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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164365
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】収納式テーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 3/12 20060101AFI20221020BHJP
   A47B 3/00 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
A47B3/12 B
A47B3/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021069806
(22)【出願日】2021-04-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】521165840
【氏名又は名称】平良 智
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】平良 智
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053DA01
(57)【要約】
【課題】テーブルの収納凹部の容積を極力小さくし、テーブルを引き上げた際に、収納凹部の開口部を開放状態に保持して、使用者が着座した際に、足を開口部から収納凹部内に挿入可能にして楽な着座姿勢を確保することができ、かつ、これらをより簡便な構成によって実現することの可能な収納式テーブルを提供することを課題とする。
【解決手段】上方に開放された開口部1aを有する収納凹部1と、この収納凹部の内周に形成された係止段部1bと、この係止段部に係止されて開口部を開閉可能に閉塞するテーブル天板3と、テーブル天板を収納凹部から取り出した状態において、このテーブル天板に着脱可能に取り付けられるとともに、係止段部に係合させられる複数の脚4とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に開放された開口部を有する収納凹部と、この収納凹部の内周に形成された係止段部と、この係止段部に係止されて前記開口部を開閉可能に閉塞するテーブル天板と、このテーブル天板を前記収納凹部から取り出した状態において、このテーブル天板に着脱可能に取り付けられるとともに、前記係止段部に係合させられる複数の脚とを備えていることを特徴とする収納式テーブル。
【請求項2】
前記係止段部が、前記開口部の縁部から下方へ所定距離間隔をおいた部位に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納式テーブル。
【請求項3】
前記係止段部の対向する部位間に、前記テーブル天板の面を支持する複数の支持ロッドが着脱可能に装着されていることを特徴とする請求項2に記載の収納式テーブル。
【請求項4】
前記支持ロッドには、前記テーブル天板の面が当接させられる緩衝材が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の収納式テーブル。
【請求項5】
前記テーブル天板の裏面には、このテーブル天板の面と略相似形をなすバックアッププレートが装着され、このバックアッププレートに形成された複数の切り欠きによって前記テーブル天板の裏面を露出する露出部が形成され、この露出部に前記脚が固定されるようになされていることを特徴とする請求項1に記載の収納式テーブル。
【請求項6】
前記テーブル天板の前記露出部に固定プレートが立設され、この固定プレートに前記脚が固定ボルトによって固定されていることを特徴とする請求項5に記載の収納式テーブル。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納式テーブルに係わり、特に。通常時は床下に収納し、会食や宴会時に床上に持ち上げて設置するようにした収納式テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、この種の収納型テーブルは、床下に収納凹部を形成しておき、通常時はテーブルを収納凹部内へ収納しておき、また、会食時や宴会時等においては、テーブルを収納凹部から引き出すとともに床から所定高さに固定して、配膳等に用いるようにしている。
【0003】
このような収納式テーブルにより、通常時は床面の障害物を無くして床面を大きく利用することを可能にし、会食や宴会時においては料理の提供を容易にする効果が期待できる。
【0004】
