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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164939
(43)【公開日】2022-10-28
(54)【発明の名称】販売システム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20221021BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20221021BHJP
【FI】
G07G1/00 311Z
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021070056
(22)【出願日】2021-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】506359288
【氏名又は名称】株式会社アスタリスク
(74)【代理人】
【識別番号】100191189
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100199761
【弁理士】
【氏名又は名称】福屋 好泰
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 規之
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA10
3E142CA20
3E142EA04
3E142FA28
3E142JA01
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】RFタグを付すことができない商品であっても効率的に会計処理を行うことができる販売システムを提供する。
【解決手段】本発明の販売システム100は、カメラ10によって生成された画像に基づいて顧客を認識する認識部と、前記顧客によってピックアップされた商品Gを特定する特定部と、前記認識された顧客に対して、前記特定された商品の会計情報を提示するレジ装置40と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラによって生成された画像に基づいて顧客を認識する認識部と、
前記顧客によってピックアップされた商品を特定する特定部と、
前記認識された顧客に対して、前記特定された商品の会計情報を提示する会計処理装置と、
を備えることを特徴とする販売システム。
【請求項2】
前記認識部は複数の顧客を認識し、
前記会計処理装置は、一の前記顧客の会計情報と、当該一の顧客に連続する他の顧客の会計情報を提示することを特徴とする、
請求項1に記載の販売システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店鋪における商品販売に用いられる販売システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
商品販売における会計処理の効率化を図るために、例えば特許文献1に記載の技術が提案されている。特許文献1に記載された技術は、イベント会場等での商品販売を、RFID技術を用いて効率化する販売システムであって、イベント会場の出入り口に配置されるゲートを備えている。ゲートは、商品の各々に付されたRFタグやユーザが有するIDカードから商品IDやユーザIDを読み取る読取部と、読み取った商品IDおよびユーザIDをサーバに送信する送信部と、を備えている。サーバは、ゲートから受信した商品IDおよびユーザIDを購入情報としてメモリに記憶するとともに、当該購入情報に基づいて生成した決済情報をレジ装置へと送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-191042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献の販売システムでは、販売されている商品の全てにRFタグを付す必要があり、RFタグを付すことができない商品を取り扱っている店鋪、例えば、店舗において調理された食品をそのままピックアップして会計する店鋪では上記の販売システムを用いることが困難である。
【0005】
