(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022165553
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20221025BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021070939
(22)【出願日】2021-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】山本 恵輝
(72)【発明者】
【氏名】金川 勉
(72)【発明者】
【氏名】内村 研太
(72)【発明者】
【氏名】小谷野 淳
(72)【発明者】
【氏名】松田 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】島 伸嘉
(72)【発明者】
【氏名】石塚 千花
(72)【発明者】
【氏名】肥田木 千明
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA08
2C333CA33
2C333CA49
2C333CA78
(57)【要約】
【課題】興趣の向上を図ること。
【解決手段】演出には、低確非時短状態に制御されることに伴って実行されるリザルト演出が含まれる。ビー時短状態は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に制御される。所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達してビー時短状態に制御された後において当該ビー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達しておらずビー時短状態に制御される前において低確非時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合に比して、リザルト演出が実行され易い。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大当り抽選で大当りに当選した場合には変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、大当りとなった後に大当り遊技が開始される遊技機において、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、
前記遊技状態には、非特定状態と、前記非特定状態に比して有利な特定状態と、が含まれ、
前記演出には、前記非特定状態に制御されることに伴って実行される特別演出が含まれ、
前記特定状態は、所定期間内における変動ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に制御され、
前記所定期間内における変動ゲームの実行回数が前記規定回数に達して前記特定状態に制御された後において当該特定状態に制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に前記非特定状態に制御される場合は、前記所定期間内における変動ゲームの実行回数が前記規定回数に達しておらず前記特定状態に制御される前において前記非特定状態に制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に前記非特定状態に制御される場合に比して、前記特別演出が実行され易いことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記非特定状態は、前記特定状態における変動ゲームの実行回数が所定回数に達したことを契機に制御され、
前記特定状態に制御された後において当該特定状態に制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選せずに前記非特定状態に制御される場合には、前記特別演出が実行されない請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記演出制御手段は、複数の演出モードに制御可能であり、
前記複数の演出モードには、第1演出モードと、第2演出モードと、が含まれ、
前記特定状態及び前記非特定状態の何れかに制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選した後、前記非特定状態に制御されるまでに前記第1演出モードに制御されなかった場合には、前記特別演出が実行されない一方、
前記特定状態及び前記非特定状態の何れかに制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選した後、前記非特定状態に制御されるまでに前記第1演出モードに制御された場合には、前記特別演出が実行される請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、大当りとなることによって、通常の状態に比して有利な状態に制御されるものがある。一例として、有利な状態には、通常の状態に比して特定の始動口へ遊技球が入球し易い状態がある。そして、今日では、大当りとならなくても通常の状態から有利な状態に制御可能に構成されているものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような、大当りとならなくても遊技状態が制御可能に構成されている遊技機について、興趣の向上を図ることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、大当り抽選で大当りに当選した場合には変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、大当りとなった後に大当り遊技が開始される遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記遊技状態には、非特定状態と、前記非特定状態に比して有利な特定状態と、が含まれ、前記演出には、前記非特定状態に制御されることに伴って実行される特別演出が含まれ、前記特定状態は、所定期間内における変動ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に制御され、前記所定期間内における変動ゲームの実行回数が前記規定回数に達して前記特定状態に制御された後において当該特定状態に制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に前記非特定状態に制御される場合は、前記所定期間内における変動ゲームの実行回数が前記規定回数に達しておらず前記特定状態に制御される前において前記非特定状態に制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に前記非特定状態に制御される場合に比して、前記特別演出が実行され易いことを要旨とする。
【0006】
上記遊技機について、前記非特定状態は、前記特定状態における変動ゲームの実行回数が所定回数に達したことを契機に制御され、前記特定状態に制御された後において当該特定状態に制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選せずに前記非特定状態に制御される場合には、前記特別演出が実行されないとよい。
【0007】
上記遊技機について、前記演出制御手段は、複数の演出モードに制御可能であり、前記複数の演出モードには、第1演出モードと、第2演出モードと、が含まれ、前記特定状態及び前記非特定状態の何れかに制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選した後、前記非特定状態に制御されるまでに前記第1演出モードに制御されなかった場合には、前記特別演出が実行されない一方、前記特定状態及び前記非特定状態の何れかに制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選した後、前記非特定状態に制御されるまでに前記第1演出モードに制御された場合には、前記特別演出が実行されるとよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図5】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
【
図7】リザルト情報格納処理を示すフローチャート。
【
図8】(a)~(c)は、特別情報が初期化されて更新される場合と、特別情報が初期化されずに更新される場合と、の一例を示すタイミングチャート。
【
図9】(a)及び(b)は、特別情報が初期化されて更新される場合と、特別情報が初期化されずに更新される場合と、の一例を示すタイミングチャート。
【
図10】特別情報が初期化されずに更新される場合の一例を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、パチンコ遊技機の実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機の一例であるパチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、パチンコ遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠と、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠と、を含んで構成される。パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、枠体11に搭載されている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。パチンコ遊技機10では、発射ハンドルHDの操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。つまり、パチンコ遊技機10では、発射ハンドルHDの操作により発射強度が調整されることで、調整された発射強度で遊技球が発射される。
【0011】
パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。装飾ランプLAは、一例として、枠体11に設けられる。パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行する。スピーカSPは、一例として、枠体11に設けられる。
【0012】
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、特別図柄変動ゲーム(以下、特別ゲームと示す)を表示可能な表示部として、第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bを備える。特別ゲームは、変動ゲームに相当する。特別図柄変動ゲームには、第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)と、第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)と、がある。第1特別ゲームは、第1変動ゲームに相当する。第2特別ゲームは、第2変動ゲームに相当する。第1特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄の一例である第1特別図柄が確定停止表示される。第2特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄の一例である第2特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、大当り抽選の結果を報知するための図柄である。第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。
【0013】
特別図柄には、大当り表示結果の一例である大当り図柄と、非大当り表示結果の一例である非大当り図柄と、がある。大当り図柄は、大当り結果に相当する。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選すると、特別ゲームで大当り図柄が導出され、大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が生起(付与)される。このように、パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選した場合には特別ゲームにおいて大当り結果が導出され、大当りとなった後に大当り遊技が開始される。非大当り図柄には、はずれ図柄と、チャンス図柄と、がある。はずれ図柄は、非特定結果に相当する。チャンス図柄は、特定結果に相当する。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、特別ゲームではずれ図柄及びチャンス図柄の何れかが導出される。このように、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合に特別ゲームにおいて導出される結果には、はずれ図柄と、チャンス図柄と、が含まれる。
【0014】
パチンコ遊技機10は、第1特別保留表示部13cを備える。第1特別保留表示部13cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。パチンコ遊技機10は、第2特別保留表示部13dを備える。第2特別保留表示部13dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限値は、それぞれ4である。
【0015】
パチンコ遊技機10は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、普通抽選の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。パチンコ遊技機10では、普通抽選で普通当りに当選すると、普通ゲームで普通当り図柄が導出され、普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が生起(付与)される。パチンコ遊技機10は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、普通保留数の上限値は、4である。
【0016】
パチンコ遊技機10に備えられた遊技盤YBの前面側には、遊技媒体の一例である遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、画像を表示可能な画像表示部GHを有する。画像表示部GHは、一例として、液晶パネル及び有機ELパネルなどである。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHの画像表示領域が遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。演出表示装置EHは、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。
【0017】
本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、それぞれ演出を実行する演出装置であるとともに、これらは演出実行手段の一例である演出装置群DEを構成する。演出実行手段は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPの全てを含むことに限らず、これら演出装置の中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
【0018】
パチンコ遊技機10は、入賞口の一例として、第1始動口15を備える。第1始動口15は、第1始動入賞口に相当する。パチンコ遊技機10は、第1始動口15へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備える(
図5に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の賞球の払出条件が成立する。第1始動口15は、遊技球を入球させることができるように常に開放されている。
【0019】
パチンコ遊技機10は、入賞口の一例として、第2始動口16を備える。第2始動口16は、第2始動入賞口に相当する。パチンコ遊技機10は、第2始動口16へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備える(
図5に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の賞球の払出条件が成立する。第2始動口16は、遊技球が第2始動口16へ入球可能な開状態と、遊技球が第2始動口16へ入球不能な閉状態と、に動作可能な普通可変部材17を有する。パチンコ遊技機10は、普通可変部材17を動作させる手段の一例として、普通ソレノイドSL1を備える(
図5に示す)。普通可変部材17は、普通当り遊技において開状態に動作される。
【0020】
パチンコ遊技機10は、入賞口の一例として、大入賞口18を備える。パチンコ遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備える(
図5に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数(本実施形態では、15個)の賞球の払出条件が成立する。パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な開状態と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な閉状態と、に動作可能な特別可変部材19を備える。パチンコ遊技機10は、特別可変部材19を動作させる手段の一例として、特別ソレノイドSL2を備える(
図5に示す)。特別可変部材19は、大当り遊技において、開状態に動作される。
【0021】
パチンコ遊技機10は、ゲート25を備える。パチンコ遊技機10は、ゲート25を通過する遊技球を検知する普通始動センサSE4を備える(
図5に示す)。パチンコ遊技機10は、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る一方、賞球の払出条件が成立しない。パチンコ遊技機10は、入賞口の一例として、普通入賞口26を備える。パチンコ遊技機10は、普通入賞口26へ入球した遊技球を検知する普通入賞センサ(不図示)を備える。パチンコ遊技機10では、遊技球が普通入賞センサによって検知されると、予め定めた個数(本実施形態では、1個)の賞球の払出条件が成立する。パチンコ遊技機10は、アウト口27を備える。アウト口27は、遊技領域YBaの下端部において形成されている。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、第1始動口15、第2始動口16、大入賞口18、及び普通入賞口26の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口27から機外へと排出される。
【0022】
上述のように、パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの操作量(回動量)に応じて、遊技球の発射強度を調整できる。パチンコ遊技機10では、センター枠Wの左側領域R1及びセンター枠Wの右側領域R2の何れかを流下するように、遊技球を打ち分けることができる。左側領域R1における遊技球の流下経路には、第1始動口15及び普通入賞口26が配設されている。このため、パチンコ遊技機10では、遊技領域YBaのうち、左側領域R1を流下するように遊技球を発射することで、第1始動口15及び普通入賞口26に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が左側領域R1を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す場合がある。右側領域R2における遊技球の流下経路には、第2始動口16、大入賞口18、及びゲート25が配設されている。このため、パチンコ遊技機10では、遊技領域YBaのうち、右側領域R2を流下するように遊技球を発射することで、第2始動口16、大入賞口18、及びゲート25に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が右側領域R2を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
【0023】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第2始動口16への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、を搭載している。パチンコ遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動及び非作動)を組み合わせて構成される。
【0024】
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、複数の確率状態を備える。複数の確率状態には、低確率状態と、当該低確率状態に比して大当り確率が高い高確率状態と、がある。確変機能が作動すると、確率状態が低確率状態から高確率状態へと移行し、大当りに当選する可能性が高まる。このため、高確率状態は、低確率状態に比して有利な状態となる。本実施形態において、低確率状態における大当り確率は、1/200である。本実施形態において、高確率状態における大当り確率は、1/110である。
【0025】
入球補助機能について説明する。
入球補助機能は、第2始動口16への入球を補助する機能であり、所謂「電サポ機能」である。パチンコ遊技機10は、第2始動口16への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球状態を備える。複数の入球状態には、非時短状態と、当該非時短状態に比して第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高い時短状態と、がある。したがって、時短状態は、非時短状態に比して、第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。時短状態は、所謂「電サポ状態」、「高ベース状態」である。非時短状態は、所謂「非電サポ状態」、「低ベース状態」である。時短状態及び非時短状態では、第1始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が同じである。時短状態では、第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上して、第1始動口15よりも第2始動口16へ遊技球が入球し易くなる。このため、時短状態では、第2始動口16に遊技球が入球し易いように右打ちすることが推奨される。一方、非時短状態では、第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が時短状態に比して低く、第1始動口15よりも第2始動口16へ遊技球が入球し難いため、左打ちすることが推奨される。パチンコ遊技機10では、入球補助機能が作動すると、入球状態が非時短状態から時短状態に移行する。時短状態は、非時短状態に比して第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上し、第2特別ゲームの始動条件を成立させ易くなる。このように、時短状態は、非時短状態に比して第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。このため、時短状態は、非時短状態に比して有利な状態となる。
【0026】
例えば、時短状態は、次に説明する4つの制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は、複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1制御は、普通ゲームの変動時間を、非時短状態のときよりも短くする制御である。第2制御は、普通抽選における普通当り確率を、非時短状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第3制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間を、非時短状態のときよりも長くする制御である。なお、第3制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の開放回数を、非時短状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における普通可変部材17の1回の開放時間を、非時短状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。第4制御は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)を、非時短状態のときよりも短くする制御である。時短状態では、非時短状態であるときよりも、単位時間あたりで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。
【0027】
本実施形態において時短状態には、第1時短状態と、第2時短状態と、がある。第1時短状態及び第2時短状態であるときは、第1制御が実行されることによって非時短状態であるときに比して普通ゲームの変動時間が短くなる。第1時短状態であるときは、第2制御が実行されることによって普通抽選における普通当り確率が高確率に変動される。一方、第2時短状態であるときは、普通抽選における普通当り確率が高確率に変動されない。第1時短状態及び第2時短状態であるときは、第3制御が実行されることによって非時短状態であるときに比して1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間が長くなる。第1時短状態及び第2時短状態であるときは、第4制御が実行されることによって非時短状態であるときに比して特別ゲームの変動時間(平均変動時間)が短くなる。
【0028】
図3に示すように、本実施形態において遊技状態には、低確非時短状態と、高確時短状態と、第1低確時短状態と、第2低確時短状態と、が含まれる。低確非時短状態は、確変機能及び入球補助機能の何れも作動しない遊技状態である。高確時短状態は、確変機能及び入球補助機能の何れも作動する遊技状態である。第1低確時短状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能が作動する遊技状態である。第2低確時短状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能が作動する遊技状態である。
