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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022165444
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 35/00 20060101AFI20221025BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20221025BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20221025BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20221025BHJP
   G01D 11/26 20060101ALI20221025BHJP
【FI】
B60K35/00 Z
G09F9/00 313
G02F1/1335
G02F1/1333
G01D11/26 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021070755
(22)【出願日】2021-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岡田 裕司
【テーマコード(参考)】
2H189
2H291
3D344
5G435
【Fターム(参考)】
2H189AA53
2H189AA55
2H189AA60
2H189AA70
2H189AA71
2H189AA72
2H189HA16
2H189LA10
2H189LA15
2H189LA17
2H189LA20
2H189LA22
2H189MA08
2H291FA13X
2H291FA22X
2H291FA22Z
2H291FA38Z
2H291FA71Z
2H291FA85Z
2H291FA96X
2H291GA19
2H291LA21
2H291MA03
3D344AA19
3D344AA21
3D344AA27
3D344AC02
3D344AD01
3D344AD13
5G435AA01
5G435BB12
5G435CC09
5G435EE03
5G435FF08
5G435FF13
5G435HH05
5G435LL17
(57)【要約】
【課題】 画像の表示ボケを低減することができる、前面を筋状の模様で覆われた表示装置を提供する。
【解決手段】 表示装置は、複数の画素Jを有し表示面20aに画像を表示する表示パネル20と、前記表示パネル20の前方に配置され、模様が形成された模様層12を有する透過板C2と、を備え、前記模様層12は線状模様12aが複数個並んだ筋状模様で形成され、前記線状模様12aの延びる第1の方向D1と、前記画素Jが並ぶ第3の方向X1は、斜めに配置され、前記第1の方向と前記第3の方向は、45±20度の角度で配置される。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を有し表示面に画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルの前方に配置され、模様が形成された模様層を有する透過板と、を備え、
前記模様層は線状模様が複数個並んだ筋状模様で形成され、
前記線状模様の延びる第1の方向と、前記画素が並ぶ第3の方向は、斜めに配置されることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記線状模様は、前記第1の方向と略直交する第2の方向に並ぶことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1の方向と前記第3の方向は、45±20度の角度で配置されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記透過板は、前記表示面に対向する開口部を有する遮光性の遮光層を有し、
前記模様層は、前記開口部を含む前記遮光層の前方に形成されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記透過板は、車両のインストルメントパネルに配置されることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する表示パネルを備えた表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の表示装置として、例えば特許文献1に開示されたものがある。斯かる表示装置は、図10に示すように、車両のインストルメントパネルにディスプレイ100が取り付けられ、画像101を表示するディスプレイ100の前面が筋状の木目調模様201を有するスクリーン200で覆われる。スクリーン200のディスプレイ100に対向する領域202には、表示光を透過し得る多数の微細孔が形成される。この表示装置によれば、ディスプレイ100の点灯時には画像101をスクリーン200の領域202の微細孔を通して見ることができ、ディスプレイ100の非点灯時には木目調模様のスクリーン200でディスプレイ100を隠すことができるため、ディスプレイ100を含むインストルメントパネル全体が木目調に視認される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-131729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、画像101と木目調模様201が重なると、画像101の照明光が木目調模様201により拡散されて画像101がボケて(不鮮明に)見える。例えば、図10において、画像101とその背景102との境界E1は、木目調模様201に重なっていないので比較的はっきり見えるが、境界E2では、木目調模様201に重なっているので境界E1よりもボケて見える。同様に、境界E3は、境界E4よりもボケて見える。
