(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164342
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】シート搬送装置
(51)【国際特許分類】
B65H 1/14 20060101AFI20221020BHJP
G03G 21/16 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
B65H1/14 322B
G03G21/16 147
B65H1/14 310B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069772
(22)【出願日】2021-04-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】栗田 栄三
(72)【発明者】
【氏名】曽我 直史
(72)【発明者】
【氏名】高島 健二
(72)【発明者】
【氏名】大城 敏明
【テーマコード(参考)】
2H171
3F343
【Fターム(参考)】
2H171FA01
2H171FA04
2H171FA22
2H171GA08
2H171GA13
2H171HA11
2H171HA15
2H171HA22
2H171HA23
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA29
2H171JA30
2H171JA31
2H171JA32
2H171KA02
2H171KA03
2H171KA12
2H171KA17
2H171KA25
2H171KA26
2H171LA08
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA24
2H171QB01
2H171QB15
2H171QB16
2H171QB32
2H171QB52
2H171QC03
2H171QC22
2H171QC24
2H171QC29
2H171QC36
2H171SA11
2H171SA14
2H171SA20
2H171SA22
2H171SA26
2H171SA31
3F343FA02
3F343FB01
3F343GA01
3F343GA02
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA17
3F343HD10
3F343KB03
3F343LA04
3F343LA14
3F343LA15
3F343LC12
3F343LC16
3F343LC17
3F343LC24
3F343LD04
3F343LD10
(57)【要約】
【課題】用紙トレイの停止位置のばらつきを小さくすることができるシート搬送装置を提供することである。
【解決手段】実施形態のシート搬送装置は、用紙トレイと、モータと、昇降機構と、負荷付与機構と、を持つ。用紙トレイは、シートを配置する。モータは、駆動源である。昇降機構は、前記モータの駆動により前記用紙トレイを昇降させる。負荷付与機構は、前記昇降機構に負荷を与える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを配置する用紙トレイと、
駆動源であるモータと、
前記モータの駆動により前記用紙トレイを昇降させる昇降機構と、
前記昇降機構に負荷を与える負荷付与機構と、を備える
シート搬送装置。
【請求項2】
前記昇降機構は、前記モータの駆動により回転するシャフトを含み、
前記負荷付与機構は、
前記シャフトに対して摺動可能な摺動部材と、
前記摺動部材を付勢する付勢部材と、を備える。
請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記負荷付与機構は、前記付勢部材の係合位置を変更可能な係合位置可変部材を更に備える
請求項2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記摺動部材は、樹脂で形成され、
前記摺動部材は、前記シャフトと同軸の円環状を有する環状部を備える
請求項2又は3に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記付勢部材は、前記シャフトと直交する方向の外方に前記摺動部材を引っ張る引張バネである
請求項2から4のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、シート搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シート搬送装置は、用紙トレイ、モータ及び昇降機構を備える。用紙トレイは、シートを配置する。昇降機構は、モータの駆動により用紙トレイを昇降させる。用紙トレイは、昇降動作の際に任意の位置で止めることが求められる。用紙トレイの昇降動作の際にモータにかかる負荷は、用紙トレイに配置される用紙束の重さによって変わる。負荷によりモータの回転速度が変化すると、用紙トレイの停止位置のばらつきが大きくなる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、用紙トレイの停止位置のばらつきを小さくすることができるシート搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のシート搬送装置は、用紙トレイと、モータと、昇降機構と、負荷付与機構と、を持つ。用紙トレイは、シートを配置する。モータは、駆動源である。昇降機構は、前記モータの駆動により前記用紙トレイを昇降させる。負荷付与機構は、前記昇降機構に負荷を与える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図5】第1実施形態の昇降板の下降位置を説明するための模式図。
【
図6】第1実施形態の昇降板の上昇位置を説明するための模式図。
【
図9】第2実施形態の係合位置可変部材の周辺を含む斜視図。
【
図10】第2実施形態の負荷付与機構の周辺を含む斜視図。
【
図11】第3実施形態の負荷付与機構の周辺拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、第1実施形態のシート搬送装置を、図面を参照して説明する。まず、シート搬送装置を搭載する画像形成装置を説明する。
図1は、第1実施形態の画像形成装置の概略構成図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、コントロールパネル1、スキャナ部2、プリンタ部3、シート供給部4、搬送部5、手差しユニット10(給紙部)、および制御部6を持つ。画像形成装置100は、用紙などのシート状の記録媒体(以下「シート」という。)に画像を形成する。
【0008】
以下、画像形成装置100における相対位置を参照する場合に、図中に示すXA方向、XB方向、YA方向、YB方向、ZA方向、およびZB方向を用いる場合がある。XA方向は、画像形成装置100の正面(
図1の紙面前側)に立ったとき、左から右に向かう方向である。XB方向は、XA方向と逆方向である。YA方向は、画像形成装置100の背面から正面に向かう方向である。YB方向は、YA方向と逆方向である。ZA方向は、鉛直上向き方向である。ZB方向は、鉛直下向き方向である。XA(YA、ZA)方向、XB(YB、ZB)方向の向きを問わない場合または両方向を含む場合には、単に、X(Y、Z)方向と称する。
