(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164875
(43)【公開日】2022-10-27
(54)【発明の名称】現像装置、画像形成ユニットおよび画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/08 20060101AFI20221020BHJP
G03G 21/18 20060101ALI20221020BHJP
【FI】
G03G15/08 310
G03G15/08 366
G03G21/18
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139365
(22)【出願日】2022-09-01
(62)【分割の表示】P 2019048816の分割
【原出願日】2019-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今宮 弘二
(72)【発明者】
【氏名】粕川 雅幸
(57)【要約】
【課題】意図しない現像剤の排出を抑制することができる現像装置、画像形成ユニットおよび画像形成装置を提供することである。
【解決手段】実施形態の現像装置は、現像ローラと、第一搬送室と、第二搬送室と、閉塞部材と、現像剤と、排出部と、を持つ。閉塞部材は、一対の連通口を開放可能に閉塞する。一対の連通口は、現像ローラの軸方向に離れて配置され、前記第一搬送室と前記第二搬送室とを連通する。現像剤は、前記第一搬送室および前記第二搬送室のうち一方のみに収容される。排出部は、前記第一搬送室および前記第二搬送室のうち他方のみに形成され、現像剤を排出可能である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を外周面に付着させて回転可能な現像ローラと、
現像剤を収容可能であり、収容された現像剤を前記現像ローラの軸方向と平行な第一方向に搬送可能であり、前記現像ローラの外周面の一部が内部に露出する第一搬送室と、
現像剤を収容可能であり、収容された現像剤を前記第一方向とは逆の第二方向に搬送可能な第二搬送室と、
前記軸方向に離れて配置され前記第一搬送室と前記第二搬送室とを連通する一対の連通口を、開放可能に閉塞する閉塞部材と、
前記第一搬送室および前記第二搬送室のうち一方のみに収容された初期現像剤と、
前記第一搬送室および前記第二搬送室のうち他方のみに形成され、現像剤を排出可能な排出部と、を有する、
現像装置。
【請求項2】
前記初期現像剤は、前記第二搬送室のみに収容され、
前記排出部は、前記第一搬送室のみに形成されている、
請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記排出部は、前記一対の連通口のうち前記第一方向の下流側に配置される第一連通口より、前記第一方向の下流側に形成される、
請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
静電潜像を担持する像担持体と、
前記静電潜像を現像剤で現像する、請求項1から3のいずれか1項に記載の現像装置と、
前記像担持体を帯電させる帯電器と、
前記像担持体に付着した現像剤を除去するクリーニング部材と、を有する、
画像形成ユニット。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の現像装置を有する画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、現像装置、画像形成ユニットおよび画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、像担持体に現像剤を供給して静電潜像を現像する現像装置を有する。現像装置には、トナーおよびキャリアを含む現像剤が予め封入されている。現像装置のトナーが消費されると、現像剤カートリッジからトナーが補給される。キャリアは、長期間使用されると劣化する。近時の現像剤カートリッジには、トナーと共に少量のキャリアが封入されている。現像剤カートリッジから現像装置にトナーが補給される際に、少量のキャリアも同時に補給される。近時の現像装置は、余剰となったキャリアを排出する排出部を有する。現像装置は、新しいキャリアが補給されると、余剰となった古いキャリアを排出部から排出する。
【0003】
画像形成装置の使用開始時に、現像剤が現像装置の内部の一方に偏って配置されている場合がある。このとき、画像形成装置の使用開始直後に、新しいキャリアを含む現像剤が排出部から排出される可能性がある。意図しない現像剤の排出を抑制することができる現像装置が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-83591号公報
【特許文献2】特許第6395490号公報
