(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164341
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】寿司提供装置、寿司提供システム、寿司提供方法及び寿司提供プログラム
(51)【国際特許分類】
A47G 23/08 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
A47G23/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069770
(22)【出願日】2021-04-16
(71)【出願人】
【識別番号】591186176
【氏名又は名称】株式会社 ゼンショーホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】畠山 和也
(72)【発明者】
【氏名】渡部 大介
【テーマコード(参考)】
3B115
【Fターム(参考)】
3B115CB07
3B115CB12
(57)【要約】
【課題】食品ロスの発生を抑制する寿司提供装置、寿司提供システム、寿司提供方法及び寿司提供プログラムを提供する。
【解決手段】寿司提供装置は、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する記憶部と、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を取得する取得部と、取得部によって取得した注文情報、及び、記憶部に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定部と、特定部によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御部と、取得部によって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する記憶部と、
注文される寿司の種類及び当該寿司の数量を含む注文情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得した注文情報、及び、前記記憶部に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定部と、
前記特定部によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御部と、
前記取得部によって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御部と、
を備える寿司提供装置。
【請求項2】
前記記憶部は、複数の座席それぞれの位置に関する座席情報を記憶し、
前記取得部は、寿司を注文する座席を特定する内容をさらに含む注文情報を取得し、
前記指示制御部は、前記記憶部に記憶される座席情報に基づき、注文情報に含まれる注文座席の位置に応じて、シャリ玉製造機によって形成されるシャリ玉に関する内容を視覚的に変更するよう指示する指示情報を出力する
請求項1に記載の寿司提供装置。
【請求項3】
前記指示制御部は、シャリ玉に関する内容を視覚的に変更することとして、注文情報が含む注文座席の位置に応じて、皿に配されるシャリ玉の位置を変更すること、及び、皿を変更することのうち少なくとも一方を指示する指示情報を出力する
請求項2に記載の寿司提供装置。
【請求項4】
前記指示制御部は、前記記憶部に記憶される座席情報に基づいて、前記シャリ玉製造機によって形成されるシャリ玉を注文情報が含む注文座席の位置に応じた搬送位置まで搬送するよう指示する指示情報を出力する
請求項2又は3に記載の寿司提供装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、座席の位置に応じて複数の表示部が有る場合、前記記憶部が記憶する座席情報に基づいて、前記取得部によって取得する注文情報が含む注文座席の位置に応じた表示部に、当該注文情報に基づく寿司の種類及び数量を表示するよう制御する
請求項2~4のいずれか1項に記載の寿司提供装置。
【請求項6】
寿司の注文を受け付けて注文情報を生成する端末と、
前記端末から注文情報を受け付けて、注文情報に応じた指示情報及び表示情報を生成する寿司提供装置と、
前記寿司提供装置から出力される指示情報に基づき、寿司のシャリ玉を形成するシャリ玉製造機と、
前記寿司提供装置から出力される表示情報に基づき、前記端末から注文される寿司の内容を表示する表示部と、
を備える寿司提供システムであって、
前記寿司提供装置は、
寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する記憶部と、
注文される寿司の種類及び当該寿司の数量を含む注文情報を前記端末から取得する取得部と、
前記取得部によって取得した注文情報、及び、前記記憶部に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定部と、
前記特定部によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報を前記シャリ玉製造機に出力する指示制御部と、
前記取得部によって取得する注文情報が含む内容を前記表示部に表示するよう制御する表示制御部と、
を備える寿司提供システム。
【請求項7】
寿司提供装置が、
寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、
注文される寿司の種類及び当該寿司の数量を含む注文情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得した注文情報、及び、前記記憶部に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定ステップと、
前記特定ステップによって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御ステップと、
前記取得ステップによって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御ステップと、
を実行する寿司提供方法。
【請求項8】
寿司提供装置に、
寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する記憶機能と、
注文される寿司の種類及び当該寿司の数量を含む注文情報を取得する取得機能と、
前記取得機能によって取得した注文情報、及び、前記記憶機能に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定機能と、
前記特定機能によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御機能と、
前記取得機能によって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御機能と、
を実現させる寿司提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寿司提供装置、寿司提供システム、寿司提供方法及び寿司提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、寿司店等においては、握り寿司のシャリ玉を成形する装置を設置する場合がある。特許文献1に記載されるシャリ玉処理装置は、シャリ玉成形機、移載機、皿供給用コンベア及び搬送コンベアを備える。皿供給コンベアは、搬送コンベアの上流側に配され、皿を搬送コンベアに供給する。シャリ玉成形機は、シャリ玉を成形して、移載機を利用して搬送コンベア上を搬送される皿の上にシャリ玉を載せる。搬送コンベアは、シャリ玉成形機が配される上流側から、従業員が調理をする下流側に、シャリ玉が載置される皿を搬送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたシャリ玉処理装置は、随時、シャリ玉を形成することにより、シャリ玉が配される皿を店員の居る位置まで搬送する。この場合、従来の技術は、搬送コンベアの終端位置に配されるセンサが皿を検知するまで、シャリ玉を形成する。
