(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022165536
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】メモリシステム
(51)【国際特許分類】
G11C 5/14 20060101AFI20221025BHJP
【FI】
G11C5/14 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021070912
(22)【出願日】2021-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100176599
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100205095
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 啓一
(74)【代理人】
【識別番号】100208775
【弁理士】
【氏名又は名称】栗田 雅章
(72)【発明者】
【氏名】棚村 祐悟
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 建吾
(57)【要約】 (修正有)
【課題】蓄電装置の実装面積の削減を図る半導体記憶装置を搭載したメモリシステムを提供する。
【解決手段】メモリシステムであるSSD3-1、2は、不揮発性メモリと、コントローラと、少なくとも外部電源から供給される電圧を用いて複数の電源電圧を生成し、コントローラと不揮発性メモリに供給することが可能な電源回路と、複数の電源電圧の中の1つの充電電圧から第1のエネルギが充電可能である蓄電装置(PLPコンデンサ15-1、2)と、蓄電装置と外部メモリシステムに含まれる外部蓄電装置とを接続し、前記外部メモリシステムとエネルギを共有することが可能なエネルギ共有ピン64-1、2と、を有する。電源回路は、外部メモリシステムとエネルギを共有し、外部電源から供給される電圧が第1の閾値電圧より低い場合に、第1のエネルギより大きなエネルギを用いて複数の電源電圧をコントローラ及び不揮発性メモリに供給することが可能である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不揮発性メモリと、
前記不揮発性メモリを制御するコントローラと、
前記コントローラに接続され、少なくとも外部電源から供給される電圧を用いて複数の
電源電圧を生成し、前記複数の電源電圧を前記コントローラ及び前記不揮発性メモリに供
給することが可能である電源回路と、
前記電源回路に接続され、前記複数の電源電圧の中の1つの電源電圧である充電電圧か
ら第1のエネルギが充電可能である蓄電装置と、
前記電源回路に接続され、前記蓄電装置と外部メモリシステムに含まれる外部蓄電装置
とを接続し、前記外部メモリシステムとエネルギを共有することが可能なエネルギ共有ピ
ンと、
を有し、
前記電源回路は、前記エネルギ共有ピンを介して前記外部メモリシステムとエネルギを
共有し、前記外部電源から供給される電圧が第1の閾値電圧より低い場合に、前記第1の
エネルギより大きなエネルギを用いて前記複数の電源電圧を前記コントローラ及び前記不
揮発性メモリに供給することが可能な
メモリシステム。
【請求項2】
前記蓄電装置は、
少なくとも1つのコンデンサと、
前記少なくとも1つのコンデンサと前記電源回路とを接続するヒューズと、
を含む請求項1に記載のメモリシステム。
【請求項3】
前記ヒューズは過電流が流れると溶断される金属ヒューズ、又は過電流が検出されると
非導通となる電子ヒューズである
請求項2に記載のメモリシステム。
【請求項4】
前記蓄電装置と前記外部蓄電装置に充電可能な合計エネルギである第2のエネルギの値
を測定する容量測定回路をさらに有し、
前記コントローラは、前記容量測定回路で測定した前記第2のエネルギの値と、前記外
部電源から供給される電圧が前記第1の閾値電圧より低い場合に、前記メモリシステムが
前記不揮発性メモリへの書き込みを完了させるために必要な通常のエネルギと、前記外部
メモリシステムが前記外部メモリシステムに含まれる不揮発性メモリへの書き込みを完了
させるために必要な通常のエネルギとの合計である第3のエネルギの値とを比較し、不良
判定を行う
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のメモリシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、前記第2のエネルギの値が前記第3のエネルギの値未満である場
合、前記エネルギ共有ピンで接続された前記メモリシステム及び前記外部メモリシステム
を不良と判定する
請求項4に記載のメモリシステム。
【請求項6】
前記コントローラは、前記メモリシステムの電源投入時に前記不良判定を行う
請求項4又は請求項5に記載のメモリシステム。
【請求項7】
前記電源回路は、前記外部電源から供給される電圧が前記第1の閾値電圧より低い場合
に、
前記メモリシステムが前記不揮発性メモリへの書き込みを完了させるために必要とす
る第4のエネルギの値が、前記第1のエネルギの値以下である前記蓄電装置に充電された
第5のエネルギの値以下の場合は、前記蓄電装置から前記第4のエネルギを取り出し、前
記第4のエネルギを用いて前記複数の電源電圧を前記コントローラ及び前記不揮発性メモ
リに供給し、
前記第4のエネルギの値が前記第5のエネルギの値より大きい場合は、前記蓄電装置
と前記外部蓄電装置とから前記第4のエネルギを取り出し、前記第4のエネルギを用いて
前記複数の電源電圧を前記コントローラ及び前記不揮発性メモリに供給する
請求項4に記載のメモリシステム。
【請求項8】
揮発性メモリをさらに有し、
前記コントローラは、前記揮発性メモリに格納されたデータを前記不揮発性メモリへ書
き込む
請求項1に記載のメモリシステム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記揮発性メモリに格納されたデータの前記不揮発性メモリへの
書き込みが完了する前に、前記外部電源から供給される電圧が前記第1の閾値電圧より低
い場合に、前記蓄電装置又は前記外部蓄電装置のエネルギを用いて、前記データの前記不
揮発性メモリへの書き込みを完了させる
請求項8に記載のメモリシステム。
【請求項10】
前記電源装置に接続され、前記電源装置と前記エネルギ共有ピンとの接続を制御するこ
とが可能なスイッチと、
前記スイッチにより前記電源装置と前記エネルギ共有ピンとが分離された場合に、前記
第1のエネルギの値を測定することが可能な容量測定回路と、
をさらに有し、
前記容量測定回路は、前記コントローラが、ホストデバイスから、前記第1のエネルギ
の測定を指示するコマンドを受信したことに応じて前記第1のエネルギを測定し、
前記コントローラは、前記ホストデバイスから、前記蓄電装置と前記外部蓄電装置とに
充電可能な合計エネルギである第2のエネルギの値を含む情報を取得し、
前記コントローラは、前記第2のエネルギの値と、前記外部電源から供給される電圧が
前記第1の閾値電圧より低い場合に、前記メモリシステムが前記不揮発性メモリへの書き
込みを完了させるために必要な通常のエネルギと、前記外部メモリシステムが前記外部メ
モリシステムに含まれる不揮発性メモリへの書き込みを完了させるために必要な通常のエ
ネルギとの合計である第3のエネルギの値とを比較し、不良判定を行う
