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特開2022-164993外観検査装置およびパレタイズシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022164993
(43)【公開日】2022-10-31
(54)【発明の名称】外観検査装置およびパレタイズシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/892 20060101AFI20221024BHJP
【FI】
G01N21/892 B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021070138
(22)【出願日】2021-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】591214527
【氏名又は名称】株式会社ジーテクト
(71)【出願人】
【識別番号】521059240
【氏名又は名称】株式会社MES甲信
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】菊池 渡
(72)【発明者】
【氏名】村山 徹
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA37
2G051AB02
2G051BA01
2G051BB01
2G051CA03
2G051CA04
2G051CB01
2G051DA03
2G051DA06
(57)【要約】
【課題】ブランク材の両面の外観検査が、より正確に実施できるようにする。
【解決手段】第1カメラ103は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102で搬送されているブランク材131の表面を撮像し、ブランク材131の表面の外観画像を取得する。第1カメラ103は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の上側に配置されている。また、第1カメラ103の撮像箇所は、隙間121の上方から搬送方向にずれた箇所に配置されている。例えば、第1カメラ103は、搬送方向に、隙間121の位置よりずれた第1ベルトコンベア101の上に配置され、直下の領域を撮像箇所とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のブランク材を撮影することで取得した外観画像の画像認識により、ブランク材の外観の検査を実施する外観検査装置であって、
前記ブランク材を搬送する第1ベルトコンベアと、
前記第1ベルトコンベアに、隙間を介して連続して配置され、前記第1ベルトコンベアで搬送されてきた前記ブランク材を搬送する第2ベルトコンベアと、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの上側に配置され、前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアで搬送されている前記ブランク材の表面を撮像して前記ブランク材の表面の外観画像を取得する第1カメラと、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの上側に配置され、前記第1カメラで前記ブランク材の表面の撮像のための第1照明と、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの下側に配置され、前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアで搬送されている前記ブランク材の裏面を、前記隙間から撮像して前記ブランク材の裏面の外観画像を取得する第2カメラと、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの下側に配置され、前記第2カメラで前記ブランク材の裏面の撮像のための第2照明と
を備え、
前記第1カメラの撮像箇所は、前記隙間の上方から搬送方向にずれた箇所に配置されている
ことを特徴とする外観検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の外観検査装置において、
前記第1照明は、前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの上方から、前記ブランク材の表面に向けて照明光を照射し、
前記第2照明は、前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの下方から、前記隙間を通して前記ブランク材の裏面に向けて照明光を照射する
ことを特徴とする外観検査装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の外観検査装置において、
前記第1カメラで撮像された第1外観画像および前記第2カメラで撮像された第2外観画像に基づいて前記ブランク材の不良を検出する検査部を備える
ことを特徴とする外観検査装置。
【請求項4】
請求項3記載の外観検査装置において、
前記検査部は、前記第1カメラで撮像された第1外観画像と第1基準画像との、パターン認識における一致の度合いにより、前記ブランク材の表面の不良を検出し、前記第2カメラで撮像された第2外観画像と第2基準画像との、パターン認識における一致の度合いにより、前記ブランク材の裏面の不良を検出する
ことを特徴とする外観検査装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の外観検査装置において、
前記第2カメラは、リニアイメージセンサから構成されていることを特徴とする外観検査装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の外観検査装置において、
前記第1カメラは、リニアイメージセンサから構成されていることを特徴とする外観検査装置。
【請求項7】
板状のブランク材を、第1領域から第2領域に搬送するベルトコンベアと、
前記第2領域の前記ベルトコンベアの側部に配置された中継台と、
前記ベルトコンベアの配置領域に対して前記中継台を挟む状態で、前記第2領域に配置されるパレット台と、