【0005】
ディスプレイ100の画像101が木目調模様201の筋状の柄の方向203と略直交する縦の線画像101aである場合、木目調模様201と重なる境界E4の数が柄の方向と略平行な横の線画像101bよりも多くなるため、表示ボケ感が大きくなる(像鮮明度が低くなる)。つまり、運転者等のユーザは、横の線画像101bよりも縦の線画像101aを視認し難くなり、画像101が違和感のある表示に見えるといった問題があった。
【0006】
そこで、画像の表示ボケを低減することができる、前面を筋状の模様で覆われた表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の表示装置は、複数の画素Jを有し表示面20aに画像を表示する表示パネル20と、前記表示パネル20の前方に配置され、模様が形成された模様層12を有する透過板C2と、を備え、前記模様層12は線状模様12aが複数個並んだ筋状模様で形成され、前記線状模様12aの延びる第1の方向D1と、前記画素Jが並ぶ第3の方向X1は、斜めに配置されることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示に係る表示装置を運転者から見た図。
図2図1のA-A線に沿った断面図。
図3】本開示に係る表示装置の画素の方向と筋状模様の方向を示す図。
図4】(a)第1の画素方向と平行な線画像を示す図、(b)第1の画素方向と直交する線画像を示す図。
図5】線画像毎の筋状模様角度と像鮮明度の関係を示すグラフ。
図6】透過板と表示器の視認箇所を示す模式図。
図7】(a)図6の視認箇所の矢視Yから見たストライプ画像を示すイメージ図、(b)図6の視認箇所の矢視Zから見たストライプ画像を示すイメージ図、(c)図6の視認箇所毎のストライプ画像の輝度と座標値の関係を示すグラフ。
図8】(a)図7の筋状模様角度が0度を示す図、(b)図7の筋状模様角度が45度を示す図、(c)図7の筋状模様角度が90度を示す図。
図9】(a)木目調の筋状模様を示す図、(b)金属調の筋状模様を示す図、(c)ファブリック調の筋状模様を示す図、(d)カーボン調の筋状模様を示す図、(e)大理石調の筋状模様を示す図。
図10】従来技術を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態に係る表示装置を、図1乃至10を参照して説明する。表示装置は、自動車等の車両に搭載され各種情報を表示する表示装置として構成される。本開示はこれら実施形態に限定されるものではなく、例えば、二輪車や農業機械や建設機械を備えた移動体に搭載される車両用の表示装置に適用することができる。
【0010】
尚、以下では、表示装置の構成の理解を容易にするために、各部材に対して、表示装置から車両運転席に着座した運転者を見る方向(図2の加飾パネルC2側)を「前(図のFr.)」、その反対側(回路基板40側)を「後(図のRe.)」とする。また、上下方向(図のTo.、Bo.)は自動車Cの天地方向に対応する。また、左右方向(図のL、R)は自動車Cの右左折方向に対応する。
【0011】
図1、2に示すように、表示装置は、自動車Cのインパネ(インストルメントパネル)C1の前方に配置される加飾パネル(透過板)C2と、インパネC1に形成された孔C11の中に配置される表示器C3と、からなる。
【0012】
インパネC1は、例えば、ダッシュボードとも呼ばれる、自動車Cなどの運転席や助手席の前方に位置する部分である。
【0013】
表示器C3は、前方から表示パネル20と、表示パネル20の後方に配置される照明部材30と、照明部材30の後方に配置される回路基板40と、表示パネル20,照明部材30,回路基板40を収容するケース部材50と、から構成される。
【0014】
表示パネル20は、表示面20aに画像を表示する。表示パネル20は、図3に示すように、複数個の画素Jがマトリクス状に配置されるTFT(Thin Film Transistor)方式の液晶表示パネル(LCD:Liquid Crystal Display)からなり、正面視で略矩形に形成される。表示パネル20は、液晶材を封入する前後一対の前側のガラス基板21を有し、ガラス基板21の液晶層側にはITO(Indium Tin Oxide)等により透明電極が形成される。表示パネル20は、2枚のガラス基板21を挟み込むように前後面に一対に配置された偏光板22を有する。表示パネル20は、ノーマリーブラックタイプ(電圧非印加時に黒表示)の液晶表示パネルである。
【0015】
画素Jは、図3に示すように、赤R(RED)と、緑G(GREEN)と、青B(BLUE)の3色の光源が一列に横方向(左右方向)に並んで構成される。画素Jは、RGB光源のそれぞれに薄膜トランジスタ(TFT)のスイッチング素子を備える。画素Jは、横と縦に(マトリクス状に)規則正しく配置され、全体として矩形(四角形)に配置される。ここで、画素Jが画素JのRGB光源が並ぶ方向と同じ方向である横方向(左右方向)に並ぶ方向を第1の画素方向(第3の方向)X1とし、第1の画素方向X1と直交する縦方向(上下方向)を第2の画素方向Y1とする。