【特許文献3】特許第4698341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、意図しない現像剤の排出を抑制することができる現像装置、画像形成ユニットおよび画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の現像装置は、現像ローラと、第一搬送室と、第二搬送室と、閉塞部材と、初期現像剤と、排出部と、を持つ。現像ローラは、現像剤を外周面に付着させて回転可能である。第一搬送室は、現像剤を収容可能である。第一搬送室は、収容された現像剤を前記現像ローラの軸方向と平行な第一方向に搬送可能である。第一搬送室は、前記現像ローラの外周面の一部が内部に露出する。第二搬送室は、現像剤を収容可能である。第二搬送室は、収容された現像剤を前記第一方向とは逆の第二方向に搬送可能である。閉塞部材は、一対の連通口を開放可能に閉塞する。一対の連通口は、前記軸方向に離れて配置され、前記第一搬送室と前記第二搬送室とを連通する。初期現像剤は、前記第一搬送室および前記第二搬送室のうち一方のみに収容される。排出部は、前記第一搬送室および前記第二搬送室のうち他方のみに形成され、現像剤を排出可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態の画像形成装置の一例を示す外観図。
【
図2】実施形態の画像形成装置の概略構成の一例を示す図。
【
図3】実施形態の画像形成装置の現像装置の正面断面図。
【
図5】実施形態の現像装置の隔壁周辺の平面断面図。
【
図7】実施形態の現像装置の搬送低減部周辺の平面図。
【
図8】実施形態の現像装置の搬送低減部周辺の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態の現像装置、画像形成ユニットおよび画像形成装置を、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態の画像形成装置1の一例を示す外観図である。例えば、画像形成装置1は複合機(MFP:Multi-Function Peripheral)である。画像形成装置1は、用紙などのシート状の記録媒体(以下「シート」という。)上に形成された画像を読み取ってデジタルデータ(画像ファイル)を生成する。画像形成装置1は、デジタルデータに基づいて、トナーを用いてシート上に画像を形成する。
【0009】
画像形成装置1は、表示部110、画像読取部120、画像形成部130及びシートトレイ140を備える。
表示部110は、出力インターフェースとして動作し、文字や画像の表示を行う。表示部110は、入力インターフェースとしても動作し、ユーザから指示を受け付ける。例えば、表示部110は、タッチパネル式の液晶ディスプレイである。
【0010】
例えば、画像読取部120は、カラースキャナである。カラースキャナには、CIS(Contact Image Sensor)やCCD(Charge Coupled Devices)等がある。画像読取部120は、センサを用いて、シート上に形成されている画像を読み取り、デジタルデータを生成する。
【0011】
画像形成部130は、トナーを用いてシート上に画像を形成する。画像形成部130は、画像読取部120によって読み取られた画像データ又は外部機器から受信した画像データに基づいて画像を形成する。例えば、シート上に形成される画像は、ハードコピー、プリントアウト等と称される出力画像である。
シートトレイ140は、画像出力に用いられるシートを画像形成部130に対して供給する。
【0012】
図2は、実施形態の画像形成装置1の概略構成の一例を示す図である。画像形成装置1は、電子写真方式の画像形成装置である。画像形成装置1は、5連タンデム型の画像形成装置である。
【0013】
画像形成装置1は、スキャナ部2、画像処理部3、露光部4、中間転写体10、クリーニングブレード11、作像部12~16、一次転写ローラ17-1~17-5、給紙部20、二次転写部30、定着装置32、排紙部33及び制御部(不図示)を備える。以下、いずれの一次転写ローラであるかを区別しないときは、単に一次転写ローラ17と表記する。
【0014】
なお、以下の説明において、シートは給紙部20から排紙部33へと搬送されるため、給紙部20側をシート搬送方向に対しての上流側とし、排紙部33側をシート搬送方向に対しての下流側とする。また、シート搬送方向と直交する方向をシート幅方向とする。
【0015】
画像形成装置1における転写には、第一転写工程及び第二転写工程がある。第一転写工程では、一次転写ローラ17は、各作像部の感光体ドラム上のトナーによる画像(トナー像)を中間転写体10に転写する。第二転写工程では、二次転写部30は、中間転写体10上に積層された各色のトナーによって画像をシートに転写する。
【0016】
スキャナ部2は、シート上に形成された画像を読み取る。例えば、スキャナ部2は、シート上の画像を読み取り、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の三原色の画像データを生成する。スキャナ部2は、生成した画像データを画像処理部3に出力する。
【0017】
画像処理部3は、画像データを各色の色信号に変換する。例えば、画像処理部3は、画像データを、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の画像データ(色信号)に変換する。画像処理部3は、各色の色信号に基づいて、露光部4を制御する。