前記ベルトコンベアに関連付けて配置され、前記ベルトコンベアにより搬送されるブランク材をピックアップして前記中継台に積み上げる第1移送動作をする第1ロボットと、
前記ベルトコンベアで搬送されているブランク材を撮影するカメラと、
前記カメラにより撮像された画像に対する画像計測を実行する画像処理装置と、
前記画像処理装置による画像計測結果に基づいて、前記第1ロボットに前記第1移送動作の実施を指示する第1コントローラと、
前記中継台に積み重ねられた複数のブランク材の積載体を、前記パレット台に移送する第2移送動作をする第2ロボットと、
前記中継台に積み重ねられた複数のブランク材の積載量を計測する測定装置と、
前記測定装置が計測した積載量が設定値に達すると、前記第2ロボットに前記第2移送動作の実施を指示する第2コントローラと、
前記第1領域と前記第2領域との間で、前記ベルトコンベアにより搬送されているブランク材の外観の検査をする、請求項1~6のいずれかの外観検査装置と
を備えるパレタイズシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼材によるブランク材を検査する外観検査装置およびパレタイズシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
トランスミッション部品の製造では、ロール鋼板より打ち抜き加工することで円板状のブランク材を作製し、作製したブランク材をプレス成形している。この種の製造工程では、作製したブランク材をパレットに積み付け、ブランク材を積み付けたパレットを、次工程の製造部署に移送している。
【0003】
上述したブランク材の積み付けでは、一般に、プレス機で打ち抜き加工されて搬出されたブランク材を、人手によりパレットに積載している。また、この積載時に、外観の検査などを実施している。ところで、打ち抜き加工されたブランク材は、1.3秒/枚程度の生産速度で、プレス機から搬出されるため、一人の人手による処理速度では対応に限界があり、多くの人手を要するなど、多くの問題がある。このため、ブランク材の積み付けを機械化することが検討されている。
【0004】
この機械化においては、プレス機より搬出されたブランク材をベルトコンベアで搬送する過程で外観をカメラで撮影し、撮影した画像の処理により外観検査を実施する。この後、ベルトコンベアで搬送されているブランク材を、ロボットアームでピックアップしてパレットに積み付けることが考えられる。例えば、よく知られたビジョントラッキングによるコンベアトラッキングで、ベルトコンベアで搬送されているブランク材をピックアップすることができる(特許文献1参照)。
【0005】
ところで、上述した外観検査は、ブランク材の両面に対して実施する。このため、例えば、2つのベルトコンベアの間に隙間を設け、隙間の位置で、2つのベルトコンベアの上側、および2つのベルトコンベアの下側の各々に、外観検査用のカメラを配置した技術が提案されている(特許文献2参照)。この技術によれば、ブランク材を反転することなく、一度の搬送で両面の検査が実施できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2019-141935号公報
【特許文献2】特開2017-150992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら,特許文献2の技術では、一方の側の撮像に、他方の側の照明の光が入り込み、鮮明な画像が得られず、正確な外観検査が実施できない場合が発生するという問題があった。
【0008】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、ブランク材の両面の外観検査が、より正確に実施できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る外観検査装置は、板状のブランク材を撮影することで取得した外観画像の画像認識により、ブランク材の外観の検査を実施する外観検査装置であり、ブランク材を搬送する第1ベルトコンベアと、第1ベルトコンベアに、隙間を介して連続して配置され、第1ベルトコンベアで搬送されてきたブランク材を搬送する第2ベルトコンベアと、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアの上側に配置され、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアで搬送されているブランク材の表面を撮像してブランク材の表面の外観画像を取得する第1カメラと、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアの上側に配置され、第1カメラでブランク材の表面の撮像のための第1照明と、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアの下側に配置され、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアで搬送されているブランク材の裏面を、隙間から撮像してブランク材の裏面の外観画像を取得する第2カメラと、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアの下側に配置され、第2カメラでブランク材の裏面の撮像のための第2照明とを備え、第1カメラの撮像箇所は、隙間の上方から搬送方向にずれた箇所に配置されている。
【0010】
上記外観検査装置の一構成例において、第1照明は、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアの上方から、ブランク材の表面に向けて照明光を照射し、第2照明は、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアの下方から、隙間を通してブランク材の裏面に向けて照明光を照射する。
【0011】
上記外観検査装置の一構成例において、第1カメラで撮像された第1外観画像および第2カメラで撮像された第2外観画像に基づいてブランク材の不良を検出する検査部を備える。
【0012】
