(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022165724
(43)【公開日】2022-11-01
(54)【発明の名称】液面高さ検出方法と液面高さ検出装置
(51)【国際特許分類】
G01F 23/288 20060101AFI20221025BHJP
【FI】
G01F23/288
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021071189
(22)【出願日】2021-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000253019
【氏名又は名称】澁谷工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100156199
【弁理士】
【氏名又は名称】神崎 真
(72)【発明者】
【氏名】中川 圭太郎
(72)【発明者】
【氏名】津田 洋平
【テーマコード(参考)】
2F014
【Fターム(参考)】
2F014FD10
2F014GA01
(57)【要約】
【課題】液面の泡の領域を認識しづらい充填液であっても、容器内の液面の高さを正確に検出可能な液面高さ検出方法を提供する。
【解決手段】容器3にX線を照射して、容器3を透過したX線の透過量に基づいて検査画像を作成する。
検査画像においてX線の透過量が一定でない泡の領域4Xの上下方向の幅H1を求める。その幅H1の上下方向の中間の高さを仮の液面高さ4Dとする。
その後、予め行った実験で求めた「高さの補正値と泡の領域の幅とのデータ」から高さの補正値を求め、その補正値を上記仮の液面高さ4Dから減算し、その結果、得られた高さを正しい液面4Aの高さと判定する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が充填された容器にX線を照射して、該容器を透過したX線を検出してX線の透過量の違いに応じた容器の検査画像を作成し、該検査画像を基にして容器内の液面の高さを検出するようにした液面高さ検出方法において、
上記検査画像において上下方向に走査した際にX線の透過量が変化する泡の領域の上下方向の幅を求めるとともに、検査画像における上記泡の領域の所要の高さ位置を仮の液面高さとして設定し、
予め行った実験の際に得られた、高さの補正値と泡の領域の上下方向の幅とに関する実験データを参照して、上記検査画像における泡の領域の上下方向の幅と対応する高さの補正値を上記実験データから求めて、
当該高さの補正値をもとに上記仮の液面高さを修正して得られた高さを、容器内の正しい液面の高さであると判定することを特徴とする液面高さ検出方法。
【請求項2】
液体が充填された容器を搬送する搬送機構と、搬送機構によって搬送される容器にX線を照射するX線照射機構と、上記X線照射機構と対向する位置に設けられて、上記容器を透過したX線を検出するX線検出機構と、上記X線検出機構によって検出されたX線の透過量の違いに応じた容器の検査画像を基にして容器内の正しい液面の高さを判定する判定機構とを備えた液面高さ検出装置において、
上記判定機構は、上記検査画像において上下方向に走査した際にX線の透過量が変化する泡の領域を認識するとともに、当該泡の領域の上下方向の幅を算出する泡領域算出部と、予め行った実験で得られた、高さの補正値と泡の領域の上下方向の幅とに関する実験データを記憶する記憶部と、上記検査画像と実験データを基にして容器内の正しい液面の高さを判定する判定部とを備え、
上記判定部は、上記泡領域算出部によって認識された泡の領域における所要高さ位置を仮の液面高さとして算出し、
上記記憶部の実験データから泡の領域の上下方向の幅に対応する高さの補正値を求めて、該補正値に応じて上記仮の液面高さを修正し、その結果得られた高さを容器内の正しい液面の高さと判定することを特徴とする液面高さ検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はX線を用いた液面高さ検出方法と液面高さ検出装置に関し、より詳しくは、容器内の液体の液面に泡が発生していたとしても液面高さを正確に検出可能な液面高さ検出方法と液面高さ検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器にX線を照射して得られた検査画像の濃淡を基にして、容器内の充填液の液面の高さを検出する検出装置が提案されている(例えば特許文献1)。