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のメモリシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、メモリシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
不揮発性メモリを備えるメモリシステムが広く普及している。このようなメモリシステ
ムの一例として、フラッシュメモリを備えるSSD(Solid State Driv
e)が知られている。
【0003】
ある種のSSDは、意図しない外部電源の遮断が起きた場合に、揮発性メモリから不揮
発性メモリへ書き込み途中のデータが消失しないように、PLP(Power Loss
Protection)機能を備える。PLP機能を実行するためには、SSDの内部
にバックアップ電源を設ける必要がある。バックアップ電源として、例えば、少なくとも
1つのコンデンサを含む蓄電装置が用いられる。SSDは、蓄電装置のエネルギを利用し
て不揮発性メモリへのデータの書き込みを完了させ、書き込み途中のデータの消失を防ぐ
。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2020/0081630号明細書
【特許文献2】特開2018-10557号公報
【特許文献3】米国特許第10401935号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一実施形態では、半導体記憶装置を搭載したメモリシステムの、蓄電装置の実
装面積の削減を図る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態のメモリシステムは、不揮発性メモリと、前記不揮発性メモリを制御するコ
ントローラと、前記コントローラに接続され、少なくとも外部電源から供給される電圧を
用いて複数の電源電圧を生成し、前記複数の電源電圧を前記コントローラ及び前記不揮発
性メモリに供給することが可能である電源回路と、前記電源回路に接続され、前記複数の
電源電圧の中の1つの電源電圧である充電電圧から第1のエネルギが充電可能である蓄電
装置と、前記電源回路に接続され、前記蓄電装置と外部メモリシステムに含まれる外部蓄
電装置とを接続し、前記外部メモリシステムとエネルギを共有することが可能なエネルギ
共有ピンと、を有する。前記電源回路は、前記エネルギ共有ピンを介して前記外部メモリ
システムとエネルギを共有し、前記外部電源から供給される電圧が第1の閾値電圧より低
い場合に、前記第1のエネルギより大きなエネルギを用いて前記複数の電源電圧を前記コ
ントローラ及び前記不揮発性メモリに供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1の実施形態に係るメモリシステムを含む情報処理システムの構成の一例を示すブロック図
【
図2】第1の実施形態に係るメモリシステムの構成の一例を示すブロック図
【
図3】第1の実施形態に係るメモリシステム中の蓄電装置の構成の一例を示す回路図
【
図4】第1の実施形態に係るメモリシステム中の蓄電装置の構成の別な一例を示す回路図
【
図5】第1の実施形態に係るメモリシステムを複数接続した構成の一例を示すブロック図
【
図6】第1の実施形態に係るメモリシステムの処理の一例を示すシーケンス図
【
図7】第1の実施形態に係るメモリシステムの中の電源回路の処理の一例を示すフローチャート
【
図8】第2の実施形態に係るメモリシステムを複数接続した構成の一例を示すブロック図
【
図9】第3の実施形態に係るメモリシステムの中の電源回路の処理の一例を示すフローチャート
【
図10】第4の実施形態に係るメモリシステムの構成の一例を示すブロック図
【
図11】第4の実施形態に係るメモリシステムを複数接続した構成の一例を示すブロック図
【
図12】第4の実施形態に係るメモリシステムを含む情報処理システムの処理の一例を示すシーケンス図
【
図13】第4の実施形態に係るメモリシステムの処理の一例を示すシーケンス図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明を実施するための実施形態について説明する。なお、以下の説明において、
「接続」は二つの構成要素が直接に接続されることのみならず、他の要素を介して接続さ
れることも意味する。
【0009】
(第1の実施形態)
(構成)
第1の実施形態のメモリシステムの構成を
図1乃至
図5を参照して説明する。
【0010】
図1は、第1の実施形態に係るメモリシステムを含む情報処理システムの構成の一例を
示すブロック図である。本実施形態では、メモリシステムの一例としてSSDが用いられ
る。
図1に示すように、情報処理システム1は、ホストデバイス(以下、単にホストと称
する)2と複数のSSD3(SSD3-1、SSD3-2、SSD3-3、・・・、SS
D3-N)を含む。
【0011】
ホスト2は、SSD3にアクセスする外部機器としての情報処理装置である。ホスト2
は、大量かつ多様なデータをSSD3に保存するサーバ(ストレージサーバ)であっても
良いし、パーソナルコンピュータであっても良い。
【0012】
SSD3は、ホスト2として機能する情報処理装置のメインストレージとして使用され
得る。本実施形態では、SSD3は、この情報処理装置の外部に設けられ、この情報処理
装置にケーブルを介して接続されているが、ネットワークを介して接続されても良い。ま
た、SSD3は、この情報処理装置に内蔵されても良い。
【0013】
図2は、第1の実施形態に係るメモリシステムの構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態のメモリシステムは、不揮発性メモリにデータを書き込むように、及び不揮発
性メモリからデータを読み出すように構成された半導体ストレージデバイスである。不揮
発性メモリの一例は、NAND型フラッシュメモリ、NOR型フラッシュメモリ、MRA
M(Magneto-resistive Random Access Memory
)、PRAM(Phase change Random Access Memory
)、ReRAM(Resistive Random Access Memory)、
FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory
)を含む。本実施形態では、不揮発性メモリの一例として、NAND型フラッシュメモリ
(以下、単にフラッシュメモリと称する)が用いられる。
【0014】
図2に示すように、SSD3は、コントローラ11、DRAM(Dynamic Ra
ndom Access Memory)12、フラッシュメモリ13、電源回路14、
PLPコンデンサ15、コネクタ16等を備える。
【0015】
コントローラ11は、フラッシュメモリ13を制御するように構成されたメモリコント
ローラとして機能する。コントローラ11は、SoC(System on a Chi
p)のような回路によって実現され得る。コントローラ11は、ホスト2からのコマンド
に従って、フラッシュメモリ13にデータを書き込んだり、フラッシュメモリ13からデ
ータを読み出したりする。
【0016】
DRAM12は、揮発性メモリの一例である。DRAM12は、例えばDDR3L(D
ouble Data Rate 3 Low voltage)規格のDRAMである
