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特開2022-164988コンテンツの配信の方法、コンテンツを配信するプログラム、およびコンテンツを配信するシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164988
(43)【公開日】2022-10-31
(54)【発明の名称】コンテンツの配信の方法、コンテンツを配信するプログラム、およびコンテンツを配信するシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20221024BHJP
   H04N 7/15 20060101ALI20221024BHJP
【FI】
G06F13/00 540A
H04N7/15 170
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021070124
(22)【出願日】2021-04-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年 2月24日 下記アドレスのウェブサイトにおいて公開されたTOPPAN VIRTUAL TOKYO PACK 2021にて公開(https://v-messe.jp/custom/plaza/2021/tokyopack/) 令和3年 3月24日 下記アドレスのウェブサイトにおいて公開されたCU-LABOにて公開(https://v-messe.jp/visitor/CKM04256/login) 令和3年 3月29日 下記アドレスのウェブサイトにおいて公開されたDAIKIN EXPO 2021にて公開(https://v-messe.jp/content/DKEX2021/)
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬地 宏一
(72)【発明者】
【氏名】飯田 貴幸
(72)【発明者】
【氏名】浅田 功
【テーマコード(参考)】
5B084
5C164
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA12
5B084AA16
5B084AB04
5B084AB07
5B084AB13
5B084BA08
5B084BB01
5B084CA07
5B084CB06
5B084CB23
5B084CF03
5B084CF12
5B084DB02
5B084DB08
5B084DC02
5B084DC03
5B084DC06
5C164FA10
5C164UB88S
5C164VA07S
5C164VA13P
(57)【要約】
【課題】オンライン展示会等においてスタッフ等がビデオ通話を用いて来場者に詳細な案内を提供できる技術を提供する。
【解決手段】システムにおけるコンテンツの配信の方法は、ユーザ端末からコンテンツ取得要求を受信するステップと、コンテンツ取得要求を受信したことに基づいて、ユーザ端末にコンテンツ100を配信するステップとを含む。コンテンツは、ビデオ通話のための第1の画面120と、操作項目を有する第2の画面110とを含む。第2の画面110は、埋め込みタグによってコンテンツに埋め込まれている。方法は、ユーザ端末から、第2の画面110での操作イベントによって発生したデータ要求を受信したことに基づいて、第1の画面120を更新せずに第2の画面110を更新するためのデータをユーザ端末に配信するステップをさらに含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムにおけるコンテンツの配信の方法であって、
ユーザ端末からコンテンツ取得要求を受信するステップと、
前記コンテンツ取得要求を受信したことに基づいて、前記ユーザ端末にコンテンツを配信するステップとを含み、
前記コンテンツは、ビデオ通話のための第1の画面と、操作項目を有する第2の画面とを含み、
前記第2の画面は、埋め込みタグによって前記コンテンツに埋め込まれており、
前記ユーザ端末から、前記第2の画面での操作イベントによって発生したデータ要求を受信したことに基づいて、前記第1の画面を更新せずに前記第2の画面を更新するためのデータを前記ユーザ端末に配信するステップをさらに含む、方法。
【請求項2】
前記ユーザ端末と、前記ユーザ端末とビデオ通話中の他の端末との間で仮想的な通信路による通信を確立するステップと、
前記他の端末に前記コンテンツを配信するステップと、
前記他の端末から、前記第2の画面での操作イベントによって発生したデータ要求を受信したことに基づいて、前記仮想的な通信路を介して、前記他の端末での操作に関する情報を前記ユーザ端末に送信するステップと、
前記ユーザ端末から、前記他の端末での操作に関する情報に基づいて発生したデータ要求を受信するステップと、
前記第1の画面を更新せずに前記第2の画面を更新するデータを前記ユーザ端末および前記他の端末の両方に配信するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記他の端末での操作に関する情報は、前記ユーザ端末に、前記操作イベントを発生させるためのデータを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記他の端末で発生した操作に関する情報は、前記ユーザ端末に、前記データ要求を送信させるためのデータを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザ端末から、前記第2の画面での操作イベントによるデータ要求を受信したことに基づいて、前記仮想的な通信路を介して、前記ユーザ端末での操作に関する情報を前記他の端末に送信するステップをさらに含む、請求項2~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記ビデオ通話の予約の要求を受け付けるステップと、
前記ビデオ通話の開始時間の情報を取得するステップと、
前記ビデオ通話の参加者情報を取得するステップと、
予約に基づいて、前記ユーザ端末および前記他の端末に前記ビデオ通話の通知を配信するステップとをさらに含む、請求項2~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記他の端末から前記ユーザ端末の画面ロック要求を受け付けたことに基づいて、前記仮想的な通信路を介して、前記ユーザ端末に、前記第2の画面の操作を受け付けなくするための画面ロック命令を送信するステップをさらに含む、請求項2~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記コンテンツは、HTML(HyperText Markup Language)を含み、