本発明は、RFタグなどの識別媒体を付すことができない商品であっても効率的に会計処理を行うことができる販売システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の販売システムは、カメラによって生成された画像に基づいて顧客を認識する認識部と、前記顧客によってピックアップされた商品を特定する特定部と、前記認識された顧客に対して、前記特定された商品の会計情報を提示する会計処理装置と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記認識部は複数の顧客を認識し、前記会計処理装置は、一の前記顧客の会計情報と、当該一の顧客に連続する他の顧客の会計情報を提示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の販売システムは、RFタグを付すことができない商品であっても効率的に会計処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係る販売システムが用いられる店鋪の概略図
図2】(a)上記販売システムが有するハードウェア構成図、(b)当該販売システムが有するカメラのハードウェア構成図、(c)当該販売システムが有するGPUのハードウェア構成図、(d)当該販売システムが有するサーバのハードウェア構成図、(e)当該販売システムのレジ装置のハードウェア構成図
図3】(a)本発明の第2実施形態に係る販売システムが有する陳列装置の正面図、(b)当該陳列装置の側面断面図
図4】上記陳列装置のハードウェアの構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態にかかる販売システムを説明する。
【0011】
[第1実施形態]
【0012】
図1に示すように、本発明の第1実施形態にかかる販売システム100(図2)を備える店鋪は、多数の未使用トレイTが置かれるトレイ台1、商品Gが陳列されている陳列エリアE1、及び会計を行う会計エリアE2を含む販売エリアを備えている。これらトレイ台1、陳列エリアE1、及び会計エリアE2は直線的に配置されており、陳列エリアE1および会計エリアE2に沿ってトレイTを乗せるレーン3及び顧客の移動経路Rが設けられている。陳列エリアE1は複数の商品群を陳列する陳列装置である陳列台2を備えている。陳列台2は、移動経路Rに沿って水平に延在する載置面2aを有しており、当該載置面2aに商品Gが載置されている。当該載置面2aから移動経路Rに向かって、トレイTを載せるレーン3が水平に設けられている。会計エリアE2には2つのレジ装置40(会計処理装置)が移動経路Rに沿って併設されている。なお、当該店鋪は、例えば、商品Gであるドーナツを販売する店鋪や、天ぷらなどのトッピングを商品Gとして販売するうどんの飲食店などが挙げられる。
【0013】
図2に示すように、上記の店鋪において用いられる販売システム100は、上記2つのレジ装置40に加えて、カメラ10と、画像処理装置(以下、GPU20という。)と、サーバ30と、を備えている。当該カメラ10はGPU20と通信可能に有線接続または無線接続されている。また、当該店鋪にはネットワークNが形成されており、GPU20および各レジ装置40が当該ネットワークNを介してサーバ30と通信可能に接続されている。
【0014】
カメラ10は、図1に示すように、販売エリアの天井に設置されており、所定のフレームレートで販売エリアを撮像し、販売エリアの画像を生成する。このようなカメラ10は、図2に示すように、販売エリアを撮像する撮像部として機能するイメージセンサ11と、イメージセンサ11を制御し、画像を生成する生成部として機能するCPU12と、生成された画像を一時的に記憶する記憶部として機能するメモリ13と、GPU20に対して画像を送信する送信部として機能する通信モジュール14と、を備えている。
【0015】
GPU20は、カメラ10から画像を受信する受信部として機能する通信モジュール21と、受信した画像を処理する処理部として機能するCPU22と、当該画像処理のプログラムと画像を記憶する記憶部として機能するメモリ23と、画像処理によって取得された情報をサーバ30へと送信する送信部として機能するネットワークモジュール24と、を備えている。当該処理部であるCPU22は、カメラ10から画像を受信する度に、当該画像に含まれる顧客及び商品Gを認識する。顧客及び商品Gの認識方法は、特に限定されないが、例えば、顧客や商品Gの外観特徴に基づいて認識することができる。具体的には、顧客や商品Gを上方から観察した場合の外観特徴(形状、色、大きさ)を予め定めておき、当該外観特徴に一致又は近似する画素パターンが顧客や商品Gとして認識される。また、他の認識方法としては、機械学習を用いても構わない。具体的には、予め人物や商品Gの画像を教師データとして用いて学習済みモデルを生成する。そして、当該学習済みモデルに対して、カメラ10から受信した画像を入力することで、当該画像に含まれる顧客および商品Gを認識する。
【0016】
