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特開2022-164663プログラム、情報処理装置、方法、及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164663
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、方法、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/52 20140101AFI20221020BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20221020BHJP
   A63F 13/54 20140101ALI20221020BHJP
【FI】
A63F13/52
A63F13/53
A63F13/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022112172
(22)【出願日】2022-07-13
(62)【分割の表示】P 2021068840の分割
【原出願日】2021-04-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2021年2月24日 「https://apps.apple.com/jp/app/id1325457827」、「https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cygames.umamusume」、「https://umamusume.jp/news/detail.php?id=108」における公開,2021年3月10日 「https://dmg.umamusume.jp/」、「https://umamusume.jp/news/detail.php?id=159」における公開
(71)【出願人】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】川上 智弘
(72)【発明者】
【氏名】後藤 崇文
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 和輝
(57)【要約】
【課題】ゲームの臨場感を高めることのできるプログラム、情報処理装置、方法、及びシステムを提供する。
【解決手段】情報処理装置10は、1以上のゲーム媒体が参加するゲームを実行する情報処理装置であって、ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲームを提示する処理を実行するゲーム提示処理部23dと、ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム展開を示すゲーム演出情報を決定する演出情報決定部23eと、ゲーム演出情報に関連付けられた、ゲーム媒体の動作に関連する情報である動作関連情報を決定する動作関連情報決定部23fと、を備え、ゲーム提示処理部23dは、ゲームを提示する処理を実行する際に、ゲーム演出情報及びゲーム媒体の動作関連情報に基づいて、ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のゲーム媒体が参加するゲームのプログラムであって、
コンピュータに、
前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、前記ゲームを提示する処理を実行するゲーム提示処理手段と、
前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム展開を示すゲーム演出情報を決定する演出情報決定手段と、
前記ゲーム演出情報に関連付けられた、前記ゲーム媒体の動作に関連する情報である動作関連情報を決定する動作関連情報決定手段として機能させ、
前記ゲーム提示処理手段は、
前記ゲームを提示する処理を実行する際に、前記ゲーム演出情報及び前記ゲーム媒体の前記動作関連情報に基づいて、前記ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる、
プログラム。
【請求項2】
前記ゲーム演出情報は、前記ゲームの音声情報又は字幕情報を含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記ゲーム状況情報は、単位時間毎の前記ゲームの仮想空間における前記1以上のゲーム媒体の位置情報を含む、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ゲーム提示処理手段は、前記ゲーム状況情報に基づいて、前記ゲームの進行中の前記1以上のゲーム媒体の各々の順位を決定する、
請求項1~3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記ゲーム媒体の動作関連情報は、当該ゲーム媒体のモーション変化情報、表情変化情報、テクスチャ変化情報、又は、これらの少なくとも2以上の情報の組み合わせを含む、
請求項1~4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記ゲーム提示処理手段は、前記ゲーム演出情報に関連付けられた前記ゲーム媒体を、当該ゲーム媒体を基準とした、前記ゲームの仮想空間における仮想カメラの位置情報及び向きを含む仮想カメラ情報に基づいて前記ゲーム画面上に描画する、
請求項1~5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記ゲーム提示処理手段は、前記ゲーム演出情報を処理していないときに、所定数の前記ゲーム演出情報を処理する、
請求項5又は6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記ゲーム状況情報は、サーバで生成された1ゲーム分のゲーム状況情報を含む、
請求項1~7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
1以上のゲーム媒体が参加するゲームを実行する情報処理装置であって、
前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、前記ゲームを提示する処理を実行するゲーム提示処理手段と、
前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム展開を示すゲーム演出情報を決定する演出情報決定手段と、
前記ゲーム演出情報に関連付けられた、前記ゲーム媒体の動作に関連する情報である動作関連情報を決定する動作関連情報決定手段と、
を備え、
前記ゲーム提示処理手段は、
前記ゲームを提示する処理を実行する際に、前記ゲーム演出情報及び前記ゲーム媒体の前記動作関連情報に基づいて、前記ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる、
情報処理装置。
【請求項10】
1以上のゲーム媒体が参加するゲームを情報処理装置が実行する方法であって、
前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、前記ゲームを提示する処理を実行するゲーム提示処理ステップと、
前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム展開を示すゲーム演出情報を決定する演出情報決定ステップと、
前記ゲーム演出情報に関連付けられた、前記ゲーム媒体の動作に関連する情報である動作関連情報を決定する動作関連情報決定ステップと、
を備え、
前記ゲーム提示処理ステップは、
前記ゲームを提示する処理を実行する際に、前記ゲーム演出情報及び前記ゲーム媒体の前記動作関連情報に基づいて、前記ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる、
方法。
【請求項11】
1以上のゲーム媒体が参加するゲームを実行するゲームのシステムであって、
前記システムは、電子装置と、前記電子装置とネットワークを介して接続されたサーバと、を有し、
前記電子装置又は前記サーバが、前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、前記ゲームを提示する処理を実行するゲーム提示処理手段として機能し、
前記電子装置又は前記サーバが、前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム展開を示すゲーム演出情報を決定する演出情報決定手段として機能し、
前記電子装置又は前記サーバが、前記ゲーム演出情報に関連付けられた、前記ゲーム媒体の動作に関連する情報である動作関連情報を決定する動作関連情報決定手段として機能し、
前記ゲーム提示処理手段は、
