IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 広州市麗程貿易有限公司の特許一覧

特開2022-164533突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備
<>
  • 特開-突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備 図1
  • 特開-突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備 図2
  • 特開-突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備 図3
  • 特開-突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備 図4
  • 特開-突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備 図5
  • 特開-突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備 図6
  • 特開-突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164533
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備
(51)【国際特許分類】
   A61F 6/04 20060101AFI20221020BHJP
【FI】
A61F6/04
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021132094
(22)【出願日】2021-08-13
(31)【優先権主張番号】202110408513.6
(32)【優先日】2021-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521359612
【氏名又は名称】広州市麗程貿易有限公司
【氏名又は名称原語表記】Guangzhou Licheng Trading Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】1803#,1,5# HuiZhan NanWu Road,HaiZhu district,Guangzhou,Guangdong Province,China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】高文龍
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA06
4C098EE07
4C098EE08
4C098EE15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コンドームの技術分野に属し、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備を提供する。
【解決手段】コンドーム本体と、使用効果を調節するための機能調節部品とを含み、コンドーム本体及び機能調節部品は一体成形されることを特徴とする。製造プロセスは、本体成形ステップ、機能部貼り付けステップ、機能部埋め込みステップ及び埋め込み式本体構造補強ステップを含む。専用生産設備は、マルチステーション同期浸漬金型と、組み合わせ浸漬槽と、制御システムと、組み合わせ浸漬槽に合わせた自動塗り付け機構、自動貼り付け機構、自動排出機構とを含む。突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームは、肌触り効果がよく、物理的な遅延機能などの使用効果を実現することができ、製造プロセス及び専用生産設備は、自動化の程度が高く、生産効率が高く、大量生産などを容易に実現するという技術的利点がある。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンドーム本体(10)と、使用効果を調節するための機能調節部品(20)とを含み、前記コンドーム本体(10)及び前記機能調節部品(20)は一体成形されることを特徴とする、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム。
【請求項2】
前記機能調節部品(20)は、軟質ゴムシート(210)及び/又は軟質ゴム輪(220)であることを特徴とする、請求項1に記載の突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム。
【請求項3】
前記軟質ゴムシート(210)は、ゴムシート底膜(2110)及び複数の軟質ゴム突起(2120)を含み、前記軟質ゴム突起(2120)は、前記ゴムシート底膜(2110)に一体成形されることを特徴とする、請求項2に記載の突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム。
【請求項4】
前記軟質ゴム突起(2120)の高さは2mm以上であることを特徴とする、請求項3に記載の突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム。