。DRAM12には、ライトバッファと、リードバッファとが設けられても良い。ライト
バッファは、フラッシュメモリ13に書き込まれるデータを一時的に格納するためのバッ
ファ領域である。リードバッファは、フラッシュメモリ13から読み出したデータを一時
的に格納するためのバッファ領域である。
【0017】
DRAM12は、コントローラ11の外部に設けられても良いし、コントローラ11の
内部に設けられても良い。なお、揮発性メモリとしては、DRAM12の代わりに、より
高速アクセスが可能なSRAM(Static Random Access Memo
ry)が用いられても良い。
【0018】
フラッシュメモリ13は、複数のフラッシュメモリチップを含んでいても良い。フラッ
シュメモリ13は、マトリクス状に配置された複数のメモリセルを含むメモリセルアレイ
を含む。フラッシュメモリ13は、二次元構造であっても良いし、三次元構造であっても
良い。
【0019】
フラッシュメモリ13が含むメモリセルアレイは、複数のブロックを含む。各々のブロ
ックは複数のページを含む。ブロックは、データ消去動作の最小の単位として機能する。
ページの各々は、同一ワード線に接続された複数のメモリセルを含む。ページは、データ
書き込み動作及びデータ読み出し動作の単位である。1ページ分のデータが、書き込み単
位のデータ又は読み出し単位のデータであり、DRAM12に格納される。
【0020】
書き込みの場合は、DRAM12から読み出された1ページの書き込み単位のデータが
フラッシュメモリ13に書き込まれる。そのため、書き込み途中で意図せずに外部電源が
遮断された場合、バックアップ電源が存在しないと、DRAM12内の書き込み途中のデ
ータが失われる。本実施形態では、バックアップ電源であるPLPコンデンサ15が用意
されている。外部電源の意図しない遮断が起きた場合に、コントローラ11はPLPコン
デンサ15を用いてDRAM12内の書き込み途中のデータをフラッシュメモリ13に書
き込むことができる。
【0021】
ページの代わりにワード線をデータ書き込み動作又はデータ読み出し動作の単位として
も良い。この場合、1ワード線のデータが書き込み単位のデータ又は読み出し単位のデー
タである。
【0022】
電源回路14は、コントローラ11やDRAM12、フラッシュメモリ13、PLPコ
ンデンサ15等を含むSSD3の各デバイスで必要な複数の電源電圧を、外部電源(図示
しない)から供給される単一又は複数の外部電源電圧を用いて生成する。また、電源回路
14は、PLPコンデンサ15から供給されるエネルギを用いて、SSD3の少なくとも
1つのデバイスで必要な複数の電源電圧を生成することも可能である。電源回路14は単
一又は複数の集積回路であっても良い。電源回路を構成する集積回路はPMIC(Pow
er Management Integrated Circuit)と称されること
もある。
【0023】
電源回路14の種々の状態を示す情報がコントローラ11に送信される。コントローラ
11は、ホスト2からのコマンド、又は電源回路14からの種々の情報に従って、電源回
路14が生成する電源電圧の値を制御する制御信号を生成する。コントローラ11は、生
成した制御信号を電源回路14に送信する。これによりSSD3の各デバイスへ印加され
る複数の電源電圧の生成がコントローラ11により制御される。
【0024】
電源回路14とコントローラ11との間の通信は所定の通信規格に従って行われる。電
源回路14とコントローラ11との間の通信規格は、例えばシリアル通信規格に従っても
良い。シリアル通信規格の一例はI2C(Inter-Integrated Circ
uit)方式である。本明細書では、電源回路14とコントローラ11との間の通信規格
はI2C方式に従うとする。
【0025】
電源回路14は、さらに、PLPコンデンサ15の容量を測定することが可能な容量測
定回路41を含む。容量測定回路41は、例えば、コンデンサ51に充電されたエネルギ
から一定の電流を流し、コンデンサ51の電圧が1V下がる時間を測定することで、PL
Pコンデンサ15の容量を測定することが可能である。本実施形態において、容量測定回
路41は電源回路14に内蔵されているが、この限りではない。
【0026】
電源回路14には、少なくとも1つのコンデンサ51を含むPLPコンデンサ15が接
続されている。PLPコンデンサ15は、蓄電装置の一例である。コンデンサ51の一例
としては、例えば電気二重層コンデンサ、導電性高分子アルミ電解コンデンサ、導電性高
分子タンタル固体電界コンデンサ等を利用することができる。
【0027】
PLPコンデンサ15は、意図しない外部電源の遮断が起きた場合に、データ保護のた
めのエネルギを電源回路14に供給する。電源回路14は、PLPコンデンサ15のエネ
ルギを用いて、フラッシュメモリ13、コントローラ11及びDRAM12に対して電源
電圧を電源遮断後の一定時間供給する。PLPコンデンサ15のエネルギは、電源回路1
4で生成された複数の電源電圧の中の1つである充電電圧から充電される。
【0028】
ホスト2からSSD3に送信されたデータは、DRAM12に一時的に格納され、例え
ば、フラッシュメモリ13への書き込み単位のデータ量まで格納されると、データがフラ
ッシュメモリ13に書き込まれる。フラッシュメモリ13への書き込みが完了すると、D
RAM12に格納されていたデータは消去される。
【0029】
PLP機能を実行する時に使用されるエネルギは、DRAM12に格納されているデー
タ量による。そのため、DRAM12にフラッシュメモリ13への書き込み単位のデータ
量が格納され、フラッシュメモリ13に書き込まれる直前の状態で意図しない外部電源の
遮断が起きた場合、PLP機能を実行するためのエネルギは最大となる。また、通常時に
意図しない外部電源の遮断が起きた場合、PLP機能を実行するためのエネルギはDRA
M12に格納されているデータ量により様々である。通常時とは、DRAM12にフラッ
シュメモリ13への書き込み単位のデータ量が格納されていない状態である。以下では、
通常時に意図しない外部電源の遮断が起きた場合に必要とされるエネルギの平均値を通常
のエネルギと称する。
【0030】
PLPコンデンサ15の容量は、PLP機能を実行するために必要な最大のエネルギを
充電可能な容量より少なく設定されている。すなわち、PLPコンデンサ15に充電可能
なエネルギである第1のエネルギは、PLP機能を実行するために必要な最大のエネルギ
よりも小さい。PLP機能を実行するために必要な通常のエネルギは、PLP機能を実行
するために必要な最大のエネルギの数分の一程度である。そのため、SSD3がPLP機
能を実行するために最大のエネルギを必要としない場合は、PLPコンデンサ15に充電
可能なエネルギが最大のエネルギより小さくても、SSD3はPLP機能を実行すること
が可能である。
【0031】
PLPコンデンサ15は、ヒューズ52を含む。コンデンサ51は、直列に接続される
ヒューズ52を介して電源回路14に接続されている。ヒューズ52は、一定電流以上の
過電流が流れると溶断される金属ヒューズを用いて構成されている。ヒューズ52が溶断
されると、ヒューズ52を交換しない限り、コンデンサ51は電源回路14から切り離さ
れたままである。なお、ヒューズ52は金属ヒューズに限らず、過電流が検出されると非
導通となる電子ヒューズを用いて構成されても良い。なお、PLPコンデンサ15がヒュ