前記ゲームを提示する処理を実行する際に、前記ゲーム演出情報及び前記ゲーム媒体の前記動作関連情報に基づいて、前記ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム等に関するものであり、特に1以上のゲーム媒体が参加するゲームのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンなどの電子装置の普及が急速に進み、電子装置上で実行されるゲームも数多くリリースされている。この種のゲームにおいて、競走馬などの複数のゲーム媒体をレースに出場させて互いに順位を競い合うレースゲームが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-045353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のゲームにおいては、実況などのゲームの状況の演出を施すことで、ゲームの臨場感を作り出すことができる。しかし、単にゲーム媒体が走る等のゲーム進行上必要な動作をするだけであり、盛り上がりに欠けるという問題があった。このような問題は、レースゲームに限らず、スポーツ対戦ゲーム、格闘対戦ゲームなど臨場感のある、ゲーム媒体が動作するゲーム全般に当てはまる問題である。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ゲームの臨場感を高めることのできるプログラム、情報処理装置、方法、及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様としてのプログラムは、1以上のゲーム媒体が参加するゲームのプログラムであって、コンピュータに、前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、前記ゲームを提示する処理を実行するゲーム提示処理手段と、前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム展開を示すゲーム演出情報を決定する演出情報決定手段と、前記ゲーム演出情報に関連付けられた、前記ゲーム媒体の動作に関連する情報である動作関連情報を決定する動作関連情報決定手段として機能させ、前記ゲーム提示処理手段は、前記ゲームを提示する処理を実行する際に、前記ゲーム演出情報及び前記ゲーム媒体の前記動作関連情報に基づいて、前記ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる、ことを特徴とする。
【0007】
本発明の一態様としての情報処理装置は、1以上のゲーム媒体が参加するゲームを実行する情報処理装置であって、前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、前記ゲームを提示する処理を実行するゲーム提示処理手段と、前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム展開を示すゲーム演出情報を決定する演出情報決定手段と、前記ゲーム演出情報に関連付けられた、前記ゲーム媒体の動作に関連する情報である動作関連情報を決定する動作関連情報決定手段と、を備え、前記ゲーム提示処理手段は、前記ゲームを提示する処理を実行する際に、前記ゲーム演出情報及び前記ゲーム媒体の前記動作関連情報に基づいて、前記ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる、ことを特徴とする。
【0008】
本発明の一態様としての方法は、1以上のゲーム媒体が参加するゲームを情報処理装置が実行する方法であって、前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、前記ゲームを提示する処理を実行するゲーム提示処理ステップと、前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム展開を示すゲーム演出情報を決定する演出情報決定ステップと、前記ゲーム演出情報に関連付けられた、前記ゲーム媒体の動作に関連する情報である動作関連情報を決定する動作関連情報決定ステップと、を備え、前記ゲーム提示処理ステップは、前記ゲームを提示する処理を実行する際に、前記ゲーム演出情報及び前記ゲーム媒体の前記動作関連情報に基づいて、前記ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる、ことを特徴とする。
【0009】
本発明の一態様としてのシステムは、1以上のゲーム媒体が参加するゲームを実行するゲームのシステムであって、前記システムは、電子装置と、前記電子装置とネットワークを介して接続されたサーバと、を有し、前記電子装置又は前記サーバが、前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、前記ゲームを提示する処理を実行するゲーム提示処理手段として機能し、前記電子装置又は前記サーバが、前記ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム展開を示すゲーム演出情報を決定する演出情報決定手段として機能し、前記電子装置又は前記サーバが、前記ゲーム演出情報に関連付けられた、前記ゲーム媒体の動作に関連する情報である動作関連情報を決定する動作関連情報決定手段として機能し、前記ゲーム提示処理手段は、前記ゲームを提示する処理を実行する際に、前記ゲーム演出情報及び前記ゲーム媒体の前記動作関連情報に基づいて、前記ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ゲームの臨場感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図の一例である。
図3】ゲーム制御部の機能ブロック図の一例である。
図4】ゲーム媒体選択画面の一例である。
図5】ゲーム提示処理部により生成されたゲーム画面の一例であって、モーション変化する前のゲーム画面の一例である。
図6】ゲーム提示処理部により生成されたゲーム画面の一例であって、モーション変化した後のゲーム画面の一例である。
図7】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の演出と動作に関する動作フローチャートの一例である。
図8】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のモーション変化に関する動作フローチャートの一例である。
図9】本発明の一実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照して、本発明の実施形態に係るゲームシステムについて説明する。本明細書においては、説明の便宜上、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成についての重複説明を省略する場合がある。
【0013】
本ゲームシステムは、ネットワークを介して複数の情報処理装置が接続されるシステムによって実現することができるが、一台の情報処理装置によっても実現することができる。まず、一台の情報処理装置で実現する実施形態を説明し、次に、ネットワークに接続されたシステムについて説明する。
【0014】
[情報処理装置により実現される実施形態]
[構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置10は、プロセッサ11、入力装置12、出力装置13、記憶装置14及び通信装置15を備える。各構成11~15はバス16によって接続される。なお、バス16と各構成11~15との間には必要に応じてインターフェースが介在していても良い。本実施形態において、情報処理装置10は、スマートフォンである。但し、情報処理装置10は、上記の構成を備えるものであれば、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン、デスクトップ型コンピュータなどのコンピュータとすることができる。
【0015】
プロセッサ11は、情報処理装置10全体の動作を制御するものであり、例えばCPU、MPU等の電子回路である。プロセッサ11は、記憶装置14に格納されているプログラム、データを読み込んで実行することにより、様々な処理を実行する。1つの例では、プロセッサ11は、複数のプロセッサから構成される。
【0016】
入力装置12は、情報処理装置10に対するユーザからの入力を受け付けるユーザインタフェースであり、例えば、タッチパネル、タッチパッド、キーボード又はマウスである。本実施形態の情報処理装置10はスマートフォンであるため、情報処理装置10はタッチパネルを備え、このタッチパネルは入力装置12としても出力装置13(表示装置)としても機能する。入力装置12と出力装置13は、別の位置に配置される別個の形態であっても良い。
【0017】
出力装置13は、プロセッサ11の制御に従って、アプリケーション画面、音声などを情報処理装置10のユーザ、すなわちプレイヤに提示する。出力装置13としては、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなど等の表示装置、音を発するスピーカなどの音響装置、及び/又は、情報処理装置10を振動させる振動装置を含むことができる。
【0018】
記憶装置14は、メインメモリ、バッファメモリ及びストレージを含み、揮発性メモリであるRAM及び不揮発性メモリであるeMMC、UFS、SSDのようなフラッシュメモリを用いた記憶装置及び磁気記憶装置等の一般的なスマートフォン又はコンピュータが備える記憶装置である。記憶装置14は外部メモリを含むことができる。記憶装置14は、例えば、ゲームアプリケーションを記憶する。ゲームアプリケーションは、ゲームを実行するためのゲームプログラム及び当該ゲームプログラム実行時に参照する各種データ、各種テーブルを含む。ゲームプログラムは、情報処理装置10に対するユーザの操作に応じて起動され、情報処理装置10に予め実装されるオペレーティングシステム(OS)上で実行される。
【0019】
1つの例では、記憶装置14は、主記憶装置及び補助記憶装置を含む。主記憶装置は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、プロセッサ11が情報を処理する際の記憶領域及び作業領域として用いられる。補助記憶装置は、様々なプログラム及び各プログラムの実行に際してプログラムが使用するデータを格納する。補助記憶装置は、例えばSSD、ハードディスク装置であるが、情報を格納できるものであればいかなる不揮発性ストレージ又は不揮発性メモリであっても良く、着脱可能なものであっても良い。補助記憶装置は、例えばオペレーティングシステム(OS)、ミドルウェア、アプリケーションプログラム、これらのプログラムの実行に伴って参照され得る各種データなどを格納する。