【0018】
露光部4は、作像部の感光体ドラムに光を照射する(露光する)。露光部4は、レーザ、LED等の露光光源を備える。
中間転写体10は、無端状のベルトである。中間転写体10は、
図2の矢印A方向に回転している。中間転写体10の表面にはトナーの画像が形成される。
クリーニングブレード11は、中間転写体10上に付着しているトナーを除去する。
【0019】
作像部12~16は、各色(
図2に示す例では5色)のトナーを用いて画像を形成する。作像部12~16は、中間転写体10に沿って順に設置されている。
一次転写ローラ17(17-1~17-5)は、各作像部12~16が形成したトナー像を中間転写体10に転写する際に利用される。
給紙部20は、シートを給紙する。
【0020】
二次転写部30は、二次転写ローラ30a及び二次転写対向ローラ30bを備える。二次転写部30は、中間転写体10上に形成されたトナー像をシートに転写する。
二次転写部30において、中間転写体10と二次転写ローラ30aとは互いに接触する。用紙詰まりを改善する観点で、中間転写体10と二次転写ローラ30aとは互いに離間可能に構成されてもよい。
【0021】
定着装置32は、シート上に転写されたトナー像を、加熱及び加圧によってシートに定着させる。定着装置32によって画像が形成されたシートは、排紙部33から装置外部に排出される。
【0022】
次に、作像部(画像形成ユニット)12~16について説明する。
作像部12~15は、カラー印刷用の四色に対応した各色のトナーによりトナー像を作成する。カラー印刷用の四色とは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の色である。カラー印刷用の四色のトナーは、非消色のトナーである。作像部16は、消色トナーによりトナー像を作成する。作像部12~15と作像部16とは、トナー像を作成するトナーが異なるものの構成は同じである。画像形成装置1には、消色トナー像を作成する作像部16がなくてもよい。以下、作像部12~16を代表して作像部12について説明し、他の作像部13~16は同様の構成として説明を省略する。
【0023】
作像部12は、現像装置12a、感光体ドラム12b、帯電器12c及びクリーニングブレード(クリーニング部材)12dを備える。作像部12は、除電器を備えてもよい。作像部12は、画像形成装置1に対して着脱可能である。作像部の構成部材が劣化した場合に、古い作像部が新しい作像部と交換される。作像部12の構成部材のうち現像装置12aは、作像部12および画像形成装置1に対して着脱可能である。
【0024】
現像装置12aは、現像剤(記録剤)を収容する。現像剤には、トナーが含まれる。現像装置12aは、感光体ドラム12bにトナーを付着させる。例えば、トナーは、キャリアと組み合わせた二成分現像剤として用いられる。例えば、キャリアは、粒径数十μmの鉄粉又はフェライト粒子が用いられる。実施形態においては、非磁性のトナーが含まれる二成分現像剤を用いる。
【0025】
感光体ドラム12bは、像担持体(像担持手段)の具体例の一つである。感光体ドラム12bは、外周面上に感光体(感光領域)を持つ。例えば、感光体は、有機光伝導体(OPC:Organic Photo Conductor)である。
帯電器12cは、感光体ドラム12bの表面を一様に帯電させる。
クリーニングブレード12dは、感光体ドラム12b上に付着しているトナーを除去する。クリーニングブレード12dで除去されたトナーは、廃トナーボックス(不図示)に回収される。
【0026】
次に、作像部12の動作の概略について説明する。
感光体ドラム12bは、帯電器12cによって所定の電位に帯電される。次に、露光部4から感光体ドラム12bに光が照射される。これによって、感光体ドラム12bにおいて光が照射された領域の電位が変化する。この変化によって、感光体ドラム12bの表面上に静電潜像が形成される。感光体ドラム12bの表面上の静電潜像は、現像装置12aのトナーによって現像される。感光体ドラム12bの表面上に、トナーによって現像された画像(トナー像)が形成される。
【0027】
感光体ドラム12bの表面上に形成されたトナー像は、感光体ドラム12bと対向する一次転写ローラ17-1によって、中間転写体10上に転写される(第一転写工程)。中間転写体10上に形成されたトナー像は、二次転写部30でシートに転写される(第二転写工程)。
【0028】
次に、現像装置12aについて説明する。
図3は、実施形態の現像装置12aの正面断面図である。
図4は、実施形態の現像装置12aの内部の平面図である。
図3は、現像装置12aのシート幅方向から見た断面を示している。
図3の左右方向は中間転写体10の回転方向(矢印A)を向いている。以下、
図3の左側を転写体回転方向上流側、
図3の右側を転写体回転方向下流側とする。
図3では断面のハッチングを省略している。
【0029】
図3、
図4に示すように、現像装置12aは、現像容器60、現像ローラ63、第一ミキサ61および第二ミキサ62を備えている。
図4の左右方向はシート幅方向である。
