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特開2022-165665測定画像管理システム、測定画像管理用サーバ、および、測定画像管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022165665
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】測定画像管理システム、測定画像管理用サーバ、および、測定画像管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/16 20190101AFI20221025BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20221025BHJP
【FI】
G06F16/16
G06F13/00 540E
G06F13/00 520B
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021071097
(22)【出願日】2021-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【弁理士】
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】山本 周平
(72)【発明者】
【氏名】澤田 隆二
(72)【発明者】
【氏名】大野 剛士
【テーマコード(参考)】
5B084
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA12
5B084AB06
5B084AB31
5B084BB02
5B084CB02
5B084CB15
5B084CB22
5B084CC04
5B084CC14
5B084DB01
5B084DC02
5B084DC03
5B084DC05
(57)【要約】
【課題】複数の測定画像のうちから一のユーザにより選択されて一のユーザのユーザ端末に送信された選択画像を、改めて他のユーザのユーザ端末に送信させる場合に、正しく選択された選択画像を取得する作業の作業負担を軽減することが可能な測定画像管理システム、測定画像管理用サーバ、および、測定画像管理方法を提供することである。
【解決手段】この測定画像管理システム100は、選択画像Sを複数の測定画像Iのうちから識別するための識別情報Qを取得する。そして、識別情報Qを、選択可能なように複数のユーザ端末3~5に対して提示する。そして、複数のユーザ端末3~5のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された識別情報Qに対応する選択画像Sを、複数のユーザ端末3~5のうちの画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末3~5に対して送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定装置によって取得された複数の測定画像を記憶するサーバと、前記サーバと通信可能に構成されている複数のユーザ端末と、を備える測定画像管理システムであって、
前記サーバは、
記憶された前記複数の測定画像のうちから選択された選択画像を前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに送信する際に、前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された前記選択画像を前記複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記識別情報取得部によって取得された前記識別情報を記憶させる記憶処理部と、
前記記憶処理部によって記憶された前記識別情報を、選択可能なように前記複数のユーザ端末に対して提示する提示処理部と、
前記画像選択の入力操作とは別個に行われた、前記識別情報が提示された前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された前記識別情報に対応する前記選択画像を、前記複数のユーザ端末のうちの前記画像送信の入力操作を受け付けた前記ユーザ端末に対して送信する送信処理部と、を備える、測定画像管理システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記記憶処理部によって複数の前記識別情報を記憶するように構成されており、
前記提示処理部は、前記サーバに記憶された前記複数の識別情報を、選択可能なように前記複数のユーザ端末に並べて一覧表示させるように構成されており、
前記送信処理部は、前記画像送信の入力操作に基づいて、前記複数のユーザ端末に並べて一覧表示された前記複数の識別情報のうちから選択された一の前記識別情報に対応する前記選択画像を、前記画像送信の入力操作を受け付けた前記ユーザ端末に対して送信するように構成されている、請求項1に記載の測定画像管理システム。
【請求項3】
前記サーバは、
前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する前記画像選択の入力操作に基づいて、前記複数の測定画像のうちから複数の前記選択画像を選択する前記画像選択を受け付ける画像選択受付部と、
選択された前記複数の選択画像に対して圧縮処理を実行することによって圧縮された前記複数の選択画像である圧縮画像を生成する圧縮処理部と、をさらに備え、
前記記憶処理部は、前記識別情報と、前記識別情報に対応する前記圧縮画像とを、関連付けて記憶させるように構成されている、請求項1または2に記載の測定画像管理システム。
【請求項4】
前記圧縮処理部は、前記複数のユーザ端末のそれぞれに対する前記画像選択の入力操作に基づいて、前記複数のユーザ端末の前記画像選択の入力操作ごとに、圧縮処理を実行するように構成されており、
前記提示処理部は、前記圧縮処理部によって実行される複数の圧縮処理の各々の進行度合いを、前記複数のユーザ端末に表示させる、請求項3に記載の測定画像管理システム。
【請求項5】
前記圧縮処理部は、選択された前記複数の選択画像に対する圧縮処理を、複数の処理を並行して行う非同期処理によって実行するように構成されており、
前記画像選択受付部は、前記圧縮処理部による圧縮処理が実行されている最中に、新たな前記選択画像を選択する前記画像選択を受け付け可能に構成されている、請求項3または4に記載の測定画像管理システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記複数の選択画像に対して、共通の特徴を有する前記選択画像同士が同じグループとなるようにグループ分けすることによってデータツリーを作成するデータツリー作成部をさらに備え、
前記圧縮処理部は、前記データツリー作成部によって作成された前記データツリーを含んだ状態で、前記複数の選択画像に対して圧縮処理を実行するように構成されている、請求項3~5のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【請求項7】
前記サーバは、細胞の培養を観察するために顕微鏡によって細胞を撮像することによって取得された複数の撮像画像を含む前記複数の測定画像を、前記細胞の培養期間、前記測定装置、および、前記細胞が培養される窪みであるウェルの少なくとも一つを示す特性情報と関連付けて記憶するように構成されており、
前記記憶処理部は、前記複数の撮像画像のうちから選択された前記選択画像を前記複数の撮像画像のうちから識別するための前記識別情報を記憶させるように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【請求項8】
前記識別情報取得部は、前記選択画像に基づいて、前記選択画像に対応する前記培養期間、前記測定装置、および、前記ウェルの少なくとも一つを示す前記特性情報を含む前記識別情報を取得するように構成されており、
前記提示処理部は、前記培養期間、前記測定装置、および、前記ウェルの少なくとも一つを示す前記特性情報を前記複数のユーザ端末に表示させるように構成されている、請求項7に記載の測定画像管理システム。
【請求項9】
前記送信処理部は、前記測定画像を前記特性情報と関連付けて記憶する前記サーバとは別個のサーバにおいて記憶可能なように前記選択画像と前記特性情報とを関連付けて、前記画像送信の入力操作を受け付けた前記ユーザ端末に対して送信するように構成されている、請求項7または8に記載の測定画像管理システム。
【請求項10】
前記識別情報取得部は、前記選択画像を示す名称情報と、前記選択画像に対するコメント情報との少なくとも一方を含む前記識別情報を取得するように構成されており、
前記提示処理部は、前記名称情報および前記コメント情報の少なくとも一方を前記複数のユーザ端末に表示させるように構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【請求項11】
前記識別情報取得部は、前記選択画像に基づいて、前記選択画像の容量、前記選択画像の個数、および、前記選択画像の画像ファイル名の少なくとも一つを含む前記識別情報を取得するように構成されており、
前記提示処理部は、前記選択画像の容量、前記選択画像の個数、および、前記画像ファイル名の少なくとも一つを前記複数のユーザ端末に表示させるように構成されている、請求項1~10のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【請求項12】
前記サーバは、前記画像選択の入力操作に基づいて、前記サーバに記憶された前記複数の測定画像のうちから複数の前記選択画像を選択する前記画像選択を受け付ける画像選択受付部をさらに備え、
前記識別情報取得部は、選択された前記複数の選択画像のうちの一の前記選択画像である代表画像を含む前記識別情報を取得するように構成されており、
前記提示処理部は、取得された前記代表画像を前記複数のユーザ端末に表示させるように構成されている、請求項1~11のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【請求項13】
前記提示処理部は、前記複数のユーザ端末のそれぞれに対する前記選択画像の送信の履歴情報を前記複数のユーザ端末に表示させるように構成されている、請求項1~12のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【請求項14】
前記記憶処理部は、前記識別情報が記憶された時点から所定の期間が経過した場合、または、記憶された前記識別情報の個数が所定の個数を超える場合に、記憶された前記識別情報を削除するように構成されている、請求項1~13のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【請求項15】
複数のユーザ端末と通信可能に構成されており、測定装置によって取得された複数の測定画像を記憶する測定画像管理用サーバであって、
記憶された前記複数の測定画像のうちから選択された選択画像を前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに送信する際に、前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された前記選択画像を前記複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記識別情報取得部によって取得された前記識別情報を記憶させる記憶処理部と、