前記埋め込みタグは、iframeタグ、objectタグまたはcanvasタグである、請求項2~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記仮想的な通信路は、WebSocketである、請求項2~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の方法をプロセッサに実行させるための、プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムを格納したメモリと、
前記プログラムを実行するためのプロセッサとを備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンテンツの配信に関し、より特定的には、オンライン展示会におけるビデオ通話を含むコンテンツの配信に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上での仮想的な展示会等(オンライン展示会とも呼ぶ)が開催されている。これらのオンライン展示会は、展示会用のプラットフォーム等を用いて開催されることもある。
【0003】
オンライン展示会に関し、例えば、特開2003-108465号公報(特許文献1)は、「Webブラウザを備えた利用者端末と、イベント参加サイトサーバと、ネットイベント主催サイトコンピュータとで構成され、ネットイベント主催コンピュータは、Webサーバと、アプリケーションサーバと、データベースサーバと、管理者端末とを備え、利用者が、ネット主催コンピュータのネットイベントゲートページにアクセスしたとき、利用者端末に経時変化誘導画面を送信し、該経時変化誘導画面の表示情報により、利用者を経時変化表示情報が表示されているイベント参加サイトを探させる行動に誘引し、イベント参加サイトの閲覧を促進させることを特徴とする利用者参加による」インターネットサイト誘導システムを開示している([要約]参照)。
【0004】
また、オンライン展示会に関する他の技術が、例えば、特許文献2~特許文献6に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-108465号公報
【特許文献2】特開2001-256357号公報
【特許文献3】特開2003-263444号公報
【特許文献4】特開2002-207922号公報
【特許文献5】特開2004-234054号公報
【特許文献6】特開2017-111743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1~6に開示された技術によると、オンライン展示会等においてスタッフ等がビデオ通話を用いて来場者に詳細な案内を提供することができない。したがって、オンライン展示会等においてスタッフ等がビデオ通話を用いて来場者に詳細な案内を提供するための技術が必要とされている。
【0007】
本開示は、上記のような背景に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、オンライン展示会等においてスタッフ等がビデオ通話を用いて来場者に詳細な案内を提供するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ある実施の形態に従うと、システムにおけるコンテンツの配信の方法が提供される。この方法は、ユーザ端末からコンテンツ取得要求を受信するステップと、コンテンツ取得要求を受信したことに基づいて、ユーザ端末にコンテンツを配信するステップとを含む。コンテンツは、ビデオ通話のための第1の画面と、操作項目を有する第2の画面とを含む。第2の画面は、埋め込みタグによってコンテンツに埋め込まれている。方法は、ユーザ端末から、第2の画面での操作イベントによって発生したデータ要求を受信したことに基づいて、第1の画面を更新せずに第2の画面を更新するためのデータをユーザ端末に配信するステップをさらに含む。
【0009】
ある局面において、方法は、ユーザ端末と、ユーザ端末とビデオ通話中の他の端末との間で仮想的な通信路による通信を確立するステップと、他の端末にコンテンツを配信するステップと、他の端末から、第2の画面での操作イベントによって発生したデータ要求を受信したことに基づいて、仮想的な通信路を介して、他の端末での操作に関する情報をユーザ端末に送信するステップと、ユーザ端末から、他の端末での操作に関する情報に基づいて発生したデータ要求を受信するステップと、第1の画面を更新せずに第2の画面を更新するデータをユーザ端末および他の端末の両方に配信するステップとをさらに含む。
【0010】
ある局面において、他の端末での操作に関する情報は、ユーザ端末に、操作イベントを発生させるためのデータを含む。
【0011】
ある局面において、他の端末で発生した操作に関する情報は、ユーザ端末に、データ要求を送信させるためのデータを含む。
【0012】
ある局面において、方法は、ユーザ端末から、第2の画面での操作イベントによるデータ要求を受信したことに基づいて、仮想的な通信路を介して、ユーザ端末での操作に関する情報を他の端末に送信するステップをさらに含む。
【0013】
ある局面において、方法は、ビデオ通話の予約の要求を受け付けるステップと、ビデオ通話の開始時間の情報を取得するステップと、ビデオ通話の参加者情報を取得するステップと、予約に基づいて、ユーザ端末および他の端末にビデオ通話の通知を配信するステップとをさらに含む。
【0014】
ある局面において、方法は、他の端末からユーザ端末の画面ロック要求を受け付けたことに基づいて、仮想的な通信路を介して、ユーザ端末に、第2の画面の操作を受け付けなくするための画面ロック命令を送信するステップをさらに含む。
【0015】
ある局面において、コンテンツは、HTML(HyperText Markup Language)を含み、埋め込みタグは、iframeタグ、objectタグまたはcanvasタグである。
【0016】
ある局面において、仮想的な通信路は、WebSocketである。
【0017】
他の実施の形態に従うと、上記の方法をプロセッサに実行させるためのプログラムが提供される。
【0018】
また、他の実施の形態に従うと、上記のプログラムを格納したメモリと、プログラムを実行するためのプロセッサとを備える、システムが提供される。
【発明の効果】
【0019】
ある実施の形態に従うと、オンライン展示会等においてスタッフ等がビデオ通話を用いて来場者に詳細な案内を提供することが可能である。
【0020】