しかしながら、寿司等を始めとする飲食物は、例えば、鮮度等が重要になる場合がある。特許文献1に記載された技術は、随時シャリの形成を続けるが、すぐにネタを載せて顧客に提供できない場合には、シャリが乾いてしまう恐れがある。シャリが乾いてしまった場合には、そのシャリを廃棄する場合もあり、食品ロスが生じる恐れがあった。
【0005】
本発明は、食品ロスの発生を抑制する寿司提供装置、寿司提供システム、寿司提供方法及び寿司提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の寿司提供装置は、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する記憶部と、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を取得する取得部と、取得部によって取得した注文情報、及び、記憶部に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定部と、特定部によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御部と、取得部によって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御部と、を備える。
【0007】
一態様の寿司提供システムは、寿司の注文を受け付けて注文情報を生成する端末と、端末から注文情報を受け付けて、注文情報に応じた指示情報及び表示情報を生成する寿司提供装置と、寿司提供装置から出力される指示情報に基づき、寿司のシャリ玉を形成するシャリ玉製造機と、寿司提供装置から出力される表示情報に基づき、端末から注文される寿司の内容を表示する表示部と、を備えるシステムであって、寿司提供装置は、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する記憶部と、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を端末から取得する取得部と、取得部によって取得した注文情報、及び、記憶部に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定部と、特定部によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御部と、取得部によって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御部と、を備える。
【0008】
一態様の寿司提供方法では、寿司提供装置が、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を取得する取得ステップと、取得ステップによって取得した注文情報、及び、記憶部に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定ステップと、特定ステップによって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御ステップと、取得ステップによって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御ステップと、を実行する。
【0009】
一態様の寿司提供プログラムは、寿司提供装置に、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する記憶機能と、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を取得する取得機能と、取得機能によって取得した注文情報、及び、記憶機能に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定機能と、特定機能によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御機能と、取得機能によって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0010】
一態様の寿司提供装置は、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶し、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を取得し、注文情報及び使用情報に基づきその注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定し、シャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力し、注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御するので、食品ロスの発生を抑制することができる。
一態様の寿司提供システム、寿司提供方法及び寿司提供プログラムは、上述した一態様の寿司提供装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係る寿司提供システムについて説明するための図である。
【
図2】一実施形態に係る端末について説明するための図である。(A)は、一実施形態に係る端末について説明するためのブロック図であり、(B)は、端末表示部に表示される注文画面の一例について説明するための図である。
【
図3】一実施形態に係る寿司提供装置について説明するためのブロック図である。
【
図4】一実施形態に係るシャリ玉製造機について説明するための図である。
【
図5】皿について説明するための図である。(A)は第1の図柄が付された皿の一例について説明するための図であり、(B)は第2の図柄が付された皿の一例について説明するための図である。
【
図6】皿に配されるシャリ玉の配置の一例について説明するための図である。(A)は2つのシャリ玉を揃えて配する場合の一例について説明するための図であり、(B)は2つのシャリ玉をずらして配する場合の一例について説明するための図である。
【
図7】一実施形態に係る寿司提供方法について説明するためのフローチャートである。
【
図8】一実施形態に係る寿司提供方法について説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0013】
[寿司提供システム1の概略]
まず、一実施形態に係る寿司提供システム1について説明する。
図1は、一実施形態に係る寿司提供システム1について説明するための図である。
【0014】
寿司提供システム1は、例えば、寿司店に配され、寿司店に来店した顧客の注文を受け付け、その注文に握り寿司を含む場合に、その握り寿司の注文数量に応じた数のシャリ玉を形成するものである。
そのような寿司提供システム1は、例えば、端末100、寿司提供装置200、シャリ玉製造機300及び表示部400を備える。
【0015】
端末100は、例えば、タブレット型の端末であってもよく、顧客が着席する座席(テーブル)等に配される。端末100は、寿司の注文を受け付けて注文情報を生成する。すなわち、端末100は、顧客による寿司の注文操作を受け付けて、その注文の内容を注文情報として寿司提供装置200に送信する。
【0016】