前記記憶処理部によって記憶された前記識別情報を、選択可能なように前記複数のユーザ端末に対して提示する提示処理部と、
前記画像選択の入力操作とは別個に行われた、前記識別情報が提示された前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された前記識別情報に対応する前記選択画像を、前記複数のユーザ端末のうちの前記画像送信の入力操作を受け付けた前記ユーザ端末に対して送信する送信処理部と、を備える、測定画像管理用サーバ。
【請求項16】
測定装置によって取得された複数の測定画像を記憶するステップと、
記憶された前記複数の測定画像のうちから選択された選択画像を複数のユーザ端末のいずれかに送信する際に、前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された前記選択画像を前記複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を取得するステップと、
取得された前記識別情報を記憶させるステップと、
記憶された前記識別情報を選択可能なように前記複数のユーザ端末に対して提示するステップと、
前記画像選択の入力操作とは別個に行われた、前記識別情報が提示された前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された前記識別情報に対応する前記選択画像を、前記複数のユーザ端末のうちの前記画像送信の入力操作を受け付けた前記ユーザ端末に対して送信するステップとを、備える、測定画像管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定画像管理システム、測定画像管理用サーバ、および、測定画像管理方法に関し、特に、測定画像を保存する測定画像管理システム、測定画像管理用サーバ、および、測定画像管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像データを保存する細胞観察システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載されている細胞観察システムは、観察対象である細胞を撮影した画像データを保存する画像処理用サーバを備える。この画像処理用サーバは、撮影を行う測定用端末を特定するための識別情報、細胞培養プレートの識別情報、および、撮影日時を含む属性情報とともに画像データを保存する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-141695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1には記載されていないが、画像処理用サーバが複数のユーザ端末と通信可能に構成されている場合に、サーバに記憶されている複数の画像データ(測定画像)のうちからユーザにより選択された選択画像を複数のユーザ端末に送信する場合がある。その場合に、上記特許文献1に記載された細胞観察システムでは、一のユーザにより一度選択された選択画像(細胞画像)と同様の選択画像を改めて他のユーザのユーザ端末に送信し直す場合には、保存されている複数の測定画像のうちから選択画像を他のユーザが改めて選択し直す必要がある。この場合には、他のユーザが正しい選択画像を改めて選択し直す作業が発生する。そのため、複数の測定画像のうちから一のユーザにより選択された選択画像を、改めて他のユーザのユーザ端末に送信させる場合に、正しく選択された選択画像を取得する作業の作業負担を軽減することが望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、複数の測定画像のうちから一のユーザにより選択されて一のユーザのユーザ端末に送信された選択画像を、改めて他のユーザのユーザ端末に送信させる場合に、正しく選択された選択画像を取得する作業の作業負担を軽減することが可能な測定画像管理システム、測定画像管理用サーバ、および、測定画像管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における測定画像管理システムは、測定装置によって取得された複数の測定画像を記憶するサーバと、サーバと通信可能に構成されている複数のユーザ端末と、を備える測定画像管理システムであって、サーバは、記憶された複数の測定画像のうちから選択された選択画像を複数のユーザ端末のうちのいずれかに送信する際に、複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された選択画像を複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を取得する識別情報取得部と、識別情報取得部によって取得された識別情報を記憶させる記憶処理部と、記憶処理部によって記憶された識別情報を、選択可能なように複数のユーザ端末に対して提示する提示処理部と、画像選択の入力操作とは別個に行われた、識別情報が提示された複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された識別情報に対応する選択画像を、複数のユーザ端末のうちの画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末に対して送信する送信処理部と、を備える。
【0008】
この発明の第2の局面における測定画像管理用サーバは、複数のユーザ端末と通信可能に構成されており、測定装置によって取得された複数の測定画像を記憶する測定画像管理用サーバであって、記憶された複数の測定画像のうちから選択された選択画像を複数のユーザ端末のうちのいずれかに送信する際に、複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された選択画像を複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を取得する識別情報取得部と、識別情報取得部によって取得された識別情報を記憶させる記憶処理部と、記憶処理部によって記憶された識別情報を、選択可能なように複数のユーザ端末に対して提示する提示処理部と、画像選択の入力操作とは別個に行われた、識別情報が提示された複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された識別情報に対応する選択画像を、複数のユーザ端末のうちの画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末に対して送信する送信処理部と、を備える。
【0009】
この発明の第3の局面における測定画像管理方法では、測定装置によって取得された複数の測定画像を記憶するステップと、記憶された複数の測定画像のうちから選択された選択画像を複数のユーザ端末のいずれかに送信する際に、複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された選択画像を複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を取得するステップと、取得された識別情報を記憶させるステップと、記憶された識別情報を選択可能なように複数のユーザ端末に対して提示するステップと、画像選択の入力操作とは別個に行われた、識別情報が提示された複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された識別情報に対応する選択画像を、複数のユーザ端末のうちの画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末に対して送信するステップとを、備える。
【発明の効果】
【0010】
上記第1の局面における測定画像管理システム、上記第2の局面における測定画像管理用サーバ、および、上記第3の局面における測定画像管理方法では、複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された選択画像を複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を取得する。そして、画像選択の入力操作とは別個に行われた、識別情報が提示された複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された識別情報に対応する選択画像を、複数のユーザ端末のうちの画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末に対して送信する。これにより、画像選択の入力操作により以前に一度選択されて一のユーザ端末に送信された選択画像を他のユーザ端末に改めて送信させる場合に、選択された選択画像を複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を選択することによって、識別情報に対応する選択画像を送信させることができる。そのため、複数のユーザ端末の各々に対して共通した選択画像を送信させる場合に、他のユーザ端末を利用する他のユーザは、複数の測定画像のうちから選択画像を選択し直すことなく、記憶された識別情報を選択することによって、以前に選択された選択画像を間違うことなく取得することができる。その結果、複数の測定画像のうちから一のユーザにより選択されて一のユーザのユーザ端末に送信された選択画像を、改めて他のユーザのユーザ端末に送信させる場合に、正しく選択された選択画像を取得する作業の作業負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態による測定画像管理システムの構成を説明するためのブロック図である。
図2】第1実施形態によるサーバの機能的構成を説明するためのブロック図である。
図3】画像取得部による撮像画像および特性情報の取得を説明するための図である。
図4】データツリー作成部によるデータツリーの作成について説明するための図である。
図5】データツリーの階層構造の並び順の変更について説明するための図である。
図6】第1実施形態による撮像画像の一例を示した図である。
図7】第1実施形態による選択画像の選択を説明するための図である。
図8】第1実施形態による圧縮画像について説明するための図である。
図9】第1実施形態による識別情報の取得について説明するための図である。
図10】第1実施形態による識別情報の一覧表示について説明するための図である。
図11】第1実施形態による圧縮処理の進行度合いの表示について説明するための図である。
図12】第1実施形態による送信履歴の表示について説明するための図である。
図13】圧縮画像の別システムへの記憶について説明するための図である。
図14】第1実施形態による測定画像管理方法を説明するためのフローチャート図である。
図15】第2実施形態による測定画像管理システムの構成を説明するためのブロック図である。
図16】第2実施形態による識別情報の一覧表示について説明するための図である。
図17】第3実施形態による測定画像管理システムの構成を説明するためのブロック図である。
図18】第3実施形態による識別情報の一覧表示について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
