(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164651
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】容器を処理する機械においてプレートを扱うためのシステム
(51)【国際特許分類】
B65B 43/42 20060101AFI20221020BHJP
B65G 25/02 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
B65B43/42
B65G25/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022068171
(22)【出願日】2022-04-18
(31)【優先権主張番号】2103969
(32)【優先日】2021-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】516052630
【氏名又は名称】シナーリンク
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク・コセ
(72)【発明者】
【氏名】パトリック・マソ
(72)【発明者】
【氏名】ガエタン・ドイトー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-ミシェル・ロワイエ
【テーマコード(参考)】
3E030
3F036
【Fターム(参考)】
3E030AA01
3E030DA10
3E030EB10
3E030GA03
3F036AA07
3F036AA08
3F036BA00
3F036DA01
3F036DA09
3F036DB02
3F036DD01
3F036DD07
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、支持プレート回路を改善することである。
【解決手段】容器を処理するための機械におけるハンドリングシステムが、閉回路内を循環する複数の支持プレート(1)であって、各支持プレート(1)は又は1つ以上のハウジングを含み、各ハウジング(18)は容器(5)を保持することができる、複数の支持プレートと、支持プレートが水平位置で循環し、第1の軸方向(X1A)に沿って支持プレートを移動させるための第1の部材(2)を備えた、作動部分(TC1)と、反対の軸方向(X1B)に沿って支持プレートを移動させるように構成された第2の移動部材(3)を備えた、早戻り部分(TC2)と、を含み、支持プレートは鉛直戻り配向で戻り部分内を循環し、ハンドリングシステムは、支持プレートを回動させるための回転ステーション(PR1、PR2)を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を保持するように構成されている容器を処理するための機械におけるハンドリングシステムであって、
閉回路内を循環する複数の支持プレート(1)であって、前記支持プレート(1)それぞれが、又は1つ以上のハウジングを備えており、前記ハウジング(18)それぞれが、前記容器(5)を保持することができる、複数の前記支持プレート(1)と、
作動部分として知られている第1の部分(TC1)であって、前記支持プレートが、第1の軸方向に沿って前記支持プレートを移動させるための第1の移動部材(2)によって、水平位置において前記第1の軸方向(X1A)に循環し、前記第1の部分が、好ましくはステッピングタイプであり、前記支持プレートが、前記支持プレートの2つの長手辺のうち一の長手辺のみにおいて駆動される、前記第1の部分(TC1)と、
早戻り部分として知られている第2の部分(TC2)であって、第2の移動部材(3)が、前記第1の軸方向とは逆向きの第2の軸方向(X1B)に沿って前記支持プレートを移動させるように構成されている、前記第2の移動部材(3)と、
を備えており、
前記支持プレートが、戻り配向で前記第2の部分内を循環し、前記戻り配向が、鉛直方向であるか、又は鉛直方向から30°未満の角度で傾斜しており、
前記ハンドリングシステムが、
前記ハンドリングシステムの第1の端部(E1)に配置されている第1の回転ステーション(PR1)であって、前記第1の部分(TC1)において前記支持プレートを係合させるために前記支持プレートを前記水平位置に向かって回動させるように構成されている前記第1の回転ステーション(PR1)と、
前記ハンドリングシステムの第2の端部(E2)に配置されている第2の回転ステーション(PR2)であって、前記第2の部分(TC2)において前記支持プレートを係合させるために前記支持プレートを前記戻り配向に向かって回動させるように構成されている前記第2の回転ステーション(PR2)と、
を備えていることを特徴とするハンドリングシステム。
【請求項2】
前記第1の回転ステーション(PR1)が、第1の回転式ベース(41)を備えており、
前記第2の回転ステーション(PR2)が、第2の回転式ベース(42)を備えており、
固定式主案内サポート(40)が、前記第1の軸方向(X1A)に沿って連続的に配置されており、且つ、前記第1の回転式ベースと第2の回転式ベースとの間に設けられている、請求項1に記載のハンドリングシステム。
【請求項3】
前記第1の移動部材(2)が、2つの自由度を、すなわち軸方向(X1)を中心とする回転と前記軸方向(X1)に沿った前方移動とを備えている、請求項1又は2に記載のハンドリングシステム。
【請求項4】
前記支持プレート(1)それぞれが、前記第1の移動部材のフィンガ(26、260)を受容するための少なくとも1つのノッチ(16,160)を、好ましくは2つのノッチを備えている、請求項1から3のいずれか一項に記載のハンドリングシステム。
【請求項5】
前記第1の移動部材が、軸(X1)から離隔配置されているフィンガ(26,260)を備えており、
前記フィンガ(26,260)が、前記支持プレートのノッチに受容されるように構成されており、
前記フィンガが、前記フィンガが係合されていない場合に無負荷状態である、請求項1から3のいずれか一項に記載のハンドリングシステム。
【請求項6】
前記支持プレートそれぞれが、基準面(PR)において長方形の全体形状で延在しており、
前記支持プレートそれぞれが、2つの長辺、すなわち案内及び操縦縁部を形成する一方の長辺(11)と、自由縁部を形成している他方の長辺(12)とを備えている、請求項1から5のいずれか一項に記載のハンドリングシステム。
【請求項7】
基準面から突出した少なくとも1つの突起(15)又はリブ若しくは溝(19,190)が、特に前記支持プレートが前記戻り配向である場合に前記支持プレートを保持するために、前記支持プレートそれぞれに設けられている、請求項1から6のいずれか一項に記載のハンドリングシステム。