この開示内容の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本開示に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】ある実施の形態に従うオンライン展示会システムの適用例を示す図である。
図2】オンライン展示会システムを実現するための装置200の一例を示す図である。
図3】ある実施の形態に従うオンライン展示会システム300の機能の一例を示す図である。
図4】ある実施の形態に従うオンライン展示会の画面の第1の例を示す図である。
図5】ある実施の形態に従うオンライン展示会の画面の第2の例を示す図である。
図6】ある実施の形態に従うオンライン展示会の会場全体の表示の一例を示す図である。
図7】ある実施の形態に従うWeb会議の予約画面の第1の例を示す図である。
図8】ある実施の形態に従うWeb会議の予約画面の第2の例を示す図である。
図9】ある実施の形態に従うWeb会議の予約画面の第3の例を示す図である。
図10】アテンド機能における仮想的な通信路の一例を示す図である。
図11】Web会議における通信手順の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本開示に係る技術思想の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0023】
<A.オンライン展示会システムの適用例>
図1は、本実施の形態に従うオンライン展示会システムの適用例を示す図である。本実施の形態に従うオンライン展示会システムは、サーバまたはクラウドシステム等の任意のハードウェア上に構築され、ユーザ端末からコンテンツ取得要求を受信したことに基づいて、ユーザ端末に対してオンライン展示会の画面100を配信することができる。ユーザは、パーソナルコンピュータ、タブレットまたはスマートフォン等の任意のユーザ端末に画面100を表示させることができる。ある局面において、本実施の形態に従うオンライン展示会システムは、オンライン教育システム等の任意のサービスを提供するプラットフォームとしても使用され得る。
【0024】
(a.コンテンツの構成)
画面100は、オンライン展示会の画面および各種機能を含む。画面100は、主な構成として、画面110と、画面120と、操作パネル130と、マップ140とを含む。ある局面において、画面100は、HTML(HyperText Markup Language)によって定義されたウェブコンテンツであってもよい。他の局面において、画面100は、XML(Extensible Markup Language)によって定義されたコンテンツであってもよい。画面100は、HTML等からなるコンテンツであるとも言える。また、画面100(コンテンツ)は、タグ等によって定義された1または複数の画面または操作項目(ボタン、スライダおよびリンク等)を内包し得る。なお、端末はブラウザ機能等を用いて、画面100をディスプレイに表示させ得る。図1に示す例では、ユーザ端末は、ユーザが自身のアカウントでオンライン展示会システムにログインした後の画面を表示している。
【0025】
画面110は、例えば、オンライン展示会の会場全体、展示ブース、および展示品等を表示する。また、画面110は、他のHTMLへのリンクやJavascript(登録商標)による操作項目を含んでいてもよい。また、画面110の上部は各種ページへのリンクを含むメニューバーであってもよい。当該メニューバーは、画面が遷移しても常に表示され続けてもよい。ユーザは、タッチ、クリックまたはスワイプ等の任意の操作により、イベントを発生させ得る。ユーザ端末(Javascript)は、例えばボタンが押された場合(ボタンを押すというイベントが発生した場合)、当該イベントに対応付けられた処理(画面の表示切り替え等)を実行する。ユーザは、画面110内のリンクまたは操作項目を用いて、オンライン展示会の会場を移動することができる。なお、画面の切り替えは、サーバへのアクセスを発生させるもの(URL(uniform resource locator)が変化するもの)と、そうでないものとを含み得る。
【0026】
画面120は、展示会のスタッフ等が来場者を案内するためのビデオ通話画面である。スタッフは、例えばオンライン展示会の運営元のスタッフでもよいし、オンライン展示会に出展している会社の営業担当者または解説員等であってもよい。例えば、ユーザは、画面120に表示されているスタッフ等から商品の内容または商品の展示場所等の案内を受けながら、画面110を操作してオンライン展示会を移動することができる。また、スタッフは、音声で案内または説明を行いつつ、スタッフ端末からユーザ端末を遠隔操作することもできる。ある局面において、画面120は、スタッフ等の顔を表示せずに、アバターまたは写真を表示してもよい。
【0027】
操作パネル130は、オンライン展示会の移動、画面110のズーム、およびマップ140の切り替え機能等の各種機能をユーザに提供する。ある局面において、操作パネル130が提供する全ての機能は、画面110に埋め込まれていてもよい。逆に、画面110に埋め込まれている全ての機能は、操作パネル130により提供されてもよい。
【0028】
マップ140は、オンライン展示会の全体マップ、または一部のエリアのマップ等を表示する。さらに、マップ140は、オンライン展示会の全体マップおよび一部のエリアのマップを切り替え表示する機能を備えていてもよい。また、マップ140は、ユーザの位置または現在の画面110が表示しているブースの位置をマップ140に表示してもよい。さらに、ユーザは、マップ140に表示されているブースを選択することで、当該選択されたブースに移動し得る(画面110が選択されたブースを表示し得る)。
【0029】
(b.オンライン展示会システムの動作例)
次に、本実施の形態に従うオンライン展示会システムの典型的な動作について説明する。図1に示す例では、ユーザは、ユーザ端末のブラウザ等で展示会の画面110を見ながら、画面120を介して、スタッフから展示品または会場の案内を受けている。
【0030】
まず、第1の動作例として、ユーザからの操作を受け付けた場合のオンライン展示会システムの動作ついて説明する。ユーザは、画面120(ビデオ通話)を介してスタッフから操作案内を聞くことができる。ユーザは、操作案内に従い、画面110、操作パネル130またはマップ140内の操作項目を操作したとする。ある局面において、ユーザは、クリック、タッチまたはスワイプ等の任意の操作に基づいて、操作項目を操作し得る。
【0031】
ユーザが画面の遷移を引き起こす操作項目(会場の移動、商品情報の詳細の表示等)を操作したことに基づいて、オンライン展示会システムは、コンテンツ取得要求(遷移先の画面のデータの要求等)を受け付ける。その後、オンライン展示会システムは、更新用のデータ(画面全体を更新するためのデータ、または表示の一部を更新するためのデータ)をユーザ端末に送信する。