【請求項5】
前記軟質ゴム輪(220)は円輪本体を含み、前記円輪本体の長さは20mm以上、厚さは1.5mm以上であることを特徴とする、請求項2に記載の突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム。
【請求項6】
前記コンドーム本体(10)は、底膜層(110)、埋め込み膜層(120)及び補強膜層(130)を含み、前記底膜層(110)、埋め込み膜層(120)及び補強膜層(130)は、浸漬プロセスにより一体として融合され、
前記機能調節部品(20)は、前記底膜層(110)と前記埋め込み膜層(120)との間に設けられ、浸漬プロセスにより前記底膜層(110)、埋め込み膜層(120)及び補強膜層(130)と一体成形されることを特徴とする、請求項1に記載の突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム。
【請求項7】
コンドーム成形金型を用いて本体成形浸漬作業を行い、コンドーム本体(10)を形成する本体成形ステップと、
本体成形ステップで形成したコンドーム本体(10)に機能調節部品(20)を貼り付ける機能部貼り付けステップと、
機能調節部品(20)を貼り付けたコンドーム本体(10)に対して埋め込み浸漬作業を行い、埋め込み式本体構造を形成する機能部埋め込みステップと、
埋め込み浸漬作業で処理した後のコンドーム本体(10)に対して補強浸漬作業を行い、機能調節部品(20)及びコンドーム本体(10)を一体成形させる埋め込み式本体構造補強ステップとを含むことを特徴とする、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの製造プロセス。
【請求項8】
前記本体成形浸漬作業、埋め込み浸漬作業及び補強浸漬作業では成膜型ラテックス又はエマルション製剤を使用し、前記成膜型ラテックス又はエマルション製剤は、本体主材、加硫助剤、安定剤、拡散剤及び老化防止剤を含むことを特徴とする、請求項7に記載の突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの製造プロセス。
【請求項9】
前記本体主材は、天然ラテックス、PU素材、PI素材のうちのいずれか1つ又はそれらの任意の組み合わせであることを特徴とする、請求項8に記載の突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの製造プロセス。
【請求項10】
前記機能部貼り付けステップは、機能調節部品(20)を貼り付ける前にコンドーム本体(10)にラテックスを塗り付けるためのラテックス特定位置塗り付けステップをさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの製造プロセス。
【請求項11】
マルチステーション同期浸漬金型(1)と、少なくとも1シリーズの組み合わせ浸漬槽(2)と、制御システムと、前記組み合わせ浸漬槽(2)に合わせた自動塗り付け機構、自動貼り付け機構(3)、自動排出機構(4)とを含み、
前記マルチステーション同期浸漬金型(1)は、前記組み合わせ浸漬槽(2)に嵌合し、少なくとも2つのステーションの本体成形作業、埋め込み式構造成形作業及び本体構造補強成形作業を同期に完了ために用いられ、
各シリーズの前記組み合わせ浸漬槽(2)は、本体成形浸漬槽(21)、埋め込み浸漬槽(22)及び補強浸漬槽(23)を含み、前記本体成形浸漬槽(21)、埋め込み浸漬槽(22)及び補強浸漬槽(23)は、それぞれ本体成形作業、埋め込み浸漬作業及び本体構造補強成形作業を完了するために用いられ、
前記自動塗り付け機構は、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム本体の自動塗り付け作業を完了し、埋め込み突起物の貼り付けを実現するために用いられ、
前記自動貼り付け機構(3)は、埋め込み突起物の自動供給及び自動貼り付けを完了するために用いられ、
前記自動排出機構(4)は、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム完成品の自動排出を完了するために用いられ、
前記制御システムは、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備のシステム制御機能を提供するために用いられることを特徴とする、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備。
【請求項12】
前記マルチステーション同期浸漬金型(1)は、マルチステーション同期台(11)、金型固定台(12)、金型昇降フレーム(13)、昇降駆動機構(14)及び金型取付機構(15)を含み、前記金型取付機構(15)は、前記金型昇降フレーム(13)に設けられ、前記金型昇降フレーム(13)は、前記金型固定台(12)に摺動可能に接続され、前記昇降駆動機構(14)の作用下で前記金型固定台(12)に沿って上昇又は下降し、さらに前記金型取付機構(15)を同期に昇降移動させることができ、前記金型固定台(12)は、前記マルチステーション同期台(11)に設けられ、前記マルチステーション同期台(11)の作用下で回転移動を行い、さらに前記金型昇降フレーム(13)を同期に回転移動させることができ、