【請求項8】
補助案内サポート(44)が、張り出し側すなわち自由縁部の側で前記支持プレートを支持するために設けられている、請求項1から7のいずれか一項に記載のハンドリングシステム。
【請求項9】
前記第2の移動部材(3)が、無端チェーンコンベヤ若しくは無端ベルトコンベヤ(34)の形態とされるか、又は前記第2の移動部材が、モータ駆動ローラを備えている、請求項1から8のいずれか一項に記載のハンドリングシステム。
【請求項10】
前記第1の部分(TC1)における前記支持プレートの数が、前記第2の部分(TC2)における前記支持プレートの数の2倍より多い、請求項1から9のいずれか一項に記載のハンドリングシステム。
【請求項11】
回転式ベースの特定位置を待つ戻り鉛直プレートのためのストッパが、前記回転ステーション(PR1)に形成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のハンドリングシステム。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載のハンドリングシステムを備えている、食品のためのポット又はボトルを処理するための機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品用の容器を処理する機械におけるハンドリングシステムに関する。これらの機械は製造装置又はラインと呼ぶこともできる。
【背景技術】
【0002】
これらの機械(又は「装置」又は「ライン」)は、容器、たとえばポット又はボトルを、又は1つ以上の食品、たとえば乳製品及び/又は食品成分で満たすため、そしてまた任意選択で、マーキング、ラベリング、事前消毒又は何らかの他の動作とともにこれらの容器を密封するために用いられる。
【0003】
これらの機械/装置は、支持具、たとえばプレートを用いて、機械において実行される動作中、容器を支持する。
【0004】
これらの支持具は閉ループを通って移動し、処理された容器がこれらから搬出された後、空で戻ってくる。
【0005】
このタイプの支持プレートは、非食品用の容器を処理する機械又は設備においても用いられ、これに本発明を適用することができる。
【0006】
しかしながら、発明者は、支持プレートのための戻り回路がこのような設備において大量のスペースを取ること、そして作動部分に対して下方で又は上方で又は同じレベルで復帰が行われるということに気づいた。一般に、プレートは、作動回路の位置に平行な位置において、作動回路と同一の配向で、又は180°回転した後、戻り回路に沿って移動する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって支持プレート回路を改善する必要性が生じてきた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的のため、食品を保持するように構成されている容器を処理するための機械におけるハンドリングシステムがしたがって提案され、このハンドリングシステムは、
閉回路内を循環する複数の支持プレートであって、各支持プレートは又は1つ以上のハウジングを含み、各ハウジングは容器を保持することができる、複数の支持プレートと、
支持プレートが水平位置で第1の軸方向X1Aに循環し、第1の軸方向に沿って支持プレートを移動させるための第1の部材を備えた、作動部分として知られている、第1の部分TC1であって、第1の部材は好ましくはステッピングタイプであり、支持プレートはその2つの長手辺の1つのみで駆動される、第1の部分TC1と、
第1の軸方向とは反対の第2の軸方向X1Bに沿って支持プレートを移動させるように構成された第2の移動部材を備えた、早戻り部分として知られている、第2の部分TC2と、
を含み、
支持プレートは戻り配向で第2の部分内を循環し、この戻り配向は鉛直方向であるか、又は鉛直方向から30°未満傾斜しており、
ハンドリングシステムは、
ハンドリングシステムの第1の端部E1に配置され、支持プレートを第1の部分TC1に係合させるためにこれらを水平位置へと回動させるように構成された第1の回転ステーションと、
ハンドリングシステムの第2の端部E2に配置され、支持プレートを第2の部分TC2に係合させるためにこれらを戻り配向へと回動させるように構成された第2の回転ステーションと、
を含む。
【0009】
これらの備えによって、プレートの戻り経路が取るスペースは少なくなる。機械/ラインの全体的な小型さを改善することができる。同様に、機械の設置面積を減らすことができる。加えて、ハンドリングシステムのこの配置により、特に監視及び保守目的のため、製造ラインの異なる要素及び部材にアクセスすることが容易になる。
【0010】
最も簡素な構成において、第1及び第2の部分TC1及びTC2は実質的に同じ長さ及び直線であり、これによって簡素な経済的に合理的な構造を形成している。
【0011】
換言すれば、Xで示す長手作動軸(すなわち機械の)及びX1で示すハンドリングシステムの長手基準軸が定義されれば、作動部分の端部で、支持プレートは長手基準軸X1を中心に角度θ(通常の場合90°)回転し、次いでプレートは実質的にこの配向を維持して戻り部分を通って移動し、その後支持プレートは長手軸X1を中心に反対方向に角度-θ回転する。
【0012】
第1の部分において、プレートはその2つの長手縁部/辺の1つのみで駆動され、反対側の縁部/辺は案内されるのみであり、駆動されないということに留意されたい。ドライブ(すなわち移動部材)はしたがって比較的簡素であり、ハンドリングシステムの長手軸X1の近辺に配置される。
【0013】
第2の部分においても、プレートは同じ長手縁部/辺の近くで駆動されるのみであり、反対側の縁部/辺は駆動されず、好ましくは反対側の縁部/辺は相互作用を受けず、ぶら下がっているだけであるということに留意されたい。
【0014】
支持プレートの配向に関し、プレートの形状は、長さ及び幅と呼ぶことができる、その2つの主要寸法によって、そして厚さと呼ばれる実質的により小さな寸法によって定義される。2つの主要寸法が水平に延在し、そして厚さが鉛直に延在するとき、プレート配向は水平であると言われ、厚さが水平方向に延在するとき、プレート配向は鉛直であると言われる。
【0015】
「ステッピング移動部材」は、所定の距離の前方移動に続いて固定ステーションでの処理のために停止させる機構であるとして理解されるべきである。「ステッピング移動部材」は「ステッパムーバ」と呼ぶこともできる。
【0016】
しかしながら、第1の部分における連続的前進機構が本発明の適用の範囲において排除されないということに留意されたい。