上記外観検査装置の一構成例において、検査部は、第1カメラで撮像された第1外観画像と第1基準画像との、パターン認識における一致の度合いにより、ブランク材の表面の不良を検出し、第2カメラで撮像された第2外観画像と第2基準画像との、パターン認識における一致の度合いにより、ブランク材の裏面の不良を検出する。
【0013】
上記外観検査装置の一構成例において、第2カメラは、リニアイメージセンサから構成されている。
【0014】
上記外観検査装置の一構成例において、第1カメラは、リニアイメージセンサから構成されている。
【0015】
本発明のパレタイズシステムは、板状のブランク材を、第1領域から第2領域に搬送するベルトコンベアと、第2領域のベルトコンベアの側部に配置された中継台と、ベルトコンベアの配置領域に対して中継台を挟む状態で、第2領域に配置されるパレット台と、ベルトコンベアに関連付けて配置され、ベルトコンベアにより搬送されるブランク材をピックアップして中継台に積み上げる第1移送動作をする第1ロボットと、ベルトコンベアで搬送されているブランク材を撮影するカメラと、カメラにより撮像された画像に対する画像計測を実行する画像処理装置と、画像処理装置による画像計測結果に基づいて、第1ロボットに第1移送動作の実施を指示する第1コントローラと、中継台に積み重ねられた複数のブランク材の積載体を、パレット台に移送する第2移送動作をする第2ロボットと、中継台に積み重ねられた複数のブランク材の積載量を計測する測定装置と、測定装置が計測した積載量が設定値に達すると、第2ロボットに第2移送動作の実施を指示する第2コントローラと、第1領域と第2領域との間で、ベルトコンベアにより搬送されているブランク材の外観の検査をする、請求項1~6のいずれかの外観検査装置とを備える。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明によれば、ブランク材の表面側の検査のための第1カメラの撮像箇所を、隙間の上方から搬送方向にずれた箇所に配置したので、ブランク材の両面の外観検査が、より正確に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る外観検査装置の構成を示す構成図である。
図2図2は、本発明の実施の形態に係るパレタイズシステムの構成を示す構成図である。
図3図3は、本発明の実施の形態に係るパレタイズシステムの、第1ロボット204が備える吸着ヘッド241の構成を示す斜視図である。
図4図4は、第2ロボット208の詳細な構成例を示す斜視図である。
図5図5は、第3ロボット211の構成例を示す平面図である。
図6図6は、本発明の実施の形態に係る外観検査装置の検査部のハードウエア構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態に係る外観検査装置について図1を参照して説明する。この外観検査装置は、板状のブランク材131を撮影することで取得した外観画像の画像認識により、ブランク材131の外観の検査を実施する外観検査装置であり、第1ベルトコンベア101、第2ベルトコンベア102、第1カメラ103、第1照明104、第2カメラ105、および第2照明106を備える。
【0019】
第1ベルトコンベア101は、ブランク材131を搬送する。例えば、第1ベルトコンベア101は、プレス機(不図示)で打ち抜き加工されて搬出されたブランク材を搬送する。ブランク材131は、例えば、板厚が2.3~6mm程度であり、外形が、丸や多角形とされている。また、中央部に穴を有する平面視で環状のブランク材131もある。
【0020】
第2ベルトコンベア102は、第1ベルトコンベア101に、隙間121を介して連続して配置され、第1ベルトコンベア101で搬送されてきたブランク材131を搬送する。隙間121は、搬送方向に対して垂直な方向に延在するスリット状の部分である。隙間121は、例えば、ブランク材131の直径の4分の1程度の寸法とすることができる。第2ベルトコンベア102は、例えば、ブランク材131をピックアップしてパレットに積み上げるロボットが配置された領域に、ブランク材131を搬送する。第1ベルトコンベア101と第2ベルトコンベア102とは、例えば、直線上に配置されている。
【0021】
第1カメラ103は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102で搬送されているブランク材131の表面を撮像し、ブランク材131の表面の外観画像を取得する。第1カメラ103は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の上側に配置されている。また、第1カメラ103の撮像箇所は、隙間121の上方から搬送方向にずれた箇所に配置されている。例えば、第1カメラ103は、搬送方向に、隙間121の位置よりずれた第1ベルトコンベア101の上に配置され、直下の領域を撮像箇所とする。第1カメラ103は、搬送方向に、隙間121の位置よりずれた第2ベルトコンベア102の上に配置することもできる。
【0022】
第1カメラ103は、例えば、リニアイメージセンサから構成することができる。このリニアイメージセンサは、画素の配列方向が、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102による搬送方向に対して垂直な方向とされている。リニアイメージセンサは、例えば、画素数を4000以上とすることで、微細な傷などの検出感度を向上させることができる。
【0023】
第1照明104は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の上側に配置されている。第1照明104は、第1カメラ103でブランク材131の表面の撮像のための光源となる。第1照明104は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の上方から、ブランク材131の表面に向けて第1照明光104aを照射する。第1照明104は、第1カメラ103の撮像箇所の照明であり、隙間121の領域には、第1照明光104aが照射されることがない。このため、第1照明光104aが、第2カメラ105の撮像に入り込むことがないので、第2カメラ105においては、ブランク材131の裏面の鮮明な画像が得られるものとなる。
【0024】