そして、このような収納式テーブルの具体的な構造が、たとえば、特許文献1において提案されている。
【0005】
特許文献1に示された収納式テーブルは、床下にテーブルが収納される収納凹部を形成するとともに、この収納凹部内に、テーブルを上下動させるジャッキ機構を配置した構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10-25877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された技術では、前述したようにテーブルの収納や引き出しにジャッキ機構を用いている。
【0008】
このような構成では、次のような改善すべき問題点がある。
すなわち、床下に形成される収納凹部の容積として、テーブルを収納する容積に加えてジャッキ機構を設置するための容積が必要であることから、収納凹部の容積が大きくなる問題点である。
【0009】
また、テーブルを引き上げた際に、その下部がジャッキ機構によって支持されているために、収納凹部の開口部がジャッキ機構によって閉塞されてしまう問題点である。
【0010】
このように、収納凹部の開口部が塞がれると、使用者は、着座した状態において、足をテーブルの下に伸ばすか、あるいは、足を組んだ状態の着座姿勢を余儀なくされる。
【0011】
さらに、ジャッキ機構を設けることによる構造の煩雑化やコストの高騰を招くといった問題点もある。
【0012】
本発明は、このような従来において残されている問題点に鑑みてなされたもので、テーブルの収納凹部の容積を極力小さくし、テーブルを引き上げた際に、収納凹部の開口部を開放状態に保持して、使用者が着座した際に、足を開口部から収納凹部内に挿入可能にして楽な着座姿勢を確保することができ、かつ、これらをより簡便な構成によって実現することの可能な収納式テーブルを提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の収納式テーブルは、前述した課題を解決するために、上方に開放された開口部を有する収納凹部と、前記開口部の内周に形成された係止段部と、この係止段部に係止されて前記開口部を開閉可能に閉塞するテーブル天板と、前記テーブル天板を前記収納凹部から取り出した状態において、このテーブル天板に着脱可能に取り付けられるとともに、前記係止段部に係合させられる複数の脚とを備えていることを特徴とする。
【0014】
このように構成された収納式テーブルは、まず、テーブル天板を収納凹部から取り出すことにより収納凹部の開口部を開放するとともに、係止段部を露出させる。
【0015】
ついで、テーブル天板の裏面に複数の脚を取り付けてテーブルを組み上げた後に、このテーブルを、テーブル天板を脚が下方となるように姿勢を変更し、下方に位置させられた各脚を係止段部に係合させる。
【0016】
このような手順により、収納凹部の開口部が開放され、かつ、テーブル天板が床面から所定距離離間した状態に保持されて、床上にテーブルが組み上げられる。
【0017】
このようにテーブルが床上に組み上げられた状態において、収納凹部の開口部とテーブル天板の下面との間に空間が形成される。
【0018】
この空間部により、収納凹部から開口部を経て床面上方に至る連続空間が形成され、開口部周縁の床面を座面とした堀構造が形成される。
【0019】
これによって使用者は、開口部周縁の床面に座り、かつ、足を収納凹部内に垂らした姿勢、すなわち、椅子に座っているような楽な感覚で使用することができる。
【0020】
一方、テーブルの収納は、前述した手順と逆の手順によって行なうことができる。
【0021】
そして、テーブルの組み立てや収納の作業が、テーブル天板を引き出してその裏面に複数の脚を取り付けてテーブルを組み立て、このテーブルをひっくり返して脚を係止段部に係合させる手順と、これらの手順と逆の手順によって行なうことができる。
【0022】
かつ、各手順は極めて簡素な手順であることから、テーブルの組み立てや収納の作業を容易に行なうことができる。
【0023】
そして、テーブル天板から切り離された脚は、収納凹部内に収納しておくことができる。
【0024】
前記係止段部は、前記開口部の縁部から下方へ所定距離間隔をおいた部位に形成されていることが好ましい。
【0025】
このような構成とすることにより、前記距離をテーブル天板の厚みと略一致させると、テーブル天板を係止段部に係合させて収納した際に、テーブル天板の面と床面とを面一とすることができる。
【0026】
これによって、テーブル天板を収納した状態において、床面に段差が生じることを防止し、歩行の安全を確保することができる。
【0027】
