びる第2軸線を中心に回転可能に設けられ、複数の第2歯を有する第2ギア及び前記第2ギアを回転駆動する第2駆動部を備える第2ギア装置と、を備え、
前記第1ギアと前記第2ギアとは互いに噛合するとともに反対方向に回転するように構成されており、
前記第1ギアは、自身の回転に伴って前記搬送面上の前記濾材の谷部に前記第1歯を係合させて前記濾材を持ち上げることで前記第2ギアの互いに隣り合う前記第2歯同士の間に当該谷部を押し込むように構成されており、
前記第2ギアは、前記第2歯によって前記濾材の山部を支持するとともに、自身の回転に伴って前記濾材の山部を前記搬送装置の前記矢部に対して上方から受け渡すように構成されている、
濾材の移載装置。
【請求項2】
前記搬送装置の上方には、上下方向に往復動するとともに互いに隣り合う前記矢部の間に前記濾材の1つの谷部を押さえ付ける押さえ機構を備える、
請求項1に記載の濾材の移載装置。
【請求項3】
前記第1ギアは、前記第1駆動部に対して着脱可能に構成されており、
前記第2ギアは、前記第2駆動部に対して着脱可能に構成されている、
請求項1または請求項2に記載の濾材の移載装置。
【請求項4】
前記第1軸線と前記第2軸線との距離を調節可能な調節機構を備える、
請求項3に記載の濾材の移載装置。
【請求項5】
前記第1駆動部は、前記第1ギアの回転速度を変更可能に構成されており、
前記第2駆動部は、前記第2ギアの回転速度を変速可能に構成されており、
前記襞の山高さが大きい前記濾材ほど、前記第1ギアの回転速度及び前記第2ギアの回転速度が大きく設定される、
請求項3または請求項4に記載の濾材の移載装置。
【請求項6】
前記搬送装置と、前記第1ギア及び前記第2ギアとの距離を変更可能な変更機構を備える、
請求項5に記載の濾材の移載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、濾材の移載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車載空調装置には、フィルタエレメントが設けられている(例えば特許文献1参照)。
フィルタエレメントは、襞折りされた濾材と、濾材における襞の稜線方向の両端に接合された一対の端板とを有している。
【0003】
こうしたフィルタエレメントは、濾材を襞折りする襞折り工程及び襞折りされた濾材の両端に対して一対の端板を接合する接合工程を経て製造される。
上記接合工程においては、山部及び谷部が交互に形成された治具上に、襞折りされた濾材が載置される。このとき、治具の山部及び谷部と、濾材の山部及び谷部とがそれぞれ一致することで、濾材の互いに隣り合う襞同士の間隔が一定となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-15701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、こうしたフィルタエレメントを製造する製造装置に適用され、濾材を搬送する搬送装置に対して濾材を移載可能な移載装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための濾材の移載装置は、襞折りされた濾材を前記濾材の襞の並び方向に搬送する搬送装置であって前記濾材の搬送方向に移動するとともに前記搬送方向に互いに間隔をおいて設けられ、前記濾材の複数の山部を下方から支持する複数の矢部を備える搬送装置に適用され、前記搬送装置に対して前記濾材を移載する。移載装置は、前記搬送装置よりも前記搬送方向の上流側に設けられ、前記濾材を搬送する搬送面を有する搬送台と、前記搬送面の上方において前記搬送装置の幅方向に延びる第1軸線を中心に回動可能に設けられ、複数の第1歯を有する第1ギア及び前記第1ギアを回転駆動する第1駆動部を備える第1ギア装置と、前記搬送台と前記搬送装置との間において前記搬送装置の幅方向に延びる第2軸線を中心に回動可能に設けられ、複数の第2歯を有する第2ギア及び前記第2ギアを回転駆動する第2駆動部を備える第2ギア装置と、を備え、前記第1ギアと前記第2ギアとは互いに噛合するとともに反対方向に回転するように構成されており、前記第1ギアは、自身の回転に伴って前記搬送面上の前記濾材の谷部に前記第1歯を係合させて前記濾材を持ち上げることで前記第2ギアの互いに隣り合う前記第2歯同士の間に当該谷部を押し込むように構成されており、前記第2ギアは、前記第2歯によって前記濾材の山部を支持するとともに、自身の回転に伴って前記濾材の山部を前記搬送装置の前記矢部に対して上方から受け渡すように構成されている。
【0007】
同構成によれば、第1ギアの回転に伴って搬送台の搬送面上の濾材の谷部に第1ギアの第1歯が係合されることで、濾材が持ち上げられるとともに第2ギアの互いに隣り合う第2歯同士の間に当該谷部が押し込まれる。
【0008】
第2ギアは、第1ギアと噛合するとともに第1ギアとは反対方向に回転する。これにより、第2歯により支持されている濾材の山部が、濾材の搬送方向に移動する搬送装置の矢部に対して上方から受け渡される。このことが繰り返されることによって、搬送装置に対して濾材が移載される。