【0029】
パチンコ遊技機10において、低確非時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態であるときには低確率状態に制御され、高確時短状態であるときには高確率状態に制御される。このため、高確時短状態は、低確非時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態に比して大当りに当選する可能性が高く、有利な遊技状態となる。
【0030】
パチンコ遊技機10において、低確非時短状態であるときには非時短状態に制御され、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態であるときには時短状態に制御される。上述したように、時短状態及び非時短状態の何れであっても遊技盤YBの左側領域R1における第1始動口15への遊技球の入球に関する有利度は同じである。一方、時短状態は、非時短状態に比して右側領域R2における第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高く、右側領域R2へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。即ち、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態は、低確非時短状態に比して右側領域R2における第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高く、右側領域R2へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。低確非時短状態は、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態に比して右側領域R2における第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が低く、左側領域R1へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。このように、高確時短状態は、低確非時短状態に比して第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高く、有利な遊技状態である。また、第1低確時短状態は、低確非時短状態に比して第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高く、有利な遊技状態である。また、第2低確時短状態は、低確非時短状態に比して第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高く、有利な遊技状態である。
【0031】
パチンコ遊技機10において、高確時短状態及び第1低確時短状態であるときには第1時短状態に制御され、第2低確時短状態であるときには第2時短状態に制御される。上述したように、第1時短状態であるときには、第2時短状態であるときに比して普通抽選における普通当り確率が高い。このため、高確時短状態は、第2低確時短状態に比して第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高く、有利な遊技状態となる。また、第1低確時短状態は、第2低確時短状態に比して第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高く、有利な遊技状態となる。
【0032】
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。具体的に、パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、大当り図柄ZAと、大当り図柄ZBと、大当り図柄ZCと、大当り図柄Zaと、大当り図柄Zbと、大当り図柄Zcと、を備える。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選したときに大当り図柄乱数を用いて行われる大当り図柄抽選によって、大当り図柄が決定される。パチンコ遊技機10では、第1始動口15に遊技球が入球したことを契機に実行される大当り抽選(以下、第1大当り抽選と示す)で大当りに当選したときに大当り図柄乱数を用いて行われる大当り図柄抽選によって、大当り図柄ZA~ZCの何れかが決定される。パチンコ遊技機10では、第2始動口16に遊技球が入球したことを契機に実行される大当り抽選(以下、第2大当り抽選と示す)で大当りに当選したときに大当り図柄乱数を用いて行われる大当り図柄抽選によって、大当り図柄Za~Zcの何れかが決定される。大当り図柄ZA及び大当り図柄Zaは、第1大当り結果に相当する。大当り図柄ZB及び大当り図柄Zbは、第2大当り結果に相当する。
【0033】
図4に示すように、大当り図柄ZA及び大当り図柄Zaには、第1大当りが定められている。大当り図柄ZB及び大当り図柄Zbには、第2大当りが定められている。大当り図柄ZC及び大当り図柄Zcには、第3大当りが定められている。以下、大当り図柄ZA及び大当り図柄Zaの何れかに基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、大当り図柄ZB及び大当り図柄Zbの何れかに基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」、大当り図柄ZC及び大当り図柄Zcの何れかに基づく大当り遊技を「第3大当り遊技」と示す。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選し、大当り図柄が大当り図柄ZA及び大当り図柄Zaの何れかであった場合、第1大当りとなった後に第1大当り遊技が開始される。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選し、大当り図柄が大当り図柄ZB及び大当り図柄Zbの何れかであった場合、第2大当りとなった後に第2大当り遊技が開始される。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選し、大当り図柄が大当り図柄ZC及び大当り図柄Zcの何れかであった場合、第3大当りとなった後に第3大当り遊技が開始される。
【0034】
本実施形態では、遊技状態に応じて、大当り図柄抽選による大当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの当選確率が異なる。つまり、パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態に応じて、大当り図柄抽選において決定される大当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの確率が異なる。大当り図柄抽選による大当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの当選確率は、遊技状態に応じて、それぞれ所定の確率に定められている。大当り図柄抽選による大当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの当選確率は、大当り図柄の取り得る数値を各特別図柄に当選する値として振分けた個数によって規定される。
【0035】
図4には、第1大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態毎に、大当り図柄ZA~ZCに対する大当り図柄の取り得る数値の振分けを例示している。具体的に、大当り図柄乱数の取り得る数値が0~99(計100個)であり、低確非時短状態であるときには、第1特別図柄の大当り図柄ZAに70個、大当り図柄ZBに20個、大当り図柄ZCに10個の数値が振分けられている。大当り図柄乱数の取り得る数値が0~99(計100個)であり、高確時短状態又は第1低確時短状態であるときには、第1特別図柄の大当り図柄ZAに30個、大当り図柄ZBに40個、大当り図柄ZCに30個の数値が振分けられている。大当り図柄乱数の取り得る数値が0~99(計100個)であり、第2低確時短状態であるときには、第1特別図柄の大当り図柄ZAに20個、大当り図柄ZBに40個、大当り図柄ZCに40個の数値が振分けられている。
【0036】
このように、パチンコ遊技機10では、第1大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態に応じて、大当り図柄抽選による大当り図柄ZA~ZCの当選確率が異なる。このため、パチンコ遊技機10では、第1大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態に応じて、第1大当りとなる確率、第2大当りとなる確率、及び第3大当りとなる確率が異なる。例えば、低確非時短状態であるときに第1大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、10%である。高確時短状態又は第1低確時短状態であるときに第1大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、30%である。第2低確時短状態であるときに第1大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、40%である。よって、第2低確時短状態であるときには、低確非時短状態、高確時短状態、又は第1低確時短状態であるときに比して、第1大当り抽選で大当りに当選したときに第3大当りとなる確率が高い。また、高確時短状態又は第1低確時短状態であるときには、低確非時短状態であるときに比して、第1大当り抽選で大当りに当選したときに第3大当りとなる確率が高い。
【0037】
また、
図4には、第2大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態毎に、Za~Zcに対する大当り図柄の取り得る数値の振分けを例示している。具体的に、大当り図柄乱数の取り得る数値が0~99(計100個)であり、低確非時短状態であるときには、第2特別図柄の大当り図柄Zaに60個、大当り図柄Zbに30個、大当り図柄Zcに10個の数値が振分けられている。大当り図柄乱数の取り得る数値が0~99(計100個)であり、高確時短状態又は第1低確時短状態であるときには、第2特別図柄の大当り図柄Zaに20個、大当り図柄Zbに40個、大当り図柄Zcに40個の数値が振分けられている。大当り図柄乱数の取り得る数値が0~99(計100個)であり、第2低確時短状態であるときには、第2特別図柄の大当り図柄Zaに10個、大当り図柄Zbに40個、大当り図柄Zcに50個の数値が振分けられている。
【0038】
このように、パチンコ遊技機10では、第2大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態に応じて、大当り図柄抽選による大当り図柄Za~Zcの当選確率が異なる。このため、パチンコ遊技機10では、第2大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態に応じて、第1大当りとなる確率、第2大当りとなる確率、及び第3大当りとなる確率が異なる。例えば、低確非時短状態であるときに第2大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、10%である。高確時短状態又は第1低確時短状態であるときに第2大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、40%である。第2低確時短状態であるときに第2大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、50%である。よって、第2低確時短状態であるときには、低確非時短状態、高確時短状態、又は第1低確時短状態であるときに比して、第2大当り抽選で大当りに当選したときに第3大当りとなる確率が高い。また、高確時短状態又は第1低確時短状態であるときには、低確非時短状態であるときに比して、第2大当り抽選で大当りに当選したときに第3大当りとなる確率が高い。
【0039】
大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球するか、又は、予め定めた上限時間が経過すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口18は、所定の開放態様で開放される。大当り遊技は、大入賞口18に遊技球が入球することにより、遊技球を獲得することが可能であり、有利な状態である。
【0040】
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaのうち、右側領域R2を流下するように遊技球を発射することで、大入賞口18に入球させることが可能である。このため、大当り遊技では、大入賞口18に遊技球が入球し易いように、右側領域R2へ遊技球を流下させることが推奨される。つまり、大当り遊技では、大入賞口18に遊技球が入球し易いように右打ちすることが推奨される。
【0041】
第1大当り遊技では、3回を上限としてラウンド遊技が行われる。第2大当り遊技では、10回を上限としてラウンド遊技が行われる。第3大当り遊技では、10回を上限としてラウンド遊技が行われる。大当り遊技中に得られる獲得出玉数の多少は、出玉を得ることが可能なラウンド遊技の多少と一致する。獲得出玉数は、大入賞口18への入球によって払出された遊技球(賞球)の総数として表してもよいし、払出された遊技球の総数から発射個数を減算して得られる数として表してもよい。以上の構成によれば、第3大当り遊技における獲得出玉数は、第1大当り遊技及び第2大当り遊技における獲得出玉数よりも理論値としては多い。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
【0042】
大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。パチンコ遊技機10では、大当り遊技の種類に応じて、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が異なる。また、パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態に応じて、大当り遊技の終了後に制御される第1低確時短状態において実行可能な特別ゲームの最低保障回数が異なる場合がある。以下、具体的に説明する。
【0043】
パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御される。パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御された後、最低保障回数の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、第1低確時短状態に制御される。具体的に、パチンコ遊技機10では、低確非時短状態であるときに第1大当りとなり、第1大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御された後、100回(最低保障回数)の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、第1低確時短状態に制御される。パチンコ遊技機10では、高確時短状態、第1低確時短状態、及び第2低確時短状態の何れかであるときに第1大当りとなり、第1大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御された後、200回(最低保障回数)の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、第1低確時短状態に制御される。本実施形態では、第1大当り遊技の終了後の最低保障回数が第1回数に相当する。パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されずに最低保障回数の特別ゲームが終了した場合、低確非時短状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後に最低保障回数の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が生起されると、低確非時短状態に制御される。
【0044】
パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御される。パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御された後、最低保障回数の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、第1低確時短状態に制御される。具体的に、パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態にかかわらず、第2大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御された後、490回(最低保障回数)の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、第1低確時短状態に制御される。本実施形態では、第2大当り遊技の終了後の最低保障回数が第2回数に相当する。パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されずに最低保障回数の特別ゲームが終了した場合、低確非時短状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後に最低保障回数の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が生起されると、低確非時短状態に制御される。以上のように、低確非時短状態は、第1低確時短状態における特別ゲームの実行回数が最低保障回数に達したことを契機に制御される。
【0045】
パチンコ遊技機10では、第3大当り遊技の終了後に高確時短状態に制御される。パチンコ遊技機10では、第3大当り遊技の終了後に高確時短状態に制御された後、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、高確時短状態に制御される。パチンコ遊技機10では、第3大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が生起されると、低確非時短状態に制御される。
【0046】
その他、パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選しなくても遊技状態が移行する場合がある。
パチンコ遊技機10では、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に第2低確時短状態に制御される。具体的に、パチンコ遊技機10では、大当り遊技が終了した後、大当り遊技が付与されずに確率状態が低確率状態であるときに実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に相当する500回に達したことを契機に第2低確時短状態に制御される。つまり、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技が終了した後、大当り遊技が付与されることなく特別ゲームの実行回数が500回に達したことを契機に第2低確時短状態に制御される。同様に、パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技が終了した後、大当り遊技が付与されることなく特別ゲームの実行回数が500回に達したことを契機に第2低確時短状態に制御される。一方、パチンコ遊技機10では、第3大当り遊技が終了した後、次回の大当り遊技が生起されるまで確率状態が高確率状態であるため、第3大当り遊技が終了した後に実行された特別ゲームの実行回数が500回に達しても、第2低確時短状態に制御されない。本実施形態において所定期間は、確率状態が低確率状態であって、大当り遊技が終了してから大当り遊技が付与されるまでの期間である。以下、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に制御される第2低確時短状態を「ビー時短状態」と示す。このように、ビー時短状態は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に制御される。本実施形態においてビー時短状態は、特定状態に相当する。
【0047】
パチンコ遊技機10では、ビー時短状態に制御された後、所定回数に相当する760回の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、ビー時短状態に制御される。パチンコ遊技機10では、ビー時短状態に制御された後、大当り遊技が生起されずに760回(所定回数)の特別ゲームが終了した場合、低確非時短状態に制御される。このように、低確非時短状態は、ビー時短状態における特別ゲームの実行回数が所定回数に達したことを契機に制御される。また、パチンコ遊技機10では、ビー時短状態に制御された後、760回(所定回数)の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が生起されると、低確非時短状態に制御される。
【0048】
パチンコ遊技機10では、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたことに基づいて第2低確時短状態に制御される場合がある。具体的に、入球状態が非時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された後には、当該チャンス図柄が導出されたことに基づいて第2低確時短状態に制御される。一方、入球状態が時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された後には、当該チャンス図柄が導出されたことに基づいて第2低確時短状態に制御されない。なお、パチンコ遊技機10では、入球状態が非時短状態であるときに特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されたことに基づいて第2低確時短状態に制御されない。以下、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたことに基づいて制御される第2低確時短状態を「シー時短状態」と示す。このように、シー時短状態は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された後に制御される場合がある。本実施形態においてシー時短状態は、特殊状態に相当する。
【0049】
パチンコ遊技機10では、シー時短状態に制御された後、特定回数に相当する90回の特別ゲームが終了するまで、又は、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって、シー時短状態に制御される。パチンコ遊技機10では、シー時短状態に制御された後、大当り遊技が生起されずに90回(特定回数)の特別ゲームが終了した場合、低確非時短状態に制御される。このように、低確非時短状態は、シー時短状態における特別ゲームの実行回数が特定回数に達したことを契機に制御される。また、パチンコ遊技機10では、シー時短状態に制御された後、90回(特定回数)の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が生起されると、低確非時短状態に制御される。
【0050】
以上のように、本実施形態の遊技状態には、低確非時短状態と、高確時短状態と、第1低確時短状態と、ビー時短状態と、シー時短状態と、が含まれる。そして、上述したように、高確時短状態、第1低確時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態は、低確非時短状態に比して第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高く、有利な遊技状態である。即ち、本実施形態の遊技状態には、低確非時短状態と、低確非時短状態に比して有利な高確時短状態と、低確非時短状態に比して有利な第1低確時短状態と、低確非時短状態に比して有利なビー時短状態と、低確非時短状態に比して有利なシー時短状態と、が含まれる。本実施形態において低確非時短状態は、非特定状態に相当し、非特殊状態に相当する。また、本実施形態において第1低確時短状態は、特別状態に相当する。また、高確時短状態は、低確非時短状態、第1低確時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態に比して大当りに当選する可能性が高く、有利な遊技状態である。一方、低確非時短状態、第1低確時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態は、大当りに当選する可能性が同じである。つまり、第1低確時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率は、低確非時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率と同一である。また、ビー時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率は、低確非時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率と同一である。また、シー時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率は、低確非時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率と同一である。
【0051】
演出表示装置EHが実行可能な表示演出について説明する。
演出表示装置EHでは、表示演出の一例として、演出ゲームが表示される。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が導出される。演出図柄は、「飾り図柄」や「装飾図柄」ともいわれる。一例として、本実施形態の演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