[第1実施形態]
(測定画像管理システムの全体構成)
図1図13を参照して、本発明の第1実施形態による測定画像管理システム100について説明する。
【0014】
測定画像管理システム100は、図1に示すように、測定装置1、サーバ2、ユーザ端末3、ユーザ端末4、および、ユーザ端末5を備える。なお、サーバ2は、特許請求の範囲における「測定画像管理用サーバ」および「サーバ」の一例である。また、ユーザ端末3、ユーザ端末4、および、ユーザ端末5は、「複数のユーザ端末」の一例である。
【0015】
測定装置1は、細胞の培養を観察するために細胞を撮像することによって、複数の撮像画像I(撮像画像I1、I2、I3、・・・(図4参照))を撮像するように構成されている。測定装置1は、たとえば、顕微鏡1a、および、顕微鏡1bを含む。顕微鏡1aおよび1bは、たとえば、位相差顕微鏡またはホログラフィック顕微鏡を含む。測定装置1は、複数のウェルが設けられた細胞培養プレート内の各ウェルを撮像することによって複数の撮像画像Iを撮像する。ウェルは、細胞が培養される窪みである。また、測定装置1は、ユーザ端末3と接続されている。そして、測定装置1は、撮像された撮像画像Iをユーザ端末3に対して送信するように構成されている。なお、撮像画像Iは、特許請求の範囲における「測定画像」および「撮像画像」の一例である。
【0016】
サーバ2は、たとえば、サーバ用に構築されたコンピュータである。サーバ2は、制御部2aおよび記憶部2bを含む。制御部2aは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などを含む。制御部2aは、CPUが所定のプログラムを実行することにより、サーバ2の各部の制御を行う。記憶部2bは、たとえば、ハードディスクドライブなどの記憶装置により構成されている。記憶部2bは、制御部2aを機能させるためのプログラムを記憶している。具体的には、記憶部2bは、撮像画像Iの管理を行うためのアプリケーションプログラム20を記憶している。アプリケーションプログラム20は、制御部2aによって実行されることによって動作する。また、アプリケーションプログラム20は、たとえば、webブラウザにおいて動作するwebアプリケーションである。また、記憶部2bは、撮像画像Iを記憶する。すなわち、第1実施形態では、サーバ2は、測定装置1によって取得された複数の撮像画像Iを記憶する。
【0017】
ユーザ端末3は、たとえば、PC(パーソナルコンピュータ)である。ユーザ端末3は、ハードディスクドライブなどの記憶装置、および、CPUなどの演算装置を備えたコンピュータ装置である。また、ユーザ端末3は、操作部3aと、表示部3bとを有する。操作部3aは、キーボードなどの入力機器と、マウスなどのポインティングデバイスとを含む。操作部3aは、ユーザ端末3の各部を操作するための操作信号を受け付ける。また、操作部3aは、ユーザ端末3に含まれる演算装置に対して、入力された操作に基づく操作信号を送信する。表示部3bは、液晶ディスプレイなどのディスプレイモニタを含む。表示部3bは、ユーザ端末3の有する演算装置による制御による表示を表示する。
【0018】
また、ユーザ端末4および5は、ユーザ端末3と同様の構成のPC(パーソナルコンピュータ)である。すなわち、ユーザ端末4および5は、それぞれ、操作部4aおよび5aと、表示部4bおよび5bとを有する。操作部4aおよび5aは、操作部3aと同様の構成である。また、表示部4bおよび5bは、表示部3bと同様の構成である。また、第1実施形態では、ユーザ端末3~5は、サーバ2と通信可能に構成されている。ユーザ端末3~5は、たとえば、LAN(Local Area Network)によってサーバ2と通信を行うように構成されている。
【0019】
ユーザ端末3は、測定装置1に接続されている。また、ユーザ端末3は、測定装置1によって撮像された複数の撮像画像Iを取得する。そして、ユーザ端末4および5は、たとえば、測定装置1には接続されていない。第1実施形態による測定画像管理システム100では、ユーザ端末3によってサーバ2に送信(アップロード)された複数の撮像画像Iが、ユーザ端末4および5に送信(ダウンロード)される例について説明する。
【0020】
(サーバによる測定画像管理)
図2に示すように、第1実施形態では、サーバ2は、機能的な構成として、提示処理部21、画像取得部22、記憶処理部23、データツリー作成部24、画像選択受付部25、圧縮処理部26、識別情報取得部27、および、送信処理部28を備える。具体的には、サーバ2の制御部2aが、記憶部2bに記憶されているアプリケーションプログラム20を実行することによって、提示処理部21、画像取得部22、記憶処理部23、データツリー作成部24、画像選択受付部25、圧縮処理部26、識別情報取得部27、および、送信処理部28として機能する。
【0021】
提示処理部21(制御部2a)は、アプリケーションプログラム20による表示をユーザ端末3~5の表示部3b~5bに表示させるように構成されている。具体的には、提示処理部21は、アプリケーションプログラム20による表示を表示させるための表示情報をユーザ端末3~5に送信する。ユーザ端末3~5は、提示処理部21からの表示情報に基づいて、表示部3b~5bにアプリケーションプログラム20による表示を表示させる。
【0022】
〈撮像画像の記憶〉
図3に示すように、画像取得部22(制御部2a)は、測定装置1によって撮像された複数の撮像画像Iを取得するように構成されている。また、画像取得部22は、取得された撮像画像Iの各々について、測定装置1(顕微鏡1aおよび1bの識別番号情報)、細胞の培養期間(培養日数)、細胞の経代数(パッセージ)、および、細胞が培養される窪みであるウェル(ウェル番号)を示す特性情報Pを取得するように構成されている。
【0023】
具体的には、複数の撮像画像Iを取得したユーザ端末3から、サーバ2に対して撮像画像Iおよび特性情報Pが関連付けられて送信される。特性情報Pは、ユーザ端末3の操作部3aに対する入力操作に基づいて取得される。ユーザ端末3において、webブラウザを介してサーバ2のアプリケーションプログラム20が実行されることによって、特性情報Pを入力するための画面表示が提示処理部21によってユーザ端末3に提示(送信)され、表示部3bに表示される。ユーザ端末3を利用するユーザが表示部3bの表示を参照しながら操作部3aに対する入力操作を行うことによって、特性情報Pの入力が行われる。そして、入力された特性情報Pと撮像画像Iとが、ユーザ端末3からサーバ2に対して送信される。そして、サーバ2の画像取得部22は、ユーザ端末3から送信された撮像画像Iと特性情報Pとを取得する。
【0024】
そして、記憶処理部23(制御部2a)は、画像取得部22によって取得された撮像画像Iを特性情報Pと関連付けて記憶部2bに記憶させる。すなわち、第1実施形態では、サーバ2は、複数の撮像画像Iを、特性情報Pと関連付けて記憶するように構成されている。
【0025】
また、図4に示すように、第1実施形態では、サーバ2のデータツリー作成部24(制御部2a)は、複数の撮像画像Iに対して、共通の特徴を有する撮像画像I同士が同じグループとなるようにグループ分けすることによってデータツリーIaを作成するように構成されている。すなわち、データツリー作成部24は、共通の特性情報Pを有する撮像画像I同士が同じグループ(フォルダ)となるようにデータツリーIaを作成する。また、データツリー作成部24は、複数種類の特性情報Pの各々に対応する複数の階層を有する階層構造のデータツリーIaを作成するように構成されている。たとえば、データツリー作成部24は、並び順が上位の階層に測定装置1(顕微鏡1aおよび1bの識別番号情報)を設定する。そして、データツリー作成部24は、その次の階層に継代数(パッセージ)を設定する。その場合には、撮像画像Iの撮像に用いられた測定装置1の種類(顕微鏡1aまたは1b)によって撮像画像Iがグループ分けされた後に、継代数(パッセージ)の数によって撮像画像Iがさらにグループ分けされる。このようにして、データツリー作成部24は、複数の特性情報Pの各々について、並び順(優先順位)を設定するとともに、設定された並び順の特性情報Pごとに、段階的にグループ分けすることによって、階層構造を有するデータツリーIaを作成する。そして、提示処理部21は、データツリー作成部24によって作成されたデータツリーIaをユーザ端末3の表示部3bに表示させる。提示処理部21(制御部2a)は、データツリーIaをユーザ端末3に送信して表示部3bに表示させることによって、サーバ2に記憶された撮像画像Iを選択可能に提示する。
【0026】
また、図5に示すように、データツリー作成部24(制御部2a)は、データツリーIaの階層構造の並び順を変更可能に構成されている。具体的には、データツリーIaが表示されているユーザ端末3に対する入力操作に基づいて、表示部3bの領域31(図4および図5参照)に表示されている階層構造の並び順を示す表示を変更させることによって、データツリー作成部24は、データツリーIaの階層構造の並び順を変更させる。また、データツリー作成部24は、階層構造の並び順の一部を削除するように変更させるように構成されている。提示処理部21は、変更後のデータツリーIaをユーザ端末3の表示部3bに表示させる。
【0027】
また、図6に示すように、提示処理部21(制御部2a)は、サーバ2に記憶された撮像画像Iをユーザ端末3の表示部3bに表示させる。具体的には、ユーザ端末3の操作部3aに対する入力操作に基づいて、データツリーIaの複数の撮像画像Iのうちから、たとえば、撮像画像I1が選択された場合には、提示処理部21は、表示部3bに撮像画像I1を表示させる。
【0028】
また、提示処理部21は、ユーザ端末4および5のそれぞれに対しても、同様に、操作部4aおよび操作部5aに対する入力操作に基づいて、データツリーIaを表示させるように構成されている。
【0029】
〈選択画像の選択〉
ここで、第1実施形態による測定画像管理システム100は、サーバ2に記憶されている複数の撮像画像Iのうちから、ユーザ端末4および5に送信するための選択画像S(図7参照)を選択可能に構成されている。そして、測定画像管理システム100は、選択された選択画像Sを、複数の撮像画像Iのうちから識別可能なようにサーバ2に記憶させるように構成されている。第1実施形態では、ユーザ端末4に対する入力操作に基づいて選択された選択画像Sを、ユーザ端末4および5に対して送信する例について説明する。
【0030】
図7に示すように、第1実施形態では、画像選択受付部25(制御部2a)は、ユーザ端末4に対する画像選択の入力操作に基づいて、複数の撮像画像Iのうちから複数の選択画像Sを選択する画像選択を受け付けるように構成されている。たとえば、画像選択受付部25は、ユーザ端末4の操作部4aに対する入力操作に基づいて、複数の撮像画像Iのうちからユーザ端末4に送信させる選択画像Sの画像選択を受け付ける。具体的には、提示処理部21によって提示されて表示部4bに表示されているデータツリーIaのうちから、操作部4aに対するクリック操作などに基づいて、複数の選択画像Sが選択される。なお、選択画像Sにおいても、共通の特徴(特性情報P)を有する選択画像S同士が同じグループとなるようデータツリーIaが維持される。すなわち、データツリー作成部24は、複数の選択画像Sに対しても、共通の特徴(特性情報P)を有する選択画像S同士が同じグループとなるようにグループ分けすることによってデータツリーIaを作成するように構成されている。