ーズ52を含む構成について説明したが、PLPコンデンサ15はヒューズ52を含まな
くても良い。
【0032】
コネクタ16は、ホスト2を含む外部機器とSSD3とを接続したり、情報処理システ
ム1に含まれるSSD3同士を接続したりするための接続端子である。ホスト2や情報処
理システム1に含まれる別のSSD3とコネクタ16とは、本実施形態では、ケーブルを
介して接続される。コネクタ16は、電源電圧供給ピン61、グランドピン62、信号ピ
ン63、エネルギ共有ピン64、通信ピン65等を備える。
【0033】
電源電圧供給ピン61は、外部電源から供給される単一又は複数の外部電源電圧を電源
回路14に供給することが可能な端子である。グランドピン62は、SSD3をグランド
に接続することが可能な端子である。信号ピン63は、ホスト2との間で、各種制御信号
及びデータ信号を送受信することが可能な端子である。エネルギ共有ピン64は、電源回
路14に接続され、情報処理システム1に含まれる複数のSSD3に各々含まれるPLP
コンデンサ15同士を接続し、接続された複数のSSD3との間でエネルギを共有するこ
とが可能な端子である。すなわち、電源回路14は、エネルギ共有ピン64を介して接続
された複数のSSD3とエネルギを共有し、共有されたエネルギを用いて、フラッシュメ
モリ13、コントローラ11及びDRAM12に対して電源電圧を電源遮断後の一定時間
供給するとしてもよい。通信ピン65は、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数
のSSD3同士を接続し、例えば、I2C方式等の通信規格に従って情報を通信すること
が可能な端子である。情報は、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSSD3
の合計台数等を含む。
【0034】
図3は、第1の実施形態に係るメモリシステム中の蓄電装置の構成の一例を示す回路図
である。上述の説明では、PLPコンデンサ15は単数のコンデンサ51から構成され、
コンデンサ51は直列に接続されたヒューズ52を介して電源回路14と接続されるとし
た。しかしこれに限定されず、
図3に示すように、PLPコンデンサ15は、並列に接続
された複数のコンデンサ51a、51b、51cを含んでも良い。さらに、複数のコンデ
ンサ51a、51b、51cは、並列に接続された複数のコンデンサ51a、51b、5
1cと直列に接続されたヒューズ52を介して電源回路14に接続されても良い。
【0035】
図4は、第1の実施形態に係るメモリシステム中の蓄電装置の構成の別な一例を示す回
路図である。
図4に示すように、並列に接続された複数のコンデンサ51a、51b、5
1cは、複数のコンデンサ51a、51b、51cの各々に直列に接続された複数のヒュ
ーズ52a、52b、52cを介して電源回路14に接続されてもよい。
【0036】
並列に接続されるコンデンサ51の数は3個に限定されない。複数のコンデンサ51を
用いてPLPコンデンサ15を構成することにより、比較的小型のコンデンサ51を使う
ことができる。単一のコンデンサ51ではPLP機能を実行するために必要なエネルギを
充電できなくても、複数のコンデンサ51を並列に接続することにより、PLP機能を実
行するために必要なエネルギをPLPコンデンサ15に充電することができる。複数のコ
ンデンサ51を用いてPLPコンデンサ15を構成する場合、複数のコンデンサ51に充
電可能なエネルギの合計は第1のエネルギである。
【0037】
図5は第1の実施形態に係るメモリシステムを複数接続した構成の一例を示すブロック
図である。
図5を参照して、本実施形態に係る2つのメモリシステムがエネルギ共有ピン
を介して接続された構成を説明する。以下、説明の便宜上、PLPコンデンサ15に充電
可能なエネルギである第1のエネルギの数値を記載したが、これらの数値は一例であり、
任意に変更可能である。また、1台のSSD3でPLP機能を実行する時に必要な最大の
エネルギ及び通常のエネルギの数値も一例であり、任意に変更可能である。また、エネル
ギ共有ピン64を介して接続されたSSD3の充電可能な合計エネルギである第2のエネ
ルギの数値も一例であり、任意に変更可能である。また、エネルギ共有ピン64を介して
接続された複数のSSD3それぞれのPLP機能を実行するために必要な通常のエネルギ
の合計である第3のエネルギの数値も一例であり、任意に変更可能である。
【0038】
図5に示すように、ホスト2(図示しない)に接続されたSSD3-1とSSD3-2
とが、エネルギ共有ピン64-1とエネルギ共有ピン64-2とを介して接続されている
。また、SSD3-1とSSD3-2とが、通信ピン65-1と通信ピン65-2とを介
して接続されている。本実施形態では、エネルギ共有ピン64及び通信ピン65で接続さ
れるSSD3が2台であるが、3台以上であっても良い。
【0039】
本実施形態の説明において、動作の中心となるSSD3-1を内部メモリシステム、本
実施形態に係るメモリシステムではあるが、内部メモリシステムではない別のメモリシス
テムであるSSD3-2を外部メモリシステムと称する。また、SSD3-1に含まれる
PLPコンデンサ15-1を内部PLPコンデンサ、SSD3-2に含まれるPLPコン
デンサ15-2を外部PLPコンデンサと称する。
【0040】
本実施形態のSSD3において、PLP機能を実行するためには、例えば、最大時に6
0mJ、通常時に20mJのエネルギが必要である。内部PLPコンデンサ15-1及び
外部PLPコンデンサ15-2には、例えば、各々40mJのエネルギを充電可能である
。したがって、内部PLPコンデンサ15-1及び外部PLPコンデンサ15-2に充電
可能な合計エネルギは80mJである。
【0041】
(動作例)
第1の実施形態のメモリシステムの動作を
図6及び
図7を参照して説明する。
【0042】
図6は、第1の実施形態に係るメモリシステムの処理の一例を示すシーケンス図である
。
図6を参照して、電源投入時に不良判定を行うSSD3-1の処理を説明する。なお、
不良判定は、電源投入時ではなく、任意のタイミングで行っても良い。
【0043】
SSD3-1の電源が投入されると、コントローラ11-1は、まずエネルギ共有ピン
64を介して接続された複数のSSD3の合計台数を検出する。
【0044】
コントローラ11-1は、通信ピン65を介して、エネルギ共有ピン64を介して接続
されたSSD3と通信をする(S110)。本実施形態では、コントローラ11-1は、
コントローラ11-2と通信をする。コントローラ11-1は、エネルギ共有ピン64を
介して接続されたSSD3の合計台数を、通信ピン65を介して検出する(S120)。
本実施形態では、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSSD3の合計台数は
2台である。
【0045】
コントローラ11-1は、合計台数を検出すると、エネルギ共有ピン64を介して接続
されたSSD3に充電可能な合計エネルギである第2のエネルギの測定を指示するコマン
ドを電源回路14-1に発行する(S130)。
【0046】
電源回路14-1は、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSSD3に充電
可能な合計エネルギの測定を指示するコマンドを受信すると、容量測定回路41-1を用
いて、充電可能な合計エネルギを測定する(S140)。電源回路14-1は、測定した