【0052】
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、大当り図柄組合せが導出される。大当り図柄組合せは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、非大当り図柄組合せが導出される。同様に、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、非大当り図柄組合せが導出される。非大当り図柄組合せは、一例として、「738」や「787」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。なお、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される場合に演出ゲームにおいて導出される非大当り図柄組合せと、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される場合に演出ゲームにおいて導出される非大当り図柄組合せとは、一部又は全部が同じであってもよいし、全部が異なっていてもよい。
【0053】
本実施形態において、演出ゲームでは、リーチが形成されると、リーチ演出が実行される。リーチは、複数である特定の図柄列において、同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、他の図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。一例として、本実施形態では、左図柄列及び右図柄列が特定の図柄列に相当し、中図柄列が他の図柄列に相当する。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、当該ノーマルリーチ演出に比して大当り期待度が高いスーパーリーチ演出と、が含まれる。大当り期待度は、非大当りの場合の出現率と大当りの場合の出現率を合算した全体出現率に対する大当りの場合の出現率の割合によって算出することができる。
【0054】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図5に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御基板40と、副制御基板50と、を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。主制御基板40は、各種の制御を行うとともに、各種の制御情報(制御コマンド)を出力する。副制御基板50は、主制御基板40が出力する各種の制御コマンドに基づいて、演出実行手段の一例である演出装置群DEの制御を行う。
【0055】
まず、主制御基板40について説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主CPU42と示す)と、記憶部と、を備える。主CPU42は、主制御用のプログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ、情報の書込みが不能なROM領域(以下、主ROM43と示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRWM領域(以下、主RWM44と示す)と、が含まれる。
【0056】
主ROM43は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主ROM43は、大当り抽選で大当りに当選したか否かの判定に用いられる大当り判定値を記憶している。主ROM43は、大当り図柄抽選に用いられる大当り図柄判定値を記憶している。主ROM43は、チャンス抽選に用いられる特定契機判定値を記憶している。チャンス抽選は、特別ゲームにおいてチャンス図柄を確定停止表示させるか否かを決める抽選である。主ROM43は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合にリーチ演出を実行するか否かを決める抽選である。
【0057】
主ROM43は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの演出内容(変動内容)の少なくとも一部を特定可能な情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、チャンス変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、リーチ演出を行い、最終的に大当り図柄組合せを導出する変動パターンである。大当り変動パターンには、ノーマルリーチ演出の実行が対応付けられた「ノーマルリーチ」の大当り変動パターンと、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられた「スーパーリーチ」の大当り変動パターンと、がある。はずれ変動パターンは、最終的に非大当り図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンには、リーチ演出の実行が対応付けられた「リーチあり」のはずれ変動パターンと、リーチ演出の実行が対応付けられていない「リーチなし」のはずれ変動パターンと、が含まれる。リーチ演出の実行が対応付けられた「リーチあり」のはずれ変動パターンには、ノーマルリーチ演出の実行が対応付けられた「ノーマルリーチ」のはずれ変動パターンと、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられた「スーパーリーチ」のはずれ変動パターンと、がある。チャンス変動パターンは、最終的に非大当り図柄組合せを導出する変動パターンである。チャンス変動パターンは、リーチ演出の実行が対応付けられていない「リーチなし」のチャンス変動パターンがある。これに限らず、チャンス変動パターンには、リーチ演出の実行が対応付けられた「リーチあり」のチャンス変動パターンが含まれていてもよい。
【0058】
主RWM44は、主CPU42による処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主RWM44が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路45を備える。マイクロプロセッサ41は、主CPU42による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主CPU42、主ROM43、主RWM44、及び乱数回路45は、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されていることに限らず、それぞれ別体に構成されていてもよい。
【0059】
主制御基板40は、センサSE1~SE4と接続されている。主CPU42は、センサSE1~SE4が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御基板40は、表示部13a~13fと接続されている。主CPU42は、表示部13a~13fの表示内容を制御可能に構成されている。主制御基板40は、ソレノイドSL1,SL2と接続されている。主CPU42は、ソレノイドSL1,SL2の動作を制御することによって、可変部材17,19の動作を制御可能に構成されている。
【0060】
副制御基板50について説明する。
副制御基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備える。副CPU51は、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。副CPU51は、主CPU42から入力した制御コマンドに基づいて演出の実行に関する処理を実行する。副ROM52は、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音声演出に用いる音声演出データなどを記憶している。
【0061】
副RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板50は、副CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0062】
副制御基板50は、演出表示装置EHと接続されている。副CPU51は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。副制御基板50は、装飾ランプLAと接続されている。副CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御基板50は、スピーカSPと接続されている。副CPU51は、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。本実施形態では、副CPU51が、演出実行手段としての演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する演出制御手段に相当する。
【0063】
次に、主制御基板40の主CPU42が行う各種の処理について説明する。
主CPU42は、所定の周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、大当り遊技処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、及び普通当り遊技処理を実行する。なお、本実施形態において、出力バッファに格納された制御情報(制御コマンド)は、タイマ割り込み処理として実行される情報出力処理によって副制御基板50へ出力される。
【0064】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主CPU42は、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口15へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口15へ入球した場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。このように、第1特別ゲームの始動条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると成立する。
【0065】
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる特別当り乱数、大当り図柄の決定に用いる大当り図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、及び演出抽選に用いる演出判定乱数などである。主CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。このように、パチンコ遊技機10は、第1始動口15に遊技球が入球したことに基づいて第1特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。
【0066】
第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM44に記憶させた場合、第1始動口15へ遊技球が入球していない場合、及び第1特別保留数が上限数未満でない場合、主CPU42は、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口16へ入球したか否かを判定する。第2始動口16へ遊技球が入球していない場合、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。遊技球が第2始動口16へ入球している場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満でない場合、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、第2特別保留数を1加算して更新する。主CPU42は、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。このように、第2特別ゲームの始動条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると成立する。
【0067】
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。主CPU42は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。このように、パチンコ遊技機10は、第2始動口16に遊技球が入球したことに基づいて第2特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。その後、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。
【0068】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主CPU42は、特別ゲームが実行不能であるか否かを判定する。主CPU42は、大当り遊技中ではなく、且つ、特別ゲームの実行中でない場合に否定判定する。一方、主CPU42は、大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に肯定判定する。特別ゲームを実行不能である場合、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの実行可能である場合、主CPU42は、第2特別保留数が1以上であるか否かを判定する。第2特別保留数が1以上でない場合、主CPU42は、第1特別保留数が1未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が1未満である場合、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
【0069】
第1特別保留数が1未満でない場合、主CPU42は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU42は、第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。そして、主CPU42は、第1大当り抽選を行う。具体的に、主CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM44から取得する。続けて、主CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数及び大当り判定値を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選を行う。主CPU42は、現在の確率状態に応じた大当り確率にて大当り抽選を行い、大当りに当選したか否かを判定する。
【0070】
大当りに当選した場合、主CPU42は、大当りゲーム処理を行う。大当りゲーム処理において、主CPU42は、乱数情報から特定可能な大当り図柄乱数及び大当り図柄判定値を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させる大当り図柄を決定する。主CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、大当り変動パターンを決定する。その後、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。なお、主CPU42は、大当り図柄抽選において、乱数情報から特定可能な大当り図柄乱数と、大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態に応じた大当り図柄判定値と、を用いて第1特別ゲームにて導出させる大当り図柄を決定する。
【0071】
大当りに当選しなかった場合、主CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数及び特定契機判定値を用いて、チャンス抽選を行う。本実施形態において、チャンス抽選に用いられる乱数情報は、大当り抽選に用いられる乱数情報と同じである。そして、特定契機判定値は、大当り抽選及びチャンス抽選において用いられる乱数情報が取り得る範囲内の値の中でも、大当り判定値として定められた値とは異なる。本実施形態において、チャンス抽選に当選する確率は、低確率状態及び高確率状態の何れにおいても、1/100である。よって、低確率状態において、大当り抽選で大当りに当選せず、且つ、チャンス抽選に当選しない確率は、約1/1.02である。また、低確率状態において、大当り抽選で大当りに当選せず、且つ、チャンス抽選に当選しない確率は、約1/1.06である。
【0072】
チャンス抽選に当選した場合、主CPU42は、チャンスゲーム処理を行う。チャンスゲーム処理において、主CPU42は、第1特別ゲームにて導出させるチャンス図柄を決定する。本実施形態において、チャンス図柄は、1種類である。主CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、チャンス変動パターンを決定する。その後、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
【0073】
チャンス抽選に当選しなかった場合、主CPU42は、はずれゲーム処理を行う。はずれゲーム処理において、主CPU42は、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄を決定する。はずれゲーム処理において、主CPU42は、乱数情報から特定可能な演出判定乱数を用いた演出抽選を行い、リーチ演出を実行するか否かを決定する。主CPU42は、演出抽選にてリーチ演出を実行しないことを決定した場合、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、「リーチなし」のはずれ変動パターンを決定する。また、主CPU42は、演出抽選にてリーチ演出を実行することを決定した場合、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、「リーチあり」のはずれ変動パターンを決定する。
【0074】
第2特別保留数が1以上である場合、主CPU42は、第2特別ゲームを実行させる処理を行う。第2特別ゲームを実行させる処理は、第1特別ゲームを実行させる処理について「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、「第1特別保留表示部13c」を「第2特別保留表示部13d」に、「第1大当り抽選」を「第2大当り抽選」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、主CPU42は、第2特別保留数の減算、大当り抽選、チャンス抽選、及び大当り抽選とチャンス抽選の結果に基づく何れかのゲーム処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、主CPU42が特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理を実行することによって、第1始動口15又は第2始動口16への遊技球の入球を契機に大当り抽選とチャンス抽選を行う。
【0075】
以上のように、本実施形態において、高確時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいて大当り図柄が導出される確率は、1/110である。一方、低確非時短状態、第1低確時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態の何れかに制御されているときに特別ゲームにおいて大当り図柄が導出される確率は、1/200である。そして、制御されている遊技状態にかかわらず、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される確率は、1/100である。よって、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの何れにおいても、チャンス図柄が導出される確率は、大当り結果が導出される確率に比して高い。また、高確時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される確率は、約1/1.02である。一方、低確非時短状態、第1低確時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態の何れかに制御されているときに特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される確率は、約1/1.06である。
【0076】
主CPU42は、大当りゲーム処理、チャンスゲーム処理、又ははずれゲーム処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを出力バッファに格納する。変動開始コマンドは、各ゲーム処理において決定した変動パターンと、特別ゲーム(演出ゲーム)の開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各ゲーム処理において決定した特別図柄を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームのゲーム処理が実行されたときと、第2特別ゲームのゲーム処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。以下の説明では、第1特別ゲームのゲーム処理が実行されたときの変動開始コマンドを「第1変動開始コマンド」、第2特別ゲームのゲーム処理が実行されたときの変動開始コマンドを「第2変動開始コマンド」と示す場合がある。また、以下の説明では、第1特別ゲームのゲーム処理が実行されたときの特別図柄コマンドを「第1特別図柄コマンド」、第2特別ゲームのゲーム処理が実行されたときの特別図柄コマンドを「第2特別図柄コマンド」と示す場合がある。
【0077】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU42は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU42は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計時する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。このとき、主CPU42は、導出された特別図柄を特定可能な情報(以下、停止図柄情報と示す)を主RWM44に記憶させる。また、主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。以上のように、パチンコ遊技機10は、第1始動口15へ遊技球が入球したことを契機に第1特別ゲームを実行可能である。
【0078】
一方、主CPU42は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計時する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。このとき、主CPU42は、停止図柄情報を主RWM44に記憶させる。また、主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを出力バッファに格納する。以上のように、パチンコ遊技機10は、第2始動口16へ遊技球が入球したことを契機に第2特別ゲームを実行可能である。
【0079】
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。本実施形態の主CPU42は、タイマ割り込み処理としての大当り遊技処理を実行することによって、以下のような制御を行うこととなる。主CPU42は、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主CPU42は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主CPU42は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
【0080】
最初に、主CPU42は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU42は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口18を開状態とする。主CPU42は、特別入賞センサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口18を閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主CPU42は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU42は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、最終回のラウンド遊技を終了させると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了させる。
【0081】
次に、遊技状態を移行させるために主CPU42が行う処理について説明する。本実施形態では、遊技状態を移行させるための処理を行う主CPU42が、遊技状態を制御する遊技状態制御手段に相当する。
【0082】
