IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ グリー株式会社の特許一覧

特開2022-164863制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法
<>
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図1
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図2
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図3
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図4
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図5
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図6
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図7
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図8
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図9
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図10
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図11
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図12
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図13
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図14
  • 特開-制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164863
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/818 20140101AFI20221020BHJP
   A63F 13/245 20140101ALI20221020BHJP
   A63F 13/42 20140101ALI20221020BHJP
   A63F 13/428 20140101ALI20221020BHJP
   A63F 13/44 20140101ALI20221020BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20221020BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20221020BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20221020BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20221020BHJP
【FI】
A63F13/818
A63F13/245
A63F13/42
A63F13/428
A63F13/44
A63F13/52
A63F13/55
A63F13/69
A63F13/58
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139148
(22)【出願日】2022-09-01
(62)【分割の表示】P 2020184821の分割
【原出願日】2019-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196829
【弁理士】
【氏名又は名称】中澤 言一
(72)【発明者】
【氏名】河村 岳
(72)【発明者】
【氏名】川又 誠
(57)【要約】
【課題】本発明は、プレイヤが複雑な操作を行うことなく、プレイヤに対してゲーム媒体を提示することが可能な制御プログラム等を提供する。
【解決手段】本発明に係る制御プログラムは、記憶部と制御部とを有し、仮想空間を表示部に表示させるゲーム装置の制御プログラムであって、記憶部は、仮想空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報と、複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報とを記憶し、制御部に、プレイヤから入力された指示に基づいてパラメータ値を算出し、複数の距離範囲の中から、パラメータ値を含む距離範囲を判定し、パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出し、抽出された少なくとも一のゲーム媒体を示す画像を表示部に表示させる、ことをゲーム装置に実行させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを有し、仮想空間を表示部に表示させるゲーム装置の制御プログラムであって、
前記記憶部は、前記仮想空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報と、前記複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報とを記憶し、
前記制御部に、
所定の動作条件に応じて自動的に移動するオブジェクト画像を前記表示部に表示させ、
プレイヤから入力された指示のタイミングにおける前記オブジェクト画像の表示位置に対応するパラメータ値を算出し、
前記複数の距離範囲の中から、前記パラメータ値を含む距離範囲を判定し、
前記パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた前記複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出する、
ことを実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項2】
前記パラメータ値は、前記オブジェクト画像の表示位置に基づいて算出された入力パラメータ値に対応する値である、請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項3】
前記ゲーム装置は、モーションセンサーを有する操作装置と接続され、
前記操作装置は、前記プレイヤが把持する操作補助装備に収納され、
前記操作装置は、前記プレイヤによる前記操作補助装備の操作に応じて前記モーションセンサーが出力した情報を前記指示として出力する、請求項1又は2に記載の制御プログラム。
【請求項4】
前記操作補助装備は、釣り具を模した形状を有する、請求項3に記載の制御プログラム。
【請求項5】
前記記憶部は、前記複数の距離範囲として、特定の距離範囲を分割した複数の距離範囲を記憶するとともに、前記複数の距離範囲のうち所定値より小さい値を含む距離範囲に対して、所定の希少度よりも高いゲーム媒体に関する情報を関連付けて記憶する、請求項1-4のいずれか一項に記載の制御プログラム。
【請求項6】
前記記憶部は、前記複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた前記複数のゲーム媒体のうちの少なくとも二以上のゲーム媒体と同一のゲーム媒体を含むグループに関する情報を記憶し、
前記少なくとも一のゲーム媒体の抽出において、所定の確率で、前記パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた前記複数のゲーム媒体に代えて、前記グループの中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出する処理が実行される、請求項1-5のいずれか一項に記載の制御プログラム。
【請求項7】
前記所定の動作条件は、特定の第2ゲーム媒体の使用が前記プレイヤによって指示されたことを含む、請求項1-6のいずれか一項に記載の制御プログラム。
【請求項8】
前記所定の動作条件は、過去に抽出された前記少なくとも一のゲーム媒体が所定のゲーム媒体であることを含む、請求項1-7のいずれか一項に記載の制御プログラム。
【請求項9】
仮想空間を表示部に表示させるゲーム装置であって、
前記仮想空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報と、前記複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報とを記憶する記憶部と、
所定の動作条件に応じて自動的に移動するオブジェクト画像を前記表示部に表示させ、
プレイヤから入力された指示のタイミングにおける前記オブジェクト画像の表示位置に対応するパラメータ値を算出し、
前記複数の距離範囲の中から、前記パラメータ値を含む距離範囲を判定し、
前記パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた前記複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出する、制御部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
記憶部と制御部とを有し、仮想空間を表示部に表示させるゲーム装置の制御方法であって、
前記記憶部は、前記仮想空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報と、前記複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報とを記憶しており、
前記制御部が、
所定の動作条件に応じて自動的に移動するオブジェクト画像を前記表示部に表示させ、
プレイヤから入力された指示のタイミングにおける前記オブジェクト画像の表示位置に対応するパラメータ値を算出し、
前記複数の距離範囲の中から、前記パラメータ値を含む距離範囲を判定し、
前記パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた前記複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出する、
ことを含むことを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、仮想的なゲーム空間内に存在するゲーム媒体をプレイヤが獲得するゲームを実現するゲーム装置が知られている。このようなゲーム装置として、例えば、プレイヤによって操作されるコントローラからの操作情報に基づいて、仮想ゲーム空間内のゲーム媒体をプレイヤに獲得させるか否かを判定するゲーム処理を実行するゲーム装置がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、プレイヤが、コントローラを操作してゲーム空間内を移動する魚を模したゲーム媒体を獲得する釣りゲームを実現するゲームシステムについて記載されている。このゲームシステムでは、プレイヤによって操作されたコントローラからの操作情報に基づいてルアーを示す操作オブジェクトが制御され、操作オブジェクトから所定距離内のゲーム媒体(魚等)が、プレイヤに与えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-276424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このゲームシステムでは、プレイヤは、どのような操作を行えばゲーム媒体を取得することができるのか、又は、どのようなゲーム上の条件が満たされるとゲーム媒体を取得することができるのか、を理解することが難しかった。また、このゲームシステムでは、コントローラの操作に不慣れなプレイヤがゲーム媒体を取得するまでに、過大な時間を要することがあった。このため、プレイヤが、ゲームを楽しむようになるために、ゲームの複雑な操作方法に慣れる必要があるため、プレイヤのゲームの継続意欲が低下するおそれがあった。