以下では、X方向に法線を持つ平面をYZ平面、Y方向に法線を持つ平面をZX平面、Z方向に法線を持つ平面をXY平面と称する。ZX平面は、画像形成装置100において、後述するシートSの搬送方向に平行な平面である。XY平面は、水平面である。
【0009】
コントロールパネル1は、ユーザが操作を行うことにより画像形成装置100を動作させる。
スキャナ部2は、複写対象物の画像情報を光の明暗として読み取る。スキャナ部2は、読み取った画像情報をプリンタ部3に出力する。
【0010】
プリンタ部3は、スキャナ部2または外部からの画像情報に基づいて、シートSに画像を形成する。
プリンタ部3は、トナーを含む現像剤により出力画像(トナー像)を形成する。プリンタ部3は、トナー像をシートSの表面上に転写する。プリンタ部3は、シートSの表面上のトナー像に熱と圧力をかけてトナー像をシートSに定着する。
【0011】
シート供給部4は、プリンタ部3がトナー像を形成するタイミングに合わせて、シートSを1枚ずつ、プリンタ部3に供給する。
シート供給部4は、給紙カセット201、202、203と、複数のカセット給紙部21と、を持つ。
給紙カセット201、202、203は、種々のサイズのシートSを収容する。
複数のカセット給紙部21は、それぞれ、給紙カセット201、202、203のXA方向の端部の上方に配置されている。各カセット給紙部21は、ピックアップローラ221、給紙ローラ222、および分離ローラ223を持つ。
【0012】
各ピックアップローラ221は、給紙カセット201、202、203から画像形成に必要なシートSを、給紙ローラ222と、分離ローラ223とのニップ部に搬送する。
各給紙ローラ222は、ニップ部に搬送されたシートSを搬送部5へ搬送する。
各分離ローラ223は、複数のシートSが搬送された場合に1枚のシートSを分離する。
【0013】
搬送部5は、搬送ローラ23と、レジストローラ24とを持つ。搬送部5は、シート供給部4から供給されるシートSをレジストローラ24へ搬送する。
レジストローラ24は、プリンタ部3がトナー像をシートSに転写するタイミングに応じてシートSを搬送する。
【0014】
搬送ローラ23は、シートSの搬送方向の先端をレジストローラ24のニップNに突き当てる。搬送ローラ23は、シートSを撓ませることにより搬送方向でのシートSの先端の位置を整える。
レジストローラ24は、搬送ローラ23から送り出されるシートSの先端をニップNにおいて整合させる。さらにレジストローラ24は、シートSを後述する転写部28側に搬送する。
搬送部5は、搬送路301、302、303を持つ。搬送路301、302、303については、プリンタ部3の他の構成を説明した後に説明する。
【0015】
プリンタ部3は、画像形成部251、252、253、254、露光部26、中間転写ベルト27、転写部28、定着器29、および転写ベルトクリーニングユニット35を持つ。
【0016】
画像形成部251、252、253、254は、XA方向にこの順に配置されている。画像形成部251、252、253、254の各々は、シートSに転写するトナー像を中間転写ベルト27上に形成する。画像形成部251、252、253、254は、それぞれ感光体ドラム7を持つ。画像形成部251、252、253、254は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像をそれぞれの感光体ドラム7に形成する。
【0017】
各感光体ドラム7の周囲には、帯電器、現像器8、1次転写ローラ、クリーニングユニット、および除電器がそれぞれ配置される。1次転写ローラは、感光体ドラム7と対向する。1次転写ローラと感光体ドラム7との間には、中間転写ベルト27が挟まれる。帯電器および現像器8の下方には、露光部26が配置されている。
【0018】
画像形成部251、252、253、254の上方には、トナーカートリッジ331、332、333、334が配置されている。トナーカートリッジ331、332、333、334には、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが収容されている。
トナーカートリッジ331、332、333、334の各トナーは、トナー補給管によって、画像形成部251、252、253、254に供給される。
【0019】
露光部26は、帯電した各感光体ドラム7の表面にレーザ光を照射する。レーザ光は、画像情報に基づいて発光制御される。露光部26は、レーザ光に代えてLED光を照射する構成も採用できる。
図1に示す例では、露光部26は、画像形成部251、252、253、254の下方に配置されている。露光部26には、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応する画像情報が供給される。露光部26は、各感光体ドラム7の表面に、画像情報に基づく静電潜像を形成する。
【0020】
中間転写ベルト27は、無端ベルトにより形成される。中間転写ベルト27は、内周面に当接された複数のローラによって張力が付与される。中間転写ベルト27は、X方向に沿う扁平に張架される。中間転写ベルト27の内周面は、張架方向における最も離間したXA方向の位置で、支持ローラ281に当接する。中間転写ベルト27の内周面は、張架方向における最も離間したXB方向の位置で、転写ベルトローラ32に当接する。
支持ローラ281は、後述する転写部28の一部を構成する。支持ローラ281は、中間転写ベルト27を2次転写位置に導く。
転写ベルトローラ32は、中間転写ベルト27をクリーニング位置に導く。
【0021】
中間転写ベルト27の図示下面側には、1次転写ローラを除く画像形成部251、252、253、254がXA方向にこの順に配置される。画像形成部251、252、253、254は、転写ベルトローラ32と支持ローラ281との間の領域で、互いに間をあけて配置される。
画像形成部251、252、253、254の各1次転写ローラには、1次転写位置にトナー像が到達すると転写バイアスが与えられる。各1次転写ローラは、各感光体ドラム7の表面のトナー像を中間転写ベルト27上に転写(1次転写)する。
【0022】
中間転写ベルト27において、画像形成部254と隣り合う位置には、転写部28が配置される。
転写部28は、支持ローラ281と、2次転写ローラ282とを持つ。2次転写ローラ282と支持ローラ281とは、中間転写ベルト27を挟持する。2次転写ローラ282および中間手転写ベルト27が互いに当接する位置は、2次転写位置である。
転写部28は、中間転写ベルト27上の帯電しているトナー像を2次転写位置においてシートSの表面上に転写する。転写部28は、転写バイアスを2次転写位置に与える。転写部28は、転写バイアスにより中間転写ベルト27上のトナー像をシートSに転写する。
【0023】
定着器29は、シートSに熱と圧力とを与える。定着器29は、熱と圧力とによってシートSに転写されたトナー像を定着させる。定着器29は、転写部28の上方に配置される。
転写ベルトクリーニングユニット35は、転写ベルトローラ32に対向する。転写ベルトクリーニングユニット35は中間転写ベルト27を挟んでいる。転写ベルトクリーニングユニット35は、中間転写ベルト27の表面のトナーを掻き取る。
【0024】
レジストローラ24から転写部28までの間、および転写部28から定着器29までの間には、それぞれ、シートSを下方から上方に向かって搬送する搬送路301、302がこの順に形成されている。
各搬送路301、302、303は、シートSを間に挟んで互いに対向する搬送ガイド部と、必要に応じて設けられる搬送ローラと、を持つ。
【0025】
