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特開2022-165645フレーム支持金具及び板材の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022165645
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】フレーム支持金具及び板材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B28B 23/02 20060101AFI20221025BHJP
【FI】
B28B23/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021071071
(22)【出願日】2021-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080182
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 三彦
(72)【発明者】
【氏名】藤本 幸平
(72)【発明者】
【氏名】中西 光治
【テーマコード(参考)】
4G058
【Fターム(参考)】
4G058GA01
4G058GB01
4G058GC01
4G058GF00
(57)【要約】
【課題】型枠に加工を施すことなくフレームを板材の所定の位置に固定することができ、軽量で作業性の良いフレーム支持金具を提供すると共に、フレーム支持金具を用いた板材の製造方法を提供すること。
【解決手段】二つの短枠材22と、二つの長枠材21と、からなる型枠2によって成型される板材に、板材の長手方向の長さと同じ長さのフレーム4が、所定の位置に埋設されるように、フレーム4を所定の位置に固定するフレーム支持金具であって、長尺部材であり、長枠材21の上面21tに架設される長さの支持部11と、支持部11に取り付けられ、フレーム4が着脱可能に取り付けられる保持部12と、を備え、フレーム4の短手方向の埋設される位置を所定の位置に固定する位置決め機構13を備えることを特徴とするフレーム支持金具1。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
向かい合う二つの短枠材と、向かい合う二つの長枠材と、によって方形に形成される型枠によって成型される板材に、前記板材の長手方向の長さと同じ長さのフレームが、前記板材の長手方向に平行な姿勢で一部が露出して埋設されるように、前記フレームを所定の位置に固定するフレーム支持金具であって、
長尺部材であり、向かい合う二つの前記長枠材の上面に架設される長さの支持部と、前記支持部に取り付けられ、前記フレームの露出する箇所が着脱可能に取り付けられる保持部と、を備え、前記フレームの短手方向の埋設される位置を所定の位置に固定する位置決め機構を備えることを特徴とするフレーム支持金具。
【請求項2】
前記支持部は、Lアングル鋼であることを特徴とする請求項1に記載のフレーム支持金具。
【請求項3】
前記位置決め機構は、前記支持部の一端側及び他端側に備えられ、前記支持部を向かい合う二つの前記長枠材の上面に架設したときに、向かい合う二つの前記長枠材の夫々の内部側の面に接するように下方に突出する形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレーム支持金具。
【請求項4】
製造する板材の長手方向の長さと同じ長さのフレームを請求項1乃至3のいずれかに記載のフレーム支持金具に取り付け、また、向かい合う二つの短枠材と、向かい合う二つの長枠材と、によって方形に形成される型枠に、板材となる液体状材料を打設し、請求項1乃至3のいずれかに記載のフレーム支持金具によって、型枠内の液体状材料にフレームを所定の位置に固定し埋設した後、養生、脱型して板材を得ることを特徴とする板材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、型枠に液体状材料を流し入れることで成型される板材に埋設されるフレームが、所定の位置で板材に埋設されるように、フレームを所定の位置に固定するフレーム支持金具及び板材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1及び特許文献2に記載されるように、外壁材を成型する型枠の上面に切欠きを設け、また、型枠が載置される土台の上面に係合部を設け、外壁材に埋設される補強材を取り付けた角パイプを、切欠きと、係合部と、によって型枠の所定の位置に架設させることで、補強材を外壁材の所定の位置に埋設させる外壁材製造装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-246722号公報