【0032】
ユーザ端末は、オンライン展示会システムから受信した更新用のデータに基づいて、画面110を更新する。このとき、ユーザ端末は、ビデオ通話を継続するために、画面120を更新せずに画面110のみを更新する。ある局面において、画面110は、iframeタグ、objectタグまたはcanvasタグ等の埋め込みタグによって、画面100に埋め込まれていてもよい。この場合、画面の更新用のデータは、埋め込みタグ内の画面のみを更新するデータになる。
【0033】
画面110、操作パネル130またはマップ140内の操作項目によって発生するコンテンツ取得要求は、埋め込みタグ内の画面(画面110、操作パネル130およびマップ140の全てまたは一部を含む)のみを更新するためのデータの要求である。ただし、必要に応じて(通話を切断する場合等)、コンテンツ取得要求は、画面100全体を更新するデータを要求してもよい。
【0034】
上記のように、ユーザが画面100を操作したことに基づいて、オンライン展示会システムは、画面120を更新せずに、埋め込みタグ内の画面(画面110、操作パネル130およびマップ140の全てまたは一部を含む)を更新する。こうすることで、オンライン展示会システムは、音声通話を途切れさせることなく(画面120を更新することなく)、ユーザによるオンライン展示会内での移動等(画面110を更新すること)を可能にする。
【0035】
次に、第2の動作例として、スタッフからの操作を受け付けた場合のオンライン展示会システムの動作について説明する。スタッフは、スタッフ端末(ユーザ端末とは別の端末)で画面100を表示して操作し得る。スタッフ端末とユーザ端末とは、仮想的な通信路で通信可能に構成されている。仮想的な通信路は、例えば、WebSocket等である。
【0036】
スタッフは、画面110、操作パネル130またはマップ140内の操作項目を操作したとする。ある局面において、スタッフは、クリック、タッチまたはスワイプ等の任意の操作に基づいて、操作項目を操作し得る。
【0037】
スタッフが画面110上の操作項目(会場の移動、商品情報の詳細の表示等)を操作したことに基づいて、オンライン展示会システムは、コンテンツ取得要求(遷移先の画面のデータの要求等)を受け付ける。その後、オンライン展示会システムは、更新用のデータをスタッフ端末に送信する。
【0038】
スタッフ端末は、スタッフ端末がオンライン展示会システムから受信した更新用のデータに基づいて、画面110を更新する。このとき、スタッフ端末は、ビデオ通話を継続するために、画面120を更新せずに画面110を更新する。
【0039】
また、オンライン展示会システムは、仮想的な通信路を介して、スタッフ端末から操作に関する情報を取得する。ある局面において、当該操作に関する情報は、ユーザ端末に、スタッフ端末で発生した操作イベント(clickイベント等)を発生させるためのデータを含んでいていてもよい。他の局面において、当該操作に関する情報は、ユーザ端末に、コンテンツ取得要求を送信させるためのデータを含んでいてもよい。
【0040】
次に、オンライン展示会システムは、仮想的な通信路を介して、ユーザ端末に、スタッフ端末から受信した操作に関する情報を転送する。ある局面において、オンライン展示会システムは、スタッフ端末から受信した操作に関する情報に基づいて、ユーザ端末に送信するデータ(イベントの発生処理、画面更新処理、またはコンテンツ取得要求処理等をユーザ端末に実行させるための命令等)を生成し、当該データをユーザ端末に送信してもよい。
【0041】
ユーザ端末は、操作に関する情報に基づいて、または、オンライン展示会システムがスタッフ端末から受信した操作に関する情報に基づいて生成したデータを受信したことに基づいて、スタッフ端末と同じ画面更新処理を実行する。ある局面において、ユーザ端末は、操作に関する情報に基づいて、スタッフ端末で発生した操作イベントと同じ操作イベントを発生させてもよい。例えば、スタッフ端末でボタンAのクリックイベントが発生した場合、操作に関する情報に基づいてユーザ端末でもボタンAのクリックイベントが発生し得る。操作イベントが発生することにより、ユーザ端末は、操作イベントに関連付けられたコンテンツ取得要求をオンライン展示会システムに送信し得る。他の局面において、ユーザ端末は、操作に関する情報に基づいて、イベントを発生させる代わりに、イベントに関連付けられた処理(コンテンツ取得要求をオンライン展示会システムに送信する等)を直接実行してもよい。例えば、スタッフ端末でボタンAのクリックイベントが発生した場合、操作に関する情報に基づいてユーザ端末はボタンAのクリックイベントに関連付けられた処理(JavascriptにおけるbuttonA.addEventListener('click', function(event) {処理})等)を実行してもよい。
【0042】
ユーザ端末は、オンライン展示会システムから受信した画面の更新用のデータに基づいて、画面110を更新する。このとき、ユーザ端末は、ビデオ通話を継続するために、画面120を更新せずに画面110を更新する。
【0043】
ある局面において、スタッフ端末は、仮想的な通信路を介して、ユーザの画面ロック要求をオンライン展示会システムに送信し得る。当該ユーザの画面ロック要求は、操作に関する情報に含まれていてもよい。オンライン展示会システムは、仮想的な通信路を介して、ユーザの画面ロック要求をユーザ端末に送信し得る。ユーザ端末は、ユーザの画面ロック要求を受信したことに基づいて、ユーザからの操作を一時的に受け付けなくする。この画面ロックは、ユーザ端末またはスタッフ端末の画面で特定の操作(ロック解除ボタンを押す等)をすることにより解除することができる。
【0044】
上記のように、スタッフが画面110を操作したことに基づいて、オンライン展示会システムは、スタッフ端末の画面110およびユーザ端末の画面110の両方を同じように更新し得る。こうすることで、スタッフは、ユーザにビデオ通話による案内を提供しながら、ユーザ端末の画面110を操作することができる。その結果、例えば、スタッフは、ユーザを特定のブースに案内したり、ユーザ端末の画面110を切り替えながら質の高い商品の説明を提供したりすることができる。これ以降、この第2の動作例に示される機能をアテンド機能とも呼ぶ。
【0045】