寿司提供装置200は、端末100との間で情報の送受信が可能である。寿司提供装置200は、端末100から注文情報を受け付けて、注文情報に応じた指示情報及び表示情報を生成する。すなわち、寿司提供装置200は、注文情報にシャリ玉を利用する寿司(一例として、握り寿司等)が含まれる場合、注文される内容(シャリ玉を利用する寿司)の数量に応じた貫数のシャリ玉を形成するようシャリ玉製造機300に指示する。この場合、寿司提供装置200は、指示情報に、注文情報を出力した端末100の位置(注文した座席等の位置)を特定する内容を含ませてもよい。また、寿司提供装置200は、注文情報に基づく注文の内容を寿司店の従業員に示すための表示情報を表示部400に送信してもよい。
【0017】
シャリ玉製造機300は、寿司提供装置200から出力される指示情報に基づき、寿司のシャリ玉を形成する。すなわち、シャリ玉製造機300は、握り寿司の注文数量に応じた数量(貫数)のシャリ玉を形成する。シャリ玉製造機300は、形成したシャリ玉600を皿601の上に載せて、搬送レーン301を利用して搬送する。
【0018】
表示部400は、寿司提供装置200から出力される表示情報に基づき、端末100から注文される寿司の内容を表示する。
【0019】
寿司店の従業員は、シャリ玉製造機300によって形成されるシャリ玉600の上に、表示部400に表示される握り寿司の注文に応じたネタを載せて顧客に提供する。
【0020】
[寿司提供システム1の詳細]
次に、一実施形態に係る寿司提供システム1の詳細について説明する。
【0021】
[端末100]
一実施形態に係る端末100の詳細は、以下の通りである。
図2は、一実施形態に係る端末100について説明するための図である。
図2(A)は、一実施形態に係る端末100について説明するためのブロック図であり、
図2(B)は、端末表示部103に表示される注文画面の一例について説明するための図である。
【0022】
端末100は、例えば、上述したようにタブレット型の端末であってもよい。端末100は、例えば、寿司店に配される複数の座席(テーブル)502それぞれに配されてもよい(
図4参照)。
【0023】
そのような端末100は、端末通信部102、端末表示部103及び端末制御部101を備える(
図2(A)参照)。
【0024】
端末通信部102は、例えば、寿司提供装置200との間で通信を行う。端末制御部101は、例えば、後述する端末制御部101の制御に基づいて、顧客が料理を注文する場合の注文内容に関する情報(注文情報)を寿司提供装置200に送信する。
【0025】
端末表示部103は、例えば、種々の文字、記号及び画像等を表示する。端末表示部103は、例えば、タッチパネル式の表示部であってもよい。端末表示部103は、例えば、端末制御部101の制御に基づいて、寿司の注文画面(
図2(B)参照)を表示してもよい。一例として、端末表示部103は、注文画面として、寿司の種類毎(又は、握り寿司のネタ毎)等のタブを複数表示し、各タブに寿司店が提供する寿司を表示してもよい。
【0026】
端末制御部101は、例えば、端末100の演算処理装置等の一機能として実現されてもよい。端末制御部101は、上述したように、端末通信部102及び端末表示部103を制御してもよい。
一例として、端末制御部101は、寿司の注文画面を端末表示部103に表示するよう制御し、ユーザの操作に基づいて注文する寿司の選択とその寿司の数量が確定されると(例えば、注文ボタン(図示せず)等が操作されると、)ユーザが選択した寿司の内容を注文情報として寿司提供装置200に送信するよう端末通信部102を制御してもよい。この場合、端末制御部101は、注文情報に、端末100が配される位置(又は、寿司を注文する座席(テーブル))を特定する座席特定情報を含むようにしてもよい。なお、座席特定情報は、端末100を識別する識別情報であってもよい。
【0027】
[寿司提供装置200]
一実施形態に係る寿司提供装置200の詳細は、以下の通りである。
図3は、一実施形態に係る寿司提供装置200について説明するためのブロック図である。
【0028】
寿司提供装置200は、例えば、コンピュータ(一例として、サーバ、デスクトップ及びラップトップ等)を備えてもよい。
寿司提供装置200は、通信部211、記憶部212、取得部202、特定部203、指示制御部204及び表示制御部205を備える。取得部202、特定部203、指示制御部204及び表示制御部205は、寿司提供装置200の制御部201(例えば、演算処理装置等)の一機能として実現されてもよい。
【0029】
通信部211は、寿司提供装置200の外部にある装置との間で通信を行う。通信部211は、例えば、制御部201の制御に基づいて、端末100、シャリ玉製造機300及び表示部400それぞれとの間で情報の送受信が可能である。
【0030】
記憶部212は、例えば、種々の情報及びプログラムを記憶することが可能である。記憶部212は、例えば、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する。使用情報は、例えば、寿司の種類(例えば、握り寿司、軍艦、巻物及び稲荷寿司等)、及び、寿司が握り寿司の場合には1つの注文数量で形成するシャリ玉の数量(貫数)等の内容を含む情報である。なお、握り寿司等には、シャリ玉のサイズを通常よりも変更したサイズ(例えば、ハーフサイズ)が有ってもよい。又は、使用情報は、例えば、寿司店が提供する料理のうち、シャリ玉を使用する料理(例えば、握り寿司等)を特定する情報であってもよい。
【0031】
また、記憶部212は、複数の座席それぞれの位置に関する座席情報を記憶してもよい。座席情報は、例えば、座席(端末100)の位置を特定する情報である。一例として、座席情報は、寿司提供システム1を利用して調理される寿司を、複数の顧客が着席する座席等の前に配される提供レーン501(
図4参照)を利用して特定の顧客に提供する場合、複数の提供レーン501のうち特定の顧客が着席する前に配される提供レーン501を特定する情報であってもよい。すなわち、座席情報は、例えば、注文情報を送信する端末100(例えば、端末100の識別情報等)と、その端末100が配される座席(テーブル)と、その座席(テーブル)に隣接して配される提供レーン501とを対応付けた情報であってもよい。
【0032】
取得部202は、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を取得する。この場合、注文情報は、寿司を注文する座席を特定する内容をさらに含んでもよい。取得部202は、例えば、端末100から送信される注文情報を、通信部211を介して取得する。注文情報は、例えば、顧客の操作に基づいて端末100に入力される料理等の注文の内容を含む。一例として、注文情報は、顧客によって注文される料理の種類(1又は複数の寿司の種類)、寿司の種類毎の注文数量、及び、顧客が着席する座席(テーブル)を特定する座席特定情報を含んでいてもよい。一例として、寿司の種類は、マグロ握り寿司、サーモン握り寿司、甘えび握り寿司、いくら軍艦、まぐろたたき軍艦、鉄火巻、納豆巻及び稲荷寿司等を始めとする、寿司店で提供する料理の種類等であってもよい。
【0033】
特定部203は、取得部202によって取得した注文情報、及び、記憶部212に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する。すなわち、特定部203は、例えば、使用情報に基づき、注文情報で特定される寿司の注文に握り寿司を含むかを判定し、握り寿司を含む場合には握り寿司の種類(ネタ等)を特定してもよい。又は、特定部203は、例えば、使用情報に基づいて、注文情報に含まれる料理に握り寿司があることを特定してもよい。すなわち、特定部203は、例えば、使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の注文にシャリ玉を使用する注文(内容)を含むことを特定してもよい。