【特許文献2】特開2001-300931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、板材の生産工場では、多数の種類の板材が生産されることが一般的であり、各板材は、専用の型枠によって成型され生産される。そして、生産される板材の中には、出荷量の多い板材と、出荷量が少ない板材と、がある。出荷量の多い板材は、その専用の型枠に特許文献1又は特許文献2に記載されるように加工を施し、さらに特許文献2に記載のように自動化を図ることで作業効率が格段に良くなる。しかし、出荷量が少ない板材は、作業頻度が少ないため、特許文献1又は特許文献2に記載されるように加工を施す費用に見合った作業効率の向上は見込めない。
【0005】
また、特許文献1及び特許文献2に記載されるように、型枠の長手方向より長い角パイプでは、重く、手作業で補強材を板材に埋設する場合の作業性が良くない。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、型枠に加工を施すことなくフレームを板材の所定の位置に固定することができ、軽量で作業性の良いフレーム支持金具を提供すると共に、フレーム支持金具を用いた板材の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明に掛かるフレーム支持金具は、向かい合う二つの短枠材と、向かい合う二つの長枠材と、によって方形に形成される型枠によって成型される板材に、前記板材の長手方向の長さと同じ長さのフレームが、前記板材の長手方向に平行な姿勢で一部が露出して埋設されるように、前記フレームを所定の位置に固定するフレーム支持金具であって、長尺部材であり、向かい合う二つの前記長枠材の上面に架設される長さの支持部と、前記支持部に取り付けられ、前記フレームの露出する箇所が着脱可能に取り付けられる保持部と、を備え、前記フレームの短手方向の埋設される位置を所定の位置に固定する位置決め機構を備えることを特徴とする。
【0008】
さらに、前記支持部は、Lアングル鋼であることを特徴とする。
【0009】
さらに、前記位置決め機構は、前記支持部の一端側及び他端側に備えられ、前記支持部を向かい合う二つの前記長枠材の上面に架設したときに、向かい合う二つの前記長枠材の夫々の内部側の面に接するように下方に突出する形状であることを特徴とする。
【0010】
そして、製造する板材の長手方向の長さと同じ長さのフレームを請求項1乃至3のいずれかに記載のフレーム支持金具に取り付け、また、向かい合う二つの短枠材と、向かい合う二つの長枠材と、によって方形に形成される型枠に、板材となる液体状材料を打設し、請求項1乃至3のいずれかに記載のフレーム支持金具によって、型枠内の液体状材料にフレームを所定の位置に固定し埋設した後、養生、脱型して板材を得ることを特徴とする板材の製造方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るフレーム支持金具によると、支持部が型枠の短手方向に架設されるため、型枠の長手方向に架設されるよりも支持部を短くすることができ、フレーム支持金具の軽量化及び手作業の作業性を向上させることができる。また、フレームを所定の位置に固定するための位置決め機構をフレーム支持金具に備えるため、型枠に加工を施す必要がない。
【0012】
さらに、支持部がLアングル鋼であることで、角パイプに比べ軽量になり、作業性を向上させることができる。
【0013】
さらに、位置決め機構が長枠材の内部側の面を基準にフレームの位置を固定するため、成型する板材のサイズとフレームが埋設される所定の位置とが同じ型枠であれば、長枠材の厚みが異なっていても、同じフレーム支持金具を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係るフレーム支持金具を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る位置決め機構を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る保持部を示す一部断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る保持部を示す一部断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係るフレーム支持金具にフレームを取り付けた様子を示す斜視図である。