また、床面を畳等の表面材によって覆う場合、開口部の縁部と係止段部との距離をテーブル天板の厚みに表面材の厚みを加えた長さとすることにより、テーブル天板を覆う表面材と、他の部位を覆う表面材とを面一として、テーブル天板を収納したことによる床面の違和感を緩和することができる。
【0028】
前記係止段部の対向する部位間に、係合させられるテーブル天板の面を支持する複数の支持ロッドが着脱可能に装着された構成とすることができる。
【0029】
このような構成とすることにより、テーブル天板を収納した状態において、このテーブル天板を複数箇所で支持することができ、歩行等によりテーブル天板に加重が作用した場合でも、テーブル天板の変形を抑制することができる。
【0030】
この結果、テーブル天板が収納された位置における床面が沈むといった不具合を解消することができる。
【0031】
前記支持ロッドには、テーブル天板の面が当接させられる緩衝材が設けられた構成とすることが好ましい。
【0032】
このような構成とすることにより、テーブル天板に加重等が作用した際に、テーブル本体と支持ロッドとのずれを緩衝材によって吸収することにより、きしみ音の発生を防止することができるとともに、テーブル天板の損傷を防止することができる。
【0033】
前記テーブルの裏面には、このテーブル天板の面と略相似形をなすバックアッププレートが装着され、このバックアッププレートに形成された複数の切り欠きによってテーブル天板の裏面を露出する露出部が形成され、この露出部に脚が固定される構成とすることができる。
【0034】
このような構成とすることにより、脚の取り付け位置を明確にしてその装着作業を容易にすることができる。
【0035】
そして、前記脚の固定は、露出部に固定プレートを立設しておき、この固定プレートを、脚と脚に螺着される固定ボルトによって挟持することによって行なうことができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明の収納式テーブルによれば、テーブルの収納凹部の容積を極力小さくし、テーブルを引き上げた際に、収納凹部の開口部を開放状態に保持して、使用者が着座した際に、足を開口部から収納凹部内に挿入可能にして楽な着座姿勢を確保することができ、かつ、これらをより簡便な構成によって実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の一実施形態が適用された部屋内部の斜視図である
図2】本発明の一実施形態を示すもので、収納凹部の縦断面図である。
図3】本発明の一実施形態を示すもので、収納凹部の開口部を覆う内装材を取り外した状態を示す斜視図である。
図4】本発明の一実施形態を示すもので、図3の拡大平面図である。
図5】本発明の一実施形態を示すもので、図4のV―V線断面図である。
図6】本発明の一実施形態を示すもので、収納凹部の開口部を覆う内装材およびテーブルを取り外した状態を示す斜視図である。
図7】本発明の一実施形態を示すもので、図6における収納凹部の縦断面図である。
図8】本発明の一実施形態を示すもので、収納凹部の開口部を覆う内装材、テーブル、および、支持ロッドを取り外した状態を示す斜視図である。
図9】本発明の一実施形態を示すもので、図8における収納凹部の縦断面図である。
図10】本発明の一実施形態を示すもので、テーブルを引き出し位置にセットした状態を示す斜視図である。
図11】本発明の一実施形態を示すもので、テーブルの裏面図である。
図12】本発明の一実施形態を示すもので、(a)は、図11のXII-XII線断面図、(b)は、図11図11のXIII-XIII線断面図である。
図13】本発明の一実施形態を示すもので、脚の分解斜視図である。
図14】本発明の一実施形態を示すもので、脚を取り付けた状態のテーブルの裏面図である。
図15】本発明の一実施形態を示すもので、図14のXV-XV線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1において、符号Aは、本実施形態が適用された部屋を示し、この部屋Aは、図2に示すように、床Bが畳からなる表面材Cによって覆われている。
【0039】
また、床Bの、一つの表面材Cによって覆われる部位には、本実施形態の収納式テーブルTを構成する収納凹部1が形成されており、この収納凹部1に、収納式テーブルTの残余を構成するテーブル2が収納されている。
【0040】
このテーブル2は、開口部1aを開閉可能に閉塞するテーブル天板3と、前このテーブル天板3に着脱可能に取り付けられる複数の脚4によって構成されている。
【0041】
テーブル天板3は、その表面を下方にして、図3ないし図5に示すように、開口部1aを覆うようにして収納凹部1に収納される。
【0042】
前記脚4は四角柱状に形成されており、図2に示すように、収納時にテーブル天板3から取り外されて収納凹部1内に収納される。