なお、ある局面において、ユーザ端末およびスタッフ端末は、画面100に予め備えられた機能(Javascriptによるブログラム等)に基づいて、オンライン展示会システムを経由せずに、仮想的な通信路を介して互いに直接通信してもよい。また、他の局面において、上記の説明と同様の手順で、ユーザ端末で発生したイベントをスタッフ端末で発生させるか、または、スタッフ端末にユーザ端末で発生したイベントに関連付けられた処理(更新用のデータの要求等)を実行させてもよい。これにより、ユーザ端末の画面およびスタッフ端末の画面は、常に同期され得る。なお、本実施の開示において説明するユーザ端末およびスタッフ端末が備える全ての機能は、ブラウザ機能およびJavascript等によって実現されてもよい。
【0046】
<B.オンライン展示会システムの構成例>
図2は、オンライン展示会システムを実現するための装置200の一例を示す図である。ある局面において、装置200は、オンライン展示会システムを実現するためのサーバとして使用されてもよい。他の局面において、オンライン展示会システムは、複数の装置200からなるクラウド環境上で実現されてもよい。また、装置200は、ユーザ端末およびスタッフ端末として使用されてもよい。本開示における各装置(ユーザ端末、スタッフ端末およびオンライン展示会システム)の機能および処理は、CPU(Central Processing Unit)1により、プログラムとして実行され得る。
【0047】
装置200は、CPU1と、1次記憶装置2と、2次記憶装置3と、外部機器インターフェイス4と、入力インターフェイス5と、出力インターフェイス6と、通信インターフェイス7とを含む。
【0048】
CPU1は、装置200の各種機能を実現するためのプログラムを実行し得る。CPU1は、例えば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、例えば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらの組み合わせ等によって構成されてもよい。
【0049】
1次記憶装置2は、CPU1によって実行されるプログラムと、CPU1によって参照されるデータとを格納する。ある局面において、1次記憶装置2は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSRAM(Static Random Access Memory)等によって実現されてもよい。
【0050】
2次記憶装置3は、不揮発性メモリであり、CPU1によって実行されるプログラムおよびCPU1によって参照されるデータを格納してもよい。その場合、CPU1は、2次記憶装置3から1次記憶装置2に読み出されたプログラムを実行し、2次記憶装置3から1次記憶装置2に読み出されたデータを参照する。ある局面において、2次記憶装置3は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリ等によって実現されてもよい。
【0051】
外部機器インターフェイス4は、プリンタ、スキャナおよび外付けHDD等の任意の外部機器に接続され得る。ある局面において、外部機器インターフェイス4は、USB(Universal Serial Bus)端子等によって実現されてもよい。
【0052】
入力インターフェイス5は、キーボード、マウス、タッチパッドまたはゲームパッド等の任意の入力装置に接続され得る。ある局面において、入力インターフェイス5は、USB端子、PS/2端子およびBluetooth(登録商標)モジュール等によって実現されてもよい。
【0053】
出力インターフェイス6は、ブラウン管ディスプレイ、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の任意の出力装置に接続され得る。ある局面において、出力インターフェイス6は、USB端子、D-sub端子、DVI(Digital Visual Interface)端子およびHDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)端子等によって実現されてもよい。
【0054】
通信インターフェイス7は、有線または無線のネットワーク機器と接続される。ある局面において、通信インターフェイス7は、有線LAN(Local Area Network)ポートおよびWi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)モジュール等によって実現されてもよい。他の局面において、通信インターフェイス7は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルを用いてデータを送受信してもよい。
【0055】
図3は、本実施の形態に従うオンライン展示会システム300の機能の一例を示す図である。ある局面において、図3に示す各構成は、プログラムとして図2に示すハードウェア上で実行されてもよい。この場合、CPU1は、1次記憶装置2上に展開されたプログラムを実行することで、図3に示す各構成の機能を実現し得る。
【0056】
オンライン展示会システム300は、主な機能として、通知情報管理部301と、スケジュール管理部302と、Web会議管理部303と、Web会議UI(User Interface)304と、アテンド管理部305と、アテンドDB(Database)306と、セミナー配信部307と、セミナー管理部308とを含む。
【0057】
オンライン展示会システム300は、任意のその他システム350と連係してもよい。また、オンライン展示会システム300は、端末340(ユーザ端末)を介して、来場者360に画面100を提供する。同様に、端末340(スタッフ端末)を介して、来場者360をアテンドするスタッフにも画面100を提供し得る。
【0058】
通知情報管理部301は、Web会議の開催通知またはその他システム350が提供するサービスの通知等を端末340に送信(プッシュ通知)する。一例として、端末340は、ブラウザ機能を使用して表示した画面上に受信した通知を表示し得る。ここでのWeb会議は、図1を参照して説明したビデオ通話を含む。Web会議は、1対1のビデオ通話、3人以上の人間またはグループが参加するビデオ会議およびセミナーを含み得る。
【0059】
スケジュール管理部302は、アテンドDB306を参照することにより、Web会議のスケジュールを管理する。一例として、スケジュール管理部302は、予め定められたタイミングに応じて(Web会議の開催が近い場合等)、通知情報管理部301にWeb会議のスケジュールを送信すると共に、通知情報管理部301に端末340への通知処理の依頼を出力してもよい。また、スケジュール管理部302は、アテンドDB306の編集機能を備え得る。
【0060】
Web会議管理部303は、Web会議に来場者360を直接招待する。ある局面において、Web会議管理部303は、Web会議の主催者(Host)の端末340から来場者360(Guest)へのWeb会議の招待要求を受信したことに基づいて、来場者360の端末340にWeb会議への招待通知を送信してもよい。なお、招待通知の送信は、通知情報管理部301を介して実行されてもよい。