【0009】
したがって、搬送装置に対して濾材を移載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】濾材の搬送装置及び移載装置の側面図。
図2】濾材の搬送装置及び移載装置の平面図。
図3図2の3-3線に沿った断面図。
図4】(a)、(b)は、図3に対応する図であって、移載装置によって濾材が移載される様子を順に示す断面図。
図5】(a)、(b)は、図3に対応する図であって、移載装置によって濾材が移載される様子を順に示す断面図。
図6】(a)~(d)は、ギア及び回転軸を交換する様子を順に示す平面図。
図7】(a)、(b)は、図3に対応する図であって、移載装置によって山高さが異なる濾材が移載される様子を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図1図7を参照して、一実施形態について説明する。
まず、フィルタエレメントを構成する濾材90について説明する。
<濾材90>
図4(a)に示すように、濾材90は、帯状の素材を襞折りして形成されている。濾材90の襞91は、交互に設けられた山部92及び谷部93を有している。なお、濾材90は、不織布または濾紙によって構成されている。
【0012】
襞91の稜線は、濾材90の長手方向に対して直交して延びている。襞91の並び方向は、濾材90の長手方向に一致している。
次に、濾材90の移載先である搬送装置20について説明する。
【0013】
<搬送装置20>
図1図3に示すように、搬送装置20は、濾材90を上下方向Zに直交する方向であって濾材90の襞91の並び方向に搬送する。上下方向Zは、鉛直方向である。なお、以降において、搬送装置20による濾材90の搬送方向を単に搬送方向Xとして説明する。また、上下方向Z及び搬送方向Xの双方に直交する方向を幅方向Yとして説明する。
【0014】
図2に示すように、搬送装置20は、基本的に、幅方向Yにおいて対称な構造を有している。このため、以降においては、幅方向Yの一方の構造について説明し、他方の構造についての説明を省略することがある。
【0015】
図1に示すように、工場内の床面には、台10が設けられている。
図1及び図2に示すように、台10の上部には、一対の固定板11が幅方向Yに間隔をあけて設けられている。また、一対の固定板11における搬送方向Xの下流側には、一対の固定板12が幅方向Yに間隔をあけて設けられている。
【0016】
固定板11,12の内側面には、支持板23が固定されている。支持板23は、搬送方向Xに延在するとともに下流側の固定板12よりも下流側に突出している。
支持板23同士の間には、幅方向Yに延在する2つの回転軸21,22が回転可能に支持されている。回転軸22は、搬送方向Xにおいて回転軸21よりも下流側に設けられている。
【0017】
支持板23には、回転軸22を回転駆動する駆動部24が設けられている。駆動部24は、サーボモータを有しており、図示しない制御部に接続されている。駆動部24は、回転軸22を図1における反時計回り方向に一定の回転速度にて回転駆動する。
【0018】
回転軸21,22には、一対のベルト25が掛け渡されている。ベルト25同士は、幅方向Yにおいて間隔をあけて設けられている。
ベルト25の外周面には、複数の矢部26が連結されている。矢部26は、ベルト25の周方向、すなわち、搬送方向Xにおいて等間隔にて設けられている。矢部26は、幅方向Yにおいて互いに間隔をあけて2つ設けられている。
【0019】
回転軸22が回転駆動されると、ベルト25を介して回転軸21が回転軸22と同一の方向に回転駆動される。このとき、上側に位置する複数の矢部26は、搬送方向Xにおいて下流側に移動するとともに、下側に位置する複数の矢部26は、搬送方向Xにおいて上流側に移動する。
【0020】
上側に位置する複数の矢部26は、濾材90の複数の山部92を下方から支持する(図5参照)。
次に、搬送装置20に対して濾材90を移載する移載装置30について説明する。
【0021】
<移載装置30>
図2に示すように、移載装置30は、基本的に、幅方向Yにおいて対称な構造を有している。このため、以降においては、幅方向Yの一方の構造について説明し、他方の構造についての説明を省略することがある。
【0022】
図1に示すように、台10の上部において固定板11よりも搬送方向Xの上流側の部分には、一対の支持部材31が幅方向Yに間隔をあけて設けられている。
支持部材31は、2つの連結板32を介して台10に連結されている。2つの連結板32は、搬送方向Xにおいて互いに間隔をあけて設けられている。
【0023】
連結板32は、ボルト33,34及び図示しないナットによって支持部材31の外側面と、台10の外側面とを連結している。
台10の上面には、搬送方向Xに延びる溝部10aが設けられている。台10の外側面には、搬送方向Xに延びる溝部10bが設けられている。
【0024】