【0034】
指示制御部204は、特定部203によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する。すなわち、指示制御部204は、例えば、特定部203によって注文情報に含まれる料理に握り寿司があると特定すると、その握り寿司の注文数量に応じたシャリ玉を形成する指示(指示情報)をシャリ玉製造機300に送信するよう通信部211を制御する。
【0035】
この場合、指示制御部204は、例えば、注文される握り寿司の注文数量が「1」の場合、記憶部212に記憶される使用情報を参照して、2つのシャリ玉を形成するようシャリ玉製造機300に指示してもよい。同様に、指示制御部204は、例えば、注文される握り寿司の注文数量が「2」の場合、記憶部212に記憶される使用情報を参照して、4つのシャリ玉を形成するようシャリ玉製造機300に指示してもよい。
【0036】
なお、指示制御部204は、握り寿司の注文数量と、その注文数量に応じて形成を指示するシャリ玉の数量との関係は上記の一例に限定されることはない。指示制御部204は、例えば、記憶部212に記憶される使用情報に応じて、注文数量「1」に対してシャリ玉を1つ形成するような関係で指示を行ってもよい。また、指示制御部204は、例えば、注文数量「1」に対してシャリ玉を3つ以上のいずれかの数で形成するような関係で指示を行ってもよい。すなわち、記憶部212に記憶される使用情報は、寿司店で提供する握り寿司の種類(一例として、マグロ、サーモン及び甘えび等)と、それぞれの種類の「1」の注文数量に対するシャリ玉の形成数量との関係を含むこととしてもよい。
【0037】
また、指示制御部204は、注文情報及び記憶部212に記憶される座席情報に基づき、注文情報に含まれる注文座席の位置を特定する指示情報をシャリ玉製造機300に出力するよう制御する。指示制御部204は、例えば、注文情報に基づきシャリ玉の形成を指示する内容と、その注文情報に含まれる座席の位置を特定する内容とを含む指示情報をシャリ玉製造機300に送信してもよい。
【0038】
一例として、寿司店は、顧客に寿司を提供する場合に提供レーン501上に注文される寿司を載せ、提供レーン501を駆動することによりその寿司を顧客が着席する座席(テーブル)の前まで搬送する形態を取る場合がある(
図4参照)。この場合、寿司店は、複数の提供レーン501を備える場合がある。このように、寿司店が複数の提供レーン501を備える場合に、1つのシャリ玉製造機300によって形成されるシャリ玉を使用して、複数の提供レーン501それぞれに対応して着席する顧客に寿司を提供することがある。寿司店は、寿司を注文した顧客が着席する提供レーン501の供給側(上流側)近くまでシャリ玉製造機300で形成されるシャリ玉を搬送し、そこでネタをシャリ玉に載せた後、寿司を提供レーン501に載せることを希望することがある。なお、提供レーン501の一例は、コンベア等である。
【0039】
上述した一例の場合、指示制御部204は、記憶部212に記憶される座席情報を参照し、注文情報(座席特定情報)によって特定される寿司を注文した顧客の座席(テーブル)の位置、すなわち、その顧客が着席する座席に対応する提供レーン501を特定し、特定した座席(注文座席)の位置(提供レーン501)の情報を指示情報に含ませてシャリ玉製造機300に送信する。
【0040】
また、上述した一例の場合、寿司店の従業員は、シャリ玉製造機300から搬送されるシャリ玉がどの提供レーン501へ供給する寿司のシャリ玉になるか把握することを希望する場合がある。このため、指示制御部204は、注文される座席の位置(提供レーン501)毎に、シャリ玉製造機300によって形成されるシャリ玉に関する内容を視角的に変えるようにシャリ玉製造機300に指示を行う。すなわち、指示制御部204は、記憶部212に記憶される座席情報に基づき、注文情報に含まれる注文座席の位置に応じて、シャリ玉製造機300によって形成されるシャリ玉に関する内容を視覚的に変更するよう指示する指示情報を出力することとしてもよい。この場合、指示制御部204は、シャリ玉に関する内容を視覚的に変更することとして、注文情報が含む注文座席の位置に応じて、皿に配されるシャリ玉の位置を変更すること、及び、皿を変更することのうち少なくとも一方を指示する指示情報を出力することとしてもよい。
【0041】
すなわち、指示制御部204は、例えば、提供レーン501毎に、皿に配されるシャリ玉の位置を変えるよう指示してもよい。一例として、複数の提供レーン501として、一方(一方の組)の提供レーン501(A)及び他方(他方の組)の提供レーン501(B)が有る場合、指示制御部204は、一方の提供レーン501(A)に供給する寿司のシャリ玉については、皿にそのシャリ玉(例えば、2貫)を載せるときに、並列に2つのシャリ玉が揃うように載せることを指示してもよい。また、一例として、指示制御部204は、他方の提供レーン501(B)に供給する寿司のシャリ玉については、皿にそのシャリ玉(例えば、2貫)を載せるときに、2つのシャリ玉が前後にずれるように載せることを指示してもよい。なお、この場合、シャリ玉製造機300は、例えば、指示制御部204の指示に応じた配置になるように、皿にシャリ玉を配することができるようになっていてもよい。皿にシャリ玉を載せるときのシャリ玉の配置パターンは、予め提供レーン501毎に設定されていてもよい。
【0042】
また、指示制御部204は、例えば、提供レーン501毎に、皿に記載される図柄及び皿の色彩のうち少なくとも一方を変えるよう指示してもよい。一例として、指示制御部204は、一方の提供レーン501(A)に供給する寿司のシャリ玉については、皿の図柄(色彩)をCにするように指示してもよい。また、一例として、指示制御部204は、他方の提供レーン501(B)に供給する寿司のシャリ玉については、皿の図柄(色彩)をDにするように指示してもよい。なお、この場合、シャリ玉製造機300は、例えば、図柄(色彩)Cの皿と、図柄(色彩)Dの皿とを分けて収容し、指示制御部204の指示に応じた皿にシャリ玉を配することができるようになっていてもよい。すなわち、皿に付される図柄(色彩)パターンは、予め提供レーン501毎に設定されていてもよい。
【0043】
なお、1つのシャリ玉製造機300によって形成されるシャリ玉を複数の提供レーン501に提供する場合、その複数の提供レーン501の数は、上述したように2つ(2組)に限定されることはなく、3つ(3組)以上であってもよい。指示制御部204は、1つのシャリ玉製造機300で3つ(3組)以上の提供レーン501にシャリ玉を提供する場合でも、それぞれの提供レーン501(提供レーン501の組)に応じてシャリ玉に関する内容を視覚的に変えるよう指示する。
【0044】
指示制御部204は、記憶部212に記憶される座席情報に基づいて、シャリ玉製造機300によって形成されるシャリ玉を、注文情報が含む注文座席の位置に応じた搬送位置まで搬送するよう指示する指示情報を出力することとしてもよい。すなわち、指示制御部204は、例えば、複数の提供レーン501それぞれに応じた寿司(顧客の注文に応じた寿司)を提供できるように、記憶部212に記憶される座席情報を参照し、注文情報に含まれる、寿司を注文した顧客の座席(テーブル)の位置、すなわち、その顧客が着席する座席に対応する提供レーン501を特定し、その提供レーン501の近く(その提供レーン501に寿司を提供する従業員が調理をする領域)まで、シャリ玉を載せた皿を搬送する指示(指示情報)をシャリ玉製造機300に送信してもよい。