手差しユニット10は、画像が形成されるシートSをプリンタ部3に供給する。手差しユニット10は、手差し給紙部11と、手差しトレイ13(用紙トレイ)と、昇降機構50と、を持つ。
手差しトレイ13は、Y方向に延びる軸線を中心として回動可能である。手差しトレイ13の使用時には、実線で示すように、手差しトレイ13は時計回りに回動されて開かれる。開かれた手差しトレイ13上には、種々のサイズのシートSを載置可能である。
手差しトレイ13が使用されない時には、手差しトレイ13は、二点鎖線で示すように、図示反時計回りに回動されてプリンタ部3のXA方向の側部に収容される。
【0026】
手差し給紙部11は、手差しトレイ13に載置されたシートSを分離給紙して、レジストローラ24に向けて搬送する。手差し給紙部11は、ピックアップローラ121と、給紙ローラ122と、分離ローラ123と、を持つ。
手差し給紙部11におけるピックアップローラ121および給紙ローラ122は、カセット給紙部21におけるピックアップローラ221および給紙ローラ222と同様の構成を持つ。
手差し給紙部11における分離ローラ123は、給紙ローラ122と当接される以外は、カセット給紙部21における分離ローラ223と同様の構成を持つ。
【0027】
次に、シート搬送装置について説明する。
図2は、第1実施形態のシート搬送装置の斜視図である。
図3は、第1実施形態のシート搬送装置の正面図である。
図2に示すように、画像形成装置100は、シート搬送装置30を備える。シート搬送装置30は、手差しトレイ13(
図2参照)、モータ40、昇降機構50及び負荷付与機構60を備える。シート搬送装置30のうち手差しトレイ13(
図2参照)以外の各要素は、サイドカバー18により覆われている。
【0028】
手差しトレイ13は、画像形成装置100のプリンタ部3の右側面を覆うサイドカバー18のトレイ格納部181に格納可能な大きさを持つ、トレイ格納部181は、サイドカバー18の表面からXB方向に凹んでいる。XB方向から見たトレイ格納部181の外形は手差しトレイ13と略同じ大きさの矩形状である。
トレイ格納部181の下部には、シートSが通過可能な給紙開口182が形成される。ピックアップローラ121は、給紙開口182の上部におけるY方向の中央部に設けられる。
【0029】
トレイ格納部181の下端近傍には、回転支軸37が設けられる。回転支軸37は、サイドカバー18に覆われた装置本体からトレイ格納部181のY方向における各内面から突出している。ただし、
図2では、トレイ格納部181のYA方向の内面からYB方向に突出する回転支軸37のみが図示されている。
各回転支軸37は、Y方向に延びる軸線と同軸に延びている。各回転支軸37は、手差しトレイ13の後述する軸受部130(
図4参照)に嵌合している。このため、手差しトレイ13は、各回転支軸37を中心として回動可能とされている。
【0030】
サイドカバー18のY方向の各内壁には、それぞれZ方向に延びるガイド溝183が設けられている。ただし、
図2には、YB方向の内壁におけるガイド溝183のみが図示されている。各ガイド溝183には、後述するリンク17が係合される。
【0031】
各リンク17は手差しトレイ13を、トレイ格納部181から外側に向かって開いた状態で、手差しトレイ13を水平面(XY平面)に対して予め決められた角度に保持する。各リンク17は、各ガイド溝183から外側に延びて手差しトレイ13のY方向の各側面に連結される。各リンク17の長手方向の両端部には、連結孔171と、連結ピン172とが設けられる。
各リンク17の連結孔171には、手差しトレイ13の後述する取り付け突起135が入り込んでいる。
各リンク17の連結ピン172は、Z方向に移動可能に各ガイド溝183に入り込んでいる。
【0032】
このような構成により、手差しトレイ13は、閉状態と開状態との間で回動可能である。閉状態とは、手差しトレイ13が鉛直面に沿う姿勢でトレイ格納部181の内部に格納された状態である。開状態とは、手差しトレイ13がXA方向におけるトレイ格納部181の外側に向かって、水平面に対して予め決められた角度に開かれた状態である。以下、特に断らない限り、開状態の手差しトレイ13について説明する。
【0033】
手差しトレイ13は、底板131、前側板132、後側板133、上板134、昇降板14、ガイドフェンス15及び付勢部材16を備える。
底板131は、手差しトレイ13の下面を形成する。底板131は、閉状態では、トレイ格納部181の外側のサイドカバー18と略面一である。底板131は、閉状態では、サイドカバー18とともに、画像形成装置100の右側面の一部を構成する。
【0034】
前側板132は、底板131のYA方向の端部から上側に突出する。前側板132は、軸受部130(
図4参照)、取り付け突起135及び回転支軸136を備える。
軸受部130は、トレイ格納部181のYA方向の内面からYB方向に突出する回転支軸37を支持する。軸受部130は、XB方向における前側板132の先端近傍に形成される。
取り付け突起135は、リンク17の連結孔171に係合される。取り付け突起135は、軸受部130よりもXA方向に離れた位置からYA方向に突出している。
回転支軸136は、後述する昇降板14を回転支軸136の中心軸線C回りに回動可能に支持する。回転支軸136は、前側板132からYB方向に突出している。
【0035】
後側板133は、底板131のYB方向の端部から上側に突出する。後側板133は、底板131のY方向の中心軸線を含むZX平面を対称面として、前側板132と面対称な形状である部分がある。後側壁133は、前側板132における軸受部130、取り付け突起135及び回転支軸136と、面対称に設けられた軸受部130、取り付け突起135及び回転支軸136を備える。
【0036】
上板134は、各回転支軸136よりもXA方向に位置する底板131を上方から覆う。上板134は、前側板132および後側板133の上端と同じ高さに配置される。上板134は、シートSを載置する載置面を構成する。
【0037】
昇降板14は、上板134とともに、シートSを載置する載置面を構成する。昇降板14は、上板134のXB方向の先端から底板131のXB方向の先端までの前側板132および後側板133のY方向の内側に配置される。上から見た昇降板14の外形は略矩形状である。
【0038】
昇降板14のXB方向の先端部には、Y方向に長い平坦な先端載置面141が形成される。先端載置面141の表側のY方向の中央部には、シートSとの摩擦力を増やすフリクションパッド142が配置される。フリクションパッド142は、ピックアップローラ121と当接可能な位置に設けられる。フリクションパッド142は、手差しトレイ13に載置された最下のシートSの重送を抑制する。
【0039】
昇降板14のXA方向の端部は、各回転支軸136によって回動可能に支持される。昇降板14において、先端載置面141の裏側と底板131との間には、付勢部材16が配置される。
【0040】
付勢部材16は、底板131から昇降板14が離間する方向に昇降板14を押し上げる付勢力を有する。例えば、付勢部材16としては、ばね、および弾性部材が挙げられる。
本実施形態では、付勢部材16として、圧縮コイルばねを備えている。付勢部材16は、先端載置面141の下方においてY方向の両側に配置されている。付勢部材16の付勢力は、昇降板14上に積載可能なシートSがセットされたとき、最上のシートSがピックアップローラ121と当接する大きさである。付勢部材16の付勢力は、最上のシートSがピックアップローラ121と当接したとき、最上のシートSとピックアップローラ121との間に最上のシートSが給紙可能な摩擦力が生じる大きさである。