【0017】
戻り部分に関し、第2の移動部材は連続又は非連続タイプとすることができる。
【0018】
本発明のさまざまな実施形態において、次の備えの1つ及び/又はもう1つを、個別に又は組み合わせて用いることも可能であり得る。
【0019】
一態様によれば、第1の回転ステーションPR1は第1の回転式ベース41を含み、第2の回転ステーションPR2は第2の回転式ベース42を含み、固定式主案内サポート40が、第1の軸方向X1Aに沿って連続的に配置され、第1及び第2の回転式ベース間に設けられている。「回転式ベース」は「回転式ソケット」と呼ぶこともできるということに留意されたい。
【0020】
第1の回転式ベースは、支持プレートを第1の部分に係合させるためにこれらを水平位置へと回動させる一方、第2の回転式ベースは、支持プレートを第2の部分に係合させるためにこれらを戻り配向へと回動させる。
【0021】
これによりしたがって、第1の作動部分において回動移動及び案内を実行するための簡素で信頼できる解決策が形成される。
【0022】
また、固定式主案内サポートによって、第1の端部E1から第2の端部E2までのプレートの積極的かつ連続的な案内が第1の部分TC1において提供される。ここで第2の部分(早戻り部分)における案内はいくらか簡素であっても欠如していてもよく、たとえば懸架による、柔軟な案内でも十分であるということに留意されたい。
【0023】
一態様によれば、第1の回転ステーション及び/又は第2の回転ステーションは回転式ベース以外でもよく、緩やかな回転及び前方移動を伴うカム効果を介して実現することができる。
【0024】
一態様によれば、各支持プレートは、第1の移動部材のフィンガを受容するための少なくとも1つのノッチを含む。任意選択で、2つのノッチを好ましくは各支持プレートに設けることができる。
【0025】
異なる支持プレートのノッチを係合させるステッピング前進アクチュエータの使用を行うことができる。1プレートにつき1つのノッチで、プレートの長さに実質的に等しいピッチで前方移動が好ましくは行われる。1プレートにつき2つのノッチで、プレートの長さに等しいピッチで、又はプレートの長さの半分に等しいピッチで前方移動を行うことができる。
【0026】
また、プレートの長さの4分の1だけ前方へ移動するための運動像のため、1プレートにつき4つのノッチを設けることができる。
【0027】
一態様によれば、ノッチはスルーノッチである。これにより掃除が容易になり、汚染物質がブラインドホールに閉じ込められることが防止される。
【0028】
一態様によれば、ノッチはプレートの縁面に配置されている。このような形態は製造が容易であり、掃除も容易である。
【0029】
一態様によれば、第1の移動部材は2つの自由度、すなわち軸方向X1を中心とする回転及び軸方向X1に沿った前方移動を含む。
【0030】
一態様によれば、第1の移動部材は、軸X1から距離を置いた、プレート内のノッチに受容されるように構成されたフィンガを含み、フィンガが係合されていないときフィンガは無負荷状態である。
【0031】
したがって、第1の移動部材は「移送シャトル」と呼ぶことができる。可能な構成によれば、これは、支持プレートの軸方向長さの4分の1、半分又は全部の前方移動をもたらすことができる。
【0032】
一態様によれば、各支持プレートは長方形の全体形状を備えて概して基準面PR内に延在し、各支持プレートは、2つの長辺、すなわち案内及び操縦縁部を形成する1つの長辺と、自由縁部を形成する他の長辺を含む。2つの短辺はまっすぐであってもそうでなくてもよい。
【0033】
一態様によれば、各支持プレートは好ましくは平らである。このプレートはこのとき、切断されたブランクから製造することが容易である。これは、再加工動作を最小化する経済的な解決策でもある。
【0034】
一態様によれば、各支持プレートは一体に作製されている。このプレートはこのとき、組み立てジョイントを有さないため、洗浄が容易である。
【0035】
一態様によれば、各支持プレートはステンレススチールで又は食品適合性合金で作製されている。支持プレートでは、これは軽さ、耐久性及び食物との接触に関する衛生にとって好都合である。
【0036】
一態様によれば、支持プレートの上面が画定され、必要であれば、ハウジングの周辺に配置されたセンタリングスタッドから離れて上面を越えて何も突出しない。作動部分におけるプレートの上面は、PWで示す作業平面と同一平面であるということに留意されたい。
【0037】
一態様によれば、特に戻り配向にあるときのプレートを保持するための少なくとも1つの溝がプレートに設けられている。この溝により、戻り回路に沿ってプレートを保持することが可能になり、プレートが滑落及び/又は落下することが防止される。
【0038】
一態様によれば、溝は底面上に配置される一方、ノッチは頂面又は縁面に配置される。したがって、溝は小さなごみを保持せず清潔なままである。
【0039】
代替の解決策によれば、特に戻り配向にあるときのプレートを保持するため、平面からの少なくとも1つの突起、又はリブがプレートに設けられている。
【0040】
一態様によれば、第1の部分において、張り出し側、自由縁部側で支持プレートを支持するため、補助案内サポートが設けられている。
【0041】
一態様によれば、上記補助案内サポートは、部分的又は完全に、除去可能である。したがって、必要であれば、ハンドリングシステムに又は機械のモジュールの1つに完全にアクセスするために補助案内サポートを除去することが可能である。
【0042】
一態様によれば、上記補助案内サポートは、機械の1つの処理装置、すなわちラインが構成されている又は1つ以上のプロセスモジュールによって担持されている。したがって、この補助支持具をカンチレバー式に保持するためのスタンドを省くことが可能である。
【0043】
一態様によれば、第2の移動部材はチェーンコンベヤの又は無端ベルトコンベヤの形態である。このタイプの解決策は丈夫で強固で、そして非常に信頼できる。あるいは、第2の移動部材としてモータ駆動ローラを設けることが可能である。
【0044】
一態様によれば、第2の移動部材は、2セットの歯(ベルトを駆動するために内側に1セットの歯と、ベルトで支持プレートを駆動するために外側に1セットの歯)を備えた無端ベルトを有するコンベヤの形態とすることができる。
【0045】
一態様によれば、このシステムは、第1の部分TC1におけるプレートの数が第2の部分TC2におけるプレートの数の2倍より多いようなものである。このように、プレートの総数が最小化され、プレートの多数が作動部分で用いられ、非常に少数のプレートしか戻り部分に存在していない。先行技術から知られている多くのシステムにおいて、戻り通路上のプレートの数は外向きの作動部分におけるプレートの数に等しいということに留意されたい。