また、液面に泡が生じる充填液の場合には、検査画像において容器内の液面に生じた泡の面積を検出し、それを基にして充填液の液面の高さを補正して求める検出方法も提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-194360号公報
【特許文献2】特許第5246531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の液面高さ検出装置及び検出方法によって容器内の液面の高さを検出する場合において、充填液の液種によっては、液面とその上の泡の領域とが混然と交じり合っていることがあり、その場合にはX線照射後の検査画像において充填液の液面に泡が生じていることが判定しづらく、充填液の液面高さも正確に検出できないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した事情に鑑み、請求項1に記載した本発明は、液体が充填された容器にX線を照射して、該容器を透過したX線を検出してX線の透過量の違いに応じた容器の検査画像を作成し、該検査画像を基にして容器内の液面の高さを検出するようにした液面高さ検出方法において、
上記検査画像において上下方向に走査した際にX線の透過量が変化する泡の領域の上下方向の幅を求めるとともに、検査画像における上記泡の領域の所要の高さ位置を仮の液面高さとして設定し、
予め行った実験の際に得られた、高さの補正値と泡の領域の上下方向の幅とに関する実験データを参照して、上記検査画像における泡の領域の上下方向の幅と対応する高さの補正値を上記実験データから求めて、
当該高さの補正値をもとに上記仮の液面高さを修正して得られた高さを、容器内の正しい液面の高さであると判定することを特徴とするものである。
また、請求項2に記載した本発明は、液体が充填された容器を搬送する搬送機構と、搬送機構によって搬送される容器にX線を照射するX線照射機構と、上記X線照射機構と対向する位置に設けられて、上記容器を透過したX線を検出するX線検出機構と、上記X線検出機構によって検出されたX線の透過量の違いに応じた容器の検査画像を基にして容器内の正しい液面の高さを判定する判定機構とを備えた液面高さ検出装置において、
上記判定機構は、上記検査画像において上下方向に走査した際にX線の透過量が変化する泡の領域を認識するとともに、当該泡の領域の上下方向の幅を算出する泡領域算出部と、予め行った実験で得られた、高さの補正値と泡の領域の上下方向の幅とに関する実験データを記憶する記憶部と、上記検査画像と実験データを基にして容器内の正しい液面の高さを判定する判定部とを備え、
上記判定部は、上記泡領域算出部によって認識された泡の領域における所要高さ位置を仮の液面高さとして算出し、
上記記憶部の実験データから泡の領域の上下方向の幅に対応する高さの補正値を求めて、該補正値に応じて上記仮の液面高さを修正し、その結果得られた高さを容器内の正しい液面の高さと判定することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
このような構成によれば、液面に生じた泡の領域を認識しづらい充填液であっても、正確に容器内の液体の液面高さを検出することができる。そのため、汎用性が高い液面高さ検出方法と液面高さ検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】
図2の容器にX線が照射された際の検査画像を示す図。
【
図4】
図1の記憶部に保存された泡の領域の幅と高さの補正値との関係のデータを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示実施例について本発明を説明すると、