指示制御部204は、指示情報に、注文した顧客が着席する座席(テーブル)、又は、その座席に隣接して配される提供レーン501を特定する情報を含ませてもよい。
【0045】
表示制御部205は、取得部202によって取得する注文情報が含む内容を表示部400に表示するよう制御する。表示制御部205は、例えば、注文情報に基づく握り寿司の注文内容を表示部400に表示するために、その表示部400に表示情報を送信するよう通信部211を制御してもよい。表示情報は、例えば、顧客が注文した内容を含む情報であってもよい。
【0046】
なお、上述した一例のように、寿司店は、複数の提供レーン501を備えてもよい。この場合、寿司提供システム1は、複数の提供レーン501それぞれに対応して表示部400を配してもよい。この場合、表示制御部205は、座席の位置に応じて複数の表示部400(複数の提供レーン501の所定数に対応する表示部400)が有る場合、記憶部212が記憶する座席情報に基づいて、取得部202によって取得する注文情報が含む注文座席の位置(提供レーン501)に応じた表示部400に、その注文情報に基づく寿司の種類及び数量を表示するよう制御することとしてもよい。すなわち、表示制御部205は、例えば、記憶部212に記憶される座席情報を参照し、注文情報に含まれる、寿司を注文した顧客の座席(テーブル)の位置、すなわち、その顧客が着席する座席に対応する提供レーン501を特定し、特定した座席(注文座席)の位置(提供レーン501)に対応して配される表示部400に、その注文情報に対応する表示情報を送信するよう制御してもよい。
この場合、表示制御部205は、例えば、顧客の座席(テーブル)、提供レーン501及び表示部400それぞれを対応付けた表示対応情報に基づいて、注文情報に基づいた注文座席に対応する表示部400に表示情報を送信してもよい。
【0047】
[シャリ玉製造機300]
一実施形態に係るシャリ玉製造機300の詳細は、以下の通りである。
図4は、一実施形態に係るシャリ玉製造機300について説明するための図である。
【0048】
シャリ玉製造機300は、例えば、握り寿司のシャリ玉600を形成して所定の貫数ずつ皿601に載せ、搬送レーン301によってシャリ玉600が載る皿601を所定の位置まで搬送する。搬送レーン301の一例は、コンベア等である。そのようなシャリ玉製造機300は、寿司提供装置200から送信される指示情報に基づいて、シャリ玉600を形成する。すなわち、シャリ玉製造機300は、顧客によって握り寿司が注文される場合、注文される握り寿司の注文数に応じた数のシャリ玉600を形成する。
【0049】
シャリ玉製造機300は、例えば、種類の異なる複数の皿601(601a,601b)を収容してもよく、1種類の皿601を複数収容してもよい。シャリ玉製造機300は、例えば、種類の異なる複数の皿601a,601bを収容する場合、皿601の種類毎に高さ方向に重ねて、自機に隣接した位置に収容してもよい。なお、皿601の種類数は、提供レーン501の数(提供レーン501の組数)に応じた数であってもよい。
【0050】
図5は、皿601について説明するための図である。
図5(A)は第1の図柄が付された皿601cの一例について説明するための図であり、
図5(B)は第2の図柄が付された皿601dの一例について説明するための図である。
【0051】
シャリ玉製造機300は、種類の異なる複数の皿601を収容する場合、
図5(A)に一例を示すように第1の図柄(
図5(A)では扇)が付される皿601cと、
図5(B)に一例を示すように第1の図柄とは異なる第2の図柄(
図5(B)では山)が付される皿601dとを収容してもよい。なお、皿601に付される図柄は、
図5に例示する一例に限定されることはなく、種々の図柄であってもよい。
【0052】
また、シャリ玉製造機300は、種類の異なる複数の皿601を収容する場合、図柄が異なる皿601を収容する例に限定されず、色彩が異なる皿601を収容してもよい。一例として、シャリ玉製造機300は、黒色が付される皿601と、赤色が付される皿601とを収容してもよい。
【0053】
なお、シャリ玉製造機300は、種類が異なる複数の皿601を収容する場合、上述した例示のように2種類の皿601を収容する場合に限らず、3種類以上の皿601を収容してもよい。この場合、シャリ玉製造機300は、寿司を顧客に提供する場合に利用する提供レーン501の数(組数)に対応する種類数の皿601を収容してもよい。すなわち、シャリ玉製造機300は、例えば、提供レーン501が2本(2組)有る場合には2種類の皿601を収容してもよく、提供レーン501が3本(3組)有る場合には3種類の皿601を収容してもよい。
【0054】
シャリ玉製造機300は、例えば、公知の方法を利用してシャリ玉600を形成してもよい。
【0055】
シャリ玉製造機300は、形成したシャリ玉600を皿601の上に載置して、搬送レーン301に提供する。この場合、シャリ玉製造機300は、顧客が着席する座席(テーブル)に隣接して複数の提供レーン501が有る場合、複数の提供レーン501毎にシャリ玉600を載せる皿601の種類を変えてもよい。すなわち、シャリ玉製造機300は、指示情報に基づいて、複数の提供レーン501のうち、握り寿司の注文の有った端末100に隣接する提供レーン501を特定し、その特定する提供レーン501に対応する種類の皿601を取り出し、その皿601にシャリ玉600を載せてもよい。一例として、シャリ玉製造機300は、複数の提供レーン501それぞれと、各提供レーン501に提供する皿601の種類とを予め対応付けた情報(対応情報)を記憶していてもよい。シャリ玉製造機300は、例えば、指示情報及び対応情報に基づいて、複数の提供レーン501のうち1つの提供レーン501を特定すると、その提供レーン501に対応する種類の皿601を取り出し、その皿601にシャリ玉600を載せてもよい。
【0056】
なお、シャリ玉製造機300は、上述したように、提供レーン501毎に皿601の種類を変える例に限定されず、複数の提供レーン501毎にシャリ玉600の配置を変えてもよい。
また、上述したように、シャリ玉製造機300が対応情報を記憶する例に限定されず、寿司提供装置200の記憶部212が対応情報を記憶してもよい。この場合、寿司提供装置200の指示制御部204は、対応情報に基づいた指示(指示情報の送信)をシャリ玉製造機300に対して行ってもよい。
【0057】
図6は、皿601に配されるシャリ玉600の配置の一例について説明するための図である。
図6(A)は2つのシャリ玉600を揃えて配する場合の一例について説明するための図であり、
図6(B)は2つのシャリ玉600をずらして配する場合の一例について説明するための図である。
【0058】
一例として、シャリ玉製造機300は、提供レーン501が2本(2組)ある場合、一方(一方の組)の提供レーン501で提供する寿司のシャリ玉600については
図6(A)に例示するように揃えて皿601に載せてもよい。同様に、シャリ玉製造機300は、他方(他方の組)の提供レーン501で提供する寿司のシャリ玉600については
図6(B)に例示するように互いにずらして皿601に載せてもよい。
なお、シャリ玉製造機300は、上述した例示のように2種類の異なるシャリ玉600の配置を行う場合に限らず、3種類以上の異なるシャリ玉600の配置を行うようにしてもよい。この場合、シャリ玉製造機300は、寿司を顧客に提供する場合に利用する提供レーン501の数(組数)に対応するシャリ玉600の配置数が設定されてもよい。すなわち、シャリ玉製造機300は、例えば、提供レーン501が2本(2組)有る場合には2種類のシャリ玉600の皿601への配置位置が設定されてもよく、提供レーン501が3本(3組)有る場合には3種類のシャリ玉600の皿601への配置位置が設定されてもよい。
【0059】