【0046】
一態様によれば、このシステムは、第2の部分TC2における平均速度が第1の部分TC1における平均速度より実質的に大きい、又はさらにずっと大きいようなものである。この特徴によっても、戻り部分におけるプレートの数が最小化されるという結果をもたらすことができる。
【0047】
一態様によれば、第2の移動部材は、惰性で、スピードパルス、及びおそらく到着ブレーキで動作することができる。代替の態様によれば、重力による復帰を提供することができる。
【0048】
一態様によれば、第2の移動部材は、大きなピッチ、PXの倍数を備えた移送シャトルの形態とすることができる。
【0049】
一態様によれば、ハンドリングシステムは、回転ステーションPR1で、回転式ベースの特定位置を待つ戻り鉛直プレートのためのストッパが形成されているようなものである。この機能は格納式ストッパによって実現することができる。戻っているプレートのための収集ゾーンが形成され、待機している超過プレートはこの場所で保管される。
【0050】
一態様によれば、プレートは第1の部分TC1において互いに隣接し、押し合いによる動作の使用が行われる。このとき、第1の部分TC1において第1のプレートを前方へ移動させることで十分であり、これにより移送シャトルの設計が簡素化されてそのコストが削減される。
【0051】
一態様によれば、第1の移動部材、すなわち移送シャトルは、すべてのプレート又はほとんどすべてのプレートを第1の部分TC1に個々に係合させる。この場合、プレートは互いに押し合わない。
【0052】
一態様によれば、プレートは第1の部分TC1において互いに離間し、プレートの長さよりわずかに大きなピッチで移送/前方移動させることによって動作する。したがって、小さな機能的な間隙が形成され、プレート間の摩擦が回避される。
【0053】
一態様によれば、作動ステーションで前進インデキシングを用いることは余分である可能性があり、第1の移動部材によって制御される前進移動は、プレートの到着に要求される正確さを保証するのに十分であり、作動インデキシングのみが動作後に必要である可能性がある。
【0054】
一態様によれば、プレートは8つのハウジング、又は4又は6又は任意の他の値を有する。本発明は、プレートに設けられたハウジングの数にかかわらず機能する。
【0055】
一態様によれば、プレートは横方向Yに沿って1から4列のハウジングを有し、長手軸に沿って配置されている1から4つのハウジングを各列に見いだすことができる。
【0056】
一態様によれば、ハウジングは支持プレートに関して中央下方領域を占める。ポット又はボトルが、支持プレートの長手縁部間で、支持プレートから下方へ延在することができる。
【0057】
一態様によれば、プレートは、250mmと680mmとの間、好ましくは360mmと520mmとの間、さらにより好ましくは400mmと480mmとの間の長手方向長さPXを有する。
【0058】
一態様によれば、プレートは3mmと10mmとの間の厚さを有する。特定の一例によれば、6mmと8mmとの間の厚さを選択することができる。
【0059】
一態様によれば、プレートは2つの部分、すなわちハウジングを備えた平板と、案内及び駆動機能のための技術的プロファイル要素/部材で作製することができる。
【0060】
本発明はまた、上述のようなハンドリングシステムを含む、食品用のポット又はボトルを処理するための機械にも関する。
【0061】
したがって、プロセスモジュールはプレート支持具によって損なわれることなく上方及び下方を通過することができる。
【0062】
本発明のさらなる態様、目的及び利点は、非限定的な例という方法によって与えられた、本発明の一実施形態の次の説明を読むことから明らかになるであろう。本発明はまた、添付の図面を検討することからよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【
図1】本発明によるプレートシステムを含む機械又は装置の側面図を示す。
【
図3】本発明の一実施形態によるハンドリングシステムの斜視図を示す。
【
図4】システムの第1の端部に配置された第1の回転ステーションの領域の斜視図を示す。
【
図5】システムの第2の端部に配置された第2の回転ステーションの領域の斜視図を示す。
【
図6】作動部分として知られている、第1の部分におけるハンドリングシステムを通る断面図を示す。
【
図8】戻り部分として知られている、第2の部分におけるハンドリングシステムを通る断面図を示す。
【
図9】補助的支持ガイドを備えたハンドリングシステムを通る断面図を示す。
【
図11】プレートを上面図(A)、側面図(B)及び正面図(C)で示す。
【
図13】
図9と同様であり、長手軸での、一変形によるハンドリングシステムを通る断面図をより詳細に示す。
【
図14】
図9と同様であり、長手軸での、他の一変形によるハンドリングシステムを通る断面図をより詳細に示す。
【
図15】この場合ベルトを有する一変形における、第2のリターンコンベヤ、及びそのドライブを示し、全体が、鉛直方向で戻っているプレートを第2の部分に沿って駆動する機能を有する。
【
図16】この場合ベルトを有する一変形における、第2のリターンコンベヤ、及びそのドライブを示し、全体が、鉛直方向で戻っているプレートを第2の部分に沿って駆動する機能を有する。
【
図17】
図1と同様であり、機械に対するハンドリングシステムの一般的な配置の一変形を示す。
【
図18】プレートの斜視図を示し、プレート内のハウジングに容器を保持することに関する一変形を示す他の一実施形態である。
【
図19】第1の端部から見られるようなハンドリングシステムの一部を示す他の一実施形態である。
【
図20】軸に沿って見たプレートを、案内及び駆動手段をより詳細に示す他の一実施形態である。
【
図21】戻り部分として知られている、第2の部分におけるハンドリングシステムを通る断面を示す他の一実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
さまざまな図において、同じ符号は同一又は同様の要素を示す。説明を明確にするという理由のため、いくつかの要素を意図的に図面において一定の縮尺で描写していないことがある。
【0065】
全体的な特徴及び全体的な構成
図1及び
図2は、食品用の容器を処理する機械を示す。これらは、乳製品、シロップ、すべての種類の飲み物、又はペースト状又は粉状の製品であってもよく、アイスクリーム及び動物用食物を除外しない。本発明は実際どのような食品にでも適用される。