支持部材31には、下方に突出するとともに溝部10aに挿入される支持突部31aが設けられている。本実施形態では、3つの支持突部31aが、搬送方向Xに互いに間隔をあけて設けられている。
【0025】
溝部10b内には、ナット(図示略)が設けられている。このナットにボルト34が螺入されることで、連結板32が台10に固定される。なお、ボルト34が緩められている状態において、ナットは搬送方向Xにおいて移動可能に設けられている。
【0026】
図1及び図2に示すように、支持部材31の外側面には、上方に延在する固定板35が連結されている。固定板35は、上下方向Z及び搬送方向Xの双方に延在している。
固定板35の内側面の上部には、搬送台50が連結されている。
【0027】
<搬送台50>
図1及び図2に示すように、搬送台50は、搬送方向X及び幅方向Yの双方に延在するとともに濾材90を搬送する搬送面51を有している。搬送台50における幅方向Yの両側には、搬送面51から上方に突出する側壁52が設けられている。
【0028】
搬送台50は、搬送装置20よりも搬送方向Xの上流側に設けられている。
<取付板40>
図1及び図2に示すように、固定板35の上部には、略長方形状の一対の取付板40が幅方向Yに互いに間隔をあけて設けられている。取付板40は、固定板35の外側面に対してボルト47を介して連結されている。
【0029】
取付板40は、搬送方向Xにおいて搬送装置20から離れるほど上方に位置するように傾斜した姿勢で設けられている。すなわち、取付板40の一対の長辺は、搬送装置20から離れるほど上方に位置するように搬送方向Xに対して傾斜している。
【0030】
固定板35の外側面には、取付板40の短辺方向に延びる支持軸41がブラケット42を介して固定されている。支持軸41は、取付板40の下端面を支持している。
支持軸41は、ブラケット42に挿通されている。支持軸41は、雄ねじを有している。雄ねじには、ナット43が螺合されている。ナット43は、ブラケット42と取付板40との間に位置している。ボルト47を緩めた状態において、支持軸41に対してナット43を回動させることによって、支持軸41においてブラケット42から上方に突出する突出長さが調整可能である。
【0031】
取付板40同士の間には、第2ギア装置70が設けられている。
取付板40の外側面には、可動板55がボルト59を介して連結されている。
<可動板55>
図1及び図2に示すように、取付板40の長辺方向の中央部には、一対の可動板55が幅方向Yに互いに間隔をあけて設けられている。可動板55には、一対のボルト59が挿通される一対の長孔55aが設けられている。一対の長孔55aは、取付板40の長辺方向に延びるとともに、取付板40の短辺方向において互いに間隔をあけて設けられている。
【0032】
取付板40の外側面には、取付板40の長辺方向に延びる支持軸56がブラケット57を介して固定されている。支持軸56は、可動板55を挟んで搬送装置20とは反対側に設けられるとともに、可動板55の端面を支持している。
【0033】
支持軸56は、ブラケット57に挿通されている。支持軸56は、雄ねじを有している。雄ねじには、ナット58が螺合されている。ナット58は、ブラケット57と可動板55との間に位置している。ボルト59を緩めた状態において、支持軸56に対してナット58を回動させることによって、支持軸56においてブラケット57から可動板55側に突出する突出長さが調整可能である。
【0034】
図1に示すように、取付板40において一対のボルト59の間には、取付板40を幅方向Yに貫通する貫通部40aが設けられている。
図2に示すように、可動板55同士の間には、貫通部40aを貫通して第1ギア装置60が設けられている。
【0035】
<第1ギア装置60>
図2に示すように、第1ギア装置60は、第1駆動部61と、駆動軸62と、第1回転軸63と、従動軸64と、第1ギア65とを有している。
【0036】
第1駆動部61は、一方の可動板55に連結されたサーボモータであり、図示しない制御部に接続されている。
駆動軸62は、第1駆動部61の出力軸に連結されている。駆動軸62は、可動板55に固定された軸受によって回転可能に支持されている。駆動軸62は、幅方向Yに延びるとともに上記可動板55よりも幅方向Yの内側に突出している。
【0037】
従動軸64は、第1駆動部61が設けられる可動板55とは反対側の可動板55に固定された軸受によって回転可能に支持されている。従動軸64は、幅方向Yに延びるとともに上記可動板55よりも幅方向Yの内側に突出している。
【0038】
第1回転軸63は、駆動軸62と従動軸64との間において幅方向Yに延びている。第1回転軸63の軸線(以下、第1軸線L1)は、搬送面51の上方に位置している(図3参照)。
【0039】
図2及び図6(a)に示すように、第1回転軸63の端部に設けられた凸部63aが、駆動軸62の端部に設けられた凹部62aに挿入されている。凹部62aは、駆動軸62を径方向に貫通している。駆動軸62と第1回転軸63との連結部分は、筒状のスリーブ66によって覆われている。これにより、駆動軸62と第1回転軸63とが連結された状態に保持されている。