主CPU42は、確率状態及び入球状態を移行させた場合、遊技状態情報を更新して主RWM44に記憶させる。具体的に、主CPU42は、低確率状態及び非時短状態に制御した場合、低確非時短情報を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、低確非時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、低確非時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、高確率状態及び第1時短状態に制御した場合、高確時短情報を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、高確時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、高確時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、低確率状態及び第1時短状態に制御した場合、第1低確時短情報を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、第1低確時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、第1低確時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に低確率状態及び第2時短状態に制御した場合、ビー時短状態を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、ビー時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、ビー時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたことを契機に低確率状態及び第2時短状態に制御した場合、シー時短状態を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、シー時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、シー時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0083】
主CPU42は、第3大当り遊技を終了させると、主RWM44に高確フラグをセットする。即ち、主CPU42は、高確率状態に制御する。一方、主CPU42は、第1大当り遊技又は第2大当り遊技を終了させると、主RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主CPU42は、低確率状態に制御する。また、主CPU42は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達すると、主RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主CPU42は、低確率状態に制御する。また、主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されると、主RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主CPU42は、低確率状態に制御する。主CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、当該高確フラグを消去する。即ち、主CPU42は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
【0084】
主CPU42は、大当り遊技を終了させると、主RWM44に第1時短フラグをセットする。即ち、主CPU42は、時短状態の一例である第1時短状態に制御する。主CPU42は、大当り遊技を終了させると、主RWM44に時短回数を記憶させる。本実施形態における時短回数は、第1低確時短状態に制御された後であって大当り抽選で大当りに当選しなかったときに当該第1低確時短状態において実行可能な特別ゲームの最低保障回数の残り回数を特定可能な情報である。このとき、主CPU42は、時短回数を特定可能な制御コマンド(以下、時短回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。具体的に、主CPU42は、低確非時短状態に制御されているときに第1大当りとなった場合、第1大当り遊技を終了させると、主RWM44に時短回数として100回を記憶させる。主CPU42は、高確時短状態、第1低確時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態の何れかに制御されているときに第1大当りとなった場合、第1大当り遊技を終了させると、主RWM44に時短回数として200回を記憶させる。主CPU42は、制御されている遊技状態にかかわらず第2大当りとなった場合、第2大当り遊技を終了させると、主RWM44に時短回数として490回を記憶させる。主CPU42は、制御されている遊技状態にかかわらず第3大当りとなった場合、第3大当り遊技を終了させると、主RWM44に時短回数を記憶させない。
【0085】
主CPU42は、第1大当り遊技又は第2大当り遊技の終了後、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている時短回数を更新(本実施形態では1減算)する。主CPU42は、時短回数を更新した場合、更新後の時短回数を特定可能な時短回数コマンドを出力バッファに格納する。主CPU42は、更新後の時短回数が0となった場合、第1時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、非時短状態に制御する。
【0086】
以上のように、主CPU42は、第1大当り遊技又は第2大当り遊技を終了させると、第1低確時短状態に制御する。一方、主CPU42は、第3大当り遊技を終了させると、高確時短状態に制御する。即ち、第1低確時短状態は、大当り遊技の終了後に制御される場合がある。また、高確時短状態は、大当り遊技の終了後に制御される場合がある。
【0087】
主CPU42は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したとき、主RWM44に第2時短フラグをセットする。即ち、主CPU42は、時短状態の一例である第2時短状態に制御する。具体的に、主CPU42は、大当り遊技を終了させると、主RWM44に作動回数として500回を記憶させる。本実施形態における作動回数は、所定期間内における特別ゲームの実行回数を特定可能な情報である。即ち、作動回数は、大当り遊技が終了してから大当り遊技が付与されるまでの期間において、確率状態が低確率状態であるときにおける特別ゲームの実行回数を特定可能な情報である。主CPU42は、作動回数の初期回数を主RWM44に記憶させた場合、作動回数を特定可能な制御コマンド(以下、作動回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU42は、大当り遊技の終了後、確率状態が低確率状態であるときにおいて、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている作動回数を更新(本実施形態では1減算)する。主CPU42は、作動回数を更新した場合、更新後の作動回数を特定可能な作動回数コマンドを出力バッファに格納する。作動回数が1減算されて0となった場合、主CPU42は、主RWM44に第2時短フラグをセットする。即ち、主CPU42は、第2時短状態に制御する。このように、主CPU42は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機にビー時短状態に制御する。即ち、ビー時短状態は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に制御される。主CPU42は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことに基づいて第2時短状態に制御するとき、主RWM44に時短回数として760回を記憶させる。このとき、主CPU42は、時短回数コマンドを出力バッファに格納する。本実施形態における時短回数は、ビー時短状態に制御された後であって大当り抽選で大当りに当選しなかったときに当該ビー時短状態において実行可能な特別ゲームの所定回数の残り回数を特定可能な情報である。
【0088】
主CPU42は、ビー時短状態に制御した後、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている時短回数を更新(本実施形態では1減算)する。主CPU42は、時短回数を更新した場合、更新後の時短回数を特定可能な時短回数コマンドを出力バッファに格納する。主CPU42は、更新後の時短回数が0となった場合、第2時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、非時短状態に制御する。このように、本実施形態では、ビー時短状態に制御された後、当該ビー時短状態に制御されているときに760回の特別ゲームを実行可能である。そして、ビー時短状態における特別ゲームの実行回数が760回(所定回数)に達したときには、低確非時短状態に制御される。
【0089】
主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたとき、主RWM44に第2時短フラグをセットする場合がある。即ち、主CPU42は、時短状態の一例である第2時短状態に制御する場合がある。具体的に、入球状態が非時短状態であり、且つ、主RWM44に記憶された停止図柄情報がチャンス図柄であった場合、主CPU42は、主RWM44に第2時短フラグをセットする。即ち、主CPU42は、第2時短状態に制御する。主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたことに基づいて第2時短状態に制御するとき、主RWM44に時短回数として90回を記憶させる。このとき、主CPU42は、時短回数コマンドを出力バッファに格納する。本実施形態における時短回数は、シー時短状態に制御された後であって大当り抽選で大当りに当選しなかったときに当該シー時短状態において実行可能な特別ゲームの特定回数の残り回数を特定可能な情報である。因みに、主CPU42は、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されたとき、主RWM44に第2時短フラグをセットしない。また、主CPU42は、入球状態が時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されても、主RWM44に第2時短フラグをセットしない。このように、主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された後にシー時短状態に制御する場合がある。即ち、シー時短状態は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された後に制御される場合がある。上述したように、低確率状態に制御されているとき、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される確率は、1/100である。一方、低確率状態に制御されているとき、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される確率は、約1/1.02である。このため、例えば、低確非時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されてシー時短状態に制御される確率は、低確非時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されずにシー時短状態に制御されない確率に比して低い。
【0090】
主CPU42は、シー時短状態に制御した後、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている時短回数を更新(本実施形態では1減算)する。主CPU42は、時短回数を更新した場合、更新後の時短回数を特定可能な時短回数コマンドを出力バッファに格納する。主CPU42は、更新後の時短回数が0となった場合、第2時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、非時短状態に制御する。このように、本実施形態では、シー時短状態に制御された後、当該シー時短状態に制御されているときに90回の特別ゲームを実行可能である。そして、シー時短状態における特別ゲームの実行回数が90回(特定回数)に達したときには、低確非時短状態に制御される。以上のように、本実施形態では、ビー時短状態に制御された後、第2低確時短状態に制御されているときに760回(所定回数)の特別ゲームを実行可能である。一方、シー時短状態に制御された後、第2低確時短状態に制御されているときに90回(特定回数)の特別ゲームを実行可能である。このように、本実施形態では、特定回数は、所定回数に比して少ない。
【0091】
ここで、低確非時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される確率(1/100)を単位分数とした場合の分母の値は、100である。よって、低確非時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される確率を単位分数とした場合の分母の値は、特定回数の値に比して大きい。このため、例えば、低確非時短状態に制御されているときにおいて、チャンス図柄が導出されるまでの特別ゲームの平均実行回数は、約100回である。そして、シー時短状態に制御された後には、当該シー時短状態において90回の特別ゲームを実行可能である。よって、低確非時短状態に制御されているときにおいて、シー時短状態に制御された後に大当り抽選で大当りに当選する頻度は、シー時短状態に制御されずに低確非時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選する頻度よりも少なくなり易い。
【0092】
主CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、主RWM44に第1時短フラグ又は第2時短フラグが記憶されているとき、当該第1時短フラグ及び第2時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、大当り遊技中、非時短状態に制御する。以上のように、主CPU42は、第1低確時短状態に制御されているときに時短回数が1減算されて0となった場合、低確非時短状態に制御する。即ち、低確非時短状態は、大当り遊技が終了した後、特別ゲームの実行回数が最低保障回数に達したことを契機に制御される。主CPU42は、ビー時短状態に制御されているときに時短回数が1減算されて0となった場合、低確非時短状態に制御する。即ち、低確非時短状態は、ビー時短状態における特別ゲームの実行回数が所定回数に達したことを契機に制御される。主CPU42は、シー時短状態に制御されているときに時短回数が1減算されて0となった場合、低確非時短状態に制御する。即ち、低確非時短状態は、シー時短状態における特別ゲームの実行回数が特定回数に達したことを契機に制御される。
【0093】
次に、主CPU42が行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主CPU42は、普通始動センサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート25を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート25を通過していない場合、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート25を通過した場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている普通保留数が上限数未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満でない場合、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、普通保留数を1加算して更新する。主CPU42は、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。
【0094】
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。主CPU42は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。その後、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、普通ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該普通ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0095】
次に、主CPU42が行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主CPU42は、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主CPU42は、普通当り遊技中ではなく、且つ、普通ゲームの実行中でない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は、普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU42は、普通図柄開始処理を終了する。普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU42は、普通保留数が0よりも大きいか否かを判定する。普通保留数が0である場合、普通図柄開始処理を終了する。
【0096】
普通保留数が0よりも大きい場合、主CPU42は、普通ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU42は、普通保留数を1減算して更新する。主CPU42は、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。次に、主CPU42は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM44から取得する。続けて、主CPU42は、取得した乱数情報を用いて、普通当りに当選とするか否かの普通抽選(普通当り判定)を行う。なお、主CPU42は、現在の入球状態(非時短状態、第1時短状態、及び第2時短状態の何れか)に応じた普通当り確率にて普通抽選を行い、普通当りに当選したか否かを判定する。第1時短状態における普通当り確率は、非時短状態及び第2時短状態における普通当り確率に比して高い。つまり、第1時短状態であるときには、非時短状態及び第2時短状態であるときに比して普通当りに当選し易い。なお、第2時短状態における普通当り確率は、非時短状態における普通当り確率と同じである。
【0097】
普通当りに当選した場合、主CPU42は、普通ゲームで確定停止表示させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。普通当りに当選しなかった場合、主CPU42は、普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。本実施形態において、時短状態であるときの普通ゲームの変動時間は、非時短状態であるときの普通ゲームの変動時間に比して短い。よって、時短状態では、非時短状態に比して単位時間あたりに実行される普通抽選の回数が多くなり易い。これにより、時短状態は、非時短状態に比して単位時間あたりに普通当りに当選する回数が多くなり易い。よって、時短状態は、非時短状態に比して第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。普通図柄開始処理を終了すると、主CPU42は、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU42は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、普通図柄表示部13eを制御する。
【0098】
次に、主CPU42が行う普通当り遊技処理について説明する。
普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。本実施形態の主CPU42は、タイマ割り込み処理としての普通当り遊技処理を実行することによって、以下のような制御を行うこととなる。
【0099】
主CPU42は、普通ゲームにおいて普通当り図柄を導出させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を実行する。普通当り遊技処理において、主CPU42は、時短状態である場合、時短状態であるときの開放態様で第2始動口16が開放されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。また、主CPU42は、非時短状態である場合、非時短状態であるときの開放態様で第2始動口16が開放されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。
【0100】
本実施形態において、時短状態であるときの開放態様は、非時短状態であるときの開放態様に比して1回の普通当り遊技において第2始動口16が開放される回数が多く、且つ、第2始動口16が開放される合計時間が長い。したがって、時短状態であるときの開放態様で第2始動口16が開放される場合には、非時短状態であるときの開放態様で第2始動口16が開放される場合に比して第2始動口16へ遊技球を入球させることが容易である。即ち、時短状態であるときは、非時短状態であるときに比して第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0101】
以上のように、第1時短状態は、非時短状態に比して第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。また、第2時短状態は、非時短状態に比して第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。即ち、高確時短状態、第1低確時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態は、低確非時短状態に比して第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0102】
次に、主CPU42が行う入賞処理について説明する。
主CPU42は、第1始動センサSE1から検知信号を入力した場合、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の遊技球を付与する制御を行う。このとき、主CPU42は、第1始動口15へ遊技球が入球したことに基づいて3個の遊技球が払い出されることを特定可能な制御コマンド(以下、第1入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、第2始動センサSE2から検知信号を入力した場合、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の遊技球を付与する制御を行う。このとき、主CPU42は、第2始動口16へ遊技球が入球したことに基づいて3個の遊技球が払い出されることを特定可能な制御コマンド(以下、第2入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、特別入賞センサSE3から検知信号を入力すると、予め定めた個数(本実施形態では、15個)の遊技球を付与する制御を行う。このとき、主CPU42は、大入賞口18へ遊技球が入球したことに基づいて15個の遊技球が払い出されることを特定可能な制御コマンド(以下、特別入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、普通入賞センサ(不図示)から検知信号を入力すると、予め定めた個数(本実施形態では、1個)の遊技球を付与する制御を行う。このとき、主CPU42は、大入賞口18へ遊技球が入球したことに基づいて1個の遊技球が払い出されることを特定可能な制御コマンド(以下、普通入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0103】
次に、副制御基板50の副CPU51が実行する各種の処理について説明する。
最初に、遊技状態に関する制御コマンドを入力したときの処理について説明する。
副CPU51は、低確非時短コマンドを入力した場合、低確非時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、高確時短コマンドを入力した場合、高確時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、第1低確時短コマンドを入力した場合、第1低確時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、ビー時短コマンドを入力した場合、ビー時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、シー時短コマンドを入力した場合、シー時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、遊技状態に関する制御コマンドを入力することにより、制御されている遊技状態を特定することができる。
【0104】
次に、演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中に、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを制御する。具体的に、副CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、当該制御コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。また、副CPU51は、入力した特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当り図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、非大当り図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドからチャンス図柄を特定可能である場合、非大当り図柄組合せを決定する。副CPU51は、ノーマルリーチ演出及びスーパーリーチ演出の何れかの実行が対応付けられたはずれ変動パターンが指定された場合、リーチを含む非大当り図柄組合せを決定するとよい。
【0105】