【0006】
本発明は、このような課題を解決すべくなされたものであり、プレイヤが複雑な操作を行うことなく、プレイヤに対してゲーム媒体を提示することを可能とする制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る制御プログラムは、記憶部と制御部とを有し、仮想空間を表示部に表示させるゲーム装置の制御プログラムであって、記憶部は、仮想空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報と、複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報とを記憶し、制御部に、プレイヤから入力された指示に基づいてパラメータ値を算出し、複数の距離範囲の中から、パラメータ値を含む距離範囲を判定し、パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出し、抽出された少なくとも一のゲーム媒体を示す画像を表示部に表示させる、ことをゲーム装置に実行させる。
【0008】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、記憶部は、ゲーム設定値を記憶し、パラメータ値の算出において、指示に応じた入力パラメータ値を特定し、入力パラメータ値とゲーム設定値との差分値をパラメータ値として算出することが好ましい。
【0009】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、所定の移動可能ルート上を移動するオブジェクト画像を表示部に表示させ、入力パラメータ値の特定において、プレイヤから入力された指示のタイミングにおけるオブジェクト画像の表示位置を判定し、オブジェクト画像の表示位置に対応する入力パラメータ値を特定することが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、記憶部は、複数の距離範囲として、特定の距離範囲を分割した複数の距離範囲を記憶するとともに、複数の距離範囲のうち所定値より小さい値を含む距離範囲に対して、所定の希少度よりも高いゲーム媒体に関する情報を関連付けて記憶することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係るゲーム装置において、記憶部は、複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体のうちの少なくとも二以上のゲーム媒体と同一のゲーム媒体を含むグループに関する情報を記憶し、少なくとも一のゲーム媒体の抽出において、所定の条件が満たされた場合、パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた複数のゲーム媒体に代えて、グループの中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出することが好ましい。
【0012】
本発明に係るゲーム装置は、仮想空間を表示部に表示させるゲーム装置であって、仮想空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報と、複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報とを記憶する記憶部と、プレイヤから入力された指示に基づいてパラメータ値を算出し、複数の距離範囲の中から、パラメータ値を含む距離範囲を判定し、パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出し、抽出された少なくとも一のゲーム媒体を示す画像を表示部に表示させる制御部と、を備える。
【0013】
本発明に係る制御方法は、記憶部と制御部とを有し、仮想空間を表示部に表示させるゲーム装置の制御方法であって、記憶部は、仮想空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報と、複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報とを記憶しており、制御部が、プレイヤから入力された指示に基づいてパラメータ値を算出し、複数の距離範囲の中から、パラメータ値を含む距離範囲を判定し、パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出し、抽出された少なくとも一のゲーム媒体を示す画像を表示部に表示させる、ことを含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法によって、プレイヤが複雑な操作を行うことなく、プレイヤに対してゲーム媒体を提示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】ゲーム装置によって提供されるゲームの一例について説明するための模式図である。
図2】ゲーム装置の概略構成の一例を示す図である。
図3】ゲーム処理装置の概略構成の一例を示す図である。
図4】操作装置の概略構成の一例を示す図である。
図5】(a)は、加速度検出部における加速度の検出方向の一例を説明するための模式図である。(b)は、角速度検出部によって検出される角速度の軸の一例を説明するための模式図である。
図6】操作装置によって出力される操作情報のデータ構造の一例を示す図である。
図7】(a)は、ゲーム処理装置の表示部に表示される画面の一例を示す図であり、(b)は、カーソル画像の動作パターンの一例について説明するための模式図である。
図8】(a)は、操作補助装備の一例を示す斜視図であり、(b)は、操作補助装備のリール部材の一例を示す斜視図である。
図9】操作補助装備の操作方法の一例について説明するための模式図である。
図10】(a)及び(b)は、ゲーム処理装置の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図11】(a)及び(b)は、操作補助装備の操作方法の一例について説明するための模式図である。
図12】(a)及び(b)は、ゲーム処理装置の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図13】(a)は、ゲーム媒体テーブルT1のデータ構造の一例を示す図であり、(b)は、距離範囲テーブルT2のデータ構造の一例を示す図である。
図14】抽出対象テーブルT3のデータ構造の一例を示す図である。
図15】ゲーム進行処理の動作フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0017】
図1は、ゲーム装置によって提供されるゲームの一例について説明するための模式図である。
【0018】
ゲーム装置は、コンソールゲーム機等の家庭用ゲーム機器、パーソナルコンピュータ(Personal Computer, PC)、多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)、タブレット端末又はタブレットPC等である。なお、家庭用ゲーム機器は、据え置き型でも携帯型でもよい。また、ゲーム装置は、アミューズメント施設、催事施設、又はイベント施設等の集客施設に設置されたアーケードゲーム機等の業務用ゲーム機器でもよい。
【0019】
ゲーム装置は、ゲームに関する画面を表示する。ゲームに関する画面は、例えば、ゲームの開始又は終了を示す画面、及び、ゲームの進行を示す画像を含むゲーム進行画面等である。ゲームの進行を示す画像は、例えば、少なくとも一種類又は複数種類のゲーム媒体を含む仮想ゲーム空間を示す画像である。仮想ゲーム空間は3つの座標軸で定義され、仮想ゲーム空間内に、3次元座標を有する各種のゲーム媒体が配置される。仮想ゲーム空間は、2つの座標軸で定義されてもよく、この場合、仮想ゲーム空間内に、2次元座標を有する各種ゲーム媒体が配置される。
【0020】
ゲーム媒体の形状は、所定の物体(車、木、人物、動物、植物、建物等)を模した形状である。ゲーム媒体の形状は、立方体形状、直方体形状、円柱形状、球体形状、又は板形状等でもよい。ゲーム媒体の形状は、時間の経過に応じて変形してもよい。
【0021】
仮想ゲーム空間内の所定位置には仮想カメラが配置される。仮想ゲーム空間内に配置された各種のゲーム媒体の3次元座標は、仮想カメラの視線方向に配置された所定の2次元スクリーン面に投影される。ゲーム装置1は、各種のゲーム媒体が投影された2次元スクリーン面の画像を表示部等に表示する。
【0022】
仮想ゲーム空間内のゲーム媒体にはプレイヤキャラクタを示すプレイヤゲーム媒体、当該プレイヤキャラクタが所持するアイテム及び道具等を示す所持ゲーム媒体が含まれてもよい。プレイヤゲーム媒体及び所持ゲーム媒体は、プレイヤの動作に応じた操作情報に基づいて変化するように制御される。なお、ゲーム媒体の変化は、ゲーム媒体が仮想ゲーム空間内を移動すること、ゲーム媒体の外形形状が変形すること、及びゲーム媒体が分裂又は合体すること等である。また、仮想ゲーム空間内のゲーム媒体のうち自動的に変化するゲーム媒体は、予め定められた所定の動作命令に基づいて自動的に変化するように制御される。自動的に変化するゲーム媒体は、例えば、鳥及び魚等の動物、航空機、自動車、並びにバス等を示すゲーム媒体である。
【0023】
ゲーム装置は、仮想ゲーム空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報を記憶する。図1の(1)に示す例では、ゲーム装置は、10m以上20m未満の距離範囲を示す距離範囲Aを記憶する。距離範囲Aは、仮想ゲーム空間内における10mに相当する距離以上であって且つ仮想空間内における20mに相当する距離未満の距離の範囲を示す。また、ゲーム装置は、20m以上30m未満の距離範囲を示す距離範囲B、30m以上40m未満の距離範囲を示す距離範囲C等を記憶する。
【0024】
ゲーム装置は、複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報を記憶する。図1の(1)に示す例では、距離範囲Aには、ゲーム媒体A、ゲーム媒体B、ゲーム媒体C、・・・が関連付けて記憶されている。また、距離範囲Bには、ゲーム媒体J、ゲーム媒体K、ゲーム媒体L、・・・が関連付けて記憶され,距離範囲Cには、ゲーム媒体P、ゲーム媒体Q、ゲーム媒体R、・・・が関連付けて記憶されている。
【0025】
ゲーム装置は、プレイヤから入力された指示に基づいてパラメータ値を算出する。パラメータ値は、例えば、仮想ゲーム空間内における距離の値である。パラメータ値は、プレイヤによって入力された距離の値、プレイヤによる入力タイミングに応じた距離の値、プレイヤによって入力された操作情報に基づくゲーム結果に応じた距離の値等である。パラメータ値は、仮想ゲーム空間内における距離の値に限らず、プレイヤによって入力された指示(操作情報等)に基づく数値であれば、どのようなものでもよい。