【0040】
従動軸64の端部に設けられた凹部64aが、第1回転軸63の端部に設けられた凸部63aに挿入されている。凹部64aは、従動軸64を径方向に貫通している。従動軸64と第1回転軸63との連結部分は、筒状のスリーブ66によって覆われている。これにより、従動軸64と第1回転軸63とが連結された状態に保持されている。
【0041】
スリーブ66と可動板55との間には、スリーブ66を幅方向Yの中央側に付勢するばね67が設けられている。
図2に示すように、第1回転軸63には、4枚の第1ギア65が設けられている。詳しくは、幅方向Yにおいてベルト25同士の間に、2枚の第1ギア65が重ねられた状態で設けられている。幅方向Yにおいてベルト25の矢部26同士の間には、1枚の第1ギア65が設けられている。第1ギア65は、複数の第1歯65aを有しており、搬送面51の上方に位置している(図3参照)。
【0042】
図3に示すように、第1駆動部61は、第1ギア65を図1の時計回り方向に回転駆動する。第1駆動部61は、第1ギア65の回転速度を変更可能である。
図6(a)及び図6(b)に示すように、ばね67の付勢力に抗してスリーブ66を移動させることで、駆動軸62と第1回転軸63との連結部分が露出される。また、同様にして、従動軸64と第1回転軸63との連結部分が露出される。これにより、駆動軸62及び従動軸64に対して第1回転軸63が着脱可能となる。すなわち、第1ギア65は、第1駆動部61に対して着脱可能に構成されている。
【0043】
<第2ギア装置70>
図1及び図2に示すように、第2ギア装置70は、第2駆動部71と、駆動軸72と、第2回転軸73と、従動軸74と、第2ギア75とを有している。
【0044】
第2駆動部71は、一方の取付板40に連結されたサーボモータであり、図示しない制御部に接続されている。
駆動軸72は、第2駆動部71の出力軸に連結されている。駆動軸72は、固定板35に固定された軸受によって回転可能に支持されている。駆動軸72は、幅方向Yに延びるとともに上記取付板40よりも幅方向Yの内側に突出している。
【0045】
従動軸74は、第2駆動部71が設けられる取付板40とは反対側の取付板40と隣り合う固定板35に固定された軸受によって回転可能に支持されている。従動軸74は、幅方向Yに延びるとともに上記取付板40よりも幅方向Yの内側に突出している。
【0046】
第2回転軸73は、駆動軸72と従動軸74との間において幅方向Yに延びている。第2回転軸73の軸線(以下、第2軸線L2)は、搬送台50と搬送装置20との間に位置している。より詳しくは、第2軸線L2は、搬送方向Xにおいて第1軸線L1と回転軸21との間に位置するとともに、第2軸線L2は、上下方向Zにおいて第1軸線L1と回転軸21との間に位置している。また、第2軸線L2は、搬送面51よりも上方に位置している。
【0047】
図2及び図6(a)に示すように、第2回転軸73の端部に設けられた凸部73aが、駆動軸72の端部に設けられた凹部72aに挿入されている。凹部72aは、駆動軸72を径方向に貫通している。駆動軸72と第2回転軸73との連結部分は、筒状のスリーブ76によって覆われている。これにより、駆動軸72と第2回転軸73とが連結された状態に保持されている。
【0048】
従動軸74の端部に設けられた凹部74aが、第2回転軸73の端部に設けられた凸部73aに挿入されている。凹部74aは、従動軸74を径方向に貫通している。従動軸74と第2回転軸73との連結部分は、筒状のスリーブ76によって覆われている。これにより、従動軸74と第2回転軸73とが連結された状態に保持されている。
【0049】
スリーブ76と取付板40との間には、スリーブ76を幅方向Yの中央側に付勢するばね77が設けられている。
図2に示すように、第2回転軸73には、4枚の第1ギア65に噛合する4枚の第2ギア75が設けられている。第2ギア75は、複数の第2歯75aを有しており、搬送台50と搬送装置20との間に位置している。第2ギア75は、第1ギア65と同一の形状を有しており、第1歯65aと同一の数の第2歯75aを有している(図3参照)。
【0050】
図3に示すように、第2駆動部71は、第2ギア75を図1の反時計回り方向に回転駆動する。すなわち、第1ギア65と第2ギア75とは、互いに噛合するとともに反対方向に回転するように構成されている。第2駆動部71は、第2ギア75の回転速度を変速可能である。
【0051】
図6(a)及び図6(b)に示すように、ばね77の付勢力に抗してスリーブ76を移動させることで、駆動軸72と第2回転軸73との連結部分が露出される。また、同様にして、従動軸74と第2回転軸73との連結部分が露出される。これにより、駆動軸72及び従動軸74に対して第2回転軸73が着脱可能となる。すなわち、第2ギア75は、第2駆動部71に対して着脱可能に構成されている。
【0052】
