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特開2022-164286横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法及び緯編織物
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  • 特開-横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法及び緯編織物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164286
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法及び緯編織物
(51)【国際特許分類】
   D04B 1/00 20060101AFI20221020BHJP
   D04B 1/24 20060101ALI20221020BHJP
   D04B 7/04 20060101ALI20221020BHJP
   D04B 7/20 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
D04B1/00 Z
D04B1/00 B
D04B1/24
D04B7/04
D04B7/20
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069685
(22)【出願日】2021-04-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】393010101
【氏名又は名称】佰龍機械廠股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李 志強
(72)【発明者】
【氏名】施 瑞▲うぇん▼
(72)【発明者】
【氏名】陳 柏均
【テーマコード(参考)】
4L002
4L054
【Fターム(参考)】
4L002BA00
4L002BA04
4L002BB01
4L002EA00
4L002FA02
4L002FA03
4L054AA01
4L054AB02
4L054BB10
4L054NA07
(57)【要約】
【課題】従来の緯編織物は一体的に立体組織を編むことができず後加工を必要とするため、関連の問題がある。
【解決手段】横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法及び緯編織物であって、当該方法は緯編織物の少なくとも1つの編みプロセスにおいて実施される。まず、横編み機を駆動して横編み機の2つの針床の少なくとも一方で基礎組織を編み、次に、横編み機の2つの針床を制御して基礎組織につながる立体組織を編み、立体組織の厚さは基礎組織の厚さより大きく、立体組織は2つの表面部分と、2つの表面部分につながり2つの表面部分の間に位置する支持部分とを含み、支持部分は立体組織と基礎組織の継ぎ目に存在しない。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
横編み機を駆動して前記横編み機の2つの針床の少なくとも一方で基礎組織を編むステップであって、前記基礎組織は単層織物又は二層織物であるステップと、
前記横編み機の前記2つの針床を制御して前記基礎組織につながる立体組織を編むステップであって、前記立体組織の厚さは前記基礎組織の厚さより大きく、前記立体組織は2つの表面部分と、前記2つの表面部分につながり前記2つの表面部分の間に位置する支持部分とを含み、前記支持部分は前記立体組織と前記基礎組織の継ぎ目に存在しないステップとを含むことを特徴とする横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法。
【請求項2】
前記横編み機は前記立体組織と前記基礎組織の継ぎ目において支持糸の給糸を一旦停止し、前記2つの表面部分に複数の編み動作が行われてから前記支持糸を給糸して前記支持部分を形成させるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法。
【請求項3】
前記横編み機が前記支持部分を編む間、前記2つの針床の2つのキャリッジを駆動して変位させて前記横編み機の歯口の大きさを変えることで、前記支持部分の高さは固定値ではないことを特徴とする請求項1又は2に記載の横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法。
【請求項4】
前記基礎組織が前記二層織物である場合、前記横編み機はタックステッチ又はトランスファーステッチを行って前記二層織物の2つの表面を互いに密着させることを特徴とする請求項3に記載の横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法。
【請求項5】
前記基礎組織が前記二層織物である場合、前記横編み機は撚糸を給糸して、前記二層織物の2つの表面が前記撚糸の作用で互いに密着し、前記撚糸は支持性能を持たないことを特徴とする請求項1又は2に記載の横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法。
【請求項6】
単層織物又は二層織物である少なくとも1つの基礎組織と、