ここで、処理部であるCPU22は、画像中の商品Gを認識すると、当該認識した商品Gの外観特徴や学習済みモデルに基づいて商品IDを特定する。商品IDが特定されると、送信部として機能するネットワークモジュール24が、認定した商品Gの位置情報(画像における商品Gの座標)に商品IDを対応付けてサーバ30へと送信する。また、CPU22は、顧客を認識すると、当該認識した顧客に対して顧客IDを付与し、ネットワークモジュール24を介して、当該顧客IDに顧客の位置情報(画像における顧客の座標)を対応づけてサーバ30へと送信する。
【0017】
サーバ30は、GPU20から情報を受信する受信部およびレジ装置40に対して情報を送信する送信部として機能するネットワークモジュール34と、特定処理、判定処理、及び生成処理などの処理を実行するCPU32と、これらの処理をCPU32に実行させるプログラムおよびGPU20から受信した情報を記憶する記憶部として機能するメモリ33と、と備えている。
【0018】
上記CPU32が実行する特定処理は、GPU20から受信した情報に基づいて、ピックアップされた商品Gと当該商品Gをピックアップした顧客を対応づけて特定する処理である。ピックアップされた商品Gの特定は、例えば、レーン3(図1)上の位置情報(座標値)を有する商品Gがピックアップされた商品Gであると特定する。また、商品Gをピックアップした顧客の特定は、例えば、当該特定された商品Gの位置情報に近似する位置情報の顧客が当該商品Gをピックアップした顧客であると特定される。そして、特定された商品Gの商品IDと、特定された顧客の顧客IDが対応づけられる。このようにサーバ30のCPU32は、ピックアップされた商品Gと当該商品Gをピックアップした顧客を対応づけて特定する特定部として機能する。また、記憶部として機能するメモリ33は、ピックアップされた商品G(商品ID)と当該商品Gをピックアップした顧客(顧客ID)を対応づけて記憶する。
【0019】
上記CPU32が実行する判定処理は、GPU20から受信した顧客の位置情報が会計エリアE2に含まれるか否かを判定する第1判定処理と、第1判定処理において顧客の位置情報が会計エリアE2に含まれると判定された場合に、当該顧客の位置情報に基づいて、顧客に近いレジ装置40を判定する第2判定処理と、を含む。このようにサーバ30のCPU32は、顧客に近いレジ装置40を判定する判定部として機能する。また、記憶部として機能するメモリ33は、第1判定処理および第2判定処理の判定結果を記憶する。
【0020】
上記CPU32が実行する生成処理は、会計情報を生成する処理である。当該会計情報は、ピックアップされた商品Gの名称や、当該商品Gの価格を含み、上記特定処理において特定された商品IDに基づいて生成される。具体的には、サーバ30のメモリ33(記憶部)には、各商品Gの名称や各商品Gの価格と商品IDの対応関係を定めた商品テーブルが予め記憶されており、特定された商品IDを検索キーとして商品Gの名称や価格が抽出されることで会計情報が生成される。生成処理によって生成された会計情報は、記憶部として機能するメモリ33に記憶され、ネットワークモジュール34を介して、判定処理において判定されたレジ装置40に送信される。
【0021】
レジ装置40は、サーバ30から会計情報を受信する受信部として機能するネットワークモジュール44と、受信した会計情報を記憶する記憶部として機能するメモリ43と、受信した会計情報を顧客に対して表示する表示部として機能するディスプレイ45と、会計情報に基づいて会計処理を行う会計部として機能するCPU42と、キャッシャー46と、を備えている。レジ装置40のネットワークモジュール44は、会計処理が実施されると、会計が完了した旨をサーバ30へと送信する送信部としても機能する。
【0022】
上記のように構成される販売システム100は、所定のフレームレートで販売エリアを撮像するカメラ10によって販売エリアの画像が生成され、当該画像を処理するGPU20によって、販売エリアにおける商品Gおよび顧客の存在が認識される。そして、サーバ30によって、当該顧客によってピックアップされた商品Gが特定され、特定された商品Gの会計情報がレジ装置40に送信されて、レジ装置40によって会計処理が実施される。このように、本実施形態の販売システム100によれば、従来のように商品GにRFタグ等の識別媒体を付すことなく、顧客によってピックアップされた商品Gが特定されて会計処理を実施することができる。そして、会計処理において、ピックアップされた商品Gの情報を入力する必要がないので効率的に会計処理を実施することができる。
【0023】