図4に示すように、第1ギア65は、自身の回転に伴って搬送面51上の濾材90の谷部93に第1歯65aを係合させて濾材90を持ち上げることで第2ギア75の互いに隣り合う第2歯75a同士の間に当該谷部93を押し込むように構成されている。
【0053】
第2ギア75は、第2歯75aによって濾材90の山部92を支持するとともに、自身の回転に伴って濾材90の山部92を搬送装置20の矢部26に対して上方から受け渡すように構成されている。
【0054】
<変更機構36>
図1に示すように、移載装置30は、ボルト34を緩めることによって、搬送方向Xにおいて台10に対する支持部材31の位置、すなわち第1ギア65及び第2ギア75の位置を変更可能に構成されている。すなわち、移載装置30は、搬送装置20と、第1ギア65及び第2ギア75との距離を変更可能な変更機構36を備えている。
【0055】
<調節機構54>
図1に示すように、ボルト59を緩めるとともにナット58を回動させることによって、取付板40の長辺方向に対する可動板55の位置を調節可能に構成されている。すなわち、移載装置30は、第1軸線L1と第2軸線L2との距離を調節可能な調節機構54を備えている。
【0056】
<チルト機構45>
図1に示すように、取付板40には、ボルト47が挿通される孔46が設けられている。孔46は、第2軸線L2を中心とする円弧状に延びている。ボルト47を緩めるとともにナット43を回動させることによって、第2軸線L2を中心とする周方向における取付板40の位置を変更可能に構成されている。すなわち、移載装置30は、第2軸線L2を中心とする周方向における第1軸線L1の位置を変更可能なチルト機構45を備えている。
【0057】
<押さえ部材80>
図2に示すように、固定板35同士の間には、幅方向Yに延びる固定部材81が設けられている。固定部材81は、第2ギア装置70の駆動軸72、第2回転軸73、及び従動軸74の直上に位置している。
【0058】
固定部材81の下面には、棒状の一対の押さえ部材80が連結されている。
押さえ部材80は、外側の第2ギア75と中央の第2ギア75との間に設けられている。
【0059】
図3に示すように、押さえ部材80は、第1部分80a、第2部分80b、及び第3部分80cを有している。
第1部分80aは、第1ギア65と第2ギア75との間において搬送方向Xに延びている。
【0060】
第2部分80bは、第2ギア75の上方において第2ギア75の周方向に沿って円弧状に延びている。
第3部分80cは、搬送装置20の上方において搬送方向Xに延びている。第3部分80cは、搬送方向Xにおいて最も上流側で立ち上がっている矢部26Aと、同矢部26Aの下流側に隣り合う3つの矢部26の直上に位置している。
【0061】
<押さえ機構83>
図1及び図2に示すように、搬送装置20の上方には、上下方向に往復動するとともに互いに隣り合う矢部26の間に濾材90の1つの谷部93を押さえ付ける押さえ機構83が設けられている。
【0062】
図2に示すように、搬送装置20における上流側の固定板11の上部同士の間には、幅方向Yに延びる連結板84が設けられている。
連結板84における幅方向Yの中央には、連結板84を上下方向に貫通する孔84aが設けられている。孔84aには、柱状部85が挿通されている。
【0063】
連結板84の上方には、上流側の回転軸21の回転運動を柱状部85の上下方向の往復動に変換する変換機構88が設けられている。変換機構88は、周知のスライダ・クランク機構である。
【0064】
柱状部85の下端には、幅方向Yの両側に延びる連結部86が連結されている。連結部86には、下方に突出する一対の押さえ矢部87が連結されている。押さえ矢部87同士は、幅方向Yにおいて間隔をあけて設けられている。押さえ矢部87の下端部における搬送方向Xの幅は、下側ほど小さい断面先細状である。
【0065】
図3に示すように、押さえ矢部87は、搬送方向Xにおいて最も上流側で立ち上がっている矢部26Aと、同矢部26Aの下流側に隣り合う矢部26Bとの間に位置している。なお、押さえ矢部87は、幅方向Yにおいてベルト25同士の間に位置しているため、押さえ矢部87と矢部26とが互いに干渉することはない。
【0066】
<裁断装置99>
図1に示すように、搬送装置20の上方には、搬送装置20上の濾材90を幅方向Yに沿って裁断する裁断装置99が設けられている。
【0067】
裁断装置99は、上下方向Zに往復動可能に設けられた超音波カッタを備えている。超音波カッタは、搬送方向Xにおいて最も上流側で立ち上がっている矢部26Aよりも下流側の矢部26Cの直上に位置している。
【0068】
裁断装置99は、搬送方向Xにおいて矢部26Cよりも下流側に位置する濾材90の長さが所定の長さとなると、超音波カッタを降下させることで矢部26C上の濾材90の山部92を裁断する。
【0069】
次に、図4及び図5を参照して、移載装置30の基本的な動作について説明する。
図4(a)に示すように、搬送面51上において第1ギア65の下方まで濾材90が搬送された状態において、第1ギア65及び第2ギア75が回転駆動されると、第1ギア65の回転に伴って、濾材90の谷部93に第1歯65aが係合される。これにより、濾材90が持ち上げられるとともに第2ギア75の互いに隣り合う第2歯75a同士の間に上記谷部93が押し込まれる。