【0043】
前記収納凹部1の内周で、開口部1aの縁部から下方へ所定距離間隔をおいた部位には、全周にわたって係止段部1bが形成されており、この係止段部1bにテーブル天板3が係合させられることにより、このテーブル天板3が、図2ないし図5に示すように、開口部1aを覆った状態で収納凹部1に収納されるようになっている。
【0044】
前記係止段部1bの対向する部位間には、図2、および、図5ないし図9に示すように、対向する部位と上方の部位が開放された係止溝5が、係止段部1bの長さ方向に間隔をおいて多数形成されている。
【0045】
そして、対向する各係止溝5間には、開口部1aを横切るように多数の支持ロッド6が着脱可能に設けられている。
【0046】
また、前記支持ロッド6のそれぞれの上面には緩衝材7が一体に装着されている。
【0047】
これらの支持ロッド6および緩衝材7は、図5に示すように、テーブル天板3を、開口部1aを覆うように係止段部1bに係合させて収納した際に、このテーブル天板3を複数箇所において支持して、その変形を防止するようになっているとともに、緩衝材7の作用により、テーブル天板3の損傷を防止するようになっている。
【0048】
前記テーブル天板3の裏面には、図4、および、図5に示すように、このテーブル天板3の面と略相似形をなすバックアッププレート8が装着されている。
【0049】
このバックアッププレート8は、テーブル天板3の反り等を防止するために設けられたもので、その四隅が斜めに切り欠かれ、また、平行な一対の側縁部が矩形状に切り欠かれ、これらの切り欠きによってテーブル天板3の裏面を露出する露出部9が形成されている。
【0050】
また、バックアッププレート8の各側面に沿うように、補助プレート10が装着され、これらの補助プレート10の各端部が露出部9にまで延設され、後述するように、露出部9に立設される脚4の側面に当接させられるようになっている。
【0051】
一方、図4に示すように、四隅の露出部9には、この露出部9へ延設された補助プレート10の端部間に固定された固定プレート11が、図11および図12に示すように、テーブル天板3の切り欠きと平行に設けられ、両側部の露出部9には、テーブル天板3の側縁と平行な固定プレート11が設けられている。
【0052】
前記脚4は、四角柱状に形成されており、テーブル天板3の四隅に取り付けられる4個の第1脚4aと、テーブル天板3の側部に取り付けられる2個の第2脚4bとによって構成されている(図13参照)。
【0053】
前記第1脚4aの一端部の角には、第1脚4aの一端部に至る切り欠き12が形成されているとともに、この切り欠き12の一端部近傍には、固定ボルト13が螺着されるネジ穴14が設けられており、露出部9に装着した状態において、切り欠き12の面が固定プレート11に当接され、切り欠き12を挟んだ両側の側面が、補助プレート10の端面が当接させられるようになっている。
【0054】
そして、固定プレート11に挿通される固定ボルト13が第1脚4aのネジ穴14に螺着されることにより、この固定ボルト13と第1脚4aとによって固定プレート11が挟持されて、第1脚4aがテーブル天板3に固定されるようになっている。
【0055】
前記第2脚4bは、ネジ穴14が形成された面が固定プレート11に当接させられるようにして露出部9に配置され、このネジ穴14に固定プレート11に挿通される固定ボルト13が螺着されることにより、この固定ボルト13と第2脚4bとによって固定プレート11が挟持されて、第2脚4bがテーブル天板3に固定されるようになっている。
【0056】
ついで、このように構成された本実施形態の収納式テーブルTの使用手順について説明する。
まず、図1および図2に示すような、部屋Aの床が表面材Cによって覆われている非使用状態において、収納凹部1が設けられた部位に配置されている表面材Cを取り外して、図3ないし図5に示すように、テーブル天板3を露出させる。
【0057】
ついで、露出されたテーブル天板3を引き出すことによって、図6および図7に示すように、開口部1aを開放して支持ロッド6を露出させる。
【0058】
これと同時に、取り外したテーブル天板3の裏面に、図14および図15に示すように、第1脚4aおよび第2脚4bを、固定ボルト13を用いて固定プレート11に固定する。
【0059】
このように固定された第1脚4aは、その切り欠き12の面が固定プレート11へ圧接させられるとともに、切り欠き12を挟む両側面が補助プレート10の端面に当接させられて固定され、かつ、第2脚4bは、その一つの側面が固定プレート11に圧接させられるとともに、この面を挟んだ両側面が補助プレート10の端面に当接させられて固定される。
これによって、全ての脚4がテーブル天板3に強固に固定されたテーブル2を組み上げることができる。