図4では現像ローラ63の図示を省略している。以下、現像ローラ63の回転軸方向を、単に回転軸方向または軸方向と言う。回転軸方向に沿って、後述する第一ミキサ61の第一搬送部71から第三搬送部73に向かう方向(
図4の左方向)がX1方向である。X1方向の逆方向(
図4の右方向)がX2方向である。図中の線O1は第一ミキサ61の回転中心線、線O2は第二ミキサ62の回転中心軸線をそれぞれ示している。
【0030】
図3に示すように、現像容器60は、現像剤を収容可能である。現像剤は、磁性体であるキャリアと、着色材としてのトナーとからなる。現像容器60には、初期現像剤Dが収容されている。本願において、初期現像剤とは、画像形成装置1の使用開始前に、予め現像装置12aに封入されている現像剤を意味する。以下、初期現像剤Dを単に現像剤Dと言う場合がある。
【0031】
現像容器60は、長手方向に直線状に延びる態様をなしている。現像容器60は、シート幅方向を長手方向としている。現像容器60は、概ね矩形状の断面形状を有している。現像容器60は、感光体ドラム12b(
図2参照)に隣接して配置されている。感光体ドラム12bは、軸方向がシート幅方向に沿って配置されている。現像容器60は、長手方向を感光体ドラム12bの軸方向と平行にして配置されている。
【0032】
現像容器60は、感光体ドラム12bと対向する側に、開口部60hを備えている。開口部60hは、感光体ドラム12bの径方向で感光体ドラム12bと対向している。現像容器60の内部における開口部60hに臨む位置には、現像ローラ63が配置されている。現像ローラ63は、軸方向がシート幅方向に沿って配置されている。
【0033】
現像ローラ63は、感光体ドラム12bと平行に配置されている。現像ローラ63は、開口部60hを通じて、感光体ドラム12bと径方向で対向している。現像ローラ63は、軸方向の両端部が現像容器60に回転可能に支持されている。現像ローラ63は、外周面に現像剤を担持する。現像ローラ63は、内部に配置される磁性体の磁力により、外周面に現像剤を付着させる。
【0034】
現像容器60の内部には、軸状の第一ミキサ61および第二ミキサ62が配置されている。第一ミキサ61および第二ミキサ62は、軸方向がシート幅方向に沿って配置されている。第一ミキサ61および第二ミキサ62は、互いに平行に配置されている。第一ミキサ61は、転写体回転方向下流側に配置されている。第二ミキサ62は、転写体回転方向上流側に配置されている。
【0035】
現像容器60の転写体回転方向下流側には、第一ミキサ61を収容する第一搬送室60aが形成されている。現像容器60の転写体回転方向上流側には、第二ミキサ62を収容する第二搬送室60bが形成されている。第一搬送室60aおよび第二搬送室60bは、
図3の断面視で、転写体回転方向の幅よりも上下方向の幅の方が大きく形成されている。
【0036】
第一搬送室60aの下部には、第一ミキサ61が収容されている。第二搬送室60bの下部には、第二ミキサ62が収容されている。第一搬送室60aの上部には、現像ローラ63が収容されている。現像ローラ63の外周面の一部は、第一搬送室60aの内部に露出する。現像ローラ63、第一ミキサ61および第二ミキサ62は、不図示の駆動源によって連係して回転駆動される。
【0037】
現像容器60の内部には、第一搬送室60aと第二搬送室60bとを区画する隔壁65が設けられている。第一搬送室60aおよび第二搬送室60bは、隔壁65を挟んで隣り合っている。隔壁65は、上下方向に沿うように設けられている。
【0038】
図4に示されるように、隔壁65におけるシート幅方向(回転軸方向)の両側には、第一搬送室60aと第二搬送室60bとの間を連通する一対の連通口60c,60dが形成されている。一対の連通口60c,60dは、回転軸方向に離れて配置される。一対の連通口60c,60dは、第一搬送室60aと第二搬送室60bとの間で現像剤を循環可能とする。連通口60c,60dは、例えば矩形状に形成されている。以下、X1方向の連通口60cを第一連通口60c、X2方向の連通口60dを第二連通口60dという。
【0039】
図5は、実施形態の現像装置12aの隔壁65周辺の平面断面図である。閉塞部材80は、一対の連通口60c,60dを開放可能に閉塞する。閉塞部材80は、帯状に形成され、片面に粘着面を有する。閉塞部材80は、回転軸方向に伸びる隔壁65に沿って配置される。閉塞部材80の粘着面が、隔壁65の第一搬送室60a側の表面に装着される。閉塞部材80により、一対の連通口60c,60dが閉塞される。隔壁65のX2方向の端部において、閉塞部材80がX1方向に折り返される。閉塞部材80のX1方向の端部88は、現像容器60の外側に延出される。
【0040】
画像形成装置の使用開始時に、オペレータが閉塞部材80の端部88をX1方向に引く。閉塞部材80は、隔壁65のX2方向の端部からX1方向に向かって、隔壁65の表面から剥離する。閉塞部材80の全体が隔壁65から剥離すると、閉塞部材80は現像容器60の外側に引き出される。これにより、一対の連通口60c,60dが開放される。すなわち、閉塞部材80は、一対の連通口60c,60dを開放可能に閉塞する。
【0041】