【0020】
通信装置15は、ネットワークを介してサーバなどの他のコンピュータとの間でデータの授受を行う。例えば通信装置15は、移動体通信、無線LANなどの無線通信を行い、ネットワークへ接続する。1つの例では、情報処理装置10は、通信装置15によって、プログラムをサーバからダウンロードして、記憶装置14に格納する。但し、通信装置15は、イーサネット(登録商標)ケーブル等を用いた有線通信を行っても良い。他のコンピュータとの間でデータの送受信を行わない場合、情報処理装置10は通信装置15を備えなくても良い。
【0021】
図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置10の機能ブロック図の一例である。情報処理装置10は、入力部21、出力部22及びゲーム制御部23を備える。本実施形態においては、プロセッサ11がプログラムを実行することによりこれらの機能が実現される。例えば実行されるプログラムは、記憶装置14に記憶されている又は通信装置15を介して受信したゲームプログラムである。このように、各種機能がプログラム読み込みにより実現されるため、1つのパート(機能)の一部又は全部を他のパートが有していても良い。各種機能は、プログラムの実行により各手段として実現される。各機能の一部又は全部を実現するための電子回路等を構成することによりハードウェアによってもこれらの機能を実現しても良い。
【0022】
入力部21は、入力装置12を用いて構成され、情報処理装置10に対するユーザからの入力を受け付ける。本実施形態では、タッチパネルが備えるスマートフォンが一般的に有しているタッチ検出機能を用いることができる。
【0023】
出力部22は、出力装置13を用いて構成され、ゲームの進行及びユーザ操作に応じたゲーム用画面、音声、振動を出力装置13に出力する。ゲーム制御部23は、本実施形態のゲームを実行するにあたっての基本制御を行う。ゲームは、1以上のゲーム媒体が参加するゲームである。本実施形態のゲームは、競馬ゲームのように、複数のゲーム媒体のキャラクタが所定コースの所定距離を走って順位を争い、当該複数のゲーム媒体の着順位をそれぞれ決定するレースゲームである。ゲーム媒体は、ゲーム媒体は、キャラクタ、武器、アイテム、カードなどの装備アイテムなどのゲームで用いられる電子データである。本実施形態のゲーム媒体は、キャラクタであり、キャラクタを一意に識別するID、出力装置13に表示される当該キャラクタを示す画像、オブジェクト、特性情報が関連付けられている。特性情報は、ゲーム媒体の特性を示す情報であり、例えば、キャラクタの能力を示すパラメータ、スキルに関する情報である。
【0024】
ゲーム制御部23は、1以上のゲーム媒体が参加するゲーム、当該ゲームに参加させるゲーム媒体を決定し、当該ゲームを実行する。そして、ゲーム制御部23は、当該ゲームの実行結果であるゲーム状況情報に基づいて、プレイヤに提示するゲーム画面等を出力装置13に出力し、プレイヤに当該ゲームの状況、展開を提示する。すなわち、ゲーム制御部23は、ゲームの実行処理と、その実行結果をプレイヤに提示するための、当該実行結果の演出に係る提示処理とを分けて行う。
【0025】
図3は、ゲーム制御部の機能ブロック図の一例である。図3に示すように、ゲーム制御部23は、ゲーム設定部23a、ゲーム媒体設定部23b、ゲーム実行部23c、ゲーム提示処理部23d、演出情報決定部23e、動作関連情報決定部23f、第1ゲーム媒体決定部23g、第2ゲーム媒体決定部23h、位置特定部23i、判定部23jを備える。
【0026】
ゲーム設定部23aは、ゲーム実行部23cで実行するゲームを決定する。1つの例では、ゲーム設定部23aは、複数種類のゲームの中からプレイヤによる選択を受け付けるゲーム選択画面(不図示)を出力装置13に表示し、選択されたゲームを実行されるゲームとして決定する。本実施形態のゲーム選択画面では、短距離、マイル、中距離、長距離などの距離や、芝、ダートなどの馬場の組み合わせからなる複数のレースゲームを実行するゲームの選択肢とすることができる。別の例では、ゲーム設定部23aは、複数種類のゲーム(ここではレースゲーム)の中からランダムで1つのゲームを、実行されるゲームとして決定する。
【0027】
ゲーム媒体設定部23bは、プロセッサ11、入力装置12、出力装置13、記憶装置14を含み構成され、ゲームで使用されるゲーム媒体(以下、「使用ゲーム媒体」とも称する。)を設定する。例えば、ゲーム媒体設定部23bは、ゲーム媒体群からプレイヤにより選択されたゲーム媒体をゲームに参加させる(使用される)使用ゲーム媒体として設定する。ゲーム媒体群は、複数のゲーム媒体を含んで構成されるゲーム媒体のグループである。ゲーム媒体群の各ゲーム媒体は、例えば、プレイヤが所有するゲーム媒体であり、プレイヤがレースゲームで用いる使用ゲーム媒体を選択する選択肢となる。ゲーム媒体は、本実施形態では記憶装置14に予め記憶されているが、他のプレイヤから通信装置15を介して取得したものであっても良いし、プレイヤ自身がゲームに含み得るゲーム媒体を育成する育成ゲームで育成したものであっても良い。
【0028】
ゲーム媒体設定部23bは、ゲームに参加させる使用ゲーム媒体として、プレイヤが選択したゲーム媒体の他、他のプレイヤにより選択されたゲーム媒体を通信装置15を介して受け付けて設定しても良いし、ランダムでノンプレイヤキャラクタ(NPC)を設定しても良い。すなわち、ゲーム媒体設定部23bは、ゲームへのゲーム媒体の参加可能数N(例えばN=18)の1つ以上をプレイヤから選択されたゲーム媒体とし、残りを他のプレイヤが選択したゲーム媒体及び/又はNPCとしても良い。
【0029】
図4は、ゲーム媒体選択画面G1の一例である。図4に示すように、ゲーム媒体設定部23bは、ゲーム媒体選択画面G1を出力装置13に表示させ、入力装置12を介してプレイヤのゲーム媒体の選択を受け付ける。ゲーム媒体選択画面G1には、選択ゲーム媒体表示領域R11、ゲーム媒体群表示領域R12、戻るボタンR13、決定ボタンR14が含まれる。
【0030】
ゲーム媒体群表示領域R12には、プレイヤが所有する複数のゲーム媒体(ここでは、キャラクタA~N)の画像S1が表示されている。この複数のゲーム媒体はゲーム媒体群を構成するゲーム媒体である。本実施形態では、出力装置13及び入力装置12が情報処理装置10のタッチパネルで構成されるため、ゲーム媒体群表示領域R12に表示された1つのゲーム媒体の選択をプレイヤの指等で受け付けることができる。
【0031】
選択ゲーム媒体表示領域R11には、複数のゲーム媒体の中から選択されているゲーム媒体の画像及び特性情報を含み表示される。特性情報としては、例えば、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さを示す基礎能力パラメータ、馬場適性、距離適性を含む適性パラメータ、スキルなどが含まれる。馬場適性には、例えば、芝についての適性、ダートについての適性が含まれ、距離特性には、例えば、短距離特性、マイル特性、中距離特性、長距離特性が含まれる。各パラメータは、例えば数値であり、1つの例では、数値とともに、或いは数値に代えて、段階に応じてABC表示等によりランク又はレベルを表示することができる。例えばランクSが適性が最も高く、ランクS、A、B、C…の順にランクSから離れる程適性が低くなる。1つの例では、スピードのパラメータがランクSで表示される場合は、スピードが速い特徴を示し、ランクFで表示される場合は、スピードが遅い特徴を示す。
【0032】
選択ゲーム媒体表示領域R11の「能力」タブでは、図4に示すように基礎能力パラメータと適性パラメータが表示され、「スキル」タブでは、選択されているゲーム媒体に紐付けられたスキルに関する情報が表示される。
【0033】
戻るボタンR13は、例えばゲーム選択画面に戻るための画面であり、決定ボタンR14は、ゲーム媒体群表示領域R12で選択されているゲーム媒体をゲームに参加させる使用ゲーム媒体として決定するためのボタンである。
【0034】
ゲーム実行部23cは、ゲーム媒体設定部23bで設定された使用ゲーム媒体に基づき、ゲーム設定部23aで決定されたゲームを実行する。すなわち、ゲーム実行部23cは、各使用ゲーム媒体の特性情報に基づいた当該ゲームの実行により、当該ゲームの実行結果であるゲーム状況情報を生成する。生成されたゲーム状況情報は、メモリ等の記憶装置14に一時的に記憶されても良いし、必要な各部構成に出力されても良い。
【0035】
ゲーム状況情報は、単位時間毎のゲームの仮想空間における1以上の使用ゲーム媒体の位置情報を含むゲームの状況、進行及び/又は展開を示す情報又はデータである。ゲーム状況情報は、当該位置情報の他、単位時間毎のゲームの仮想空間における1以上の使用ゲーム媒体の速度情報、順位情報、及び/又は、スキル発動情報を含んでいても良い。位置情報は、ゲームの仮想空間における、ある仮想時刻での使用ゲーム媒体の位置座標データである。速度情報は、使用ゲーム媒体の位置座標の微分値データ、又は、ある仮想時刻とその直前の仮想時刻における位置座標の差分を単位時間で除した値のデータであっても良い。順位情報は、ゲームの仮想空間における、ある仮想時刻での全使用ゲーム媒体中の順位を示すデータである。スキル発動情報は、ゲームの仮想空間における、ある仮想時刻での使用ゲーム媒体のスキルの発動の有無を示すデータ、スキル発動に伴う効果(例えばスピードアップ量、スタミナ回復量等)を示すデータを含む。
【0036】
1つの例では、ゲーム状況情報は、横軸(列)を使用ゲーム媒体の種類とし、縦軸(行)を時間とするテーブルとすることができる。実行されるゲームに参加可能な使用ゲーム媒体の数をN(ここではN=18)とすると、各列は各々の使用ゲーム媒体j(j=1、2、…、18)を示し、各行はある仮想時刻における使用ゲーム媒体jの位置情報、速度情報等を含むことができる。すなわち、ゲーム状況情報は、行列Mとすることができ、i行j列の行列要素Mijは、ゲームの仮想空間における、ある仮想時刻tiでの使用ゲーム媒体jの位置情報、速度情報、順位情報、スキル発動情報を含むことができる。