【0041】
ガイドフェンス15は、昇降板14において先端載置面141よりもXA方向側の領域に設けられる。ガイドフェンス15は、Y方向に間隔をあけて一対設けられる。一対のガイドフェンス15は、昇降板14上に載置されたシートSのY方向の両端部を間に挟んで、シートSの向きをX方向に揃える。
【0042】
一対のガイドフェンス15は、それぞれ昇降板14よりも上側でX方向に延びる突片を備える。各ガイドフェンス15の高さは、手差しトレイ13に積載可能な枚数のシートSの合計厚さよりも高い。各ガイドフェンス15は、Y方向に移動可能に昇降板14に支持される。各ガイドフェンス15のY方向における各突片の間隔はユーザによって変更可能である。
【0043】
昇降板14のXB方向の先端部におけるY方向の両端部には、カム当接面143(
図4参照)が形成される。
図4に示すように、カム当接面143には、後述する押圧部材41(移動部材)のカム板部411が当接する。カム当接面143の形状は、後述するカム板部411からの押圧力によって昇降板14を底板131の方に押し下げることができれば、特に限定されない。
図4に示す例では、各カム当接面143は、先端載置面141に沿う平面である。
【0044】
本実施形態では、各カム当接面143と先端載置面141との間には、それぞれ板状突起144が設けられる。各板状突起144は、前側板132及び後側板133に平行な板状である。各板状突起144は、昇降板14の上方に山形に突出している。各板状突起144は、X方向においては、XB方向の昇降板14の先端部からガイドフェンス15のXB方向の先端部にかかる範囲まで延びている。
【0045】
このような構成により、手差しトレイ13単体では、付勢部材16によって付勢された昇降板14のXB方向の先端部は、前側板132および後側板133の上端よりも上方に突出している。昇降板14は、各カム当接面143に底板131に向かう外力が作用すると、底板131に向かって下降する。昇降板14の最下位置では、昇降板14の上面は上板134と面一である。
【0046】
最下位置に下降した昇降板14の配置を、以下では下降位置と称する。
図2に、昇降板14が下降位置に移動している手差しトレイ13を示す。
昇降板14のXB方向端部が底板131に対して下降位置よりも上昇している配置を上昇位置と称する。手差しトレイ13単体では、底板131からの昇降板14の上昇位置の最高位置は、プリンタ部3への取り付け状態における底板131からピックアップローラ121までの高さよりも高い。ただし、プリンタ部3への取り付け状態では、上昇したフリクションパッド142は、ピックアップローラ121に当接する。このため、昇降板14の上昇位置は、フリクションパッド142がピックアップローラ121の下端に当たる位置の下側に制限される。
【0047】
開状態の手差しトレイ13においては、通常、後述する昇降機構50(
図4参照)によって昇降板14が下降位置に配置される。このとき、ユーザは、手差しトレイ13の昇降板14および上板134上に、シートSを載置できる。例えば、シートSは、下降位置におけるフリクションパッド142からピックアップローラ121の下端までの距離に相当する厚さまで載置可能である。
【0048】
図4に示すように、モータ40は、Z方向に延びる出力軸401を備える。出力軸401は、モータ本体からZB方向に突出している。モータ40は、出力軸401の回転により、後述する駆動伝達部45に回転駆動力を供給する駆動源である。モータ40は、支持部材を介してプリンタ部3における装置本体に固定されている。
【0049】
図1に示すように、昇降機構50は、プリンタ部3の装置本体に設けられている。昇降機構50は、手差しトレイ13の開状態において、昇降板14を下降位置と上昇位置とに切り替える。
【0050】
図4は、第1実施形態の昇降機構50の斜視図である。
図5は、第1実施形態の昇降板14の下降位置を説明するための模式図である。
図6は、第1実施形態の昇降板14の上昇位置を説明するための模式図である。
図4に示すように、昇降機構50は、押圧部材41及び駆動伝達部45を備える。
【0051】
押圧部材41は、昇降板14の各カム当接面143と当接して、昇降板14の高さを制限する。このため、押圧部材41は各カム当接面143の上方にそれぞれ設けられる。各押圧部材41を区別する必要がある場合には、前側(YA方向側)の押圧部材41を前側押圧部材41、後側(YB方向側)の押圧部材41を後側押圧部材41と称する。
前側押圧部材41、後側押圧部材41は、それぞれの配置位置の中央におけるZX平面に関して互いに面対称な形状を持つ。そこで、以下では、後側押圧部材41の例で説明する。前側押圧部材41の形状は、以下の後側押圧部材41に関する説明において、YB方向をYA方向に読み換えればよい。
【0052】
後側押圧部材41は、カム板部411(カム)及びギヤ部412を備える。
ギヤ部412は、後述する駆動伝達部45から駆動力を受ける。例えば、ギヤ部412は平歯車である。ギヤ部412の中心部には、Y方向に開口する軸受部413が設けられる。
軸受部413には、Y方向に延びる回転支軸44が挿入される。ギヤ部412は、回転支軸44の中心軸線O回りに回転可能である。回転支軸44は、例えば、ギヤ部412のYB方向に隣り合う装置本体における後側板から、YA方向に突出している。回転支軸44のY方向の長さは、後側押圧部材41のY方向に長さよりも長い。
【0053】
カム板部411は、ギヤ部412のYA方向の端部に設けられる。
図5に示すように、カム板部411は、回転支軸44の中心軸線O回りにギヤ部412と一体に回転する回転型の平面カム(いわゆる板カム)である。カム板部411をYB方向から見た外形は、全体として、ギヤ部412よりも径方向外側に膨出した扇形状である。
【0054】
図4に示すように、カム板部411は、ギヤ部412における中心部から径方向外方に延び、先端が径方向の外方に突出している。カム板部411は、ギヤ部412の径方向内側では、軸受部413を含む扇形の範囲に形成されている。軸受部413は、カム板部411の板厚方向に貫通している。
【0055】
図5に示すように、カム板部411は、カムベース部414及びカムノーズ部416を備える。
カムベース部414は、カム板部411の基礎円を形成する部分を含む。カムベース部414は、ギヤ部412と同軸に設けられる。カムベース部414の外形は、ギヤ部412の外形よりも小さい。
カムノーズ部416は、カムベース部414からギヤ部412よりも径方向外側に突出する。カムノーズ部416の外周面は、径方向外側に向かって湾曲している。カムノーズ部416の周方向の両端部は、外側に向かって湾曲してカムベース部414の外縁に連続している。
【0056】
モータ40および駆動伝達部45は、押圧部材41を揺動させるために用いられる。モータ40は、制御部6と通信可能に接続されている。
モータ40の種類は、駆動伝達部45と連携して、各押圧部材41を揺動できれば、特に限定されない。例えば、駆動伝達部45は、出力軸401の回転を揺動運動に変換する揺動機構を持っていてもよいし、揺動機構を持っていなくてもよい。揺動機構は、例えば、カム、リンク、またはこれらの組合せによって形成できる。
以下では、
図4に示すように、駆動伝達部45が揺動機構を持たない例で説明する。この場合、モータ40として、出力軸401が正逆転するモータが用いられる。モータ40の種類としては、制御部6からの制御信号に応じて、出力軸401の正逆転が可能であれば特に限定されない。例えば、モータ40として、DCモータ、ステッピングモータなどが用いられてもよい。