演出ゲーム処理において、副CPU51は、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。即ち、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。副CPU51は、変動パターンに定められた変動時間中、決定した演出パターンに基づいて演出ゲームが行われるように、演出表示装置EHを制御する。そして、副CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。例えば、副CPU51は、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられたはずれ変動パターンの変動開始コマンドを入力した場合、演出ゲームを開始させた後、スーパーリーチ演出を実行させ、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。
【0106】
次に、大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置群DEを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置群DEを制御する。副CPU51は、大当り遊技中に特別入賞コマンドを入力すると、当該大当り遊技中における遊技球の獲得数を特定可能な情報(以下、大当り遊技中賞球数と示す)を副RWM53に記憶させる。即ち、大当り遊技中賞球数は、大当り遊技が開始してから終了するまでの間において、大入賞口18へ遊技球が入球したことに基づいて払い出された遊技球の総数を特定可能な情報である。これに限らず、大当り遊技中賞球数は、大当り遊技が開始してから終了するまでの間において、大入賞口18、第1始動口15、第2始動口16、及び普通入賞口26へ遊技球が入球したことに基づいて払い出された遊技球の総数を特定可能な情報としてもよい。副CPU51は、大当り遊技中賞球数から特定可能な遊技球の総数を表示するように、演出表示装置EHを制御してもよい。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置群DEを制御する。
【0107】
次に、演出モードについて説明する。
パチンコ遊技機10は、演出モードを実行可能に構成されている。演出モードは、複数種類ある。そして、パチンコ遊技機10では、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御される。演出モードは、演出状態ともいわれる。各演出モードでは、滞在中の演出モード(制御されている演出モード)を識別可能なモード識別情報が報知される。パチンコ遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景画像が演出表示装置EHに表示される。その他、パチンコ遊技機10では、例えば、演出モードの種類毎に異なる発光色で装飾ランプLAを発光させたり、演出モードの種類毎に異なる背景音楽をスピーカSPから出力させたりして、モード識別情報を報知する。パチンコ遊技機10における演出モードには、通常モード、第1チャンスモード、及び第2チャンスモード、がある。第1チャンスモードは、第1演出モードに相当し、特定の演出モードに相当する。第2チャンスモードは、第2演出モードに相当する。
【0108】
ここで、演出モードに係る制御について説明する。本実施形態では、副CPU51は、演出モードを制御する。
副CPU51は、低確非時短状態に制御されているとき、通常モードに制御する。副CPU51は、第1大当り遊技の終了後、第2チャンスモードに制御する。副CPU51は、第1大当り遊技の終了後、低確非時短状態に制御されるまで第2チャンスモードに制御する。副CPU51は、第1大当り遊技の終了後、低確非時短状態に制御されると、通常モードに制御する。副CPU51は、第2大当り遊技の終了後、第2チャンスモードに制御する。副CPU51は、第2大当り遊技の終了後、低確非時短状態に制御されるまで第2チャンスモードに制御する。副CPU51は、第2大当り遊技の終了後、低確非時短状態に制御されると、通常モードに制御する。副CPU51は、第3大当り遊技の終了後、第1チャンスモードに制御する。副CPU51は、ビー時短状態に制御されると、第2チャンスモードに制御する。副CPU51は、ビー時短状態に制御された後、低確非時短状態に制御されると、通常モードに制御する。副CPU51は、シー時短状態に制御されると、第2チャンスモードに制御する。副CPU51は、シー時短状態に制御された後、低確非時短状態に制御されると、通常モードに制御する。副CPU51は、高確時短状態に制御されているとき、第1チャンスモードに制御する。副CPU51は、第1低確時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態の何れかに制御されているとき、第2チャンスモードに制御する。上述したように、高確時短状態は、第1低確時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態に比して有利な遊技状態である。よって、第1チャンスモードに制御されているときの遊技状態は、第2チャンスモードに制御されているときの遊技状態に比して有利な遊技状態である。このように、副CPU51は、第1チャンスモードと、第2チャンスモードと、を含む複数の演出モードに制御可能である。本実施形態におけるパチンコ遊技機10は、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した場合、低確非時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した場合に比して高確時短状態に制御され易い。このため、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかに制御されているときにおいて大当りとなった場合は、低確非時短状態に制御されているときにおいて大当りとなった場合よりも第1チャンスモードに制御され易い。
【0109】
ここで、パチンコ遊技機10において実行可能なリザルト演出について、副CPU51が行うリザルト情報格納処理とともに、説明する。
パチンコ遊技機10は、低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出を実行可能に構成されている。本実施形態におけるリザルト演出は、大当りに関する演出である。パチンコ遊技機10は、低確非時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出を実行可能に構成されている。例えば、パチンコ遊技機10では、低確非時短状態に制御されているときに第3大当りとなり、第3大当り遊技が終了した後に第1大当りとなり、第1大当り遊技が終了した後、200回の特別ゲームが終了して第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出が実行される。このように、パチンコ遊技機10が実行可能な演出には、低確非時短状態に制御されることに伴って実行されるリザルト演出が含まれる。リザルト演出は、演出表示装置EHにおいて実行可能である。リザルト演出は、特別演出に相当する。なお、パチンコ遊技機10では、ビー時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出が実行されない。即ち、パチンコ遊技機10では、ビー時短状態に制御された後、当該ビー時短状態において大当り抽選で大当りに当選せずに、ビー時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出が実行されない。また、パチンコ遊技機10では、シー時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出が実行されない。即ち、パチンコ遊技機10では、シー時短状態に制御された後、当該シー時短状態において大当り抽選で大当りに当選せずに、シー時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出が実行されない。
【0110】
図6は、リザルト演出が実行されたときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例である。リザルト演出が実行されたとき、演出表示装置EHには、「連勝」の数を示唆する文字列Rs1と、「獲得」の数を示唆する文字列Rs2と、「段位」の位を示唆する文字列Rs3と、「侍」を模したキャラクタCaと、が表示される。「連勝」の数は、第1チャンスモードに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した回数を示唆する情報である。このように、本実施形態における「連勝」の数は、大当りが連続した回数(所謂、連チャン数)とは異なるものである。「獲得」の数は、1又は複数の大当り遊技中における遊技球の獲得数を示唆する情報である。「段位」の位は、大当り抽選で大当りに当選したときの演出モードと、大当り抽選で大当りに当選したときに導出された大当り図柄の種類と、によって加算された段位ポイント数を示唆する情報である。段位ポイント数については、後述する。演出表示装置EHには、段位ポイント数に応じた文字列Rs3を表示される。文字列Rs3の種類には、「見習い」と、「白帯」と、「黒帯」と、「師範代」と、「天下無双」と、が含まれる。対応する段位ポイント数は、「見習い」<「白帯」<「黒帯」<「師範代」<「天下無双」の順に多くなる。以下、リザルト演出が実行されたときに演出表示装置EHに表示される文字列Rs1~Rs3について、副CPU51が行うリザルト情報格納処理とともに、詳しく説明する。
【0111】
図7に示すように、リザルト情報格納処理において、副CPU51は、エンディングコマンドを入力したか否かを判定する(ステップS201)。エンディングコマンドを入力していない場合(ステップS201:NO)、副CPU51は、ステップS203の処理へ移行する。エンディングコマンドを入力した場合(ステップS201:YES)、副CPU51は、1又は複数の大当り遊技中における遊技球の獲得数を特定可能な情報(以下、総獲得数と示す)に大当り遊技中賞球数を加算した数を総獲得数として副RWM53に記憶させる(ステップS202)。このとき、副CPU51は、大当り遊技中賞球数を初期化して副RWM53に記憶させる。その後、副CPU51は、ステップS203の処理へ移行する。このように、副CPU51は、大当り遊技が終了する毎に、総獲得数に大当り遊技中賞球数を加算して総獲得数を更新する。つまり、総獲得数は、副RWM53に記憶されている総獲得数に基づいて更新される場合がある。そして、総獲得数が更新されるときには、副RWM53に記憶されている総獲得数から累積的に更新される。総獲得数は、副RWM53に記憶される特別情報の一例である。詳しくは後述するが、総獲得数は、大当り遊技の終了後、低確非時短状態に制御された後、所定条件が成立すると初期化される。換言すれば、総獲得数は、所定条件が成立するまで初期化されずに保持される。よって、総獲得数は、初期化されずに保持された総獲得数に基づいて累積的に更新可能である。副CPU51は、リザルト演出を実行させるとき、副RWM53に記憶されている総獲得数を文字列Rs2として演出表示装置EHに表示させる。例えば、副RWM53に記憶されている総獲得数が6000であった場合、副CPU51は、演出表示装置EHに6000両と表示させる。
【0112】
ステップS203の処理として、副CPU51は、通常モード中であるか否かを判定する。通常モード中である場合(ステップS203:YES)、副CPU51は、リザルト情報格納処理を終了する。通常モード中でない場合(ステップS203:NO)、副CPU51は、変動終了コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS204)。変動終了コマンドを入力していない場合(ステップS204:NO)、副CPU51は、リザルト情報格納処理を終了する。変動終了コマンドを入力した場合(ステップS204:YES)、副CPU51は、入力した特別図柄コマンドから特定可能な図柄が大当り図柄でないか否かを判定する(ステップS205)。大当り図柄でない場合(ステップS205:YES)、副CPU51は、リザルト情報格納処理を終了する。大当り図柄である場合(ステップS205:NO)、副CPU51は、段位ポイント処理を実行する(ステップS206)。
【0113】
段位ポイント処理について説明する。
段位ポイント処理は、段位ポイント数を更新する処理である。副CPU51は、大当り抽選で大当りに当選したときの演出モードと、大当り抽選で大当りに当選したときに導出された大当り図柄の種類と、に応じて段位ポイント数を更新して副RWM53に記憶させる。具体的に、第1チャンスモード中に大当り抽選で大当りに当選して、大当り図柄ZA及び大当り図柄Zaの何れかが導出された場合、副CPU51は、段位ポイント数に10ポイント加算したポイント数を段位ポイント数として副RWM53に記憶させる。第1チャンスモード中に大当り抽選で大当りに当選して、大当り図柄ZB及び大当り図柄Zbの何れかが導出された場合、副CPU51は、段位ポイント数に20ポイント加算したポイント数を段位ポイント数として副RWM53に記憶させる。第1チャンスモード中に大当り抽選で大当りに当選して、大当り図柄ZC及び大当り図柄Zcの何れかが導出された場合、副CPU51は、段位ポイント数に100ポイント加算したポイント数を段位ポイント数として副RWM53に記憶させる。第2チャンスモード中に大当り抽選で大当りに当選して、大当り図柄ZC及び大当り図柄Zcの何れかが導出された場合、副CPU51は、段位ポイント数に25ポイント加算したポイント数を段位ポイント数として副RWM53に記憶させる。なお、第2チャンスモード中に大当り抽選で大当りに当選して、大当り図柄ZA、大当り図柄Za、大当り図柄ZB、及び大当り図柄Zbの何れかが導出された場合、副CPU51は、段位ポイント数にポイントを加算しない。このように、副CPU51は、大当り抽選で大当りに当選して大当り図柄が導出されたとき、制御されている演出モードと、導出された大当り図柄の種類と、に応じて段位ポイント数にポイント数を加算して段位ポイント数を更新する。つまり、段位ポイント数は、副RWM53に記憶されている段位ポイント数に基づいて更新される場合がある。そして、段位ポイント数が更新されるときには、副RWM53に記憶されている段位ポイント数から累積的に更新される。段位ポイント数は、副RWM53に記憶される特別情報の一例である。詳しくは後述するが、段位ポイント数は、大当り遊技の終了後、低確非時短状態に制御された後、所定条件が成立すると初期化される。換言すれば、段位ポイント数は、所定条件が成立するまで初期化されずに保持される。よって、段位ポイント数は、初期化されずに保持された段位ポイント数に基づいて累積的に更新可能である。
【0114】
副CPU51は、リザルト演出を実行させるとき、副RWM53に記憶されている段位ポイント数に応じた文字列Rs3を演出表示装置EHに表示させる。具体的に、副CPU51は、段位ポイント数が50ポイント以下であった場合、演出表示装置EHに「見習い」と表示させる。副CPU51は、段位ポイント数が100ポイント以下であった場合、演出表示装置EHに「白帯」と表示させる。副CPU51は、段位ポイント数が500ポイント以下であった場合、演出表示装置EHに「黒帯」と表示させる。副CPU51は、段位ポイント数が1000ポイント以下であった場合、演出表示装置EHに「師範代」と表示させる。副CPU51は、段位ポイント数が1001ポイント以上であった場合、演出表示装置EHに「天下無双」と表示させる。このように、副CPU51は、副RWM53に記憶されている段位ポイント数が累積的に更新されることにより、リザルト演出を実行させるときに演出表示装置EHに表示させる文字列Rs3の内容を異ならせる。副CPU51は、段位ポイント数に応じた文字列Rs3を演出表示装置EHに表示させる場合、文字列Rs3に応じてキャラクタCaの態様を異ならせてもよい。
【0115】
ステップS206における段位ポイント処理を終了すると、副CPU51は、第2チャンスモード中であるか否かを判定する(ステップS207)。第2チャンスモード中である場合(ステップS207:YES)、副CPU51は、リザルト情報格納処理を終了する。第2チャンスモード中でない場合(ステップS207:NO)、副CPU51は、第1チャンスモードに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した回数を特定可能な情報(以下、連勝数と示す)に1加算した数を連勝数として副RWM53に記憶させる(ステップS208)。このように、副CPU51は、大当り抽選で大当りに当選して大当り図柄が導出されたとき、連勝数に1加算して連勝数を更新する。つまり、連勝数は、副RWM53に記憶されている連勝数に基づいて更新される場合がある。そして、連勝数が更新されるときには、副RWM53に記憶されている連勝数から累積的に更新される。連勝数は、副RWM53に記憶される特別情報の一例である。詳しくは後述するが、連勝数は、大当り遊技の終了後、低確非時短状態に制御された後、所定条件が成立すると初期化される。換言すれば、連勝数は、所定条件が成立するまで初期化されずに保持される。よって、連勝数は、初期化されずに保持された連勝数に基づいて累積的に更新可能である。また、連勝数は、第1チャンスモードに制御されているに更新され得る一方、通常モード及び第2チャンスモードの何れかに制御されているときに更新され得ない。即ち、連勝数は、少なくとも第1チャンスモードに制御されることを条件に更新される。その後、副CPU51は、リザルト演出実行フラグを副RWM53に記憶させる(ステップS209)。リザルト演出実行フラグは、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されるときに、リザルト演出を実行させるか否かを判定するための情報である。そして、副CPU51は、リザルト情報格納処理を終了する。以上のように、副RWM53は、特別情報の一例である総獲得数と、段位ポイント数と、連勝数と、を記憶可能に構成されている。以下の説明では、副RWM53に記憶されている総獲得数と、段位ポイント数と、連勝数と、を纏めて「特別情報」と示す。上述したように、特別情報には、大当りに関する情報が含まれている。そして、特別情報は、大当りとなってから低確非時短状態に制御されるまでにおいて、副RWM53に記憶されている特別情報に基づいて更新される場合がある。本実施形態において、副RWM53は、特別情報を記憶可能な記憶手段に相当する。
【0116】
次に、副CPU51が副RWM53に記憶されている特別情報を初期化する処理について説明する。
副CPU51は、低確非時短状態に制御された後、所定条件が成立すると、副RWM53に記憶されている特別情報を初期化する。具体的に、副CPU51は、大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後に所定条件が成立すると、特別情報を初期化する。所定条件には、第1所定条件と、第2所定条件と、第3所定条件と、がある。第1所定条件は、大当り遊技の終了後、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数に相当する50回を超えたときに成立する。副CPU51は、大当り遊技の終了後、作動回数コマンドを入力すると、所定期間内における遊技状態毎の特別ゲームの実行回数を更新して副RWM53に記憶させる。副CPU51は、第1低確時短状態に制御されているときに作動回数コマンドを入力した場合、所定期間内における第1低確時短状態の特別ゲームの実行回数を1加算して副RWM53に記憶させる。副CPU51は、ビー時短状態に制御されているときに作動回数コマンドを入力した場合、所定期間内におけるビー時短状態の特別ゲームの実行回数を1加算して副RWM53に記憶させる。副CPU51は、シー時短状態に制御されているときに作動回数コマンドを入力した場合、所定期間内におけるシー時短状態の特別ゲームの実行回数を1加算して副RWM53に記憶させる。副CPU51は、低確非時短状態に制御されているときに作動回数コマンドを入力した場合、所定期間内における低確非時短状態の特別ゲームの実行回数を1加算して副RWM53に記憶させる。これにより、副CPU51は、大当り遊技の終了後、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数を特定することが可能である。なお、副CPU51は、ビー時短状態に制御されたとき、副RWM53に記憶されている所定期間内における遊技状態毎の特別ゲームの実行回数を初期化する。副CPU51は、大当り遊技の終了後、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数に相当する50回を超えたとき特別情報を初期化する。また、副CPU51は、特別情報を初期化したとき、リザルト演出実行フラグも合わせて初期化する。
【0117】
第2所定条件は、大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後において、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに、低確非時短状態における特別ゲームの実行回数が特殊回数に相当する15回を超えたときに成立する。つまり、第2所定条件は、大当り遊技の終了後、低確非時短状態における特別ゲームが連続して16回実行されたときに成立する。副CPU51は、大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後において、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの実行回数(以下、連続実行回数と示す)を副RWM53に記憶させる。具体的に、副CPU51は、大当り遊技の終了後、低確非時短状態において、変動開始コマンドを入力すると連続実行回数に1加算して副RWM53に記憶させる。副CPU51は、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されたとき、副RWM53に記憶されている連続実行回数を初期化する。例えば、副CPU51は、低確非時短状態からシー時短状態に制御されたとき、副RWM53に記憶されている連続実行回数を初期化する。なお、副CPU51は、シー時短状態から低確非時短状態に制御され、低確非時短状態において特別ゲームが実行されると再び初期化された連続実行回数を更新する。これにより、副CPU51は、大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後において、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの実行回数を特定することが可能である。副CPU51は、大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後において、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの実行回数が特殊回数に相当する15回を超えたとき特別情報を初期化する。また、副CPU51は、特別情報を初期化したとき、リザルト演出実行フラグも合わせて初期化する。
【0118】
第3所定条件は、大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後において、低確非時短状態において大当り抽選で大当りに当選したときに成立する。副CPU51は、低確非時短状態に制御されているときにおいて、入力した特別図柄コマンドから特定可能な図柄が大当り図柄であった場合に特別情報を初期化する。また、副CPU51は、特別情報を初期化したとき、リザルト演出実行フラグも合わせて初期化する。
【0119】
以上のように、副CPU51は、大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後に所定条件が成立すると、特別情報を初期化する。一方、副CPU51は、特定条件が成立した場合、特別情報を初期化せずに保持することが可能である。特定条件は、大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されて所定条件が成立する前に、ビー時短状態に制御され、当該ビー時短状態において大当り抽選で大当りに当選したときに成立する。例えば、低確非時短状態及びビー時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した場合であって、その後に低確非時短状態に制御された後において、所定条件が成立する前にビー時短状態に制御され、当該ビー時短状態において大当り抽選で大当りに当選した場合には、特別情報が初期化されずに保持される。一方、低確非時短状態及びビー時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した場合であって、その後に低確非時短状態に制御された後において、所定条件が成立したことにより特定条件が成立しなかった場合には、特別情報が初期化される。また、副CPU51は、特殊条件が成立した場合、特別情報を初期化せずに保持することが可能である。特殊条件は、大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されて所定条件が成立する前に、シー時短状態に制御され、当該シー時短状態において大当り抽選で大当りに当選したときに成立する。例えば、低確非時短状態及びシー時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した場合であって、その後に低確非時短状態に制御された後において、所定条件が成立する前にシー時短状態に制御され、当該シー時短状態において大当り抽選で大当りに当選した場合には、特別情報が初期化されずに保持される。一方、低確非時短状態及びシー時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した場合であって、その後に低確非時短状態に制御された後において、所定条件が成立したことにより特殊条件が成立しなかった場合には、特別情報が初期化される。
【0120】
副CPU51は、特別情報を初期化した後に大当り抽選で大当りに当選したことにより特別情報を更新する場合、初期化された特別情報から累積的に更新する。一方、副CPU51は、特別情報を初期化せずに大当り抽選で大当りに当選したことにより特別情報を更新する場合、初期化されずに保持された特別情報から累積的に更新する。つまり、特別情報が初期化された特別情報から更新されるときには、副RWM53に記憶されている初期化された大当りに関する情報から累積的に更新される。一方、特別情報が初期化されずに保持された特別情報から更新されるときには、副RWM53に記憶されている初期化されずに保持された大当りに関する情報から累積的に更新される。