前記自動塗り付け機構は、自動ブラシ、ブラシ伸縮アーム及び伸縮アーム駆動圧力シリンダーを含み、前記自動ブラシは、前記ブラシ伸縮アームの一端に設けられ、前記ブラシ伸縮アームの他端は、前記伸縮アーム駆動圧力シリンダーに固定され、前記自動ブラシは、前記伸縮アーム駆動圧力シリンダーの作用下で伸び出し又は引き込め、塗り付け及び復帰を完了することができ、
前記自動貼り付け機構(3)は、供給用押し付けアーム(31)、供給用金型プレート(32)、回転アーム機構(33)、押し付けアーム駆動圧力シリンダー(34)、自動格納盤(35)、移動用マニピュレータ(36)及び素材吸盤(37)を含み、前記供給用金型プレート(32)は、前記供給用押し付けアーム(31)の一端に設けられ、前記供給用押し付けアーム(31)の他端は、前記回転アーム機構(33)に設けられ、前記回転アーム機構(33)は、前記押し付けアーム駆動圧力シリンダー(34)に設けられ、前記供給用押し付けアーム(31)は、前記押し付けアーム駆動圧力シリンダー(34)の作用下で前進又は後退の直線移動を行うことができるだけでなく、前記回転アーム機構(33)の作用下で回転移動を行うこともでき、前記供給用金型プレート(32)は、前記供給用押し付けアーム(31)の作用下で同期に直線移動又は回転移動を行うことができ、自動格納盤(35)は、素材を格納及び積み付けるために用いられ、移動用マニピュレータ(36)は、自動格納盤(35)から供給用金型プレート(32)への素材の移動を実現するために用いられ、素材吸盤(37)は、前記移動用マニピュレータ(36)に設けられ、前記自動格納盤(35)内に格納されている素材を引き付けるために用いられ、
前記自動排出機構(4)は、第一排出板(41)、第二排出板(42)、第一排出板駆動機構(43)、第二排出板駆動機構(44)、滑り搬送用溝(45)及び完成品格納部(46)を含み、前記第一排出板(41)及び前記第二排出板(42)は、それぞれ前記補強浸漬槽(23)の上方に設けられ、前記第一排出板駆動機構(43)及び前記第二排出板駆動機構(44)は、それぞれ前記第一排出板(41)及び前記第二排出板(42)を対向移動又は相対移動させるために用いられ、前記第一排出板(41)及び前記第二排出板(42)は、合わせた時に排出ジャム部を形成することができ、前記第一排出板(41)及び前記第二排出板(42)は、切り離した時に前記本体構造補強成形作業を避けることができることを特徴とする、請求項11に記載の突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンドーム(避妊具やゴムとも呼ばれ、以下「コンドーム」という)の技術分野に属し、具体的に、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の普通のコンドームは、ただ安全な避妊のニーズを満たすだけであるが、女性はセックス中の性的満足度が低い側にいることが多く、一回のセックスは男性の射精で終了してしまう。女性が調和のとれた性生活を送るために、より強く、より持続的な刺激を受けることができるかどうかは、切実な問題となっている。そこで、コンドームの研究・開発は、表面突起の摩擦を増加させ、刺激感を増加させる必要がある。
【0003】
粒子やリブなどの表面にテクスチャを備えた従来のコンドームでは、金型で凹凸状のテクスチャを加工し、浸漬することで表面に微細なテクスチャを形成する。ラテックスの付着力や成形後の柔軟性に問題があり、また、金型加工の難しさやプロセス実施の難しさにも限られているため、従来の通常の粒子やリブなどを備えたコンドームは、表面の突起が非常に細かく、基本的には2mm以下となっている。
【0004】
接着剤で付加物を貼り付ける従来のコンドームは、コンドームが成形した後、生産ラインから剥離し、再び固定金型にセットし、手作業で接着剤を塗りつけた付加物をコンドームに貼り付けるため、接着の不均一、接着の不安定を引き起こす可能性があり、または使用中のコンドームが外れやすくなる。また、製造過程が複雑であり、効率的な量産が困難である。
【0005】
従来の遅延機能付きコンドームは、主に麻酔薬をコンドームに添加し、男性陰茎に麻痺を生じさせ、感度を鈍らせることで、セックス時間を延長することを実現している。しかし、麻酔薬の長期使用は人に負担がかかり、麻酔薬を添加した遅延型コンドームは、男性が装着してから一定の時間を待たなければ機能しないため、体験効果が不安定である。また、麻酔薬を添加した遅延型コンドームは高価である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のことから、本出願は、従来技術に存在する技術的問題を解決するために、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセス並びに専用生産設備を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