シャリ玉製造機300は、指示情報に基づいて、複数の提供レーン501のうち、握り寿司の注文の有った端末100に隣接する提供レーン501を特定し、その特定される提供レーン501に対応するようなシャリ玉600の配置にして皿601に載せてもよい。一例として、シャリ玉製造機300は、複数の提供レーン501それぞれと、各提供レーン501に提供する寿司を提供する際のシャリ玉600の配置とを予め対応付けた情報(対応情報)を記憶していてもよい。シャリ玉製造機300は、例えば、指示情報及び対応情報に基づいて、複数の提供レーン501のうち1つの提供レーン501を特定すると、その提供レーン501に対応するシャリ玉600の配置を特定し、特定したシャリ玉600の配置になるようにシャリ玉600を皿601に載せてもよい。
なお、上述したように、シャリ玉製造機300が対応情報を記憶する例に限定されず、寿司提供装置200の記憶部212が対応情報を記憶してもよい。この場合、寿司提供装置200の指示制御部204は、対応情報に基づいた指示(指示情報の送信)をシャリ玉製造機300に対して行ってもよい。
【0060】
シャリ玉製造機300は、例えば、上述した提供レーン501毎の皿601の変更とシャリ玉600の位置の変更とを組み合わせてもよい。すなわち、シャリ玉製造機300は、例えば、複数の提供レーン501それぞれに対応して、皿601へ載せるシャリ玉600の位置と、皿601の図柄(色彩)とを対応付けておいてもよい。
【0061】
シャリ玉製造機300は、搬送レーン301を利用して、皿601に載せたシャリ玉600を所定の位置まで搬送する。シャリ玉製造機300は、例えば、シャリ玉600の上に注文に応じたネタを載せる、従業員の調理領域510まで皿601(シャリ玉600)を搬送する。
【0062】
この場合、シャリ玉製造機300は、例えば、搬送レーン301の終端部301aに皿601を検知する検知センサ(図示せず)を配しておき、検知センサによって皿601を検知するまで搬送レーン301を動作させてもよい。シャリ玉製造機300は、搬送レーン301によって皿601に載せたシャリ玉600の搬送を開始してから、予め設定される時間(閾値)を経過するまでに、検知センサによって皿601を検知しない場合、搬送レーン301の動作を停止させてもよい。すなわち、シャリ玉製造機300は、例えば、搬送レーン301によって皿601(シャリ玉600)の搬送を開始した後、調理領域510で調理する従業員によって搬送レーン301から皿601が取られた場合には、検知センサによって皿601を検知することがない。このような場合のため、シャリ玉製造機300は、搬送レーン301によって皿601(シャリ玉600)の搬送を開始した後、閾値となる時間になると、搬送レーン301の動作を停止させてもよい。なお、閾値となる時間は、搬送レーン301の始端から終端まで皿601(シャリ玉600)を搬送する時間と同じ(略同じ)又は長くてもよい。
【0063】
又は、シャリ玉製造機300は、例えば、調理領域510において皿601(シャリ玉600)の搬送を停止するように搬送レーン301の動作を制御してもよい。シャリ玉製造機300は、例えば、搬送レーン301を駆動させる駆動モータ(図示せず)の回転数と、その駆動モータの回転に応じて搬送レーン301上の皿601(シャリ玉600)を搬送する距離(シャリ玉製造機300から調理領域510までの距離)との関係(距離情報)を予め記憶してもよい。シャリ玉製造機300は、搬送レーン301によってシャリ玉600を載せた皿601を搬送する場合、距離情報に基づいて駆動モータを駆動させてもよい。これにより、シャリ玉製造機300は、例えば、調理領域510において皿601(シャリ玉600)の搬送を停止することができる。
【0064】
なお、シャリ玉製造機300によって形成されるシャリ玉600に基づく握り寿司を複数の提供レーン501のいずれかで顧客に提供する場合、従業員の調理領域510は、提供レーン501毎(提供レーン501の組毎)に配されることがある(複数の調理領域510が設定される場合がある)。この場合でも、シャリ玉製造機300は、上述した駆動モータの回転数と、複数の調理領域510までの距離との関係(距離情報)を記憶してもよい。シャリ玉製造機300は、例えば、指示情報及び距離情報に基づいて、注文される握り寿司を顧客に提供する提供レーン501を特定し、その提供レーン501に対応する調理領域510で皿601(シャリ玉600)の搬送を停止することができる。
【0065】
[表示部400]
一実施形態に係る表示部400の詳細は、以下の通りである。
【0066】
表示部400は、例えば、種々の文字、記号及び画像等を表示する装置(表示装置)である。表示部400は、例えば、注文情報に基づいた顧客の注文内容を表示する。この場合、表示部400は、寿司提供装置200から出力される表示情報に基づいて、顧客の注文内容を表示する。
【0067】
表示部400は、例えば、調理領域510において調理を行う従業員から視認しやすい位置に配される。すなわち、表示部400は、
図4に一例を示すように、調理領域510(提供レーン501)に対応して配される。
表示部400(400a,400b)は、複数の調理領域510(510a,510b)が有る場合には、それぞれの調理領域510a,510bに対応して配されてもよい(
図4参照)。表示部400(400a,400b)が複数配される場合、各表示部400は、寿司提供装置200から出力される表示情報に基づいて、対応する調理領域510(510a,510b)で調理をする内容(提供レーン501に提供する握り寿司の注文内容(シャリ玉の上に載せるネタの内容)を表示してもよい。表示部400aは、提供レーン501aに対応して調理領域510aが有る場合、提供レーン501aを利用して顧客に提供する握り寿司の注文内容を表示してもよい。
【0068】
[寿司提供方法]
次に、一実施形態に係る寿司提供方法について説明する。
【0069】
まず、一実施形態に係る寿司提供方法であって、寿司提供装置200の処理内容について説明する。
図7は、一実施形態に係る寿司提供方法について説明するためのフローチャートである。
【0070】
ステップST101において、取得部202は、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を取得する。この場合、注文情報は、寿司を注文する座席を特定する内容をさらに含んでもよい。
【0071】
ステップST102において、特定部203は、ステップST101で取得する注文情報、及び、記憶部212に記憶される使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類が握りかを特定する。すなわち、特定部203は、注文情報に基づく注文内容にシャリ玉を使用する寿司を含むかを特定する。
【0072】
ステップST103において、指示制御部204は、ステップST102で寿司の種類が握りと特定する場合、記憶部212に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる数量に応じたシャリ玉の数量(貫数)を特定する。
【0073】
ステップST104において、指示制御部204は、ステップST101で取得する注文情報、及び、記憶部212に記憶される座席情報に基づき、寿司を注文した顧客が着席する座席(テーブル)(その座席(テーブル)に近接して配される提供レーン501)を特定する。
【0074】
ステップST105において、指示制御部204は、ステップST103で特定するシャリ玉の数量(貫数)、及び、ステップST104で特定する座席(テーブル)の位置(提供レーン501)それぞれの情報を含む指示情報をシャリ玉製造機300に送信するよう制御する。