【0061】
Web会議UI304は、端末340にオンライン展示会のUIを配信する。当該オンライン展示会のUIは、図1を参照して説明した画面100、図4図9に示される画面等を含み得る。オンライン展示会のUIは、HTMLまたはXML等によって実現され得る。
【0062】
アテンド管理部305は、Web会議で必要な処理を実行する。一例として、アテンド管理部305は、端末340(1)(スタッフ端末)が仮想的な通信路を介して端末340(2)(ユーザ端末)を操作するための機能(アテンド機能)等を提供する。
【0063】
アテンドDB306は、Web会議に関する各種情報を記憶する。一例として、アテンドDB306は、スケジュールテーブル311と、セミナーマスタテーブル312と、Web会議テーブル313と、アテンドマスタテーブル314と、参加者リストテーブル315と、参加者テーブル316とを格納する。
【0064】
スケジュールテーブル311は、Web会議の開始時刻および終了時刻を管理する。スケジュールテーブル311は、項目として、スケジュールID(Identifier)と、開始時刻と、終了時刻と、予定タイプと、Web会議IDと、セミナーIDとを含み得る。予定タイプは、Web会議の種類(展示会案内、商談または打合せ等)を示す。
【0065】
セミナーマスタテーブル312は、セミナーの情報を含む。セミナーマスタテーブル312は、項目として、少なくともセミナーIDを含む。セミナーは、オンライン展示会に参加する企業が提供するセミナー、および、オンライン展示会システム300を運営する企業が提供するセミナー等の任意のセミナーを含み得る。
【0066】
Web会議テーブル313は、Web会議に関する情報を含む。Web会議テーブル313は、項目として、Web会議IDと、事後参加フラグと、アテンド有無と、アテンドIDとを含み得る。事後参加フラグは、会議の途中から参加可能か否かを示す。アテンド有無は、アテンド機能が有効か否かを示す。
【0067】
アテンドマスタテーブル314は、アテンドの情報を管理する。アテンドマスタテーブル314は、項目として、少なくとも、アテンドIDを含む。ここでのアテンドとは、一例として、来場者にオンライン展示会の会場または商品等を案内すること等であり、アテンドIDは、各Web会議に紐づけられたアテンドを一意に識別する。
【0068】
参加者リストテーブル315は、各Web会議に参加する参加者を管理する。参加者リストテーブル315は、項目として、Web会議IDと、参加IDと、参加タイプとを含む。参加タイプは、ホストまたはゲスト等の参加者の種類を示す。
【0069】
参加者テーブル316は、オンライン展示会への参加者の情報を管理する。参加者テーブル316は、項目として、参加者IDを含む。ユーザは、予め用意されたオンライン展示会の参加申し込み用のWebページ等に参加者の情報を入力し得る。オンライン展示会システム300は、入力された参加者の情報に紐付けられた参加者IDを参加者テーブル316に登録する。
【0070】
セミナー配信部307は、セミナーを配信する。ある局面において、セミナー配信部307は、Web会議の一形態としてセミナーを配信し得る。この場合、Web会議UI304は、セミナー用の各種UIを含み得る。実際には、セミナー配信部307は、オンライン展示会システム300の他の各種機能と連携してセミナー(Web会議)を配信し得る。
【0071】
セミナー管理部308は、セミナー(Web会議)の各種設定を行う機能を提供する。例えば、オンライン展示会に出展する企業のスタッフは、セミナー管理部308が提供する設定画面(Web画面)を介して、セミナーの各種設定を行い得る。ある局面において、セミナー管理部308は、画面700,800,900(図7図9参照)を介してセミナー(Web会議)の各種設定(予約等)を受け付けてもよい。
【0072】
<C.オンライン展示会システムの画面例>
図4は、本実施の形態に従うオンライン展示会の画面の第1の例を示す図である。端末340は、ブラウザ機能等により、ディスレプイに画面410および画面420を表示する。
【0073】
画面410は、ログイン画面であり、オンライン展示会に参加する場合、ユーザはまず画面410にアクセスする。画面410は、ユーザのメールアドレスおよびパスワードの入力を受け付ける。また、画面410に正しいユーザのメールアドレス(またはID)およびパスワードが入力された状態でログインボタンが押されたことに基づいて、端末340の画面は、画面410から画面420に切り替わる。
【0074】
より具体的には、ログインボタンのクリックのイベントが発生し、端末340は、認証要求をオンライン展示会システム300に送信する。オンライン展示会システム300は、認証処理に成功したことに基づいて、更新用のデータ(画面420の情報)を端末340に送信する。
【0075】
画面420は、オンライン展示会のメイン画面である。画面420は、オンライン展示会の画面440と、操作パネル130と、マップ140と、通知430とを含む。画面420は、一例として、2D(Two-Dimensional)の展示会場を表示してもよいし、3Dの展示会場を表示してもよい。画面440は、図1に示す画面110に対応する。ユーザは、画面420に埋め込まれた操作項目、操作パネル130、または、マップ140を操作して展示会場を移動したり、展示品を閲覧したりできる。
【0076】
通知430は、Web会議(1対1のビデオ通話、セミナーを含む)の通知であり、ユーザは、通知430上の参加ボタンを押すことでWeb会議に参加できる(1対1のビデオ通話の場合、通話を開始できる)。ユーザが通知430上の参加ボタンを押すことにより、端末340の画面は、画面420から画面510(図5参照)に切り替わる。
【0077】
実際には、端末340の画面が、画面420から画面510に切り替わるときに画面440の更新は発生しなくてもよい。画面440は埋め込みタグ内のコンテンツであり、画面510(通話画面)が表示された後もバックグラウンドで表示され続ける。
【0078】
図5は、本実施の形態に従うオンライン展示会の画面の第2の例を示す図である。端末340は、ブラウザ機能等により、ディスレプイに画面510および画面100を表示する。
【0079】