図1ないし
図2において、1は液面高さ検出装置であり、この液面高さ検出装置1は、搬送コンベヤ2の搬送過程に設けられた検査領域Aにおいて容器3内の充填液4の液面4Aの高さをX線検査装置5によって検出するようになっている。
液面高さ検出装置1は、容器3を載置して直線状の搬送経路で搬送する搬送コンベヤ2と、その搬送過程の途中となる検査領域Aに設けられたX線検査装置5とによって構成されている。
搬送コンベヤ2の図示しない上流側の領域において、各容器3内に所要量の充填液4が充填されてから容器3の口部にキャップ6が取り付けられた後に、各容器3は搬送コンベヤ2上に所定間隔で載置されるようになっている。
搬送コンベヤ2は、所定の搬送速度で容器3を矢印方向に搬送するようになっており、この搬送コンベヤ2の搬送過程に検査領域Aが設定されている。搬送コンベヤ2によって搬送される各容器3は、順次検査領域A内を通過する際にX線検査装置5によって充填液4の液面4Aの高さを検出されて、充填液5の充填量が適正であるか否かを判定されるようになっている。
【0009】
X線検査装置5は、搬送コンベヤ2によって搬送される容器3の上部に向けて側方からX線X1を照射するX線照射機構11と、容器3を透過したX線X1を検出し、X線X1の透過量の違いに応じた信号を出力するX線検出機構12と、X線検出機構12から出力された信号を基に検査画像を作成し、作成した検査画像を基に容器3内の充填液4の液面4Aの正しい高さを判定し、充填量の適否を判定する判定機構13とを備えている。
X線照射機構11とX線検出機構12は、搬送コンベヤ2を挟んで一側と他側の位置に相互に対向するように配置されている。
また、これらX線照射機構11とX線検出機構12が配置された検査領域A全体は鉛入りの筐体14によって周囲を覆われており、それによって検査領域Aの外部にX線X1が漏れないようになっている。搬送方向の前後となる筐体14の側壁には、搬入口14Aとは搬出口14Bが形成されており、それらの箇所には遮蔽用カーテンが配置されている。搬入口14Aと搬出口14Bを介して搬送コンベヤ2が筐体14を貫通して配置されている。
搬送コンベヤ2によって搬送されてきた容器3が搬入口14Aから検査領域Aに搬入されると図示しないセンサによって検出され、該センサによって容器3を検出するようになっている。
X線照射機構11は、X線X1を容器3の搬送方向と直交する方向から容器3の上下方向に向けて常時照射するようになっており、搬送コンベヤ2によって搬送中の容器3がX線照射機構11の前を移動することに伴って、検査対象となる容器3の上部全域にわたってX線X1が照射されるようになっている。
上記センサによって容器3が検出されると、X線検出機構12が作動されるようになっており、X線照射機構11から容器3に向けてX線X1が照射され、容器3を透過してきたX線X1がX線検出機構12によって検出されるようになっている。
X線検出機構12は、いわゆるラインセンサカメラであり、X線X1が照射された容器3の一部分を撮影し、そのデータを判定機構13へ送信するようになっている。
判定機構13は、X線検出機構12から送信された複数のデータを結合してキャップ6およびその隣接下方側となる容器3の首部及び肩部を検査対象範囲として、該検査対象範囲のX線X1の輝度(濃淡)の違いに応じた検査画像を作成する。そして、作成した検査画像を基にして、容器3内の充填液4の液面4Aの高さを検出して、最終的に所定量の充填液4が適正に充填されている良品の容器3であるか否かを判定するようになっている。なお、X線検出機構12にエリアセンサカメラを採用し、X線検出機構12によって検査画像を撮影してそのデータを判定機構13に送信するようにしても良い。
【0010】
判定機構13は、X線検出機構12から送信されたデータを結合して容器3の検査画像を作成する画像作成部13Aと、作成された検査画像から泡の領域を認識するとともに、泡の領域の上下方向の幅を算出する泡領域算出部13Bと、容器3および充填液4の種類毎に予め行った実験結果により作成した充填液毎の補正用データを記憶する記憶部13Cと、画像作成部13Aで所要の処理を行った検査画像を基にして容器3内の充填液4の液面4Aの正しい高さを算出して、容器3内の充填液4の充填量の適否を判定する判定部13Dとを備えている。