また、上記実施形態において、GPU20が複数の顧客を認識した場合には、当該複数の顧客の顧客IDとその位置情報を送信するとともに、認識した商品Gの商品IDとその位置情報をサーバ30に送信する。これらの情報を受信したサーバ30は、特定処理において、顧客の位置情報と商品Gの位置情報に基づいて顧客がピックアップした商品Gを特定する。具体的には、顧客の位置情報と各商品Gの位置情報の差分値を求め、当該差分値が一定値以内にある商品Gをピックアップした商品Gであると特定し、当該商品Gの商品IDを顧客IDに対応付ける。また、サーバ30のCPUは、上記判定処理の第2判定処理において、複数の顧客の位置情報に近いレジ装置40が共通する場合には、複数の顧客がグループであると認定し、当該レジ装置40に対して複数の顧客の会計情報を送信する。レジ装置40は、サーバ30から複数の会計情報を受信すると、これらの会計を個々に行うか、又はこれらの会計を一括で行うかの選択画面をディスプレイに提示させる。このような態様によれば、グループで来店した顧客の会計を一括で処理することも可能となる。
【0024】
[第2実施形態]
【0025】
上記の第1実施形態では、カメラ10によって生成された画像に基づいて顧客および商品Gを認識しているが、第2実施形態は、カメラ10によって生成された画像に基づいて顧客を認識し、荷重センサの出力に基づいて商品Gを認識する点で第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0026】
第2実施形態の陳列エリアE1には、図3に示すように、商品Gを陳列する陳列装置50が設けられている。陳列装置50は、商品Gを陳列する陳列棚51と、陳列された商品Gを検出するセンサ55と、を備えている。陳列棚51は、上下に設けられた複数の棚板52と、棚板52を支持する側壁53と、を備えている。棚板52の各々には、複数のトレイTが載置されており、トレイTの各々には同種の商品Gが複数載せられている。各トレイTと棚板52の間に上記センサ55であるロードセル55(荷重センサ)が設けられている。ロードセル55は、トレイT上に載せられた複数の商品Gの重さを検出するセンサであって、図4に示すように、その出力信号がアナログ-デジタル変換器(以下、ADC56)を介してマイコン(以下、MCU57)へと入力される。MCU57は、CPUとメモリを備えており、メモリに予め記憶された認識処理および送信処理を含むプログラムがCPUによって実行される。
【0027】
認識処理は、ロードセル55の出力に基づいてトレイTに置かれた商品Gがピックアップされたことを認識する処理であって、取得処理、差分処理、比較処理、及び判定処理を含む。取得処理は、ADC56を介してロードセル55の出力値を所定の周期で取得する処理であり、取得した出力値はメモリに記憶される。差分処理は、取得処理において取得した出力値と、その前回の取得処理において取得した出力値の差分を求める処理である。比較処理は、差分処理において得た差分値と閾値とを比較する処理である。この閾値は、トレイTに載せられている商品Gの1つあたりの重さに対応する値であり、予め、実験的にトレイTに1つの商品Gを載せた状態でロードセル55の出力値を取得することで定められる。判定処理は、商品Gがピックアップされたか否かを判定する処理であって、比較処理の結果、差分値が閾値に満たない場合には、トレイTから商品Gがピックアップされていないと判定し、差分値が閾値を超えた場合には、トレイTから商品Gがピックアップされたものと判定する。CPUは、上記の取得処理から判定処理を各トレイTのロードセル55の出力に対して実行する。このようにCPUが認識処理を実行した結果、商品Gがピックアップされたと判定されると、CPUは、そのロードセル55に対応するトレイTのトレイIDを特定し、ネットワークモジュール58を介してトレイIDをサーバ30に送信する(送信処理)。
【0028】
本実施形態のサーバ30は、第1実施形態と同様にGPU20から顧客の位置情報と顧客IDを受信するとともに、陳列装置50からトレイIDを受信する。サーバ30のCPU32は、特定処理において、受信したトレイIDと顧客の位置情報に基づいて、ピックアップされた商品Gと、当該商品Gをピックアップした顧客を対応づけて特定する。具体的には、本実施形態のサーバ30のメモリ33には、第1実施形態の商品テーブルに加えて、トレイテーブルと、商品-トレイ対応テーブルと、が予め記憶されている。トレイテーブルは、トレイIDとトレイTの位置情報が対応付けられている。商品-トレイ対応テーブルは、トレイIDと商品IDが対応付けられている。そして、サーバ30のCPU32は、受信したトレイIDに対応するトレイTの位置情報をトレイテーブルから抽出し、また、当該トレイIDに対応する商品IDを商品-トレイ対応テーブルから抽出する。そして、サーバ30のCPU32は、抽出したトレイTの位置情報に近い顧客の位置情報を検索し、当該顧客の顧客IDに対して抽出した商品IDを対応付ける。