【0026】
ゲーム装置は、複数の距離範囲の中から、パラメータ値を含む距離範囲を判定する。次に、ゲーム装置は、パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出する。
【0027】
図1の(2)に示す例では、プレイヤはパラメータ値「27m」を入力している。この場合、図1の(3)に示すように、プレイヤによって入力されたパラメータ値「27m」は、20m以上30m未満の距離範囲を示す距離範囲Bに含まれるため、プレイヤによって入力されたパラメータ値を含む距離範囲として、距離範囲Bが判定される。そして、距離範囲Bに関連付けられた、ゲーム媒体J、ゲーム媒体K、ゲーム媒体L、・・・の中から少なくとも一のゲーム媒体が抽出される。図1の(3)に示す例では、距離範囲Bに関連付けられたゲーム媒体の中からゲーム媒体Kが抽出される。
【0028】
ゲーム装置は、抽出された少なくとも一のゲーム媒体(図1の(3)に示す例では、ゲーム媒体K)を示す画像を表示部に表示させることにより、抽出された少なくとも一のゲーム媒体をプレイヤに提示する。プレイヤに提示された少なくとも一のゲーム媒体は、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体である。プレイヤに提示された少なくとも一のゲーム媒体は、プレイヤに関連付けられなくてもよい。
【0029】
プレイヤに関連付けられたゲーム媒体は、プレイヤが獲得(所有)したゲーム媒体である。プレイヤは、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体を獲得(所有)しなくてもよい。プレイヤは、ゲーム媒体を獲得(所有)した場合、ゲーム内で、当該ゲーム媒体について、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与等を行うことができる。プレイヤは、ゲーム媒体を獲得(所有)していない場合、ゲーム内で、当該ゲーム媒体について、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び贈与の全て又は一部を行うことができない。
【0030】
以上、図1を参照しつつ説明したとおり、ゲーム装置は、プレイヤが複雑な操作を行うことなく、プレイヤに対してゲーム媒体を提示することを可能とする。
【0031】
なお、上述した説明は、本発明の内容への理解を深めるための説明にすぎない。本発明は、具体的には、次に説明する各実施形態において実施され、且つ、本発明の原則を実質的に超えずに、さまざまな変形例によって実施されてもよい。このような変形例はすべて、本発明および本明細書の開示範囲に含まれる。
【0032】
図2は、ゲーム装置1の概略構成の一例を示す図である。
【0033】
図2に示す例では、ゲーム装置1は、表示部23を備えるゲーム処理装置2と、操作装置3a及び3bとを有する。操作装置3a及び3bは、同一の構成を有する装置であり、以下、操作装置3a及び3bをそれぞれ操作装置3と称する場合がある。なお、ゲーム装置1は、3つ以上の操作装置3を有してもよい。
【0034】
操作装置3はモーションセンサーを備える。プレイヤは、操作装置3aを右手で把持するとともに操作装置3bを左手で把持し、ゲーム装置1によって提供されるゲームに関する各種動作を行う。プレイヤは、操作装置3aを左手で把持するとともに操作装置3bを右手で把持してもよく、また、操作装置3aだけを、左手、右手、又は両手で把持してもよい。操作装置3に備えられたモーションセンサーは、プレイヤの各種動作に応じた操作情報を生成し、操作装置3は、生成された操作情報をゲーム処理装置2に出力する。
【0035】
操作装置3は、プレイヤの身体の所定部位に取り付けられてもよい。例えば、操作装置3は、左右いずれかの上腕若しくは下腕、又は、左右いずれかの脚等に取り付けられてもよい。操作装置3は、プレイヤの動作を検出することが可能であれば、プレイヤの体のどのような部位に取り付けられてもよい。
【0036】
モーションセンサーは、プレイヤの動作を測定するためのセンサーであり、例えば、加速度センサーである。モーションセンサーは、角速度センサー、変位センサー、方位測定センサー、イメージセンサー、光センサー等でもよい。なお、角速度センサーは、例えば、ジャイロセンサーである。また、方位測定センサーは、例えば、地磁気センサーである。モーションセンサーは、プレイヤの動作を測定するためのセンサーを複数備えたものでもよい。
【0037】
右手で操作装置3aを把持し且つ左手で操作装置3bを把持するプレイヤが所定の動作を行うと、操作装置3a及び操作装置3bのそれぞれのモーションセンサーは、操作装置3a及び操作装置3bのそれぞれの操作情報を出力する。モーションセンサーが加速度センサーである場合、操作装置3aのモーションセンサーは、操作装置3aの加速度を検出し、検出した加速度を示す加速度情報を出力する。また、操作装置3bのモーションセンサーは、操作装置3bの加速度を検出し、検出した加速度を示す加速度情報を出力する。
【0038】
操作装置3は、モーションセンサーからの操作情報をゲーム処理装置2に出力する。ゲーム処理装置2は、操作情報を取得すると、操作情報に対応するゲーム処理を実行する。ゲーム処理装置2は、ゲーム処理後の仮想ゲーム空間を投影した2次元スクリーン面の画像データを生成し、生成された画像データに基づいて、仮想ゲーム空間を示す画像を表示部23に表示する。なお、仮想ゲーム空間には、予め定められた所定の動作命令に基づいて自動的に変化するオブジェクトが含まれてもよい。
【0039】
図3は、ゲーム処理装置2の概略構成の一例を示す図である。
【0040】
ゲーム処理装置2は、プレイヤの動作に応じた操作情報を操作装置3から取得し、取得した操作情報に応じたゲーム処理を実行し、ゲーム処理の実行後の仮想ゲーム空間を示す画像を表示する機能を有する情報処理装置である。ゲーム処理装置2は、操作装置3と接続可能であれば、どのような情報処理装置でもよい。例えば、ゲーム処理装置2は、パーソナルコンピュータ(PC)、多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)、タブレット端末、タブレットPC、携帯電話(所謂「フィーチャーフォン」)、携帯音楽プレイヤ又はノートPCでもよい。
【0041】
図3に示すように、ゲーム処理装置2は、通信部21、記憶部22、表示部23、及び処理部24を備える。以下、ゲーム処理装置2が備える、通信部21、記憶部22、表示部23、及び処理部24について説明する。
【0042】
通信部21は、Bluetooth(登録商標)等の通信方式に従った近距離無線通信を行うためのインターフェース回路を有し、操作装置3からブロードキャスト送信された電波を受信する。なお、通信部21が有するインターフェース回路は、近距離無線通信を行うためのものに限定されない。例えば、通信部21は、赤外線通信等によって送信された各種信号を受信するための受信回路を有してもよい。通信部21は、操作装置3からブロードキャスト送信された電波を所定の信号に復調して処理部24に供給する。
【0043】
記憶部22は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ装置を備える。記憶部22は、処理部24での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム及びデータ等を記憶する。記憶部22に記憶されるドライバプログラムは、通信部21を制御する通信デバイスドライバプログラム、及び、表示部23を制御する出力デバイスドライバプログラム等である。記憶部22に記憶されるアプリケーションプログラムは、ゲームの進行等を制御する制御プログラム等である。記憶部22に記憶されるデータは、ゲームの実行中に処理部24等によって使用される各種データ(プレイヤを一意に識別するためのプレイヤ識別情報(プレイヤID(identification))等)等である。また、記憶部22は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
【0044】
記憶部22に記憶される情報は、例えば、仮想ゲーム空間に関する情報(仮想カメラの位置を示す3次元座標、仮想カメラの視線方向及び視野に関する情報、2次元スクリーン面の大きさ及び位置を示す3次元座標等)、仮想ゲーム空間内の各種ゲーム媒体に関する情報(ゲーム媒体の形状を示す3次元座標の情報、ゲーム媒体の配置位置を示す3次元座標の情報、ルート画像を表示するための情報、及びルート画像に対応する入力パラメータ値等)である。また、記憶部22に記憶される情報は、ゲームの進行に伴う各種ゲーム情報(プレイヤの得点、ゲーム設定値、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体等に関する情報等)でもよい。また、記憶部22に記憶される情報は、後述する、ゲーム媒体テーブルT1、距離範囲テーブルT2、抽出対象テーブルT3である。
【0045】
表示部23は、液晶ディスプレイである。表示部23は、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等でもよい。表示部23は、処理部24から供給された画像データに応じた画像を表示する。画像データは、静止画像データ又は動画像データであり、表示される画像は、静止画像又は動画像である。表示部23は、処理部24から供給された映像データに応じた映像を表示してもよい。
【0046】
処理部24は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1又は複数のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1又は複数の専用のハードウェア回路、或いはそれらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置、並びにRAMやROM等の記憶媒体を含んでいる。また、ゲーム処理装置2は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のストレージである記憶媒体(メモリ)を備えている。これらの記憶媒体のうち少なくとも一つは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。記憶媒体すなわちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
【0047】
処理部24は、記憶部22に記憶されているプログラム、並びに、操作装置3からの操作情報等に基づいて、各種情報処理を適切な手順で実行し、且つ、表示部23の動作を制御する。処理部24は、記憶部22に記憶されているオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム及びアプリケーションプログラムに基づいて各種情報処理を実行する。また、処理部24は、複数のプログラムを並列に実行することができる。
【0048】
処理部24は、進行制御部241及び表示制御部242を備える。これらの各部は、処理部24が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとしてゲーム処理装置2に実装されてもよい。
【0049】
図4は、操作装置3の概略構成の一例を示す図である。操作装置3は、プレイヤの動作に応じた操作情報をゲーム処理装置2に出力する機能を有する。そのために、操作装置3は、操作通信部31、操作記憶部32、入力部33、加速度検出部34、角速度検出部35、及び操作処理部36を備える。