【0016】
表示パネル20は、一辺にフレキシブル配線板であるFPC(Flexible Printed Circuits)(図示無し)が接続される。このFPCは、回路基板40の背後に実装されるコネクタに接続され、表示パネル20と回路基板40とを電気的に接続(導通接続)する。回路基板40は、後述する制御手段からの電気信号をFPCを介して表示パネル20に導く。表示パネル20でこの電気信号は、透明電極を介して液晶層に駆動電圧を印加する。表示パネル20は、表示パネル20の液晶層の液晶分子の配向が制御され、表示パネル20の個々の画素Jの透過率が変化することにより、画像を表示する。
【0017】
照明部材30は、表示パネル20の背後に配置される。照明部材30は、導光体31と、光源32と、反射シート33と、光学シート34と、から構成される。導光体31,光源32,反射シート33,光学シート34は、図示しないアルミニウムなどの金属からなる筐体に収容される。照明部材30は、表示パネル20を背後から照明する。
【0018】
導光体31は、透明な薄板平板状の合成樹脂からなる。導光体31は、表示パネル20の背後に対向して配設される。導光体31は、光源32の点灯によりその照射光を受けて内部に光を導入すると、その照明光を表示パネル20へ向けて出射する。
【0019】
光源32は、FPCに複数個が一列状に配置された縦型発光のLED(チップ型発光ダイオード:Light Emitting Diode)からなる。光源32は、導光体31の一端部に配置され、照射光を導光体31内に導入する。
【0020】
反射シート33は、不透光性の白色の薄板樹脂シートからなる。反射シート33は、導光体31を導光する照明光の導光効率を向上させると共に、照明光を表示パネル20の方へ反射させる。
【0021】
光学シート34は、表面に凹凸のあるBEF(Brightness Enhancement Film)等の光学フィルムからなる。光学シート34は、表示パネル20と導光体31の間に配置される。光学シート34は、導光体31から発せられた照明光を増幅及び拡散させて表示パネル20の方へ透過する。
【0022】
回路基板40は、例えばFR-4(Flame Retardant-4)等の平板状のガラスエポキシ系基材に配線パターンを施した硬質配線基板からなる。回路基板40は、照明部材30の背後に配置される。回路基板40は、略四角形に形成される。
【0023】
回路基板40は、表示パネル20や光源32を駆動・制御させるための指令信号(駆動信号)を出力する制御手段,抵抗,コンデンサ等の各種回路部品(図示せず)を実装する。制御手段は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、表示装置の電源を制御する電源回路等を有しており、例えば、ROMに書き込まれたプログラムに従って所定の演算処理を実行する。制御手段は、車両のECU(Electronic Control Unit)から各種情報等取得し、取得した情報に基づき、表示パネル20に情報を表示させる。
【0024】
ケース部材50は、黒色等の不透過の合成樹脂(例えば、ポリプロピレンなど)からなり、前方が開口した略箱形状に形成され、内部に、表示パネル20,照明部材30,回路基板40を収容する。ケース部材50は、ネジなどの固定具でインパネC1に固定される取り付け部51を有する。表示器C3は、取り付け部51でインパネC1に固定される。
【0025】
加飾パネルC2は、図2に示すように、前方から基材11と、基材11の背面に形成される印刷層(模様層)12と、印刷層12の背面に形成される遮光層13と、から構成される。
【0026】
基材11は、例えば、透明又は半透明の透光性のポリカーボネート樹脂等からなる厚さが1mmから2mmの薄板状のシート材からなる。
【0027】
印刷層12は、例えば、透光性の着色インキが印刷されたものからなる。印刷層12は、図3に示すように、基材11の裏面に例えば土色のインキが線状に形成された線状模様12aが複数個並んで形成されることで筋状に形成される筋状模様に形成され、その裏面に例えば茶色のインキがベタ塗りに形成されることで木目調の色、模様に形成される。線状模様12aは、木目の節などの無い緩やかな線の方向が、自動車Cの左右方向に対し斜めに延びた線で形成される。
【0028】
ここで、線状模様12aの延びる方向を第1の線方向(第1の方向)D1とし、この第1の線方向D1と略直交する方向を第2の線方向(第2の方向)D2とする。線状模様12aは、第2の線方向D2に複数個並んで形成される。第1の線方向D1と第1の画素方向X1及び第2の画素方向Y1は、斜めに配置される。好適には、第1の線方向D1と第1の画素方向X1及び第2の画素方向Y1は、45±20度の角度で配置される。印刷層12は、後述する遮光層13の開口部13aを含む遮光層13の前方に形成される。印刷層12は、後方の表示器C3から照射された光を透過する。
【0029】
遮光層13は、例えば、遮光性の黒色のインキが印刷されたものからなる。遮光層13は、後方から照射された光を遮断する。遮光層13は、表示器C3の表示面20aに対向して略矩形に形成され、表示面20aから照射された光を透過する開口部13aを有する。