【0070】
図4(b)に示すように、続いて、濾材90の山部92は、第2歯75aに支持されながら第2ギア75の回転に伴って第1ギア65との間を通過するとともに搬送装置20に向けて移動する。
【0071】
図5(a)に示すように、続いて、濾材90の山部92は、第2ギア75の回転に伴って搬送装置20の矢部26に対して上方から受け渡される。
ここで、第2ギア75の回転速度N2は、第2ギア75が搬送装置20の矢部26に対して濾材90の山部92を1つずつ受け渡すことができるように、第2ギア75の歯数と、搬送装置20の搬送速度、すなわち回転軸22の回転速度とに基づいて設定されている。
【0072】
また、押さえ矢部87が降下することによって、搬送方向Xにおいて最も上流側で立ち上がっている矢部26Aと、同矢部26Aの下流側に隣り合う矢部26Bとの間に位置する濾材90の谷部93が、これら矢部26A,26B同士の間に押さえ付けられる。
【0073】
図5(b)に示すように、このことが繰り返されることによって、搬送装置20に対して濾材90が移載される。
また、搬送方向Xにおいて矢部26Cよりも下流側に位置する濾材90の長さが所定の長さとなると、搬送装置20及び移載装置30の双方の運転が停止される。そして、裁断装置99の超音波カッタが降下することで、矢部26C上の濾材90の山部92が裁断される。
【0074】
なお、裁断された濾材90は、図示しない押出装置によって、幅方向Yに押し出されることで、後工程の装置に向けて送り出される。
次に、図4及び図5に示した濾材90よりも襞91の山高さが小さい濾材90Aを移載する場合について説明する。
【0075】
この場合、図7(a)に示すように、濾材90Aの襞91の山高さに対応した歯数を有する第1ギア65A及び第2ギア75Aに変更する。具体的には、濾材90Aに対応して、第2ギア75よりも第2歯75aの数が多い第2ギア75Aを用いる。また、第2ギア75Aと同一の形状の第1ギア65Aを用いる。
【0076】
ここで、図6を参照して、第1ギア65及び第2ギア75の交換方法について説明する。
図6(a)に示すように、第1回転軸63と駆動軸62との連結部分は、スリーブ66によって覆われている。また、第1回転軸63と従動軸64との連結部分は、スリーブ66によって覆われている。
【0077】
この状態から、図6(b)に示すように、ばね67の付勢力に抗してスリーブ66を移動させることで、第1回転軸63と駆動軸62との連結部分及び第1回転軸63と従動軸64との連結部分を露出させる。そして、駆動軸62及び従動軸64から第1回転軸63を取り外す。
【0078】
次に、図6(c)に示すように、駆動軸62及び従動軸64に対して、第1ギア65Aが設けられている第1回転軸63Aを取り付ける。
最後に、図6(d)に示すように、第1回転軸63Aと駆動軸62との連結部分を、スリーブ66によって覆う。また、第1回転軸63Aと従動軸64との連結部分を、スリーブ66によって覆う。
【0079】
また、第2回転軸73についても第1回転軸63と同様にして、第2ギア75Aが設けられている第2回転軸73Aに交換をする。
ところで、第2ギア75Aから搬送装置20に向けて濾材90Aの山部92を1つずつ送り出すとともに、搬送装置20の矢部26によって、送り出された山部92を1つずつ受け取る必要がある。
【0080】
第2ギア75Aの回転速度が一定であるとすると、第2歯75aの数が多いほど第2ギア75Aが一回転する間に送り出される濾材90の山部92の数が多くなる。
そこで、第2ギア75Aの回転速度N2Aは、濾材90Aに対応して、回転速度N2よりも小さく設定される。
【0081】
この場合においても、第2ギア75Aの回転速度N2Aは、以下のように設定される。すなわち、第2ギア75Aが搬送装置20の矢部26に対して濾材90Aの山部92を1つずつ受け渡すことができるように、第2ギア75Aの歯数と、搬送装置20の搬送速度、すなわち回転軸22の回転速度とに基づいて設定される。
【0082】
ところで、第1歯65aを濾材90の谷部93に係合させて濾材90を持ち上げることと、第2歯75aによって濾材90の山部92を支持して濾材90を移動させることとを高い精度で両立する上では、以下のことが好ましい。すなわち、第1歯65aを濾材90の谷部93に近づけるとともに第2歯75aを濾材90の山部92に近づけることが好ましい。
【0083】
そこで、調節機構54(図1参照)によって、濾材90の場合に比べて、第1ギア65Aの回転中心である第1軸線L1と、第2ギア75Aの回転中心である第2軸線L2との距離を大きくする。
【0084】
また、搬送方向Xにおいて最も上流側で立ち上がっている矢部26Aと、第2ギア75Aとの間には、濾材90Aの谷部93が1つだけ存在する必要がある。
ここで、矢部26Aと第2ギア75との間に、濾材90の谷部93が1つだけ存在するように搬送装置20と第2ギア75との距離が設定されている状態(図5(b)参照)において、濾材90Aに変更すると、以下の不都合が生じるおそれがある。