この場合、指示制御部204は、ステップST104で特定する注文座席の位置に応じて、シャリ玉製造機300によって形成されるシャリ玉に関する内容を視覚的に変更する指示(指示情報)を出力することとしてもよい。なお、指示制御部204は、例えば、シャリ玉に関する内容を視覚的に変更することとして、注文座席の位置に応じて、皿に配されるシャリ玉の位置を変更すること、及び、皿を変更することのうち少なくとも一方の指示(指示情報)を出力してもよい。
また、指示制御部204は、例えば、記憶部212に記憶される座席情報に基づいて、シャリ玉製造機300によって形成されるシャリ玉を注文情報(注文座席の位置)に応じた搬送位置まで搬送する指示(指示情報)を出力してもよい。
【0075】
ステップST106において、表示制御部205は、ステップST101で取得する注文情報が含む内容を表示部400に表示するよう制御する。なお、表示制御部205は、例えば、ステップST102で寿司の種類が握り寿司(シャリ玉を使用する寿司)と特定する場合に、その握り寿司の種類(注文される握り寿司の内容(ネタ等))を表示部400に表示するよう制御してもよい。
この場合、表示制御部205は、例えば、座席の位置に応じて複数の表示部400(提供レーン501の組に対応する表示部400)が有る場合、記憶部212に記憶される座席情報に基づいて、ステップST101で取得する注文情報に含まれる注文座席の位置(提供レーン501)に応じた表示部400に、その注文情報に基づく寿司の種類及び数量を表示するよう制御してもよい。
【0076】
次に、一実施形態に係る寿司提供方法であって、寿司提供システム1の処理内容について説明する。
図8は、一実施形態に係る寿司提供方法について説明するためのタイミングチャートである。
【0077】
ステップST201において、端末100は、顧客による寿司の注文の操作を受け付ける。
【0078】
ステップST202において、端末100は、ステップST201で受け付ける注文の内容を注文情報として寿司提供装置200に送信する。注文情報は、例えば、端末100で注文される寿司の種類、その種類毎の注文数量、及び、顧客が着席する座席(テーブル)(又は、端末100)を特定する座席特定情報を含んでもよい。ここで、上述した寿司の種類には、例えば、握り寿司(シャリ玉を使用する寿司)が含まれてもよい。
【0079】
ステップST203において、寿司提供装置200は、ステップST202で送信する注文情報に基づいて、指示情報をシャリ玉製造機300に送信する。寿司提供装置200は、例えば、ステップST202で送信する注文情報にシャリ玉を使用する寿司が含まれる場合、注文される内容(シャリ玉を使用する寿司)の数量に応じた貫数のシャリ玉を形成するようシャリ玉製造機300に指示してもよい。
【0080】
ステップST204において、シャリ玉製造機300は、ステップST203で送信する指示情報に基づいて、端末100で注文される握り寿司(シャリ玉を使用する寿司)の数量に応じたシャリ玉を形成する。
【0081】
ステップST205において、シャリ玉製造機300は、自機で形成するシャリ玉が複数の提供レーン501のいずれかで提供される場合、ステップST203で送信する指示情報に基づいて、シャリ玉に関する内容を、座席(テーブル)の位置(提供レーン501)に応じて視覚的に変更する。シャリ玉製造機300は、例えば、シャリ玉に関する内容として、注文座席(テーブル)の位置(提供レーン501)に応じて、皿に載せるシャリ玉の位置を変更すること、及び、皿を変更することのうち少なくとも一方を行ってもよい。
【0082】
ステップST206において、シャリ玉製造機300は、例えば、自機で形成するシャリ玉が複数の提供レーン501のいずれかで提供される場合、ステップST203で送信する指示情報に基づいて、シャリ玉の上に注文に応じたネタを載せる、従業員の調理領域510まで皿(シャリ玉)を搬送してもよい。
ここで、シャリ玉製造機300は、例えば、従業員の調理領域510が複数有る場合には、ステップST203で送信する指示情報、及び、自機等に記憶される距離情報に基づいて、注文座席(テーブル)(提供レーン501)に応じた調理領域510(又は、調理領域510の近く)で皿(シャリ玉)の搬送を停止してもよい。
【0083】
ステップST207において、表示制御部205は、ステップST202で取得する注文情報に含まれる内容を表示部400に表示するよう制御する。この場合、表示制御部205は、例えば、座席の位置に応じて複数の表示部400(複数の提供レーン501の所定数に対応する表示部400)が有る場合、記憶部212に記憶される座席情報に基づいて、取得部202によって取得される注文情報(注文座席の位置(提供レーン501))に応じた表示部400に、その注文情報に基づく寿司の種類及び数量を表示するよう制御してもよい。
【0084】
ステップST208において、表示部400は、ステップST207で送信する注文情報に基づいた顧客の注文内容を表示する。ここで、表示部400は、例えば、複数の提供レーン501(提供レーン501の組)に応じて複数配される場合、ステップST207で送信する表示情報に基づいて、対応する提供レーン501を利用して顧客に提供する寿司の注文内容を表示してもよい。
【0085】
従業員は、例えば、上述した調理領域510で調理を行う。従業員は、例えば、シャリ玉製造機300で形成されるシャリ玉の上に、表示部400に表示される注文内容に応じたネタを載せ、提供レーン501に載せる。提供レーン501は、動作指示に基づいて動作し、注文座席(テーブル)まで寿司を搬送して、顧客に提供する。
【0086】
なお、上述した寿司提供装置200の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、寿司提供装置200の取得部202、特定部203、指示制御部204及び表示制御部205(制御部201)は、コンピュータの演算処理装置等による取得機能、特定機能、指示制御機能及び表示制御機能(制御機能)としてそれぞれ実現されてもよい。
寿司提供プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。寿司提供プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、寿司提供装置200の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、寿司提供装置200の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、寿司提供装置200の取得部202、特定部203、指示制御部204及び表示制御部205(制御部201)は、コンピュータの演算処理装置等を構成する取得回路、特定回路、指示制御回路及び表示制御回路(制御回路)として実現されてもよい。
また、寿司提供装置200の通信部211及び記憶部212は、例えば、演算処理装置等の機能を含む通信機能及び記憶機能として実現されもよい。また、寿司提供装置200の通信部211及び記憶部212は、例えば、集積回路等によって構成されることにより通信回路及び記憶回路として実現されてもよい。また、寿司提供装置200の通信部211及び記憶部212は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより通信装置及び記憶装置として構成されてもよい。
【0087】
[本実施形態の一態様及び効果]
次に、本実施形態の一態様及び各態様の効果について説明する。
【0088】
(態様1)