図4に示すように、第一ミキサ61は、回転軸方向に沿う軸部61aと、軸部61aの外周に形成される螺旋状羽根(攪拌翼)61bと、を備えている。螺旋状羽根61bは、第一ミキサ61のX1方向の一部を除いて、第一ミキサ61の全長にわたるように設けられている。第一ミキサ61のX1方向の端部は、第二ミキサ62のX1方向の端部よりも、X1方向に延長して設けられている。
【0042】
第二ミキサ62は、回転軸方向に沿う軸部62aと、軸部62aの外周に形成される螺旋状羽根(攪拌翼)62bと、を備えている。螺旋状羽根62bは、第二ミキサ62の全長にわたるように設けられている。
【0043】
現像容器60のX1方向には、第一搬送室60aおよび第二搬送室60bのX1方向の端部を閉塞する端壁部66と、端壁部66からX1方向に突出するように設けられる筒壁部67と、が形成されている。筒壁部67は、第一ミキサ61のX1方向において第一ミキサ61と同軸に配置されている。筒壁部67は、端壁部66側(X2方向)に向けて開口する有底円筒状をなしている。端壁部66は、筒壁部67の内部と第一搬送室60aの内部とを連通させている。筒壁部67内には、現像剤を外部に排出する排出部60eが設けられている。
【0044】
第一連通口60cは、第一ミキサ61の螺旋状羽根61bにおけるX1方向の端部と、第二ミキサ62の螺旋状羽根62bにおけるX1方向の端部と、の間に形成されている。
【0045】
第二連通口60dは、第一ミキサ61の螺旋状羽根61bにおけるX2方向の端部と、第二ミキサ62の螺旋状羽根62bにおけるX2方向の端部と、の間に形成されている。
【0046】
第一ミキサ61は、現像剤をX1方向に搬送する。第二ミキサ62は、現像剤を第一ミキサ61とは反対のX2方向に搬送する。
【0047】
現像装置12aの上方には、現像装置12aに現像剤を補給する不図示の現像剤補給装置が設けられている。現像剤補給装置は、画像形成装置1に対して着脱可能な現像剤カートリッジを含む。この現像剤補給装置は、現像により現像装置12a内のトナーが消費されると、現像装置12a内にトナーを補給する。
【0048】
現像装置12a内で攪拌、搬送される現像剤は、不図示のトナー濃度検知器によってトナー濃度が検出される。例えば、トナー濃度検知器は第二搬送室60bの底面に配置される。このトナー濃度検知器によって検出したトナー濃度が規定値以下になると、前記現像剤補給装置から現像装置12a内にトナーを含む現像剤が補給される。この現像剤は、現像装置12a内の現像剤と攪拌されて、現像剤のトナー濃度を上昇させる。これにより、現像装置12a内の現像剤のトナー濃度が一定に維持される。
【0049】
前記現像剤補給装置からは、トナーと同時にキャリアも補給される。これらの補給分だけ、現像装置12a内の現像剤に余剰分が生じる。この余剰分の現像剤は、第一搬送室60aのX1方向に設けられた排出部60eの排出口67aから、現像容器60の外部に排出される。これにより、現像装置12a内の現像剤量が一定に維持されるとともに、現像装置12a内の古く劣化したキャリアが少しずつ新しいキャリアと入れ替わる。排出口67aは、筒壁部67の下部に設けられている。排出口67aから排出された現像剤は、前述された廃トナーボックスに回収される。
【0050】
図6は、実施形態の現像装置12aの第一ミキサ61の斜視図である。
図7は、実施形態の後述する搬送低減部74周辺の平面図である。
図8は、実施形態の後述する搬送低減部74周辺の正面図である。
【0051】
図6~
図8に示すように、第一ミキサ61の螺旋状羽根61bは、第一搬送部71、第二搬送部72および第三搬送部73に大別される。
【0052】
第一搬送部71は、第一ミキサ61におけるX1方向の第一連通口60cと回転軸方向でオーバーラップする部位から、第一ミキサ61のX2方向の端部に至る範囲に設けられている。例えば、第一搬送部71は、26mmピッチの螺旋状羽根(第一羽根部71a)を2条巻きして形成されている。第一搬送部71の第一羽根部71aの最小間隔は13mmである。この最小間隔13mmが、第一搬送部71の最小ピッチとなる。
【0053】
第二搬送部72は、第一搬送部71のX1方向の端部よりもX1方向(第一搬送部71の搬送方向の下流側)に離間して設けられている。第二搬送部72は、第一搬送部71とともに回転可能に設けられている。第二搬送部72は、第一搬送部71の搬送方向とは逆方向(上流側)に現像剤を搬送する(押し戻す)。例えば、第二搬送部72は、3mmピッチの逆螺旋状羽根(第二羽根部72a)を1条巻きして形成されている。例えば、第二搬送部72の第二羽根部72aの軸部62aからの起立高さは、第一搬送部71の第二羽根部72aの軸部62aからの起立高さと同一である。
【0054】
第三搬送部73は、第二搬送部72を乗り越えてX1方向(第一搬送部71の搬送方向の下流側)に至った現像剤を、排出口67aに向けて搬送する。第三搬送部73は、第一搬送部71および第二搬送部72とともに回転可能に設けられ、第一搬送部71の搬送方向と同方向(下流側)に現像剤を搬送する。例えば、第三搬送部73は、10mmピッチの螺旋状羽根(第三羽根部73a)を1条巻きして形成されている。例えば、第三搬送部73の第三羽根部73aの軸部61aからの起立高さは、第一搬送部71の第一羽根部71aの軸部61aからの起立高さよりも低い。第三搬送部73は、現像容器60の筒壁部67内の排出部60eに配置されている。