【0085】
すなわち、図7(b)に示すように、矢部26Aと、第2ギア75Aとの間に、濾材90Aの谷部93が複数(この場合、2つ)存在することとなり、これら複数の谷部93が、互いに隣り合う矢部26によって挟まれることとなる。その結果、搬送装置20によって搬送される濾材90Aの襞91のピッチが不均一となる。
【0086】
そこで、図7(a)に示すように、矢部26Aと、第2ギア75Aとの間に、濾材90Aの谷部93が1つだけ存在するように、変更機構36によって、濾材90の場合に比べて、搬送装置20と第2ギア75A及び第1ギア65Aとの距離を小さくする。
【0087】
次に、本実施形態の作用について説明する。
第1ギア65の回転に伴って搬送台50の搬送面51上の濾材90の谷部93に第1ギア65の第1歯65aが係合されることで、濾材90が持ち上げられるとともに第2ギア75の互いに隣り合う第2歯75a同士の間に当該谷部93が押し込まれる。第2ギア75は、第1ギア65と噛合するとともに第1ギア65とは反対方向に回転する。これにより、第2歯75aにより支持されている濾材90の山部92が、濾材90の搬送方向に移動する搬送装置20の矢部26に対して上方から受け渡される。このことが繰り返されることによって、搬送装置20に対して濾材90が移載される。
【0088】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)第1ギア65と第2ギア75とは互いに噛合するとともに反対方向に回転するように構成されている。第1ギア65は、自身の回転に伴って搬送面51上の濾材90の谷部93に第1歯65aを係合させて濾材90を持ち上げる。第1ギア65は、持ち上げた濾材90を第2ギア75の互いに隣り合う第2歯75a同士の間に当該谷部93を押し込むとともに第2歯75aによって濾材90の山部92を支持させるように構成されている。第2ギア75は、自身の回転に伴って濾材90の山部92を搬送装置20の矢部26に対して上方から受け渡すように構成されている。
【0089】
こうした構成によれば、上記作用を奏することから、搬送装置20に対して濾材90を移載することができる。
(2)搬送装置20の上方には、押さえ機構83が備えられている。
【0090】
こうした構成によれば、押さえ機構83が上下方向に往復動することで、互いに隣り合う矢部26の間に濾材90の1つの谷部93が押さえ付けられる。したがって、搬送装置20からの濾材90の浮き上がりを抑制することができる。
【0091】
(3)第1ギア65は、第1駆動部61に対して着脱可能に構成されている。第2ギア75は、第2駆動部71に対して着脱可能に構成されている。
こうした構成によれば、襞91の山高さの異なる濾材90を移載する際には、当該濾材90の襞91の山高さに対応した歯数を有する第1ギア65及び第2ギア75に変更することで、当該濾材90を搬送装置20に移載することができる。このため、襞91の山高さの異なる複数の濾材90において搬送装置20を流用することができる。したがって、搬送装置20に対して襞91の山高さの異なる複数種類の濾材90を移載することができる。
【0092】
(4)第1軸線L1と第2軸線L2との距離を調節可能な調節機構54を備えている。
こうした構成によれば、調節機構54によって、襞91の山高さが小さい濾材90Aの場合には、襞91の山高さが大きい濾材90の場合に比べて、第1軸線L1と第2軸線L2との距離を大きくすることが可能となる。これにより、第1歯65aを濾材90(90A)の谷部93に近づけるとともに第2歯75aを濾材90(90A)の山部92に近づけることができる。したがって、第1歯65aを濾材90(90A)の谷部93に係合させて濾材90を持ち上げることと、第2歯75aによって濾材90(90A)の山部92を支持して濾材90(90A)を移動させることとを高い精度で両立することができる。
【0093】
(5)第1駆動部61は、第1ギア65の回転速度を変更可能に構成されている。第2駆動部71は、第2ギア75の回転速度を変速可能に構成されている。襞91の山高さが大きい濾材90ほど、第1ギア65の回転速度及び第2ギア75の回転速度が大きく設定されている。
【0094】
こうした構成によれば、搬送装置20における矢部26の移動速度を変更することなく、搬送装置20の矢部26によって、送り出された山部92を1つずつ受け取ることが可能となる。したがって、搬送装置20の構成を簡単にすることができる。
【0095】
(6)搬送装置20と、第1ギア65及び第2ギア75との距離を変更可能な変更機構36を備えている。
こうした構成によれば、変更機構36によって、襞91の山高さが小さい濾材90Aの場合には、襞91の山高さが大きい濾材90の場合に比べて、搬送装置20と、第1ギア65及び第2ギア75との距離を小さくすることが可能となる。これにより、上記矢部26と、第2ギア75との間に、濾材90の谷部93が1つだけ存在するように搬送装置20と第2ギア75及び第1ギア65との距離を変更することができる。したがって、搬送装置20によって搬送される濾材90の襞91のピッチが不均一となることを抑制できる。