【0011】
本実施例の判定機構13は以下に示す処理工程により、容器3内の充填液4の正しい液面4Aの高さの検出と、それに基づく充填液3の充填量の適否の判定を行うようになっている。
先ず、判定機構13では、画像作成部13AによってX線検出機構12から送られてきた画像データをY方向に結合して検査対象となる容器3の検査画像を作成する。
図3は検査画像の一例を示したものである。なお、本実施例では
図3の上下方向をX方向、左右方向をY方向とし、一例としてX方向の画素が1280、Y方向の画素が1028としている。また、検査画像におけるX座標(X方向の画素の位置)と容器底からの高さの関係が記憶されており、X座標を検出することによって容器底からの高さを把握できるようになっている。
次に、泡領域算出部13Bにおいて作成された検査画像をY方向の画素ごとにX方向に走査して、検査画像の輝度(濃淡)の違いから泡の領域の上下方向(X方向)の幅を算出する。すなわち、
図3に示すように検査画像において、容器3内は、充填液4が充填されている液体領域4Bと、容器3内の最上部となり空気だけがある気体領域3Aと、それら液体領域4Bと気体領域3Aとの間に位置する液面4Aとが存在しており、さらに液面4Aに泡が生じやすい種類の充填液4の場合には、液面4Aとその上に生じた泡とが混在した泡の領域4Xが存在することになる。
ここで、気体領域3Aは空気だけが存在し、液体領域4Bは充填液4だけが存在するので、それらの領域3A、4BはX線X1の透過量が一定であり輝度は一定になるのに対し、液面4Aに泡立ちが生じている泡の領域4Xの場合には、泡の密度が上方へ向かうにつれて小さくなることから、X線透過量が下方から上方へ向かって多くなり、それらの箇所はX線X1の透過量が一定とならない。つまり、輝度が一定とならないのでこれらの領域を泡の領域4Xと判定し、泡の領域4Xの上下方向の幅H1(上下方向の高さ)を算出する。
具体的には、X方向を上から下へ走査した場合に、気体領域3Aにおいて一定している輝度が徐々に低くなる始まりの位置を気体領域3Aと泡の領域4Xとの境界、すなわち泡の領域4Xの最も高い位置4Xaであると認識するとともに、泡の領域4Xにおいて徐々に低くなる輝度が一定となる始まりの位置を泡の領域4Xと液体領域4Bとの境界、すなわち泡の領域の最も低い位置4Xbであると認識する。そして、4XaのX座標と4XbのX座標との差を算出して、この値を泡の領域4Xの幅H1としている。
続いて、判定部13Dは、泡の領域4Xにおける幅H1の上下方向の中間の高さ位置を算出し、仮の液面高さ4Dとして設定する。具体的には、先に求めた4XaのX座標と4XbのX座標の中間位置にあるX座標の値を仮の液面高さ4Dとする。なお、仮の液面高さ4Dとは、泡の領域4Xの上下方向の幅H1に対応した補正値を補正する前の液面高さである。
次に、判定部13Dは、泡領域算出部13Bによって算出された泡の領域4Xの幅H1に相当する補正値を記憶部13Cから求めて、先に算出されている仮の液面高さ4Dを補正して、泡が消えた時の正しい液面高さを算出する。
記憶部13Cには、予め検査対象となる容器3および充填される充填液4の種類毎に行った実験に基づく補正用のデータが記憶されている。実験としては検査対象となる容器3に実際に充填液4を充填してその泡領域4Xと仮の液面高さ4Dを算出した後に実際の液面高さと比較することや、充填・キャッピングが完了した容器3に振動を与えて強制的に泡立てさせて泡領域4Xと仮の液面高さ4Dを算出した後に実際の液面高さと比較することが考えられる。
補正用のデータには、各充填液4を容器3に充填した際に生じる泡の領域4Xの上下方向の幅H1と、H1の中間高さを仮の液面とした場合に正しい液面4Aを求めるための補正値の関係が記載されている。この補正用のデータを示したものが
図4である。なお、
図4ではH1と補正値の単位を画素(ピクセル)としている。
