(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022165211
(43)【公開日】2022-10-31
(54)【発明の名称】排気フードユニット
(51)【国際特許分類】
F24F 7/06 20060101AFI20221024BHJP
F24F 13/20 20060101ALI20221024BHJP
F24F 13/28 20060101ALI20221024BHJP
F24F 13/26 20060101ALI20221024BHJP
【FI】
F24F7/06 101A
F24F13/20 205
F24F13/28
F24F13/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021070474
(22)【出願日】2021-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】593012310
【氏名又は名称】菱熱工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101856
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 日出夫
(72)【発明者】
【氏名】中野 智正
(72)【発明者】
【氏名】森下 友樹
【テーマコード(参考)】
3L058
【Fターム(参考)】
3L058BH01
3L058BH02
3L058BH09
3L058BK01
3L058BK05
(57)【要約】
【課題】メンテナンス費用の削減が可能な技術を提供する。
【解決手段】食材を調理する調理ユニット2に着脱自在な排気フードユニット1であって、調理ユニット2上方の空気を排気フードユニット1の外部へ排気するための排気流路と、排気流路内に外気を取り入れるための給気ユニット23と、排気流路の下流側に設けられた脱臭排気部30と、空気を排気流路内に取り込むと共に、給気ユニット23を介して外気を排気流路内に取り込み、外気を混流させた空気を脱臭排気部30を介して排気流路の外部へ排気する吸排気部20と、を備えた。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材を調理する調理ユニットに着脱自在な排気フードユニットであって、
前記調理ユニット上方の空気を前記排気フードユニットの外部へ排気するための排気流路と、
前記排気流路内に外気を取り入れるための給気部と、
前記排気流路の下流側に設けられたフィルタ部と、
前記空気を前記排気流路内に取り込むと共に、前記給気部を介して前記外気を前記排気流路内に取り込み、前記外気を混流させた前記空気を前記フィルタ部を介して前記排気流路の外部へ排気する排気部と
を備えることを特徴とする排気フードユニット。
【請求項2】
前記排気部は、
前記排気流路の上流側に設けられ、前記空気を引き込み前記排気流路の下流側へ送出する第1送風ファンと、
前記排気流路内における前記第1送風ファンの下流側に設けられ、該第1送風ファンが送出する空気と前記外気とを引き込み、前記フィルタ部へ送出する、風量が前記第1送風ファンよりも強い第2送風ファンと、
を備え、
前記給気部は、前記排気流路における前記第1送風ファンと前記第2送風ファンとの間に設けられる
ことを特徴とする請求項1記載の排気フードユニット。
【請求項3】
前記給気部は、
前記給気部の内部空間に連通し前記外気を該内部空間に取り入れるための第1開口と、
前記第1送風ファンと連結されると共に前記内部空間に連通する第2開口と、
前記第2送風ファンと連結されると共に前記内部空間に連通する第3開口と
を備え、
前記第2及び第3開口には、着脱自在なフィルタが設けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の排気フードユニット。
【請求項4】
前記排気部により前記排気流路外部へ排気された空気を前記給気部に案内し、該空気を前記外気として前記給気部に取り入れさせるガイド部