【0055】
第一搬送部71と第二搬送部72との間には、現像剤の搬送量を低減させる搬送低減部74が設けられている。例えば、搬送低減部74は、螺旋状羽根61bをなくして軸部61aのみで形成されている。搬送低減部74は、X1方向の第一連通口60cと回転軸方向でオーバーラップする部位に設けられている。この搬送低減部74によって、X1方向の第一連通口60cと第一ミキサ61とが対向する部位に、現像剤の溜まりが生じる構成となっている。
【0056】
第二搬送部72は、第一連通口60cよりもX1方向(回転軸方向において第一連通口60cとオーバーラップしない部位)に配置されている。この配置によって、現像剤が、第一搬送室60aから第一連通口60cを通過して第二搬送室60bに移動しやすい。
【0057】
搬送低減部74の回転軸方向の幅は、第一搬送部71の最小ピッチの1/2~3/2の間に設定されている。好ましくは、搬送低減部74の回転軸方向の幅は、第一搬送部71の最小ピッチと実質的に同一に設定されている。「実質的に同一」とは、例えば、搬送低減部74の回転軸方向の幅に、第一搬送部71の最小ピッチ13mmに対して、±10%程度の増減を許容する程度である。
【0058】
図7、
図8に示すように、現像装置12aの現像容器60は、搬送低減部74の上方に空間形成部75を備えている。空間形成部75は、矩形の箱状をなし、下方に向けて開放している。空間形成部75は、内部に開放空間75aを形成している。空間形成部75は、開放空間75aを搬送低減部74に上方から対向させている。
【0059】
空間形成部75は、回転軸方向において、第一ミキサ61の搬送低減部74および第二搬送部72に跨るように設けられている。空間形成部75は、搬送低減部74および第二搬送部72に上方から対向している。空間形成部75は、回転軸方向において、第一ミキサ61の搬送低減部74の全幅と、第二搬送部72の半分以上と、に跨るように設けられている。
【0060】
第一ミキサ61の低速回転時には、現像剤が第二搬送部72を乗り越えやすくなり、不所望に多量の現像剤が排出口67aから排出される。逆に、第一ミキサ61の高速回転時には、現像剤が第二搬送部72を乗り越えにくくなり、現像容器60内を循環する現像剤量が増加する。空間形成部75は、第一ミキサ61の回転速度に係わらず、現像容器60内の現像剤量を精度よく規定量に維持する機能を有する。
【0061】
実施形態の現像装置の作用について説明する。
図3に示すように、画像形成装置1の使用開始前において、初期現像剤Dは現像装置12aの第二搬送室60bのみに収容されている。排出部60eは、第一搬送室60aのみに形成されている。
画像形成装置1の使用開始時に、オペレータが、
図5に示す閉塞部材80をX1方向に引き出す。これにより、隔壁65に形成された一対の連通口60c、60dが開放される。
【0062】
オペレータが、画像形成装置1の運転を開始する。第二ミキサ62が回転して、第二搬送室60bに収容された現像剤DをX2方向に搬送する。現像剤Dは、X2方向の端部の第二連通口60dを通って、第一搬送室60aに移動する。画像形成装置1の運転開始により、第一ミキサ61も回転する。第一ミキサ61の第一搬送部71は、第一搬送室60aに移動した現像剤DをX1方向に搬送する。第一搬送室60aの内部には、現像ローラ63の外周の一部が露出している。現像剤Dの一部は、第一搬送室60aから現像ローラ63の外周面に移動する。現像剤Dに含まれるトナーは、現像ローラ63から感光体ドラム12bの表面に移動する。これにより、感光体ドラム12bの静電潜像が現像される。
【0063】
現像に使用されなかった現像剤Dの残部は、第一搬送室60aを移動してX1方向の端部付近に到達する。X1方向の端部では、第一ミキサ61の第二搬送部72が、現像剤DをX2方向に押し戻す。画像形成装置1の使用開始前には、(余剰ではない)適量の現像剤Dが第二搬送室60bに収容されている。そのため、第二搬送部72は、X1方向の端部に到達した現像剤Dの略全量をX2方向に押し戻す。したがって、ほとんどの現像剤Dは排出部60eに到達せず、排出口67aから排出されない。
第二搬送部72によって押し戻された現像剤Dは、X1方向の端部の第一連通口60cを通って、第二搬送室60bに戻る。これにより、現像剤Dが現像装置12aの内部を循環する。
【0064】
画像形成装置1の長期間の使用により、現像剤Dのトナーが消費される。制御部は、トナー濃度検知器により現像装置12aのトナー濃度を検出する。制御部は、トナー濃度が所定値以下になった場合に、現像剤補給装置の現像剤カートリッジから現像装置12aに現像剤を補給する。制御部は、所定量の現像剤を現像剤カートリッジから補給する。例えば、現像剤は、現像剤補給装置から第一搬送室60aのX1方向の端部に供給される。補給された現像剤は、既存の現像剤Dに混合されて、現像装置12aの内部を循環する。
【0065】