図6】本発明の一実施形態に係るフレーム支持金具が架設させる様子を示す斜視図である。
図7】本発明の一実施形態に係るフレーム支持金具によってフレームが所定の位置に固定される様子を示す一部断面図である。
図8】本発明のフレーム支持金具を使用した板材の製造方法を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係るフレーム支持金具の一実施形態について、以下、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るフレーム支持金具1は、図1に示すように、長尺部材である支持部11と、支持部11に取り付けられる保持部12と、支持部11に固定される位置決め機構13と、を備え、図7に示すように、フレーム4が型枠2によって成型される板材の所定の位置に埋設されるように、フレーム4を所定の位置に固定する金具である。また、一実施形態で成型される板材は、外壁材である。
【0016】
本発明の一実施例であるフレーム支持金具1が使用される型枠2は、図5に示すように、土台3の上面に設置され、上方に立ち上がり向かい合う二つの長枠材21と、上方に立ち上がり向かい合う二つの短枠材22と、が方形に組み立てられることで形成される。そして、短枠材22及び長枠材21によって形成された方形の内側である型枠2の内部に板材となる液体状材料6を打設し、養生することで、板材を成型するものである。また、一実施形態の液体状材料6は、硬化前のコンクリートのことである。
【0017】
本発明の一実施例であるフレーム支持金具1によって、所定の位置に固定されるフレーム4は、図6に示すように、フレーム4が埋設される板材の長尺方向の長さと同じ長さの長尺な部材であり、フレーム4の短手方向の断面は、図3の(b)に示すように、水平な板41と、水平な板41の短手方向の両端から立ち上がる二枚の鉛直な板42と、二枚の鉛直な板42の夫々の上端から短く内側に折れ曲がるリップ43と、によって形成され、リップ43によって上面が開放されるリップ溝形鋼である。図5に示すように、2本のフレーム4が所定の間隔で平行に並び、二本のフレーム4の下面には、二本のフレーム4にわたる一枚の補強材であるワイヤーメッシュ5が固定される。フレーム4は、成型される板材の長尺方向の長さと同じ長さで、板材の長尺方向に沿って平行に埋設されるため、板材に埋設される所定の位置からフレーム4が長尺方向にズレることはない。
【0018】
支持部11は、図1に示すように、長尺な部材であり、図7に示すように、
本発明の一実施例であるフレーム支持金具1の支持部11の長手方向の長さは、型枠2の一方の長枠材21の内部側の面21sから他方の長枠材21の内部側の面21sまでの長さ21iLより長い。本発明であるフレーム支持金具の支持部の長手方向の長さは、型枠の向かい合う二つの長枠材の上面に架設されるために、型枠の一方の長枠材の内部側の面から他方の長枠材の内部側の面までの長さより長い必要がある。しかし、必要最低限の長さでは、作業性が悪く、また、逆に必要以上に支持部を長くすると、フレーム支持金具が重くなるため、手作業でフレーム支持金具を埋設することを考慮した本発明では適さない。そのため、本発明の一実施例であるフレーム支持金具1の支持部11の長手方向の長さは、型枠2の一方の長枠材21の上面21tの外部側端から他方の長枠材21の上面21tの外部側端までの長さ21oLと同じ長さである。外部とは、短枠材22及び長枠材21によって形成される方形の外側のことである。
そして、支持部11は、支持部11の短手方向の断面が、水平な板111と、水平な板111の端から上方に伸びる鉛直な板112と、によってL字型に形成されるLアングル鋼であり、角パイプに比べ重量が軽くなる。もし、支持部が一枚の水平な板であれば、フレーム及び補強材の重量によって、支持部が下方向に曲がり、フレームを所定の場所に固定することができない、よって、支持部11にはLアングル鋼を使用する。
【0019】