一態様の寿司提供装置は、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する記憶部と、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を取得する取得部と、取得部によって取得した注文情報、及び、記憶部に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定部と、特定部によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御部と、取得部によって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御部と、を備える。
寿司提供装置は、顧客の注文に応じた数量のシャリ玉の形成を指示することができる。寿司提供装置は、形成されるシャリ玉の全てに対してネタを載せて握り寿司として顧客に提供することができる。これにより、寿司提供装置は、従来のようにシャリ玉が乾くような事態が発生することがなく、乾いたシャリ玉の廃棄、すなわち食品ロスの発生を抑制することができる。
【0089】
(態様2)
一態様の寿司提供装置では、記憶部は、複数の座席それぞれの位置に関する座席情報を記憶し、取得部は、寿司を注文する座席を特定する内容をさらに含む注文情報を取得し、指示制御部は、記憶部に記憶される座席情報に基づき、注文情報に含まれる注文座席の位置に応じて、シャリ玉製造機によって形成されるシャリ玉に関する内容を視覚的に変更するよう指示する指示情報を出力することとしてもよい。
これにより、寿司提供装置は、1つのシャリ玉製造機で形成されるシャリ玉を複数の提供レーンを利用して顧客に提供する場合、すなわち、複数の調理領域がある場合でも、どの調理領域(どの提供レーン)に対するシャリ玉なのかを従業員に視覚的に示すことができる。すなわち、寿司提供装置は、従業員に対して自身の調理対象のシャリ玉なのかを明確に示すことができ、従業員の調理効率を高めることができる。
【0090】
(態様3)
一態様の寿司提供装置では、指示制御部は、シャリ玉に関する内容を視覚的に変更することとして、注文情報が含む注文座席の位置に応じて、皿に配されるシャリ玉の位置を変更すること、及び、皿を変更することのうち少なくとも一方を指示する指示情報を出力することとしてもよい。
これにより、寿司提供装置は、皿に載せられるシャリ玉の配置に違い、及び、皿の図柄(色彩)等の違いのうち少なくとも一方により、従業員に対して自身の調理対象のシャリ玉なのかを明確に示すことができる。
【0091】
(態様4)
一態様の寿司提供装置では、指示制御部は、記憶部に記憶される座席情報に基づいて、シャリ玉製造機によって形成されるシャリ玉を注文情報が含む注文座席の位置に応じた搬送位置まで搬送するよう指示する指示情報を出力することとしてもよい。
寿司提供装置は、従業員が調理をする調理領域まで、その従業員の調理対象となるシャリ玉を搬送することができる。これにより、寿司提供装置は、従業員に対して自身の調理対象のシャリ玉であることを明確に示すことができ、従業員の調理効率を高めることができる。
【0092】
(態様5)
一態様の寿司提供装置では、表示制御部は、座席の位置に応じて複数の表示部が有る場合、記憶部が記憶する座席情報に基づいて、取得部によって取得する注文情報が含む注文座席の位置に応じた表示部に、その注文情報に基づく寿司の種類及び数量を表示するよう制御することとしてもよい。
これにより、寿司提供装置は、従業員が調理をする対象(寿司の内容)を把握させやすくすることができ、調理の効率を高めることができる。
【0093】
(態様6)
一態様の寿司提供システムは、寿司の注文を受け付けて注文情報を生成する端末と、端末から注文情報を受け付けて、注文情報に応じた指示情報及び表示情報を生成する寿司提供装置と、寿司提供装置から出力される指示情報に基づき、寿司のシャリ玉を形成するシャリ玉製造機と、寿司提供装置から出力される表示情報に基づき、端末から注文される寿司の内容を表示する表示部と、を備えるシステムであって、寿司提供装置は、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する記憶部と、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を端末から取得する取得部と、取得部によって取得した注文情報、及び、記憶部に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定部と、特定部によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御部と、取得部によって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御部と、を備える。
寿司提供システムは、顧客の注文に応じた数量のシャリ玉の形成を指示することができる。寿司提供システムは、形成されるシャリ玉の全てに対してネタを載せて握り寿司として顧客に提供することができる。これにより、寿司提供システムは、従来のようにシャリ玉が乾くような事態が発生することがなく、乾いたシャリ玉の廃棄、すなわち食品ロスの発生を抑制することができる。
【0094】
(態様7)
一態様の寿司提供方法では、寿司提供装置が、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を取得する取得ステップと、取得ステップによって取得した注文情報、及び、記憶部に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定ステップと、特定ステップによって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御ステップと、取得ステップによって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御ステップと、を実行する。
これにより、寿司提供方法は、上述した一態様の寿司提供装置及び寿司提供システムと同様の効果を奏することができる。
【0095】
(態様8)
一態様の寿司提供プログラムは、寿司提供装置に、寿司の種類のうち少なくともシャリ玉を使用する寿司の使用情報を記憶する記憶機能と、注文される寿司の種類及びその寿司の数量を含む注文情報を取得する取得機能と、取得機能によって取得した注文情報、及び、記憶機能に記憶する使用情報に基づき、注文情報に含まれる寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司かを特定する特定機能と、特定機能によって寿司の種類がシャリ玉を使用する寿司と特定する場合、注文情報に含まれる数量に応じた数量のシャリ玉を形成するよう指示する指示情報をシャリ玉製造機に出力する指示制御機能と、取得機能によって取得する注文情報が含む内容を表示部に表示するよう制御する表示制御機能と、を実現させる。
これにより、寿司提供プログラムは、上述した一態様の寿司提供装置及び寿司提供システムと同様の効果を奏することができる。
【0096】
(態様9(他の態様))
一態様の寿司提供システムは、握り寿司の注文を受け付けて、注文される握り寿司の数量を含む注文情報を生成する端末と、端末から送信される注文情報に基づき、端末において注文される握り寿司の数量に応じた数量のシャリ玉を形成する指示情報を生成する寿司提供装置と、寿司提供装置から出力される指示情報に基づき、端末において注文される握り寿司の数量に応じた数量のシャリ玉を形成するシャリ玉製造機と、を備える。
これにより、寿司提供プログラムは、上述した一態様の寿司提供装置及び寿司提供システムと同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0097】
1 寿司提供システム
100 端末
200 寿司提供装置
201 制御部
202 取得部
203 特定部
204 指示制御部
205 表示制御部
211 通信部
212 記憶部
300 シャリ玉製造機
400 表示部