【0050】
以下、図4を参照して、操作装置3が備える、操作通信部31、操作記憶部32、入力部33、加速度検出部34、角速度検出部35、及び操作処理部36について説明する。
【0051】
操作通信部31は、Bluetooth(登録商標)等の通信方式に従った近距離無線通信を行うためのインターフェース回路を有し、ゲーム処理装置2との間で端末間無線通信を確立させて、直接無線通信を行う。なお、操作通信部31が有するインターフェース回路は、近距離無線通信を行うためのものに限定されない。例えば、操作通信部31は、各種信号を赤外線通信等によって送信するための送信回路を有してもよい。操作通信部31は、操作処理部36から取得した信号を所定の電波に変調してブロードキャスト送信する。
【0052】
操作記憶部32は、ROM、RAM等の半導体メモリ装置等を備える。操作記憶部32は、操作処理部36での処理に用いられるプログラム、データ、パラメータ等を記憶する。操作記憶部32に記憶されるプログラムは、操作通信部31を制御する通信デバイスドライバプログラム等である。操作記憶部32に記憶されるデータは、操作装置3を識別するための操作装置識別情報等である。
【0053】
入力部33a及び33bは、プレイヤが押圧可能なキー又はボタン等である。入力部33a及び33bは、例えば、力センサーを有し、力センサーは、プレイヤによって入力部33a及び33bが押された時に発生する押圧力を検出する。入力部33a及び33bは、力センサーによって押圧力が検出されるたびに、押圧力が検出された入力部33a及び33bに対応する入力部操作情報を操作処理部36に出力する。以下、入力部33a及び33bをそれぞれ入力部33と称する場合がある。
【0054】
加速度検出部34は、加速度センサーであり、所定の時間間隔で操作装置3に加わる加速度を3軸方向ごとに検出する。加速度センサーは、例えば、ピエゾ抵抗効果を利用したピエゾ抵抗型の3軸加速度センサー、又は、静電容量の変化を利用した静電容量型の3軸加速度センター等である。加速度検出部34は、検出した加速度を示す加速度情報を所定の時間間隔(例えば、1/100秒間隔)ごとに操作処理部36に出力する。
【0055】
図5(a)は、加速度検出部34における加速度の検出方向の一例を説明するための模式図である。図5(a)に示す例では、加速度検出部34は、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向のそれぞれの加速度を検出する。X軸方向は、操作装置3における所定方向(例えば、操作装置3が棒状である場合における長手方向等)である。Y軸方向は、例えば、操作装置3において入力部33の一部又は全部が配置されている所定の面及びX軸方向の両方に対して垂直な方向である。Z軸方向は、X軸方向及びY軸方向の両方に対して垂直な方向である。なお、加速度検出部34が加速度を検出する軸は、1軸でも2軸でも4軸以上でもよい。以降、X軸、Y軸及びZ軸による3次元座標系を、センサー座標系と称する場合がある。
【0056】
図4に戻り、角速度検出部35は、ジャイロセンサーであり、所定の時間間隔で操作装置3が回転した角速度(単位時間当たりの回転角度)を検出する。角速度検出部35が検出する角速度は、例えば、3つの軸のそれぞれを中心とする角速度である。ジャイロセンサーは、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System)を用いた振動式ジャイロセンサー等である。角速度検出部35は、検出した角速度を示す角速度情報を所定の時間間隔(例えば、1/100秒間隔)ごとに操作処理部36に出力する。
【0057】
図5(b)は、角速度検出部35によって検出される角速度の軸の一例を説明するための模式図である。図5(b)に示す例では、角速度検出部35は、X軸、Y軸及びZ軸のそれぞれを中心とする角速度を検出する。なお、X軸、Y軸及びZ軸は、角速度検出部35を通り且つ角速度検出部35におけるセンサー座標系のX軸、Y軸及びZ軸と平行である。なお、角速度検出部35によって検出される角速度の軸は、1軸でも2軸でも4軸以上でもよい。
【0058】
図4に戻り、操作処理部36は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。操作処理部36は、操作装置3の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。操作処理部36は、操作装置3の各種処理が操作記憶部32に記憶されているプログラム等に応じて適切な手順で実行されるように、送信部361等の動作を制御する。送信部361は、操作処理部36が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、操作処理部36は、ファームウェアとして操作装置3に実装されてもよい。
【0059】
図6は、操作装置3によって出力される操作情報のデータ構造の一例を示す図である。操作情報は、所定の時間間隔(例えば、1/100秒間隔)で出力される。
【0060】
操作情報は、プレイヤの動作に応じて、入力部33、加速度検出部34及び角速度検出部35によって出力された各種情報を含む。図6に示す操作情報は、操作装置識別情報、X軸方向加速度情報、Y軸方向加速度情報、Z軸方向加速度情報、X軸角速度情報、Y軸角速度情報、Z軸角速度情報、及び入力部操作情報を含む。
【0061】
操作装置識別情報は、操作装置3を識別するための識別情報である。操作装置3を識別するための識別情報は、操作記憶部32に記憶されている。
【0062】
X軸方向加速度情報は、加速度検出部34によって検出されたX軸方向の加速度を示す加速度情報であり、Y軸方向加速度情報は、加速度検出部34によって検出されたY軸方向の加速度を示す加速度情報であり、Z軸方向加速度情報は、加速度検出部34によって検出されたZ軸方向の加速度を示す加速度情報である。
【0063】
X軸角速度情報は、角速度検出部35によって検出されたX軸を中心とする角速度を示す角速度情報であり、Y軸角速度情報は、角速度検出部35によって検出されたY軸を中心とする角速度を示す角速度情報であり、Z軸角速度情報は、角速度検出部35によって検出されたZ軸を中心とする角速度を示す角速度情報である。
【0064】
入力部操作情報は、入力部33から入力部操作情報が出力された場合にのみ含まれる情報である。例えば、プレイヤによって入力部33が1秒間押された場合、この1秒間の間に出力された操作情報には、入力部33から出力された入力部操作情報が含まれる。なお、操作情報が、1/100秒間隔で出力される場合、プレイヤによって入力部33が押された1秒間の間に出力された全ての操作情報のそれぞれに、入力部33から出力された入力部操作情報が含まれる。
【0065】
図7(a)は、ゲーム処理装置2の表示部23に表示されるゲーム進行画面700の一例を示す図である。図7図12で示されるゲームは、ゲーム装置1によって提供される釣りゲームである。ゲーム装置1によって提供されるゲームは、スポーツゲーム、格闘ゲーム、カードゲーム、盤上ゲーム(board game)、クイズゲーム、ギャンブルゲーム、パズルゲーム、シューティングゲーム、乗り物を操作(Driving vehicles or craft)するゲーム、音楽ゲーム、ロールプレイングゲーム、育成ゲーム等でもよい。なお、乗り物は、自動車、飛行機、船、ロボット、戦車、馬等を含む。
【0066】
ゲーム進行画面700は、プレイヤがゲームを開始した時に表示される画面である。ゲーム進行画面700は、ゲーム画像701、スポット画像702、ゲーム設定値703、ルート画像704、及びカーソル画像705を含む。
【0067】
ゲーム画像701は、仮想ゲーム空間を示す画像である。ゲーム処理装置2は、仮想ゲーム空間内に配置された仮想カメラの視線方向を中心とした視野内の仮想ゲーム空間を2次元スクリーン面に投影し、2次元スクリーン面に投影された仮想ゲーム空間を示す画像をゲーム画像701として表示部23に表示する。
【0068】
ゲーム画像701は、2次元の仮想ゲーム空間の全部又は一部を示す画像でもよい。この場合、各種のゲーム媒体は2次元座標を有し、2次元の仮想ゲーム空間内の当該2次元座標によって示される位置に、対応するゲーム媒体が配置される。
【0069】
スポット画像702は、仮想ゲーム空間内において、魚を模したゲーム媒体が潜んでいる箇所を示すオブジェクト画像である。図7(a)に示す例では、仮想ゲーム空間内の海を示す空間内にゲーム媒体が存在するため、ゲーム媒体が存在する位置の鉛直上方向の海面の位置にスポット画像702が配置される。スポット画像702は、所定形状(例えば、魚の形状等)を有するが、円形形状、楕円形形状、又は多角形形状等でもよい。図7(a)に示すゲーム進行画面700が表示された時点では、ゲーム媒体が、複数のゲーム媒体のうちのいずれのゲーム媒体であるかは決定されていない。
【0070】
ゲーム設定値703は、ゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置(例えば、仮想カメラの配置位置)までの距離を示すテキスト及び/又は画像等である。なお、ゲーム媒体が存在する位置の鉛直上方向の海面の位置からプレイヤの位置までの距離を示すテキスト及び/又は画像等でもよい。図7(a)に示す例では、ゲーム設定値703として「48m」が表示される。以降、ゲーム設定値703によって示される値を、ゲーム設定値と称する場合がある。
【0071】
ルート画像704は、カーソル画像705が移動可能なルートを示す画像である。図7(a)に示す例では、ルート画像704は、略直線の棒形状の2次元画像である。ルート画像704は、どのような形状でもよく、例えば、円周に沿い且つ当該円周と垂直な所定幅(例えば、カーソル画像705と略同一の幅)を有する2次元閉領域画像でもよい。また、ルート画像704は、曲線に沿い且つ当該曲線を垂直な所定幅を有する2次元閉領域画像でもよい。ルート画像704は、線分(直線、曲線、折れ線等)でもよい。
【0072】
カーソル画像705は、ルート画像704内において、所定の動作パターンに従って自動的に移動するオブジェクト画像である。図7(a)に示す例では、ゲーム処理装置2は、略直線状のルート画像704内をカーソル図形が自動的に上下運動するように、カーソル図形を表示制御する。
【0073】
図7(b)は、カーソル画像705の動作パターンの一例について説明するための模式図であり、カーソル画像705が時間の経過に従いルート画像704内を上下動する動作パターンを示している。
【0074】
ゲーム処理装置2は、ルート画像704内のカーソル画像705の表示位置に対応する入力パラメータ値を記憶している。図7(a)に示す例では、ルート画像704内の最上部の位置には、「100m」の入力パラメータ値が対応付けられ、ルート画像704内の最下部の位置には、「20m」の入力パラメータ値が対応付けられる。図7(a)に示すゲーム進行画面700内において、「100m」及び「20m」を示す文字列が表示されるが、これらの文字列は表示されなくてもよい。
【0075】
ルート画像704内の任意の位置に対応する入力パラメータ値は、例えば、最下部の位置から上方に位置するにつれて単調増加する。ルート画像704の最下部の位置から最上部の位置までの画面上の長さをLとした場合、ルート画像704において最下部の位置から画面上の長さxだけ離れた位置に対応する入力パラメータ値は、例えば、演算式「(80x/L)+20」によって求められる。