画面510は、Web会議、ビデオ通話またはオンラインセミナーの画面である。画面510は、通話相手の画面511と、他の参加者の表示512とを含み得る。ある局面において、画面510が1対1のビデオ通話の場合、画面510は、他の参加者の表示512を含まなくてもよい。他の局面において、画面510が会議またはセミナーである場合、発話している人物の画面が通話相手の画面511として拡大して表示され、その他の参加者の画面が他の参加者の表示512として縮小表示されてもよい。ユーザは、画面510の縮小ボタン(図示せず)等の任意の操作項目を操作することで、端末340の画面を画面510から画面100に切り替えることができる。
【0080】
実際には、端末340の画面が、画面510から画面100に切り替わるときにバックグラウンドで表示されている画面440は更新されなくてもよい。画面110は、埋め込みタグ内のコンテンツであり画面440と同一の画面である。画面110(画面440)は、画面420から画面510に切り替わるとき、画面510から画面100に切り替わるときも常にバックグラウンドに表示され続けてもよい。画面120は、通話相手の画面511が縮小表示された画面である。画面120は、画面110を含む埋め込みタグの外部に配置される。そのため、画面110は、画面120とは独立して更新され得る。
【0081】
図6は、本実施の形態に従うオンライン展示会の会場全体の表示の一例を示す図である。ユーザは、画面100のメニュー等の任意の操作項目を操作することで、会場全体の画面610を端末340のディスプレイに表示させることができる。画面100から画面610への切り替わりが発生した場合も、埋め込みタグ内の画面110が更新されて画面610に切り替わる。
【0082】
画面610は、表示項目として、通知620と、会場630と、ブース640と、ブースの説明650とを含む。通知620は、通知430と同じである。画面610は、通知620の代わりに画面120(通話画面)を含んでいてもよい。通知620および画面120は、画面610を含む埋め込みタグの外側に位置するため、画面110が画面610に切り替わるときも更新されずに表示され続ける。会場630は、一例として、オンライン展示会の全体を俯瞰したマップであってもよい。ブース640は、会場630上に配置された仮想的なブースを示す。ユーザが端末340の画面上の特定のブース640を選択した場合、画面610には選択されたブース640の説明650が表示され得る。
【0083】
図7は、本実施の形態に従うWeb会議の予約画面の第1の例を示す図である。一例として、スタッフは画面100等のメニューバーの予約を選択することで、端末340の画面を画面700に切り替えてもよい。スタッフは、カレンダーの特定の時間枠710を選択して、プルダウン720から会議室を選択し、予約ボタン730を押すことでWeb会議の予約を作成し得る。予約ボタン730が押されると、端末340の画面は画面700から画面800に遷移する(図8参照)。スタッフは、操作がわからない場合は、チャット750を利用してスタッフに質問することができる。カレンダー上には、既に作成された予定740が表示され得る。
【0084】
図8は、本実施の形態に従うWeb会議の予約画面の第2の例を示す図である。画面800は、Web会議に関する項目を入力するための画面である。画面800は、入力項目として、例えば、会議室、会議のタイトル、会議の日付、会議の開始時間および終了時間、メモ、およびゲスト(参加者のメールアドレスまたはアカウント等)等を含み得る。画面800の入力項目の一部(会議室、会議の日付、会議の開始時間および終了時間等)には、予め画面700で選択された項目が記入されていてもよい。また、一例として、スタッフは画面100等のメニューバーの項目を選択することで、端末340の画面を画面800に直接切り替えてもよい。保存ボタンが押されると、端末340の画面は画面800から画面900に切り替わる(図9参照)。
【0085】
図9は、本実施の形態に従うWeb会議の予約画面の第3の例を示す図である。画面900は、Web会議に関する情報を確認するための画面である。画面900は、一例として、画面700,800で設定された項目の確認ダイアログ910を表示する。オンライン展示会システム300は、画面700,800,900を介してWeb会議の予約が行われたことに基づいて、参加者の端末340に通知430を送信し得る。なお、スタッフが予約処理を行う手順について説明したが、ユーザも同様に予約処理を行うことができてもよい。また、予約が作成されたことに基づいて、参加者(Host,Guestを含む)の端末340にWeb会議の通知が送信され、端末340は端末340の画面上に通知430を表示し得る。
【0086】
<D.オンライン展示会システムの通信の流れの例>
図10は、アテンド機能における仮想的な通信路の一例を示す図である。アテンド機能において、来場者360の端末340と、スタッフ1060の端末340とは仮想的な通信路(WebSocket等)を介して互いに接続される。
【0087】
スタッフ1060の端末340は、端末340の画面上の操作項目(ボタンまたはリンク等)が操作されたことに基づいて、仮想的な通信路を介して、操作に関する情報を来場者360の端末340に送信する。
【0088】
また、ある局面において、アテンド管理部305が、操作に関する情報を来場者360の端末340に転送してもよい。他の局面において、スタッフ1060の端末340は、操作に関する情報を来場者360の端末340に直接送信してもよい。この場合、アテンド管理部305は、来場者360の端末340およびスタッフ1060の端末340の間のコネクションの確立処理のみを実行し得る。
【0089】
また、他の局面において、アテンド管理部305は、スタッフ1060の端末340から受信した操作に関する情報に基づいて、来場者360の端末340に送信するためのデータ(イベントの発生処理、画面更新処理、またはコンテンツ取得要求処理等をユーザ端末に実行させるための命令等)を生成し、当該データをユーザ端末に送信してもよい。
【0090】
来場者360の端末340は、操作に関する情報に基づいて、または、アテンド管理部305がスタッフ1060の端末340から受信した操作に関する情報に基づいて生成したデータを受信したことに基づいて、スタッフ1060の端末340と同じ画面更新処理を実行する。ある局面において、来場者360の端末340は、操作に関する情報に基づいて、スタッフ1060の端末340で発生した操作イベントと同じ操作イベントを発生させてもよい。操作イベントが発生することにより、来場者360の端末340は、コンテンツ取得要求をオンライン展示会システムに送信し得る。他の局面において、ユーザ端末は、操作に関する情報に基づいて、イベントを発生させずにコンテンツ取得要求をオンライン展示会システム300に直接送信してもよい。
【0091】