その技術的問題を解決するために、本出願が提供する突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームは、以下のとおりである。
【0008】
突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームであって、コンドーム本体と、使用効果を調節するための機能調節部品とを含み、コンドーム本体及び機能調節部品は一体成形されることを特徴とする。
【0009】
好ましくは、機能調節部品は、軟質ゴムシート及び/又は軟質ゴム輪である。
【0010】
好ましくは、軟質ゴムシートは、ゴムシート底膜と、複数の軟質ゴム突起とを含み、軟質ゴム突起は、ゴムシート底膜に一体成形されている。
【0011】
好ましくは、軟質ゴム突起の高さは、2mm以上である。
【0012】
好ましくは、軟質ゴム輪は円輪本体を含み、円輪本体の長さは20mm以上、厚さは1.5mm以上である。
【0013】
好ましくは、コンドーム本体は、底膜層と、埋め込み膜層と、補強膜層とを含み、底膜層、埋め込み膜層及び補強膜層は、浸漬プロセスにより一体して融合され、機能調節部品は、底膜層と埋め込み膜層との間に設けられ、かつ浸漬プロセスにより底膜層、埋め込み膜層及び補強膜層と一体成形される。
【0014】
その技術的問題を解決するために、本出願が提供する突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの製造プロセスは、以下のとおりである。
【0015】
突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの製造プロセスであって、コンドーム成形金型を用いて本体成形浸漬作業を行い、コンドーム本体を形成させる本体成形ステップと、本体成形ステップで形成したコンドーム本体に機能調節部品を貼り付ける機能部貼り付けステップと、機能調節部品を貼り付けたコンドーム本体に対して埋め込み浸漬作業を行い、埋め込み式本体構造を形成する機能部埋め込みステップと、埋め込み浸漬作業で処理した後のコンドーム本体に対して補強浸漬作業を行い、機能調節部品及びコンドーム本体を一体成形させる埋め込み式本体構造補強ステップとを含むことを特徴とする。
【0016】
好ましくは、本体成形浸漬作業、埋め込み浸漬作業及び補強浸漬作業では、成膜型ラテックス又はエマルション製剤を使用し、成膜型ラテックス又はエマルション製剤は、本体主材、加硫助剤、安定剤、拡散剤及び老化防止剤を含む。
【0017】
好ましくは、本体主材は、天然ラテックス、PU素材(ポリウレタン)、PI素材(ポリイソプレン)のうちのいずれか1つ又はそれらの任意の組み合わせである。
【0018】
好ましくは、機能部貼り付けステップは、機能調節部品を貼り付ける前にコンドーム本体にラテックスを塗り付けるためのラテックス特定位置塗り付けステップをさらに含む。
【0019】
その技術的問題を解決するために、本出願が提供する突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備は、以下のとおりである。
【0020】
突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備であって、マルチステーション同期浸漬金型と、少なくとも1シリーズの組み合わせ浸漬槽と、制御システムと、組み合わせ浸漬槽に合わせた自動塗り付け機構、自動貼り付け機構、自動排出機構とを含み、マルチステーション同期浸漬金型は、組み合わせ浸漬槽に合わせて少なくとも2つのステーションの本体成形作業、埋め込み式構造成形作業及び本体構造補強成形作業を同期に完了するために用いられ、各シリーズの組み合わせ浸漬槽は、それぞれ本体成形作業、埋め込み浸漬作業及び本体構造補強成形作業を完了するための本体成形浸漬槽、埋め込み浸漬槽及び補強浸漬槽を含み、自動塗り付け機構は、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム本体の自動化塗り付け作業を完了し、埋め込み突起物の貼り付けを実現するために用いられ、自動貼り付け機構は、埋め込み突起物の自動供給及び自動貼り付けを完了するために用いられ、自動排出機構は、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム成品の自動排出を完了するために用いられ、制御システムは、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備のシステム制御機能を提供するために用いられることを特徴とする。
【0021】
好ましくは、マルチステーション同期浸漬金型は、マルチステーション同期台、金型固定台、金型昇降フレーム、昇降駆動機構及び金型取付機構を含み、金型取付機構は、金型昇降フレームに設けられ、金型昇降フレームは、金型固定台に摺動可能に接続され、昇降駆動機構の作用下で金型固定台に沿って上昇又は下降し、さらに金型取付機構を同期に昇降移動させることができ、金型固定台は、マルチステーション同期台に設けられ、マルチステーション同期台の作用下で回転移動を行い、さらに金型昇降フレームを同期に回転移動させることができる。
【0022】