【0031】
そして、図8に示すように、第1実施形態では、圧縮処理部26(制御部2a)は、ユーザ端末4の操作部4aに対する入力操作に基づいて、選択された複数の選択画像Sに対して圧縮処理を実行することによって圧縮された複数の選択画像Sである圧縮画像A(アーカイブ)を生成する。また、圧縮処理部26は、データツリー作成部24によって作成されたデータツリーIaを含んだ状態で、複数の選択画像Sに対して圧縮処理を実行するように構成されている。
【0032】
すなわち、圧縮処理部26は、データツリー作成部24によって作成されたデータツリーIaと同様の並び順の階層構造を有するようにフォルダに格納された状態となるように、選択画像Sを圧縮して圧縮画像Aを生成する。そして、記憶処理部23は、生成された圧縮画像Aを記憶部2bに記憶させるように構成されている。
【0033】
〈識別情報〉
また、第1実施形態による測定画像管理システム100では、サーバ2は、生成された圧縮画像Aと、圧縮画像Aに含まれる選択画像Sを複数の撮像画像Iのうちから識別するための識別情報Qとを取得する。そして、サーバ2は、圧縮画像Aと識別情報Qとを関連付けて、記憶部2bに記憶させるように構成されている。
【0034】
図9に示すように、第1実施形態では、識別情報取得部27(制御部2a)は、ユーザ端末4に対する画像選択の入力操作に基づいて識別情報Qを取得するように構成されている。具体的には、第1実施形態では、識別情報取得部27は、選択画像S(圧縮画像A)を示す名称情報Q1(アーカイブ名)と、選択画像S(圧縮画像A)に対するコメント情報Q2とを含む識別情報Qを取得するように構成されている。具体的には、識別情報取得部27は、選択画像Sに対して圧縮処理を実行する際に、操作部4aに対する入力操作に基づいて、名称情報Q1およびコメント情報Q2を含む識別情報Qを取得する。たとえば、操作部4aに対する入力操作に基づいて、名称情報Q1およびコメント情報Q2の入力が完了している状態において、圧縮処理を開始する操作が受け付けられた場合に、識別情報取得部27は、名称情報Q1およびコメント情報Q2を含む識別情報Qを取得する。
【0035】
また、第1実施形態では、識別情報取得部27(制御部2a)は、選択画像Sに基づいて、選択画像S(圧縮画像A)の容量Q3(図10参照)を含む識別情報Qを取得するように構成されている。具体的には、識別情報取得部27は、圧縮処理部26によって生成された圧縮画像Aの容量Q3(ファイルサイズ)を識別情報Qとして取得する。そして、第1実施形態では、記憶処理部23は、識別情報取得部27によって取得された識別情報Q(名称情報Q1、コメント情報Q2、および、容量Q3)と、識別情報Qに対応する圧縮画像Aとを、関連付けて記憶部2bに記憶させるように構成されている。
【0036】
また、識別情報取得部27は、ステータス情報Q4を取得するように構成されている。ステータス情報Q4は、圧縮処理部26による圧縮処理が成功したか否かを示す情報である。記憶処理部23は、ステータス情報Q4を圧縮画像Aと関連付けて記憶部2bに記憶させる。
【0037】
そして、図10に示すように、第1実施形態では、提示処理部21は、記憶処理部23によって記憶された識別情報Qを、選択可能なようにユーザ端末4に対して提示するように構成されている。たとえば、第1実施形態では、提示処理部21は、名称情報Q1、コメント情報Q2、選択画像Sの容量Q3、および、ステータス情報Q4をユーザ端末4の表示部4bに表示させるように構成されている。
【0038】
また、第1実施形態では、サーバ2は、記憶処理部23によって、記憶部2bに複数の識別情報Qを記憶するように構成されている。たとえば、提示処理部21は、サーバ2に記憶された複数の識別情報Qを、選択可能なようにユーザ端末4の表示部4bに並べて一覧表示させるように構成されている。
【0039】
そして、表示された識別情報Qに対する選択に基づいて、送信処理部28は、並べて一覧表示された複数の識別情報Qのうちから選択された識別情報Qに対応する記憶された圧縮画像Aを、ユーザ端末4に対して送信するように構成されている。具体的には、第1実施形態では、ユーザ端末4の操作部4aに対する画像送信の入力操作に基づいて、送信処理部28は、ユーザ端末4に対して選択された選択画像S(圧縮画像A)を送信するように構成されている。
【0040】
上記のようにして、ユーザ端末4に対して選択された撮像画像Iである選択画像Sを送信する場合には、まず、ユーザ端末4に対する画像送信の入力操作に基づいて、サーバ2の記憶部2bに記憶されている複数の撮像画像Iのうちから選択画像Sが選択されるとともに、選択画像Sがまとめて圧縮された圧縮画像Aと識別情報Qとが、関連付けられて記憶部2bに記憶される。すなわち、第1実施形態では、識別情報取得部27(制御部2a)は、記憶部2bに記憶された複数の撮像画像Iのうちから選択された選択画像Sをユーザ端末4に送信する際に、ユーザ端末4に対する画像選択の入力操作に基づいて識別情報Qを取得するように構成されている。
【0041】
〈複数のユーザ端末に対する圧縮画像の送信〉
また、第1実施形態による測定画像管理システム100は、画像選択の入力操作を受け付けたユーザ端末4とは異なる複数のユーザ端末3および5に対して、ユーザ端末4に送信した圧縮画像A(選択画像S)と同様の圧縮画像A(選択画像S)を送信可能に構成されている。
【0042】
第1実施形態では、提示処理部21は、記憶処理部23によって記憶された識別情報Qを、選択可能なように複数のユーザ端末3~5に対して提示するように構成されている。すなわち、提示処理部21は、選択画像Sを選択する画像選択の入力操作が受け付けられたユーザ端末4のみならず、複数のユーザ端末3~5に対して同様に、記憶されている複数の識別情報Qを選択可能に並べて一覧表示するように構成されている。そして、第1実施形態では、送信処理部28は、画像選択の入力操作とは別個に行われた、識別情報Qが提示された複数のユーザ端末3~5のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された識別情報Qに対応する選択画像S(圧縮画像A)を、複数のユーザ端末3~5のうちの画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末に対して送信するように構成されている。
【0043】
たとえば、ユーザ端末4によって受け付けられた画像選択の入力操作(圧縮処理の入力操作)とは別個に、ユーザ端末5の表示部5bに表示されている複数の識別情報Qに対する選択操作(圧縮画像Aの画像送信の入力操作)がユーザ端末5によって受け付けられた場合には、送信処理部28は、ユーザ端末5に対して選択された識別情報Qに対応する圧縮画像Aを送信するように構成されている。すなわち、送信処理部28は、ユーザ端末4に対する画像選択の入力操作に基づいて選択された選択画像S(圧縮画像A)を、画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末5に送信する。
【0044】
〈複数のユーザ端末からの圧縮処理〉
また、第1実施形態による測定画像管理システム100では、選択画像Sを選択する画像選択の入力操作(圧縮画像Aを生成するための圧縮処理を実行させる入力操作)は、複数のユーザ端末3~5のいずれにおいても受付可能に構成されている。すなわち、第1実施形態では、圧縮処理部26は、複数のユーザ端末3~5のそれぞれに対する画像選択の入力操作に基づいて、複数のユーザ端末3~5の画像選択の入力操作ごとに、圧縮処理を実行するように構成されている。
【0045】
そして、図11に示すように、提示処理部21は、圧縮処理部26によって実行される複数の圧縮処理の各々の進行度合いRを、複数のユーザ端末3~5に表示させるように構成されている。たとえば、提示処理部21は、現在実行されている圧縮処理の残り時間を視認可能なように表示させるように構成されている。
【0046】
また、第1実施形態では、圧縮処理部26は、選択された複数の選択画像Sに対する圧縮処理を、複数の処理を並行して行う非同期処理によって実行するように構成されている。したがって、第1実施形態では、画像選択受付部25は、圧縮処理部26による圧縮処理が実行されている最中に、新たな選択画像Sを選択する画像選択を受け付け可能に構成されている。たとえば、ユーザ端末4において、画像選択の入力操作が受け付けられ、圧縮処理が開始された場合に、提示処理部21は、圧縮処理を実行している最中にユーザ端末4の表示部4bに対して、データツリーIaと進行度合いRとを表示させるように構成されている。そのため、圧縮処理部26は、圧縮処理を実行している最中にも、新たな選択画像Sの圧縮処理を実行可能に構成されている。
【0047】
また、第1実施形態では、記憶処理部23は、識別情報Qが記憶された時点から所定の期間が経過した場合、または、記憶された識別情報Qの個数が所定の個数を超える場合に、記憶された識別情報Qを削除するように構成されている。たとえば、記憶処理部23は、識別情報Qが記憶された時点から、1週間の期間が経過した場合に、記憶された識別情報Qと圧縮画像Aとを、記憶部2bから削除するように構成されている。また、記憶処理部23は、たとえば、記憶された識別情報Qの個数(圧縮画像Aの個数)が20個を超える場合には、一番古い識別情報Qと圧縮画像Aとを削除するように構成されている。
【0048】
また、図12に示すように、第1実施形態では、提示処理部21は、複数のユーザ端末3~5のそれぞれに対する選択画像S(圧縮画像A)の送信の履歴情報を複数のユーザ端末3~5に表示させるように構成されている。たとえば、提示処理部21は、ユーザ端末4の操作部4aに対する入力操作に基づいて、識別情報Qに対応する圧縮画像Aの送信履歴を表示部4bに表示させるように構成されている。また、提示処理部21は、たとえば、識別情報Qごとに送信履歴を表示させるように構成されている。そして、提示処理部21は、圧縮画像Aを送信したユーザ端末3~5を識別するためのID情報と送信日時とを送信履歴として表示部4bに表示させるように構成されている。
【0049】
(別システムに対する連携)
なお、図13に示すように、測定画像管理システム100は、サーバ2とは別個のサーバ12を備える測定画像管理システム110と共通したデータを用いることが可能に構成されている。なお、測定画像管理システム110の構成は、測定画像管理システム100と同様である。第1実施形態では、送信処理部28は、撮像画像Iを特性情報Pと関連付けて記憶するサーバ2とは別個のサーバ12において記憶可能なように選択画像S(圧縮画像A)と特性情報Pとを関連付けて、画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末3~5に対して送信するように構成されている。
【0050】