第2カメラ105は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102で搬送されているブランク材131の裏面を隙間121から撮像して、ブランク材131の裏面の外観画像を取得する。第2カメラ105は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の下側に配置されている。第2カメラ105は、隙間121の直下に配置されている。また、第2カメラ105は、直上の領域を撮像箇所とする。
【0025】
第2カメラ105は、例えば、リニアイメージセンサから構成することができる。このリニアイメージセンサは、画素の配列方向が、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102による搬送方向に対して垂直な方向とされている。リニアイメージセンサは、例えば、画素数を4000以上とすることで、微細な傷などの検出感度を向上させることができる。
【0026】
第2照明106は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の下側に配置されている。第2照明106は、第2カメラ105でブランク材131の裏面の撮像のための光源となる。第2照明106は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の下方から、隙間121を通してブランク材131の裏面に向けて第2照明光106aを照射する。第2照明106は、例えば、出射した第2照明光106aを、半反射鏡107で反射させて90°光路を変更させ、隙間121の直下から、隙間121を通してブランク材131の裏面に向けて照射する。この場合、第2カメラ105は、半反射鏡107を通して、ブランク材131の裏面を撮像する。なお、第2カメラ105のための照明を、第1カメラ103のための第1照明104と同様の構成とすることができる。この場合、半反射鏡107は、必要ない。
【0027】
このため、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の上側の領域においては、隙間121の上部領域からはずれた領域には、第2照明光106aが照射されることがない。このため、隙間121の上方から搬送方向にずれた箇所に配置されている第1カメラ103の撮像に、第2照明光106aが入り込むことがないので、第1カメラ103においては、ブランク材131の表面の鮮明な画像が得られるものとなる。
【0028】
なお、第1照明104による第1照明光104aも、上述同様に、半反射鏡で反射させて90°光路を変更させ、第1カメラ103の撮像領域に対し、この直上からブランク材131の表面に向けて照射することができる。
【0029】
また、この外観検査装置は、第1カメラ103で撮像された第1外観画像および第2カメラ105で撮像された第2外観画像に基づいて、ブランク材131の不良を検出する検査部108を備える。検査部108は、第1カメラ103で撮像された第1外観画像と第1基準画像との、パターン認識における一致の度合いにより、ブランク材131の表面の不良を検出する。また、検査部108は、第2カメラ105で撮像された第2外観画像と第2基準画像との、パターン認識における一致の度合いにより、ブランク材131の裏面の不良を検出する。また、検査部108は、第1外観画像、第2外観画像の各々において、機械学習(深層機械学習)によるパターン認識により、外観の判定(不良の検出)をすることでブランク材131の外観の検査を実施することもできる。
【0030】
前述したように、実施の形態によれば、第1カメラ103においては、ブランク材131の表面の鮮明な第1外観画像が得られ、第2カメラ105においては、ブランク材131の裏面の鮮明な第2外観画像が得られる。このため、検査部108では、例えば、正確なパターン認識や機械学習が実施でき、正確な不良検出が実施できる。
【0031】
次に、本発明の実施の形態に係るパレタイズシステムについて、図2を参照して説明する。このパレタイズシステムは、上述した外観検査装置を用いている。
【0032】
このパレタイズシステムは、ベルトコンベア201、中継台202、パレット台203、第1ロボット204、カメラ205、画像処理装置206、第1コントローラ207、第2ロボット208、測定装置209、第2コントローラ210を備える。
【0033】
ベルトコンベア201は、板状のブランク材を、第1領域251から第2領域252に搬送する。例えば、第1領域251には、プレス機231が配置され、プレス機231で打ち抜き加工されて搬出されたブランク材が、ベルトコンベア201の第1領域251に排出される。ブランク材は、例えば、板厚が2.3~6mm程度であり、外形が、丸や多角形とされている。また、中央部に穴を有する平面視で環状の形状のブランク材もある。
【0034】
中継台202は、第2領域252のベルトコンベア201の側部に配置されている。パレット台203は、ベルトコンベア201の配置領域に対して中継台202を挟む状態で、第2領域252に配置される。
【0035】
第1ロボット204は、ベルトコンベア201に関連付けて配置され、ベルトコンベア201により搬送されるブランク材をピックアップして中継台202に積み上げる第1移送動作をする。第1ロボット204は、例えば、パラレルリンクロボットである。また、第1ロボット204は、例えば、図3に示すような、吸着によりブランク材をピックアップする、真空吸着式の吸着ヘッド241を備える。吸着ヘッド241は、複数の吸着パッド242を備える。
【0036】
カメラ205は、ベルトコンベア201で搬送されているブランク材を撮影する。画像処理装置206は、カメラ205により撮像された画像に対する画像計測を実行する。第1コントローラ207は、画像処理装置206による画像計測結果に基づいて、第1ロボット204に第1移送動作の実施を指示する。
【0037】