を更に備えることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項記載の排気フードユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、食材を調理する装置、特に調理油により揚げるフライヤー等の調理装置に着脱自在な排気フードユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストアや飲食店において、フライドチキンやフライドポテト、コロッケといった揚げ物料理が提供されており、そのような揚げ物を調理するための調理装置であるフライヤーには、排気フードユニットが広く用いられている。
【0003】
この種の排気フードユニットに関連する技術として、下記特許文献1に記載された厨房用空気処理装置が知られている。この厨房用空気処理装置は、厨房において食材を調理する調理手段の上方に配置され、当該調理手段から発生する排気中の油分を除去するための除油手段と、前記調理手段からの排気を前記除油手段に送給するための空気処理用送風機と、除油手段を通過した排気を屋外に排気する屋外排気部と、除油手段を通過した排気に脱臭フィルタを介し室内に排気する室内排気部とを設け、除油手段を通過した排気を屋外排気部又は室内排気部に導くかを切り替える切替手段とを設けたことを特徴としている。この特徴によれば、空調負荷に応じて室内又は屋外に排気を行うことができ、調理手段がフライヤーのときは、切替え手段により屋外排気部より排気するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、メンテナンス費用の削減が可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本発明の実施形態は、食材を調理する調理ユニットに着脱自在な排気フードユニットであって、前記調理ユニット上方の空気を前記排気フードユニットの外部へ排気するための排気流路と、前記排気流路内に外気を取り入れるための給気部と、前記排気流路の下流側に設けられたフィルタ部と、前記空気を前記排気流路内に取り込むと共に、前記給気部を介して前記外気を前記排気流路内に取り込み、前記外気を混流させた前記空気を前記フィルタ部を介して前記排気流路の外部へ排気する排気部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、長期使用が可能な技術を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る排気フードユニットを備えるフライヤーの斜視図である。
【
図2】実施形態に係る排気フードユニットを備えるフライヤーの正面図である。
【
図3】実施形態に係る排気フードユニットを備えるフライヤーの側面図である。
【
図4】
図3に示されるA-A線断面を示す概略断面図である。
【
図6】
図3に示されるB-B線断面を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態においては、排気フードユニットを調理油により食材を揚げるフライヤーに組み込んだ場合を例にとり説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、本実施形態においては、適宜排気フードユニットの開口側、即ち使用者が対向する側を正面(前方)とし、その逆側を背面(後方)と称し、この前後方向及び上下方向に直交する方向を左右方向と称して説明を行う。
【0010】
(全体構成)
図1~
図3は、本実施形態に係る排気フードユニットを備えるフライヤーの斜視図、正面図、側面図である。なお、
図3はフライヤーの左側面を示している。
図1及び
図2に示されるように、本実施形態に係るフライヤーは、排気フードユニット1と、調理ユニット2とを備える。調理ユニット2の内部には、調理油が貯留された2つの油槽3が設けられており、これら油槽3内の調理油は、不図示の電熱ヒータもしくは電磁誘導(IH)等の加熱手段により加熱可能にされている。
【0011】
排気フードユニット1は、油分除去部10と、油分除去部10上に配置された吸排気部20と、吸排気部20上に配置された脱臭排気部30とを備える。
【0012】
(油分除去部10)
油分除去部10は、正面が開放されて上下方向に延在する横断面コ字状に形成されており、調理ユニット2上に着脱自在に取り付けられている。なお、当該取り付け方法は、ネジ等の不図示の留め具により実現するようにしてもよく、その他、適宜既存の方法を用いるようにしてもよい。上端部には天井壁部11が設けられており、当該天井壁部11上に吸排気部20が着脱自在に固定されている。