具体的には、サーバ2の圧縮処理部26は、選択された選択画像Sの圧縮処理を実行する場合に、選択画像S(選択された撮像画像I)と関連付けて記憶されている特性情報Pを含むように選択画像Sを圧縮して圧縮画像Aを生成する。そして、サーバ2とは別個のサーバ12は、サーバ2によって生成された圧縮画像A(選択画像S)に基づいて、圧縮画像Aの選択画像Sを撮像画像Iとして特性情報Pと関連付けて記憶するように構成されている。なお、サーバ2もまた同様に、サーバ2とは別個のサーバにおいて生成された圧縮画像(選択画像)を撮像画像Iとして記憶可能に構成されている。詳細には、上記したように、第1実施形態のサーバ2の圧縮処理部26は、特性情報Pの種類に対応する階層構造を含んだ状態の圧縮画像Aを生成する。サーバ12は、圧縮画像Aを取得した場合に、圧縮画像Aに含まれる階層構造(データツリーIa)を維持した状態で、圧縮画像Aに含まれる選択画像S(撮像画像I)を記憶するように構成されている。すなわち、サーバ2およびサーバ12は、取得された圧縮画像Aの階層構造(フォルダ分け)に基づいて、撮像画像Iおよび特性情報Pを関連付けて記憶可能に構成されている。
【0051】
(第1実施形態による測定画像管理方法について)
次に、図14を参照して、第1実施形態による測定画像管理システム100による測定画像管理方法に関する制御処理フローについて説明する。なお、測定画像管理システム100による測定画像管理方法の制御処理は、サーバ2によって実行される。
【0052】
まず、ステップ401において、測定装置1によって取得(撮像)された複数の撮像画像Iが記憶される。具体的には、複数の撮像画像Iが特性情報Pと関連付けられて記憶される。
【0053】
次に、ステップ402において、共通の特徴(特性情報P)を有する撮像画像I同士が同じグループとなるようにグループ分けされたデータツリーIaが作成される。
【0054】
次に、ステップ403において、選択画像Sの選択が受け付けられる。具体的には、複数のユーザ端末3~5のうちのいずれかであるユーザ端末4に対する画像選択の入力操作に基づいて、記憶された複数の撮像画像Iのうちから選択された選択画像Sの選択が受け付けられる。
【0055】
次に、ステップ404において、選択された選択画像Sをユーザ端末4(複数のユーザ端末3~5のいずれか)に送信する際に、選択画像Sを複数の撮像画像Iのうちから識別するための識別情報Qが取得される。
【0056】
次に、ステップ405において、選択された複数の選択画像Sに対して圧縮処理を実行することによって圧縮された複数の選択画像Sである圧縮画像Aが生成される。
【0057】
次に、ステップ406において、取得された識別情報Qが記憶される。具体的には、識別情報Qと圧縮画像Aとが関連付けられて記憶される。
【0058】
次に、ステップ407において、記憶された識別情報Qが選択可能なように複数のユーザ端末3~5に対して提示される。
【0059】
次に、ステップ408において、ユーザ端末4に対する画像選択の入力操作とは別個に行われた、識別情報Qが提示されたユーザ端末5(複数のユーザ端末3~5のうちのいずれか)に対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された識別情報Qに対応する選択画像S(圧縮画像A)が、複数のユーザ端末3~5のうちの画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末5に対して送信される。
【0060】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0061】
第1実施形態の測定画像管理システム100およびサーバ2(測定画像管理用サーバ)では、上記のように、複数のユーザ端末3~5のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された選択画像Sを複数の撮像画像I(測定画像)のうちから識別するための識別情報Qを取得する。そして、画像選択の入力操作とは別個に行われた、識別情報Qが提示された複数のユーザ端末3~5のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された識別情報Qに対応する選択画像Sを、複数のユーザ端末3~5のうちの画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末3~5に対して送信する。これにより、画像選択の入力操作により以前に一度選択されて一のユーザ端末4に送信された選択画像Sを他のユーザ端末5に改めて送信させる場合に、選択された選択画像Sを複数の撮像画像Iのうちから識別するための識別情報Qを選択することによって、識別情報Qに対応する選択画像Sを送信させることができる。そのため、複数のユーザ端末3~5の各々に対して共通した選択画像Sを送信させる場合に、他のユーザ端末5を利用する他のユーザは、複数の撮像画像Iのうちから選択画像Sを選択し直すことなく、記憶された識別情報Qを選択することによって、以前に選択された選択画像Sを間違うことなく取得することができる。その結果、複数の撮像画像Iのうちから一のユーザにより選択されて一のユーザのユーザ端末4に送信された選択画像Sを、改めて他のユーザのユーザ端末5に送信させる場合に、正しく選択された選択画像Sを取得する作業の作業負担を軽減することができる。
【0062】
また、第1実施形態では、以下のように構成したことによって、下記のような更なる効果が得られる。
【0063】
すなわち、第1実施形態では、上記のように、サーバ2は、記憶処理部23によって複数の識別情報Qを記憶するように構成されており、提示処理部21は、サーバ2に記憶された複数の識別情報Qを、選択可能なように複数のユーザ端末3~5に並べて一覧表示させるように構成されており、送信処理部28は、画像送信の入力操作に基づいて、複数のユーザ端末3~5に並べて一覧表示された複数の識別情報Qのうちから選択された一の識別情報Qに対応する選択画像Sを、画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末5に対して送信するように構成されている。このように構成すれば、複数の識別情報Qが並べて一覧表示されているので、一のユーザによって以前に選択された選択画像Sを改めて取得する他のユーザは、複数の識別情報Qのうちから1つの識別情報Qを容易に選択することができる。そのため、サーバ2に複数の識別情報Qが記憶されている場合にも必要な1つの識別情報Qを容易に選択することができるので、必要な選択画像Sを容易に取得することができる。その結果、複数の識別情報Qがサーバ2に記憶されている場合にも、正しく選択された選択画像Sを容易に取得することができるので、正しく選択された選択画像Sを取得する作業の作業負担を軽減することができる。
【0064】
また、第1実施形態では、上記のように、サーバ2は、複数のユーザ端末3~5のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて、複数の撮像画像I(測定画像)のうちから複数の選択画像Sを選択する画像選択を受け付ける画像選択受付部25と、選択された複数の選択画像Sに対して圧縮処理を実行することによって圧縮された複数の選択画像Sである圧縮画像Aを生成する圧縮処理部26と、を備え、記憶処理部23は、識別情報Qと、識別情報Qに対応する圧縮画像Aとを、関連付けて記憶させるように構成されている。ここで、複数の選択画像Sをサーバ2からユーザ端末3~5のいずれかに対して送信する場合には、一般的に、複数の選択画像Sに対して圧縮処理を実行することによって、1つの圧縮ファイル(圧縮画像A)を生成し、生成された1つの圧縮画像Aを送信する。この場合に、一のユーザにより選択されて一のユーザのユーザ端末4に送信された複数の選択画像Sを、改めて他のユーザ端末5に送信させる場合には、複数の選択画像Sを選択し直すたびに圧縮処理を実行させる必要がある。これに対して、第1実施形態では、記憶処理部23を、識別情報Qと識別情報Qに対応する圧縮画像Aとを関連付けて記憶させるように構成する。このように構成すれば、複数の選択画像Sが圧縮された圧縮画像Aが識別情報Qと関連付けて記憶されているため、他のユーザが識別情報Qを選択して、複数の選択画像Sを改めて取得し直す場合に、予め圧縮された圧縮画像Aを取得することができる。そのため、複数の選択画像Sを他のユーザが改めて取得し直すたびに複数の選択画像Sを圧縮する圧縮処理を実行させる必要がなくなるため、複数の選択画像Sを取得し直す際に要する作業時間(処理時間)を短縮することができる。その結果、複数の撮像画像Iのうちから一のユーザにより選択されて一のユーザのユーザ端末4に送信された選択画像Sを、他のユーザのユーザ端末5に送信させる場合に、正しく選択された選択画像Sをより容易に取得することができるので、正しく選択された選択画像Sを取得する作業の作業負担をより軽減することができる。
【0065】
また、第1実施形態では、上記のように、圧縮処理部26は、複数のユーザ端末3~5のそれぞれに対する画像選択の入力操作に基づいて、複数のユーザ端末3~5の画像選択の入力操作ごとに、圧縮処理を実行するように構成されており、提示処理部21は、圧縮処理部26によって実行される複数の圧縮処理の各々の進行度合いRを、複数のユーザ端末3~5に表示させる。このように構成すれば、複数の選択画像Sを選択して圧縮処理を実行する場合に、現在実行されている複数の圧縮処理の各々の進行度合いRを確認することができる。そのため、複数のユーザ端末3~5の各々を利用する複数のユーザの各々は、各々のユーザ端末3~5を視認することによって、自身の実行している圧縮処理の完了するタイミングを容易に認識することができる。
【0066】
また、第1実施形態では、上記のように、圧縮処理部26は、選択された複数の選択画像Sに対する圧縮処理を、複数の処理を並行して行う非同期処理によって実行するように構成されており、画像選択受付部25は、圧縮処理部26による圧縮処理が実行されている最中に、新たな選択画像Sを選択する画像選択を受け付け可能に構成されている。このように構成すれば、一のユーザのユーザ端末4によって受け付けられた入力操作に基づいて圧縮処理部26によって圧縮処理が実行されている最中にも、画像選択受付部25によってユーザ端末4に対する入力操作に基づく新たな画像選択を受け付けることができるので、圧縮処理の実行中に新たな画像選択を受け付けないように構成されている場合と異なり、一のユーザは、異なる種類の選択画像Sを複数回に亘って容易に選択することができる。そのため、異なる種類の選択画像Sを複数回に亘って選択する場合に、要する作業時間の増大を抑制することができる。
【0067】
また、第1実施形態では、上記のように、サーバ2は、複数の選択画像Sに対して、共通の特徴を有する選択画像S同士が同じグループとなるようにグループ分けすることによってデータツリーIaを作成するデータツリー作成部24を備え、圧縮処理部26は、データツリー作成部24によって作成されたデータツリーIaを含んだ状態で、複数の選択画像Sに対して圧縮処理を実行するように構成されている。このように構成すれば、作成されたデータツリーIaを含んだ状態で、複数の選択画像Sに対して圧縮処理が実行されるため、複数の選択画像Sをサーバ2から複数のユーザ端末3~5のいずれかに送信させる場合に、作成されたデータツリーIaに基づいてグループ分け(フォルダ分け)された状態の複数の選択画像Sを複数のユーザ端末3~5のいずれかに送信させることができる。そのため、複数の選択画像Sが1つのフォルダに収納されている場合に比べて、共通する特徴を有する選択画像S同士が同じグループ(フォルダ)となるようにグループ分けされているため、複数の選択画像Sのうちから必要な選択画像Sをより容易に選択することができる。その結果、複数の選択画像Sが圧縮された圧縮画像Aを取得したユーザの必要な選択画像Sを探すための手間を抑制することができる。
【0068】