【0037】
別の例では、ゲーム状況情報は、上記テーブル(行列M)のうちの行そのもの、すなわち、単位時間分のデータとしても良いし、1ゲーム分のデータとしても良い。
【0038】
ゲーム提示処理部23dは、プロセッサ11、出力装置13、記憶装置14を含み構成され、ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲームを提示する処理を実行する。ゲーム提示処理部23dは、プレイヤに提示するゲーム画面等の提示情報を生成し、出力装置13に出力する。ゲーム提示処理部23dの詳細は後述する。なお、ゲーム提示処理部23dは、ゲーム状況情報に使用ゲーム媒体の速度情報、順位情報が含まれていなくても、単位時間毎のゲームの仮想空間における1以上の使用ゲーム媒体の位置情報から各仮想時刻における当該1以上の使用ゲーム媒体の速度情報、順位情報を演算し、決定することができる。
【0039】
演出情報決定部23eは、ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム演出情報を決定する。ゲーム演出情報は、ゲームの展開、進行、及び/又は状況を示す情報であり、例えば、音声情報又はテキスト情報である。1つの例では、ゲーム演出情報は、ゲームの実況・解説音声情報及び/又は実況・解説字幕情報を含む。実況・解説音声情報は、ゲームの展開、進行、及び/又は状況をプレイヤに示す実況者及び/又は解説者の音声データであり、当該データに基づいて出力装置13に含まれるスピーカ等の音響装置から出力される。実況・解説音声情報は、例えば、「先頭の使用ゲーム媒体jが独走している!」、「2位の使用ゲーム媒体jが先頭の使用ゲーム媒体iを追い抜こうとしている!」、「ラストスパートを始めた使用ゲーム媒体jがいる!」、「使用ゲーム媒体jが疲れている!」などの音声データである。実況・解説字幕情報は、ゲームの展開、進行、及び/又は状況をプレイヤに示す実況者及び/又は解説者のテキストデータであり、出力装置13に含まれるディスプレイ等の表示装置に出力される。実況・解説音声情報と実況・解説字幕情報は、データ形式が異なるが、同一内容とすることができる。なお、ここで例示した「使用ゲーム媒体i」、「使用ゲーム媒体j」には、例えばゲーム提示処理部23dにより、ゲーム状況情報に基づいて、対応する使用ゲーム媒体のキャラクタ名に代えることができる。
【0040】
具体的には、演出情報決定部23eは、ゲーム状況情報に基づいて、所定の第1ゲーム状況条件を満たす場合に、当該第1ゲーム状況条件に対応するゲーム演出情報を決定する。ゲーム演出情報は、第1ゲーム状況条件に関連付けて記憶装置14に記憶されている。
【0041】
第1ゲーム状況条件は、所定のゲーム状況を示す条件であり、ここでゲーム演出情報を決定するためのトリガとなる条件である。演出情報決定部23eは、ゲーム状況情報に基づいて当該条件が満たされるか否かを判定することができる。第1ゲーム状況条件は、例えば、「先頭の使用ゲーム媒体jが独走している!」というゲーム演出情報の場合、所定時間の間、1位の使用ゲーム媒体jが2位の使用ゲーム媒体iと所定距離以上離れている状況とすることができる。また、別の例では、第1ゲーム状況条件は、「2位の使用ゲーム媒体jが先頭の使用ゲーム媒体iを追い抜こうとしている!」というゲーム演出情報の場合、所定時間における1位及び2位の使用ゲーム媒体の位置座標、速度の所定の変化とすることができ、「使用ゲーム媒体jが疲れている!」というゲーム演出情報の場合、所定時間における各使用ゲーム媒体の順位に変化がないものの、使用ゲーム媒体jについては、その相対的な位置が後続の使用ゲーム媒体に近くなっている状況で、所定時間当たりの相対的な位置の変化とすることができる。また、第1ゲーム状況条件は、(1)特定のゲーム媒体がゲートイン、序盤、中盤、終盤などのゲーム中の特定状況にあるという条件、(2)特定のゲーム媒体がスキルを発動したという条件、(3)特定のゲーム媒体が他のゲーム媒体からスキルの影響を受けたという条件、(4)特定のゲーム媒体が掛かり、畏怖、押し出しなどの特定の状態になっているという条件、(5)特定のゲーム媒体のスピード、スタミナなどの基礎能力パラメータが所定値になったという条件、(6)ゲームフィールド(背景)の種類、仮想空間の天候、状態などを示すパラメータが所定値であるという条件、(7)ゲーム演出情報を一度処理するとそのゲーム演出情報に対して再利用禁止フラグが例えばゲーム制御部23により設定されるゲームにおいて、ゲーム演出情報に再利用禁止フラグが設定されていないという条件、又は、これらの少なくとも2以上の組み合わせとすることができる。このように、第1ゲーム状況条件は、複数設定されており、各第1ゲーム状況条件とゲーム演出情報とは関連付けて記憶されている。
【0042】
なお、本実施形態の演出情報決定部23eは、ゲーム提示処理部23dがゲーム演出情報を処理していない場合に、ゲーム演出情報を決定する。1つの例では、ゲーム制御部23が、ゲーム提示処理部23dによりゲーム演出情報が処理されているか否かを判定し、演出情報決定部23eはその判定結果を取得することで、ゲーム提示処理部23dによるゲーム演出情報の処理の有無を判定することができる。
【0043】
動作関連情報決定部23fは、プロセッサ11、記憶装置14を含み構成され、ゲーム演出情報に関連付けられた、ゲーム媒体の動作関連情報を決定する。動作関連情報は、ゲーム媒体の動作に関する情報であり、当該ゲーム媒体のモーション変化情報、表情変化情報、テクスチャ変化情報、又は、これらの少なくとも2以上の情報の組み合わせを含むことができる。動作関連情報は、ゲームの進行に関する走る動作などの定型的動作以外の付加的な動作を含むことができる。付加的な動作は、モーション変化情報、表示変化情報が示す動作が挙げられる。動作関連情報は、ゲーム演出情報に関連付けられて記憶装置14に記憶されている。動作関連情報決定部23fは、演出情報決定部23eにより決定されたゲーム演出情報に関連する動作関連情報を決定する。
【0044】
モーション変化情報は、ゲーム進行中のゲーム媒体(使用ゲーム媒体)の動きの変化を示す情報である。ここで、ゲーム媒体(キャラクタ)を3次元コンピュータグラフィックス等で表示する場合は、当該キャラクタの形状に対応する1以上のオブジェクト(例えば、ポリゴン及び/又は画像)を組み合わせて描画するとともに、このオブジェクトの表面にキャラクタの質感等を表すテクスチャ変化情報をマッピングすることにより、キャラクタをゲーム画面に表現することができる。
【0045】
モーション変化情報は、本実施形態が競走するレースゲームであるため、走る動作以外のゲーム媒体の一部の動きの変化を示す情報である。ゲーム媒体の一部は、例えば、顔、目、頭、首、胸、腰などのゲーム媒体の体の一部とすることができる。ゲーム媒体の一部は、ゲーム媒体の正中線上の体の一部、換言すれば、走る動作に関連する脚を少なくとも除いた、走る動作に影響がない、顔、目、頭、首、胸、腰などの部位としても良い。また、ゲーム媒体の一部は、当該ゲーム媒体が他のゲーム媒体を探知可能なゲーム媒体の部位、及び/又は探知するのに関連するゲーム媒体の部位とすることができる。他のゲーム媒体を探知可能なゲーム媒体の部位は、例えば、ゲーム媒体の目、センサ、触角、アンテナ、レーダー等とすることができ、探知するのに関連するゲーム媒体の部位は、他のゲーム媒体を探知可能なゲーム媒体の部位を支持する部位であり、例えば、ゲーム媒体の顔、頭、胴体等とすることができる。
【0046】
1つの例では、モーション変化情報は、左、右、及び/又は後続のゲーム媒体の顔及び/又は目を含む体の一部を他のゲーム媒体の方に向ける振り向き動作(以下、「チラ見モーション」ともいう。)を示す情報又はデータを含み、当該動作をしてから元に戻す動作を示す情報又はデータとすることができる。なお、左、右、及び/又は後続の位置関係、方向は、動作するゲーム媒体を基準とする。図5は、ゲーム提示処理部23dにより生成されたゲーム画面の一例であって、チラ見モーションする前のゲーム画面の一例であり、図6は、ゲーム提示処理部23dにより生成されたゲーム画面の一例であって、チラ見モーションした後のゲーム画面の一例である。図5に示すように、先頭のゲーム媒体の顔及び目が、左後方に向けられ、先頭のゲーム媒体が左後方のゲーム媒体を確認していることが分かる。図6に示す例では、先頭のゲーム媒体のモーション変化情報は、左後方へのチラ見モーション及び元に戻す(すなわち、進行方向に真っすぐ向く)動作を含む。別の例では、モーション変化情報は、手で汗をぬぐう動作とすることができる。
【0047】
表情変化情報は、ゲーム媒体の表情の変化を示す情報である。例えば、表情変化情報は、通常の表情の画像データと、ゲーム媒体が疲れている表情、焦っている表情、不敵な笑みの表情、必死な表情、ラストスパート等で先方のゲーム媒体を追い抜く際にやる気に満ちている表情等の変化後の表情の画像データとを含む。ゲーム演出情報が「2位の使用ゲーム媒体jが先頭の使用ゲーム媒体iを追い抜こうとしている!」、「ラストスパートを始めた使用ゲーム媒体jがいる!」の場合、表情変化情報は、必死な表情、又は、やる気に満ちている表情の画像データを含み、ゲーム演出情報が「使用ゲーム媒体jが疲れている!」の場合、表情変化情報は、疲れている表情の画像データを含む。なお、ゲーム媒体の表情変化は、ゲーム媒体の顔パーツのモーション変化や、当該顔パーツのテクスチャ変化によって実現しても良い。
【0048】