【0096】
<変形例>
上記実施形態は次のように変更してもよい。また、以下の他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲において、互いに組み合わせることができる。
【0097】
図4及び図5に示した濾材90よりも襞91の山高さが大きい濾材を搬送する場合、第1ギア65の第1歯65aが、搬送面51上の濾材90の山部92に干渉しやすくなることで谷部93に対して適切に係合できないおそれがある。この場合、チルト機構45によって、第2軸線L2を中心とする周方向における第1軸線L1の位置を図1の反時計回り方向に変更する。すなわち、第1軸線L1を上方に移動させることで、上述した不都合を回避できる。
【0098】
・チルト機構45を省略することもできる。
・上記実施形態では、搬送方向Xにおいて台10に対する支持部材31の位置を変更することで、搬送装置20と、第1ギア65及び第2ギア75との距離を変更する変更機構36について例示した。しかしながら、変更機構36の構成はこれに限定されず、搬送方向Xにおいて固定板35に対する取付板40の位置を変更するものであってもよい。また、搬送方向Xにおいて台10に対する搬送装置20の位置を変更するものであってもよい。
【0099】
・搬送装置20によって搬送される濾材90の襞91のピッチが不均一となることを他の手段によって抑制できるのであれば、変更機構36を省略することもできる。
・上記実施形態では、濾材90の襞91の山高さに応じて、すなわち第1ギア65の第1歯65a(第2ギア75の第2歯75a)に応じて第1ギア65の回転速度及び第2ギア75の回転速度を変更するとともに、搬送装置20の搬送速度を一定とした。これに代えて、濾材90の襞91の山高さに応じて搬送装置20の速度を変更するとともに、第1ギア65の回転速度及び第2ギア75の回転速度については濾材90の襞91の山高さに関わらず一定にすることもできる。
【0100】
・調節機構54の構成は、第1軸線L1と第2軸線L2との距離を調節可能なものであれば、その構成を適宜変更することができる。
・上記実施形態の作用を奏することができるのであれば、第1軸線L1と第2軸線L2との距離を調節可能な調節機構54を省略することもできる。
【0101】
・上記実施形態では、襞91の山高さの異なる濾材90(90A)を移載するために、第1ギア65を第1駆動部61に対して着脱可能とするとともに、第2ギア75を第2駆動部71に対して着脱可能とした。しかしながら、襞91の山高さの異なる濾材90(90A)を移載する必要が無いのであれば、第1ギア65を第1駆動部61に対して着脱不能とするとともに、第2ギア75を第2駆動部71に対して着脱不能とすることもできる。この場合であっても、上記効果(1)を奏することはできる。
【0102】
・例えば第3部分80cを上記実施形態よりも搬送方向Xの下流側に延長するなど、押さえ部材80の構成を適宜変更することができる。
・押さえ部材80を省略することもできる。
【0103】
・押さえ機構83の構成を適宜変更することができる。例えば、一対の押さえ矢部87に代えて、1つの押さえ矢部や3つの押さえ矢部に変更することもできる。また、押さえ機構83は、スライダ・クランク機構である変換機構88を有するものに限定されず、直動モータを有するものであってもよい。
【0104】
・押さえ機構83を省略することもできる。
【符号の説明】
【0105】
10…台
10a,10b…溝部
11,12…固定板
20…搬送装置
21,22…回転軸
23…支持板
24…駆動部
25…ベルト
26…矢部
30…移載装置
31…支持部材
31a…支持突部
32…連結板
33…ボルト
34…ボルト
35…固定板
36…変更機構
40…取付板
40a…貫通部
41…支持軸
42…ブラケット
43…ナット
45…チルト機構
46…孔
47…ボルト
50…搬送台
51…搬送面
52…側壁
54…調節機構
55…可動板
55a…長孔
56…支持軸
57…ブラケット
58…ナット
59…ボルト
60…第1ギア装置
61…第1駆動部
62…駆動軸
62a…凹部
63…第1回転軸
63a…凸部
64…従動軸
65…第1ギア
65a…第1歯
66…スリーブ
67…ばね
70…第2ギア装置
71…第2駆動部
72…駆動軸
72a…凹部
73…第2回転軸
73a…凸部
74…従動軸
75…第2ギア
75a…第2歯
76…スリーブ
77…ばね
80…押さえ部材
80a…第1部分
80b…第2部分
80c…第3部分
81…固定部材
83…押さえ機構
84…連結板
84a…孔
85…柱状部
86…連結部
87…押さえ矢部
88…変換機構
90…濾材
91…襞
92…山部
93…谷部
99…裁断装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7