【0013】
調理ユニット2の油槽3上方には、油分除去部10の両側壁部12と背面壁部13とにより画成された内部空間としての第1隔壁空間101が画成されており、その正面に第1隔壁空間101と外部とを連通する正面開口102が画成されている。油分除去部10内の上部後方側には、上方から下方にかけて後方側に傾斜する傾斜壁部14と底壁部15とが設けられており、当該傾斜壁部14及び底壁部15と、天井壁部11と、両側壁部12とにより第2隔壁空間103が画成されている。また、傾斜壁部14には、調理ユニット2による調理の際に発生する油煙に含まれる油分を除去可能なグリスフィルタ141が着脱自在に取り付けられており、グリスフィルタ141を介して第1隔壁空間101と第2隔壁空間103とが連通している。天井壁部11には、第2隔壁空間103と吸排気部20内のダクトとを連通し、内部に空気が流れる流路を形成する下方ダクト111(
図4参照)が設けられている。
図3に示される符号Eで示される矢印は、調理の際に生じる油煙や蒸気、煙等を含む空気の流動方向を示しており、空気Eはグリスフィルタ141と、下方ダクト111とを通じて上方の吸排気部20内に向けて流動することとなる。
【0014】
(吸排気部20)
図4は、
図3に示されるA-A線断面を示す概略断面図である。
図5は、給気ユニットの概略斜視図である。吸排気部20は、油分除去部10から空気Eを吸気すると共に、脱臭排気部30から排気するものであり、
図4に示されるように略箱状に形成されている。吸排気部20は、内部に吸気用ダクト21と、第1送風ファン22と、給気ユニット23と、第2送風ファン24と、排気用ダクト25、上方ダクト26とを備え、吸排気部20の正面には
図1等に示されるように第1及び第2送風ファン22,24の電源スイッチ27が設けられている。
【0015】
吸気用ダクト21は、内部に空気Eが流れる流路を形成し、一端部が下方ダクト111と連結されると共に他端部が第1送風ファン22の吸気側に気密に連結されている。なお、吸気用ダクト21は、流路における上流側から下流側にかけて一部傾斜するものであり、したがって
図4においては下流側一部のみが断面で示されている。
【0016】
第1送風ファン22は、回転により気流を生じさせて上流側に位置する吸気用ダクト21内の空気Eを引き込み、下流側に位置する給気ユニット23へ送出する。第1送風ファン22は、グリスフィルタ141の許容風量、即ち除油効果を十分に発揮する通過風量に応じた風量で送風、換言すれば空気Eの引き込みを行うものが好ましく、例えばグリスフィルタ141の許容風量が400m3/hである場合、風量400m3/hのものが用いられる。
【0017】
給気ユニット23は、吸排気部20正面側から着脱自在に取り付けられており、
図5に示されるように内部空間230が画成された箱状に形成され、その正面側に内部空間230に連通する正面開口231が設けられている。なお、正面開口231の左右方向両縁部には、コ字状の把持部232(
図1~
図3参照:
図5では不図示)が取り付けられており、使用者はこの把持部232を把持して給気ユニット23を吸排気部20から取り外す等することができる。
【0018】
給気ユニット23は、左右方向両壁部それぞれに内部空間230に連通する側面開口233が設けられており、吸排気部20に取り付けられた状態において、一方が第1送風ファン22と気密に連結し、他方が第2送風ファン24と気密に連結する。各側面開口233が対応する送風ファンとそれぞれ連結された状態において、第1送風ファン22からの空気が内部空間230に送出されると共に、内部空間230内の空気が第2送風ファン24により引き込まれる。また、内部空間230が正面開口231により装置外部と連通していることから、第2送風ファン24の空気の引き込みの際には正面開口231から外気Oを取り入れることが可能となっている。したがって給気ユニット23によれば、第1送風ファン22からの空気Eに外気Oを混流させて第2送風ファン24に引き込ませることが可能となる。給気ユニット23は、このような第1送風ファン22と第2送風ファン24との間の連絡が可能となるように側面開口233間の離間距離を設定することが好ましい。離間距離としては、130mm~150mmが好ましいが、これは第1及び第2送風ファン22,24の性能、即ち風量に応じて適宜設定するとよい。
【0019】