また、画像処理装置206は、画像計画として、外形が多角形のブランク材について、複数枚を積み重ねた状態で、側部の各辺の位置が一致する(重なる)ように、第1ロボット204にピックアップしたブランク材を平面で回転させることができる。例えば、カメラ205により撮像された画像をもとに、認識された外形の各辺の位置が、設定されている状態となるようにブランク材を回転させる。このような画像計画結果に基づいて動作する第1ロボット204の第1移送動作で、中継台202に積み上げられた複数の多角形のブランク材の積載体は、各々のブランク材の各辺の位置が、ほぼ一致する状態となる。なお、円形のブランク材の場合は、上述した動作は必要ない。
【0038】
カメラ205が、画素数が1280×1024程度の、エリアイメージセンサから構成されていれば、画像処理装置206におけるブランク材の外形の認識が可能である。エリアイメージセンサの画素数が多いほど、ブランク材の外形の識別精度が向上し、外形の識別精度が向上する。
【0039】
第2ロボット208は、中継台202に積み重ねられた複数のブランク材の積載体を、パレット台203に移送する第2移送動作をする。第2ロボット208は、例えば、図4に示すように、水平多関節型のロボットアームであり、アーム先端部に昇降機構208aを備える。第2ロボット208は、アーム先端部の可動範囲が、回転方向に1200mm,伸縮方向に2400mm程度である。
【0040】
また、昇降機構208aには、積載体を側面から把持する3つの爪部材208cによるロボットハンド208bを備える。爪部材208cの各々は、先端にL字状に形成された爪部208dを備える。爪部材208cは、ロボットハンド208bから下方に延在している。また、爪部208dは、ロボットハンド208bの中心部に向けて、爪部材208cの延在方向に対して略垂直な方向に延びている。ロボットハンド208bは、爪部材208cで、積載体を側面から挾み、積載体の最下面端部に爪部208dを掛止することで、積載体を把持して移送する。爪部208dの長さが、例えば、2mmとされている。また、ロボットハンド208bは、外径が1100mm~3440mmのブランク材の積載体が把持・移送可能である。
【0041】
ここで、第2ロボット208は、ロボットハンドで積載体を側面から把持する前に、ロボットハンド208bの3つの爪部材208cで、積載体を側面から挾む動作により積載体の重なりの乱れを補正する補正動作をしてから積載体の把持動作を開始する。
【0042】
測定装置209は、中継台202に積み重ねられた複数のブランク材の積載量を計測する。第2コントローラ210は、測定装置209が計測した積載量が設定値に達すると、第2ロボット208に第2移送動作の実施を指示する。例えば、積載量は、中継台202に積み重ねられた複数のブランク材の積載数とすることができる。また、積載量は、中継台202に積み重ねられた複数のブランク材の重量(総重量)とすることができる。例えば、第2コントローラ210は、測定装置209が計数した積載数が、設定されている11~13枚に達すると、第2ロボット208に第2移送動作の実施を指示する。この程度の枚数であれば、第2ロボット208による第2移送動作が、十分に可能である。
【0043】
また、このパレタイズシステムは、中継台202に設けられた第3ロボット211、および第3コントローラ212を備える。第3コントローラ212は、中継台202に既に積み上げられている積載体に、新たなブランク材が積み上げられると、第3ロボット211に積載体の重なりの乱れを補正する補正動作の実施を指示する。第3コントローラ212は、例えば、測定装置209が計数している積載数を元に、新たなブランク材が積み上げられたことを把握する。
【0044】
第3ロボット211は、例えば、図5に示すように、中継台202に積み重ねられる複数のブランク材の積載体214を、積載体214の側面から挾む方向に可動する複数の押さえ板211a,211bを備え、複数の押さえ板211a,211bを、アクチュエータ211c,211dにより積載体214の側面から挾む方向に移動させることで、上述した補正動作を実施する。アクチュエータ211c,211dは、水平方向の最大可搬質量が40kg程度の能力を有している。
【0045】
また、前述したように、中継台202に積み上げられた複数の多角形のブランク材の積載体の、各々のブランク材の各辺の位置が、ほぼ一致していれば、上述した第3ロボット211の補正動作により、多角形のブランク材の場合でも、各ブランク材で対応する辺の位置が一致した状態に、積載体の重なりの乱れが解消できる。この状態であれば、上述した第2ロボット208による第2移送動作で、ブランク材を落下させるなどの問題が発生することがない。
【0046】
また、このパレタイズシステムは、第1領域251と第2領域252との間で、ベルトコンベア201により搬送されているブランク材の外観の検査をする外観検査装置213を備える。外観検査装置213は、前述した実施の形態に係る外観検査装置であり、詳細な説明は省略する。外観検査装置213を用いるにあたり、ベルトコンベア201を、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアから構成し、第2ベルトコンベアを、第1ベルトコンベアに、隙間を介して連続して配置する。
【0047】
上述したパレタイズシステムでは、まず、プレス機231で打ち抜き加工されて搬出されたブランク材が、ベルトコンベア201の第1領域251に排出されると、このブランク材が、ベルトコンベア201により、第2領域252の方向に輸送される。この過程で、外観検査装置213が、ブランク材の外観の検査をする。この検査で不合格と判定されたブランク材は、ベルトコンベア201より取り除かれる。
【0048】
次に、ベルトコンベア201で輸送されているブランク材は、カメラ205により撮影される。カメラ205により撮影された、搬送中のブランク材の画像(動画像)は、画像処理装置206により、画像計測される。第1コントローラ207は、画像処理装置206による画像計測結果に基づいて、搬送されているブランク材の位置を把握し、第1ロボット204に、対象のブランク材の第1移送動作の実施を指示する。この指示により、第1ロボット204は、ベルトコンベア201により搬送されるブランク材をピックアップして中継台202に積み上げる。
【0049】