【0030】
以下に、我々が、第1の線方向D1と第1の画素方向X1及び第2の画素方向Y1は、45±20度の角度で配置されることを好適とした理由を説明する。
【0031】
図4(a)に示すように、表示パネル20の表示面20aに、第1の画素方向X1と平行な複数の線画像K1を作成した。線画像K1は、黒色の背景に画素Jが4個分の太さの白い線で表示される。そして、この表示パネル20の前方に加飾パネルC2を配置し、筋状模様角度を種々に変えて、線画像K1の像鮮明度を測定した。その結果を図5中のグラフ線Hに示す。
【0032】
同様に、図4(b)に示すように、表示パネル20の表示面20aに、第2の画素方向Y1と平行な複数の線画像K2を作成した。線画像K2は、黒色の背景に線画像K1と同じ太さの白い線で表示される。そして、この表示パネル20の前方に加飾パネルC2を配置し、筋状模様角度を種々に変えて、線画像K2の像鮮明度を測定した。その結果を図5中のグラフ線Vに示す。また、グラフ線Hとグラフ線Vの差分値をグラフ線Sで示す。
【0033】
ここで、以下に、像鮮明度について説明する。
【0034】
図6に示すように、加飾パネルC2越しに表示パネル20を見る場合を矢視Yとする。像鮮明度の測定は、矢視Yから見た線画像K1及び線画像K2である。また、加飾パネルC2の無い状態であり、表示パネル20を直接見る場合を矢視Zとする。
【0035】
表示パネル20に黒色の背景に白い線で表示されるストライプ画像を表示する。このストライプ画像は、矢視Zからは、図7(b)に示すように、比較的はっきりした線で表示される。この時の表示の各部の輝度を測定してグラフにしたものが図7(c)に示すグラフ線Z1である。このストライプ画像は、矢視Yからは、図7(a)に示すように、加飾パネルC2の印刷層12により表示パネル20の白線で発光する照明光が拡散されて表示ボケした線で表示される。この時のストライプ画像の各部の輝度を測定してグラフにしたものが図7(c)に示すグラフ線Y1である。
【0036】
グラフ線Y1の輝度の極大値M2は、白線の照明光が加飾パネルC2を透過する際に減衰されるので、グラフ線Z1の極大値M1よりも低くなる。また、グラフ線Y11の輝度の極小値m2は、白線の照明光が加飾パネルC2を透過する際に拡散されるので、グラフ線Z1の極小値m1よりも高くなる。
【0037】
像鮮明度[%]は、輝度の極大値Mと、極小値mとから次式で導かれる値である。
像鮮明度=(M-m)/(M+m)×100
【0038】
像鮮明度は、値が大きいほど表示ボケが小さく画像がはっきり(明確に)視認でき、最大で100%となる。像鮮明度は、値が小さいほど表示ボケが大きくなり、最小で0%となる。矢視Zの場合において、白線の延びる方向と第1の画素方向X1が略平行な場合は、像鮮明度が約92%であり、白線の延びる方向と第1の画素方向X1が略直交する場合は、像鮮明度が約91%であった。この結果から我々は、像鮮明度の差が約1%である場合は、加飾パネルC2が無い状態と同等であり、一般的に運転者に違和感を生じさせないレベルであるとの見解を得た。
【0039】
ここで、以下に、筋状模様角度について説明する。
【0040】
筋状模様角度とは、第1の画素方向X1と第1の線方向D1の成す角度をいう。例えば、筋状模様角度が0度の時は、図8(a)に示すように、第1の画素方向X1と第1の線方向D1の成す方向の角度が略平行となる時の角度である。また、筋状模様角度が45度の時は、図8(b)に示すように、第1の画素方向X1と第1の線方向D1の成す角度が略45度となる時の角度である。また、筋状模様角度が90度の時は、図8(c)に示すように、第1の画素方向X1と第1の線方向D1の成す角度が略直角となる時の角度である。
【0041】
図5に示すように、グラフ線Hとグラフ線Vの差分値であるグラフ線Sが、運転者に違和感を生じないレベルである像鮮明度が1%以下となる筋状模様角度は、25度から65度の範囲であった。この結果から我々は、第1の線方向D1と第1の画素方向X1及び第2の画素方向Y1は、45±20度の角度で配置されることが好適と判断した。
【0042】
尚、本開示は前述した本実施形態に限定されるものでなく、本開示の要旨の範囲において、種々の変形が可能である。
【0043】
例えば、筋状の模様は木目調(図9(a))の色、模様に形成されていたが、図9に示すように、金属調(図9(b))、ファブリック調(図9(c))、カーボン調(図9(d))、大理石調(図9(e))等に形成されてもよい。また、表示パネル20や照明部材30等は、EL(Electro Luminescence)モジュールであってもよい。
【符号の説明】
【0044】
C 自動車
C1 インパネ(インストルメントパネル)
C11 孔
C3 表示器
C2 加飾パネル(透過板)
11 基材
12 印刷層(模様層)
12a 線状模様
13 遮光層
13a 開口部
20 表示パネル
30 照明部材
40 回路基板
50 ケース部材
D1 第1の線方向(第1の方向)
D2 第2の線方向(第2の方向)
K1 線画像
K2 線画像
J 画素
X1 第1の画素方向(第3の方向)
Y1 第2の画素方向
H グラフ線
V グラフ線
S グラフ線
Y1 矢視
Z1 矢視
Y1 グラフ線
Z1 グラフ線
M1 極大値
M2 極大値
m2 極小値
m1 極小値
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10