また、第1実施形態では、上記のように、サーバ2は、細胞の培養を観察するために顕微鏡1aおよび1bによって細胞を撮像することによって取得された複数の撮像画像I(測定画像)を、細胞の培養期間、測定装置1、および、細胞が培養される窪みであるウェルの少なくとも一つを示す特性情報Pと関連付けて記憶するように構成されており、記憶処理部23は、複数の撮像画像Iのうちから選択された選択画像Sを複数の撮像画像Iのうちから識別するための識別情報Qを記憶させるように構成されている。このように構成すれば、培養された細胞を観察するために撮像された複数の撮像画像Iのうちから以前に一度選択されて一のユーザ端末4に送信された選択画像Sを改めて選択する場合にも、他のユーザは、記憶された識別情報Qを選択することによって、一のユーザにより選択された選択画像Sを容易に取得することができる。そのため、細胞を撮像することによって取得された複数の撮像画像Iのうちから選択された選択画像Sを、改めて他のユーザ端末5に送信させる場合に、正しく選択された選択画像Sを容易に取得することができる。また、複数の撮像画像Iを特性情報Pと関連付けて記憶するように構成することによって、撮像画像Iと関連付けて記憶されている特性情報Pに基づいて必要な選択画像Sを選択することができる。そのため、複数の撮像画像Iに対して特性情報Pを関連付けて記憶することによって、細胞を撮像した撮像画像Iから選択画像Sをより容易に選択することができるので、細胞を撮像することによって取得された複数の撮像画像Iのうちから、必要な選択画像Sを選択する場合に、選択作業に要する手間を軽減することができる。
【0069】
また、第1実施形態では、上記のように、送信処理部28は、撮像画像I(測定画像)を特性情報Pと関連付けて記憶するサーバ2とは別個のサーバ12において記憶可能なように選択画像S(圧縮画像A)と特性情報Pとを関連付けて、画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末3~5に対して送信するように構成されている。このように構成すれば、別個のサーバ12において記憶可能なように選択画像Sと特性情報Pとが関連付けて送信されるため、画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末(複数のユーザ端末3~5のいずれか)に対して送信された選択画像Sを、別個のサーバ12に記憶させる場合に、特性情報Pと容易に関連付けて記憶させることができる。そのため、画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末において取得された選択画像Sを別個のサーバ12に記憶させる場合に、選択画像Sに対応する特性情報Pを関連付けるための入力作業を行うことなく、選択画像Sと特性情報Pとを関連付けて別個のサーバ12に容易に記憶させることができる。その結果、別個のサーバ12において、取得された選択画像Sを、特性情報Pと関連付けて記憶するための作業負担を軽減することができる。
【0070】
また、第1実施形態では、上記のように、識別情報取得部27は、選択画像S(圧縮画像A)を示す名称情報Q1と、選択画像S(圧縮画像A)に対するコメント情報Q2との少なくとも一方を含む識別情報Qを取得するように構成されており、提示処理部21は、名称情報Q1およびコメント情報Q2の少なくとも一方を複数のユーザ端末3~5に表示させるように構成されている。このように構成すれば、一のユーザによって選択された選択画像S(圧縮画像A)に対応する名称情報Q1およびコメント情報Q2の少なくとも一方を他のユーザ端末5に表示することができるため、他のユーザは、表示された名称情報Q1およびコメント情報Q2の少なくとも一方を参照しながら識別情報Qを選択することができる。そのため、識別情報Qを選択して選択画像Sをサーバ2から他のユーザのユーザ端末5に送信させる場合に、必要な選択画像Sに対応する識別情報Qをより容易に選択することができる。そのため、必要な選択画像Sを選択する場合の選択作業の手間をより軽減することができる。
【0071】
また、第1実施形態では、上記のように、識別情報取得部27は、選択画像Sに基づいて、圧縮画像A(選択画像S)の容量Q3、選択画像Sの個数、および、選択画像Sの画像ファイル名の少なくとも一つを含む識別情報Qを取得するように構成されており、提示処理部21は、圧縮画像A(選択画像S)の容量Q3、選択画像Sの個数、および、画像ファイル名の少なくとも一つを複数のユーザ端末3~5に表示させるように構成されている。このように構成すれば、一のユーザによって選択された選択画像Sに対応する圧縮画像A(選択画像S)の容量Q3、選択画像Sの個数、および、画像ファイル名の少なくとも一つを他のユーザ端末5に表示することができるため、他のユーザは、表示された選択画像Sの容量Q3、選択画像Sの個数、および、画像ファイル名の少なくとも一つを参照しながら識別情報Qを選択することができる。そのため、識別情報Qを選択して選択画像Sをサーバ2から他ユーザのユーザ端末5に送信させる場合に、必要な選択画像Sに対応する識別情報Qをより容易に選択することができる。そのため、必要な選択画像Sを選択する場合の選択作業の手間をより軽減することができる。
【0072】
また、第1実施形態では、上記のように、提示処理部21は、複数のユーザ端末3~5のそれぞれに対する選択画像Sの送信の履歴情報を複数のユーザ端末3~5に表示させるように構成されている。このように構成すれば、複数のユーザ端末3~5のそれぞれに対する選択画像Sの送信が完了しているかを認識することができるので、複数のユーザ端末3~5のうちの送信が必要なユーザ端末に対して、選択画像Sの送信の全てが完了している場合には、記憶されている識別情報Qを削除することができる。そのため、不要な識別情報Qが長期間に亘って記憶されることに起因してサーバ2の記憶可能容量が不足することを抑制することができる。また、複数のユーザ端末3~5のうちの送信が必要なユーザ端末のうちから送信が完了していないユーザ端末を識別することができるので、送信が完了していないユーザ端末を利用するユーザに対して、選択画像Sの取得を促すことができる。そのため、複数のユーザ端末3~5のうちの送信が必要なユーザ端末に対する送信漏れが発生することを抑制することができる。
【0073】
また、第1実施形態では、上記のように、記憶処理部23は、識別情報Qが記憶された時点から所定の期間が経過した場合、または、記憶された識別情報Qの個数が所定の個数を超える場合に、記憶された識別情報Qを削除するように構成されている。このように構成すれば、記憶処理部23によって、自動的に識別情報Qが削除されるため、不必要な識別情報Qが長期間に亘って記憶され続けることを容易に抑制することができる。そのため、不必要な識別情報Qを記憶することに起因してサーバ2の記憶可能容量が不足することを容易に抑制することができる。
【0074】
(第1実施形態による測定画像管理方法の効果)
第1実施形態による測定画像管理方法では、以下のような効果を得ることができる。
【0075】
第1実施形態の測定画像管理方法では、上記のように構成することにより、複数のユーザ端末3~5のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された選択画像Sを複数の撮像画像I(測定画像)のうちから識別するための識別情報Qを取得する。そして、画像選択の入力操作とは別個に行われた、識別情報Qが提示された複数のユーザ端末3~5のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された識別情報Qに対応する選択画像Sを、複数のユーザ端末3~5のうちの画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末3~5に対して送信する。これにより、画像選択の入力操作により以前に一度選択されて一のユーザ端末4に送信された選択画像Sを他のユーザ端末5に改めて送信させる場合に、選択された選択画像Sを複数の撮像画像Iのうちから識別するための識別情報Qを選択することによって、識別情報Qに対応する選択画像Sを送信させることができる。そのため、複数のユーザ端末3~5の各々に対して共通した選択画像Sを送信させる場合に、他のユーザ端末5を利用する他のユーザは、複数の撮像画像Iのうちから選択画像Sを選択し直すことなく、記憶された識別情報Qを選択することによって、以前に選択された選択画像Sを間違うことなく取得することができる。その結果、複数の撮像画像Iのうちから一のユーザにより選択されて一のユーザのユーザ端末4に送信された選択画像Sを、改めて他のユーザのユーザ端末5に送信させる場合に、正しく選択された選択画像Sを取得する作業の作業負担を軽減することが可能な測定画像管理方法を提供することができる。
【0076】
[第2実施形態]
次に、図15および図16を参照して、本発明の第2実施形態による測定画像管理システム200の構成について説明する。この第2実施形態では、複数の選択画像Sのうちの一の選択画像Sである代表画像S1を含む識別情報Qを取得するように構成されている。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
【0077】
第2実施形態による測定画像管理システム200は、図15に示すように、サーバ202を備える。サーバ202は、第1実施形態によるサーバ2と同様に、サーバ用に構築されたコンピュータである。サーバ202は、制御部202aおよび記憶部202bを含む。また、制御部202aおよび記憶部202bのハードウェア的な構成は、第1実施形態の制御部2aおよび記憶部2bと同様である。記憶部202bは、撮像画像Iの管理を行うためのアプリケーションプログラム220を記憶している。
【0078】
また、サーバ202は、機能的な構成として、識別情報取得部227、および、提示処理部221を含む。具体的には、サーバ202の制御部202aが、記憶部202bに記憶されているアプリケーションプログラム220を実行することによって、識別情報取得部227、および、提示処理部221として機能する。サーバ202のその他の構成は、第1実施形態のサーバ2と同様である。すなわち、サーバ202は、複数の撮像画像Iを記憶するように構成されている。そして、サーバ202は、記憶された複数の撮像画像Iに対する選択を受け付けるとともに、選択された選択画像Sを識別するための識別情報Qを記憶するように構成されている。
【0079】
図16に示すように、第2実施形態では、識別情報取得部227は、選択された複数の選択画像Sのうちの一の選択画像Sである代表画像S1を含む識別情報Qを取得するように構成されている。そして、第2実施形態では、提示処理部221は、取得された代表画像S1を複数のユーザ端末3~5に表示させるように構成されている。
【0080】
具体的には、識別情報取得部227は、選択された選択画像Sのうちから、1つの代表画像S1を選択する。代表画像S1の選択は、ユーザ端末3~5のいずれかに対する入力に基づいてもよいし、自動的に選択されるようにしてもよい。そして、記憶処理部23は、代表画像S1を含む識別情報Qを記憶する。提示処理部221は、サーバ2に記憶された代表画像S1を含む複数の識別情報Qを、選択可能なように複数のユーザ端末3~5に表示させる。すなわち、提示処理部221は、複数の識別情報Qの各々の代表画像S1を、ユーザ端末3~5の表示部3b~5bに並べて一覧表示させるように構成されている。なお、図16では、ユーザ端末5の表示部5bに表示させる例を示している。