ただし、駆動伝達部45が揺動機構を持つ場合には、モータ40の回転方向は一方向でもよい。
【0057】
駆動伝達部45は、出力軸401の回転を押圧部材41に伝達する。駆動伝達部45の構成は、回転が伝達可能であれば、特に限定されない。
図4に示す例では、駆動伝達部45はギヤ伝達機構により構成される。
駆動伝達部45は、第1ギヤ451、第2ギヤ452、シャフト43、第3ギヤ453及び第4ギヤ454を備える。
【0058】
第1ギヤ451は、出力軸401に固定されたウォームギヤである。
第2ギヤ452は、第1ギヤ451とかみ合うウォームホイールである。第2ギヤ452は、Y方向に延びる軸線を中心として回転可能である。
【0059】
シャフト43は、Y方向に延びる円柱状を有する。例えば、シャフト43は、金属で形成されている。シャフト43は、モータ40の駆動により回転する。シャフト43は、第2ギヤ452の回転を伝達する回転軸である。シャフト43は、Y方向に対向する前側板及び後側板を貫通する長さを持つ。シャフト43は、プリンタ部3の装置本体における前側板および後側板にそれぞれ配置された軸受455によって、回転可能に支持されている。
【0060】
第3ギヤ453および第4ギヤ454は、前側押圧部材41、後側押圧部材41にシャフト43の回転を伝達する。このため、第3ギヤ453および第4ギヤ454としては、前側板の後側(YB方向側)の第3ギヤ453および第4ギヤ454と、後側板の前側(YA方向側)の第3ギヤ453および第4ギヤ454と、が配置されている。
各第3ギヤ453の歯数およびモジュールは互いに等しい。各第4ギヤ454の歯数およびモジュールは互いに等しい。以下、各第3ギヤ453を区別する必要がある場合には、前側板の後側(YB方向側)の第3ギヤ453を前側第3ギヤ453、後側板の前側(YA方向側)の第3ギヤ453を後側第3ギヤ453と称する。また、各第4ギヤ454を区別する必要がある場合には、前側板の後側(YB方向側)の第4ギヤ454を前側第4ギヤ454、後側板の前側(YA方向側)の第4ギヤ454を後側第4ギヤ454と称する。
【0061】
後側第3ギヤ453は、シャフト43の後端部において後側板の前側に固定されている。前側第3ギヤ453は、シャフト43の前端部において前側板の後側に固定されている。このため、後側第3ギヤ453、前側第3ギヤ453は、シャフト43と同方向に回転する。
【0062】
後側第4ギヤ454は、後側押圧部材41のギヤ部412と後側第3ギヤ453との間の伝達路に設けられたアイドラギヤである。後側第4ギヤ454は、後側板からYA方向に突出する回転支軸456に回転可能に取り付けられている。
前側第4ギヤ454は、前側押圧部材41のギヤ部412と前側第3ギヤ453との間の伝達路に設けられたアイドラギヤである。前側第4ギヤ454は、前側板からYB方向に突出する回転支軸456に回転可能に取り付けられている。
【0063】
このような構成の駆動伝達部45によれば、モータ40が回転すると、各押圧部材41が互いに同方向に同期して回転する。このため、モータ40の正逆転に応じて、押圧部材41が中心軸線O回りに揺動する。ここで、中心軸線Oは、水平方向においてY方向に延び、押圧部材41のカム板部411が揺動する揺動軸線である。
【0064】
図5は、第1実施形態の昇降板14の下降位置におけるカム板部411(カム)の位置(カムダウン位置)を示す図である。ここで、カムダウン位置は、カム板部411が下側に向いた位置を意味する。
図6は、第1実施形態の昇降板14の上昇位置におけるカムの位置(カムアップ位置)を示す図である。ここで、カムアップ位置は、カム板部411が上側に向いた位置を意味する。
【0065】
図5に示すように、昇降機構50は、押圧部材41の揺動位置を検知する位置センサ70を備える。例えば、位置センサ70は、YB方向から見て、押圧部材41における最も時計回りの揺動位置と、最も反時計回りの揺動位置とを検知する。位置センサ70は、後述する制御部6に検知信号を送出する。
最も時計回りの揺動位置は、カム板部411が下側に向き、昇降板14を下降位置に押し下げる位置である(
図5参照)。最も時計回りの揺動位置は、押圧部材41のホームポジションである。
最も反時計回りの揺動位置は、カム板部411が上側に向き、最も上昇した昇降板14から離間する位置である(
図6参照)。
【0066】
図1に示すように、制御部6は、画像形成装置100の全体および各装置部分を制御する。例えば、制御部6は、コントロールパネル1、スキャナ部2、プリンタ部3、シート供給部4、搬送部5、手差しユニット10を制御して、シートSを搬送させ、シートSに画像を形成する。
例えば、制御部6は、モータ40(
図3参照)に制御信号を送出して、昇降板14の昇降を制御する。
制御部6の装置構成としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが用いられてもよい。
【0067】
次に、画像形成装置100の動作について、手差しトレイ13における、昇降板14の昇降動作と、押圧部材41の揺動動作と、を中心として説明する。
まず、画像形成装置100の画像形成動作について簡単に説明する。
図1に示す画像形成装置100では、コントロールパネル1の操作または外部信号により、画像形成が開始される。画像情報は、スキャナ部2で複写対象物を読み取ってプリンタ部3に送出されるか、または外部からプリンタ部3に送出される。プリンタ部3は、コントロールパネル1の操作または外部信号に基づいて、制御部6が生成する制御信号に基づいて、シート供給部4におけるシートS、または手差しユニット10におけるシートSを、レジストローラ24に供給する。以下、一例として、シートSが供給される場合の例で説明する。手差しユニット10におけるシートSのセットに関しては、後述する。
コントロールパネル1から画像形成の操作入力がなされると、制御部6は、シート供給部4からの給紙と画像形成とを開始する制御を行う。
【0068】
画像形成部251、252、253、254は、各色に応じた画像情報に基づいて、各感光体ドラム7に静電潜像を形成する。各静電潜像は、それぞれ現像器8によって現像される。このため、各感光体ドラム7の表面に静電潜像に対応するトナー像が形成される。
各トナー像は、各転写ローラによって、中間転写ベルト27に1次転写される。各トナー像は、中間転写ベルト27の移動とともに、色ズレを起こすことなく順次重ね合わされ、転写部28に送られる。
シートSはレジストローラ24から転写部28まで給送される。転写部28に到達したトナー像は、シートSに2次転写される。2次転写されたトナー像は、定着器29によってシートSに定着される。これにより、シートSに画像が形成される。
【0069】
次に、手差しトレイ13の動作について詳しく説明する。
手差しトレイ13にシートSを載置するには、
図5に示すように、昇降板14を下降位置に配置する必要がある。これに対して、手差しトレイ13に載置されたシートSに画像を形成するためにシートSを搬送部5に向けて給紙するには、シートSの最上面にピックアップローラ121が当接可能な位置まで昇降板14を上昇させる必要がある。
図5は、第1実施形態の昇降板14の下降位置を説明するための模式図である。
図6は、第1実施形態の昇降板14の上昇位置を説明するための模式図である。
【0070】