合計エネルギの値をコントローラ11-1に送信する。本実施形態において、第2のエネ
ルギは、内部PLPコンデンサ15-1及び外部PLPコンデンサ15-2に充電可能な
合計エネルギである。本実施形態において、第2のエネルギである合計エネルギは80m
Jである。
【0047】
本実施形態では、SSD3-1及びSSD3-2において、各々のヒューズ52-1及
びヒューズ52-2が溶断されていない場合、コンデンサ51-1及びコンデンサ51-
2は電源回路14-1と接続されたままである。そのため、内部PLPコンデンサ15-
1及び外部PLPコンデンサ15-2に充電されたエネルギを電源回路14-1に送るこ
とが可能である。
【0048】
本実施形態ではSSD3-1の容量測定回路41-1を用いて充電可能な合計エネルギ
を測定しているが、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSSD3のうち任意
の1台のSSD3の容量測定回路41を用いて充電可能な合計エネルギを測定しても良い
。また、本実施形態では、容量測定回路41-1を用いて測定した充電可能な合計エネル
ギの値をコントローラ11-1に送信したが、通信ピン65を用いて、容量測定回路41
-1を用いて測定した充電可能な合計エネルギの値を、エネルギ共有ピン64を介して接
続された別のSSD3に伝えても良い。
【0049】
コントローラ11-1は、測定された充電可能な合計エネルギの値を電源回路14-1
から受信する。そして、受信した充電可能な合計エネルギの値が、エネルギ共有ピン64
を介して接続された複数のSSD3それぞれのPLP機能を実行するために必要な通常の
エネルギの合計値以上であるか判定する(S150)。なお、本実施形態では、エネルギ
共有ピン64を介して接続された複数のSSD3それぞれのPLP機能を実行するために
必要な通常のエネルギの合計値を基準としたが、これに限定されず、任意の値を基準とし
ても良い。
【0050】
充電可能な合計エネルギの値が、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSS
D3それぞれのPLP機能を実行するために必要な通常のエネルギの合計値未満の場合、
コントローラ11-1は、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSSD3を全
て不良と判定する。本実施形態では、例えば、コントローラ11-1は、SSD3-1及
びSSD3-2を不良と判定する。充電可能な合計エネルギの値が、エネルギ共有ピン6
4を介して接続された複数のSSD3それぞれのPLP機能を実行するために必要な通常
エネルギの合計値以上である場合、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSS
D3はホスト2のメインストレージとして用いられる。
【0051】
図7は、第1の実施形態に係るメモリシステムの中の電源回路の処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
図7を参照して、SSD3-1及びSSD3-2において意図しない
外部電源の遮断が起きた場合のSSD3-1における電源回路14-1の動作について説
明する。本実施形態では、SSD3-1及びSSD3-2において意図しない外部電源の
遮断が起きた場合について説明するが、いずれかのSSD3において単独で意図しない外
部電源の遮断が起きた場合についても同様である。内部PLPコンデンサ15-1及び外
部PLPコンデンサ15-2は各々40mJずつ充電されているものとする。
【0052】
ホスト2は、ユーザから電源遮断の指示を受けると、実際に電源遮断する前に、電源遮
断の予告通知をSSD3に送る。コントローラ11は、この予告通知に応答して、DRA
M12に格納されている書き込み途中のデータをフラッシュメモリ13へ書き込む。書き
込みが完了すると、コントローラ11は書き込みの完了報告をホスト2に送る。ホスト2
は、この完了報告を待って電源遮断を行う。そのため、書き込み途中のデータが消失する
ことがない。
【0053】
しかし、停電等によりホスト2の電源が意図せずに遮断される場合、ホスト2は電源遮
断の予告通知をSSD3に送ることができない。この場合、コントローラ11は、予告通
知を受信しないので、書き込み途中のデータのフラッシュメモリ13への書き込みを、外
部電源の供給が終了するまでに完了することができない場合が起こり得る。
【0054】
この意図しない外部電源の遮断に対応するために、バックアップ電源としてPLPコン
デンサ15を用いたPLP機能が実行される。
【0055】
電源回路14-1は、外部電源から供給される電圧が第1の閾値電圧より低いか否か判
断する(S210)。第1の閾値電圧は、例えば、SSD3の各デバイスで必要な複数の
電源電圧を生成するために電源回路14-1が必要とする電圧未満の電圧である。外部電
源から供給される電圧が第1の閾値電圧以上であると判断した場合(S210;NO)、
電源回路14-1は、ステップS210を繰り返す。外部電源から供給される電圧が第1
の閾値電圧より低いと判断した場合(S210;YES)、電源回路14-1は、意図し
ない外部電源の遮断が起きたと判断する。意図しない外部電源の遮断が起きた場合、SS
D3-1及びSSD3-2で同時に最大のエネルギが必要になることは稀である。本実施
形態では、例えば、SSD3-1では最大時の60mJ、SSD3-2では通常時の20
mJのエネルギが必要であるとする。
【0056】
SSD3-1では60mJのエネルギが必要であるが、内部PLPコンデンサ15-1
には40mJのエネルギしか充電できず、40mJ充電されていてもエネルギが足りない
。一方で、SSD3-2では20mJのエネルギが必要であるが、外部PLPコンデンサ
15-2には40mJのエネルギが充電されている。そこで、電源回路14-1は、エネ
ルギ共有ピン64を介して接続された内部PLPコンデンサ15-1及び外部PLPコン
デンサ15-2からエネルギを取り出す(S220)。本実施形態では、電源回路14-
1は、内部PLPコンデンサ15-1及び外部PLPコンデンサ15-2から合計80m
Jのエネルギを取り出すことができる。
【0057】
電源回路14-1は、取り出したエネルギからSSD3-1の各デバイスで必要な電源
電圧を生成する(S230)。電源回路14-1は、取り出した合計エネルギの80mJ
のうち、SSD3-1では60mJを用いる。コントローラ11-1は、生成された電源
電圧を用いてDRAM12-1に格納されている書き込み途中のデータをフラッシュメモ
リ13-1へ書き込む。
【0058】
(効果)
以上のように、本実施形態によれば、内部PLPコンデンサ15-1と外部PLPコン
デンサ15-2とが接続され、SSD3-1とSSD3-2とがエネルギを共有すること
で、PLPコンデンサ15のエネルギを有効に活用することができる。つまり、1台のS
SD3あたりに実装されるPLPコンデンサ15の容量を小さくすることができる。
【0059】
図2に示す例のように、単数のコンデンサ51を用いたPLPコンデンサ15の場合、
比較的小型のコンデンサ51を用いることができる。
図3及び
図4に示す例のように、複
数のコンデンサ51a、51b、51cを含むPLPコンデンサ15では、実装されるコ
ンデンサの数を減らすことができる。具体的に、PLP機能を実行するために必要な最大