給気ユニット23それぞれの側面開口233における内方側には、平板状のフィルタプレート234が取り付けられている。フィルタプレート234は、給気ユニット23の底壁上面に設けられた不図示のガイドに沿って正面開口231から挿脱自在となっており、枠体235と、フィルタ236とを備える。フィルタ236は、給気ユニット23にフィルタプレート234が取り付けられた状態において、側面開口233に近接、好ましくは当接し、当該開口と共に空気Eの通過を許容する。フィルタ236は、通過する空気Eに含まれる油分等の不純物を除去可能な不織布等よりなることが好ましく、したがって第1送風ファン22から第2送風ファン24へ送出される空気Eは2枚のフィルタ236を通過することで更に不純物が除去されたものとなる。
【0020】
第2送風ファン24は、回転により気流を生じさせて上述したとおり上流側に位置する給気ユニット23内の空気を引き込み、下流側に位置する排気用ダクト25へ送出する。第2送風ファン24は、第1送風ファン22より風量が強いものが用いられることが好ましく、これにより給気ユニット23において第1送風ファン22が送出する空気Eと共に外気Oを引き込むことができ、当該空気を外気と混流させることで希釈することができる。
図4に示される符号Mで示される矢印は、この空気Eと外気Oとが混流した空気の流動方向を示している。
【0021】
第2送風ファン24は、風量が強ければ強い分、取り入れる外気Oの量が増大するため、第1送風ファン22から送出される空気Eをより一層薄めることが可能となるが、下流に位置する後に詳述する脱臭フィルタ31の許容風量に応じた風量とすることが好ましい。そのような風量としては、例えば第1送風ファン22の風量の1.5倍程度のものを用いるとよい。したがって第1送風ファン22が風量400m3/hのものが用いられる場合、風量600m3/hのものを用いることが好ましい。これにより、200m3/hの外気Oを取り入れることが可能となる。
【0022】
排気用ダクト25は、内部に空気Mが流れる流路を形成し、一端部が第2送風ファン24の排気側と連結されると共に他端部が上方ダクト26下端部に連結されている。上方ダクト26は、内部に空気Mが流れる流路を形成し、上端部が脱臭排気部30に連結され、当該脱臭排気部30の後に詳述する隔壁空間301に連通する。これら排気用ダクト25及び上方ダクト26により、第2送風ファン24が送出する空気Mを脱臭排気部30へ流入させることができる。
【0023】
(脱臭排気部30)
図6は、
図3に示されるB-B線断面を示す概略断面図である。
図6に示されるように、脱臭排気部30は、上方ダクト26から排出される空気Mを脱臭して装置外部に排出するものであり、
図6に示されるように略箱状に形成されている。脱臭排気部30は、複数の脱臭フィルタ31とガイドカバー32とを備える。脱臭フィルタ31は、方形状に形成されて空気Mの通過を許容し、空気Mに含まれる臭気成分を吸着して空気Mを脱臭する。このような脱臭フィルタ31としては、例えば活性炭を有するものが挙げられる。脱臭フィルタ31は、その許容風量が第2送風ファン24の風量に適したものを用いることが好ましい。
【0024】
脱臭フィルタ31は、脱臭排気部30の底壁部33に設けられた不図示のガイドに支持されて立設されており、上下端部が脱臭排気部30の不図示の天井壁部、底壁部33に当接している。本実施形態においては、5枚の脱臭フィルタ31が設けられている。具体的には、正面側に1枚の脱臭フィルタ31が配置され、その左右方向両端に正面側先端が当接するよう連接した2枚の脱臭フィルタ31が配置され、当該2枚の脱臭フィルタ31の背面側後端が脱臭排気部30の背面壁部34に当接しすることにより、5枚の脱臭排気部30が略V字状に配設されている。これにより、脱臭排気部30の底壁部33と、背面壁部34と、不図示の天井壁部と、脱臭フィルタ31とで隔壁空間301を画成し、上方ダクト26から送出される空気が一様に脱臭フィルタ31を通過するようにされている。さらに、このような配置によれば、脱臭フィルタ31におけるに上方ダクト26から送出される空気Mに接触する面積を大きくとることができ、略均等に通過させることも可能となる。
【0025】
ガイドカバー32は、
図1及び