保持部12は、図3に示すように、鉛直に伸びる円柱状の回転軸121と、鉛直な穴が設けられる水平な板状のハンドル122と、ナット123と、鉛直方向に縮むことができるバネ124と、中央に鉛直な穴が設けられる水平な板状の係止め板126と、中央に鉛直な穴が設けられる水平な板状の回り止め板125と、を備える。回転軸121は、回転軸121の中心軸を軸に水平方向に回動可能なように支持部11の水平な板111を貫通し支持部11に取り付けられる。ハンドル122は、ハンドル122の穴に回転軸121が挿入され、回転軸121の上方に固定される。ナット123は、ナット123に回転軸121が挿入され、ナット123の上面がハンドル122の下面に接し、ハンドル122及び回転軸121に固定される。バネ124は、バネ124の中に回転軸121が挿入され、バネ124の上面がナット123の下面に接し、バネ124の下面が支持部11の水平な板111の上面に接するように、ナット123及び支持部11の水平な板111に挟まれる。係止め板126は、係止め板126の穴に回転軸121が挿入され、回転軸121の下方に固定される。回り止め板125は、支持部11の水平な板111よりも下で回り止め板125の穴に回転軸121が挿入され、回り止め板125の下面が係止め板126の上面に接し、係止め板126及び回転軸121に固定される。
回り止め板125を上から見ると、回り止め板125は、図3(b)に示すフレーム4の一方のリップ43の内側の端43sから他方のリップ43の内側の端43sまでの長さ43Lより短い辺で形成される方形であり、回り止め板125の対角線の長さは、図3(b)に示すフレーム4の一方のリップ43の内側の端43sから他方のリップ43の内側の端43sまでの長さ43Lより長く、フレーム4の一方の鉛直な板42の内側の面42sから他方の鉛直な板42の内側の面42sまでの長さ42Lより短い。
係止め板126は、上から見ると長手方向の長さが、フレーム4の一方のリップ43の内側の端43sから他方のリップ43の内側の端43sまでの長さ43Lより長く、
フレーム4の一方の鉛直な板42の内側の面42sから他方の鉛直な板42の内側の面42sまでの長さ42Lより短く、短手方向の長さが、フレーム4の一方のリップ43の内側の端43sから他方のリップ43の内側の端43sまでの長さ43Lより短い長方形の一つの直角と、その一つの直角の対角と、をフレーム4の一方の鉛直な板42と、他方の鉛直な板42と、の間で水平に90度回転できるように、切り落とした六角形である。
そして、保持部12は、支持部11を向き合う二つの長枠材21の上面21tに架設した際に、フレーム4の真上に回転軸121の中心軸が位置するように、支持部11の長手方向に沿って水平な板111に二つ取り付けられる。
【0020】
図3及び図4は、フレーム4の短手方向から見る保持部12にフレーム4を取り付ける様子を示す図であり、図3(a)に示すように、フレーム4を取り付ける前の保持部12は、バネ124の伸びる力によって、回り止め板125の上面が支持部11の水平な板の下面に接するまで、保持部12が上方に持ち上げられる。このとき、回り止め板125と、係止め板126と、は、フレーム4の一方のリップ43と、他方のリップ43と、の間を通ことができる向きである。
次に、図3(b)に示すように、フレーム支持金具1をフレーム4に載せるように、フレーム4の一方のリップ43と、他方のリップ43と、の間に、回り止め板125と、係止め板126と、を挿入し、ハンドル122を下方に押し込む。ハンドル122を下方に押し込むことでバネ124が縮み、回り止め板125と、係止め板126と、が下方に移動する。この時、回転軸121の鉛直方向の長さと、バネ124の縮むことができる長さと、は、ハンドル122を下方に押し込んだときに、回り止め板125の上面が、リップ43の下面より低い位置まで移動できるように計算された長さである。
そして、図4(c)に示すように、ハンドル122を下方に押し込み、回り止め板125の上面が、リップ43の下面より低い位置に位置する状態で、ハンドル122を水平方向に90度回転させる。
最後に、ハンドル122を開放し、バネ124の伸びる力によって、回り止め板125と、係止め板126と、が上方に移動する。この時、係止め板126の上面がリップ43の下面に引っ掛かり、フレーム支持金具1にフレーム4を取り付けることができる。また、回り止め板125を真上から見たときの方形の対角線の長さが、フレーム4の一方のリップ43の内側の端43sから他方のリップ43の内側の端43sまでの長さ43Lより長いため、回り止め板125が一方のリップ43と、他方のリップ43と、の間に入った状態では、保持部12は回転できない。よって、保持部12の意図しない回転によってフレーム4がフレーム支持金具1から外れ落下することを防止できる。