前記基礎組織につながる少なくとも1つの立体組織であって、前記立体組織の厚さは前記基礎組織の厚さより大きく、前記立体組織は2つの表面部分と、前記2つの表面部分につながり前記2つの表面部分の間に位置する支持部分とを含み、前記支持部分は前記立体組織と前記基礎組織の継ぎ目に存在しない前記立体組織とを含むことを特徴とする厚さの変化がある緯編織物。
【請求項7】
前記支持部分は少なくとも1つの支持糸によって形成されることを特徴とする請求項6に記載の厚さの変化がある緯編織物。
【請求項8】
前記支持部分の高さは固定値ではないことを特徴とする請求項6又は7に記載の厚さの変化がある緯編織物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚さの変化がある織物を編む方法及び織物に関し、特に、横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法及び緯編織物に関する。
【背景技術】
【0002】
立体織物は誕生して久しい。例えば特許文献1のように、立体織物に厚さの変化をもたらす技法はあるが、立体織物は独立的に編み上げられる。衣類の設計で、立体織物で形成された厚めのパッド部分と通常の織物で形成された表面部分の両方がある場合に、立体織物と通常の織物をそれぞれ編み、さらに縫い合わせ又は化学接着剤を用いて両者を組み合わせる。しかし、縫い合わせる場合は継ぎ目が残り、衣類の着心地が損なわれる。また、パッド部分を有する衣類は一般に肌に密着して着用されるため、着用が長くなると蒸し暑く感じられ、化学接着剤が変質する恐れがあり、着用者の皮膚に悪い影響がある。また、化学接着剤が人工合成物で、大量に使用すると環境への影響が懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国公開特許第CN102978823A号
【特許文献2】中国台湾特許第TW202028555A号
【特許文献3】中国台湾特許第TW202028557A号
【特許文献4】中国台湾特許第TW202028558A号
【特許文献5】中国台湾特許第TWI707074号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来の緯編織物は一体的に立体組織を編むことができず後加工を必要とすることに関連する問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記の目的を達成するためになされたものであって、横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法であって、
横編み機を駆動して当該横編み機の2つの針床の少なくとも一方で基礎組織を編むステップであって、当該基礎組織は単層織物又は二層織物であるステップと、
当該横編み機の当該2つの針床を制御して当該基礎組織につながる立体組織を編むステップであって、当該立体組織の厚さは当該基礎組織の厚さより大きく、当該立体組織は2つの表面部分と、当該2つの表面部分につながり当該2つの表面部分の間に位置する支持部分とを含み、当該支持部分は当該立体組織と当該基礎組織の継ぎ目に存在しないステップとを含む前記方法を提供する。
【0006】
一実施例では、当該横編み機は当該立体組織と当該基礎組織の継ぎ目において支持糸の給糸を一旦停止し、当該2つの表面部分に複数の編み動作が行われてから当該支持糸を給糸して当該支持部分を形成させるように制御される。
【0007】
一実施例では、当該横編み機が当該支持部分を編む間、当該2つの針床の2つのキャリッジを駆動して変位させて当該横編み機の歯口の大きさを変えることで、当該支持部分の高さは固定値ではない。
【0008】
一実施例では、当該基礎組織が当該二層織物である場合、当該横編み機はタックステッチ又はトランスファーステッチを行って当該二層織物の2つの表面を互いに密着させる。
【0009】
一実施例では、当該基礎組織が当該二層織物である場合、当該横編み機は撚糸を給糸して、当該二層織物の2つの表面が当該撚糸の作用で互いに密着し、当該撚糸は支持性能を持たない。
【0010】
さらに本発明は、単層織物又は二層織物である少なくとも1つの基礎組織と、当該基礎組織につながる少なくとも1つの立体組織であって、当該立体組織の厚さは当該基礎組織の厚さより大きく、当該立体組織は2つの表面部分と、当該2つの表面部分につながり当該2つの表面部分の間に位置する支持部分とを含み、当該支持部分は当該立体組織と当該基礎組織の継ぎ目に存在しない当該立体組織とを含む厚さの変化がある緯編織物を提供する。
【0011】
一実施例では、当該支持部分は少なくとも1つの支持糸によって形成される。
【0012】
一実施例では、当該支持部分の高さは固定値ではない。
【発明の効果】
【0013】
発明の内容に関する上記の記載から明らかなように、従来技術と比べて、本発明は次の利点を有する。本発明の緯編織物は基礎組織と立体組織を含むように編まれ、立体組織によって厚さの変化をもたらすことで、従来のように立体構造物を付与する後加工が不要である。また、本発明の緯編織物で立体組織の形成位置に制限がなく、設計に応じて調整が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は本発明の緯編織物の第1実施例の構造概略図である。
図2図2は緯編織物を編む横編み機の構造概略図である。
図3図3は本発明の方法のフローチャートである。