好ましくは、自動塗り付け機構は、自動ブラシ、ブラシ伸縮アーム及び伸縮アーム駆動圧力シリンダーを含み、自動ブラシは、ブラシ伸縮アームの一端に設けられ、ブラシ伸縮アームの他端は、伸縮アーム駆動圧力シリンダーに固定され、自動ブラシは、伸縮アーム駆動圧力シリンダーの作用下で伸び出し又は引き込め、塗り付け及び復帰を完了ことができる。
【0023】
好ましくは、自動貼り付け機構は、供給用押し付けアーム、供給用金型プレート、回転アーム機構、押し付けアーム駆動圧力シリンダー、自動格納盤、移動用マニピュレータ及び素材吸盤を含み、供給用金型プレートは、供給用押し付けアームの一端に設けられ、供給用押し付けアームの他端は、回転アーム機構に設けられ、回転アーム機構は、押し付けアーム駆動圧力シリンダーに設けられ、供給用押し付けアームは、押し付けアーム駆動圧力シリンダーの作用下で前進又は後退の直線移動を行うことができるだけでなく、回転アーム機構の作用下で回転移動を行うこともでき、供給用金型プレートは、供給用押し付けアームの作用下で同期に直線移動又は回転移動を行うことができる。自動格納盤は、素材を格納及び積み付けるために用いられ、すなわち、機能条件部品であり、移動用マニピュレータは、素材を自動格納盤から供給用金型プレートへ移動させるために用いられ、素材吸盤は、移動用マニピュレータに設けられ、自動格納盤内の素材を引き付けるために用いられる。
【0024】
好ましくは、自動排出機構は、第一排出板、第二排出板、第一排出板駆動機構、第二排出板駆動機構、滑り搬送用溝及び完成品格納部を含み、第一排出板及び第二排出板は、それぞれ補強浸漬槽の上方に設けられ、第一排出板駆動機構及び第二排出板駆動機構は、それぞれ第一排出板及び第二排出板を対向移動又は相対移動させるために用いられ、第一排出板及び第二排出板は、合わせた時に排出ジャム部を形成することができ、第一排出板及び第二排出板は、切り離した時に前記本体構造補強成形作業を避けることができる。
【発明の効果】
【0025】
有益な技術的効果は、以下のとおりである。
【0026】
1.本発明により提供される突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセスは、コンドームの任意の区間位置(頭部、中部、底部)又はコンドーム円筒の任意の表面位置に、あらかじめ製造した突起物(ゴム塊、ゴムシート、ゴム輪など)を埋め込むことで、コンドームに肌触りのよい効果をもたらすとともに、男性器の感度を鈍らせ、物理的な遅延機能を果たし、コンドームの使用効果を効果的に改善し、性生活の品質を向上させることができる。
【0027】
2.本発明により提供される突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備は、マルチステーション同期浸漬金型、組み合わせ浸漬槽、自動塗り付け機構、自動貼り付け機構、自動排出機構及び制御システムの統合により、本出願に係る突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの高効率及び高品質な生産を実現することができ、自動化の程度が高く、生産効率が高く、大量生産などを容易に実現するという技術的利点がある。
【0028】
以下、明細書の図面及び具体的な実施形態を参照しながら、本出願の技術的解決策及び技術的効果について詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】第一の好ましい実施例におけるプロセスの流れ及び製品構造を示す模式図である。
図2】第二の好ましい実施例におけるプロセスの流れ及び製品構造を示す模式図である。
図3】第三の好ましい実施例におけるプロセスの流れ及び製品構造を示す模式図である。
図4】突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの製造プロセスの流れを示す図である。
図5】突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備の平面図である。
図6】突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備の側面図である。
図7図5のA部の部分拡大図である。 10 コンドーム本体 20 機能調節部品 110 底膜層 120 埋め込み膜層 130 補強膜層 210 軟質ゴムシート 220 軟質ゴム輪 2110 ゴムシート底膜 2120 軟質ゴム突起 1 マルチステーション同期浸漬金型 2 組み合わせ浸漬槽 3 自動貼り付け機構 4 自動排出機構 11 マルチステーション同期台 12 金型固定台 13 金型昇降フレーム 14 昇降駆動機構 15 金型取付機構 1410 昇降駆動電動機 1420 昇降駆動スクリュー 1430 昇降駆動スライドテーブル 21 本体成形浸漬槽 22 埋め込み浸漬槽 23 補強浸漬槽 31 供給用押し付けアーム 32 供給用金型プレート 33 回転アーム機構 34 押し付けアーム駆動圧力シリンダー 35 自動格納盤 36 移動用マニピュレータ 37 素材吸盤 321 軟質ゴムシート配置ポジション 322 軟質ゴム輪配置ポジション 323 本体貫通穴 41 第一排出板 42 第二排出板 43 第一排出板駆動機構 44 第二排出板駆動機構 45 滑り搬送用溝 46 完成品格納部