【0066】
特にこれらの機械において使用されるハンドリングシステムがここでの対象である。しかしながら、以下に説明するハンドリングシステムは、どのような製造ラインにも、食糧部門の外側でさえ適用可能であるということに留意されたい。
【0067】
食糧部門に戻って、これらの機械/装置/ラインは、容器、たとえばポット又はボトルを、又は1つ以上の食品、たとえば乳製品及び/又は食品成分で満たすため、そしてこれらの容器を密封するために用いられる。任意選択で、マーキング、ラベリング又は事前消毒動作も提供することができる。しかしながら、いかなる他の動作も除外されない。
図1及び
図2は、機械の軸方向に並べられてそれぞれ符号71、72、7iが付された処理モジュールを示す。これらの異なる処理モジュール又はプロセスモジュールに集合的に符号7を付す。
【0068】
支持具は、支持プレートと、又はさらに単純にプレートと呼ばれるが、機械において実行される動作中に容器を支持するために用いられる。
【0069】
これらの支持具は、全体的に符号1を付すが、機械において、ループ状の、すなわち閉じた、回路を通って移動し、処理された容器がこれらから搬出された後、空で戻ってくる。
【0070】
全体的な構成によれば、ハンドリングシステムは、作動部分として知られている、第1の部分TC1を含む。また、ハンドリングシステムは、早戻り部分として知られている、第2の部分TC2を含む。
【0071】
ここで第1の部分TC1と第2の部分TC2の組み合わせが共同で、両端の、以下に説明する、回転ステーションとともに、閉路、すなわち通常動作におけるループ状回路を形成するということに留意されたい。
【0072】
1つの場所で、各支持プレート1には空の容器が積載され、他の、下流の場所で、満たされた容器が支持プレート1から除去される。
【0073】
各支持プレート1は又は1つ以上のハウジング18を含み、各ハウジング18は容器を保持することができる。
【0074】
第1の可能性によれば、容器は頂部で保持され、この場合容器の上縁58が重力の影響下でハウジングの縁部を圧迫する。ハウジングはオリフィスの形態とすることができる。この第1の可能性によれば、容器は通常、その本体より広いカラー58を備えたポット5である。
【0075】
他の可能性によれば、容器は横の挿入によって受け取ることができ、容器のスロートが、口及び狭窄を有するハウジングに収容される。容器のスロートが狭窄を通過した後、容器は、スロートのサイズに対応するサイズの穴に保持されたままになる。この他の可能性によれば、容器は通常、スロート及びネックを備えたボトルである。
【0076】
図18に示す、さらに他の可能性によれば、上部にカラーがない場合が提供される。
【0077】
ハウジングの数は4又は8とすることができる。しかしながら、2から16まで、任意の数のハウジングがあり得る。横軸Yに沿った列の数は、1、2、又は4つの列であってもよく、列のそれぞれにおいて、1から4までのハウジングがあり得る。
【0078】
全体的な構成によれば、ハンドリングシステムは第1の端部E1及び第2の端部E2を含む。
【0079】
図3から
図5に示すように、システムの全体的な構成によれば、第1の端部E1に配置され、支持プレートを第1の部分TC1に係合させるためにこれらを水平位置へと回動させるように構成された第1の回転ステーションPR1が設けられている。また、第2の端部E2に配置され、支持プレートを第2の部分TC2に係合させるためにこれらを戻り配向へと回動させるように構成された第2の回転ステーションPR2が設けられている。
【0080】
作動する長手軸(すなわち機械の)をXで示し、X1で示すハンドリングシステムの基準長手軸を定義する。機械の横軸をYで示し、局所鉛直軸をZで示す。
【0081】
ハンドリングシステム全体が、6で参照する全体支持フレーム(
図1、
図2及び
図17に単に一般的に描写している)によって支持されている。
【0082】
2つの構成が可能であるということに留意されたい。
図1及び
図2において、軸X1は機械の外側に配置され、部分TC1におけるプレート1は軸X1とプロセスモジュール7との間に配置されるということを意味する。
図17において、反対の場合であるため、軸X1は機械の内側に配置され、軸X1が第1の部分TC1におけるプレート1とプロセスモジュール7との間に配置されているということを意味する。
【0083】
支持プレート及びこれらの循環
図3から
図9及び
図11A、
図11B、
図11C及び
図12に見られるように、各支持プレート1は長方形の全体形状を備えて概して基準面PR内に延在する。各支持プレートは、機械のY方向に平行な、それぞれ、13及び14で示す、2つの短辺を含む。各支持プレートは、機械の長手方向Xに平行な2つの長辺、すなわち案内及び操縦縁部を形成する第1の長辺11と、自由縁部を形成する他の長辺12を有する。PXで示す長手方向長さはこの場合400mmと480mmとの間である。しかしながら、より一般的には、長さPXは250mmと680mmとの間、又は360mmと520mmとの間とすることができる。LWで示す、プレートの幅はこの場合250mmと350mmとの間である。しかしながら、より一般的には、幅LWは200mmと500mmとの間とすることができる。小さな長手方向の間隙をプレート間に設けることができるということに留意されたい。
【0084】
各支持プレートは一体に作製されている。各支持プレートは平らである。プレートの厚さEPPは通常3と10mmとの間とすることができる。通常、開始点は一定の厚さのブランクであり、ノッチ及び溝がその中に作製されるが、これは以下で議論する。一例によれば、厚さEPPは8mmとすることができる。他の一例によれば、厚さEPPは6mmと8mmとの間とすることができる。
【0085】
各支持プレート1は上面1A及び下面1Bを含む。
【0086】
各支持プレート1はステンレススチールで又は食品適合性合金で作製することができる。しかしながら、ポリプロピレン又はポリカーボネートのような、食品適合性硬質プラスチックタイプの材料も適切であり得る。
【0087】
第1の部分TC1において、支持プレートは水平位置で第1の軸方向X1Aに循環する。さまざまな図において、プレートは第1の部分で互いに隣接している。しかしながら、互いにわずかに離間することは排除されない。
【0088】
戻り部分TC2において、支持プレートは第1の軸方向とは反対の第2の軸方向X1Bに前方へ移動する。この第2の部分TC2において、支持プレートは、水平位置/姿勢とは異なる位置/姿勢又は配向で循環する。「戻り配向」という用語はこの位置/姿勢のために用いられる。この戻り配向は、図示の例において鉛直方向である。図示しない一変形において、戻り配向は鉛直方向から30°未満、すなわち鉛直位置からあまり離れず傾斜させることができる。