図4図4は本発明の緯編織物の第2実施例の構造概略図である。
図5図5は本発明の緯編織物の第3実施例の構造概略図である。
図6図6は緯編織物を編む横編み機の歯口の概略図である。
図7図7は歯口が変われる横編み機の構造概略図である。
図8図8は本発明の緯編織物の第4実施例の構造概略図である。
図9図9は本発明の緯編織物の平面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、図面を用いて、本発明の技術内容を詳細に説明する。
図1が参照されるとおり、本発明は厚さの変化がある緯編織物10を提供し、緯編織物10は横編み機30(図2)によって編まれたもので、緯編織物10は少なくとも1つの基礎組織11と、少なくとも1つの立体組織12とを含む。基礎組織11は支持特性を持たない通常の織物組織であり、具体的には、基礎組織11は単層織物でもよいし二層織物でもよく、当該単層織物又は当該二層織物の構造は当業者に周知された常識であるため、ここでその説明を省略する。また、立体組織12と基礎組織11は一体的に編み上げたもので、つまり立体組織12は基礎組織11を編み終えた後、組み合わせてつなげたものでない。立体組織12の厚さが基礎組織11の厚さより大きいため、緯編織物10の側方(図1の角度)からみると厚さの変化が見られる。なお、本願で厚さの変化とは積み上げた糸の厚さではなく、側方に見られた変化のことをいう。また、立体組織12は2つの表面部分121、122と、2つの表面部分121、122につながり2つの表面部分121、122の間に位置する支持部分123とを含み、支持部分123は立体組織12と基礎組織11の継ぎ目に存在しない。また、立体組織12に厚さを付与するために、立体組織12は少なくとも1本の支持糸124によって実施され、支持糸124は2つの表面部分121、122の少なくとも一方に力がかかって圧迫される時に変形する。立体組織12は直接的に緯編織物10に形成されたパッドであってもよいため、本発明の緯編織物10は女性衣類の胸パッド、又はスポーツウェアのクッションパッドであってもよい。
【0016】
図1から図3が参照されるとおり、上述した内容を踏まえ、本発明は、横編み機30で緯編織物10を編む方法20を提供する。方法20は、
横編み機30を駆動して横編み機30の2つの針床31、32の少なくとも一方で基礎組織11を編むステップ21と、
横編み機30の2つの針床31、32を制御して立体組織12を編むステップであって、立体組織12の厚さは基礎組織11の厚さより大きく、立体組織12は2つの表面部分121、122と、支持部分123とを含み、支持部分123は立体組織12と基礎組織11の継ぎ目に存在しないステップ22とを含む。
【0017】
以下では、単層織物として実施される基礎組織11で方法20を説明し、横編み機30が基礎組織11を編むこと(即ちステップ21)を想定する。編みプロセスの設定に従って横編み機30は、その編みヘッド33で2つの針床31、32の一方を駆動して基礎組織11を編む。編みプロセスが立体組織12の編成に進むと、編みヘッド33は2つの針床31、32を駆動して2つの表面部分121、122を編む。この場合に、2つの表面部分121、122の一方は基礎組織11の続きとして編まれてもよい。2つの表面部分121、122の他方はこの段階で新たに編まれたものであり、表面部分122の形成初期で、横編み機30はトランスファーステッチ(transfer)又はタックステッチ(tuck)などの技法で一方の表面部分121と基礎組織11をつなげるように設定される。さらに、横編み機30は、立体組織12と基礎組織11の継ぎ目(図中の13)において支持糸124の給糸を一旦停止し、2つの表面部分121、122に複数の編み動作が行われてから支持糸124を給糸して支持部分123を形成させるように制御される。そのため、本発明の緯編織物10で立体組織12と基礎組織11の継ぎ目(図中の13)は袋状構造である。一実施例では、支持糸124の給糸のタイミングは2つの表面部分121、122に複数の編み動作が行われた後である。前記編み動作の回数は織物の特性に応じて調整できる。編み作業に支持糸124が加わると、2つの表面部分121、122の間に支持部分123が形成され、支持部分123の存在で2つの表面部分121、122が互いに密着せず、立体組織12は基礎組織11より厚く見える。なお、本発明に係る方法は立体組織12を編み終えたら終了するのではなく、図4に示すように、模様の設計に応じて、立体組織12を編み終えた後、緯編織物10に基礎組織11を継ぎ足してもよい。
【0018】
図2から図5が参照されるとおり、以下では、当該二層織物として実施される基礎組織11で方法20を説明し、横編み機30が基礎組織11を編むこと(即ちステップ21)を想定する。編みプロセスの設定に従って横編み機30は、編みヘッド33で2つの針床31、32の両方を駆動して基礎組織11を編み、当該二層組織の主な構成部分である2つの表面111、112を形成し、さらに横編み機30は2つの表面111、112を編む間、トランスファーステッチもしくはタックステッチの技法で、又は撚糸113の追加給糸により、2つの表面111、112をつなげて密着させる。編みプロセスが立体組織12の編成に進むと、2つの表面部分121、122は2つの表面111、112の続きとして編まれてもよい。なお、編みプロセスは基礎組織11から立体織物12の継ぎ目(図中の13)に移行し、2つの表面部分121、122につながる構造は一切形成されない。業界の説明によれば、基礎組織11と立体織物12の継ぎ目で支持部分123は編まないことで実施する。後に、支持糸124を給糸して編み作業に加えて、立体織物12を編む。立体織物12の編成が前出内容であるため、説明を省略する。