上述したことにより、中継台202には、ブランク材が積み上げられて積載体が形成される。測定装置209は、中継台202に積み重ねられた複数のブランク材の積載数を計数する。この計数値(積載数)が、設定されている値に達すると、第2コントローラ210が、第2ロボット208に第2移送動作の実施を指示する。この指示により、第2ロボット208は、中継台202に積み重ねられた複数のブランク材の積載体を、パレット台203に移送する。第2ロボット208は、パレット台203に置かれたパレットに積載体を積み付ける。パレットは、例えば、平面視で1475mm×1120mm,高さ(深さ)520mm程度の箱である。パレットのサイズは、第2ロボット208の可動範囲に基いて適宜に設定することができる。
【0050】
第2ロボット208は、まず、アーム先端部を積載体の上部に移動させ、昇降機構208aによりロボットハンド208bを下降させ、ロボットハンド208bで積載体を把持する。ロボットハンド208bが積載体を把持すると、昇降機構208aによりロボットハンド208bを上昇させる。次いで、第2ロボット208は、アーム先端部を、パレット台203の上の所定の位置に移動させ、昇降機構208aによりロボットハンド208bを下降させ、把持している積載体を、パレット台203の上に載置する。この後、第2ロボット208は、ロボットハンド208bによる積載体の把持動作を解除し、初期状態に戻る。
【0051】
ここで、第1ロボット204による上述した第1移送動作は、ベルトコンベア201により逐次に搬送される多数のブランク材を、迅速に中継台202に移送するため、積載体は、重なりが乱れている。この状態で、積載体をパレット台203に移送すると、パレット台203には、重なりが乱れた積載体が積み付けられることになる。この積載体は、次工程に搬送されて用いられる。次工程においては、積載体よりブランク材を一枚ずつピックアップするが、重なりが乱れている積載体では、ピックアップする位置が、各々異なることになる。このような状態では、例えば、ピックアップが失敗するなどの問題が発生する。
【0052】
このため、次工程に移送される前に、積載体の重なりの乱れを補正することが重要となる。第2ロボット208は、ロボットハンド208bで積載体を側面から把持する前に、ロボットハンド208bの3つの爪部材208cで、積載体を側面から挾む動作により積載体の重なりの乱れを補正する補正動作をしてから積載体の把持動作を開始する。
【0053】
ところで、上述したロボットハンド208bでは、挟む方向には、あまり大きな力を加えることができないため、積載体の重なりの乱れを完全に補正することができない場合がある。このため、第3ロボット211により、中継台202に既に積み上げられている積載体に、新たなブランク材が積み上げられる毎に、積載体の重なりの乱れを補正する。第3ロボット211は、上述した積載体の重なりの乱れ補正に特化したものとすることができ、積載体を上方にピックアップする機能は必要ない。
【0054】
例えば、第3ロボット211は、アクチュエータ211c,211dにより、複数の押さえ板211a,211bを、これらの間に載置されている積載体214の方向に移動させ、押さえ板211a,211bで積載体214の側面から挾むことにより、積載体214の重なりの乱れを補正する。アクチュエータ211c,211dは、例えば、中継台202の上に固定して配置することが可能であり、押さえ板211a,211bにより、より強い力で積載体214を、この側面から挾む動作をすることが可能である。このため、第3ロボット211を用いることで、大きなずれによる重なりの乱れ補正が実施できる。
【0055】
このように、第3ロボット211により、大きなずれによる積載体の重なりの乱れが補正されていれば、第2ロボット208のロボットハンド208bによる把持動作で、積載体の重なりの乱れを完全に補正することが可能となる。
【0056】
ところで、このパレタイズシステムは、第1ロボット204を複数設ける構成とすることができる。この場合、第1コントローラ207は、複数の第1ロボット204の各々に第1移送動作の実施を指示する。また、このパレタイズシステムは、中継台202を、複数設けることができる。この場合、複数設けられた中継台202の各々に対応して、複数のパレット台203を設ける。また、複数設けられた中継台202の各々に対応して、第2ロボット208を設け、第2コントローラ210は、複数の第2ロボット208の各々に第2移送動作の実施を指示する。なお、上述した実施の形態に係るパレタイズシステムによれば、中継台202を設けてより迅速なパレタイズを可能としているので、第1ロボット204の台数を多くすることなく、ブランク材の生産速度に対応したパレタイズが、省スペースで実施可能である。
【0057】
また、このパレタイズシステムは、カメラ205が配置されている前などに、ベルトコンベア201で搬送されているブランク材を、反転させる反転装置を設けることもできる。反転装置は、例えば、外観検査装置213とカメラ205との間に配置することができる。例えば、ベルトコンベア201を、プレス機側の前段ベルトコンベアと、カメラ205などが配置されている側の後段ベルトコンベアとから構成し、前段ベルトコンベアと後段ベルトコンベアの間に、反転装置を設ける。反転装置は、例えば、外観検査装置213より、プレス機231の側に配置することができる。
【0058】
反転装置は、前段ベルトコンベアから搬入されるブランクを一枚ずつ受け入れて、後段ベルトコンベアに反転して配置させる、放射状に設けられた複数の放射収容部を有した回転体から構成することができる。この回転体の所定の放射収容部に第1コンベアの送出端から一枚のブランクが供給されると、センサーのブランク検出信号によって回転体が所定の方向に一区画(一枚)ずつ間欠回転し、放射収容部がブランク受入れ位置から約180度回転した時点で、放射収容部で搬送しているブランクを後段ベルトコンベアの上に配置する。
【0059】
例えば、プレス機231で打ち抜き加工されて搬出されたブランク材の切断面は、ブランク材の平面に対して垂直ではなく傾いている場合がある。この傾きが打ち抜いた方向の状態で次工程を実施すると、不良の発生の原因となる。このため、次工程では、ブランク材の切断面の状態を確認し、必要に応じて反転させており、作業の負荷となっている。これに対し、上述した反転装置によりブランク材を反転させて積載体とすることで、次工程における作業の負荷の低減や問題の発生の解消が実現できる。
【0060】