【0076】
図8(a)は、操作補助装備4の一例を示す斜視図である。操作補助装備4は、操作装置3a及び3bを収納し、プレイヤの操作装置3a及び3bの操作を補助するものである。
【0077】
図8(a)に示す操作補助装備4は、ゲーム装置1によって提供されるゲームが釣りゲームである場合に用いられる。操作補助装備4は、竿部材41とリール部材42とを有する。竿部材41の把持部41aは、操作装置3aを収納し、リール部材42の収納部42aは、操作装置3bを収納する。
【0078】
図8(b)は、リール部材42の一例を示す斜視図である。リール部材42は、収納部42aと、本体部42bと、ハンドル部42cとを有する。本体部42bは、操作装置3bを収納した収納部42aを回転可能に保持する。ハンドル部42cは、本体部42bに保持された収納部42aの端部42a-1と接着する端面42c-1と一体となって回動する。
【0079】
図8(b)に示すように、プレイヤが、ハンドル部42cの移動軌跡が円周となるように、当該ハンドル部42cを移動させると、収納部42aとハンドル部42cが軸42dを回転軸として回転運動する。軸42dは、収納部42aに収納された操作装置3bのX軸と略同一である。
【0080】
図9は、操作補助装備4の操作方法の一例について説明するための模式図である。
【0081】
プレイヤは、図7(a)に示すゲーム進行画面700が表示された際に、操作装置3aを収納した把持部41aを把持し、操作補助装備4を振り上げてから、前方に振り下ろす動作をする。把持部41aに収納された操作装置3aから所定の時間間隔で出力された操作情報を順次取得したゲーム処理装置2は、操作情報に含まれる加速度情報に基づいて、プレイヤが操作補助装備4(操作装置3a)を前方に振り下ろしたタイミングを検知する。
【0082】
ゲーム処理装置2は、検知したタイミングにおけるカーソル画像705の位置を判定すし、判定したカーソル画像705の位置に対応する入力パラメータ値を特定する。例えば、カーソル画像705の位置が、ルート画像704において最下部の位置から上方へ長さXだけ離れていた場合、演算式「(80X/L)+20」によって求められる値が、入力パラメータ値として算出される。
【0083】
ゲーム処理装置2は、特定した入力パラメータ値とゲーム設定値との差分値をパラメータ値として算出する。例えば、入力パラメータ値が「20m」であり、ゲーム設定値が「48m」である場合、パラメータ値は「28m」である。また、入力パラメータ値が「35m」であり、ゲーム設定値が「18m」である場合、パラメータ値は「17m」である。
【0084】
図10(a)は、ゲーム処理装置2の表示部23に表示されるゲーム進行画面1000の一例を示す図である。ゲーム進行画面1000は、ゲーム画像1001、抽出終了画像1002、ルート画像704、及びカーソル画像705を含む。
【0085】
ゲーム画像1001は、図7(a)に示すゲーム画像701と同様の仮想ゲーム空間を示す画像である。
【0086】
抽出終了画像1002は、ゲーム処理装置2に記憶された複数のゲーム媒体の中から、算出されたパラメータ値に基づく少なくとも一のゲーム媒体が抽出された場合に表示される。少なくとも一のゲーム媒体を抽出する処理(以下、単に「抽出処理」と称する場合がある。)の詳細は後述する。
【0087】
図10(b)は、ゲーム進行画面1000が表示された後に、ゲーム処理装置2の表示部23に表示されるゲーム進行画面1010の一例を示す図である。ゲーム進行画面1010は、ゲーム画像1011、ゲーム媒体画像1012、釣糸画像1013、距離1014、テンションゲージ1015、及びテンション指示画像1016を含む。
【0088】
ゲーム画像1011は、図7(a)に示すゲーム画像701と同様の仮想ゲーム空間を示す画像である。
【0089】
ゲーム媒体画像1012は、仮想ゲーム空間内において、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体を示す画像である。ゲーム媒体画像1012は、所定形状(例えば、魚の形状等)を有するが、円形形状、楕円形形状、又は多角形形状等でもよい。
【0090】
釣糸画像1013は、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体を示すゲーム媒体画像1012と、表示部23のディスプレイの所定位置(例えば、ディスプレイ上辺の略真ん中の位置)とを結ぶ釣糸オブジェクトを示す画像である。
【0091】
距離1014は、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置(例えば、仮想カメラの配置位置)までの距離を示すテキスト及び/又は画像等である。距離1014は、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置の鉛直上方向の海面の位置からプレイヤの位置までの距離を示すテキスト及び/又は画像等でもよい。図10(b)に示す例では、距離1014として「32m」が表示される。
【0092】
テンションゲージ1015は、テンション指示画像1016が移動可能なルートを示す画像である。テンション指示画像1016は、釣糸画像1013によって示される釣糸オブジェクトの張力を示すテンションパラメータに基づく、テンションゲージ1015内の位置に表示される。
【0093】
図10(b)に示す例では、テンションパラメータの値が高い程、テンション指示画像1016は、テンションゲージ1015の中心から右方向の位置に表示される。また、テンションパラメータの値が低い程、テンション指示画像1016は、テンションゲージ1015内の中心から左方向の位置に表示される。
【0094】
テンションパラメータは、プレイヤによる操作補助装備4を用いたポンピング動作に応じた操作装置3a及び3bからの操作情報に基づいて算出される。図11(a)及び(b)は、操作補助装備4のポンピング操作方法の一例について説明するための模式図である。
【0095】
図11(a)に示すように、プレイヤは、操作装置3aを収納した把持部41aを把持し、操作補助装備4を振り上げる。把持部41aに収納された操作装置3aから所定の時間間隔で出力された操作情報を順次取得したゲーム処理装置2は、操作情報に含まれる加速度情報に基づいて、プレイヤが操作補助装備4(操作装置3a)を振り上げたタイミングを検知する。
【0096】
ゲーム処理装置2は、検知したタイミングにおいて、テンションパラメータを所定の増加値だけ増加させるとともに、距離1014に示される距離を所定の距離(例えば、3m)だけ減少させる。プレイヤが操作補助装備4(操作装置3a)を振り上げた回数が多い程、テンションパラメータは大きくなり、且つ、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離は短くなる。
【0097】
ゲーム処理装置2は、操作補助装備4(操作装置3a)を振り上げたタイミングにおいて取得した加速度情報に基づく加速度が大きい程、テンションパラメータの増加量を大きくしてもよい。また、ゲーム処理装置2は、操作補助装備4(操作装置3a)を振り上げたタイミングにおいて取得した加速度情報に基づく加速度が大きい程、距離1014に示される距離の減少量を大きくしてもよい。
【0098】
テンションパラメータが所定の上限値を超えた継続期間が、終了判定期間(例えば2秒)を超えた場合、ゲーム処理装置2は、釣糸オブジェクトが切れてゲーム媒体が逃げたものと判定して、ゲームを終了してもよい。また、テンションパラメータが所定の下限値を下回った継続期間が、終了判定期間(例えば2秒)を超えた場合、ゲーム処理装置2は、ゲーム媒体が逃げたものと判定して、ゲームを終了してもよい。
【0099】
次に、図11(b)に示すように、プレイヤは、ハンドル部42cの移動軌跡が円周となるように、当該ハンドル部42cを移動させる。収納部42aに収納された操作装置3bから所定の時間間隔で出力された操作情報を順次取得したゲーム処理装置2は、操作情報に含まれるX軸角速度情報に基づいて、X軸を中心とする角速度を抽出する。
【0100】
ゲーム処理装置2は、X軸を中心とする角速度を抽出している間、テンションパラメータを減少させる。例えば、ゲーム処理装置2は、X軸を中心とする角速度を抽出している間、0.1秒当たり所定量ずつテンションパラメータを減少させる。X軸を中心とする角速度を抽出している期間が長い程、テンションパラメータの減少量が大きくなる。ゲーム処理装置2は、操作補助装備4(操作装置3a)を振り上げたタイミングにおいて取得した加速度情報に基づく加速度が大きい程、距離1014に示される距離の減少量を大きくしてもよい。
【0101】
このように、プレイヤは、ポンピング動作(操作補助装備4を振り上げ、ハンドル部42cの移動軌跡が円周となるように、当該ハンドル部42cを移動させる動作)を繰り返すことで、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離を短くすることができる。
【0102】
ゲーム処理装置2は、所定の自動動作時間(例えば、5秒)が経過するたびに、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離を、所定の距離(例えば、1m)ずつ自動的に増加してもよい。自動的に距離を増加する処理は、操作補助装備4を振り上げる動作、及び、ハンドル部42cの移動軌跡が円周となるように、当該ハンドル部42cを移動させる動作が検知されなくなってから、所定の自動動作時間が経過するたびに実行されてもよい。また、自動的に距離を増加させる処理を実行する時のテンションパラメータが小さい程、増加する距離が大きくなるように制御されてもよい。
【0103】
図12(a)は、図10(b)に示すゲーム進行画面1010が表示された時点からゲームが進行した場合における、ゲーム処理装置2の表示部23に表示されるゲーム進行画面1200の一例を示す図である。ゲーム進行画面1200は、ゲーム画像1201、ゲーム媒体画像1202、釣糸画像1203、距離1204、テンションゲージ1205、及びテンション指示画像1206を含む。
【0104】
ゲーム画像1201、ゲーム媒体画像1202、釣糸画像1203、距離1204、テンションゲージ1205、及びテンション指示画像1206のそれぞれは、図10(b)に示されるゲーム画像1011、ゲーム媒体画像1012、釣糸画像1013、距離1014、テンションゲージ1015、及びテンション指示画像1016と同様である。
【0105】
図10(b)に示すゲーム進行画面1010が表示された時点からゲームが進行しているため、図12(a)に示す例では、距離1204として「13m」が表示される。
【0106】
図12(b)は、ゲーム処理装置2の表示部23に表示されるゲーム成功画面1210の一例を示す図である。ゲーム成功画面1210は、ゲーム画像1211、ゲーム媒体画像1212、釣糸画像1213、距離1214、テンションゲージ1215、及びテンション指示画像1216を含む。
【0107】
ゲーム処理装置2は、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離が、所定の終了距離(例えば、10m)以下となった場合、ゲームが成功したと判定し、ゲーム成功画面1210を表示部23に表示する。
【0108】
ゲーム画像1211、釣糸画像1213、テンションゲージ1215、及びテンション指示画像1216は、図10(b)に示されるゲーム画像1011、釣糸画像1013、テンションゲージ1015、及びテンション指示画像1016と同様である。