【0060】
ついで、図8および図9に示すように、露出された複数の支持ロッド6を取り外して、収納凹部1の開口部1aを大きく開放する。
【0061】
そして、テーブル2を各脚4が下方となるように姿勢調整した後に、これらの脚4を係止段部1b上に載置することによって、図10に示すように、テーブル2を収納凹部1の上方(すなわち床Bの上方)に組み上げることができる。
【0062】
このようにテーブル2が床B上に組み上げられた状態において、収納凹部1の開口部1aとテーブル天板3の下面との間に空間が形成される。
【0063】
この空間部により、収納凹部1から開口部1aを経て床Bの上方に至る連続空間が形成され、開口部1a周縁の床Bの面を座面とした堀構造が形成される。
【0064】
これによって使用者は、開口部1a周縁の床面に座り、かつ、足を収納凹部1内に垂らした姿勢、すなわち、椅子に座っているような楽な姿勢で使用することができる。
【0065】
一方、テーブル2の収納は、前述した手順と逆の手順によって行なうことができる。
【0066】
そして、テーブル2の組み立てや収納の作業が、テーブル天板3を引き出してその裏面に複数の脚4を取り付けてテーブル2を組み立て、このテーブル2をひっくり返して脚4を係止段部1bに係合させる手順と、これらの手順と逆の手順によって行なうことができる。
【0067】
このように、各手順が極めて簡素な手順であることから、テーブル2の組み立てや収納の作業を簡便かつ容易に行なうことができる。
【0068】
そして、収納時にテーブル天板3から切り離された脚4は、収納凹部1内に収納しておくことができる。
【0069】
また、収納時において、テーブル天板3はその周縁部が係止段部1bによって支持され、かつ、面が複数の支持ロッド6によって支持されていることから、テーブル天板3に表面材Cを介して外力がかかった場合でも撓みが生じることはない。
【0070】
また、支持ロッド6とテーブル天板3との間に緩衝材7が介装されていることにより、支持ロッド6とテーブル天板3の相対移動によるテーブル天板3の損傷やきしみ音の発生を防止することができる。
【0071】
なお、前記実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0072】
たとえば、前記実施形態においては、収納式テーブルTを連続した複数の表面材Cに対応して一カ所に設けた例について示したが、これに代えて、離間した複数の表面材Cのそれぞれに対応して複数箇所に独立して設けることも可能である。
【符号の説明】
【0073】
1 収納凹部
1a 開口部
1b 係止段部
2 テーブル
3 テーブル天板
4 脚
4a 第1脚
4b 第2脚
5 係止溝
6 支持ロッド
7 緩衝材
8 バックアッププレート
9 露出部
10 補助プレート
11 固定プレート
12 切り欠き
13 固定ボルト
14 ネジ穴
A 部屋
B 床
C 表面材
T 収納式テーブル

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2021-07-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に開放された開口部を有する収納凹部と、この収納凹部の内周に形成された係止段部と、この係止段部に係止されて前記開口部を開閉可能に閉塞するテーブル天板と、前記テーブル天板を前記収納凹部から取り出した状態において、このテーブル天板に着脱可能に取り付けられるとともに、前記係止段部に係合させられる複数の脚と、前記係止段部の対向する部位間に着脱可能に装着され、前記テーブル天板の面を支持する複数の支持ロッドを備えていることを特徴とする収納式テーブル。
【請求項2】
前記係止段部が、前記開口部の縁部から下方へ所定距離間隔をおいた部位に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納式テーブル。
【請求項3】
前記支持ロッドには、前記テーブル天板の面が当接させられる緩衝材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の収納式テーブル。
【請求項4】
前記テーブル天板の裏面には、このテーブル天板の面と略相似形をなすバックアッププレートが装着され、このバックアッププレートに形成された複数の切り欠きによって前記テーブル天板の裏面を露出する露出部が形成され、この露出部に前記脚が固定されるようになされていることを特徴とする請求項1に記載の収納式テーブル。
【請求項5】
前記テーブル天板の前記露出部に固定プレートが立設され、この固定プレートに前記脚が固定ボルトによって固定されていることを特徴とする請求項4に記載の収納式テーブル。