図5に示すように、昇降板14を下降位置に配置するには、各押圧部材41のカムノーズ部416が図示時計回りに回動されることによって下方の第1位置に移動することが必要である。このとき、カムノーズ部416は昇降板14の各カム当接面143を押し下げる。底板131と昇降板14との間に配置された付勢部材16(
図2参照)は、各押圧部材41からの押圧力によって圧縮される。
このような昇降板14の下降位置では、第1位置におけるカムノーズ部416は、周方向の略中央部が各カム当接面143に当接している。
【0071】
これに対して、昇降板14を給紙可能な位置まで上昇させるには、
図6に示すように、各押圧部材41のカムノーズ部416が図示反時計回りに回動されることによって上方に移動することが必要である。カムノーズ部416は、
図6に示すような第1位置の上方における第2位置まで回動可能である。カムノーズ部416は、第1位置から第2位置への揺動が終了するまでに、昇降板14の各カム当接面143から離間する。
【0072】
昇降板14は、付勢部材16(
図2参照)の弾性復元力によって、シートSがピックアップローラ121(
図2参照)に当接可能な位置に上昇する。
図6に示す昇降板14は、シートSが載置されていない場合の最上の上昇位置が描かれている。このときカム当接面143は、第2位置に移動した押圧部材41のY方向側方の空間415に進入し、カムベース部414の近傍まで上昇している。カムベース部414と昇降板14のXB方向の先端部との間には隙間が形成されている。
【0073】
ここで、昇降板14の下降位置におけるサイドカバー18の外観について説明する。
図2に示すように、サイドカバー18は、給紙開口182の上側と、Y方向における両端部において、一部を除いて昇降機構50(
図3参照)を覆っている。サイドカバー18は、給紙開口182の上側でY方向に延びる側面カバー部184を有する。側面カバー部184は、昇降機構50のシャフト43(
図3参照)の全体を覆っている。これにより、ユーザは、サイドカバー18の外部からシャフト43に触れることはできない。
【0074】
なお、モータ40の駆動は、ベルト及びプーリ等のギヤ列以外の動力伝達機構を介してシャフト43に伝達されてもよい。例えば、動力伝達機構の態様は、要求仕様に応じて種々の構成を採用することができる。
【0075】
次に、負荷付与機構60について説明する。
図3に示すように、負荷付与機構60は、シャフト43に負荷を与える。負荷付与機構60は、サイドカバー18のYB方向側に設けられる。負荷付与機構60は、後側第3ギヤ453近傍に配置される。負荷付与機構60は、サイドカバー18のYA方向側には設けられない。
【0076】
負荷付与機構60は、摺動部材61及び付勢部材65を備える。
摺動部材61は、シャフト43に対し摺動可能である。例えば、摺動部材61は、ポリアセタール(POM)等の樹脂で形成される。例えば、摺動部材61は、シャフト43に対しスムーズに摺動可能な材料で形成されることが好ましい。摺動部材61は、シャフト43の軸方向において後側第3ギヤ453近傍に配置される。
【0077】
図7は、第1実施形態の負荷付与機構60の周辺拡大図である。
図7に示すように、摺動部材61は、環状部62及び膨出部63を備える。環状部62及び膨出部63は、同一の部材で一体に形成される。
【0078】
環状部62は、シャフト43と同軸の円環状を有する。環状部62の内径は、シャフト43の外径と略同じ大きさを有する。
膨出部63は、環状部62の一部から径方向外側に膨出する。膨出部63は、付勢部材65の一端(第1フック67)を取り付け可能な形状を有する。
【0079】
例えば、付勢部材65は、引張コイルばね(引張バネ)である。付勢部材65は、シャフト43と直交する方向の外方(
図7の矢印方向、すなわちZA方向)に摺動部材61を引っ張る。付勢部材65は、摺動部材61を引っ張る方向に常時付勢する。付勢部材65は、スプリング66、第1フック67及び第2フック68を備える。
【0080】
スプリング66は、シャフト43と直交する方向(Z方向)に伸長可能に配置される。
第1フック67は、スプリング66の第1端に設けられる。第1フック67は、摺動部材61の膨出部63に取り付けられる。
第2フック68は、スプリング66の第2端に設けられる。第2フック68は、サイドカバー18からXB方向に突出する爪部92に取り付けられる。
【0081】
図中符号93は、スプリング66の位置(シャフト43と平行な方向の移動)を制限するためにサイドカバー18に設けられた制限壁部を示す。制限壁部93は、スプリング66を挟んで一対設けられる。制限壁部93は、Z方向に延びている。
【0082】
付勢部材65の第1フック67は、摺動部材61の膨出部63に着脱可能に取り付けられる。付勢部材65の第2フック68は、サイドカバー18の爪部92に着脱可能に取り付けられる。負荷付与機構60は、付勢部材65の交換により、シャフト43に対する負荷を調整(変更)可能である。
【0083】
例えば、シャフト43に対する負荷を付勢部材65の交換前後で維持する場合は、交換前と同じ付勢力を持つ付勢部材に交換する。
例えば、シャフト43に対する負荷を付勢部材65の交換前よりも大きくする場合は、交換前より付勢力が大きい付勢部材に交換する。
例えば、シャフト43に対する負荷を付勢部材65の交換前よりも小さくする場合は、交換前より付勢力が小さい付勢部材に交換する。
【0084】
図示はしないが、シート搬送装置30は、負荷付与機構60から昇降機構50に対して閾値以上の負荷がかかるときは前記負荷の伝達を遮断する過負荷保護装置(トルクリミッタ)を備えてもよい。過負荷保護装置を設けることにより、昇降機構50に過度の負荷がかかることを抑制することができる。
例えば、過負荷保護装置は、モータ40からカムノーズ部416までの間の駆動列、又はシャフト43に設けられてもよい。過負荷保護装置をシャフト43に設けることにより、シャフト43に過度の負荷トルクがかかることを抑制することができる。
【0085】
以上に説明されたように、実施形態のシート搬送装置30は、手差しトレイ13と、モータ40と、昇降機構50と、負荷付与機構60と、を持つ。手差しトレイ13は、シートSを配置する。モータ40は、駆動源である。昇降機構50は、モータ40の駆動により手差しトレイ13を昇降させる。負荷付与機構60は、昇降機構50に負荷を与える。以上の構成によって、以下の効果を奏する。
負荷付与機構60により昇降機構50に負荷が与えられるため、手差しトレイ13の昇降動作の際にモータ40にかかる負荷が変化することを抑制することができる。そのため、負荷によりモータ40の回転速度が変化することを抑制することができる。したがって、手差しトレイ13の停止位置のばらつきを小さくすることができる。
仮に、手差しトレイ13の停止位置がばらつくと、ピックアップローラ121の押圧のばらつきが発生する可能性が高い。ピックアップローラ121の押圧のばらつきにより、押圧が強いと重送が発生し、押圧が弱いと搬送不良になるといった課題がある。
これに対し実施形態によれば、手差しトレイ13の停止位置のばらつきを小さくすることができるため、ピックアップローラ121の押圧のばらつきを小さくすることができる。したがって、重送及び搬送不良を抑制することができる。
【0086】
昇降機構50は、モータ40の駆動により回転するシャフト43を含む。負荷付与機構60は、シャフト43に対して摺動可能な摺動部材61と、摺動部材61を付勢する付勢部材65と、を備える。以上の構成によって、以下の効果を奏する。