のエネルギである60mJを、1つあたり20mJのエネルギを充電可能なコンデンサ5
1を用いて供給する例を説明する。1台のSSD3で供給するためには、3つのコンデン
サ51を有するPLPコンデンサ15をSSD3に設ける必要がある。しかし、2台のS
SD3でエネルギを共有して供給するためには、2つのコンデンサ51を有するPLPコ
ンデンサ15を各々のSSD3に設ければ良い。したがって、PLPコンデンサ15の実
装面積を小さくすることができる。
【0060】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点
は、エネルギ共有ピン及び通信ピンで接続されるメモリシステムの台数を変更したことで
ある。このエネルギ共有ピン及び通信ピンで接続されるメモリシステムの台数以外の構成
は、第1の実施形態のメモリシステムと同様であるので、同一部分には同一符号を付して
詳細な説明は省略する。
【0061】
第2の実施形態のメモリシステムの構成を、
図8を参照して説明する。
図8は、第2の
実施形態に係るメモリシステムを複数接続した構成の一例を示すブロック図である。
図8
を参照して、本実施形態に係る3つのメモリシステムがエネルギ共有ピン64を介して接
続された構成を説明する。以下では説明の便宜上、PLPコンデンサ15に充電可能なエ
ネルギである第1のエネルギの数値を記載したが、これらの数値は一例であり、任意に変
更可能である。また、1台のSSD3でPLP機能を実行するために必要な最大のエネル
ギ及び通常のエネルギの数値も一例であり、任意に変更可能である。また、複数のSSD
3の充電可能な合計エネルギである第2のエネルギの数値も一例であり、任意に変更可能
である。
【0062】
図8に示すように、ホスト2(図示しない)に接続されたSSD3-1、SSD3-2
及びSSD3-3がエネルギ共有ピン64-1、エネルギ共有ピン64-2及びエネルギ
共有ピン64-3を介して接続されている。また、SSD3-1、SSD3-2及びSS
D3-3が、通信ピン65-1、通信ピン65-2及び通信ピン65-3を介して接続さ
れている。本実施形態では、エネルギ共有ピン64及び通信ピン65で接続されるSSD
3が3台であるが、これに限定されない。
【0063】
ここで、動作の中心となるSSD3-1を内部メモリシステム、本実施形態に係るメモ
リシステムではあるが、内部メモリシステムではない別のメモリシステムであるSSD3
-2及びSSD3-3を外部メモリシステムと称する。また、SSD3-1に含まれるP
LPコンデンサ15-1を内部PLPコンデンサ、SSD3-2に含まれるPLPコンデ
ンサ15-2及びSSD3-3に含まれるPLPコンデンサ15-3を外部PLPコンデ
ンサと称する。
【0064】
本実施形態のSSDにおいて、PLP機能を実行するためには、例えば、最大時に60
mJ、通常時に20mJのエネルギが必要である。内部PLPコンデンサ15-1、外部
PLPコンデンサ15-2及び外部PLPコンデンサ15-3には、例えば、各々40m
Jのエネルギを充電可能である。したがって、内部PLPコンデンサ15-1、外部PL
Pコンデンサ15-2及び外部PLPコンデンサ15-3に充電可能な合計エネルギは1
20mJである。
【0065】
(効果)
以上のように、本実施形態によれば、PLPコンデンサ15を共有するSSD3の台数
を増やして3台にすることにより、第1の実施形態に係るメモリシステムと比べて、より
大きなエネルギが必要となった場合にも必要なエネルギが供給されることが可能である。
また、2台のSSD3が同時に最大のエネルギを必要とした場合であっても、2台のSS
D3がPLP機能を実行するために必要なエネルギが、接続された複数(3台)のPLP
コンデンサ15に充電されているエネルギの合計を超えていない場合は、PLP機能を実
行するために必要なエネルギが供給されることが可能である。
【0066】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態が第2の実施形態と異なる点
は、エネルギ共有ピン及び通信ピンで接続される外部メモリシステムとのエネルギ共有方
法を変更したことである。このエネルギ共有ピン及び通信ピンで接続される外部メモリシ
ステムとのエネルギ共有方法以外の構成は、第2の実施形態のメモリシステムと同様であ
るので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0067】
(動作例)
第3の実施形態のメモリシステムの動作を、
図9を参照して説明する。以下では説明の
便宜上、PLPコンデンサ15に充電可能なエネルギである第1のエネルギの数値を記載
したが、これらの数値は一例であり、任意に変更可能である。また、1台のSSD3でP
LP機能を実行するために必要な最大のエネルギ、及び、通常のエネルギの数値も一例で
あり、任意に変更可能である。また、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のS
SD3それぞれのPLP機能を実行するために必要なエネルギの数値、及び、1台のSS
D3のPLP機能を実行するために必要なエネルギである第4のエネルギも一例であり、
任意に変更可能である。さらに、内部PLPコンデンサ15-1に充電されたエネルギで
ある第5のエネルギも一例であり、任意に変更可能である。
【0068】
図9は、第3の実施形態に係るメモリシステムの中の電源回路の処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
図9を参照して、エネルギ共有ピン64を介して接続された3台のS
SD3のうちSSD3-1及びSSD3-2において意図しない外部電源の遮断が起きた
場合のSSD3-1における電源回路14-1の動作について説明する。本実施形態にお
いて、意図しない外部電源の遮断が起きるメモリシステムは、SSD3-1及びSSD3
-2に限定されない。SSD3-1、SSD3-2及びSSD3-3全てにおいて意図し
ない外部電源の遮断が起きる場合においても、いずれか1台のSSD3において意図しな
い外部電源の遮断が起きる場合においても同様の動作である。
【0069】
本実施形態のSSD3において、PLP機能を実行するためには、例えば、最大時に6
0mJ、通常時に20mJのエネルギが必要である。内部PLPコンデンサ15-1、外
部PLPコンデンサ15-2及び外部PLPコンデンサ15-3は、例えば、各々40m
Jのエネルギを充電可能である。内部PLPコンデンサ15-1、外部PLPコンデンサ
15-2及び外部PLPコンデンサ15-3に充電可能な合計エネルギは120mJであ
り、各々40mJずつ充電されているものとする。
【0070】
電源回路14-1は、外部電源から供給される電圧が第1の閾値電圧より低いか否か判
断する(S210)。外部電源から供給される電圧が第1の閾値電圧以上であると判断し
た場合(S210;NO)、電源回路14-1は、ステップS210を繰り返す。外部電
源から供給される電圧が第1の閾値電圧より低いと判断した場合(S210;YES)、
電源回路14-1は、意図しない外部電源の遮断が起きたと判断する。
【0071】
続いて、電源回路14-1は、SSD3-1のPLP機能を実行するために必要なエネ
ルギである第4のエネルギが、内部PLPコンデンサ15-1に充電されたエネルギであ
る第5のエネルギ以下であるか判断する(S310)。
【0072】