テクスチャ変化情報は、ゲーム媒体の質感等及び/又はゲーム画面における当該ゲーム媒体の周囲の質感等を示すテクスチャデータであり、これらの質感等の変化前後のデータを含むことができる。テクスチャ変化情報は、ゲーム媒体の走行速度が速いためにゲーム媒体及び/又はその周囲に見えるレース場の地面やレース場の設備がぼやけたりかすんだりして見えるブラー(例えば図6の符号L)や、風を切るエフェクト(例えば図5及び図6の符号K)などを示す画像データとすることができる。テクスチャ変化情報は、例えば、「2位の使用ゲーム媒体jが先頭の使用ゲーム媒体iを追い抜こうとしている!」のゲーム演出情報の場合、2位の使用ゲーム媒体jが先頭の使用ゲーム媒体iを抜き去る際の走行速度が速いことを示すように、使用ゲーム媒体j及びその周囲にブラーをかける画像データ、風を切るエフェクトの画像データを含むことができる。
【0049】
上記のように、動作関連情報は、モーション変化情報、表情変化情報、テクスチャ変化情報を含んでいても良く、例えば、モーション変化情報として左、右、及び/又は後方への振り向き動作及び元に戻る動作を示す情報を含み、かつ、表情変化情報として、振り向いてから元に戻る動作後に不敵な笑みを浮かべる表情の画像データを含んでも良い。この動作関連情報は、例えば、所定時間の間、先頭の使用ゲーム媒体が2位のゲーム媒体と所定距離以上離れている第1ゲーム状況条件を満たす場合に、動作関連情報決定部23fにより、ゲーム提示処理部23dにより処理される動作関連情報として決定され得る。動作関連情報に含まれる各情報の組み合わせ、順列は、想定されるゲーム状況に合わせて適宜予め設定し、記憶装置14に記憶させておくことができる。
【0050】
第1ゲーム媒体決定部23gは、プロセッサ11、記憶装置14を含み構成され、複数のゲーム媒体のうち、所定の条件に基づいて、ゲーム画面上に表示される第1ゲーム媒体及び動作情報を決定する。
【0051】
所定の条件は、所定のゲーム状況を示す第2ゲーム状況条件であり、ここでは、第1ゲーム媒体及び動作情報を決定するためのトリガとなる条件である。第2ゲーム状況条件は、第1ゲーム状況条件の一種であり、チラ見モーションが発動するためのゲーム状況を示す条件である。第2ゲーム状況条件の第1の例は、所定時間の間、先頭のゲーム媒体が後続のゲーム媒体(例えば2位のゲーム媒体)を所定距離以上離れている状況であり、先頭のゲーム媒体が後続のゲーム媒体を突き放して独走している状況を示す。第2ゲーム状況条件の第2の例は、所定時間の間で、あるゲーム媒体(例えば先頭のゲーム媒体)と後続のゲーム媒体(例えば2位のゲーム媒体)との進行方向における距離が所定距離以上狭まっている状況であり、あるゲーム媒体に後続のゲーム媒体が迫ってきている状況を示す。第2ゲーム状況条件の第3の例は、あるゲーム媒体とその先方のゲーム媒体との進行方向における距離が所定距離以上狭まっている状況であり、あるゲーム媒体が先方のゲーム媒体を追い抜く状況を示す。第1の例では、先頭のゲーム媒体を、動作情報に基づいて動作する第1ゲーム媒体とすることができる。第2の例では、あるゲーム媒体を、動作情報に基づいて動作する第1ゲーム媒体とすることができる。第3の例では、先方のゲーム媒体を追い抜くゲーム媒体を、動作情報に基づいて動作する第1ゲーム媒体とすることができる。また、第2ゲーム状況条件は、(1)特定のゲーム媒体がゲートイン、序盤、中盤、終盤などのゲーム中の特定状況にあるという条件、(2)特定のゲーム媒体がスキルを発動したという条件、(3)特定のゲーム媒体が他のゲーム媒体からスキルの影響を受けたという条件、(4)特定のゲーム媒体が掛かり、畏怖、押し出しなどの特定の状態になっているという条件、(5)特定のゲーム媒体のスピード、スタミナなどの基礎能力パラメータが所定値になったという条件、(6)ゲームフィールド(背景)の種類、仮想空間の天候、状態などを示すパラメータが所定値であるという条件、(7)ゲーム演出情報を一度処理するとそのゲーム演出情報に対して再利用禁止フラグが例えばゲーム制御部23により設定されるゲームにおいて、ゲーム演出情報に再利用禁止フラグが設定されていないという条件、又は、これらの少なくとも2以上の組み合わせとすることができる。このように、第2ゲーム状況条件は、複数設定されており、各第2ゲーム状況条件と決定される第1ゲーム媒体とは関連付けて記憶されている。
【0052】
ゲーム状況は、各ゲーム媒体の位置情報を少なくとも含むゲーム状況情報に基づいて第1ゲーム媒体決定部23gが判定することができる。すなわち、第1ゲーム媒体決定部23gは、ゲーム媒体の位置情報を含むゲーム状況情報に基づいて、第1ゲーム媒体を決定する。より具体的には、第1ゲーム媒体決定部23gは、ゲーム状況情報に基づいてゲーム状況を判定し、当該ゲーム状況が第2ゲーム状況条件を満たすと判定する場合に、当該第2ゲーム状況条件に関連付けられた第1ゲーム媒体を決定するとともに、当該第2ゲーム状況条件に関連付けられた動作情報を決定し、当該動作情報を記憶装置14から読み出す。なお、第1ゲーム媒体決定部23gは、ゲーム状況情報に基づいて、ゲーム状況が第2ゲーム状況条件を満たさないと判定した場合は、特段の演算を実行しない。
【0053】
動作情報は、ゲーム媒体の動作に関する情報であり、モーション変化情報の一種である。動作情報は、1以上の第1動作情報を含むことができる。第1動作情報は、ゲーム媒体の顔、目の動作変化、すなわち顔の向き、目線(視線)の動きを示すデータである。第1動作情報は、ゲーム媒体の位置関係に対応する。具体的には、第1動作情報は、第1ゲーム媒体の少なくとも一部を、後述の第2ゲーム媒体の方に向ける動作を示す情報を含み、当該動作から元に戻す動作を示す情報を含んでいても良い。第1ゲーム媒体の一部は、当該第1ゲーム媒体が他のゲーム媒体を探知可能な第1ゲーム媒体の部位、及び/又は探知するのに関連する第1ゲーム媒体の部位とすることができる。他のゲーム媒体を探知可能なゲーム媒体の部位は、例えば、ゲーム媒体の目、センサ、触角、アンテナ、レーダー等とすることができ、探知するのに関連するゲーム媒体の部位は、他のゲーム媒体を探知可能なゲーム媒体の部位を支持する部位であり、例えば、ゲーム媒体の顔、頭、胴体等とすることができる。より詳細には、第1動作情報は、第1ゲーム媒体を基準として、左、右、及び/又は後方の方向に振り向く動作であり、ゲーム媒体毎に設定されたチラ見モーション及びチラ見モーション後に元に戻す動作とすることができる。なお、動作情報は、必ずしも第1ゲーム媒体と直接的に関連付けられていなくても良く、第1ゲーム媒体と動作情報とが第2ゲーム状況条件に関連付けられていれば良い。
【0054】
第2ゲーム媒体決定部23hは、プロセッサ11を含み構成され、第1ゲーム媒体のゲームの仮想空間における位置情報に基づいて、複数のゲーム媒体から第2ゲーム媒体を決定する。具体的には、第2ゲーム媒体決定部23hは、ゲームの進行中の第1ゲーム媒体の順位に基づいて、第2ゲーム媒体を決定する。1つの例では、第2ゲーム媒体決定部23hは、第1ゲーム媒体よりも1つ下の順位のゲーム媒体を第2ゲーム媒体として決定する。なお、第1ゲーム媒体が最下位である場合、第2ゲーム媒体決定部23hは、当該第1ゲーム媒体より下の順位のゲーム媒体が存在しないため、第2ゲーム媒体を決定しなくても良いし、或いは、ランダムで使用ゲーム媒体の1つを第2ゲーム媒体として決定しても良い。別の例では、第2ゲーム媒体決定部23hは、第1ゲーム媒体の所定範囲内のゲーム媒体の1つを第2ゲーム媒体として決定する。例えば、第2ゲーム媒体決定部23hは、第1ゲーム媒体から最も近いゲーム媒体を第2ゲーム媒体として決定しても良いし、第1ゲーム媒体から最も近いゲーム媒体のうち、左、右、及び/又は後方のゲーム媒体の1つを第2ゲーム媒体とそして決定しても良い。
【0055】
位置特定部23iは、プロセッサ11を含み構成され、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体との仮想空間における位置関係を特定する。特定される位置関係は、例えば、第2ゲーム媒体が第1ゲーム媒体から見て左、右、及び/又は後方の位置関係である。位置特定部23iは、ゲーム状況情報に基づいて、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体の位置関係を特定することができる。位置特定部23iは、レースが左回りコースであるか右回りコースであるか、また第2ゲーム媒体が第1ゲーム媒体よりも内側又は外側に位置するか否かで左右の位置関係を特定することができる。
【0056】
判定部23jは、プロセッサ11を含み構成され、第1ゲーム媒体決定部23gにより決定された動作情報に、位置特定部23iにより特定された位置関係に対応する第1動作情報が含まれているか否かを判定する。
【0057】
例えば、決定された動作情報に左に振り向くチラ見モーションを含み、第2ゲーム媒体が第1ゲーム媒体の左又は左後方に位置する位置関係である場合は、判定部23jは、動作情報に、位置関係に対応する第1動作情報が含まれていると判定する。決定された動作情報に左に振り向くチラ見モーションを含み、第2ゲーム媒体が第1ゲーム媒体の右又は右後方に位置する位置関係である場合は、判定部23jは、動作情報に、位置関係に対応する第1動作情報が含まれていないと判定する。
【0058】
また、決定された動作情報に右に振り向くチラ見モーションを含み、第2ゲーム媒体が第1ゲーム媒体の右又は右後方に位置する位置関係である場合は、判定部23jは、動作情報に、位置関係に対応する第1動作情報が含まれていると判定する。決定された動作情報に右に振り向くチラ見モーションを含み、第2ゲーム媒体が第1ゲーム媒体の左又は左後方に位置する位置関係である場合は、判定部23jは、動作情報に、位置関係に対応する第1動作情報が含まれていないと判定する。
【0059】
また、決定された動作情報に、左、右、又は後方を振り向くチラ見モーションを含み、第2ゲーム媒体が第2ゲーム媒体の前方に位置する位置関係である場合は、判定部23jは、動作情報に、位置関係に対応する第1動作情報が含まれていないと判定する。例えば、第1ゲーム媒体が最下位である場合は、第1ゲーム媒体は振り向かないこととなる。但し、第1ゲーム媒体が最下位である場合であっても、左、右、左前方、又は右前方の位置関係であるとき、動作情報に、位置関係に対応する第1動作情報が含まれていればチラ見モーションをしても良い。