【0121】
次に、副CPU51が行うリザルト演出を実行させる処理について説明する。
副CPU51は、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出を実行させるか否かを判定する。即ち、副CPU51は、第1低確時短状態に制御されているときに、低確非時短コマンドを入力した場合、リザルト演出を実行させるか否かを判定する。具体的に、副CPU51は、第1低確時短状態に制御されているときに、低確非時短コマンドを入力した場合、リザルト演出実行フラグが副RWM53に記憶されているか否かを判定する。リザルト演出実行フラグが副RWM53に記憶されている場合、副CPU51は、リザルト演出が実行されるように演出表示装置EHを制御する。一方、リザルト演出実行フラグが副RWM53に記憶されていない場合、副CPU51は、リザルト演出を実行させない。
図7に示すように、副CPU51は、第1チャンスモードに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したとき、リザルト演出実行フラグを副RWM53に記憶させる。一方、副CPU51は、通常モード及び第2チャンスモードの何れかに制御されているとき、リザルト演出実行フラグを副RWM53に記憶させない。そして、副CPU51は、低確非時短状態に制御された後に所定条件が成立するとリザルト演出実行フラグを初期化する。このため、大当り抽選で大当りに当選した後、低確非時短状態に制御されるまでにおいて、一度でも第1チャンスモードに制御された場合には、リザルト演出実行フラグが副RWM53に記憶される。一方、大当り抽選で大当りに当選した後、低確非時短状態に制御されるまでにおいて、一度も第1チャンスモードに制御されなかった場合には、リザルト演出実行フラグが副RWM53に記憶されない。よって、例えば、ビー時短状態及び低確非時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した後、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されなかった場合には、リザルト演出が実行されない。一方、ビー時短状態及び低確非時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した後、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御された場合には、リザルト演出が実行される。例えば、シー時短状態及び低確非時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した後、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されなかった場合には、リザルト演出が実行されない。一方、シー時短状態及び低確非時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した後、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御された場合には、リザルト演出が実行される。以上のように、パチンコ遊技機10では、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出が実行される場合がある。上述したように、副CPU51は、リザルト演出を実行させることを決定した場合、副RWM53に記憶されている総獲得数と、段位ポイント数と、連勝数と、に基づいて演出表示装置EHにリザルト演出を実行させる。即ち、リザルト演出は、特別情報に基づいて実行される。
【0122】
副CPU51は、ビー時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出を実行させるか否かを判定せず、リザルト演出を実行させない。即ち、副CPU51は、ビー時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出実行フラグが副RWM53に記憶されているかにかかわらず、リザルト演出を実行させない。このように、ビー時短状態に制御された後において当該ビー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選せずに低確非時短状態に制御される場合には、リザルト演出が実行されない。つまり、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御された後にビー時短状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当りとならずに低確非時短状態に制御されたときには、リザルト演出が実行されない。副CPU51は、シー時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出を実行させるか否かを判定せず、リザルト演出を実行させない。即ち、副CPU51は、シー時短状態から低確非時短状態に制御されるとき、リザルト演出実行フラグが副RWM53に記憶されているかにかかわらず、リザルト演出を実行させない。このように、シー時短状態に制御された後において当該シー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選せずに低確非時短状態に制御される場合には、リザルト演出が実行されない。つまり、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御された後にシー時短状態に制御された場合に、その後、当該シー時短状態に制御されているときに大当りとならずに低確非時短状態に制御されたときには、リザルト演出が実行されない。
【0123】
ここで、大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御されるときに、リザルト演出が実行される場合と、リザルト演出が実行されない場合と、について、詳しく説明する。
【0124】
上述したように、リザルト演出は、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されるときに実行され得る。具体的に、低確非時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した後、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されなかった場合には、リザルト演出実行フラグが副RWM53に記憶されず、リザルト演出が実行されない。一方、低確非時短状態、ビー時短状態、及びシー時短状態の何れかに制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した後、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御された場合には、リザルト演出実行フラグが副RWM53に記憶され、リザルト演出が実行される。
【0125】
第1チャンスモードは、高確時短状態に制御されることによって制御される。即ち、第1チャンスモードは、大当り抽選で大当りに当選して、特別ゲームにおいて大当り図柄ZC及び大当り図柄Zcの何れかが導出されて第3大当りとなった場合に制御される。低確非時短状態であるときに第1大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、10%である。ビー時短状態であるときに第1大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、40%である。シー時短状態であるときに第1大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、40%である。また、低確非時短状態であるときに第2大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、10%である。ビー時短状態であるときに第2大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、50%である。シー時短状態であるときに第2大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、50%である。このため、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、低確非時短状態であるときに大当り抽選で大当りに当選した場合に比して、第3大当りとなり易く、第1チャンスモードに制御され易い。よって、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、低確非時短状態であるときに大当り抽選で大当りに当選した場合に比して、リザルト演出が実行され易い。
【0126】
また、低確非時短状態であるときに第1大当り抽選で大当りに当選した場合、第2大当りとなる確率は、20%である。ビー時短状態であるときに第1大当り抽選で大当りに当選した場合、第2大当りとなる確率は、40%である。シー時短状態であるときに第1大当り抽選で大当りに当選した場合、第2大当りとなる確率は、40%である。低確非時短状態であるときに第2大当り抽選で大当りに当選した場合、第2大当りとなる確率は、30%である。ビー時短状態であるときに第2大当り抽選で大当りに当選した場合、第2大当りとなる確率は、40%である。シー時短状態であるときに第2大当り抽選で大当りに当選した場合、第2大当りとなる確率は、40%である。このため、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、低確非時短状態であるときに大当り抽選で大当りに当選した場合に比して、第2大当りとなり易く、第1低確時短状態において実行可能な特別ゲームの最低保障回数が多くなり易い。これにより、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、低確非時短状態であるときに大当り抽選で大当りに当選した場合に比して、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されるまでに第3大当りとなる確率が高く、第1チャンスモードに制御され易い。よって、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、低確非時短状態であるときに大当り抽選で大当りに当選した場合に比して、リザルト演出が実行され易い。
【0127】
更に、低確非時短状態であるときに第1大当りとなった場合には、第1大当り遊技の終了後、第1低確時短状態において実行可能な特別ゲームの最低保障回数が100回である。一方、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに第1大当りとなった場合には、第1大当り遊技の終了後、第1低確時短状態において実行可能な特別ゲームの最低保障回数が200回である。このため、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、低確非時短状態であるときに大当り抽選で大当りに当選した場合に比して、第1低確時短状態において実行可能な特別ゲームの最低保障回数が多くなり易い。これにより、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、低確非時短状態であるときに大当り抽選で大当りに当選した場合に比して、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されるまでに第3大当りとなる確率が高く、第1チャンスモードに制御され易い。よって、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、低確非時短状態であるときに大当り抽選で大当りに当選した場合に比して、リザルト演出が実行され易い。
【0128】
加えて、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかに制御されているときには、右打ちすることが推奨され、第1大当り抽選よりも第2大当り抽選が行われる機会が多くなることが想定される。そして、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに第1大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、40%である。一方、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに第2大当り抽選で大当りに当選した場合、第3大当りとなる確率は、50%である。このため、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、第3大当りとなる確率が高くなる。よって、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかであるときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、低確非時短状態であるときに大当り抽選で大当りに当選した場合に比して、リザルト演出が実行され易い。
【0129】
以上のように、ビー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合は、低確非時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合に比して、リザルト演出が実行され易い。より具体的に、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数(500回)に達してビー時短状態に制御された後において当該ビー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合は、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達しておらずビー時短状態に制御される前において低確非時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合に比して、リザルト演出が実行され易い。
【0130】
また、シー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合は、低確非時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合に比して、リザルト演出が実行され易い。より具体的に、低確非時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されてシー時短状態に制御された後において当該シー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合は、低確非時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されることなくシー時短状態に制御されずに低確非時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合に比して、リザルト演出が実行され易い。
【0131】
一方、ビー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合は、シー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合と、リザルト演出の実行され易さが同一である。換言すると、ビー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合は、シー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に低確非時短状態に制御される場合と、リザルト演出の実行確率が同じである。
【0132】
次に、副RWM53に記憶されている特別情報が、初期化されて更新される場合と、初期化されずに更新される場合について、説明する。
図8(a)は、第1大当り遊技の終了後、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数(50回)を超えた後にビー時短状態に制御されたときの一例と示すタイミングチャートである。第1大当り遊技の終了後、時点t10では、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御される。このとき、所定期間内における特別ゲームの実行回数は、200回である。なお、時点t10では、時点t10における特別情報に基づいてリザルト演出が実行されたものとする。その後、低確非時短状態において特別ゲームが実行される毎に、所定期間内における特別ゲームの実行回数、及び、低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が、それぞれ1加算されていく。時点t11では、特別ゲームが開始されたことに伴って、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数(50回)を超え、第1所定条件が成立する。これにより、時点t11では、副RWM53に記憶されている特別情報が初期化される。その後、低確非時短状態において特別ゲームが実行される毎に、所定期間内における特別ゲームの実行回数、及び、低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が、それぞれ1加算されていく。
【0133】
時点t13では、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数(500回)に達して、低確非時短状態からビー時短状態に制御される。その後、時点t14では、大当り抽選で大当りの当選し、大当り遊技が開始されたものとする。そして、時点t14で開始した大当り遊技が終了すると、特別情報の一例である総獲得数が更新される。このとき、時点t11において特別情報が初期化されているため、総獲得数は、初期化された総獲得数から更新される。また、例えば、時点t14で開始した大当り遊技が終了した後、段位ポイント数が更新されるときであっても、初期化された段位ポイント数から更新される。例えば、時点t14で開始した大当り遊技が終了した後、連勝数が更新されるときであっても、初期化された連勝数から更新される。なお、時点t11では、リザルト演出実行フラグも初期化されている。このため、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されなければ、低確非時短状態に制御されるときにリザルト演出が実行されない。
【0134】
図8(b)は、第2大当り遊技の終了後、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数(50回)を超える前にビー時短状態に制御されたときの一例と示すタイミングチャートである。第2大当り遊技の終了後、時点t10では、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されず、第1低確時短状態が維持される。このとき、所定期間内における特別ゲームの実行回数は、200回である。その後、第1低確時短状態において特別ゲームが実行される毎に、所定期間内における特別ゲームの実行回数が、1加算されていく。時点t11では、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数(50回)を超えず、第1所定条件が成立しない。このため、時点t11では、副RWM53に記憶されている特別情報が初期化されない。その後、低確非時短状態において特別ゲームが実行される毎に、所定期間内における特別ゲームの実行回数が、1加算されていく。時点t12では、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御される。このとき、所定期間内における特別ゲームの実行回数は、490回である。なお、時点t12では、時点t12における特別情報に基づいてリザルト演出が実行されたものとする。その後、低確非時短状態において特別ゲームが実行される毎に、所定期間内における特別ゲームの実行回数、及び、低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が、それぞれ1加算されていく。
【0135】
時点t13では、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数(500回)に達して、低確非時短状態からビー時短状態に制御される。このとき、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数(50回)を超えず、第1所定条件が成立しない。その後、時点t14では、大当り抽選で大当りの当選し、特定条件が成立する。これにより、時点t14では、副RWM53に記憶されている特別情報が初期化されず保持される。そして、時点t14で開始した大当り遊技が終了すると、特別情報の一例である総獲得数が更新される。このとき、時点t14において特別情報が初期化されずに保持されているため、総獲得数は、初期化されずに保持された総獲得数から累積的に更新される。また、例えば、時点t14で開始した大当り遊技が終了した後、段位ポイント数が更新されるときであっても、初期化されずに保持された段位ポイント数から累積的に更新される。例えば、時点t14で開始した大当り遊技が終了した後、連勝数が更新されるときであっても、初期化されずに保持された連勝数から累積的に更新される。なお、特別情報と同様にリザルト演出実行フラグも初期化されていないため、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されなくても、低確非時短状態に制御されるときにリザルト演出が実行される。
【0136】
図8(c)は、第1大当り遊技の終了後、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数(50回)を超える前にビー時短状態に制御されたときの一例と示すタイミングチャートである。第1大当り遊技の終了後、時点t10では、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御される。このとき、所定期間内における特別ゲームの実行回数は、200回である。なお、時点t10では、時点t10における特別情報に基づいてリザルト演出が実行されたものとする。その後、低確非時短状態において特別ゲームが実行される毎に、所定期間内における特別ゲームの実行回数、及び、低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が、それぞれ1加算されていく。所定期間内における特別ゲームの実行回数が205回であって、低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が5回であるときの特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出され、低確非時短状態からシー時短状態に制御されたものとする。時点t11では、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数(50回)を超えず、第1所定条件が成立しない。このため、時点t11では、副RWM53に記憶されている特別情報が初期化されない。
【0137】
時点t11の後、シー時短状態から低確非時短状態に制御された後、特別ゲームが5回実行されたときに再びシー時短状態に制御されたものとする。更に、その後、シー時短状態から低確非時短状態に制御された後、特別ゲームが10回実行されたときに再びシー時短状態に制御されたものとする。そして、時点t12では、シー時短状態から低確非時短状態に制御される。その後、低確非時短状態において特別ゲームが実行される毎に、所定期間内における特別ゲームの実行回数、及び、低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が、それぞれ1加算されていく。
【0138】
時点t13では、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数(500回)に達して、低確非時短状態からビー時短状態に制御される。このとき、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数(50回)を超えず、第1所定条件が成立しない。その後、時点t14では、大当り抽選で大当りの当選し、特定条件が成立する。これにより、時点t14では、副RWM53に記憶されている特別情報が初期化されず保持される。そして、時点t14で開始した大当り遊技が終了すると、特別情報の一例である総獲得数が更新される。このとき、時点t14において特別情報が初期化されずに保持されているため、総獲得数は、初期化されずに保持された総獲得数から累積的に更新される。また、例えば、時点t14で開始した大当り遊技が終了した後、段位ポイント数が更新されるときであっても、初期化されずに保持された段位ポイント数から累積的に更新される。例えば、時点t14で開始した大当り遊技が終了した後、連勝数が更新されるときであっても、初期化されずに保持された連勝数から累積的に更新される。なお、特別情報と同様にリザルト演出実行フラグも初期化されていないため、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されなくても、低確非時短状態に制御されるときにリザルト演出が実行される。
【0139】
以上のように、大当り遊技の終了後、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数を超えてからビー時短状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるときには、初期化された特別情報から更新される。換言すれば、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御された後、低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数を超えてからビー時短状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるときには、初期化された特別情報から更新される。一方、大当り遊技の終了後、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数を超える前にビー時短状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるときには、初期化されずに保持された特別情報から更新可能である。換言すれば、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御された後、低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数を超える前にビー時短状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるときには、初期化されずに保持された特別情報から更新される。