以上に説明したように、実施の形態に係るパレタイズシステムによれば、中継台を設け、第1ロボットにより中継台に積み重ねられた複数のブランク材の積載体を、第2ロボットにより、パレット台に移送するので、ブランク材の生産速度に対応して、ブランク材をパレットに積載できるようになる。
【0061】
このパレタイズシステムによれば、上述したように、中継台および第2ロボットを用いるので、第1ロボットにおいては、ベルトコンベアで搬送されているブランク材を、ブランク材を積み重ねた積載体に重なりの乱れが発生することを許容して、より迅速にピックアップする状態の制御とすることが可能となる。また、第1ロボットでは、ブランク材の移動範囲に限界があるため、より広いパレット台に、より多くの積載体を収容させることができない場合がある。これに対し、本発明によれば、中継台および第2ロボットを用いるので、第1ロボットのみでは届かない範囲まで、ブランク材(積載体)を移動できるので、より広いパレット台に、より多くの積載体を収容させることができるようになる。
【0062】
なお、上述した実施の形態に係る検査部は、図6に示すように、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)301と主記憶装置302と外部記憶装置303とネットワーク接続装置304となどを備えたコンピュータ機器とし、主記憶装置302に展開されたプログラムによりCPU301が動作する(プログラムを実行する)ことで、上述した検査部の各機能が実現されるようにすることもできる。上記プログラムは、検査部の各機能をコンピュータが実行するためのプログラムである。ネットワーク接続装置304は、ネットワーク305に接続する。また、各機能は、複数のコンピュータ機器に分散させることもできる。
【0063】
以上に説明したように、本発明によれば、ブランク材の表面側の検査のための第1カメラの撮像箇所を、隙間の上方から搬送方向にずれた箇所に配置したので、ブランク材の両面の外観検査が、より正確に実施できるようになる。
【0064】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
【符号の説明】
【0065】
101…第1ベルトコンベア、102…第2ベルトコンベア、103…第1カメラ、104…第1照明、104a…第1照明光、105…第2カメラ、106…第2照明、106a…第2照明光、107…半反射鏡、108…検査部、121…隙間、131…ブランク材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
板状のブランク材を撮影することで取得した外観画像の画像認識により、ブランク材の外観の検査を実施する外観検査装置であって、
前記ブランク材を搬送する第1ベルトコンベアと、
前記第1ベルトコンベアに、隙間を介して連続して配置され、前記第1ベルトコンベアで搬送されてきた前記ブランク材を搬送する第2ベルトコンベアと、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの上側に配置され、前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアで搬送されている前記ブランク材の表面を撮像して前記ブランク材の表面の外観画像を取得する第1カメラと、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの上側に配置され、前記第1カメラで前記ブランク材の表面撮像するための第1照明と、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの下側に配置され、前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアで搬送されている前記ブランク材の裏面を、前記隙間から撮像して前記ブランク材の裏面の外観画像を取得する第2カメラと、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの下側に配置され、前記第2カメラで前記ブランク材の裏面撮像するための第2照明と
を備え、
前記ブランク材は、前記隙間の箇所で上方が開放された状態で搬送され、
前記第1カメラの撮像箇所は、前記隙間の上方から搬送方向にずれた箇所に配置されている
ことを特徴とする外観検査装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明に係る外観検査装置は、板状のブランク材を撮影することで取得した外観画像の画像認識により、ブランク材の外観の検査を実施する外観検査装置であり、ブランク材を搬送する第1ベルトコンベアと、第1ベルトコンベアに、隙間を介して連続して配置され、第1ベルトコンベアで搬送されてきたブランク材を搬送する第2ベルトコンベアと、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアの上側に配置され、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアで搬送されているブランク材の表面を撮像してブランク材の表面の外観画像を取得する第1カメラと、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアの上側に配置され、第1カメラでブランク材の表面撮像するための第1照明と、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアの下側に配置され、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアで搬送されているブランク材の裏面を、隙間から撮像してブランク材の裏面の外観画像を取得する第2カメラと、第1ベルトコンベアおよび第2ベルトコンベアの下側に配置され、第2カメラでブランク材の裏面撮像するための第2照明とを備え、ブランク材は、隙間の箇所で上方が開放された状態で搬送され、第1カメラの撮像箇所は、隙間の上方から搬送方向にずれた箇所に配置されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