そして、図4(d)に示すように、フレーム支持金具1を持ちあげることで、フレーム4及びワイヤーメッシュ5の荷重により、バネ124が縮み、回り止め板125と、係止め板126と、が下方に移動する。この状態で、フレーム支持金具1を向かい合う二つの長枠材21の上面21tに架設する。
【0021】
位置決め機構13は、図1に示すように、支持部11の水平な板111の下面の両端に固定され、突起部132を二つ備える水平な板状の板部材131である。板部材131の長尺方向の長さは、図7に示すように、フレーム支持金具1によってフレーム4を所定位置に固定したときに、支持部11の一端から支持部11の一端が載置される長枠材21の内部側の面21sまでの長さより長く、板部材131の短手方向の長さは、板部材131の短手方向に突起部132を間隔をあけて二つ備えることができる長さであり、板部材131の厚みは、保持部12にフレーム4を取り付け、フレーム支持金具1を向かい合う二つの長枠材21の上面21tに架設した際に、フレーム4の高さが、フレーム4が板材に埋設させる所定の位置の高さになるように計算された厚みである。
図2は、位置決め機構13を説明するために、支持部11を図示せずに位置決め機構13を図示する斜視図であり、図2に示すように、板部材131は、二つの突起部132を備えるための二つの鉛直方向に空いた穴131hを備える。そして、突起部132は、穴131hの内径と同じ径の円柱状の部材であり、穴131hを貫通し、突起部132の上面と、板部材131の上面と、が段差なく平坦であり、板部材131の下面から下方に突出するように板部材131に固定される。穴131hは、フレーム支持金具1が向かい合う二つの長枠材21の上面21tに架設されたときに、フレーム4の位置が、板材に埋設される所定の位置で長枠材21の内部側の面21sに突起部132が接するように板部材131に備えられる。また、突起部132が板部材131の下面から下方に突出する長さは、型枠2に打設された液体状材料6の上面から型枠2の上面までの長さより短く、突起部132が液体状材料6に浸からないようになされる。支持部11の下面の両端にある突起部132が、向かい合う二つの長枠材21の内部側の面21sに夫々接することで、支持部11は、支持部11の長手方向にズレることはなく、保持部12に取り付けられるフレーム4がフレーム4の短手方向にズレることを防止する。
【0022】
次に、本発明のフレーム支持金具1を使用し、製造される板材の製造方法について図8に示すフローチャート図に沿って説明する。
初めに、図5に示すように、フレーム支持金具1にフレーム4を取り付ける。このとき、フレーム4及びワイヤーメッシュ5の荷重に耐えてフレーム4を所定の位置に固定できるように、少なくとも二つ以上のフレーム支持金具1にフレーム4を取り付ける。また、向かい合う二つの短枠材22と、向かい合う二つの長枠材21と、を土台3の上で方形になるように組み立て型枠2を形成し、型枠2に液体状材料6を打設する。型枠2を形成し、型枠2に液体状材料6を打設する作業と、フレーム支持金具1にフレーム4を取り付ける作業と、は順序不同である。
そして、フレーム4が取り付けられたフレーム支持金具1の長手方向の両端を持ち、図6に示すように、型枠2に打設された液体状材料6に、フレーム4を入れる。このとき、フレーム4の長尺方向が型枠2の長尺方向に平行であり、位置決め機構13によってフレーム4を所定の位置に固定できるようにフレーム支持金具1を向かい合う二つの長枠材21の上面21tに架設する。
次に、図7に示すように、浮力によってフレーム4及びワイヤーメッシュ5が浮かないように支持部11と、長枠材21と、をC型クランプ8で上下に挟み固定し、バイブレーターで液体状材料6の気泡を除去する。
次に、液体状材料6が固まるまで養生する。
次に、液体状材料6が固まれば、C型クランプ8を外し、板材に埋設されたフレーム4から、フレーム支持金具1を取り外し、最後に、脱型することでフレーム4が埋設された板材を得る。
【0023】
上記はあくまで本発明に係るフレーム支持金具1の一実施形態を示したものであるため、本発明の思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0024】
1 フレーム支持金具
11 支持部(Lアングル鋼)
12 保持部
13 位置決め機構
2 型枠
21 長枠材
21t 長枠材の上面
21s 長枠材の内部側の面
22 短枠材
4 フレーム
6 液体状材料(コンクリート)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8