【0081】
なお、第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0082】
[第2実施形態の効果]
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0083】
第2実施形態では、上記のように、サーバ202は、画像選択の入力操作に基づいて、サーバ202に記憶された複数の撮像画像I(測定画像)のうちから複数の選択画像Sを選択する画像選択を受け付ける画像選択受付部25を備え、識別情報取得部227は、選択された複数の選択画像Sのうちの一の選択画像Sである代表画像S1を含む識別情報Qを取得するように構成されており、提示処理部221は、取得された代表画像S1を複数のユーザ端末3~5に表示させるように構成されている。このように構成すれば、一のユーザによって選択された複数の選択画像Sのうちの一の選択画像Sである代表画像S1を他のユーザ端末5に表示することができるため、他のユーザは、表示された代表画像S1を参照しながら識別情報Qを選択することができる。そのため、識別情報Qを選択して複数の選択画像Sをサーバ202から他ユーザのユーザ端末5に送信させる場合に、必要な選択画像Sに対応する識別情報Qをより容易に選択することができる。そのため、必要な選択画像Sを選択する場合の選択作業の手間をより軽減することができる。なお、第2実施形態のその他の効果は第1実施形態と同様である。
【0084】
[第3実施形態]
次に、図17および図18を参照して、本発明の第3実施形態による測定画像管理システム300の構成について説明する。この第3実施形態では、選択画像Sに基づいて、選択画像Sに対応する培養期間、測定装置1、および、ウェルの少なくとも一つを示す特性情報Pを含む識別情報Qを取得するように構成されている。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
【0085】
第3実施形態による測定画像管理システム300は、図17に示すように、サーバ302を備える。サーバ302は、第1実施形態によるサーバ2と同様に、サーバ用に構築されたコンピュータである。サーバ302は、制御部302aおよび記憶部302bを含む。また、制御部302aおよび記憶部302bのハードウェア的な構成は、第1実施形態の制御部2aおよび記憶部2bと同様である。記憶部302bは、撮像画像Iの管理を行うためのアプリケーションプログラム320を記憶している。
【0086】
また、サーバ302は、機能的な構成として、識別情報取得部327、および、提示処理部321を含む。具体的には、サーバ302の制御部302aが、記憶部302bに記憶されているアプリケーションプログラム320を実行することによって、識別情報取得部327、および、提示処理部321として機能する。サーバ302のその他の構成は、第1実施形態のサーバ2と同様である。すなわち、サーバ302は、複数の撮像画像Iを記憶するように構成されている。そして、サーバ302は、記憶された複数の撮像画像Iに対する選択を受け付けるとともに、選択された選択画像Sを識別するための識別情報Qを記憶するように構成されている。
【0087】
図18に示すように、第3実施形態では、識別情報取得部327は、選択画像Sに基づいて、選択画像Sに対応する培養期間、測定装置1、および、ウェルの少なくとも一つを示す特性情報Pを含む識別情報Qを取得するように構成されている。そして、第3実施形態では、提示処理部321は、培養期間、測定装置1、および、ウェルの少なくとも一つを示す特性情報Pを複数のユーザ端末3~5に表示させるように構成されている。
【0088】
具体的には、識別情報取得部327は、選択された選択画像Sに対応する細胞の培養期間(培養日数)、測定装置1(顕微鏡1aおよび1bの識別番号情報)、および、細胞が培養される窪みであるウェル(ウェル番号)を示す特性情報Pを識別情報Qとして取得する。そして、記憶処理部23は、特性情報Pを含む識別情報Qを記憶する。提示処理部321は、サーバ2に記憶された特性情報Pを含む複数の識別情報Qを、選択可能なように複数のユーザ端末3~5の表示部3b~5bに並べて一覧表示させる。なお、図18では、ユーザ端末5の表示部5bに表示させる例を示している。また、提示処理部321は、選択された選択画像Sに対応する特性情報Pが複数の種類に亘る場合には、複数の種類の特性情報Pを識別可能なように表示部3b~5bに表示させる。
【0089】
なお、第3実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0090】
[第3実施形態の効果]
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0091】
第3実施形態では、上記のように、識別情報取得部327は、選択画像Sに基づいて、選択画像Sに対応する培養期間、測定装置1、および、ウェルの少なくとも一つを示す特性情報Pを含む識別情報Qを取得するように構成されており、提示処理部321は、培養期間、測定装置1、および、ウェルの少なくとも一つを示す特性情報Pを複数のユーザ端末3~5に表示させるように構成されている。このように構成すれば、一のユーザによって選択された選択画像Sに対応する培養期間、測定装置1、および、ウェルの少なくとも一つを示す特性情報Pを他のユーザ端末5に表示することができるため、他のユーザは、表示された特性情報Pを参照しながら識別情報Qを選択することができる。そのため、識別情報Qを選択して選択画像Sをサーバ302から他ユーザのユーザ端末5に送信させる場合に、必要な選択画像Sに対応する識別情報Qをより容易に選択することができる。そのため、必要な選択画像Sを選択する場合の選択作業の手間をより軽減することができる。なお、第3実施形態のその他の効果は第1および第2実施形態と同様である。
【0092】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0093】
たとえば、上記第1~第3実施形態では、サーバ2(202、302)は、記憶処理部23によって複数の識別情報Qを記憶するように構成されており、提示処理部21(221、321)は、サーバ2(202、302)に記憶された複数の識別情報Qを、選択可能なように複数のユーザ端末3~5に並べて一覧表示させるように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数ではなく1つの識別情報Qを表示させるようにしてもよい。
【0094】
また、上記第1~第3実施形態では、圧縮された複数の選択画像Sである圧縮画像Aと、識別情報Qとを、関連付けて記憶させるように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、選択画像Sを圧縮せず圧縮画像Aを生成しないように構成してもよい。すなわち、選択された識別情報Qに基づいて、選択画像Sを圧縮せずに送信してもよい。
【0095】
また、上記第1~第3実施形態では、複数の圧縮処理の各々の進行度合いRを、複数のユーザ端末3~5に表示させる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、進行度合いRを、複数のユーザ端末3~5ではなく、圧縮処理の実行指示を受け付けたユーザ端末のみに表示させるようにしてもよい。また、進行度合いRを表示させないようにしてもよい。
【0096】
また、上記第1~第3実施形態では、圧縮処理を、複数の処理を並行して行う非同期処理によって実行するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、圧縮処理を、同期処理によって実行するように構成してもよい。
【0097】
また、上記第1~第3実施形態では、作成されたデータツリーIaを含んだ状態で複数の選択画像Sに対して圧縮処理を実行するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、圧縮画像Aが、データツリーIaを含んでいなくともよい。すなわち、圧縮画像Aに含まれる選択画像Sが、特性情報Pに基づいてフォルダ分けされていなくともよい。その場合には、圧縮画像Aに、選択画像Sに対応する特性情報Pを示すデータを含ませることによって、圧縮画像Aをサーバ2(サーバ12)に記憶させた場合に、圧縮画像Aに含まれる選択画像S(撮像画像I)が対応する特性情報Pと関連付けられて記憶されるようにしてもよい。
【0098】
また、上記第1~第3実施形態では、サーバ2(202、302)は、細胞の培養を観察するために顕微鏡1aおよび1bによって細胞を撮像することによって取得された複数の撮像画像Iを記憶するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、サーバを、細胞を撮像した撮像画像ではなく、質量分析装置などの分析装置からの測定結果に基づいて生成された測定画像を記憶するように構成してもよい。
【0099】
また、上記第1~第3実施形態では、送信処理部28は、サーバ2とは別個のサーバ12において記憶可能なように選択画像S(圧縮画像A)と特性情報Pとを関連付けて、画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末3~5に対して送信するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、サーバ2から別個のサーバ12に対して、選択画像S(撮像画像I)と特性情報Pとを関連付けて直接送信するようにしてもよい。
【0100】
また、上記第1実施形態では、名称情報Q1、コメント情報Q2、および、選択画像Sの容量Q3を含む識別情報Qを取得する例を示し、上記第2実施形態では、代表画像S1を含む識別情報Qを取得する例を示し、上記第3実施形態では、特性情報Pを含む識別情報Qを取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、選択画像Sの画像ファイル名を示す情報を識別情報Qとして取得するようにしてもよい。また、選択画像Sの個数を示す情報を識別情報Qとして取得するようにしてもよい。
【0101】
また、上記第1~第3実施形態では、提示処理部21は、選択画像Sの送信の履歴情報を複数のユーザ端末3~5に表示させるように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、選択画像Sの画像選択の入力操作を受け付けたユーザ端末に対してのみ、送信の履歴情報を表示させるように構成してもよい。
【0102】
また、上記第1~第3実施形態では、記憶処理部23は、識別情報Qが記憶された時点から所定の期間が経過した場合、または、記憶された識別情報Qの個数が所定の個数を超える場合に、記憶された識別情報Qを削除するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、識別情報Qを自動的に削除せずに、識別情報Qの削除を促す表示を行うようにしてもよい。
【0103】
また、上記第1~第3実施形態では、3つのユーザ端末3~5を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、4つ以上の複数のユーザ端末を備えていてもよい。
【0104】