【0109】
ゲーム媒体画像1212は、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体を示す画像である。複数のゲーム媒体のそれぞれは、他のゲーム媒体と異なる画像を有している。距離1214には、所定の終了距離が表示される。
【0110】
抽出処理によって抽出されたゲーム媒体は、複数でもよい。この場合、ゲーム媒体画像1212は、抽出処理によって抽出された複数のゲーム媒体のそれぞれを示す画像である。
【0111】
ゲーム処理装置2は、ゲームが成功したと判定した場合、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体を、プレイヤに関連付けて記憶する。プレイヤに関連付けられたゲーム媒体は、プレイヤが獲得(所有)したゲーム媒体として記憶されてもよい。また、図示しないリリースボタン等が表示されている場合、プレイヤが、リリースボタンを選択する操作をすることにより、ゲーム処理装置2は、プレイヤが獲得(所有)したゲーム媒体を、所有していないゲーム媒体として記憶する。この場合、当該ゲーム媒体は、プレイヤに関連付けて記憶されているが、プレイヤが所有していないゲーム媒体として記憶される。
【0112】
図13(a)は、ゲーム媒体テーブルT1のデータ構造の一例を示す図である。ゲーム媒体テーブルT1には、各ゲーム媒体について、当該ゲーム媒体のゲーム媒体ID、名称、レア度、画像等のパラメータが、互いに関連付けて記憶されている。
【0113】
ゲーム媒体IDは、各ゲーム媒体を一意に識別するための識別情報の一例である。画像には、ゲーム媒体を示す画像のファイル名称が記憶される。
【0114】
レア度には、例えば、ノーマル、レア、S(スーパー)レア、SS(ダブルスーパー)レア、SSS(トリプルスーパー)レア、レジェンド等の希少度を示す情報が記憶される。
【0115】
図13(b)は、距離範囲テーブルT2のデータ構造の一例を示す図である。距離範囲テーブルT2には、各距離範囲について、当該距離範囲の距離範囲ID、最小距離、最大距離、確率等のパラメータが、互いに関連付けて記憶されている。
【0116】
距離範囲IDは、各距離範囲を一意に識別するための識別情報の一例である。
【0117】
最小距離には、各距離範囲の最小の距離を示す値が記憶される。最大距離には、各距離範囲の最大の距離を示す値が記憶される。図13(b)に示す例では、最大距離によって示される値は、対応する距離範囲に含まれない。すなわち、距離範囲テーブルT2の最小距離及び最大距離によって、各距離範囲は、最小距離によって示される値以上且つ最大距離によって示される値未満の範囲であることが定義される。
【0118】
図13(b)に示す例では、0以上100未満の「R5」の距離範囲を分割した4つの距離範囲が、「R1」の距離範囲、「R2」の距離範囲、「R3」の距離範囲、及び「R4」の距離範囲である。
【0119】
確率には、各距離範囲が用いられる確率を示す値が記憶される。図13(b)に示す例では、パラメータ値が、0以上10未満の距離範囲に含まれる場合、80%の確率で距離範囲ID「R1」の距離範囲が抽出処理に用いられ、20%の確率で距離範囲ID「R5」の距離範囲が抽出処理に用いられる。このように、パラメータ値が、0以上10未満の距離範囲に含まれる場合であっても、「R1」及び「R5」の確率に基づいて「R5」が選択されたという条件が満たされると、「R1」の距離範囲に代えて、「R5」の距離範囲に関連付けられた複数のゲーム媒体のグループから、少なくとも一のゲーム媒体が抽出される。同様に、パラメータ値が、10以上20未満の距離範囲に含まれる場合、80%の確率で距離範囲ID「R2」の距離範囲が抽出処理に用いられ、20%の確率で距離範囲ID「R5」の距離範囲が抽出処理に用いられる。
【0120】
距離範囲ID「R5」は、距離範囲テーブルT2に含まれなくてもよい。この場合、図13(b)に示す例では、距離範囲ID「R1」~「R4」のそれぞれの確率は100%に設定される。
【0121】
図14は、抽出対象テーブルT3のデータ構造の一例を示す図である。抽出対象テーブルT3には、距離範囲ID、ゲーム媒体ID、及び確率が、互いに関連付けて記憶されている。
【0122】
図14に示す抽出対象テーブルT3では、各距離範囲IDに対して、複数のゲーム媒体IDが関連付けて記憶されている。距離範囲IDに対して、一のゲーム媒体IDが関連付けて記憶されてもよく、距離範囲IDに対して、ゲーム媒体IDが関連付けて記憶されていなくてもよい。
【0123】
所定のレア度よりも高いゲーム媒体のゲーム媒体IDは、例えば、「R1」の距離範囲及び「R2」の距離範囲に関連付けられ、「R3」の距離範囲及び「R4」の距離範囲には関連付けられないように設定されてもよい。例えば、レア度「S」以上(レア度「レア」よりも高い)のゲーム媒体のゲーム媒体IDは、「R1」の距離範囲及び「R2」の距離範囲に関連付けられる。「R1」の距離範囲及び「R2」の距離範囲は、20未満の値を含む距離範囲である。なお、値「20」は、所定値の一例である。
【0124】
「R5」の距離範囲に関連付けられた複数のゲーム媒体は、「R1」の距離範囲、「R2」の距離範囲、「R3」の距離範囲、及び「R4」の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体のうちの少なくとも二以上のゲーム媒体と同一のゲーム媒体である。図14に示す抽出対象テーブルT3では、「R1」の距離範囲、「R2」の距離範囲、「R3」の距離範囲、及び「R4」の距離範囲のそれぞれに関連付けられた全てのゲーム媒体と同一のゲーム媒体が、「R5」の距離範囲に関連付けられている。
【0125】
確率は、対応するゲーム媒体IDが抽出される確率を示す値である。例えば、抽出処理に用いられる距離範囲が「R1」の距離範囲である場合、「0001」のゲーム媒体が抽出される確率は35%である。また、抽出処理に用いられる距離範囲が「R2」の距離範囲である場合、「0002」のゲーム媒体が抽出される確率は5%である。
【0126】
以下、距離範囲テーブルT2、抽出対象テーブルT3を用いた抽出処理について説明する。
【0127】
ゲーム処理装置2は、プレイヤの指示(例えば、プレイヤによって入力された入力パラメータ値)に基づいてパラメータ値を算出すると、記憶部22に記憶された距離範囲テーブルT2を読み出す。次に、ゲーム処理装置2は、距離範囲テーブルT2を参照し、パラメータ値を含む距離範囲の距離範囲IDを判定する。例えば、パラメータ値が32mである場合、「R4」及び「R5」が抽出される。そして、ゲーム処理装置2は、抽出された距離範囲IDに関連付けられた確率に基づいて、一の距離範囲IDを決定する。
【0128】
次に、ゲーム処理装置2は、記憶部22に記憶された抽出対象テーブルT3を読み出す。次に、ゲーム処理装置2は、抽出対象テーブルT3を参照し、決定された距離範囲IDに関連付けられたゲーム媒体IDを抽出する。そして、ゲーム処理装置2は、抽出したゲーム媒体IDに関連付けられた確率に基づいて、抽出したゲーム媒体IDの中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出する。以上により、抽出処理は終了する。
【0129】
以下、ゲーム処理装置2の処理部24が備える進行制御部241、及び表示制御部242のそれぞれについて説明する。
【0130】
進行制御部241は、操作装置3a及び3bから所定の時間間隔で出力された操作情報を、通信部21を介して順次受信することで当該操作情報を取得する。
【0131】
また、進行制御部241は、プレイヤによるゲームの開始指示が入力されたか否かを判定する。例えば、進行制御部241は、表示部23に表示されたゲーム開始ボタン(図示せず)がプレイヤによって選択されたことを検知すると、プレイヤによるゲームの開始指示が入力されたと判定する。
【0132】
また、進行制御部241は、プレイヤが操作装置3aを操作して所定の指示を入力したか否かを判定する。例えば、進行制御部241は、操作装置3aから送信された操作情報に基づいて、プレイヤが操作補助装備4(操作装置3a)を前方に振り下ろした場合、所定の指示が入力されたと判定する。進行制御部241は、順次取得した操作情報に基づいて、鉛直下向き方向の加速度が所定の加速度を超えたと判定した場合、プレイヤが操作補助装備4(操作装置3a)を前方に振り下ろした(所定の指示が入力された)と判定する。進行制御部241は、所定の指示が入力されたと判定した場合、当該指示のタイミング(入力時刻)を検知する。
【0133】
進行制御部241は、検知したタイミングにおけるカーソル画像705の位置を判定する。カーソル画像705の位置は、例えば、ルート画像704における所定の位置(例えば、最下部の位置)からの長さである。
【0134】
進行制御部241は、検知したタイミングにおけるカーソル画像705の位置を判定すると、判定したカーソル画像705の位置に対応する入力パラメータ値を特定する。例えば、長さLのルート画像704内におけるカーソル画像705の位置が、ルート画像704の所定の位置から長さXだけ離れていた場合、演算式「(80X/L)+20」によって求められる値が、入力パラメータ値として算出される。なお、演算式は、上述の式に限定されず、長さXに応じて単調減少する演算式でも、離散的な関数式でも、どのようなものでもよい。
【0135】
進行制御部241は、入力パラメータ値を特定すると、記憶部22に記憶されたゲーム設定値を読み出し、特定した入力パラメータ値とゲーム設定値との差分値をパラメータ値として算出する。なお、パラメータ値(差分値)は絶対値である。
【0136】
進行制御部241は、パラメータ値を算出すると抽出処理を実行する。抽出処理では、まず、進行制御部241は、記憶部22に記憶された距離範囲テーブルT2を読み出す。次に、進行制御部241は、読み出した距離範囲テーブルT2を参照し、パラメータ値を含む距離範囲の距離範囲IDを判定する。次に、進行制御部241は、抽出された距離範囲IDに関連付けられた確率に基づいて、一の距離範囲IDを決定する。
【0137】
次に、進行制御部241は、記憶部22に記憶された抽出対象テーブルT3を読み出し、読み出した抽出対象テーブルT3を参照し、決定された一の距離範囲IDに関連付けられたゲーム媒体IDの全部又は一部を抽出する。そして、進行制御部241は、抽出したゲーム媒体IDに関連付けられた確率に基づいて、抽出したゲーム媒体IDの中から少なくとも一のゲーム媒体をランダムに抽出する。以上により、抽出処理は終了する。
【0138】
また、表示制御部242によってゲーム進行画面1010が表示されると、進行制御部241は、プレイヤによってポンピング動作(操作補助装備4を振り上げ、ハンドル部42cの移動軌跡が円周となるように、当該ハンドル部42cを移動させる動作)が行われたか否かを判定する。
【0139】
例えば、進行制御部241は、プレイヤが操作補助装備4(操作装置3a)を振り上げた場合、操作装置3aから送信された操作情報に基づいて、テンションパラメータ増加指示が入力されたと判定する。進行制御部241は、操作装置3aから順次取得した操作情報に基づいて、操作装置3aの鉛直上向き方向の加速度が所定の加速度を超えたと判定した場合、プレイヤが操作補助装備4(操作装置3a)を振り上げた(テンションパラメータ増加指示が入力された)と判定する。進行制御部241は、テンションパラメータ増加指示が入力されたタイミングにおいて、テンションパラメータを所定の増加値だけ増加させるとともに、距離1014に示される距離を所定の距離(例えば、3m)だけ減少させる。