画像形成装置1の使用開始前において、現像装置12aの第二搬送室60bに収容されている現像剤Dは、トナーよりもキャリアの割合が多い。一方、現像剤カートリッジに含まれている現像剤は、キャリアよりもトナーの割合が多い。現像剤カートリッジから現像装置12aに現像剤が補給されることにより、現像装置12aのトナー濃度が上昇する。
【0066】
画像形成装置1の使用により現像剤のトナーが消費されても、キャリアは消費されずに現像装置12aの内部に留まる。現像剤カートリッジの現像剤には、少量のキャリアが含まれる。現像剤カートリッジから現像装置12aに現像剤が補給されると、現像装置12aの内部に余剰のキャリアが発生する。第二搬送部72は、X1方向の端部に到達した現像剤の略全量を、X2方向に押し戻すことができなくなる。現像剤の一部は、第二搬送部72を乗り越えて排出部60eに到達する。排出部60eに到達した現像剤は、第三搬送部73によりX1方向に搬送されて、排出口67aから排出される。排出される現像剤の大部分は、長期間使用されて劣化した古いキャリアである。このように、新しいキャリアが補給されると、古いキャリアが自動的に排出される。したがって、現像装置12aの内部のキャリアが少しずつ入れ替わる。
【0067】
ところで、画像形成装置1の使用開始前の搬送時や設置時などに、現像装置12aが傾斜すると、現像装置12aの内部で現像剤Dが移動する。これにより、画像形成装置1の使用開始時に、現像剤Dが現像装置12aの内部の一方に偏って配置される場合がある。特に、現像剤Dが排出部60eと同じ搬送室内に封入されていると、現像剤Dが排出部60eの近傍に偏って配置される可能性がある。この場合には、現像剤Dが適量に封入されていても、排出部60eの近傍に配置される第二搬送部は、略全量の現像剤Dを押し戻すことができない。その結果、画像形成装置1の使用開始直後に、新しいキャリアを含む現像剤Dが、排出部60eから排出される可能性がある。
【0068】
実施形態の現像装置12aは、現像ローラ63と、第一搬送室60aと、第二搬送室60bと、閉塞部材80と、初期現像剤Dと、排出部60eと、を持つ。閉塞部材80は、現像ローラ63の軸方向に離れて配置され第一搬送室60aと第二搬送室60bとを連通する一対の連通口60c,60dを、開放可能に閉塞する。初期現像剤Dは、第一搬送室60aおよび第二搬送室60bのうち一方のみに収容される。排出部60eは、第一搬送室60aおよび第二搬送室60bのうち他方のみに形成され、現像剤を排出可能である。
【0069】
初期現像剤Dが排出部60eとは異なる搬送室内に収容されるので、現像剤Dが排出部60eの近傍に偏って配置されることはない。現像剤Dは、少しずつ現像装置12aの内部を搬送されて、排出部60eの近傍に到達する。現像剤Dが適量に封入されていれば、排出部60eの近傍に配置される第二搬送部は、略全量の現像剤Dを押し戻すことができる。これにより、画像形成装置1の使用開始直後に、新しいキャリアを含む現像剤Dが、排出部60eから排出されることはない。したがって、実施形態の現像装置12aは、意図しない現像剤Dの排出を抑制することができる。
【0070】
初期現像剤Dは、第二搬送室60bのみに収容される。排出部60eは、第一搬送室60aのみに形成されている。
第一搬送室60aは現像ローラ63が配置される開口部60hを有するが、第二搬送室60bは外部への開口部を有しない。第二搬送室60bのみに現像剤Dが収容されることにより、現像剤Dの外部への漏洩が抑制される。
【0071】
排出部60eは、一対の連通口60c,60dのうちX1方向の下流側に配置される第一連通口60cより、X1方向の下流側に形成される。
第二搬送室60bに収容された現像剤Dは、X1方向の上流側に配置される第二連通口60dから、少しずつ第一搬送室60aに流入する。現像剤Dは、第一搬送室60aをX1方向に搬送され、時間をかけて排出部60eの近傍に到達する。そのため、排出部60eの近傍に配置される第二搬送部は、略全量の現像剤Dを押し戻すことができる。これにより、画像形成装置1の使用開始直後に、新しいキャリアを含む現像剤Dが、排出部60eから排出されることはない。したがって、実施形態の現像装置12aは、意図しない現像剤Dの排出を抑制することができる。
【0072】
実施形態の作像部12は、感光体ドラム12bと、前述された現像装置12aと、帯電器12cと、クリーニングブレード12dと、を有する。感光体ドラム12bは、静電潜像を担持する。現像装置12aは、静電潜像を現像剤で現像する。帯電器12cは、感光体ドラム12bを帯電させる。クリーニングブレード12dは、感光体ドラム12bに付着した現像剤を除去する。
実施形態の画像形成装置1は、前述された現像装置12aを有する。
前述された現像装置12aは、意図しない現像剤Dの排出を抑制することができる。したがって、作像部12および画像形成装置1は、現像剤の不足による画像不良を抑制することができる。
【0073】
前述された実施形態では、第一搬送室60aおよび第二搬送室60bが、水平方向に並んで配置される。これに対して、第一搬送室60aおよび第二搬送室60bは、鉛直方向に並んで配置されてもよい。
【0074】