【0140】
図9(a)は、第1大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後、当該低確非時短状態における特別ゲームの実行回数が特殊回数(15回)を超えた後にシー時短状態に制御されたときの一例と示すタイミングチャートである。第1大当り遊技の終了後、時点t20では、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御される。このとき、第1大当り遊技の終了後の特別ゲームの実行回数は、200回である。なお、時点t20では、時点t20における特別情報に基づいてリザルト演出が実行されたものとする。その後、低確非時短状態において特別ゲームが実行される毎に、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの実行回数が、1加算されていく。時点t22では、特別ゲームが開始されたことに伴って、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに、低確非時短状態における特別ゲームの実行回数が特殊回数(15回)を超え、第2所定条件が成立する。これにより、時点t22では、副RWM53に記憶されている特別情報が初期化される。その後、低確非時短状態において特別ゲームが実行される毎に、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの実行回数が、1加算されていく。
【0141】
時点t23では、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの実行回数が17回であるときの特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出され、低確非時短状態からシー時短状態に制御されたものとする。その後、時点t24では、大当り抽選で大当りの当選し、大当り遊技が開始されたものとする。そして、時点t24で開始した大当り遊技が終了すると、特別情報の一例である総獲得数が更新される。このとき、時点t22において特別情報が初期化されているため、総獲得数は、初期化された総獲得数から更新される。また、例えば、時点t24で開始した大当り遊技が終了した後、段位ポイント数が更新されるときであっても、初期化された段位ポイント数から更新される。例えば、時点t24で開始した大当り遊技が終了した後、連勝数が更新されるときであっても、初期化された連勝数から更新される。なお、時点t22では、リザルト演出実行フラグも初期化されている。このため、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されなければ、低確非時短状態に制御されるときにリザルト演出が実行されない。
【0142】
図9(b)は、第1大当り遊技の終了後、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後、当該低確非時短状態における特別ゲームの実行回数が特殊回数(15回)を超える前にシー時短状態に制御されたときの一例と示すタイミングチャートである。第1大当り遊技の終了後、時点t20では、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御される。このとき、第1大当り遊技の終了後の特別ゲームの実行回数は、200回である。なお、時点t20では、時点t20における特別情報に基づいてリザルト演出が実行されたものとする。その後、低確非時短状態において特別ゲームが実行される毎に、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの実行回数が、1加算されていく。
【0143】
時点t21では、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの実行回数が3回であるときの特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出され、低確非時短状態からシー時短状態に制御されたものとする。このとき、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに、低確非時短状態における特別ゲームの実行回数が特殊回数(15回)を超えず、第2所定条件が成立しない。その後、時点t24では、大当り抽選で大当りの当選し、特定条件が成立する。これにより、時点t24では、副RWM53に記憶されている特別情報が初期化されず保持される。そして、時点t24で開始した大当り遊技が終了すると、特別情報の一例である総獲得数が更新される。このとき、時点t24において特別情報が初期化されずに保持されているため、総獲得数は、初期化されずに保持された総獲得数から累積的に更新される。また、例えば、時点t24で開始した大当り遊技が終了した後、段位ポイント数が更新されるときであっても、初期化されずに保持された段位ポイント数から累積的に更新される。例えば、時点t24で開始した大当り遊技が終了した後、連勝数が更新されるときであっても、初期化されずに保持された連勝数から累積的に更新される。なお、特別情報と同様にリザルト演出実行フラグも初期化されていないため、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されなくても、低確非時短状態に制御されるときにリザルト演出が実行される。
【0144】
図10は、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに、低確非時短状態における特別ゲームの実行回数が特殊回数(15回)を超える前にシー時短状態に制御されたときの一例と示すタイミングチャートである。なお、
図10では、大当り遊技の終了後から時点t30までにおいて、所定条件が成立しておらず、特別情報が初期化されていないものとする。時点t30では、シー時短状態から低確非時短状態に制御される。なお、時点t30では、時点t30における特別情報に基づいてリザルト演出が実行されない。その後、低確非時短状態において特別ゲームが実行される毎に、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの実行回数が、1加算されていく。
【0145】
時点t31では、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの実行回数が3回であるときの特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出され、低確非時短状態からシー時短状態に制御されたものとする。このとき、低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに、低確非時短状態における特別ゲームの実行回数が特殊回数(15回)を超えず、第2所定条件が成立しない。その後、時点t32では、大当り抽選で大当りの当選し、特定条件が成立する。これにより、時点t32では、副RWM53に記憶されている特別情報が初期化されず保持される。そして、時点t32で開始した大当り遊技が終了すると、特別情報の一例である総獲得数が更新される。このとき、時点t32において特別情報が初期化されずに保持されているため、総獲得数は、初期化されずに保持された総獲得数から累積的に更新される。また、例えば、時点t32で開始した大当り遊技が終了した後、段位ポイント数が更新されるときであっても、初期化されずに保持された段位ポイント数から累積的に更新される。例えば、時点t32で開始した大当り遊技が終了した後、連勝数が更新されるときであっても、初期化されずに保持された連勝数から累積的に更新される。なお、特別情報と同様にリザルト演出実行フラグも初期化されていないため、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されなくても、低確非時短状態に制御されるときにリザルト演出が実行される。
【0146】
以上のように、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御された後、当該低確非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数を超えてからシー時短状態に制御された場合に、その後、当該シー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるときには、初期化された特別情報から更新される。一方、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御された後、当該低確非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数を超える前にシー時短状態に制御された場合に、その後、当該シー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるときには、初期化されずに保持された特別情報から更新される。また、大当り遊技の終了後であって低確非時短状態に制御された後、低確非時短状態に制御されているときに低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの回数が特殊回数を超えてからシー時短状態に制御された場合に、その後、当該シー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるときには、初期化された特別情報から更新される。一方、大当り遊技の終了後であって低確非時短状態に制御された後、低確非時短状態に制御されているときに低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの回数が特殊回数を超える前にシー時短状態に制御された場合に、その後、当該シー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるときには、初期化されずに保持された特別情報から更新される。
【0147】
実施形態の効果について説明する。
(1)ビー時短状態に制御された後のビー時短状態において大当りとなった場合は、ビー時短状態に制御される前の低確非時短状態において大当りとなった場合に比して、リザルト演出が実行され易い。即ち、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達する前に大当りとなる場合よりも、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達した後に大当りとなる場合のほうが、リザルト演出が実行され易い。これにより、本実施形態では、リザルト演出の希少性や特別感を高め、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。遊技者は、大当り抽選で大当りに当選しないと興趣を低下させる虞がある。このような場合であっても、本実施形態によれば、ビー時短状態に制御されてリザルト演出が実行されることについて期待感を高めることができ、大当り抽選で大当りに当選しないことによる興趣の低下を抑制することができる。そして、本実施形態では、所定期間内における特別ゲームの実行回数について意識させることができる。特に、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数よりも少数であるときには、所定期間内における特別ゲームの実行回数について、より意識させることができ興趣の向上を図ることができる。更に、本実施形態では、ビー時短状態に制御された場合に、大当り抽選で大当りに当選することについて期待感をより高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0148】
(2)ビー時短状態に制御されているときに大当りとならずに低確非時短状態に制御される場合には、リザルト演出が実行されない。このように、リザルト演出は、低確非時短状態に制御されるときであっても、大当りとなったことを経なければ実行されない。このため、本実施形態では、リザルト演出の希少性や特別感をより高め、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。よって、本実施形態では、ビー時短状態に制御されること、及び、ビー時短状態に制御された後に大当りとなることについて期待感をより高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0149】
(3)大当りに当選した後において、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されなかった場合にはリザルト演出が実行されない一方、低確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御された場合にはリザルト演出が実行される。即ち、低確非時短状態において大当りとなる場合よりも、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達してビー時短状態に制御された後において大当りとなる場合のほうが第1チャンスモードに制御され易い。このため、大当りに当選した後において、低確非時短状態に制御されるまでに制御される演出モードについて注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。そして、ビー時短状態において大当りとなった場合には、確非時短状態に制御されるまでに第1チャンスモードに制御されることについて期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0150】
(4)シー時短状態において大当りとなった場合は、低確非時短状態において大当りとなった場合に比して、リザルト演出が実行され易い。即ち、低確非時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されずに低確非時短状態に制御されているときに大当りとなる場合よりも、低確非時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された後に大当りとなる場合のほうが、リザルト演出が実行され易い。これにより、本実施形態では、リザルト演出の希少性や特別感を高め、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。遊技者は、大当り抽選で大当りに当選しないと興趣を低下させる虞がある。本実施形態によれば、大当り図柄が導出されなかったとしても、チャンス図柄が導出されてリザルト演出が実行されることについて期待感を高めることができ、大当り抽選で大当りに当選しないことによる興趣の低下を抑制することができる。そして、本実施形態では、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されなくても、チャンス図柄が導出される場合があるため、特別ゲームにおいて導出される結果について注目させ易くすることができ、より興趣の向上を図ることができる。更に、本実施形態では、シー時短状態に制御された場合に、大当り抽選で大当りに当選することについて期待感をより高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0151】
(5)低確非時短状態に制御されているときにおいて、シー時短状態に制御される確率と、シー時短状態に制御されない確率とでは、シー時短状態に制御される確率のほうが低い。そして、低確非時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される確率を単位分数とした場合の分母の値は、シー時短状態に制御されているときに実行可能な特別ゲームの回数の値に比して大きい。即ち、低確非時短状態に制御されているときにおいて、シー時短状態に制御された後に大当り抽選で大当りに当選する頻度は、シー時短状態に制御されずに低確非時短状態において大当り抽選で大当りに当選する頻度よりも少なくなり易い。このため、シー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選することにより実行され易くなるリザルト演出の希少性や特別感がより高まり、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。
【0152】
(6)ビー時短状態において大当りとなった場合は、シー時短状態において大当りとなった場合と、リザルト演出の実行され易さが同じである。このため、本実施形態では、ビー時短状態及びシー時短状態の何れかに制御された場合、大当り抽選で大当りに当選することについて期待感をより高めることができ、興趣の向上を図ることができる。そして、ビー時短状態及びシー時短状態は、それぞれ制御される条件が異なるため、リザルト演出が実行される関係性について多様性を持たせることができ、より興趣の向上を図ることができる。
【0153】
(7)リザルト演出は、副RWM53に記憶された特別情報に基づいて実行される。そして、特別情報は、副RWM53に記憶されている特別情報に基づいて更新される。よって、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御されるまでにおいて特別情報が更新されることにより、多種多様なリザルト演出を実行することが可能であるため、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。特別情報は、大当り遊技の終了後、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数を超えてからビー時短状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に更新されるとき、初期化された特別情報から更新される。特別情報は、大当り遊技の終了後、所定期間内における特別ゲームの実行回数のうち低確非時短状態に制御されているときにおける特別ゲームの実行回数が特別回数を超える前にビー時短状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に更新されるとき、初期化されずに保持された特別情報から更新される。これにより、本実施形態では、大当り遊技の終了後において低確非時短状態に制御された場合であっても、特別情報が初期化されずに保持される場合があるため、更新された特別情報を引き継ぐことが可能である。そして、引き継がれた特別情報に基づいて、さらに特別情報を更新することが可能であるため、実行されるリザルト演出の特別感を高め、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。そして、本実施形態では、大当り遊技の終了後に低確非時短状態に制御された後にビー時短状態に制御されるまでの特別ゲームの実行回数について注目させることができ、より興趣の向上を図ることができる。さらに、本実施形態では、ビー時短状態に制御されているときに大当りとなることについて期待感をより高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0154】
(8)特別情報は、少なくとも第1チャンスモードに制御されることを条件に更新される。即ち、大当りとなってから低確非時短状態に制御されるまでにおいて、第1チャンスモードに制御されると、副RWM53に記憶された特別情報に基づいて特別情報が更新され得る。このため、大当りとなってから低確非時短状態に制御されるまでに制御される演出モードについて注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0155】
(9)特別情報は、低確非時短状態に制御されているときに低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの回数が特殊回数を超えてからシー時短状態に制御された場合に、その後、当該シー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるときには、初期化された特別情報から更新される。一方、低確非時短状態に制御されているときに低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの回数が特殊回数を超える前にシー時短状態に制御された場合に、その後、当該シー時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるときには、初期化されずに保持された特別情報から更新される。これにより、本実施形態では、低確非時短状態に制御された場合であっても、特別情報が初期化されずに保持される場合があるため、更新された特別情報を引き継ぐことが可能である。特に、低確非時短状態に制御されているときに低確非時短状態とは異なる遊技状態に制御されずに実行された特別ゲームの回数が特殊回数を超える前にシー時短状態に制御された場合には、当該シー時短状態から低確非時短状態に制御されても、特別情報を保持可能に構成されている。即ち、本実施形態では、低確非時短状態において特別ゲームが連続して実行された回数が特殊回数を超えない限り、特別情報を保持可能に構成されている。そして、引き継がれた特別情報に基づいて、さらに特別情報を更新することが可能であるため、実行されるリザルト演出の特別感を高め、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。また、本実施形態では、低確非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数を超える前において、チャンス図柄が導出されるかについて注目させ易くすることができ、より興趣の向上を図ることができる。さらに、本実施形態では、シー時短状態に制御されているときに大当りとなることについて期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0156】
(10)本実施形態では、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御されるまでにおいてリザルト情報が更新されることにより、多種多様なリザルト演出を実行することが可能であるため、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。本実施形態では、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御された後、当該低確非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数を超える前にシー時短状態に制御された場合に、特別情報を保持可能に構成されている。これにより、低確非時短状態に制御された場合であっても、特別情報が初期化されずに保持される場合があるため、更新された特別情報を引き継ぐことが可能である。そして、引き継がれた特別情報に基づいて、さらに特別情報を更新することが可能であるため、実行されるリザルト演出の特別感を高め、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。そして、本実施形態では、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御された後における特別ゲームの実行回数に対して興趣の向上を図ることができる。大当りとなった後であって低確非時短状態に制御されてから特殊回数の特別ゲームが実行されるまでにおいて、チャンス図柄が導出されるかについて注目させ易くすることができ、より興趣の向上を図ることができる。さらに、本実施形態では、シー時短状態に制御されているときに大当りとなることについて期待感をより高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0157】
(11)特別情報には、大当りに関する情報が含まれている。大当りに関する情報が更新されるときには、副RWM53に記憶されている大当りに関する情報に基づいて累積的に更新される。即ち、大当りに関する情報は、更新される毎に情報が上積みされるように構成されている。このため、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御されるまでにおいて大当りに関する情報が更新される回数が多いほど、実行されるリザルト演出の希少性が高まり易くなり、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。さらに、本実施形態では、低確非時短状態に制御される前に更新された大当りに関する情報を引き継ぐことが可能であり、引き継がれた大当りに関する情報に基づいて大当りに関する情報を上積みすることが可能であるため、実行されるリザルト演出の希少性や特別感をより高め、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。
【0158】
(12)シー時短状態に制御されているときに大当りとならずに低確非時短状態に制御される場合には、リザルト演出が実行されない。このように、リザルト演出は、低確非時短状態に制御されるときであっても、大当りとなったことを経なければ実行されない。このため、本実施形態では、リザルト演出の希少性や特別感をより高め、リザルト演出が実行されることに対して興趣の向上を図ることができる。よって、本実施形態では、低確非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数を超える前にシー時短状態に制御されること、及び、シー時短状態に制御された後に大当りとなることについて期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0159】