【0140】
例えば、進行制御部241は、プレイヤがハンドル部42cの移動軌跡が円周となるように、当該ハンドル部42cを移動させた場合、操作装置3bから送信された操作情報に基づいて、テンションパラメータ減少指示が入力されたと判定する。進行制御部241は、操作装置3bから順次取得した操作情報に基づいて、操作情報に含まれるX軸角速度情報に基づいて、操作装置3bのX軸を中心とする角速度を抽出する。進行制御部241は、X軸を中心とする角速度を抽出している間、テンションパラメータを減少させる。
【0141】
また、進行制御部241は、テンションパラメータが所定の上限値を超えた継続期間が、終了判定期間(例えば2秒)を超えたと判定した場合、釣糸オブジェクトが切れてゲーム媒体が逃げた(ゲームが終了した)と判定する。また、進行制御部241は、テンションパラメータが所定の下限値を下回った継続期間が、終了判定期間(例えば2秒)を超えたと判定した場合、ゲーム媒体が逃げた(ゲームが終了した)と判定する。
【0142】
また、進行制御部241は、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離が、所定の終了距離(例えば、10m)以下となったか否かを判定する。
【0143】
また、進行制御部241は、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離が、所定の終了距離(例えば、10m)以下となったと判定すると、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体のゲーム媒体IDを、プレイヤのプレイヤIDに関連付けて記憶部22に記憶する。
【0144】
表示制御部242は、ゲーム開始ボタン(図示せず)を表示部23に表示する。また、表示制御部242は、進行制御部241によって、プレイヤによるゲームの開始指示が入力されたと判定されると、ゲーム進行画面700を表示部23に表示する。
【0145】
また、進行制御部241によって抽出処理が実行されると、表示制御部242は、ゲーム進行画面1000を表示部23に表示し、所定時間(例えば、3秒)が経過すると、ゲーム進行画面1010を表示部23に表示する。
【0146】
また、進行制御部241によって、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離が、所定の終了距離(例えば、10m)以下となったと判定されると、表示制御部242は、ゲーム成功画面1210を表示部23に表示する。
【0147】
図15は、ゲーム処理装置2の処理部24によるゲーム進行処理の動作フローの一例を示す図である。
【0148】
まず、進行制御部241は、プレイヤによるゲームの開始指示が入力されたことを判定すると、表示制御部242はゲーム進行画面700を表示部23に表示する(ステップS101)。
【0149】
進行制御部241は、プレイヤが操作装置3aを操作して所定の指示を入力したか否かを判定する(ステップS102)。例えば、進行制御部241は、操作装置3aから送信された操作情報に基づいて、プレイヤが操作補助装備4(操作装置3a)を前方に振り下ろしたか否かを判定する。
【0150】
進行制御部241は、プレイヤが操作装置3aを操作して所定の指示を入力していないと判定した場合(ステップS102-No)、プレイヤからの所定の指示が入力されるまで待機する。
【0151】
進行制御部241によって、プレイヤが操作装置3aを操作して所定の指示を入力したと判定された場合(ステップS102-Yes)、プレイヤからの所定の指示に応じた入力パラメータ値に基づいてパラメータ値を算出する(ステップS103)。
【0152】
次に、進行制御部241は、距離範囲テーブルT2を参照し、ステップS103で算出したパラメータ値を含む距離範囲の距離範囲IDを判定する(ステップS104)。
【0153】
次に、進行制御部241は、抽出対象テーブルT3を参照し、ステップS104で判定した距離範囲IDに関連付けられたゲーム媒体IDの中から、少なくとも一のゲーム媒体を抽出する抽出処理を実行する(ステップS105)。
【0154】
次に、進行制御部241は、プレイヤによる操作補助装備4を用いたポンピング動作に応じた操作装置3a及び3bからの操作情報に基づいて、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離、及び、テンションパラメータを変更する(ステップS106)。
【0155】
次に、進行制御部241は、テンションパラメータに基づいて、ゲームが終了したか否かを判定する(ステップS107)。
【0156】
進行制御部241は、テンションパラメータに基づいて、ゲームが終了したと判定した場合(ステップS107-Yes)、一連の処理を終了する。
【0157】
進行制御部241は、ゲームが終了していないと判定した場合(ステップS107-No)、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離が、所定の終了距離以下となったか否かを判定する(ステップS108)。
【0158】
進行制御部241は、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離が、所定の終了距離より長いと判定した場合(ステップS108-No)、ステップS106に処理を戻す。
【0159】
進行制御部241によって、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体が存在する位置からプレイヤの位置までの距離が、所定の終了距離以下となったと判定された場合(ステップS108-Yes、表示制御部242は、ゲーム成功画面1210を表示部23に表示し(ステップS109)、一連の処理を終了する。
【0160】
以上、詳述したとおり、ゲーム装置1は、プレイヤが複雑な操作を行うことなく、プレイヤに対してゲーム媒体を提示することを可能とする。また、ゲーム装置1においてゲームの提供を実現する際に、ゲーム装置1のユーザインターフェースを簡略化することができ、ゲーム装置1のハードウェアの機能を向上させることが可能となる。また、ゲーム装置1は、ゲーム媒体を複雑に移動制御することなく、距離範囲テーブルT2及び抽出対象テーブルT3を用いるだけで、興趣性の高いゲームを提供することができる。このように、ゲーム処理装置2の処理部24は、提供するゲームの興趣性を減少させることなく、メモリ使用量の少ない高速なゲーム処理を実現することを可能とする。
【0161】
(変形例1)
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態におけるゲーム処理装置2は、有線又は無線によって表示装置と接続し、表示部23に表示される画像と同一の画像を表示装置に表示させてもよい。表示装置は、例えば、テレビ受像機であり、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等を備える。表示装置は、処理部24から供給された画像データに応じた画像を表示する。この場合、表示部23は、表示装置と同一の画像が表示されてもよく、表示装置に画像が表示されているときには表示部23に画像が表示されていなくてもよい。また、表示部23は、ゲーム処理装置2に備えられていなくてもよい。
【0162】
(変形例2)
また、表示部23に表示される画像と同一の画像を表示する表示装置は、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display,HMD)でもよい。
【0163】
この場合、表示装置には、角速度センサー又は方位測定センサーが備えられる。プレイヤの頭に装着された表示装置が、プレイヤが頭を動かすことに応じて所定方向に所定角度回転する場合、角速度センサー又は方位測定センサーによって、表示装置の回転方向及び回転角度が測定される。
【0164】
表示装置は、角速度センサー又は方位測定センサーによって測定された回転方向及び回転角度を、所定時間間隔ごとにゲーム処理装置2に送信する。ゲーム処理装置2は、表示装置回転方向及び回転角度を受信するたびに、回転方向及び回転角度に基づいて、仮想ゲーム空間内の仮想カメラを、同一の回転方向に同一の回転角度だけ回転する。
【0165】
これにより、表示装置を装着したプレイヤは、体又は頭を動かして周囲を見渡す動作を行うと、表示装置を介して仮想ゲーム空間内を見渡すことができる。
【0166】
(変形例3)
ゲーム装置1によって提供されるゲームは、上述した例に限らず、バーチャルリアリティー(Virtual Reality,VR)ゲームであればどのようなゲームでもよい。
【0167】
(変形例4)
また、ゲーム処理装置2の進行制御部241は、抽出処理によって抽出された少なくとも一のゲーム媒体をプレイヤに関連付けるとともに、当該ゲーム媒体を示す画像を表示部23に表示してもよい。この場合、抽出処理以降のゲーム進行処理は実行されない。
【0168】
(変形例5)
また、ゲーム装置1によって、ゴルフゲームが提供される場合、ゲーム設定値は、カップの位置座標である。この場合、入力パラメータ値は、プレイヤが打ったゴルフボールの到達地点を示す到達座標である。パラメータ値は、カップの位置座標と到達座標との直線距離である。なお、ゲーム設定値は、プレイヤの位置からカップの位置までの距離を示す値であり、入力パラメータ値は、ゴルフボールの飛距離であり、パラメータ値は、ゲーム設定値と入力パラメータ値の差分値でもよい。
【0169】
この場合、ゲーム進行画面700には、ゴルフ場を含む仮想ゲーム空間のゲーム画像701が表示される。そして、進行制御部241は、操作装置3aから順次取得した操作情報に基づいて、加速度が所定の加速度を超えたと判定した場合、プレイヤが操作補助装備4(操作装置3a)を振った(所定の指示が入力された)と判定する。進行制御部241は、所定の指示が入力されたと判定した場合、当該指示のタイミング(入力時刻)を検知する。進行制御部241は、検知したタイミングにおけるカーソル画像705の位置を判定すると、判定したカーソル画像705の位置に対応する入力パラメータ値をゴルフボールの飛距離として特定する。進行制御部241は、ゴルフボールの進行方向をランダムに判定し(又は、所定の加速度を超えた時の加速度の方向に基づいて進行方向を判定し)、入力パラメータ値と進行方向とに基づいて、到達座標を算出する。
【0170】
抽出処理後は、プレイヤが操作補助装備4(操作装置3a)を振ったことを判定する度に、距離1014に示される距離(カップとゴルフボールとの間の距離)を減少させる。進行制御部241は、カップとゴルフボールとの間の距離が、所定の終了距離(例えば、5cm)以下となったと判定すると、抽出処理によって抽出されたゲーム媒体のゲーム媒体IDを、プレイヤのプレイヤIDに関連付けて記憶部22に記憶する。
【0171】
上述のゲーム制御方法で実現するゲームは、ゴルフゲームに限らず、標的と弾丸(又は矢等)との距離をパラメータ値とするシューティングゲーム(アーチェリーゲーム、弓道ゲーム等を含む)でもよい。
【0172】
このように、プレイヤは、操作装置3に対して単純な操作を行うだけで、ゲーム装置1は、プレイヤに対してゲーム媒体を提示することが可能となる。また、ゲーム装置1においてゲームの提供を実現する際に、ゲーム装置1のユーザインターフェースを簡略化することができ、ゲーム装置1のハードウェアの機能を向上させることが可能となる。
【0173】
(変形例6)