第4のエネルギが第5のエネルギ以下である場合、すなわちSSD3-1のPLP機能
を実行するために必要なエネルギが内部PLPコンデンサ15-1に充電されたエネルギ
で足りる場合(S310;YES)、電源回路14-1は、内部PLPコンデンサ15-
1からエネルギを取り出す(S320)。内部PLPコンデンサ15-1に充電されたエ
ネルギで足りない場合(S310;NO)、コントローラ11-1はコントローラ11-
2と通信し、SSD3-1及びSSD3-2においてPLP機能を実行するためにそれぞ
れのSSD3が必要とするエネルギの値を共有する。電源回路14-1は、SSD3-1
及びSSD3-2のPLP機能を実行するために必要なエネルギが内部PLPコンデンサ
15-1及び外部PLPコンデンサ15-2に充電された合計エネルギ以下であるか判断
する(S330)。
【0073】
内部PLPコンデンサ15-1及び外部PLPコンデンサ15-2に充電された合計エ
ネルギで足りる場合(S330;YES)、電源回路14-1は、内部PLPコンデンサ
15-1及び外部PLPコンデンサ15-2からエネルギを取り出す(S340)。内部
PLPコンデンサ15-1及び外部PLPコンデンサ15-2に充電された合計エネルギ
で足りない場合(S330;NO)、電源回路14-1は、SSD3-1及びSSD3-
2のPLP機能を実行するために必要なエネルギが、内部PLPコンデンサ15-1、外
部PLPコンデンサ15-2及び外部PLPコンデンサ15-3に充電された合計エネル
ギ以下であるか判断する(S350)。
【0074】
内部PLPコンデンサ15-1、外部PLPコンデンサ15-2及び外部PLPコンデ
ンサ15-3に充電された合計エネルギで足りる場合(S350;YES)、電源回路1
4-1は、内部PLPコンデンサ15-1、外部PLPコンデンサ15-2、及び外部P
LPコンデンサ15-3からエネルギを取り出す(S360)。内部PLPコンデンサ1
5-1、外部PLPコンデンサ15-2及び外部PLPコンデンサ15-3に充電された
合計エネルギで足りない場合(S350;NO)、PLP機能を実行することができない
SSD3が生じる(S370)。電源回路14-1は、PLP機能を実行することができ
ないSSD3が生じることをコントローラ11-1に通知しても良い。また、コントロー
ラ11-1は、PLP機能を実行することができないSSD3が生じることをホスト2に
通知しても良い。
【0075】
本実施形態では、SSD3-1において最大時の60mJ、SSD3-2において通常
時の20mJが必要であるとする。全てのSSD3(SSD3-1、SSD3-2)にお
いてPLP機能を実行するために必要な80mJのエネルギが、内部PLPコンデンサ1
5-1及び外部PLPコンデンサ15-2に充電された合計エネルギ80mJで足りる場
合(S330;YES)、電源回路14-1は、内部PLPコンデンサ15-1及び外部
PLPコンデンサ15-2からエネルギを取り出す(S340)。
【0076】
電源回路14-1は、取り出したエネルギからSSD3-1の各デバイスで必要な電源
電圧を生成する(S230)。電源回路14-1は、取り出した合計エネルギの80mJ
のうち、SSD3-1では60mJを用いる。コントローラ11-1は、生成された電源
電圧を用いてDRAM12-1に格納されている書き込み途中のデータをフラッシュメモ
リ13-1へ書き込む。
【0077】
(効果)
以上のように、本実施形態によれば、エネルギ共有ピン64を介して接続している複数
のSSD3において、PLP機能を実行するために必要なエネルギを、複数のSSD3の
うちの、いくつかのSSD3のPLPコンデンサ15からエネルギを取り出す。このこと
で、第1の実施形態と比較して、PLPコンデンサ15のエネルギをより有効に活用する
ことができる。そのため、エネルギを取り出さなかったPLPコンデンサ15は再度充電
する必要がない。
【0078】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態が第1の実施形態と異なる点
は、メモリシステムのコネクタ及びコネクタ周辺の構成と、電源投入時に不良判定を行う
SSD3-1の処理を変更したことである。メモリシステムのコネクタ及びコネクタ周辺
の構成と、電源投入時に不良判定を行うSSD3-1の処理を変更したこと以外の構成は
、第1の実施形態のメモリシステムと同様であるので、同一部分には同一符号を付して詳
細な説明は省略する。
【0079】
(構成)
図10は、第4の実施形態に係るメモリシステムの構成の一例を示すブロック図である
。
図10に示すように、SSD3は、コントローラ11、DRAM12、フラッシュメモ
リ13、電源回路14、PLPコンデンサ15、コネクタ16、スイッチ17等を備える
。
【0080】
コントローラ11は、フラッシュメモリ13を制御するように構成されたメモリコント
ローラとして機能する。コントローラ11はSoC(System on a Chip
)のような回路によって実現され得る。コントローラ11は、ホスト2からのコマンドに
従って、フラッシュメモリ13にデータを書き込んだり、フラッシュメモリ13からデー
タを読み出したりする。また、コントローラ11はスイッチ17のオン状態とオフ状態を
切り替える。
【0081】
コネクタ16は、ホスト2を含む外部機器とSSD3とを接続したり、情報処理システ
ム1に含まれるSSD3同士を接続したりする接続端子である。ホスト2や情報処理シス
テム1に含まれる別のSSD3とコネクタ16は、本実施形態では、ケーブルを介して接
続される。コネクタ16は、電源電圧供給ピン61、グランドピン62、信号ピン63、
エネルギ共有ピン64等を備える。
【0082】
電源電圧供給ピン61は、外部電源から供給される単一又は複数の外部電源電圧を電源
回路14に供給することが可能な端子である。グランドピン62はSSD3をグランドに
接続することが可能な端子である。信号ピン63は、ホスト2との間で、各種制御信号及
びデータ信号を送受信することが可能な端子である。エネルギ共有ピン64は、電源回路
14に接続され、情報処理システム1に含まれる複数のSSD3に各々含まれるPLPコ
ンデンサ15同士を接続し、接続された複数のSSD3との間でエネルギを共有すること
が可能な端子である。本実施形態では、SSD3の情報は、信号ピン63を介してホスト
2に伝えられる。ホスト2に伝えられたSSD3の情報は、情報処理システム1に含まれ
る別のSSD3に伝えられることが可能である。情報は、例えば、PLPコンデンサ15
に充電可能なエネルギの値や、内部PLPコンデンサ15-1及び外部PLPコンデンサ
15-2に充電可能な合計エネルギの値を含む。
【0083】
スイッチ17は、電源回路14に接続され、電源回路14とエネルギ共有ピン64とを
接続したり(オン状態)、分離したり(オフ状態)する。スイッチ17は、例えば、不良
判定を行う時にオフ状態となるが、基本的にはオン状態である。
【0084】
図11は、第4の実施形態に係るメモリシステムが複数接続された構成の一例を示すブ
ロック図である。
図11を参照して、本実施形態に係る2つのメモリシステムがエネルギ
共有ピンを介して接続された構成を説明する。
【0085】
図11に示すように、ホスト2(図示しない)に接続されたSSD3-1とSSD3-
2とが、エネルギ共有ピン64-1とエネルギ共有ピン64-2とを介して接続されてい
る。本実施形態では、エネルギ共有ピン64で接続されるSSD3が2台であるが、3台