図6に示されるように、脱臭排気部30の正面側に設けられており、脱臭排気部30の正面壁部との間に間隙として形成された上部開口302を形成して脱臭フィルタ31を通過した空気Mを下方に案内するように排気する。排気された空気Mは、エアカーテンを形成し、正面開口231,102にまで到達させることが好ましい。このような空気の流動を実現するため、ガイドカバー32は、その正面側上端部が傾斜面となっており、且つガイドカバー32の正面壁部321(
図3参照)の上下方向長さが、正面から見て脱臭フィルタ31の上半分を超えて隠れる程度の長さとなっている。
【0026】
(空気の流動)
以上に説明した排気フードユニット1動作時の空気の流れについて詳細に説明する。先ず、第1及び第2送風ファン22,24の電源がONとされると、
図3及び
図4に示されるように、第1送風ファン22により内部の空気が引き込まれた吸気用ダクト21は負圧となり、これにより下方ダクト111を介して第2隔壁空間103内の空気Eが吸気用ダクト21に引き込まれることとなる。これに応じて第2隔壁空間103が負圧となることでグリスフィルタ141を介して第1隔壁空間101が負圧となり、正面開口102から外気が第1隔壁空間101内に引き込まれる。
【0027】
一方、
図4に示されるように、第1送風ファン22により内部空間230内に空気Eが送出された給気ユニット23は、第1送風ファン22より風量が強い第2送風ファン24により内部空間230内の空気が引き込まれて負圧となり、正面開口231から外気Oが内部空間230内に取り込まれる。内部空間230内では第1送風ファン22により送出された空気Eが外気Oと混流して希釈され、空気Mとなって第2送風ファン24に引き込まれる。第2送風ファン24から送出された空気Mは、排気用ダクト25及び上方ダクト26を介して脱臭排気部30へ流入する。
【0028】
脱臭排気部30へ流入した空気Mは、脱臭フィルタ31を通過し、上部開口302から装置外部へ排出される。
図3に示されるように上部開口302を通過した空気Mは、ガイドカバー32により下方に案内されてエアカーテンを形成し、その大部分が正面開口231,102に到達し、上述した正面開口231,102からの外気の引き込みに起因して再度装置内へ引き込まれて装置内で循環することとなる。
【0029】
以上に説明した排気フードユニット1によれば、グリスフィルタ141を通過した空気Eに対して外気Oを混流させ、脱臭フィルタ31へ導入することができるため、直接空気Eを脱臭フィルタに導入する場合を比較して脱臭フィルタの長期使用が可能となり、メンテナンス費用の大幅な削減が可能となる。また、隔壁空間301を画成するように複数の脱臭フィルタ31を展開して配置するため、脱臭フィルタを積層せずとも十分な脱臭効果を奏することができ、低コスト化を実現でき、1枚当たりの通過風量も低減できることから脱臭能力の飛躍的な向上も見込める。また、給気ユニット23はフィルタプレート234を備えるため、空気Eの油分等の不純物の除去効果をより一層高めることができる。
【0030】
さらに、脱臭排気部30から排気された空気Mはその大部分が再び排気フードユニット1内に取り込まれるため、設置室内に放出される一部の空気Mを不純物が大幅に取り除かれたものとすることができ、また室内の空気調和された空気の取り込みを低減させることでき、延いては空気調和の効率低下を低減することが可能となる。
【0031】
また、本実施形態においては、食材を揚げる調理ユニット2に排気フードユニット1を取り付けたフライヤーを例にとり説明を行ったが、これに限定されるものではない。食材を炒める調理装置等、煙(油煙等)を排出する調理ユニットであればどのようなものにも排気フードユニット1を取り付け可能であり、その機能を実現できることは言うまでもない。
【0032】
本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0033】
1 排気フードユニット
2 調理ユニット
10 油分除去部(排気流路)
20 吸排気部(排気流路、排気部)
21 吸気用ダクト(排気流路)
22 第1送風ファン(排気流路、排気部)
23 給気ユニット(給気部)
231 正面開口(第1開口)
233 側面開口(第2及び第3開口)
24 第2送風ファン(排気流路、排気部)
25 排気用ダクト(排気流路)
26 上方ダクト(排気流路)
30 脱臭除去部(フィルタ部)
31 脱臭フィルタ(フィルタ部)
32 ガイドカバー(ガイド部)
301 隔壁空間(排気流路)
111 下方ダクト(排気流路)