前述された実施形態では、排出部60eが、第一搬送室60aの端部に配置され、底壁に開口する排出口67aを有する。これに対して、排出部60eは、第一搬送室60aまたは第二搬送室60bの端部以外に配置され、側壁に開口する排出口を有してもよい。側壁に開口する排出口は、余剰の現像剤が発生して現像剤の嵩が増加した場合に、上層を搬送される現像剤を排出する。
【0075】
前述された実施形態では、閉塞部材80がX1方向に引き出されて、一対の連通口60c、60dが開放される。これに対して、閉塞部材80は、X1方向とは異なる方向に引き出されてもよい。例えば、閉塞部材80は、鉛直上方に引き出されてもよい。
【0076】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、閉塞部材80と、初期現像剤Dと、排出部60eと、を持つ。閉塞部材80は、第一搬送室60aと第二搬送室60bとを連通する一対の連通口60c,60dを、開放可能に閉塞する。初期現像剤Dは、第一搬送室60aおよび第二搬送室60bのうち一方のみに収容される。排出部60eは、第一搬送室60aおよび第二搬送室60bのうち他方のみに形成される。これにより、意図しない現像剤Dの排出を抑制することができる。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0078】
D…現像剤(初期現像剤)、X1…第一方向、X2…第二方向、1…画像形成装置、12…作像部(画像形成ユニット)、12a…現像装置、12b…感光体ドラム(像担持体)、12c…帯電器、12d…クリーニングブレード(クリーニング部材)、60a…第一搬送室、60b…第二搬送室、60c…第一連通口、60d…第二連通口、60e…排出部、63…現像ローラ。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を外周面に付着させて回転可能な現像ローラと、
現像剤を収容可能であり、収容された現像剤を前記現像ローラの軸方向と平行な第一方向に搬送可能であり、前記現像ローラの外周面の一部が内部に露出する第一搬送室と、
現像剤を収容可能であり、収容された現像剤を前記第一方向とは逆の第二方向に搬送可能な第二搬送室と、
前記軸方向に離れて配置され前記第一搬送室と前記第二搬送室とを連通する一対の連通口を、開放可能に閉塞する閉塞部材と、
前記第一搬送室および前記第二搬送室のうち一方のみに収容された初期現像剤と、
前記第一搬送室および前記第二搬送室のうち他方のみに形成され、現像剤を排出可能な排出部と、を有し、
前記初期現像剤は、前記第二搬送室のみに収容され、
前記排出部は、前記第一搬送室のみに形成され、
前記排出部は、前記一対の連通口のうち前記第一方向の下流側に配置される第一連通口より、前記第一方向の下流側に形成され、
前記第一搬送室は、現像剤を前記第一方向に搬送可能な第一搬送部と、前記第一搬送部より前記第一方向の下流側に配置され現像剤を前記第二方向に搬送可能な第二搬送部と、を有し、
前記第二搬送部の全体が、前記第一連通口より前記第一方向の下流側に配置される、
現像装置。
【請求項2】
現像剤は、前記第一搬送室に補給される、
請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
静電潜像を担持する像担持体と、
前記静電潜像を現像剤で現像する、請求項1または2に記載の現像装置と、
前記像担持体を帯電させる帯電器と、
前記像担持体に付着した現像剤を除去するクリーニング部材と、を有する、
画像形成ユニット。
【請求項4】
請求項1または2に記載の現像装置を有する画像形成装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
実施形態の現像装置は、現像ローラと、第一搬送室と、第二搬送室と、閉塞部材と、初期現像剤と、排出部と、を持つ。現像ローラは、現像剤を外周面に付着させて回転可能である。第一搬送室は、現像剤を収容可能である。第一搬送室は、収容された現像剤を前記現像ローラの軸方向と平行な第一方向に搬送可能である。第一搬送室は、前記現像ローラの外周面の一部が内部に露出する。第二搬送室は、現像剤を収容可能である。第二搬送室は、収容された現像剤を前記第一方向とは逆の第二方向に搬送可能である。閉塞部材は、一対の連通口を開放可能に閉塞する。一対の連通口は、前記軸方向に離れて配置され、前記第一搬送室と前記第二搬送室とを連通する。初期現像剤は、前記第一搬送室および前記第二搬送室のうち一方のみに収容される。排出部は、前記第一搬送室および前記第二搬送室のうち他方のみに形成され、現像剤を排出可能である。前記初期現像剤は、前記第二搬送室のみに収容される。前記排出部は、前記第一搬送室のみに形成される。前記排出部は、前記一対の連通口のうち前記第一方向の下流側に配置される第一連通口より、前記第一方向の下流側に形成される。前記第一搬送室は、第一搬送部と、第二搬送部と、を有する。第一搬送部は、現像剤を前記第一方向に搬送可能である。第二搬送部は、前記第一搬送部より前記第一方向の下流側に配置され、現像剤を前記第二方向に搬送可能である。前記第二搬送部の全体が、前記第一連通口より前記第一方向の下流側に配置される。