また、記憶部22は、抽出対象テーブルT3を複数記憶してもよい。例えば、記憶部22は、第1の抽出対象テーブルT3-1及び第2の抽出対象テーブルT3-2を記憶する。第1の抽出対象テーブルT3-1において、所定のレア度(例えば、レア度「S」)以上のゲーム媒体のゲーム媒体IDは、例えば、「R1」の距離範囲及び「R2」の距離範囲に関連付けて記憶され、第2の抽出対象テーブルT3-2において、所定のレア度以上のゲーム媒体のゲーム媒体IDは、例えば、「R1」の距離範囲、「R2」の距離範囲及び「R3」の距離範囲に関連付けて記憶される。
【0174】
この場合、進行制御部241は、所定のテーブル選択条件に応じて、抽出処理で用いられる抽出対象テーブルT3を選択してもよい。
【0175】
テーブル選択条件は、例えば、プレイヤが特定のアイテム(例えば、撒き餌アイテム等)を使用するための指示を行ったという条件である。進行制御部241は、プレイヤが所定のアイテムを使用するための指示を行った場合、第2の抽出対象テーブルT3-2を用いて抽出処理を実行し、プレイヤが所定のアイテムを使用するための指示を行わなかった場合、第1の抽出対象テーブルT3-1を用いて抽出処理を実行する。
【0176】
テーブル選択条件は、プレイヤが表示部23に表示された複数の竿又は複数のリールから選択した竿又はリールが特定の竿又は特定のリールであるという条件でもよい。進行制御部241は、プレイヤが特定の竿又は特定のリールを選択するための指示を行った場合、第2の抽出対象テーブルT3-2を用いて抽出処理を実行し、プレイヤが特定の竿以外の竿又は特定のリール以外の竿を選択するための指示を行った場合、第1の抽出対象テーブルT3-1を用いて抽出処理を実行する。
【0177】
テーブル選択条件は、プレイヤが前にプレイしたゲームの結果、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体が、所定のゲーム媒体であるという条件でもよい。例えば、進行制御部241は、プレイヤが前にプレイしたゲームにおいて、所定のレア度(レア度「S」)未満のゲーム媒体がプレイヤに関連付けられた場合、次のゲームにおいて、第2の抽出対象テーブルT3-2を用いて抽出処理を実行し、プレイヤが前にプレイしたゲームにおいて、所定のレア度(レア度「S」)以上のゲーム媒体がプレイヤに関連付けられた場合、次のゲームにおいて、第1の抽出対象テーブルT3-1を用いて抽出処理を実行する。
【0178】
このように、ゲーム装置1は、新たなソフトウェアを記憶することなく抽出対象テーブルT3が複数記憶されるだけで、ゲーム内容は同じであっても、プレイヤに提示するゲーム媒体の抽出結果を変化させることが可能となる。したがって、ゲーム装置1によって、ゲーム処理装置2の記憶部22の記憶領域を効率的に使用してゲームを高度化することが可能となり、ゲーム装置1のハードウェアの機能を向上させることが可能となる。
【0179】
(変形例7)
また、図7(b)に示すカーソル画像705の動作パターンは、所定の動作条件に応じて変化してもよい。
【0180】
動作条件は、例えば、プレイヤが表示部23に表示された複数のルアーから選択したルアーが特定のルアーであるという条件である。進行制御部241は、プレイヤが特定のルアーを選択するための指示を行った場合、カーソル画像705の動作パターンを変更する。動作パターンの変更は、例えば、カーソルの移動速度を変更(速度を速める又は速度を遅くする)することである。また、動作パターンの変更は、ゲーム設定値に対応するルート画像704内の位置から所定範囲外では、カーソルの速度を変更せず、所定範囲内では、カーソルの速度を変更することである。動作パターンの変更は、上述の変更方法に限らず、どのような変更方法でもよい。
【0181】
上述の複数のルアーには、例えば、プレイヤが前にプレイしたゲームにおいて、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体と同時に、プレイヤに関連付けられたルアーが含まれてもよい。この場合、プレイヤが前にプレイしたゲームにおいて、ゲーム媒体画像1212が表示された後に、ゲーム媒体画像1212に示される魚画像が調理される演出画像が表示され、その際に、魚からルアーが出てきたという画像が表示されてもよい。
【0182】
動作条件は、プレイヤが特定のアイテム(例えば、撒き餌アイテム等)を使用するための指示を行ったという条件、プレイヤが表示部23に表示された複数の竿又は複数のリールから選択した竿又はリールが特定の竿又は特定のリールであるという条件、若しくは、プレイヤが前にプレイしたゲームの結果、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体が、所定のゲーム媒体であるという条件でもよい。
【0183】
このように、ゲーム装置1は、新たなソフトウェアを記憶することなく抽出対象テーブルT3が複数記憶されるだけで、ゲーム内容は同じであっても、プレイヤに提示するゲーム媒体の抽出結果を変化させ、ゲームの興趣性を向上させることが可能となる。したがって、ゲーム装置1によって、ゲーム処理装置2の記憶部22の記憶領域を効率的に使用してゲームを高度化することが可能となり、ゲーム装置1のハードウェアの機能を向上させることが可能となる。
【0184】
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換、及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0185】
1 ゲーム装置
2 ゲーム処理装置
21 通信部
22 記憶部
23 表示部
24 処理部
241 進行制御部
242 表示制御部
3 操作装置
31 操作通信部
32 操作記憶部
33 入力部
34 加速度検出部
35 角速度検出部
36 操作処理部
361 送信部
4 操作補助装備
41 竿部材41
42 リール部材42
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2022-09-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを有し、仮想空間を表示部に表示させるゲーム装置の制御プログラムであって、
前記記憶部は、前記仮想空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報を複数種類記憶するとともに、前記複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報を記憶し、
前記制御部に、
レイヤから指示に応じてパラメータ値を入力し、
前記複数種類の前記範囲情報の中から、選択条件に応じた前記範囲情報を選択し、
選択された前記範囲情報によって示される前記複数の距離範囲の中から、前記パラメータ値を含む距離範囲を判定し、
前記パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた前記複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出すること、
を実行させるための制御プログラム。
【請求項2】
前記パラメータ値の入力において、前記制御部に、
前記プレイヤから入力された前記指示のタイミングに対応する前記パラメータ値を算出すること、
を実行させる、請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項3】
前記制御部に、
自動的に移動するオブジェクト画像を前記表示部に表示すること、
を実行させ、
前記パラメータ値の算出において、前記制御部に、
前記指示の前記タイミングにおける前記オブジェクト画像の表示位置に基づいて算出された入力パラメータ値に対応する前記パラメータを算出すること、
を実行させる、請求項に記載の制御プログラム。
【請求項4】
前記選択条件は、特定の第2ゲーム媒体の使用が前記プレイヤによって指示されたことを含む、請求項3に記載の制御プログラム。
【請求項5】
前記選択条件は、過去に抽出された前記少なくとも一のゲーム媒体が所定のゲーム媒体であることを含む、請求項3又は4に記載の制御プログラム。
【請求項6】
前記ゲーム装置は、モーションセンサーを有する操作装置と接続され、
前記操作装置は、前記プレイヤが把持する操作補助装備に収納され、
前記操作装置は、前記プレイヤによる前記操作補助装備の操作に応じて前記モーションセンサーが出力した情報を前記指示として出力する、請求項1~5のいずれか一項に記載の制御プログラム。
【請求項7】
前記操作補助装備は、釣り具を模した形状を有する、請求項に記載の制御プログラム。
【請求項8】
前記記憶部は、前記複数の距離範囲として、特定の距離範囲を分割した複数の距離範囲を記憶するとともに、前記複数の距離範囲のうち所定値より小さい値を含む距離範囲に対して、所定の希少度よりも高いゲーム媒体に関する情報を関連付けて記憶する、請求項1~7のいずれか一項に記載の制御プログラム。
【請求項9】
前記記憶部は、前記複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた前記複数のゲーム媒体のうちの少なくとも二以上のゲーム媒体と同一のゲーム媒体を含むグループに関する情報を記憶し、
前記少なくとも一のゲーム媒体の抽出において、所定の確率で、前記パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた前記複数のゲーム媒体に代えて、前記グループの中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出する処理が実行される、請求項1~8のいずれか一項に記載の制御プログラム。
【請求項10】
仮想空間を表示部に表示させるゲーム装置であって、
前記仮想空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報を複数種類記憶するとともに、前記複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報を記憶する記憶部と、
レイヤから指示に応じてパラメータ値を入力し、
前記複数種類の前記範囲情報の中から、選択条件に応じた前記範囲情報を選択し、
選択された前記範囲情報によって示される前記複数の距離範囲の中から、前記パラメータ値を含む距離範囲を判定し、
前記パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた前記複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出する、制御部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項11】
記憶部と制御部とを有し、仮想空間を表示部に表示させるゲーム装置の制御方法であって、
前記記憶部は、前記仮想空間内における複数の距離範囲を示す範囲情報を複数種類記憶するとともに、前記複数の距離範囲のそれぞれに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報を記憶しており、
前記制御部が、
レイヤから指示に応じてパラメータ値を入力し、
前記複数種類の前記範囲情報の中から、選択条件に応じた前記範囲情報を選択し、
選択された前記範囲情報によって示される前記複数の距離範囲の中から、前記パラメータ値を含む距離範囲を判定し、
前記パラメータ値を含む距離範囲に関連付けられた前記複数のゲーム媒体の中から少なくとも一のゲーム媒体を抽出すること、
を含む制御方法。