【0019】
立体組織12の厚さは支持糸124の長さによって決まり、編み作業中の支持糸124の長さは横編み機30の歯口34の幅によって決まる(図2図6参照)。なお、歯口34の幅の変化が、形成した糸ループの大きさにも影響を与え、歯口34の幅が大きい場合、編まれた糸ループが大きく、糸ループが非常に大きくなれば表面組織を形成しにくく、そのため編み作業で歯口34の大きさが変われない場合、立体組織12の厚さを設計する段階で基礎組織11及び2つの表面部分121、122の糸ループの大きさを考慮する必要がある。また、編む途中で横編み機30が作業を停止しなくても歯口34の幅が変われるようにすれば、立体組織12の厚さが、変わらない幅に限定されるという問題は解決される。本発明者は、以前にも特許文献2~5のように、編む途中で歯口が変われる横編み機構造を提案していた。図7が参照されるとおり、編む時には、横編み機30は立体組織12の支持部分123を編む時、2つの針床31、32の2つのキャリッジ311、321を駆動して変位させて横編み機30の歯口34の大きさを変え、歯口34が所望の大きさに調整されると、横編み機30が支持部分123を編むように制御される。このようにして、支持部分123の高さは固定値ではなく、図8に示すように、立体組織12も同じ厚さでなく厚さの変化がある。
【0020】
図9が参照されるとおり、本発明の緯編織物10で立体組織12には編み作業の位置が限定されず、織物の設計に応じて編む位置を決定してもよい。
【符号の説明】
【0021】
10 緯編織物
11 基礎組織
111 表面
112 表面
113 撚糸
12 立体組織
121 表面部分
122 表面部分
123 支持部分
124 支持糸
13 継ぎ目
20 方法
21 ステップ
22 ステップ
30 横編み機
31 針床
32 針床
311 キャリッジ
321 キャリッジ
33 編みヘッド
34 歯口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-08-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
横編み機を駆動して前記横編み機の2つの針床の少なくとも一方で基礎組織を編むステップであって、前記基礎組織は単層織物又は二層織物であるステップと、
前記横編み機の前記2つの針床を制御して前記基礎組織につながる立体組織を編むステップであって、前記立体組織の厚さは前記基礎組織の厚さより大きく、前記立体組織は2つの表面部分と、前記2つの表面部分につながり前記2つの表面部分の間に位置する支持部分とを含み、前記支持部分は前記立体組織と前記基礎組織の継ぎ目に存在しないステップとを含むことを特徴とする横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法。
【請求項2】
前記横編み機は前記立体組織と前記基礎組織の継ぎ目において支持糸の給糸を一旦停止し、前記2つの表面部分に複数の編み動作が行われてから前記支持糸を給糸して前記支持部分を形成させるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法。
【請求項3】
前記横編み機が前記支持部分を編む間、前記2つの針床の2つのキャリッジを駆動して変位させて前記横編み機の歯口の大きさを変えることで、前記支持部分の高さは固定値ではないことを特徴とする請求項1又は2に記載の横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法。
【請求項4】
前記基礎組織が前記二層織物である場合、前記横編み機はタックステッチ又はトランスファーステッチを行って前記二層織物の2つの表面を互いに密着させることを特徴とする請求項3に記載の横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法。
【請求項5】
前記基礎組織が前記二層織物である場合、前記横編み機は撚糸を給糸して、前記二層織物の2つの表面が前記撚糸の作用で互いに密着し、前記撚糸は支持性能を持たないことを特徴とする請求項1又は2に記載の横編み機で厚さの変化がある緯編織物を編む方法。
【請求項6】
単層織物又は二層織物である少なくとも1つの基礎組織と、
前記基礎組織につながる少なくとも1つの立体組織であって、前記立体組織の厚さは前記基礎組織の厚さより大きく、前記立体組織は2つの表面部分と、前記2つの表面部分につながり前記2つの表面部分の間に位置する支持部分とを含み、前記支持部分は前記立体組織と前記基礎組織の継ぎ目に存在しない前記立体組織とを含み、かつ前記支持部分の高さは前記立体組織の厚さを決め、前記2つの表面部分の少なくとも一方に力がかかって圧迫される時に変形することを特徴とする厚さの変化がある緯編織物。
【請求項7】
前記支持部分は少なくとも1つの支持糸によって形成されることを特徴とする請求項6に記載の厚さの変化がある緯編織物。
【請求項8】
前記支持部分の高さは固定値ではないことを特徴とする請求項6又は7に記載の厚さの変化がある緯編織物。