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1図3を参照し、本出願により提供される突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームは、コンドーム本体10と、使用効果を調節するための機能調節部品20とを含み、コンドーム本体10及び機能調節部品20は一体成形される。機能調節部品20は、軟質ゴムシート210(図1)、軟質ゴム輪220(図2)であり、又は同時に軟質ゴムシート210及び軟質ゴム輪220(図3)を含む。軟質ゴムシート210は、ゴムシート底膜2110及び複数の軟質ゴム突起2120を含み、軟質ゴム突起2120はゴムシート底膜2110に一体成形される。軟質ゴム突起2120の高さは2mm以上である。軟質ゴム輪220は円輪本体を含み、円輪本体の長さは20mm以上、厚さは1.5mm以上である。
【0031】
コンドーム本体10は、底膜層110、埋め込み膜層120及び補強膜層130を含み、底膜層110、埋め込み膜層120及び補強膜層130は、浸漬プロセスにより一体として融合され、機能調節部品20は、底膜層110と埋め込み膜層120との間に設けられ、浸漬プロセスにより底膜層110、埋め込み膜層120及び補強膜層130と一体成形される。
【0032】
本出願に係る突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームは、次のようなプロセスを採用して製造される。
【0033】
本体成形ステップであって、コンドーム成形金型を用いて本体成形浸漬作業を行い、コンドーム本体10を形成させ、コンドーム本体10の底膜層110を形成させる。
【0034】
機能部貼り付けステップであって、本体成形ステップで形成したコンドーム本体10に機能調節部品20を貼り付け、機能調節部品は、軟質ゴムシート210及び/又は軟質ゴム輪220であってもよい。
【0035】
機能部埋め込みステップであって、機能調節部品20を貼り付けたコンドーム本体10に対して埋め込み浸漬作業を行い、埋め込み式本体構造を形成すると同時に、底膜層110及び機能調節部品20に埋め込み膜層120を形成する。
【0036】
埋め込み式本体構造補強ステップであって、埋め込み浸漬作業で処理した後のコンドーム本体10に対して補強浸漬作業を行い、機能調節部品20及びコンドーム本体10を一体成形させ、埋め込み膜層120の上方に補強膜層130を形成する。
【0037】
本体成形浸漬作業、埋め込み浸漬作業及び補強浸漬作業では成膜型ラテックス又はエマルション製剤を使用し、成膜型ラテックス又はエマルション製剤は、本体主材、加硫助剤、安定剤、拡散剤及び老化防止剤を含む。本体主材は、天然ラテックス、PU素材、PI素材のうちのいずれか1つ又はそれらの任意の組み合わせである。
【0038】
いくつかの改良した実施例では、機能部貼り付けステップは、機能部の貼り付け効果を改善するために、機能調節部品20を貼り付ける前にコンドーム本体10にラテックスを塗り付けるためのラテックス特定位置塗り付けステップをさらに含む。
【0039】
技術的効果の説明に関して、本発明により提供される突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム及びその製造プロセスは、コンドームの任意の区間位置(頭部、中部、底部)又はコンドーム円筒の任意の表面位置に、あらかじめ製造した突起物(ゴム塊、ゴムシート、ゴム輪など)を埋め込むことで、コンドームに肌触りのよい効果をもたらすとともに、男性器の感度を鈍らせ、物理的な遅延機能を果たし、コンドームの利用効果を効果的に改善し、性生活の品質を向上させることができる。
【0040】
図5図6を参照し、上記のコンドーム製造プロセスと一致し、本出願は、マルチステーション同期浸漬金型1と、少なくとも1シリーズの組み合わせ浸漬槽2と、制御システムと、組み合わせ浸漬槽2に合わせた自動塗り付け機構、自動貼り付け機構3、自動排出機構4とを含む、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備をさらに開示する。
【0041】
そのうち、マルチステーション同期浸漬金型1は、4ステーション同期浸漬金型を含み、組み合わせ浸漬槽2は、4つのシリーズの組み合わせ浸漬槽2を含み、各組み合わせ浸漬槽2はいずれも、本体成形浸漬槽21、埋め込み浸漬槽22及び補強浸漬槽23を含む。各埋め込み浸漬槽22にはいずれも自動貼り付け機構3が配置され、各補強浸漬槽23にはいずれも自動排出機構4が配置される。
【0042】