以上であっても良い。
【0086】
本実施形態の説明において、動作の中心となるSSD3-1を内部メモリシステム、本
実施形態に係るメモリシステムではあるが、内部メモリシステムではない別のメモリシス
テムであるSSD3-2を外部メモリシステムと称する。また、SSD3-1に含まれる
PLPコンデンサ15-1を内部PLPコンデンサ、SSD3-2に含まれるPLPコン
デンサ15-2を外部PLPコンデンサと称する。
【0087】
(動作例)
図12は、第4の実施形態に係るメモリシステムを含む情報処理システムの処理の一例
を示すシーケンス図である。
図12を参照して、電源投入時に不良判定を行うホスト2と
SSD3-1の処理を説明する。なお、不良判定は、電源投入時ではなく、任意のタイミ
ングで行っても良い。
【0088】
SSD3-1の電源が投入されると、ホスト2は、エネルギ共有ピン64を介して接続
された複数のSSD3の台数を検出する(S410)。本実施形態において、エネルギ共
有ピン64を介して接続されたSSD3は2台である。
【0089】
続いて、ホスト2は、SSD3で充電可能なエネルギの測定を指示するコマンドをSS
D3-1に発行する(S420)。本実施形態では、ホスト2は、エネルギ共有ピン64
を介して接続されたSSD3-2に対しても同様に、SSD3で充電可能なエネルギの測
定を指示するコマンドを発行する。
【0090】
SSD3-1は、SSD3で充電可能なエネルギの測定を指示するコマンドを受信する
と、内部PLPコンデンサ15-1に充電可能なエネルギである第1のエネルギを測定す
る(S430)。SSD3-1は、内部PLPコンデンサ15-1に充電可能なエネルギ
の値を、ホスト2に送信する。
【0091】
ホスト2は、SSD3-1から内部PLPコンデンサ11-1に充電可能なエネルギの
値を受信する。また、ホスト2は、SSD3-2からも同様に外部PLPコンデンサ11
-2に充電可能なエネルギの値を受信する。続いて、ホスト2は、受信した内部PLPコ
ンデンサ11-1及び外部PLPコンデンサ11-2に充電可能なエネルギの値を合計す
る。そして、ホスト2は、充電可能な合計エネルギである第2のエネルギの値を伝えるコ
マンドをSSD3-1に発行して、充電可能な合計エネルギの値を伝える(S440)。
【0092】
SSD3-1は、充電可能な合計エネルギの値を伝えるコマンドを受信し、充電可能な
合計エネルギの値を受け取る。SSD3-1のコントローラ11-1は、充電可能な合計
エネルギの値が、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSSD3それぞれのP
LP機能を実行するために必要な通常のエネルギの合計値以上であるか判定し、判定結果
をホスト2に通知する(S450)。
【0093】
充電可能な合計エネルギの値が、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSS
D3それぞれのPLP機能を実行するために必要な通常のエネルギの合計値以上である場
合、エネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSSD3はホスト2のメインストレ
ージとして用いられる。充電可能な合計エネルギの値が、エネルギ共有ピン64を介して
接続された複数のSSD3それぞれのPLP機能を実行するために必要な通常のエネルギ
の合計値未満の場合、コントローラ11-1は、エネルギ共有ピン64を介して接続され
た複数のSSD3を全て不良と判定する。本実施形態では、例えば、コントローラ11-
1は、SSD3-1及びSSD3-2を不良と判定する。コントローラ11-1は、例え
ば、不良判定の結果をホスト2に送信しても良い。
【0094】
本実施形態ではSSD3-1のコントローラ11-1を用いて不良判定を行ったが、エ
ネルギ共有ピン64を介して接続された複数のSSD3のうち任意の1台のSSD3のコ
ントローラ11を用いて不良判定を行っても良い。あるいは、ホスト2が各々のSSD3
から受信した充電可能なエネルギの値を合計した後、ホスト2が、エネルギ共有ピン64
を介して接続された複数のSSD3それぞれのPLP機能を実行するために必要な通常の
エネルギの合計値以上であるか判定しても良い。
【0095】
図13は、第4の実施形態に係るメモリシステムの処理の一例を示すシーケンス図であ
る。
図13を参照して、
図12の不良判定におけるステップS430でのSSD3-1の
処理を説明する。
【0096】
コントローラ11-1は、SSD3-1で充電可能なエネルギの測定を指示するコマン
ドを受信すると、スイッチ17をオフ状態にし、エネルギ共有ピン64-1と内部PLP
コンデンサ15-1を分離する(S431)。エネルギ共有ピン64-1と内部PLPコ
ンデンサ15-1を分離することで、電源回路14-1は、内部PLPコンデンサ15-
1に充電可能なエネルギを測定することが可能となる。
【0097】
コントローラ11-1は、内部PLPコンデンサ15-1に充電可能なエネルギの測定
を指示するコマンドを、電源回路14-1に発行する(S432)。
【0098】
電源回路14-1は、内部PLPコンデンサ15-1に充電可能なエネルギの測定を指
示するコマンドをコントローラ11-1から受信すると、充電可能なエネルギを、容量測
定回路41-1を用いて測定する(S433)。電源回路14-1は、測定された内部P
LPコンデンサ15-1に充電可能なエネルギの値をコントローラ11-1に送信する。
【0099】
コントローラ11-1は、測定された内部PLPコンデンサ15-1に充電可能なエネ
ルギの値を電源回路14-1から受信すると、スイッチ17をオン状態にし、エネルギ共
有ピン64-1と内部PLPコンデンサ15-1を再び接続する(S434)。また、コ
ントローラ11-1は、測定された内部PLPコンデンサ15-1に充電可能なエネルギ
の値をホスト2に送信する。
【0100】
(効果)
以上のように、本実施形態によれば、通信ピン65をなくしスイッチ17を設けること
で、PLPコンデンサ15の実装面積を抑えることに加え、通信ピン65の実装面積を考
慮する必要がない。
【0101】
以上説明した少なくとも1つの実施形態のメモリシステムによれば、複数のSSDでP
LPコンデンサを接続し、エネルギを共有することにより、PLPコンデンサの実装面積
を削減することができる。
【0102】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したも
のであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その
他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の
省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や
要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる
。
【符号の説明】
【0103】
1…情報処理システム、2…ホスト、3…SSD、11…コントローラ、12…DRA
M、13…フラッシュメモリ、14…電源回路、15…PLPコンデンサ、16…コネク
タ、17…スイッチ、41…容量測定回路、51…コンデンサ、52…ヒューズ、61…
電源電圧供給ピン、62…グランドピン、63…信号ピン、64…エネルギ共有ピン、6
5…通信ピン。