また、上記第1~第3実施形態では、撮像画像I(測定画像)をサーバ2(202、302)に送信(アップロード)するユーザ端末3と、サーバ2(202、302)に記憶された選択画像S(圧縮画像A)を取得(ダウンロード)するユーザ端末4および5とが、異なるユーザ端末である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、撮像画像Iをアップロードするユーザ端末と記憶された選択画像Sをダウンロードするユーザ端末が、同一のユーザ端末であってもよい。また、選択画像Sを選択する画像選択の入力操作を受け付けたユーザ端末と、画像送信の入力操作を受け付けたユーザ端末とが同一のユーザ端末であってもよい。
【0105】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0106】
(項目1)
測定装置によって取得された複数の測定画像を記憶するサーバと、前記サーバと通信可能に構成されている複数のユーザ端末と、を備える測定画像管理システムであって、
前記サーバは、
記憶された前記複数の測定画像のうちから選択された選択画像を前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに送信する際に、前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された前記選択画像を前記複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記識別情報取得部によって取得された前記識別情報を記憶させる記憶処理部と、
前記記憶処理部によって記憶された前記識別情報を、選択可能なように前記複数のユーザ端末に対して提示する提示処理部と、
前記画像選択の入力操作とは別個に行われた、前記識別情報が提示された前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された前記識別情報に対応する前記選択画像を、前記複数のユーザ端末のうちの前記画像送信の入力操作を受け付けた前記ユーザ端末に対して送信する送信処理部と、を備える、測定画像管理システム。
【0107】
(項目2)
前記サーバは、前記記憶処理部によって複数の前記識別情報を記憶するように構成されており、
前記提示処理部は、前記サーバに記憶された前記複数の識別情報を、選択可能なように前記複数のユーザ端末に並べて一覧表示させるように構成されており、
前記送信処理部は、前記画像送信の入力操作に基づいて、前記複数のユーザ端末に並べて一覧表示された前記複数の識別情報のうちから選択された一の前記識別情報に対応する前記選択画像を、前記画像送信の入力操作を受け付けた前記ユーザ端末に対して送信するように構成されている、項目1に記載の測定画像管理システム。
【0108】
(項目3)
前記サーバは、
前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する前記画像選択の入力操作に基づいて、前記複数の測定画像のうちから複数の前記選択画像を選択する前記画像選択を受け付ける画像選択受付部と、
選択された前記複数の選択画像に対して圧縮処理を実行することによって圧縮された前記複数の選択画像である圧縮画像を生成する圧縮処理部と、をさらに備え、
前記記憶処理部は、前記識別情報と、前記識別情報に対応する前記圧縮画像とを、関連付けて記憶させるように構成されている、項目1または2に記載の測定画像管理システム。
【0109】
(項目4)
前記圧縮処理部は、前記複数のユーザ端末のそれぞれに対する前記画像選択の入力操作に基づいて、前記複数のユーザ端末の前記画像選択の入力操作ごとに、圧縮処理を実行するように構成されており、
前記提示処理部は、前記圧縮処理部によって実行される複数の圧縮処理の各々の進行度合いを、前記複数のユーザ端末に表示させる、項目3に記載の測定画像管理システム。
【0110】
(項目5)
前記圧縮処理部は、選択された前記複数の選択画像に対する圧縮処理を、複数の処理を並行して行う非同期処理によって実行するように構成されており、
前記画像選択受付部は、前記圧縮処理部による圧縮処理が実行されている最中に、新たな前記選択画像を選択する前記画像選択を受け付け可能に構成されている、項目3または4に記載の測定画像管理システム。
【0111】
(項目6)
前記サーバは、前記複数の選択画像に対して、共通の特徴を有する前記選択画像同士が同じグループとなるようにグループ分けすることによってデータツリーを作成するデータツリー作成部をさらに備え、
前記圧縮処理部は、前記データツリー作成部によって作成された前記データツリーを含んだ状態で、前記複数の選択画像に対して圧縮処理を実行するように構成されている、項目3~5のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【0112】
(項目7)
前記サーバは、細胞の培養を観察するために顕微鏡によって細胞を撮像することによって取得された複数の撮像画像を含む前記複数の測定画像を、前記細胞の培養期間、前記測定装置、および、前記細胞が培養される窪みであるウェルの少なくとも一つを示す特性情報と関連付けて記憶するように構成されており、
前記記憶処理部は、前記複数の撮像画像のうちから選択された前記選択画像を前記複数の撮像画像のうちから識別するための前記識別情報を記憶させるように構成されている、項目1~6のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【0113】
(項目8)
前記識別情報取得部は、前記選択画像に基づいて、前記選択画像に対応する前記培養期間、前記測定装置、および、前記ウェルの少なくとも一つを示す前記特性情報を含む前記識別情報を取得するように構成されており、
前記提示処理部は、前記培養期間、前記測定装置、および、前記ウェルの少なくとも一つを示す前記特性情報を前記複数のユーザ端末に表示させるように構成されている、項目7に記載の測定画像管理システム。
【0114】
(項目9)
前記送信処理部は、前記測定画像を前記特性情報と関連付けて記憶する前記サーバとは別個のサーバにおいて記憶可能なように前記選択画像と前記特性情報とを関連付けて、前記画像送信の入力操作を受け付けた前記ユーザ端末に対して送信するように構成されている、項目7または8に記載の測定画像管理システム。
【0115】
(項目10)
前記識別情報取得部は、前記選択画像を示す名称情報と、前記選択画像に対するコメント情報との少なくとも一方を含む前記識別情報を取得するように構成されており、
前記提示処理部は、前記名称情報および前記コメント情報の少なくとも一方を前記複数のユーザ端末に表示させるように構成されている、項目1~9のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【0116】
(項目11)
前記識別情報取得部は、前記選択画像に基づいて、前記選択画像の容量、前記選択画像の個数、および、前記選択画像の画像ファイル名の少なくとも一つを含む前記識別情報を取得するように構成されており、
前記提示処理部は、前記選択画像の容量、前記選択画像の個数、および、前記画像ファイル名の少なくとも一つを前記複数のユーザ端末に表示させるように構成されている、項目1~10のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【0117】
(項目12)
前記サーバは、前記画像選択の入力操作に基づいて、前記サーバに記憶された前記複数の測定画像のうちから複数の前記選択画像を選択する前記画像選択を受け付ける画像選択受付部をさらに備え、
前記識別情報取得部は、選択された前記複数の選択画像のうちの一の前記選択画像である代表画像を含む前記識別情報を取得するように構成されており、
前記提示処理部は、取得された前記代表画像を前記複数のユーザ端末に表示させるように構成されている、項目1~11のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【0118】
(項目13)
前記提示処理部は、前記複数のユーザ端末のそれぞれに対する前記選択画像の送信の履歴情報を前記複数のユーザ端末に表示させるように構成されている、項目1~12のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【0119】
(項目14)
前記記憶処理部は、前記識別情報が記憶された時点から所定の期間が経過した場合、または、記憶された前記識別情報の個数が所定の個数を超える場合に、記憶された前記識別情報を削除するように構成されている、項目1~13のいずれか1項に記載の測定画像管理システム。
【0120】
(項目15)
複数のユーザ端末と通信可能に構成されており、測定装置によって取得された複数の測定画像を記憶する測定画像管理用サーバであって、
記憶された前記複数の測定画像のうちから選択された選択画像を前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに送信する際に、前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された前記選択画像を前記複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記識別情報取得部によって取得された前記識別情報を記憶させる記憶処理部と、
前記記憶処理部によって記憶された前記識別情報を、選択可能なように前記複数のユーザ端末に対して提示する提示処理部と、
前記画像選択の入力操作とは別個に行われた、前記識別情報が提示された前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された前記識別情報に対応する前記選択画像を、前記複数のユーザ端末のうちの前記画像送信の入力操作を受け付けた前記ユーザ端末に対して送信する送信処理部と、を備える、測定画像管理用サーバ。
【0121】
(項目16)
測定装置によって取得された複数の測定画像を記憶するステップと、
記憶された前記複数の測定画像のうちから選択された選択画像を複数のユーザ端末のいずれかに送信する際に、前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像選択の入力操作に基づいて選択された前記選択画像を前記複数の測定画像のうちから識別するための識別情報を取得するステップと、
取得された前記識別情報を記憶させるステップと、
記憶された前記識別情報を選択可能なように前記複数のユーザ端末に対して提示するステップと、
前記画像選択の入力操作とは別個に行われた、前記識別情報が提示された前記複数のユーザ端末のうちのいずれかに対する画像送信の入力操作に基づいて、選択された前記識別情報に対応する前記選択画像を、前記複数のユーザ端末のうちの前記画像送信の入力操作を受け付けた前記ユーザ端末に対して送信するステップとを、備える、測定画像管理方法。
【符号の説明】
【0122】
1 測定装置
1a、1b 顕微鏡
2、202、302 サーバ
3、4、5 ユーザ端末(複数のユーザ端末)
12 サーバ(別個のサーバ)
21、221、321 提示処理部
23 記憶処理部
24 データツリー作成部
25 画像選択受付部
26 圧縮処理部
27、227、327 識別情報取得部
28 送信処理部
100、200、300 測定画像管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18