第1照明104は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の上側に配置されている。第1照明104は、第1カメラ103でブランク材131の表面撮像するための光源となる。第1照明104は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の上方から、ブランク材131の表面に向けて第1照明光104aを照射する。第1照明104は、第1カメラ103の撮像箇所の照明であり、隙間121の領域には、第1照明光104aが照射されることがない。このため、第1照明光104aが、第2カメラ105の撮像に入り込むことがないので、第2カメラ105においては、ブランク材131の裏面の鮮明な画像が得られるものとなる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
第2照明106は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の下側に配置されている。第2照明106は、第2カメラ105でブランク材131の裏面撮像するための光源となる。第2照明106は、第1ベルトコンベア101および第2ベルトコンベア102の下方から、隙間121を通してブランク材131の裏面に向けて第2照明光106aを照射する。第2照明106は、例えば、出射した第2照明光106aを、半反射鏡107で反射させて90°光路を変更させ、隙間121の直下から、隙間121を通してブランク材131の裏面に向けて照射する。この場合、第2カメラ105は、半反射鏡107を通して、ブランク材131の裏面を撮像する。なお、第2カメラ105のための照明を、第1カメラ103のための第1照明104と同様の構成とすることができる。この場合、半反射鏡107は、必要ない。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のブランク材を撮影することで取得した外観画像の画像認識により、ブランク材の外観の検査を実施する外観検査装置であって、
前記ブランク材を搬送する第1ベルトコンベアと、
前記第1ベルトコンベアに、隙間を介して連続して配置され、前記第1ベルトコンベアで搬送されてきた前記ブランク材を搬送する第2ベルトコンベアと、
前記第1ベルトコンベアの上側に配置され、前記第1ベルトコンベアで搬送されている前記ブランク材の表面を撮像して前記ブランク材の表面の外観画像を取得する第1カメラと、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの上側に配置され、前記第1カメラで前記ブランク材の表面を撮像するための第1照明と、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの下側に配置され、前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアで搬送されている前記ブランク材の裏面を、前記隙間から撮像して前記ブランク材の裏面の外観画像を取得する第2カメラと、
前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの下側に配置され、前記第2カメラで前記ブランク材の裏面を撮像するための第2照明と
を備え、
前記ブランク材は、前記隙間の箇所で上方が開放された状態で搬送され、
前記第1カメラの撮像箇所は、前記隙間の上方から搬送方向の上流側にずれた箇所に配置され
前記第2カメラは、リニアイメージセンサから構成されている
ことを特徴とする外観検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の外観検査装置において、
前記第1照明は、前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの上方から、前記ブランク材の表面に向けて照明光を照射し、
前記第2照明は、前記第1ベルトコンベアおよび前記第2ベルトコンベアの下方から、前記隙間を通して前記ブランク材の裏面に向けて照明光を照射する
ことを特徴とする外観検査装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の外観検査装置において、
前記第1カメラで撮像された第1外観画像および前記第2カメラで撮像された第2外観画像に基づいて前記ブランク材の不良を検出する検査部を備える
ことを特徴とする外観検査装置。
【請求項4】
請求項3記載の外観検査装置において、
前記検査部は、前記第1カメラで撮像された第1外観画像と第1基準画像との、パターン認識における一致の度合いにより、前記ブランク材の表面の不良を検出し、前記第2カメラで撮像された第2外観画像と第2基準画像との、パターン認識における一致の度合いにより、前記ブランク材の裏面の不良を検出する
ことを特徴とする外観検査装置。
【請求項5】
請求項1~のいずれか1項に記載の外観検査装置において、
前記第1カメラは、リニアイメージセンサから構成されていることを特徴とする外観検査装置。
【請求項6】
板状のブランク材を、第1領域から第2領域に搬送するベルトコンベアと、
前記第2領域の前記ベルトコンベアの側部に配置された中継台と、
前記ベルトコンベアの配置領域に対して前記中継台を挟む状態で、前記第2領域に配置されるパレット台と、
前記ベルトコンベアに関連付けて配置され、前記ベルトコンベアにより搬送されるブランク材をピックアップして前記中継台に積み上げる第1移送動作をする第1ロボットと、
前記ベルトコンベアで搬送されているブランク材を撮影するカメラと、
前記カメラにより撮像された画像に対する画像計測を実行する画像処理装置と、
前記画像処理装置による画像計測結果に基づいて、前記第1ロボットに前記第1移送動作の実施を指示する第1コントローラと、
前記中継台に積み重ねられた複数のブランク材の積載体を、前記パレット台に移送する第2移送動作をする第2ロボットと、
前記中継台に積み重ねられた複数のブランク材の積載量を計測する測定装置と、
前記測定装置が計測した積載量が設定値に達すると、前記第2ロボットに前記第2移送動作の実施を指示する第2コントローラと、
前記第1領域と前記第2領域との間で、前記ベルトコンベアにより搬送されているブランク材の外観の検査をする、請求項1~のいずれかの外観検査装置と
を備えるパレタイズシステム。