判定部13Dは以下のように正しい液面高さを算出している。
判定部13Dは泡の領域4Xの幅H1の大きさに応じて仮の液面4Dに補正を行うか、行わないかを決定している。一例として、仮の液面泡の領域4Xの幅H1が5ピクセル以下の場合には、判定部13Dは、液面4Aに泡や泡立ちが発生していないと判定する。この場合には、前述した泡の領域4Xの幅H1から求めた仮の液面高さ4Dを充填液4の正しい液面4Aの高さと判定する。
そして、この後、判定部13Dは、予め記憶している「容器3内に所定量の充填液4が充填された際の液面の高さ」と、上記判定して求めた正しい液面高さ4Aとを比較し、それらの差が許容範囲内であれば、容器3内の充填液4の充填量は適正であると判定する。他方、それらの差が許容範囲外となる場合には、容器3内の充填液4の充填量は、不良であると判定するようにしている。
他方、容器3内の泡の領域4Xの幅H1が6ピクセル以上(例えば9ピクセル)の場合は、判定部13Dは、液面4Aに泡が発生して泡の領域4Xが存在すると判定する。そして、この場合には、判定部13Dは、容器3内の当該充填液4に関する記憶部13Cに記憶された
図4に示す補正用のデータを参照する。そして、そのデータにおいて、容器3内の泡の領域4Xの幅H1(9ピクセル)と対応する高さの補正値を求める。その結果、当該補正値が例えば3ピクセルの場合には、先に算出した仮の液面高さ4Dから3ピクセルを減算し、その結果として得られた値を、当該容器3内の正しい液面4Aの高さと判定するようにしている。
その後、判定部13Dは、予め記憶している、「容器3内に所定量の充填液4が充填された際の液面の高さ」と、上記判定して求めた正しい液面高さ4Aとを比較し、それらの差が許容範囲内であれば、容器3内の充填液4の充填量は適正である判定する。他方、それらの差が許容範囲を外れている場合には、容器3内の充填液4の充填量は、不良であると判定するようになっている。
なお、本実施例では、仮の液面高さ4Dとして泡の領域4Xの上下方向の幅H1の中間高さを採用し、その後の判定を行っているが、泡の領域4Xの最も高い位置4Xaの高さ、もしくは最も低い位置4Xbの高さを仮の液面高さとして、前述した判定のための処理を行っても良い。ただし、その場合はH1の最も高い位置もしくはH1の最も低い位置を仮の液面とした場合における、泡の領域4Xの上下方向の幅H1と正しい液面4Aを求めるための補正値の関係を容器および充填液ごとにデータを求めておく必要がある。
【0012】
以上のように、本実施例によれば、容器3に充填される充填液4の種類が、液面4Aに泡が発生しやすく、泡が発生していることを判定しづらい充填液4であっても、容器3内に泡の領域4Xが発生していることを正確に判別して、容器3内の液面4Aの高さを正確に判定することができ、それにより、充填液4の充填量が適正であるか否かを正確に判定することができる。そのため、汎用性が高い容器の液面高さ検出方法と液面高さ検出装置1を提供することができる。
【0013】
なお、検査画像を微分処理して輝度が一定でない領域、すなわち泡の領域4Xを強調する画像を作成することも可能であり、このような強調画像を作成する画像処理を行うことで、泡領域算出部13Bによる処理もより効率よく行うことができる。
また、上記実施例は、直線の搬送経路で容器3を搬送する搬送コンベヤ2が搬送中の容器3内の液面の高さを検査しているが、回転体に設けた保持機構によって容器3の底部と頭部を保持し、回転体の回転によって容器3を搬送する構成の搬送手段を用いる構成であっても、本実施例のX線検査装置5を適用して容器3内の液面高さを検出することができる。
さらに、上記実施例においては、充填液4を充填する容器3として合成樹脂製のPET容器を想定しているが、検査対象となる容器の材質としてはガラスや金属製であってもよい。
【符号の説明】
【0014】
1…液面高さ検出装置 2…搬送コンベヤ
3…容器 4…充填液
4A…液面 4X…泡の領域
5…X線検査装置 11…X線照射機構
12…X線検出機構 13…判定機構
13A…画像作成部 13C…記憶部
13D…判定部 X1…X線