摺動部材61を介してシャフト43に負荷が与えられるため、手差しトレイ13の昇降動作の際はシャフト43の回転を維持しつつ、手差しトレイ13の停止時にはシャフト43が回転を停止するよう作用させることができる。したがって、シートSの搬送制御を高精度で行うことができる。加えて、負荷付与機構60としてアクチュエータ等の駆動装置を設ける場合と比較して、構成を簡素化することができる。
ところで、モータ40に所定電圧を所定時間かける、といった単純制御だけであると、モータ40に電圧をかけた後の負荷が小さくなり、オーバーランが大きくなる可能性が高い。どれだけオーバーランするか制御することは困難である。例えば、モータ40に電圧をかけた後、シャフト43にかかる負荷トルクが小さいと、シャフト43が決められた回転停止位置を行き過ぎる可能性が高い。
これに対し実施形態によれば、モータ40に電圧をかけた後、シャフト43にかかる負荷トルクが小さい場合であっても、負荷付与機構60の作用によりシャフト43の回転を止めようとする負荷(制動力)がかかる。そのため、シャフト43が決められた回転停止位置を行き過ぎること(オーバーラン)を抑制することができる。したがって、オーバーランの制御は必要としないため好適である。
【0087】
摺動部材61は、樹脂で形成される。摺動部材61は、シャフト43と同軸の円環状を有する環状部62を備える。以上の構成によって、以下の効果を奏する。
一般に樹脂は金属よりも摩擦係数が小さいため、摺動部材61が金属で形成される場合と比較して、摺動部材61をシャフト43に対しスムーズに摺動可能とする上で好適である。加えて、環状部62の内周面をシャフト43の外周面に対してスムーズに摺動可能とすることができる。
【0088】
付勢部材65は、シャフト43と直交する方向の外方に摺動部材61を引っ張る引張バネであることで、以下の効果を奏する。
摺動部材61を介してシャフト43に負荷(引張力)が与えられるため、手差しトレイ13の昇降動作の際はシャフト43の回転を維持しつつ、手差しトレイ13の停止時にはシャフト43が回転を停止するよう作用させることができる。したがって、シートSの搬送制御を高精度で行うことができる。加えて、付勢部材65として摺動部材61を押す押しバネ(例えば圧縮コイルばね)を設ける場合と比較して、シャフト43に対する取り付け構造を簡素化しやすい。
【0089】
負荷付与機構60は、シャフト43の軸上の後側第3ギヤ453近傍に配置されることで、以下の効果を奏する。
負荷付与機構60が後側第3ギヤ453から遠く離れた位置に配置される場合と比較して、シャフト43に対して一定の負荷を与えやすい。したがって、手差しトレイ13の停止位置のばらつきをより小さくすることができる。
【0090】
負荷付与機構60は、付勢部材65の交換により、シャフト43に対する負荷を調整可能であることで、以下の効果を奏する。
付勢部材65の交換により、シャフト43に対して所望の負荷を与えることができる。例えば、より付勢力が大きい付勢部材に交換した場合、より効果的に手差しトレイ13の停止位置のばらつきを小さくすることができる。
【0091】
画像形成装置1は、前述されたシート搬送装置30を備える。
シート搬送装置30は、手差しトレイ13の停止位置のばらつきを小さくすることができる。したがって、画像形成装置1は、シートSに対する画像形成をスムーズに行うことができる。
【0092】
次に、
図8から
図10を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
付勢部材65の係合位置は、定位置であることに限らない。第2実施形態は、付勢部材65の係合位置を変更可能である点で第1実施形態と異なる。
図8は、第2実施形態のシート搬送装置の斜視図である。
図9は、第2実施形態の係合位置可変部材の周辺を含む斜視図である。
図10は、第2実施形態の負荷付与機構の周辺を含む斜視図である。
図10に示すように、シート搬送装置230は、昇降機構50に負荷を与える負荷付与機構260を備える。
【0093】
負荷付与機構260は、付勢部材65の係合位置を変更可能な係合位置可変部材290を備える。
図8に示すように、係合位置可変部材290は、サイドカバー18のYB方向側においてXA方向側面に配置される。
図9に示すように、係合位置可変部材290は、板状部291、爪部292(
図10参照)及び摘み部293を備える。板状部291、爪部292及び摘み部293は、同一の部材で一体に形成される。
【0094】
板状部291は、Z方向に長手を有し且つY方向に短手を有する矩形板状に形成される。板状部291は、ボルト299の雄ねじを挿通可能に開口する貫通孔294を有する。貫通孔294は、Z方向に延びる矩形状に形成される。貫通孔294は、Y方向に間隔をあけて一対形成される。貫通孔294は、板状部291のY方向両側に形成される。
【0095】
図10に示すように、爪部292は、板状部291からXB方向に突出する。爪部292は、板状部291のY方向中央に形成される。爪部292は、Y方向において一対の貫通孔294(
図9参照)の間に配置される。爪部292は、板状部291からXB方向に延びた後に屈曲してZA方向に延びるL字状に形成される。爪部292の根元には、板状部291のXB方向側面に向けて延びるリブ295が設けられる。リブ295のX方向の長さは、リブ295のZA方向端から爪部292の根元に向かうに従って徐々に大きくなっている。
【0096】
図9に示すように、摘み部293は、板状部291からXA方向に突出する。摘み部293は、板状部291のY方向中央かつZ方向中央に形成される。摘み部293は、Y方向において一対の貫通孔294の間に配置される。摘み部293は、Y方向に長手を有する。
【0097】
図10に示すように、サイドカバー18は、係合位置可変部材290の爪部292を挿通可能に開口する爪挿通孔297と、ボルト299の雄ねじを挿通可能に開口するボルト挿通孔298と、を有する。
爪挿通孔297は、Z方向に延びる矩形状に形成される。爪挿通孔297のZ方向の長さは、板状部291の貫通孔294(
図9参照)のZ方向の長さよりも長い。
【0098】
ボルト挿通孔298は、円形状に形成される。ボルト挿通孔298は、Y方向に間隔をあけて一対形成される。ボルト挿通孔298は、爪挿通孔297を挟んでY方向両側に形成される。ボルト挿通孔298は、X方向から見て板状部291の貫通孔294(
図9参照)と重なる位置に配置される。サイドカバー18においてボルト挿通孔298の内周には、ボルト299の雄ねじが螺合する雌ねじが形成される。
【0099】
例えば、サイドカバー18の所定位置に係合位置可変部材290を配置した後、貫通孔294を通じてボルト299の雄ねじをボルト挿通孔298の雌ねじに螺合することにより、係合位置可変部材290を固定することができる。例えば、ボルト299を緩めた状態では、係合位置可変部材290はZ方向に移動可能とされる。
【0100】
図9の一点鎖線で示す係合位置可変部材290の位置は、係合位置可変部材290が最もZA方向側に移動した状態を示す。
図9の二点鎖線で示す係合位置可変部材290の位置は、係合位置可変部材290が最もZB方向側に移動した状態を示す。例えば、係合位置可変部材290をZ方向の所定位置に移動した状態で、ボルト299の雄ねじをボルト挿通孔298の雌ねじに螺合することにより、係合位置可変部材290をZ方向の所定位置で固定することができる。係合位置可変部材290のZ方向位置を変えることにより、爪部292(
図10参照)のZ方向位置も変わるため、付勢部材65の係合位置を変更することができる。
【0101】