【0029】
そして、サーバ30のCPU32は、第1実施形態と同様に、判定処理および生成処理を実行し、該当するレジ装置40に対して会計情報を送信し、レジ装置40において会計処理が実行される。
【0030】
第1実施形態および第2実施形態に基づいて本発明の販売システムを説明したが、上記各実施形態は下記のように変形した態様であっても構わない。
【0031】
<変形例1>
陳列エリアE1を撮像するカメラによって生成された画像、及び陳列エリアE1に設けられた荷重センサの出力に基づいて、商品Gがピックアップされたことを認識しても構わない。例えば、第2実施形態において、陳列棚に複数のカメラを設けても構わない。具体的には、各トレイTの上方に位置する棚板の下面にカメラを設け、各カメラがトレイTに置かれた商品Gを撮像する態様であっても構わない。各カメラによって個別に生成されたトレイT上の商品Gの画像はGPU20に送信されて、GPU20によってトレイTからピックアップされた商品Gが認識される。
【0032】
<変形例2>
上記第1実施形態では販売エリアを撮像する単一のカメラ10を用いているが、複数のカメラ10を用いても構わない。複数のカメラ10によって販売エリアを撮像する場合には、各カメラ10は生成した画像をGPUへと送信する。GPUは、複数のカメラ10から受信した画像を組み合わせて販売エリアのエリア画像を生成し、当該エリア画像に対して第1実施形態の画像処理を行う。
【0033】
また、複数のカメラの各々に対応させてGPUを設けても構わない。この場合には、各GPUは、上記第1実施形態の画像処理を行い、認定した商品Gの位置情報に商品IDを対応付けてサーバ30へと送信する。また、各GPUは、認定した顧客の位置情報に顧客IDを対応付けてサーバ30へと送信する。サーバ30は、各GPUから受信した商品Gおよび顧客の位置情報に基づいて、販売エリア全体における商品Gおよび顧客の位置情報を特定したうえで、上記の特定処理、判定処理、生成処理を実行する。
【0034】
<変形例3>
上記第1実施形態および第2実施形態で用いるカメラ10はTOFカメラであっても構わない。TOFカメラは、各ピクセルの色情報と各ピクセルの距離情報を出力し、当該色情報及び距離情報をGPUへと送信する。GPUはTOFカメラから受信した色情報に基づいて画像を生成するとともに、生成された画像に基づいて認識した商品や顧客の位置情報を距離情報に基づいて正確に検出することができる。また、GPUは、距離情報に基づいて認識した顧客の腕を検出し、フレーム毎に受信する距離情報に基づいて腕のモーションを検出することができ、当該モーションに基づいてピックアップした商品を特定することができる。
【0035】
<変形例4>
上記実施形態では、商品GをトレイTにピックアップする態様であったが、顧客が持参したバッグ(袋)や箱や、商品Gを持ち帰るために店鋪に予め準備されたバッグ(袋)や箱であっても構わない。当該態様においては、顧客が商品をピックアップすると同時に持参したバッグ(袋)や箱に商品Gを入れることができる。
【0036】
<変形例5>
上記陳列エリアE1と会計エリアE2の間に手渡しエリアを設けても構わない。当該手渡しエリアには手渡しされる商品が載せられる台が設けられており、当該商品がカメラ10によって認識される。このような態様によれば、顧客によって特別にオーダされた商品、例えば「氷少なめ」などの商品にも対応することができる。
【0037】
<変形例6>
会計処理装置は、現金支払だけでなく、電子マネーやクレジットカードを用いた会計処理を実施するものであっても構わない。また、電子マネーやクレジットカードでのみ会計処理を実施するものであっても構わない。また、クレジットカードを用いた会計処理を実施する場合には、会計処理装置は、トレイ台1よりも上流に配置されたクレジットカードの読取装置を更に備えても構わない。クレジットカードの読取装置は、顧客が有するクレジットカードを読み取り、読み取ったクレジットカードの情報をサーバに送信する。サーバは、クレジットカードの情報を受信すると、当該クレジットカードの情報をクレジット会社のシステムに問い合わせして、当該クレジットカードが使用可能であるか否かを取得する。サーバは、上記特定処理、判定処理、及び生成処理を実行し、生成処理において生成された会計情報にクレジットカードの情報を対応付けて会計処理装置に送信する。会計処理装置では、サーバから受信した会計情報およびクレジットカードの情報を用いて会計処理を実行する。
【符号の説明】
【0038】
10 カメラ
20 GPU
30 サーバ
40 レジ装置
50 陳列装置
100 販売システム
図1
図2
図3
図4