【0060】
ゲーム提示処理部23dは、ゲーム状況情報に基づいて、ゲームを提示する処理を実行する。その際、ゲーム提示処理部23dは、演出情報決定部23eにより決定されたゲーム演出情報、及び、動作関連情報決定部23fにより決定された、ゲーム媒体の動作関連情報に基づいて、ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる。具体的には、ゲーム状況情報、決定されたゲーム演出情報及び動作関連情報を入力データとし、これらの入力データに基づいて、プレイヤに提示するゲーム画面及び音声などの提示情報を生成し、当該提示情報を出力装置13に出力させる。
【0061】
ゲーム提示処理部23dは、ゲーム演出情報に関連付けられたゲーム媒体を注視対象としてゲームをゲーム画面上に描画する。1つの例では、ゲーム提示処理部23dは、ゲーム演出情報が「2位の使用ゲーム媒体jが先頭の使用ゲーム媒体iを追い抜こうとしている!」である場合は、2位の使用ゲーム媒体jを注視対象とする。また、ゲーム提示処理部23dは、注視対象となるゲーム媒体を、仮想カメラ情報に基づいてゲーム画面上に描画しても良い。仮想カメラ情報は、注視対象となるゲーム媒体を基準とした、ゲームの仮想空間における仮想カメラの位置情報及び向きを含む情報である。具体的には、仮想カメラ情報は、注視対象となるゲーム媒体を基準とした仮想カメラの相対位置座標、向き、画角、FOV(Field of View)、動き、相対位置座標における回転、画面ブレを演出するブレ又は振動を含むことができ、例えば、注視対象のゲーム媒体の左、右、及び/又は前方の位置、及び、その位置からの注視対象のゲーム媒体への方向とすることができる。仮想カメラの動きは、例えば、レースの進行方向への動き、つまり注視対象のゲーム媒体に追従する動きを挙げることができる。図5及び図6に示す例では、先頭のゲーム媒体を注視対象のゲーム媒体としており、仮想カメラは、先頭のゲーム媒体に焦点が当てられている。
【0062】
仮想カメラ情報は、2以上の仮想カメラ情報を含んでいても良い。例えば、仮想カメラ情報が2つの仮想カメラについての仮想カメラ情報を含むことで、1つのゲーム画面に2つの領域を設定し、それぞれの領域に、対応する仮想カメラの注視対象のゲーム媒体を含む表示することにより、同一のゲーム状況で2つの視点からゲームを楽しむことができる。
【0063】
なお、ゲーム提示処理部23dは、仮想カメラの相対位置、向きに背く方に、注視対象のゲーム媒体が振り向く動作を実行しない。例えば、仮想カメラが注視対象のゲーム媒体の左側に位置している場合、注視対象のゲーム媒体は左側に振り向くことはあっても、右側に振り向くことはない。1つの例では、注視対象のゲーム媒体が仮想カメラに背くことがないように、動作情報と仮想カメラ情報とは1対1に関連付けられて管理されている(例えば、動作情報と仮想カメラ情報は互いに関連付けられて記憶装置14に記憶されている)。例えば、仮想カメラが注視対象のゲーム媒体の左側に位置する仮想カメラ情報に対して、左側に振り向くモーションが設定されていても、右側に振り向くモーションを設定しないようにすることができる。別の例では、ゲーム提示処理部23dは、動作情報に、位置関係に対応する第1動作情報が含まれていたとしても、仮想カメラ情報に基づいて第1動作情報の動作により注視対象のゲーム媒体が仮想カメラに背くと判定する場合は、当該第1動作情報の処理を実行しないか無効とする。
【0064】
図5は、ゲーム提示処理部23dにより生成されたゲーム画面G2の一例であって、モーション変化する前のゲーム画面G2の一例である。図6は、ゲーム提示処理部23dにより生成されたゲーム画面G2の一例であって、モーション変化した後のゲーム画面G2の一例である。
【0065】
図5及び図6に示すように、ゲーム画面G2には、位置関係表示領域R21、ゲーム状況表示領域R22、暫定順位表示領域R23、実況・解説字幕情報表示領域R24を含み表示される。
【0066】
位置関係表示領域R21は、各使用ゲーム媒体の位置関係が示される領域である。当該位置関係は、ゲーム提示処理部23dが、ゲーム状況情報に基づいて決定することができる。
【0067】
ゲーム状況表示領域R22は、ゲーム状況情報、又は、ゲーム状況情報及びゲーム演出情報、動作関連情報に基づいて、注視対象となるゲーム媒体及びその周囲を含み描画される領域である。図5及び図6に示す例では、先頭のゲーム媒体O1が独走し、当該ゲーム媒体O1に後続のゲーム媒体O2が続いている様子が描画されている。具体的には、ゲーム提示処理部23dは、当該様子を示すゲーム状況情報に基づいて、各々の対応するゲーム媒体のオブジェクトを記憶装置14から読み出し、図5のように各ゲーム媒体をゲーム状況表示領域R22に表示する。
【0068】
暫定順位表示領域R23は、プレイヤの使用ゲーム媒体の暫定順位を表示する領域である。暫定順位は、ゲーム状況情報に含まれている順位情報又はゲーム状況情報に含まれるプレイヤの使用ゲーム媒体の位置情報、速度情報等に基づいてゲーム提示処理部23dにより演算された順位情報である。図5及び図6に示す例では、暫定順位は、18ゲーム媒体中1位である。実況・解説字幕情報表示領域R24は、ゲーム状況情報に基づくゲーム演出情報の1つである実況・解説字幕情報が表示される領域である。実況・解説字幕情報表示領域R24には、ゲーム提示処理部23dが演出情報決定部23eにより決定された、レースゲームの実況者の実況を示すテキスト情報、及び/又は、レースゲームの解説者の解説を示すテキスト情報を出力装置13(表示装置)に表示させることができる。
【0069】
図5に示す例では、注視対象である先頭のゲーム媒体O1が進行方向Xに真っすぐ向いている。図6に示す例では、注視対象である先頭のゲーム媒体O1が左後方に顔F、目Eを向けている。図5及び図6に示す例では、ゲーム提示処理部23dは、先頭のゲーム媒体O1が独走状態である図5の状態から、2位のゲーム媒体O2が先頭までの距離を縮めた図6の状態にゲーム状況が変化した場合に、決定されたゲーム演出情報及び動作関連情報に基づいて、この変化を示す実況・解説音声情報及び実況解説字幕情報(例えば、実況者「先頭の使用ゲーム媒体jが独走している!」、解説者「しかし、2位の使用ゲーム媒体iも追いすがっています!」)を処理して、当該変化を示す音声及びテキストを出力装置13(表示装置、音響装置)にそれぞれ出力するとともに、ゲーム演出情報に合わせて、先頭のゲーム媒体O1の顔F及び目Eを左後方に向けるチラ見モーションを実行させる。この時、テクスチャ変化情報として、図5及び図6に示すように、先頭のゲーム媒体O1が風を切るエフェクトK、及び/又は、図6に示すチラ見モーションの振り向きブラーLを出力装置13に出力しても良い。
【0070】
ゲーム提示処理部23dは、ゲーム演出情報を処理していないとき(例えば、音声データの再生、又は、テキストデータの表示がなされていないとき)に、所定数(例えば、1つ)のゲーム演出情報を処理する。換言すれば、ゲーム提示処理部23dは、ゲーム演出情報が所定数処理されているか否かを判定する。ゲーム演出情報が処理されていないと判定した場合は、ゲーム提示処理部23dは、演出情報決定部23eにより決定された新たなゲーム演出情報を処理可能である。すなわち、ゲーム演出情報は、所定時間をかけて1つ処理され、同時に異なる種類のゲーム演出情報は処理されず、経時的に直列に処理される。このように所定時間において処理されるゲーム演出情報を1つに限定しているのは、別のゲーム状況を示すゲーム演出情報が処理され、出力されるのを防止するためである。但し、1つのゲーム演出情報には、1つのゲーム状況に対応する、実況者及び解説者の音声データ、テキストデータが含まれていても良い。ゲーム提示処理部23dは、ゲーム演出情報が処理されていると判定した場合、別のゲーム演出情報を並列処理せず、処理中のゲーム演出情報の処理が終了するまではその処理を実行する。
【0071】
ゲーム提示処理部23dは、判定部23jが、第1動作情報が決定された動作情報に含まれると判定した場合に、当該第1動作情報に基づいて、決定された第1ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる。1つの例では、ゲーム提示処理部23dは、図6に示すように、チラ見モーションを実行する。別の例では、ゲーム提示処理部23dは、第1ゲーム媒体を、第1動作情報に基づいて、演出情報決定部23eにより決定されたゲーム演出情報に対応したタイミングで動作させる。ゲーム演出情報に対応したタイミングは、例えば、その音声又は字幕が出力装置13で出力されるタイミングである。具体的には、ゲーム提示処理部23dは、ゲーム演出情報が「先頭の使用ゲーム媒体jが独走している!」である場合、その音声又は字幕が出力装置13で出力されるタイミングで、位置関係に対応する第1動作情報(チラ見モーション)を処理して第1ゲーム媒体に第1動作情報に従って動作させる。
【0072】
ゲーム提示処理部23dは、複数のゲーム媒体のゲームの仮想空間における位置情報に基づいて、ゲームの進行中の複数のゲーム媒体の各々の順位を決定する。すなわち、ゲーム提示処理部23dは、ゲーム状況情報に基づいて、ゲームの進行途中で各仮想時刻における各使用ゲーム媒体の順位を決定する。この順位は、ゲーム進行中の暫定的な順位であり、時々刻々と変わり得るものであり、使用ゲーム媒体がゴール地点に到達した時点で確定する。
【0073】
上記の通り、ゲーム実行部23c、ゲーム提示処理部23d、演出情報決定部23e、動作関連情報決定部23f、第1ゲーム媒体決定部23g、第2ゲーム媒体決定部23h、位置特定部23i、及び判定部23jの処理には、プレイヤの操作は及ばない。換言すれば、これらの各部の処理は自動的に行われる。