【0089】
第1の長辺11は案内及び操縦縁部を形成する。案内及び駆動機能はこの長辺の近辺に配置されている。この長辺に対応する縁部は、以下に説明するように、ガイド及び回転式ベースを案内及び受容するための又は1つ以上の溝に受容される。
【0090】
反対側の縁部/辺12は案内されるのみであって駆動されない。ドライブはしたがって比較的簡素であり、ハンドリングシステムの長手軸X1の近辺に配置されている。支持プレートはカンチレバー式で保持及び駆動される。プレートの下及び反対側の縁部に配置される領域は駆動機構がなく、プレートの下及び反対側の縁部に配置される領域は、支持プレートによって保持されるべきポット及び/又はボトル専用である。
【0091】
他の特徴によれば、反対側の長縁12は補助ガイド44によって支持することができる。この補助ガイドは連続的又は非連続的とすることができ、
図9に示すように、この補助ガイド44は、上記のプロセスモジュールの1つ7iに固定されたアーム70によって担持することができる。この補助ガイド44は好ましくは除去可能である。
【0092】
図11及び
図12を参照すると、支持プレートに設けられたハウジングは、処理されるべきポットの形状に応じて丸く又は四角にすることができるということが分かる。
【0093】
各支持プレートは、第1の移動部材のフィンガを受容するための少なくとも1つのノッチ16を含む。ノッチ16は好ましくはプレートの厚さを通通するということに留意されたい。これにより掃除が容易になり、汚染物質がブラインドホールに閉じ込められることが防止される。
【0094】
図示の例において、各支持プレートは2つのノッチを含む。
【0095】
また、1つの選択肢によれば、平面からの突出を形成する突部15が設けられ、これはプレートを特にその鉛直配向に保つのに役立つ。
【0096】
一構成によれば、突部よりむしろ、プレートを保持するため、19で参照する長手溝が用いられ、プレート案内手段に設けられた長手リブ28、29が上記溝に収容される。
【0097】
図示しない一変形において、プレートの前方移動のためのノッチ16の位置及び保持及び案内のための長手溝19の位置は一致し得る。
【0098】
また、10で参照する補助ノッチを設けることができ、これは処理ステーションでの割り出しという目的のために用いることができる。
【0099】
プレートは長方形の全体形状よりむしろ正方形を有することができるということにも留意されたい。
【0100】
また、短辺は必ずしもまっすぐではなく、凸状又は凹状の段差を含むことができるということに留意されたい。
【0101】
移動部材
支持プレートを第1の軸方向X1Aに沿って移動させるための第1の部材2が第1の部分に設けられている。図示の構成において、第1の部材はステッピングタイプである。しかしながら、本発明の範囲において任意の他の移動機構を想定することができるということに留意されたい。
【0102】
第1の移動部材2は、図示の例において、概して軸方向に沿って延在し、軸X1を中心に回動するように搭載された移送バー21を含む。
【0103】
第1の移動部材2の移送バー21は、軸X1から距離を置いた、プレート内のノッチ16に受容されるように構成されたフィンガ26を含み、フィンガ26が係合されていないとき、フィンガ及び移送バーは無負荷状態である。
【0104】
図13及び
図14に示すように、第1の移動部材2の移送バー21は、2つの自由度、すなわちX1を中心とする回転及び軸方向に沿った前方移動で動作する。回転により、フィンガ26のノッチ16に対する係合及び非係合が可能になる。
【0105】
軸方向並進移動により、又は1つ以上のプレートを第1の部分において所定の距離だけ前方へ移動させることが可能になる。
図10に示す例において、所定の距離はプレートの軸方向長さ、すなわちピッチPXと一致する。他の可能性によれば、たとえば1プレートにつき2つのノッチで、移送バーの各移動に関する前方移動距離はPX/2とすることができる。他の可能性によれば、たとえば1プレートにつき4つのノッチで、移送バーの各移動に関する前方移動距離はPX/4とすることができる。
【0106】
軸方向並進移動は、スクリューナット又はラック機構によって実現され、それ自体知られている軸方向並進機構を用いることが一般に可能である。移送バー自体に固定又は固着することができる、22で示す軸シャフトが設けられている。この装置は、M2で示すモータ、又はギヤードモータを含み、これは軸シャフトの近辺に配置されている。可能な構成に応じて軸シャフト22の回転を伴って又は伴わず、移送バー21を長手方向X1に沿って移動させるため、出力ピニオンがラック又はらせん状の歯のセットと係合する。
【0107】
フィンガの係合及び非係合移動が関係する場合、移送バーには、移送バーの本体と一体として回転するように確実にこれに接続された25で参照する後部レバーが装備され、また、後部レバー25は長手方向摺動接続部27に受容されている。後部レバー25はしたがってスライド27においてX1に沿って摺動することができる。
図13に示す場合のように、M1で示す単動制御シリンダ及び戻しばね45が設けられている。戻しばねの効果は、軸X1を中心に移送バーを制御フィンガ26の非係合位置へ傾けることであるのに対し、対照的に、シリンダM1の作動は、移送バーを反対方向に傾けて制御フィンガをノッチ16に係合させる効果を有する。
【0108】
図14は複動シリンダの場合を示し、この場合、シリンダは、制御フィンガを外すように一方向に指揮され、そしてプレートを前方へ移動させるように制御フィンガ26を係合するように反対方向に指揮される。
【0109】
したがって、第1の移動部材2は「移送シャトル」と呼ぶことができる。少なくとも1つのプレートを所定の距離だけ前方へ移動させるための任意の他の解決策も想定することができる。
【0110】
フィンガ26の数に関して、第1の作動部分にある支持プレートのためのスペースと同じくらい多くのフィンガを設けることができ、これらの条件下で、移送シャトルは、作動部分TC1に配置されたすべてのプレートを同時に係合する。したがって、移送バー21及び軸シャフト22は、おそらく両端以外、多かれ少なかれハンドリングシステムの長さ全体に沿って移動する。したがって、プレートは互いに押し合わず、必ずしも隣接せず、機能的間隙を形成する小さなギャップがあり得る。これにより、少数のプレートのみでテストされた機械を動作させることも可能になる。
【0111】