マルチステーション同期浸漬金型1は、組み合わせ浸漬槽2に合わせて4つのステーションの本体成形作業、埋め込み式構造成形作業及び本体構造補強成形作業を同期に完了するために用いられる。マルチステーション同期浸漬金型1は、マルチステーション同期台11、金型固定台12、金型昇降フレーム13、昇降駆動機構14及び金型取付機構15を含み、金型取付機構15は、金型昇降フレーム13に設けられ、金型昇降フレーム13は、金型固定台12に摺動可能に接続され、昇降駆動機構14の作用下で金型固定台12に沿って上昇又は下降し、さらに金型取付機構15を同期に昇降移動させることができ、金型固定台12は、マルチステーション同期台11に設けられ、マルチステーション同期台11の作用下で回転移動を行い、さらに金型昇降フレーム13を同期に回転移動させることができる。具体的には、マルチステーション同期台11は、電動インデックスプレートなどのさまざまなインデックスプレートであってもよく、通常、固定台、回転台および回転駆動電動機を含み、ここで、回転台は、回転駆動電動機の駆動により任意の角度で回転移動することができる。
【0043】
各シリーズの本体成形浸漬槽21、埋め込み浸漬槽22及び補強浸漬槽23は、それぞれ当該シリーズの本体成形作業、埋め込み浸漬作業及び本体構造補強成形作業を完了するために用いられる。
【0044】
自動塗り付け機構(図示せず)は、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム本体の自動塗り付け作業を行い、埋め込み突起物の貼り付けを実現するために用いられ、ブラシ、伸縮アーム及び圧力シリンダー(エアシリンダー及び油圧シリンダーなど)の組み合わせ機構を使用して自動塗り付け作業を完了ことができる。例えば、ブラシを伸縮アームの一端に設け、伸縮アームの他端を圧力シリンダーに固定し、ブラシは、圧力シリンダーの作用下で伸び出し又は引き込め、塗り付け及び復帰を完了することができる。
【0045】
自動貼り付け機構3は、埋め込み突起物の自動供給及び自動貼り付けを完了するために用いられる。自動貼り付け機構3は、供給用押し付けアーム31、供給用金型プレート32、回転アーム機構33、押し付けアーム駆動圧力シリンダー34、自動格納盤35、移動用マニピュレータ36及び素材吸盤37を含み、供給用金型プレート32は、供給用押し付けアーム31の一端に設けられ、供給用押し付けアーム31の他端は、回転アーム機構33に設けられ、回転アーム機構33は、押し付けアーム駆動圧力シリンダー34に設けられ、供給用押し付けアーム31は、押し付けアーム駆動圧力シリンダー34の作用下で前進又は後退の直線移動を行うことができるだけでなく、回転アーム機構33の作用下で回転移動を行うことができ、供給用金型プレート32は、供給用押し付けアーム31の作用下で同期に直線移動又は回転移動を行うことができる。供給用金型プレート32は、前記供給用押し付けアーム31の作用下で同期に直線移動又は回転移動を行うことができ、自動格納盤35は、素材を格納及び積み付けるために用いられ、移動用マニピュレータ36は、自動格納盤35から供給用金型プレート32への素材の移動を実現するために用いられ、素材吸盤37は、移動用マニピュレータ36に設けられ、自動格納盤35内に格納されている素材を引き付けるために用いられる。具体的には、回転アーム機構33は、電動インデックスプレートなどのさまざまなインデックスプレートであってもよく、押し付けアーム駆動圧力シリンダー34は、さまざまなエアシリンダー又は油圧シリンダーであってもよく、自動格納盤35は、さまざまな振動搬送盤、振動供給盤又は振動供給機であってもよく、移動用マニピュレータ36は、さまざまな回転ロボットアーム又はロボットであってもよく、素材吸盤37は、真空吸力を利用して素材の引き付けを実現するさまざまな真空吸盤又は真空ノズルなどであってもよい。自動貼り付け機構3は、埋め込み浸漬槽22の周囲に設けられる。自動貼り付け原理の説明に関して、供給用金型プレート32には、長尺状の軟質ゴムシート配置ポジション321が設けられ、軟質ゴムシート配置ポジション321の中央部には、軟質ゴム輪配置ポジション322が設けられ、軟質ゴム輪配置ポジション322の中央部には、本体貫通穴323が設けられる。貼り付けられる機能調節部品は、軟質ゴムシートである場合、素材吸盤37は、軟質ゴムシートを軟質ゴムシート配置ポジション321内に放置し、供給用押し付けアーム31は、供給用金型プレート32をコンドーム本体の周囲に押し付け、その後、供給用金型プレート32は、コンドーム本体に向かって反転して軟質ゴムシートを本体に貼り付ける。貼り付けられる機能調節部品は、軟質ゴム輪32である場合、素材吸盤37は、軟質ゴム輪を軟質ゴム輪配置ポジション322内に放置し、コンドーム本体は、コンドーム金型の移動により上昇し、供給用押し付けアーム31は、供給用金型プレート32をコンドーム本体の直下に押し付け、その後、コンドーム本体は、下降して本体貫通穴323を通過し、軟質ゴム輪をコンドーム本体に貼り付ける。
【0046】