第2実施形態によれば、負荷付与機構260は、付勢部材65の係合位置を変更可能な係合位置可変部材290を備えることで、以下の効果を奏する。
付勢部材65の係合位置を変更することにより、シャフト43に対して所望の負荷を与えることができる。例えば、シャフト43に対する負荷を基準負荷よりも小さくした場合、付勢部材65の寿命を長くすることができる。一方、シャフト43に対する負荷を基準負荷よりも大きくした場合、より効果的に手差しトレイ13の停止位置のばらつきを小さくすることができる。
【0102】
次に、
図11を参照して第3実施形態について説明する。第3実施形態において、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
付勢部材65の第2フック68は、サイドカバー18の爪部92に取り付けられることに限らない。第3実施形態は、第2フック68が負荷調整装置380に取り付けられる点で第1実施形態と異なる。
図11は、第3実施形態の負荷付与機構360の周辺拡大図である。
図11に示すように、負荷付与機構360は、摺動部材61及び付勢部材65に加え、負荷調整装置380及び負荷制御装置382を備える。
【0103】
負荷調整装置380は、シャフト43に対する負荷を調整可能である。例えば、負荷調整装置380は、ソレノイド等のアクチュエータである。負荷調整装置380は、第2フック68を支持するフック支持部381を備える。負荷調整装置380は、フック支持部381をシャフト43と直交する方向(ZA方向又はZB方向)に移動可能である。
【0104】
負荷調整装置380は、シャフト43に対する負荷を基準負荷よりも小さくする場合、フック支持部381をZB方向(
図11の矢印方向とは反対方向)へ移動する。すなわち、フック支持部381をシャフト43に近づける。
負荷調整装置380は、シャフト43に対する負荷を基準負荷よりも大きくする場合、フック支持部381をZA方向(
図11の矢印方向)へ移動する。すなわち、フック支持部381をシャフト43から遠ざける。
【0105】
負荷制御装置382は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサによって所定のプログラムが実行されることにより機能するソフトウェア機能部である。ソフトウェア機能部は、CPUなどのプロセッサ、プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)などを備える。また、負荷制御装置382の少なくとも一部は、LSI(Large Scale Integration)などの集積回路であってもよい。
【0106】
負荷制御装置382は、シート搬送装置330において昇降される昇降機構50の昇降動作の回数(以下「昇降動作回数」という。)に基づいてシャフト43に対する負荷を調整するよう負荷調整装置380を制御する。負荷制御装置382は、予め実施された付勢部材65の耐久試験などによって取得された寿命データを記憶している。例えば、寿命データは、所定の昇降動作回数によって取得された付勢力(スプリング66のばね力)分布マップのデータである。
【0107】
付勢部材65の付勢力は、昇降動作回数が増えるに従って小さくなる傾向にある。そのため、シャフト43に対する負荷を一定に保つためには、昇降動作回数が増えるに従って付勢力が大きくなるよう負荷調整装置380を制御する必要がある。本実施形態では、負荷制御装置382は、所定の昇降動作回数毎にフック支持部381をシャフト43から遠ざけるよう負荷調整装置380を制御する。
【0108】
第3実施形態によれば、シート搬送装置330は、シャフト43に対する負荷を調整可能な負荷調整装置380を備えることで、以下の効果を奏する。
シャフト43に対して所望の負荷を与えることができる。例えば、シャフト43に対する負荷を基準負荷よりも小さくした場合、付勢部材65の寿命を長くすることができる。一方、シャフト43に対する負荷を基準負荷よりも大きくした場合、より効果的に手差しトレイ13の停止位置のばらつきを小さくすることができる。
【0109】
シート搬送装置330は、昇降動作回数に基づいてシャフト43に対する負荷を調整するよう負荷調整装置380を制御する負荷制御装置382を備えることで、以下の効果を奏する。
負荷制御装置382の制御により、シャフト43に対して最適な負荷を自動的に与えることができる。
【0110】
次に、実施形態の変形例について説明する。
実施形態の負荷付与機構は、シャフトに対して負荷を与える。これに対して、負荷付与機構は、昇降機構においてシャフトとは異なる部材に負荷を与えてもよい。例えば、負荷付与機構は、モータからカムノーズ部までの間の部材に負荷を与えてもよい。例えば、負荷付与機構が負荷を与える部分の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0111】
実施形態の負荷付与機構は、シャフトに対して摺動可能な摺動部材を備える。これに対して、負荷付与機構は、摺動部材を備えなくてもよい。例えば、負荷付与機構は、シャフトを直に付勢する付勢部材を備えてもよい。負荷付与機構の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0112】
実施形態の摺動部材は、樹脂で形成される。これに対して、摺動部材は、金属で形成されてもよい。例えば、摺動部材の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0113】
実施形態の負荷付与機構は、シャフトの軸上の後側第3ギヤ近傍に配置される。これに対して、負荷付与機構は、後側第3ギヤから遠く離れた位置に配置されてもよい。例えば、負荷付与機構は、シャフトの軸上の前側第3ギヤ近傍に配置されてもよい。例えば、負荷付与機構は、シャフトの長手方向中央近傍に配置されてもよい。例えば、負荷付与機構の配置態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0114】
実施形態の付勢部材は、引張コイルばねである。これに対して、付勢部材は、圧縮コイルばねであってもよい。例えば、付勢部材は、第1フック及び第2フックを有しなくてもよい。例えば、付勢部材は、摺動部材を押す方向に常時付勢してもよい。例えば、付勢部材の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0115】
実施形態の画像処理装置は画像形成装置である。これに対して、画像処理装置は消色装置であってもよい。この場合、定着装置(定着器)は消色装置であってもよい。消色装置は、消色トナーによりシートに形成された画像を消色(消去)する処理を行う。
【0116】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、負荷付与機構により昇降機構に負荷が与えられるため、用紙トレイの昇降動作の際にモータにかかる負荷が変化することを抑制することができる。そのため、負荷によりモータの回転速度が変化することを抑制することができる。したがって、用紙トレイの停止位置のばらつきを小さくすることができる。
【0117】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0118】
13…手差しトレイ(用紙トレイ)、30,230,330…シート搬送装置、40…モータ、43…シャフト、50…昇降機構、60,260,360…負荷付与機構、61…摺動部材、62…環状部、65…付勢部材、290…係合位置可変部材、S…シート