【0074】
[動作]
(動作概要)
図7は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の演出と動作に関する動作フローチャートの一例である。図7に示すように、まず、情報処理装置10は、ゲーム設定部23aにより、プレイヤによるゲームの選択を受け付け、受け付けたゲームをゲーム実行部23cによる実行するゲームとして設定する(S01)。
【0075】
次に、ゲーム媒体設定部23bにより、設定されたゲームに参加させる使用ゲーム媒体の設定を受け付ける(S02)。ゲーム実行部23cは、設定されたゲーム及び使用ゲーム媒体並びにその特性情報に基づいてゲームを実行し(S03)、その実行結果であるゲーム状況情報を生成する(S04)。
【0076】
ゲーム提示処理部23dは、生成されたゲーム状況情報に基づいてゲームを提示する処理を実行する(S05)。すなわち、ゲーム提示処理部23dは、生成されたゲーム状況情報に基づいて、表示するゲーム画面の情報を生成し、出力装置13(表示装置)に進行中のゲームを示すゲーム画面を表示する。
【0077】
ゲーム制御部23は、ゲーム提示処理部23dによりゲーム演出情報が処理されているか否かを判定する(S06)。ゲーム演出情報の処理があると判定された場合(S06のYES)、S05に戻る。ゲーム演出情報の処理がないと判定された場合(S06のNO)、演出情報決定部23eにより、S04で生成されたゲーム状況情報に基づいて、ゲーム演出情報を決定する(S07)。具体的には、演出情報決定部23eは、ゲーム状況情報に基づいて、ゲーム状況が第1ゲーム状況条件を満たすかを判定し、当該第1ゲーム状況条件を満たす場合に、第1ゲーム状況条件に対応するゲーム演出情報を決定し、決定したゲーム演出情報を例えば第1ゲーム状況条件とゲーム演出情報とを対応付ける第1テーブルに従って、記憶装置14から読み出す。
【0078】
次いで、動作関連情報決定部23fにより、決定されたゲーム演出情報に関連付けられた動作関連情報を決定する(S08)。具体的には、動作関連情報決定部23fは、決定されたゲーム演出情報と、ゲーム演出情報と動作関連情報とを対応付ける第2テーブルとから、決定されたゲーム演出情報に関連付けられた動作関連情報を決定し、当該動作関連情報を記憶装置14から読み出す。
【0079】
ゲーム提示処理部23dは、ゲーム状況情報、決定されたゲーム演出情報及び動作関連情報に基づいてゲームを提示する処理を実行する(S09)。すなわち、ゲーム提示処理部23dは、これらの情報に基づいて、プレイヤに提示するゲーム画面及び音声などの提示情報を生成し、当該提示情報を出力装置13に出力させる(S10)。
【0080】
S05~S10までの処理は、ゲームが終了するまで繰り返し処理が実行され、ゲーム状況情報の提示が最後まで行われると、ゲームは終了する。
【0081】
(モーション変化)
図8は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置のモーション変化に関する動作フローチャートの一例である。なお、図8のS01~S05は、図7のS01~S05と同じであるので、詳細は省略する。
【0082】
第1ゲーム媒体決定部23gは、ゲームに使用されている複数のゲーム媒体のうち、所定の条件に基づいて、ゲーム画面上に表示される第1ゲーム媒体及び動作情報を決定する(S11)。具体的には、第1ゲーム媒体決定部23gは、S04で生成されたゲーム状況情報に基づき、ゲーム状況が第2ゲーム状況条件を満たすか否かを判定する。ゲーム状況が第2ゲーム状況条件を満たさないと判定した場合は、第1ゲーム媒体決定部23gは特段の演算をせずにS05に戻る。ゲーム状況が第2ゲーム状況条件を満たすと判定した場合は、第1ゲーム媒体決定部23gは、満たされた第2ゲーム状況条件、及び第2ゲーム状況条件と第1ゲーム媒体、動作情報とを対応付ける第3、第4テーブルに基づいて、第1ゲーム媒体及び動作情報を決定する。
【0083】
第2ゲーム媒体決定部23hにより、第1ゲーム媒体のゲームの仮想空間における位置情報に基づいて、複数のゲーム媒体から第2ゲーム媒体を決定する(S12)。ここでは、第2ゲーム媒体決定部23hは、第1ゲーム媒体よりも1つ下の順位のゲーム媒体を第2ゲーム媒体として決定する。なお、第1ゲーム媒体が最下位である場合は、第2ゲーム媒体決定部23hは、第2ゲーム媒体を決定しなくても良い。この場合、例えばS05に戻る。この場合は、第1ゲーム媒体は動作情報に基づく動作はしない。S12において、第2ゲーム媒体決定部23hは、第1ゲーム媒体が最下位でない場合は、第1ゲーム媒体よりも1つ下の順位のゲーム媒体を第2ゲーム媒体として決定する。
【0084】
位置特定部23iにより、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体との仮想空間における位置関係を特定する(S13)。次いで、判定部23jにより、第1ゲーム媒体決定部23gにより決定された動作情報に、位置特定部23iにより特定された位置関係に対応する第1動作情報が含まれているか否かを判定する(S14)。
【0085】
ゲーム提示処理部23dは、判定部23jが、第1動作情報が決定された動作情報に含まれると判定した場合に、当該第1動作情報に基づいて、決定された第1ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させる(S15)。1つの例では、進行方向に真っすぐ向いている図5の先頭のゲーム媒体の顔及び目を、図6に示すように、左後方に向ける動作をゲーム画面上に描画し、再度図5に示すように進行方向に真っすぐ向くよう元に戻す動作をさせる。このようにしてチラ見モーション及び戻す動作を実行し、後方のゲーム媒体の様子を気にする演出を行うことで、ゲームの臨場感を高めることができる。
【0086】
[作用・効果]
(1)本実施形態の情報処理装置10は、1以上のゲーム媒体が参加するゲームを実行する情報処理装置であって、ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲームを提示する処理を実行するゲーム提示処理部23dと、ゲームのゲーム状況情報に基づいて、ゲーム展開を示すゲーム演出情報を決定する演出情報決定部23eと、ゲーム演出情報に関連付けられた、ゲーム媒体の動作に関連する情報である動作関連情報を決定する動作関連情報決定部23fと、を備え、ゲーム提示処理部23dは、ゲームを提示する処理を実行する際に、ゲーム演出情報及びゲーム媒体の動作関連情報に基づいて、ゲーム演出情報を処理するとともに当該ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させるようにした。
【0087】
これにより、ゲーム状況に基づくゲームの演出に合わせて当該演出に関連付けられたゲーム媒体を動作させることができるので、ゲームの演出とゲーム媒体の動作のタイミングを合致させることができ、ゲームの臨場感を高めることができる。
【0088】
(2)ゲーム演出情報は、ゲームの音声情報又は字幕情報を含むようにした。これにより、プレイヤはゲーム状況を音声又はテキストで把握することができ、ゲームの臨場感を高めることができる。
【0089】
(3)ゲーム状況情報は、単位時間毎のゲームの仮想空間における1以上のゲーム媒体の位置情報を含むようにした。これにより、刻々と変化するゲーム状況に対応した演出及び動作を実行することができ、ゲームの臨場感を高めることができる。
【0090】
(4)ゲーム提示処理部23dは、ゲーム状況情報に基づいて、ゲームの進行中の1以上のゲーム媒体の各々の順位を決定するようにした。これにより、刻々と変化するゲーム状況に対応した演出及び動作を実行することができ、ゲームの臨場感を高めることができる。
【0091】
(5)ゲーム媒体の動作関連情報は、当該ゲーム媒体のモーション変化情報、表情変化情報、テクスチャ変化情報、又は、これらの少なくとも2以上の情報の組み合わせを含むようにした。これにより、ゲーム演出情報に合わせたゲーム媒体の変化をゲーム画面上に示すことができるので、ゲームの臨場感をより高めることができる。
【0092】
(6)ゲーム提示処理部23dは、ゲーム演出情報に関連付けられたゲーム媒体を注視対象としてゲームをゲーム画面上に描画するようにした。これにより、ゲーム演出情報に合ったゲーム媒体がゲーム画面上に描画されるので、ゲームの臨場感をより高めることができる。
【0093】
(7)ゲーム提示処理部23dは、ゲーム演出情報に関連付けられたゲーム媒体を、当該ゲーム媒体を基準とした、ゲームの仮想空間における仮想カメラの位置情報及び向きを含む仮想カメラ情報に基づいてゲーム画面上に描画するようにした。これにより、注視対象となるゲーム媒体にピントを合わせたゲーム画面を描画することができるので、プレイヤが注視対象となるゲーム媒体を認識し易くなり、ゲームへの臨場感、没入感を高めることができる。
【0094】
(8)ゲーム提示処理部23dは、ゲーム演出情報を処理していないときに、所定数のゲーム演出情報を処理するようにした。これにより、ゲーム状況に対応する所定期間に1つのゲーム演出情報のみが処理されるので、プレイヤはゲーム状況に対応する注視対象となるゲーム媒体に注意を払うことができ、没入感を高めることができる。
【0095】
(9)本実施形態の情報処理装置10は、複数のゲーム媒体が参加するゲームを実行する情報処理装置であって、複数のゲーム媒体のうち、所定の条件に基づいて、ゲーム画面上に表示される第1ゲーム媒体及びゲーム媒体の動作に関する動作情報を決定する第1ゲーム媒体決定部23gと、第1ゲーム媒体のゲームの仮想空間における位置情報に基づいて、複数のゲーム媒体から第2ゲーム媒体を決定する第2ゲーム媒体決定部23hと、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体との仮想空間における位置関係を特定する位置特定部23iと、動作情報に、位置関係に対応する第1動作情報が含まれるか否かを判定する判定部23jと、第1動作情報が動作情報に含まれる場合に、当該第1動作情報に基づいて、第1ゲーム媒体をゲーム画面上で動作させるゲーム提示処理部23dと、を備えるようにした。