他の一変形において、移送シャトルは、第1の部分の始めに配置された第1のプレートのみを係合し、プレートは第1の部分の終わりまで互いに押し合う。軸シャフト及び移送バーはしたがってずっと短く、すなわち規模は、プレートの長さPX又はわずかに多い長さに対応する。
【0112】
あるいは、
図14及び
図15に示すように、移送シャトルは下で作動することができ、この場合を以下に示す。移送バー21が作動部分においてプレートの上面1Aの下に配置されているとき、PWで参照する作動平面の上方に配置された領域は、汚染の障害又はリスクを表し得るあらゆる要素から自由である。
【0113】
シリンダM1が上方へ押されると、制御バーはX1を中心に傾き、制御フィンガ26はノッチ16から外れる。対照的に、シリンダM1が下方へ押されると、制御バーはX1を中心に反対方向に傾き、制御フィンガ26はノッチ16に係合する。
【0114】
ハンドリングシステムは、支持プレートを第2の部分TC2において第2の軸方向X1Bに移動させるように構成された第2の移動部材3を含む。第2の移動部材は好ましくは連続又は非連続タイプである。
【0115】
図9、
図15及び
図16に見られるように、第2の移動部材は、34で参照する無端ベルトを含む。このベルトは2つのベルトプーリによって案内及び駆動され、これらの1つは、モータM3によって駆動される駆動プーリ32であり、これらの1つは、ベルトの他端にある従動プーリ33である。ベルトは、第2の端部E2から第1の端部E1へとプレートを駆動するため、戻り配向位置で、すなわち鉛直位置で、これらの下面1Bとすれ合う。
【0116】
一例によれば、ベルトは2セットの歯、すなわちプーリでベルトを駆動するための内側の1セットの歯と、ベルトで支持プレートを駆動するための外側の1セットの歯を有する。
【0117】
ベルトよりむしろ、第2の移動部材は、両端の2つのスプロケット上のループに搭載された連結式リンクのチェーンによって形成することができる。第1のスプロケットは駆動スプロケットであり、他方は、永久的にチェーンにおける十分な張力を維持するのに貢献するためにばねによって弾性で戻ってくる支持具上に搭載されている。プレートをその鉛直位置に圧迫するため、そしてプレートを駆動するため、ループ状チェーンのいくつかのリンクの外側に固定されたシューを設けることができる。
【0118】
より具体的には、第2の部分に配置されているプレートに接触して作動ストランド34aが配置される一方、戻りストランド34bがプレートから距離を置いてあり、無負荷状態で機能する。ベルトの作動ストランドの前方移動の速度は比較的速い。実際、これは移送バーの反対方向への前方移動の速度に少なくとも等しい。たとえば、ベルト34の前方移動の速度は毎秒500mmに少なくとも等しくすることができる。
【0119】
第2の部分におけるプレートの駆動は図示のものとは異なることがあり、この戻り部分にはプレート上に作動動作がないという事実によって、たとえばパルス、重力による戻り、又は任意の他の解決策を伴うシステムが可能になる。
【0120】
第2の部分におけるプレートのドライブは、大きなピッチ(PXの倍数)を備えた移送シャトルによって実現することもできる。
【0121】
図6から
図8に示すように、第1の回転ステーションPR1は第1の端部E1の側に第1の回転式ベース41を含む。第1の回転式ベースは、支持プレートを第1の部分TC1に係合させるためにこれらを水平位置へと回動させる。第1の回転式ベースは、X1と一致する又はこれに近い軸を中心に回転するように搭載された要素の形態とすることができ、この要素は、2つのエンドオブトラベルセンサを備えたギヤードモータ又はエンドオブトラベルセンサを備えたステッピングモータによって角度位置へと駆動される。
【0122】
第1の回転式ベース41はしたがって、第2の部分において戻り配向で到着する支持プレートを受け取るのに適切な第1の位置と、第1の部分の入口で支持プレートを水平位置に置くのに適切な第2の位置との間で移動可能である。
【0123】
この回転式ベースの鉛直受容位置に応じて、戻り鉛直プレートの回転式ベース41への入口を作る、格納式ストッパ49を設けることができる。格納式ストッパ49を小型アクチュエータM4によって選択的に制御することができる。一変形において、格納式ストッパは、回転式ベース41の回転以外の特定の制御が要求されない、回転式ベース41の側面に統合された形態とすることができる。
【0124】
移送シャトルが戻り部分に用いられるなら、この格納式ストッパは必要でない。
【0125】
第2の端部E2の側で、第2の回転ステーションPR2は第2の回転式ベース42を含む。第2の回転式ベースは、支持プレートを第2の部分TC2に係合させるためにこれらを戻り配向へと回動させる。
【0126】
第2の回転式ベースは、X1と一致する又はこれに近い軸を中心に回転するように搭載された要素の形態とすることができ、この要素は、2つのエンドオブトラベルセンサを備えたギヤードモータ又はエンドオブトラベルセンサを備えたステッピングモータによって角度位置へと駆動される。経路が空いていれば、第2の回転式ベースはプレートを鉛直位置へと回動させてこれをただちに第2の戻り部分TC2へと挿入する。
【0127】
回転式ベースのそれぞれは、案内及び操縦縁部を形成する長手縁部、すなわち長辺11を受容するための溝を含む。
【0128】
第1の回転式ベース及び第2の回転式ベースの両方はプレート保持手段を含む。プレートが平面からの突起15を含むとき、両回転式ベースは、平面からのこの突起を受容するためのスライドを形成するハウジングを含む(
図11参照)。
【0129】
一変形において、各支持プレート1は案内溝19を有する。両回転式ベースは、プレートに形成された溝19の内部を支持する突出リブ29を含む。(
図13及び
図14、底部参照)。
【0130】
また、第1の軸方向X1Aに沿って連続的に配置された、固定式主案内サポート40が、第1及び第2の回転式ベース41、42間に設けられている。支持具はしたがってプレートについて第1の端部E1から第2の端部E2まで連続的である。
【0131】
主案内サポートは、プレートの長手方向の案内を可能にするリブ28を含み、リブ28は溝19に受容される。
【0132】
図13に示すように、主案内サポートは、X1に沿って略一定の断面を有するプロファイル要素の形態である。このプロファイル要素により、第1の部分TC1を通過する水平位置のプレートを案内すること、そしてこれらが戻っていく第2の部分TC2において鉛直位置でプレートを案内することも可能になる。
【0133】
支持プレートを備えたこのタイプのシステムは、非食品用の容器を処理する機械又は設備で用いることもでき、これに本発明を適用することができる。
【0134】
動作