自動排出機構4は、突起物を埋め込んで一体成形されたコンドーム完成品の自動排出を完了するために用いられる。自動排出機構4は、第一排出板41、第二排出板42、第一排出板駆動機構43、第二排出板駆動機構44、滑り搬送用溝45及び完成品格納部46を含み、第一排出板41及び第二排出板42は、それぞれ補強浸漬槽23の上方に設けられ、第一排出板駆動機構43及び第二排出板駆動機構44は、第一排出板41及び第二排出板42を対向移動又は相対移動させるために用いられ、第一排出板41及び前記第二排出板42は、合わせた時に排出ジャム部及び滑り搬送用溝入口の構造を形成することができ、第一排出板41及び第二排出板42は、切り離した時に本体構造補強成形作業を避けることができる。具体的には、第一排出板41及び第二排出板42の嵌合部位はいずれも、半環状の構造であり、かつ両方の材質は軟質ゴムであり、第一排出板駆動機構43及び第二排出板駆動機構44はいずれもエアシリンダー又は油圧シリンダーである。第一排出板駆動機構43及び第二排出板駆動機構44は、補強浸漬槽の上部に設けられ、第一排出板41及び第二排出板42は、それぞれ第一排出板駆動機構43及び第二排出板駆動機構44のピストンロッド又は伸縮ロッドに設けられる。自動排出原理の説明に関して、補強浸漬作業を行う時には、第一排出板41及び第二排出板42が互いに離れてコンドーム金型の補強浸漬作業を避け、補強浸漬作業を完了し、かつコンドーム本体を固化成形した後に、第一排出板41及び第二排出板42は、合わせて排出ジャム部及び滑り搬送用溝入口の構造を形成し、コンドーム金型は、上昇して排出ジャム部を介してコンドームを金型から剥離し、金型から剥離した後のコンドームは、滑り搬送用溝45を介して完成品格納部46に入る。
【0047】
回転駆動電動機の制御ポート、自動塗り付け機構の伸縮アーム駆動圧力シリンダーの制御ポート、自動貼り付け機構3の回転アーム機構33、押し付けアーム駆動圧力シリンダー34、移動用マニピュレータ36及び素材吸盤37の制御ポート、自動排出機構4の第一排出板駆動機構43及び第二排出板駆動機構44の制御ポートなど、マルチステーション同期台11の駆動部品はいずれも制御システムに電気的に接続される。
【0048】
設備の動作メカニズムの説明に関して、
各素材の準備を完了し、かつ各ステーションの金型を適切に取り付けて調整してから設備を起動し、
マルチステーション同期浸漬金型1は、マルチステーション同期台11の回転移動及び金型昇降フレーム13の昇降移動により、4つのステーションの本体成形浸漬作業を完了し、コンドーム本体10の底膜110を形成し、以上は本体成形ステップに対応し、
各ステーションの自動塗り付け機構は、コンドーム本体底膜110の自動塗り付け作業を完了し、自動貼り付け機構6は、供給用押し付けアーム31、供給用金型プレート32、回転アーム機構33、押し付けアーム駆動圧力シリンダー34、自動格納盤35、移動用マニピュレータ36及び素材吸盤37の協調的な統合により、機能調節部品の自動供給及び貼り付け作業を完了し、以上は機能部貼り付けステップに対応し、
制御システムは、マルチステーション同期浸漬金型1のマルチステーション同期台11を指定した角度で回転させ、各ステーションのコンドーム本体成形金型を各ステーションの埋め込み浸漬槽22の上方に移動させ、さらに金型昇降フレーム13の昇降移動により、埋め込み浸漬作業を完了し、コンドーム本体の底膜層110及び機能調節部品20に埋め込み膜層120、すなわち埋め込み式本体構造を形成するように命令し、以上は機能部埋め込みステップに対応し、
制御システムは、マルチステーション同期浸漬金型1のマルチステーション同期台11を指定した角度で回転させ、各ステーションのコンドーム本体成形金型を各ステーションの補強浸漬槽23の上方に移動させ、金型昇降フレーム13の昇降移動により、補強浸漬作業を完了し、コンドーム本体の埋め込み膜層120に補強膜層130、すなわち、埋め込み式本体構造を形成するように命令し、以上は埋め込み式本体構造補強ステップに対応し、
補強浸漬作業を完了し、かつコンドーム本体を固化形成した後、自動排出機構4は、第一排出板41及び第二排出板42、第一排出板駆動機構43及び第二排出板駆動機構44の嵌合により、排出ジャム部及び滑り搬送用溝入口の構造を形成し、自動的に完成品の口巻、フィルム剥離及び格納を実現する。
【0049】
技術的効果の説明に関して、本発明により提供される突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備は、マルチステーション同期浸漬金型、組み合わせ浸漬槽、自動塗り付け機構、自動貼り付け機構、自動排出機構及び制御システムの統合により、本出願に係る突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの高効率及び高品質な生産を実現することができ、自動化の程度が高く、生産効率が高く、大量生産などを容易に実現するという技術的利点がある。
【0050】
いくつかの改良した実施例では、、本出願により提供される突起物を埋め込んで一体成形されたコンドームの専用生産設備は、視覚分析機構及び視覚分析モジュールをさらに含み、視覚分析機構は、複数の工業カメラを用いて本体成形作業、埋め込み浸漬作業及び本体構造補強成形作業の視覚情報を収集し、視覚分析モジュールは、制御システムに内蔵され、視覚情報の分析により浸漬作業のタイミングを判断する。
【0051】
以上、明細書の図面及び具体的な実施例を参照しながら、本出願の技術的解決策及び技術的効果について詳細に説明したが、明細書に開示された具体的な実施形態は、本出願の好ましい実施例に過ぎず、当業者は、これに基づき別の実施例を開発することができ、本出願の革新的概念から逸脱しない単純な変形及び同等の置換はいずれも、本出願に含まれ、本特許請求の保護範囲に属することを説明すべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7