【0096】
これにより、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体の位置関係に適した動作を第1ゲーム媒体にさせることができるので、ゲームの臨場感を高めることができる。また、ゲーム提示処理部23dは、判定部23jの判定結果により動作情報に、位置関係に対応する第1動作情報が含まれないと判定された場合、当該第1動作情報に基づく動作を実行しないようにすることにより、ゲーム状況との整合性を保つことができる。
【0097】
(10)情報処理装置10は、位置情報を含むゲーム状況情報に基づいて、1以上のゲーム媒体に関連付けられたゲーム演出情報を決定する演出情報決定部23eを備え、ゲーム提示処理部23dは、第1ゲーム媒体を、第1動作情報に基づいてゲーム演出情報に対応したタイミングで動作させるようにした。
【0098】
これにより、ゲーム演出情報に合わせて関連する第1ゲーム媒体を動作させることができるので、演出と動作のタイミングを合致させることができ、ゲームの臨場感をより高めることができる。
【0099】
(11)第1動作情報は、第1ゲーム媒体の少なくとも一部を第2ゲーム媒体の方に向けて元に戻す動作を示す情報を含むようにした。
【0100】
これにより、第1ゲーム媒体が第2ゲーム媒体に何度も注意を向けるようにプレイヤに見せることができるので、ゲームの臨場感をより高めることができる。
【0101】
(12)ゲーム提示処理部23dは、複数のゲーム媒体のゲームの仮想空間における位置情報に基づいて、ゲームの進行中の複数のゲーム媒体の各々の順位を決定するようにした。これにより、刻々と変化するゲーム状況に対応した演出及び動作を実行することができ、ゲームの臨場感を高めることができる。
【0102】
(13)第2ゲーム媒体決定部23hは、ゲームの進行中の第1ゲーム媒体の順位に基づいて第2ゲーム媒体を決定するようにした。これにより、第1ゲーム媒体の順位の1つ下の順位のゲーム媒体を第2ゲーム媒体とするなど、ゲーム状況が盛り上がる場面で注目されるゲーム媒体を第2ゲーム媒体として決定することができ、ゲームの臨場感をより高めることができる。
【0103】
(14)第1ゲーム媒体決定部23gは、位置情報を含むゲーム状況情報に基づいて第1ゲーム媒体を決定するようにした。これにより、ゲーム状況が盛り上がる場面で注目されるゲーム媒体を第1ゲーム媒体として決定することができ、ゲームの臨場感をより高めることができる。
【0104】
[システムにより実現される実施形態]
図9は、本発明の一実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を示す図である。図9に示すように、ゲームシステム1は、複数の情報処理装置10を備える。複数の情報処理装置10のうち、少なくとも1つはサーバ10Bであり、他の情報処理装置10は、各プレイヤが使用するユーザ端末である電子装置10Aである。電子装置10Aとサーバ10Bは、インターネットなどのネットワークNと互いに通信可能に接続されている。なお、本実施形態のゲームシステム1は、サーバ-クライアントシステムを想定して説明するが、PtoPのようなサーバ10Bを備えないシステムで構成することもできる。
【0105】
電子装置10A及びサーバ10Bは、図1に示すものと同様のハードウェア構成を備え、電子装置10Aは、本実施形態においてもスマートフォンとする。サーバ10Bは、電子装置10Aにおいて実行可能なゲームを提供するサーバ装置であり、1又は複数のコンピュータから構成される。
【0106】
サーバ10Bは、オンラインゲームの進行を制御するための制御用プログラム等の様々なプログラム及びゲームにおいて用いられる各種データを記憶する。
【0107】
1つの例では、サーバ10Bは、電子装置10Aにおいて実行可能なゲームアプリケーションを、電子装置10Aに提供できるように構成される。電子装置10Aは、ダウンロードしたゲームアプリケーションを実行すると、定期的に、又は必要に応じてサーバ10Bとデータの送受信を行い、ゲームを進行する。例えば、サーバ10Bは、電子装置10Aにおいて実行されたゲームに必要な各種設定情報及び履歴情報などを記憶する。この場合、電子装置10Aが、入力部21、出力部22、ゲーム制御部23及びゲーム制御部23内のゲーム実行部23cを除く各機能部の機能を有する。サーバ10Bは、ゲーム実行部23cの機能を有する。すなわち、電子装置10Aのゲーム設定部23a、ゲーム媒体設定部23bで設定されたゲーム及び使用ゲーム媒体をサーバ10Bが受信し、当該ゲーム及び使用ゲーム媒体に基づき、サーバ10Bのゲーム実行部23cがゲームを実行し、ゲーム状況情報を生成する。そして、電子装置10Aは、サーバ10Bから受信したゲーム状況情報に基づく各機能部23d~23jによる処理を実行する。ゲーム状況情報は、単位時間毎にサーバ10Bから電子装置10Aに送信されても良いし、サーバ10Bで生成された1ゲーム分のゲーム状況情報が電子装置10Aに送信されても良い。
【0108】
1つの例では、サーバ10Bはウェブサーバであり、電子装置10Aに対してゲームサービスを提供する。電子装置10Aは、ウェブページを表示するためのHTMLデータをサーバ10Bから取得し、取得したHTMLデータを解析して当該ウェブページを表示する。この場合、電子装置10Aと通信するサーバ10Bが、ゲーム制御部23の全部又は一部の機能を有する。例えば、電子装置10Aは、入力部21(入力装置12)を介してプレイヤによるゲーム及びゲーム媒体の設定を受け付け、サーバ10Bのゲーム実行部23cによりゲームを実行し、ゲーム状況情報を生成する。また、サーバ10Bは、生成されたゲーム状況情報に基づく機能部23d~23jの全部又は一部による処理を実行して、ゲーム画面及び/又は音声等を含む提示情報を生成する。そして、電子装置10Aは、サーバ10Bから受信した提示情報に基づいて電子装置10Aの出力装置13に提示情報を出力させる。
【0109】
[他の実施形態]
本発明の他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現するプログラムや該プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とすることもできる。また他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現する方法とすることもできる。また他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現するプログラムをコンピュータに供給することができるサーバとすることもできる。また他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現する仮想マシンとすることもできる。
【0110】
以上に説明した処理又は動作において、あるステップにおいて、そのステップではまだ利用することができないはずのデータを利用しているなどの処理又は動作上の矛盾が生じない限りにおいて、処理又は動作を自由に変更することができる。また以上に説明してきた各実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施することができる。
【0111】
例えば、上記実施形態では、ゲームはレースゲームであるとしたが、スポーツ対戦ゲーム、格闘対戦ゲームであっても良い。この場合、ゲーム演出情報は、ゲームの展開、進行、及び/又は状況を示す情報であれば良く、実況・解説音声情報又は実況・解説字幕情報の他、歓声、応援を示す音声情報又は字幕情報としても良い。
【0112】
また、ゲームは、プレイヤの操作によりゲーム媒体を動作させるアクションゲームであっても良い。この場合、各部の構成により、プレイヤの操作と無関係に自動的にモーション変化を起こすことができる。例えば、銃を用いるアクションゲームの場合、ゲーム演出情報が「味方のゲーム媒体が撃たれた!」とすると、このゲーム演出情報に基づいてその方向に振り向く動作関連情報を決定し、その方向に振り向かせる動作を実行させることができ、ゲームの臨場感を高めることができる。また、第1ゲーム媒体の所定範囲内の第2ゲーム媒体が銃で撃たれたことを契機として、各部の構成により、第1ゲーム媒体を第2ゲーム媒体の方に振り向かせる動作を実行させることができ、ゲームの臨場感を高めることができる。このように、本発明は、実施形態のように自動的に進行するゲームの他にも、アクションゲームにも適用することができる。
【0113】
また、上記実施形態では、競馬ゲームなどのキャラクタが自走するレースゲームとしたが、キャラクタが車、自転車、バイク、カートなどの車両に乗って移動するレースゲームとしても良い。
【符号の説明】
【0114】
1 ゲームシステム
10 情報処理装置
10A 電子装置
10B サーバ
11 プロセッサ
12 入力装置
13 表示装置
14 記憶装置
15 通信装置
16 バス
21 入力部
22 出力部
23 ゲーム制御部
23a ゲーム設定部
23b ゲーム媒体設定部
23c ゲーム実行部
23d ゲーム提示処理部
23e 演出情報決定部
23f 動作関連情報決定部
23g 第1ゲーム媒体決定部
23h 第2ゲーム媒体決定部
23i 位置特定部
23j 判定部
E 先頭のゲーム媒体の目
F 先頭のゲーム媒体の顔
G1 ゲーム媒体選択画面
G2 ゲーム画面
N ネットワーク
O1 先頭のゲーム媒体
O2 後続のゲーム媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9