第1の作動部分において、プレートは上述の第1の移動部材2によって連続的に1つのステーションからもう1つへと移動する。プレートは、
図15及び
図16において1Hで参照する水平位置にある。機械の構成に応じて、移送バーの外向き移動間の期間に、さまざまな動作が固定ステーションで実行される。
図15に示す、非常に簡素化された例によれば、プレートの位置の1つの場所に配置された、77で参照する計量ノズルが設けられている。
【0135】
作動部分TC1の終わりで、第2の回転式ベース42は基準長手軸X1を中心に各支持プレート1を角度θ(通常の場合90°)だけ回転させる。その後、各プレートは、実質的にこの配向を維持しながら、戻り部分に沿って移動する。プレートは、
図15及び
図16において1Vで参照する鉛直位置にある。プレートは上述の第2の移動部材3によって第2の部分TC2に沿って移動する。
【0136】
その後、第1の回転式ベース41は長手軸X1を中心とする反対方向の回転で角度-θだけ、すなわち第2の回転式ベースによって適用された角度と反対に支持プレートを回転させる。
【0137】
ループにおける全動作に関して、
図16に見られるように、第1の部分TC1はプレートによって完全に占領される一方、第2の部分TC2は少数のプレートのみを含むということに留意されたい。
【0138】
したがって、第1の部分におけるプレートの数は、機械の構成に応じて、およそ10とおよそ30との間とすることができる。対照的に、戻り部分TC2には1つから4つのプレートがあるのみである。有利には、ハンドリングシステム及び設置のプロセスに要求されるプレートの総数は最小化される。
【0139】
他の実施形態
図18から
図21は他の一実施形態を示す。次の文章において、特に説明しないすべてが、
図1から
図17に関してハンドリングシステムについて上に与えられた説明と同一又は同様であると見なされるべきであるということに留意されたい。
【0140】
この場合、プレートは2つの部分、すなわちハウジング18を備えた1′で示す平板部分、及びまた案内及び駆動機能のための技術的プロファイル部材17で作製されている。案内及び駆動のための技術的プロファイル部材/要素17は案内溝190を有し、その機能は上述の溝19と同一である。
【0141】
この場合、案内及び駆動のための技術的プロファイル要素17は、長辺の側に、プレートの縁面に配置された2つのノッチ160を有する。技術的プロファイル要素17はプレートの長手寸法PXと同一の長さPXを有する。平板1′は、ドリルで開けられた穴が作製されているブランクから得られ、したがって製造が容易である。
【0142】
技術的プロファイル要素17はプレートの下に固定され、すなわちプレート1′の下面1Bに固定されている。プレートの上平面1Aからは何も突出しない。技術的プロファイル要素17は、プラスチックを成型することによって得られる。
【0143】
図19及び
図20を参照すると、1つのプレートが除去され、他の1つが透明にされているが、その技術的プロファイル要素17が示されている。溝190は、機械に固定された案内レール280を受容し、このレールは機械の長さに沿って回転式ベース41、42間に延在する。移送シャトルは260で参照するフィンガを含む。これらのフィンガ260は、選択的に第1の移動部材の軸を中心に回動し、そして事前定義されたピッチ(PX、PX/2、PX/4)だけ長手方向に前方へ移動することができる移送バー上に搭載されている。
図20において、点線矢印は、ノッチ160に対するフィンガ260の係合及び非係合移動を示す。
【0144】
回転式ベース41は、溝190が係合する案内リブも含む。回転式ベース41は、長手方向のストッパを形成するアーム410を含む。
図19において、点線は、アーム410の端部の回転移動を示す。
【0145】
アーム410の長さはプレートの幅LWより短いということに留意されたい。一例において、アーム410の長さは幅LWのおよそ50%である。
【0146】
すべての実施形態に適用することができる一変形によれば、カラーを有さない容器は特定の場合に処理される(
図18参照)。この場合、容器はプレート上に直接ではなく、プレートの下に距離を置いて配置されたシュー79上に載り、この距離は、処理されるべき容器5の高さに対応する。このシューは4つの小さな柱78によってプレートに接続されている。
【0147】
さらに、技術的プロファイル要素17の底面は突部134又は小さな歯と適合している。
【0148】
上記突部は、上の実施形態においてすでに開示した駆動ベルト34と協働し、これは特に
図21において明らかである。
【0149】
ここで
図21に目を向けると、プレート戻りセクション、すなわち第2の部分TC2において、支持プレート1は技術的プロファイル要素17を介して保持されているのみである。より正確には一方ではプロファイル要素17上に溝188が、他方では機械支持フレーム6、ここでは特に強力部材39に固定された、288で示す支持レールが設けられている。
【0150】
レール288は溝188を受け、X軸に沿った信頼できる案内を提供する。さらに、レールは支持具プレート1、1′の重量を支持する。
【0151】
Y軸に沿って、プロファイル要素17は、駆動ベルト34と、プロファイル部材17の肩部170に当接する180で示す停止部材との間に挿入されている。上ですでに示したように駆動プーリ32が駆動ベルト34を駆動する。
【0152】
特定の一態様によれば、支持プレート1は機械的機能のみを示し、支持プレートはいかなる空気圧機能、空気圧ポート又は空気圧導管も含まないということをここに付記しておく。
【符号の説明】
【0153】
1 支持プレート
1′ 平板部分
2 第1の移動部材
3 第2の移動部材
5 ポット
6 全体支持フレーム
7 処理モジュール
71 処理モジュール
72 処理モジュール
7i 処理モジュール
11 第1の長辺
12 他の長辺
13 短辺
14 短辺
15 突部
16 ノッチ
160 ノッチ
17 技術的プロファイル要素
18 ハウジング
19 長手溝
190 案内溝
21 移送バー
22 軸シャフト
25 後部レバー
26 フィンガ
27 スライド
28 長手リブ
29 長手リブ
32 駆動プーリ
33 従動プーリ
34 無端ベルト
34a 作動ストランド
34b 戻りストランド
39 強力部材
40 主案内サポート
41 第1の回転式ベース
42 第2の回転式ベース
44 補助ガイド
45 戻しばね
49 格納式ストッパ
58 カラー
70 アーム
77 計量ノズル
78 柱
79 シュー
134 突部
170 肩部
180 停止部材
188 溝
260 フィンガ
280 案内レール
288 支持レール
410 アーム
【外国語明細書】