なお、操作に関する情報は、項目として、URL、非同期フラグ、非同期URL、およびその他のパラメータを含み得る。URLは、遷移先の画面のURLである。非同期フラグは、ブラウザとサーバとが非同期通信するか否かを示す。非同期URLは、非同期通信でアクセスするURLである。遷移先の画面のURLと現在の画面のURLが同じ場合、画面の遷移は発生しない。また、非同期URLは、画面以外のデータの取得にも使用され得る。パラメータは、同期通信または非同期通信のときのリクエストパラメータを含む。来場者360の端末340は、これらの項目に基づいて、処理(イベント発生または更新用のデータの要求)を実行する。
【0092】
図11は、Web会議における通信手順の一例を示す図である。図11を参照して、スタッフ1060の端末340および来場者360の端末340が仮想的な通信路で接続される手順、および、スタッフ1060の端末340が来場者360の端末340を操作する手順について説明する。
【0093】
ステップS1110において、スタッフ1060の端末340は、アテンド管理部305に、仮想的な通信の接続要求を送信する。ある局面において、仮想的な通信は、WebSocketによる通信であってもよい。
【0094】
ステップS1120において、アテンド管理部305は、スタッフ1060の端末340に、仮想的な通信のIDを返信する。ある局面において、当該IDは、WebSocketのIDであってもよい。
【0095】
ステップS1130において、スタッフ1060の端末340は、来場者360の端末340に、アテンドの許可依頼(Web会議の許可依頼)を送信する。アテンドの許可依頼は、仮想的な通信のIDを含む。通知430には、この仮想的な通信のIDが紐付けられる。
【0096】
ステップS1140において、来場者360の端末340は、仮想的な通信(アテンド)を許可する入力を受け付ける。仮想的な通信を許可する入力は、例えば、通知430のボタン(商談に参加するボタン、通話開始ボタン等)を押す入力を受け付けることを含む。
【0097】
ステップS1150において、来場者360の端末340は、アテンド管理部305と仮想的な通信を確立する。この時点で、スタッフ1060の端末340と、来場者360の端末340とは仮想的な通信路を介して接続が確立される。なお、スタッフ1060の端末340が複数の来場者360の端末340と仮想的な通信を確立する場合、ステップS1130~1150の処理は複数回繰り返される。
【0098】
ステップS1160において、スタッフ1060の端末340は、スタッフ1060による画面の操作を受け付ける。当該スタッフ1060による画面の操作は、例えば、埋め込みタグ内の画面110、操作パネル130およびマップ140等の操作項目の操作である。ある局面において、スタッフ1060による画面の操作は、来場者360の端末340の画面のロックの依頼の操作を含んでいてもよい。
【0099】
ステップS1170において、スタッフ1060の端末340は、アテンド管理部305に、操作に関する情報を送信する。操作に関する情報は、項目として、URL、非同期フラグ、非同期URL、およびその他のパラメータを含み得る。
【0100】
ステップS1180において、アテンド管理部305は、来場者360の端末340に、操作に関する情報を転送する。ある局面において、アテンド管理部305は、操作に関する情報に代えて、操作に関する情報に基づいて生成したデータ(来場者360の端末340に画面の更新処理等を実行させるための命令等)を送信してもよい。
【0101】
アテンド管理部305がスタッフ1060の端末340から操作に関する情報を複数回受信した場合、ステップS1185において、アテンド管理部305は、来場者360の端末340に、操作に関する情報を複数回転送する。
【0102】
ステップS1190において、来場者360の端末340は、受信した操作に関する情報、または操作に関する情報に基づいて生成されたデータに基づいて、画面の更新処理を実行する。当該画面の更新処理は、例えば、埋め込みタグ内の画面110、操作パネル130およびマップ140等の更新処理である。
【0103】
<E.その他の適用例>
本開示の説明において、オンライン展示会システム300の典型的な機能について説明したが、オンライン展示会システム300は、オンライン展示会以外にも、オンライン教育システム、オンライン店舗サービス、およびオンラインコンサルタントサービス等、任意のコミュニケーションを必要とするサービスに使用され得る。
【0104】
例えば、オンライン教育システムにおいて、アテンド機能を用いることにより、教師は生徒の画面を操作しながら、わかりやすく指導内容を説明し得る。同様に、オンライン店舗サービスおよびオンラインコンサルタントサービス等においても、担当者は、顧客の画面を操作しながら、製品またはソリューション等をわかりやすく説明し得る。
【0105】
以上説明した通り、本実施の形態に従うオンライン展示会システム300は、アテンド機能を備えることにより、スタッフ1060の端末340による来場者360の端末340の操作を可能にする。これにより、スタッフ1060は、来場者360に対して、質の高い展示会の案内および展示品についての説明を提供し得る。
【0106】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内で全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された開示内容は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
【符号の説明】
【0107】
1 CPU、2 1次記憶装置、3 2次記憶装置、4 外部機器インターフェイス、5 入力インターフェイス、6 出力インターフェイス、7 通信インターフェイス、100,110,120,410,420,440,510,511,610,700,800,900,1110 画面、130 操作パネル、140 マップ、200 装置、300 オンライン展示会システム、301 通知情報管理部、302 スケジュール管理部、303 会議管理部、304 Web会議UI、305 アテンド管理部、306 アテンドDB、307 セミナー配信部、308 セミナー管理部、311 スケジュールテーブル、312 セミナーマスタテーブル、313 会議テーブル、314 アテンドマスタテーブル、315 参加者リストテーブル、316 参加者テーブル、340 端末、350 システム、360 来場者、430,620 通知、512 表示、630 会場、640 ブース、650 ブースの説明、710 時間枠、720 プルダウン、730 予約ボタン、740 予定、750 チャット、910 確認ダイアログ、1060 スタッフ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11