(13)第1チャンスモードに制御されているときの遊技状態は、第2チャンスモードに制御されているときの遊技状態に比して有利な遊技状態である。このため、有利な遊技状態に制御されていることに加え、リザルト演出が実行されることになるため、興趣の向上を図ることができる。さらに、第1チャンスモードに制御されることにより特別情報も更新されるため、より興趣の向上を図ることができる。
【0160】
(14)ビー時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率は、低確非時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率と、同一である。このため、低確非時短状態からビー時短状態に制御された後に大当り抽選で大当りとなることに対する期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。シー時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率は、低確非時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率と、同一である。このため、低確非時短状態からシー時短状態に制御された後に大当り抽選で大当りとなることに対する期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0161】
(15)ビー時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率は、シー時短状態に制御されているときにおける大当り抽選で大当りに当選する確率と、同一である。しかしながら、ビー時短状態に制御された後に当該ビー時短状態において実行可能な特別ゲームの実行回数である所定回数は、シー時短状態に制御された後に当該シー時短状態において実行可能な特別ゲームの実行回数である特定回数に比して多い。このため、ビー時短状態に制御された後に当該ビー時短状態に制御されているときに大当りとなる確率は、シー時短状態に制御された後に当該シー時短状態に制御されているときに大当りとなる確率に比して高い。よって、ビー時短に制御されたときには、大当りとなりリザルト演出が実行されることについて、より期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0162】
(16)特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される確率は、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出される確率に比して高い。このため、大当り抽選で大当りに当選しなくても、チャンス図柄が導出されることに対する期待感をより高めることができる。よって、シー時短状態に制御されて大当りとなることについて期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0163】
(17)本実施形態では、遊技状態に応じて、大当り図柄抽選による大当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの当選確率が異なる。このため、本実施形態では、遊技状態が移行することに対して期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。そして、遊技状態に応じた演出モードについて注目させ易くすることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0164】
(18)ビー時短状態及びシー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した場合には、第3大当りとなり易い。第3大当り遊技が終了すると高確時短状態に制御され、更に、特別情報の一例である連勝数が更新され、リザルト演出実行フラグがセットされる。このため、ビー時短状態及びシー時短状態に制御されることについて、期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0165】
(19)本実施形態では、第2大当り遊技の終了後、大当りとならなくても第1低確時短状態で490回の特別ゲームを実行可能である。そして、仮に、第1低確時短状態で大当りとならなくても、第1低確時短状態が終了した後、10回転後にビー時短状態に制御可能に構成されている。このとき、特別情報は初期化されず維持可能である。このため、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されることによって興趣を低下させる状況となっても、すぐにビー時短状態に制御されることから、興趣の低下を抑制することができる。そして、特別情報が初期化されず維持可能であるため、リザルト演出が実行されることについて興趣の向上を図ることができる。
【0166】
(20)リザルト演出が実行されると、演出表示装置EHでは、「連勝」の数を示唆する文字列Rs1と、「獲得」の数を示唆する文字列Rs2と、「段位」の位を示唆する文字列Rs3と、「侍」を模したキャラクタCaと、が表示される。文字列Rs1~Rs3は、それぞれ異なる情報に基づいて表示される。このため、リザルト演出が実行されることにより、遊技者は複数の情報を得ることができ、リザルト演出が実行されることに対する楽しみを高めることができる。一方、キャラクタCaは、共通で表示されるため、キャラクタCaが表示されることによりリザルト演出であることを理解させ易くすることができる。これにより、例えば、リザルト演出が実行されたときに、リザルト演出であることを理解できず、遊技者を困惑させて興趣を低下させることを抑制することができる。
【0167】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・シー時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、主CPU42は、時短回数を更新してもよい。例えば、時短回数が20回であって、且つ、シー時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、主CPU42は、時短回数を90回に更新してもよい。即ち、主CPU42は、シー時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される毎に、時短回数を特定回数(90回)に更新してもよい。これに対して、ビー時短状態に制御されているときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、主CPU42は、時短回数を更新しなくてもよい。
【0168】
・チャンス図柄は、2種類以上あってもよい。この場合、主CPU42は、チャンス抽選においてチャンス抽選に当選するか否かを判定するとともに、何れのチャンス図柄とするか決定してもよい。また、主CPU42は、チャンス抽選においてチャンス抽選に当選した後に、チャンス抽選とは異なる処理において何れのチャンス図柄とするか決定してもよい。そして、主CPU42は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたことに基づいてシー時短状態に制御する場合、導出されたチャンス図柄の種類に応じて、時短回数を異ならせてもよい。例えば、チャンス図柄には、第1チャンス図柄と、第2チャンス図柄と、が含まれて構成されてもよい。低確非時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が導出された場合、主CPU42は、時短回数の初期回数として30回を主RWM44に記憶させてもよい。一方、低確非時短状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が導出された場合、主CPU42は、時短回数の初期回数として90回を主RWM44に記憶させてもよい。その他、特別ゲームにおいて導出されたチャンス図柄の種類に応じて、シー時短状態の種類を変更してもよい。例えば、第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が異なる複数種類のシー時短状態に制御可能に構成し、特別ゲームにおいて導出されたチャンス図柄の種類に応じて、シー時短状態の種類を異ならせてもよい。
【0169】
・第1所定条件は、第1大当り遊技の終了後において大当り抽選で大当りに当選せずに第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後、ビー時短状態に制御されたときに成立するようにしてもよい。一方、第1所定条件は、第2大当り遊技の終了後において大当り抽選で大当りに当選せずに第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後、ビー時短状態に制御されたときに成立しないようにしてもよい。チャンス抽選を備えず、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されない遊技機において、第1所定条件は、第1大当り遊技の終了後において大当り抽選で大当りに当選せずに第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されたときに成立するようにしてもよい。一方、第1所定条件は、第2大当り遊技の終了後において大当り抽選で大当りに当選せずに第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されたときに成立しないようにしてもよい。即ち、大当り抽選で大当りに当選した場合に特別ゲームにおいて大当り図柄ZA及び大当り図柄Zaの何れかが導出された後、大当り抽選で大当りに当選せずに低確非時短状態に制御された後にビー時短状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した後に特別情報が更新されるときには、初期化された特別情報から更新されるようにしてもよい。換言すれば、大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御された後、当該第1低確時短状態に制御されているときにおいて第1回数の特別ゲームが実行されて低確非時短状態に制御された後にビー状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した後に特別情報が更新されるときには、初期化された特別情報から更新されてもよい。一方、大当り抽選で大当りに当選した場合に特別ゲームにおいて大当り図柄ZB及び大当り図柄Zbの何れかが導出された後、大当り抽選で大当りに当選せずに低確非時短状態に制御された後にビー時短状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した後に特別情報が更新されるときには、初期化されずに保持された特別情報から更新可能であってもよい。大当り遊技の終了後に第1低確時短状態に制御された後、当該第1低確時短状態に制御されているときにおいて第2回数の特別ゲームが実行されて低確非時短状態に制御された後にビー時短状態に制御された場合に、その後、当該ビー時短状態に制御されているときに大当り抽選で大当りに当選した後に特別情報が更新されるときには、初期化されずに保持された特別情報から更新可能であってもよい。
【0170】
・第1所定条件は、第2大当り遊技の終了後において大当り抽選で大当りに当選せずに第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後、ビー時短状態に制御されたときに成立するようにしてもよい。一方、第1所定条件は、第1大当り遊技の終了後において大当り抽選で大当りに当選せずに第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後、ビー時短状態に制御されたときに成立しないようにしてもよい。チャンス抽選を備えず、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されない遊技機において、第1所定条件は、第2大当り遊技の終了後において大当り抽選で大当りに当選せずに第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されたときに成立するようにしてもよい。一方、第1所定条件は、第1大当り遊技の終了後において大当り抽選で大当りに当選せずに第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されたときに成立しないようにしてもよい。
【0171】
・パチンコ遊技機10は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたとき、演出表示装置EHでチャンス図柄が導出されたことを報知する演出(以下、チャンス演出と示す)を実行してもよい。副CPU51は、低確非時短状態に制御されているときにチャンス図柄を特定可能な特別図柄コマンドを入力した場合、チャンス演出を実行するように演出表示装置EHを制御してもよい。副CPU51は、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御された後、変動開始コマンドを入力することによって低確非時短状態において特別ゲームが実行された回数を計数してもよい。そして、副CPU51は、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御された後、当該低確非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数(15回)を超えてから特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたときに第1チャンス演出を実行するように演出表示装置EHを制御してもよい。一方、大当りとなった後に低確非時短状態に制御された後において、当該低確非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数(15回)を超える前に特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたときに第2チャンス演出を実行するように演出表示装置EHを制御してもよい。第1チャンス演出は、第2チャンス演出と異なる演出であってもよい。即ち、大当りとなった後であって低確非時短状態に制御された後、当該低確非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数を超えてから特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたときに実行される演出は、大当りとなった後に低確非時短状態に制御された後において、当該低確非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数を超える前に特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたときに実行される演出と異なってもよい。
【0172】
・副CPU51は、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されたときにリザルト演出を実行した場合、リザルト演出実行フラグを初期化してもよい。これにより、例えば、低確非時短状態に制御された後、特別情報が初期化されずに保持された状態で更新されたとしても、第1チャンスモードに制御されなければ、第1低確時短状態から低確非時短状態に制御されたときにリザルト演出が実行されない。
【0173】
・リザルト演出は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPのうち一部又は全部において実行されるように構成してもよい。
・チャンス抽選は、特別図柄開始処理における第2特別ゲームを実行させる処理において実行されなくてもよい。チャンス抽選は、特別図柄開始処理における第1特別ゲームを実行させる処理においてのみ実行されてもよい。つまり、パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出され得る一方、第2特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出され得ないように構成されていてもよい。
【0174】
・チャンス抽選は、特別図柄開始処理における第1特別ゲームを実行させる処理において実行されなくてもよい。チャンス抽選は、特別図柄開始処理における第2特別ゲームを実行させる処理においてのみ実行されてもよい。つまり、パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出され得る一方、第1特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出され得ないように構成されていてもよい。
【0175】
・上記実施形態は、大当り抽選の他、小当り抽選を行うパチンコ遊技機に適用してもよい。一般的に、小当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、当該特別ゲームの終了後に小当り遊技が付与される。実施形態の遊技機は、例えば、低確非時短状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能なパチンコ遊技機に具体化してもよい。大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選の両方を当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技の両方を当り遊技として、それぞれ捉えることができる。この場合、小当り図柄及びはずれ図柄は、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に特別ゲームにおいて導出される結果に相当する。その他、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選のうち大当り抽選のみを当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技のうち大当り遊技のみを当り遊技として、それぞれ捉えることができる。この場合、小当り図柄及びはずれ図柄は、当り抽選において当りに当選しなかった場合に特別ゲームにおいて導出される結果に相当する。また、小当り抽選を行うパチンコ遊技機においては、小当り図柄の種類が複数種類であってもよい。そして、特別ゲームにおいて確定停止表示された小当り図柄の種類によって、小当り遊技の種類を異ならせてもよい。例えば、小当り遊技の種類が異なる場合には、小当り遊技における大入賞口の開放態様を異ならせてもよい。なお、大当り遊技において開放される大入賞口及び小当り遊技において開放される大入賞口は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。その他、ビー時短状態に制御可能な期間は、小当り抽選に当選した回数、又は、小当り遊技が付与された回数によって定めてもよい。例えば、ビー時短状態は、当該ビー時短状態に制御されてから2回の小当り遊技が付与されたことを契機に終了するように構成してもよい。同様に、シー時短状態に制御可能な期間は、小当り抽選に当選した回数、又は、小当り遊技が付与された回数によって定めてもよい。例えば、シー時短状態は、当該シー時短状態に制御されてから2回の小当り遊技が付与されたことを契機に終了するように構成してもよい。なお、ここでは、小当り遊技が付与された回数として2回を例示したが、1回であってもよいし、3回以上であってもよい。
【0176】
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、遊技球が特別領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機に具体化してもよい。例えば、上記実施形態のパチンコ遊技機は、大当り抽選において大当りに当選したことに基づく大当り遊技と、遊技球が特別領域を通過したことに基づく大当り遊技と、を付与する遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。この特別領域は、例えば、上記実施形態における第2始動口16へ入球したことを契機に行われた小当り抽選において小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口内に設けられる。この大入賞口は、大当り遊技において開放される大入賞口18と同じであってもよいし、大入賞口18とは別の大入賞口であってもよい。なお、小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口へ遊技球が入球したとしても、特別領域を遊技球が通過しない場合には大当り遊技が付与されない。1種2種混合機は、上述した、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機である。また、1種2種混合機においては、第1始動口15への入球を契機に大当り抽選で大当りに当選して大当り遊技が付与される場合であっても、大当り抽選において大当りに当選したときが時短状態であるときには、大当り抽選において大当りに当選したときが非時短状態であるときに比して、大当り遊技終了後が有利となる。1種2種混合機においては、大当りとなった後であって非時短状態に制御された後、非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数を超えてから時短状態に制御された場合に、その後、時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるとき、初期化された特別情報から更新されてもよい。一方、1種2種混合機においては、大当りとなった後であって非時短状態に制御された後、非時短状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が特殊回数を超える前に時短状態に制御された場合に、その後、時短状態に制御されているときに大当りとなった後に特別情報が更新されるとき、初期化されずに保持された特別情報から更新されてもよい。
【0177】
・確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)や、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定の領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの仕様のうち何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。また、例えば、大当り遊技の種類によって、特定の領域に遊技球が入球する期待度を異ならせてもよい。第1大当り遊技、第2大当り遊技、及び第3大当り遊技では、特定の領域に遊技球が入球する期待度を異ならせてもよい。例えば、第3大当り遊技では、第1大当り遊技及び第2大当り遊技に比して、特定の領域に遊技球が入球する期待度が高くなるように構成してもよい。例えば、第3大当り遊技では、大入賞口へ向けて遊技球を発射させていれば特定の領域に遊技球が入球することが期待できる一方、第1大当り遊技及び第2大当り遊技では、大入賞口へ向けて遊技球を発射させていたとしても特定の領域に遊技球が入球することがほぼ期待できないように構成してもよい。また、上記実施形態のパチンコ遊技機は、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機でなくてもよい。
【0178】
・特別ゲームは、演出表示装置EHにおいて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。
【0179】
・パチンコ遊技機の機械的な構成は適宜変更してもよい。例えば、演出表示装置EHを複数の表示手段から構成してもよく、そのうちの一部の表示手段を変位可能に構成してもよい。リザルト演出が実行される表示手段と、演出ゲームが実行される表示手段と、を異ならせてもよい。
【0180】
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機は、演出表示装置EHを専門に制御する表示基板、装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0181】
各実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記大当り抽選で大当りに当選しなかった場合に変動ゲームにおいて導出される結果には、非特定結果と、特定結果と、が含まれ、前記遊技状態には、前記非特定状態に比して有利な特殊状態が含まれ、前記特殊状態は、変動ゲームにおいて前記特定結果が導出された後に制御される場合があり、前記特定状態に制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に前記非特定状態に制御される場合は、前記特殊状態に制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選したときであって、その後に前記非特定状態に制御される場合と、前記特別演出の実行され易さが同一である。
【0182】
(ロ)前記第1演出モードに制御されているときの前記遊技状態は、前記第2演出モードに制御されているときの前記遊技状態に比して有利な前記遊技状態である。
(ハ)前記特定状態に制御されているときにおける前記大当り抽選で大当りに当選する確率は、前記非特定状態に制御されているときにおける前記大当り抽選で大当りに当選する確率と、同一である。
【0183】
(ニ)特別情報を記憶可能な記憶手段を備え、前記特別情報は、前記記憶手段に記憶されている前記特別情報に基づいて更新される場合があり、前記特別演出は、前記特別情報に基づいて実行され、前記特定状態及び前記非特定状態の何れかに制御されているときに前記大当り抽選で大当りに当選した場合であって、その後に前記非特定状態に制御された後において、特定条件が成立した場合には前記特別情報が初期化されずに保持される一方、前記特定条件が成立しなかった場合には前記特別情報が初期化される。
【符号の説明】
【0184】
10…パチンコ遊技機 13a…第1特別図柄表示部 13b…第2特別図柄表示部 15…第1始動口 16…第2始動口 18…大入賞口 40…主制御基板 41…マイクロプロセッサ 42…主CPU 43…主ROM 44…主RWM 50…副制御基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM DE…演出装置群 EH…演出表示装置 LA…装飾ランプ SP…スピーカ